JP2002516326A - イミダゾピリジン系トロンビン阻害薬 - Google Patents

イミダゾピリジン系トロンビン阻害薬

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JP2002516326A JP2000550848A JP2000550848A JP2002516326A JP 2002516326 A JP2002516326 A JP 2002516326A JP 2000550848 A JP2000550848 A JP 2000550848A JP 2000550848 A JP2000550848 A JP 2000550848A JP 2002516326 A JP2002516326 A JP 2002516326A
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サンダーソン,フイリツプ・イー
ネイラー−オルセン,アドル・エム
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    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/04Inotropic agents, i.e. stimulants of cardiac contraction; Drugs for heart failure
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    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Abstract

(57)【要約】 本発明の化合物は、トロンビンおよび関連する血栓閉塞の阻害に有用であって、構造(I)または(II)を有する。式中、YおよびYは独立に、水素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C3−7シクロアルキル、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され;Aは(III)、(IV)、(V)または(VI)である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) トロンビンは、前駆体であるプロトロンビンの形で血漿に存在するセリンプロ
テアーゼである。トロンビンは、溶液血漿蛋白であるフィブリノゲンを不溶性の
フィブリンに変換することで、血液凝固の機序において中心的役割を果たす。
【0002】 エドワーズら(Edwards et al., J.Amer.Chem.Soc. (1992) vol.114, pp.1854
-63)は、セリンプロテアーゼ類であるヒト白血球エラスターゼおよびブタ膵臓
エラスターゼの可逆的阻害薬であるペプチジルa−ケトベンゾオキサゾール類に
ついて記載している。
【0003】 欧州特許公開363284号には、基質ペプチドの切れやすいアミド基の窒素
原子が水素または置換カルボニル部分によって置き換わったペプチダーゼ基質の
類縁体について記載されている。
【0004】 オーストラリア特許公開86245677号にも、フルオロメチレンケトンま
たはa−ケトカルボキシル誘導体などの活性化親電子ケトン部分を有するペプチ
ダーゼ阻害薬について記載されている。
【0005】 ブラウンらは(R.J.Brown et al., J.Med.Chem. Vol.37, pp.1259-1261 (1994
))、トリフルオロメチルケトン部分およびピリジノン部分を有する、経***性
で非ペプチド系のヒト白血球エラスターゼ阻害薬について記載している。
【0006】 マックらは(H.Mack et al., J.Enzyme Inhibition, Vol.9, pp.73-86 (1995)
)、中心的な核構造としてピリジノン部分を有する剛直なアミジノ−フェニルア
ラニン系トロンビン阻害薬について記載している。
【0007】 (発明の要旨) 本発明は、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含めて、哺乳動物
において血小板の損失を阻害し;血小板凝集物形成を阻害し;フィブリンの形成
を阻害し;血栓形成を阻害し;塞栓形成を阻害する化合物を含むものである。そ
れらの化合物には適宜に、抗凝血剤、抗血小板剤および血栓溶解剤を含有させる
ことができる。該化合物は、血液、血液製剤または哺乳動物臓器に添加/投与す
ることで、所望の阻害を行うことができる。
【0008】 本発明にはさらに、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含めて、
哺乳動物における不安定狭心症、難治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心
房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、フィブ
リンの眼球堆積および再疎通化血管の再閉塞もしくは再狭窄を予防もしくは治療
する化合物をも含むものである。それらの化合物には適宜に、抗凝血剤、抗血小
板剤および血栓溶解剤を含有させることができる。
【0009】 本発明はさらに、本発明の化合物を共有結合的または非共有結合的に表面に結
合させることで、哺乳動物における表面の血栓形成性を低下させる方法をも含む
ものである。
【0010】 (発明の詳細な説明及び好ましい態様) 本発明の化合物はトロンビン阻害薬として有用であり、例えば冠動脈疾患の予
防において治療的価値を持ち、下記式の構造を有する化合物(式もしくはII
)またはそれの医薬的に許容される塩である。
【0011】
【化8】 式中、YおよびYは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 C3−7シクロアルキル、 ハロゲンおよび トリフルオロメチルからなる群から選択され; Aは
【0012】
【化9】 であり; Wは、 水素、 R、 ROCO、 RCO、 RSO、 R(CHNHCOまたは (RCH(CHNHCO であり;nは0〜4であり; Rは、 R、 R(CHC(R12(mは0〜3であり、各R12は同一でも異
なっていても良い)、 (R)(OR)CH(CH(pは1〜4である)、
【0013】
【化10】 (mは0〜3である)、 RC(R12(CH(mは0〜3であり;各R12は同一でも異
なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わされる
Cを有する環を形成していても良い)、 RCHC(R12(CH(qは0〜2であり;各R12は同一
でも異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わ
されるCを有する環を形成していても良い)、 (RCH(CH(rは0〜4であり;各Rは同一でも異なって
いても良く;(RはC3−7シクロアルキル、C7−12ビシクロアルキ
ル、C10−16トリシクロアルキルによって表わされるCHを有する環または
飽和であっても不飽和であっても良いN、OおよびSからなる群から選択される
1〜3個のヘテロ原子を有する5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環を形成
していても良い)、 RO(CH(pは1〜4である)、 RCFC(R12、 (RCH)(RCH)CHまたは R(COOR)(CH(rは1〜4である) であり; RおよびRは独立に、 フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4アルコ
キシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONH、CHOH、COで置
換されており;RはC1−4アルキルまたはSONHである)、 ナフチル、 ビフェニル、 飽和であっても不飽和であっても良い5〜7員単環式または9〜10員二環式
の複素環もしくは非複素環(前記複素環は、N、OおよびSからなる群から選択
される1〜4個のヘテロ原子を有し;前記複素環もしくは非複素環は、未置換で
あるかまたはハロゲンもしくは水酸基によって置換されている)、 C1−7アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 CF、 未置換またはアリールで置換されたC3−7シクロアルキル、 C7−12二環式アルキルまたは C10−16三環式アルキル であり; R、RおよびRは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C3−7シクロアルキルまたは トリフルオロメチル からなる群から選択され; Xは、 水素または ハロゲンであり; ZはCH、SまたはSOであり; R12は、 水素、 フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4アルコ
キシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONHで置換されている)、 ナフチル、 ビフェニル、 飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選択さ
れる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式の複
素環、 C1−4アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 CF、 C3−7シクロアルキル、 C7−12二環式アルキルまたは C10−16三環式アルキル である。
【0014】 本発明の化合物またはその化合物の医薬的に許容される塩の1群には、Aが下
記の通りであるものが含まれる。
【0015】
【化11】
【0016】 この群の化合物またはそれの医薬的に許容される塩の小群には、YおよびY が水素またはC1−4アルキルであり;Wが水素またはRであり;RがR またはRSOであり;RおよびRが独立に、未置換またはアリール、
3−7シクロアルキルもしくはヘテロアリールで置換されたC1−7アルキル
からなる群から選択され;RおよびRが独立に、水素およびC1−4アルキ
ルからなる群から選択され;ZがSOであるものが含まれる。
【0017】 この小群の化合物またはそれの医薬的に許容される塩の下位群では、Yおよ
びYは水素またはメチルであり;Wは水素または
【0018】
【化12】 であり; R
【0019】
