JP2002365024A - 穴計測装置 - Google Patents

穴計測装置

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JP2002365024A
JP2002365024A JP2001176132A JP2001176132A JP2002365024A JP 2002365024 A JP2002365024 A JP 2002365024A JP 2001176132 A JP2001176132 A JP 2001176132A JP 2001176132 A JP2001176132 A JP 2001176132A JP 2002365024 A JP2002365024 A JP 2002365024A
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JP2001176132A
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Kunio Shibaike
国雄 芝池
Akihiro Kirito
章浩 切東
Hiroshi Yatabe
弘 谷田部
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口形状が対称形の穴に対して、その開口形
状および入射角度を迅速かつ自動的に計測すること。 【解決手段】 計測対象物5に設けられた穴51を撮像
するカメラ21と、カメラ21を上下左右方向に移動さ
せるとともに、カメラの上下左右方向の向きを変えるカ
メラ駆動装置22を設ける。カメラ21により穴の像を
取得しながら、カメラ21により得られた穴の像の中心
点または重心点がカメラ21の中心軸に一致し、かつ穴
の像のゆがみがなくなる状態までカメラ21を動かす。
穴の像の中心点または重心点がカメラ21の中心軸に一
致し、かつ穴の像のゆがみがなくなったときに、穴51
の入射角度を求めるとともに、カメラ21を前後に移動
させる。そのとき得られる複数の像の大きさに基づいて
特徴量を求め、その特徴量の校正をおこなうための校正
情報を用いて、実際の穴51の開口形状の大きさを求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穴計測装置に関
し、例えばガスタービンなどのタービン翼に設けられた
冷却用穴の入射角度や開口形状を自動的に測定する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】タービン翼には冷却用穴が多数設けられ
ている。冷却用穴による翼の冷却効果は冷却用穴の入射
角度や開口形状の影響を受ける。そのため、冷却用穴の
加工寸法管理は重要である。ここで、穴の入射角度とは
穴の深さ方向の傾きのことであり、開口形状とは穴の開
口部の形状のことである。従来、タービン翼の冷却用穴
の寸法を計測するにあたっては、作業者が冷却用穴にテ
ーパ状の計測棒を挿入し、その挿入量に基づいて冷却用
穴の寸法を求めている。
【0003】ところで、計測対象物が投影しやすい厚み
のものである場合には、図19に示すような拡大投影機
11を用いて、穴の開口形状の寸法を測定する手法が知
られている。この手法では、図20に示すように、作業
者10は、拡大投影機11の表示窓12(図19参照)
に投影された像13の寸法をスケール14を用いて測定
する。
【0004】その他に、形状の特徴点の寸法を測定する
手法として、図21に示すように、レーザ変位計15を
用いた手法がある。レーザ変位計15は、センサヘッド
部と移動ステージとが一体化されて構成されている。こ
の手法では、図22に示すように、センサヘッド部から
発振されたレーザ光16(図21参照)の切断波形17
に基づいて、特徴点の寸法が測定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た計測棒の挿入量に基づいて冷却用穴の寸法を求める技
術では、タービン翼に設けられる冷却用穴の数が多いた
め、検査に要する時間や作業の手間などの点から、すべ
ての穴に対して寸法計測をおこなうのは極めて困難であ
るという問題点がある。そこで、すべての冷却用穴に対
して迅速かつ自動的に計測をおこなうことが可能なシス
テムの開発が望まれている。
【0006】そのような自動計測システムに、たとえば
上述した拡大投影機による計測技術を適用することが考
えられる。しかし、拡大投影機は、投影しやすい対象物
に対して穴の開口形状を測定するのには適しているが、
