JP2002370999A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

Info

Publication number
JP2002370999A
JP2002370999A JP2001184707A JP2001184707A JP2002370999A JP 2002370999 A JP2002370999 A JP 2002370999A JP 2001184707 A JP2001184707 A JP 2001184707A JP 2001184707 A JP2001184707 A JP 2001184707A JP 2002370999 A JP2002370999 A JP 2002370999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
extract
oil
added
cuckoo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001184707A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Sonoda
一朗 園田
Masumi Takei
増美 竹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noevir Co Ltd filed Critical Noevir Co Ltd
Priority to JP2001184707A priority Critical patent/JP2002370999A/ja
Publication of JP2002370999A publication Critical patent/JP2002370999A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な皮膚の炎症性反応等を抑制
し、肌荒れや皮膚の老化の防止,改善効果が向上してお
り、さらに使用感にも優れる皮膚外用剤を得る。 【解決手段】 カッコン(Puerariae Radix)の
抽出物及び抽出分画物の1種又は2種以上、もしくは
4',7-ジヒドロキシイソフラボンと、植物性油脂類及び
植物性ロウ類より選択した1種又は2種以上とを、併用
して皮膚外用剤に含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な使用感を有
し、さらに肌荒れ及び皮膚の老化の防止,改善効果が向
上した皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、カッコン
の抽出物及び抽出分画物より選択した1種又は2種以
上、もしくはその有効成分である4',7-ジヒドロキシイ
ソフラボンと、植物性油脂類及び植物性ロウ類より選択
された1種又は2種以上とを併用して成る皮膚外用剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】加齢や紫外線曝露,皮膚組織内において
発生する活性酸素種等による酸化的ストレス、薬物や種
々のアレルゲンとの接触などにより、皮膚の炎症反応や
皮膚の老化が進行することが知られている。これまで皮
膚外用剤の分野では、かかる皮膚の炎症や老化を防止す
るべく、活性酸素種消去剤や抗炎症剤,抗アレルギー剤
等多くの生理活性成分の探索及び検討がなされてきた。
また、加齢や前記ストレスにより、真皮マトリックス成
分であるコラーゲンの架橋等修飾により皮膚の老化症状
が進行することが明らかになるにつれ、皮膚組織内にお
いてその産生を促進する作用を有する物質の検討もなさ
れている。近年は、消費者の天然志向及び植物志向を反
映してか、かかる成分を植物に求める傾向が強くなって
いる。
【0003】しかしながら、すでに報告されている植物
起源の上記成分の中には、活性が低いため、皮膚外用剤
に配合して十分な作用効果を得るにはかなりの高濃度を
要したり、安定性や安全性上問題があったり、皮膚外用
剤に好ましくない色や臭いを付与し、或いは使用感を損
なってしまうものがあったりして、皮膚外用剤に配合し
た際に、使用感,製剤安定性及び安全性と、作用効果の
すべての面で満足できるものは少ないのが現状であっ
た。また皮膚の炎症反応や老化は、種々の要因が複雑に
関与し合って進行するため、前記反応の一部の過程のみ
に作用する物質を用いても十分な効果は得られなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、複雑な皮膚の炎症性反応等を抑制し、肌荒れや皮膚
の老化の防止,改善効果が向上し、さらに使用感にも優
れる皮膚外用剤を得ることを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するべく
種々検討したところ、本発明者らはカッコン(Pueraria
e Radix)の抽出物及び抽出分画物に高い線維芽細胞賦
活作用及びコラーゲン産生促進作用を見いだし、さらに
これらより選択した1種又は2種以上と、植物性油脂類
及び植物性ロウ類より選択した1種又は2種以上とを併
用して皮膚外用剤に含有させることにより、良好な使用
感が得られ、肌荒れ及び皮膚の老化の防止,改善効果の
向上が得られることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0006】特に、カッコン抽出物及び抽出分画物とし
て、4',7-ジヒドロキシイソフラボン(ダイゼイン)含
有量の高いものを用いると、良好な効果が得られ、また
4',7-ジヒドロキシイソフラボン自体と併用してもよ
い。
【0007】なお、カッコン抽出物については、ムコ多
糖断片化抑制,活性酸素消去,抗酸化作用(特開平6−
24937)、脂肪合成促進作用(特開平11−199
499)、毛乳頭活性化作用(特開平11−24082
3)が開示され、ヒアルロン酸産生促進作用も報告され
ている(日本薬学会第120年会講演要旨集2,第58
