JP2002505868A - ヒトEDG−1cポリヌクレオチドおよびポリペプチドおよびその使用法 - Google Patents

ヒトEDG−1cポリヌクレオチドおよびポリペプチドおよびその使用法

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JP2002505868A JP2000535654A JP2000535654A JP2002505868A JP 2002505868 A JP2002505868 A JP 2002505868A JP 2000535654 A JP2000535654 A JP 2000535654A JP 2000535654 A JP2000535654 A JP 2000535654A JP 2002505868 A JP2002505868 A JP 2002505868A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトEDG−1cポリペプチドおよびポリヌクレオチドならびに組換え技法によりかかるポリペプチドを産生する方法を開示する。ヒトEDG−1cはスフィンゴシン−1−ホスフェート(「S−1−P」)およびジヒドロS−1−Pの選択的受容体として同定されている。さらに、S−1−PとジヒドロS−1−Pの間の相互作用のアゴニストおよびアンタゴニスト、ならびに限定されるものではないが、感染、例えば、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染の治療を含む、数種のヒト疾患および障害の治療にて有用性を有するかもしれない、その細胞性受容体、ヒトEDG−1cを見つける方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチドおよびそれらによりコードされ
るポリペプチドに、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用に、
ならびにその産生に関する。さらに詳細には、本発明のポリヌクレオチドおよび
ポリペプチドはG−蛋白結合受容体(以下、ヒトEDG−1c受容体という)に
関する。本発明はまた、スフィンゴシン−1−ホスフェート(以下、「S−1−
P」という)とジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェート(スフィンガニン(
Sphingoanine)1−ホスフェートとしても知られており、以下、「ジヒドロS−
1−P」という)との相互作用のアゴニストおよびアンタゴニスト、ならびにそ
の細胞受容体、ヒトEDG−1c受容体を見出すための方法に関する。本発明は
また、治療における、および治療にて有用な可能性のあるアゴニスト、アンタゴ
ニストおよび/または阻害剤でありうる化合物を同定することにおける、ヒトE
DG−1cポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用に、ならびにそのような
ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの使用に関する。
【0002】 (背景技術) ドラッグディスカバリープロセスは、「機能的ゲノム」、すなわち、ハイスル
ープットゲノム−または遺伝子−を基礎とする生物学を包含するため、そのプロ
セスは近年になって大きな変革を経験している。この方法は「ポジショナルクロ
ーニング」を基礎とする初期の方法に速やかに取って代わっている。表現型、す
なわち生物学的機能または遺伝病を同定し、その遺伝子地図位置に基づき、その
原因となる遺伝子が追求される。 機能的ゲノムは、現在利用できる多くの分子生物学のデータベースから目的と
する可能性のある遺伝子配列を同定するのに、生物情報科学の種々の手段にかな
り依存している。ドラッグディスカバリーの標的として、さらなる遺伝子および
その関連するポリペプチド/蛋白を同定し、かつ特徴付ける必要がある。
【0003】 医学的に重要な多くの生物学的プロセスには、G−蛋白および/またはセカン
ドメッセンジャー、例えば、cAMPを含むシグナルトランスダクション経路に
関係する蛋白が介在していることが十分に確立されている(Lefkowitz、Nature 、1991、351:353−354)。本明細書中、これらの蛋白をG−蛋白
を含む経路に関係している蛋白という。これらの蛋白のいくつかの例として、G
−蛋白結合受容体、例えばアドレナリン作動剤およびドーパミンに対するもの(
Kobilka,B.K.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、1987、84:46−50;Kob
ilka,B.K.ら、Science、1987、238:650−656;Bunzow,J.R.ら、N
ature、1988、336:783−787)、G−蛋白それ自体、エフェクタ ー蛋白、例えば、ホスホリパーゼC、アデニルシクラーゼおよびホスホジエステ
ラーゼ、ならびにアクチュエーター蛋白、例えば蛋白キナーゼAおよび蛋白キナ
ーゼC(Simon,M.I.ら、Science、1991、252:802−8)が挙げられ る。
【0004】 例えば、シグナルトランスダクションの一つの形態において、ホルモン結合の
効果は、酵素であるアデニレートシクラーゼの細胞内部での活性化である。ホル
モンによる酵素活性化はヌクレオチドGTPの存在に依存している。GTPはま
た、ホルモン結合に影響する。G−蛋白はホルモン受容体をアデニレートシクラ
ーゼに結合させる。G−蛋白はホルモン受容体により活性化されるとGTPを結
合GDPに交換することが明らかにされた。ついで、GTPを有する形態が活性
化されたアデニレートシクラーゼに結合する。G−蛋白その物で触媒される、G
TPのGDPへの加水分解により、G−蛋白はその基底の不活性な形態に戻る。
かくして、G−蛋白は、受容体からエフェクターにシグナルを伝達する中間体と
して、およびシグナルの持続時間を制御する時計としての2つの役割を果たして
いる。
【0005】 G−蛋白結合受容体の膜蛋白遺伝子スーパーファミリーは7個の推定膜貫通ド
メインを有することで特徴付けられる。該ドメインは細胞外ループまたは細胞質
ループによって連結した膜貫通α−ヘリックスであると考えられている。G−蛋
白結合受容体は、広範囲に及ぶ生物学的に活性な受容体、例えばホルモン、ウイ
ルス、成長因子および神経受容体を包含する。 G−蛋白結合受容体(もしくは7TM受容体として知られている)は、少なく
とも8個の多様な親水性ループを連結する、約20ないし30個のアミノ酸のこ
れら7個の保存的疎水性ストレッチを含むものとして特徴付けられる。G−蛋白
結合受容体のファミリーは、精神病および神経障害の治療に用いられる向精神薬
に結合するドーパミン受容体を包含する。このファミリーの別のメンバーは、カ
ルシトニン、アドレナリン性、エンドセリン、cAMP、アデノシン、ムスカリ
ン性、アセチルコリン、セロトニン、ヒスタミン、トロンビン、キニン、卵胞刺
激ホルモン、オプシン、内皮細胞分化遺伝子−1、ロドプシン、オドラントおよ
びサイトメガロウイルス受容体を包含するが、これらに限定されるものではない
【0006】 大部分のG−蛋白結合受容体は、初めの2個の各細胞外ループにて、機能的な
蛋白構造を安定化すると考えられるジスルフィド結合を形成する単一の保存シス
テイン残基を有する。7個の膜貫通領域をTM1、TM2、TM3、TM4、T
M5、TM6およびTM7と命名する。TM3がシグナルトランスダクションに
関係している。 システイン残基のリン酸化および脂質付加(パルミチル化またはファルネシル
化)はG−蛋白結合受容体のシグナルトランスダクションに影響を及ぼすことが
できる。大部分のG−蛋白結合受容体は第3の細胞質ループおよび/またはカル
ボキシ末端の範囲内にリン酸化の可能性のある部位を含有する。β−アドレノレ
セプターなどの数種のG−蛋白結合受容体の場合、蛋白キナーゼAおよび/また
は個々の受容体キナーゼによるリン酸化は受容体の脱感作を介在している。
【0007】 ある種の受容体の場合、G−蛋白結合受容体のリガンド結合部位は、数個のG
−蛋白結合受容体膜貫通領域により形成される親水性ソケットを含み、そのソケ
ットはG−蛋白結合受容体の疎水性残基により囲まれていると考えられる。G−
蛋白結合受容体膜貫通ヘリックスの各々の親水性側は内方向に向いており、極性
リガンド結合部位を形成すると仮定されている。TM3はリガンド結合部位、例
えばTM3アスパラギン酸残基を有する数個のG−蛋白結合受容体に関連してい
る。TM5セリン、TM6アスパラギンおよびTM6またはTM7フェニルアラ
ニンまたはチロシンもまた、リガンド結合に関係している。 G−蛋白結合受容体は、異種3量体G−蛋白により、種々の細胞内酵素、イオ
ンチャネルおよび輸送体に細胞内で結合させることができる(Johnsonら、Endoc
.Rev.,1989、10:317−331を参照のこと)。種々のG-蛋白α−サ ブユニットは、優勢的に特定のエフェクターを刺激し、細胞における種々の生物
学的機能を刺激する。G−蛋白結合受容体の細胞質残基のリン酸化は、あるG−
蛋白結合受容体のG−蛋白結合を制御する重要な機構として同定されている。G
−蛋白結合受容体は哺乳動物宿主の多くの部位にて見つかっている。 過去15年間、7膜貫通(7TM)受容体を標的とする略350種の治療薬が
市場に導入され、成功している。
【0008】 (発明の開示) 一の態様において、本発明は、ヒトEDG−1cポリペプチドおよび組換え材
料ならびにその製法に関する。本発明のもう一つ別の態様は、そのようなヒトE
DG−1cポリペプチドおよびポリヌクレオチドを用いる方法に関する。かかる
使用は、なかんずく、特に細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染、とりわけ
HIV−1またはHIV−2により引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥
満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉
尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈
;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化
症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏
頭痛;嘔吐;不安、精神***、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを
含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;お
よびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害の治療を
包含する。
【0009】 本発明のもう一つ別の態様によれば、ヒトEDG−1cポリペプチド(受容体
)に結合し、それを活性にするか(アゴニスト)またはその活性化を阻害する(
アンタゴニスト)化合物について、およびそのリガンドについてスクリーニング
する方法が提供される。 特に、ヒトEDG−1cポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同
定する好ましい方法は: (a)化合物のポリペプチドへの結合に応じて検出可能なシグナルを供給する
ことのできる第2成分と結び付くポリペプチドをその表面にて発現する細胞を、
化合物のポリペプチドとの結合を可能とする条件下、スクリーニングすべき化合
物と接触させ;および (b)化合物とポリペプチドとの相互作用により形成されるシグナルのレベル
を測定することにより、化合物がポリペプチドに結合して、そのポリペプチドを
活性化するか、または阻害するかどうかを測定する ことからなる。
【0010】 さらに好ましい具体例において、該方法は、加えて、標識されたまたは標識さ
れていないS−1−PまたはジヒドロS−1−Pの存在下で、アゴニストまたは
アンタゴニストの同定を行うことからなる。 もう一つ別の具体例において、ヒトEDG−1cポリペプチドのアゴニストま
たはアンタゴニストを同定する方法は: 候補化合物の存在下、ポリペプチドへの結合を可能とする条件下で、リガンド
の、その表面にてポリペプチドを発現する細胞への、あるいは該ポリペプチドを
含有する細胞膜への結合の阻害を測定し、リガンドの結合を減少させることので
きる化合物がアゴニストまたはアンタゴニストであるように、ポリペプチドに結
合したリガンドの量を測定することからなる。好ましくは、リガンドはS−1−
PまたはジヒドロS−1−Pである。その上、S−1−PまたはジヒドロS−1
−Pは標識されていることが好ましい。 その上さらには、本発明は、同定された化合物と不均衡にヒトEDG−1c受
容体と結びつく症状を治療することに関する。本発明のもう一つ別の態様は、不
当なEDG−1活性またはレベルに関連する疾患を検出するための診断アッセイ
に関する。
【0011】 (発明を実施するための最良の形態) 定義 以下の定義は、本明細書で汎用する特定の用語の理解を容易にするためのもの
である。 「ヒトEDG−1c」は、一般に、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチドまたはその対立遺伝子変種をいう。 「S−1−P(スフィンゴシン−1−ホスフェート)」は、次の構造を有する