計測対象物が投影しにくいものや平坦でないものの場合
には測定困難であるという不具合がある。また、スケー
ルを用いて寸法を測定するため、迅速性に欠けるという
欠点がある。
【0007】また、上述したレーザ変位計を自動計測シ
ステムに適用するためには、レーザ変位計の位置決めを
的確におこなうための位置決め機構のほかに、レーザ変
位計の信号から正確な穴の開口形状を認識するための処
理機構が必要になるという問題点がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、開口形状が対称形の穴に対して、その開口形状およ
び入射角度を迅速かつ自動的に計測可能な穴計測装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明にかかる穴計測装置は、計測
対象物に設けられた穴を撮像するカメラと、前記カメラ
を上下左右方向に移動させるとともに、前記カメラの上
下左右方向の向きを変えるカメラ駆動装置と、前記カメ
ラにより得られた前記穴の像の特定の点が前記カメラの
中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆがみがなくなる状
態まで前記カメラが動くように、前記カメラ駆動装置を
制御する制御装置と、前記穴の像の特定の点が前記カメ
ラの中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆがみがなくな
った状態で前記穴の入射角度を求める演算装置と、を具
備することを特徴とする。
【0010】この請求項1に記載の発明によれば、カメ
ラにより撮像された穴の像に基づいて、その穴の像の特
定の点がカメラの中心軸に一致し、かつ穴の像のゆがみ
がなくなるまでカメラが動くため、カメラの中心軸が穴
の中心軸と一致した状態で入射角度が求められる。
【0011】請求項2に記載の発明にかかる穴計測装置
は、請求項1に記載の発明において、前記穴の像の特定
の点は、前記像の中心点または重心点であることを特徴
とする。
【0012】この請求項2に記載の発明によれば、カメ
ラにより得られた穴の像の中心点または重心点がカメラ
の中心軸に一致するため、カメラのレンズの収差によっ
て穴の像に生じるゆがみが最小限に抑えられる。
【0013】請求項3に記載の発明にかかる穴計測装置
は、請求項1に記載の発明において、前記カメラ駆動装
置は、前記カメラを前後方向に移動させる前後送り機構
を有し、前記制御装置は、前記穴の像の特定の点が前記
カメラの中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆがみがな
くなった状態で前記カメラが前後に移動するように、前
記カメラ駆動装置を制御し、前記演算装置は、前記カメ
ラの前後位置を変えたときに得られる複数の像の大きさ
を求め、その求めた複数の像の大きさから得られる特徴
量と、その特徴量の校正をおこなうための校正情報とに
基づいて、実際の穴の開口形状の大きさを求めることを
特徴とする。
【0014】この請求項3に記載の発明によれば、カメ
ラの中心軸が穴の中心軸と一致した状態でカメラが前後
に移動し、そのとき得られた複数の像の大きさから特徴
量が得られ、その特徴量と校正情報に基づいて実際の穴
の開口形状の大きさが求められる。
【0015】請求項4に記載の発明にかかる穴計測装置
は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記カメラの視野よりも少し広い範囲を照射するリ
ング状の光源と、前記光源を前記カメラの前後移動から
独立して前後方向に移動させる光源送り機構と、をさら
に具備することを特徴とする。
【0016】この請求項4に記載の発明によれば、カメ
ラが前後に移動しても、光源送り機構により光源の位置
を変えることによって、常にカメラの視野よりも少し広
い範囲を均一に照らすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明にかかる穴計測装置の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、
本発明にかかる穴計測装置の構成の一例を示す全体図で
ある。この穴計測装置2は、撮像用カメラ21、カメラ
駆動装置22、位置決め用制御器23、画像処理機24
および信号処理機25を備えている。カメラ駆動装置2
2は、カメラ21を3次元空間内で自由に動かすため
に、前後送り機構31、左右送り機構32、上下昇降機
構33、左右回転機構34および上下回転機構35を備