ページ,2000年)が、I型コラーゲンの産生促進作
用については全く知られていない。さらに、7-イソプロ
ポキシイソフラボンの代謝物についてI型コラーゲンの
合成促進作用が報告されている(Calcified Tissue Int
ernational 55(5) 356-362 (1994))が、カッコン抽出
物中の4',7-ジヒドロキシイソフラボンについては抗ア
セチルコリン作用を有することは周知であるものの、か
かる報告はこれまでなされていない。
【0008】また、植物性油脂類及び植物性ロウ類につ
いても、古くから皮膚外用剤に配合されているが、カッ
コンの抽出物もしくは抽出分画物又は4',7-ジヒドロキ
シイソフラボンと、これらとを併用することにより得ら
れる本発明の効果は、これまで全く示唆すらされていな
い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いるカッコン
Puerariae Radix)は、マメ科(Leguminosae)に属す
る落葉藤本であるクズ(Pueraria lobata Ohwi)の周皮
を除いた根であり、日本産,韓国産及び中国産の角カッ
コン,板カッコン及び粉カッコンを用いることができ
る。
【0010】カッコン(Puerariae Radix)は、生のま
ま抽出に供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,
乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ま
しい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上
げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズし
てもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の
沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出
溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、4時間〜1
4日間程度とするのが適切である。
【0011】抽出溶媒としては、水の他、メタノール,
エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級
アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリ
コール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価
アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエ
ーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、ア
セトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの極性有
機溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以
上を選択して用いる。また、生理食塩水,リン酸緩衝
液,リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
【0012】カッコン(Puerariae Radix)の上記溶媒
による抽出物は、そのままでも本発明に係る皮膚外用剤
に含有させることができるが、濃縮,乾固したものを水
や極性溶媒に再度溶解したり、或いはこれらの生理作用
を損なわない範囲で脱色,脱臭,脱塩等の精製処理を行
ったり、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を
行った後に用いてもよい。特に、イオン交換吸着樹脂に
吸着させた後、水・エタノール混合溶媒にて順次溶出し
た際、50容量%〜99.5容量%エタノール水溶液に
より溶出される画分が4',7-ジヒドロキシイソフラボン
を最も多く含有し、コラーゲン産生促進作用の点から最
も好ましく用いられる。イオン交換樹脂としては、DI
AION MCIゲル HP-20(三菱化学株式会社
製)等が好ましく用いられる。カッコンの前記抽出物や
その処理物及び分画物は、各処理及び分画の後凍結乾燥
し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、
リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包さ
せて用いることもできる。
【0013】また本発明においては、上記したカッコン
の抽出物又はその分画物の替わりに、精製した4',7-ジ
ヒドロキシイソフラボンを用いてもよい。
【0014】本発明において、上記カッコン(Pueraria
e Radix)の抽出物及び抽出分画物の1種又は2種以
上、もしくは4',7-ジヒドロキシイソフラボンと併用す
る植物性油脂類としては、植物より圧搾,抽出等して得
られる油脂類であれば、特に限定することなく用いるこ
とができ、アボカド油,アルモンド油,アンズ核油,オ
リーブ油,ゴマ油,コムギ胚芽油,コメ胚芽油,コメヌ
カ油,サザンカ油,大豆油,ツバキ油,月見草油,トウ
モロコシ油,ナタネ油,ヒマシ油,ヒマワリ油,ベニバ
ナ油,綿実油,落花生油,カカオ脂,パーム油,パーム
核油,ブドウ種子油,マカデミアナッツ油,モクロウ,
モモ核油,ヤシ油等及びこれらの水素添加物が例示され
る。本発明においては、化粧料,医薬品用として提供さ
れている市販の原料を用いることが好ましい。
【0015】また植物性ロウ類としては、エスパルトロ
ウ,オウリキュリーロウ,カボックロウ,カルナウバロ
ウ,カンデリラロウ,サトウキビロウ,ヌカロウ,ベイ
ベリーロウ,ホホバ油,綿ロウ等やこれらの水素添加物
が挙げられ、化粧料,医薬品用として提供されている市
