JP2002360301A - アウトソール及びこれを備えた靴 - Google Patents

アウトソール及びこれを備えた靴

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JP2002360301A
JP2002360301A JP2001169728A JP2001169728A JP2002360301A JP 2002360301 A JP2002360301 A JP 2002360301A JP 2001169728 A JP2001169728 A JP 2001169728A JP 2001169728 A JP2001169728 A JP 2001169728A JP 2002360301 A JP2002360301 A JP 2002360301A
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JP
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outsole
parts
rubber composition
less
polybutadiene
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JP2001169728A
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English (en)
Inventor
Ikuko Umezawa
育子 梅澤
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量でありながら作業性及び耐久性に優れた
アウトソール5の提供。 【解決手段】 靴1は、アッパー2、インソール3、ミ
ッドソール4及びアウトソール5を備えている。アウト
ソール5は、ゴム組成物が架橋されることによって成形
されている。ゴム組成物の基材ポリマーは、シス−1,
4結合の比率が80%以上であってムーニー粘度(ML
1+4@100℃)が55以上であるポリブタジエンを
60質量%以上90質量%以下含んでいる。このゴム組
成物は、基材ポリマー100部に対して10部以上35
部以下の充填剤を含んでいる。このゴム組成物における
軟化剤の配合量は、3部以下である。アウトソール5
は、気泡を実質的に含んでいない。アウトソール5の比
重は、0.900以上1.100以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テニスシューズ、
ジョギングシューズ、ウォーキングシューズ等の靴と、
この靴に用いられるアウトソールとに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】靴は、アウトソール、アッパー、インソ
ール等から構成されている。通常アウトソールは、ゴム
を基材とする組成物から形成されている。このアウトソ
ールは着用者の運動に伴う荷重がかかる部分であり、地
面と摺動する部分なので、強度が高いことが必要であ
る。強度向上又は増量の目的で、アウトソールにシリ
カ、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、クレー等の充填剤が配合されることが多い(例え
ば特開平11−103903号公報等参照)。
【0003】シリカの比重は1.95から2.05であ
り、カーボンブラックの比重は1.8程度であり、炭酸
マグネシウムの比重は2.17から2.30であり、炭
酸カルシウムの比重は2.5から2.7であり、クレー
の比重は2.5から2.8である。これら充填剤の比重
は基材ポリマーの比重(通常は0.9から1.4程度)
よりも大きいので、充填剤の配合によってアウトソール
が重くなってしまう。重いアウトソールを備えた靴では
この靴の質量も大きくなり、着用者にとって履き心地の
悪いものとなってしまう。また、靴の質量が大きいほ
ど、着用者の脚が疲れやすくなってしまう傾向も見られ
る。
【0004】アウトソールの軽量化を目的として、アウ
トソールが気泡を含んだものとされることがある(例え
ば、特開平2−149206号公報等参照)。気泡は、
発泡剤の発泡、微小中空球(「マイクロバルーン」等と
も称される)の配合等によって得られる。ところが、こ
の気泡の存在によって、アウトソールの耐摩耗性は低下
する。アウトソールは地面と直接擦動する部分なので、
耐摩耗性の低下によってアウトソールが早期に摩滅して
