JP2002508636A - ビューファインダ手段を備えた着用可能なカメラ・システム - Google Patents

ビューファインダ手段を備えた着用可能なカメラ・システム

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、写真やビデオを撮影する新しい手段および装置に関し、特に、長期の使用に適したビューファインダ付きの着用可能カメラに関する。このシステムでは基本的に、光線を吸収、定量し、着用可能な小型コンピュータによってグラフィック情報に処理を加えた後、この処理済み情報を光線に再構成して投射し、装置の着用者に見えるのと空間的にほぼ同じか座標変換された位置に物体の虚像を再現する。装置の着用者は、装置に適応した後、意識的な思考や努力をしなくても最適な撮影地点やカメラの向きを見出すことができるだけでなく、画像エンハンスメント装置の働きもする装置を通して常に現実の世界を見ることができる。それゆえ、この装置は、まさに着用者の心身の延長として働き、ドキュメンタリービデオの新しいジャンルを生み出すことになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、着用可能なビューファインダ手段を備えた、身につける携
帯用電子カメラ・システムを含む新規の写真またはビデオ手段および装置に関す
るものである。
【0002】 (背景技術) 写真(および、映画およびビデオ製作)では、干渉および妨害を最小限に抑え
て、自然なやり方で事象を捕捉することが望ましい。現在の最先端技術による写
真またはビデオ装置は、その最も単純な「ポイント・アンド・クリック」形式の
ものでも、他人にとって視覚的妨げになり、カメラを目まで運ぶしぐさのために
、かなりの注意を引くことになる。カメラのサイズを無視できる(たとえば、典
型的なカメラのビューファインダのアイカップと同じほどしかない)程度まで縮
小することができたとしても、装置を目まで運ぶしぐさそのものが、不自然であ
り、とりわけ、写真が禁止される場合が多い賭博場または百貨店のような施設に
おいて、かなりの注意を引くことになる。ネクタイどめの宝石の下に隠されたカ
メラ、野球帽に隠されたカメラ、眼鏡に隠されたカメラのようなのような、さま
ざまな隠しカメラが存在するが、これらのカメラは、ただその小型サイズによっ
て課せられる技術的制限のためだけではなく、より重要なことには、画像を見る
手段がないために、得られる画像が劣ることになりがちである。ビューファイン
ダがないため、こうしたカメラで行われる調査ビデオおよび写真報道は、構図が
お粗末になる。
【0003】 画像がグラウンド・グラスによって観測される、大形ビュー・カメラは別とし
て、大部分のビューファインダは、正立像を表示する。たとえば、「Keppl
er−type erect image viewfinder and e
recting prism」と題する米国特許第5,095,326号を参照
されたい。この事実とは対照的に、周知のように、長期にわたる精神物理学的適
応(1986および1987年のPsychology Reviewにおいて
George M.Strattonによって報告されているように)を通じて
、人は倒立像を示す眼鏡に慣れることが可能である。8日間にわたって、倒立眼
鏡を絶えず着用した後(入浴または睡眠のために眼鏡を外す場合には、目隠し状
態にしたまま)、Strattonには、倒立眼鏡によって通常に見ることがで
きるということが分かった。MIT technical report Me
diated Reality,medialab vismod TR−26
0,(1994)においてMannによって実施され、報告されているより最新
の実験では(このレポートは、http://wearcam.org/med
iated−reality/index.htmlで入手可能である)、2〜
3°の回転またはわずかな画像の変位といったわずかな変形によって、着用者が
より迅速に同化する逆後作用(reversed aftereffect)を生じることになり、こ
うした作用によって、カメラによる他のタスクの実施に対する有害な影響や、カ
メラの除去時における有害なフラッシュバックをしばしば生じる可能性のあるこ
とが示されている。これらの発見によって示されているように、小型35mm距
離計付きカメラまたは小型ビデオ・カムコーダのような従来のカメラをヘルメッ
トに取り付けて、他のタスクの実施中に、ビューファインダを通して眺め、フリ
ーハンドでそれを用いることができるようにするだけでは、カメラのビューファ
インダを通して見ながら、それらのタスクを行うことで得られる成果はお粗末な
ものになる。さらに、これらの発見が示すように、長い時間や期間にわたって、
従来のカメラのビューファインダを通して見ながら、タスクを実施すると、カメ
ラを外した後でも、消えずに残る可能性のある有害なフラッシュ・バック作用を
生じる場合があり得る。これは、とりわけ食事やバレーボール等の体験をフィル
ムやビデオに撮影したいと思う場合のように、主としてカメラのビューファイン
ダを通して見ている目に集中しながらタスクを実施するため、そのタスクにおけ
る手と目の間の協調を要する場合に当てはまる。実際、既知のカメラは、こうし
たやり方(ビューファインダを通して見ながら、一人称的観点から事象を記録す
る)による使用を意図したものではないので、こうして用いた場合の成果がお粗
末であっても驚くには当たらない。
【0004】 ヘルメットに従来のカメラを取り付けただけの場合にお粗末な結果しか得られ
ない理由の一部には、視差が誘発されて、正しく見えなくなることが挙げられる
。距離計が視差エラー補償機構に結合された、米国特許第5,692,227号
に記載の、視差を補正するためのビューファインダでさえ、ビューファインダと
写真撮影しているカメラレンズの間における視差を補正するだけであって、ビュ
ーファインダと、カメラを通して見ていない裸眼で観測される画像との視差につ
いては補正しない。
【0005】 伝統的なカメラのビューファインダには、追加情報表示能力を備えたビューフ
ァインダについて述べた米国特許第5,664,244号に記載のように、カメ
ラのシャッタ速度のような、実物体に虚物体を重ねる能力が含まれる場合が多い
【0006】 極めて低コストのカメラや、光レベルが低すぎて通常のビューファインダにお
ける光学的損失に耐えられない、夜間に用いられるある種のプロ用カメラには、
オープンエア型(透視型)ビューファインダを利用する場合が多い。通常のビュ
ーファインダ以外に、プロ用カメラに用いられる透視型ビューファインダの例に
は、1940年代のGrafflex報道関係者用カメラ(3種類のビューファ
インダを備えていた)に用いられていたビューファインダ、二眼式レフレックス
・カメラに用いられるビューファインダなどがある。こうしたビューファインダ
には、着用可能なカメラシステムに用いられる場合、上述のフラッシュバック作
用のような問題を誘発しないという利点があるが、現実を電子的に媒介すること
はできない。さらに、こうした透視型ビューファインダによれば、現実世界にお
いて見えるものと、ビューファインダを通して見る現実世界において見えるもの
との間の視差は排除されるが、ビューファインダとカメラの間の視差エラーを排
除することはできない。
【0007】 自動露出制御装置、自動利得制御装置等を備えたカメラを用いて撮影した、同
じシーンまたは物体の複数の写真を利用する方法が、1994年12月のM.I
.T.(medialab vismod)tech report TR−3
84においてS.Mannによって発表され、後で、Proceedings
of the IEEE International Conference
on Image Pocessing(ICIP−96),Lausann
e,Switzerland,September 16−19,1996の1
93〜196ページにも発表された‘PENCIGRAPHY’WITH AG
C:JOINT PARAMETER ESTIMATION IN BOTH
DOMAIN AND RANGE OF FUNCTIONS IN SA
ME ORBIT OF THE PROJECTIVE−WYCKOFF G
ROUPにおいて提案されている。(このレポートも、http://wear
cam.org.で入手可能な関連文書とともに、ハイパーテキスト文書として
、ワールド・ワイド・ウェブ・サイト:http://wearcam.org
/icip96/index.htmlで入手可能である。)このレポートは、
カメラの未知の非線形応答関数が、単一の未知のスカラ定数まで求められるカメ
ラの自己較正方法に関するものである。従って、カメラは、そのように理解され
ると、その方法の脈絡内において、クォンティグラフィック測光計器として用い
ることが可能になる。カメラの各ピクセルは、測光計器になるので、複数画像が
位置合わせされ、適宜補間されると、ビデオ・シーケンスの順次映像は、同じ量
の複数推定値になる。複数のこうした推定値による測定によって、ダイナミック
・レンジが拡大され、階調が忠実であり、かつ、空間解像度が高くなり、空間の
広がりが増した映像を再現するのに十分な、そのシーンに関する知識が得られる
ことになる。こうして、眼鏡の内側に隠すことが可能な小型ビデオ・カメラを利
用して、優れた画質が必要とされる、美術作品または他の用途に十分な、極めて
質の高い画像を生成することが可能になる。
【0008】 本発明の目的は、両手を自由のままにしておくことが可能な、カメラの位置決
め方法を提供することにある。
【0009】 本発明のもう1つの目的は、画像の空間的広がり(視野)が、目まで装置を持
ってゆかなくても確認できる、フィルムを露光させるか、または、電子的に映像
を撮る手段を提供することにある。
【0010】 (発明の開示) 説明されるのは、構図的および芸術的な質がひときわ優れたビデオ映像を撮る
ための着用可能カメラおよびビューファインダである。隠しバージョンの装置を
利用して、極めて構図の優れた調査ドキュメンタリ・ビデオを作成することがで
きるという事実に加えて、日常用途では、必ずしもこの装置を隠す必要はない。
実際、それは、目につき易い犯罪抑止力として機能するファッショナブルな装置
として、ならびに、ドキュメンタリ・ビデオメーカおよびフォトジャーナリスト
のための(分かりきっているため)改めて説明するまでもないツールとして、製
造することが可能である。
【0011】 本発明のもう1つの特徴は、着用可能カメラはビューファインダを備えている
ので、長期使用パターンに適した自然なやり方で、画像を表示することができる
という点である。
【0012】 ある持続時間期間にわたってカメラを着用することが望ましいと思われる理由
がいくつか存在する: 1.個人的視覚日記といった種類の概念が存在する。 2.常に準備が整っているという理念が存在する。循環バッファに絶えず記録
することによって、装置に「5分前から記録を開始する」ように命じるボタンの
ような、遡及記録機能が、個人の安全(犯罪減少)、ならびに、赤ん坊の最初の
歩きぶりをビデオに撮るような、普通の日常的用途において役立つ可能性がある
。写真およびビデオにおける先行技術の場合、カメラの準備を行い、フィルム、
バッテリ等を捜すのに、あるいは、少なくとも、ただキャリング・ケースからカ
メラを取り出すだけでもかなりの時間を費やすので、赤ん坊の最初の歩きぶり、
あるいは、贈り物を開ける時の瞬間的な顔の表情といった、重要な瞬間を撮りそ
こなう場合が多い。 3.長い時間にわたって着用すると、着用可能カメラ・システムは、着用者の
心および身体の真の延長部のような働きを始める。結果として、この装置による
ビデオ撮影の構図は、ユーザ側における意識的な思考または努力がなくとも、非
のうちどころのないものになる場合が多い。また、着用者は、他の活動に従事す
ることが可能であり、カメラに邪魔される必要なく、あるいは、意識レベルにお
いて、カメラの存在を自覚した状態を保つ必要さえなく、その体験を記録するこ
とが可能である。この意識的な思考または努力を必要としないということは、装
置に対する長期にわたる精神物理学的適応を特徴とする、ドキュメンタリ・ビデ
オの新たなジャンルを示唆している。結果として、極めて自然な一人称的観点に
よるドキュメンタリが得られるが、その芸術的スタイルは、まさに、あたかも目
自体の視神経のビデオ・タップから記録を行うことができるかのうようなものに
なる。記録することが可能な事象には、馬に乗るとか、縄を登るといった、通常
、先行技術によるカメラを用いた、一人称の観点による記録がうまく行えない行
動に関するものが含まれる。さらに、結果として、極めて自然な一人称的観点に
よるビデオ・ジャンルが得られることになる。たとえば、本発明の実施例の着用
中、望遠鏡または顕微鏡のアイピースを通して見て、アイピースへの接近を含む
、その体験を記録することが可能である。この体験は、関与者の観点から記録さ
れる。 4.着用可能カメラに組み込まれるか、または、身体のどこか他の場所に装着
されて、カメラ・システムに接続された、計算システムを用いて、画像を質的に
向上させることが可能である。これは、視覚障害者にとって重要になる可能性が
ある。コンピュータは、物体認識のような他のタスクも実施可能である。この装
置は、絶えず着用されているので、たとえば、以前に撮影したイメージの再現お
よび表示を通じて、道筋を確かめることを助けるといったように、写真/ビデオ
による記憶補助装置として機能することも可能である。
【0013】 提案されているビューファインダ構成は、1日につき16時間にわたってカメ
ラを着用し、その間ずっとそれを通して見ることになる可能性のある場合のよう
な、長期にわたる使用に適していることが望ましい。伝統的なビューファインダ
は、もっと短い期間についてしかそれを通して見ることはない。従って、着用可
能カメラ・システムと伝統的なカメラとの間にはいくつかの重要な相違がある。
たとえば、着用可能カメラ・システムに、カメラ用ズーム・レンズが含まれてい
る場合には、あるシーンにズーム・インした場合、ビューファインダの画像がよ
り小さい視角をなす(より小さく見える)ようにすることができるように、ビュ
ーファインダにも・ズーム・レンズが含まれているのが望ましい。また、この見
かけの視角の正確な縮小度は、ズーム・インによって拡大率を増す通常の効果を
正確に相殺するように制御されることが望ましい。こうして、この着用可能カメ
ラ・システムによれば、ビューファインダを通して見て、ズームの全調整範囲を
試してみる間、着用者にとって全く見かけの拡大が行われないか、あるいは、見
かけの拡大率に変化がない。
【0014】 ビューファインダには、たとえば、米国特許第5,323,264号に記載の
ように、ズーム能力を備えていて、被写界(拡大率)がズーム・レンズの変更に
応じて変化するようになっているものもある。読者は、先行技術によるこれらの
ズーム・ビューファインダと、電子ビューファインダ――そこでは、ビューファ
インダ・スクリーンの画像によって形成される視角の縮小が、提案されている本
発明内におけるカメラの焦点距離の延長と結びつく――を通して見ることになる
、本発明による着用可能カメラのズーム・ビューファインダとを混同しないよう
に注意する必要がある。この結びつきによって、別様であれば、そのシーンへの
ズーム・インの結果生じる拡大率の増大が無効になる(相殺される)。最初は、
レンズの焦点距離の延長によって、見かけの拡大率が増大しなくなるので、通常
は、ズーム・インによって、カメラのビューファインダを通して見ている間に観
測される、見かけの拡大率の増大が期待されるという意味で、直観に反するよう