販の原料が好ましく用いられる。本発明に係る皮膚外用
剤には、これら植物性油脂類及び植物性ロウ類より1種
又は2種以上を選択して用いる。
【0016】本発明においては、カッコン(Puerariae
Radix)の抽出物及び抽出分画物の1種又は2種以上、
もしくは4',7-ジヒドロキシイソフラボンと、植物性油
脂類及び植物性ロウ類より選択した1種又は2種以上と
を皮膚外用剤に含有させる。皮膚外用剤全量あたりの配
合量としては、カッコン(Puerariae Radix)の抽出物
又は抽出分画物についてはその調製方法により異なる
が、0.0001〜5.0重量%程度、4',7-ジヒドロ
キシイソフラボンについては0.00001〜0.1重
量%程度、植物性油脂類及び植物性ロウ類については、
これら全量で、0.1〜30.0重量%程度とするのが
適切である。
【0017】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション
剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏剤,粉末剤,顆粒
剤等、種々の剤型で提供することができる。また、化粧
水,乳液,クリーム,美容液,パック等の皮膚化粧料、
メイクアップベースローション,メイクアップベースク
リーム等の下地化粧料、乳液状,油性,固形状等の各剤
型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等の
メイクアップ化粧料、ハンドクリーム,レッグクリー
ム,ネッククリーム,ボディローション等の身体用化粧
料等として提供することができる。
【0018】なお本発明に係る皮膚外用剤には、カッコ
ン(Puerariae Radix)抽出物等及び植物性油脂類もし
くは植物性ロウ類の他に、他の油性成分,界面活性剤,
保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,抗酸化剤,香料,防菌防
黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料や、抗炎症
剤,皮膚細胞賦活剤,美白剤等の生理活性成分を含有さ
せることができる。
【0019】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
【0020】まず、本発明に係る皮膚外用剤に含有させ
るカッコン(Puerariae Radix)の抽出物及び抽出分画
物の調製について示す。
【0021】[カッコン抽出物1]カッコンの乾燥粉末
200gをエタノール1リットル中に浸漬し、20℃で
7日間静置して抽出し、抽出液をろ過して回収した後濃
縮,乾固し、凍結乾燥して、標記カッコン抽出物とし
た。
【0022】[カッコン抽出物2]カッコン500gを
細切し、エタノール2リットル中にて20℃で3日間撹
拌抽出し、抽出液をろ過して回収した後濃縮,乾固し、
グリセリン1リットルに溶解して、標記カッコン抽出物
とした。
【0023】[カッコン抽出物3]カッコン250gを
乾燥,粉砕し、50容量%エタノール水溶液2リットル
中にて20℃で7日間浸漬した後、ろ過してろ液を回収
して、カッコン抽出物3とした。
【0024】[カッコン抽出分画物1〜4]カッコン
Puerariae Radix)500gを乾燥,粉砕し、エタノ
ール2リットル中に浸漬して、20℃で7日間静置して
抽出した後、ろ過してろ液を回収し、次いで濃縮,乾固
して凍結乾燥する。この乾燥粉末36.0gをエタノー
ル500mlに溶解し、さらに精製水1500mlを加
え、600mlのDIAIONMCIゲル HP-20
(三菱化学株式会社製)を添加して1時間撹拌した後、
ろ過して前記樹脂を回収してカラムに充填し、水・エタ
ノールの混合溶媒にて順次段階的に溶出した。その際、
50容量%エタノール水溶液,70容量%エタノール水
溶液,90容量%エタノール水溶液及び99.5容量%
エタノール水溶液にて溶出される画分を回収し、それぞ
れ凍結乾燥して、標記抽出分画物1〜4とした。
【0025】また、以下の本発明の実施例において配合
した植物性油脂類及び植物性ロウ類は、医薬品又は化粧
料用として市販されているものを用いた。
【0026】続いて、本発明に係る皮膚外用剤について
の実施例の処方を示す。
【0027】 [実施例1] ローション剤 (1)エタノール 20.00(重量%) (2)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.00 (3)アルモンド油 0.10 (4)カッコン抽出物1 0.05 (5)ジプロピレングリコール 5.00 (6)1,3-ブチレングリコール 10.00 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (8)精製水 63.75 製法:(1)に(2)〜(4)を添加して溶解し、アルコール相
とする。一方、(8)に(5)〜(7)を順次溶解して水相とす
る。水相にアルコール相を添加し、撹拌,混合する。
【0028】 [実施例2] 乳剤 (1)セタノール 1.00(重量%) (2)ミツロウ 0.50 (3)ワセリン 2.00 (4)スクワラン 6.00 (5)アボカド油 2.00 (6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.00 モノステアリン酸エステル (7)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.00 (8)グリセリン 4.00 (9)1,3-ブチレングリコール 4.00 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (11)精製水 62.38 (12)カルボキシビニルポリマー 10.00 (1.0重量%水溶液) (13)水酸化カリウム(10.0重量%水溶液) 1.00 (14)エタノール 5.00 (15)カッコン抽出分画物1 0.02 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(8)〜(11)の水相成分を混合,溶解し
