JP2002370466A - ギャップレス刷版及びオフセット印刷機 - Google Patents

ギャップレス刷版及びオフセット印刷機

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JP2002370466A
JP2002370466A JP2001180715A JP2001180715A JP2002370466A JP 2002370466 A JP2002370466 A JP 2002370466A JP 2001180715 A JP2001180715 A JP 2001180715A JP 2001180715 A JP2001180715 A JP 2001180715A JP 2002370466 A JP2002370466 A JP 2002370466A
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plate
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printing
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sleeve
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JP2001180715A
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Katsuichi Furukawa
勝一 古川
Shuei Ozeki
秀英 大関
Yoshiyuki Yamanoue
善之 山野上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Priority to EP02012490A priority patent/EP1266754A1/en
Priority to US10/166,766 priority patent/US20020189479A1/en
Priority to EP02012489A priority patent/EP1266752A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、継ぎ目をなくしたギャップレス刷
版及び該刷版をそなえたオフセット印刷機に関し、損紙
の発生を防止する。 【解決手段】 オフセット用印刷機に用いられる刷版1
1であって、刷版11が、径方向に弾性変形可能な継ぎ
目のないスリーブ12と、スリーブ11上に形成され非
画線部を形成する疎油層13と、疎油層13上に形成さ
れ画線部を形成する親油層14とをそなえるように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継ぎ目をなくした
ギャップレス刷版及び該ギャップレス刷版を用いたオフ
セット印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は一般的なオフセット印刷機の要部
構成を示す模式的な側面図である。図中、符号1は印刷
機の任意の印刷ユニットを示しており、多色印刷を行な
う印刷機の場合には、このような印刷ユニット1がウェ
ブ2の走行経路上に沿って複数台設けらている。
【0003】また、図示するように、オフセット印刷機
には版胴(印刷胴)3及びブランケット胴(転写胴)4
がそれぞれ設けられている。ここで、この印刷ユニット
1はウェブ2の両面に印刷可能に構成されており、ウェ
ブ2の上下にそれぞれ版胴3a,3b及びブランケット
胴4a,4bが設けられている。なお、以下では、特に
上下を区別する必要がない場合には、版胴及びブランケ
ット胴をそれぞれ符号3,4で示す。
【0004】また、図8に示すように、各版胴3には、
印刷される絵柄(画線)を焼き付けた刷版5が取り付け
られており、図示しないインク供給装置によりインクが
版胴3に供給されると、この刷版5上の絵柄がブランケ
ット胴4に一旦転写され、その後、ブランケット胴4に
転写された絵柄が走行するウェブ2に印刷される。刷版
5は、例えばアルミニウムにより形成された板状の部材
であって、版胴3に取り付けられている。ここで、刷版
5の装着作業について簡単に説明すると、刷版5の装着
時には、刷版5の一端側(くわえ側)5aを版胴3に形
成されたギャップ6の一端部に係合させて、刷版5を版
胴3に巻き付ける。そして、刷版5の他端側(くわえ尻
