JP2002512269A - イソソルビドを含むポリエステルからつくられたシート - Google Patents
イソソルビドを含むポリエステルからつくられたシートInfo
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Abstract
Description
び該シートからつくられた製品に関する。さらに特定的には本発明はイソソルビ
ド部分、テレフタロイル部分、およびエチレングリコール部分を有するポリエス
テルからつくられたシート、該シートの製造法、およびそれからつくられた製品
に関する。
glazing)、熱成形製品、ディスプレーおよびディスプレーの支持体にお
ける用途をもっている。これらの多くの用途に対してはシートの耐熱性が重要な
因子である。従って良好な耐熱性および大きな安定性を得るためには融点および
ガラス転移温度(Tg)が高いことが望ましい。さらにシートは紫外線(UV)
抵抗性および引っ掻き耐性、良好な引張り強さ、高い光学的透明性および良好な
衝撃強さ、特に低温における衝撃強さをもっていることが望ましい。
ポリエチレンテレフタレート(PET)は多年に亙り低価格のシートをつくるた
めに使用されてきた。しかしこれらのPETのシートは低温における衝撃強さが
低く、ガラス転移温度(Tg)が低く、結晶化の速度が高い。従ってPETのシ
ートは破断の危険があるために低温では使用できず、また重合体が結晶化して光
学的透明性が減少するために高温でも使用できない。
いてはポリカーボネートのシートを使用することができる。この点に関してポリ
カーボネートのシートは、低温における衝撃強さおよび、およびこのシートを高
温の用途に使用可能にする高いTgをもっている。しかしポリカーボネートは溶
媒耐性が悪く、或る種の用途に対しては使用が制限され、応力により誘起される
亀裂を起こし易い。またポリカーボネートのシートは或る種の用途に対し必要以
上に大きな衝撃強さをもち、そのため価格が高くなり使用の効率が悪い。
な溶媒耐性および(4)低い結晶化速度を与えるシート材料が必要とされている
。
ルビトール、以後イソソルビド(isosorbide)と呼ぶことにする物質
は、蔗糖および澱粉のような再利用可能な資源から容易に製造される。例えばイ
ソソルビドはD−グルコースから水素化した後、酸を触媒として脱水することに
よって製造することができる。
み込まれた。例えばR.Storbeck等、Makromol.Chem.誌
、194巻、53〜64頁(1993年);R.Storbeck等、Poly
mer誌、34巻、5003頁(1993年)参照のこと。しかし一般には、イ
ソソルビドのような2級アルコールは反応性が低く、酸を触媒とした反応に敏感
であると考えられている。例えばD.Braun等、J.Prak.Chem.
誌、334巻、298〜310頁(1992年)参照。反応性が低い結果、イソ
ソルビド単量体とテレフタル酸のエステルを用いてつくられたポリエステルは比
較的低い分子量をもつと予想される。Ballauff等、Polyester
s(Derived from Renewable Sources)、Po
lymeric Materials Encyclopedia、第8巻、5
892頁(1996年)。
む共重合体はこれまで極めて稀にしか報告されていない。これらの三つの部分を
含む共重合体でエチレングリコール対イソソルビドのモル比が約90:10のも
のは、ドイツ特許公告明細書1,263,981号(1968年)に報告されて
いる。この重合体はポリプロピレンとの配合物の少量(約10%)成分としてポ
リプロピレン繊維の可染性(dyeability)を改善するために使用され
た。この重合体はテレフタル酸ジメチル、エチレングリコールおよびイソソルビ
ドの溶融重合で製造されるが、その条件について該明細書には一般的な記述がな
されているだけであり、この条件では高分子量の重合体が得られるとは思えない
。
合体のガラス転移温度Tgは、イソソルビド含量の増加とともに、最高イソソル
ビド/テレフタレート単独重合体に対する約200℃まで上昇することが観測さ
れた。この重合体試料は二塩化テレフタロイルを溶液中でジオール単量体と反応
させて製造された。この方法では、上記ドイツ特許明細書で得られたものよりも
明らかに高い分子量をもった共重合体が得られたが、他のポリエステルの重合体
および共重合体と比較した場合分子量は依然として低い。さらにこれらの重合体
は溶液重合によって製造され、従って重合生成物としてジエチレングリコール部
分を含んでいない。R.Storbeck、Karlsruhe大学博士論文(
1994年)、R.Storbeck等、J.Appl.Polymer Sc
ience誌、59巻、1199〜1202頁(1996年)。
製造原料として有用なポリエステルの製造法が記載されている。このポリエステ
ルはアルコールと酸を用いて製造される。多くの好適なアルコールの1種はジア
ンヒドロソルビトールである。しかしこのポリエステルの平均分子量は1,00
0〜10,000であり、ジアンヒドロソルビトール部分を実際に含むポリエス
テルはつくられていない。
いる。この場合もヒドロキシル基含有ポリエステルが記載されている。これらの
ヒドロキシル基含有ポリエステルのリストの中には1,4:3,6−ジアンヒド
ロソルビトールを含む多価アルコールが含まれている。しかしこの場合も報告さ
れた最高の分子量は比較的低く、即ち400〜10,000であり、実際に1,
4:3,6−ジアンヒドロソルビトール部分を含むポリエステルはつくられてい
ない。
同96/25449号には、単量体単位としてイソソルビド部分を含むコレステ
ロール(cholesteric)液晶およびネマティック(nematic)
液晶のポリエステルが記載されている。このようなポリエステルは分子量が比較
的低く、また等方性をもっていない。
ロイル部分、エチレングリコール部分、イソソルビド部分、および随時含まれる
ジエチレングリコール部分を含む等方性の、即ち半結晶性で無定形であるか或い
は非液晶性の共重合体が、工業的規模でシートのような二次加工製品を製造する
のに適した分子量で容易に合成される。
単量体の量は、シートの製造に使用される最終的な重合物が種々の単量体単位の
所望の量をもつように、好ましくはジオールおよび二酸から誘導される単量体が