て75℃とする。これに前記油相を加えて予備乳化した
後、(12)を添加してホモミキサーにて均一に乳化し、次
いで(13)を加えて増粘させた後冷却し、40℃で(15)を
(14)に溶解して加え、混合する。
【0029】 [実施例3] 水中油型クリーム剤 (1)ミツロウ 6.00(重量%) (2)セタノール 5.00 (3)還元ラノリン 8.00 (4)スクワラン 24.25 (5)水素添加ホホバ油 3.50 (6)グリセリル脂肪酸エステル 4.00 (7)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00 (8)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.00 モノラウリン酸エステル (9)プロピレングリコール 5.00 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (11)カッコン抽出分画物2 0.02 (12)精製水 37.13 製法:(1)〜(8)の油相成分を混合,溶解して75℃とす
る。一方、(10),(11)を(9)に溶解して(12)に加えて混
合,溶解し、75℃に加熱する。次いで、この水相成分
に前記油相成分を添加して予備乳化した後ホモミキサー
にて均一に乳化する。
【0030】 [実施例4] ゲル剤 (1)ジプロピレングリコール 10.00(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.50 (3)水酸化カリウム(10.0重量%水溶液) 1.00 (4)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.00 モノラウリン酸エステル (5)オリーブ油 0.25 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (7)カッコン抽出分画物3 0.02 (8)精製水 87.13 製法:(8)に(2)を均一に溶解した後、(1)に(4)〜(7)を
溶解して添加し、次いで(3)を加えて増粘させる。
【0031】 [実施例5] 水中油型乳剤型軟膏 (1)白色ワセリン 23.0(重量%) (2)ステアリルアルコール 22.0 (3)カカオ脂 3.5 (4)ベニバナ油 1.5 (5)グリセリン 12.0 (6)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (8)精製水 35.4 (9)カッコン抽出分画物4の1.0(w/v)% 1.5 エタノール溶液 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、75℃とする。一方、(7),(8)の水相成分を混合,
加熱して75℃とする。この水相成分に前記油相成分を
撹拌しながら徐々に添加して乳化し、冷却した後、40
℃にて(9)を添加,混合する。
【0032】 [実施例6] リポソーム剤 (1)グリセリン 2.0(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 3.0 (3)ポリオキシエチレン(25E.O.)オレイルエーテル 0.2 (4)エタノール 10.0 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (6)精製水 79.7 (7)4',7-ジヒドロキシイソフラボン内包 5.0 コメ胚芽油含有リポソーム 製法:(5)を(4)に溶解し、(1)〜(3)とともに(6)に添加
して均一に混合し、これに(7)を加えて分散する。な
お、(7)の4',7-ジヒドロキシイソフラボン内包コメ胚芽
油含有リポソームは、1.0(w/v)%の4',7-ジヒドロキ
シイソフラボンを含有する50容量%エタノール水溶液
100mlに、大豆レシチン80g及びコメ胚芽油5g
を添加して55℃で懸濁し、次いで超音波処理してリポ
ソームを調製し、遠心分離により回収して得た。
【0033】 [実施例7] 油中水型エモリエントクリーム (1)スクワラン 20.0(重量%) (2)アンズ核油 5.0 (3)ヒマワリ油 5.0 (4)マイクロクリスタリンワックス 2.0 (5)ワセリン 5.0 (6)ジグリセリルジオレイン酸エステル 5.0 (7)L-グルタミン酸ナトリウム 1.6 (8)L-セリン 0.4 (9)プロピレングリコール 3.0 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)カッコン抽出物2 0.5 (12)精製水 52.3 (13)香料 0.1 製法:(7),(8)を(12)の一部に溶解して50℃とし、あ
らかじめ50℃に加温した(6)に撹拌しながら徐々に添
加する。これをあらかじめ混合し、70℃に加熱溶解し
た(1)〜(5)に均一に分散する。これに、(9)〜(11)を(1
2)の残部に添加し、70℃に加熱したものを撹拌しなが
ら加え、ホモミキサーにて乳化する。冷却後、40℃に
て(12)を添加,混合する。
【0034】 [実施例8] メイクアップベースクリーム (1)ステアリン酸 12.00(重量%) (2)セタノール 2.00 (3)水素添加大豆油 3.00 (4)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.50 (5)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸 2.00 エステル (6)プロピレングリコール 10.00 (7)カッコン抽出物1 0.02 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)水酸化カリウム 0.30 (10)精製水 65.48 (11)酸化チタン 2.00 (12)ベンガラ 0.40 (13)黄酸化鉄 0.10 (14)香料 0.10 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,溶解して75℃とす
