JP2002354257A - 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム

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JP2002354257A
JP2002354257A JP2001157339A JP2001157339A JP2002354257A JP 2002354257 A JP2002354257 A JP 2002354257A JP 2001157339 A JP2001157339 A JP 2001157339A JP 2001157339 A JP2001157339 A JP 2001157339A JP 2002354257 A JP2002354257 A JP 2002354257A
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image
image signal
pixel
signal
interest
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JP2001157339A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kashiwabara
淳 柏原
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非可逆圧縮処理された画像データから画質劣
化の少ない復元画像を得ることができるようにする。 【解決手段】 変換論理回路614が、圧縮/伸長部2
07によりJPEG圧縮処理された画像データを伸長し
た画像の注目画素Nとその周囲の画素の画像信号を参照
して、モスキートノイズ除去処理用およびジャギー軽減
処理用の特徴検出用ビットマップパターンの何れかと一
致する場合には、注目画素の画像信号のデータ値を変更
するようにして、JPEG圧縮された画像信号を伸長す
る際に発生したモスキートノイズを除去することができ
るようにするとともに、画像のエッジのジャギーを軽減
することができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置、画
像処理方法、記録媒体およびプログラムに関し、特に、
非可逆圧縮された画像データを伸長して復元画像を出力
するレーザビームプリンタ、デジタル複写機等に用いて
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタ等の電子写真方式
を用いた画像記録装置は、高い印字品質、静粛性及び高
速性等の多くのメリットにより広く使われるようになっ
てきた。そして、上記電子写真方式を用いた画像記録装
置の普及等は、デスクトップパブリッシングの分野を急
速に拡大させる1つの要因となってきた。さらに、近年
では、画像記録装置の印字機構部であるプリンタエンジ
ンの解像度の向上に加え、画像記録装置が印字する文字
や図形のエッジを検出してスムージング処理等を施した
りして画質の向上を図ることで、画像記録装置の印字品
質は、従来の画像記録装置と比較して飛躍的に向上して
きた。
【0003】また、近年、電子写真方式のカラープリン
タ、複写機、マルチファンクションプリンタが開発さ
れ、ホストコンピュータやイメージスキャナから、ある
いはネットワークを介して供給されるカラー画像データ
に係るカラー画像を印字する画像記録装置が実用化され
ている。
【0004】ここで、例えば、600dpi(ドット/
インチ)の解像度のフルカラー画像を印字する場合に
は、A4用紙1ページあたりのカラー画像のデータ量
は、およそ120MBと非常に大きくなる。そのため、
カラー画像が印字可能な画像記録装置では、カラー画像
データを転送したり、メモリに格納したりするときに
は、カラー画像データを圧縮し、印字するときには画像
記録装置内部で伸長して出力するようにすると、当該画
像記録装置のデータ転送に要する時間やメモリ容量の点
で有利であった。
【0005】上記カラー画像データを圧縮する方式とし
ては、例えばカラー静止画符号化の国際標準化方式とし
て、JPEG(Joint Photographic Experts Group)に
て提案されているBase Line System(基本方式)の符号
化方式(以下、単に「JPEG」とも称す。)があっ
た。この圧縮方式(JPEG)は、人間の視界特性およ
び離散コサイン変換(以下、「DCT」とも称す。)に
よる周波数成分の発生を考慮して、DCT空間の低域に
量子化ステップが細かくなるように設定されていた。そ
のため、中間調画像に対しては、高い圧縮率でも画像品
位をほとんど劣化させず復元画像を提供することができ
た。
【0006】一方、上述したようなカラープリンタ等の
画像記録装置において、階調性のあるフルカラー画像を
再現する方法としては、所定領域内の印字ドットと非印
字ドットとの比率によって階調を表現するいわゆる疑似
中間調手法であるディザ法や誤差拡散法、濃度パターン
法等、いくつかの手法が用いられていた。さらに、レー
