JP2002519329A - 過増殖性障害の治療 - Google Patents

過増殖性障害の治療

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Abstract

(57)【要約】 治療有効量の、(a)セラミド生成レチノイド、たとえば、フェンレチナイドまたはこれの製薬上許容できる塩と、(b)少なくとも1つ(ある特定の具体例では少なくとも2つ)のセラミド分解インヒビター、たとえば、(i)グリコシルセラミド合成インヒビター、(ii)スフィンゴシン−1-合成インヒビター、および(iii)プロテインキナーゼCインヒビターからなる群から選択される化合物とを組み合せて、対象に投与することを含む、このような治療を必要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。好ましいグリコシルセラミド合成インヒビターは1−フェニル−2−パルミトイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノールである。.A好ましいスフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターは、D−エリスロ−N,N−ジメチルスフィンゴシンである。好ましいプロテインキナーゼCインヒビターはL−スレオ−ジヒドロスフィンゴシンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、過増殖性障害(hyperproliferative disorder)のための併用化学
療法投与計画、およびそれを実施するのに有用な製剤に関する。
【0002】 [発明の背景] フェンレチナイド(fenretinide)[HPR;全トランス−N−(
4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド;CAS登録番号65646−68−6
]は、現在、反応性酸素種を生成することにより、癌細胞において細胞障害性を
もたらすと考えられている。たとえば、D. Delia et al., C
ancinogenesis 18, 943− 948(1997); N. Oridate et al. J. Nad. Cancer Inst. 89, 1191−1198(1997)を参照されたい。
【0003】 Gibbsに付与された米国特許第4,665,098号には、フェンレチナ
イドの医用組成物が乳癌および膀胱癌の治療に有用であると記載されている。
【0004】 Schwartzらに付与された米国特許第5,821,072号には、腫瘍細
胞におけるアポトーシスを助長することができるプロテインキナーゼCインヒビ
ターをスクリーニングする方法と共に、腫瘍細胞におけるアポトーシスを助長す
ることができプロテインキナーゼCインヒビターとの併用療法に適した抗腫瘍治
療剤のスクリーニング方法が提供されている。
【0005】 [発明の概要] 本発明は、適当な用量のフェンレチナイドが、ヒト癌細胞系において、高くか
つ持続性のセラミドを発生させるという予期せぬ発見に基づく。したがって、セ
ラミド生成的細胞障害性(たとえば、セラミド分解インヒビター)の細胞代謝お
よび細胞調節を操作する作用物質を投与することにより、過増殖性障害(後述す
る、新生物過増殖性障害および非新生物過増殖性障害)に対するフェンレチナイ
ドおよびセラミドを発生させるレチノイン酸誘導体等の他の物質の細胞増殖抑制
活性および細胞障害活性を増加させることができる。このような作用物質として
は、グリコシルセラミドシンターゼインヒビター、スフィンゴシン−1−リン酸
合成インヒビター、およびプロテインキナーゼCインヒビターなど(それらは、
単独で投与してもよく、互いに併用してもよい)が挙げられるが、この限りでは
ない。具体的な例を以下に示す。レチノイン酸誘導体は、腫瘍細胞において、壊
死、アポトーシス、またはこれら両方を引き起こすのに有効な量で投与されるこ
とが好ましい。セラミド分解インヒビターは、腫瘍細胞において、レチノイン酸
誘導体のみで引き起こされるであろうものを上回る、あるいは、レチノイン酸誘
導体およびセラミド分解インヒビターを別々に投与したときに引き起こされるも
のの合計により引き起こされると予期されるものを上回る壊死、アポトーシスま
たはこれら両方を増進するのに有効な量で投与されることが好ましい。(別々に
投与されたとき、活性を全くもたらさない化合物の量で、両化合物の併用が有効
な活性をもたらす状況を含む)。
【0006】 このような治療を必要とする対象における過増殖性障害の治療方法は、(a)
セラミドを生成するレチノイン酸誘導体、たとえばフェンレチナイドまたはこれ
の製薬上許容できる塩、および(b)グリコシルセラミド合成インヒビター(こ
れの製薬上許容できる塩類を含む)、たとえば1−フェニル−2−パルミトイル
アミノ−3−モルホリノ−1−プロパノールまたはこれの製薬上許容できる塩の
治療有効量を、組み合せて、対象に投与することを含む。このグリコシルセラミ
ド合成インヒビターは、2つの化合物が一緒になって有効な活性を有するように
、レチノイン酸誘導体の活性を増加させるのに有効な量で投与される。レチノイ
ン酸誘導体は、腫瘍細胞において、壊死、アポトーシス、またはこれら両方を引
き起こすのに有効な量で投与されることが好ましく、グリコシルセラミド合成イ
ンヒビターは、腫瘍細胞において、レチノイン酸誘導体のみで引き起こされるで
あろうものを上回る、あるいは、レチノイン酸誘導体およびセラミド分解インヒ
ビターを別々に投与したときに引き起こされるものの合計により引き起こされる
と予期されるものを上回る壊死、アポトーシスまたはこれら両方を増進するのに
有効な量で投与することが好ましい。本明細書に記載の化合物を含む他の化合物
も投与することが可能である。
【0007】 治療有効量の、(a)セラミドを生成するレチノイン酸誘導体、たとえばフェ
ンレチナイドまたはこれの製薬上許容できる塩、および(b)スフィンゴシン−
1−リン酸合成インヒビター、たとえばD−エリスロ−N,N−ジメチルスフィ
ンゴシンまたはこれの製薬上許容できる塩を、組み合せて、対象に投与すること
を含む、このような治療を必要とする対象における過増殖性障害の治療方法も開
示する。このスフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターは、2つの化合物が
一緒になって有効な活性を有するように、レチノイン酸誘導体の活性を増加させ
るのに有効な量で投与される。レチノイン酸誘導体は、腫瘍細胞において、壊死
、アポトーシス、またはこれら両方を引き起こすのに有効な量で投与されること
が好ましく、スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターは、腫瘍細胞におい
て、レチノイン酸誘導体のみで引き起こされるであろうものを上回る、あるいは
、レチノイン酸誘導体およびスフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターを別
々に投与したときに引き起こされるものの合計により引き起こされると予期され
るものを上回る壊死、アポトーシスまたはこれら両方を増進するのに有効な量で
投与することが好ましい。
【0008】 治療有効量の、(a)セラミドを生成するレチノイン酸誘導体、たとえばフェ
ンレチナイドまたはこれの製薬上許容できる塩、および(b)プロテインキナー
ゼCインヒビター、たとえばL−スレオ−ジヒドロスフィンゴシンまたはこれの
製薬上許容できる塩を、組み合せて、対象に投与することを含む、このような治
療を必要とする対象における過増殖性障害の治療方法も開示する。このプロテイ
ンキナーゼCインヒビターは、2つの化合物が一緒になって有効な活性を有する
ように、レチノイン酸誘導体の活性を増加させるのに有効な量で投与される。レ
チノイン酸誘導体は、腫瘍細胞において、壊死、アポトーシス、またはこれら両
方を引き起こすのに有効な量で投与されることが好ましく、プロテインキナーゼ
Cインヒビターは、腫瘍細胞において、レチノイン酸誘導体のみで引き起こされ
るであろうものを上回る、あるいは、レチノイン酸誘導体およびプロテインキナ
ーゼCインヒビターを別々に投与したときに引き起こされるものの合計により引
き起こされると予期されるものを上回る壊死、アポトーシスまたはこれら両方を
増進するのに有効な量で投与することが好ましい。
【0009】 治療有効量の、(a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容できる
塩、および(b)(i)グリコシルセラミド合成インヒビター、(ii)スフィン
ゴシン−1−リン酸合成インヒビター、(iii)プロテインキナーゼCインヒビ
ターからなる群から選択される少なくとも2つの(たとえば、2つまたは3つの
)化合物のを、組み合せて、前述の対象に投与することを含む、このような治療
を必要とする対象における過増殖性障害の治療方法も開示する。この少なくとも
2つのは化合物は、それらの化合物が一緒になって有効な活性を有するように、
レチノイドの活性を増加させるのに有効な量で投与される。この少なくとも2つ
の化合物は、同じ部類のものであってもよく、異なる部類のものであってもよい
。1つの具体例では、少なくとも2つの化合物は、グリコシルセラミド合成イン
ヒビターおよびスフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターを含む。別の具体
例では、少なくとも2つの化合物はグリコシルセラミド合成インヒビターおよび
プロテインキナーゼCインヒビターを含む。別の具体例では、少なくとも2つの
化合物は、スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターおよびプロテインキナ
ーゼCインヒビターを含む。別の具体例では、少なくとも2つの化合物は、グリ
コシルセラミド合成インヒビター、スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビタ
ー、およびプロテインキナーゼCインヒビターを含む。レチノイン酸誘導体は、
腫瘍細胞において、壊死、アポトーシスまたはこれら両方を引き起こすのに有効
な量で投与されることが好ましく、少なくとも2つの他の化合物は、 腫瘍細胞において、レチノイン酸誘導体のみで引き起こされるであろうものを上
回る、あるいは、レチノイン酸誘導体および少なくとも2つの他の化合物を別々
に投与したときに引き起こされるものの合計により引き起こされると予期される
ものを上回る壊死、アポトーシスまたはこれら両方を増進するのに有効な量で投
与することが好ましい。
【0010】 前述の治療を実施するための、単一の製薬用担体または媒体中に前述の化合物
の組み合せを含む製剤も、本発明の態様である。
【0011】 前述の治療を実施するための医薬を調製するために前述の化合物を使用するこ
とも、本発明の態様である。
【0012】 本書の図面および以下に記載の明細書に、前述および他の、本発明の目的およ
び態様を詳細に説明する。
【0013】 [好ましい具体例の詳細な説明] 本発明の方法は、腫瘍、癌、新生物組織および他の前悪性過増殖性障害および
非新生物過増殖性障害(本明細書では、全てを一緒に過増殖性または過形成障害
と呼ぶ)の成長を阻害または防止するために、レチノイン酸誘導体とセラミド生
成的毒性の細胞代謝および細胞調節を操作する作用物質(すなわち、強化剤)の
複合作用を使用する。本明細書で使用される治療法を使用して、一般に過増殖性
細胞である標的細胞(腫瘍、癌、および新生物組織、ならびに前悪性非新生物過