る。一方、(6)に(7),(8)を溶解して(9)とともに(10)に
加えて混合,加熱溶解し、これに(11)〜(13)の顔料成分
を添加してホモミキサーにて均一に分散して75℃とす
る。次いで、この水相成分に前記油相成分を添加してホ
モミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(14)を
添加,混合する。
【0035】 [実施例9] 乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.00(重量%) (2)スクワラン 3.00 (3)マカデミアナッツ油 3.00 (4)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00 (5)セタノール 1.00 (6)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00 (7)1,3-ブチレンクリコール 6.00 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)水酸化カリウム 0.08 (10)精製水 51.57 (11)酸化チタン 9.00 (12)タルク 7.40 (13)ベンガラ 0.50 (14)黄酸化鉄 1.10 (15)黒酸化鉄 0.10 (16)カッコン抽出物3 1.00 (17)香料 0.15 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,溶解して75℃とす
る。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合,加熱溶解し、
これに(11)〜(15)の顔料成分を添加してホモミキサーに
て均一に分散して75℃とする。次いで、この水相成分
に前記油相成分を添加してホモミキサーにて均一に乳化
し、冷却後40℃にて(16),(17)を添加,混合する。
【0036】 [実施例10] ハンドクリーム (1)セタノール 4.00(重量%) (2)カカオ脂 2.00 (3)スクワラン 8.00 (4)月見草油 2.00 (5)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50 (6)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.50 イソステアリン酸エステル (7)酢酸トコフェロール 0.25 (8)グリセリン 20.00 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (10)カッコン抽出分画物1 0.01 (11)精製水 59.64 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,溶解して75℃とす
る。一方、(9),(10)を(8)に溶解して(11)に加えて混
合,溶解し、75℃とする。次いで、この水相成分に前
記油相成分を添加してホモミキサーにて均一に乳化し、
冷却する。
【0037】上記した本発明に係る実施例のうち、実施
例1〜実施例6について、使用試験を行い、皮膚の老化
症状の改善効果を評価した。その際、実施例1〜実施例
6において、配合したカッコン抽出物又は抽出分画物及
び植物性油脂類を表1に示すように代替して比較例1〜
比較例6とし、同時に使用試験に供した。
【0038】
【表1】
【0039】皮膚の老化症状の改善効果は、小じわ形成
及び皮膚弾性の低下が顕著に認められる40才代〜60
才代の女性パネラー20名を1群とし、各群に実施例及
び比較例のそれぞれをブラインドにて1日2回、2カ月
間連続して使用させて評価した。小じわの程度について
は肉眼観察及び写真撮影により評価し、皮膚弾性につい
てはキュートメーターにより測定して、それぞれ使用試
験開始前及び終了後の状態を比較し、「改善」,「やや
改善」,「変化なし」の3段階で評価した。結果は、各
評価を得たパネラー数にて表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】表2より明らかなように、本発明の実施例
使用群ではいずれにおいても良好な皮膚の老化症状の改
善が認められており、小じわについては50%、皮膚弾
性については55%以上のパネラーにおいて明確な改善
が見られていた。これに対し、カッコン抽出物又は抽出
分画物もしくは4',7-ジヒドロキシイソフラボンを含有
していない比較例1及び比較例3〜比較例6の各塗布群
では、比較例6塗布群で若干の改善傾向が見られた他
は、明確な皮膚の老化症状の改善傾向は認められなかっ
た。また、アボカド油をスクワランに代替した比較例2
塗布群では良好な改善が見られたが、実施例2塗布群に
比べてその程度は若干小さいものであった。
【0042】次に、本発明の実施例1〜実施例10及び
比較例1〜比較例10について、肌荒れ症状の改善効果
を評価した。その際、実施例7〜実施例10において、
それぞれ配合したカッコン抽出物及び植物性油脂類を表
3に示すように代替して比較例7〜比較例10とし、上
記比較例1〜比較例6とともに同時に評価を行った。肌
荒れ症状の改善効果は、顕著な肌荒れ症状を呈する20
才代〜60才代の女性パネラー20名を1群とし、各群
に実施例及び比較例のそれぞれをブラインドにて1日2
回、2カ月間連続して使用させて評価した。使用試験開
始前及び終了後の皮膚の状態を、表4に示す評価基準に
従って評価,点数化し、20名の平均値を算出して表5
に示した。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】表5より明らかなように、本発明の実施例
使用群ではいずれにおいても顕著な肌荒れの改善が認め