しまうという問題がある(耐久性の低下)。なお、アウ
トソールには加工性向上、柔軟性向上等の目的でオイル
等の軟化剤が配合されることが多いが、この軟化剤の配
合によってアウトソールの強度低下及び耐摩耗性低下が
助長されることがある。
【0005】薄肉化によっても、アウトソールの軽量化
は達成されうる。しかし、薄肉化によってもアウトソー
ルの耐久性は低下する。また、加工上及びデザイン上の
問題から、薄肉化にも限界がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】充填剤を減量すること
でアウトソールの軽量化を図る方法も考えられる。しか
しながら、充填剤の配合量が少ないゴム組成物は低粘度
であり、必要以上の流動性を呈するので、アウトソール
製造工程における作業性に劣る。具体的には、ゴムシー
トの厚み制御が困難であったり、破断が生じやすいとい
う問題がある。また、充填剤の減量によって、アウトソ
ールが低硬度となり、耐摩耗性が不十分となるという問
題もある。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、軽量でありながら作業性及び耐久性に優れ
たアウトソールの提供と、このアウトソールを備えた靴
の提供とをその目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた発明は、ゴム組成物が架橋されることによ
って成形されており、このゴム組成物の基材ポリマー
が、シス−1,4結合の比率が80%以上であってムー
ニー粘度(ML1+4@100℃)が55以上であるポ
リブタジエンを60質量%以上90質量%以下含んでお
り、このゴム組成物が基材ポリマー100部に対して1
0部以上35部以下の充填剤を含んでおり、このゴム組
成物における軟化剤の配合量が基材ポリマー100部に
対して3部以下であり、気泡を実質的に含んでおらず、
比重が0.900以上1.100以下であるアウトソー
ル、である。
【0009】このアウトソールは、充填剤の配合量が1
0部以上35部以下と少量なので、気泡を含まないいわ
ゆるソリッドゴムであるにもかかわらず、軽量である。
従って、このアウトソールを備えた靴も、軽量とされう
る。また、ムーニー粘度(ML1+4@100℃)が5
5以上であるポリブタジエンが主成分とされているの
で、充填剤の配合量が少量であるにもかかわらず、アウ
トソール製造工程における作業性が良好である。さら
に、このポリブタジエンのシス−1,4結合の比率が8
0%以上であり、かつ軟化剤の配合量が3部以下なの
で、充填剤の配合量が少量であるにもかかわらず、この
アウトソールは耐久性に優れる。
【0010】好ましくは、一次粒子直径が30nm以下
と小径であるシリカが、充填剤として用いられる。小径
のシリカが用いられることにより、その配合量が少量で
もアウトソールが十分に補強され、その耐久性が向上す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面が参照されつつ、
好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明され
る。
【0012】図1は、本発明の一実施形態にかかる靴1
が示された一部切り欠き断面図である。この靴1は、ア
ッパー2、インソール3、ミッドソール4及びアウトソ
ール5を備えている。アッパー2の材質、形状、寸法等
は、既知の靴のアッパーと同等である。インソール3の
材質、形状、寸法等は、既知の靴のインソールと同等で
ある。ミッドソール4の材質、形状、寸法等は、既知の
靴のミッドソールと同等である。インソール3及びミッ
ドソール4は、省略されてもよい。
【0013】アウトソール5は、ゴム組成物が架橋され
ることによって成形されている。このアウトソール5は
気泡を含んでおらず、従って耐摩耗性に優れる。よっ
て、このアウトソール5の下面が地面と擦動しても、摩
滅しにくい。ここで気泡とは、例えば化学発泡剤の発泡
や微小中空球の配合によって積極的に設けられたものを
意味する。本明細書中において「気泡を実質的に含まな
いアウトソール」には、ゴム組成物の混練工程、成形工
程等で意図せず混入したり発生したガスによる、欠陥と
しての微量の気泡(いわゆる鬆)が存在するものも含ま
れる。また、「気泡を実質的に含まないアウトソール」
には、アウトソールの軽量化にほとんど寄与しない程度
の気泡が存在するものも含まれる。
【0014】ゴム組成物は、充填剤を含んでいる。充填