等モル量になるように選れることが望ましい。イソソルビドを含めて或る種の単
量体は揮発性をもっているという理由により、またポリエステルの製造法に依存
して、重合反応の開始時において或る種の単量体を過剰に含ませ、反応の進行と
共に蒸溜によりこれを除去することが必要である。エチレングリコールとイソソ
ルビドの場合特にそうである。
媒重合法または溶融重合法でポリエステルを製造することが好ましい。これらの
方法の選択は最終性生物中のジエチレングリコールの所望の量によって決定する
ことができる。
0%(全重合体に関するモル%)である。この重合体はまた1種またはそれ以上
の他の芳香族二酸部分、例えばイソフタル酸、2,5−フランジカルボン酸、2
,5−チオフェンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナ
フタレンジカルボン酸、および4,4’−ビ安息香酸から誘導される部分を一緒
にして最高約25%(全重合体に関するモル%)になる量で含んでいることがで
きる。
5モル%の量で存在する。この重合体はまたジエチレングリコール部分を含んで
いることができる。製造法に依存してジエチレングリコール部分の量は約0.0
〜約25モル%である。
%の範囲の量で存在している。また1種またはそれ以上の他のジオール単量体単
位を全部で最高約45モル%まで含んでいることができる。
においてo−クロロフェノール中に重合体を1%(重量/容積)含む溶液で測定
して、少なくとも約0.35dL/gである。最適なシートの製造にはこれより
も高いインヘレント粘度、例えば少なくとも約0.40dL/g、好ましくは少
なくとも約0.50dL/gのインヘレント粘度が望まれる。ポリエステルをさ
らに処理して例えば約1.0dL/gを越えるさらに高いインヘレント粘度さえ
も得ることができる。
スプレーおよびディスプレーの支持体に使用するのに適した当業界に公知の任意
の方法で製造される。本発明のポリエステルシートは低温における良好な衝撃強
さ、最高使用温度を上昇させる高いTg、および高い光学的透明性を与える低い
結晶性を示す。
ル製品を製造する方法に関する。
に説明する。特に、テレフタロイル部分、エチレングリコール部分およびイソソ
ルバイド部分を含むポリエステルの製造法、並びにそのような重合体からシート
を製造する方法を述べる。
約33〜約49.9モル%、好ましくは約37〜約45モル%の量で存在するが
、所望の結果を得る必要に応じこれよりも多い量を含むことができる。この重合
体はまたジエチレングリコール単量体単位を含んでいることができる。製造法に
依存してジエチレングリコール単量体単位の量は約0.0〜約5.0モル%、好
ましくは0.25〜約5モル%であることができるが、所望の結果を得る必要に
応じこれよりも多い量を含むことができる。ジエチレングリコールは重合過程の
副生成物として生成することができ、或いは重合体中に存在するジエチレングリ
コール単量体単位の量を正確に調節するのを助けるために添加することができる
。
好ましくは約0.25〜約20モル%、さらに好ましくは約0.25〜約12.
0モル%、最も好ましくは約1.0〜約6.0モル%の範囲の量で重合体中に存
在するが、所望の結果を得る必要に応じこれよりも多い量を含むことができる。
1種またはそれ以上の他のジオール単量体単位を随時全部で最高約2.0モル%
の量で、好ましくは1.0モル%よりも少ない量で含ませることができる。しか
し該他のジオールの含有量は所望の結果を得る必要に応じこれよりも多いことが
できる。随時含まれる他のジオール単位の例としては、炭素数3〜12で実験式 HO−CnH2n−OH、 但し式中nは3〜12の整数、 を有する脂肪族アルキレングリコールが含まれ、この中には分岐したジオール、
例えば2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール;シスまたはトランス−1
,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそのシスおよびトランス異性体の混合
物;トリエチレングリコール;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]プロパン;1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル
]シクロヘキサン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
フルオレン;1,4:3,6−ジアンヒドロマンニトール;1,4:3,6−ジ
アンヒドロイジトール;および1、4−アンヒドロエリスリトールが含まれる。
約40〜50モル%の範囲にあるが、所望の結果を得る必要に応じこれよりも多
いことができる。必要に応じ重合体中に他の芳香族二酸部分、例えばばイソフタ
ル酸、2,5−フランジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、および4,4’
−ビ安息香酸から誘導される部分を一緒にした量が全重合体の最高約10%、好
ましくは約0.01〜5モル%の範囲の量を含ませることができるが、所望の結
果を得る必要に応じこれよりも多い量であることができる。
e rate)と高いガラス転移温度(Tg)を与える高い分子量と高い溶融粘
度を得るためには、重合体中に二酸単量体単位とジオール単量体単位が等モル量
で存在することがことが好ましい。生成したポリエステルは分子量の指標となる
インヘレント粘度が温度25℃においてo−クロロフェノール中に重合体を1%
(重量/容積)含む溶液で測定して、少なくとも約0.35dL/gである。イ
ンヘレント粘度は好ましくは少なくとも約0.40dL/gであり、もっと好ま
しくは約0.5〜約1.0dL/g、最も好ましくは約0.7〜約1.0dL/
gである。しかし必要に応じインヘレント粘度は最高2.0dL/gまたはそれ
以上であることができる。
ンヘレント粘度または溶融粘度を分子量の指標として使用する。本発明の重合体
に対しては、前記の方法でインヘレント粘度を測定するが、分子量はインヘレン
ト粘度が約0.35dL/gまたはそれ以上のインヘレント粘度に対応している
。少なくとも約0.45dL/gまたはそれ以上のインヘレント粘度に対応する
