JPH11291439A - 水なし平版の非画線部に付着したインキの除去装置 - Google Patents

水なし平版の非画線部に付着したインキの除去装置

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JPH11291439A
JPH11291439A JP9761998A JP9761998A JPH11291439A JP H11291439 A JPH11291439 A JP H11291439A JP 9761998 A JP9761998 A JP 9761998A JP 9761998 A JP9761998 A JP 9761998A JP H11291439 A JPH11291439 A JP H11291439A
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roller
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JP9761998A
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Tsutomu Hanawa
勉 塙
Akinori Miyaguchi
昭徳 宮口
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KYODO KUMIAI PURINTECHNO
Original Assignee
KYODO KUMIAI PURINTECHNO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着ローラの回転がずれる恐れをなくし、装
置を簡略化することができる水なし平版の非画線部に付
着したインキの除去装置を提供する。 【解決手段】 インキ除去装置1は、粘着ローラ2のロ
ーラ周面2cに粘着面を備えるとともに、粘着ローラ2
の側方に摩擦ローラ3を備えたものである。そして、粘
着ローラ2のローラ周面2cが、インキがゴム胴に転移
される間の版胴上の版面に当接されている。また、摩擦
ローラ3が、版胴のベアラに当接されている。水なし平
版印刷では、ベアラに摩擦ローラ3が連れ回りし、粘着
ローラ2に駆動力が伝達される。また、インキの一部は
非画線部にも付着してインキ汚れとなるが、これは直ち
にインキ除去装置1により除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水なし平版を用い
た印刷機に組み込むことにより、版面の非画線部に付着
したインキを除去して鮮明でかつ再現性のよい印刷物を
安価に供給できる、水なし平版の非画線部に付着したイ
ンキの除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷法として汎用されている平版印刷の
なかでも、その操作の簡便さから、湿し水を使用しない
水なし平版印刷法が普及してきている。
【0003】この水なし平版印刷法は、図12に示す平
版オフセット印刷機の概念図に基づいて概略説明すると
以下のとおりである。すなわち、インキつぼ50内の水
なし平版インキは、インキ移しローラ51を経てインキ
練りローラ群52に送られる。インキはここで、通常は
14以上ものローラ群間を転移しながら広げ延ばされて
数μm程度の薄膜となり、複数のインキ着けローラ53
を介して版胴54周面上の水なし平版に移される。その
後、インキは版胴54からゴム胴55へ移され、ゴム胴
55と圧胴56との間に挟み込まれた紙57に印刷され
る。
【0004】そして、経時、水なし平版の非画線部にイ
ンキ汚れが発生したときは、その都度印刷機の運転を中
断して非画線部のインキ汚れを洗浄していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水なし平版
印刷の場合、平版の非画線部はインキ反発性のシリコー
ンゴム層からできているが、このシリコーンゴム層のイ
ンキ反発性は湿し水を使用する平版に比べると弱く、汚
れやい。このため、水なし平版印刷においては、高粘度
のインキを使用せざるを得ない。したがって、均一な薄
膜にするための練り工程として多数のインキ練りローラ
間を転移させる必要があり、これが印刷機を複雑化し、
製造及び運転コストを上昇させる一因となっていた。