に思えるかも知れない。この期待は、既知のカメラによるものである。しかし、
長い時間にわたって着用可能カメラ・システムを利用すると、そのビューファイ
ンダに固有の特性にすぐに慣れるようになり、そのビューファインダと日常生活
のはるかにシームレスな統合が得られる。このシームレスであることによって、
着用者は、時が経過すると、あまり意識的な思考または努力をしなくても、本発
明の着用可能なカメラを操作し始めるようになる。拡大率または拡大率の変化に
関して、カメラの存在に十分に適応するのははるかに困難である。
【0015】 提案されている本発明の重要な実施例は、実体の視覚による認識結果を媒介す
る(増補し、削減し、または別様に変更する)能力を有している。
【0016】 提案されているカメラのビューファインダは、両方とも、着用可能であるとい
う意味において、バーチャル・リアリティ(VR)の分野において用いられるデ
ィスプレイに関連している。しかし、重要な相違は、提案されている本発明によ
れば、着用者は現実世界を見続けることができるが、VRディスプレイでは、現
実世界を見ることができなくなるという点である。
【0017】 本発明の場合、露光が正しいか確認するため、ならびに、着用者にビデオ・ス
トリームを絶えず供給することによって、装置の着用者を写真の構図に関するプ
ロセスのフィードバック・ループ内におくため、視覚実体を媒介することが可能
である。さらに、この装置によれば、着用者は、コンピュータによって媒介され
る視覚実体を体験し、無線通信ネットワークを通じてその体験を共有することが
可能になり、それによって、着用者は、追加視覚情報を受信し、かつ、たとえば
、共有仮想環境における通信プロセスの一部として生じる可能性のある、視覚実
体に対する修正に気づくことが可能になることが望ましい。こうした構図および
相互作用の能力に関して、単純な透視型ビューファインダでは不十分である。
【0018】 本発明の場合、装置を目まで持ってゆくことを必要とせずに、映像の階調特性
を確認することが可能な、フィルムを露光させるか、または、電子的に映像を撮
影するこうした方法を提供することが可能である。
【0019】 本発明の場合、映像の撮影時と映像の非撮影時との間における身体の動きまた
は身ぶりの見かけの相違が他人によって検出可能な、フィルムを露光させるか、
または、電子的に映像を撮影するこうした方法を提供することが可能である。
【0020】 本発明の場合、ユーザだけしかディスプレイ装置を見ることができないように
、また、ユーザが、すぐ隣接した環境の他人に分からないようにして、映像の構
図を確認できるように、あるいは、映像を撮るか、ビデオ撮影して、1つ以上の
遠隔地に画像を伝送できるように配置されたディスプレイ装置から、映像の構図
を決定する手段をユーザに提供することが可能である。
【0021】 本発明の場合、ユーザだけしかディスプレイ装置を見ることができない配置さ
れたディスプレイ装置、ならびに、ユーザがそれを望む場合には、他人に示すこ
とが可能なオプションの補助ディスプレイ装置から、映像の構図を決定する手段
をユーザに提供することが可能である。
【0022】 本発明の場合、ユーザがそうすることを望む場合には、ユーザと他人の両方が
見ることができるように配置されたディスプレイ装置から、映像の構図を決定す
る手段をユーザに提供することが可能である。
【0023】 本発明の場合、目に入射するビューファインダからのすべての光線が、装置を
着用していなかった場合とほぼ同じ方向から放射されたかのように見えるような
やり方で、ビデオ映像がビューファインダに表示される、着用可能なカメラのビ
ューファインダ手段を提供することが可能である。
【0024】 本発明の場合、ユーザが、情報と見ているイメージが関連するように、その視
野の上に重ねられた追加情報を感知するための手段を提供することが可能である
【0025】 本発明の場合、ユーザが、ただ単に周囲を見回す自然なプロセスにおいて、同
じシーンまたは物体の複数の画像を捕捉し、次に、これらの画像を互いに組み合
わせて、空間の広がりが増し、空間解像度が高まり、ダイナミック・レンジが拡
大され、あるいは、階調忠実度が向上した画像が得られるようにするための手段
および装置を提供することが可能である。
【0026】 本発明の場合、ビューファインダに、カメラ・システムの焦点機構に結合され
た焦点機構が設けられていて、特定の物体にカメラの焦点を合わせる際、ビュー
ファインダは、やはり、装置がユーザの目に対して移動する時、物体が目の動き
と同じ方向にも、反対の方向にも移動しないように見えるやり方でその物体を表
示するので、目に入射する光線は、あたかも装置が存在しなかったかのように、
ほぼ同じ方向になる、ビューファインダ手段を提供することが可能である。
【0027】 本発明の場合、ビューファインダに、カメラ・システムの焦点機構に結合され
た焦点機構が設けられていて、特定の物体にカメラの焦点を合わせる際、ビュー
ファインダは、やはり、装置を除去した場合に、物体がユーザに見えることにな
るのと同じ焦点深度面にその物体を表示するようになっている、ビューファイン
ダ手段を提供することが可能である。
【0028】 本発明の場合、ビューファインダに、カメラ・システムの自動焦点機構によっ
て制御される焦点機構が設けられている、ビューファインダ手段を提供すること
が可能である。
【0029】 本発明の場合、ビューファインダ・システムに、カメラ焦点制御装置、カメラ
離接運動制御装置、ディスプレイ焦点制御装置、および、ディスプレイ離接運動
制御装置が設けられており、4つの制御装置は、すべて互いにリンクしているの
で、単一の制御だけしか必要とされない、立体ビューファインダ手段を提供する
ことが可能である。
【0030】 本発明の場合、ビューファインダに、カメラ・システムの自動焦点機構によっ
て制御される焦点および離接運動制御機構が設けられている、立体ビューファイ
ンダ手段を提供することが可能である。
【0031】 本発明の場合、ビューファインダに、カメラ・システムの自動焦点機構によっ
て制御される焦点機構が設けられており、また、この装置に、カメラの焦点をユ
ーザが見ている場所に基づかせる、従って、たまたま目の視野の中心窩領域内に
あるいかなる物体からの光線を収束させても、やはり、ユーザから装置を取り外
した場合と同じ焦点距離になる光線が得られるように、ビューファインダ機構の
焦点を合わせるようにもする目追跡機構が含まれている、ビューファインダ手段
を提供することが可能である。
【0032】 提案されている本発明によれば、芸術家が、比較的わずかな努力で、その観点
から見た視覚体験を捕捉することが可能な、新しい形態の視覚芸術が促進される
。多少練習すれば、本発明に関するジャンルの最良のビデオ画像をもたらす、極
めて安定した身体の姿勢および動作の仕方を創出することが可能である。装置は
、軽量で、頭部の近くに配置することができるので、手持ち式カメラの携帯に関
連した突出は生じない。それは、また、重量配分のバランスがとれるように、提
案されている本発明のコンポーネントが、頭部に極めて近接して装着されるため
でもある。頭部の近くに装着することによって、首の回転軸まわりにおける慣性
モーメントが最小限に抑えられるので、装置の着用中、頭部を素早く回転させる
ことができる。この構成によって、一人称の観点から通常の日々の活動に関する
体験を記録することが可能になる。さらに、両手が自由であるため、装置の利用
中、はるかに優れたバランスおよび姿勢が可能になる。空手のような武道や、ダ
ンス(特にバレー)における身体の動きの型について精通している技術者であれ
ば、本発明の装置を利用して極めて質の高いビデオ画像を撮影するのにほとんど
困難はないであろう。
【0033】 既知のビデオまたは映画用カメラの場合、最良のオペレータは、用いられる厄
介なビデオまたは映画フィルム・カメラをスムーズに制御する技術について何年
もの間訓練を積んだ極めて大柄な人間ということになりがちである。こうしたカ
メラを最適に操作するには、極めて大柄な人間が必要になるという点に加えて、
さまざまな安定化装置が用いられる場合が多く、そのため、装置はいっそう厄介
なものになる。本発明の装置は、いかなる体格の人間によっても最適な操作が可
能である。幼い子供でさえ、着用可能カメラ・システムの利用に関して大いに熟
達することが可能である。
【0034】 本発明の典型的な実施例には、1つ以上のセンサ・アレイと共に眼鏡に組み込
まれた、1つまたは2つの空間光変調器または他のディスプレイ手段が含まれて
いる。一般に、1つ以上のCCD(電荷結合素子)イメージ・センサ・アレイお
よび適合する光学素子によって、本発明のカメラ部分が構成される。一般に、両
側に銀メッキされたビーム・スプリッタまたはミラーを用いて、ビューファイン
ダの画像とカメラの見かけの位置が組み合わせられる。ビューファインダは、単
に、自然なやり方でカメラの被写域範囲を決定する手段にすぎず、下記のいずれ
かを含むことが可能である: ・ 視野の一部内において浮遊するように見えるレチクル、グラティキュール
、矩形、または、他のマーキング。 ・ ビデオ画像、または、おそらくカメラから生じたビデオ画像に関連する他
の何らかの動的情報を示すディスプレイ装置。
【0035】 本発明の態様の1つによれば、写真家またはビデオ撮影者は、装置を連続して
着用することが可能になり、従って、最後には、必ず2〜3分前に見たあるもの
からの映像を生じさせることができるようになる。これは、すばらしい撮影の機
会を逃したいと思うものはないかもしれないが、既に見たあるものについて考え
てみる時間が得られて初めて、すばらしい撮影の機会であったことに気づく場合
が多いという意味において、すべての人に役立つ可能性がある。
【0036】 こうした装置は、個人の安全にも役立つ可能性がある。伝えられるところでは
、「公共の安全」のために環境内に設備されるビデオ監視カメラの数は増え続け
ているが、こうした集中監視用インフラストラクチャの真の恩恵については、最
近疑問が生じるようになっている。最も顕著なのは、こうした集中インフラスト
ラクチャがその所有者によって濫用されるという(平和的な示威運動者の一斉検
挙および拘留におけるような)いくつかの例が生じたことである。さらに、「公
共の安全」システムは、システムを設置した組織によって行われる犯罪から個人
を保護することができない可能性がある。本発明の装置では、1つ以上の遠隔位
置における画像の伝送および記録によって、画像の記憶および検索が可能になる
。画像は、さまざまな国に伝送し、記録することができるので、犯罪者がそう望
んだ場合に、破壊するのが困難である。
【0037】 本発明の装置によれば、他人(潜在的襲撃者)に対して異常な様子を示すこと
なく、自然に画像を撮影することが可能になる。
【0038】 さらに、この装置によれば、個人表現の芸術的ツールとして、ユーザは、一人
称的観点から、過去においてそのように記録することが困難であった体験の記録
が可能になる。たとえば、ユーザは、馬の背に乗りながら、双眼鏡を通して見る
体験とか、あるいは、水上スキー、縄登り等の体験を記録することができる可能
性がある。一人称的観点から撮影されるこうした体験によって、現在のスポーツ
・ビデオ(ビューファインダ手段のないスポーツ用ヘルメットに装着されたカメ
ラによって製作されるような)の到達水準点を超える、ビューファインダ手段を
備えた着用可能カメラ・システムによる新規のビデオ・ジャンルが得られること
になる。
【0039】 本発明の典型的な実施例には、電動化焦点機構が取り付けられた着用可能ビュ
ーファインダ・システムが含まれている。やはり、電動化焦点機構が取り付けら
れたカメラが、両側に銀メッキされたミラーの一方の側に配置されるので、ビュ
ーファインダをもう一方の側に配置して、カメラの焦点が合わせられるどんなも
のにでも焦点の合った映像が得られるようにすることが可能である。こうした装
置によって、ユーザは、その視野に見える一部を記録することができる。正しく
設計すると、この装置には、着用者に、なんであれ、そのシーンにおいて最も関
心のあるものの上に記録ゾーンを配置したいと思わせる傾向がある。この傾向は
、このゾーンにおけるイメージが質的に向上することから生じる。人には、何が
映っているかに関係なく(TVが放送していない局に同調していて、「スノー」
だけしか映っていない場合でも)、暗い部屋でTV受像機を見つめる傾向がある
のとほぼ同様に、本発明の着用時には、記録/表示/ビューファインダ・ゾーン
を見る傾向が生じる。従って、最も関心のあるものの上に記録ゾーンを配置しよ
うとする傾向が生じる。従って、この装置を用いると、時間が経てば、意識的な
思考または努力が不要になる。かつて、テレビは現実の生活よりも現実的である
といわれたが、ほぼ同様に、この装置の着用者は、人間とカメラの真の共力作用
においてサイバネティック生体(サイボーグ)になる。これは、人が、現実生活
におけるよりも、ビューファインダを通したほうが、実際によりはっきりと見る
ことが可能な(たとえば、画像増強装置によって、強化された映像が得られる夜
間のように)ロー・ビジョン・システムの場合にとりわけ当てはまる。この場合
、最良の映像を求める生体になりたいと願う着用者の傾向が、極めて明白になる
【0040】 従って、ある態様における本発明には、カメラからの電子出力に応答して、カ
メラのビューファインダとして機能することが可能になっている電子ディスプレ
イを備えた、カメラのついたヘッド・ギアが含まれている。好ましくは、カメラ
およびビューファインダの光学的構成は、各光線がカメラによって吸収されて、
定量化され、ビューファインダが、結果として、カメラに入射する光線に対して
同一線上にある光線を合成するように施されている。こうして、光線が、装置を
通ると、着用者は電子的に媒介された体験をすることになるが、装置を通して見
えるシーンの空間構成、焦点、または、外観を別様に歪ませることはない。
【0041】 本発明のもう1つの態様によれば、眼鏡ベースのビューファインダを備えた、
眼鏡ベースの着用可能カメラ・システムが得られる。好ましくは、カメラおよび
ビュー・ファインダ・ディスプレイの光学構成は、各光線がカメラによって吸収
されて、定量化され、ビューファインダが、結果として、カメラに入射する光線
に対して同一線上にある光線を合成するように施されている。こうして、光線が
、装置を通ると、着用者は電子的に媒介された体験をすることになるが、装置を
通して見えるシーンの空間構成、焦点、または、外観を別様に歪ませることはな
い。
【0042】 本発明のもう1つの態様によれば、身につけるコンピュータ・システムのディ
スプレイ装置をベースにしたビュー・ファインダを備える、カメラのついたヘッ
ド・ギアが得られる。好ましくは、カメラおよびビュー・ファインダ・ディスプ
レイの光学構成は、各光線がカメラによって吸収されて、定量化され、ビューフ
ァインダが、結果として、カメラに入射する光線に対して同一線上にある光線を
合成するように施されている。こうして、光線が、装置を通ると、着用者はコン
ピュータによって媒介された体験をすることになるが、装置を通して見えるシー
ンの空間構成、焦点、または、外観を別様に歪ませることはない。
【0043】 本発明のもう1つの態様によれば、仮想光ビューファインダを備えた着用可能
カメラ・システムが得られるが、これにより、着用者の視野をもたらす光の一部
が、入射光を数値表現に変換し、その数値表現に処理を加え、さらに、その処理
された数値表現を受け取って、装置に入射した光線とほぼ同一線上にある光線に
戻すことによって、進路変更されることになる。
【0044】 (発明を実施するための最良の形態) 次に、図面に示す望ましい実施例に関連して、本発明の説明を行うが、もちろ