スフィンゴ脂質代謝産物をいう。
【化1】 「ジヒドロS−1−P(ジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェート)」(以
下、「ジヒドロS−1−P」)は、次の構造を有するスフィンゴ脂質代謝産物を
いう。
【化2】
【0012】 「受容体活性」または「受容体の生物学的活性」とは、類似活性または改良さ
れた活性あるいは望ましくない副作用の減少したこれらの活性を含め、ヒトED
G−1cの代謝的または生理学的機能をいう。このヒトEDG−1cの抗原的お
よび免疫原的活性も含まれる。 「ヒトEDG−1cポリペプチド」とは、好ましくはその受容体の少なくとも
1つの生物学的活性を示す、ヒトEDG−1cに十分に類似するアミノ酸配列を
有するポリペプチドをいう。 「ヒトEDG−1c遺伝子」とは、配列番号1に示されるヌクレオチド配列を
有するポリヌクレオチドまたは対立遺伝子変種および/またはそれらの相補物を
いう。
【0013】 「ヒトEDG−1cポリヌクレオチド」とは、配列番号2のヒトEDG−1c
ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、あるいは増幅に用いることのでき
る条件下でハイブリダイズするのに配列番号1に含まれるヌクレオチド配列と十
分な同一性、またはプローブもしくはマーカーとして用いるのに十分な同一性を
有するヌクレオチド配列を含有するポリヌクレオチドをいう。 本明細書中に用いる「抗体」とは、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体
、キメラ、一本鎖およびヒト化抗体、ならびにFabまたは他の免疫グロブリン
発現ライブラリーの産物を含む、Fabフラグメントを包含する。
【0014】 「単離」とは、「人間の手により」その自然の状態から改変されたこと、すな
わち、それが天然に存在するならば、その初めの環境から変えられるか、または
取り除かれており、あるいはその両方であることを意味する。例えば、生物中に
天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、「単離」されていない
が、その天然状態の共存する物質から分離されている同じポリヌクレオチドまた
はポリペプチドは「単離」されており、本明細書ではこの用語を用いるものであ
る。さらには、形質転換、遺伝的操作により、あるいはいずれか他の組換え技法
により生物中に導入されているポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、たとえ
、それが生物中にあるとしても、その生物が生きていてもまたは生きていないと
しても、「単離」されている。
【0015】 「ポリヌクレオチド」とは、一般に、ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキ
シリボヌクレオチドをいい、それは修飾されていないRNAもしくはDNA、ま
たは修飾されたRNAもしくはDNAであってもよい。「ポリヌクレオチド」は
、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、
一本鎖および二本鎖RNA、および一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRN
A、一本鎖もしくはより典型的には二本鎖、または一本鎖および二本鎖領域の混
合物であってもよいDNAおよびRNAを含むハイブリッド分子を包含するが、
これに限定されるものではない。加えて、「ポリヌクレオチド」は、RNAもし
くはDNAまたはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領域をいう。ポリヌクレオ
チドなる語はまた、一つまたはそれ以上の修飾された塩基を含有するDNAまた
はRNA、ならびに安定性または他の理由で修飾された骨格を有するDNAまた
はRNAを包含する。「修飾された」塩基は、例えば、トリチル化された塩基お
よびイノシンなどの通常でない塩基を包含する。種々の修飾がDNAおよびRN
Aに対してなされている;かくして、「ポリヌクレオチド」は、典型的には天然
において見いだされるような化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態のポ
リヌクレオチド、ならびにウイルスおよび細胞に特徴的な化学的形態のDNAお
よびRNAを包含する。また、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレ
オチドと称される比較的短いポリヌクレオチドも包含する。
【0016】 「ポリペプチド」は、ペプチド結合により互いに結合している2個またはそれ
以上のアミノ酸を有してなるペプチドまたは蛋白あるいは修飾されたペプチド結
合により互いに結合している2個またはそれ以上のアミノ酸を有してなるペプチ
ドまたは蛋白、すなわち、ペプチドアイソスターをいう。「ポリペプチド」は、
通常、ペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと称される短鎖、および蛋白
と称される長鎖の両方をいう。ポリペプチドは遺伝子によりコードされた20種
のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有してもよい。「ポリペプチド」は、翻訳後
プロセッシングなどの自然の工程により、または当業者に周知の化学修飾技法に
より修飾されたアミノ酸配列を有する。このような修飾は基本テキストにて、お
よびさらに詳細な研究論文にて、ならびに膨大な研究文献において詳しく記載さ
れている。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシ
ル末端を含め、ポリペプチドのどこででも起こり得る。同一の型の修飾が所定の
ポリペプチドの幾つかの部位で、同一または異なる程度で存在し得ることは理解
されよう。また、所定のポリペプチドは多くの型の修飾を含んでいてもよい。ポ
リペプチドはユビキチネーションの結果として分岐していてもよく、分岐してい
るかまたはしていない、環状であってもよい。環状、分岐および分岐した環状ポ
リペプチドは翻訳後の天然プロセスにより生じたものであってもよく、または合
成法により製造されたものであってもよい。修飾は、アセチル化、アシル化、A
DP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌク
レオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結
合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、交差架橋、環化、ジスルフィド結合
形成、脱メチル化、交差架橋共有結合形成、システイン形成、ピログルタメート
形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカー形成、
ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白分解的プロ
セッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギ
ニル化などのトランスファーRNA媒介したアミノ酸の蛋白への付加、ならびに
ユビキチネーションを包含する。例えば、PROTEINS‐STRUCTURE AND MOLECULAR
PROPERTIES、第2版、T.E.Creighton、W.H.Freeman and Company、New York(19
93)およびWold,F.、POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS、
B.C.Johnson編、Academic Press、New York(1983)のPosttranslational Prote
in Modifications:Perspectives and Prospects、1〜12頁;Seifterら、“Anal
ysis for protein modifications and nonprotein cofactors”、Meth.Enzymol.
182:626-646(1990)およびRattanら、“Protein Synthesis:Posttranslatio
nal Modifications and Aging"、Ann.N.Y.Acad.Sci.663:48-62(1992)を参照 のこと。
【0017】 本明細書で用いる「変種」なる語は、各々、対照ポリヌクレオチドまたはポリ
ペプチドとは異なるが、本質的な特性は保持している、ポリヌクレオチドまたは
ポリペプチドである。典型的なポリヌクレオチドの変種はヌクレオチド配列が別
の対照ポリヌクレオチドとは異なる。変種のヌクレオチド配列における変化は、
対照ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列と変わっ
ていてもよく、変わっていなくてもよい。ヌクレオチドの変化は、後記するよう
に、対照配列によりコードされるポリペプチドにおいてアミノ酸置換、付加、欠
失、融合および末端切断をもたらしうる。典型的なポリペプチドの変種はアミノ
酸配列が別の対照ポリペプチドとは異なる。一般に、差異は、対照ポリペプチド
および変種の配列が、全体的に極めて類似しており、多くの領域で同一であるよ
うに限定される。変種および対照ポリペプチドは、1またはそれ以上の置換、付
加、欠失のいずれかの組み合わせにより、アミノ酸配列にて異なっていてもよい
。置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝暗号によりコードされたものであ
ってもなくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺伝
子変種のような天然物であってもよく、または天然に発生することが知られてい
ない変種であってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの天然にない変
種は、変異誘発技術により、または直接的合成により製造できる。
【0018】 「同一性」は、当該分野にて知られているように、2またはそれ以上のポリペ
プチドあるいは2またはそれ以上のポリヌクレオチド配列を比較することで決定
される、その配列の間の関係である。当該分野にて、「同一性」はまた、ポリペ
プチドまたはポリヌクレオチド配列の間の配列の関連度を意味し、場合によって
は、一連のかかる配列の対合により決定される。「同一性」および「類似性」は
、限定されるものではないが、COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY,Lesk,A.M.編
、Oxford University Press、New York、1988年;BIOCOMPUTING:INFORMATICS A
ND GENOME PROJECTS、Smith,D.W.編、Academic Press、New York、1993年;COMP
UTER ANALYSIS OF SEQUENCE DATA,PARTI,Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編
、Humana Press、New Jersey、1994年;SEQUENCE ANALYSIS IN MOLECULAR BIOLO
GY,von Heinje,G.、Academic Press、1987年;SEQUENCE ANALYSIS PRIMER,Gri
bskov,M.およびDevereux,J.編、M Stockton Press、New York、1991年;および
Carillo,H.およびLipman,D.、SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)に記載さ
れている方法を含む、公知方法により容易に計算することができる。同一性を決
定する好ましい方法は試験される配列の間で最も大きな対合が得られるように設
計される。同一性および類似性を決定する方法は、市販されているコンピュータ
ープログラムに集成されている。二つの配列間の同一性および類似性を測定する
ための好ましいコンピュータープログラム法は、GCGプログラムパッケージ(
Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):387(1984))、BLAST
P、MLASTNおよびFASTA(Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol. 215:403
−410(1990))を包含するが、これらに限定されるものではない。BLAST
XプログラムはNCBIおよび他の供給源(BLAST Msnual,Altschulら、NCBI N
LM NIH Bethesda,MD20894;Altschul,S.ら、J.Mol.Biol.、215:403−410(1
990))より市販されている。周知のスミス・ウォーターマン・アルゴリズムを 用いて同一性を決定してもよい。
【0019】 ポリペプチド配列の比較のための好ましいパラメーターは以下のものを包含す