これ以上に高い分子量が好適であり、必要に応じ約1.0〜2.0dL/gまた
はそれ以上のインヘレント粘度に対応する分子量を得ることができる。一般にイ
ンヘレント粘度/分子量の関係は一次式 log(IV)=0.5856×log(MW)−2.9672 に合わせることができる。試料を比較する場合インヘレント粘度は分子量の良好
な指標であり、本明細書においては分子量の指標として使用する。
に結晶性であることができる。約10%よりも少ない濃度でイソソルバイドを含
む組成物は、生成後ゆっくりと冷却するかまたはガラス遷移温度より高い温度で
アニールした場合は半結晶性であるが、生成後急冷した場合には無定形である。
一般に半結晶性の組成物はイソソルバイドを含んでいるためにポリ(エチレンテ
レフタレート)組成物よりもゆっくりと結晶化する。イソソルバイドはTgを上
昇させ、通常は結晶化しうるような条件下においた場合でも、製品は透明なまま
に保たれる。さらにイソソルバイドが存在すると実際に生成する結晶の大きさが
減少し、従って結晶化度が高い場合でも光学的な透明性が保たれる。
造することができる。生成物の組成は使用する製造法、特に重合体中に存在する
ジエチレングリコール残基の量によって多少変動する。これらの製造法にはジオ
ール単量体をテレフタル酸および存在し得る任意の酸の酸塩化物と反応させる方
法が含まれる。二塩化テレフタロイルとイソソルバイドおよびエチレングリコー
ルとの反応は、HClが生成すると同時にこれを中和する塩基、例えばピリジン
を存在させ、溶媒(例えばトルエン)中で単量体を混合することによって容易に
行われる。この方法はR.Storbeck等、J.Appl.Polymer
Science誌、59巻、1199〜1202頁(1996年)に記載され
ている。ジオールおよび塩化テレフタロイルを用いる他の公知の変更を行なった
方法(例えば界面重合法)、または好ましくは加熱しながら単量体を単に一緒に
撹拌することもできる。
は反応する単量体の割合とほぼ等しい。従って反応器に装入される単量体の割合
は生成物中の所望の割合と同じである。シートを製造するのに適した高分子量の
重合体、例えばインヘレント粘度が少なくとも約0.35dL/gのものを得る
ためには一般に化学量論的に同等な量のジオールと二酸を使用する。
タル酸かまたはテレフタル酸ジメチルのいずれかであり、また他の芳香族の酸の
遊離酸またはジメチルエステルを含むことができ、これらが重合体組成物の中に
含まれる可能性がある。触媒を存在させ、単量体が結合してエステルまたはジエ
ステルが生じ、次いでオリゴマーになり、最終的な重合体になるのに十分高い温
度に二酸またはジメチルエステルをジオール(例えばエチレングリコール、イソ
ソルバイドまたは随時用いられるジオール)と加熱する。重合工程の終わりにお
ける重合体生成物は溶融した重合体である。ジオール単量体(例えばエチレング
リコールおよびイソソルバイド)は揮発性であり、重合の進行に伴い反応器から
蒸溜される。従って一般的にはこれらのジオールの過剰量を反応器に装入して所
望の重合体が得られるようにし、重合容器の特性(即ち例えば蒸溜塔の効率およ
び単量体を回収し循環させる効率)に従ってその量を調節する。当業界の専門家
は反応器の特性に従ってこのような単量体の量などの修正を容易に行なうことが
できる。さらに当業界の専門家は本発明の重合体を製造するために特定の反応器
に装入することが望ましい各成分の量を容易に決定することができる。
属の米国特許願09/064,844号、代理人整理番号03258−001に
詳細に記載され、参照によってここに組み込まれる。テレフタル酸ジメチルおよ
びテレフタル酸を用いる溶融重合法を下記に概説する。
ら随時使用される二酸単量体をそのジメチルエステル誘導体として使用する。ジ
オール(例えばエチレングリコールおよびイソソルバイド)を芳香族の二酸のジ
メチルエステル(例えばテレフタル酸ジメチル)とエステル交換触媒の存在下に
おいて混合する。エステル交換触媒はエステル交換反応を通じてジメチルエステ
ルのメチル基をエチレングリコールと交換する。これによってメタノールとビス
(2−ヒドロキシエチルテレフタレート)が生じるが、メタノールは反応フラス
コから蒸溜によって除去する。この反応の化学量論的な割合のために、エステル
交換反応の原料としてエチレングリコールは2モルより幾分多く加えることが望
ましい。
n、Pbおよびこれらの組合せの塩(通常は酢酸塩)およびTi(OR)4並びに
PbOを含んでいる。ここでRは炭素数2〜12のアルキル基である。触媒の成
分は一般に約10〜約100ppm含まれる。エステル交換に好適な触媒はMn
(OAc)2、Co(OAc)2、およびZn(OAc)2並びにそれらの組合せであ
り、ここにOAcは酢酸塩の略号である。反応の第2段階の重合触媒、好ましく
はSb(III)の酸化物は、最初から或いは縮重合の開始時に加えることがで
きる。特に良好な成功を博して使用されてきた触媒はMn(II)およびCo(
II)をベースにしたもので、それぞれ約50〜約100ppmの濃度で使用さ
れる。これらの触媒はMn(II)の酢酸塩の四水和物およびCo(II)の酢
酸塩の四水和物の形で使用されてきたが、同じ金属の他の塩を使用することもで
きる。
温度(約150℃)の範囲で、不活性雰囲気(例えば窒素)下において、反応混
合物を加熱撹拌することによって行なわれることが望ましい。副生成物としてメ
タノールが生じ、これを反応器から蒸溜して除去する。メタノールの発生が止ま
るまで反応系を徐々に約250℃に加熱する。メタノールの発生の終了は反応容
器の塔頂温度が低下することによって認識される。
の熱伝達を助け、充填蒸溜塔の中へ昇華するかもしれない揮発性成分を容器の中
に保持する助けにすることができる。この添加剤は300℃より低い温度におい
て不活性であり、アルコールまたはテレフタル酸ジメチルと反応しないものでな
ければならない。好ましくは添加剤の沸点は170℃よりも高く、さらに好まし
くは170〜240℃の範囲であり、反応混合物に関し約0.05〜10重量%
の量、好ましくは約0.25〜1重量%の量で使用される。好適な添加剤はテト
ラヒドロナフタレンである。他の例としてはジフェニルエーテル、ジフェニルス
