JP2002520417A - アドレナリン受容体選択的ピペラジニルピリミジンジオン化合物 - Google Patents

アドレナリン受容体選択的ピペラジニルピリミジンジオン化合物

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JP2002520417A
JP2002520417A JP2000560133A JP2000560133A JP2002520417A JP 2002520417 A JP2002520417 A JP 2002520417A JP 2000560133 A JP2000560133 A JP 2000560133A JP 2000560133 A JP2000560133 A JP 2000560133A JP 2002520417 A JP2002520417 A JP 2002520417A
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Abstract

(57)【要約】 式(I)の化合物ならびにその化合物の医薬的に許容される塩、エステルおよびプロドラッグは選択的α−1Dアドレナリン受容体拮抗薬であり、疾患状態の治療に有用であり得る。 【化1】 (式中、Rは 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、α1D−アドレナリン受容体拮抗薬である化合物、その化合物を含
む医薬組成物、その化合物を用いる治療方法に関する。
【0002】 (背景技術) α−アドレナリン受容体は、中枢神経系および末梢のいずれにおいても全体
的に広く分布しており、交感神経系に対するエピネフリンおよびノルエピネフリ
ンの効果を介在している。α−アドレナリン受容体は、前立腺および心血管系
の両方で平滑筋張力維持において中心的役割を果たす(Ruffolo, R. R., Hieble
, J. P. Pharmac. Ther. 1994, 61, 1-64)。α−アドレナリン受容体の拮抗
薬は、筋肉もしくは前立腺のα−受容体の遮断によって生じる標的臓器におけ
る平滑筋弛緩効果を起こすことで、高血圧の改善および良性前立腺過形成(BP
H)の症状緩和(Ruffolo, R. R., Bondinell, W., Hieble, J. P. J. Med. Che
m. 1995, 38, 3681-3716)の両方に対して有益な効果を示している。
【0003】 最近、分子生物学的手段(α1a、α1b、α1d)および古典的な薬理学的
手段(α1A、α1B、α1D)の両方によって、3種類の異なるα−アドレ
ナリン受容体のサブタイプが確認されている。各種血管床におけるα1D−アド
レナリン受容体サブタイプの機能的発現が示されている(Villalobos-Molina, R
., Ibarra, M. Eur. J. Pharmacol. 1996, 298, 257-263; Piascik, M. T. et a
l., J. Pharmacol. Exp. Ther. 1995, 275, 1583-1589; Kenny, B. A. et al. B
r. J. Pharmacol. 1995, 115, 981-986)。さらに、α1D−アドレナリン受容
体が血圧維持において重要な役割を果たすこと(Zhou, L., Vargas, H. M. Eur.
J. Pharmacol. 1996, 305, 173-176; Deng, X, F., Chemtob, S., Varma, D. R
. Br. J. Pharmacol. 1996, 119, 269-276)、ならびに血圧維持におけるそれの
役割がほ乳類の加齢に伴って高くなること(Ibarra, M. et al., Eur. J. Pharm
acol. 1997, 322, 221-224)が明らかになっている。従って、高血圧治療におけ
る選択的α1D−拮抗薬の利用が示されている(Deng et al.)。さらに、前立
腺におけるmRNAの約30%がα1D−アドレナリン受容体についてコードし
ており(Price, D. T. et al. J. Urol. 1993, 150, 546-541)、それはBPH
に関連することが多い症状を改善する上で何らかの役割を果たす可能性のあるこ
とを示唆している。さらに最近(Broten et al. The FASEB Journal Abstracts
Part I, (1998), 12(4) A445)、膀胱出口閉塞によって生じる排尿筋不安定性に
関連する収縮の介在に、α1D−受容体が関与していることが明らかになってい
る。さらに最近、α1D−拮抗薬がヒト膀胱排尿筋に存在する支配的αサブタ
イプであることも明らかになっている(Malloy et al. in J. of Urology, (199
8) 159, (5, Suppl.) 1263)。排尿筋不安定性における失禁およびBPHの刺激
症状の関与は、排尿筋収縮を阻害することができるα1D−拮抗薬が失禁および
BPHの治療において有用であると考えられることを示唆している。
【0004】 ラッセルら(Russell and Press、米国特許4670560号およびJ. Med. C
hem. 1988, 31, 1786)は、α−拮抗薬および抗高血圧剤であるチエノピリミ
ジン−2,4−ジオン誘導体について報告しており、マイヤーら(Meyer et al
、米国特許5521181号)は、α−拮抗薬であるフェニル置換ヘキサヒド
ロベンズ[e]イソインドリルチエノピリミジン−2,4−ジオン類について報
告している。しかしながらこれらの化合物は、アα1Dサブタイプについて選択
的ではない。
【0005】 本発明は、新規なα1Dアドレナリン受容体拮抗薬化合物、その化合物を含む
医薬組成物、その化合物を用いる治療方法に関するものである。
【0006】 (発明の開示) 本発明は、α1Dアドレナリン受容体拮抗薬である化合物、その化合物を含む
医薬組成物、その化合物を用いる治療方法に関するものである。
【0007】 本発明の化合物は、下記式Iの構造を有する。
【0008】
【化11】 式中、R、R1’およびR1”は独立に、(a)ハロゲン、(b)水酸基、
(c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、
(g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ
、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアル
キル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニ
ルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニル、(s)アルコキシカル
ボニルおよび(t)水素からなる群から選択され;(j)〜(s)は、アルコキ
シ、水酸基、カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロ
ゲン、水酸基およびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または3
個の置換基で置換されていても良く; nは2〜10であり; R
【0009】
【化12】 であり; Uはそれが結合している炭素原子と一体となって、 (a)炭素原子4個、二重結合2個ならびに−N(R)−、−O−および−
S−からなる群から選択されるヘテロ原子1個を有するモノ置換またはジ置換の
5員複素環であって;Rが水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロ
アルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環およ
び(複素環)アルキルであり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素、アル
キル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ア
リール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選
択され;ただし、R、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
(複素環)アルキルであるもの; (b)炭素原子3個、二重結合2個ならびに窒素原子2個、酸素原子1個と窒
素原子1個および硫黄原子1個と窒素原子1個からなる群から選択されるヘテロ
原子2個を有するモノ置換またはジ置換の5員複素環であって;モノ置換基また
はジ置換基が独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複
素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基の
うちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリール
アルキル、複素環もしくは(複素環)アルキルであるもの; (c)二重結合3個および窒素原子1個、2個もしくは3個を有するモノ置換
またはジ置換の6員複素環であって;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素
、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキ
ル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群
から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
(複素環)アルキルであるもの からなる群から選択される環を形成しており; Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシ
クロアルキルアルキルからなる群から選択される。
【0010】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明の化合物は、下記式Iの構造を有する。
【0011】
【化13】 式中、R、R1’およびR1”は独立に、(a)ハロゲン、(b)水酸基、
(c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、
(g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ
、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアル
キル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニ
ルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニル、(s)アルコキシカル
ボニルおよび(t)水素からなる群から選択され;(j)〜(s)は、アルコキ
シ、水酸基、カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロ
ゲン、水酸基およびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または3
個の置換基で置換されていても良く; nは2〜10であり; R
【0012】
【化14】 であり; Uはそれが結合している炭素原子と一体となって、 (a)炭素原子4個、二重結合2個ならびに−N(R)−、−O−および−
S−からなる群から選択されるヘテロ原子1個を有するモノ置換またはジ置換の
5員複素環であって;Rが水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロ
アルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環およ
び(複素環)アルキルであり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素、アル
キル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ア
リール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選
択され;ただし、R、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
(複素環)アルキルであるもの; (b)炭素原子3個、二重結合2個ならびに窒素原子2個、酸素原子1個と窒
素原子1個および硫黄原子1個と窒素原子1個からなる群から選択されるヘテロ
原子2個を有するモノ置換またはジ置換の5員複素環であって;モノ置換基また
はジ置換基が独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複
素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基の
うちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリール
アルキル、複素環もしくは(複素環)アルキルであるもの; (c)二重結合3個および窒素原子1個、2個もしくは3個を有するモノ置換
またはジ置換の6員複素環であって;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素
、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキ
ル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群
から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
(複素環)アルキルであるもの からなる群から選択される環を形成しており; Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシ
クロアルキルアルキルからなる群から選択される。
【0013】 本発明の別の実施態様には、 Uが
【0014】
【化15】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R、R およびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(
複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、RおよびRのう
ちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
ルキル、複素環または(複素環)アルキルである式Iの化合物あるいはその化合
物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0015】 本発明のさらに別の実施態様には、 Uが
【0016】