増殖性障害または非悪性過増殖性障害を含む)において、成長を阻害しおよび/
または細胞障害性を誘導することが可能である(壊死機構またはアポトーシス機
構、またはこれら両方による)。
【0014】 本発明により治療することができる腫瘍、癌、および新生物組織の例として、
乳癌等の悪性疾患、骨肉腫、血管肉腫、線維肉腫および他の肉腫、白血病、リン
パ腫、洞腫瘍、卵巣癌、尿管癌、膀胱癌、前立腺癌および他の泌尿生殖器癌、結
腸癌、食道癌、および胃癌および他消化器癌、肺癌、骨髄腫、膵臓癌、肝癌、腎
癌、内分泌腺癌、皮膚癌および悪性もしくは良性の神経膠腫および神経芽細胞腫
を含む脳または中枢および末梢神経(CNS)系腫瘍が挙げられるがその限りで
はない。
【0015】 前悪性非新生物過増殖性障害または非悪性過増殖性障害の例として、脊髄形成
異常、上皮内頚部癌腫、ガードナー症候群等の家族性腸ポリーポーシス、口腔白
斑症、組織症増殖症、ケロイド、血管腫、過増殖性動脈狭窄、炎症性関節炎、関
節炎を含む過角化症および丘疹鱗屑性発疹が挙げられるがその限りではない。イ
ボおよびEBV誘発性疾患(すなわち、伝染性単核症)等のウイルス誘発性過増
殖性疾患、瘢痕形成等々も含まれる。本明細書に開示されている治療方法を、本
明細書に記載の過増殖性障害を保有しているあるいは発症する危険にさらされて
いることが判明しているまたは疑われる対象に使用することが可能である。
【0016】 本明細書で使用する過増殖性障害の「治療法」は、過増殖性細胞の死滅方法、
過増殖性細胞の本体もしくは個体群の成長もしくはサイズの増大または腫瘍もし
くは癌の成長の阻害または減速方法、過増殖性細胞数の減少方法、または他の解
剖学的部位への拡張防止方法、ならびに過増殖性成長のサイズまたは過増殖性細
胞数の減少方法を指す。本明細書に記載の「治療」は、過増殖性成長の治癒また
は完全な撤廃を必ずしも含む必要はない。本明細書で使用する治療有効量は、過
増殖性細胞の死滅、成長速度の減速、過増殖性細胞本体のサイズの減少、および
/または過増殖性細胞数の減少を来すのに有効な量である。強化剤(または作用
物質)は、2つの(またはそれより多い)化合物が一緒になって、単独で投与さ
れた個々の化合物より大きい治療効果を有するように(たとえば、相乗的相互作
用、低い複合毒性毒性による)、第1の化合物の活性を増加させるのに十分な量
で含まれる。
【0017】 本明細書で使用される、2つ以上の化合物を「併用した」投与は、一方が存在
することにより、他方の生物学的作用を変えるの十分間に合うほど接近して、2
つの化合物が投与されことを意味する。この2つの化合物は、同時に(一斉に)
投与してもよく、あるいは逐次的に投与してもよい。同時投与は、化合物を投与
前に混合することによって実施してもよく、化合物を時を違えず同時点ではある
が異なる解剖学的部位に投与するか異なる投与経路を使用して投与することによ
って実施してもよい。
【0018】 本明細書で使用される表現「一斉投与」、「併用投与」、「同時投与」または
「同時に投与する」は、時を違えず同時点にまたは互いにすぐ続いて化合物が投
与されることを意味する。後者の場合、2つの化合物は、観察される結果が、化
合物が時を違えず同時点に投与されるときに達成されるものと判別できないほど
十分に近い時に投与される。
【0019】 本発明の方法で治療すべき対象には、ヒト対象と獣医目的の動物対象の両者が
含まれる。動物対象は、ウマ、ウシ、イヌ、ネコ、ウサギ、ヒツジ等々を含む哺
乳類対象であることが好ましい。
【0020】 様々な細胞内分子が、細胞死を誘発したり阻害することが知られている(S.
Rowan and D. Fisher, Leukemia 11, 45
7(1997); K. Saini and N. Walker, Mol
. Cell Biochem. 178, 9(1998))。最新の研究は
、アポトーシス細胞死につながる最終事象における後期であるキャスパーゼ(c
aspase)活性化を用いて、アポトーシス(DNA損傷等)の誘発により、
様々な経路を活性化することができる(たとえばp53、Fas、他)、また他
の分子により調節することができる(前アポトーシスタンパク質および抗アポト
ーシスタンパク質のBcl−2ファミリー等)、プログラムされた細胞死(アポ
トーシス)の経路を解明することに集中している。しかし、全ての細胞死がアポ
トーシスを介して起こるわけではない。4−HPRによる誘導される細胞死は、
アポトーシスと壊死の両者を含む(J. Clifford et al.,
Cancer Res. 59, 14(1999))。細胞内脂質セラミドは、
アポトーシス(L. Obeid et al. Science 259,
1769(1993)(図1)および壊死(Guo et al., Am. J
Physiol. 276, F390(1999); Condorelli
et al. Br. J Pharmacol. 137, 75(1999
))を仲介することが判明している。ミトコンドリア膜のアポトーシス誘導性浸
透率変化を引き起こすこと(S. Susin et al. J Exp.
Med 186, 25(1997))、ミトコンドリア複合体III阻害によりア
ポトーシス誘導性ROS生成を引き起こすこと(A. Quillet−Mar
y et al. J Biol. Chem. 272, 21388(19
97)およびプロデス(pro−death)JNK/SAPK経路を活性化す
る(S. Basu et al. Oncogene 17, 3277(1
998);T. Okazaki et al. Cell. Signal.
10, 685(1998); W. Jarvis, Curr. Opin
. Oncol. 10, 552(1998))が証明されている。セラミド
は、プロテインキナーゼ(CAPK)(S. Mathias et al.
Biochem. J 335(Pt 3)), 465(1998)およびホ
スホリラーゼ(PP2A)(L. Leoni et al. Biochem
. Pharmacol. 55, 1105(1998))も活性化し、核転写
因子NF−κBの活性化に導くことができる(L. Johns et al.
J Immunol. 152, 5877(1998); C. Gama
rd et al. J Biol. Chem. 272, 1682(19
97))。癌細胞がセラミドの細胞障害作用を回避する機序は、無毒のグリコシ
ルセラミド(Y. Lavie et al. J Biol. Chem. 27
21 1682(1997); Y. Lavie et al. J Biol.
Chem. 271, 19530(1996); L. Yon−Yu et
al. J Biol. Chem. 274, 1140(1999))お
よびスフィンゴシン−1−リン酸を含む他の形への代謝を含んでもよい。スフィ
ンゴシン−1−リン酸は、プロライフ(pro−life) ERK1/2経路
を活性化することにより、セラミド誘導性細胞死を妨害する。(0. Cuvi
llier et al., Nature 381, 800(1996);
0. Cuvillier et al−1. Biol. Chem. 27
31, 2910(1998))。このように、セラミド代謝を調節することに
より、4−HPR(フェンレチナイド)および他のセラミド生成レチノイドの細
胞障害効果を増加させることができる。
【0021】 セラミドの合成および代謝に慣用する重要な代謝経路の一部を図2に示す(Y
. Hannun, Science 274, 1855(1996))。セ
ラミドは、(1)セラミドシンターゼの活性化によって、新規合成経路またはフ
ィンゴミエリンの分解につながる(2)中性または酸性のスフィンゴミエリナー
ゼの活性化によって、細胞内に生成される。セラミドは、グリコシルセラミドシ
ンターゼによって(3)非細胞障害性グリコシルセラミドに代謝され、アルカリ
セラミダーゼまたは酸性セラミダーゼによって(4)細胞障害性スフィンゴシン
に転化される。スフィンゴシンは、スフィンゴシンキナーゼにより、抗アポトー
シス(5)スフィンゴシン−1−リン酸にさらに転化される。これらの経路の調
節は、4−HPR(フェンレチナイド)等の、セラミド生成レチノイドの細胞障
害性を増加させることができる、相乗的に増加させることさえできることを以下
に示す。
【0022】 本発明を実施するために使用することができる化合物、およびこれの製剤およ
びそれを投与する方式を以下に詳述する。
【0023】 [1.セラミド生成レチノイド類] 本発明を実施するために使用することができるセラミド生成レチノイドまたは
レチノイン酸誘導体は、それらが投与される宿主細胞内でセラミドを生成するも
のであり、Ganderらに付与された米国特許第4,190,594号に記載の
ものなどが挙げられる(本明細書に列挙した全ての特許参考文献の開示内容を、
引用することにより本明細書の一部をなすものとする)。セラミド生成レチノイ
ドとしては、全トランス−レチノイン酸(ATRA)および以下を含むがそれに
限定されないレチノイン酸誘導体などが挙げられる。 (A)以下の式:
【化1】 (式中、Xは
【化2】 2−シクロヘキシルエチル、10−カルボメトキシデシル、4−ヒドロキシブチ
ル、コレステリル、混合m−ビニルベンジルおよびp−ビニルベンジル、および
4−ブロモベンジルからなる群から選択される置換基である)を有する全トラン
ス−レチノイン酸のエステル類。 (B)以下の式:
【化3】 (式中、Yは、コレステリルオキシ、フェニル、4−ブロモフェニル、4−メト
キシフェニル、4−ニトロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−メチルフェ
ニル、4−シアノフェニル、4−エトキシフェニル、4−アセトキシフェニル、
2−ナフチル、4−ビフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,4−ジクロ
ロフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3,4−ジアセトキシフェニル、3,4
,5−トリメトキシフェニル、および2,4,6−トリメチルフェニルからなる群
から選択される置換基である)を有する全トランス−レチノイン酸のエステル類
。 (C)以下の式:
【化4】 (式中、Zは、n−プロピルアミノ、tert−ブチルアミノ、1,1,3,3−テト
ラメチルブチルアミノ、1−モルホリノ、4−ヒドロキシフェニルアミノ、4−
カルボメトキシ−2−ヒドロキシフェニルアミノ、β−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)−エチルアミノ、2−ベンゾチアゾリルアミノ、1−イミダゾリル、1
−(2−ニコチノイルヒドラゾリル)、1−ベンゾトリアゾリル、1−(1,2
,4−トリアゾリル)、
【化5】
【化6】 および
【化7】 からなる群から選択されるメンバーである)を有する全トランス−レチノイン酸
のアミド類。 特に好ましいのは、フェンレチナイドとも呼ばれ、CAS登録番号65646
−68−6を有し、構造:
【化8】 を有する全トランス−N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミドである。既
知の技術に準拠して、前述の化合物を調製することができる。たとえば、Gan
derらに付与された米国特許第4,190,594号、Gibbsらに付与され
た米国特許第4,665,098号を参照されたい。
【0024】 本発明を実施するために使用することができるさらなるレチノイン酸誘導体と
しては、N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド−O−グルクロニドのC