【0006】また、印刷中において、多数のインキ練り
ローラ間を転移してくる間にローラ間で発生するインキ
***にともなう発熱、更に版胴等の回転による機械的発
熱により、インキ練りローラの温度や版面温度が上昇
し、水なし平版インキのインキ粘度が当初の設定値より
も低下してしまう。このような粘度低下が生じると、非
画線部にインキが粒子状に付着残存して印刷物に印刷汚
れとなって現れ、品質を低下させていた。
【0007】さらに、水なし平版印刷では、湿し水によ
り版面温度の上昇を抑えることができないため、前記の
ような問題を解決するためにローラに冷却水を通水した
り、版胴に冷風を吹き付けたりするというような冷却装
置を付設することがなされている。このため、これらの
冷却装置の設置が製造及び運転コストを上昇させる主因
となっていた。
【0008】そこで、本願出願人は、上記の各問題点に
鑑みて先の特願平8−349683号において水なし平
版の非画線部に付着したインキの除去装置を提案した。
かかるインキの除去装置は、回転自在なローラを具備
し、前記ローラの周面が、ローラの周面と水なし平版の
非画線部に付着したインキを接触させることにより、前
記インキをローラの周面に移行させ、保持できるような
粘着面であることを特徴とするものである。
【0009】しかしながら、上記インキの除去装置で
は、インキの粘着力により版胴の回転に粘着ローラを連
れ回りする構成としたので、これら版胴および粘着ロー
ラを完全に円滑に等速回転することができず、粘着ロー
ラの回転がずれる恐れがあり、さらに改善すべき余地が
あった。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するものであ
り、粘着ローラの回転がずれる恐れなく、水なし平版印
刷機に組み込むことにより、より一層鮮明で再現性のよ
い印刷物を安価に供給でき、また装置を簡略化すること
ができる水なし平版の非画線部に付着したインキの除去
装置を提供すること目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成する手段として、次のような手段を採用する。
【0012】すなわち、請求項1に記載の水なし平版の
非画線部に付着したインキの除去装置は、たとえば以下
の図示実施の形態に示すように、版胴25に並設して版
胴25の水なし平版35の非画線部36に付着したイン
キ30とローラ周面2cを接触させることにより前記イ
ンキ30をローラ周面2cに移行させ、保持できるよう
な粘着面をローラ周面2cに備える回転自在な粘着ロー
ラ2と、この粘着ローラ2の側方に設けられ版胴25側
から粘着ローラ2に駆動力を伝達する摩擦ローラ3を備
えることを特徴とする。
【0013】そして、平版印刷機に組み込まれて使用さ
れるとき、平版印刷機の運転時、摩擦ローラ3を介して
版胴25側から粘着ローラ2に駆動力が伝達され、粘着
ローラ2を回転する。しかして、水なし平版35の非画
線部36に付着したインキ30とローラ周面2cを接触
させると、非画線部36のインキ30がローラ周面2c
に移行して、そのまま保持される。
【0014】請求項2に記載の水なし平版の非画線部に
付着したインキの除去装置は、たとえば以下の図示実施
の形態に示すように、請求項1記載の水なし平版の非画
線部に付着したインキの除去装置において、版胴25の
ベアラ25aに摩擦ローラ3を圧接してなることを特徴
とする。
【0015】そして、平版印刷機の運転時、版胴25が
回転すると、ベアラ25aの回転に摩擦ローラ3が連れ
回りして粘着ローラ2に駆動力が伝達され、この粘着ロ
ーラ2が回転する。
【0016】請求項3に記載の水なし平版の非画線部に
付着したインキの除去装置は、たとえば以下の図示実施
の形態に示すように、請求項1記載の水なし平版の非画
線部に付着したインキの除去装置において、水なし平版
35より外側の版胴25の周面にに版部材41を設け、
この版部材41に摩擦ローラ3を圧接してなることを特
徴とする。
【0017】そして、平版印刷機の運転時、版胴25が
回転すると、版部材41の回転に摩擦ローラ3が連れ回
りして粘着ローラ2に駆動力が伝達され、この粘着ロー
ラ2が回転する。
【0018】請求項4に記載の水なし平版の非画線部に
付着したインキの除去装置は、たとえば以下の図示実施
の形態に示すように、請求項1〜3のいずれかに記載の