【化16】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;nが2〜
5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’およびR1”が独立
に、水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびRが独立に、水素
またはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリー
ルである式Iの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エステルま
たはプロドラッグが含まれる。
【0017】 本発明のさらに別の実施態様には、 Uが
【0018】
【化17】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R、R およびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(
複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、RおよびRのう
ちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
ルキル、複素環または(複素環)アルキルである式Iの化合物あるいはその化合
物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0019】 本発明のさらに別の実施態様には、 Uが
【0020】
【化18】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;nが2〜
5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’およびR1”が独立
に水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびRが独立に、水素ま
たはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリール
である式Iの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エステルまた
はプロドラッグが含まれる。
【0021】 本発明のさらに別の実施態様には、 Uが
【0022】
【化19】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R、R およびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(
複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、RおよびRのう
ちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
ルキル、複素環または(複素環)アルキルである式Iの化合物あるいはその化合
物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0023】 本発明のさらに別の実施態様には、 Uが
【0024】
【化20】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;nが2〜
5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’およびR1”が独立
に水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびRが独立に、水素ま
たはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリール
である式Iの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エステルまた
はプロドラッグが含まれる。
【0025】 本発明のさらに別の実施態様には、nが2〜5であり;Uが、炭素原子3個、
二重結合2個ならびに窒素原子2個、酸素原子1個と窒素原子1個および硫黄原
子1個と窒素原子1個からなる群から選択されるヘテロ原子2個を有するモノ置
換またはジ置換の5員複素環であり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素
、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキ
ル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群
から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
(複素環)アルキルであり;R、R1’およびR1”が独立に(a)ハロゲン
、(b)水酸基、(c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)
ハロアルコキシ、(g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O
−保護カルボキシ、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シ
クロアルキルアルキル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル
、(p)アルケニルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニルおよび
(s)アルコキシカルボニルから選択され;(j)〜(s)がアルコキシ、水酸
基、カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水
酸基およびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または3個の置換
基によって置換されていても良い式Iの化合物あるいはその化合物の医薬的に許
容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0026】 本発明のさらに別の実施態様には、nが2〜5であり;Uが、二重結合3個お
よび窒素原子1個、2個もしくは3個を有するモノ置換またはジ置換の6員複素
環であり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素、アルキル、アルケニル、
アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
ルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、モ
ノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアル
キル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは(複素環)アルキルであり
;R、R1’およびR1”が独立に(a)ハロゲン、(b)水酸基、(c)ニ
トロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、(g)パ
ーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ、(j)
シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアルキル、(
m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニルオキシ
、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニルおよび(s)アルコキシカルボニ
ルから選択され;(j)〜(s)がアルコキシ、水酸基、カルボキシ、O−保護
カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水酸基およびニトロからなる
群から独立に選択される1個、2個または3個の置換基によって置換されていて
も良い式Iの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エステルまた
はプロドラッグが含まれる。
【0027】 本発明のさらに別の実施態様には、下記式IIの化合物あるいはその化合物の
医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0028】
【化21】 式中、R、R1’およびR1”は独立に(a)ハロゲン、(b)水酸基、(
c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、(
g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ、
(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアルキ
ル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニル
オキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニル、(s)アルコキシカルボ
ニルおよび(t)水素から選択され;(j)〜(s)はアルコキシ、水酸基、カ
ルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水酸基お
よびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または3個の置換基によ
って置換されていても良く; nは2〜5であり; R
【0029】
【化22】 であり; 各場合についてXは、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選
択され;R、RおよびRは独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキ
ニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル
、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、R およびRのうちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリ
ール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルであり;Rは、水
素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルキル
アルキルからなる群から選択される。
【0030】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0031】
【化23】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
ルキルからなる群から選択される式IIの化合物あるいはその化合物の医薬的に
許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0032】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0033】
【化24】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
ルキルからなる群から選択される式IIの化合物あるいはその化合物の医薬的に
許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0034】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0035】
【化25】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
ルキルからなる群から選択される式IIの化合物あるいはその化合物の医薬的に
許容される塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0036】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0037】
【化26】 であり; R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシからなる群から選択
され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−からなる群から選択され
;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され
;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素
またはアルキルである式IIの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される
塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0038】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0039】
【化27】 であり; R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシからなる群から選択
され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−からなる群から選択され
;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され
;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素
またはアルキルである化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エス
テルまたはプロドラッグが含まれる。
【0040】 本発明のさらに別の実施態様には、 R
【0041】
【化28】 であり; R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシからなる群から選択
され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−からなる群から選択され
;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され
;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素
またはアルキルである式IIの化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される
塩、エステルまたはプロドラッグが含まれる。
