JP2002503999A - 関節、特に指、足指、または手首の関節用の体内人工関節補装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 関節用の体内人工関節補装具は、相互に作用する双方の関節部品（１５ｈ、１６ｈ）は、凸面関節頭（１５ｈ）の本体軸（Ｍ２ｈ、Ｍ２ｈ’）の近傍に固定され、かつ、関節の曲げ方向の長溝（２２ｈ）を通って延びている紐状の連結部材（２１ｈ）によって連結される。連結部材は関節（１１ｈ）の接触面（１９ｈ、ｈ’、２０ｈ、ｈ’）の間に遊隙（３１ｈ）を確保する。これは凸面関節部品（１６ｈ）内の***部（５０ｈ、４３ｈ）によって溝壁（５５ｈ、５５ｈ’）とま摩擦から保護されている。凹面関節部（１６ｈ）の***部（４３ｈ、５０ｈ）と凸面関節部（１５ｈ）の窪み（４９ｈ）とは、窪みと***部との間の側方の運動遊隙が関節の側方への曲げに関する運動の自由度を規定するように相互に動作する。好適な実施形態では、表面が球形であることにより、関節のどの位置に負荷がかかった場合でも、少なくとも一対の対応する慴動面（１９ｈ、２０ｈ；１９ｈ’、２０ｈ’）が双方の関節頭上で互いに平坦に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】 関節、特に指、足指、または手首の関節用の体内人工関節補装具発明の分野 この発明は、関節の近位部品と遠位部品とからなり、一方の関節部品は本体軸 に対してほぼ凸面の接触面を有し、他方の関節部品はこれに対応するほぼ凹面の 接触面を有し、かつそれらの関節部品は繊維状または帯状の部品からなる牽引力 を伝達する可撓性の連結部材と連結されている関節、特に指、足指、または手首 の関節用の体内人工関節補装具に関する。従来の技術 自然の指節関節（ＭＣＰ）によって、指は関節の曲げに応じて異なる側方運動 の自由が得られる。曲げた時には、側方運動の自由度はゼロから僅か数度である が、伸張時には約３０°である。その上、指の軸を支点とした限定された受動的 回転が可能である。指節間関節によっては、曲げ角度に関わりなく、自由に側方 に動かせる遊隙はほとんど得られず、関節部品分は互いに極めて僅かしか回転で きない。このように、それぞれの関節は伸張と曲げ、回転、および側方への曲げ に関して特有の自由度を有している。 関節を中心に曲げ、伸張、および回転の自然な動きを可能にし、しかも一方で は掌部に対する指の運動経路の制御を保持するため、フランス特許出願ＦＲ−Ａ １−２ ７３６ ５３６号は半球形の近位関節部品、これに対応する凹面を備え た遠位関節部品、おおよび可撓性の材料からなる棒を有する連結部および“プロ グラミング”部を備えた指関節用の体内人工関節補装具を提案している。棒は、 骨髄管内に植え込まれた関節部品のピン内に軸方向に配置され、かつ関節頭の表 面までの距離が縮小すると共に、トランペット形に拡張するようにほぼ円筒形に 始まる案内管内の双方の関節部品内に取付けられている。案内管と連結棒との連 係によって、自由に動かせる範囲が規定される。連結棒の“形状記憶”を有する 合金の形状、サイズ、および場合によっては事前プログラミングが関節の運動経 緯を規定する。 このような関節には、可撓性の連結棒が同時に多くの役割を果たさなければな らないという欠点がある。従って、この関節は様々な方向に異なる可撓性を有し ていなければならず、磨耗強くなければならず、場合によっては形状記憶を備え ていなければならない。これはある程度の剛性を有し、しかも可撓性でなければ ならない。その上、材料は身体に調和し、寿命が長くなければならない。すなわ ち疲労しないもとしなければならない。 米国特許明細書第５，５３４，０３３号には、関節部品が骨髄管に植え込み可 能なそれぞれ１つの皿を有し、その空洞にセラミックまたはカーボン製の関節頭 が弾性接着剤によって固定され、関節頭は互いに慴動して接触し、双方の関節部 品が連結手段によって連結さている人工補装具の整形植え込み方法が提案されて いる。連結手段は関節頭を包む被包、または関節頭内の穴を貫いて案内される糸 である。互いに距離を隔てた２本の糸も提案されている。これらの糸は関節頭内 の穴を貫いて、または関節頭の周囲を案内されることができる。糸の機能は、脱 臼しないように関節部品を案内することにある。この文献には、連結手段が関節 の動きにどのように反応するかは記載れていない。連結手段は弾性でなければな らず（編んだドラコン（Dracon））またはばねに固定されるものと推測される。 いずれの場合も図面および説明から、連結手段の固定点の間の区間の長さは関節 が動くと変化するものと推測される。まさにこのこと自体に欠点が含まれている 。すなわち、穴を貫いて案内される糸は関節頭表面の穴の縁によって剪断され、 または糸が少なくとも関節頭の間に達し、そこで切れてしまうことがある。