−グリコシド類縁体が挙げられる。このような化合物およびそれらの調製方法は
周知であり、共にCurleyに付与された米国特許第5,663,377号およ
び第5,599,953号(その開示内容を、参照によりことごとく本明細書に援
用する)。このような化合物は、一般式:
【化9】 (式中、RはCOOH、CH2OH、またはHであり、nは0または1である)
を持つことが可能である。
【0025】 このような化合物の具体例としては、4−(レチンアミド)フェニル−C−グ
ルクロニド、4−(レチンアミド)フェニル−C−グルコシド、4−(レチンア
ミド)フェニル−C−キシロシド、4−(レチンアミド)ベンジル−C−グルク
ロニド、4−(レチンアミド)ベンジル−C−グルコシド、4−(レチンアミド
)ベンジル−C−キシロシド、1−(β−D−グルコピラノシル)レチンアミド
、および1−(D−グルコピラノシルウラノシル)レチンアミドなどが挙げられ
る。
【0026】 [2.グルコシルセラミド合成インヒビター] グリコシルセラミド合成を阻害するあらゆる化合物、特にグリコシルセラミドシ
ンターゼインヒビターを使用することができる、このような化合物の例としては
、式:
【化10】 (式中、Rはフェニル等の芳香環、シクロヘキシル基、または10〜15個の炭
素原子を有する脂肪族基であり、R1は、モルホリノ基等のアミン基であり、n
は、4〜18の整数であり(官能的同族体、異性体およびそれらの製薬上許容で
きる塩類を含む。好ましくは、nは、4、6、8、10、12または14であり
、このような化合物のD鏡像異性体が好ましい)を有する化合物が挙げられるが
、その限りではない。このような化合物は周知であり、たとえば、Shayma
nおよびRadinに付与された米国特許第5,302,609号、Radinら
に付与された米国特許第5,041,441号、およびInokuchiらに付与
された米国特許第5,707,649号に開示されている。グリコシルセラミドシ
ンターゼインヒビターの具体例としては、 nが6〜12である1−フェニル−2−アシルアミノ−3−モルホリノ−1−
プロパノール、 1−フェニル−2−デカノイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノール(
PDMP)、 1−フェニル−2−パルミトイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノール
(PPMP)、および クエン酸タモキシフェンを含むタモキシフェン などが挙げられる。
【0027】 [3.スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビター] 任意のスフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターと現在好ましいD−エリ
スロ−N,N−ジメチルスフィンゴシン等のスフィンゴシンキナーゼインヒビタ
ーとを一緒に使用して、本発明を実施することができる。さらなるスフィンゴシ
ンキナーゼインヒビターが知られている。たとえば、その化合物は、日本特開平
9-176083号(1997)に開示され、構造:
【化11】 を有する三共株式会社のスフィンゴシンキナーゼインヒビターF12509A(
またはこれの製薬上許容できる塩)であってもよい。
【0028】 [4.プロテインキナーゼCインヒビター] プロテインキナーゼCインヒビターの例としては、Bellらに付与された米
国特許第4,816,450号に記載のものが挙げられる。このような化合物とし
ては、一般式:
【化12】 (式中、QはCH3−(CH2n−またはCH3−(CH2m−CH=CH−(C
2p−であり(式中、nは2〜30であり、mは1〜15であり、pは1〜1
5である)、 式中、Xは−CH2−CH2−または−CH=CH−であるか、1つまたは複数
の ハロゲンまたはC1〜C3アルキル基で置換されているものであり、 式中、Yは−C(−OH)H−、−C(=O)−、−C(−SH)H−、−C
2−、または−C(−W)H−であり(式中、Wはハロゲンである。本明細書
で使用される用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等々を指す)、 式中、R1とR2は同じであっても異なってもよく、水素、1〜7個の炭素原子
を有する低級アルキル基、アラルキル基、およびアリール基から選択され、 式中Zは、リン酸、H、ガラクトシル、スルホガラクトシル、グリコシル、ラ
クトシル、トリヘキソシル、ホスホリルコリン、GalNAc−Gal−Glc
、Gal−Gal−Glc、Sia−Gal−Glc、
【化13】 および
【化14】 からなる群から選択される)を有するものが挙げられる。
【0029】 好ましいのは、ジヒドロスフィンゴシンおよび異性体D、L、またはDL−ス
レオ−ジヒドロスフィンゴシンである。最も好ましいのは、(2S、3S)−2
−アミノ−l,3−オクタデカンジオールまたはサフィンゴールとしても知られる
L−スレオ−ジヒドロスフィンゴシンである。これらの化合物は、Lyonsに
付与された米国特許第5,677,341号に記載の通りに投与するための乳剤と
して調製することができる。
【0030】 全てのプロテインキナーゼCインヒビターは、それによって阻害される具体的
なPKCサブタイプによって、必ずしも有効であるとは限らないことに留意され
たい。スタウロスポリン誘導体UCN01は本発明で有効ではなく、インヒビタ
ーは、この化合物によって阻害されないサブタイプを阻害すべきである、あるい
はそれらのサブタイプをUCN01より大きく阻害すべきであることがわかる。
現在、プロテインキナーゼζがそれによって阻害されるように、PKCインヒビ
ターを選択すべきであると考えられている。
【0031】 サフィンゴールが、PKC阻害と明らかに異なる本発明の機能の一助となる機
能を果たすことは除外されない。したがって、サフィンゴール、およびこの機能
を果たす他の化合物は、出願者を本発明の特定の基本的理論に結びつけることな
く、本発明で有効であって、本発明の中に含まれる。
【0032】 [5.さらなる有効な化合物およびスクリーニング] 合理的薬剤薬剤デザイン技術および/またはランダム薬剤デザイン技術(すな
わち組み合せ化学技術)を含む既知の技術によって、さらなる有効な化合物を創
ることができる。
【0033】 受容体と相互に反応する活性な化合物では、相互作用は、安定な三次元分子の
表面到達部位で起きる。適当な立体配座における重要な結合部位残基を配置する
ことにより、有効な化合物結合領域の本質的な表面の特徴によく似た化合物を、
既知の技術に準拠して設計し、合成することができる。有効化合物の結合表面と
本質的に同じ分子位相幾何学を有する表面領域を持つ分子は、有効化合物とこれ
の対応する受容体との相互作用によく似ることができる。有効化合物の三次元構
造を決定し、これの有効な類縁体を生成する方法は周知であり、合理的薬剤デザ
イン技術と呼ばれる。たとえば、Chenに付与された米国特許第5,593,8
53号、Balajiらに付与された米国特許第5,612,895号および第5
,331,573号、Geysenに付与された米国特許第4,833,092号
、Nestorに付与された米国特許第4,859,765号、Pantolia
noに付与された米国特許第4,853,871号およびBlalockに付与さ
れた米国特許第4,863,857を参照されたい(本明細書に列挙した全ての米
国特許参考文献の開示内容を、引用することにより本明細書の一部をなすものと
する)。
【0034】 組み合せ化学(すなわちランダム薬剤デザイン)技術では、候補化合物の大き
い組み合せライブラリーを、これの中の有効化合物についてスクリーニングする
。本発明を実施するために使用されるライブラリーは、様々なスプリット合成方
法のいずれかによって作成することができる。放出可能なタグが、関心のある有
機化合物と共に粒子につけられているスプリット合成方法は、同時合成方法とし
ても知られる。様々なこのような方法は周知である。たとえば、A. Furk
a et al. J. Pept. Protein Res. 37, 48
7(1991); K. Lam et al. Nature 354, 8
2(1991); R. Zuckermann et al. Int. J
Pept. タンパク質 Res. 40, 498(1992); F. S
ebestyen et al. Bioorg. Med Chem. Le
tt. 3, 413(1993); K. Lam et al., Bioo
rg. Med Chem. Lett. 3, 419(1993)を参照さ
れたい。たとえば、ライブラリーは、化合物が金属リガンド錯体である有機金属
化合物のライブラリーであってもよい。錯体中の金属は、高酸化状態、低酸化状
態または無酸化状態の初期遷移金属(early transition metal)であってもよ
く、後期遷移金属(late transition metal)であってもよい。金属は、主要
族金属、アルカリ金属、アルカリ土類、ランタニド類、またはアクチニド類のい
ずれであってもよい。金属−リガンド錯体中のリガンドは、キラル形またはアキ
ラル形のシクロペンタジエン類、アミノエステル類、オキサゾリジノン類(oxaz
olidoinone)、ヒドロキシ酸類、ヒドロキシエステル類、ヒドロキシアミド類、
ピリジン類、縮合ピリジン類、窒素複素環類、オキサゾール類、イミダゾール類
、ピロール類、クラウンエーテル類、クリプタンド類、カルセランド類、ホスフ
ィン類、ジホスフィン類、ポリホスフィン類、キヌクリジン類、キニン類、アル
カロイド類、デキストリン類、シクロデキストリン類、サレン類、ポルフィリン
類、ビアリール類、スルホンアミド類、シッフ塩基、メタロセン、モノオール類
、ジオール類、ポリオール類、アミン類、ジアミン類、ポリアミン類、アンモニ
ウム塩類、ペプチド類、タンパク質、核酸等々から構成されていてもよく、誘導
されてもよい。
【0035】 第2の錯体として、ライブラリーは、キラル形またはアキラル形のシクロペン
タジエン、アミノエステル類、オキサゾリジノン類、ヒドロキシ酸類、ヒドロキ
シエステル、ヒドロキシアミド類、ピリジン類、縮合ピリジン類、窒素複素環類
、オキサゾール類、イミダゾール類、ピロール類、クラウンエーテル類、クリプ
タンド類、カルセランド類、ホスフィン類、ジホスフィン類、ポリホスフィン類
、キヌクリジン類、キニン類、アルカロイド類、デキストリン類、シクロデキス
トリン類、サレン類、ポリフィリン類、ビアリール類、スルホンアミド類、シッ
フ塩基、メタロセン類、モノオール類、ジオール類、ポリオール類、アミン類、
ジアミン類、ポリアミン類、アンモニウム塩、ペプチド類、タンパク質、核酸等
々を含むがその限りではない非金属化合物のライブラリーであってもよい。
【0036】 固体担体は、互いに離れていてもよく、単位基質の表面部分上の不連続の領域
であってもよく、複数の不連続の領域が界面に配置されるように、その表面部分
が界面に配置されていてもよい。このような「チップ型」または「ピン型」固体
担体は周知である。たとえば、Ellmanに付与された米国特許第5,288,
514号(ピンベースの担体)、Fodorらに付与された米国特許第5,51
0,270号(チップベースの担体)を参照されたい。現在、離れた不連続の担
体(たとえば、粒子またはビーズ)が好ましい。既知の技術、たとえば、米国特
許第5,565,324号(その開示内容を引用することで本明細書の一部をなす
ものとする)、または当業者に明白になるであろうその変形に準拠して、触媒ラ