えている。これらの駆動機構については後述する。
【0018】信号処理機25は位置決め用制御器23お
よび画像処理機24にそれぞれ信号線36a,36bを
介して接続されている。位置決め用制御器23はカメラ
駆動装置22の上述した各機構31〜35にそれぞれ信
号線36c〜36gを介して接続されている。また、画
像処理機24は撮像用カメラ21に信号線36hを介し
て接続されている。
【0019】図1において、符号41は光源であり、符
号42は光源送り機構であり、これらについては後述す
る。また、図1において、符号5は計測対象物であり、
符号51および符号52は計測対象物5に開けられた穴
である。たとえば計測対象物5はガスタービンなどのタ
ービン翼であり、穴51,52はタービン翼に設けられ
た冷却用穴である。なお、これらの穴は計測対象物5を
貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。
【0020】図2は、撮像用カメラ21およびカメラ駆
動装置22の要部を示す斜視図である。前記前後送り機
構31は前後駆動装置61および水平支持アーム62を
備えている。前後駆動装置61はモータ等の図示しない
駆動源を内蔵する。水平支持アーム62は前後駆動装置
61により前後移動可能に支持されている。水平支持ア
ーム62の前後移動により、前後駆動装置61から計測
対象物5に向かって伸びる水平支持アーム62の長さが
変化する。それによって、カメラ21は計測対象物5に
対して近づいたり遠ざかったりする。
【0021】前記左右送り機構32は左右駆動装置63
を備えている。左右駆動装置63は、モータ等の図示し
ない駆動源を内蔵し、前記前後駆動装置61を左右方
向、すなわち前後方向に略直交する方向に移動させる。
それによって、カメラ21は計測対象物5に対して左右
方向に移動する。左右駆動装置63はステージ69に固
定されている。
【0022】前記上下昇降機構33は昇降駆動装置64
および垂直アーム65を備えている。昇降駆動装置64
はモータ等の図示しない駆動源を内蔵する。垂直アーム
65は昇降駆動装置64により昇降可能に支持されてい
る。垂直アーム65の昇降移動によって、カメラ21の
高さ位置が変わる。
【0023】前記左右回転機構34は、前記垂直アーム
65の上端に、左右方向に回転可能に取り付けられた台
座部66により構成されている。この台座部66が垂直
アーム65の軸を中心として回転することによって、カ
メラ21の計測対象物5に対する左右方向の向きが変わ
る。
【0024】前記上下回転機構35はカメラ支持部67
および支軸68を備えている。カメラ支持部67はモー
タ等の図示しない駆動源を内蔵する。カメラ21は支軸
68と一体的に回転するように固定される。支軸68が
カメラ支持部67により回転させられることによって、
カメラ21の計測対象物5に対する上下方向の向きが変
わる。
【0025】前記画像処理機24は、カメラ21から供
給された画像信号に対して画像処理行い、信号処理機2
5での処理に適した信号に変換して信号処理機25に供
給する。前記信号処理機25は、画像処理機24から供
給された信号に対して適当な信号処理をおこない、画像
を再生してその再生画像をモニタに表示する。したがっ
て、信号処理機25はモニタ26を備えている。信号処
理機25は、たとえばパーソナルコンピュータやワーク
ステーションなどで構成される。
【0026】また、信号処理機25は、画像処理機24
から供給された信号に基づいて、カメラ21の向きや位
置を修正するための制御信号を生成し、それを位置決め
用制御器23に供給する。位置決め用制御器23は、信
号処理機25から供給された制御信号に基づいて、カメ
ラ駆動装置22の上述した前後送り機構31、左右送り
機構32、上下昇降機構33、左右回転機構34および
上下回転機構35をそれぞれ駆動するための信号を生成
する。生成された各駆動信号は、対応する各機構31〜
35に供給される。したがって、位置決め用制御器2
3、画像処理機24および信号処理機25は、カメラ駆
動装置22を制御する制御装置としての機能を有する。
【0027】図3は、撮像用カメラ21と光源41と計
測対象物5との位置関係を示す概略図である。図4は、
撮像用カメラ21の視野と穴51と光源41による光照
射範囲との関係を示す概略図である。光源41はリング
状に構成されている。光源41の内径はカメラ21のレ
ンズ部27の外径よりも少し大きい程度である(図3の
右端の図を参照)。光源41は、光源送り機構42によ
り前後方向に移動される。