水なし平版の非画線部に付着したインキの除去装置にお
いて、摩擦ローラ3は、粘着ローラ2の側方にベアラ3
aを設け、このベアラ3aの外周に硬いゴム材3bを巻
き付けて構成されてなることを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の水なし平版の非画線部に
付着したインキの除去装置は、たとえば以下の図示実施
の形態に示すように、請求項1記載の水なし平版の非画
線部に付着したインキの除去装置において、粘着ローラ
2は、側方に空気供給口2eが設けられとともに周面に
微細の排出孔2dが多数貫設された内層2aと、内層2
aの外周面を覆って排出孔2dを密閉するゴム外層2b
を備える構成としてなることを特徴とする。
【0020】そして、外部から空気供給口2eを通して
内層2a内に空気が圧入されると、ゴム外層2bが膨ら
み、粘着ローラの外径が拡径となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の水なし平
版の非画線部に付着したインキの除去装置(以下「付着
インキの除去装置」と略称する)、それを備えた平版印
刷機、平版印刷機を用いた平版印刷法の一例を、図1〜
図8に基づいて説明する。
【0022】付着インキの除去装置1は、図3に示すよ
うに、粘着ローラ2とその両側方に摩擦ローラ3を備
え、両端面において正方向に回転自在になるように回転
軸4によって支持されている。
【0023】粘着ローラ2は、図4に示すように、内層
2aと外層2bの二層構造で構成される。内層2aの構
成材料は、金属である。外層2bの構成材料は、通常の
平版印刷機のローラ材料として用いるものと同じニトリ
ルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム
等であり、硬度(針入度;JISK2207)が30以
下のものが好ましい。この粘着ローラ2のローラ周面2
cと水なし平版の非画線部に付着したインキを接触させ
ることにより、インキをローラ周面2cに移行させ、そ
のまま保持できるような粘着面にする。
【0024】このような粘着面を有するローラ周面2c
を備えた粘着ローラ2の一例としては、ローラ周面2c
に、除去対象となる水なし平版の非画線部に付着したイ
ンキよりも高粘度のインキが着肉されてなるものを挙げ
ることができる。この場合に用いる高粘度のインキの粘
度は、水なし平版印刷に用いたインキとの関連において
決定されるものであるが、本発明においてはタック値
(30℃、400rpm におけるインコメーター値)が1
2よりも高いものであることが好ましい。また、高粘度
のインキは有色であっても無色であってもよいが、安定
した粘着力を持続させるため、不乾燥型のものであるこ
とが好ましい。
【0025】このような粘着ローラ2は、たとえば図5
に示すように、揺動ローラ12と練りローラ13との間
のニップに、除去用の高粘度インキを添加し、これを広
げ延ばして5μm〜10μm程度に薄膜化し、粘着ロー
ラ2のローラ周面2cに着肉する方法により得ることが
できる。
【0026】また、粘着面を有するローラ周面2cを備
えた粘着ローラ2の他の例としては、外層2bを構成す
るニトリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム等の
合成ゴム中に親油性成分が含有されたものを挙げること
ができる。親油性成分としては、インキのビヒクル原料
としても用いられるアマニ油、シナキリ油、大豆油、ヒ
マシ油等の植物油、植物油から得られる加工油、マシン
油、スピンドル油、軽油等の鉱油、ロジン等を挙げるこ
とができる。これらの親油性成分の含有量は、合成ゴム
重量に対して約50〜80重量%であることが好まし
い。この親油性成分を含有する粘着ローラ2は、硬度
(針入度;JISK2207)が30以下のものが好ま
しく、特に20以下のものが好ましい。
【0027】このような粘着ローラ2は、合成ゴム原料
とともに親油性成分を混合し、常法によって成形するこ
とにより得ることができる。
【0028】一方、駆動力伝達手段である摩擦ローラ3
は、図6に示すように、円筒のベアラ3aと、ベアラ3
aの外周に巻き付けた硬いゴム材3bとから構成してな
る。ゴム材3bの構成材料は、耐圧、耐熱に安定的な繊
維を芯とするブランケット、あるいは硬度(針入度;J