【化13】 であり; RおよびRは独立に、水素およびメチルからなる群から選択される。
【0020】 この下位群の例を以下の第1表に示してある。本発明の化合物の阻害活性は、
が20nM以上であることを示す「」またはKが20nM未満であるこ
とを示す「**」によって表してある。値は、本明細書で後述するin vitroアッ
セイによって求めたものである。
【0021】
【化14】
【0022】 本発明の化合物はキラル中心を持つ場合があり、ラセミ体、ラセミ混合物なら
びに個々のジアステレオマーもしくはエナンチオマーとして得られる場合があっ
て、全ての異性体が本発明に含まれる。本発明の化合物は多形結晶形を有する場
合もあり、全ての多形結晶形が本発明に含まれる。
【0023】 ある変数が何らかの構成または式Iで複数個ある場合、各個でのそれの定義は
、他の箇所でのそれの定義と独立である。さらに、置換基および/または変数の
組み合わせは、そのような組み合わせによって安定な化合物が得られる場合に限
り許容されるものである。
【0024】 別段の断りがない限り、本明細書で使用する場合の「アルキル」という用語は
、指定数の炭素原子を有する分岐および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含
むものとし(Meはメチルであり;Etはエチルであり;Prはプロピルであり
;Buはブチルである);「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合した指定数
の炭素原子の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し;本明細書で使用される「ハロ
」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味し;「対イオン」とは
、塩化物イオン、臭化物イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢
酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、安息香酸イオン、マレイン酸イオン、
硫酸イオン、酒石酸イオン、ヘミ酒石酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンなど
の小型で1価の負電荷を有する化学種を表すのに用いられる。
【0025】 「C3−7シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルなどを含むものとする。
【0026】 「C7−12二環式アルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプチ
ル(ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、1,1,3−トリメチ
ル−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ボルニル)などを含むものとする。
【0027】 本明細書で使用する場合の「アリール」という用語は、別段の断りがない限り
、安定な6〜10員の単環系または二環系を表す。該アリール環は未置換であっ
ても、1以上のC1−4低級アルキル;水酸基;アルコキシ;ハロゲン;アミノ
によって置換されていても良い。「アリール」基の例としては、フェニルおよび
ナフチルなどがある。
【0028】 本明細書で使用する場合の「複素環」という用語は、別段の断りがない限り、
安定な5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環系または安定な9〜10員の二
環式複素環系を表し;該環は飽和でも不飽和でも良く;該環は炭素原子ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子から成り;該窒
素および硫黄ヘテロ原子は酸化されていても良く;窒素ヘテロ原子は4級化され
ていても良く;上記で定義のいずれかの複素環がベンゼン環に融合した二環基を
含むものである。二環式不飽和環系には、部分不飽和または完全不飽和であって
も良い二環系が含まれる。部分不飽和二環系には例えば、シクロペンテノピリジ
ニル基、ベンゾジオキサン基、メチレンジオキシフェニル基などがある。特に有
用なものとしては、1個の酸素もしくは硫黄;1〜4個の窒素原子;あるいは1
個もしくは2個の窒素原子との組み合わせで1個の酸素もしくは硫黄を有する環
がある。該複素環にはヘテロ原子または炭素原子が結合して、安定な構造を形成
しても良い。そのような複素環基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、
2−オキソピペラジニル、2−オキシピペリジニル、2−オキソピロロジニル、
2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニ
ル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリ
ジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、
オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、
チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、
キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニ
ル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾイル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル
、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、
テトラゾール、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニ
ルスルホキシド、チアモルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルなどがある
。モルホリノはモルホリニルと同義である。本明細書において不飽和複素環は、
「ヘテロアリール」環と称される場合がある。
【0029】 式Iの化合物の医薬的に許容される塩(水溶性もしくは油溶性もしくは分散性
の薬剤の形で)には、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸
、硝酸などの無機酸から誘導される塩あるいは例えば無機もしくは有機の酸もし
くは塩基から形成される4級アンモニウム塩のような従来の無毒性塩などがある
。酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン
酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟
脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン
酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩
、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化
水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレ
イン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、
硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピ
オン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩
、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩などがある。塩
基塩には、アンモニウム塩;ナトリウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属
塩;カルシウム塩およびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘ
キシルアミン塩などの有機塩基との塩;N−メチル−D−グルカミン;ならびに
アルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などがある。さらに、メチル、エチル
、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物などの低級アルキルハ
ライド;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジブチル硫酸およびジアミル硫酸などの
ジアルキル硫酸;デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭
化物およびヨウ化物などの長鎖ハライド;ベンジルおよびフェネチルの臭化物な
どのアラルキルハライドその他のような薬剤によって、含塩基性窒素基を4級化
することができる。
【0030】 本願に記載されている可能性のあるいくつかの略称を以下に示す。
【0031】 略称
【0032】
【表1】
【0033】 プロテイナーゼ阻害測定のためのin vitroアッセイ ヒトα−トロンビンおよびヒトトリプシンのアッセイを、ルイスらの著作(Le
wis et al., Thrombosis Research, Issue No.70, p.173 (1993))に記載の方法
にほぼ従って行った。
【0034】 そのアッセイは、0.05M TRIS緩衝液(pH7.4)、0.15M N
aCl、0.1%PEG中25℃で行った。トリプシンアッセイでは1mM C
aClも含有させた。p−ニトロアニリド(pna)基質の加水分解速度を測
定したアッセイでは、サーモマックス(Thermomax)96ウェルプレート読取装
置を用いて、p−ニトロアニリンの時間依存的出現を測定した(405nm)。
sar−PR−pnaを用いて、ヒトα−トロンビン(K=125μM)およ
びウシトリプシン(K=125μM)のアッセイを行った。p−ニトロアニリ
ド基質濃度は、吸光係数8270cm−1−1を用いた342nmでの吸光度
測定値から求めた。
【0035】 トロンビンの阻害度が高い強力な阻害薬(K<10nM)を用いたある種の
試験では、さらに感受性の高い活性アッセイを用いた。そのアッセイでは、蛍光