ザビームプリンタにおいては、主走査方向の解像度を容
易に変えることができる。例えば、レーザビームプリン
タにおいては、感光ドラム上に潜像を形成するためのレ
ーザダイオードの駆動パルス幅を画像データの階調レベ
ルに応じて変化させることにより、濃淡を表現するパル
ス幅変調方式があった。上記パルス幅変調方式は、上記
ディザ法に代表される疑似中間調手法に比べて、階調性
と解像度とを高いレベルで両立することができた。
【0007】ただし、階調表現をすべて上記パルス幅変
調方式により実現するには、1画素当たり8ビット程度
の情報量が必要になり、これを格納する画像メモリの容
量が増大することで画像記録装置のコストが高くなって
しまう。そのため、小型のカラーレーザビームプリンタ
では、1画素当たり2〜4ビット程度の情報量が必要な
擬似中間調手法とパルス幅変調方式とを組み合わせるこ
とにより、画質とコストとの両立を図っているものが多
かった。このようなカラー画像記録装置には、例えば、
帯電、露光、現像により像担持体に形成された記録像を
記録紙上に転写する工程を複数回繰り返すことで、複数
色の重ね画像を記録紙上に形成してカラー画像を得る方
法が実用化されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の画像記録装置では、JPEGによる画像
データの圧縮/伸長を行う場合には、写真等の画像をイ
メージスキャナによりデジタル化した画像のようにDC
Tにより得られる変換係数(DCT係数)がDCT空間
の低域に集中する画像に対しては効果が得られるが、C
G(Computer Graphics)画像、文字等のフォント情
報、CAD(Computer Aided Design)の線画等に対し
ては、大きな値の変換係数がDCT空間の高域にも発生
してしまい、高域係数の粗い量子化により伸長(復元)
された復元画像には、図15に示すようなモスキートノ
イズというリンギングが発生し、復元画像の画質が劣化
してしまうという問題があった。
【0009】図15は、モスキートノイズの一例を模式
的に示す図である。ここで、上記モスキートノイズと
は、非可逆圧縮処理された画像データを伸長(復元)し
た際に、画像の高周波成分を含んだ部分や、エッジ部分
に発生するノイズである。図15(a)は、圧縮処理す
る前の元画像であり、図15(b)はJPEGにより圧
縮した後、伸長(復元)した画像である。図15(b)
に示すように、復元画像においては、文字や線画のエッ
ジ成分の強い部分に低階調レベルのモスキートノイズ9
01が発生し、復元画像の画質が劣化してしまう。
【0010】本発明は、上述のような問題を解決するた
めに成されたものであり、非可逆圧縮処理された画像デ
ータから画質劣化の少ない復元画像を得ることができる
ようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、非可逆圧縮処理された画像データを伸長処理して得
られる画像の注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信
号を参照する参照手段と、上記参照手段により参照した
注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と、所定の
画像信号パターンとが一致するか否か判定する判定手段
と、上記判定手段による判定結果に応じて、上記注目画
素の画像信号を変更する変更手段とを備え、上記所定の
画像信号パターンは、上記伸長処理により発生するノイ
ズを検出するノイズ検出画像信号パターンを少なくとも
含むことを特徴とする。
【0012】本発明の画像処理装置の他の特徴とすると
ころは、上記変更手段は、上記判定手段により上記注目
画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記ノイズ検
出画像信号パターンとが一致すると判定されたときに
は、上記注目画素の画像信号を最低濃度の画像信号に変
更することを特徴とする。本発明の画像処理装置のその
他の特徴とするところは、上記ノイズ検出画像信号パタ
ーンは、モスキートノイズを検出するための画像信号パ
ターンであることを特徴とする。
【0013】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、上記所定の画像信号パターンは、上記注目
画素が画像のエッジを形成する画素であることを検出す
るエッジ検出画像信号パターンをさらに含むことを特徴
とする。本発明の画像処理装置のその他の特徴とすると
ころは、上記変更手段は、上記判定手段により上記注目
画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記エッジ検
出画像信号パターンとが一致すると判定されたときに
は、上記注目画素の画像信号を所定の濃度の画像信号に
変更することを特徴とする。
【0014】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、上記変更手段は、上記判定手段により上記