る: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:Hentikoff and Hentikoff, Proc.Natl.Acad.Sci.USA.89:109
15-10919 (1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Genetics Computer Grou
p, Madison WI.から「ギャップ」プログラムとして公に利用できる。上記パラメ
ーターはポリペプチド比較のための省略時パラメーターである(エンドギャップ
についてペナルティーを伴わない)。 ポリヌクレオチド比較のための好ましいパラメーターは下記のものを包含する
: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 Genetics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」プログラムが利用可能
である。これらは核酸を比較するための省略時パラメーターである。
【0020】 例えば、本発明のポリヌクレオチド配列は配列番号1の対照配列と同一であっ
てもよく、すなわち、100%同一であってもよく、あるいは対照配列と比較し
てある程度の数までのぬ核酸の変化を有していてもよい。かかる変化は、少なく
とも1個のヌクレオチドの欠失、置換(トランジションおよびトランスバージョ
ンを包含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照ヌクレオチド配列
の5’または3’末端の位置あるいはそれらの末端位置の間の位置において、対
照配列中のヌクレオチドにおいて個々にまたは散在して、あるいは対照配列中の
1またはそれ以上の連続した群として生じてもよい。配列番号1中の全ヌクレオ
チド数に個々の同一性を示す整数を100で割った値をかけて、その積を配列番
号1中の全ヌクレオチド数から差し引くことによりヌクレオチド変化数を決定す
る。あるいはこのことは下式により説明される: nn≦xn−(xn・y) 式中、nnはヌクレオチド変化の数であり、xnは配列番号1中の全ヌクレオチド
数であり、yは、例えば70%ならば0.70であり、80%ならば0.80であ
り、85%ならば0.85であり、90%ならば0.90であり、95%ならば0
.95等であり、xnとyとの整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした
後、xnから差し引く。配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配 列の変化は、このコーディング配列にナンセンス、ミスセンスまたはフレームシ
フト変異をもたらす可能性があり、そのためかかる変化の後のポリヌクレオチド
によりコードされるポリペプチドも変化する。
【0021】 同様に、本発明のポリペプチド配列は、配列番号2の対照配列と同一、すなわ
ち、100%同じであってもよく、あるいは対照配列と比較してある程度の数ま
でのアミノ酸が変化していてもよく、その場合は、同一性%は100%未満であ
る。かかる変化は、少なくとも1個のアミノ酸の欠失、置換(保存的および非保
存的置換を包含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照ポリペプチ
ド配列のアミノ末端またはカルボキシ末端の位置あるいはそれらの末端位置の間
において、対照配列中のアミノ酸において個々に散在して、あるいは対照配列中
の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよい。配列番号2中の全アミノ
酸数に個々の同一性の整数を100で割った値をかけて、その積を配列番号2中
の全アミノ酸数から差し引くことにより、所定の%同一性についてのアミノ酸変
化数を決定するか、あるいは: na≦xa−(xa・y) 式中、naはアミノ酸変化の数であり、xaは配列番号2中の全アミノ酸数であり
、yは、例えば70%ならば0.70であり、80%ならば0.80であり、85
%ならば0.85等であり、xaとyとの整数でない積は切り捨てにより最も近い
整数としte、xaから差し引く。
【0022】 本発明のポリペプチド 本発明のヒトEDG−1cポリペプチドは配列番号2のポリペプチド(特に成
熟ポリペプチド)を包含する。 ヒトEDG−1cポリペプチドは「成熟」蛋白の形態であってもよく、あるい
は融合蛋白などの大型の蛋白の一部であってもよい。分泌またはリーダー配列、
プロ配列、複数のヒスチジン残基のごとき精製を促進する配列、または組換え操
作の間の安定性のための付加的な配列を含む付加的なアミノ酸配列を含んでいる
ことが有利なことがよくある。
【0023】 ヒトEDG−1cポリペプチドの生物学的に活性なフラグメントも本発明に含
まれる。フラグメントは、前記のヒトEDG−1cポリペプチドのアミノ酸配列
のすべてではなく一部に対して完全に同一であるアミノ酸配列を有するポリペプ
チドである。ヒトEDG−1cポリペプチドでは、フラグメントは「独立してい
る」ものであるか、またはフラグメントが一部分もしくは一領域を形成する大型
のポリペプチド内に含まれていてもよく、最も好ましくは単一の連続した領域と
して含まれる。本発明のポリペプチドフラグメントの典型例は、例えば、ヒトE
DG−1cポリペプチドのアミノ酸番号約1〜20、21〜40、41〜60、
61〜80、81〜100および101から末端までからなるフラグメントを包
含する。この意味において、「約」とは、片方または両端において、特記された
数よりも数個、5個、4個、3個、2個または1個だけ多いかまたは少ない範囲
を含む。
【0024】 好ましいフラグメントは、例えば、アミノ末端を含む一連の残基が欠失、また
はカルボキシル末端を含む一連の残基が欠失、あるいは一方がアミノ末端でもう
一方がカルボキシル末端を含む2つの一連の残基が欠失していること以外は、ヒ
トEDG−1cポリペプチドのアミノ酸配列を有する切断ポリペプチドを包含す
る。また、アルファーヘリックスおよびアルファーヘリックス形成領域、ベータ
シートおよびベータシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コイルおよ
びコイル形成領域、親水領域、疎水領域、アルファー両親媒性領域、ベータ両親
媒性領域、可変領域、表面形成領域、基質結合領域および高抗原性指標領域を有
するフラグメントなどの構造的または機能的属性により特徴付けられるフラグメ
ントも好ましい。生物学的に活性なフラグメントは、類似活性または改良された
活性を有する、あるいは望ましくない活性を減じたものを含め、受容体活性を媒
介する、フラグメントである。動物、とりわけヒトにおいて抗原的または免疫原
的なフラグメントもまた含まれる。
【0025】 このように、本発明のポリペプチドは、配列番号2に示されるアミノ酸配列を
有するポリペプチドを包含する。好ましくは、これらのポリペプチドはすべて、
抗原的活性を含め、受容体の生物学的活性を保持している。定義した配列の変種
およびフラグメントもこのグループに含まれる。好ましい変種は、同類アミノ酸
置換により対照と異なるものであり、すなわち、一の残基が同様の特徴を有する
他の残基により置換されているものである。典型的なかかる置換は、Ala、Val、
LeuおよびIleの間:SerおよびThrの間;酸性残基AspおよびGluの間;AsnおよびG
lnの間;ならびに塩基性残基LysおよびArgの間;あるいは芳香族残基PheおよびT
yrの間におけるものである。数個、5ないし10個、1ないし5個、または1な
いし2個のアミノ酸がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加されている
変種が特に好ましい。
【0026】 いずれか適当な方法にて本発明のヒトEDG−1cポリペプチドを製造するこ
とができる。かかるポリペプチドは、単離された天然ポリペプチド、組換え技法
で製造されたポリペプチド、合成法により製造されたポリペプチド、またはこれ
らの方法の組み合わせにより産生されたポリペプチドを包含する。かかるポリペ
プチドの製造手段は当該分野においてよく知られている。
【0027】 本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう一つ別の態様はEDG−1cポリペプチドをコードする単離ポリ
ヌクレオチドおよびそのポリヌクレオチドに密接に関連するポリヌクレオチドに
関する。 配列番号1のヌクレオチド配列はヒトEDG−1受容体(Hla,T.およびT.Maci
ag;1990;J.Biol.Chem. 265:9309−9313)と相同性を示す。配列番号1のヌク
レオチド配列はcDNA配列であり、配列番号2のポリペプチドである、382
個のアミノ酸のポリペプチドをコードするポリペプチドコード化配列(ヌクレオ
チド1ないし1149)を含む。配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレ
オチド配列は、配列番号1に含まれるポリペプチドコード化配列と同じであって
もよく、あるいは遺伝コードの重複性(縮重)の結果、配列番号2のポリペプチ
ドもコードする、配列番号1に含まれる配列と異なる配列であってもよい。配列
番号2のポリペプチドは、ヒトEDG−1受容体と相同性および/または構造類
似性を有する、G−結合蛋白受容体ファミリーの別の蛋白と構造的に関連してい
る(Hla,T.およびT.Maciag;1990;J.Biol.Chem. 265:9309−9313)。
【0028】 ヒト胎盤の細胞中のmRNAから由来のcDNAライブラリーより標準的クロ
ーニングおよびスクリーニング操作を用い、発現配列タグ(EST)分析(Adam
s,M.D.ら、Science 252:1651-1656(1991);Adams,M.D.ら、Nature 355:632-
634(1992);Adams,M.D.ら、Nature 377 Supp:3-174(1995))を用いて、ヒ トEDG−1cをコードする本発明の1のポリヌクレオチドを得ることができる
。ゲノムDNAライブラリーのごとき天然源から本発明のポリヌクレオチドを得
ることもでき、あるいはよく知られ、かつ商業上利用可能な方法を用いて合成す
ることもできる。
【0029】 このように、ヒトEDG−1cポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は
、図1(配列番号1)のコーディング配列とその全長にわたり同一であってもよ
い。 本発明のポリヌクレオチドをヒトEDG−1cポリペプチドの組換え生産に用
いる場合、ポリヌクレオチドはそれ自体、成熟ポリペプチドまたはそのフラグメ
ントのコーディング配列を含むものであってもよく;読み枠中に、リーダーまた
は分泌配列、プレ、プロ、もしくはプレプロ蛋白配列をコードするコーディング
配列、または他の融合ペプチド部分などの、他のコーディング配列を伴った、成
熟ポリペプチドまたはフラグメントのコーディング配列を含むものであってもよ
い。例えば、融合ポリペプチドの精製を促進するマーカー配列をコードすること
もできる。本発明のこの態様の特に好ましい具体例において、マーカー配列は、
pQEベクター(Qiagen,Inc.)で得られ、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA ,86:821-824(1989)に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチドである
か、またはHAタグである。ポリヌクレオチドはまた、非コーディング5’およ
び3’配列、例えば、転写された非翻訳配列、スプライスおよびポリアデニル化
シグナル、リボソーム結合部位およびmRNAを安定化する配列などを含有して いてもよい。
【0030】 本発明のさらなる好ましい具体例は、図1(配列番号2)のアミノ酸配列を有
するヒトEDG−1cポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびその変
種である。 図1(配列番号2)のヒトEDG−1cのアミノ酸配列を有し、そのアミノ酸
配列のうち、数個、5ないし10個、1ないし5個、1ないし3個、1ないし2
個または1個のアミノ酸残基がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加さ
れている、ヒトEDG−1c変種をコードするポリヌクレオチドも好ましい具体
例である。 本発明は、さらには、本明細書において前記した配列とハイブリッド形成する
ポリヌクレオチドにも関する。この点において、本発明は、特に、本明細書にお
いて前記したポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリッド形成
するポリヌクレオチドに関する。本明細書で用いる「ストリンジェントな条件」
なる語は、配列間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の同一性が
ある場合にのみハイブリダイゼーションが起こることを意味する。
【0031】 本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1に含まれるヌクレオチド配列に対し