剤とは、ゴム製品の物性向上、増量、加工性向上等を目
的としてゴムに添加されるものであり、シリカ、カーボ
ンブラック、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、クレ
ー、硫酸バリウム、タルク等の無機充填剤と、ゴム粉
末、樹脂粉末等の有機充填剤とに大別される。
【0015】充填剤の配合量は、基材ポリマー100部
に対して10部以上35部以下と、通常のアウトソール
での配合量(40部から70部程度)に比べて少量であ
る。前述のように、充填剤には比重が大きいものが多い
ので、その配合量が少量とされることにより、アウトソ
ール5の軽量化が達成される。配合量が上記範囲未満で
あると、アウトソール5が低硬度となってその耐久性が
低下することがある。この観点から、配合量は13部以
上がより好ましく、15部以上が特に好ましい。配合量
が上記範囲を超えると、アウトソール5が重くなる。こ
の観点から、配合量は30部以下がより好ましく、25
部以下が特に好ましい。なお、本明細書において「部」
で示される数値は、質量が基準とされたときの比を意味
する。
【0016】好ましい充填剤は、補強効果に優れるシリ
カ及びカーボンブラックである。特に、アウトソール5
の色目に悪影響を与えないという理由から、シリカが好
ましい。シリカは、小径であるほど補強効果に優れる。
一次粒子直径が30nm以下のシリカが用いられること
により、その配合量が少量であっても、アウトソール5
が優れた耐久性を呈する。この観点から、シリカの一次
粒子直径は20nm以下が特に好ましい。なお、補強効
果の観点からはシリカの一次粒子直径は小さいほど好ま
しいが、通常得られるシリカの一次粒子直径は、5nm
以上である。一次粒子直径とは、凝集を起こしていない
状態におけるシリカの粒子直径を意味する。
【0017】一次粒子直径が30nm以下のシリカが他
の充填剤と併用されてもよいが、この場合は充填剤の合
計配合量が10部以上35部以下とされる。また、一次
粒子直径が30nm以下のシリカが全充填剤に占める比
率が50質量%以上、特には70質量%以上とされるの
が好ましい。
【0018】ゴム組成物の基材ポリマーは、シス−1,
4結合の比率が80%以上であってムーニー粘度(ML
1+4@100℃)が55以上であるポリブタジエンを
含む。シス−1,4結合の比率が80%以上と高いポリ
ブタジエンは、アウトソール5の耐摩耗性向上に寄与す
る。従って、充填剤が少量とされることによるアウトソ
ール5の耐摩耗性低下を補償する。この観点から、シス
−1,4結合の比率が90%以上のポリブタジエンが用
いられるのがより好ましく、95%以上のポリブタジエ
ンが用いられるのが特に好ましい。
【0019】ムーニー粘度(ML1+4@100℃)が
55以上であるポリブタジエンが用いられることによ
り、充填剤の配合量が少量とされても、ゴム組成物の粘
度低下が抑制される。従って、アウトソール5の製造工
程における作業性低下が抑制される。この観点から、ム
ーニー粘度が57以上であるポリブタジエンが用いられ
るのがより好ましく、60以上のポリブタジエンが用い
られるのが特に好ましい。通常得られるポリブタジエン
のムーニー粘度は、65以下である。ムーニー粘度は、
「JIS K 6300」に準拠して測定される。
【0020】シス−1,4結合の比率が80%以上であ
ってムーニー粘度(ML1+4@100℃)が55以上
であるポリブタジエンが全基材ポリマーに占める比率
は、60質量%以上90質量%以下である。比率が上記
範囲未満であると、アウトソール5の作業性及び耐摩耗
性が低下することがある。この観点から、比率は65質
量%以上がより好ましく、70質量%以上が特に好まし
い。比率が上記範囲を超えると、ゴム組成物のロール加
工性が悪化することがある。この観点から、比率は80
質量%以下がより好ましく、75質量%以下が特に好ま
しい。
【0021】基材ポリマーには、シス−1,4結合の比
率が80%以上であってムーニー粘度(ML1+4@1
00℃)が55以上であるポリブタジエンとともに、他
のゴムが併用される。併用されうるゴムとしては、他の
ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリクロロプ
レン、イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、ウレタンゴ
ム、天然ゴム等が挙げられる。充填剤が少量でも強度が
発現されるという観点から、ビニルシスポリブタジエン