【0042】 本発明のさらに別の実施態様では、治療上有効量の式IまたはIIの化合物を
投与することによって、処置を必要とする宿主哺乳動物、特にヒトにおいてα −アドレナリン受容体に拮抗する方法が開示される。
【0043】 本発明のさらに別の実施態様では、有効量の式IまたはIIの化合物を投与す
ることによって、処置を必要とする哺乳動物、特にヒトにおいて良性前立腺過形
成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法が開示される。
【0044】 本発明のさらに別の実施態様では、医薬的に有効な担体との組合せで治療上有
効量の式IまたはIIの化合物を含む医薬組成物が開示される。
【0045】 用語の定義 「アルケニル」という用語は、1以上の炭素−炭素二重結合を有する炭化水素
から誘導される炭素数2〜10の1価の直鎖または分岐基を指す。
【0046】 本明細書で使用される「アルケニルオキシ」という用語は、酸素原子を介して
親分子基に結合している炭素数3〜10のアルケニル基を指す。
【0047】 本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子
基に結合した本明細書で定義のアルキル基を指す。アルコキシの例としては、メ
トキシ、エトキシ、t−ブトキシなどがあるが、これらの限定されるものではな
い。
【0048】 「アルコキシカルボニル」という用語はエステル基、すなわちカルボニル基を
介して親分子基に結合したアルコキシ基を指す。
【0049】 本明細書で使用される「アルキル」または「低級アルキル」という用語は、1
〜10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐のアルキル基を指し、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−
メチルペンチル、2,2−ジメチルプロピル、2−メチルペンチル、2,2−ジ
メチルプロピル、n−ヘキシルなどがあるが、これらに限定されるものではない
【0050】 本明細書で使用される「アルキルアミノ」という用語は、水素のうちの1個が
アルキル基に置き換わったアミノ基を指す。
【0051】 本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、炭素−炭素三重結合を1
以上有する炭素数2〜10の1価の直鎖もしくは分岐炭化水素を指す。
【0052】 本明細書で使用される「アルキニルオキシ」という用語は、酸素原子を介して
親分子基に結合した炭素数3〜10のアルキニル基を指す。
【0053】 本明細書で使用される「アミノ」という用語は−NHを指す。
【0054】 本明細書で使用される「アリール」という用語は、1以上の芳香環を有する単
環式または二環式環系を指し、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ナ
フチリジニル、インダニル、インデニルなどがあるが、これらに限定されるもの
ではない。アリール基は、未置換であるかあるいは低級アルキル、ハロアルキル
、アルコキシ、チオアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、
水酸基、ハロゲン、メルカプト、ニトロ、カルボキシアルデヒド、カルボキシ、
アルコキシカルボニルおよびカルボキサミドからなる群から独立に選択される1
個、2個もしくは3個の置換基によって置換されていても良い。さらに、置換ア
リール基には、テトラフルオロフェニルおよびペンタフルオロフェニルなどがあ
る。
【0055】 本明細書で使用される「アリールアルキル」という用語は、低級アルキル基に
結合した前記で定義のアリール基を指す。アリールアルキルの例としては、ベン
ジル、フェネチルなどがある。
【0056】 本明細書で使用される「カルボキシ」という用語は−COHを指す。
【0057】 本明細書で使用される「カルボキシアルデヒド」という用語は−CHOを指す
【0058】 本明細書で使用される「カルボキサミド」という用語は、カルボニル基を介し
て親分子基に結合したアミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノを指す。
【0059】 本明細書で使用される「シクロアルコキシ」という用語は、酸素原子を介して
親分子基に結合した本明細書で定義のシクロアルキル基を指す。シクロアルコキ
シ基は、未置換であるかあるいは低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、チ
オアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、水酸基、ハロゲン
、メルカプト、ニトロ、カルボキシアルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボ
ニルおよびカルボキサミドから独立に選択される1個、2個または3個の置換基
で置換されていても良い。
【0060】 本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、3〜10個の炭素原
子および1〜3個の環を有する脂肪族環系を指し、シクロプロピル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどがあるが、これらに限
定されるものではない。シクロアルキル基は、未置換であるかあるいは低級アル
キル、ハロアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、
ジアルキルアミノ、水酸基、ハロゲン、メルカプト、ニトロ、カルボキシアルデ
ヒド、カルボキシ、アルコキシカルボニルおよびカルボキサミドから独立に選択
される1個、2個または3個の置換基で置換されていても良い。
【0061】 本明細書で使用される「シクロアルキルアルキル」という用語は、低級アルキ
ル基に結合した本明細書で定義のシクロアルキル基を指す。シクロアルキルアル
キル基には、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルエチルなどがあるが、これ
らに限定されるものではない。シクロアルキルアルキル基は、未置換であるかあ
るいは低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、アミノ、ア
ルキルアミノ、ジアルキルアミノ、水酸基、ハロゲン、メルカプト、ニトロ、カ
ルボキシアルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボニルおよびカルボキサミド
から独立に選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていても良い。
【0062】 本明細書で使用される「ジアルキルアミノ」という用語は、各水素がアルキル
基に置き換わっているアミノ基を指す。
【0063】 本明細書で使用される「ハロゲン」という用語は、F、Cl、BrおよびIを
指す。
【0064】 本明細書で使用される「ハロアルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親
分子基に結合した本明細書で定義のハロアルキル基を指す。
【0065】 本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、1以上のハロゲン置換
基が結合している本明細書で定義のアルキル基を指す。
【0066】 本明細書で使用される「複素環」という用語は、酸素、窒素および硫黄から選
択されるヘテロ原子を有する3員もしくは4員環;あるいは1個、2個もしくは
3個の窒素原子、1個の窒素原子と1個の硫黄原子、または1個の窒素と1個の
酸素原子、または1個の硫黄原子、または1個の酸素原子を有する5員、6員も
しくは7員環を指す。5員環は0〜2個の二重結合を有し、6員環および7員環
は0〜3個の二重結合を有する。窒素ヘテロ原子は4級化されていても良い。「
複素環」という用語には、上記複素環のいずれかがベンゼン環またはシクロヘキ
サン環または別の複素環に融合した二環式基をも含むものである(例:インドリ
ル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロキノリル、ベンゾフリルまたはベン
ゾチエニルなど)。複素環には、アゼチジニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリ
ジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾ
リニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピラ
ジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾ
リジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリ
ル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノ
リニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキ
サゾリル、フリル、チエニルおよびベンゾチエニルなどがある。
【0067】 複素環は、未置換であるかあるいは水酸基、ハロゲン、オキソ(=O)、アル
キルイミノ(RN=;ここでRは低級アルキル基である)、アミノ、アルキ
ルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルキ
ル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、−COOH、−SOH、
ニトロおよび低級アルキルから独立に選択される置換基でモノ置換またはジ置換
されていても良い。さらに、含窒素複素環はN−保護されていても良い。
【0068】 本明細書で使用される「(複素環)アルキル」という用語は、上記で定義の低
級アルキル基に懸垂した上記で定義の複素環基を指す。
【0069】 本明細書で使用される「水酸基」という用語は−OHを指す。
【0070】 本明細書で使用される「メルカプト」という用語は−SHを指す。
【0071】 本明細書で使用される「N−保護アミノ」または「N−保護窒素」という用語
は、N−保護または窒素保護基が結合したアミノ基を指す。本明細書で使用され
る「窒素保護基」という用語は、合成手順の際に望ましくない反応に対してアミ
ノ基を保護するための基を指す。N−保護基には、ホルミル、アセチル、プロピ
オニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモア
セチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフ
ェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、
4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなどのアシル基ならびにアラニン
、ロイシン、フェニルアラニンなどの保護もしくは未保護のD、LもしくはD,
L−アミノ酸類などのキラル補助剤;ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホ
ニルなどのスルホニル基;ベンジルオキシカルボニル、p−クロロベンジルオキ
シカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオ
キシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメ
トキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニ
ル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシ
ベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニ
ル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメ
チル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカ
ルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、
イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、ア
リルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、フェノキ
シカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシ
カルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル
、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなどのカーバメー
ト形成基;ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなどのアリー
ルアルキル基;ならびにトリメチルシリルなどのシリル基が含まれる。好ましい
N−保護基は、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセ
チル、フェニルスルホニル、ベンジル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)
およびベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
【0072】 本明細書で使用される「ニトロ」という用語は、−NOを指す。
【0073】 本明細書で使用される「O−保護カルボキシ」という用語は、合成手順時に望
ましくない反応に対してカルボキシ基を保護するためのエステル基またはアミド
基を指す。さらにカルボキシ保護基は、例えば酵素的加水分解によってカルボキ
シ保護基をin vivoで容易に開裂させて生理活性な親化合物を放出することがで
きるプロドラッグとして用いることができる。そのようなカルボキシ保護基は当
業者には公知であり、米国特許3840556号および3719667号(これ
らの開示内容は引用によって本明細書に含まれるものとする)に記載のペニシリ
ンおよびセファロスポリン分野でのカルボキシル基保護に広く使用されている。
代表的なカルボキシ保護基は、C〜C低級アルキル(例:メチル、エチルま
たはt−ブチルなど);フェネチルもしくはベンジルなどのアリールアルキルお
よびアルコキシベンジルもしくはニトロベンジル基などのそれらの置換誘導体;
フェニルエテニルなどのアリールアルケニル;5−インダニルなどのアリールお
よびそれの置換誘導体;ジメチルアミノエチルなどのジアルキルアミノアルキル