側)5bを上記ギャップ6に押し込み、この他端部5b
を図示しないクランプ装置で固定する。これにより、図
8に示すように、刷版5が版胴3巻き着けられた状態で
固定されるのである。
【0005】また、図示はしないが、版胴3と同様に、
ブランケット胴4の外周面にも絵柄が転写されるゴム版
が設けられており、版胴3のギャップ6と同様なギャッ
プが形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のオフセット印刷機では、上述したようなギャ
ップ6が存在するため、このギャップ6の部分(図8
中、くわえ側5aからくわえ尻側5bまでの間のG部
分)には絵柄を形成することができない。このため、こ
の部分は印刷できない無駄部分となりこの部分が損紙と
なってしまうという課題がある。
【0007】ところで、従来よりオフセット印刷機にお
いて、ブランケット胴4の周囲に取り付けられたゴム版
を継ぎ目のギャップレス(シームレス)ものにしたもの
が知られている。したがって、刷版5の絵柄を形成する
ことができない無駄部分をなくすことができれば、上述
のギャップレスブランケット胴4と組み合わせることで
損紙の発生を皆無にすることが可能となる。
【0008】なお、特開平8−142305号公報に
は、刷版の印刷に利用できない部分を極力なくして損紙
を低減するようにした技術が開示されている。しかしな
がら、この技術はギャップを完全になくすものではな
く、刷版の印刷に利用できない部分が残るため、やはり
損紙が発生するという課題が依然として残っていた。本
発明は、このような課題に鑑みて創案されたもので、損
紙が発生しないようにした、ギャップレス刷版及びオフ
セット印刷機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のギャップレス刷版は、オフセット用印刷機に
用いられる刷版であって、該刷版が、径方向に弾性変形
可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形成さ
れ非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成され
画線部を形成する親油層とをそなえて構成されているこ
とを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の本発明のギャップレ
ス刷版は、上記請求項1記載の構成において、該スリー
ブがニッケル材により形成されるとともに、該疎油層が
該スリーブにアルミニウム又は酸化チタンにより形成さ
れていることを特徴としている。また、請求項3記載の
本発明のギャップレス刷版は、上記請求項1又は2記載
の構成において、該親油層が、該疎油層に有機系化合物
又は光感光樹脂をコーティングすることにより形成され
ていることを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の本発明のオフセット
印刷機は、刷版が装着される版胴と、該刷版に形成され
た絵柄が転写される転写胴とをそなえたオフセット印刷
機において、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載さ
れたギャップレス刷版を有することを特徴としている。
また、請求項5記載の本発明のオフセット印刷機は、上
記請求項4記載の構成において、該刷版の内径が、該版
胴の外径よりも僅かに小さく形成されるとともに、該版
胴の内側から外側に向けて高圧流体を噴出可能な高圧流
体供給手段が設けられ、該刷版の交換時には、該高圧流
体によりスリーブを弾性変形させて該刷版の脱着が行な
われることを特徴としている。
【0012】また、請求項6記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項5記載の構成において、該版胴
が、一端側の外径が他端側の外径よりも小さいテーパ状
に形成されていることを特徴としている。また、請求項
7記載の本発明のオフセット印刷機は、上記請求項4〜
6のいずれか1項に記載の構成において、該転写胴が継
ぎ目のないギャップレス転写胴であることを特徴として
いる。
【0013】なお、上記の刷版は表面の絵柄を再生(書
き換え)可能に構成されているのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態に係るギャップレス刷版について説明すると、図
1はその模式的な斜視図、図2はその要部を拡大して示