及び1,2−ポリブタジエンが特に好ましい。また、シ
ス−1,4結合の比率が80%以上であってムーニー粘
度(ML 1+4@100℃)が55以上であるポリブタ
ジエンとともに、基材ポリマーとして合成樹脂が用いら
れてもよい。合成樹脂の併用によっても、アウトソール
5の強度が向上する。但し、合成樹脂の配合量が多すぎ
るとアウトソール5の耐摩耗性が低下するので、合成樹
脂は全基材ポリマーの30質量%以下、さらには25質
量%以下、特には20質量%以下とされるのが好まし
い。
【0022】このアウトソール5には、軟化剤は全く配
合されないか、配合される場合でもその配合量は少量と
される。具体的には、軟化剤の配合量は、基材ポリマー
100部に対して3部以下、さらには2部以下、特には
ゼロとされる。軟化剤の配合量が少量(またはゼロ)と
されることにより、充填剤の配合量が少なくてもアウト
ソール5の硬度が維持され、その耐久性の低下が抑制さ
れる。軟化剤は柔軟性付与、加工性向上等の目的で配合
されるが、このアウトソール5では充填剤の量が少ない
ので、軟化剤の量が抑えられても柔軟性が維持され、且
つ加工性も良好である。軟化剤としては、パラフィンオ
イル、ナフテンオイル、アロマチックオイル等のオイル
や、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオ
クチルセパケート、ジオクチルアジペート等の可塑剤が
挙げられる。
【0023】アウトソール5の比重は、0.900以上
1.100以下とされる。比重が上記範囲未満である
と、アウトソール5の強度及び耐摩耗性が不十分となる
ことがある。この観点から、比重は0.950以上がよ
り好ましく、0.980以上が特に好ましい。比重が上
記範囲を超えると、靴1の質量が重くなることがある。
この観点から、比重は1.080以下がより好ましく、
1.070以下が特に好ましい。
【0024】このアウトソール5の架橋形態は特には制
限されず、例えば硫黄架橋、過酸化物架橋等が適用され
うる。アウトソール5のコスト及び強度の観点からは、
硫黄架橋が好ましい。また、このアウトソール5のため
のゴム組成物には、必要に応じ、シリル化剤、シランカ
ップリング剤、老化防止剤、加硫促進剤、架橋助剤、着
色剤等が、適量配合されてもよい。
【0025】図1に示されるように、アウトソール5の
底面には、多数の筋溝6が形成されている。この筋溝6
により、靴1の防滑性能が高められている。もちろん、
筋溝6に代えて、又は筋溝6と共に、筋山、突起等が設
けられてもよい。また、アウトソール5に、金属、合成
樹脂等の硬質材料からなるスパイクが装着されてもよ
い。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明の効果が明らか
にされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定
的に解釈されるべきではない。
【0027】[実施例1]シス−1,4結合の比率が9
6%であってムーニー粘度(ML1+4@100℃)が
60であるポリブタジエン(ジェイエスアール社の商品
名「BR18」)70.0部、ビニルシスポリブタジエ
ン(宇部興産社の商品名「VCR617」)30.0
部、1,2−ポリブタジエン(ジェイエスアール社の商
品名「RB830」)20.0部、平均一次粒子直径が
17nmであるシリカ(デグサ社の商品名「ウルトラジ
ルVN3」)20.0部、シランカップリング剤として
のビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスル
フェン(デグサ社の商品名「Si69」)6.0部、老
化防止剤(大内新興化学工業社の商品名「サンノック
N」)0.5部、他の老化防止剤としての2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェノール(大内新興化
学工業社の商品名「ノクラック200」)2.0部、酸
化亜鉛(三井金属鉱業社の商品名「酸化亜鉛2種」)
2.0部、ステアリン酸2.0部、硫黄1.5部、加硫
促進剤としてのN−tert−ブチル−2−ベンゾチア
ゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業社の商品名
「ノクセラーNS」)1.0部、他の加硫促進剤として
のジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学工業