糸が 関節頭の周囲に案内される場合は、糸は関節頭と摩擦を生じ、関節を曲げた場合 、脱臼に対する充分な安全性は保証されない。被包は曲げのたびに関節の上側で 延び、または関節の伸張時には被包の材料が上側に広がる。発明の目的 従って、この発明の目的は、前述の欠点を克服し、フレキシブルな、自由に動 く遊隙を保証し、双方の関節部品の連結を保証する小関節用の体内補装具を製造 することにある。連結は、双方の部品が自然の関節のように自由に動くことがで きるように緩く、また抵抗が少ないようになされる必要がある。連結部材は疲労 しないものでなければならない。緩やかな関節部品の結合を同時に確保しつつ、 回転、伸張、曲げ、および側方への曲げ、および伸張時の側方への曲げに関して 、関節が自由に動く遊隙を規制できる必要がある。摩擦ができるだけ少なくなる ことが保証される必要がある。発明の説明 上記の目的は本発明に基づいて、接触面の間の連結部材が特定の遊隙を確保し 、曲げ方向で広がっている溝が凸面関節部品内に形成され、連結部材はこの溝、 または溝の底部内に固定され、溝と連結部材との間に側方の遊隙が生ずるように 形成することによって達成される。それによって曲げ方向で大幅な運動の自由が 生じ、同時にずらしまたは側方への回動、および回転の規制可能な、通常はより 少ない自由度が生ずる。それでも、連接部材による双方の関節部品の連結の脱臼 が防止されるので、関節は案内され、脱臼から保護される。 糸および織物内の繊維、または平坦な帯、および薄皮の曲げの場合、材料は断 面積の寸法が小さいので曲げ運動の方向に極めて僅かしか伸張、圧縮しない。従 って繊維、帯、および皮は、材料の断面が薄いほど可撓性の、しなやかな連結に 適している。繊維と帯のこのような特性は、比較的大きい結束として紡いだ場合 、および／または織った場合でも保持され、大きい引張り応力をも受け入れるこ とができる。このような結束は紡ぎ、織り、または結節によって形成することが でき、紐、ロープ、リボン、バンド、または平織物の形状を有している。その際 に重要なことは、一方向での曲げに関して少なくとも一次元での、また複数方向 での曲げに関して二次元での材料の寸法が極めて小さいことである。同様に、疲 労破壊に対する耐性も重視される。同時に破壊強さを伴う引張り強さは例えばあ らゆる種類の紐、ロープ、網、ベルト、リボン、織物、皮、フォイルで実現され 、活用されるている。 従って、小関節用の体内人工関節補装具には、このような可撓性の糸、帯、ま たは皮状の構造を互いに動く関節部品間の連結部材として使用することは極めて 有利である。このような連結部材によって関節のある程度のフレキシビリティが 可能になる。連結用の糸または織物部品によって、材料の切断または疲労の恐れ が高まることなくあらゆる方向に曲げ、および回転させることが可能になる。関 節部品の間の空隙および、ひいては関節の運動の自由度は制限なく保証される。 更に頻繁な曲げおよび伸張により関節に強い能力が加わっても材料が疲労するこ とはほとんどない。 一生涯に亘り連結部材によって結合されなければならない関節の場合は、糸ま たは織物状の連結部材は、有利には身体によって吸収されない材料からなってい る。 好適には溝と連結部材との間に側方の遊隙があるので、連結部材は側方運動の 際に関節部品分で剪断されたり、溝の表面ですり減ったりすることがない。 好適には、関節部品を複数の糸および／または織物状の連結部材で互いに連結 することができる。それによって、関節の側方への回動が制限され、関節部品と 連結部材との間のてこ比に好影響を及ぼす。 好適には凸面関節部品の例えば凹み、グルーブ、または溝のような窪みと相互 作用する***部を凹面関節部品に設け、窪みと***部との間に確保される遊隙に よって関節の側方への運動の自由を制限する。それによって、双方の関節頭の接 触点に磨耗強い材料が配置される。その上、運動の自由度の制限は***部と窪み の形状によって調整することができる。一方の関節頭の窪み、およびこれと連係 する他方の関節頭の***部によって、主要曲げ方向の曲げ（曲げ）、およびこれ に対して横方向の曲がり（側方への曲げ）を極めて正確に規制することができる 。この遊隙は、骨内の人工補装具の固着の耐久性にとっても重要である。それに よって剪断力および推力が人工補装具の固着部に伝達されることが軽減される。 従って、これらの力は通常は腱および嚢組織へと伝達されなければならないもの である。 ***部および窪みの表面、およびそれと境界を接している移行部、および隣接 する慴動面または本来の関節面は接触面と総称される。窪みは溝と一致していて もよいが、それとは独立して形成することもできる。 有利には、溝に隣接した慴動面と、これと相互作用する凹面の関節部品の慴動 面との間に遊隙が確保されることによって、側方の運動の自由度および／または 関節の曲げ方向での運動の自由度が制限される。