発生基質Z−GPR−afc(K=27μM)のトロンビン触媒加水分解速度
を、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン産生に関連する500nm(
400nmで励起)での蛍光増加から求めた。Z−GPR−afcのストック液
の濃度は、ストック液小分けサンプルのトロンビンによる完全な加水分解で産生
された7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリンの380nmでの吸光度の
測定値から求めた。
【0036】 活性のアッセイは、基質のストック液を10倍以上に希釈して、最終濃度≦0
.1Kとし、酵素または阻害薬と平衡となった酵素を含む溶液とすることで行
った。酵素と阻害薬との間で平衡を得るのに必要な時間は、対照実験で決定した
。阻害薬非存在下での生成物形成の初期速度(V)または阻害薬存在下での生
成物形成の初期速度(V)を測定した。競争的阻害があり、K/[S]、[
I]/eおよび[I]/e([S]、[I]およびeはそれぞれ、基質、阻害薬
および酵素の総濃度を表す)と比較して1が無視できるものと仮定すると、阻害
薬の酵素からの解離についての平衡定数(K)は、式1で示した[I]へのV /Vの依存性から得ることができる。
【0037】
【数1】
【0038】 このアッセイによって示された活性は、本発明の化合物が、不安定狭心症、難
治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、
深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、ならびに再疎通化血管の再閉塞もしくは再
狭窄を患う患者における各種状態を治療する上で、治療上有用であることを示し
ている。1000nM以上というヒトトリプシンに対する阻害活性(Kによっ
て表される)によって明らかなように、本発明の化合物は選択的化合物である。
【0039】 トロンビン阻害薬−治療的使用−使用方法 抗凝血療法は、各種血栓状態、特に冠動脈および脳血管の疾患の治療および予
防が適応である。当業者であれば、抗凝血療法が必要な状況は容易に理解できる
。本明細書で使用する「患者」という用語は、ヒトを含めた霊長類、ヒツジ、ウ
マ、畜牛、ブタ、イヌ、ネコ、ラットおよびマウスなどの哺乳動物を意味するも
のとする。
【0040】 トロンビン阻害は、血栓状態の患者の抗凝血療法においてだけでなく、保存全
血の凝集防止ならびに検査用もしくは保存用の他の生物検体での凝血防止などの
ために凝血阻害が必要ないかなる場合においても有用である。従って、トロンビ
ンを含有するまたはトロンビンを含有すると予想される媒体であって、例えば人
工血管、ステント、整形外科的補綴具、心臓補綴具および体外循環系からなる群
から選択される材料と哺乳動物血液との接触の場合のように、凝血を阻害するこ
とが望ましい媒体に、トロンビン阻害薬を加えるかまたは該媒体とトロンビン阻
害薬とを接触させることができる。
【0041】 本発明の化合物は、哺乳動物における静脈血栓塞栓症(例えば、剥離血栓によ
る静脈の血流障害もしくは閉塞;剥離血栓による肺動脈の血流障害もしくは閉塞
)、心原性血栓塞栓症(例えば、剥離血栓による心臓の血流障害もしくは閉塞)
、動脈血栓症(例えば、動脈によって血液供給される組織の梗塞を引き起こし得
る該動脈内での血栓形成)、アテローム性動脈硬化(例えば、不規則に分布した
脂質沈着物を特徴とするアテローム性動脈硬化)の治療または予防において、さ
らには血液と接触して血液を凝固させる医療機器の性向を低下させる上で有用で
ある。
【0042】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる静脈血栓塞栓症の
例としては、静脈の血流障害;肺動脈の血流障害(肺塞栓症);深在静脈血栓症
;癌および癌の化学療法に関連する血栓症;蛋白C欠乏症、蛋白S欠乏症、抗ト
ロンビンIII欠乏症および因子Vライデン(Leiden)などの血栓形成性疾患に
固有の血栓症;全身エリテマトーデス(炎症性結合組織疾患)などの後天性血栓
形成性障害によって生じる血栓症などがある。静脈血栓塞栓症に関しても、本発
明の化合物は留置カテーテルの開通性維持に有用である。
【0043】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる心原性血栓塞栓症
の例としては、血栓塞栓性卒中(脳への血液供給障害に関連する神経障害を起こ
す剥離血栓)、心房細動に関連する心原性血栓塞栓症(心腔上部筋原線維の急速
な不規則攣縮)、人工心臓弁などの補綴心臓弁に関連する心原性血栓塞栓症なら
びに心疾患に関連する心原性血栓塞栓症などがある。
【0044】 動脈血栓症の例としては、不安定狭心症(冠動脈起源の胸部における重度の収
斂性疼痛)、心筋梗塞(血液供給不足によって生じる心筋細胞の死)、虚血性心
疾患(血液供給の障害(動脈狭窄など)が原因の局所貧血)、経皮経管冠動脈血
管形成術時またはその後の再閉塞、経皮経管冠動脈血管形成術後の再狭窄、大動
脈冠動脈バイパス人工血管の閉塞および閉塞性脳血管疾患などがある。動脈血栓
症に関しても、本発明の化合物は、動静脈カニューレにおける開通性維持に有用
である。
【0045】 アテローム性動脈硬化の例としては、動脈硬化症などがある。
【0046】 血液と接触する医療機器の例としては、人工血管、ステント類、整形外科補綴
具、心臓補綴具および体外循環システムなどがある。
【0047】 本発明のトロンビン阻害薬は、錠剤、カプセル(それぞれ、徐放製剤または持
続性製剤を含む)、丸薬、粉剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロ
ップおよび乳濁液などの経口製剤で投与することができる。同様に該化合物は、
静脈投与剤(ボラスまたは注入)、腹腔内投与剤、皮下投与剤または筋肉投与剤
の形で投与することができ、それら使用形態はいずれも医薬業界の当業者には公
知である。抗凝血剤としては、有効であるが無毒性の量の所望の化合物を用いる
ことができる。フィブリンの眼球堆積治療のためには、該化合物を眼内投与もし
くは局所投与しても、経口投与もしくは非経口投与しても良い。
【0048】 これらトロンビン阻害薬は、有効成分の徐放が行えるような形で製剤できる蓄
積注射または植込物製剤の形で投与することができる。有効成分は、圧縮してペ
レットまたは小円筒とし、蓄積注射または植込物として皮下または筋肉内に植え
込むことができる。植込物には、例えばダウ・コーニング社製造のシラスティッ
ク(Silastic)、シリコーンゴムその他のポリマーなどの生物分解性ポリマーま
たは合成シリコーンのような不活性材料を用いることができる。
【0049】 当該トロンビン阻害薬はさらに、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラ
メラ小胞などのリポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、
コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リ
ン脂質から形成することができる。
【0050】 当該トロンビン阻害薬はさらに、該化合物分子が結合した個々の担体としてモ
ノクローナル抗体を利用して投与することもできる。当該トロンビン阻害薬は、
標的捕捉性(targetable)医薬担体としての可溶性ポリマーと結合させることも
できる。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポ
リヒドロキシ−プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチ
ル−アスパルトアミド−フェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエ
チレンオキサイド−ポリリジンなどがあり得る。さらに、当該トロンビン阻害薬
は、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸との共重
合体、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、
ポリアセタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシアノアクリレート類およびヒ
ドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体のような薬剤の徐放を行う上
で有用な種類の生物分解性ポリマーに結合させることができる。
【0051】 当該トロンビン阻害薬を用いる投与法は、患者の種類、動物種、年齢、体重、
性別および医学的状態;治療すべき状態の重度;投与経路;患者の腎機能および
肝機能;ならびに使用する特定の化合物または該化合物の塩などの各種要素に応
じて選択される。通常の技術を有する医師または獣医であれば、状態の進行を予
防、処置または停止させる上で必要な薬剤の有効量を容易に決定・処方すること
ができる。
【0052】 上記の効果を得るべく使用する場合の当該トロンビン阻害薬の経口用量は、約
0.01mg/kg/日〜約30mg/kg/日、好ましくは0.025〜7.
5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜2.5mg/kg/日、最も好まし
くは0.1〜0.5mg/kg/日の範囲である(別段の断りがない限り、有効
成分の量は遊離塩基基準である)。例えば、体重80kgの患者には、約0.8
mg/日〜2.4g/日、好ましくは2〜600mg/日、より好ましくは8〜
200mg/日、最も好ましくは8〜40mg/日を投与することになろう。そ
こで、1日1回投与用に好適に調製された医薬品には、0.8mg〜2.4g、
好ましくは2mg〜600mg、より好ましくは8mg〜200mg、最も好ま
しくは8mg〜40mgが含まれることになると考えられ、例えば8mg、10
mg、20mgおよび40mgを含有させる。有利には、該トロンビン阻害薬は
、1日2回、3回または4回の分割用量で投与することができる。1日2回投与
の場合、好適に調製された医薬品には、0.4mg〜4g、好ましくは1mg〜
300mg、より好ましくは4mg〜100mg、最も好ましくは4mg〜20
mgが含まれることになると考えられ、例えば4mg、5mg、10mgおよび
20mgを含有させる。
【0053】 静脈投与では、患者には0.025〜7.5mg/kg/日、好ましくは0.