ISK2207)80以上のゴムが好ましい。
【0029】本発明の付着インキ除去装置1は、水なし
平版印刷のみならず、従来の湿し水を使用する平版印刷
にも適用することができる。
【0030】平版印刷機20は、図1に示すように、付
着インキの除去装置1が組み込まれてなるものである。
この付着インキの除去装置1は、粘着ローラ2のローラ
周面2cが、版胴25上の版面にインキが転移されてか
ら版胴25とゴム胴26とが接触するまでの間における
版胴25上の版面と当接するようにして組み込まれてい
る。このとき、付着インキの除去装置1は、図2に示す
ように、版胴25の側方のベアラ25aに摩擦ローラ3
を圧接させてなる。そして、図1に示す版胴25、ゴム
胴26および圧胴27がそれぞれ側方にある図示しない
ギアにより回転するとき、ベアラ25aの回転に摩擦ロ
ーラ3が連れ回りして駆動力を粘着ローラ2に伝達する
ようになっている。このような構成により摩擦ローラ3
を版胴25と等速でずれなく回転させることができる。
【0031】平版印刷機20に組み込まれる付着インキ
の除去装置1の大きさは、印刷機全体の大きさや他の部
材との関連において適宜決定されるものであるが、通常
は、版胴25の径の大きさを1.0とした場合に付着イ
ンキの除去装置1の径の大きさが約0.1〜0.4にな
るようにする。
【0032】次に、このような平版印刷機20を用いた
平版印刷法について説明する。この平版印刷法は、水な
し平版印刷又は湿し水を用いる平版印刷のいずれにも適
用することができるが、以下においては水なし平版印刷
を例にとって説明する。
【0033】インキつぼ21内の水なし平版インキ30
は、インキ移しローラ22を経て、インキ練りローラ群
23に移される。このときの水なし平版インキ30とし
ては、従来の平版印刷におけるものよりも低粘度のも
の、例えば、タック値が4.0〜6.0のものを用いる
ことができる。
【0034】水なし平版インキは、インキ練りローラ群
23間を転移しながら広げ延ばされて薄膜化していく
が、予め低粘度のインキを用いているため、この薄膜化
は容易である。よって、図1に示すように、インキ練り
ローラ群23におけるローラの数を従来よりも削減する
ことができる。図1は概念図であるため、それぞれのイ
ンキ練りローラの数は必ずしも実数を表すものではない
が、本発明の平版印刷機においては、インキ練りローラ
の数を従来の平版印刷機の半分以下にすることができ
る。
【0035】均一な薄膜に展延されたインキ30は、イ
ンキ着けローラ24により、図1中矢印方向に回転する
版胴25の周面上の版面(水なし平版)に連続的に移さ
れる。このとき、インキ30が低粘度であるため、版面
35は図7に示すように、非画線部36に粒子状のイン
キ(インキ汚れ)30が付着した状態になっている。そ
の後、版胴25が更に回転すると、版胴25とゴム胴2
6との接触部に至るまでの間において、付着インキ除去
装置1との当接部分において粘着ローラ2のローラ周面
2cと接触する。このとき、非画線部36の粒子状のイ
ンキ30はローラ周面2c側に移行して、そのまま保持
される。よって、前記当接部を通過した版胴25上の版
面35は、図8に示すように、画線部37のみにインキ
が付着され、非画線部36に付着していたインキは除去
されている。ここで、画線部37はインキ受容性であ
り、その部分に付着するインキは非画線部36よりも凹
部に位置するのに対し、非画線部36に汚れとして付着
するインキは、画線部37より凸部に位置し、浮遊状態
にある。このため、粘着ローラ2のローラ周面2cと版
面35を接触させる場合、画線部37、非画線部36の
区別なく一様に接触させても、非画線部36上のインキ
汚れのみが除去される。
【0036】このように除去処理された版面35上のイ
ンキ30は、ゴム胴26に移され、圧胴27との間に挟
み込まれた紙40に印刷される。このとき、非画線部3
6上のインキ汚れが除去されているので、得られた印刷
物は鮮明でかつ再現性のよいものとなる。
【0037】ところで、平版印刷機の中には、上述した
ように版胴25やゴム胴26等がベアラを接触しつつ運
転するものと、ベアラを有しないか、ベアラがあっても
接しないである間隔をもって回転するものとがある。そ
して、上述した図示実施形態では、ベアラを接触しつつ
運転する平版印刷機について説明し、ベアラ25aに摩
擦ローラ3を圧接する例について説明した。しかし、こ