す模式的な断面図である。図1に示すように、刷版11
は継ぎ目のないシームレス(ギャップレス)のスリーブ
12により形成されており、このスリーブ12上には後
述するようなコート層(疎油層)及び有機系化合物層
(親油層)が形成されている。
【0015】スリーブ12は弾性変形可能な材質、例え
ばニッケル材により形成されており、両端が開口した円
筒形状に形成されている。また、このスリーブ12の内
径は、装着される版胴の外径よりも僅かに小さな径に形
成されており、版胴に装着された時には版胴との間の摩
擦力により刷版11が版胴に固定されるようになってい
る。
【0016】また、図2に示すように、スリーブ12上
には、酸化チタン(TiO2 )のコート層(疎油層)1
3が形成されている。このコート層13は、ニッケルス
リーブ12上に酸化チタン光触媒層をコーティングする
ことにより形成されたものであり、このコート層13に
酸化チタン光触媒の活性光を照射することで、コート層
13がインクの付着しない部分(非画線部)として機能
するようになっている。
【0017】このコート層13の製法としては、CVD
法,スパッタリング法,ゾルゲル法などがあるが、これ
らの製法に限定されるものではない。また、酸化チタン
光触媒層にコート層強度を高めるため、あるいは下地と
の密着性を高めるため、あるいは光触媒の活性を高める
ため、あるいはコート層の親水性・保水性を高めるため
に第二物質を添加することも可能である。さらにまた、
酸化チタン光触媒と下地との密着性を高めるため、ニッ
ケルスリーブ12と酸化チタン光触媒コート層13との
間に中間層を設けてもよいことは言うまでもない。
【0018】ここで、酸化チタンのコート層13は、該
光触媒の活性光、すなわち波長400nm以下の紫外線
をコート層13に照射すると酸化チタン光触媒の作用に
よりコート層13が高い疎油性(親水性)を示すように
なる。そして、このように紫外線等を照射した部分がイ
ンクの付着しない非画線部として形成されるようになっ
ている。さらにまた、酸化チタン光触媒のコート層13
では、光触媒の活性光をコート層13に照射すると酸化
チタン光触媒の作用により光触媒表面の有機化合物を分
解することができる。
【0019】また、コート層13の上部には、有機系化
合物層(親油層)14が形成されている。この有機系化
合物で形成された表面は高い親油性を示し、水をはじく
一方でインキを受理するとともに、前記活性光照射下で
酸化チタン光触媒の作用で分解される性質を有してい
る。以下、有機系化合物層14を形成する手法の一例に
ついて説明すると、この有機化合物層14は、コート層
13の表面上に反応ないし固着した際に親油性を示す有
機系化合物を水系又は有機系の液体中に溶解または分散
させ、この液体をコート層13の表面に塗布することに
より形成されている。塗布の後、必要により乾燥させて
も良いことは言うまでもない。
【0020】そして、有機系化合物層14には、図示し
ない画像書き込み装置により絵柄が書き込まれるように
なっている。ここで、版書き込み装置は赤外線レーザ光
を照射可能な書き込みヘッドをそなえており、有機系化
合物層14に赤外線レーザ光を照射することにより、レ
ーザ光が照射された部位が加熱,硬化して、コート層1
3に固着するようになっている。
【0021】その後、レーザ光が照射されなかった部位
を洗浄,除去することでコート層13の親水性非画線部
を現出させて、刷版11に画線部と非画線部とからなる
絵柄を形成するのである。レーザ光が照射されなかった
部位を除去する方法としては、印刷開始前に洗浄剤で洗
浄する方法、印刷開始直後にインキタックで除去する方
法などがある。
【0022】さらに書き込み装置として、例えば前記活
性光を照射可能な書き込みヘッドを用いることもでき
る。有機系化合物層14に活性光を照射することによ
り、照射された部位が分解除去され、コート層13の親
水性非画線部を現出させて、刷版11に画線部と非画線
部とからなる絵柄を形成するのである。また、印刷終了
後、版面のインキを洗浄装置(図6の符号21)で除去
し、その後、紫外線照射装置(図6の符号22)で紫外
線を照射することで有機系化合物からなる画線部を分解
除去すると同時に、コート層13表面を親水化させる。
その後、再度有機系化合物層を塗布することで刷版11
の再生(絵柄の消去)が可能となる。
【0023】次に、このようなギャップレス刷版の版交
換の手順について説明する。図3に示すように、刷版1
1の交換時には、刷版11を版胴3に対して軸方向から