ルフォンおよびベンゾフェノンが含まれる。このような他の溶媒は米国特許4,
294,956号に記載され、この内容は参照によりここに組み込まれる。
を加えることによって開始される。ポリ燐酸が金属イオン封鎖剤の一例であり、
通常テレフタル酸ジメチル1g当たり約10〜約100ppmの燐の量で加えら
れる。縮重合触媒の例は酸化アンチモン(III)であり、これは100〜約4
00ppmの濃度で使用することができる。
間、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートが縮合して重合体と副生成物
のエチレングリコールとを生じるから、エチレングリコールは蒸溜して反応から
除去し、溜出物として捕集する。
II)の酸化物を加えた後反応器を縮重合反応の温度まで加熱する間に真空をか
けることができる。別法として、縮重合反応の温度が280〜285℃に達した
後に真空をかけることができる。いずれの場合も真空をかけることによって反応
が促進される。溶融した重合体が所望の分子量に達するまで、通常は溶融粘度が
予め定められた値に増加するまで、真空下における加熱を続ける。溶融粘度の増
加は一定の回転速度で撹拌を保つのに必要な撹拌機のトルクが増加することによ
って認められる。分子量を上昇させる努力をさらに行なわないでも、この溶融重
合法により少なくとも0.5dL/g、一般的には最高約0.65dL/gのイ
ンヘレント粘度を達成することができる。或る組成範囲に対しては、下記の固相
重合によって分子量をさらに増加させることができる。
シエチルテレフタレート)および他の低分子量のエステルを生じる最初のエステ
ル化反応を僅かに高い圧力(自発性の圧力、約25〜50psig)で行なう点
が異なっている。ジオールを2倍過剰に使用する代わりに、僅かに過剰な量(約
10〜約60%)のジオール(エチレングリコール、イソソルバイドおよびもし
存在するなら他のジオール)を使用する。テレフタル酸のジエステルを生じるの
に十分なジオールが存在しないために、中間的なエステル化生成物はオリゴマー
の混合物である。触媒も異なっている。エステル化反応には触媒を加える必要は
ない。
またはTi(IV)の塩)を使用することが必要である。高分子量を得るために
必要な触媒はエステル化反応の後で加えるか、或いは反応の開始時に反応原料と
一緒に便利に加えることができる。テレフタル酸とジオールから直接高分子量の
重合体を製造するのに有用な触媒には、Co(II)およびSb(III)の酢
酸塩または他のアルカン酸の塩、Sb(III)およびGe(IV)の酸化物、
およびTi(OR)4(ここでRは炭素数2〜12のアルキル基)が含まれる。
グリコールに可溶化されたこれらの金属塩の酸化物も使用することができる。ポ
リエステルの製造にこれらの触媒および他の触媒を使用することは当業界に公知
である。
なう場合には、反応原料および中間生成物を温度を上げて反応器から他の反応器
へと送り込みしながら何段階かでこの反応を行なうことができる。バッチ法では
、反応原料および触媒を室温で反応器に装入した後、重合体を生成させながら徐
々に約285℃まで加熱する。約200〜250℃の範囲で圧力を低下させ、こ
の時真空をかけることが望ましい。
ステル化は高温(室温ないし約220〜265℃)で起こり、重合体は真空下(
10トールより、好ましくは1トールより低い圧力)において約275〜約28
5℃の温度範囲でつくられる。残留したエチレングリコールおよび水蒸気を反応
系から除去し分子量を上昇させるためには真空が必要である。
/g、一般的には最高約0.65dL/gのインヘレント粘度をもつ重合体を得
ることができる。重合の進行は溶融粘度で追跡することができ、これは溶融重合
体の撹拌を保つのに必要なトルクによって容易に観測される。
度が少なくとも約0.5dL/g、しばしば最高約0.65dL/gまたはそれ
以上の重合体を製造することができる。エチレングリコール、イソソルバイドお
よびテレフタル酸から成る組成物でイソソルバイドがモル基準で約0.25〜約
10%のものは、固相重合により分子量をさらに増加させることができる。溶融
重合法でつくられた生成物は、押出し、冷却、およびペレット化を行なった後、
実質的に非結晶性である。この材料は長期間(約2〜約12時間)約115〜約
140℃の範囲の温度に加熱することにより半結晶性にすることができる。これ
によって結晶化が誘起され、次にこの生成物を遥かに高い温度に加熱すると分子
量を増加させることができる。この方法はイソソルバイド含量が低い場合、即ち
約0.25〜約3モル%の時に最もうまく行なわれる。何故ならイソソルバイド
濃度が低い時にポリエステルは容易に結晶化するからである。
例えばアセトンで処理し、これによって結晶化を誘起させることにより重合体を
結晶化させることもできる。溶媒による結晶化はポリエステルに対しては公知で
あり、米国特許5,164,478号および同3,684,766号に記載され
、参照によりここに組み込まれる。
るか、或いは1トールの真空下に置き、約140℃程度ではあるが融点よりは低
い高温を約2〜約16時間かけることにより、結晶化した重合体の固相重合を行
なう。固相重合は約190〜約210℃の温度で約2〜約16時間行なうことが
好ましい。重合体を約10時間の間約195〜約198℃の温度に加熱すると良
い結果が得られる。この固相重合によりインヘレント粘度を約0.8dL/g以
上に上げることができる。
合体は、溶融重合体から直接シートにすることができる。別法として、溶融物か
ら容易に取り扱える形(例えばペレット)に成形し、次にこれを用いてシートに
することができる。本発明のシートは例えば熱成形品として標識、グレイジング
(例えばばバス停の風よけ、天窓またはレクリエーション・カー)、ディスプレ
ー、自動車のライトをつくるのに使用することができる。
的な基準は設定されていない。本発明の目的に対しては、シートは厚さが約0.
25mm(10ミル(mil))以上をもつものとして定義される。好ましくは
本発明のシートの厚さは約0.25〜約25mm、さらに好ましくは約2〜約1
5mm、もっと好ましくは約3〜約10mmである。好適具体化例においては本
発明のシートはシートを剛性をもつ状態にするのに十分な厚さをもち、これは一
般に約0.50mm以上である。しかし25mmよりも厚いシート、および0.