イブラリーの合成およびその不連続固体担体への連結を実施することができる。
【0037】 (a)第1の対照腫瘍細胞を、ある一定量のセラミド生成レチノイド(たとえば
、それ自身、前述の腫瘍細胞の成長を阻害するのに効果的であってもよく、効果
的でなくてもよいある一定量)と接触させるステップと、 (b)第2の対照腫瘍細胞を、ある一定量の被験化合物たとえば、それ自身、前
述の腫瘍細胞の成長を阻害するのに効果的であってもよく、効果的でなくてもよ
いある一定量)と接触させるステップと、 (c)実験用腫瘍細胞を上記ステップ(a)で前述の量のセラミド生成レチノイ
ドと接触させ、上記ステップ(b)で前述の量の被験化合物と接触させるステッ
プと、 (d)上記ステップ(a)、(b)および(c)の、前述の腫瘍細胞の成長阻害
を測定するステップと、 (e)ステップ(c)の実験用腫瘍細胞における成長阻害または細胞障害活性を
、ステップ(a)および(b)の対照腫瘍細胞の成長阻害と比較するステップで
あって、ステップ(c)の実験用腫瘍細胞で測定された成長阻害がステップ(b
)および(c)の対照腫瘍細胞の複合成長阻害より高度である場合、被験化合物
がセラミド生成レチノイドの活性を増加させるを示すステップとを含む方法によ
って、上述の手段を含むがそれに限定されない手段によって選択された化合物を
、相加的および相乗的な増強を含むが、相乗的増強が好ましい、腫瘍細胞(また
は他の過増殖性細胞)におけるセラミド生成レチノイドの細胞増殖抑制活性また
は細胞障害活性の増強活性についてスクリーニングすることができる。比較ステ
ップは、適当な手段、たとえば、複合指数を算出することによって実施すること
ができ、1未満の値(たとえば、0.9未満)は、化合物が相乗的であることを
示す。神経芽細胞腫、肺、黒色腫、前立腺、白血病、結腸、***、および膵臓腫
瘍細胞を含むがそれに限定されない、腫瘍細胞を使用することができる。フェン
レチナイド等のセラミド生成レチノイドを使用することができる。上述の治療条
件に関して記載した通り、腫瘍細胞の代わりに前悪性細胞および非悪性細胞を含
む他の過増殖性細胞を使用することができる。好ましい具体例において、被験化
合物は、セラミド生成インヒビターか、またはセラミド生成的細胞障害性の細胞
代謝または細胞調節を操作する他の作用物質である。一般に成長阻害または細胞
障害性を探索することによって、あるいは特に壊死、アポトーシス、またはこれ
ら両方を測定することによって、測定ステップを実施することができる。この方
法を使用して、本明細書に記載のものの他にも、セラミド生成インヒビター、セ
ラミド生成的細胞障害性の細胞代謝または細胞調節を操作する他の化合物、ある
いは、さらに他の機構によって操作する化合物である、有効化合物を同定するこ
とができる。
【0038】 本明細書に記載のセラミド生成インヒビターに加えて、または本明細書に記載
のセラミド生成インヒビターの代わりに、以前には、セラミド生成レチノイドと
併用して、過増殖性疾患を治療する方法において有用であると判明していなかっ
た化合物(これの製薬上許容できる塩類を含む)を調製し、処方して、本明細書
に記載の方法で使用することが可能である。スクリーニング用に選択される化合
物によって、このような化合物は、新規化合物であってもよく、既知の化合物で
あるが以前には医薬用または製薬用として知られていない化合物であってもよく
、以前に医薬用または製薬用として知られているがセラミド生成レチノイド化合
物と併用されるものとして知られていない化合物であってもよい。
【0039】 [6.製剤および投与] 様々な病気を治療するために、上述の有効化合物を、単一の製薬用担体または
別々の製薬用担体にて投与するのに適するように調剤することが可能である。本
発明による医用製剤の製造において、一般に、生理学的に許容できるこれの塩類
、または、いずれかのその酸誘導体を含む有効化合物を、とりわけ、許容できる
担体と混合する。この担体は、製剤中の他のあらゆる成分と相溶性であるという
意味で、もちろん、許容できなければならず、患者に有害であってはならない。
担体は、固体であっても、液体であっても、これら両方であってもよく、単位用
量製剤、たとえば、0.5〜95重量%の有効化合物を含んでもよい錠剤として
、化合物を用いて調剤されることが好ましい。本質的に、1つまたは複数の副成
分を任意に含む成分を混合することからなる周知の製薬学の技術のいずれかによ
って調製することが可能な1つまたは複数の有効化合物を、本発明の製剤中に組
み込むことが可能である。
【0040】 本発明の製剤は、経口投与、直腸投与、局所投与、頬(たとえば、舌下)投与
、膣投与、非経口(たとえば、皮下、筋内、皮内、または静脈内)投与、局所(
すなわち、気道表面を含む、皮膚表面および粘膜表面)投与および経皮投与に適
するものを含むが、いずれにしても、最も適当な経路は、治療すべき病気の性質
および重症度、ならびに使用される個々の有効化合物の性質によって異なる。
【0041】 経口投与に適した製剤を、粉末または顆粒として、水性液または非水性液の溶
液または懸濁液として、あるいは水中油もしくは油中水乳剤として、それぞれ予
め定められた量の有効化合物を含む不連続単位、たとえば、カプセル、カシェー
、薬用ドロップ、または錠剤で提供することができる。このような製剤を、有効
化合物と適当な担体とを結合させるステップを含む適当な製薬方法で調製するこ
とが可能である(上述の通り、1つまたは複数の副成分を含んでもよい)。一般
に、本発明の製剤は、有効化合物を、液体担体もしくは細かく分割した固体担体
またはこれら両方と均一によく混合し、次いで、必要に応じて、このようにして
得られた混合物を造形することにより調製される。たとえば、有効化合物を含有
する粉末または顆粒を、任意に1つまたは複数の副成分と共に圧縮または成形す
ることにより、錠剤を調製することができる。任意にバインダー、滑沢剤、不活
性希釈剤、および/または界面活性剤/分散剤と混合した粉末または顆粒等のさ
らさらした形の化合物を適当な機械で圧縮することによって、圧縮錠剤を製作す
ることができる。不活性液体バインダーで湿らせた粉末化合物を、適当な機械で
成形することによって成形錠剤を製作することができる。
【0042】 頬(舌下)投与に適した製剤としては、風味を加えたベース(通常はスクロー
スおよびアラビアゴムまたはトラガカントゴム)中に有効化合物を含む薬用ドロ
ップ、およびゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴム等
の不活性ベース中に化合物を含むトローチなどがある。
【0043】 非経口投与または膣投与に適した本発明の製剤は、有効化合物の滅菌水調製物
を都合よく含み、その調製物は所期の受容者の血液と等張であることが好ましい
。これらの調製物は、皮下注射、静脈内注射、筋内注射、または皮内注射によっ
て投与することが可能である。このような調製物は、化合物を水またはグリシン
緩衝液と混合し、結果として得られる溶液を無菌で且つ血液と等張にすることに
よって、都合よく調製することができる。
【0044】 直腸投与に適した製剤適当なは、単位用量坐剤として提供されることが好まし
い。これらは、有効化合物を、1つまたは複数の従来の固体担体、たとえば、カ
カオバターと混合し、次いで、結果として得られる混合物を造形することによっ
て調製することができる。
【0045】 皮膚への局所適用に適した製剤は、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、
ゲル、スプレー、エアゾール、またはオイルの形をとることが好ましい。使用す
ることが可能な担体は、ラノリン、ポリエチレングリコール類、アルコール類、
経皮増強剤、およびそれらの2つ以上の組み合せなどである。
【0046】 経皮投与に適した製剤は、受容者の表皮と長時間ぴったり接触したままである
不連続のパッチとして提供することが可能である。経皮投与に適した製剤は、イ
オントフォレーゼによって配送することも可能であり(たとえば、Pharma
ceutical Research 3(6):318(1986)参照)、
一般に、有効化合物の任意緩衝水溶液の形をとる。適当な製剤は、クエン酸緩衝
液またはビス/トリス緩衝液(pH6)またはエタノール/水を含み、0.1〜
0.2Mの有効成分を含有する。
【0047】 上述の通り、本発明は、経口投与、直腸投与、局所投与、頬投与、非経口投与
、筋内投与、皮内投与、または静脈内投与、および経皮投与に適した製薬上許容
できる担体中に、有効化合物(これの製薬上許容できる塩類を含む)を含む医用
製剤を提供する。
【0048】 いずれか1つの有効な作用物質の治療有効用量(これの使用は本発明の範囲内
である)は化合物ごと、および患者ごとに幾らか変化し、患者の状態および配送
経路等の因子によって異なる。このような用量は、当業者に周知の定型的な薬理
学的手法に準拠して、特に、本明細書に提供されている開示内容に照らして、測
定することができる。
【0049】 フェンレチナイドの場合、全身治療には、約1、2、または3μM〜10また
は20μMの血漿レベルを達成する用量が使用され、一般に、(経口投与では)
50または100〜500または1000、2000または3000mg/m2
体表面積/日が使用される。
【0050】 タモキシフェンの場合、1.5〜2μMの血清レベルで臨床的に望ましい効果
が達成され、これらのレベルは、約150〜300または500mg/日のクエ
ン酸タモキシフェンP.O.、あるいは300または400〜500または70
0mg/m2/日で達成される。これらのレベルは、400〜500mg/日の
高用量P.O.を使用したパルス投与ベースで達成される。
【0051】 サフィンゴールを投与して、約1〜10μM(たとえば、7.5)のピーク血
清レベルを達成する、すなわち、5または10〜30または40mg/kg(た
とえば、20mg/kg)の投薬を実現する。
【0052】 以下の非限定的例で、本発明を詳細に説明する。
【0053】 [例1] [細胞毒性アッセイ] DIMSCANアッセイシステムを使用して細胞障害性を測定する(R. P
roffitt et al. Cytometry 24, 204−213
(1996); T. Frgala et al. Proc. AACR、
36, 303(1995))。このアッセイは、デジタル撮像検鏡法を使用
して、フルオレセインニ酢酸を選択的に蓄積して明るく蛍光を放つようになる生
育可能な細胞を定量化する。このシステムは、死細胞および死にかけている細胞
の残存蛍光をエオシンYで消光し、デジタル閾値を使用して生育可能細胞の蛍光
総量を定量化することにより、4〜5対数動力学的範囲にわたって細胞障害性を
測定することができる。測定される蛍光は、生育可能細胞数に正比例する。薬剤
処理細胞群の蛍光総量と、類似した数の未処理細胞の蛍光の比較によって、生存
率が得られる。簡単に記載すると、5000〜10,000個のSK−N−RA
神経芽細胞腫細胞/ウェルを、媒体0.1ccで、96−ウェル組織培養プレー
トの60ウェルに繰り返しプレーティングし、一晩付着させる。次いで薬剤を、
媒体0.05ccで、表示の最終濃度まで加える。薬剤濃度当たり12ウェルを
処理した。12ウェルに薬剤ベクターのみを適当な最終濃度まで与え、これがプ
レートの対照の役割をする。5%CO2中、37℃にて、細胞を96〜120時
間インキュベートする。次いで、フルオレセインニ酢酸を、媒体0.05ccで
、8μg/ccの最終濃度まで、各ウェルに加える。細胞を37℃にてさらに1
5分間インキュベートし、0.03ccの0.5%エオシンYを各ウェルに加え
る。次いで、生育可能細胞の蛍光総量をデジタル撮像検鏡法で測定する。