て十分に同一であり、cDNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーション
プローブとして用いてヒトEDG−1cをコードする全長のcDNAおよびゲノ
ムクローンを単離し、ヒトEDG−1c遺伝子に対して高い配列類似性を有する
他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離することができる。かかるハ
イブリダイゼーション法は当業者に知られている。典型的には、これらのヌクレ
オチド配列は、対照配列と70%同一、好ましくは80%同一、より好ましくは
95%同一である。一般に、プローブは少なくとも15個のヌクレオチドを含む
であろう。好ましくは、かかるプローブは少なくとも30個のヌクレオチドを有
し、少なくとも50個のヌクレオチドを有していてもよい。特に好ましいプロー
ブは30ないし50個のヌクレオチドの範囲にある。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、動物およびヒトの疾患に対
する治療および診断方法を見出すための実験試薬および材料として利用すること
ができる。
【0032】 ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド(複数でも可)を含むベクター、本
発明のベクターで遺伝子操作する宿主細胞および組換え技法による本発明のポリ
ペプチドの製造にも関する。無細胞翻訳系を用い、本発明のDNA構築物から由
来のRNAを用いてかかる蛋白を製造できる。 組換え体を製造する場合、宿主細胞を遺伝子操作して、本発明のポリヌクレオ
チドについての発現系もしくはそれらの一部を組み込むことができる。ポリヌク
レオチドの宿主細胞への導入は、Davisら、BASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOG
Y(1986);Sambrookら、MOLECUR CLONING:A LABORATORY MANUAL、第2版、Col
d Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(1989)のよう
な、多くの標準的な実験マニュアルに記載される方法により行うことができ、例
えばリン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トラ
ンスフェクション、トランスベクション、マイクロインジェクション、陽イオン
脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、トランスダクション
、スクレープ負荷、バリスティック導入または感染等がある。
【0033】 適当な宿主の代表的なものとして、細菌細胞、例えば連鎖球菌属(streptococ
ci)、ブドウ球菌属(staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミセス (Streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtilis)細胞;真菌細胞、例えば 酵母細胞およびアスペルギルス属(Aspergillus)細胞;昆虫細胞、例えばドロ ソフィラS2(Drosophila S2)およびスポドプテラSf9(Spodoptera Sf9) 細胞;動物細胞、例えばCHO、COS、KeLa、C127、3T3、BHK
、HEK293およびボウズ(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞が挙げられ
る。
【0034】 多種の発現系を用いることができる。このような系として、とりわけ、染色体
、エピソームおよびウイルス由来系、例えば細菌プラスミドから、バクテリオフ
ァージから、トランスポゾンから、酵母エピソームから、挿入エレメントから、
酵母染色体エレメントから、バキュロウイルス、パポバウイルスなどの、例えば
SV40、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウ
イルスおよびレトロウイルス等のウイルスから由来のベクター、ならびにその組
み合わせから由来のベクター、例えばコスミドおよびファージミドなどのプラス
ミドおよびバクテリオファージ遺伝因子から由来のベクターが挙げられる。発現
系は発現を制御および引き起こす調節領域を含有していてもよい。一般に、ポリ
ヌクレオチドを保持、伸長または発現させ、宿主にてポリペプチドを産生するの
に適した系またはベクターを使用できる。種々の周知かつ慣用的な技法、例えば
、Sambrookら、MOLECULAR CLONING、A LABORATORY MANUAL(前掲)に記載されて
いる技法により、適当なヌクレオチド配列を発現系に挿入できる。
【0035】 翻訳蛋白を、小胞体内腔、周辺腔または細胞外環境へ分泌させるために、適当
な分泌シグナルを所望のポリペプチドに組み込むことができる。これらのシグナ
ルはポリペプチドに固有のシグナルであってもよく、あるいは異種性のシグナル
であってもよい。 ヒトEDG−1cポリペプチドをスクリーニングアッセイにて用いるために発
現させる場合、一般に、そのポリペプチドを細胞表面で生成させることが好まし
い。この場合、スクリーニングアッセイに使用する前に細胞を集めてもよい。ヒ
トEDG−1cポリペプチドが培地中に分泌されるならば、培地を回収してポリ
ペプチドを回収し精製することができる。細胞内に生成されるならば、まず細胞
を溶解し、ついで、ポリペプチドを回収しなければならない。
【0036】 ヒトEDG−1cポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、
酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースク
ロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマ
トグラフィーを含め、周知の方法により、組換え細胞培養物から回収および精製
できる。高性能液体クロマトグラフィーを精製に用いるのが最も好ましい。ポリ
ペプチドが単離および/または精製中に変性する場合、蛋白を再生するための周
知方法を用い、再び活性な立体配座とすることができる。
【0037】 診断アッセイ 本発明はまた診断薬として用いるためのヒトEDG−1cポリヌクレオチドの
使用にも関する。機能不全に付随するヒトEDG−1c遺伝子の変異形の検出は
、ヒトEDG−1cの過少発現、過剰発現または発現の変化よりもたらされる疾
患の診断または疾患の疑いに加え、またはそれらを特定することのできる診断手
段を提供する。ヒトEDG−1c遺伝子に変異のある個体は、種々の方法により
DNAレベルで検出できる。
【0038】 診断に供する核酸は、対象の細胞、例えば、血液、尿、唾液、組織生検または
剖検材料より得ることができる。ゲノムDNAは、検出するのに直接使用しても
よく、または分析の前にPCRもしくはその他の増幅法を用いることにより酵素
的に増幅させてもよい。RNAまたはcDNAもまた同じ方法で用いることがで
きる。正常な遺伝子型との比較における増幅産物の大きさの変化により、欠失お
よび挿入を検出できる。点突然変異は、増幅DNAを標識化ヒトEDG−1cの
ヌクレオチド配列とハイブリッド形成させることにより同定できる。完全に対合
した配列はRNase消化により、または融解温度の違いにより、誤対合二重らせ んから区別できる。DNA配列の違いはまた、変性物質と一緒にまたはなしで、
ゲル中のDNAフラグメントの電気泳動の移動度の変化により、または直接的D
NA配列決定法により検出できる。例えば、Myersら、Science 230:1242(1985
)を参照のこと。特異的な位置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセ
イ、例えばRNaseおよびS1保護または化学的切断法によっても明らかにする ことができる。Cottonら、Proc. Natl. Acad. Sci., USA,85:4397-4401(1985
)を参照のこと。
【0039】 診断アッセイは、記載した方法によりヒトEDG−1c遺伝子中の変異を検出
することによる、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染への罹病
し易さを診断または測定する方法を提供する。 加えて、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、H
IV−1またはHIV−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥
満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉
尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈
;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化
症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏
頭痛;嘔吐;不安、精神***、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを
含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;お
よびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害は、対象
から由来の試料より、異常に上昇または低下したヒトEDG−1cポリペプチド
またはヒトEDG−1cのmRNAのレベルを測定することを特徴とする方法に
よって診断することができる。発現の増加または低下は、ポリヌクレオチドの定
量法として当該分野で周知の方法、例えば、PCR、RT-PCR、RNase保護
、ノーザンブロッティングおよび他のハイブリダイゼーション法を用いてRNA
レベルで測定できる。宿主から由来の試料中のヒトEDG−1cなどの蛋白のレ
ベルを決定するために用いることができるアッセイ法は、当業者に周知である。
このようなアッセイ法には、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、ウェス
タンブロット分析およびELISAアッセイが挙げられる。
【0040】 染色体アッセイ 本発明のヌクレオチド配列は染色体の同定にも価値がある。該配列は、個々の
ヒト染色体上の特定の位置を特異的に標的とし、これとハイブリッド形成しうる
。本発明に従って、関連する配列を染色体にマッピングする工程は、それらの配
列を遺伝子関連疾患と関連づける重要な第1工程である。配列を正確な染色***
置にマッピングしたならば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝地図のデータと
関連づけることができる。かかるデータは、例えば、V. McKusick, Mendelian I
nheritance in Man(Johns Hopkins University Welch Medical Libraryからオ ンラインで利用できる)にて見られる。ついで、連鎖分析(物理的に隣接する遺
伝子の同時遺伝)により、同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との
関係を同定する。 罹病個体と未罹病個体との間のcDNAまたはゲノム配列の相違も測定するこ
とができる。いくつかまたはすべての罹病個体において変異が観察されるが、正
常個体においては観察されない場合、その変異は該疾患の原因である可能性があ
る。
【0041】 抗体 本発明のポリペプチドもしくはそれらのフラグメントまたはそのアナログ、あ
るいはそれらを発現する細胞を免疫原として用いて、ヒトEDG−1cポリペプ
チドに対して免疫特異的な抗体を得ることもできる。「免疫特異的」なる語は、
抗体が従来技術における他の関連ポリペプチドに対するアフィニティーよりも、
本発明のポリペプチドに対して実質的により大きなアフィニティーを有すること
を意味する。
【0042】 ヒトEDG−1cポリペプチドに拮抗して生じる抗体は、ポリペプチドまたは
エピトープ担持フラグメント、アナログまたは細胞を、動物、好ましくはヒト以
外の動物に、通常の実験法を用いて投与することにより得ることができる。モノ
クローナル抗体の産生には、連続的セルライン培養により得られる抗体を提供す
るいずれの方法も用いることができる。例えば、ハイブリドーマ法(Kohler,G. およびMilstein,C.、Nature 256:495-497(1975)、トリオーマ法、ヒトB-細 胞ハイブリドーマ法(Kozborら、Immunology Today 4:72(1983)およびEBV
-ハイブリドーマ法(Coleら、MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY、7 7−96頁、Alan R. Liss, Inc.,(1985))が挙げられる。
【0043】 一本鎖抗体を産生するのに記載された技術(米国特許第4946778号)を
適用して、本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体を産生できる。また、トラ