接触面の形状、および連結部材 の固定点の長さ、もしくは凸面の関節部品の本体軸に対する関節の回転点の位置 に応じて、運動の自由度は異なる。そこで、人間の関節の自然な運動学が模倣さ れる。近位（ＰＩＰ）および遠位（ＤＩＰ）指骨間関節（ＩＰ関節）、および足 指関節の場合、関節によって連結されている手足の側方の回動を防止するために 、関節部品の慴動面は有利には少なくとも部分的に円筒形または円錐台形に形成 されている。好適には、凸面および凹面の関節頭の前記慴動面は同じ円錐軸を有 するそれぞれ２つの互いに傾斜した円錐台形の表面からなっている。それによっ て、補足的に関節部品の側方への相互のずれが防止される。 一般的には、連結部材の一方の側の慴動面の一部の表面に対して垂直な線が本 体軸に接近し、またはこれと交叉する部位が、連結部材の他方の側の対応する線 の対応位置から離れているように、好適には連結部材の両側の慴動面の少なくと も一部の断面が形成される、と言うことができる。更に、この部位は対応する慴 動面も位置している連結部材の側にあってもよいが、別の側にあってもよい。そ れに応じて、慴動面は溝がないとすれば互いに尖った縁、または凹みまたはグル ーブを形成するように溝の方向に収斂する。それによって、慴動面に圧力が加わ り、また連結部材に引張り力が加わることによる運動が制限される。 運動方向と接触面との角度が９０°である場合、運動が制限されることは明白 であるが、角度がそれよりも小さい場合は、限度を連結部材の伸張によって拡張 することができる。従って運動の自由度の限度は、前記の角度が小さいほど緩や かになる。 有利には凸面関節部品内には、連結部材のリボンが周囲に案内される軸がある 。それによって関節の曲げおよび伸張時に連結部材は曲がらずに、通常は負荷を 受けずに軸を中心に慴動し、これは磨耗と疲労に関する連結部材の老化にほどん ど影響を及ぼさない。軸は単一でもよく、または双方の関節部品にそれぞれ１つ の軸があってもよい。軸は関節部品内に固定式に、または回動可能に配置するこ とができる。 有利には、関節部品の少なくとも一方は並進運動可能に骨内に固定されている 被包内に差込まれる。それによって、手にはよく発生しがちな引張り力が関節部 品の固着部に伝達されることが防止される。従って引張り力は腱または嚢組織に によって吸収されなければならない。このことは、体内人工補装具が固着部から 引き離れることがないという利点を有している。このような被包は、指または足 指の軸を支点にした人工装具の回転が関節に伝達されるのではなく、その際に関 節部品が被包内で回転するように設計することも可能である。更なる利点として 、被包の取付けは、これを骨髄管内にねじ止めするだけで極めて簡単である。 好適には、***部は曲げ方向に確保されるべき回転のための遊隙に応じて長く も短くもできる。***部が比較的長い場合は、同じ遊隙で許容される回転は少な くなる。 有利には溝は曲げ角に応じて広くも狭くもできるので、側方の遊隙は関節の部 位に応じて異なる調整が可能である。それによって曲げに応じて可能な側方の曲 げを制御することができる。 連結部材が関節頭の接触面、特に窪みと摩擦することがないように、***部は 有利には連結部材を囲んでいる。 有利には関節のそれぞれの側の回動方向に対して横の断面では、***部と隣接 する慴動面とによって形成される凹面関節頭の曲線は、窪みと隣接する種痘面と によって形成される凸面関節頭の曲線に対応している。それによって、接触面は 負荷がかかった場合、互いに直線的に、しかし平坦に接合するので、一点の高い 負荷、およびそれに起因する強い磨耗が回避される。 有利には凸面関節部品の本体軸と、凹面関節部品がそれを支点に回動可能であ る回転軸とには互いに距離がある。それによって、慴動面の間の遊隙は曲げ部位 に応じて異なる。それにより、曲げ位置に応じて側方運動の自由度も異なってく る。 有利には、慴動面は球形中心が互いに距離を有する球形表面である。それによ って実質的にあらゆる負荷の場合に慴動面は平坦に接触する。慴動面の間に遊隙 がない曲げの場合は、凹面関節頭の双方の球形の慴動面は凸面関節頭の対応する 慴動面に平坦に接合し、双方の球形中心を通る軸を支点に移動する。関節の側方 への曲げ、およびそれと同時の曲げの場合、側方への回動方向に応じて一方のま たは他方の慴動面は平坦であり、他方の慴動面は***する。図面の簡単な説明 図１は帯状の連結部材を有する一体形成可能な実施形態であり、 ａ）は下面図であり、 ｂ）は縦断面図である。 図２は両側が固く固着された紐又は糸状の連結部材を有する実施形態であり、 ａ）は縦断面図であり、 ｂ）は下面図である。 図３は片側が軸の周囲に案内された紐状連結部材の実施形態であり、 ａ）は縦断面図であり、 ｂ）は下面図である。 図４はピボットと溝、もしくは***部と窪みを有する体内関節補装具の、左は 断面図、右は側面図である。 図５は円錐形の慴動面を有する体内関節補装具である。 