;アセトキシメチル、ブチリルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソブチ
リルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、1−(プロピオニルオキシ)−
1−エチル、1−(ピバロイルオキシ)−1−エチル、1−メチル−1−(プロ
ピオニルオキシ)−1−エチル、ピバロイルオキシメチル、プロピオニルオキシ
メチルなどのアルカノイルオキシアルキル基;シクロプロピルカルボニルオキシ
メチル、シクロブチルカルボニルオキシメチル、シクロペンチルカルボニルオキ
シメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチルなどのシクロアルカノイルオ
キシアルキル基;ベンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシエチルなどのアロ
イルオキシアルキル;ベンジルカルボニルオキシメチル、2−ベンジルカルボニ
ルオキシエチルなどのアリールアルキルカルボニルオキシアルキル;メトキシカ
ルボニルメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルメチル、1−メトキシカルボ
ニル−1−エチルなどのアルコキシカルボニルアルキルまたはシクロアルキルオ
キシカルボニルアルキル;メトキシカルボニルオキシメチル、t−ブチルオキシ
カルボニルオキシメチル、1−エトキシカルボニルオキシ−1−エチル、1−シ
クロヘキシルオキシカルボニルオキシ−1−エチルなどのアルコキシカルボニル
オキシアルキルまたはシクロアルキルオキシカルボニルオキシアルキル;2−(
フェノキシカルボニルオキシ)エチル、2−(5−インダニルオキシカルボニル
オキシ)エチルなどのアリールオキシカルボニルオキシアルキル;2−(1−メ
トキシ−2−メチルプロパン−2−オイルオキシ)エチルなどのアルコキシアル
キルカルボニルオキシアルキル;2−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)エチ
ルなどのアリールアルキルオキシカルボニルオキシアルキル;2−(3−フェニ
ルプロペン−2−イルオキシカルボニルオキシ)エチルなどのアリールアルケニ
ルオキシカルボニルオキシアルキル;t−ブチルオキシカルボニルアミノメチル
などのアルコキシカルボニルアミノアルキル;メチルアミノカルボニルアミノメ
チルなどのアルキルアミノカルボニルアミノアルキル;アセチルアミノメチルな
どのアルカノイルアミノアルキル;4−メチルピペラジニルカルボニルオキシメ
チルなどの複素環カルボニルオキシアルキル;ジメチルアミノカルボニルメチル
、ジエチルアミノカルボニルメチルなどのジアルキルアミノカルボニルアルキル
;(5−t−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルな
どの(5−(低級アルキル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)
アルキル;ならびに(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−
イル)メチルなどの(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−
イル)アルキルである。
【0074】 本明細書で使用される「パーフルオロアルコキシ」という用語は、酸素原子を
介して親分子基に結合した本明細書で定義のパーフルオロアルキル基を指す。
【0075】 本明細書で使用される「パーフルオロアルキル」という用語は、全ての水素基
がフッ素基で置き換わっている本明細書で定義のアルキル基を指す。
【0076】 本明細書で使用される「医薬的に許容されるプロドラッグ」という用語は、妥
当な医学的判断の範囲内で、ヒトおよびそれより下等な動物の組織と接触して使
用するのに好適であって、不適当な毒性、刺激、アレルギー応答などを起こさず
、妥当な利益/危険比を有し、所期の用途において有効である本発明の化合物の
プロドラッグ、ならびに可能な場合には本発明の化合物の両性イオン型を指す。
【0077】 本明細書で使用される「医薬的に許容される塩」という用語は、妥当な医学的
判断の範囲内で、ヒトおよびそれより下等な動物の組織と接触して使用するのに
好適であって、不適当な毒性、刺激、アレルギー応答などを起こさず、妥当な利
益/危険比を有する塩を指す。医薬的に許容される塩は当業界で公知である。例
えば、バージら(S. M. Berge et al.)は医薬的に許容される塩について詳細に
報告している(J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66: 1-19)。そのような塩
は、本発明の化合物の最終単離または精製時にin situで、あるいは有機塩基基
を好適な有機酸と反応させることで別個に得ることができる。代表的な酸付加塩
には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳
酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、
ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘ
プトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭
化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、
ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレ
イン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニ
コチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、
ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸
塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒
石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩な
どがある。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム塩、リ
チウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがあり、アンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなど(これ
らに限定されるものではないが)の無毒性のアンモニウム、4級アンモニウムお
よびアミンカチオンもある。
【0078】 本明細書で使用される「プロドラッグ」という用語は、例えば血液中での加水
分解によって、式IおよびIIの親化合物にin vivoで急速に変換される化合物
を指す。詳細な考察が文献にある(T. Higuchi and V. Stella, Prodrugs as No
vel Delivery Systems, Vol. 14 of A. C. S. Symposium Series; Edward B. Ro
che, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical
Association and Pergamon Press, 1987(これらはいずれも、引用によって本
明細書に含まれるものとする))。
【0079】 本明細書で使用される「チオアルコキシ」という用語は、硫黄原子を介して親
分子基に結合した本明細書で定義のアルコキシ基を指す。アルコキシの例として
は、チオメトキシ、チオエトキシなどがあるが、これらに限定されるものではな
い。
【0080】 プロドラッグを使用することができ、それがその後in vivoで本発明の化合物
に変換されることは、本発明の範囲に含まれるものと想到される。
【0081】 本発明の化合物には、不斉中心またはキラル中心が存在する場合がある。本発
明は、各種立体異性体およびそれらの混合物を想到するものである。本発明の化
合物の個々の立体異性体は、不斉中心またはキラル中心を有する市販原料から合
成的に製造されるか、あるいはエナンチオマー化合物の混合物製造とそれに続く
当業者には公知の分割によって製造される。これらの分割方法の例としては、(
1)(±)で表されるエナンチオマーのラセミ混合物のキラル補助剤への結合、
得られたジアステレオマーの再結晶またはクロマトグラフィーによる分離、なら
びに補助基からの光学的に純粋な生成物の放出、あるいは(2)キラルクロマト
グラフィーカラムでの光学エナンチオマー混合物の直接分離がある。本明細書に
おいてエナンチオマーは、キラル炭素原子周囲の置換基の構成に応じて、「R」
または「S」の記号で表される。
【0082】 本発明の化合物においては、幾何異性体が存在する場合もある。本発明は、炭
素−炭素二重結合周囲の置換基の配置によって生じる各種幾何異性体およびそれ
の混合物を想到するものであり、そのような異性体をZ配置またはE配置と称す
る。その場合「Z」という用語は炭素−炭素二重結合の同じ側にある置換基を表
し、「E」という用語は炭素−炭素二重結合の反対側にある置換基を表す。
【0083】 式IおよびIIの範囲に含まれる化合物には、 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−1−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−(3−メチ
ルフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン;および 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
6−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニル[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,6H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
6−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
;あるいはこれらの医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグなどが
あるが、これらに限定されるものではない。
【0084】 式IおよびIIの範囲に含まれる好ましい化合物には、 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−1−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−(3−メチ
ルフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン;ならびに 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン、あるいはこれらの医薬的に許
容される塩、エステルまたはプロドラッグなどがあるが、これらに限定されるも
のではない。
【0085】 合成方法 略称 以下の図式および実施例の説明で使用した略称は、N,N−ジメチルホルムア
ミドについてのDMF、ジメチルスルホキシドについてのDMSOおよびトリエ
チルアミンについてTEAである。
【0086】 化学反応 本発明の化合物の方法については、本発明の化合物を製造することができる方
法を図示した以下の合成図式を参照することで理解を深めることができる。本発
明の化合物は、各種合成経路によって製造することができる。代表的な手順を図
式1〜3に示してあるが、これらの図式において、R、R、R、R、R はnは別段の断りがない限り前記で定義した通りであり、Rは炭素数1〜6
のアルキルであり、−Eは−CNまたは−COである。以下に示した合成
系を検討すれば当業者には、以下に示した合成において適切な反応物および試薬
に切り換えることで、式IおよびIIに含まれる他の化合物を合成可能であるこ
とは明らかであろう。
【0087】
【化29】 図式Iには、Rが水素またはアルキルであり、X=Sである式IおよびII
の化合物の合成を示してある。適切な2−アミノチオフェンを、加熱しながらト
ルエンなどの溶媒中でクロロアルキルイソシアネートと反応させて、クロロアル
キル尿素を得た。そのクロロアルキル尿素を、ジイソプロピルエチルアミンとと
もにアセトニトリル中でo−メトキシフェニルピペラジンと反応させて尿素化合
物を得た。得られた尿素化合物をエチルアルコール中でカリウムt−ブトキシド
と反応させて、式IおよびIIの化合物を得た。この式Iの化合物を水素化ナト
リウムなどの塩基と反応させ、次にハロゲン化アルキルと反応させることで、N
−アルキル化された式IおよびIIの化合物を得た。この方法を用い、文献記載
の方法に従って、X=O、SまたはNHであるものを製造することができる(Ma
tsuda, T. et al., Chem Pharm Bull 1985, 33, 937; Cocco, M. T. et al., Il
Farmaco-Ed. Sc. 1988, 43: 103; Abdelrazek, F. M. J. Prakt. Chem. 1990,
332, 479; and Toja, E. et al., Synthesis 1987, 272(これら各文献は、引用
によって本明細書に含まれるものとする))。
【0088】
【化30】 図式2には、Rが水素またはアルキルであり、X=NH、SまたはOである
式IおよびIIの化合物の合成を示してある。文献記載のもの(Gewald, K. et
al., Liebigs Ann.Chem. 1984, 1702; Hartmann, H. et al., Synthesis 1984,
275; and Kirsch, G. et al. J. Heterocyclic Chem. 1982, 19, 443)などの(
それに限定されるものではないが)適切に置換された3−アミノチオフェンまた
は3−アミノフランを、塩化メチレンまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中で
ホスゲンおよびトリエチルアミンと反応させて中間体のイソシアネートを得て、
それをアミノアルキルピペラジンと反応させて尿素化合物を得る。その尿素化合
物を、エチルアルコール中でカリウムt−ブトキシドなどの塩基によって環化さ
せることで、式IおよびIIの化合物を得る。式IおよびIIの化合物を水素化
ナトリウムなどの塩基と反応させ、それに続いてハロゲン化アルキルと反応させ
ることで、N−アルキル化された式IおよびIIの化合物が得られる。
【0089】
【化31】 図式3には、Rが水素またはアルキルであり、X=S、OまたはNHである