ん、本発明を図示の特定の実施例だけに制限することを意図したものではなく、
それどころか、付属の請求の範囲内に含まれる可能性のあるすべての変更、修正
、および、同等構成のすべてを包含することを意図したものである。
【0045】 本発明のすべての態様において、「カメラ」に言及する場合、複数の方向から
到着する光および/または複数の場所に到達する光の量を同時に求めるか、また
は、複数の方向から到着する光および/または複数の場所に到達する光の他の何
らかの属性を同時に求めることが可能な、任意の装置または装置の集合を表して
いる。同様に、「ディスプレイ」、「テレビジョン」等に言及する場合、近くま
たは遠くのカメラからのビデオ画像の表示に用いられるテレビジョン・モニタま
たは伝統的なテレビジョンだけに制限されるものではなく、コンピュータ・デー
タ表示手段、コンピュータ・データ・モニタ、他のビデオ・ディスプレイ装置、
静止画ディスプレイ装置、ASCIIテキスト・ディスプレイ装置、端末、目の
網膜を光で直接走査して、イメージを知覚させるシステム、脳の奥に埋め込まれ
た装置(盲人に見る感じを起こさせる可能性のある)を介した直接的な電気刺激
等も含まれるものとする。
【0046】 上記において大まかに定義されたカメラとディスプレイの両方に関して、「ズ
ーム」という用語は、広義において、任意の可変焦点距離のレンズ、任意の拡大
率調整可能装置、または、見かけの拡大率を変化させる任意のデジタル、計算、
または、電子手段を表すために用いられるものとする。従って、たとえば、ズー
ム・ビューファインダ、ズーム・テレビジョン、ズーム・ディスプレイ等は、身
につけるコンピュータ・システムにおいて実施可能な画像補間プロセスを通じて
、コンピュータ・モニタにさまざまなサイズで映像を表示する能力を備えている
とみなされるものとする。
【0047】 「プロセッサ」または「コンピュータ」に言及する場合、順次命令、並列命令
、および、デジタル信号処理ハードウェア、フィールド・プログラマブル・ゲー
ト・アレイ(FPGA)、プログラマブル論理素子、ならびに、アナログ信号処
理装置のような専用アーキテクチャが含まれるものとする。
【0048】 「トランシーバ」に言及する場合、インターネットへの接続を確立するため、
たとえば、モデムと高レベル・データリンク・コントローラ(HDLC)から構
成される端末ノード・コントローラ(TNC)を介してコンピュータに接続され
た、無線送信機と受信機のさまざまな組み合わせを含むものとするが、この通信
形式に制限されるものではない。従って、「トランシーバ」には、さまざまな周
波数によるビデオ信号のアナログ送受信、または、一部アナログで、一部デジタ
ルのハイブリッド・システムを含む場合もあり得る。「トランシーバ」という用
語は、通常、無線に関連した周波数帯域における電磁放射に制限されるものでは
なく、従って、赤外周波数または他の光周波数を含むことが可能である。さらに
、信号は、電磁波である必要はなく、「トランシーバ」には、重力波、または、
通信チャネルを確立する他の手段を含むことが可能である。
【0049】 例示のアーキテクチャには、コンピュータを介した、ヘッド・ギアからトラン
シーバへの接続が示されているが、もちろん、所望の場合には、コンピュータを
バイパスして、直接接続することも可能であり、ユーザの身体にコンピュータを
装着する必要がないように、ビデオ通信チャネル(たとえば、全二重アナログ・
ビデオ通信リンク)を介して、遠隔のコンピュータを利用することも可能である
【0050】 「ヘッド・ギア」という用語には、ヘルメット、野球帽、眼鏡、および、頭部
に物体を取り付ける他の任意の手段が含まれるものとし、頭蓋骨の内部に埋め込
まれる装置か、脳の奥に挿入される装置か、あるいは、ただ単に、頭蓋骨に移植
された位置決めピンによって頭部の外側に取り付けられる装置かはともかくとし
て、移植装置も含まれるものとする。従って、「ヘッド・ギア」は、全体として
、あるいは、部分的に、頭部上、頭部まわり、または、頭部内に位置する任意の
物体を表している。
【0051】 物体「A」が物体「B」に「ついている」といわれる場合、これには、AがB
に取り付けられているか、AがBの一部であるか、AがBに組み込まれているか
、あるいは、AがBである可能性が含まれるものとする。
【0052】 図1には、一般に、2つの眼鏡レンズ105を含む、眼鏡フレーム100に組
み込まれた本発明の実施例が示されている。電子広角カメラ110は、一般に、
眼鏡フレーム100のノーズ・ブリッジ内に隠されている。下記において、広角
カメラ110は、ただ単に、「ワイド・カメラ」または「広角カメラ」と呼ぶこ
とにする。着用可能カメラのこの実施例の場合、第2のカメラ120も、眼鏡フ
レーム100に隠されている。この第2のカメラは、焦点距離がより長いレンズ
が取り付けられたものであり、下記において、「狭角カメラ」または、ただ単に
「ナロー・カメラ」と呼ばれる。ワイド・カメラ110は、ビーム・スプリッタ
130を通して見ると、前に向いている。ナロー・カメラ120は、ビーム・ス
プリッタ130を通して見ると、横を向いている。分かりやすくするため、ビー
ム・スプリッタ130およびカメラ110は、図1aにおいて分離して示されて
いるが、実際の構成では、ビーム・スプリッタは、図1に示すように、2つのカ
メラの間に接合されている。ビーム・スプリッタ130は、一般に45度の角度
で取り付けられ、2つのカメラの光軸は、一般に、互いに90度である。2つの
カメラの光軸は、交差し、従って、共通視点を共用するのが望ましい。従って、
ナロー・カメラ120は、ワイド・カメラ110とちょうど同じ視野を備えるこ
とが可能である。一般に、黒のフレームを備えた眼鏡が選択され、ワイド・カメ
ラ110のCCDセンサ・アレイは、ノーズ・ブリッジ支持体としても用いられ
る空洞内に隠されるので、眼鏡の外観は通常である。一般に、ワイド・カメラの
本体は、エポキシから形成されており、このため、それは、ビーム・スプリッタ
およびナロー・カメラ120との良好な位置合わせがなされた状態で永久に固定
される。エポキシの硬化中、カメラは、2つの有効光軸が正確に同一線上にくる
ことを保証するため、正確な位置につくように操作される。ワイド・カメラ11
0は、一般に、直径が約1/32インチ(1ミリメートル未満)のレンズが取り
付けられているが――眼鏡の着用者と会話できる近距離の者にも簡単には見えな
いほどに小さい。ナロー・カメラ120は、一般に、眼鏡フレームの上部に隠さ
れている。ナロー・カメラ120は、ワイド・カメラと同様、適合するレンズと
共に、エポキシ・ハウジングにCCDセンサ・アレイ等をカプセル封じし、それ
により、カメラ110および120が、両方とも、ビーム・スプリッタ130に
結合されて、3つ全部が、さらに、眼鏡フレームに結合されるようにして、特注
製とすることが望ましい。本発明の小量生産の作業において利用される(エポキ
シからハウジングを製作するのは困難である)満足のゆくナロー・カメラは、そ
の長く、極めて細い(直径7mm)構造のため、Elmo(TM)モデルQN4
2−Hカメラである。大量生産の場合、特注製のナロー・カメラは、眼鏡フレー
ムに直接組み込むことが可能である。ナロー・カメラ120は、一般に、眼鏡フ
レームの上部に組み込まれるので、ワイド・カメラ110も、フレームの上部近
くに取り付けるのが望ましく、従って、2つの光軸を直角に交差させて、有効光
軸(たとえば、ビーム・スプリッタ130において反射されるカメラ120の光
軸)が同一線上にくるようにすることが可能である。
【0053】 NTSCビデオ画像を生じさせる完全なカメラ・システムは、眼鏡に直接取り
付けられないのが望ましい。その代わり、カメラ・センサ・アレイからのワイヤ
125が、眼鏡フレームの内側に隠され、中空の眼鏡用安全ストラップ126の
内部に通っている。満足のゆく眼鏡用安全ストラップは、「Croakies」
の商標名で販売されている安全ストラップである。一般に、眼鏡用安全ストラッ
プ126は、普通、安全ストラップ126を造っているのと同じ種類の中空の布
材料から造られる、布を巻かれたケーブル・ハーネス127まで延びている。一
般に、ケーブル・ハーネス127と配線ハーネス180の間には接続部があり、
配線ハーネス180は、一般に、布が巻かれていない。配線ハーネス180とケ
ーブル・ハーネス127は、接続部175によって互いに接続されている。接続
部175には、一般に、着用者の首の後ろで、シャツの内側に挟んで留める歪み
解放クリップ等が含まれており、配線ハーネス180によって、ケーブル・ハー
ネス127が引っ張られないようになっている。こうして、ケーブル・ハーネス
127が、ゆるんでいるので、安全ストラップ126は、ゆるく垂れ下がること
ができ、従って、たまたま、着用者のシャツの内側に部分的に垂れ下がっている
ような外観を呈することになる。
【0054】 ワイヤ125が、ヘッド・ギアに配置されたカメラおよびディスプレイ・シス
テムの一部にも電力を供給する、バッテリ・パック181による電力供給を受け
るプロセッサ182の一部としてコンピュータを含む場合が多い、ベルト・パッ
クまたは身につけるパック128まで下に延びている。プロセッサ182は、コ
ンピュータを含む場合、不揮発性記憶装置またはネットワーク接続も含んでいる
ことが望ましい。代替案として、あるいは、プロセッサ182への接続部の代わ
りに、別の種類の記録装置、または、送信装置186への接続部が設けられる場
合も多い。もしあるとすれば、送信機186は、一般に、プロセッサに電力を供
給するのと同じバッテリ・パック181から電力供給を受ける。実施例の中には
、信号損失を低減するため、緩衝信号でワイヤ125を駆動できるように、眼鏡
フレーム内に、最小限の量の回路要素を隠すことが可能なものもある。一方また
は両方の眼鏡レンズ105内またはその背面には、一般に光学系150が設けら
れている。この光学系によって、一般に、視野が対角線で1インチ(すなわち、
25ミリメートル)未満の、小型テレビジョン・スクリーン160の性質を帯び
ている、電子ディスプレイによる拡大画像が得られる。電子ディスプレイは、ビ
ューファインダ・スクリーンの働きをする。ビューファインダ・スクリーンは、
フィールド順LEDバックライトを備えた、LCD空間光変調器を含む1/4イ
ンチ(約6mm)のテレビジョン・スクリーンを含むことが可能である。特注製
の回路要素を用いることが望ましい。しかし、本発明の満足のゆく実施例は、N
TSC RS−170信号と同様のビデオ信号を伝送する同軸ケーブルによって
テレビジョン・スクリーンを駆動させることによって構成することが可能である
。この場合、同軸ケーブルおよびそれに電力を供給する補助ワイヤは、眼鏡の安
全ストラップ内に隠され、配線ハーネス180によってベルト・パックまたは他
の身につける装置まで下方に延びている。
【0055】 実施例によっては、テレビジョン160に、単一の同軸ケーブルによって信号
と電力の両方を得ることができるように、テレビジョン・チューナを含むものも
ある。別の実施例には、ビデオ信号の構成に必要な電子コンポーネントの大部分
を身につけるようになっていて、眼鏡には、おそらく、終端抵抗器およびバック
ライトと共に、空間光変調器、LCDフラット・パネル等だけといった、最小限
の量の回路要素しか含まないものもある。この場合、より多数のワイヤ170が
設けられる。本発明の実施例には、テレビジョン・スクリーン160が、眼鏡の
着用者の身につけられたコンピュータ・システムに接続されている、VGAコン
ピュータ・ディスプレイまたは別の形式のコンピュータ・モニタ・ディスプレイ
というものもある。
【0056】 着用可能ディスプレイ装置については、たとえば、1996年8月13日のJ
essica L.QuintおよびJoel W.RobinsonによるH
ead mounted display system with bloc
king structureと題する米国特許第5,546,099号、なら
びに、1998年1月13日のGregory Lee Heacockおよび
Gordon B.KuensterによるBinocular Head M
ounted Display Systemと題する米国特許第5,708,
449号に記載がある。(これら2つの特許は、両方とも、頭部装着ディスプレ
イの周知のメーカである、Virtual Vision(TM)に譲渡されて
いる)。「パーソナル液晶画像ディスプレイ」については、1987年1月13
日のノボル・ハットリによる米国特許第4,636,866号に記載がある。先
行技術によるこれらの頭部装着ディスプレイのどれでも、テレビジョン・ディス
プレイ160の代わりに機能するような形態に修正することが可能である。
【0057】 図1のシステムの典型的な働きにおいて、眼鏡に光が入射すると、1つ以上の
カメラによって吸収され、定量される。眼鏡に入射する光に関する情報は、配線
ハーネス180を介した接続によって、既述の身につけたコンピュータ・システ
ムに入手可能になる。コンピュータ・システムは、カメラの投射中心に対するカ
メラの各ピクセル位置に対応する複数の方向のそれぞれから眼鏡に到達する光の
実際の量を単一の未知のスカラ定数まで計算することが可能である。この計算は
、フォトクォンティグラフィック・イメージ処理を利用して行うことが可能であ
る。本発明の実施例には、ナロー・カメラ120を利用して、こうした光量推定
値のより稠密なアレイが得られるようにするものもある。視野の中心に向かって
この密度が増すことは、視力の増す中心窩領域が存在する、人間の視覚系の特性
に整合する。一方または両方のカメラからのビデオ画像は、おそらく、身につけ
たコンピュータ182によって処理されて、記録されるか、あるいは、身につけ
るビデオ送信機186によって、または、身につけたコンピュータの直列ポート
に接続されたAX25を介してTCP/IPを実行するKISS 56 EPR
OMを備えた標準的WA4DSY 56kbps RFリンクのような、身につ
けるインターネット通信手段によって1つ以上の遠隔位置に送信される。そのお
そらく処理されるビデオ信号は、配線ハーネス180を介して眼鏡に送り返され
、光学素子150を介して見る、ビューファインダ・スクリーン160に表示さ
れる。
【0058】 また、図1b(プロセッサ182のクローズアップした詳細図)も参照すると
、一般に、ディスプレイ160に生データを表示するのではなく、下記のように
、処理されたビデオ画像が表示される:カメラ110および120から出力され
るビデオ画像が、配線ハーネス180を通って映像解析プロセッサ183に送り
込まれる。映像解析プロセッサ183は、一般に、ヘッド・トラッキング用ワイ
ド・カメラの出力を利用する。このヘッド・トラッキングによって、カメラ11
0の視野内にある物体の視覚位置に基づく頭部の相対的指向方向(ヨー、ピッチ
、および、ロール)が決まる。映像解析プロセッサ183は、3D物体認識また
はパラメータ推定を実施したり、あるいは、3Dシーン表現を生成することも可
能である。情報プロセッサ184は、この視覚情報を受け取ると、もしあるとす
れば、どの虚物体をビューファインダに挿入するかを決定する。グラフィックス
合成プロセッサ185は、情報プロセッサ184によって指定された3Dシーン
の一部に関するコンピュータ・グラフィックス表現を生成し、配線ハーネス18
0のワイヤによって、このコンピュータ・グラフィックス表現をテレビジョン・
スクリーン160に表示する。一般に、表示される物体は、そのシーンからの実
物体のどれかと同じ位置に重ねられた合成(虚)物体である。一般に、テレビジ