【0028】光源送り機構42は、カメラ21が前後に
移動しても、図4に示すように、光源41が常にカメラ
21の視野28よりも少し広い範囲43を均一に照らす
ように、カメラ21の前後送り機構32に連動して光源
41を移動させる構成となっている。それによって、計
測対象物5の形状、穴51の開口形状や深さ、およびカ
メラ21の視野角などの影響を除去して、カメラ21に
より穴51の開口形状を最適な状態で撮像することがで
きる。つまり、正確な穴の計測が可能となる。
【0029】つぎに、上述した構成の穴計測装置により
計測対象物5の穴51を計測する際のカメラ21の駆動
制御および穴51の計測処理について説明する。ここ
で、穴51の開口形状は円形であるとする。一般に、穴
51の計測開始時には、図5に示すように、カメラ21
の中心軸(図中の一点鎖線イ−イ)は穴51の中心軸
(図中の一点鎖線ロ−ロ)からずれている。そのため、
この状態でカメラ21により穴51を撮影すると、図6
に示すように、穴51の像71は、その中心点(または
重心点)72がモニタ26(図1参照)の表示領域73
の中心点74からずれた位置で、楕円状にゆがんで表示
される。なお、カメラ21の中心軸はモニタ26の表示
領域73の中心点74に対応している。ここで、楕円状
の像71の中心点(または重心点)72については、楕
円状の像71に基づいて信号処理機25の演算処理によ
り求められる。
【0030】この状態から、まず、穴51の入射角度を
求めるために、図7に示すように、楕円状の像71の中
心点(または重心点)72がモニタ26の表示領域73
の中心点74に一致し、かつ楕円状の像71が一点鎖線
で示すような円形の像75になるように、カメラ21を
移動させて位置決めする。これは、信号処理機25にお
いて常時穴51の像71の形状および中心点(または重
心点)72を演算処理して求め、その処理結果をフィー
ドバックさせながら、カメラ21の駆動制御をおこなう
ことにより実現する。
【0031】図8に示すように、カメラ21の中心軸
(図中の一点鎖線イ−イ)と穴51の中心軸(図中の一
点鎖線ロ−ロ)とが一致すると、モニタ26の表示領域
73には、その中心点74を中心とする円形の像75が
表示される。この状態を信号処理機25により検出し、
カメラ21の位置を固定する。そして、信号処理機25
により演算処理して穴51の入射角度を求める。したが
って、信号処理機25は、入射角度を求める演算装置と
しての機能を有する。なお、楕円状の像71の中心点
(または重心点)72をモニタ26の表示領域73の中
心点74に一致させるのは、カメラ21のレンズの収差
によって穴の像に生じるゆがみを最小限に抑え、より正
確に像のゆがみの有無を判定して入射角度をより正確に
求めるためである。
【0032】つづいて、カメラ21の中心軸(図中の一
点鎖線イ−イ)と穴51の中心軸(図中の一点鎖線ロ−
ロ)とが一致した状態で、図9に示すように、カメラ2
1を前後に移動させる。その際、たとえばカメラ21か
ら、計測対象物5のカメラ21と相対峙する側の表面ま
での距離(以下、撮像距離とする)が所定の距離となる
ときのカメラ21の位置を原点位置76とする。また、
原点位置76よりもd1だけ計測対象物5に近い位置を
前移動位置77、原点位置76よりもd2だけ計測対象
物5から遠い位置を後移動位置78とする。これらの3
つの位置76〜78でそれぞれ穴51の像を取得し、図
10に示すように各位置での像75の周(円周)の長さ
Lまたは面積Sを信号処理機25により演算処理して求
める。
【0033】図11は、図9に示すようにカメラを前後
移動させたことにより得られた穴の像の寸法と撮影距離
との関係を示す特性図である。この特性図の縦軸は穴5
1の像75の周長L(または面積S)の対数であり、横
軸は撮像距離Dの対数である。この特性図は、原点位置
76、前移動位置77および後移動位置78での周長L
または面積Sの値をプロットしたものである。符号81
は原点位置76での像に対するプロットであり、符号8
2は前移動位置77での像に対するプロットであり、符
号83は後移動位置78での像に対するプロットであ
る。
【0034】これらのプロットを通る直線84はつぎの
(1)式または(2)式で表される。ただし、(1)式
は像75の周長Lを用いた場合であり、(2)式は像7
5の面積Sを用いた場合である。 20logL=a1×20logD+b1 ・・・(1) 20logS=a1×20logD+b1 ・・・(2) ここで、a1は係数であり、b1は像75の周長L(ま
たは面積S)の切片値である。