25mmよりも薄いシートをつくることもできる。
形のような当業界に公知の方法でシートを製造することができる。これらの工程
の各パラメータはポリエステルの粘度特性およびシートの所望の厚さに依存して
当業界の専門家が容易に決定することができる。
い。「無端」の製品、例えば連続的な長さで得られるフィルおよびシートの製造
には押出しが特に好適である。例えば溶融押出し法による結晶可能な熱可塑性シ
ートの製造法を記載した出版されたPCT明細書の国際特許公開明細書96/3
8282号および同97/00284号を参照されたい。
物のいずれかの形をした重合体材料を流動させて均一にする。次にこの混合物を
適当な形をしたダイス型のなかに押込み、所望のフィルムの断面の形をつくる。
ピストンまたはラム(ラム押出し法)により、或いは回転スクリュー(スクリュ
ー押出し法)によって押出しを行なう力をかけることができ、これらの部材は、
材料を加熱して可塑化させ次いで連続した流れにして材料をダイス型を通して押
出すシリンダーの内部で作動する。当業界には一軸スクリュー、二軸スクリュー
および多軸スクリューの押出し機が知られている。種々の種類のダイを使用し、
種々の製品、シートおよび細片(スロットダイ)および中空および中実の断面(
solid section)(サーキュラーダイ)をつくることができる。こ
の方法で種々の幅および厚さをもったフィルムを製造することができる。押出し
後、重合体フィルムをロール掛けし、冷却し、フィルムの以後の変形を防ぐよう
に設計された適当な装置を用いて重合体シートを取出す。
、次いでテンションロールによりシートを延伸して厚さを減少させる(>0.2
5mm)ことによりシートを製造することができる。仕上げられたシートは厚さ
が0.25mmより厚いことが好適である。
カレンダーの間隙に供給する。このカレンダーは多数の加熱し得る平行なシリン
ダー・ローラを具備し、これらのローラは反対方向に回転して重合体を必要な厚
さになるまで広げて延伸する機械である。最後のローラはこのようにしてつくら
れたシートを滑らかにする。シートがテクスチャー加工された(texture
d)表面をもつことを要求される場合には、最後のローラに適当なエンボッシグ
用の(embossing)パターンをつける。別法として、シートを再加熱し
た後エンボッシグ用のカレンダー装置に通す。カレンダーの後には一つまたはそ
れ以上の冷却用のドラムがある。最後に仕上げられたシートを巻き上げる。
とができる。このような成形後操作は円形を卵形に変える操作、シートを種々の
寸法に延伸する操作、機械加工および穿孔など、当業界に公知の操作を含んでい
る。
と組み合わせ、水蒸気耐性のような改善された特性をもつ積層品または多層シー
トを製造することができる。特に、本発明の重合体シートは次の1種またはそれ
以上のシートと組み合わせることができる。例えばポリ(エチレンテレフタレー
ト)(PET)、アラミド、ポリエチレンスルフィド(PES)、ポリフェニレ
ンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンイミン(PEI)
、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスルフォン(PS)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリ(環状オ
レフィン)およびポリ(シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)。本発明
のポリエステル重合体と組み合わせて使用できる他の重合体は同時係属の米国特
許願09/064,826号(代理人整理番号032358−005号)および
同09/064,720号(代理人整理番号032358−008号)に記載さ
れている。多層または積層シートは当業界に公知の方法によって製造することが
でき、当業界に公知のように熱、接着剤および/または結合層(tie lay
er)により最高5枚またはそれ以上の別々の層を一緒に合わせることができる
。
し法によって得られるよりももっと均一なゲージのシート地が製造される。溶液
流延法では、重合体の粒状物、粉末または同様物を任意所望の含有成分、例えば
可塑剤または着色剤と共に適当な溶媒に溶解する。溶液を濾過してゴミまたは大
きな粒子を除去し、スロットダイから好ましくはステンレス鋼製の動いているベ
ルトの上に注型し、このベルトの上でシートを冷却する。次いでシートをベルト
から巻き取りロールへと取出す。押出されたシートの厚さは仕上げられたシート
の5〜10倍である。次いでシート地を押出す場合と同様にしてシートの仕上げ
を行なう。
り射出成形によって製造することができる。
理パラメータおよびシートの製造方法を選ぶことができよう。
方向の両方に延伸することによりシートを二軸方向に配向(biaxial o
rientation)させることが望ましい。機械方向の延伸は単にロール掛
けしてシートを巻取ることによりシートの製造時に開始される。これによってシ
ートは巻取りの方向に実質的に延伸され、若干の繊維は配向する。これによりシ
ートは機械方向に強化されるが、繊維は一方向に配向しているから、それと直角
な方向にシートは容易に引き裂かれる。
たシートが好適である。二軸方向に延伸するとシートの面に平行に繊維が配向す
るが、シートの面内では繊維の配向は不規則のままである。これによって配向し
ていないシートに比べ例えば優れた引張り強さ、可撓性、靭性および収縮性が得
られる。互いに直角の方向の二つの軸に沿ってシートを延伸することが望ましい
。これによって延伸した方向の引張り強さおよび弾性モジュラスが増加する。各
方向の延伸の程度はほぼ同じであることが最も望ましく、これによって任意の方
向から試験した場合シート内部で同様な性質または性能が得られる。
しが好適であり、この場合機械方向に延伸すると同時に或いはその後で材料を加
熱しながら横方向に延伸する。
より制御することができる。これによって配向されたシートは安定する。そうす
ると熱安定化した温度よりも高い温度においてだけシートを強制的に収縮させる
ことができる。
ラメータは或る与えられた重合体組成物および所望の用途に対し当業界の専門家
によって容易に決定することができる。
に延伸または二軸配向処理を行なったかどうかを含む上記の幾つかの因子に依存
する。これらの因子はシートの多くの性質、例えば収縮性、引張り強さ、破断点
伸び、衝撃強さ、耐電圧および誘電率、引張りモジュラス、化学薬品耐性、融点
などに影響を及ぼす。
、例えば当業界に公知の滑剤、酸化防止剤、可塑剤、光学活性剤(optica
lly active additive)、着色剤、顔料、充填剤および繊維
を含んでいることができる。必要に応じ紫外線安定剤を加えることができるが、
本発明のシートは固有の紫外線抵抗性をもっている。
い屈折率をもった芯−鞘型(core−shell)のエラストマーまたは熱可
塑性共重合体と配合することにより改善することができる。これによって光学的
な透明性が保たれたまま、周囲温度および低温におけるポリエステル重合体の靭
性が増加する。本発明のポリエステル重合体と配合するのに適した重合体は当業
界の専門家には公知であるが、好ましくは米国特許5,321,056号および
同5,409,967号記載の芯−鞘型重合体のような重合体を含んでいる。こ
れらの特許は参考のために添付されている。
はそれ以上のの他の重合体と配合し、上記の方法でシートにすることができる共
重合体をつくることにより改善することができる。例えば本発明のポリエステル
重合体はポリエチレンと配合して水蒸気に対する障壁材(barrier)とし
ての使用を改善することができる。例えば空気の透過性、光学的透明性、強度お
よび/または弾性のような特性を変えるために他の重合体を加えることができる
。特に、本発明のシートは同時係属の米国特許願09/064,720号(代理
人整理番号032358−008号)記載のポリエステルおよび同09/064
,826号(代理人整理番号032358−005号)に記載のポリエステル配
合物を用いて製造することもでき、各々の内容は参照によりここに取り込まれる
。
、成形された温室のグレイジング、およびディスプレーにすることができる。熱
成形は、ポリエステルを軟化させシートを容易に所望の形に成形するのに十分な
温度に十分な時間の間加熱ことにより達成される。この点に関して当業界の専門
家はポリエステルシートの粘度特性に依存して最適な熱成形パラメータを容易に
決定することができる。
よって例示する。
きる。インヘレント粘度は温度25℃において重合体1%(重量/容積)を含む
o−クロロフェノールの溶液に対して測定される。触媒成分の濃度は、単量体と
してどれが使用されるかに依存してテレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸の
重量に対する金属の重量としてppmで表される。
径6インチのHastalloy B製のの水冷式還流カラム、ステンレス鋼の
螺旋式撹拌型撹拌機、水冷式凝縮器およびバイパスを備えた最大容積50ガロン
のHastalloy B製のの反応器である。この反応器に次の重合反応体を
加える。テレフタル酸ジメチル78.02kg、イソソルバイド15.42kg
およびエチレングリコール49.90kg。(これはモル比がそれぞれ1:0.