ンスジェニックマウスまたは他の哺乳動物を含め、他の生物を用いて、ヒト化抗
体を発現させることができる。 前記した抗体を用いて、ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定し
てもよく、あるいはアフィニティークロマトグラフィーによりポリペプチドを精
製してもよい。
【0044】 ヒトEDG−1cポリペプチドに対する抗体を用いて、とりわけ、細菌、真菌
、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHIV
−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;
喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症
;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再
狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;
創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精
神***、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経
障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症ま
たはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害を治療することもできる。
【0045】 ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物における免疫学的応答を誘起する方法であって
、抗体および/またはT細胞免疫応答を生じさせるに適当なヒトEDG−1cポ
リペプチドまたはそのフラグメントを哺乳動物に接種して、とりわけ、細菌、真
菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHI
V−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症
;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心
症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の
再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成
;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、
精神***、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神
経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症
またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害から該動物を防御することを
含む方法に関する。本発明のもう1つ別の態様は、哺乳動物における免疫学的応
答を誘導する方法であって、ヒトEDG−1c遺伝子をベクターを介してデリバ
リーし、かかる免疫学的応答を誘発させ、抗体を産生し、該動物を疾患から保護
するように、インビボにてヒトEDG−1cポリペプチドの発現を指令すること
を含む方法に関する。
【0046】 本発明のさらなる態様は免疫学的/ワクチン処方(組成物)であって、哺乳動
物宿主中に導入された場合、その哺乳動物にてヒトEDG−1cポリペプチドに
対する免疫学的応答を誘導する処方(該組成物はヒトEDG−1cポリペプチド
またはヒトEDG−1c遺伝子を含んでなる)に関する。ワクチン処方は、さら
に適当な担体を含んでいてもよい。ヒトEDG−1cポリペプチドは胃で分解さ
れるかもしれないため、好ましくは非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、皮内注射
等を包含する)に投与する。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、バッファー
、静菌剤および処方を患者の血液と等張にする溶質を含有してもよい水性および
非水性滅菌注射用溶液;ならびに懸濁剤または増粘剤を含んでいてもよい水性お
よび非水性滅菌懸濁液を包含する。処方を1回投与または複数回投与用容器、例
えば、密封アンプルおよびバイアルに入れて提供してもよく、使用直前に滅菌液
体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態にて保存してもよい。またワクチン処
方は、水中油系および当該分野で知られた他の系などの処方の免疫原性を高める
ためのアジュバント系を含んでいてもよい。用量は、ワクチンの比活性に依存し
ており、通常の実験により容易に決定することができる。
【0047】 スクリーニングアッセイ 本発明のEDG−1cポリペプチドは、本発明のEDG−1cポリペプチドに
結合し、それを活性化する化合物(アゴニストと称される)、またはEDG−1
cポリペプチドと受容体リガンドとの相互作用を阻害する化合物(アンタゴニス
トと称される)をスクリーニングするための方法にて用いることができる。かく
して、本発明のポリペプチドを用いて、例えば細胞、無細胞調製物、化学ライブ
ラリーおよび天然物の混合物における小型分子基質およびリガンドの結合を評価
してもよい。これらの基質およびリガンドは、天然の基質およびリガンドであっ
てもよく、あるいは構造または機能を模倣したものであってもよい。Coliganら 、Current Protocols in Immunology 1(2):第5章(1991)を参照のこと。
【0048】 EDG−1c蛋白は、多数の病原性を含む、多くの生物学的機能に関与してい
る。本発明によれば、EDG−1cを刺激するか、あるいはそのポリペプチドの
機能またはレベルを阻害する化合物および薬物を同定するためのスクリーニング
方法が提供される。一般に、アゴニストは、細菌、真菌、原生動物およびウイル
ス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHIV−2によって引き起こさ
れる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;
急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ
血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害
な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;
アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精神***、躁鬱、鬱病、譫
妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患およ
び虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレッ
ト症候群などの運動障害のような症状を治療および予防することを目的として利
用される。
【0049】 一般に、かかるスクリーニング操作は、本発明の受容体のポリペプチドを細胞
表面に発現する適当な細胞を作り出すことを含む。かかる細胞は、哺乳動物、酵
母、ドロソフィラ(Drosophila)またはイー・コリ(E.coli)由来の細胞を包含
する。詳細には、本発明の受容体をコードするポリヌクレオチドを用いて細胞を
トランスフェクトし、それによりEDG−1cポリペプチドを発現させる。つい
で、発現した受容体を試験化合物と接触させて結合または機能的応答の刺激もし
くは阻害を観察する。
【0050】 そのようなスクリーニング方法として、本発明のEDG−1cポリペプチドを
発現するのにトランスフェクトされる黒色素胞の使用が挙げられる。かかるスク
リーニング技法は、1992年2月6日公開の、PCT WO92/01810 に記載されている。そのようなアッセイは、本発明の受容体ポリペプチドをコー
ドする黒色素胞細胞を、受容体リガンド、例えばS−1−PまたはジヒドロS−
1−P、およびスクリーニングされる化合物の両方と接触させることにより、そ
の受容体ポリペプチドの活性化を阻害する化合物をスクリーニングするのに利用
することができる。そのリガンドにより生じるシグナルが阻害されるということ
は、化合物がその受容体のアンタゴニストである可能性があること、すなわち、
受容体の活性化を阻害する可能性のあることを示している。 この方法はまた、そのような細胞をスクリーニングする化合物と接触させ、か
かる化合物がシグナルを発生する、すなわち、受容体を活性化するかどうかを測
定することにより、受容体を活性化する化合物をスクリーニングするのに利用す
ることができる。
【0051】 他のスクリーニング方法は、受容体の活性化によって引き起こされる細胞外の
pHの変化を測定する系での、EDG−1cポリペプチドを発現する細胞(例え
ば、トランスフェクトされたCHO細胞)の使用を包含する。この方法において
、化合物を本発明の受容体ポリペプチドを発現する細胞に接触させてもよい。つ
いで、可能性のある化合物が受容体を活性化または阻害するかどうかを決定する
ために、セカンドメッセンジャー応答、例えば、シグナルトランスダクションま
たはpH変化を測定する。
【0052】 もう一つ別のスクリーニング方法として、その受容体がホスホリパーゼCまた
はDに連結されている、EDG−1cポリペプチドの発現が挙げられる。そのよ
うな細胞の代表例として、限定されるものではないが、内皮細胞、平滑筋細胞お
よび胚腎細胞が挙げられる。そのスクリーニングは、ホスホリパーゼの第2のシ
グナルから、受容体の活性化または受容体の活性化の阻害を検出することにより
行うこともできる。 もう一つ別の方法は、標識化されたリガンド、例えば、S−1−Pまたはジヒ
ドロS−1−Pの、その表面で受容体を発現する細胞への、または受容体を含有
する細胞膜への結合の阻害を測定することにより、アンタゴニストである化合物
、すなわち、本発明の受容体ポリペプチドの活性化を阻害する化合物をスクリー
ニングすることを包含する。かかる方法は、細胞がその表面で受容体を発現する
ように、真核細胞にEDG−1cポリペプチドをコードするDNAをトランスフ
ェクトすることを包含する。次に、標識された形態のリガンド、例えば、S−1
−PまたはジヒドロS−1−Pの存在下でその細胞を可能性のあるアンタゴニス
トと接触させる。リガンドは、例えば、放射活性により標識させることができる
。受容体に結合した標識リガンドの量を、例えば、トランスフェクトした細胞ま
たはこれらの細胞の膜に関連する放射活性を測定することにより決定する。化合
物が受容体に結合するならば、受容体に結合する標識されたリガンドが減少する
ことで決定されるように、標識リガンドの受容体への結合は阻害される。この方
法は結合アッセイと呼ばれている。この同じ方法は、通常、アゴニストを探すの
にも用いることができる。
【0053】 スクリーニング方法は、候補化合物と直接的または間接的に結合した標識によ
り、候補化合物のポリペプチドへの、あるいはそのポリペプチドもしくはその融
合蛋白を有する細胞または膜への結合を簡単に測定することができる。別法とし
て、スクリーニング方法は、候補化合物のポリペプチドへの結合の、標識された
競争物質(例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト)との競争を測定し、ある
いは定性的または定量的に検定することを含むこともできる。さらには、これら
のスクリーニング方法は、候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害により
発生するシグナルを生じるかどうかを、そのポリペプチドを有する細胞に適した
検出系を用いて試験することもできる。活性化阻害剤は、一般に、既知アゴニス
トの存在下でアッセイされ、候補化合物の存在がアゴニストによる活性化に及ぼ
す作用を観察する。さらには、スクリーニング方法は、候補化合物を本発明のポ
リペプチドを含有する溶液と混合して混合物を形成し、その混合物中のEDG−
1c活性を測定し、その混合物のEDG−1c活性を候補化合物を含まない対照
混合物と比較する工程からだけのものであってもよい。
【0054】 もう一つ別のスクリーニング方法は、目的とする受容体を発現するようにトラ
ンスフェクトされている、哺乳動物細胞(CHO、HEK293、Xenopus Oocy
tes、RBL−2H3等)の使用を包含する。カルシウムに結合すると蛍光シグ ナルを発するインジケーター色素を細胞にロードし、その細胞を試験物質および
受容体アゴニスト、例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pと接触させる
。蛍光シグナルの何らかの変化を、例えば、蛍光分光光度計または蛍光画像プレ
ート読取装置を用いて一定期間にわたって測定する。リガンドにより生じる蛍光
シグナルのパターンが変化することは、化合物がその受容体のアンタゴニストま
たはアゴニストの可能性があることを示すものである。