【0035】上記(1)式または(2)式に基づいて、
信号処理機25により演算処理してb1の値を求める。
そして、求めたb1の値と図12に示す特性図を用いて
実際の穴51の周長(または面積)を求める。図12
は、図11に示す特性図から得られたb1値と実際の穴
51の周長(または面積)との関係を示す特性図である。
縦軸は穴51の像75の周長L(または面積S)の切片
値(b値)の対数であり、横軸は穴51の周長(または
面積)の対数である。図12中、符号85を付した直線
は、像75の周長L(または面積S)の切片値(b値)
に基づいて穴51の周長(または面積)を求めるための
校正直線である。この校正直線85の求め方については
つぎに説明する。
【0036】図13は、図12に示す校正用の特性図の
求め方について説明するための概略図である。図13に
おいて、符号9は基準試験片であり、この試験片には複
数、たとえば4個の開口形状が円形でかつ大きさが異な
る基準穴91〜94が設けられている。これら4個の基
準穴91〜94の周長または面積は既知である。各基準
穴91〜94に対し、撮像距離Dを変化させて像を取得
し、それらの像の周長または面積を信号処理機25によ
り演算処理して求める。そして、縦軸を基準穴91〜9
4の各像の周長または面積の対数とし、横軸を撮像距離
Dの対数として、図11に示す特性図と同様にプロット
したものが図14に示す特性図である。
【0037】最小の基準穴91に対応するプロットを通
る直線95、そのつぎに大きい基準穴92に対応するプ
ロットを通る直線96、さらにそのつぎに大きい基準穴
93に対応するプロットを通る直線97、および最大の
基準穴94に対応するプロットを通る直線98は、それ
ぞれつぎの(3)式〜(6)式で表される。 20logY=a×20logD+b2 ・・・(3) 20logY=a×20logD+b3 ・・・(4) 20logY=a×20logD+b4 ・・・(5) 20logY=a×20logD+b5 ・・・(6) ここで、Yは像の周長(または面積)、aは係数、b2
〜b5は像の周長(または面積)の切片値である。
【0038】上記(3)式〜(6)式に基づいてb2〜
b5の値を求める。そして、b2〜b5の各値と各基準
穴91〜94の周長または面積との関係を、図15に示
すように94の各像の周長(または面積)の切片値(b
値)の対数とし、横軸を基準穴91〜94の実際の周長
(または面積)の対数とする特性図にプロットする。4
個のプロット101〜104を通る直線を引くことによ
って、校正直線85が得られる。
【0039】上述した実施の形態によれば、カメラ21
により撮像された穴の像71に基づいて、その穴の像7
1の中心点(または重心点)72がカメラ21の中心軸
に一致し、かつ穴の像71のゆがみがなくなるまでカメ
ラ21が動くことによって、カメラ21の中心軸が穴5
1の中心軸と一致する。その一致したときの入射角度を
求めることによって、自動的に穴51の入射角度を計測
することができる。また、上記実施の形態によれば、カ
メラ21の中心軸が穴51の中心軸と一致した状態でカ
メラ21が前後に移動し、そのとき得られた複数の像7
5の周長Lまたは面積Sから特徴量としてb値が得ら
れ、そのb値と校正直線85に基づいて実際の穴51の
周長または面積が求まるので、自動的に穴51の開口形
状の大きさを計測することができる。
【0040】以上において本発明は種々変更可能であ
る。たとえば、カメラ駆動装置22として3次元空間中
で自由に動くアームを備えたロボットを用いてもよい。
また、計測対象物5はタービン翼に限らない。また、計
測する穴は、開口形状が円形の穴に限らず、図16に示
す三角形の穴111、図17に示す四角形の穴112ま
たは図18に示すアレー形状の穴113であってもよ
い。なお、穴の入射角度を求める際に、穴の像のゆがみ
に基づいてカメラ21の駆動制御をおこなうため、穴の
開口形状は、像のゆがみの有無を容易に判定可能な形
状、たとえば対称形状であるのが好ましい。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明にかかる穴計測装
置によれば、計測対象物に設けられた穴を撮像するカメ
ラと、前記カメラを上下左右方向に移動させるととも
に、前記カメラの上下左右方向の向きを変えるカメラ駆
動装置と、前記カメラにより得られた前記穴の像の特定
の点が前記カメラの中心軸に一致し、かつ前記穴の像の
ゆがみがなくなる状態まで前記カメラが動くように、前
記カメラ駆動装置を制御する制御装置と、前記穴の像の