られ、使用試験終了後において、皮膚の状態はほぼ良好
な状態にまで改善されていた。これに対しカッコン抽出
物又は抽出分画物もしくは4',7-ジヒドロキシイソフラ
ボンを含有していない比較例1,比較例3〜比較例6,
比較例8及び比較例9の各使用群においては、ある程度
の肌荒れ症状の緩和が見られるものの、その改善は不十
分であった。また、カッコン抽出物又は抽出分画物を含
有するが、植物性油脂類を含有しない比較例2,比較例
7及び比較例10使用群では良好な肌荒れの改善が認め
られていたが、その程度はそれぞれ対応する実施例使用
群に比べて小さいものであった。
【0047】続いて、実施例1〜実施例12の使用感に
ついて、ほぼ健康な皮膚状態を示す20才〜50才代の
女性パネラー20名を1群とした使用試験により評価し
た。使用試験は、実施例及び比較例のそれぞれをブライ
ンドにて各群に使用させ、使用時の伸び,しっとり感及
びべたつきについて、表6に示す評価基準に従って官能
評価させて点数化して行った。評価結果は、20名の評
価点の平均値にて表7に示した。
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】表7より明らかなように、本発明の実施例
については、伸び,しっとり感及びべたつきの各評価項
目において、ほぼ良好〜良好な評価が得られていた。こ
れに対し比較例については、植物性油脂類の替わりに流
動パラフィンを含有する油中水型乳化物である比較例7
において、伸びについての評価が低くなっており、植物
性油脂類の替わりに白色ワセリン及びスクワランを含有
する比較例5と前記比較例7において、しっとり感につ
いての評価が低くなっていた。また、前記比較例5及び
比較例7と、植物性油脂類の替わりにワセリン及び流動
パラフィンを含有し、さらにグリセリンを多量に含有す
る比較例10において、若干のべたつきが認められてい
た。
【0051】なお上記実施例1〜実施例12について
は、25℃で6カ月間保存した場合において状態の変化
は全く認められず、男性パネラー30名による48時間
の背部閉塞貼付試験においても、問題となる皮膚刺激性
反応は認められなかった。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、複
雑な皮膚の炎症性反応等を抑制し、肌荒れや皮膚の老化
の防止,改善効果が向上し、さらに使用感にも優れる皮
膚外用剤を得ることができた。
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月4日(2001.9.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】 [実施例7] 油中水型エモリエントクリーム (1)スクワラン 20.0(重量%) (2)アンズ核油 5.0 (3)ヒマワリ油 5.0 (4)マイクロクリスタリンワックス 2.0 (5)ワセリン 5.0 (6)ジグリセリルジオレイン酸エステル 5.0 (7)L-グルタミン酸ナトリウム 1.6 (8)L-セリン 0.4 (9)プロピレングリコール 3.0 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)カッコン抽出物2 0.5 (12)精製水 52.3 (13)香料 0.1 製法:(7),(8)を(12)の一部に溶解して50℃とし、あ
らかじめ50℃に加温した(6)に撹拌しながら徐々に添
加する。これをあらかじめ混合し、70℃に加熱溶解し
た(1)〜(5)に均一に分散する。これに、(9)〜(11)を(1
2)の残部に添加し、70℃に加熱したものを撹拌しなが
ら加え、ホモミキサーにて乳化する。冷却後、40℃に
て(13)を添加,混合する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】 続いて、実施例1〜実施例1の使用感
について、ほぼ健康な皮膚状態を示す20才〜50才代
の女性パネラー20名を1群とした使用試験により評価
した。使用試験は、実施例及び比較例のそれぞれをブラ
インドにて各群に使用させ、使用時の伸び,しっとり感
及びべたつきについて、表6に示す評価基準に従って官
能評価させて点数化して行った。評価結果は、20名の
評価点の平均値にて表7に示した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】 なお上記実施例1〜実施例1について
は、25℃で6カ月間保存した場合において状態の変化
は全く認められず、男性パネラー30名による48時間
の背部閉塞貼付試験においても、問題となる皮膚刺激性
反応は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 N R 7/02 7/02 Z 7/48 7/48 31/353 31/353 A61P 17/00 A61P 17/00 43/00 107 43/00 107 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA121 AA122 AB032 AB232 AB242 AB432 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC242 AC352 AC422 AC432 AC442 AC482 AC582 AC782 AC841 AC842 AD042 AD092 AD512 AD662 CC04 CC05 CC11 CC12 DD31 DD41 DD45 EE01 EE10 EE12 4C086 AA01 AA02 BA08 MA02 MA03 MA05 MA63 NA14 ZA89 ZB22 4C088 AB59 AC11 BA09 BA10 CA05 CA06 CA14 MA17 MA22 MA24 MA63 NA14 ZA89 ZB22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッコン(Puerariae Radix)の抽出物