【0055】 もう一つ別のスクリーニング方法は、目的とする受容体を発現するようにトラ
ンスフェクトされており、さらにその受容体の活性化に関連する受容体遺伝子構
築物(例えば、適当なプロモーターの後方にある、ルシフェラーゼまたはベータ
−ガラクトシダーゼ)でトランスフェクトされている、哺乳動物細胞(CHO、
HEK293、Xenopus Oocytes、RBL−2H3等)の使用を包含する。細胞 を試験物質および受容体アゴニスト(リガンド)、例えばS−1−Pまたはジヒ
ドロS−1−Pと接触させ、その受容体遺伝子により生成されるシグナルを一定
期間後に測定する。ルミノメーター、分光光度計、蛍光計または使用する個々の
受容体構築物に適する他の装置を用いてシグナルを測定することができる。リガ
ンドにより生成されるシグナルが阻害されるということは、化合物がその受容体
のアンタゴニストである可能性があることを示すものである。
【0056】 アンタゴニストまたはアゴニストをスクリーニングするもう一つ別の方法は、
EDG−1cポリペプチドをコードするRNAをXenopus Oocytes(またはCH O、HEK293、RBL−2H3等)に導入し、受容体を一時的にまたは安定
して発現させることを含む。ついで、その受容体卵母細胞を、受容体リガンド、
例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pおよびスクリーニングすべき化合
物と接触させる。シグナル、例えば、cAMP、カルシウム、プロトンまたは他
のイオンを検出することで、その受容体の阻害または活性化を測定する。
【0057】 もう一つ別の方法は、EDG−1cポリペプチドが媒介するcAMPおよび/
またはアデニレートサイクラーゼの蓄積またはジムニション(dimunition)の阻
害または促進を測定することによる、EDG−1cポリペプチドの阻害剤をスク
リーニングすることを包含する。かかる方法は、真核細胞をEDG−1cポリペ
プチド受容体で一時的または安定してトランスフェクトし、細胞表面に受容体を
発現させることを包含する。ついで、EDG−1cポリペプチドリガンド、例え
ば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pの存在下で、その細胞を可能性のある
アンタゴニストに曝す。ついで、cAMPのレベルの変化を、例えば、ラジオイ
ムノアッセイまたは蛋白結合アッセイ(例えば、フラッシュプレートまたはシン
チレーション近接アッセイ)により一定期間にわたって測定する。cAMPレベ
ルの変化は、破壊細胞調製物中の、酵素、アデニルサイクラーゼの活性を直接測
定することにより測定することもできる。可能性のあるアンタゴニストが受容体
と結合し、EDG−1cポリペプチド−リガンド結合を阻害するならば、EDG
−1cポリペプチドの介在するcAMPまたはアデニルサイクラーゼ活性のレベ
ルは減少あるいは増加するであろう。
【0058】 アゴニストおよびアンタゴニストをスクリーニングする別の方法は、酵母、サ
ッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)での、内因性フェロ
モン応答経路に基づくものである。酵母の異株性菌は、2種類の有糸***的に安
定したハプロイド交配型、MATaおよびMATaにて存在することができる。
各細胞型は、対向する交配型細胞上にあるG−蛋白結合受容体に結合し、そして
細胞融合の前兆としてG1を阻止するようになるMAPキナーゼカスケードを作
動させる小型ペプチドホルモンを分泌する。フェロモン応答経路における特定の
遺伝子の遺伝的変化はフェロモンに対する正常な応答ならびにヒトG−蛋白結合
受容体の異種構造的発現および結合を改変することができ、内因性フェロモン受
容体を欠く酵母細胞中のヒト化G−蛋白サブユニットを下流にあるシグナル化経
路および受容体遺伝子に結合させることができる(例えば、米国特許第5063
154号;第5482835号;第5691188号)。このような遺伝的変化
は、限定されるものではないが、(i)内因性G−蛋白結合フェロモン受容体を
コードするSTE2またはSTE3遺伝子の欠失;(ii)通常、サイクリン依
存性キナーゼと結合して、細胞サイクルを阻止する蛋白をコードするFAR1遺
伝子の欠失;および(iii)FUS1遺伝子プロモーターに融合するレポータ
ー遺伝子の構築(ここで、FUS1は細胞融合に必要な膜アンカー糖蛋白をコー
ドする)を包含する。下流にあるレポーター遺伝子は、積極的な成長選択(例え
ば、FUS1−HIS3レポーターを用いるヒスチジンのプロトトロフィー)あ
るいは、用いる個々のレポーター構築物に応じて、比色、蛍光または分光測光的
にリードアウトすること(例えば、FUS1−LacZレポーターを用いるβ−
ガラクトシダーゼの誘発)が可能となる。
【0059】 酵母細胞をさらに遺伝子操作し、ランダムペプチドライブラリーから由来の小
型ペプチドを発現および分泌させることができる。その幾つかは異種構造的に発
現させたヒト(または哺乳動物)G−蛋白結合受容体の自己分泌活性化を可能と
する(Broachら、Nature 384:14−16、1996;Manfrediら、Mol.Cell.Biol. 16 :4700−4709、1996)。このことから、特徴付けられた受容体あるいはオーファ
ン受容体を活性化する代用品であるペプチドアゴニストの迅速な直接的成長選択
がなされる。また、レポーター遺伝子リードアウト(例えば、FUS1−Lac
Z)に結合したヒト(哺乳動物)G−蛋白結合受容体を機能的に発現する酵母細
胞を、公知リガンド、生物学的抽出物のフラクションおよび天然のまたは代替の
いずれかのリガンドの化合物をハイスループットでスクリーニングするためのプ
ラットホームとして用いることができる。十分な強度を有する(天然または代替
のいずれかの)機能的アゴニストを、G−蛋白結合受容体アンタゴニストを同定
するための酵母細胞をベースとするアッセイにおけるスクリーニング手段として
用いることができる。例えば、アゴニストはFUS−HIS3受容体と一緒にな
って細胞の成長を促進するであろうし、あるいはFUS1−LacZと一緒にな
って細胞の積極的なリードアウトを付与するであろう。しかし、アゴニストによ
り誘発される成長を阻害し、あるいは積極的なリードアウトを否定する候補化合
物はアンタゴニストである。この目的のために、酵母系は、その利用が容易であ
ること、および無効受容体であること(内因的G−蛋白結合受容体を欠くこと)
を背景に、アゴニストまたはアンタゴニストの同定能を干渉することの多い、哺
乳動物発現系に比べて有利である。
【0060】 本発明はまた、EDG−1cポリペプチドとの結合能を有することが知られて
いない新規なリガンドを同定する方法を提供する。アゴニストを同定するための
上記したすクリーニングアッセイを用いて新たなリガンドを同定することができ
る。 本発明はまた、上記したスクリーニング方法より得られるアゴニストおよびア
ンタゴニストをも意図とするものである。 可能性のあるEDG−1cポリペプチド受容体アンタゴニストとして、例えば
、受容体の活性が妨げられるように、受容体に結合するが、第2メッセンジャー
応答を惹起しない、ペプチド模倣体、合成有機分子、天然産物、抗生物質等が挙
げられる。 可能性のあるアンタゴニストはまた、EDG−1cポリペプチド受容体のリガ
ンドに密接に関連する蛋白、すなわち、生物学的機能を失っており、EDG−1
cポリペプチド受容体に結合しても、何ら応答を示さない、リガンドのフラグメ
ントを包含する。
【0061】 このようにもう一つ別の態様において、本発明は、EDG−1cポリペプチド
のアゴニスト、アンタゴニストおよびリガンドを同定するためのスクリーニング
キットであって、 (a)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加
えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−Pまたはジヒ
ドロS−1−Pを含むポリペプチド; (b)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加
えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−Pまたはジヒ
ドロS−1−Pを含むポリペプチドを発現する組換え細胞;または (c)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加
えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−Pまたはジヒ
ドロS−1−Pを含むポリペプチドを発現する細胞膜 を含むスクリーニングキットに関する。 かかるいずれのキットにおいても、(a)、(b)または(c)が実質的な成
分を含みうることが認識されるであろう。
【0062】 上記したように、可能性のあるアンタゴニストは、正常な生物学的活性が妨げ
られるように、EDG−1cポリペプチド受容体に結合し、その受容体がリガン
ドに近寄り難いようにする小型分子である。小型分子として、例えば、限定され
るものではないが、小型ペプチドまたはペプチド様分子が挙げられる。 可能性のあるアンタゴニストはまた、リガンドに結合し、そのリガンドが膜結
合したEDG−1cポリペプチド受容体と相互作用することを防止する、EDG
−1cポリペプチド受容体の可溶性形態、例えば、受容体のフラグメントを包含
する。
【0063】 スクリーニング方法は、候補化合物と直接結合した、または間接的に結合した
標識手段により、その候補化合物のポリペプチドへの結合、または該ポリペプチ
ドを有する細胞もしくは膜への、またはその融合蛋白への結合を簡単に測定する
ことができる。さらには、これらのスクリーニング方法は、候補化合物がポリペ
プチドの活性化または阻害により発生するシグナルを生じるかどうかを、そのポ
リペプチドを有する細胞に適した検出系を用いて試験することもできる。活性化
の阻害剤は、一般に、既知アゴニストの存在下でアッセイされ、候補化合物の存
在がアゴニストによる活性化に及ぼす作用を観察する。構造上活性なポリペプチ
ドを、アゴニストまたは阻害剤の不在下にて、候補化合物がポリペプチドの活性
化の阻害をもたらすか否かを試験することにより、逆アゴニストまたは阻害剤を
スクリーニングする方法に用いることができる。さらには、スクリーニング方法
は、候補化合物を本発明のポリペプチドを含有する溶液と混合して混合物を形成
し、その混合物中のEDG−1c活性を測定し、その混合物のEDG−1c活性
を候補化合物を標体と比較する工程からだけのものであってもよい。融合蛋白、
例えば、Fc部とEDG−1cポリペプチドとから形成されるものを、ハイスル
ープットスクリーニングアッセイにて用い、本発明のポリペプチドのアンタゴニ
ストを同定するのに用いることもできる(D.Bennettら、J.Mol.Recognition、8
:52−58(1995);および K.Johansonら、J.Biol.Chem.、270(1 6):9459−9471(1995)を参照のこと)。
【0064】 本発明のポリペプチドは従来の低容量スクリーニング方法にて利用することも
でき、また、ハイスループットスクリーニング(HTS)フォーマットにて利用
することもできる。かかるHTSフォーマットは、十分に確立された96−ウェ
ルの、最近では、384−ウェルのマイクロタイタープレートの使用だけでなく
、Schullekら、Anal Biochem.、246:20−29(1997)に記載される ようなナノウェル(nanowell)方法などのエマージング(emerging)方法も包含
するものである。
【0065】 予防および治療方法 本発明は、過剰および不十分な量の両方のヒトEDG−1c受容体活性に関連
する異常な症状の治療方法を提供する。 ヒトEDG−1c受容体が過剰な場合、いくつかの方法を用いることができる
。1の方法は、リガンドのヒトEDG−1c受容体との結合を遮断することによ
り、または第2シグナルを阻害することにより活性化を阻害するのに効果的な量
の前記した阻害化合物(アンタゴニスト)を医薬上許容される担体と共に対象に
投与し、そのことにより異常な症状を改善することを含む。 もう1つ別の方法において、内因性ヒトEDG−1cと競争してなおもリガン
ドとの結合能を有するヒトEDG−1cポリペプチドの可溶形態を投与してもよ
い。かかる競争物質の典型例はヒトEDG−1cポリペプチドのフラグメントを
含む。
【0066】 さらにもう1つ別の方法において、発現遮断法を用いて内因性ヒトEDG−1
cをコードする遺伝子の発現を阻害することもできる。公知のかかる方法は、内
部生成した、あるいは別個に投与されたアンチセンス配列の使用を含む。例えば
、Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC
Press,Boca Raton, FL(1988)中、O'Connor、J.Neurochem 56:560(1991)を
参照のこと。別法として、遺伝子と共に三重らせんを形成するオリゴヌクレオチ
ドを供給することもできる。例えば、Leeら、Nucleic Acids Res 6:3073(1979
);Cooneyら、Science 241:456(1988);Dervanら、Science 251:1360(199
1)を参照のこと。これらのオリゴマーはそれ自体を投与することができ、ある いは関連するオリゴマーをインビボで発現させることもできる。