図６は球形の関節頭と、ピボットと、伸張位置では拡張する側方の遊隙とを有 するＭＣＰ関節用の体内関節補装具であり、 ａ）は縦断面図、 ｂ）は水平断面図、 ｃ）は球形関節頭の前面図である。 図７は窪みの両側にループ状の２つの慴動面を有する指関節の体内関節補装具 であり、 ａ）は縦断面図、 ｂ）は横断面図である。 図８は窪みの***部の両側に２つの球形慴動面を有するＭＣＰ関節の体内関節 補装具であり、 ａ）は縦断面図、 ｂ）は横断面図である。 図９は２つの球形の接触面を有する指関節の体内関節補装具であり、慴動面と 、これに隣接する***部および窪みの接触面は相互に球形であり、 ａ）は縦断面図、 ｂ）は横断面図である。 図１０は４つの球形中心を有する接触面を有する関節の形状の概略図である。実施形態の説明 この発明に基づく体内関節補装具の極めて基本的な実施形態が図１には１ａで 示されている。これは一体に形成され、２つの関節頭１５ａおよび１６ａに２つ のピン１３ａ、１４ａを備えている。関節頭１５ａ、１６ａは側方にそれぞれ２ つの頭部材１７ａ、１７ａ’、および１８ａ、１８ａ’を具備しており、これら はほぼ同一に形成された慴動面１９ａ、１９ａ’、および２０ａ、２０ａ’を備 えている。このような二対の慴動面の間の中間領域には帯状の連結部材２１ａが 配置されている。この連結部材２１ａは双方の関節頭１５ａと１６ａの間で弓な りの曲線を描いている。連結部材の側部は頭部材１７ａ、１７ａ’、１８ａ、１ ８ａ’から分かれており、その始端２３ａとその終端２４ａはそれぞれ関節頭１ ５ａ、１６ａと連結されている。帯状の連結部材２１ａの関節頭１５ａ、１６ａ への移行部は厚さが推移している。連結部材２１ａは関節を曲げた時にはその全 長に亘って変形する。その断面が薄く、連結部材の長さが変形可能であることに より、疲労破壊の恐れは少ない。 側方への回動の場合は、圧力は２つの慴動面（例えば１９ａおよび２０ａ）に 加わり、一方、連結部材２１ａは引張り応力を受ける。連結部材２１ａは双方の 頭部材１７ａ、１７ａ’の間の溝２２ａ内を案内されているので、双方の関節部 品１５ａと１６ａの側方へのずれが防止される。 図２ａおよび２ｂには、連結部材２１ｂが糸または紐である実施形態１１ｂが 示されている。糸または紐は双方の関節部品１５ｂ、１６ｂ内に固く固着されて いる。関節が動くと、連結部材２１ｂが曲がる。紐２１ｂが頭部１５ｂ内の固定 口２７ｂから出る場所２５ｂを選択することによって、関節部品１５ｂと１６ｂ の間の遊隙を一定に保つのか、または関節部品１５ｂ、１６ｂの相互の位置によ って異なるようにするのかを選択することができる。糸、または紐２１ｂは凸面 関節頭１５ｂ内のスリット２２ｂ内を通っている。スリットまたは溝２２ｂは紐 ２１ｂと相互に作用して関節１１ｂの側方運動の遊隙を制限する。紐２１ｂのあ らゆる方向へのフレキシビリティと、慴動面１９ｂ／ｂ’と２０ｂの間の遊隙３ １ｂによって関節の曲げ方向に対して横向きにもある程度まで自由に動く遊隙が 生ずる。紐２１ｂは引張り力しか受けないので、関節頭すなわち凹面関節頭１６ ｂは、２つの部品１５ｂ、１６ｂの間に連結部材２１ｂの存在が感じられること なく凸面関節頭１５ｂ上を慴動する。しかし、関節１１ｂの脱臼、および生理学 的に不適切な動きは連結部材２１ｂによって効果的に防止される。関節の側方へ の曲げ時には、関節頭１５ｂ、６ｂの外側の領域は互いに横並びになり、紐２１ ｂが引張られる。伸張位置を越えた負の曲げ、すなわち図２ａでは関節部品１６ ｂの上方への、すなわち反時計回りの運動の場合、双方の関節部品の接触面１９ ｂ、１９ｂ’、および２０ｂは向き合って案内される。関節部品１６ｂの運動曲 線は関節部品１５ｂの接触面１９ｂ／ｂ’の曲線を交差する。その理由は関節部 品１６ｂのこの方向への回転点は凸面関節頭１７の表面１９ｂの近傍に位置する からである。 図３は凸面関節頭１５ｃと凹面関節頭１６ｃとを有する人工関節補装具の実施 形態１１ｃを示している。ほぼ円筒形の関節頭１５ｃの本体軸のほぼ上に、２本 の糸または紐２１ｃが周囲に巻かれている回転軸３３ｃが位置している。これら の紐２１ｃが連結部材を形成している。連結部材２１ｃは双方の頭部材１７ｃお よび１７ｃ’の間のスリット２２ｃ内にある。２本の糸または紐２１ｃの代わり に、バンド、１本の紐、または糸を使用してもよく、または２本以上の紐や糸を 使用してもよい。凸面関節頭１５ｃと凹面関節頭１６ｃとの間には、関節部品１ ５ｃと１６ｃとが互いに簡単に捩じれ、側方にやや回動し、もしくは縦揺れする ことができるように空隙３１ｃが設けられている。関節頭１５ｃの上側には、凹 面関節頭１６ｃの上縁部３７ｃと連係して上方への運動の自由を制限するストッ パ３５ｃが配置されている。連結部材２１ｃを可撓材料で製造することによって 、連結部材２１ｃが回転軸３３ｃで削られたり、曲がったり、関節が脱臼したり する恐れなく、関節に大きい遊隙３１ｃが許容される。