    及び抽出分画物より選択した1種又は2種以上と、植物
    性油脂類及び植物性ロウ類より選択した1種又は2種以
    上とを含有して成る、皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 カッコン(Puerariae Radix)の抽出分
    画物が、抽出物をイオン交換吸着樹脂に吸着させた後、
    水・エタノール混合溶媒にて順次溶出した際、50容量
    %〜99.5容量%エタノール水溶液により溶出される
    画分であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外
    用剤。
  3. 【請求項3】 4',7-ジヒドロキシイソフラボンと、植
    物性油脂類及び植物性ロウ類より選択した1種又は2種
    以上とを含有して成る、皮膚外用剤。
JP2001184707A 2001-06-19 2001-06-19 皮膚外用剤 Pending JP2002370999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001184707A JP2002370999A (ja) 2001-06-19 2001-06-19 皮膚外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001184707A JP2002370999A (ja) 2001-06-19 2001-06-19 皮膚外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002370999A true JP2002370999A (ja) 2002-12-24

Family

ID=19024422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001184707A Pending JP2002370999A (ja) 2001-06-19 2001-06-19 皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002370999A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163363A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Kao Corp アピゲニン高濃度含有エキスの製造方法
JP2018528248A (ja) * 2015-09-24 2018-09-27 イーエルシー マネージメント エルエルシー 皮膚を処理するための方法および組成物
JP2020094052A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 サンスター株式会社 油脂成分内包リポソーム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163363A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Kao Corp アピゲニン高濃度含有エキスの製造方法
JP2018528248A (ja) * 2015-09-24 2018-09-27 イーエルシー マネージメント エルエルシー 皮膚を処理するための方法および組成物
JP2020094052A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 サンスター株式会社 油脂成分内包リポソーム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000044485A (ja) 活性酸素種消去剤及び皮膚化粧料
JP2002370922A (ja) 梅抽出物を含む化粧品
JPS5916816A (ja) 外用組成物
JP3667027B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2003104865A (ja) 皮膚外用剤
JP2001114636A (ja) ヒアルロン酸産生及びカタラーゼ産生促進剤、線維芽細胞賦活剤、並びに皮膚外用剤
JP2001348338A (ja) コラーゲン産生促進剤、及びこれを含有する老化防止用皮膚外用剤
JP2002370999A (ja) 皮膚外用剤
JP3449967B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3643788B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3719951B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2004123661A (ja) 皮膚外用剤
KR101079915B1 (ko) 식물 혼합 추출물 및 이를 함유하는 화장료 조성물
JPH02169507A (ja) 化粧料
JP2006083112A (ja) 皮膚外用剤
JP2002037709A (ja) 皮膚外用剤
JP2002104952A (ja) 皮膚外用剤
JP3643785B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2003267851A (ja) 皮膚外用剤
JP3754025B2 (ja) 細胞賦活剤、抗酸化剤、及び皮膚外用剤
JP2002097149A (ja) 皮膚外用剤
JP2004137166A (ja) 皮膚外用剤、細胞賦活剤、抗酸化剤
JP2003335623A (ja) 皮膚外用剤
JP2003137798A (ja) 皮膚外用剤
JP2004010558A (ja) 抗酸化剤、及びこれを含有する皮膚外用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041227