【0054】 [例2] [セラミドアッセイ] セラミドアッセイを以下の通りに実施する。500,000神経芽細胞腫細胞
/ウェルを6−ウェル組織培養プレートに繰り返しプレーティングし、一晩付着
させる。トリチウム化(3H)−パルミチン酸(脂質前駆体)を1μCi/cc
まで加え、フェンレチナイドを10μMの最終濃度まで加える。対照細胞には、
トリチウム化標識を与えるが、薬剤は与えない。表示の時に、細胞を三重のウェ
ルから収穫し、洗浄し、メタノール、酢酸、水、およびクロロホルムで脂質を抽
出する。有機層(脂質に組み入れられたトリチウム標識を含む)を単離し、窒素
流で乾燥させる。脂質試料をクロロホルム:メタノールに溶解し、各試料の10
%をアッセイして、脂質試料中のトリチウム総量を推量する。次いで、非標識セ
ラミド標準と一緒に、試料分画中の脂質を薄層クロマトグラフィで分離し、ヨウ
素蒸気でプレートを展開する。セラミド標準領域に対応するプレートをこすり取
り、同時に移動する試料セラミドのトリチウムを測定する。次いで、試料セラミ
ド総量を、セラミド中のパーセントトリチウム標識と総脂質中のトリチウムして
表す。
【0055】 [例3〜9] [細胞障害性およびセラミド試験] 例3〜9を、それぞれ、本明細書の図3〜9に示す。一般に、上記例1および
2に記載の手法を用いて、これらの例を実施した。
【0056】 図3は、20%O2にて、10μM フェンレチナイド(標識HPRまたはH
で)が、薬剤感受性神経芽細胞腫細胞系SMS−LHN(中黒の円)および薬剤
耐性神経芽細胞腫細胞系CHLA−90(白抜きの円)におけるセラミド生成に
及ぼす作用を示す図である。両細胞系は、フェンレチナイドに応答してセラミド
を生成することが判明していることに留意されたい。
【0057】 図4は、20%O2にて、フェンレチナイド(HPR;H)、プロテインキナ
ーゼCインヒビターであるL−スレオ−ジヒドロスフィンゴシン(サフィンゴー
ル;S)、およびグリコシルセラミドシンターゼインヒビターである1−フェニ
ル−2−パルミトイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノール(PPMP;
P)の様々な組み合せが、様々な濃度で、極めて抵抗性の細胞系(SK−N−R
A)における細胞生存率に及ぼす影響を示す図である。薬剤の複合作用に留意さ
れたい。中黒の円は、サフィンゴールとPPMPとの組み合せを表し、白抜きの
円は、フェンレチナイドとサフィンゴールとの組み合せを表す。中黒の三角形は
フェンレチナイドとPPMPとの組み合せを表し、白抜きの三角形は、フェンレ
チナイドとサフィンゴールとPPMPとの組み合せを表す。投与量は、水平軸上
に示した通りである。
【0058】 図5は、20%O2にて、投与量は表示通りに変化するが、フェンレチナイド
の用量は10μMに固定された、様々な化合物の組み合せが、SK−N−RA細
胞の生存率に及ぼす影響を示す図である。Tまたはタモキシフェン(Tamox
ifen)は、クエン酸タモキシフェンを指す。個々の化合物では低細胞障害性
であるが、化合物の組合せでは高細胞障害性であることに留意されたい。中黒の
円で標したH+Pはフェンレチナイド+PPMPを表し、白抜きの円で標したH
+Tはフェンレチナイド+タモキシフェンを表し、中黒の円で標したH+Sはフ
ェンレチナイド+サフィンゴールを表し、白抜きの円H+S+Tは、フェンレチ
ナイド+サフィンゴールおよびタモキシフェン(1:1)を表し、中黒の三角形
はフェンレチナイド+固定された3μM タモキシフェン+サフィンゴールを表
す。他の投与量は、水平軸上に示した通りである。
【0059】 図6は、20%O2において、SK−N−RA細胞の生存率に対する、他の化
合物と併用した低投与量フェンレチナイドの活性を示す。中黒の円は、3.3μ
M フェンレチナイド+サフィンゴールを表し、白抜きの円は3.3μM フェ
ンレチナイド+PPMPを表す。中黒の三角形はフェンレチナイドを含まないP
PMP+サフィンゴール(1:1)を表し、白抜きの三角形は3.3μM フェ
ンレチナイド+PPMP+サフィンゴール(1:1)を表す。他の投与量は、水
平軸上に示した通りである。
【0060】 図7は、20%O2にて、様々な薬剤の組み合せがSK−N−RA細胞の生存
率に及ぼす影響を示す図である。N−DMS(またはN)は、d−エリスロ−N
,N−ジメチルスフィンゴシン(スフィンゴシンキナーゼインヒビター)を指す
。中黒の円はN−DMS+PPMPを表し、白抜きの円はフェンレチナイド+P
PMPを表す。中黒の三角形はフェンレチナイド+N−DMAを表し、白抜きの
三角形はフェンレチナイド+N−DMS+PPMPを表す。投与量は、水平軸上
に示した通りである。
【0061】 図8は、20%O2において、SK−N−RA細胞の生存率に対する、様々な
薬剤の組み合せの活性を示す図である。中黒の円で標したHPRはフェンレチナ
イドを表し、白抜きの円で標したN−DMSはN−DMSを表す。中黒の三角形
はHPR+N−DMSを表し、中黒の円で標した10μM H+Nは10μMに
固定された用量のフェンレチナイド+N−DMSを表し、白抜きの円で標した5
μM H+P+Nは、一定用量の5μM フェンレチナイド+一定用量の5μM
PPMP+N−DMSを表し、実線はフェンレチナイド+PPMPを表す。投
与量は、一定であると表示されている場合は一定であり、表示されていなければ
、投与量は水平軸上に示した通りである。N−DMSをフェンレチナイドおよび
PPMPに加えたとき、細胞障害性が高いことに留意されたい。
【0062】 図9は、20%O2において、SK−N−RA細胞の生存率に対する、薬剤の
組み合せの活性を示す図である。中黒の円はフェンレチナイドを表し、白抜きの
円はフェンレチナイド+N−DMS(3:1)を表す。中黒の三角形はフェンレ
チナイド+サフィンゴール(3:1)を表し、白抜きの三角形はフェンレチナイ
ド+N−DMS+サフィンゴール(3:1:1)を表す。投与量は水平軸上に示
した通りである。3つの薬剤の組み合せの細胞障害性に留意されたい。
【0063】 [例10] 治療の全期間にわたって、全ての化合物が同時に存在する必要はない。 若干の細胞系において、抗腫瘍細胞活性を高めるために、治療の全期間中にわ
たって、サフィンゴールのみがHPRと同時に存在している必要があることを証
明した。これらの実験で、時刻=0にサフィンゴールとHPRを一緒に加えた。
次いで、様々な時刻に、両剤を含有する細胞培地を除去し、類似した濃度のHP
Rのみを含有する培地と取り替えた。次いで、細胞を96〜120時間ずっとイ
ンキュベートし、その生存率を、前述の通りに両剤に96〜120時間ずっと曝
露しておいた細胞と比較した。HPR治療のみと比較して本発明が腫瘍細胞死滅
を高めるために、HPR治療期間中ずっと、サフィンゴールがHPRと同時に存
在する必要はないことが結果からわかる。場合によって、96〜120時間の全
HPR治療期間のうち12時間未満、サフィンゴールとHPRが存在すれば、本
発明が引き起こす細胞死滅の全増加の大部分を得るのに十分であった。このこと
から、本発明が機能するために、本発明で特許請求する全ての化合物が全時期に
同時に存在する必要はないことがわかる。
【0064】 [方法] 前述の通り、ウェル当たり全培地100μLで、細胞をDIMSCAN細胞障
害性アッセイ用96−ウェル微量プレートに加えた。使用した細胞系は、神経芽
細胞腫細胞系CHLA−90およびSK−N−RA、ならびに肺癌細胞系A54
9などであった。時刻=+0に、ウェル当たり全培地50μL(ウェル当たり培
地150μLの最終総量)で、HPRおよびサフィンゴールを記載の最終薬剤濃
度まで加えた。また、時刻=+0に、全培地50μLで、同濃度のHPRを単一
作用物質としてプレート2枚のウェルに加えた(ウェル当たり培地150μLの
最終総量)。37℃にてプレートをインキュベートした。記載の時刻に、HPR
+サフィンゴールのプレートの12ウェルの各培地150μLを除去し、棄て、
HPRのみのプレートの12ウェルからの培地(‘平衡前培地’)150μLと
取り替えた。最初の2剤ウェルにおける、培地の考えられる状態または時間の経
過に伴って起きた可能性のあるHPR分解をシミュレートするために、新たなH
PRを新鮮培地に加えるのではなく、HPR+サフィンゴールのプレートのウェ
ルの培地を‘平衡前培地’と取り替えた。このプレートを再度インキュベートし
、表示の通り、+96〜20時間に、DIMSCANアッセイで、細胞障害性を
アッセイした。各グラフの最終データポイントは、+96〜120時間の全期間
の、両剤の同時インキュベーションに関する生存率を表す。このアプローチでは
、HPR治療の全期間の一部のみについて、サフィンゴールへのin vivo
同時曝露をシミュレートしようとした。
【0065】 [結果]図10、11および12は、HPR治療の全期間より少ない期間にサ
フィンゴールがHPRと同時に存在するときの、様々な細胞系で得られる代表的
な細胞障害成績である。本発明によって引き起こされる腫瘍細胞死滅の増加の大
部分は、HPR治療の全期間より少ない期間にサフィンゴールがHPRと同時に
存在することによって得られる場合もある。場合によっては、PR−治療の全期
間のほんの一部の間、サフィンゴールおよびHPRに同時曝露するだけで、本発
明を機能させるのに十分である。このことから、本発明を機能させるために、全
時期に全ての化合物が存在することは必要ではないことがわかる。
【0066】 [例11] [他のレチノイドの細胞障害性は、サフィンゴールによって増強される] レチノイド、全トランス−レチノイン酸(ATRA)は、Neuro2a神経
芽細胞腫細胞のセラミドレベルを控えめに(1.5X)上昇させることが以前に
証明されている(L. Riboni et al. J. Biol. Ch
em. 270: 26868(1995))。ここで、我々は、ATRA(す
なわちレチノイド)、13−シス−レチノイン酸およびサフィンゴールに同時曝
露することにより、CHLA−90およびLAN−6神経芽細胞腫細胞における
細胞生存率は、いずれかのレチノイドのみの細胞生存率と比較して、有意に低下
することを証明する。このことから、本発明は、様々な異なるレチノイドに関し
て有効であることがわかる。
【0067】 [方法]前述の通り、アッセイのために、ウェル当たり全培地100μLで、
細胞をDIMSCAN細胞障害性アッセイ用96−ウェル微量プレートに加えた
。使用した細胞系は、神経芽細胞腫細胞系CHLA−90およびLAN−6であ
った。時刻=0に、全トランス−レチノイン酸(ATRA)、13−シス−レチ
ノイン酸(133−シス−RA)または3:1モル比のレチノイド+サフィンゴ
ールのいずれかを、全培地50μLで加えた。プレートをインキュベートし、+
120時間にCHLA−90細胞について、+144時間にLAN−6細胞につ
いて、細胞障害性をDIMSCANアッセイでアッセイした。
【0068】 [結果]図13〜14に記載のデータから、サフィンゴールをレチノイド(A
TRAまたは13−シス−RA)を加えると、CHLA−90細胞系およびLA
N−6細胞系の細胞生存率が有意に低下することがわかる。s.サフィンゴールは
、4μMで(以下の実験で使用した最高濃度)、CHLA−90細胞で0.11
の生存率を有し、LAN−6細胞で0.39の生存率を有する。このことから、
that本発明は、多数の異なるレチノイドに関して有効なことがわかる。
【0069】 [例12] セラミドが無毒性グリコシル−セラミドに特異的に転化することにより、HPR
およびHPR+サフィンゴールの細胞障害性が低下する 我々は、用量依存的且つ時間依存的に、HPRがセラミドを神経芽細胞腫腫瘍
細胞系で生成することを証明した(B. Maurer et al. J.