の発明では、これに限るものでなく、図9に示す構成と
することによりベアラを有しない平版印刷機においても
上述したと同様に適用することができる。すなわち、図
9では、版面35の外側の版胴25上の両端部に5mm
幅の版部材41を接着剤で貼り付けて駆動源としてな
る。そして、付着インキの除去装置1を平版印刷機に組
み込むとき、版部材40に摩擦ローラ3を圧接する構成
とする。
【0038】また、平版印刷機の運転中の温度上昇によ
り、ゴムの体積膨張によるニップ圧が変化することがあ
り、この発明に係る付着インキ除装置においても、たと
えばローラと版胴のニップ幅1.5〜2.0mmの接触
が均一にならない恐れがある。そこで、この発明では、
図10に示す構成とするとなおよい。すなわち、粘着ロ
ーラ2は、内層2aの周面に微細の排出孔2dを多数貫
設するとともに内層2aの一側方に空気供給口2eを設
けてなる。そして、適宜、図示しないコンプレッサーか
ら空気供給口2eを通して微弱圧の空気を供給すると、
空気圧により図11に示すように摩擦ローラ3より外側
に外層2bを半径で所定寸法aだけ膨らませることがで
きる。このような構成とすれば、運転中にニップ圧の変
化を生じた場合に現状のように機械を停止して対処する
ことなく直ちに対処することができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0040】実施例1 硬度30のゴム材を外層とする粘着ローラ(径6cm,長
さ50cm)を用意し、そのローラ周面にタック値12の
商品名:TAメジューム(谷口インキ社製)を着肉し、
摩擦ローラに硬度85のゴム材を用い、付着インキ除去
装置を得た。次に、この装置を水なし平版印刷機(商品
名:3200CDタイプ印刷機;リョービ社製)内部の
図1に示すような部位に、版胴のベアラに摩擦ローラを
圧接させて組み込み、平版印刷機を得た。次に、前記の
平版印刷機に水なし版(商品名:水なし平版;東レ社
製)及び水なし紙版(商品名:PRー1型;プリンテク
ノ社製)を装着し、タック値5の水なし平版インキ(商
品名:TAー紅;谷口インキ社製)を使用して、30℃
で印刷を行った。その結果、上記水なし版では3000
枚の印刷後においてもまったく地汚れおよび画像乱れは
発生せず、また上記水なし紙版では1000枚の印刷後
においてもまったく地汚れおよび画像乱れは発生せず、
いずれも鮮明でかつ再現性のよい印刷物を得ることがで
きた。
【0041】実施例2 実施例1で得た平版印刷機を用い、タック値5の湿し水
を使用する平版印刷インキ(商品名:テクノカラーー
紅;谷口インキ社製)により同様にして3000枚の印
刷を行った。その結果、実施例1と同様にまったく地汚
れおよび画像乱れは発生せず、鮮明でかつ再現性のよい
印刷物を得ることができた。
【0042】実施例3 実施例1のものと同寸法の粘着ローラに、予め鉱油を6
0重量%程度含有させたものを製造し、摩擦ローラに硬
度85のゴム材を用い、付着インキ除去装置を得た。こ
の付着インキ除去装置を実施例1と同様の印刷機に組み
込み、それを用いて実施例1と同様にして3000枚の
印刷を行った。その結果、実施例1と同様にまったく地
汚れは発生せず、鮮明でかつ再現性のよい印刷物を得る
ことができた。
【0043】比較例1 市販の水なし平版インキ(商品名:テクノカラー水なし
紅;谷口インキ社製)を希釈してタック値を5に調整し
たものを使用し、図12に示すような構造の従来の印刷
機(商品名:ハマダスター;ハマダ印刷機製造社製)に
水なし版(商品名:水なし平版:東レ社製)及び水なし
紙版(商品名:ー1型;プリンテクノ社製)を装着し、
実施例1と同様にして印刷を行った。その結果、刷り出
しより地汚れが発生した。
【0044】
【発明の効果】以上のことから、本発明の付着インキ除
去装置によれば、摩擦ローラを介して粘着ローラに駆動
力を伝達する構成としたので、水なし平版印刷において
粘着ローラを版胴と完全に円滑に等速回転させることが
でき、粘着ローラの回転ずれをなくして版面の非画線部
に付着したインキの除去効率を向上させることができ
る。
【0045】また、版胴のベアラに摩擦ローラを圧接す
る構成とするので、駆動源を別途設ける必要がなく構造
が簡単であって装置を簡略化することができる。
【0046】さらに、粘着ローラ内に外部より空気を圧