ョン・スクリーン160に表示される虚物体は、ナロー・カメラ120の視野内
の実物体に対応する。こうして、ナロー・カメラ120によって、映像解析プロ
セッサ183に対してそのシーンに関する極めて詳細な情報が供給されるので、
この中心窩領域における解析がより正確になり、一方、ワイド・カメラ110に
よって、予想役割とヘッド・トラッキング役割の両方が与えられる。予想役割に
おいて、映像解析プロセッサ183は、着用者が、いつでも、頭を回転させて、
これらの物体の一部が含まれるようにするかもしれないという、あるいは、これ
らの物体の一部が、ビューファインダ160およびナロー・カメラ120の視野
内に入り込むかもしれないという可能性のある予測をしながら、既に、ビューフ
ァインダ・スクリーン160の視野外にある物体の正体またはパラメータの大ざ
っぱな推定を行っている。この操作を施すと、ビューファインダにおいて合成物
体が実物体に重ねられることによって、ビューファインダ外のこれらの物体に関
して着用者に見える画像と比較して、質の向上した実物体の情報が着用者に供給
されることになる。
【0059】 従って、テレビジョン・ビューファインダ・スクリーン160の解像度が24
0本しかなくても、ヘッド・トラッカによって、着用者を包囲する極めて高解像
度の仮想テレビジョン・スクリーンを実現することができるので、着用者は、着
用者の頭の動きによって映像を横切って左右にパンする小形ウィンドウのように
見えるものを介して、極めて高解像度の映像を見ることが可能になる。オプショ
ンにより、実物体の質を高めるため、実物体に合成物体を重ねる以外に、グラフ
ィックス合成プロセッサ182(図1b)は、仮想テレビジョン・スクリーンに
他の合成物体を表示させることも可能である。たとえば、図1cには、xter
m(一般に用いられてるXウィンドウズ・グラフィカル・ユーザ・インターフェ
イスのテキスト・ウィンドウ)にEmacs Bufferのような何らかの虚
(合成)物体が重ねられた、仮想テレビジョン・スクリーンが例示されている。
グラフィクッス合成プロセッサ182は、ビューファインダ・スクリーン160
(図1)に、ビューファインダ・ウィンドウ192に見えるレチクルを表示させ
る。一般に、ビューファインダ・スクリーン160は、横640×縦480のピ
クセルを備えているが、xtermウィンドウも、一般に、横640×縦480
のピクセル(1行80文字で24行のテキストに十分なサイズ)であるため、1
つのxtermウィンドウを表示するのに十分な解像度というだけのことである
。従って、着用者は、頭を回転させて、左右を見ることによって、さまざまな実
物体198の上方空間に浮かんでいるように見えるいくつかのxterm194
の任意の1つの上にビューファインダ・レチクル192を位置決めすることが可
能である。ビューファインダによって設定された媒介ゾーン内に配置した場合、
実物体自体も、ビューファインダを通して見ると、視覚的に改善される可能性が
ある。着用者が百貨店にいて、$7の品物を購入しようと取り上げた後、レジ係
に近づき、レジ係に$20札を渡すが、$10に対する釣り銭だけしか受け取ら
ない(たとえば、$20から$3の釣り銭だけしか受け取らない)ものと仮定す
る。1分ほど経ってからこの事実に気づくと、着用者は、新たに利用可能な(た
とえば、実行中のプログラムがないので、コマンドを受け入れることが可能な)
xterm196を突き止める。着用者は、図1dに示すように、頭を上方の右
に動かすことによって、このウィンドウを起動する。従って、カメラは、ヘッド
・トラッカとしても機能し、カーソルの位置決めを可能にするのは、頭(従って
、カメラ)の指向方向である。Xウィンドウズ・システムのウィンドウの起動は
、通常、ウィンドウ上にマウス・カーソルを位置決めし、おそらくクリックする
ことによって実施される。しかし、着用可能カメラ/コンピュータ・システムに
マウスを設けるのは、歩き回っている間に、カーソルの位置決めを行うのにかな
りの器用さを必要とするため、困難である。本明細書に記載の本発明の場合、ビ
ューファインダは、マウス/カーソルである:すなわち、着用者の頭がマウスで
、ビューファインダの中心がカーソルである。図1cおよび図1dにおいて、ビ
ューファインダの外側のウィンドウは、実際には、着用者に見えないので、点線
で描かれている。着用者は、ビューファインダの視野外に実物体を見ることがで
きる(残りの目によって、あるいは、ビューファインダによって、そのまわりを
見ることができるため)。しかし、ビューファインダ内のxtermだけは見え
る。ビューファインダ内のxtermの部分は、着用者に見えるのがこれだけで
あるため、実線で示されている。
【0060】 着用者は、ウィンドウ196を見て、それを選択すると、文字「d」を押して
、ウィンドウ196に表示される「recorDing」を開始する。文字「r
」は「Recall」(ある意味で、伝統的なビデオ・カセット・レコーダにお
ける「Rewind」に相当する)を意味するので、文字「d」は、「reco
rD」するために押されるという点に留意されたい。文字は、一般に、法廷の速
記者が、さまざまな組み合わせの押しボタン・スイッチを押して、アルファベッ
トの文字を形成するために利用するやり方と同様のやり方で、片手で操作可能な
少数のベルトに取り付けられたスイッチによって選択される。こうした装置は、
一般に、「コーディング・キーボード」として知られており、先行技術において
周知のところである。また、着用者が、ウィンドウ196のすべてに完全に目を
通す必要がなかったという点にも留意されたい:ウィンドウは、活動状態にある
限り、コマンドを受け入れるので、コマンドの受け入れが完全に見える必要はな
い。
【0061】 着用可能カメラ・システムは、省略時解釈で、必ず、5分間の循環バッファに
記録するので、「d」を押すと、たとえば、「d」を押す5分前から始まるとい
ったように、5分前から始まる記録を開始するという意味において、記録は、一
般に、遡及する。これは、着用者が、レジ係が着用者に渡した釣り銭が足りなか
ったことに気づく2〜3分前以内に「d」を押していれば、その取引がうまく記
録されていたことになる。顧客は、次に、過去5分間を見返して、レジ係に対し
、自信をもって20$札が支払われたことを断言することができる(たとえば、
「r」を押して、完全な写真/ビデオ・メモリRecallによって)。本発明
によって当人が極度の自信をもつと、一般に、状況を正すため、ビデオ記録を実
際に示す(たとえば、管理者に対して)必要がなくなる。もちろん、レジ係が不
正直であると確信すれば、顧客は、当局に報告または通知し、同時に、証拠とし
てその記録を提出することができる。一般に、記録は、送信機186によって送
信することができるので、レジ係または百貨店の他の代表者(レジ係の近しい個
人的友人である可能性のある百貨店の警備員のような)が、記録が行われた記憶
媒体を押収して、破壊することはできない。
【0062】 この場合、図面には、並進運動する物体が描かれているが(たとえば、2つの
スカラ・パラメータによって指定される並進グループ)、実際に実行する場合、
虚物体は、8つのスカラ・パラメータによって決定される、2次元における射影
座標変換を施されるか、または、物体は3次元座標変換を施されるという点に留
意されたい。虚物体が、テキスト・ウィンドウのようにフラットである場合、こ
うしたユーザ・インターフェイスは、「リアリティ・ウィンドウ・マネージャ」
(RWM)と呼ばれる。
【0063】 本発明を利用する場合、一般に、さまざな実物体の上方に、さまざまなウィン
ドウが浮かんでいるように見え、着用者の頭の指向方向(ビューファインダの位
置)に関係なく、システムは、虚物体194(この例では、xterm)が実物
体198に属しているという錯覚を持続する。虚物体の空間を進むため、頭を前
後にパンする行為は、ナロー・カメラ120で撮られた複数の映像に適正な処理
を施すことにより、極めて解像度の高い映像の取得を可能にする。この動作は、
人間の目の機能を真似たものであり、サッカードを頭の動きに置き換えて、フォ
トクォンティグラフィック画像処理に特有のカメラの測光能力を利用して、シー
ンの掃引が行われる。従って、通常、眼球運動によって、目の方向を定めて、シ
ーンを走査するのと同じやり方で、頭の動きを利用して、カメラの方向を決め、
シーンの走査が行われる。
【0064】 プロセッサ182は、一般に、グラフィックス・プロセッサ185で表現され
る映像が、光学素子150の前方の見る位置に一致するが、カメラ110および
120からビジョン・プロセッサ183に供給されたビデオ映像のもとの位置に
は一致しないことを保証する責務を負う。従って、表現の際に、カメラとディス
プレイによって得られる映像の位置の差(視差)を補償するため、視覚の変更が
行われる。
【0065】 ホモグラフィックスおよびクォンティグラフィックス画像解析実施例には、3
Dシーン解析を必要とせず、代わりに、虚物体と、着用者から眼鏡を外すと見え
るであろうシーンの映像との視差を補正するため、フラットな物体または物体の
フラットな表面の2D射影座標変換を利用するものもある。
【0066】 図1に描かれた装置の欠点は、光学素子150によって着用者の目が遮られる
ということである。着用者は、この状態に適応することができる可能性があるし
、あるいは、手持ち式カムコーダが、オフ時には、視界を遮る眼帯の働きをする
としても、オンになり、動作している間は、透明であるという錯覚を起こさせる
のと同様に、少なくとも、着用可能カメラからのビデオ映像の表示を通じて、そ
れを補償し、透明であるという錯覚を起こさせることが可能である。しかし、カ
メラ110および120とビューファインダ光学素子150によって得られる実
際の目の位置との視差のため、透明であるという錯覚を起こさせるには、すべて
の物体を解析プロセッサ183に通し、その後、合成プロセッサ185に通すこ
とが必要になるが、これは、プロセッサ182に厖大なタスクを課す可能性があ
る。さらに、着用者の目が遮られるという事実は、他人が着用者と視線を合わせ
ることができないということを意味する。社会状況において、これは、異常な会
話形態を生じることになる。眼鏡のレンズは、ビューファインダを隠すのに十分
なほど暗くすることができるが、ビューファインダの光学素子は、他人が着用者
の両方の目を見ることを可能にする眼鏡に隠すことができるのが望ましい。この
ために、ビーム・スプリッタを用いることができるが、広い視野が得られるよう
に、着用者の目のすぐ前に強力なレンズを設けるのが望ましい。このために、特
殊なコンタクトレンズを着けることができるが、コンタクトレンズの焦点距離を
どれだけ短くできるかについては限界があり、こうした解決法は、他の理由から
不都合である。
【0067】 従って、図2には、ビューファインダ・システムが描かれている。光路200
によって、光は、ビューファインダ・スクリーン210から、第1のリレー・ミ
ラー220を通り、不透明側部シールド230によって形成されるか、または、
ただ単に、つるの側部シールドをくりぬくことによって形成される、眼鏡の左の
つるの内側の空洞に沿って伝送される。光は、第2のリレー・ミラー240まで
進み、発散レンズ250を通して見える外部環境からの光と結合する。外部から
の光とビューファインダからの光は、ビーム・スプリッタ260によって結合さ
れる。眼鏡レンズ261の残りの部分は、一般に、ビーム・スプリッタ260に
合うように、わずかに色が着いているので、着用者の目を見る他人には、ビーム
・スプリッタのある暗いパッチが見えない。収束レンズ270は、ビューファイ
ンダ・スクリーン210からの画像を拡大し、同時に、発散レンズ250の効果
を相殺する。この結果、他人が、着用者の目をのぞき込むと、通常の拡大率で両
目を見ることができ、同時に、着用者は、拡大率を増して、カメラのビューファ
インダを見ることができるようになる。図2のシステムの残りの部分は、図1に
示すビデオ送信機186の代わりに、データ通信トランシーバ286が用いられ
ている点を除けば、図1と同様である(同様の部分には、その最後の2桁に同様
の参照番号が付与されている)。トランシーバ286は、コンピュータ282に
ロードされた適切な命令と共に、装置のユーザと、遠隔地の1人以上の他人との
協力を可能にするカメラ・システムを提供する。この協力は、カーソルのような
共用虚物体の操作、または、1人以上のユーザのカメラ・ビューファインダに表
示されるコンピュータ・グラフィックス表現を通じて容易化することが可能であ
る。
【0068】 同様に、適切な命令がコンピュータ282において実行されるようになってい
る、トランシーバ286によって、遠隔地にいるか、並んでいるか、あるいは、
同じ部屋で互いの視野内にいるかに関係なく、本発明の複数のユーザが、装置の
協調能力を介して、互いに協力し合うことが可能になる。これによって、遠隔地
の複数ユーザが、各ユーザのカメラ・ベースのヘッド・トラッキングによって、
ビデオ映像の撮影および後続の仮想情報の生成が他のユーザに利用可能になる仮
想環境を共用するようにして、協力することも可能になる。
【0069】 同じ場所にいる複数ユーザが、ユーザ間で複数のカメラ視点を共用して、構図
のような問題について互いにアドバイスできるように、あるいは、1人以上の遠
隔地で見ている人が、構図またはカメラの角度といった問題について1人以上の
ユーザにアドバイスすることができるようにして、協力することも可能である。
【0070】 異なる場所にいる複数ユーザが、写真撮影またはビデオ撮影に直接関係しない
かもしれないが、それにもかかわらず、各人が他人の視点を体験できることによ
って向上する、作品の共同製作を行うことも可能である。
【0071】 また、従来のデスクトップ・コンピュータ等による1人以上の遠隔関与者が、
1つ以上の他の場所における1人以上のカメラ・システムのユーザと対話して、
写真撮影またはビデオ撮影に直接関係しないかもしれないが、それにもかかわら
ず、1人以上のカメラ・システムのユーザが、遠隔地の他の個人にアドバイスを
与え、あるいは、遠隔地の他の個人からアドバイスを得ることができることによ
って向上する、作品の共同製作を行うことも可能である。
【0072】 図1および図2に描かれた着用可能カメラ・システムの実施例によって、カメ
ラの実際の位置と、ビューファインダの虚像の位置との間にわずかな変位が生じ
る。従って、この視差には、ビジョン・システム183による補正、それに続く
3D座標変換(たとえば、プロセッサ184による)、それに続く再表現(たと
えば、プロセッサ185による)を施さなければならないか、あるいは、ビデオ
映像が直接通される場合には、着用者は、この補償を精神的に行うように学習し
なければならない。この精神的タスクが着用者に課せられる場合、眼鏡の着用中
に顕微鏡を覗くような、近い距離でのタスクを実施すると、学習困難な食い違い
が生じ、悪心または「フラッシュ・バック」のような不愉快な精神物理学的影響
を生じる可能性もある。まず、眼鏡の着用時に、ちょうど両目の間にあるカメラ
110ではなく、一方の目に顕微鏡のアイピースを取り付ける傾向がある。結果
として、着用者が、有効な目の位置がちょうど真ん中であることを学習できるま
で、装置は、着用者の体験を正確に記録することができなくなる。カメラを他の
どこかに配置しても、必ず何らかのエラーが生じるので、あまり役には立たない
。装置は、着用者の体験を正確に記録することが望ましい。従って、着用者が顕
微鏡を覗く場合、眼鏡は、他人が着用者の目を通して代わりに観測する体験を記
録すべきである。着用者は、カメラ位置と目の位置の差を学習することができる