従って人工装具の材料の 磨耗や変形も、関節の過度に精密な案内および脱臼と同様に防止される。自由に 動かせるゆとりは遊隙３１ｃと、関節頭１５ｃ、１６ｃの形状によって規制され る。 連結部材２１ｃは人工関節補装具１１ｃ内のピン１４ｃ内に固着される。紐２ １ｃの両端は管状のピン１４ｃの開口部３９ｃ内に挿入され、その中で溶接また は接着により固着される。凹面頭部１６ｃ内には、紐２１ｃが尖った縁部で擦れ ないように漏斗状の出口４１ｃが開かれている。図２に示した関節とは異なり、 図３に示した人工関節補装具には、関節を曲げた時に連結部材２１ｃが曲がらな いという利点がある。 図４に示した実施形態１１ｄも同様の構造である。ストッパ（図３ａ：３５ｃ ）の代わりに、スリット２２ｄ内に延びるピボット４３ｄがスリット２２ｄの縁 部４５ｄと連係して人工装具１１ｄの自由に動かせる遊隙を制限する。ピボット ４３ｄは紐２１ｄを囲み、側方の遊隙をも有している。これは、凸面関節頭１５ ｄ内のスリット２２ｄの縁部４７ｄとの摩擦から可撓性の連結部材２１ｄを保護 し、かつ側方へのずれと曲がりとを制限する。ピボット４３ｄは凹面関節頭１６ ｄの一部である。 図５には関節の側方へのずれの防止と、側方への曲がり、および回転を制限す るための別の可能性を示している。慴動、および接触面１９ｅ、１９ｅ’、およ び２０ｅ、２０ｅ’は円錐台面であり、相補的に形成されている。凸面関節頭１ ５ｅは接触面１９ｅ／ｅ’に中央窪み４９ｅを有し、凹面関節頭は接触面２０ｅ ／ｅ’に中央***部５０ｅを有しているとも言えよう。慴動および接触面の傾斜 により、関節頭１５ｅと１６ｅとが分離して、関節頭１５ｅ、１６ｅが相互に側 方にずれることがある。このような分離は連結部材２１ｅによって防止される。 図６には図２ないし４の関節と類似したＭＣＰ関節のために設計された関節１ １ｆが示されている。その形状は基本的に球形であるので、凸面関節頭１５ｆは 凹面皿を備えた対向部材１６ｆが全方向に回動することを許容する。自然のＭＣ Ｐ関節は伸張位置では曲げ位置よりも大きい側方への回動を許容するので、この 関節用の人工補装具は同様に設計されている。そのため、ピボット４３ｆがスリ ット２２ｆの縁部４７ｆと連係して運動の遊びを制限する。スリットもくしは溝 ２２ｆの一部は拡張部５３ｆを有しているので（図６ｃを参照）、関節の伸張位 置ではピボット４３ｆは側方運動のためのより多くのスペースが得られる。これ に対して曲げ位置では、ピボット４３ｆと側面５５ｆ、５５ｆ’との間の遊隙は 少ないので、関節１１ｆは基本的に、自然の関節の場合と同様に１方向にしか動 かすことができない。 図７には、接触面１９ｇ、１９ｇ’もしくは２０ｇ、２０ｇ’がスリット２２ ｇすなわち窪み４９ｇもしくはピボット４３ｇすなわち***部５０ｇの両側に、 曲げ方向に軸Ａ１ｇを中心とした最大半径Ｒ１ｇを有する円軌道、およびこれに 対して直交する方向の小さい半径Ｒ２ｇの円軌道をそれぞれが描く表面形状を有 している、ＭＣＰ人工関節補装具１１ｇが示されている。このような形状によっ て、関節頭１５ｇと１６ｇとの間の遊隙３１ｇにも関わらず、接触面に実質的に どんな負荷が加わっても、接触面は少なくとも直線的に互いに接合することが保 証される。 遊隙３１ｇと半径Ｒ２ｇ、Ｒ２ｇ’、並びに円の中心Ｍ２ｇとＭ２ｇ’との間 隔Ｄ１ｇとによって、側方への回動の可能性、回転の可能性および関節１１ｇの 遊隙３１ｇを規制することができる。その上、図示のように、関節の曲げ軸Ａ２ ｇは接触面１９ｇ、１９ｇ’、２０ｇ、２０ｇ’の軸Ａ１ｇ上にはないので、空 隙３１ｇおよびひいては最大可能な側方への曲げおよび回転は曲げ位置によって 左右される。 凹面関節頭１６ｇの接触面２０ｇ、２０ｇ’は凸面関節頭１５ａの接触面１９ ｇ、１９ｇ’と正確な対応形状をなすものではない。その理由は、そうでなけれ ば側方への回動が不可能になるからである。慴動面２０ｇ、２０ｇ’の指の軸５ ７ｇに沿った断面の線は円形である。断面がこの軸５７ｇから離れると、断面の 線は外側に拡がるようになり、曲線は平坦になる。それによってあらゆる回動角 で、慴動面１９ｇと２０ｇ、もしくは１９ｇ’と２０ｇ’はそれぞれ軸Ａ１ｇを 中心にした円形の線上で互いに接合する。 どのような側方への曲げ角でも慴動面が互いに滑らかに接合するためには、慴 動面は球形でなければならない。図８には関節部品に２つの球形慴動面１９ｈ、 １９ｈ’、２０ｈ、２０ｈ’を備えた、左人差し指のＭＣＰ関節用の人工関節補 装具１１ｈが示されている。球形の中心Ｍ２ｈ、Ｍ２ｈ’は互いに距離Ｄ１ｈを 隔てている。慴動面２０ｈ、２０ｈ’の双方の凹面球形表面は同一の形状を有し ている。それらの中点Ｍ３ｈ、Ｍ３ｈ’は互いに間隔を隔てており、間隔Ｄ１ｈ およびＤ１ｈ’の長さ、並びに慴動面の半径Ｒ２ｈおよびＲ３ｈ、並びにＲ２ｈ ’、Ｒ３ｈ’は同一である。