Nad. Cancer Inst.(1999)(印刷中))。グリコシルセ
ラミド(GC)は、セラミドの無毒性代謝物である。セラミドは、グリコシルセ
ラミドシンターゼ(GCS)の作用によってグリコシルセラミドに転化される。
グリコシルセラミドシンターゼ(GCS)は、MCF7/GCS細胞系のテトラ
サイクリン誘導性発現構築物におけるヒトMCF7乳癌細胞にトランスフェクト
されている(Y. Liu et al. J. Biol. Chem274
:1140−46(1999))。ドキシサイクリン(一種のテトラサイクリン
)含有培地中でMCF7/GCS細胞をインキュベートすることにより、GCS
活性が上昇し、セラミドのグリコシルセラミドへの転化が増進し、これらの細胞
中のセラミドを増加させることが知られているアドリアマイシンの細胞障害性が
低下することが証明されている(Y. Liu et al. 前掲)。ドキシサ
イクリンの非存在下および存在下で、MCF7/GCS細胞をHPR、サフィン
ゴールおよびHPR+サフィンゴールに曝露した。MCF7/GCS細胞におい
て、GCS活性とドキシサイクリンを上昇させることにより、HPRの細胞障害
性が有意に低下し、HPR+サフィンゴールの薬剤組み合せの細胞障害性が有意
に低下することが確認された。このことから、MCF7/GCS細胞において、
HPRにより生成されるセラミドは細胞障害性であること、および本発明は、少
なくとも部分的に、セラミドおよび細胞障害性の増強に依存していることがわか
る。
【0070】 [方法]前述の通りに、DIMSCAN細胞障害性アッセイのために、MCF
7/GCS細胞をプレーティングし、10%ウシ胎仔血清および200μg/m
lのヒグロマシンB(tet OFF)を含むPRMI培地中で、インキュベー
トした。GCS発現を増進するために、DIMSCAN細胞障害性アッセイ用の
プレーティングをする前に、3μg/mlのドキシサイクリン(tet ON)
を含む上記培地中で、MCF7/GCS細胞を3日間インキュベートした。ドキ
シサイクリン誘導性(tet ON)細胞を用いたDIMSCANアッセイも、
培地中に3μg/mlドキシサイクリンを誘導した。「tet OFF」MCF
7/GCS細胞も「tet ON」MCF7/GCS細胞もHPR、サフィンゴ
ールおよびHPR+サフィンゴール(3:1モル比)に96時間曝露し、前述の
通りに生存率をDIMSCANでアッセイした。
【0071】 [結果]代表的な結果を図15に示す。GCS発現を増強し、セラミドの無毒
性グリコシルセラミドへの転化を増進することが以前に証明されていた(Y.
Liu et al. 前掲)、MCF7/GCS細胞とドキシサイクリンとの
同時インキュベーション(「tet ON」)は、「tet OFF」MCF7
/GCS細胞と比較して、HPRおよびHPR+サフィンゴールの細胞障害性を
有意に低下させた(≧6μM HPRにて、Student’st検定で、p<.
005)。HPR+サフィンゴール併用試験で使用した濃度範囲(0〜4μM)
で、サフィンゴールの細胞障害性の有意な低下は認められなかった。このことか
ら、HPR細胞障害性は、細胞障害性セラミドの生成によってある程度依存して
いることがわかる。さらに、HPR+サフィンゴール薬剤併用(本発明の一部)
の活性は、細胞障害性セラミドの生成およびこれの細胞障害性の増強に、少なく
とも部分的に依存することがわかる。
【0072】 [例13] [HPRおよびHPR+サフィンゴールはアポトーシスと壊死の組み合せによっ
て細胞死を誘導し、HPRおよびHPR+サフィンゴールは、アポトーシスの細
胞死が阻害された場合、壊死によって細胞死を誘導することができる] 生化学的細胞の攻撃後に細胞死に導くことが現在認められている2つの主要な
機構、すなわち、アポトーシスおよび壊死がある(G. Nunez G. e
t al. Oncogene 17:3237−45(1998); G.
Cohen, Biochem. J 326:1−16(1997); Y.
Hannun, Blood 89:1845−53(1997); N.
Thomberry, Chem. Biol. 5: R97−103(19
98); N. Zamzami et al. J Bioenerg Bi
omembr. 29:185−1931(1997); D. McConk
ey, Toxicol. Lett. 99:157−98(1998);
M. Raffray and G. Cohen, Pharmacol T
her. 75:153− 77(1997); J. Lemasters,
Am. J Physiol. 276:G1−6(1999))。アポトーシ
スは、通常は特異型DNA分解(ヌクレオゾーム間 DNA ラダーリング)
および細胞死につながる、一連のかなり特異的な、かなり逐次的な、酵素的活性
化 ステップ(キャスパーゼ酵素カスケード)からなる。アポトーシスは、凝縮
核クロマチンおよび膜の完全死が失われていない細胞における核のアポトーシス
体への断片化およびフローサイトメトリによるsub G0/G1 DNA含有量
の増加によって、形態学的に分類される。壊死は、細胞膜完全性の全般的破損を
特徴とし、低レベルの細胞内ATPと関連した、生化学的規定が少ない状態であ
る。(C. Renvolze et al. Cell Biol. Tox
icol 14:111−20(1998))。壊死は、細胞円形化および細胞
脱離を伴う膜完全の喪失(ヨウ化プロピジウム染色によって証明される)によっ
て形態学的に分類される。これらの2つの過程は、それらの生化学的機構の一部
で重複する(が、一般に、明らかに異なると考えられる)か、少なくとも、機械
論的連続の他端で重複する。以下に示す通り、HPRもHPR+サフィンゴール
も、アポトーシスと壊死との組み合せによって細胞死を引き起こす。アポトーシ
ス機構が障害された腫瘍細胞は、壊死によって死滅させることができるため、以
上の観察結果は重要である。したがって、本明細書に記載の薬剤の組み合せは、
主として完全なアポトーシス機構またはアポトーシスの増強に依存する他の抗腫
瘍死滅方法にまさる際立った利点(壊死による細胞死の誘導、ならびにアポトー
シスによる細胞死の誘導)を有する。
【0073】 [方法]4−HPRまたはHPR+サフィンゴールが神経芽細胞腫細胞におけ
る細胞死を誘導する方式を決定するために、アポトーシスおよび/または壊死の
形態学的証拠をCHLA−90細胞で評価した。アポトーシスの特異的インヒビ
ター、神経細胞浸透剤、汎キャスパーゼ酵素インヒビターの存在下または非存在
下で、BOC−d−fmk(Enzyme Systems Products
, Livermore, CA)。BOC−d−fmkは、アポトーシスを仲
介するキャスパーゼ酵素を特異的に阻害し、キャスパーゼ酵素による死を防止す
る。CHLA−90細胞を、Lab Tekチャンバースライド(Nunc,
Naperville, IL)内の全培地に二重にプレーティングし、24時
間付着させ、次いで、HPR(10μM)で処理する前に、BOC−d−fmk
(40μM)の存在下または非存在下で1時間処理した。0.1%エタノール(
4−HPR)および/または0.2%DMSO(BOC−d−fmk)の媒体溶
剤で対照細胞を処理した。超生体DNA染色Hoechst 33342(10
μg/mlで、37℃にて30分間)により誘導される青色の核蛍光を使用して
、+24時間または+48時間に、非脱離細胞で、アポトーシスの形態学的特徴
(DNA凝縮および/またはアポトーシス体)を可視化する一方で、ヨウ化プロ
ピジウム(0.5μM/ml)を用いた赤色蛍光染色により壊死細胞および進行
アポトーシス細胞が認められた。凝縮核残片を含む赤色蛍光染色細胞を、アポト
ーシス細胞として得点をつけた。+48時間にアッセイした細胞では、追加のB
OC−d−fmk(40μM)または適当な対照媒体を+24時間に加えた。O
lympus Vanox落射けい光顕微鏡で各染料に適したフィルターを順次
使用して、細胞を観察した。細胞のマルチランダム視域(各〜100〜500細
胞)を計数し、生育可能細胞、アポトーシス細胞、および壊死細胞を写真撮影し
た。HPR処理細胞をさらに調べるために、4−HPR(3〜10μM)を加え
る前に40μM BOC−d−fmkを使用して、または使用せずに、1時間前
処理したCHLA−90細胞に対して細胞障害性アッセイを実施し、DIMSC
ANアッセイで+24時間にアッセイし、生存能力に対するキャスパーゼ阻害の
影響を評価した。対照細胞を、0.1%エタノール(4−HPR)および/また
は0.2%DMSO(BOC−d−fmk)の媒体溶剤で処理した。フローサイ
トメトリーによるアポトーシスの評価(Z. Darnzynkiewicz
et al. Cytometry 13:795−808(1992))では
、ヨウ化プロピジウムを含む低張溶解緩衝液を使用して(A. Krishan
et al. J. Cell Biology, 66:188−193(
1975))、sub G0/G1 DNA含有量を用いて細胞を同定した。上述
の通りに細胞を処理し、+24時間にアッセイした。染色された核を、Coul
ter Epics ELITEフローサイトメーターで、488nmアルゴン
レーザーおよび610nmに中心がある20nm帯域フィルターを用いて分析し
た。エラーバー(error bar)は95%信頼区間を示す。統計解析は、
不対両側Student’st検定で行った。全てのP血は両側検定である。
【0074】 [結果]図16からわかる通り、HPRの細胞障害性は、全てのHPR濃度で
、汎キャスパーゼ酵素、アポトーシス−インヒビター、BOC−d−fmk(4
0μM)により有意に低下した(P<.001)が、HPRは、依然として、B
OC−d−fmkの存在下で有意な細胞障害性を誘導した(3μM HPRにて
P=.0O2、>3μMにてP<.001)。以上の結果から、HPRは、アポト
ーシス機構および非アポトーシスの(壊死)機構の両者によって細胞を死滅させ
ることがわかる。
【0075】 [図17]HPR曝露前のBOC−d−fmk前処理により、アポトーシスを
示す形態学的核変化(凝縮した、極度に染色する核クロマチンおよび核の、膜活
性を喪失していないアポトーシス体への断片化)がCHLA−90細胞で有意に
減少した(P=.001)。しかし、HPRにより誘導される壊死の重要な形態
学的証拠(ヨウ化プロピジウム染色および細胞円形化により証明される膜完全性
の喪失)(P=.0O2)は、BOC−d−fmkによる最小限の影響を受け、
対照を基準にして、依然として有意であった(P=.016)。HPR単独で有
意なアポトーシス(P=.006)を誘導したが、HPR+BOC−d−fmk
処理した細胞におけるアポトーシスは、対照と有意な差がなかった(P=.48
)。以上の結果から、HPR誘導性細胞死は、アポトーシス/壊死混合によって
続行し、アポトーシスによる死が阻害されても、壊死機構によって続行すること
ができる。
【0076】 [図18]フローサイトメトリーによって検出された通り、+24時間に、B
OC−d−fmk(40μM)は、CHLA−90において、アポトーシスの特
徴を示すHPR(10μM)により誘導されるsubG0/G1DNA−断片化を
抑制した。+24時間に、CHLA−90細胞のかなりの割合が死んでいたまた
は死にかけていたため、このデータは、HPRが非アポトーシス(壊死)機構に
よって細胞を死滅させるという証拠となる。
【0077】 リンパ球芽細胞系(L. Spreinger and B. Stewar
t. Cancer Lett. 128:189−196(1998))およ