社の商品名「ノクセラーEZ」)0.4部、及び他の加
硫促進剤としてのジ−o−トリルグアニジン(大内新興
化学工業社の商品名「ノクセラーDT」)0.2部を混
練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を金型内に投
入し、160℃で10分間加圧・加熱して、実施例1の
アウトソールを得た。
【0028】[実施例2及び比較例1]シリカの配合量
を下記の表1に示されるように変量した他は実施例1と
同様にして、実施例2及び比較例1のアウトソールを得
た。
【0029】[比較例2及び3]パラフィンオイル(出
光興産社の商品名「PW380」)5.0部をさらに配
合した他は実施例1と同様にして、比較例2のアウトソ
ールを得た。また、マイクロバルーン(日本フィライト
社の商品名「エクスパンセルDU80」)2.0部をさ
らに配合した他は実施例1と同様にして、比較例3のア
ウトソールを得た。
【0030】[実施例3から5]充填剤として、平均一
次粒子直径が36nmのシリカ(日本シリカ工業社の商
品名「ニプシールRS−150」)25.0部を用いた
他は実施例1と同様にして、実施例3のアウトソールを
得た。また、充填剤として、SAFカーボンブラック
(三菱化成社の商品名「ダイアブラックA」)を用いて
その配合量を下記の表1に示される通りとし、シランカ
ップリング剤を配合しなかった他は実施例1と同様にし
て、実施例4及び5のアウトソールを得た。
【0031】[比較例4及び5]前述のポリブタジエン
(商品名「BR18」)に代えて、シス−1,4結合の
比率が96%であってムーニー粘度(ML1+4@10
0℃)が43であるポリブタジエン(ジェイエスアール
社の商品名「BR11」)を用いた他は実施例1と同様
にして、比較例4のアウトソールを得た。また、前述の
ポリブタジエン(商品名「BR18」)に代えて、シス
−1,4結合の比率が35%であってムーニー粘度(M
1+4@100℃)が35であるポリブタジエン(旭
化成工業社の商品名「NF35R」)を用いた他は実施
例1と同様にして、比較例5のアウトソールを得た。
【0032】[比較例6]基材ポリマーとしてポリブタ
ジエン(前述の商品名「BR18」)50部、ビニルシ
スポリブタジエン(前述の商品名「VCR617」)5
0部及び1,2−ポリブタジエン(前述の商品名「RB
830」)10部を用い、さらにパラフィンオイル(前
述の商品名「PW380」)を3.0部配合した他は実
施例1と同様にして、比較例6のアウトソールを得た。
【0033】[比較例7]1,2−ポリブタジエン(前
述の商品名「RB830」)の配合量を10部とし、シ
リカ(前述の商品名「ウルトラジルVN3」)の配合量
を50.0部とし、さらにパラフィンオイル(前述の商
品名「PW380」)を3.0部配合した他は実施例1
と同様にして、比較例7のアウトソールを得た。
【0034】[比較例8]1,2−ポリブタジエン(前
述の商品名「RB830」)の配合量を45部とし、シ
リカ(前述の商品名「ウルトラジルVN3」)の配合量
を5.0部とした他は実施例1と同様にして、比較例8
のアウトソールを得た。
【0035】[比較例9]基材ポリマーとしてポリブタ
ジエン(前述の商品名「BR18」)100部及び1,
2−ポリブタジエン(前述の商品名「RB830」)2
0部を用いた他は実施例1と同様にして、比較例9のア
ウトソールを得た。
【0036】[ムーニー粘度の測定]混練後のゴム組成
物のムーニー粘度を、「JIS K 6300」に準拠
して測定した。この結果が、下記の表1及び表2に示さ
れている。
【0037】[比重の測定]アウトソールからブロック
状の試験片を切り出し、その比重を測定した。この結果
が、下記の表1及び表2に示されている。
【0038】[硬度の測定]アウトソールに用いられた
ゴム組成物を金型に投入し、160℃で15分間加圧・
加熱して、厚みが12mmの板状試験片を得た。この試
験片を用い、デュロメーターハードネスタイプA硬度計
にて、JIS−K−6253に準拠して硬度を測定し
た。この結果が下記の表1及び表2に示されている。
【0039】[引張強度の測定]アウトソールに用いら
れたゴム組成物を金型に投入し、160℃で10分間加
圧・加熱して、厚みが2mmの板状成形体を得た。この
成形体をJIS−ダンベル3号形状に打ち抜いて、試験
片を得た。この試験片を、JIS−K−6251に準拠
した引張試験に供し、引張強度を測定した。この結果が
下記の表1及び表2に示されている。