26:2.00に相当する。)さらに触媒を反応器に装入する。触媒は酢酸マン
ガン(II)四水和物(29.57g)、酢酸コバルト(II)四水和物(21
.43g)、および酸化アンチモン(III)(35.02g)から成っている
。これは反応混合物中においてマンガン85ppm(テレフタル酸ジメチルの重
量に対する金属の重量の比)、コバルト90ppm、アンチモン375ppmに
相当する。
時間に亙って温度を徐々に250℃に上げる。反応器にジャケットを取付けて温
度を制御する。加熱媒体として高温オイル循環システムを使用する。約150℃
よりも高い温度に反応系を加熱するにつれてメタノールを連続的に捕集する。充
填還流塔の頂部において温度が低下する時期を注目することによりメタノールの
発生の終点が決定され、ジオールとテレフタル酸ジメチルとのエステル交換反応
である反応の第1段階の終了が示される。
酸のエチレングリコール溶液の形で加える。本実施例ではポリ燐酸100g当た
り10.91gの燐の濃度の溶液153mlを用いる。またこの時点において窒
素流を止める(しかし加熱は続行する)。約2時間に亙り反応系を285℃に加
熱する。次に20馬力の送風機を備えた多重翼(multi vane)真空ポ
ンプを用いて徐々に真空をかける。十分な真空(1トールより低い圧力)に到達
するのに約1時間かかる。この時間の間エチレングリコールが蒸溜し去り、低分
子量の重合体が生成する。撹拌機のトルクの増加によって判るように重合体が十
分な溶融粘度を得るまで、溶融した重合体を真空下で約2時間の間285℃に加
熱する。
て反応器から重合体を取出す。溶融した重合体はストランドとして現れ、これを
水冷した樋の中で冷却した後切断してペレットにする。120℃に加熱した回転
ドラムの中で重合体のペレットを一晩乾燥する。
ト粘度(I.V.)は0.64dL/gであった。プロトンNMRによって決定
された重合体の単量体単位の組成はイソソルバイド約6%、エチレングリコール
42%、ジエチレングリコール2%、テレフタル酸50%であった。すべての値
は重合体に対するモル%で表されている。
比較した場合、装入した量の約半分である。反応しなかったイソソルバイドは溜
出物、特にエチレングリコール中に見出された。従ってこの方法における重合体
中のイソソルバイドの量は、蒸溜および/またはこの工程に使用された他の分離
方法の効率に極めて依存している。当業界の専門家は反応器、蒸溜塔等の特性に
従って工程の特定の詳細点を決定することができよう。
)を使用した。イソソルバイド含量の大きい重合体をつくるために試薬の当量比
も変更した。10,680gのテレフタル酸ジメチル、5,787gのイソソル
バイドおよび4,881gのエチレングリコール(それぞれモル比1:0.72
:1.43に相当)を酢酸マンガン(II)四水和物(4.75g)および酸化
ゲルマニウム(IV)(4.66g)から成る触媒と共に実施例1のようにして
反応器に装入する。触媒の組成は100ppmのマンガン(テレフタル酸ジメチ
ルの重量に対する金属の重量比として)および300ppmのゲルマニウムに相
当する。酸化ゲルマニウムはエチレングリコール溶液(エチレングリコール中0
.100規定のGeO2を含む)の形で加える。実施例1と同様にしてエチレン
グリコール中にポリ燐酸を含む溶液を加える。しかしこの場合は9.6mlのポ
リ燐酸溶液(燐の濃度は100ml中燐を3.45g含む濃度)を使用する。残
りの条件は実施例1と同様にして反応を行なった。
プロトンNMRによって決定された重合体の単量体単位の組成はイソソルバイド
約13%、エチレングリコール34%、ジエチレングリコール3%、テレフタル
酸50%であった。すべての値は重合体に対するモル%で表されている。この場
合イソソルバイドの導入の程度は前に観測された場合に比べ幾分低いが、これは
製造される重合体よりはむしろ異なった反応器の効率を反映している。
機を備えた大きな反応器(100ガロン)を使用した点が異なっている。加えた
イソソルバイドが重合中に若干量蒸溜して逃げることを仮定し、仕上げられた重
合体のイソソルバイド含量が1%になるように単量体を装入して加えた。即ち1
97kgのテレフタル酸ジメチル、5.12kgのイソソルバイドおよび135
kgのエチレングリコール、72.1gの酢酸マンガン(II)四水和物、54
.1gの酢酸コバルト(II)四水和物および88.5gの酸化アンチモン(I
II)を使用する。触媒の添加量は実施例1のようにして計算し82ppmのM
n、65ppmのCoおよび375ppmのSbに相当する。エステル交換工程
は実施例1のようにして行なう。実施例1に概説したようにエステル交換段階の
後で縮重合を行なう前に、ポリ燐酸のエチレングリコール溶液を加え80ppm
の燐を使用して遷移金属を封鎖(sequester)する。縮重合も実施例1
と同様にして行なう。重合体を押し出しペレットにして透明な無色の樹脂を得た
。
相重合を行なうことができる。ペレット化した重合体を振盪乾燥機(tumbl
e dryer)の中に装入し、窒素気流中で4時間に亙り115℃に加熱し、
次いでさらに6時間この温度に保つ。これによって重合体は部分的に結晶化する
。この処理後、振盪乾燥機を真空に引き、最終的に1mmHgの真空にする。加
熱を続け、最高温度は213℃に達する。次に重合体をこの高温に全部で約15
時間保持する。これによって固相重合が起こり、重合体の分子量が増加する。こ
の点に関しこの材料の溶液のインヘレント粘度は固相重合の間に約0.5dL/
gから約0.7dL/gに増加する。
、イソソルバイド含量が幾分増加した樹脂を得るためにジオールの量を変化させ
た。即ち唯一の変更はイソソルバイドの装入量を17.8kgにしたこと、およ
び酢酸マンガン(II)四水和物触媒の使用量を79.2g(上記実施例と同じ
基準で計算してMn(II)90ppmに相当)にした点である。エステル交換
反応および縮重合反応は実施例3の方法を繰り返した。仕上げられた重合体を実