注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と、上記ノ
イズ検出画像信号パターンおよび上記エッジ検出パター
ンとのそれぞれの判定結果に応じて、上記注目画素の画
像信号を変更するか否か独立して制御可能であることを
特徴とする。
【0015】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、上記注目画素の画像属性を示す画像属性信
号を入力する入力手段をさらに備え、上記変更手段は、
上記入力手段により入力された画像属性信号が所定の画
像属性を示す場合には、上記注目画素の画像信号の変更
を行わないことを特徴とする。本発明の画像処理装置の
その他の特徴とするところは、上記画像データは、JP
EG方式により非可逆圧縮処理された画像データである
ことを特徴とする。
【0016】また、本発明の画像処理方法は、非可逆圧
縮処理された画像データを伸長処理して得られる画像の
注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号を参照する
参照ステップと、上記参照ステップにより得られた注目
画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と所定の画像信
号パターンとが一致するか否か判定する判定ステップ
と、上記判定ステップでの判定結果に応じて、上記注目
画素の画像信号を変更する変更ステップとを有し、上記
所定の画像信号パターンは、上記伸長処理により発生す
るノイズを検出するノイズ検出画像信号パターンを少な
くとも含むことを特徴とする。
【0017】本発明の画像処理方法の他の特徴とすると
ころは、上記変更ステップは、上記判定ステップにて上
記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記ノ
イズ検出画像信号パターンとが一致すると判定されたと
きには、上記注目画素の画像信号を最低濃度の画像信号
に変更することを特徴とする。本発明の画像処理方法の
その他の特徴とするところは、上記ノイズ検出画像信号
パターンは、モスキートノイズを検出するための画像信
号パターンであることを特徴とする。
【0018】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、上記所定の画像信号パターンは、上記注目
画素が画像のエッジを形成する画素であることを検出す
るエッジ検出画像信号パターンをさらに含むことを特徴
とする。本発明の画像処理方法のその他の特徴とすると
ころは、上記変更ステップは、上記判定ステップにて上
記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記エ
ッジ検出画像信号パターンとが一致すると判定されたと
きには、上記注目画素の画像信号を所定の濃度の画像信
号に変更することを特徴とする。
【0019】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、非可逆圧縮処理された画像データを伸長処
理して得られる画像の注目画素の画像属性を示す画像属
性信号を入力する入力ステップと、上記注目画素を含む
所定の範囲の画素の画像信号を参照する参照ステップ
と、上記参照ステップにより得られた注目画素を含む所
定の範囲の画素の画像信号と所定の画像信号パターンと
が一致するか否か判定する判定ステップと、上記入力ス
テップにて入力された画像属性信号および上記判定ステ
ップでの判定結果に応じて、上記注目画素の画像信号を
変更する変更ステップとを有し、上記所定の画像信号パ
ターンは、上記伸長処理により発生するノイズを検出す
るノイズ検出画像信号パターンを少なくとも含むことを
特徴とする。
【0020】本発明のコンピュータ読み取り可能な記録
媒体は、上記各手段としてコンピュータを機能させるた
めのプログラムを記録したことを特徴とする。また、本
発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体の他の特徴
とするところは、上記画像処理方法の処理ステップをコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したこ
とを特徴とする。
【0021】本発明のプログラムは、上記各手段として
コンピュータを機能させることを特徴とする。また、本
発明のプログラムの他の特徴とするところは、上記画像
処理方法の処理ステップをコンピュータに実行させるこ
とを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明の実施形態による画像処理装
置は、例えば、図1に示すようなカラーレーザビームプ
リンタ101に適用される。
【0023】図1は、カラーレーザビームプリンタ10
1を用いた印刷システムの構成を示すブロック図であ
る。図1において、カラーレーザビームプリンタ101
は、LAN(Local Area Network)104を介してホス