抜き差しすることにより刷版11の脱着が行なわれるよ
うになっている。ここで、印刷運転時に版胴3を回転駆
動させるための駆動機構(図示省略)は、版交換の妨げ
にならないように、刷版11の脱着を行なわない方の端
部(他端側)32に設けられている。
【0024】また、上述したように、版胴3の外径はス
リーブ12の内径よりも僅かに大きな径に形成されてい
るが、版胴3の刷版11の脱着が行なわれる方の端部
(一端側)31においては、その外径がスリーブ12の
内径よりも僅かに小さくなるように形成されている。つ
まり、この版胴3は、一端側31が他端側32よりも小
径のテーパ状に形成されているのである。
【0025】また、図4に示すように、版胴3の内部に
は空間33が形成されている。この空間33はエア供給
路34を介して図示しないエアポンプ(高圧流体供給手
段)に接続されており、このエアポンプで加圧された高
圧エア(高圧流体)がエア供給路34を介して空間33
に供給されるようになっている。また、図4,図5に示
すように、版胴3の外周には上記空間33に通じるエア
通路35が形成されている。このエア通路35は、図4
に示すように、版胴3の軸方向に沿って所定間隔毎に全
長に亘って設けられるとともに、図5に示すように、放
射状に複数形成されており、略全周において均一に高圧
エアを噴出可能に構成されている。なお、上記エア供給
路34は、版胴3の一端側31,他端側32のどちらに
接続してもよいが、刷版11の交換時の作業性を考慮す
ると、版胴3の他端側32に接続するのが好ましい。
【0026】また、版胴3は、図示しない印刷機のフレ
ームにベアリング36を介して軸支されており、このう
ち版胴3の一端側32はフレームから取り外し可能に構
成されている。そして、版胴3の一端側32をフレーム
から取り外した状態で刷版11の交換作業が行なわれる
ようになっている。したがって、刷版11の交換作業時
には、まず版胴3の回転を停止させて版胴3の一端側3
1を印刷機のフレームから外し、次に図示しないエアポ
ンプを作動させる。これにより高圧エアがエア供給路3
4から空間33に供給されるとともに各エア通路35か
ら吹き出して、版胴3の全周及び全長に亘って高圧エア
が作用することになる。
【0027】そして、このような高圧エアの作用によ
り、それまで版胴3に装着されていた刷版(旧版)11
が弾性変形して内径が僅かながら大きくなる。これによ
り、刷版11の内周面と版胴3の外周面との間に僅かな
空隙が形成され、この状態で刷版11を版胴3の一端側
31から引き抜くことにより旧版が取り外される。ま
た、刷版(新版)11を装着する際には、やはり高圧エ
アを作用させた状態で版胴3の一端側31に刷版11を
差し込む。この場合、版胴3の一端側31は他端側32
よりも僅かに外径を小さくしたテーパ形状となっている
ため、刷版11を弾性変形させなくても、版胴3の一端
側31を刷版11に挿通させることができる。
【0028】版胴3の一端側31が刷版11に挿通する
と、その後は高圧エアの作用により版胴3が挿入してい
る部位では刷版11が弾性変形するので、徐々に刷版1
1を押し込むことにより、刷版11を版胴3に取り付け
ることができる。そして、エアポンプの作動を停止させ
ることにより、刷版11が元の形状に戻り、これにより
版胴3に刷版11が固定されることになる。即ち、この
場合には、刷版11が版胴3に嵌合して、刷版11と版
胴3との間の摩擦力の作用により刷版11が版胴3に固
定されるのである。
【0029】このようにして刷版11を装着した後、再
び版胴3の一端側31を印刷機のフレームに取り付けて
刷版交換作業が終了する。また、刷版11の表面には酸
化チタン光触媒コート層13が形成されているので、印
刷終了後、版面のインキを除去し、光触媒に活性光を照
射することで刷版11の再生が可能であり、版交換の必
要がなくなる。これにより、準備時間短縮,生産性向上
及び印刷単価低減を図ることができる。
【0030】次に、本実施形態に係るギャップレス刷版
を適用した印刷機について説明すると、図6はその要部
構成を示す模式的な側面図であって、符号1は印刷機の
任意の印刷ユニットを示している。図示するように、ウ
ェブ2の上下には、走行経路を挟んでそれぞれ版胴3
a,3b及び転写胴(ブランケット胴)4a,4bが設
けられており、各版胴3a,3bには、上述したような
ギャップレス刷版11が装着されている。また、転写胴
(ブランケット胴)4には、やはり継ぎ目のないギャッ