び胎生期癌細胞系(J. Clifford et al. Cancedr
Res. 59:14−18(1999))において、HPR(10〜20μM
)により誘導される細胞死は、壊死によって続行されることも最近報告された。
【0078】 [図19]+48時間に、CHLA−90細胞において、HPRまたはHPR
+サフィンゴール(10:3マイクロモル比)曝露前にBOC−d−fmkで前
処理することにより、アポトーシスを示す形態学的核変化が減少した。しかし、
+48時間に、HPR+サフィンゴール薬剤併用により誘導された壊死の形態学
的証拠は、BOC−d−fmkにより最小限の影響を受けただけで、対照と比較
して、依然として有意であった(P<.001)。以上の結果から、薬剤の組み
合せHPR+サフィンゴール(本発明の一具体例)は、アポトーシス/壊死混合
により細胞死を誘導できること、およびアポトーシスによる死が阻害されても、
壊死機構によって細胞死を続行できることがわかる。
【0079】 [例14] 多様な腫瘍細胞系において、サフィンゴールは、4−HPR細胞障害性相乗作用
を示す 上述の通り、我々は、幾つかのセラミド関連経路の阻害によって、4−HPR
の細胞障害性を増加させるのに成功した。使用したインヒビターの大部分は、i
nvitroで試験したに過ぎない。しかし、サフィンゴール(セラミド活性化
PKCζに対抗する活性を有するPKCインヒビター)は、部分的フェーズI評
価を受けた(G. Schwartz et al. Clin. Cance
r Res. 3, 537−543)(1997))。この治験は、薬剤不足の
ため、早期に打ち切られた。しかし、フェーズIの結果から、サフィンゴールを
120mg/m2にて1時間注入することにより、注入中に3μMの血清レベル
が得られ、毒性の報告は皆無であることがわかる。そこで、我々は、以上の結果
および動物モデルデータ(G. Kelloff et al. J. Cel
l. Biochem. Suppl. 20, 176−196(1994);
L. Kedderis et al. Fund. Appl. Tox.
25, 201(1995))からヒトで達成されると予期される濃度で、一定
の3:1モル比のHPR:サフィンゴールにて、4−HPR+サフィンゴールの
細胞症外性試験に着手した。最初に、4−HPR+サフィンゴールの活性を、幾
つかの極めてアルキル化剤耐性の細胞系を含む神経芽細胞腫細胞のモデルパネル
で試験した。次いで、他の腫瘍型に由来する細胞系で、4−HPR+サフィンゴ
ールを試験した。以上の結果を表1にまとめ、薬剤相乗作用の尺度として、Ch
ou解析により算出した複合指数(CI)も示す(CIは、組み合せた2剤の薬
理作用を表す用語である。CI<1は相乗作用を示し、小さい数ほど大きい相乗
作用を示す。CI=1は相加作用を示し、CI>1は薬剤の組み合せが拮抗的で
あることを意味する)。p53ヌルまたは変異体であった細胞系およびアルキル
化剤に対して極めて抵抗性である細胞系で、マルチログ(multi−log)
細胞障害性が達成されたことは注目に値する。我々の結果から、サフィンゴール
は、p53非依存的に、多様な腫瘍型の腫瘍細胞系に対する4−HPRの細胞障
害性を有意に増強し、相乗作用さえ示すことがわかる。
【0080】
【表1】
【0081】 前述の事項は、本発明を例を挙げて説明するものであって、本発明を限定する
ものと考えてはならない。本発明は、特許請求の範囲および中に含まれる特許請
求の範囲と均等物により明確に規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セラミドおよび関連のプロデス(pro−death)経路を概略的に示す図
である。
【図2】 セラミドの代謝経路を概略的に示す図である。
【図3】 10μMのフェンレチナイド(標識HPRまたはH)が、薬剤感受性神経芽細
胞腫細胞系SMS−LHNにおけるセラミド生成(中黒の円)ならびにアルキル
化剤およびエトポシド神経芽細胞腫細胞系CHLA−90(白抜きの円)に及ぼ
す作用を示す図である。
【図4】 極めてHPR抵抗性の細胞系(SK−N−RA)において、様々な濃度で、フ
ェンレチナイド(HPR;H)、プロテインキナーゼCインヒビターであるL−
スレオ−ジヒドロスフィンゴシン(サフィンゴール;S)、およびグリコシルセ
ラミドYシンターゼインヒビターである1−フェニル−2−パルミトイルアミノ
−3−モルホリノ−1−プロパノール(PPMP;P)の様々な組み合せが、細
胞生存率に及ぼす影響を示す図である。中黒の円はサフィンゴールとPPMPと
の組み合せを表し、白抜きの円は、フェンレチナイドとサフィンゴールとの組み
合せを表す。中黒の三角形はフェンレチナイドとPPMPとの組み合せを表し、
白抜きの三角形はフェンレチナイドとサフィンゴールとPPMPとのとの組み合
せを表す。投与量は、水平軸上に示した通りである。
【図5】 投与量は表示通りに変化するが、フェンレチナイドの用量は10μMに固定さ
れた、様々な化合物の組み合せが、SK−N−RA細胞の生存率に及ぼす影響を
示す図である。Tまたはタモキシフェン(Tamoxifen)は、クエン酸タ
モキシフェンを指す。中黒の円で標したH+Pはフェンレチナイド+PPMPを
表し、白抜きの円で標したH+Tはフェンレチナイド+タモキシフェンを表し、
中黒の円で標したH+Sはフェンレチナイド+サフィンゴールを表し、白抜きの
円H+S+Tは、フェンレチナイド+サフィンゴールおよびタモキシフェン(1
:1)を表し、中黒の三角形はフェンレチナイド+固定された3μM タモキシ
フェン+サフィンゴールを表す。他の投与量は、水平軸上に示した通りである。
【図6】 SK−N−RA細胞の生存率に対する、他の化合物と併用した低投与量フェン
レチナイドの活性を示す。中黒の円は、3.3μM フェンレチナイド+サフィ
ンゴールを表し、白抜きの円は3.3μM フェンレチナイド+PPMPを表す
。中黒の三角形はフェンレチナイドを含まないPPMP+サフィンゴール(1:
1)を表し、白抜きの三角形は3.3μM フェンレチナイド+PPMP+サフ
ィンゴール(1:1)を表す。他の投与量は、水平軸上に示した通りである。
【図7】 様々な薬剤の組み合せがSK−N−RA細胞の生存率に及ぼす影響を示す図で
ある。N−DMS(またはN)は、d−エリスロ−N,N−ジメチルスフィンゴ
シン(スフィンゴシンキナーゼインヒビター)を指す。中黒の円はN−DMS+
PPMPを表し、白抜きの円はフェンレチナイド+PPMPを表す。中黒の三角
形はフェンレチナイド+N−DMAを表し、白抜きの三角形はフェンレチナイド
+N−DMS+PPMPを表す。投与量は、水平軸上に示した通りである。
【図8】 SK−N−RA細胞の生存率に対する、様々な薬剤の組み合せの活性を示す図
である。中黒の円で標したHPRはフェンレチナイドを表し、白抜きの円で標し
たN−DMSはN−DMSを表す。中黒の三角形はHPR+N−DMSを表し、
中黒の円で標した10μM H+Nは10μMに固定された用量のフェンレチナ
イド+N−DMSを表し、白抜きの円で標した5μM H+P+Nは、一定用量
の5μM フェンレチナイド+一定用量の5μM PPMP+N−DMSを表し
、実線はフェンレチナイド+PPMPを表す。投与量は、一定であると表示され
ている場合は一定であり、表示されていなければ、投与量は水平軸上に示した通
りである。
【図9】 SK−N−RA細胞の生存率に対する、薬剤の組み合せの活性を示す図である
。中黒の円はフェンレチナイドを表し、白抜きの円はフェンレチナイド+N−D
MS(3:1)を表す。中黒の三角形はフェンレチナイド+サフィンゴール(3
:1)を表し、白抜きの三角形はフェンレチナイド+N−DMS+サフィンゴー
ル(3:1:1)を表す。投与量は水平軸上に示した通りである。
【図10】 HPR(フェンレチナイド)およびサフィンゴールで処理し、サフィンゴール
を様々な時間間隔で洗い落し、表示の時点で、予め平衡化したHPRのみの培地
と置き換えたCHLA−90細胞を示す図である。
【図11】 HPR(フェンレチナイド)およびサフィンゴールで処理し、サフィンゴール
を様々な時間間隔で洗い落し、表示の時点で、予め平衡化したHPRのみの培地
と置き換えたSK−N−RA細胞を示す図である。
【図12】 HPR(フェンレチナイド)およびサフィンゴールで処理し、サフィンゴール
を様々な時間間隔で洗い落し、表示の時点で、予め平衡化したHPRのみの培地
と置き換えたA549肺癌細胞を示す図である。
【図13】 サフィンゴールおよび全トランス−レチノイン酸(ATRA)、またはサフィ
ンゴールおよび13−シス−レチノイン酸で処理したCHLA−90細胞を示す
図である。
【図14】 サフィンゴールおよび全トランス−レチノイン酸ATRA)、またはサフィン
ゴールおよび13−シス−レチノイン酸で処理したLAN−6細胞を示す図であ
る。
【図15】 セラミドが無毒のグリコシル−セラミドに転化することにより、HPRおよび
HPR+サフィンゴールの細胞障害性を低下することを示す図である。HPR+
サフィンゴールは、3:1モル比(たとえば、9μM HPR+3μM サフィ
ンゴール)であることに留意されたい。
【図16】 汎キャスパーゼ酵素BOC−d−fmkにより、HPRの細胞障害性が有意に
低下することを示す図である。
【図17】 HPR曝露前のBOC−d−fmk前処理により、アポトーシスを示す形態学
的核変化が有意に減少したことを示す図である。
【図18】 24時間に、BOC−d−fmkが、HPRにより誘導されるsub G0
1DNA断片化を抑制したことを示す図である。
【図19】 HPRまたはHPR+サフィンゴール曝露曝露前のBOC−d−fmk前処理
により、アポトーシスを示す形態学的核変化が有意に減少したが、HPR+サフ
ィンゴールの組み合せにより誘導される壊死の形態学的証拠は、BOC−d−f
mkにより最小限の影響を受けたことを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/6615 A61K 31/6615 31/7032 31/7032 A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 121 43/00 121 //(A61K 31/167 (A61K 31/167 31:5375 31:5375 31:133) 31:133) (A61K 31/167 (A61K 31/167 31:5375 31:5375 31:6615) 31:6615) (A61K 31/167 (A61K 31/167 31:5375 31:5375 31:7032) 31:7032) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 レイノルズ,シー・パトリック アメリカ合衆国カリフォルニア州91403, シャーマン・オークス,エンカント・ドラ イヴ 15053 (72)発明者 キャボット,マイルズ アメリカ合衆国カリフォルニア州90404, サンタ・モニカ,チェルシー・プレイス 2461 Fターム(参考) 4C084 AA17 MA01 NA05 ZB212 ZB262 ZC751 4C086 AA01 AA02 BC73 DA42 EA06 MA02 MA04 NA05 ZB21 ZB26 ZC75 4C206 AA01 AA02 CA07 FA03 GA03 GA25 MA02 MA04 NA05 ZB21 ZB26 ZC75

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容でき