1〜2.5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜0.5mg/kg/日を投
与できるだけの量で有効成分を投与することになると考えられる。そのような量
は、多くの好適な方法、例えば1回の長時間または1日数回で低濃度の有効成分
を大量に投与したり、例えば1日1回で短時間に高濃度の有効成分を低量にて投
与する等で投与することができる。代表的には、約0.01〜1.0mg/mL
(例:0.1mg/mL、0.3mg/mLおよび0.6mg/mL)の濃度を
有効成分を含む従来の静脈投与製剤を調製し、それを0.01mL/kg〜10
.0mL/kg(例:0.1mL/mg、0.2mL/mgおよび0.5mL/
mg)の1日量で投与することができる。1例を挙げると、有効成分濃度0.5
mg/mLの静脈投与製剤8mLを1日2回投与される体重80kgの患者は、
有効成分を1日当たり8mg投与されることになる。静脈投与で許容されるpH
範囲で妥当な緩衝能力を有するグルクロン酸、L−乳酸、酢酸、クエン酸または
医薬的に許容される酸/共役塩基を緩衝剤として用いることができる。選択にお
いては、薬剤の溶解度を考慮する必要がある。当業者であれば、投与する薬剤の
溶解度に応じて、製剤の適切な緩衝液およびpHを選択することは容易である。
【0054】 当該化合物はさらに、好適な経鼻媒体の局所使用により、あるいは当業者には
公知の経皮貼付剤の形を用いる経皮経路によって、経鼻製剤で投与することがで
きる。経皮投与系の形で投与するには当然のことながら、投与は、投与法を通じ
て間歇的ではなく連続的に行う。
【0055】 当該トロンビン阻害薬は代表的には、所期の投与形態、すなわち経口錠剤、カ
プセル、エリキシル剤、シロップなどに関して好適に選択され、従来の医薬実務
に適合する好適な医薬用の希釈剤、賦形剤または担体(本明細書では総称して「
担体」材料と称する)との混合で、有効成分として投与される。
【0056】 例えば、錠剤もしくはカプセルの形での経口投与の場合、活性薬剤成分を、ラ
クトース、デンプン、ショ糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マ
グネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトー
ルなどの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性の担体と組み合わせること
ができ;液体製剤での経口投与の場合、経口薬剤成分を、エタノール、グリセリ
ン、水などの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性担体と組み合わせるこ
とができる。さらに、所望もしくは必要に応じて、その混合物に、好適な結合剤
、潤滑剤、崩壊剤および着色剤を組み込むこともできる。好適な結合剤には、デ
ンプン;ゼラチン;グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖類;コーン
甘味剤;アカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムなどの天然およ
び合成のガム;カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール;ロウな
どがある。これら製剤で使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、塩化ナトリウムなどがある。崩壊剤には、デンプンメチルセルロース、
寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどがあるが、これらに限定されるもので
はない。
【0057】 当該トロンビン阻害薬の投与に好適な代表的な未コーティング錠剤核は、以下
の標準成分量で構成されるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
【表2】
【0059】 マンニトール、微結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムは、別の医
薬的に許容される賦形剤に代えることができる。
【0060】 当該トロンビン阻害薬は、フィブリノーゲン受容体拮抗薬(例えば、不安定狭
心症の治療もしくは予防のため、あるいは血管形成術および再狭窄後の再閉塞を
予防するため)、アスピリンなどの抗凝血剤、プラスミノーゲン活性化剤または
ストレプトキナーゼなどの血栓溶解剤等(これらに限定されるものではない)の
好適な抗血小板薬との併用で投与して、各種血管病の治療において相乗効果を得
るようにすることができるか、あるいは抗高コレステロール血症薬などの脂質低
下剤(例えば、ロバスタチン、HMG CoAシンターゼ阻害薬などのHMG C
oAレダクターゼ阻害薬)と併用してアテローム性動脈硬化を治療もしくは予防
することができる。例えば、冠動脈疾患を患う患者および血管形成術を受けた患
者には、フィブリノーゲン受容体拮抗薬とトロンビン阻害薬との併用が有効であ
ると考えられる。さらに当該トロンビン阻害薬は、組織プラスミノーゲン活性化
因子介在の血栓溶解性再潅流の有効性を高める。最初に、血栓形成後に当該トロ
ンビン阻害薬を投与することができ、後に、組織プラスミノーゲン活性化因子そ
の他のプラスミノーゲン活性化因子を投与する。
【0061】 他の好適な抗血小板薬、抗凝血薬または血栓溶解剤と併用する本発明のトロン
ビン阻害薬の代表的な用量は、別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との
併用を行わない場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量と同じとすることがで
きるか、あるいは別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との併用を行わな
い場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量より実質的に少なくすることができ
、それは患者の治療上のニーズによって決まる。
【0062】 以下の合成法を用いて、本発明の化合物を製造することができる。実施例1に
例示したように、原料のアミノピリジン化合物を、酢酸塩などの塩基を用いて、
ブロモアセトアルデヒドなどのα−ハロアセトアルデヒド相当物と反応させる。
ブロモアセトアルデヒドは、相当するアセタール(この場合、ジエチルアセター
ル)から、酸触媒加水分解によって形成することができる。
【0063】
【化15】
【0064】 以下の実施例は、本発明者らが想到する本発明を説明するためのものであって
、本発明の範囲または精神を限定するものと解釈すべきではない。原料は、示し
た特許公開に記載されている。
【0065】 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(2−アミノ−5−メチル
カルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン(WO97/40024参照)
【0066】 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(2−アミノ−6−メチル
−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン(WO97/40
024参照)。
【0067】 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(2−アミノ−4−メチル
カルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン(WO97/40024参照)
【0068】 3−[2−(2−ピリジル)エチルアミノ]−6−メチル−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン(W
O97/40024参照)。
【0069】 3−ベンジルスルホニルアミノ−6−メチル−1−(2−アミノ−6−メチル
−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−2−ピリジノン(WO97/
01338参照)。
【0070】 実施例3で使用される3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(2
−アミノ−3−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラ
ジノン(I−1)は以下のように製造される。
【0071】
【化16】
【0072】 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−カルボキシメチルピラジノ
ン(144mg、0.50mmol)、2−アミノ−5−アミノメチル−3−メ
チルピリジン・2塩酸塩(105mg、0.50mmol)、HOBT・H
(81mg、0.60mmol)およびN−メチルモルホリン(0.275mL
、2.5mmol)の脱水DMF(4.3mL)中混合物を撹拌しながら、それ
にEDC・HCl(115mg、0.60mmol)を加えた。4時間後、揮発
分を減圧下に留去し、残留物を希炭酸ナトリウム溶液に懸濁させ、濾取し、水洗
し、乾燥して、標題化合物の粗遊離塩基を得た。この取得物を、シリカでのフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルムの勾配溶離、5%
から10%メタノール)によって精製して、I−1を融点>200℃の白色結晶
固体として得た。
【0073】 H NMR(DMSO−d):δ2.02(s、3H、CH)、2.0
4(s、3H、CH)、2.85(t、J=7.4Hz、2H、PhC
、3.48(q、J=6.9Hz、2H、C NH)、4.09(d、J=5
.5Hz、2H、CONHC )、4.58(s、2H、CHCO)、5.
60(s、2H、NH)、6.64(s、1H、ピラジノンH−5)、6.8
0(brt、J=5.6Hz、1H、NH)、7.13(s、1H、ピリジンH
−4)、7.17〜7.31(m、5H、Ph)、7.69(s、1H、ピリジ
ンH−6)、8.51(brt、J=5.6Hz、1H、CON)。
【0074】 実施例4で使用される3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(2
−アミノ−4−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジ
ノン・2HCl塩(I−1a)は以下のように製造される。
【0075】
【化17】
【0076】 I−1の製造に関して記載の方法を用い、2−t−ブトキシカルボニルアミノ
−5−アミノメチル−4−メチルピリジン・2塩酸塩から、3−(2−フェネチ
ルアミノ)−6−メチル−1−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−メチ
ル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノンを無色固体とし
て得た。この遊離塩基(148mg)を酢酸エチル(10mL)に溶かし、HC
lガスを0℃で15分間吹き込んだ。室温でさらに1.5時間後、揮発分を留去
して、標題化合物を無色固体として得た。
【0077】 H NMR(CDOD):δ2.20(s、3H、CH)、2.42(
s、3H、CH)、3.01(t、J=7.4Hz、2H、PhC )、3
.48(t、J=7.4Hz、2H、C NH)、4.35(d、J=5.5
Hz、2H、CONHC )、4.77(s、2H、CHCO)、6.54
(s、1H、ピラジノンH−5)、6.85(s、1H、ピリジンH−3)、7
.20〜7.33(m、5H、Ph)、7.72(s、1H、ピリジンH−6)
、8.81(brt、1H、CON)。
【0078】 実施例6で使用される3−アミノ−4−シクロブチルメチルスルホニル−6−
メチル−1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチルピ
リジニル)−ピリジノン(II−1)は以下のように製造される。
【0079】
【化18】
【0080】 以下に示すIII−6製造手順段階A〜Fを用いて、ブロモメチルシクロブタ
ンからII−1を製造した。
【0081】 H NMR(dDMSO)d1.76〜2.01(m、6H)、2.16
(s、3H)、2.44(s、3H)、2.60(m、1H)、3.35(d、
J=7.1Hz、2H)、4.16(d、J=5.1Hz、2H)、4.67(
s、2H)、6.10(brs、2H)、6.15(s、1H)、6.80(d
、J=9.0Hz、1H)、7.66(brs、2H)、7.76(d、J=9
.0Hz、1H)、8.73(brt、1H)。
【0082】 3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1−(2−
アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチルピリジニル)−2−ピ
リジノン(III−6)
【0083】
【化19】 を以下のようにして製造した。
【0084】 段階A:2−シクロプロピルメチルチオベンゾチアゾール(III−1) 2−メルカプトベンゾチアゾール(1.67g、10.0mmol)、ブロモ
メチルシクロプロパン(0.97mL、10.0mmol)および炭酸水素ナト
リウム(0.84g、10.0mmol)の無水エタノール(10mL)中混合
物を撹拌しながら、加熱還流した。8時間後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水
、炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、減圧
下に溶媒留去して、III−1を油状物として得た。それを精製せずに次の段階
で使用した。
【0085】 H NMR(300MHz、CDCl)選択シグナルd0.39(m、2
H)、0.65(m、2H)、1.26(m、1H)、3.32(d、J=7.