が、前述のように、長期にわたる使用は、望ましくないフラッシュ・バック効果
を生じる可能性があるので、他の点では、これを必要としないことが望ましい。
【0073】 従って、図3に例示されているシステムでは、光線310から光線320まで
の視角にわたる光線が、装置に入射し、一般に、カメラ330の光軸に対して4
5度の角度で取り付けられた両面ミラー315によって遮られる。これらの光線
は、カメラ330に入射する。カメラ330は、完全に(唯一の)電子式のカメ
ラとすることもできるし、あるいは、ビデオ・タップ、電子プレビューア、また
は、他の電子出力手法と共に、写真感光乳剤(フィルム)を含む、ハイブリッド
・カメラとすることもできるので、フィルムを露光させ、電子出力信号をモニタ
して構図を決めることも可能になる。写真撮影、ビデオ撮影等の構図を判断する
ことが可能な電子出力信号を供給するこうしたカメラは、写真フィルムのような
他の記憶媒体が含まれている可能性の有無に関係なく、「電子カメラ」と呼ばれ
る。カメラ330のビデオ出力は、おそらく、身につけるコンピュータ・システ
ム等で処理された後、テレビジョン・スクリーン340に表示される。テレビジ
ョン・スクリーン340の映像が、ミラー315のもう一方の側に見えるので、
光線310のテレビジョン画像が、虚光線360として現れ、光線320のテレ
ビジョン画像は、光線370として現れる。カメラ330は、後方の画像を記録
するので、テレビジョン・スクリーン340には、後方画像が表示される。テレ
ビジョン340は、ミラーで観測されるので、画像は再び逆になり、従って、ペ
ンシルをなす光線390で見える映像は、後方にはない。こうして、着用者の視
野の一部が、装置がなければ見えるであろう現実世界と完全に空間的に位置合わ
せされた、ちょうど同じ被写体に置き換えられることになる。従って、虚光とし
て生じる、光線310〜320にわたる視野の一部と、装置を通り、両面ミラー
315によって偏向されずに、直接目に入射する光線311および321のよう
な、装置によって媒介されない周囲の映像とのアライメントがとれることになる
。画像は、原理上、フォトクォンティグラフィック画像処理フレームワークを利
用して、カメラの未知の非線形応答を推定し、さらに、ディスプレイの応答も推
定して、両方の補償を行うことによって、階調範囲内で位置合わせすることが可
能である。これまで、焦点が無視されてきたが、無限被写界深度が想定されてき
た。実際には、焦点調整装置を備えたビューファインダが利用され、焦点調整装
置は、オートフォーカス・カメラによって制御されるサーボ機構によって駆動さ
れる。カメラ330は、問題となる被写体に自動的に焦点を合わせ、ビューファ
インダ330の焦点を制御して、物体までの見かけの距離が同じになり、同時に
、装置を外した場合と同様に、装置を通して見えるようにする。
【0074】 手動フォーカス・カメラを含む着用可能カメラ・システムの実施例は、ビュー
ファインダの焦点にリンクしたカメラの焦点を備えていて、単一ノブで両方を互
いに調整できるようになっているのが望ましい。さらに、ズーム・レンズを備え
たビューファインダと共に、ズーム・レンズを備えたカメラを利用することも可
能である。ズーム機構は、ビューファインダの画像拡大率が、カメラの拡大率が
増すにつれて、小さくなるようにリンクされている。この適正なリンクによって
、カメラによる拡大率の増大は、ビューファインダの画像の見かけのサイズを縮
小することによって全く無効になる。
【0075】 オートフォーカス・ズーム・カメラとズーム・ビューファインダの較正は、ミ
ラー315を一時的に取り除き、ビューファインダの焦点およびズームを調整し
て、ビデオ・フィードバックが最大になるようにすることによって、実施可能で
ある。これは、各ズーム・セッティング毎に実施しなければならないので、ビュ
ーファインダのズームは、カメラのズームに適正に追随することになる。較正ツ
ールとしてビデオ・フィードバックを利用することによって、コンピュータ・シ
ステムは、カメラからのビデオ出力をモニタし、同時に、ビューファインダを調
整して、各カメラ・セッティングに対応するビューファインダ・セッティングに
関するルックアップ・テーブルを生成することが可能になる。こうして、着用可
能カメラシステムの製造中に、較正を自動化することが可能である。
【0076】 図3の装置では、他人は着用者と完全に視線を合わせることができない。従っ
て、図4には、最も左側の光線310の一部だけしか、ミラー315の代わりに
取り付けられたビーム・スプリッタ415によって偏向されない、同様の装置が
描かれている。入射光線310〜光線320によって決まる視角の光線は、ビー
ム・スプリッタ415によって偏向されて、カメラ330に送り込まれる。この
カメラからの出力は、おそらく、身につけるコンピュータによる処理、または、
1つ以上の遠隔地における処理、または、ローカルおよび遠隔画像処理の組み合
わせ等を受けた後、テレビジョン340に表示される。テレビジョン340の部
分的映像が、ビーム・スプリッタ415によって着用者の目に見える。テレビジ
ョン340の部分的映像の最も左側の光線460と、もとのシーンからの直接的
映像の最も左側の光線310とのアライメントがとられる。従って、着用者は、
何であれ光線310の前に位置する実物体と、同じ位置にある同じ実物体のテレ
ビジョン映像とを重ね合わせたものを見ることになる。最も右側の光線320は
、同様に、ビーム・スプリッタ415を通すと、ビーム・スプリッタ415によ
って反射された最も右側の虚光線と重なるように見える。
【0077】 ビーム・スプリッタ415の部分的透明性によって、スクリーンの向こう側を
見ることができるので、テレビジョン340によって形成される視野にちょうど
合うようにビーム・スプリッタ415を慎重にカットしたり、あるいは、銀メッ
キ度を漸減させ、テレビジョン340によって形成される視野を越えるエッジに
おいてゼロになるようにする必要がなくなる点に留意されたい。
【0078】 光線460および470は、虚光と実光の組み合わせを見る者に提示するとい
う点で光線360および370と異なっている。テレビジョン・スクリーンから
の光がカメラに射し込む、ビデオ・フィードバックを阻止するため、偏光子48
0がカメラの前方に配置される。偏光子の偏光軸は、テレビジョンが、既に、小
型バッテリ電源LCDテレビジョン、LCDカムコーダ・ビューファインダ、お
よび、LCDコンピュータ・モニタに特有の、組み込み偏光子を備えているもの
と仮定して、テレビジョン内部の偏光子の偏光軸に対して直角になるようにアラ
イメントがとられる。テレビジョンに偏光子が組み込まれていなければ、偏光子
は、テレビジョンの前方に追加される。従って、ビデオ・フィードバックは、テ
レビジョン340とカメラ330の間の経路内にある2つの交差偏光子によって
阻止される。あるいはまた、明快な偏光子を利用する代わりに、偏光特性を備え
たビーム・スプリッタをビーム・スプリッタ415に利用することも可能である
。多くのビーム・スプリッタは、ブルースターの角度にやや近い(多少、ブルー
スター板のような働きをする)ため、ある程度偏光特性を示すが、ダイクロイッ
ク・ビーム・スプリッタのようなある種のビーム・スプリッタは、極めて強い偏
光特性を示す。たとえば、ビーム・スプリッタ415は、ダイクロイック・ビー
ム・スプリッタ・キューブを含むことが可能である。
【0079】 ペンシルをなす光線490によって、シーンからの直接光とテレビジョン・デ
ィスプレイ340からの虚光の混合物が得られる。従って、ペンシルをなす光線
490は、390におけるような虚光とシーンからの実光を重ね合わせたもので
あるという点において、ペンシルをなす光線390(図3)とは異なっている。
【0080】 「ペンシルをなす」という用語は、通常、一般的な用法において2Dにおいて
しか当てはまらないけれども、本発明の解説において、「ペンシルをなす」光線
という用語は、任意の次元(たとえば、3Dならびに2D)における一点におい
て交差する光線を意味するものと解釈されたい。これによって、問題が単純化さ
れることになる(3Dにおいては、用語「バンドル」を利用し、2Dにおいては
用語「ペンシル」を利用しなければならないということはなく)。
【0081】 実光と虚光は、両方とも、完全またはほぼ完全に重なるのが望ましい。しかし
、ビューファインダによって、現実世界の明確な映像を得るためには、テレビジ
ョンからの虚光が、シーンからの実光とは色等が異なるようにするのが望ましい
場合があり得る。たとえば、単に、白黒テレビジョンまたは黒赤テレビジョン等
を用いるか、あるいは、テレビジョンに着色フィルタを重ねることによって、テ
レビジョン画像と、それが正確に重ね合わせられる現実世界との間の色の違いに
よって、着用者の視野領域に固有の外観が生じることになる。現実世界のテレビ
ジョン映像のこうした色媒介によってさえ、着用者がビデオ映像の露出が正しい
か否かを見分けるのは、やはり困難である可能性がある。従って、擬似カラー画
像を表示することもできるし、あるいは、独自のパターンを利用して、露出過度
または露出不足の領域を表示することが可能である。着用者が露出の不適切な領
域に気づくと(自動露出アルゴリズムが働かない場合のように)、自動露出アル
ゴリズムのパラメータ(「バックライト」、「ハイコントラスト」、「スポーツ
・モード」等へのプログラム・モードのセッティングのような)を変更すること
もできるし、あるいは、自動露出をオーバライドすることも可能である。
【0082】 テレビジョン340には、装置の前方にある実物体とおなじ見かけの深度に焦
点を合わせることができるように、集束レンズを取り付けることも可能である。
カメラ330およびテレビジョン340の両方に対して単一の手動焦点調整装置
を用いて、両方いっしょに調整することも可能である。あるいはまた、オートフ
ォーカス・カメラ330によって、テレビジョン340の焦点を制御することも
可能である。同様に、可変焦点カメラすなわちズーム・カメラが用いられる場合
、テレビジョン340の前方の可変焦点レンズを利用し、カメラのレンズとリン
クさせて、単一ノブを用いて、両方のズーム・セッティングを調整できるように
すべきである。
【0083】 図4の装置は、一時的に偏光子を取り外し、次に、テレビジョン340の前方
における焦点距離を調整して、カメラ330の各ズーム・セッティング毎にビデ
オ・フィードバックが最大になるようにすることによって、較正可能である。所
望の場合、たとえば、ビデオ・フィードバックを利用して、テレビジョン340
のズームおよび焦点を制御するサーボ機構の較正に用いられるルックアップ・テ
ーブルを生成することによって、このプロセスを自動化することが可能である。
【0084】 装置全体が、一般に、ビーム・スプリッタが、眼鏡のガラス・レンズの一方ま
たは両方内に、または、レンズの一方または両方の背面に埋め込まれている、眼
鏡フレームに隠されている。装置の単眼バージョンが用いられている場合、装置
は、一方のレンズに組み込まれるが、視覚的に対称をなすように、装置のビーム
・スプリッタのダミー・バージョンをもう一方のレンズに配置することが可能で
ある。これらのビーム・スプリッタは、通常の遠近両用眼鏡における通常のレン
ズの外観を呈するように、レンズに組み込むことが可能である。さらに、眼鏡の
遠近両用特性によって、拡大率を控えめに導入することが可能である。一般に、
レンズのビーム・スプリッタ部分の濃度に合うように、眼鏡レンズ全体に着色さ
れているので、ビーム・スプリッタによって視覚的不連続が導入されることはな
い。
【0085】 図5には、本発明の中心窩実施例が描かれている。入射光500および501
が、両面ミラー510によって、眼鏡を通る直接視覚経路から遮られて、代わり
に、ビーム・スプリッタ520に送られる。この光の一部が、ビーム・スプリッ
タ520を通過して、ワイド・カメラ530によって吸収され、定量化される。
この入射光の一部は、さらに、ビーム・スプリッタ520によって反射され、ナ
ロー・カメラ540に送られる。ワイド・カメラ530からの画像は、ワイド・
カメラからの虚光551の広視野画像を形成する、一般に、対角線のサイズが0
.7インチ(約18mm)の大型スクリーン・テレビジョン550に表示される
。ナロー・カメラ540からの画像は、虚光561としてナロー・カメラの虚像
を形成する、一般に、対角線のスクリーン・サイズが1/4インチ(約6mm)
の小型スクリーン・テレビジョン560に表示される。
【0086】 装置によって形成される媒介ゾーンの周辺における実光線は、テレビジョン5
50からの虚光線としてのみ生じる。たとえば、実光線500は、虚光線551
として生じる。
【0087】 媒介ゾーンの中心(中心窩)領域に近い実光線は、両方のテレビジョンからの
虚光線として生じる(たとえば、テレビジョン560からの虚光線としても生じ
る)。テレビジョン560は、より小さい視角を形成し、一般に、全走査線数ま
たは全ピクセル数がテレビジョン550と同じなので、中心(中心窩)領域にお
ける画像波より鮮明になる。従って、テレビジョン560は、その領域において
視覚的により優位に立っており、見る者は、この領域に関してテレビジョン55
0を無視することが可能である(たとえば、重ねられたピンぼけの画像と鮮明な
画像が、中心領域では鮮明な画像として現れる)。
【0088】 従って、たとえば、2つのテレビジョンの一方だけからの(テレビジョン55
0だけからの)虚光として生じる実光線500とは異なり、実光線501は、両
方のテレビジョンからの虚光として生じる。実光線501と同一線上にある虚光
線の1つだけが、主として、テレビジョン560に関連したものであることを強
調するために示されている(従って、実線501がミラー510によって進路変
更される位置と、同一線上部分が、ミラー570の後に続く位置との間に中断箇
所がある)。実光線510と同一線上にあるミラー510とミラー570の間の
この点線部分は、中心(中心窩)視野内におけるテレビジョン550に対するテ
レビジョン560の視覚的優位性を強調するために省略されている。
【0089】 この中心窩領域において重要なのは、テレビジョン560の画像がより鮮明に
なるので(より高密度に詰め込まれたピクセル・アレイまたは走査線のため)、
より顕著なものとして知覚される、テレビジョン560からの虚光である。従っ
て、実光線501が2つの虚光線として生じるとしても、これらのうちの一方5
61、すなわち、テレビジョン560に対応する虚光線だけしか示されない。
【0090】 一般に、拡大率の等しいレンズが両方に用いられている場合、ナロー・カメラ
によって、別様であれば得られるであろう拡大率の増大を無効にするため、より
小型のテレビジョン・スクリーンを用いて、ナロー・カメラからの画像が表示さ
れる。こうして、拡大は行われず、両方の画像は、光線が装置を通っているかの
ように見えるので、両面ミラー510によって遮られなければ、虚光線と実光線
のアライメントがとれる。テレビジョン550は、ミラー510による映像とし
て見られ、テレビジョン560は、ビーム・スプリッタ570による映像として
見られる。また、2つのテレビジョン550と560の間の距離は、カメラの光
軸に垂直な方向で測定された、両面ミラー510とビーム・スプリッタ570の
間の距離に等しいのが望ましいという点にも留意されたい。こうして、両方のテ
レビジョンに対する見かけの距離が、同じになるので、着用者は、同じ深度面に
おいて互いに重なり合った2つのテレビジョンの映像を体験することになる。あ
るいはまた、テレビジョンには、テレビジョン・カメラ540からの画像を表示
するテレビジョンによって、ワイド・カメラ530からの画像を表示するテレビ