施例3と同様にしてペレットにし、結晶化させ、固相重合させた。得られた重合
体は約3モル%のイソソルバイドを含んでいる。
インチ)にし、多軸方向(multi−axial)の機械的衝撃強さを測定す
る。また引張り試験片を成形し、ノッチ付アイゾット衝撃強さおよび引張り特性
を測定した。Boy 30M(ドイツ、Fernthar、Bpy Gmbh)
を使用して部材の射出成形を行なった。使用した条件は次の通りである。
られたディスク(厚さ1/8インチ、約3.3mm、直径=4インチ)に対する
結果も掲げた。このPETシート材料はHostagalTM(ドイツ、Fran
kfurt、Hoechst AG)からえられる。多軸衝撃強さは落下プラン
ジャー装置(dropping plunger instrument)(米
国マサチューセッツ州Canton、Instron社製のDynatup 8
250)により測定した。多軸衝撃強さの結果を下記表1にまとめる。
する。実施例1の重合体を使用し、Egan Machiery(米国ニュージ
ャージー州、Somerville)製のフィルム/シート試験製造ラインを用
いて押出し厚さ14ミルのシートをつくる。押出しの条件は次の通りである。
ラケットに入れ軟化が起こるまで通常の炉の中で165℃に加熱した後、1・1
/2インチおよび2インチの深さの室温の型の中に真空熱成形し、熱成形が可能
なことを示した。得られたシートは光学的に透明で機械的に丈夫である。
iegsdorf、Bruckner製)を用いて押出されたフィルムを一軸方
向および二軸方向に延伸した。試料をこの装置のY軸上に縦方向(MD)を合せ
て挿入した。延伸速度は1.50インチ/秒である。表2に延伸比、装置の温度
、および延伸条件、並びにASTM882に従って測定された機械的性質を示す
。
変形を行なうことができる。従って本発明はこれらの本明細書に記載された具体
化例に限定されるものではない。
Claims (40)
- 【請求項1】 テレフタロイル部分、随時含まれる1種またはそれ以上の他
の芳香族二酸部分、エチレングリコール部分、イソソルビド部分、および随時含
まれる1種またはそれ以上の他のジオール部分を含んで成るポリエステルであっ
て、o−クロロフェノール中における該ポリエステルの1%溶液(重量/容積)
として25℃で測定された該ポリエステルのインヘレント粘度が少なくとも約0
.35dL/gであるポリエステルを含んで成るシート。 - 【請求項2】 該シートの厚さが0.25mmより厚い請求項1記載のシー
ト。 - 【請求項3】 該シートの厚さが約0.25mmより厚く、約25mmまで
である請求項1記載のシート。 - 【請求項4】 該シートが熱成形可能である請求項1記載のシート。
- 【請求項5】 該シートが二軸配向している請求項1記載のシート。
- 【請求項6】 該ポリエステルが少なくとも約0.5dL/gのインヘレン
ト粘度をもっている請求項1記載のシート。 - 【請求項7】 該ポリエステルが約0.7〜約1.0dL/gのインヘレン
ト粘度をもっている請求項6記載のシート。 - 【請求項8】 該ポリエステルがさらに1種またはそれ以上のジエチレング
リコール部分を含んで成る請求項1記載のシート。 - 【請求項9】 該テレフタロイル部分が該ポリエステルの約40〜50モル
%の量で存在し、該1種またはそれ以上の芳香族二酸部分が該ポリエステルの最
高約10.0モル%の量で存在し、該エチレングリコール部分が該ポリエステル
の約33〜約49.9モル%の量で存在し、該イソソルビド部分が該ポリエステ
ルの約0.25〜約20.0モル%の量で存在し、該他の1種またはそれ以上の
ジオール部分は該ポリエステルの最高約2.0モル%の量で存在する請求項1記
載のシート。 - 【請求項10】 該1種またはそれ以上の他のジオール部分が該ポリエステ
ルの最高約5.0モル%の量で存在するジエチレングリコール部分である請求項
9記載のシート。 - 【請求項11】 該イソソルビド部分が約1.0〜12.0%の量で存在す
る請求項9記載のシート。 - 【請求項12】 該テレフタロイル部分はテレフタル酸またはテレフタル酸
ジメチルに由来する請求項1記載のシート。 - 【請求項13】 該1種またはそれ以上の他のジオール部分が炭素数が3〜
12で実験式 HO−CnH2n−OH、 但し式中nは3〜12の整数、 を有する脂肪族アルキレングリコールまたは分岐した脂肪族グリコール;シスま
たはトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールまたはその混合物;トリエ
チレングリコール;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
プロパン;1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン
;1,4:3,6−ジアンヒドロマンニトール;1,4:3,6−ジアンヒドロ
イジトール;または1,4−アンヒドロエリスリトールに由来する請求項1記載
のシート。 - 【請求項14】 該1種またはそれ以上の他のジオール部分がシス−1,4
−シクロヘキサンジメタノール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、またはそれらの混合物に由来する請求項13記載のシート。 - 【請求項15】 該1種またはそれ以上の他の芳香族二酸部分がイソフタル
酸、2,5−フランジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、または4,4’−
ビ安息香酸に由来する請求項1記載のシート。 - 【請求項16】 該1種またはそれ以上の他の芳香族二酸部分はイソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビ安息香酸、またはそれらの