半径Ｒ２ｈおよびＲ３ｈが半径Ｒ２ｈ’およびＲ３ ｈ’よりも大きいか、小さければ有利である。その上、実際には、関節１１ｈを 植え込んだ場合に、一方では慴動面１９ｈ／１９ｈ’の間に、他方では２０ｈ／ ２０ｈ’の間に液体薄膜を調整する必要があるので、凹面の慴動面２０ｈ、２０ ｈ’の半径は凸面の慴動面１９ｈ、１９ｈ’の半径よりもやや大きい。 連結用リボン２１ｈのための軸は中心Ｍ２ｈとＭ２ｈ’を通る軸ＡＩｈのほぼ 近傍に位置しているので、慴動面の間の遊隙３１ｈは曲げ角に応じて大きくなっ たり、小さくなったりする。遊隙３１ｈの最大は例えば曲げ角が約１５°の場合 である。約１００°の場合は遊隙３１ｈはゼロになるので、関節はそれ以上曲げ ることはできない。 遊隙３１ｈに応じて、可能な側方への回動の度合いは大きくなったり小さくな ったりする。１００°の曲げで慴動面が接触した場合は、側方への曲げはゼロに 近づき、指の伸張状態、または１５°まで軽く曲げた場合は約４５°である。 中点Ｍ２ｈおよびＭ２ｈ’を通る軸は伸ばした指の軸５７ｈに対して横向きに 約９７．５度の角度で延びる。それによって伸ばした指は慴動面１９、２０の側 では慴動面１９’、２０’の側よりも１５°程多く回動可能である。従って、指 を掌中に押しつけた場合のように関節に負荷がかかる場合は、圧力は先ず慴動面 １９’、２０’にかかる。それによって指は掌の方向に折れ曲がる。曲げの場合 も指は掌の方に曲がろうとする。関節構造によって自然の関節軸が最適に尊重さ ている。 軸３３ｈは球形の空洞内に嵌め込み可能で、その中で回動可能な、空洞への球 形の接触面を有する本体５９ｈによって形成される。リボン２１ｈは平らなもの で、軸３３ｈの周囲に案内され、凹面関節部品１６ｈの、特にその基幹部または 柄１４ｈに固着される。リボンは指の軸５７ｈに対する軸３３ｈの位置の変化を 受けて変形する。指を伸ばしている場合、リボン２１ｈは緩み、強い側方への曲 げ、または曲げの場合だけ、リボンは関節部品１５ｈ、１６ｈのそれ以上の相互 の動きを防止し、ひいては脱臼を防止する。 ***部５０ｈは窪み４９ｈの側面５５ｈ／５５ｈ’に対応して形成されている ので、凹面関節部品１６ｈが***部５０ｈの側面５５ｈに当接するまで回動する と、側面に接触する。 近位または遠位の指骨間関節（ＰＩＰ、ＤＩＰ）のような側方への曲げが比較 的小さい関節の場合は、例えば図９に示すように、球形の中点が互いにできるだ けずらしてあれば、平坦な接触、関節部品間のより大きい遊隙、および小さい側 方への曲げが達成される。球形の中点間の距離が双方の球形半径の和よりも大き い場合は、その側面５５ｉ／５５ｉ’が球形表面上に位置する窪みを形成する。 更に図９には連結用リボン２１ｉ用の２つの軸３３ｉと６１ｉとが図示されてい る。リボン２１ｉは環状の形状である。リボンは互いに垂直に配置されている凸 面関節部品１５ｉの軸３３ｉと、凹面関節部品１６ｉの軸６１ｉとの間に案内さ れる。 更に、この発明の範囲内の関節は、３つ、または４つ、またはそれ以上の好適 には球形の慴動面を備えるようにも形成することができる。それによって、側方 への曲げ時、および側方に回動した位置の場合に、双方の関節部品間の接触面を 大きく確保することができる。これは例えば手関節の場合に有用である。 そのような手関節の人工関節補装具１１ｋは図１０に断面図で概略的に示され ている。この場合も凸面関節部品１５ｋの慴動面１９ｋ、１９ｋ’、６３ｋ、６ ３ｋ’の半径Ｒ２ｋ、Ｒ２ｋ’、Ｒ４ｋ、Ｒ４ｋ’は、凹面関節部品１６ｋの慴 動面２０ｋ、２０ｋ’、６５ｋ、６５ｋ’の半径Ｒ３ｋ，Ｒ３ｋ’、Ｒ５ｋ、Ｒ ５ｋ’と対応している。中心Ｍ２ｋとＭ２ｋ’もしくはＭ３ｋとＭ３ｋ’の間の 間隔Ｄ１ｋとＤ１ｋ’も同じである。しかし、Ｍ４ｋとＭ４ｋ’の間の間隔Ｄ４ ｋはＭ５ｋとＭ５ｋ’の間の間隔Ｄ５ｋよりも大きい。側方への曲げの場合は、 関節部品１６ｋはそれぞれ中心Ｍ３ｋまたはＭ３ｋ’を中心に慴動面６３ｋおよ び６５ｋ、もしくは６３ｋ’および６５ｋ’まで互いに並んで移動する。全ての 慴動面の球形中心は凸面関節部品１５ｋの場合は軸Ａ１ｋ上にあり、凹面関節部 品の場合は関節の中心と交叉する２つの軸上にある。それによって関節の曲げは 、中心Ｍ４ｋ、Ｍ２ｋ，Ｍ２ｋ’、Ｍ４ｋ’を通る同じ軸Ａ１ｋを中心に行われ る。それでもなお、凹面関節部品１６ｋは側方に転回可能である。 一方の側にある中点、例えばＭ２ｋとＭ４ｋが互いに近い程、側方への移動の 自由度の限度は緩やかになる。遊隙が適切ならば、複数の球形面の上を並行して 慴動することさえ可能であり、その際、最高２つの隣接する球形面しか凹面関節 部品の対応面と接触することができない。 関節部品のこのような形状は、基本的に連結部材がなく、またそのための溝が なくても考えられる。更に、例えば手関節の場合、常に紐状の連結部材によって 連結される２つの部品で関節部品を形成することも考えられる。