3Hz、2H)。
【0086】 段階B:2−シクロプロピルメチルスルホニルベンゾチアゾール(III−2
2−シクロプロピルメチルチオベンゾチアゾール(1.90g)の酢酸(15
0mL)溶液を撹拌しながら、それに過マンガン酸カリウム(1.90g、12
.0mmol)の水溶液(水100mL)を加えた。2時間後、暗褐色混合物を
10%亜硫酸ナトリウム溶液で脱色し、水(500mL)を加えた。得られた沈
殿を濾取し、水で洗浄し、0.5mmHgで乾燥して、III−2を白色結晶固
体として得た。
【0087】 H NMR(300MHz、CDCl)選択シグナルd0.28(m、2
H)、0.64(m、2H)、1.21(m、1H)、3.46(d、J=7.
3Hz、2H)。
【0088】 段階C:4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−3−ニトロ−1
−(エチル−メチレンカルボキシ)−2−ピリジノン(III−3) 2−シクロプロピルメチルスルホニルベンゾチアゾール(0.38g、1.5
0mmol)の無水エタノール(3mL)中混合物を冷却下に撹拌しながら、水
素化ホウ素ナトリウム(113mg、3.0mmol)を少量ずつ加えた。2時
間後、氷酢酸を滴下して懸濁液を溶解させて、溶液のpHを4〜5(湿式pH試
験紙)とし、4−クロロ−6−メチル−3−ニトロ−1−(エチル−メチレンカ
ルボキシ)−2−ピリジノン(275mg、1.0mmol)を加えた。固体は
ただちに溶解し、濃厚な沈殿が生成した。2時間後、固体を濾取し、エタノール
で洗浄し、0.5mmHgで乾燥して、III−3を明黄色粉末として得た。
【0089】 H NMR(CDCl)d0.40(m、2H)、0.70(m、2H)
、1.13(m、1H)、1.32(t、J=7.1Hz、3H)、2.46(
s、3H)、3.33(d、J=7.3Hz、2H)、4.28(q、J=7.
1Hz、2H)、4.88(s、2H)、6.62(s、1H)。
【0090】 段階D:3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1
−(エチル−メチレンカルボキシ)−2−ピリジノン(III−4) 4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−3−ニトロ−1−(エチ
ル−メチレンカルボキシ)−2−ピリジノン(365mg)および10%パラジ
ウム/炭素(0.30g)の酢酸エチル(100mL)中混合物を水素雰囲気(
風船)下に3時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、酢酸エチルで洗浄し
、減圧下に溶媒留去して、III−4を無色結晶固体として得た。それを精製せ
ずに次の段階で用いた。
【0091】 H NMR(CDCl)d0.27(m、2H)、0.63(m、2H)
、1.08(m、1H)、1.30(t、J=7.1Hz、3H)、2.23(
d、J=0.9Hz、3H)、3.02(d、J=7.1Hz、2H)、4.2
5(q、J=7.1Hz、2H)、4.80(s、2H)、5.88(brs、
2H)、6.28(d、J=0.9Hz、1H)。
【0092】 段階E:3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1
−メチレンカルボキシ−2−ピリジノン(III−5) 3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1−(エチ
ル−メチレンカルボキシ)−2−ピリジノン(段階Dからの生成物)の2:2:
1メタノール/THF/水(10mL)中混合物を撹拌しながら、それに水酸化
リチウム水和物(84mg、2.0mmol)を加えた。2時間後、濃厚な白色
沈殿が生成した。混合物を1M HClで酸性として、透明溶液を得て、それを
塩化メチレンとブラインとの間で分配した。ブラインを塩化メチレンで再度抽出
し、合わせた有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去して、結晶固
体を得た。これを塩化メチレン(10mL)懸濁液として加熱還流し、冷却し、
固体を濾取して、III−5を無色結晶固体として得た。
【0093】 H NMR(dDMSO)d0.25(m、2H)、0.50(m、2H
)、0.92(m、1H)、2.20(s、3H)、3.18(d、J=7.1
Hz、2H)、4.73(s、2H)、6.16(brs、2H)、6.20(
s、1H)。
【0094】 段階F:3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1
−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチルピリジニル)
−2−ピリジノン(III−6) 3−アミノ−4−シクロプロピルメチルスルホニル−6−メチル−1−メチレ
ンカルボキシ−2−ピリジノン(120mg、0.40mmol)、2−アミノ
−5−アミノメチル−6−メチルピリジン・2塩酸塩(84mg、0.40mm
ol)、EDC・HCl(96mg、0.50mmol)およびHOBT・H O(68mg、0.50mmol)のDMF(2mL)中混合物を撹拌しながら
、それにN−メチルモルホリン(0.187mL、1.70mmol)を加えた
。16時間後、水(20mL)を加えて白色沈殿を得て、30分間放置した後、
固体を濾取し、水、エタノールおよび酢酸エチルで洗浄し、風乾した。得られた
白色固体の無水エタノール(5mL)中の微細懸濁液を撹拌しながら、それに9
.9M HClの無水エタノール溶液(0.1mL)を加えて溶液とした。1時
間かけて、淡黄色結晶沈殿が生成し、それを濾取し、エタノールで洗浄し、0.
5mmHgで乾燥して、III−6を淡桃色結晶固体として得た。
【0095】 H NMR(dDMSO)d0.25(m、2H)、0.50(m、2H
)、0.91(m、1H)、2.17(s、3H)、2.44(s、3H)、3
.17(d、J=7.1Hz、2H)、4.16(d、J=5.6Hz、2H)
、4.68(s、2H)、6.12(brs、2H)、6.18(d、J=0.
7Hz、1H)、6.80(d、J=9.0Hz、1H)、7.63(brs、
2H)、7.76(d、J=9.0Hz、1H)、8.72(brt、J=5.