【0067】 ヒトEDG−1c受容体およびその活性の過少発現に関連する異常な症状を治
療するのに、またいくつかの方法が利用可能である。1の方法は、ヒトEDG−
1c受容体を活性化する治療上有効量の化合物(すなわち、前記のアゴニスト)
を医薬上許容される担体と組み合わせて対象に投与し、そのことにより異常な状
態を改善することを含む。別法として、遺伝子治療を用いて、対象中の関連細胞
によるヒトEDG−1c受容体の内因的生成を有効ならしめてもよい。例えば、
前記のごとく、複製欠損レトロウイルスベクターにて発現するように、本発明の
ポリヌクレオチドを操作してもよい。ついで、該レトロウイルス発現構築物を単
離し、本発明のポリペプチドをコードするRNA含有のレトロウイルスプラスミ
ドベクターでトランスデュースしたパッケージング細胞中に導入して、パッケー
ジング細胞が目的とする遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を生成するようにして
もよい。これらのプロデューサー細胞を対象に投与して細胞をインビボで操作し
、インビボでポリペプチドを発現するようにしてもよい。遺伝子治療の概説とし
ては、Human Molecular Genetics,T.Strachan and A. P. Read, BIOS Scientifi
c Publishers Ltd(1996)中、第20章、Gene Therapy and other Molecular G
enetic-based Therapeutic Approaches(およびその中の引用文献)を参照のこ と。
【0068】 処方および投与 可溶形のヒトEDG−1cポリペプチドのごときペプチド、ならびにアゴニス
トおよびアンタゴニストペプチドまたは小型分子を、適当な医薬担体と組み合わ
せて処方してもよい。かかる処方は、治療上有効量のポリペプチドまたは化合物
、および医薬上許容される担体もまたは賦形剤を含んでなる。かかる担体として
は、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、お
よびその組み合わせを包含するが、これらに限定されない。処方は投与経路に適
したものとすべきであり、当業者によく知られている。さらに本発明は、前記し
た本発明の組成物の1種またはそれ以上の成分を充填した、1個またはそれ以上
の容器を含んでなる医薬パックおよびキットにも関する。
【0069】 本発明のポリペプチドおよび他の化合物を単独で使用してもよく、あるいは治
療化合物のごとき他の化合物と一緒に使用してもよい。 医薬組成物の全身系投与の好ましい形態は、典型的には静脈注射による注射を
包含する。皮下、筋肉内または腹腔内などの他の注射経路を用いることもできる
。全身系投与のための別の手段は、胆汁酸塩またはフシジン酸などの浸透剤また
は他の界面活性剤を用いる経粘膜または経皮投与を包含する。加えて、腸溶処方
またはカプセル処方にうまく処方されるならば、経口投与も可能である。これら
の化合物の投与は、膏薬、パスタ、ゲル等の形態にて、局所的および/または局
在化したものであってもよい。
【0070】 必要な用量範囲は、ペプチドの選択、投与経路、処方の性質、対象の症状の性
質、および顧問医の判断に依存する。しかしながら、適当な用量は対象1kg当
たり0.1ないし100μgの範囲である。しかし、使用可能な種々の化合物お よび種々の投与経路の効力の違いを考慮すれば、必要な用量は広範囲なものと思
われる。例えば、経口投与には静脈注射よりも多い用量が必要であると考えられ
る。当該分野においてよく知られた最適化のための標準的な経験的慣用操作を用
いてこれらの用量の変更を行うことができる。 「遺伝子治療」と称されることも多い、前記した治療方法において、治療に用
いられるポリペプチドを対象中において内在的に得ることもできる。よって、例
えば、レトロウイルスプラスミドベクターを用いて対象由来の細胞をDNAまた
はRNAなどのポリヌクレオチドで操作し、ポリペプチドをエクスビボでコード
してもよい。ついで、細胞を対象に導入する。
【0071】 (実施例) 実施例1:酵母細胞発現 本発明の受容体を、アンピシリン耐性用遺伝子、複製のColE1起点および
サッカロマイセス・セレビシエLEU2遺伝子を含有する、平均2ミクロンのサ
ッカロマイセス・セレビシエ−イー・コリのシャトルプラスミドに担持されたP
GK1プロモーターを用いて、サッカロマイセス・セレビシエで構築的に発現さ
せた。5’および3’UTRを取り除くことでヒトEDG−1c cDNAを修 飾し、それを酵母発現ベクター中にサブクローニングした。標準的酵母遺伝的技
法を用いて酵母細胞中に導入した後、C−末端にタグを付したヒトEDG−1c
構築物およびそのエピトープタグに対する抗体を用いるウェスタンブロッティン
グにより、ヒトEDG−1cポリペプチド発現を検出した。ヒトEDG−1cポ
リペプチド(タグ化せず)の機能性発現を実施例9に記載されるように決定した
【0072】 実施例2:結合および機能アッセイのためのリガンドバンク 600個を超える推定の受容体リガンドのバンクをスクリーニングのために作
成した。そのバンクは、ヒト7膜貫通(7TM)受容体を介して作用することが
知られているトランスミッター、ホルモンおよびケモカイン;ヒト7TM受容体
の推定アゴニストであってもよい天然に存在する化合物、哺乳動物の対応物がま
だ同定されていない哺乳動物以外の生物学的活性ペプチド;および、天然には見
いだされないが、未知の天然リガンドとともに7TM受容体を活性化する化合物
を含んでなる。最初に、このバンクを使用して、機能性(即ち、カルシウム、c
AMP、マイクロフィジオメーター、卵母細胞電気生理学等、以下を参照のこと
)および結合アッセイの両方を用いて、既知のリガンド用の受容体をスクリーニ
ングする。
【0073】 実施例3:リガンド結合アッセイ リガンド結合アッセイは受容体薬理学を確認するための直接的方法を提供し、
それはハイスループットフォーマットに適合している。精製された受容体のリガ
ンドを、結合研究のために高比活性(50-2000Ci/ミリモル)に放射性 標識する。ついで、放射性標識の工程がリガンドの受容体に対する活性を消失さ
せないように測定を行う。緩衝液、イオン、pHおよびヌクレオチドのごとき他
のモジュレーターに関するアッセイ条件を最適化し、膜および全細胞受容体供給
源のいずれについても使用可能なシグナル対ノイズ比を確立する。これらのアッ
セイについて、全結合放射活性から過剰の非標識競合リガンドの存在下で測定さ
れた放射活性を引いたものとして、特異的な受容体結合が定義される。可能なら
ば、一つ以上の競合リガンドを使用して、残存する非特異的結合を定義する。
【0074】 実施例4:アフリカツメガエル卵母細胞での機能アッセイ 標準的方法に従って、RNAポリメラーゼを用いて、本発明の受容体cDNA
をコードする直鎖状にされたプラスミド鋳型からのキャップRNA転写物をイン
ビトロで合成する。インビトロ転写物を最終濃度0.2mg/mlになるように 水中に懸濁させる。成体メスのカエルから卵巣葉を取り出し、ステージVの脱胞
卵母細胞を得、マイクロインジェクション装置を用いて、RNA転写物(10n
g/卵母細胞)を50nlボーラス(bolus)で注入する。2つの電極電圧クラ ンプを使用して、アゴニスト曝露に応答した個々のアフリカツメガエル卵母細胞
からの電流を測定する。室温でCa2+を含まないバース培地(Barth's medium)
中で記録する。アフリカツメガエルの系は、既知のリガンドおよび活性化リガン
ドについて組織/細胞抽出物をスクリーニングするために使用することができる
【0075】 実施例5:微小生理機能測定アッセイ 多種のセカンドメッセンジャー系の活性化により、細胞から少量の酸の放出が
起こる。生成した酸は、主に、細胞内シグナリング工程にエネルギーを供給する
ために必要な代謝活性を増大させる。細胞の周りの培地のpH変化は非常に小さ
いが、CYTOSENSOR微小生理機能測定器(Molecular Devices Ltd.,Men
lo Park, CA)によって検出可能である。かくして、CYTOSENSORは、 本発明のG蛋白結合受容体などの細胞内シグナル伝達経路を利用するエネルギー
にカップリングしている受容体の活性化を検出することができる。
【0076】 実施例6:抽出物/細胞上清スクリーニング 多数の哺乳動物受容体が存在し、それらについて今のところ同種の活性化リガ
ンド(アゴニスト)は残っていない。かくして、これらの受容体の活性リガンド
は、現在までに同定されたリガンドバンク中に含まれていなくてもよい。従って
、天然のリガンドを同定するために組織抽出物に対して本発明の7TM受容体を
(カルシウム、cAMP、微小生理機能測定器、卵母細胞電気生理学などの機能
的スクリーニングを使用して)機能的にもスクリーニングする。活性化リガンド
が単離同定されるまで、陽性の機能応答を生じる抽出物を連続して分画すること
ができる。
【0077】 実施例7:カルシウムおよびcAMPの機能アッセイ HEK293細胞において発現している7TM受容体は、PLCの活性化およ
びカルシウムの移動、および/またはcAMP刺激または阻害に機能的にカップ
リングしていることが明らかにされている。受容体のトランスフェクションに付
したまたはベクター制御細胞におけるHEK293細胞の基礎カルシウムレベル
は、正常な100nMないし200nMの範囲にて観察された。組換え受容体を
発現するHEK293細胞をfura2で負荷し、カルシウム移動を誘導するア
ゴニストについて、1日で150を超えるリガンドを選択し、または組織/細胞
抽出物を評価する。同様に、組換え受容体を発現するHEK293細胞を、標準
的cAMP定量アッセイを用いてcAMP産生の刺激または阻害について評価す
る。応答が受容体を発現するトランスフェクトされた細胞にのみ独特であるかど
うかを調べるために、ベクター制御細胞において、カルシウムの一時的変動また
はcAMP変動を引き起こすアゴニストを試験する。
【0078】 実施例8:トランスフェクトされていないHEK293細胞におけるS−1−P
誘発のCa2+移動 HEK293細胞は強いカルシウム移動応答の濃度依存的方式でS−1−Pに
応答し、このことは該細胞がS−1−Pに応答する内因的受容体を含有すること
を示すものである。図3はトランスフェクトされていないHEK293細胞に対
するS−1−Pについての濃度応答曲線を示す。データは96ウェル蛍光画像読
取装置(FLIPR)を用いて得た。各点はFLIPR上の6−8個のウェルの
平均である。
【0079】 実施例9:酵母におけるS−1−P誘発のレポーター遺伝子発現 ヒトEDG−1c受容体を、内因的酵母G蛋白および/または共同発現した酵
母/ヒトキメラG蛋白、および/またはヒトG蛋白を含有する酵母菌株にて発現
させた。使用する酵母菌株はフェロモン応答経路における遺伝子の変異、例えば
、(i)内因性G−蛋白結合フェロモン受容体をコードするSTE2またはST
E3遺伝子の欠失;(ii)一般に、細胞サイクルの阻止に至るサイクリン依存
的キナーゼに付随する蛋白をコードするFAR1遺伝子の欠失;および(iii
)FUS1遺伝子プロモーターに融合したレポーター遺伝子の構築(この場合、
FUS1は細胞融合に不可欠な膜アンカー糖蛋白をコードする)を有する。下流
にあるレポーター(FUS1−LacZ)はリガンドに対する応答にて比色的ま
たは蛍光測光的な読取を可能とする。ヒトEDG−1cを発現するFUS1−L
acZ細胞は、ガラクトシダーゼの発現により測定されるような、S−1−Pに
対する受容体依存的応答を示した。図5に示されるこの応答は、ヒトEDG−1
c受容体の酵母または酵母/ヒトのキメラG−蛋白に対する機能的カップリング
を示す。
【0080】 実施例10:S−1−P誘発の、ラット新生児筋細胞における用量依存的細胞肥
大 S−1−Pをインビトロにおける新生児心筋細胞モデルでの肥大を誘発する能
力について試験した。心筋細胞肥大の評価は4種の異なるパラメーター:蛋白合
成(トリチウム化されたフェニルアラニンの取込みおよび蛋白含量の増加)、ト
リチウム化されたチミジンの取込み(繊維芽細胞汚染の評価)、脳ナトリウム排
泄増加性ペプチド(BNP)放出および形態学的パラメーターを用いて測定した
。内部対照試料として100μM濃度のフェニレフリン(PE)を用いる。S−
1−Pを10nM、100nMおよび1μM(n=3)で加えた。S−1−Pは
、各濃度で、対照となる細胞の値と比べて、蛋白含量、フェニルアラニンの組込
みおよびBNP分泌が増加すると共に細胞肥大を誘発した。図6はラット新生児
の心筋細胞に対するS−1−Pの濃度応答を示す。培養中の心筋細胞は、インビ
ボにて観察される筋細胞肥大の特徴、例えば、形態(クリスタルバイオレットで
染色した後に光学顕微鏡を用いて視覚化した形態)、蛋白含量、および遺伝子発
現のパターンの変化を示す。例えば、S−1−Pは、1μM(n=3)で、対照
となる細胞の値と比べて、各々、35.6%±6.3;30.1%±9.2および1
1.4%±1.8の蛋白含量、フェニルアラニンおよびチミジンの取込みが増加す
ると共に細胞肥大を誘発した。BNP分泌は対照と比較してS−1−P処理の心
筋細胞で4倍大きかった。
【0081】 実施例11:ヒト心臓病理学におけるヒトEDG−1c mRNA発現 1%ホルムアルデヒド−アガロースゲル上に2μgの各試料のポリA+RNA