それによって部 品を互いに簡単に回動させることができる。その場合、一方は尺骨に、また他方 はとう骨に固着することが可能であろう。 要約すると、関節用の人工関節補装具（１１）では、相互に作用する双方の関 節部品（１５、１６）は凸面関節頭（１５）の本体軸（Ａ１、例えばＭ２ｈ、Ｍ ２ｈ’）の近傍に固定され、関節の曲げ方向の長手方向の溝（２２）内で延びて いる紐状の連結部材（２１）によって連結されると言うことができよう。連結部 材によって関節（１１）の接触面（１９、２０）の間の遊隙（３１）が確保され る。関節部品（１６）内の***部（５０、４３）によって溝壁（５５）との摩擦 から保護される。凹面関節部品（１６）の***部（４３、５０）と、凸面関節部 品（１５）の窪み（４９）は連係して、窪みと***部との間の側方運動の遊隙が 関節の側方への曲げに対する動きの自由度を規定するように動作する。好適な実 施形態では、表面が球形であることによって、関節のどの位置に負荷がかかって も、双方の関節頭の少なくとも一対の対応する慴動面（例えば１９、２０．．． ）は互いに平坦に接合する。参照符号の説明： ａ、ｂ．．．実施形態 ａ、ａ’ 同じ関節頭の連結部材の別の側の対応部分 １１ 人工関節補装具 １３ 骨髄管内に埋め込むための凸面関節頭の柄部分 １４ 骨髄管内に埋め込むための凹面関節頭の柄部分 １５ 凸面関節頭 １６ 凹面関節頭 １７ 一方の側の頭部 １８ 他方の側の頭部 １９ 凸面関節頭の慴動面 ２０ 凹面関節頭の慴動面 ２１ 連結部材、紐、バンド．．． ２２ スリット、溝 ２３ 連結部材の始端部 ２４ 連結部材の終端部 ２５ 固定管からの連結部材の出口位置 ２７ 固定管 ３１ 慴動面間の遊隙 ３３ 連結部材用の回転軸 ３５ ストッパ ３７ 凹面関節部品の縁部 ３９ 固定開口部 ４１ 丸み付き出口 ４３ ピボット、***部 ４５ スリット、溝、ピボット／***部のストッパの縁部 ４７ スリット、溝、窪みのへり、縁部 ４９ 窪み、凹み、グルーブ ５０ ***部、尖ったへり ５３ 溝の拡がり、拡張部 ５５ 溝の側癖、溝壁、側面、フランク ５７ 指の軸 ５９ 連結部材用の軸を有する嵌め込み可能な本体 ６１ 凹面関節頭の部位の連結部材用の軸 ６３ 凸面関節頭の別の慴動面 ６５ 凹面関節頭の別の慴動面 Ａ１ 凸面関節頭の本体軸 Ｍ２ 凸面慴動面の湾曲中心点 Ｍ３ 凹面慴動面の湾曲中心点 Ｍ４ 別の凸面慴動面の中心点 Ｍ５ 別の凹面慴動面の中心点 Ｒ２ Ｍ２から始まる慴動面の半径 Ｒ３ Ｍ３から始まる慴動面の半径 Ｒ４ Ｍ４から始まる慴動面の半径 Ｒ５ Ｍ５から始まる慴動面の半径

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年６月２０日（１９９９．６．２０） 【補正内容】 補正請求の範囲 １．関節（１１ａ−ｋ）、特に手指、足指または手首関節のための体内人工関節 補装具であって、 近位関節部（１５ａ−ｋ）と遠位関節部（１６ａ−ｋ）とを有し、 これらの関節部のうち一方の関節部（１５ａ−ｋ）が曲げ方向において本体軸 周りに凸面の接触面（１９ａ−ｋ、１９ａ−ｋ’）を有し、 この凸面関節部（１５ａ−ｋ）の中に曲げ方向に広がっている溝（２２ａ−ｋ 、４９ｇ、ｈ、ｉ）が形成されており、 かつ、他方の関節部（１６ａ−ｋ）が対応する凹面の接触面（２０ａ−ｋ、２ ０ａ−ｋ’）を有し、 その際、両関節部（１５ａ−ｋ、１６ａ−ｋ）が、可撓性の張力を伝達する連 結部（２１ａ−ｋ）で接続され、この連結部が接触面（１９ａ−ｋ／１９ａ−ｋ ’、２０ａ−ｋ／２０ａ−ｋ’、５５ｈ、ｈ’ｉ、ｉ’、６３ｋ、ｋ’、６５ｋ 、ｋ’）の間に一定の遊隙（３１ａ−ｋ）を与え、 連結部（２１ａ−ｋ）が凹面の関節部（１５ａ−ｋ）の中に形成された溝の中 にまたは前記溝（２２ａ−ｋ、４９ｇ、ｈ、ｉ）の底部に固定されており、かつ 溝（２２ａ−ｋ、４９ｇ、ｈ、ｉ）と連結部（２１ａ−ｋ）との間に側面の遊 隙があり、 連結部（２１ａ−ｋ）が糸または帯状の要素（２１ａ−ｋ）を有し、 かつ、関節（１１ｄ−ｋ）の少なくとも側面の運動自由性が、 凸面の関節部（１５ｄ−ｋ）の中にある凹部（２２ｄ−ｋ、４９ｅ、ｇ、ｋ） 、たとえば窪み（４９ｅ、ｇ、ｈ、ｉ、ｋ、ｋ’）、溝またはスリット（２２ｄ 、ｆ、ｇ）と、凹面の関節部（１６ｄ−ｋ）にある前記凹部と共働する***部（ ４３ｄ、ｆ、ｇ、５０ｇ、ｅ、ｈ、ｉ、ｋ、ｋ’）との間に与えられた遊隙によ り、および／または 溝（２２ａ−ｋ）に連接される、凹面の関節部（１６ａ−ｋ）の摺動面（１９ ａ−ｋ、ａ’−ｋ’、６５ｋ、ｋ’）の間に与えられた遊隙（３１ａ−ｋ）によ り、制限されていることを特徴とする体内人工関節補装具。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｋ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，Ｙ Ｕ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．