ジョンよりも小さい視角が形成されるように、また、これらの視角が、入射光線
500の視角と一致するように拡大率を調整するレンズを備えることが可能であ
る。こうして、サイズの等しい2つのテレビジョン・スクリーンを利用すること
が可能になるので、装置の製造が単純化される。一般に、装置全体が、眼鏡のフ
レーム590内に組み込まれる、すなわち、カメラ530および540、ならび
に、テレビジョン550および560が、眼鏡のフレーム590内に隠され、一
方、両面ミラー510およびビーム・スプリッタ570は、眼鏡レンズ内、その
背面、または、前面に取り付けられる。実施例によっては、ミラー510が眼鏡
レンズの前面に取り付けられ、ビーム・スプリッタ570がレンズの背面に取り
付けられるものもある。実施例によっては、ミラー510およびビーム・スプリ
ッタ570の一方または両方が眼鏡レンズのガラスに実際に埋め込まれるものも
ある。
【0091】 両面ミラー510は、代わりに、ビーム・スプリッタとすることもできるし、
あるいは、所々に十分な銀メッキを施すことも可能である(部分的ビーム・スプ
リッタおよび部分的に十分な銀メッキを施された両面ミラーを造るため)。たと
えば、第2のテレビジョン・スクリーンのため、視力が高まる中心により厚めに
銀メッキを施すことが可能である。ゆるやかに薄くなって、エッジ付近において
完全に透明になるように、銀メッキを漸減させ、その結果、現実世界と虚光によ
って置き換えられる部分との間に突然の不連続が生じることがないようにするこ
とも可能である。この場合、適合する偏光子を挿入して、エッジ付近におけるビ
デオ・フィードバックを阻止するか、あるいは、ダイクロイック・ビーム・スプ
リッタ材料のような、適合する偏光ビーム・スプリッタを利用するのが望ましい
ことが多い。
【0092】 図6には、カメラとテレビジョンが、両方とも、眼鏡フレームの左のつる内に
隠されている、図4に示す着用可能カメラである発明の代替実施例が示されてい
る。第1のビーム・スプリッタ610が、入射光の一部を遮って、第2のビーム
・スプリッタ620に送り、入射光の一部が、そこからカメラ630に送られ、
一部は、テレビジョン・スクリーン640を照射して消耗する。しかし、スクリ
ーン640は、カメラ630からビデオ信号を供給されると(おそらく、身につ
けたコンピュータによって、または、無線通信等で遠隔地から処理された後)、
光を送り返して、ビーム・スプリッタ620に通し、そこで、一部が消費される
が、装置の隠ぺいを保証するため、眼鏡フレームによって吸収され、一部は、ビ
ーム・スプリッタ610に送られる。この光の一部は、眼鏡から遠ざかり、一部
は、湾曲ミラー650に送られて、拡大され、ビーム・スプリッタ610に送り
返される。ビーム・スプリッタ610から反射される部分は、着用者に見えるが
、ビーム・スプリッタ620に向かって戻り続ける部分は、ビデオ・フィードバ
ックを阻止するため、偏光子660によって阻止しなければならない。偏光子6
60の利用には、テレビジョンによって偏光出力が生じるという概念が含まれて
いる。これは、交差ポラロイド間に液晶ディスプレイを含むLCDテレビジョン
については当てはまる。テレビジョンが、もはや偏光出力を生じないタイプであ
れば、追加偏光子は、テレビジョン640の前方に挿入すべきである。最後に、
装置が目立たないことが望ましい場合、テレビジョン640が、ビーム・スプリ
ッタ610における反射によって他人には見えないように、追加偏光子または偏
光ビーム・スプリッタを用いるのが望ましい。ビーム・スプリッタ610は、た
とえば、偏光特性を備えるダイクロイック・キューブ・ビーム・スプリッタとす
ることが可能である。あるいはまた、所定の状況では、実際には、他人にディス
プレイが見えるようにするのが望ましい場合もあり得る。たとえば、システムが
インタビューの実施に用いられる場合、インタビューを受ける者は、スクリーン
上における自身を見るのが望ましいかもしれない。これは、ビーム・スプリッタ
620を見えるようにするか、ビーム・スプリッタ610によってテレビジョン
の映像を見れるようにすることによって容易化可能である。あるいはまた、外側
に向けて、別のテレビジョンを眼鏡に取り付けることも可能である。従って、本
発明の実施例の着用者が、テレプロンプタのテキストのような追加情報と共に、
カメラによって捕捉された画像を見ることができるのとちょうど同じように、イ
ンタビューを受ける者に、電子ミラーをのぞき込んでいるように思えるように、
自身の画像をみせることもできるし、この外側に向いたディスプレイによってテ
レプロンプトすることもできるし、あるいは、その両方を行うことも可能である
。本発明の実施例の中には、2つの独立したスクリーンの利用が、インタビュー
の容易化に役立つものがあったが、その実施例では、内側に向いたテレビジョン
と外側に向いてテレビジョンの両方に、同じ画像が供給されたが、画像と異なる
テキストが混合された。こうして、着用者には、あるテキスト・ストリームがテ
レプロンプトされ、一方、インタビューを受ける者には、異なるテキスト・スト
リームがテレプロンプトされた。
【0093】 上述の実施例のカメラ・システムの光学素子は、眼鏡に埋め込まれているが、
等しく、これらの光学素子は、ヘルメットのような他のヘッド・ギアに埋め込む
ことも可能である。
【0094】 図4のビーム・スプリッタ415および図6のビーム・スプリッタ610は、
眼鏡レンズ内におけるメタライゼーションとして実施できるのが好都合であろう
。これらのビーム・スプリッタおよび図2の発散レンズ250は、その通常位置
における目の主光軸の下方において、眼鏡レンズ内に埋め込むことができるので
、埋め込まれた光学素子は、遠近両用眼鏡の特徴であるように見える。
【0095】 図7には、オートフォーカスを備えた着用可能カメラが描かれている。図3に
示されたシステムは、固定焦点カメラ330を扱うことが可能であるが、十分な
被写界深度を備えている限りにおいて、やはり、テレビジョン340がどんな焦
点深度で見えるかに関する問題はある。理論上では、ディスプレイの見かけの深
度は、両面ミラー315の向こうにある、光線311、321によって表示され
た、ディスプレイまわりに見える物体の深度と一致する。これは、ディスプレイ
媒体340が、たとえば、走査レーザ検眼鏡(SLO)、または、目の網膜に直
接画像を表示する他の装置をディスプレイ340のために利用することによって
、ほぼ無限の被写界深度を備えるようになっている場合、あるいは、ディスプレ
イ340が、ホログラフィック・ビデオ・ディスプレイである場合に、実現可能
である。
【0096】 より低コストの代替案では、可変焦点ディスプレイが利用される。重要な主物
体700は、カメラ730にリンクして、自動焦点を可能にする、サーボ機構7
20によって電子的に焦点を合わせることが可能なレンズ・アセンブリ710に
よって結像される。オートフォーカス・カメラは、先行技術において周知のとこ
ろであり、従って、オートフォーカス機構の詳細に関する説明は、ここでは控え
ることとする。オートフォーカス・カメラからの信号750は、サーボ720の
位置を読み取ることによって導き出され、この信号750は、ディスプレイの焦
点コントローラ(ビューファインダの焦点コントローラ)760に伝送される。
ビューファインダの焦点コントローラ760は、焦点制御信号770によってサ
ーボ機構780を駆動し、ビューファインダ光学素子790の焦点を調節させる
。信号と制御システムのこの構成によって、テレビジョン・スクリーン340の
見かけの深度は、着用可能カメラ装置がなければ、現実シーンにおいて重要な主
物体が見えることになる見かけの深度と同じになる。
【0097】 異なる深度面に配置された他の物体701は、カメラ730において焦点が合
わず、従って、スクリーン340においてピンぼけに見える。物体701は、着
用可能カメラ・システムがなければ見えるであろう位置と、わずかにアライメン
トがとれないように見える可能性がある。ミスアライメントの程度は、目の位置
によって左右される――ミスアライメントが、生じるかもしれないし、生じない
かもしれないし、あるいは、極めてわずかであるかもしれない。しかし、物体は
、焦点がずれており、シーンの主要な細部ではないので、装置の着用者にとって
、わずかなミスアライメントの可能性は、特に気にさわるものではない。
【0098】 この例において、光線310および311は、両方とも、重要な中央物体の深
度面内にあるので、現れた虚光360と実光311の間に不連続は生じない。従
って、両面ミラー315の左エッジにおける知覚深度には不連続が生じない。し
かし、実光線320の虚光線370とほぼ隣接する実光線321との間には深度
差が生じる。これは、虚光線370は、310、311、および、360と同じ
深度面にあるが、実光線321は、物体701の向かい合った表面がより遠いた
め、より深い深度表面にあるからである。しかし、目の焦点は、310、311
、および、360の深度面に合わせられるので、実世界からの光線311は、人
間の目自体の焦点深度に限界があるため、焦点が合わなくなる。従って、実物体
は、ピンぼけのように見え、これらの実物体とそのスクリーン340上における
ピンぼけ画像との間の不連続は、あまり認識できない
【0099】 図8には、ズーム・レンズを備えた着用可能カメラ・システムの実施例が示さ
れている。たとえば、光線500および501のような光線は、着用可能カメラ
・システムに入射し、それぞれ、虚光線800および801としてディスプレイ
840から生じる。光の入射から虚光の出射に至るこのプロセスにおいて、両面
ミラー510は、光を偏向させて、オートフォーカス・カメラ730に送る働き
をする。オートフォーカス・カメラ730には、カメラの制御システムおよびサ
ーボ機構820によって選択される、カメラ730とそのレンズ810の焦点セ
ッティングを指示する信号750が、システムの残りの部分に供給されるという
点と、カメラも、ズーム信号入力850によって遠隔地からズーム・セッティン
グの制御が可能なズーム・カメラであるという点を除いて、従来のオートフォー
カス・カメラの機能と同様に機能するように構成された、レンズ810およびサ
ーボ機構820が含まれている。ズーム信号入力850は、サーボ820によっ
て、個々の光学素子810の相対位置を制御するので、自動焦点だけではなく、
カメラの所望の焦点距離(視野)を得ることが可能になる。焦点信号750は、
焦点およびズーム・コントローラ860に送り込まれ、焦点およびズーム・コン
トローラ860は、ユーザからズーム制御信号入力852を受け取って、信号8
50によって、このズーム制御信号をカメラに送り、さらに、このズーム制御信
号851の適正に処理されたバージョンをディスプレイ・コントローラ861に
送る。この実施例の場合、ディスプレイ・ズームは、電子ズームとして実施され
る。カメラ・ズームは、光学的に実施されるが、ディスプレイ・ズームは、ディ
スプレイ・コントローラ861およびディスプレイ信号870によって電子的に
実施される。カメラは、焦点距離が長くなるように、すなわち、レンズからカメ
ラ730のセンサ・アレイまでの焦点距離を増すように、レンズ810を調整し
、その結果、拡大率が大きくなるようにして、ズーム・インする。この拡大率の
増大には、ディスプレイ・コントローラ861の働きによる、テレビジョン84
0に表示される画像サイズの縮小が伴うことになる。テレビジョン840は、再
サンプリングされる(電子的にサイズが変更される)画像の表示に合わせて最適
化されるという意味において、テレビジョン340(図7)とは異なる可能性が
ある。この画像サイズの縮小によって、別様であれば、カメラ730によるズー
ム・イン時における拡大率が増すことになるものが相殺される。装置に入射する
光線が、装置のもう一方の側から出射する虚光線と同一線上に位置することを保
証するのは、正確に制御されたこの拡大率の相殺である。
【0100】 図9には、着用可能カメラ・システムの立体実施例が描かれている。左のつる
910および右のつる911を含む眼鏡フレームには、それぞれ、図7または図
8に描かれたアセンブリ全体と同様の、2つの完全なアセンブリ920および9
21が含まれている。
【0101】 たとえば、光線320のような光線が、左目アセンブリ920に入射し、たと
えば、虚光線370として出射する。結果として、アセンブリ920の前の重要
な主物体によって、オートフォーカス・カメラ730の焦点が得られる。オート
フォーカス・カメラ730には、サーボ機構720が含まれており、カメラを焦
点が合った状態に保つため、カメラからこのサーボ機構に供給される制御電圧は
、アセンブリ920外の焦点コントローラ930にも送られる。焦点コントロー
ラ930は、右目アセンブリ921内のカメラ731を駆動する。カメラ731
は、オートフォーカス・カメラではなく、遠隔焦点合わせが可能なカメラである
。遠隔焦点合わせが可能というのは、カメラ自体によって駆動されるそのサーボ
機構721を備えているのではなく、最良の焦点を求める場合、代わりに、外部
信号によってサーボ機構が駆動されるということである。この外部信号は、左目
アセンブリ920のカメラ730から送られてくる。2つの独立した自動焦点カ
メラを備えていない理由は、両方のカメラの焦点が、いずれかの焦点に存在する
可能性のあるわずかなエラーに関係なく、同じ深度平面に合うことが望ましいた
めである。
【0102】 焦点コントローラ930は、左ビューファインダ・レンズ・サーボ780およ
び右ビューファインダ・レンズ・サーボ781を制御することによって、左ビュ
ーファインダと右ビューファインダの両方の焦点も設定する。さらに、焦点コン
トローラ930は、サーボ機構950を駆動して、左目アセンブリ920の離接
運動を調整し、サーボ機構951を駆動して、右目アセンブリ921の離接運動
を調整する離接コントローラ940にも信号を送る。
【0103】 この実施例の場合、両方のカメラの焦点、両方のディスプレイの焦点、および
、両方のアセンブリの離接運動は、すべて、左のカメラの焦点によって制御され
るので、いかなるものであろうと、左のカメラ自体の焦点が合わせられる物体に
よって、それぞれのディスプレイを見る両目によって知覚される深度面が決まる
ことになる。この深度面は、ディスプレイの離接運動にも対応するので、深度と
相違はいつでも一致することになる。
【0104】 図10には、カメラ焦点および離接運動がアイ・トラッカの出力によって駆動
される、着用可能カメラ・システムの実施例の左目部分が描かれている。アイ・
トラッカ・アセンブリ1010(カメラと赤外光源を含む)は、眼球を照射し、
ビーム・スプリッタ1020から部分反射する光線1011によって眼球を観測
する。ビーム・スプリッタ1020によって、さらに、着用者は、ミラー315
までそのまま見通すことができ、従って、ビューファインダ340からの虚光を
見ることが可能になる。アイ・トラッカ1010は、目の見つめる方向を報告し
、すなわち、この情報を信号1012としてアイ・トラッカ・プロセッサ103
0に伝達し、アイ・トラッカ・プロセッサ1030は、この方向を、ビューファ
インダ・スクリーン340のスクリーン座標に対応する「X」および「Y」座標
に変換する。信号1031として表現されるこれらの「X」および「Y」座標は
、着用者がビューファインダ・スクリーン340のどこを見ているかを表示する
。信号1031およびカメラ730のビデオ出力1032は、両方とも、焦点解
析器1040に送られる。焦点解析器1040は、信号1031によって指定さ
れる座標付近におけるビデオ信号1032の一部を選択する。こうして、焦点解