式IおよびIIの化合物の合成を示してある。米国特許4212806号、英国
特許1587084号および欧州特許298542号に記載のものなどの(それ
に限定されるものではないが)適切に置換された3−アミノチオフェンまたは3
−アミノピロールを、塩化メチレンまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中でホ
スゲンおよびトリエチルアミンと反応させて中間体のイソシアネートを得て、そ
れをアミノアルキルピペラジンと反応させて尿素化合物を得る。その尿素化合物
を、エチルアルコール中でカリウムt−ブトキシドなどの塩基によって環化させ
ることで、式IおよびIIの化合物を得る。その式Iの化合物を水素化ナトリウ
ムなどの塩基と反応させ、それに続いてハロゲン化アルキルと反応させることで
、N−アルキル化された式IおよびIIの化合物が得られる。
【0090】 R、R、R、R、R、−E、nおよび−COの性質に応じて
、他の反応性基の保護および後の脱保護を行って、記載の合成手順を良好に完了
させる必要がある場合がある。一般に使用される保護基はグリーンらの著作に開
示されている(Greene and Wuts, ″Protective Groups In Organic Synthesis,
″ Second Edition (John Wiley & Sons, New York (1981);引用によって本明
細書に含まれるものとする)。
【0091】 本発明の化合物および方法については、以下の実施例を参照することで理解を
深めることができるが、これら実施例は、添付の特許請求の範囲に定義された本
発明の範囲を説明するためのものであって、それを限定するものではない。
【0092】 実施例1 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン。
【0093】 段階1A N−(3−カルボエトキシ−4−フェニルチエン−2−イル)−N′−(クロ
ロエチル)尿素 ゲバルトの方法(Gewald Chem. Ber. (1966), 99, 94)によって製造した2−
アミノ−3−カルボエトキシ−4−フェニルチオフェン(2.47g、0.01
0mol)のトルエン(30mL)溶液を加熱還流し、2−クロロエチルイソシ
アネート(1.0mL、0.012mol)で処理し、1時間撹拌し、再度2−
クロロエチルイソシアネート(1.0mL、0.012mol)で処理し、1時
間撹拌し、冷却し、濃縮した。生成物を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化して、
標題化合物2.93g(83%)を得た。
【0094】 H NMR(300MHz、CDCl)δ0.90(t、3H)、3.6
8(m、4H)、4.04(q、2H)、5.25(brs、1H)、6.48
(s、1H)、7.30(m、5H)、10.69(brs、1H)。
【0095】 実施例1B N−(3−カルボエトキシ−4−フェニルチエン−2−イル)−N′−[2−
[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]エチル]尿素 実施例1Aの化合物(1.0g、2.8mmol)および1−(2−メトキシ
フェニル)ピペラジンおよびジイソプロピルエチルアミン(0.65mL)のア
セトニトリル(20mL)溶液を16時間加熱還流し、水で処理し、酢酸エチル
で抽出した。抽出液をブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃
縮した。50%から75%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルでの残留物
の精製によって、標題化合物0.70gを得た。
【0096】 段階1C 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン 実施例1Bの化合物(0.70g、1.4mmol)のエタノール(10mL
)溶液をカリウムt−ブトキシド(0.185g、1.6mmol)で処理し、
2時間加熱還流し、冷却し、pH7緩衝液(75mL)で処理し、酢酸エチルで
抽出した。抽出液をブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮
し、メタンスルホン酸(0.287g)で処理し、濃縮した。生成物をエタノー
ル/ジエチルエーテルから再結晶して、標題化合物0.59gをメタンスルホン
酸塩として得た。
【0097】 H NMR(300MHz、DMSO−d)δ2.30(s、3H)、2
.87(brt、2H)、3.24(brq、2H)、3.52(brm、4H
)、3.78(brm、2H)、3.80(s、3H)、4.21(brt、2
H)、6.97(m、4H)、7.10(s、1H)、7.39(m、3H)、
7.50(m、2H)、9.10(brs、1H)、12.5(brs、1H)
; MS(DCI/NH)m/z463(M+H); 元素分析:C2526S・CHS・0.5HO 計算値:C、55.01;H、5.50;N、9.87 実測値:C、54.90;H、5.42;N、9.84。
【0098】 実施例2 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン。
【0099】 段階2A N−(3−カルボエトキシ−5−メチル−4−フェニルチエン−2−イル)−
N′−(クロロエチル)尿素 ゲバルトの方法によって製造した2−アミノ−3−カルボエトキシ−5−メチ
ル−4−フェニルチオフェン(5.22g、0.020mol)のトルエン(5
0mL)溶液を実施例1Aに記載の方法に従って処理した。生成物を酢酸エチル
/ヘキサンから結晶化して、標題化合物5.94g(81%)を得た。
【0100】 H NMR(300MHz、CDCl)δ0.78(t、3H)、2.1
1(s、3H)、3.69(m、4H)、3.93(q、2H)、5.30(b
rs、1H)、7.15(dd、2H)、7.33(m、3H)、10.65(
brs、1H)。
【0101】 実施例2B N−(3−カルボエトキシ−5−メチル−4−フェニルチエン−2−イル)−
N′−[2−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]エチル]
尿素 実施例2Aの化合物(0.60g、1.6mmol)、1−(2−メトキシフ
ェニル)ピペラジン(0.84g、6.5mmol)およびジイソプロピルエチ
ルアミン(0.35mL)のアセトニトリル(25mL)溶液を実施例1Bに記
載の方法に従って処理した。2%トリエチルアミン50%酢酸エチル/ヘキサン
を用いるシリカゲルでの粗生成物の精製によって、標題化合物0.53gを得た
【0102】 段階2C 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン 実施例2Bの化合物(0.53g、1.0mmol)およびカリウムt−ブト
キシド(0.136g、1.2mmol)のエタノール(10mL)中混合物を
実施例1Cに従って処理して、標題化合物0.37gをメタンスルホン酸塩とし
て得た。
【0103】 H NMR(300MHz、DMSO−d)δ2.22(s、3H)、2
.30(s、3H)、2.85(brt、2H)、3.22(brq、2H)、
3.43(brm、2H)、3.54(brd、2H)、3.76(brd、2
H)、3.79(s、3H)、4.17(brt、2H)、6.96(m、4H
)、7.29(m、2H)、7.39(m、3H)、9.10(brs、1H)
、12.4(brs、1H); MS(DCI/NH)m/z477(M+H); 元素分析:C2628S・CHS 計算値:C、56.63;H、5.63;N、9.78 実測値:C、56.66;H、5.59;N、9.60。
【0104】 実施例3 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−1−メチル−5
−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン。
【0105】 実施例1Cの化合物(0.37g、0.80mmol)のDMF(8mL)溶
液を、80%水素化ナトリウム(26mg、0.88mmol)およびヨウ化メ
チル(0.050mL、0.80mmol)の順で処理し、3時間撹拌し、水で
反応停止し、酢酸エチルで抽出した。抽出液をブラインで洗浄し、脱水し(Na SO)、濾過し、濃縮した。残留物について、溶離液を25%から50%酢
酸エチル/ヘキサンとするシリカゲルでの精製を行い、次にメタンスルホン酸(
2当量)の酢酸エチル(40mL)およびエタノール(10mL)溶液で処理し
て、標題化合物0.36gをビスメタンスルホン酸塩として得た。
【0106】 H NMR(300MHz、DMSO−d)δ2.35(s、6H)、2
.89(brt、2H)、3.25(brm、2H)、3.51(brm、2H
)、3.55(s、3H)、3.55(brm、2H)、3.78(brd、2
H)、3.80(s、3H)、4.27(brt、2H)、6.97(m、4H
)、7.22(s、1H)、7.40(m、3H)、7.50(m、2H)、9
.18(brs、1H); MS(DCI/NH)m/z477(M+H); 元素分析:C2628S・2CHS・0.5HO 計算値:C、49.62;H、5.50;N、8.27 実測値:C、49.72;H、5.55;N、8.20。
【0107】 実施例4 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−(3−メチ
ルフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン。
【0108】 段階4A N−[3−カルボエトキシ−4−(3−メチルフェニル)チエン−2−イル]
−N′−(クロロエチル)尿素 ゲバルトの方法によって製造した2−アミノ−3−カルボエトキシ−4−(3
−メチルフェニル)チオフェン(4.0g、0.015mol)のトルエン(5
0mL)溶液を実施例1Aに記載の方法に従って処理した。残留物について、1
0%から25%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルでの精製を行って、標
題化合物を得た。
【0109】 H NMR(300MHz、CDCl)δ0.93(t、3H)、2.3
7(s、3H)、3.70(m、4H)、4.05(q、2H)、5.44(b
rs、1H)、6.49(s、1H)、7.11(m、3H)、7.21(t、
1H)、10.70(brs、1H)。
【0110】 実施例4B N−[3−カルボエトキシ−4−(3−メチルフェニル)チエン−2−イル]
−N′−[2−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]エチル
]尿素 実施例4Aの化合物(1.0g、2.7mmol)、1−(2−メトキシフェ
ニル)ピペラジン(0.68g、3.5mmol)およびジイソプロピルエチル
アミン(0.62mL)のアセトニトリル(20mL)溶液を実施例1Bに記載
の方法に従って処理した。酢酸エチルを用いるシリカゲルでの粗生成物の精製に
よって、標題化合物1.02gを得た。
【0111】 段階4C 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−(3−メチ
ルフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン 実施例4Bの化合物(1.02g、1.95mmol)およびカリウムt−ブ
トキシド(0.24g、2.2mmol)のエタノール中混合物を実施例1Cに
従って処理して、標題化合物0.302gをビスメタンスルホン酸塩として得た
【0112】 H NMR(300MHz、DMSO−d)δ2.34(s、3H)、2
.35(s、6H)、2.88(brt、2H)、3.24(brq、2H)、
3.49(brm、2H)、3.56(brd、2H)、3.80(brd、2
H)、3.80(s、3H)、4.21(brt、2H)、6.96(m、4H
)、7.06(s、1H)、7.17(m、1H)、7.30(m、3H)、9
.11(brs、1H)、12.5(brs、1H); MS(DCI/NH)m/z477(M+H); 元素分析:C2628S・2CHS・HO 計算値:C、48.97;H、5.58;N、8.16 実測値:C、49.27;H、5.65;N、8.03。
【0113】 実施例5 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン。
【0114】 段階5A N−(3−カルボエトキシ−5−フェニルチエン−2−イル)−N′−(クロ
ロエチル)尿素 ゲバルトの方法によって製造した2−アミノ−3−カルボエトキシ−5−フェ
ニルチオフェン(0.68g、3.1mmol)のトルエン(6mL)溶液を実
施例1Aに記載の方法に従って処理した。粗生成物について、25%酢酸エチル
/ヘキサンを用いるシリカゲルでの精製を行って、標題化合物806mg(79
%)を泡状物として得た。
【0115】 実施例5B N−(3−カルボエトキシ−5−フェニルチエン−2−イル)−N′−[2−
[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]エチル]尿素 実施例5Aの化合物(462mg、1.37mmol)、1−(2−メトキシ
フェニル)ピペラジン(1.7mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.
29mL)のアセトニトリル(5mL)溶液を実施例1Bに記載の方法に従って
処理した。酢酸エチルを用いるシリカゲルでの粗生成物の精製によって、標題化
合物282mg(41%)を得た。
【0116】 段階5C 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−フェニルチ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン 実施例5Bの化合物(387mg、0.762mmol)のエタノール(5m
L)溶液を1Mカリウムt−ブトキシド/THF溶液(0.84mL)で処理し
、90分間加熱還流し、冷却し、1N HCl(0.84ml)で反応停止し、
水と酢酸エチルとの間で分配した。不溶固体を回収し、酢酸エチルで洗浄し、メ
タノール中でスラリーとし、メタンスルホン酸(2当量)で処理し、濃縮した。
生成物をエタノールから再結晶して、標題化合物180mgをビスメタンスルホ
ン酸塩として得た。
【0117】 H NMR(300MHz、DMSO−d)δ2.32(s、6H)、2
.90(brt、2H)、3.28(brq、2H)、3.55(brm、4H
)、3.80(m、2H)、3.80(s、3H)、4.27(brt、2H)
、6.98(m、4H)、7.34(t、1H)、7.44(t、2H)、7.
66(s、1H)、7.70(d、2H)、9.12(brs、1H)、12.