関節の近位部（１５ａ−ｋ）と遠位部（１６ａ−ｋ）とを有し、一方の関節 部品（１５ａ−ｋ）は本体軸に対してほぼ凸面の接触面（１９ａ−ｋ、１９ａ− ｋ’）を有し、他方の関節部品（１６ａ−ｋ）はこれに対応するほぼ凹面の接触 面（２０ａ−ｋ、２０ａ−ｋ’）を有し、かつ前記関節部品（１５ａ−ｋ、１６ ａ−ｋ）は繊維状または帯状の部品（２１ａ−ｋ）を有する、牽引力を伝達する 可撓性の連結部材（２１ａ−ｋ）と連結されている関節、特に指、足指、または 手首の関節用の体内人工関節補装具において、 − 接触面（１９ａ−ｋ／１９ａ−ｋ’、２０ａ−ｋ／２０ａ−ｋ’、５５ｈ、 ｈ’、ｉ，ｉ’、６３ｋ、ｋ’、６５ｋ、ｋ’）の間の連結部材（２１ａ−ｋ） が特定の遊隙（３１ａ−ｋ）を確保し、 − 曲げ方向に広がっている溝（２２ａ−ｋ、４９ｇ、ｈ、ｉ）が凸面関節部品 （１５ａ−ｋ）内に形成され、 − 連結部材（２１ａ−ｋ）は前記溝（２２ａ−ｋ、４９ｇ、ｈ、ｉ）または溝 の底部内に固定され、溝（２２ａ−ｋ、４９ｇ、ｈ、ｉ）と連結部材（２１ａ− ｋ）との間に側方の遊隙が生ずるように形成されることを特徴とする体内人工関 節補装具。 ２．凸面関節部品（１５ｄ−ｋ）の例えば凹み（４９ｅ、ｇ，ｈ，ｉ，ｋ，ｋ’ ）、グルーブ、または溝（２２ｄ，ｆ，ｇ）のような窪み（２２ｄ−ｋ、４９ｅ 、ｇ−ｋ）と相互作用する凹面関節部品（１６ｄ−ｋ）の***部（４３ｄ，ｆ， ｇ、５０ｇ，ｅ，ｈ，ｉ，ｋ，ｋ’）を設け、窪み（２２ｄ−ｋ、４９ｅ、ｇ− ｋ）と***部（４３ｄ，ｆ，ｇ、５０ｇ，ｅ，ｈ，ｉ，ｋ，ｋ’）との間に確保 される遊隙によって関節（１１ｄ−ｋ）の側方への運動の自由が制限されること を特徴とする請求の範囲第１項に記載の体内人工関節補装具。 ３．溝（２２ａ−ｋ）に隣接した慴動面（１９ａ−ｋ、１９ａ−ｋ’、６３ｋ、 ｋ’）と、これと相互作用する凹面の関節部品（１６ａ−ｋ）の慴動面（２０ａ −ｋ、ａ’−Ｋ’、６５ｋ、ｋ’）’との間に遊隙が確保されることによって、 側方の運動の自由度および／または関節（１１ａ−ｋ）の曲げ方向での運動の自 由度が制限されることを特徴とする請求の範囲第１項または２項に記載の体内人 工関節補装具。 ４．溝（２２ｃ−ｋ）内には、連結部材（２１ｃ−ｋ）のリボンが案内される軸 を配置したことを特徴とする請求の範囲第１項から３項のいずれか１項に記載の 体内人工関節補装具。 ５．溝（２２ｆ、ｈ）は曲げ角に応じて広くも狭くもできるので、側方の遊隙は 関節の部位に応じて異なる調整が可能であることを特徴とする請求の範囲台１項 から４項のいずれか１項に記載の体内人工関節補装具。 ６．***部（４３ｄ，ｆ，ｈ）は糸または帯状の部品（２１ｄ，ｆ，ｈ）を囲ん でいることを特徴とする請求の範囲第２項から５項のいずれか１項に記載の体内 人工関節補装具。 ７．関節（１１ｅ−ｋ）のそれぞれの側の曲げ方向に対して横の断面では、*** 部４３ｆ，ｇ，ｈ，５０ｅ，ｉ，ｋ，ｋ’）と隣接する慴動面（２０ｅ−ｋ，ｅ ’−Ｋ’，６５ｋ，ｋ’）とによって形成される凹面関節頭（１６ｅ−ｋ）の曲 線は、窪み（２２ｆ，ｇ，ｈ，４９ｅ，ｉ，ｋ，ｋ’）と隣接する接触面（１９ ｅ−ｋ，ｅ’−ｋ’，６３ｋ，ｋ’）とによって形成される凸面関節頭（１５ｅ −ｋ）の曲線に対応することを特徴とする請求の範囲第２項から６項のいずれか １項に記載の体内人工関節補装具。 ８．***部（４３ｄ，ｆ−ｈ，５０ｉ，ｋ，ｋ’）は曲げ方向に確保されるべき 回転遊隙に応じて長くも短くもなることを特徴とする請求の範囲第１項から７項 のいずれか１項に記載の体内人工関節補装具。 ９．凸面関節部品（１５ｂ−ｋ）の本体軸（例えばＡ１ｇ，ｈ，ｋ）と、凹面関 節部品（１６ｂ−ｋ）がそれを支点に回動可能である回転軸（３３ｂｂ’，ｃ− ｋ）とには互いに距離があることを特徴とする請求の範囲第１項から８項のいず れか１項に記載の体内人工関節補装具。 １０．連結部材の一方の側の慴動面の一部の表面に対して垂直な線が本体軸に接 近し、またはこれと交叉する部位が、連結部材の他方の側の対応する線の対応位 置（例えばＭ２ｈ’、Ｍ２ｋ’、Ｍ５ｋ’）から離れているように、連結部材（ ２１ａ−ｃ、ｅ，ｇ−ｋ）の両側の慴動面（１９ａ−ｃ，ｅ，ｇ−ｋ，２０ａ− ｃ，ｅ，ｇ−ｋ，６３ｋ，ｋ’，６５ｋ，ｋ’）の少なくとも一部の断面が形成 されることを特徴とする請求の範囲第１項から９項のいずれか１項に記載の体内 人工関節補装具。 １１．慴動面は、その球形中点（Ｍ２ｈ，Ｍ２ｈ’，Ｍ２ｋ，Ｍ２ｋ’，Ｍ５ｋ ，Ｍ５ｋ’）が互いに距離を隔てた球形表面（１９ｈ−ｋ，ｈ’−ｋ’，２０ｈ −ｋ，ｈ’−ｋ’，６３ｋ，ｋ’，６５ｋ，ｋ’）を備えていることを特徴とす る請求の範囲第１項から１０項のいずれか１項に記載の体内人工関節補装具。