6Hz、1H)。
【0096】 元素分析:C1925S・HCl・2HO 計算値:C46.38、H6.15、N14.24 実測値:C46.51、H6.08、N13.89。
【0097】 実施例9で使用する[R]−7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカ
ルボキサミド−メチレンピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル−2−オキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−オン
(IV−11)は、以下のように製造される。
【0098】
【化20】 段階A:6−メチル−3−ニトロピリドン−4−カルボン酸エチル
【0099】
【化21】
【0100】 ニトロアセトアミド・アンモニア塩(70.3g、581mmol)の脱イオ
ン水(400mL)中スラリーに、2,4−ジオキソ吉草酸エチル100g(6
33mmol、1.09当量)とそれに続いて酢酸ピペリジニウム溶液(酢酸(
21mL)の水溶液(水100mL)にピペリジン36mLを加えることで調製
)を加えた。得られた溶液を40℃で16時間撹拌し、次に氷浴で冷却した。沈
殿生成物を濾過し、冷水50mLで洗浄して、上記ピリドンを黄色固体として得
た。
【0101】 H NMR(CDCl)d6.43(s、1H)、4.35(q、J=7
Hz、2H)、2.40(s、3H)、1.35(t、J=7Hz、3H)。
【0102】 段階B:2−メトキシ−6−メチル−3−ニトロピリジン4−カルボン酸エチ
【0103】
【化22】
【0104】 段階Aからのピリドン(6.2g、27.4mmol)のDCM(50mL)
溶液に、固体の四フッ化ホウ素トリメチルオキソニウム4.47g(30.2m
mol)を加え、HPLCによって反応が完結したと判断されるまで(代表的に
は24〜72h)、混合物を40℃で撹拌した。反応混合物を1/3容量まで濃
縮し、シリカゲルカラムにかけ、2:3EtOAc/ヘキサンで溶出して、メト
キシピリジン化合物を黄色液体として得た。
【0105】 H NMR(CDCl)d7.2(s、1H)、4.35(q、J=7H
z、2H)、4.05(s、3H)、2.55(s、3H)、1.35(t、J
=7Hz、3H)。
【0106】 段階C:4−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−6−メチル−3−ニトロピリ
ジン
【0107】
【化23】
【0108】 段階Bからのエステル(5.4g、22.5mmol)のDCM(140mL
)溶液を−70℃とし、それにDIBAL−H(1Mヘキサン溶液)56.2m
L(56.2mmol)を滴下漏斗を用いて加えた。得られた溶液を1時間撹拌
し、さらに1時間かけて昇温して室温とした。飽和酒石酸NaKを注意深く加え
ることで、反応混合物の反応停止を行った。撹拌を30分間続け、次に固体を濾
過し、DCM100mLで洗浄した。濾液を、飽和酒石酸NaK50mLで2回
と次にブライン(25mL)によって抽出した。黄色溶液を濃縮し、クロマトグ
ラフィーを行って(2:3EtOAc/ヘキサン)、所望のアルコールを黄色固
体として得た。
【0109】 H NMR(CDCl)d7.00(s、1H)、4.70(s、2H)
、4.05(s、3H)、2.50(s、3H)、2.10(bs、1H)。
【0110】 段階D:4−ホルミル−2−メトキシ−6−メチル−3−ニトロピリジン
【0111】
【化24】
【0112】 オキサリルクロライド(2.0mL、22mmol)のDCM(50mL)溶
液を−70℃とし、それにDMSO 3.4mL(44mmol)のDCM(1
0mL)溶液を滴下漏斗によって加えた。2分後、反応混合物を、段階Cからの
アルコール3.99g(20mmol)のDCM(20mL)溶液で処理した。
溶液を−70℃でさらに15分間撹拌し、EtN 14mL(50mmol)
で処理し、90分間かけて昇温して室温とした。水100mLで反応停止し、2
相を分液した。水相をDCM 100mLで抽出し、合わせた有機抽出液をブラ
イン50mLで洗浄し、MgSOで脱水した。黄色溶液を濃縮し、クロマトグ
ラフィー(2:3EtOAc/ヘキサン)を行って、アルデヒドを黄色固体とし
て得た。
【0113】 H NMR(CDCl)d10.05(s、1H)、7.10(s、1H
)、4.70(s、2H)、4.05(s、3H)、2.60(s、3H)。
【0114】 段階E:2−ベンジル−3−(4−[6−メチル−2−メトキシ−3−ニトロ
ピリジル])アクリル酸メチル
【0115】
【化25】
【0116】 2−ベンジル−トリメチルホスホノアセテート(1.36g、5.0mmol
)のTHF(25mL)溶液を0℃とし、それにNaH 145mg(4.75
mmol)を加えた。混合物を30分間撹拌してから、4−ホルミル−2−メト
キシ−3−ニトロピリジン930mg(4.75mmol)のTHF(15mL
)溶液を滴下した。次に、溶液を50℃で3時間加熱し、冷却し、溶媒留去した
。残留物をEtOAc 100mLに再度溶かし、飽和NHClで反応停止し
てpH=7とした。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水した。カラム
クロマトグラフィー(2:3EtOAc/ヘキサン)によって、所望のオレフィ
ンをE異性体およびZ異性体の混合物として得た。
【0117】 H NMR(CDCl)d7.60(s、1H)、7.40〜7.00(
m、6H)、6.60(2個の1重線、2H)、4.00(2個の1重線、6H
)、3.75(2個の1重線、8H)、2.40(2個の1重線、6H)。
【0118】 段階F:[RS]−3−ベンジル−6−メチル−8−メトキシ−2−オキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン
【0119】
【化26】
【0120】 段階Eからのニトロオレフィン(1.6g、4.75mmol)のEtOAc
(50mL)溶液に、10%Pd(C)400mgを加えた。水素ガスを加え、
溶液を50℃で16加熱した。反応混合物をセライト濾過し、濾液の溶媒留去を
行った。カラムクロマトグラフィー(2:3EtOAc/ヘキサン)によって、
二環式ラクタムを白色固体として得た。
【0121】 H NMR(CDCl)d7.45(bs、1H)、7.40〜7.20
(m、5H)、6.45(s、1H)、3.95(s、3H)、3.35(dd
、1H)、2.80(m、2H)、2.60(m、2H)、2.40(s、3H
)。
【0122】 段階G:[RS]−3−ベンジル−6−メチル−2−オキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−オン
【0123】
【化27】
【0124】 段階Fからのメトキシピリジン(700mg、2.48mmol)のジクロロ
エタン(25mL)溶液に23℃で、BBr(1M DCM溶液)8.0mL
(8.0mmol)を加えた。5分以内に不溶性のガム状物が沈殿し、反応液を
さらに90分間撹拌してから、飽和NaHCOによって反応停止してpH=8
とした。混合物をEtOAc100mLとTHF 10mLで希釈した。水相を
廃棄し、有機溶液を水10mLと次にブライン10mLで洗浄した。溶媒を留去
することで、黄褐色固体を得て、それをそれ以上精製せずに使用した。
【0125】 H NMR(CDCl)d8.20(bs、1H)、7.40〜7.10
(m、5H)、5.88(s、1H)、3.35(dd、1H)、2.80〜2
.50(m、4H)、2.25(s、3H)。
【0126】 段階H:[RS]−3−ベンジル−7−t−ブトキシカルボニルメチル−6−
メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−
[7H]−8−オン
【0127】
【化28】
【0128】 段階Gからのピリドン(630mg、2.5mmol)のDMF(20mL)
溶液に23℃で、CsCO812mg(2.5mmol)およびブロモ酢酸
tert−ブチル0.37mL(2.5mmol)を加えた。反応混合物を16
時間撹拌してから、溶媒を減圧下に除去した。混合物をEtOAc100mLお
よび水25mLで希釈した。水相を廃棄し、有機溶液をブライン20mLで洗浄
した。得られた油状物の溶媒留去とクロマトグラフィー(1:1EtOAc/ヘ
キサン)によって、アルキル化ピリドンを白色固体として得た。
【0129】 H NMR(CDCl)d7.84(bs、1H)、7.33〜7.17
(m、5H)、5.87(s、1H)、4.79(q、J=17.2Hz、2H
)、3.36(dd、J=4.1,13.5Hz、1H)、2.79(m、1H
)、2.65(m、2H)、2.48(m、1H)、2.23(s、3H)、1
.48(s、9H)。
【0130】 段階I:[RS]−3−ベンジル−7−カルボキシメチル−6−メチル−2−
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8
−オン
【0131】
【化29】
【0132】 段階Hからのエステル(310mg、0.85mmol)のDCM(30mL
)溶液に0℃で、トリフルオロ酢酸8mLを加えた。反応混合物を5時間かけて
撹拌しながら室温としてから、溶媒を減圧下に除去した。得られた固体をベンゼ
ン、EtOAc、次にエーテルと共沸させた。このプロセスによって、所望のカ
ルボン酸を白色固体として得た。
【0133】 H NMR(DMSO−d)d8.92(bs、1H)、7.35〜7.