5(brs、1H); MS(DCI/NH)m/z463(M+H); 元素分析:C2734・5HO 計算値:C、47.56;H、5.47;N、8.22 実測値:C、47.36;H、5.47;N、8.04。
【0118】 実施例1〜5および合成図式に記載の手順ならびに本明細書に記載の内容に従
って、実施例6〜15の化合物を製造することができる。
【0119】 実施例6 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。
【0120】 実施例7 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
−ジオン。
【0121】 実施例8 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。
【0122】 実施例9 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
6−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
−ジオン。
【0123】 実施例10 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニル[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,6H)−ジオン。
【0124】 実施例11 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
【0125】 実施例12 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
5−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
【0126】 実施例13 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。
【0127】 実施例14 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
6−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
【0128】 実施例15 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
【0129】 理解しておくべき点として、上記の詳細な説明および添付の実施例は単に説明
のためのものであって、添付の特許請求の範囲およびそれの均等物のみによって
定義される本発明の範囲を限定するものではない。開示の実施態様に対する各種
の変更および修正は当業者には明らかであろう。本発明の精神および範囲を逸脱
しない限りにおいて、化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤および/
または本発明の/使用方法に関係するもの(それに限定されるものではないが)
を含むそのような変更および修正を行うことができる。
【0130】 生物学的活性の測定 in vitro結合アッセイ α−アドレナリン受容体サブタイプについて議論する場合、下付文字を用い
て分子クローンを定義し、上付文字を用いて薬理的に定義されるアドレナリン受
容体を示すというIUPHARの規定に従った。さらに、アルファ−1について
の新たに推奨される命名法(α1a、α1b、α1d)を用いている。
【0131】 本発明の代表的な化合物について、放射性リガンドとしての[H]−プラゾ
シンならびにLTK細胞で発現される2種類のクローンαアドレナリン受容体
:α1b(ハムスター)およびα1d(ラット)を用いて、in vitroでのα−ア
ドレナリン受容体結合親和力を評価した。さらに、薬理的に定義されるα1A
ドレナリン受容体(ラット顎下腺)に対する結合親和力を測定した。
【0132】 α−1アドレナリン受容体(α1bおよびα1d)をコードするcDNAクロ
ーンをTULCO(Triangle Universities Licensing Consortium, Research T
riangle Park, NC)から入手し、真核生物発現ベクターSnaB30に挿入した
。このベクターでは、アドレナリン受容体遺伝子の発現は、SV40初期プロモ
ーターの転写制御下にある。陽性薬剤選択は、ネオマイシン抵抗性遺伝子によっ
て得られる。マウス線維芽細胞(LTK)をα発現プラスミドでトランスフェ
クションし、10%ウシ胎仔血清および30mM G418を含むダルベッコの
調製イーグル培地(DMEM)中で成長させた。安定なG418抵抗性親細胞系
を得て、放射性リガンド結合法を用いて、アドレナリン受容体蛋白の良好な発現
をモニタリングした。親細胞系由来の安定な単一細胞クローンを、アドレナリン
受容体結合アッセイでスクリーニングして、高いアドレナリン受容体密度を有す
るクローンを確認した。クローン細胞系のローラーボトル培養物を用いて、後の
アドレナリン受容体結合特性決定試験用の細胞膜を得た。ヒトエリスロポイエチ
ン遺伝子を発現するSnaB30ベクターを含む細胞系を陰性対照として用いた
【0133】 アドレナリン受容体結合アッセイについては、大量の膜取得物を用い、小さい
(450cm)コーニング(Corning)組織培養ローラーボトルに600万個
の細胞を接種した。10%ウシ胎仔血清および300mM G418を含むDM
EM 200mLを各ローラーボトルに加えた。95%空気/5%COガス混
合物(無菌)を各ボトルに吹き込んでから、密封した。ボトルをローラーラック
で37℃にて5日間インキュベートした。培養3日後、細胞に新鮮な培地を補充
した。
【0134】 培養第5日に、成長培地をローラーボトルで成長した細胞から除去し、細胞を
PBS(Sigma、120mM NaCl、2.7mM KCl、10mM Na
HPO−NaHPO、pH=7.4)で2回洗浄した。Tris−ED
TA溶液(10mM Tris、100mM NaCl、1mM EDTA、p
H=7.4)中37℃で15分間インキュベートすることで、細胞をローラーボ
トルから脱着させた。各ローラーボトルからの細胞懸濁液を、傾斜法によって予
め秤量した遠心管に取り、氷上に置いた。各細胞懸濁液の小分けサンプルを細胞
カウンティング用に取った。細胞を2〜4℃で5分間、3000×Gで遠心し、
PBSで洗浄し、再度遠心した。上清を傾斜法によって除去し、ペレットを秤量
して、細胞の湿重量を求めた。細胞を最後に40容量の5mM Tris−HC
l、5mM EDTA、pH=7.7で洗浄し、40000×Gで10分間遠心
し、50mM Tris−HCl、5mM EDTA(pH=7.4) 10m
L中で均質化し、40mL/管まで希釈した。ホモジネートを40000×Gで
10分間遠心した。上清を傾斜法によって除去し、ペレットを50mM Tri
s−HCl(pH=7.4)中で再度均質化し、前述の方法に従って遠心した。
上清を傾斜法によって除去し、ホモジネートを6.25容量(湿重量1g当たり
)の50mM Tris−HCl中に再度懸濁させ、蓄積したホモジネートの小
分けサンプルを液体窒素中で冷凍し、アッセイ時まで−70℃で保存した。α アドレナリン受容体用にラット顎下腺を用い、ほぼ既報の方法に従って調製し
た(Michel, A. D., Loury, D. N. and Whiting, R. L., Brit. J. Pharmacol. 98 : 83-889 (1989);引用により、全内容が本明細書に含まれるものとする)。
【0135】 α−1アドレナリン受容体についての受容体結合アッセイは、ほぼグリーング
ラスらの報告に記載の方法に従って行った(Greengrass and Bremner, Eur. J.
Pharmacol. 55: 323-326 (1979))。すなわち、プラスチックバイオブロック(B
ioblock;登録商標)(DBM Scientific, Valencia, CA)を、50mM Tri
s−HCl緩衝液(アッセイ時pH=7.7)中の膜ホモジネート(追加の96
容量で希釈したもの(クローンアドレナリン受容体の場合、顎下腺では12容量
))500mL、[H]プラゾシン450mL(最終濃度0.2nM、75〜
85Ci/mmol、DuPont-NEN Corp., Boston, MA)および水(総結合のため
)または10mMフェントラミン(最終濃度、非特異的結合のため)50mLと
ともに25℃で50分間インキュベートした。平衡に達した後、結合した放射性
リガンドを、ブランデル(Brandel)またはパッカード(Packard)セルハーベス
タを用いて、GF/Bフィルター(0.5%ポリエチレンアミンに前もって浸漬
したもの)上に分離した。標準的な液体シンチレーション法によって放射能を測
定した。データ解析は、既報の方法に従って行った(Hancock, A. A., Kyncl, J
. J., Martin, Y. C. and DeBernardis, J. F., J. Receptor Res. 8: 23-46 (1
988))。
【0136】 表1には、公知の非選択的αアドレナリン受容体拮抗薬であるテラゾシンお
よびタムスロシン(tamsulosin)と比較した本発明の化合物の受容体結合アッセ
イ値を示してある。結果から、本発明の化合物がα−アドレナリン受容体に結
合し、α1dアドレナリン受容体に対して特異性を示すことが明らかである。
【0137】
【表1】
【0138】 イヌにおける尿道内圧(IUP)のin vivo測定 高齢イヌでの尿道内圧(IUP)は、尿道の状態に対する前立腺平滑筋収縮の
効果を測定する上での許容されるモデルである。イヌにも、尿道軸を覆う封入さ
れた前立腺があることから、ヒトとの解剖学的相関性が得られる。
【0139】 2才を超え、体重12〜15kgのビーグル犬(Marshall Farms)に静注での
チオペンタールナトリウム15mg/kg(Pentothal(登録商標)、Abbott La
boratories, Abbott Park, IL)で予め麻酔を施し、次に全身麻酔を行った(イ
ソフルラン)。7Fスワン−ガンツ(Swan-Ganz)バルーンカテーテル(Multipl
exリスト番号41224−01、Abbott)を水溶性ゼリーで潤滑し、雄イヌにお
いて尿道口に挿入し、約40cm送り込んで(雌ではそれよりかなり短い)、バ
ルーンの先端が膀胱内部に十分入るようにした。バルーンを室内空気1mLで膨
らませ、膀胱頸で感じられる最初の抵抗を丁度過ぎるところまでカテーテルを引
いた。そのような配置を行った後にイヌを屠殺した予備実験で、この方法によっ
て、雄で尿道前立腺部内に、雌で相当する位置にバルーンが常に配置されること
が確認された。カテーテルのバルーン部分を、尿道内圧(IUP)測定用にコン
ピュータ化データ取得システム(Modular Instruments, Inc., Malvern, PA)に
インターフェース接続されたグールドスタタム(Gould Statham)P23Dd圧
力変換器に接続した。
【0140】 イヌにプロプラノロールを投与して、被験作働薬のβ−アドレナリン受容体作
働薬効果を遮断した。エピネフリン(EPI)の尿道内圧上昇効果の用量−応答
曲線を、被験拮抗薬(静注)で3種類まで用量を増加させたそれぞれについての
前後で得た。次の作働薬用量−応答が開始する前に平衡を得るため、各拮抗薬投
与後15分間を確保した。所定の作働薬用量によって生じたIUP上昇は、次の
用量を投与する前に、基底線まで戻すことができた。拮抗薬解離定数推定値(in
vivoシュードpA)をシルド分析によって求めた(Brune et al., Drug Deve
lopment Research, 34: 267-275 (1995))。
【0141】 結果を表2に示してある。この結果は、本発明の化合物がIUPにおけるEP
I誘発上昇を阻害することを示している。
【0142】
【表2】
【0143】 自然発症高血圧ラット(SHR)モデル 以前から、α1アドレナリン受容体拮抗薬の降圧効果に関する指標として、S
HRモデルが用いられてきた。自然発症高血圧の雄ラットに麻酔を施し、左大腿
動脈および静脈にカテーテルを取り付けて、平均動脈血圧(MAP)および薬剤
投与をそれぞれ測定した。動脈カテーテルをグールドスタタムp23ID変換器
に接続し、血圧波形を記録した。BUXCO心血管分析装置を用いて、MAP(
mmHg)および心拍数(HR、回/分)をオンラインで測定した。30分間の
前投与対照期間後、各ラットに被験拮抗薬を静注によって1用量投与し、MAP
およびHRをさらに2.5時間にわたってモニタリングした。投与後60分まで
の降圧応答曲線下の面積(T60AUC)を、対照動脈血圧データセットからの
変化パーセントの台形則積分を用いて求めた。結果は、SHRラットと正常血圧
ラットとの間の曲線下面積の50%を構成する−1250の降圧応答を生じた用
量の負の対数と定義されるpED50値として表す。
【0144】 結果は表3に示してある。この結果は、本発明の化合物が降圧活性を有し、高
血圧治療に有用である可能性のあることを示している。
【0145】
【表3】
【0146】 医薬組成物および治療方法 本発明はまた、1以上の無毒性で医薬的に許容される担体とともに製剤される
本発明の化合物を含む医薬組成物をも提供する。その医薬組成物は特に、固体ま
たは液体製剤で経口投与用に、非経口注射用に、あるいは直腸投与用に製剤する
ことができる。
【0147】 本発明の医薬組成物はヒトおよび他の動物に対して、経口投与、直腸投与、非
経口投与、大槽内投与、膣内投与、腹腔内投与、局所投与(粉剤、軟膏または滴
剤によって)、口腔投与することができるか、あるいは経口もしくは経鼻噴霧剤
として投与することができる。本明細書で使用される「非経口」投与という用語
は、静脈投与、筋肉投与、腹腔内投与、胸骨内投与、皮下投与ならびに関節内注
射および注入などの投与形態を指す。
【0148】 非経口注射用である本発明の医薬組成物には、医薬的に許容される無菌の水系
もしくは非水系の液剤、分散液、懸濁液または乳濁液、ならびに使用の直前に無
菌の注射用溶液もしくは分散液に入れて再生する無菌粉剤などがある。好適な水
系および非水系の担体、希釈剤、溶媒または媒体の例としては、水、エタノール
、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ルなど)およびそれらの好適な混合物、植物油(オリーブ油など)、ならびにオ
レイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルなどがある。例えば、レシチンな
どのコーティング材料の使用、分散液の場合における必要な粒径維持、ならびに
界面活性剤の使用によって、適当な流動性を維持することができる。
【0149】 これらの組成物には、保存剤、湿展剤、乳化剤および分散剤などの補助剤を含
有させることもできる。例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビ
ン酸などの各種抗菌剤および抗真菌剤を含有させることで、微生物の活動防止を
行うことができる。砂糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を含有させることも望ま
しい。モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる薬
剤を含有させることで、注射用医薬製剤の長期吸収を行うことができる。
【0150】 場合によっては、薬剤の効果を長引かせるために、皮下注射または筋肉注射か
らの薬剤の吸収を遅くすることが望ましい。これは、水溶解度の低い結晶材料ま
たは非晶質材料の懸濁液を用いることで行うことができる。次に、薬剤の吸収速
度はそれの溶解速度によって決まり、溶解速度は結晶径および結晶形によって決
まると考えられる。別形態として、オイル媒体中に薬剤を溶解または懸濁させる
ことで、非経口投与剤型の遅延吸収を行う。
【0151】 デポー注射剤型は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生体分解性ポリマー
中の薬剤のマイクロカプセル封入物を形成することで得る。ポリマーに対する薬
剤の比および使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬剤放出の速度を制御
することができる。他の生物分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステ
ル)類およびポリ(無水物)類などがある。デポー注射製剤は、身体組織と適合
性であるリポソームまたはミクロエマルジョン中で薬剤を捕捉させることによっ
ても調製される。
【0152】 注射製剤は例えば、細菌保持フィルターによる濾過、あるいは使用の直前に無
菌水その他の無菌注射媒体中に溶解または分散させることができる無菌固体組成
物の形での滅菌剤の組み込みによって滅菌することができる。
【0153】 経口投与用の固体製剤には、カプセル、錠剤、丸薬、粉剤および粒剤などがあ
る。そのような固体製剤では、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム
などの1以上の不活性で医薬的に許容される賦形剤もしくは担体、および/また
はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マニトールおよびケイ酸などの充
填剤もしくは増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖およびアカシアなどの結合剤、c)グ
リセリンなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオ
カデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸化合物および炭酸ナトリウムなどの崩
壊剤、e)パラフィンなどの溶液保持剤、f)4級アンモニウム化合物などの吸
収促進剤、g)例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリンなど
の湿展剤、h)カオリンおよびベントナイトクレーなどの吸収剤、i)タルク、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコ
ール類、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物などの潤滑剤と、活性化
合物を混合する。カプセル、錠剤および丸薬の場合、製剤には緩衝剤を含有させ
ることもできる。
【0154】 同様の種類の固体組成物を、ラクトースすなわち乳糖ならびに高分子量ポリエ
チレングリコール類などの賦形剤を用いて、軟および硬充填ゼラチンカプセル中
で充填剤として用いることもできる。
【0155】 錠剤、糖衣剤、カプセル、丸薬および粒剤という固体製剤は、腸溶コーティン
グ剤および製薬業界で公知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシ
ェル剤を用いて製剤することができる。それには、不透明化剤を含有させること
もでき、適宜に遅延的に、腸管のある部分のみまたはそこで優先的に有効成分を
放出する組成物とすることもできる。使用可能な包理組成物の例としては、ポリ
マー物質およびロウなどがある。
【0156】 活性化合物は、適切な場合には1以上の上記賦形剤を用いて、マイクロカプセ
ル製剤とすることもできる。
【0157】 経口投与用の液体製剤には、医薬的に許容される乳濁液、液剤、懸濁液、シロ
ップおよびエリキシル剤などがある。活性化合物以外に液体製剤には、例えば水
その他の溶媒などの当業界で一般に使用される不活性な希釈剤、可溶化剤および
乳化剤を含有させることができ、例を挙げるとエチルアルコール、イソプロピル
アルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル
、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド
、オイル類(詳細には、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ
油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール
、ポリエチレングリコール類およびソルビタンの脂肪酸エステル類、ならびにこ
れらの混合物などがある。
【0158】 不活性希釈剤以外に、経口組成物には、湿展剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤
、香味剤および芳香剤などの補助剤を含有させることもできる。
【0159】 懸濁液には、活性化合物以外に、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール
類、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル類、微結晶セル
ロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカントガム
、ならびにこれらの混合物を含有させることができる。
【0160】 直腸投与または膣内投与用の組成物は好ましくは、室温では固体であるが体温
では液体であることから、直腸または膣腔内で融解して活性化合物を放出するカ
カオバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ロウなどの好適な非刺激性の賦
形剤または担体と本発明の化合物を混合することで調製することができる坐剤で
ある。
【0161】 本発明の化合物はさらに、リポソームの形で投与することもできる。当業界で
公知のように、リポソームはリン脂質その他の脂質物質から誘導される。リポソ
ームは、水系媒体中に分散した単ラメラまたは多ラメラの水和液晶によって形成
される。リポソームを形成することができる無毒性で生理的に許容される代謝可
能な脂質であれば使用可能である。リポソーム製剤での本発明の組成物は、本発
明の化合物以外に、安定剤、保存剤、賦形剤などを含有することができる。好ま
しい脂質は、天然および合成のいずれであっても良いが、リン脂質類およびホス
ファチジルコリン類(レシチン類)である。
【0162】 リポソーム形成方法は当業界では公知である(例えば、Prescott, Ed., Metho
ds in Cell Biology, Volume XIV, Academic Press, New York, N. Y. (1976),
p.33 et seq参照)。
【0163】 本発明の化合物の局所投与用製剤には、粉剤、噴霧剤、軟膏および吸入剤など
がある。無菌条件下に、医薬的に許容される担体および必要な保存剤、緩衝剤ま
たは必要とされる場合のある推進剤と活性化合物を混合する。眼科製剤、眼軟膏
、粉剤および液剤も、本発明の範囲に含まれることが想到される。
【0164】 本発明の医薬組成物中での有効成分の実際の用量レベルを変動させて、特定の
患者、組成物および投与形態について所望の治療応答を達成する上で有効である
活性化合物量を得ることができる。選択される用量レベルは、特定化合物の活性
、投与形態、治療対象の状態の重度、治療される患者の状態および病歴によって
決まる。しかしながら、所望の治療効果を得るのに必要なレベルより低いレベル
の化合物用量から開始し、所望の効果が得られるまで用量を徐々に上昇させるこ
とは、当業界の技術の範囲内である。
【0165】 1日に体重1kg当たり約1〜約50mg、より好ましくは約5〜約20mg
の用量レベルの活性化合物を、哺乳動物患者に経口投与する。所望に応じて、有
効1日用量を投与のために、例えば1日2〜4回の別個の用量とする複数用量に
分割することができる。
【0166】 本発明の化合物を用いて、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失
禁の治療方法であって、治療上有効量の式IもしくはIIの化合物、あるいはそ
の化合物の医薬的に許容される塩、エステルもしくはプロドラッグを投与する段
階を有する方法を提供することができる。
【0167】 本発明の化合物を用いて、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法であっ
て、治療上有効量の式IもしくはIIの化合物、あるいはその化合物の医薬的に
許容される塩、エステルもしくはプロドラッグを投与する段階を有する方法を提
供することができる。
【0168】 本発明の化合物を製剤して、式IもしくはIIの化合物またはその化合物の医
薬的に許容される塩、エステルもしくはプロドラッグならびに医薬的に許容され
る担体を含む医薬組成物とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 C07D 491/048 C07D 491/048 495/04 105 495/04 105Z Fターム(参考) 4C050 AA01 BB04 CC08 EE03 FF02 FF03 FF05 GG03 HH04 4C071 AA01 BB01 CC02 CC21 EE13 FF05 HH08 JJ05 LL01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC45 CB05 CB26 GA07 MA01 MA04 NA14 NA15 ZA42 ZA81 ZC42

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式Iの構造を有する化合物あるいは該化合物の医薬的に
    許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。 【化1】 [式中、R、R1’およびR1”は独立に、(a)ハロゲン、(b)水酸基
    、(c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ
    、(g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキ
    シ、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルア
    ルキル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケ
    ニルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニル、(s)アルコキシカ
    ルボニルおよび(t)水素からなる群から選択され;(j)〜(s)は、アルコ
    キシ、水酸基、カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハ
    ロゲン、水酸基およびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または
    3個の置換基で置換されていても良く; nは2〜10であり; Rは 【化2】 であり; Uはそれが結合している炭素原子と一体となって、 (a)炭素原子4個、二重結合2個ならびに−N(R)−、−O−および−
    S−からなる群から選択されるヘテロ原子1個を有するモノ置換またはジ置換の
    5員複素環であって;Rが水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロ
    アルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環およ
    び(複素環)アルキルであり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素、アル
    キル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ア
    リール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選
    択され;ただし、R、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
    (複素環)アルキルであるもの; (b)炭素原子3個、二重結合2個ならびに窒素原子2個、酸素原子1個と窒
    素原子1個および硫黄原子1個と窒素原子1個からなる群から選択されるヘテロ
    原子2個を有するモノ置換またはジ置換の5員複素環であって;モノ置換基また
    はジ置換基が独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキ
    ル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複
    素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基の
    うちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリール
    アルキル、複素環もしくは(複素環)アルキルであるもの; (c)二重結合3個および窒素原子1個、2個もしくは3個を有するモノ置換
    またはジ置換の6員複素環であって;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素
    、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキ
    ル、アリール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群
    から選択され;ただし、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは
    (複素環)アルキルであるもの からなる群から選択される環を形成しており; Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシ
    クロアルキルアルキルからなる群から選択される。]
  2. 【請求項2】 Uが 【化3】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R、R およびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(
    複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、RおよびRのう
    ちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
    ルキル、複素環または(複素環)アルキルである請求項1に記載の化合物あるい
    は該化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  3. 【請求項3】 Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選
    択され;nが2〜5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’
    よびR1”が独立に、水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびR が独立に、水素またはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうち
    の1以上がアリールである請求項2に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に
    許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  4. 【請求項4】 Uが 【化4】 であり; R、RおよびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、
    シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素
    環および(複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、Rおよ
    びRのうちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、
    アリールアルキル、複素環または(複素環)アルキルである請求項1に記載の化
    合物あるいは該化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  5. 【請求項5】 Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選
    択され;nが2〜5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’
    よびR1”が独立に水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびR が独立に、水素またはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうちの
    1以上がアリールである請求項4に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に許
    容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  6. 【請求項6】 Uが 【化5】 であり; Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R、R およびRが独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環および(
    複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、RおよびRのう
    ちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールア
    ルキル、複素環または(複素環)アルキルである請求項1に記載の化合物あるい
    は該化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  7. 【請求項7】 Xが−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選
    択され;nが2〜5であり;Rが水素またはアルキルであり;R、R1’
    よびR1”が独立に水素およびアルコキシから選択され;R、RおよびR が独立に、水素またはアリールであり;ただし、R、RおよびRのうちの
    1以上がアリールである請求項6に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に許