析器1040は、装置の着用者が見ている付近を除くビデオ映像を無視する。カ
メラの座標は、ディスプレイの座標と一致する(虚光の原理によって)、焦点解
析器1040によって解析されるビデオ映像の部分は、着用者が見ている部分に
対応する。焦点解析器1040は、着用者が見ている付近のビデオ映像の高周波
内容を調べて、映像のその部分にどれほどうまく焦点が合っているかの推定値を
導き出す。この焦点度は、焦点鮮鋭度信号1041によって、焦点コントローラ
1050に伝達され、焦点コントローラ1050は、焦点信号1051によって
、カメラ730のサーボ機構720を駆動する。焦点コントローラ1050は、
鮮鋭度信号1041が大域または局所最大値に達するまで、サーボ機構720に
捜し求めさせるようになっている。
【0105】 こうして、焦点解析器1040および焦点コントローラ1050によって、カ
メラ730に基づくフィードバック制御システムが得られるので、結果として、
カメラおよびスクリーン座標1031の付近にあるいかなる物体にも焦点を合わ
せることになる。従って、カメラ730は、自動焦点カメラの働きをするが、そ
のビューファインダの中心にあるどんなものにでも必ず焦点を合わせるのではな
く、着用者の左目が見ているいかなるものにも焦点を合わせる。
【0106】 左のカメラ730の焦点を操作するだけでなく、焦点コントローラ1050は
、1051の制御電圧と同じ制御電圧1052も供給する。制御信号1052に
よって、レンズ790のサーボ機構780が駆動され、スクリーン全体340の
見かけの深度が、いかなるものであろうと、着用者が見ている物体と同じ深度に
おいて焦点が合うように見えることになる。こうして、ビューファインダ内のす
べての物体は、着用者が見ている物体の深度面に見えることになる。
【0107】 焦点コントローラ1050は、さらに、右目カメラおよび右目ビューファイン
ダに制御電圧1053および1054を供給するが、これらの信号1053およ
び1054は、1051の制御電圧と同じである。さらに、焦点コントローラ1
050は、離接コントローラ940に同じ制御電圧を供給して、左右のアセンブ
リの角度を適正な量だけ内側に向ける制御信号を加え、焦点および離接制御のす
べてが、左目がみている物体の深度に基づくようにすることが可能である。左右
の目は、適正に機能する人間のどんな視覚系にとっても正常であるように、同じ
物体を見ているものと仮定される。
【0108】 本発明の他の実施例では、着用者が汚れたガラス窓を通してみる場合にたまた
ま生じる可能性のある、同じ見つめる方向に複数の物体が存在する場合、どの物
体が重要であるかを知ることが望しい場合があり得る。この場合、重要な物体に
は3つの可能性がある、すなわち、窓の向こう側の物体、ガラスに映し出される
物体、および、窓の汚れである。3つは、すべて、深度面が異なる可能性がある
が、同じ見つめる方向にある。
【0109】 人間に駆動される(たとえば、アイ・フォーカスによって駆動される)オート
フォーカス・カメラを備えた着用可能カメラ・システムの実施例の1つは、着用
者の左目の焦点を測定するアイ・トラッカから製作することが可能である。しか
し、それぞれの目の個別トラッキングを試みるためには、また、着用者の目の離
接運動によって所望の焦点のより正確な推定値を求めようとするためには、左目
に1つと、右目に1つの、2つのアイ・トラッカを利用するのが望ましい。
【0110】 図1cおよび図1dに描かれたものと同様のリアリティ・ウィンドウ・マネー
ジャ(RWM)は、アイ・トラッカによる駆動も可能なので、ビューファインダ
の中心に必ずカーソルがくるのではなく、独立した頭の位置(フレーミングを行
う)とカーソル位置(見つめる)が存在する可能性がある。この構成によれば、
頭を動かさなくても、カーソルを容易に動かせるようになり、着用可能カメラ・
システムのユーザの動きを見ている他人にとって不自然に見える、頭の動きを減
らすことが可能になる。
【0111】 本発明の装置では、着用者は、ある時間期間にわたってカメラを体験すること
ができる。たとえば、数週間の間、1日当たり16時間装置を装着した後、それ
は、心と身体の真の延長部分として機能し始める。こうして、写真撮影またはビ
デオ撮影の行為に、もはや、意識的な思考または努力の必要がなくなるので、写
真の構図は、はるかに最適なものになる。さらに、写真撮影に先行して、ビュー
ファインダ物体を目まで持ってゆくといった身ぶりが示されないので、写真撮影
プロセスの意図性が、他人には分からない。着用可能ビューファインダは、スク
リーンを通して日常生活を体験できるようにする、従って、いかなることであれ
、起こる可能性のあることを、あるいは、本発明の遡及記録能力によって既に起
こった可能性のあることをいつでも撮影する準備を整えておくことを可能にする
、本発明の着用可能カメラの重要な構成要素である。さらに、カメラのビューフ
ァインダに、単なる露出およびシャッタ速度を超えた補助情報を表示することが
可能である。たとえば、カメラによって、着用者は、視覚的現実の認識結果を増
補したり、削減したり、あるいは、別様に変更したりすることが可能になる。こ
の媒介された現実の体験は共有することができる。着用者は、他人が、着用者の
現実の認識結果を変更できるようにすることが可能である。こうして、本発明は
、共同写真撮影、共同ビデオ撮影、および、テレプレゼンスに関して、新規通信
媒体として役立つことになる。さらに、本発明は、複数の遠隔地で送信および記
録されるビデオ・ダイヤリの保守能力によって、個人的安全装置および犯罪抑止
力として機能するといった、他の有用なタスクを実施することが可能である。フ
ォトジャーナリストおよびレポータのツールとして、本発明には、競合する他の
テクノロジに対して明白な利点がある。
【0112】 従って、以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ビューファインダ
付きの着用可能カメラに関する設計が可能になる。本発明の思想または範囲を逸
脱することなく、上記実施例および動作方法にさまざまな変更を加えることが可
能であり、上記解説に含まれ、添付の図面に示されたすべての事項は、例示のた
めのものであって、制限を意味するものではないと解釈すべきである。
【0113】 本明細書の開示を検討すれば、当業者には、本発明の範囲内において、本発明
の設計および構成に対する変更または修正が思い浮かぶことであろう。こうした
変更または修正は、本発明の精神の範囲内であれば、本発明によって生じる特許
請求の範囲内に包含されることを意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2つのカメラ、すなわち、サングラスのノーズ・ブリッジに隠された広角カメ
ラ、および、サングラスのフレームの上部に隠され、ビーム・スプリッタによっ
て広角カメラと結合されたテレビジョン・カメラ、ならびに、光学装置が左レン
ズ内またはその裏側に隠されたサングラスの左のつるに隠されたビューファイン
ダ手段が設けられている、本発明の単純な実施例の概念図。
【図1A】 図1の実施例の部分分解図。
【図1B】 図1の実施例の部分詳細図。
【図1C】 図1の実施例の動作の態様を例示した図。
【図1D】 図1の実施例の動作の態様を例示した図。
【図2】 ビューファインダが、他人が装置の着用者を見た場合、他人には、別様であれ
ば、異常に見えるかもしれない、あるいは、着用者と普通に視線を合わせるのが
問題になるかもしれない着用者の左目の異常な拡大に気づかないで、着用者の両
目が見えるように構成された、改良式着用可能カメラ・システムの概念図。
【図3】 視野の一部をカメラからの映像に置き換えるが、着用者は、精神物理学的適応
を体験しなくても、または、座標変換が行われなくても、装置を通して見ること
ができるようにするカメラ・ビューファインダの原理を例示した図。
【図4】 ビデオ・フィードバックを阻止するために偏光子を利用するため、ならびに、
両面ミラーではなくビーム・スプリッタを利用するため、視野の一部が、部分的
に置き換えられるという点を除き、図1の実施例と同様の装置の1つのバージョ
ンを示す図。
【図5】 それぞれ、一方は広角カメラで、もう一方はテレビジョン・カメラである、2
つのカメラのそれぞれに対応する視野上にちょうど重ねられた、サイズの異なる
2つのテレビジョンが設けられている、本発明の実施例を示す図。
【図6】 ビューファインダが、かなりの拡大率であるが、わずかに視野が遮られる点を
除いて、他人が着用者の両方の目を見ることを可能にし、眼鏡を遠近両用眼鏡の
ように見せることによって隠すことが可能になっている、本発明の着用可能カメ
ラの実施例を示す図。
【図7】 カメラの焦点とビューファインダの焦点が結合されている、本発明の実施例を
示す図。
【図8】 ズーム能力を備えており、虚光原理が、ズーム・セッティングに関係なく保持
される、本発明の実施例を示す図。
【図9】 左のカメラによって両方のカメラの焦点が合わせられ、さらに、左のカメラに
よって、両方のビューファインダの焦点およびシステム全体の離接運動が制御さ
れる、本発明の立体実施例を示す図。
【図10】 アイ・トラッカを用いて、立体カメラの焦点、立体ビューファインダの焦点、
および、離接運動が、すべて、着用者の見ている物体に対応するようにセットさ
れる、本発明の実施例を示す図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月18日(2000.7.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 自動露出制御装置、自動利得制御装置等を備えたカメラを用いて撮影した、同
じシーンまたは物体の複数の写真を利用する方法が、1994年12月のM.I
.T.(medialab vismod) tech report TR−
384においてS.Mannによって発表され、後で、Proceedings
of the IEEE International Conferenc
e on Image Pocessing(ICIP−96),Lausan
ne,Switzerland,September 16−19,1996の
193〜196ページにも発表された‘PENCIGRAPHY’WITH A
GC: JOINT PARAMETER ESTIMATION IN BOTH D
OMAIN AND RANGE OF FUNCTIONS IN SAME
ORBIT OF THE PROJECTIVE−WYCKOFF GROU
Pにおいて提案されている。(このレポートも、http://wearcam
.org.で入手可能な関連文書とともに、ハイパーテキスト文書として、ワー
ルド・ワイド・ウェブ・サイト:http://wearcam.org/ic
ip96/index.htmlで入手可能である。)このレポートは、カメラ
の未知の非線形応答関数が、単一の未知のスカラ定数まで求められるカメラの自
己較正方法に関するものである。従って、カメラは、そのように理解されると、
その方法の脈絡内において、クォンティグラフィック測光計器として用いること
が可能になる。カメラの各ピクセルは、測光計器になるので、複数画像が位置合
わせされ、適宜補間されると、ビデオ・シーケンスの順次映像は、同じ量の複数
推定値になる。複数のこうした推定値による測定によって、ダイナミック・レン
ジが拡大され、階調が忠実であり、かつ、空間解像度が高くなり、空間の広がり
が増した映像を再現するのに十分な、そのシーンに関する知識が得られることに
なる。こうして、眼鏡の内側に隠すことが可能な小型ビデオ・カメラを利用して
、優れた画質が必要とされる、美術作品または他の用途に十分な、極めて質の高
い画像を生成することが可能になる。 WO−A−97 34411には、ビーム・スプリッタによって、目の方向に 向かう光の一部が電子カメラへ進路変更され、カメラの出力が、遠隔ディスプレ イに送信される、ユーザの目の前方のビーム・スプリッタが開示されている。1 997年2月1日に発表された、IEEE Computer,Vol.30, No.2の25〜32ページにおける本発明者の論文「Wearable Co mputing:A First Step Toward Personal Imaging」には、ディスプレイがカメラの出力に応答する、頭部に取り 付けられるカメラおよびディスプレイ・システムの解説がある。 米国特許第5,550,585号には、順次、レンズ、イメージ・センサ・ア レイ、ディスプレイ、および、もう1つのレンズが示されており、これら4つが 、すべて、装置のユーザの目のすぐ前に配置されている。センサの出力が、プロ セッサに入力され、プロセッサの出力が、ディスプレイに入力される。米国特許 第4,786,966号には、ユーザの目の前方に位置する、頭部取り付けビデ オ・カメラおよびビデオ・ディスプレイが開示されている。 DE−A−44 36 528の場合、カメラおよびディスプレイが、眼鏡ホ ルダに取り付けられ、ディスプレイが、カメラによって見える被写体の拡大映像 を示すようになっている。 WO96/36721の場合、ビデオ・カメラが、着用者の頭の側部に取り付 けられており、アイ・トラッキング測定結果に基づいて、カメラの配向および焦 点合わせが施される。カメラは、着用者に自然に見えるものとほぼ同じ映像を撮 るだけである。 米国特許第5,610,678号の場合、身につけるカメラのために、頭部に つけるビューファインダが設けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 本発明の目的は、両手を自由のままにしておくことが可能な、カメラの位置決
め方法を提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 本発明のもう1つの目的は、画像の空間的広がり(視野)が、目まで装置を持
ってゆかなくても確認できる、フィルムを露光させるか、または、電子的に映像
を撮る手段を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 (発明の開示) 説明されるのは、構図的および芸術的な質がひときわ優れたビデオ映像を撮る
ための着用可能カメラおよびビューファインダである。隠しバージョンの装置を
利用して、極めて構図の優れた調査ドキュメンタリ・ビデオを作成することがで
きるという事実に加えて、日常用途では、必ずしもこの装置を隠す必要はない。
実際、それは、目につき易い犯罪抑止力として機能するファッショナブルな装置
として、ならびに、ドキュメンタリ・ビデオメーカおよびフォトジャーナリスト
のための(分かりきっているため)改めて説明するまでもないツールとして、製
造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CH,CN,CU,CZ,DE, DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マン ダブリュ スティーヴン ジー カナダ オンタリオ エム5エス 3ジー 4 トロント キングス カレッジ ロー ド 10 ルーム 2001 ディパートメント オブ イー.シー.イー. ユニヴァー シティ オブ トロント エヌ1エヌエル エフ Fターム(参考) 5C022 AB00 AC03 AC07 AC09 AC42 AC51 AC75 AC77 AC78

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラのついたヘッド・ギアであって、 前記ヘッド・ギアにつけられた電子カメラと、 前記電子カメラからの電子出力に応答する、前記ヘッド・ギアにつけられて前