混合物に由来する請求項15記載のシート。 - 【請求項17】 請求項1記載のシートを含んで成る製品。
- 【請求項18】 標識、グレイジング、ディスプレーの支持体およびディス
クから成る群から選ばれる請求項17記載の製品。 - 【請求項19】 該製品は熱成形または射出成形された製品であることを特
徴とする請求項17記載の製品。 - 【請求項20】 ポリエステルを含んで成るシートの製造方法であって、該
方法が、 (a)ポリエステルをつくり、 (b)該ポリエステルからシートをつくる工程を含んで成り、 該ポリエステルがテレフタロイル部分、随時含まれる他の芳香族二酸部分、エ
チレングリコール部分、イソソルビド部分、および随時含まれる1種またはそれ
以上の他のジオール部分を含んで成り、ここで、o−クロロフェノール中におけ
る該ポリエステルの1%溶液(重量/容積)として25℃で測定された該ポリエ
ステルのインヘレント粘度が少なくとも約0.35dL/gである方法。 - 【請求項21】 シートの製造がポリエステルを押出し、溶液流延または射
出成形することを含んで成る請求項20記載の方法。 - 【請求項22】 該シートの厚さが約0.25mmより厚い請求項20記載
の方法。 - 【請求項23】 該シートの厚さが0.25mmより厚く、約25mmまで
である請求項22記載の方法。 - 【請求項24】 該シートを熱成形して所望の形にすることをさらに含んで
成る請求項20記載の方法。 - 【請求項25】 該シートが少なくとも約0.5dL/gのインヘレント粘
度をもっている請求項20記載の方法。 - 【請求項26】 該シートが約0.7〜1.0dL/gのインヘレント粘度
をもっている請求項25記載の方法。 - 【請求項27】 該シートがジエチレングリコール部分を含んで成る請求項
20記載の方法。 - 【請求項28】 該テレフタロイル部分が該ポリエステルの約40〜約50
モル%の量で存在し、該1種またはそれ以上の他の芳香族二酸部分が該ポリエス
テルの最高約10.0モル%の量で存在し、該エチレングリコール部分が該ポリ
エステルの約33〜約49.9モル%の量で存在し、該イソソルビド部分が該ポ
リエステルの約0.25〜約20.0モル%の量で存在し、該1種またはそれ以
上の他のジオール部分が該ポリエステルの最高約2.0モル%の量で存在する請
求項20記載の方法。 - 【請求項29】 該フタロイル部分がテレフタル酸またはテレフタル酸ジメ
チルに由来する請求項28記載の方法。 - 【請求項30】 該1種またはそれ以上の他のジオール部分は炭素数が3〜
12で実験式 HO−CnH2n−OH、 但し式中nは3〜12の整数、 を有する脂肪族アルキレングリコールまたは分岐した脂肪族グリコール;シスま
たはトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールまたはその混合物;トリエ
チレングリコール;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
プロパン;1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン
;1,4:3,6−ジアンヒドロマンニトール;1,4:3,6−ジアンヒドロ
イジトール;または1,4−アンヒドロエリスリトールに由来する請求項28記
載の方法。 - 【請求項31】 該1種またはそれ以上の他の芳香族二酸部分が、イソフタ
ル酸、2,5−フランジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、または4,4’
−ビ安息香酸に由来する請求項28記載の方法。 - 【請求項32】 該イソソルビド部分が約1〜約12%の量で存在する請求
項28記載の方法。 - 【請求項33】 該1種またはそれ以上の他のジオール部分が該ポリエステ
ルの最大約5.0モル%の量でエチレングリコール部分を含んで成る請求項28
記載の方法。 - 【請求項34】 該シートが0.25mmより厚い厚さをもっている請求項
28記載の方法。 - 【請求項35】 該シートを二軸方向に延伸する請求項28記載の方法。
- 【請求項36】 該ポリエステルをつくることが、 (a)テレフタロイル部分を含んで成る単量体、芳香族二酸部分を含んで成る
1種またはそれ以上の随時用いられる他の単量体、エチレングリコール部分を含
んで成る単量体、イソソルビド部分を含んで成る単量体、およびジオール部分を
含んで成る1種またはそれ以上の随時用いられる他の単量体を、芳香族二酸とグ
リコールとを縮合させるのに適した縮合触媒と反応器の中で一緒にし、 (b)該単量体を重合させ少なくともテレフタロイル部分、エチレングリコー
ル部分およびイソソルビド部分を有するポリエステル重合体にするのに十分な温
度に該単量体と該触媒を加熱し、 ここで該加熱をo−クロロフェノール中における該ポリエステルの1%溶液(
重量/容積)として25℃で測定されたインヘレント粘度が少なくとも約0.3
5dL/gであるポリエステルを生じるのに十分な時間の間続ける工程を含んで
成る請求項20記載の方法。 - 【請求項37】 固相重合により該ポリエステルの分子量を増加させること
をさらに含んで成る請求項36記載の方法。 - 【請求項38】 該固相重合が (a)該ポリエステルを約115〜約140℃の範囲の温度に加熱することに
よって結晶化させ、 (b)真空下または不活性ガスの気流中で該ポリエステルを140℃より高い
が該ポリエステルの融点よりも低い高温に加熱してインヘレント粘度が増加した
ポリエステルをつくる工程を含んで成る請求項37記載の方法。 - 【請求項39】 該加熱工程(b)を約195〜198℃の温度で約10時
間行なう請求項38記載の方法。 - 【請求項40】 該増加したインヘレント粘度が少なくとも約0.65dL
/gである請求項38記載の方法。
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