プレス(シームレス)のゴム版15が装着されており、
いわゆるギャップレスブランケット胴として構成されて
いる。なお、このギャップレスブランケット胴は、従来
よりオフセット印刷機において提案されているものであ
り、表面に継ぎ目のないものであれば他のブランケット
胴を適用可能である。
【0031】そして、図示しないインク供給装置により
インクが版胴3に供給されると、この刷版5上の絵柄が
ブランケット胴4に一旦転写され、その後、ブランケッ
ト胴4に転写された絵柄が走行するウェブ2に印刷され
るようになっている。以上詳述したように、本発明の一
実施形態に係るギャップレス刷版では、刷版11の継ぎ
目をなくすことができるので、ギャップレスブランケッ
ト胴4と組み合わせることにより印刷物と印刷物との間
に空白部分をなくすことができ、損紙の発生をなくすこ
とができるという利点がある。
【0032】また、従来は版胴3とブランケット胴4と
にギャップ(図8の符号6参照)が存在していたため、
版胴3及びブランケット胴4が1回転する毎にギャップ
部同士が当接して、このとき版胴3やブランケット胴4
に急激な負荷変動が生じていたが、本発明のオフセット
印刷機では、版胴3とブランケット胴4とにギャップが
存在しないため、このような負荷の急激な変動をなくす
ことができるという利点がある。
【0033】また、本発明のギャップレス刷版によれ
ば、刷版交換時には、版胴3の軸方向から刷版11を抜
き差しするだけでよいので、版交換の時間を大幅に短縮
することができる利点があるほか、作業自体も極めて簡
易なものとなり作業性が大幅に向上するという利点があ
る。また、スリーブ12を弾性部材(例えばニッケル
材)で形成することにより、刷版11の装着時にスリー
ブ12を弾性変形させることで版胴3に刷版11を固定
することができる。つまり、版胴3の外径をスリーブ1
1の内径よりも僅かに大きく形成しておき、版装着時に
スリーブ11の内径が大きくなるように弾性変形させ、
版胴3に装着後スリーブ11の内径を元に戻すことで刷
版11を版胴3に固定することができるのである。この
ため版胴3に刷版11を固定するための手段を設ける必
要がなく、版胴3の軽量化を図ることができる。また、
版胴3を軽量化することにより、印刷機運転時の版胴3
の慣性力を低減させることができ、回転精度を向上させ
ることができる利点がある。
【0034】また、版胴3の一端側31の外径が他端側
32の外径よりも小さいテーパ状に版胴3を形成するこ
とにより、刷版11の開口を版胴3に装着しやすくな
り、作業性がさらに向上するという利点がある。また、
本発明のオフセット印刷機では、刷版11の表面に酸化
チタン光触媒コート層13を有しているので、印刷終了
後、版面のインキを洗浄装置21で除去し、その後、紫
外線照射装置22から紫外線を照射することで版再生が
可能となる。これにより、版交換の必要がなくなり、準
備時間短縮,生産性向上及び印刷単価低減ができるとい
う利点がある。
【0035】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
の変形が可能である。例えば、上述の実施形態とは逆
に、スリーブ12の径を版胴3の外径よりも僅かに大き
く形成してもよい。このように構成した場合は、版交換
がより簡単なものとなり作業性が大幅に向上する。な
お、このように構成した場合には、刷版11を版胴3に
固定するための手段が新たに必要になるが、この固定手
段としては、例えば図4,図5に示すような空間33内
に負圧を作用させればよいまた、上述では、高圧流体と
して高圧エアを、高圧流体供給手段としてエアポンプを
適用した例について説明したが、他の流体を適用しても
よい。また、版胴3に形成されるエア通路35の穿設位
置や本数は版交換作業に差し支えない範囲で適宜変更可
能である。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のギャップ
レス刷版によれば、刷版の継ぎ目をなくすことができる
ので、印刷物と印刷物との間に空白部分をなくすことが
でき、損紙の発生をなくすことができるという利点があ
る。また、版胴の軸方向から刷版を抜き差しすることに
より刷版を交換することができ、版交換の時間を大幅に
短縮することができる利点があるほか、版交換作業も極
めて簡易なものとなり作業性が大幅に向上するという利
点がある。また、刷版のスリーブを弾性部材で形成する
ことにより、刷版を版胴に容易に固定することができ
る。