    記電子カメラのビューファインダをなす電子ディスプレイが含まれている、 ヘッド・ギア。
  2. 【請求項2】 前記電子ディスプレイから放出される光を前記ヘッドギア着
    用者の目に送るための光学装置が含まれることを特徴とする、請求項1に記載の
    ヘッド・ギア。
  3. 【請求項3】 前記電子カメラが、第1のカメラを構成することと、前記ヘ
    ッド・ギアに、さらに、前記ヘッド・ギアにつけられた第2の電子カメラが含ま
    れることと、前記第1のカメラと前記第2のカメラの一方が、広角カメラを構成
    し、前記第1のカメラと前記第2のカメラのもう一方が、狭角カメラを構成する
    ことを特徴とする、請求項2に記載のヘッド・ギア。
  4. 【請求項4】 前記電子カメラが、狭角カメラを構成することと、前記ヘッ
    ド・ギアに、さらに、前記ヘッド・ギアにつけられた広角電子カメラが含まれる
    ことと、前記電子ディスプレイが、前記狭角カメラからの出力に応答して、前記
    狭角カメラと前記広角カメラのビューファインダをなすことを特徴とする、請求
    項2に記載のヘッド・ギア。
  5. 【請求項5】 前記電子カメラが、広角カメラを構成することと、前記ヘッ
    ド・ギアに、さらに、前記ヘッド・ギアにつけられた狭角電子カメラが含まれる
    ことと、前記電子ディスプレイが、第1の電子ディスプレイであることと、前記
    狭角カメラの出力に応答する第2の電子ディスプレイが含まれることと、前記狭
    角カメラのビューファインダをなすように、前記第2の電子ディスプレイから放
    出される光を前記着用者の前記目に送る光学装置が含まれていることを特徴とす
    る、請求項2に記載のヘッド・ギア。
  6. 【請求項6】 前記光学装置が、第1の光学装置であることと、前記第1の
    カメラの視野の中心が、前記第2のカメラの視野の中心に対し同一線上に位置す
    るように、入射光を方向づけする第2の光学装置が含まれることを特徴とする、
    請求項3に記載のヘッド・ギア。
  7. 【請求項7】 前記第2の光学装置に、ビーム・スプリッタが含まれること
    を特徴とする、請求項6に記載のヘッド・ギア。
  8. 【請求項8】 前記第2の光学装置に、さらに、入射光を前記ビーム・スプ
    リッタに送るミラーが含まれることを特徴とする、請求項7に記載のヘッド・ギ
    ア。
  9. 【請求項9】 前記光学装置に、少なくとも1つのミラーが含まれることを
    特徴とする、請求項2に記載のヘッド・ギア。
  10. 【請求項10】 前記光学装置に、前記電子ディスプレイからの光を着用者
    の目の前方にあるビーム・スプリッタに送る少なくとも1つのミラーが含まれる
    ことを特徴とする、請求項4に記載のヘッド・ギア。
  11. 【請求項11】 別様であれば、着用者の目に入射するであろう光を前記カ
    メラへ進路変更し、前記ディスプレイから放出された光を着用者の前記目に向け
    て進路変更し、前記ディスプレイから進路変更された光が、別様であれば、前記
    着用者の前記目に入射するであろう前記光と同一線上にくるようにする構成が施
    された光学装置が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載のヘッド・ギ
    ア。
  12. 【請求項12】 前記カメラおよび前記ディスプレイが、光軸のアライメン
    トがとれるように、互いに向かい合っていることと、前記光学装置に、着用者の
    目の前方で、前記カメラと前記電子ディスプレイの間に位置するように配置され
    た光学素子が含まれることを特徴とする、請求項11に記載のヘッド・ギア。
  13. 【請求項13】 前記光学素子に、前記光学軸と45゜をなす両面ミラーが
    含まれることを特徴とする、請求項12に記載のヘッド・ギア。
  14. 【請求項14】 前記光学素子に、前記光学軸と45゜をなすビーム・スプ
    リッタが含まれることと、前記電子ディスプレイに、偏光子が組み込まれている
    ことと、前記ヘッド・ギアに、前記ディスプレイによって放出される偏光を遮る
    ように配向が施された、前記カメラの前方のもう1つの偏光子が含まれているこ
    とを特徴とする、請求項12に記載のヘッド・ギア。
  15. 【請求項15】 前記光学装置に、ミラーが含まれていることと、前記ミラ
    ーと着用者の目の間に配置されたビーム・スプリッタが含まれることを特徴とす
    る、請求項11に記載のヘッド・ギア。
  16. 【請求項16】 前記ビーム・スプリッタが第1のビーム・スプリッタを構
    成することと、前記カメラの光学軸が、前記ディスプレイの光学軸に対して垂直
    であることと、前記電子ディスプレイに、偏光子が組み込まれていることと、 前記光学軸に沿って挿入され、前記光学軸と45゜の角度をなす第2のビーム
    ・スプリッタと、 前記ディスプレイによって放出される偏光を遮るように配向が施された、前記
    カメラの前方の偏光子が含まれることを特徴とする、 請求項15に記載のヘッド・ギア。
  17. 【請求項17】 さらに、前記広角カメラの電子出力信号が入力されるヘッ
    ド・トラッキング手段が含まれることを特徴とする、請求項4に記載のヘッド・
    ギア。
  18. 【請求項18】 リアリティ・ウィンドウ・マネージャを設けるためのプロ
    セッサが含まれていることと、前記プロセッサが、前記電子ディスプレイに出力
    して、前記ディスプレイに仮想ウィンドウが表示されるようにすること、ならび
    に、前記狭角電子カメラのためのビューファインダが得られるようにすることを
    特徴とする、請求項17に記載のヘッド・ギア。
  19. 【請求項19】 さらに、(i)それがなければ、ユーザの目に入射するで
    あろう入射光線を前記カメラに送り込み、(ii)前記ディスプレイから放出さ
    れる光線をユーザの前記目に送り込むための手段が含まれていることと、前記送
    り込まれることになる各放出光線が、前記入射光線を前記カメラに送り込むより
    前に、前記送り込まれることになる各放出光線を取り出した入射光線とほぼ同一
    線上に並ぶことを特徴とする、請求項1に記載のヘッド・ギア。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも1つのミラーが両面ミラーであることを特
    徴とする、請求項9に記載のヘッド・ギア。
  21. 【請求項21】 前記ミラーに、一方の面に金属コーティングが施されたフ
    ラットな透明表面が含まれることと、前記一方の面が前記カメラの方に向いてい
    ることを特徴とする、請求項20に記載のヘッド・ギア。
  22. 【請求項22】 前記光学装置に、ビーム・スプリッタが含まれることと、
    前記光学装置に、さらに、凹状反射材料の不連続性が含まれることとを特徴とす
    る、請求項11に記載のヘッド・ギア。
  23. 【請求項23】 前記光学装置に、ビーム・スプリッタが含まれることと、
    前記ディスプレイから放出される光が、少なくとも1回、前記ビーム・スプリッ
    タを通過した後で、前記ビーム・スプリッタから遠ざかり、さらに、前記ビーム
    ・スプリッタに戻って、前記ビーム・スプリッタから前記着用者の目に向かって
    反射されることを特徴とする、請求項11に記載のヘッド・ギア。
  24. 【請求項24】 前記ディスプレイに偏光子が含まれることを特徴とする、
    請求項23に記載のヘッド・ギア。
  25. 【請求項25】 前記ディスプレイのビーム・スプリッタに、偏光特性を備
    えるダイクロイック・ビーム・スプリッタが含まれることを特徴とする、請求項
    23に記載のヘッド・ギア。
  26. 【請求項26】 カメラのついた眼鏡であって、 前記眼鏡につけられた電子カメラと、 前記電子カメラからの電子出力に応答する、前記眼鏡につけられて、前記電子
    カメラのビューファインダをなす電子ディスプレイが含まれている、 眼鏡。
  27. 【請求項27】 前記電子ディスプレイから放出される光を前記眼鏡着用者
    の目に送るための光学装置が含まれることを特徴とする、請求項26に記載の眼
    鏡。
  28. 【請求項28】 別様であれば、着用者の目に入射するであろう光を前記カ
    メラへ進路変更し、前記ディスプレイから放出された光を着用者の前記目に向け
    て進路変更し、前記ディスプレイから進路変更された前記光が、別様であれば、
    前記ユーザの前記目に入射するであろう前記光と同一線上にくるようにする構成
    が施された光学装置が含まれていることを特徴とする、請求項26に記載の眼鏡
  29. 【請求項29】 前記光学装置に、前記眼鏡のレンズのメタライゼーション
    として実施されるビーム・スプリッタが含まれることを特徴とする、請求項28
    に記載の眼鏡。
  30. 【請求項30】 カメラ信号を送信するための送信機が含まれることを特徴
    とする、請求項1に記載のヘッド・ギア。
  31. 【請求項31】 前記ヘッド・ギアに、安全ストラップを備えた眼鏡が含ま
    れることと、前記ストラップが、前記カメラからの出力ワイヤを収容し、前記ス
    トラップから前記カメラ出力ワイヤが送り込まれるレコーダを納めるボディ・パ
    ックを含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のヘッド・ギア。
  32. 【請求項32】 カメラのついたヘッド・ギアであって、 前記ヘッド・ギアにつけられた電子カメラと、 前記ヘッド・ギアにつけられた電子ディスプレイと、 前記カメラの出力および前記電子ディスプレイの入力に接続されたプロセッサ
    が含まれている、 ヘッド・ギア。
  33. 【請求項33】 別様であれば、着用者の目に入射するであろう光を前記カ
    メラへ進路変更し、前記ディスプレイから放出された光を着用者の前記目に向け
    て進路変更し、前記ディスプレイから進路変更された前記光が、別様であれば、
    前記着用者の前記目に入射するであろう前記光と同一線上にくるようにする構成
    が施された光学装置が含まれていることを特徴とする、請求項32に記載のヘッ
    ド・ギア。
  34. 【請求項34】 前記プロセッサに、コンピュータ・ネットワークに無線で
    接続されたコンピュータが含まれることを特徴とする、請求項32に記載のヘッ
    ド・ギア。
  35. 【請求項35】 前記ヘッド・ギアに、安全ストラップを備えた眼鏡が含ま
    れることと、前記ストラップが、前記カメラからの出力ワイヤを収容し、前記ス
    トラップから前記カメラ出力ワイヤが送り込まれるレコーダを納めるボディ・パ
    ックを含んでいることを特徴とする、請求項32に記載のヘッド・ギア。
  36. 【請求項36】 前記プロセッサに、映像解析プロセッサと、グラフィック
    ス合成プロセッサが含まれることを特徴とする、請求項32に記載のヘッド・ギ
    ア。
  37. 【請求項37】 前記プロセッサに、前記カメラと前記ディスプレイの視差
    を補償するための手段が含まれることを特徴とする、請求項36に記載のヘッド
    ・ギア。
  38. 【請求項38】 前記カメラと前記ディスプレイの視差を補償するための前
    記プロセッサ手段に、機械映像プロセスと、コンピュータ・グラフィックス表現
    プロセスが含まれることを特徴とする、請求項36に記載のヘッド・ギア。
  39. 【請求項39】 さらに、前記広角カメラの電子出力信号が入力されるヘッ
    ド・トラッキング手段が含まれることを特徴とする、請求項32に記載のヘッド
    ・ギア。
  40. 【請求項40】 リアリティ・ウィンドウ・マネージャを設けるためのプロ
    セッサが含まれていることと、前記プロセッサが、前記電子ディスプレイに出力
    して、前記ディスプレイに仮想ウィンドウが表示されるようにすること、ならび
    に、前記電子カメラのためのビューファインダが得られるようにすることを特徴
    とする、請求項39に記載のヘッド・ギア。
  41. 【請求項41】 カメラのついたヘッド・ギアであって、 前記ヘッド・ギアにつけられた電子カメラと、 前記ヘッド・ギアにつけられた電子ディスプレイと、 別様であれば、着用者の目に入射するであろう光を前記カメラへ進路変更し、
    前記ディスプレイから放出された光を着用者の前記目に向けて進路変更し、前記
    ディスプレイから進路変更された前記光が、別様であれば、前記着用者の前記目
    に入射するであろう前記光と同一線上にくるようにする構成が施された光学装置
    が含まれている、 ヘッド・ギア。
  42. 【請求項42】 さらに、焦点合わせ可能カメラと、焦点合わせ可能ディス
    プレイ手段が含まれていることと、前記焦点合わせ可能カメラおよび焦点合わせ
    可能ディスプレイ手段が、前記カメラに向かう実光、および、前記ディスプレイ
    から出射する虚光を同じ深度面に焦点合わせする単一制御装置によって操作可能
    になっていることを特徴とする、請求項40に記載のヘッド・ギア。
  43. 【請求項43】 さらに、ズームを備えたカメラと、ズームを備えたディス
    プレイ手段が含まれていることと、前記カメラと前記ディスプレイ手段の両方の
    ズーム・セッティングが、単一制御装置によって、虚光原理がすべてのズーム・
    セッティングについて維持されるように操作可能であることを特徴とする、請求
    項41に記載のヘッド・ギア。
  44. 【請求項44】 さらに、オートフォーカス・カメラと、遠隔焦点合わせ可
    能ディスプレイ手段が含まれることと、前記オートフォーカス・カメラによって
    、前記焦点合わせ可能ディスプレイ手段の焦点が操作されることを特徴とする、
    請求項41に記載のヘッド・ギア。
  45. 【請求項45】 前記カメラが左のカメラであり、前記ディスプレイが左の
    ディスプレイであり、前記光学装置が左の光学装置であることと、さらに、同様
    に配置された右のカメラ、右のディスプレイ、および、右の光学装置が含まれて
    いるが、ただし、前記カメラの一方は、オートフォーカス・カメラであり、もう
    一方は遠隔焦点合わせ可能カメラであることと、前記オートフォーカス・カメラ
    によって、前記遠隔焦点合わせ可能カメラに焦点出力が供給されることを特徴と
    する、請求項41に記載のヘッド・ギア。
  46. 【請求項46】 前記左のディスプレイおよび前記右のディスプレイが、遠
    隔焦点合わせ可能ディスプレイであることと、前記オートフォーカス・カメラに
    よって、さらに、前記オートフォーカス・カメラの焦点が合わせられる物体と同
    じ深度面に前記遠隔焦点合わせ可能ディスプレイの両方の焦点を合わせる出力が
    供給されることを特徴とする、請求項45に記載のヘッド・ギア。
  47. 【請求項47】 前記オートフォーカス・カメラによって、さらに、少なく
    とも前記カメラの離接運動を自動的に調整し、その光学軸が、その焦点が合わせ
    られる物体の付近において交差するようにする信号が供給されることを特徴とす
    る、請求項46に記載のヘッド・ギア。
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