10(m、5H)、6.04(s、1H)、4.75(q、J=17.2Hz、
2H)、3.16(dd、J=4.2,13.7Hz、1H)、2.79(m、
1H)、2.65〜2.40(m、3H)、2.1(s、3H)。
【0134】 段階J:[RS]−7−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−メチル−
5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル
−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H
]−8−オン
【0135】
【化30】
【0136】 段階Iからの酸(240mg、0.90mmol)および5−アミノメチル−
2−boc−アミノ−6−メチルピリジン237mg(1.0mmol)のDM
F(5mL)溶液に、EDCI 192mg(1.0mmol)、HOBT 1
35mg(1.0mmol)およびN−メチルモルホリン0.22mLを加えた
。反応混合物を16時間撹拌してから、溶媒を減圧下に除去した。混合物をEt
OAc20mLおよび水5mLで希釈した。水相を廃棄し、有機溶液を水5mL
で3回、ブライン10mLで洗浄した。溶媒留去とクロマトグラフィー(9:1
EtOAc/MeOH)によって、所望の生成物を白色固体として得た。
【0137】 H NMR(CDCl)d8.47(bs、1H)、7.64(d、J=
9.0Hz、1H)、7.43〜7.19(m、7H)、7.05(bs、1H
)、5.95(s、1H)、4.75(s、2H)、4.37(s、2H)、3
.32(dd、J=4.1,13.5Hz、1H)、2.79〜2.0(m、4
H)、2.45(s、3H)、2.35(s、3H)、1.58(s、9H)。
【0138】 段階K:[R]−7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミ
ドメチレンピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル−2−オキソ−1,2,3
,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−オン
【0139】
【化31】
【0140】 段階Jからの二環式物質(410mg、0.85mmol)の溶液をDCM:
TFAの1:1混合液12mLに溶かした。反応混合物を3時間撹拌してから、
溶媒を減圧下に除去した。得られた固体をベンゼン、EtOAc、次にエーテル
と共沸させた。このプロセスによって、所望の化合物のラセミ体が白色固体とし
て得られた。この化合物の遊離塩基サンプル3mg数個をそれぞれMeOH 1
mLに溶かし、キラルセル(Chiralcel)ODカラム(250×4.6mm、A
=0.1%ジエチルアミンを含むヘキサン、B=EtOH、A:B=15/85
;流量=7mL/分)でエナンチオマーを分離した。
【0141】 H NMR(CDOD)d7.84(d、J=9.0Hz、1H)、7.
40〜7.20(m、5H)、6.79(d、J=9.0Hz、1H)、6.1
8(s、1H)、4.80(s、2H)、4.27(s、2H)、3.16(d
d、J=4.1,13.5Hz、1H)、2.85〜2.44(m、4H)、2
.0(s、3H)、2.38(s、3H)。
【0142】 実施例10で使用される7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボ
キサミドメチレンピリジニル)−3−[RS]−(2−[S]−メチルブチル)
−6−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリ
ジン−[7H]−8−オン(V−1)は以下のように製造される。
【0143】
【化32】
【0144】 [RS]−7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチ
レンピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−オンの製造に用いた手順
によって、標題化合物を製造した。 MS(FAB)426.3(M+1)
【0145】 実施例1 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチル−1−(5−メチレンカルボキサ
ミドメチレンイミダゾ−[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン・2塩酸塩
【0146】
【化33】
【0147】 ブロモアセトアルデヒド・ジエチルアセタール(0.76mL、5.1mmo
l)のcHCl(0.1mL、1.2mmol)水溶液(水4mL)中混合物を
撹拌しながら、0.5時間加熱還流した。得られた単一相溶液を冷却し、酢酸カ
リウム(0.736g、7.5mmol)を加えた。この溶液(0.20mL)
のうちの少量を、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(2−ア
ミノ−5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル)−ピラジノン(WO9
7/40024参照)(46mg、0.10mmol)および酢酸カリウム(2
0mg、0.20mmol)の水(0.2mL)中での濃厚スラリーを撹拌した
ものに加えた。DMF(0.4mL)を加えて、ミルク状懸濁液を得た。16時
間後、得られた混合物を十分な1M HClで酸性として溶液を得た。それを水
(20mL)で希釈し、塩化メチレンで洗浄した。水層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液で中和して、濃厚沈殿を得た。THF(20mL)を加え、水層を塩化ナ
トリウムで飽和させ、生成物を有機層に抽出し、それを脱水し(NaSO
、溶媒留去して、標題化合物の遊離塩基を無色固体として得た。遊離塩基をエタ
ノール(2mL)に懸濁させ、9.9Mエタノール性HCl(4滴)を加えて溶
液を得て、それを減圧下に溶媒留去した。1:1エタノール/酢酸エチル中で結
晶化を誘発し、結晶生成物をエタノール(1mL)中で1分間加熱還流し、冷却
し、濾取し、冷エタノールおよびジエチルエーテルで洗浄して、標題化合物を融
点>220℃の無色粉末として得た。
【0148】 H NMR(dDMSO)d2.12(s、3H)、2.90(t、J=
7.6Hz、2H)、3.62(brs、2H、部分的に不明瞭)、4.45(
d、J=5.9Hz、2H)、4.69(s、2H)、6.69(s、1H)、
7.19〜7.30(m、5H)、7.86(d、J=9.3Hz、1H)、7
.98(d、J=9.3Hz、1H)、8.21(d、J=1.9Hz、1H)
、8.38(d、J=1.9Hz、1H)、8.82(s、1H)、9.07(
brt、J=5.9Hz、1H); MS(FAB)417(M+1)
【0149】 実施例2 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(4−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
・2塩酸塩
【0150】
【化34】
【0151】 実施例1の手順を用いて、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1
−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル
)−ピラジノン(WO97/44024参照)から標題化合物を融点>220℃
の無色粉末として得た。 MS(FAB)431(M+1)
【0152】 実施例3 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(7−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
・2塩酸塩
【0153】
【化35】
【0154】 実施例1の手順を用いて、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1
−(2−アミノ−3−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル
)−ピラジノン(I−1)から標題化合物を得た。融点>200℃。 MS(FAB)431(M+1)
【0155】 実施例4 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(6−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
・2塩酸塩
【0156】
【化36】
【0157】 実施例1の手順を用いて、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1
−(2−アミノ−4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル
)−ピラジノン(WO97/40024参照)から標題化合物を得た。融点:1
84〜186℃。 MS(FAB)431(M+1)
【0158】 実施例5 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(6−メチレンカルボキ
サミドメチレン−イミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
【0159】
【化37】
【0160】 実施例1の手順を用いて、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1
−(2−アミノ−4−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル)−ピラジノ
ン(WO97/40024参照)から標題化合物を遊離塩基として得た。融点:
>200℃。 MS(FAB)417(M+1)
【0161】 実施例6 3−アミノ−4−シクロブチルメチレンスルホニル−6−メチル−1−(4−
メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニ
ル)−ピリジノン・塩酸塩
【0162】
【化38】
【0163】 実施例1の手順を用いて、3−アミノ−4−シクロブチルメチレンスルホニル
−6−メチル−1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメ
チレンピリジニル)−ピリジノン(II−1)から標題化合物を得た。融点:>
200℃。 MS(FAB)458(M+1)
【0164】 実施例7 3−[2−(2−ピリジル)エチレンアミノ]−6−メチル−1−(4−メチ
ル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)
−ピラジノン
【0165】
【化39】
【0166】 実施例1の手順を用いて、3−[2−(2−ピリジル)エチレンアミノ]−6
−メチル−1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレ
ンピリジニル)−ピラジノン(WO97/40024参照)から標題化合物を遊
離塩基として得た。融点:>200℃。 MS(FAB)432(M+1)
【0167】 実施例8 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(4−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
塩酸塩
【0168】
【化40】
【0169】 実施例1の手順を用いて、3−ベンジルスルホニルアミノ−6−メチル−1−
(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンピリジニル)
−2−ピリジノン(WO97/01338参照)から標題化合物を得た。融点:
175〜181℃。 MS(FAB)480(M+1)
【0170】 実施例9 [R]−7−(4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[
1,2−a]ピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル−2−オキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−オン
【0171】
【化41】
【0172】 実施例1の手順を用いて、[R]−7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンピリジニル)−3−ベンジル−6−メチル−2−オ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H]−8−