【0040】[摩耗量の測定]アウトソールに用いられ
たゴム組成物を金型に投入し、160℃で15分間加圧
・加熱して、厚みが12.7mmの円盤状試験片を得
た。この試験片を用い、JIS−K−6264に規定さ
れたアクロン摩耗試験の「A−2法」に準拠して、摩耗
容量を測定した。試験片と摩耗輪との傾き角度を15°
とし、摩耗輪に掛かる荷重を44.1Nとし、試験片の
回転速度を250rpmとした。なお、JIS−K−6
264では1000回転で摩耗容量を測定することとな
っているが、今回は2000回転で摩耗容量を測定し
た。この結果が下記の表1及び表2に示されている。
【0041】[作業性の評価]アウトソールの製造工程
における作業性を評価した。作業性が良好なものを
「○」とし、ゴムシートの破断によって作業性が劣る場
合を「×」とした。この結果が下記の表1及び表2に示
されている。
【0042】[ロール加工性の評価]混練時のロール加
工性を評価した。ロール加工性が良好なものを「○」と
し、悪いものを×」とした。この結果が下記の表1及び
表2に示されている。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1及び表2に示されているように、各実
施例の靴は低比重でありながら耐摩耗性に優れており、
しかも作業性にも優れている。この評価結果より、本発
明の優位性は明らかである。
【0046】
【発明の効果】以上説明されたように、本発明のアウト
ソールは、軽量であるにもかかわらず、作業性及び耐摩
耗性に優れる。このアウトソールを備えた靴は、着用者
にとって履き心地のよいものであり、しかも長持ちす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる靴が示さ
れた一部切り欠き断面図である。
【符号の説明】 1・・・靴 2・・・アッパー 3・・・インソール 4・・・ミッドソール 5・・・アウトソール 6・・・筋溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F050 AA01 BA38 BA55 HA53 HA55 HA69 HA82 JA01 4J002 AC012 AC031 AC032 AC051 AC062 AC072 AC082 AC092 AE053 BB152 BB182 BG042 CH042 CK022 DJ016 EH097 EH147 FD016 GC00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム組成物が架橋されることによって成
    形されており、 このゴム組成物の基材ポリマーが、シス−1,4結合の
    比率が80%以上であってムーニー粘度(ML1+4
    100℃)が55以上であるポリブタジエンを60質量
    %以上90質量%以下含んでおり、 このゴム組成物が基材ポリマー100部に対して10部
    以上35部以下の充填剤を含んでおり、 このゴム組成物における軟化剤の配合量が基材ポリマー
    100部に対して3部以下であり、 気泡を実質的に含んでおらず、比重が0.900以上
    1.100以下であるアウトソール。
  2. 【請求項2】 上記充填剤が、一次粒子直径が30nm
    以下のシリカである請求項1に記載のアウトソール。
  3. 【請求項3】 アウトソールを備えた靴であって、 このアウトソールは気泡を実質的に含んでおらず、かつ
    比重が0.900以上1.100以下であり、 このアウトソールはゴム組成物が架橋されることによっ
    て成形されており、 このゴム組成物の基材ポリマーが、シス−1,4結合の
    比率が80%以上であってムーニー粘度(ML1+4
    100℃)が55以上であるポリブタジエンを60質量
    %以上90質量%以下含んでおり、 このゴム組成物が基材ポリマー100部に対して10部
    以上35部以下の充填剤を含んでおり、 このゴム組成物における軟化剤の配合量が基材ポリマー
    100部に対して3部以下であることを特徴とする靴。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015193783A (ja) * 2014-03-20 2015-11-05 宇部興産株式会社 発泡体用ゴム組成物とそれを用いた靴底用ゴム発泡体と靴底

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