特定の点が前記カメラの中心軸に一致し、かつ前記穴の
像のゆがみがなくなった状態で前記穴の入射角度を求め
る演算装置と、を具備するため、カメラにより撮像され
た穴の像に基づいて、その穴の像の特定の点がカメラの
中心軸に一致し、かつ穴の像のゆがみがなくなるまでカ
メラが動くことによって、カメラの中心軸が穴の中心軸
と一致するので、そのときの入射角度を演算装置により
求めることによって、自動的に穴の入射角度を計測する
ことができる。
【0042】請求項2に記載の発明にかかる穴計測装置
によれば、請求項1に記載の発明において、前記穴の像
の特定の点は、前記像の中心点または重心点であるた
め、カメラにより得られた穴の像の中心点または重心点
がカメラの中心軸に一致するため、カメラのレンズの収
差によって穴の像に生じるゆがみが最小限に抑えられる
ので、より正確に像のゆがみの有無を判定することで
き、したがって穴の入射角度をより正確に求めることが
できる。
【0043】請求項3に記載の発明にかかる穴計測装置
によれば、請求項1に記載の発明において、前記カメラ
駆動装置は、前記カメラを前後方向に移動させる前後送
り機構を有し、前記制御装置は、前記穴の像の特定の点
が前記カメラの中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆが
みがなくなった状態で前記カメラが前後に移動するよう
に、前記カメラ駆動装置を制御し、前記演算装置は、前
記カメラの前後位置を変えたときに得られる複数の像の
大きさを求め、その求めた複数の像の大きさから得られ
る特徴量と、その特徴量の校正をおこなうための校正情
報とに基づいて、実際の穴の開口形状の大きさを求める
ようになっているため、カメラの中心軸が穴の中心軸と
一致した状態でカメラが前後に移動し、そのとき得られ
た複数の像の大きさから特徴量が得られ、その特徴量と
校正情報に基づいて実際の穴の開口形状の大きさが求ま
るので、自動的に穴の開口形状の大きさを計測すること
ができる。
【0044】請求項4に記載の発明にかかる穴計測装置
によれば、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明に
おいて、前記カメラの視野よりも少し広い範囲を照射す
るリング状の光源と、前記光源を前記カメラの前後移動
から独立して前後方向に移動させる光源送り機構と、を
さらに具備するため、カメラが前後に移動しても、光源
送り機構により光源の位置を変えることによって、常に
カメラの視野よりも少し広い範囲を均一に照らすことが
できるので、計測対象物の形状、穴の開口形状や深さ、
およびカメラの視野角などの影響を除去して、正確に穴
の計測をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる穴計測装置の構成の一例を示す
全体図である。
【図2】本発明にかかる穴計測装置の撮像用カメラおよ
びカメラ駆動装置の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明にかかる穴計測装置において撮像用カメ
ラと光源と計測対象物との位置関係を示す概略図であ
る。
【図4】本発明にかかる穴計測装置において撮像用カメ
ラの視野と穴と光源による光照射範囲との関係を示す概
略図である。
【図5】本発明にかかる穴計測装置を用いて穴の計測を
おこなう際の計測開始時における計測対象物と撮像用カ
メラとの位置関係の例を示す概略図である。
【図6】図5に示す状態のときにモニタに表示される画
像の例を示す模式図である。
【図7】本発明にかかる穴計測装置を用いて穴の中心軸
と撮像用カメラの中心軸とを一致させることにより穴の
入射角度を求めるための制御について説明するための模
式図である。
【図8】本発明にかかる穴計測装置を用いた穴の計測時
において穴の中心軸と撮像用カメラの中心軸とが一致し
た状態を示す概略図である。
【図9】本発明にかかる穴計測装置を用いて穴の開口形
状の寸法を求めるための制御について説明するための概
略図である。
【図10】本発明にかかる穴計測装置を用いて穴の開口
形状の寸法として穴の像の周長または面積を求める例を
示す模式図である。
【図11】図9に示すようにカメラを前後移動させたこ
とにより得られた穴の像の寸法と撮影距離との関係を示
す特性図である。
【図12】図11に示す特性図から得られた値と実際の
穴の寸法との関係を示す特性図である。
【図13】図12に示す校正用の特性図の求め方につい
て説明するための概略図である。
【図14】図13に示す構成においてカメラを前後移動