    容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  8. 【請求項8】 nが2〜5であり;Uが、炭素原子3個、二重結合2個なら
    びに窒素原子2個、酸素原子1個と窒素原子1個および硫黄原子1個と窒素原子
    1個からなる群から選択されるヘテロ原子2個を有するモノ置換またはジ置換の
    5員複素環であり;モノ置換基またはジ置換基が独立に、水素、アルキル、アル
    ケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ア
    リールアルキル、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選択され;た
    だし、モノ置換基またはジ置換基のうちの1以上がシクロアルキル、シクロアル
    キルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環もしくは(複素環)アルキ
    ルであり;R、R1’およびR1”が独立に(a)ハロゲン、(b)水酸基、
    (c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、
    (g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ
    、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアル
    キル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニ
    ルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニルおよび(s)アルコキシ
    カルボニルから選択され;(j)〜(s)がアルコキシ、水酸基、カルボキシ、
    O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水酸基およびニトロ
    からなる群から独立に選択される1個、2個または3個の置換基によって置換さ
    れていても良い請求項1に記載の化合物あるいはその化合物の医薬的に許容され
    る塩、エステルまたはプロドラッグ。
  9. 【請求項9】 nが2〜5であり;Uが、二重結合3個および窒素原子1個
    、2個もしくは3個を有するモノ置換またはジ置換の6員複素環であり;モノ置
    換基またはジ置換基が独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シク
    ロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環お
    よび(複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、モノ置換基またはジ
    置換基のうちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、
    アリールアルキル、複素環もしくは(複素環)アルキルであり;R、R1’
    よびR1”が独立に(a)ハロゲン、(b)水酸基、(c)ニトロ、(d)アミ
    ノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、(g)パーフルオロアルコ
    キシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ、(j)シクロアルコキシ
    、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアルキル、(m)アルコキシ、
    (n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニルオキシ、(q)アルキニ
    ルオキシ、(r)アルキニルおよび(s)アルコキシカルボニルから選択され;
    (j)〜(s)がアルコキシ、水酸基、カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミ
    ノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水酸基およびニトロからなる群から独立に選択
    される1個、2個または3個の置換基によって置換されていても良い請求項1に
    記載の化合物あるいはその化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロ
    ドラッグ。
  10. 【請求項10】 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル
    ]−5−フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−メチル−5
    −フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−1−メチル−5
    −フェニルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン; 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−5−(3−メチ
    ルフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン;ならびに 3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルエチル]−6−フェニルチ
    エノ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン からなる群から選択される化合物あるいは該化合物の医薬的に許容される塩、
    エステルまたはプロドラッグ。
  11. 【請求項11】 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    5−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
    −ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    5−フェニルフロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    6−フェニル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H,7H)
    −ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    7−フェニル[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,6H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    7−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
    ; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    5−フェニルチエノ[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
    ; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    7−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    6−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
    ; 3−[2−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−
    7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン からなる群から選択される化合物あるいは該化合物の医薬的に許容される塩、
    エステルまたはプロドラッグ。
  12. 【請求項12】 下記式IIの構造を有する化合物あるいは該化合物の医薬
    的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。 【化6】 [式中、R、R1’およびR1”は独立に(a)ハロゲン、(b)水酸基、
    (c)ニトロ、(d)アミノ、(e)N−保護アミノ、(f)ハロアルコキシ、
    (g)パーフルオロアルコキシ、(h)カルボキシ、(i)O−保護カルボキシ
    、(j)シクロアルコキシ、(k)シクロアルキル、(l)シクロアルキルアル
    キル、(m)アルコキシ、(n)アルキル、(o)アルケニル、(p)アルケニ
    ルオキシ、(q)アルキニルオキシ、(r)アルキニル、(s)アルコキシカル
    ボニルおよび(t)水素から選択され;(j)〜(s)はアルコキシ、水酸基、
    カルボキシ、O−保護カルボキシ、アミノ、N−保護アミノ、ハロゲン、水酸基
    およびニトロからなる群から独立に選択される1個、2個または3個の置換基に
    よって置換されていても良く; nは2〜5であり; Rは 【化7】 であり; 各場合についてXは、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選
    択され;R、RおよびRは独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキ
    ニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル
    、複素環および(複素環)アルキルからなる群から選択され;ただし、R、R およびRのうちの1以上がシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリ
    ール、アリールアルキル、複素環および(複素環)アルキルであり; Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシ
    クロアルキルアルキルからなる群から選択される。]
  13. 【請求項13】 Rが 【化8】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
    およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
    、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
    ルキルからなる群から選択される式IIによる化合物あるいは該化合物の医薬的
    に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  14. 【請求項14】 Rが 【化9】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
    およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
    、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
    ルキルからなる群から選択される式IIによる化合物あるいは該化合物の医薬的
    に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  15. 【請求項15】 Rが 【化10】 であり; Xが、−N(R)−、−O−および−S−からなる群から選択され;R
    およびRが独立に、水素およびアリールからなる群から選択され;ただし
    、R、RおよびRのうちの1以上がアリールであり;Rが水素およびア
    ルキルからなる群から選択される式IIによる化合物あるいは該化合物の医薬的
    に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  16. 【請求項16】 R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシ
    からなる群から選択され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−から
    なる群から選択され;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールから
    なる群から選択され;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリール
    であり;Rが水素またはアルキルである請求項13に記載の化合物あるいは該
    化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  17. 【請求項17】 R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシ
    からなる群から選択され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−から
    なる群から選択され;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールから
    なる群から選択され;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリール
    であり;Rが水素またはアルキルである請求項14に記載の化合物あるいは該
    化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  18. 【請求項18】 R、R1’およびR1”が独立に水素およびアルコキシ
    からなる群から選択され;nが2であり;Xが−N(R)−および−S−から
    なる群から選択され;R、RおよびRが独立に、水素およびアリールから
    なる群から選択され;ただし、R、RおよびRのうちの1以上がアリール
    であり;Rが水素またはアルキルである請求項15に記載の化合物あるいは該
    化合物の医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグ。
  19. 【請求項19】 治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を
    有する、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法。
  20. 【請求項20】 治療上有効量の請求項12に記載の化合物を投与する段階
    を有する、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法。
  21. 【請求項21】 治療上有効量の請求項13に記載の化合物を投与する段階
    を有する、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法。
  22. 【請求項22】 治療上有効量の請求項14に記載の化合物を投与する段階
    を有する、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法。
  23. 【請求項23】 治療上有効量の請求項15に記載の化合物を投与する段階
    を有する、良性前立腺過形成、高血圧、排尿筋不安定および失禁の治療方法。
  24. 【請求項24】 治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を
    有する、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法。
  25. 【請求項25】 治療上有効量の請求項12に記載の化合物を投与する段階
    を有する、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法。
  26. 【請求項26】 治療上有効量の請求項13に記載の化合物を投与する段階
    を有する、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法。
  27. 【請求項27】 治療上有効量の請求項14に記載の化合物を投与する段階
    を有する、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法。
  28. 【請求項28】 治療上有効量の請求項15に記載の化合物を投与する段階
    を有する、α−1Dアドレナリン受容体に拮抗する方法。
  29. 【請求項29】 請求項1に記載の化合物および医薬的に許容される担体を
    含む医薬組成物。
  30. 【請求項30】 請求項12に記載の化合物および医薬的に許容される担体
    を含む医薬組成物。
  31. 【請求項31】 請求項13に記載の化合物および医薬的に許容される担体
    を含む医薬組成物。
  32. 【請求項32】 請求項14に記載の化合物および医薬的に許容される担体
    を含む医薬組成物。
  33. 【請求項33】 請求項15に記載の化合物および医薬的に許容される担体
    を含む医薬組成物。
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