    る塩と、 (b)セラミド分解インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必
    要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  2. 【請求項2】 前記セラミド分解インヒビターが、グリコシルセラミドシン
    ターゼインヒビターと、スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターと、プロ
    テインキナーゼCインヒビターと、これらの製薬上許容できる塩類とからなる群
    から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記過増殖性障害が、悪性過増殖性障害と、前悪性過増殖性
    障害と、非悪性過増殖性障害とからなる群から選択される請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容でき
    る塩と、 (b)グリコシルセラミド合成インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必
    要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  5. 【請求項5】 前記セラミド生成レチノイドが、フェンレチナイドまたはこ
    れの製薬上許容できる塩である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記グリコシルセラミド合成インヒビターが、グリコシルセ
    ラミドシンターゼインヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩である請求項4
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記グリコシルセラミド合成インヒビターが、1−フェニル
    −2−パルミトイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノールまたはこれの製
    薬上許容できる塩である請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容でき
    る塩と、 (b)スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターまたはこれの製薬上許容で
    きる塩と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必
    要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  9. 【請求項9】 前記セラミド生成レチノイドが、フェンレチナイドまたはこ
    れの製薬上許容できる塩である請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターが、ス
    フィンゴシンキナーゼインヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩である請求
    項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターが、D
    −エリスロ−N,N−ジメチルスフィンゴシンまたはこれの製薬上許容できる塩
    である請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容で
    きる塩と、 (b)プロテインキナーゼCインヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必
    要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  13. 【請求項13】 前記セラミド生成レチノイドが、フェンレチナイドまたは
    これの製薬上許容できる塩である請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記プロテインキナーゼCインヒビターがL−スレオ−ジ
    ヒドロスフィンゴシンまたはこれの製薬上許容できる塩である請求項12に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容で
    きる塩と、 (b)(i)グリコシルセラミド合成インヒビターおよびこれの製薬上許容でき
    る塩類と、(ii)スフィンゴシン−1−リン酸合成インヒビターおよびこれの製
    薬上許容できる塩類と、(iii)プロテインキナーゼCインヒビターおよびこれ
    の製薬上許容できる塩類とからなる群から選択される少なくとも2つの化合物と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必
    要とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  16. 【請求項16】 前記セラミド生成レチノイドが、フェンレチナイドまたは
    これの製薬上許容できる塩である請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも2つの化合物が、(i)グリコシルセラミ
    ド合成インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、(ii)スフィンゴシン
    −1−リン酸合成インヒビター、プロテインキナーゼCインヒビター、またはこ
    れの製薬上許容できる塩のいずれかとを含む請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記少なくとも2つの化合物が、グリコシルセラミド合成
    インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、スフィンゴシン−1−リン酸
    合成インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩とを含む請求項15に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前期少なくとも2つの化合物が、グリコシルセラミド合成
    インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、プロテインキナーゼCインヒ
    ビターまたはこれの製薬上許容できる塩とを含む請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも2つの化合物が、スフィンゴシン−1−リ
    ン酸合成インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、プロテインキナーゼ
    Cインヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩とを含む請求項15に記載の方
    法。
  21. 【請求項21】 前記少なくとも2つの化合物が、グリコシルセラミド合成
    インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、フィンゴシン−1−リン酸合
    成インヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩と、プロテインキナーゼCイン
    ヒビターまたはこれの製薬上許容できる塩とを含む請求項15に記載の方法。
  22. 【請求項22】 過増殖性細胞におけるセラミド生成レチノイドの細胞増殖
    抑制活性または細胞障害活性を増加させる化合物のスクリーニング方法であって
    、 (a)第1の対照過増殖性細胞を、ある量のセラミド生成レチノイドと接触させ
    るステップと、 (b)第2の対照過増殖性細胞を、ある量の被験化合物と接触させるステップと
    、 (c)実験用過増殖性細胞を、上記ステップ(a)における前記量のセラミド生
    成レチノイドおよびステップ(b)における前記量の被験化合物と接触させるス
    テップと、 (d)上記ステップ(a)、(b)および(C)の前記過増殖性細胞の成長阻害
    を測定するステップと、 (e)ステップ(c)の実験用過増殖性細胞の成長阻害を、ステップ(a)およ
    び(b)の対照過増殖性細胞の成長阻害と比較するステップであって、ステップ
    (c)の実験用腫瘍細胞で測定された成長阻害が、ステップ(b)および(c)
    の対照腫瘍細胞の複合成長阻害より高度である場合、被験化合物がセラミド生成
    レチノイドの活性を増加させるを示すステップと を含む方法。
  23. 【請求項23】 前記比較ステップが複合指数を算出することによって実施
    される請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記過増殖性細胞が腫瘍細胞である請求項22に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 前記腫瘍細胞が、神経芽細胞腫と、肺と、黒色腫と、前立
    腺と、結腸と、***と、白血病と、膵臓腫瘍細胞とからなる群から選択される請
    求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記セラミド生成レチノイドがフェンレチナイドまたはこ
    れの製薬上許容できる塩である請求項22に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記被験化合物がセラミド生成インヒビターまたはこれの
    製薬上許容できる塩である請求項22に記載の方法。
  28. 【請求項28】 成長阻害を測定する前記ステップが、壊死、アポトーシス
    、またはこれら両方を測定することにより実施される請求項22に記載の方法。
  29. 【請求項29】 請求項22に記載の方法によって生成される、過増殖性細
    胞におけるセラミド生成レチノイドの細胞増殖抑制活性または細胞障害活性を増
    加させる化合物、またはこれの製薬上許容できる塩。
  30. 【請求項30】 製薬上許容できる担体中に、請求項22に記載の方法によ
    って生成される、過増殖性細胞におけるセラミド生成レチノイドの細胞増殖抑制
    活性または細胞障害活性を増加させる化合物、またはこれの製薬上許容できる塩
    の治療有効量を含む医用製剤。
  31. 【請求項31】 セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容できる塩
    の治療有効量をさらに含む請求項30に記載の医用製剤。
  32. 【請求項32】 (a)セラミド生成レチノイドまたはこれの製薬上許容で
    きる塩と、 (b)請求項22に記載の方法によって生成される、過増殖性細胞におけるセラ
    ミド生成レチノイドの細胞増殖抑制活性または細胞障害活性を増加させる化合物
    、またはこれの製薬上許容できる塩と を組み合せて、対象に治療有効量を投与することを含む、このような治療を必要
    とする対象における過増殖性障害を治療する方法。
  33. 【請求項33】 前記過増殖性障害が、悪性、前悪性、および非悪性過増殖
    性障害からなる群から選択される請求項32に記載の方法。
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