を分画させ、ナイロン膜(Hybond N+、アメルシャム)上にブロットし、その後 に標準方法(Sambrookら、1989)を用いてヒトEDG−1c遺伝子を含有す
るDNAフラグメントと用いてハイブリダイゼーションをさせるノーザンブロッ
ト解析を行った。DNAプローブを(32P)−dCTPおよびレディープライ
ム(Ready-prime)標識化システム(アメルシャム)を用いて標識した。ノーザ ンブロットを65℃で一夜にわたってハイブリッドさせ、つづいて55℃で0. 1xSSC、0.1%SDSで洗浄し、X−線フィルムに2−12時間暴露した 。ヒト心臓の病理学的ブロット膜でのノーザンブロット実験は、膨張した心筋症
およびうっ血性試料にてEDG−1受容体のmRNAが再現的に過剰発現するこ
とを示した。
【0082】 実施例12:S−1−Pの単離した灌流心臓に対する機能的作用 S−1−Pの機能的作用を単離したウサギの灌流心臓にて試験した。S−1−
P(10nM)はわずかに負の変力効果を生じさせ、その値は、薬物投与の10
分後で、対照群およびS−1−P処理群の各々で96.09±6mmHgおよび 84.7±6.3mmHgであった。血管収縮作用を反映する、AoP(大動脈圧
)の増加、すなわち、ビヒクル(メタノール0.001%)に比較して処理の5 分後で約30%の増加が観察された。LVEDP(左心室最終拡張期圧)の著し
い減少も観察された。
【0083】 実施例13:ヒトEDG−1c受容体を用いて安定的にトランスフェクトしたR
BL2H3細胞におけるS−1−P誘発のカルシウム移動応答 図3で得られた結果に基づいて、S−1−PがHEK293細胞で内因性応答
を示すことが明らかにされた。多くの細胞系を試験し、内因的受容体を通してS
−1−Pに応答しないであろう細胞を同定した。同定した細胞系はRBL2H3
細胞であった。EDG−1c受容体の安定した細胞系はRBL2H3細胞系で調
製された。機能的に活性なクローンの発現を蛍光プレート読取装置(FLIPR
)を用いて追跡した。S−1−Pに対する数種のクローンの応答を図7に示す。
この図からわかるように、最良のクローンは濃度依存性方式にて約10−20n
MのEC50で応答する。さらに、最良のクローンを特徴付け、それを図8に示す
。10−20nMの範囲にある同様のEC50で細胞はEDG−1cを介してS−
1−Pおよびジヒドロ−S−1−Pに高い強度で応答し、μMの範囲にあるEC
50でスフィンゴシンホスホリルコリン(SPPC)にわずかに応答した。細胞は
リソホスファチジン酸(LPA、EDG2受容体リガンド)に対して応答しなか
った。内因性受容体、すなわち、ロイコトリエンD4(LTD4)およびATPに
対する応答を図示し、細胞が機能的に優れていたことを明らかにする。これらの
内因性リガンドはこれらの細胞に対して予想通りのEC50値を示した。RBL2
H3細胞ではなく、HEK293細胞に対してムスカリンおよび内因性リガンド
は応答しなかった。
【0084】 限定するものではないが、本願明細書に引用する特許および特許出願を含め、
すべての刊行物を、たとえ個々の刊行物が十分に開示されているならば出典を明
示することにより本明細書に組み入れると具体的かつ個別的に指示していても、
出典明示により本明細書の一部とする。 上記した記載は、その好ましい具体例を含め、本願発明を十分に開示するもの
である。本明細書中に詳細に開示される具体例の修飾および改良は上記の特許請
求の範囲の範囲内にある。さらに工夫することなく、当業者であれば、上述した
記載にしたがって、本発明を最大限利用できると思料する。したがって、本明細
書に示される実施例は単なる例示にすぎず、本発明の範囲を何ら限定するもので
はない。独占的権利または特権を請求する本発明の範囲は上記した特許請求の範
囲に記載したとおりである。
【0085】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/705 C07K 16/28 16/28 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP (71)出願人 スミスクライン・ビーチャム・ラボラトワ ール・ファルマソーティク SMITHKLINE BEECHAM LABORATOIRES PHARMA CEUTIQUES フランス92731ナンテール・セデックス、 エスプラナード・シャルル・ド・ゴール6 番 (71)出願人 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート (71)出願人 パメラ・ステイデル アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州ウ ェイン、ノース・ウェイン・アベニュー 407番 (72)発明者 ダーク・ジェイ・バーグズマ アメリカ合衆国19312ペンシルベニア州バ ーウィン、アイリッシュ・ロード271番 (72)発明者 ジョナサン・ケイ・チェインバーズ イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー ルドハーバー・ロード (72)発明者 ウィニー・チャン アメリカ合衆国19380ペンシルベニア州ウ エスト・チェスター、シェフィールド・レ イン21番 (72)発明者 ランドール・ケイ・ジョンソン アメリカ合衆国19003ペンシルベニア州ア ードモア、ランフェア・サークル71番 (72)発明者 ナシラ・カンドゥディ フランス、エフ−35762サン・グレゴワー ル、リュ・ドゥ・シェスネ・ボルガル4番 (72)発明者 ジョージ・ピー・リビ アメリカ合衆国19083ペンシルベニア州ヘ イバータウン、ストラスモア・ロード400 番 (72)発明者 フィリップ・ロベール フランス、エフ−35762サン・グレゴワー ル、リュ・ドゥ・シェスネ・ボルガル4番 (72)発明者 ジェフリー・エム・ステイデル アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州ウ ェイン、ノース・ウェイン・アベニュー 407番 (72)発明者 シラー・ウィルソン イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー ルドハーバー・ロード Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA63 CA04 DA12 FA15 GA11 GA18 GA19 HA01 HA12 HA15 4B064 AG20 AG27 CA06 CA19 CC24 CE04 CE10 DA01 DA13 4B065 AA80X AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA17 ZA362 4H045 AA11 AA20 AA30 BA10 CA46 DA50 DA76 DA86 EA21 EA22 EA23 EA26 EA28 EA29 EA31 FA74 GA06 GA21

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列ま
    たはそのヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含む単離されたポリヌ
    クレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAまたはRNAである請求項1記載
    のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ヌクレオチド配列が配列番号1のヌクレオチド配列を含む請
    求項1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号2に示されるポリペプチド配列を含む単離されたポ
    リペプチド。
  5. 【請求項5】 和合的宿主細胞中にある場合に、請求項4に記載のポリペプ
    チドを産生する能力を有するポリヌクレオチドを含む発現系。
  6. 【請求項6】 宿主細胞が、適当な培養条件下、当該ポリペプチドを産生す
    るように、請求項5に記載の発現系を細胞に導入する工程を含む組換え宿主細胞
    の産生方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法により産生される組換え宿主細胞。
  8. 【請求項8】 ポリペプチドを発現する請求項7に記載の組換え宿主細胞の
    膜。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の宿主細胞をポリペプチドを産生するのに十
    分な条件下で培養し、そのポリペプチドを培養物より回収することを含むポリペ
    プチドの産生方法。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載のポリペプチドに対して免疫特異的な抗体
  11. 【請求項11】 請求項4に記載のポリペプチドのアゴニストまたはアンタ
    ゴニストを同定する方法であって: (a)化合物のポリペプチドへの結合に応じて検出可能なシグナルを供給する
    ことのできる第2成分と結び付くポリペプチドをその表面にて発現する細胞を、
    化合物のポリペプチドとの結合を可能とする条件下、スクリーニングすべき化合
    物と接触させ;および (b)化合物とポリペプチドとの相互作用により形成されるシグナルのレベル
    を測定することにより、化合物がポリペプチドに結合して、そのポリペプチドを
    活性化するか、または阻害するかどうかを測定する ことからなる方法。
  12. 【請求項12】 さらに、標識または標識されていないスフィンゴシン−1
    −ホスフェートあるいはジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートの存在下で
    、アゴニストまたはアンタゴニストの同定を行うことからなる、請求項11記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 請求項4に記載のポリペプチドのアゴニストまたはアンタ
    ゴニストを同定する方法であって: 候補化合物の存在下、化合物のポリペプチドへの結合を可能とする条件下で、
    リガンドの、その表面にてポリペプチドを発現する細胞への、あるいは該ポリペ
    プチドを含有する細胞膜への結合の阻害を測定し、ポリペプチドに結合したリガ
    ンドの量を測定することからなる、リガンドの結合を減少させることのできる化
    合物がアゴニストまたはアンタゴニストであるような、アゴニストまたはアンタ
    ゴニストの同定方法。
  14. 【請求項14】 リガンドが標識または標識されていないスフィンゴシン−
    1−ホスフェートまたはジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートである、請
    求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項4に記載のポリペプチドの機能またはレベルを刺激
    または阻害する化合物を同定するためのスクリーニング法であって: (a)候補化合物と直接的もしくは間接的に結合した標識により、候補化合物
    のポリペプチド(あるいはポリペプチドを担持する細胞または膜)への結合また
    はその融合蛋白を測定し、あるいは定量的または定性的に、その結合または融合
    蛋白を検出する方法; (b)標識した競合物質、好ましくはスフィンゴシン−1−ホスフェートまた
    はジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートの存在下で、候補化合物のポリペ
    プチド(あるいはポリペプチドを担持する細胞または膜)への結合の競合作用あ
    るいはその融合蛋白を測定する方法; (c)ポリペプチドを担持する細胞または細胞膜に適する検出系を用い、ポリ
    ペプチドの活性化または阻害により発生するシグナルを候補化合物が形成するか
    どうかを試験する方法; (d)候補化合物をポリペプチドを含む溶液と混合して混合物を形成させ、そ
    の混合物中のポリペプチドの活性を測定し、その混合物の活性を候補化合物を含
    まない対照となる混合物の活性と比較する方法;および (e)候補化合物の該ポリペプチドをコードするmRNAの産生における作用
    および細胞中の該ポリペプチドを検出する方法 からなる群より選択される方法を含む、スクリーニング法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の方法により同定されるアンタゴニスト
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の方法により同定されるアゴニスト。
  18. 【請求項18】 ヒトEDG−1cポリペプチドの活性または発現を阻害す
    る必要のある対象の治療法であって、 (a)治療上有効量の請求項16に記載のアンタゴニストを対象に投与するこ
    とからなる方法。
  19. 【請求項19】 対象がうっ血性心不全、左心室肥大および不整脈からなる
    群より選択される疾患を患っている、請求項18記載の方法。
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