させたことにより得られた穴の像の寸法と撮影距離との
関係を示す特性図である。
【図15】図14に示す特性図から得られた値と実際の
穴の寸法との関係を示す特性図である。
【図16】本発明にかかる穴計測装置により計測可能な
穴の開口形状の一例を示す概略図である。
【図17】本発明にかかる穴計測装置により計測可能な
穴の開口形状の他の例を示す概略図である。
【図18】本発明にかかる穴計測装置により計測可能な
穴の開口形状のさらに他の例を示す概略図である。
【図19】従来の穴測定用の拡大投影機を示す外観図で
ある。
【図20】その拡大投影機の投影像を示す模式図であ
る。
【図21】従来の寸法測定用のレーザ変位計システムを
示す概略図である。
【図22】そのレーザ変位計システムにより得られる光
切断波形の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
21 撮像用カメラ 22 カメラ駆動装置 23 位置決め用制御器 24 画像処理機 25 信号処理機(23〜25:制御装置、25:演
算装置) 31 前後送り機構 41 光源 42 光源送り機構 5 計測対象物 51,52 穴 72 穴の像の中心点または重心点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷田部 弘 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目8番19号 高菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA00 AA17 AA31 CC08 DD06 FF04 GG17 HH11 JJ03 JJ19 JJ26 PP01 QQ31 SS13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象物に設けられた穴を撮像するカ
    メラと、 前記カメラを上下左右方向に移動させるとともに、前記
    カメラの上下左右方向の向きを変えるカメラ駆動装置
    と、 前記カメラにより得られた前記穴の像の特定の点が前記
    カメラの中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆがみがな
    くなる状態まで前記カメラが動くように、前記カメラ駆
    動装置を制御する制御装置と、 前記穴の像の特定の点が前記カメラの中心軸に一致し、
    かつ前記穴の像のゆがみがなくなった状態で前記穴の入
    射角度を求める演算装置と、 を具備することを特徴とする穴計測装置。
  2. 【請求項2】 前記穴の像の特定の点は、前記像の中心
    点または重心点であることを特徴とする請求項1に記載
    の穴計測装置。
  3. 【請求項3】 前記カメラ駆動装置は、前記カメラを前
    後方向に移動させる前後送り機構を有し、 前記制御装置は、前記穴の像の特定の点が前記カメラの
    中心軸に一致し、かつ前記穴の像のゆがみがなくなった
    状態で前記カメラが前後に移動するように、前記カメラ
    駆動装置を制御し、 前記演算装置は、前記カメラの前後位置を変えたときに
    得られる複数の像の大きさを求め、その求めた複数の像
    の大きさから得られる特徴量と、その特徴量の校正をお
    こなうための校正情報とに基づいて、実際の穴の開口形
    状の大きさを求めることを特徴とする請求項1に記載の
    穴計測装置。
  4. 【請求項4】 前記カメラの視野よりも少し広い範囲を
    照射するリング状の光源と、 前記光源を前記カメラの前後移動から独立して前後方向
    に移動させる光源送り機構と、 をさらに具備することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の穴計測装置。
JP2001176132A 2001-06-11 2001-06-11 穴計測装置 Withdrawn JP2002365024A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103191958A (zh) * 2013-04-08 2013-07-10 郑州轻工业学院 一种板料成形回弹的光学检测方法
CN112013787B (zh) * 2020-10-21 2021-01-26 四川大学 基于叶片自特征的叶片三维轮廓重建方法

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