【0037】また、本発明のオフセット印刷機では、刷
版の継ぎ目をなくすことができるので、ギャップレス転
写胴と組み合わせることにより印刷物と印刷物との間に
空白部分をなくすことができ、損紙の発生をなくすこと
ができるという利点がある。また、版胴に刷版を固定す
るための手段を何ら設ける必要がなく、版胴の軽量化を
図ることができる。また、版胴を軽量化することによ
り、印刷機運転時の版胴の慣性力を低減することがで
き、回転精度を向上させることができるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版を
示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版の
要部を拡大して示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版の
交換の手順について説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版が
適用される印刷機の版胴を示す模式的な断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版が
適用される印刷機の版胴を示す模式的な断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るギャップレス刷版が
適用される印刷機の要部構成を示す模式的な側面図であ
る。
【図7】一般的なオフセット印刷機の要部構成を示す模
式的な側面図である。
【図8】一般的なオフセット印刷機に用いられる版胴及
び刷版を示す模式図である。
【符号の説明】 1 印刷ユニット 2 ウェブ 3 版胴(印刷胴) 4 ブランケット胴(転写胴) 11 刷版 12 スリーブ 13 コート層(疎油層) 14 有機系化合物層(親油層) 15 ゴム版
フロントページの続き (72)発明者 山野上 善之 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 2H096 AA06 BA01 CA03 EA04 2H114 AA04 AA14 AA22 AA23 BA01 BA10 CA10 DA04 DA05 DA08 DA21 DA41 EA01 EA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット用印刷機に用いられる刷版で
    あって、 該刷版が、径方向に弾性変形可能な継ぎ目のないスリー
    ブと、該スリーブ上に形成され非画線部を形成する疎油
    層と、該疎油層上に形成され画線部を形成する親油層と
    をそなえて構成されていることを特徴とする、ギャップ
    レス刷版。
  2. 【請求項2】 該スリーブがニッケル材により形成され
    るとともに、 該疎油層が該スリーブにアルミニウム又は酸化チタンに
    より形成されていることを特徴とする、請求項1記載の
    ギャップレス刷版。
  3. 【請求項3】 該親油層が該疎油層上に有機系化合物又
    は光感光樹脂をコーティングすることにより形成されて
    いることを特徴とする、請求項1又は2記載のギャップ
    レス刷版。
  4. 【請求項4】 刷版が装着される版胴と、該刷版に形成
    された絵柄が転写される転写胴とをそなえたオフセット
    印刷機において、 上記請求項1〜3のいずれか1項に記載されたギャップ
    レス刷版を有することを特徴とする、オフセット印刷
    機。
  5. 【請求項5】 該刷版の内径が、該版胴の外径よりも僅
    かに小さく形成されるとともに、該版胴の内側から外側
    に向けて高圧流体を噴出可能な高圧流体供給手段が設け
    られ、該刷版の交換時には、該高圧流体によりスリーブ
    を弾性変形させて該刷版の脱着が行なわれることを特徴
    とする、請求項4記載のオフセット印刷機。
  6. 【請求項6】 該版胴が、一端側の外径が他端側の外径
    よりも小さいテーパ状に形成されていることを特徴とす
    る、請求項5記載のオフセット印刷機。
  7. 【請求項7】 該転写胴が継ぎ目のないギャップレス転
    写胴であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか
    1項に記載のオフセット印刷機。
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