オン(IV−11)から標題化合物を得た。 MS(FAB)470.2(M+1)
【0173】 実施例10 7−(4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−
a]ピリジニル)−3−[RS]−(2−[S]−メチルブチル)−6−メチル
−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−[7H
]−8−オン
【0174】
【化42】
【0175】 実施例1の手順を用いて、7−(2−アミノ−6−メチル−5−メチレンカル
ボキサミドメチレンピリジニル)−3−[RS]−(2−[S]−メチルブチル
)−6−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,7−ナフチ
リジン−[7H]−8−オン(V−1)から標題化合物を得た。 MS(FAB)450.3(M+1)
【0176】 実施例11 錠剤製造 以下の活性化合物をそれぞれ25.0mg、50.0mgおよび100mg含
む錠剤を、以下に示すように製造する(組成A〜I)。有効成分Iは3−アミノ
−4−シクロブチルメチレン−スルホニル−6−メチル−1−(4−メチル−5
−メチレンカルボキサミド−メチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピ
ラジノン・塩酸塩であり;有効成分IIは3−[2−(2−ピリジル)エチレン
アミノ]−6−メチル−1−(4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレ
ンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノンであり;有効成分IIIは
3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(4−メチル−5−メチレ
ンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン塩
酸塩であり;有効成分IVは3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1
−(4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]
ピリジニル)−ピラジノン・2塩酸塩である。
【0177】
【表3】
【0178】 活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部を全て混和し、造粒して
、10%コーンスターチペーストを得る。得られる細粒を篩にかけ、乾燥し、残
りのコーンスターチおよびステアリン酸マグネシウムと混合する。次に、得られ
た細粒を打錠して、1錠当たり有効成分をそれぞれ25.0mg、50.0mg
および100.0mg含有する錠剤とする。
【0179】 実施例12 錠剤製造 3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メチル−1−(4−メチル−5−メチ
レンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,2−a]ピリジニル)−ピラジノン
・2塩酸塩錠の組成例を以下に示す。
【0180】
【表4】
【0181】 2mg錠、10mg錠および50mg錠は、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび酸化チタンの水系分散液でフィルム
コーティングし、公称重量増2.4%とした。
【0182】 直接打錠による錠剤製造 有効成分IV、マンニトールおよび微結晶セルロースを、指定の径(一般には
250〜750μm)のメッシュスクリーンで篩い、好適な混合機で合わせた。
次に、得られる乾燥粉末混合物中に薬剤が均等に分散するまで、混合物を混合し
た(通常15〜30分間)。ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、混合機に加
え、その後さらに混和して(代表的には2〜10分間)、前圧縮混合物を得た。
次に、該前圧縮混合物に、許容される崩壊時間を有する(規格は、圧縮錠の大き
さおよび力価によって変動する)好適な物理的強度の錠剤が得られるだけの力を
加えることで(通常は0.5〜2.5メートルトンの範囲)、圧縮を行った。力
価2mg、10mgおよび50mgの場合、錠剤を除塵し、水溶性ポリマーおよ
び顔料の水系分散液でフィルムコーティングした。
【0183】 乾燥細粒を用いた錠剤製造 別法として、乾燥粉末混合物を軽く力を加えることで圧縮し、再度粉砕して、
所定粒径の細粒を得る。該細粒をステアリン酸マグネシウムと混和し、上記のよ
うに打錠する。
【0184】 実施例13 静脈投与製剤 一般的な静脈投与製剤法に従って、3−(2−フェネチレンアミノ)−6−メ
チル−1−(4−メチル−5−メチレンカルボキサミドメチレンイミダゾ[1,
2−a]ピリジニル)−ピラジノン・2塩酸塩の静脈投与製剤を製造した。
【0185】
【表5】 1N水酸化ナトリウムを用いて、溶液のpHを約3.9〜4.1に調節する。
【0186】 組成A〜Cの例としては以下のものがある。
【0187】
【表6】 *遊離塩基0.50mg;**遊離塩基0.25mg;***遊離塩基0.12mg
【0188】 グルクロン酸に代えて、静脈投与に好適なpH範囲で妥当な緩衝能力を有する
L−乳酸、酢酸、クエン酸またはいずれかの医薬的に許容される酸/共役塩基な
どの他の各種緩衝剤酸を用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/497 A61K 31/497 A61P 7/02 A61P 7/02 9/04 9/04 9/10 9/10 C07D 519/00 311 C07D 519/00 311 //(C07D 519/00 (C07D 519/00 471:04) 471:04) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LT,LV ,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 ネイラー−オルセン,アドル・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C065 AA01 AA03 AA04 AA05 BB06 BB09 CC01 DD02 EE02 HH02 HH05 JJ01 JJ04 KK01 KK09 LL01 LL04 PP02 PP12 PP14 4C072 MM02 4C086 AA01 AA02 AA03 CB05 CB09 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA54 ZC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式の構造を有する化合物または該化合物の医薬的に許容
    される塩。 【化1】 [式中、 YおよびYは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 C3−7シクロアルキル、 ハロゲンおよび トリフルオロメチルからなる群から選択され; Aは 【化2】 であり; Wは、 水素、 R、 ROCO、 RCO、 RSO、 R(CHNHCOまたは (RCH(CHNHCO であり;nは0〜4であり; Rは、 R、 R(CHC(R12(mは0〜3であり、各R12は同一でも異
    なっていても良い)、 (R)(OR)CH(CH(pは1〜4である)、 【化3】 (mは0〜3である)、 RC(R12(CH(mは0〜3であり;各R12は同一でも異
    なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わされる
    Cを有する環を形成していても良い)、 RCHC(R12(CH(qは0〜2であり;各R12は同一
    でも異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わ
    されるCを有する環を形成していても良い)、 (RCH(CH(rは0〜4であり;各Rは同一でも異なって
    いても良く;(RはC3−7シクロアルキル、C7−12ビシクロアルキ
    ル、C10−16トリシクロアルキルによって表わされるCHを有する環または
    飽和であっても不飽和であっても良いN、OおよびSからなる群から選択される
    1〜3個のヘテロ原子を有する5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環を形成
    していても良い)、 RO(CH(pは1〜4である)、 RCFC(R12、 (RCH)(RCH)CHまたは R(COOR)(CH(rは1〜4である) であり; RおよびRは独立に、 フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4アルコ
    キシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONH、CHOH、COで置
    換されており;RはC1−4アルキルまたはSONHである)、 ナフチル、 ビフェニル、 飽和であっても不飽和であっても良い5〜7員単環式または9〜10員二環式
    の複素環もしくは非複素環(前記複素環は、N、OおよびSからなる群から選択
    される1〜4個のヘテロ原子を有し;前記複素環もしくは非複素環は、未置換で
    あるかまたはハロゲンもしくは水酸基によって置換されている)、 C1−7アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 CF、 未置換またはアリールで置換されたC3−7シクロアルキル、 C7−12二環式アルキルまたは C10−16三環式アルキル であり; R、RおよびRは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C3−7シクロアルキルまたは トリフルオロメチル からなる群から選択され; Xは、 水素または ハロゲンであり; ZはCH、SまたはSOであり; R12は、 水素、 フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4アルコ
    キシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONHで置換されている)、 ナフチル、 ビフェニル、 飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選択さ
    れる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式の複
    素環、 C1−4アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 CF、 C3−7シクロアルキル、 C7−12二環式アルキルまたは C10−16三環式アルキル である。]
  2. 【請求項2】 Aが下記の通りである請求項1に記載の化合物または該化合
    物の医薬的に許容される塩。 【化4】
  3. 【請求項3】 YおよびYが水素またはC1−4アルキルであり;Wが
    水素またはRであり;RがRまたはRSOであり;RおよびR
    独立に、未置換またはアリール、C3−7シクロアルキルもしくはヘテロアリー
    ルで置換されたC1−7アルキルからなる群から選択され;RおよびRが独
    立に、水素およびC1−4アルキルからなる群から選択され;ZがSOである
    請求項2に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 YおよびYが水素またはメチルであり;Wが水素または 【化5】 であり; Rが 【化6】 であり; RおよびRが独立に、水素およびメチルからなる群から選択される請求項
    3に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 【化7】 からなる群から選択される請求項4に記載の化合物または該化合物の医薬的に許
    容される塩。
  6. 【請求項6】 治療上有効量の請求項1に記載の化合物を含む医薬組成物。
  7. 【請求項7】 血液における血栓形成を阻害する方法であって、請求項6に
    記載の組成物を血液に加える段階を有する方法。
  8. 【請求項8】 哺乳動物においてトロンビンを阻害し、血栓形成を阻害し、
    血栓形成を治療し、あるいは血栓形成を予防する医薬品の製造における請求項1
    に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の使用。
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