入して粘着ローラの外層を摩擦ローラより外側に所定寸
法だけ膨らませることができるので、運転中に版面と粘
着ローラ間にニップ圧の変化を生じた場合に現状のよう
に機械を停止して対処することなく運転しながらニップ
圧調整を行なうことができ、作業効率の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の付着インキの除去装置を組み込んだ水
なし平版印刷機の概念図である。
【図2】本発明の付着インキの除去装置と版胴部分の概
略平面図である。
【図3】本発明の付着インキの除去装置を軸方向と直交
する方向から見た概略側面図である。
【図4】図3中のA−A線の縦断面図である。
【図5】本発明の付着インキの除去装置の一製造方法の
一工程を説明するための図である。
【図6】図3中のB−B線の縦断面図である。
【図7】本発明の平版印刷法を説明するための概念図で
ある。
【図8】平版印刷法を説明するための概念図である。
【図9】本発明の付着インキの除去装置の他の実施形態
で、軸方向と直交する方向から見た一部の概略側面図で
ある。
【図10】本発明の付着インキの除去装置のさらに他の
実施形態で、粘着ローラ部分の縦断面図である。
【図11】図10の実施形態で、ニップ圧調整を説明す
るための図である。
【図12】従来技術の水なし平版印刷機の概念図であ
る。
【符号の説明】
1 付着インキ除去装置 2 ローラ 2a 内層 2b 外層 2c ローラ周面 2d 排出孔 2e 空気供給口 3 摩擦ローラ 3a ベアラ 3b ゴム部材 20 水なし平版印刷機 21 インキつぼ 22 インキ移しローラ 23 インキ練りローラ群 24 インキ着けローラ 25 版胴 26 ゴム胴 27 圧胴 30 インキ 35 版面(水なし平版) 36 非画線部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版胴に並設して版胴の水なし平版の非画
    線部に付着したインキとローラ周面を接触させることに
    より前記インキをローラ周面に移行させ、保持できるよ
    うな粘着面をローラ周面に備える回転自在な粘着ローラ
    と、この粘着ローラの側方に設けられ版胴側から粘着ロ
    ーラに駆動力を伝達する摩擦ローラを備えることを特徴
    とする水なし平版の非画線部に付着したインキの除去装
    置。
  2. 【請求項2】 版胴のベアラに摩擦ローラを圧接してな
    ることを特徴とする請求項1記載の水なし平版の非画線
    部に付着したインキの除去装置。
  3. 【請求項3】 水なし平版より外側の版胴周面に版部材
    を設け、この版部材に摩擦ローラを圧接してなることを
    特徴とする請求項1記載の水なし平版の非画線部に付着
    したインキの除去装置。
  4. 【請求項4】 摩擦ローラは、粘着ローラの側方にベア
    ラを設け、このベアラの外周に硬いゴム材を巻き付けて
    構成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の水なし平版の非画線部に付着したインキの除
    去装置。
  5. 【請求項5】 粘着ローラは、側方に空気供給口が設け
    られ周面に微細の排出孔が多数貫設された内層と、内層
    の外周面を覆って前記排出孔を密閉するゴム外層を備え
    る構成としてなることを特徴とする請求項1記載の水な
    し平版の非画線部に付着したインキの除去装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7338854B2 (en) 2003-12-05 2008-03-04 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Method for manufacturing multilayer ceramic capacitor
JP2015166713A (ja) * 2014-03-04 2015-09-24 花王株式会社 化粧料の物性測定装置
JP2017049021A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 花王株式会社 製剤の物性測定装置

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