トコンピュータ102およびイメージサーバ103等と
通信可能なように接続されている。
【0024】ホストコンピュータ102は、図示しない
ハードディスク等の記憶装置に格納されているワードプ
ロセッサ等の文書処理プログラムを起動し、図形、イメ
ージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処
理を実行して文書を作成するためのものである。上記文
書処理により作成された文書の情報は、図示しないプリ
ンタドライバプログラムによりカラーレーザビームプリ
ンタ101で印刷するために所定のプリンタ言語で記述
された印刷情報に変換される。上記印刷情報は、文字コ
ード、ベクトル情報およびイメージ情報等を含んでい
る。図示しないプリンタドライバプログラムにより変換
された印刷情報は、LAN104を介してカラーレーザ
ビームプリンタ101に供給される。
【0025】また、カラーレーザビームプリンタ101
には、イメージスキャナ105が接続されている。イメ
ージスキャナ105は、カラーレーザビームプリンタ1
01が有する図示しない操作パネルの操作に応じて原稿
からイメージを読み込んだり、上記ホストコンピュータ
102からの操作に応じてイメージを読み込んだりす
る。上記イメージスキャナ105により読み込んだイメ
ージデータは、ホストコンピュータ102を介して、ま
たはイメージスキャナ105から直接印刷情報としてカ
ラーレーザビームプリンタ101に供給される場合(コ
ピーモード)と、上記イメージサーバ103に供給され
る場合とがある。
【0026】また、上記イメージサーバ103に供給さ
れ格納されたイメージデータは、ホストコンピュータ1
02やカラーレーザビームプリンタ101の操作パネル
の操作に応じて、カラーレーザビームプリンタ101に
印刷情報として供給される。なお、上記イメージデータ
は、供給する側でJPEG圧縮して送受信される。
【0027】カラーレーザビームプリンタ101は、ビ
デオコントローラ106とプリンタエンジン107によ
り構成される。ビデオコントローラ106は、ホストコ
ンピュータ102、イメージサーバ103、イメージス
キャナ105等から供給される印刷情報に基づいて、ド
ットデータ(ビットマップデータ)からなる画像情報を
生成する。
【0028】また、プリンタエンジン107は、一連の
電子写真プロセスによる記録を行うものであり、上記ビ
デオコントローラ106から順次供給される画像情報に
応じて、レーザビームを変調し、変調したレーザビーム
を感光ドラム上に走査することにより潜像を形成して、
これを記録紙に転写した後定着させる。上記プリンタエ
ンジン107は、走査線密度が600dpiの解像度を
有する。なお、上記カラーレーザビームプリンタ101
は、図示しないカードスロットを備え、内蔵フォントに
加えてオプションフォントカードや言語系の異なる制御
カード(エミュレーションカード)を接続できるように
構成しても良い。
【0029】上記ビデオコントローラ106とプリンタ
エンジン107とは、インタフェース信号線108(以
下、「ビデオインタフェース」とも称す。)により通信
可能に接続されている。以下に、上記インタフェース信
号線108を介してビデオコントローラ106とプリン
タエンジン107との間で入出力されるインタフェース
信号について説明する。なお、以下の説明において、信
号名に付した記号「/」は、当該信号がロウ・アクティ
ブ(ロウレベル“L”で「真」)の信号であることを示
す。
【0030】/PPRDY信号は、プリンタエンジン1
07の電源が投入されてプリンタエンジン107が動作
可能状態であることを通知する信号であり、プリンタエ
ンジン107からビデオコントローラ106に送出され
る。/CPRDY信号は、ビデオコントローラ106の
電源が投入されてビデオコントローラ106が動作可能
状態であることを通知する信号であり、ビデオコントロ
ーラ106からプリンタエンジン107に送出される。
【0031】/RDY信号は、プリンタエンジン107
が後述する/PRNT信号を受信した場合にプリント動
作を開始できる状態またはプリント動作を継続できる状
態にあることを示す信号であり、プリンタエンジン10
7からビデオコントローラ106に送出される。例え
ば、後述する用紙カセット412内に用紙がない(紙な
し)状態等になっており、プリント動作の実行が不可能
になった場合には、当該信号は「偽」(ハイレベル)と
なる。
【0032】/PRNT信号は、プリンタエンジン10
7にプリント動作の開始またはプリント動作の継続を指
示する信号であり、ビデオコントローラ106からプリ
ンタエンジン107に送出される。プリンタエンジン1
07は、当該信号を受信するとプリント動作を開始す
る。
【0033】/VSYNC信号は、副走査(垂直走査)
方向の同期信号であり、プリンタエンジン107からビ
デオコントローラ106に送出される。当該信号が供給
されるビデオコントローラ106が、当該信号に同期し
て副走査方向に画像データを送出することにより、ドラ
ム上に形成されたトナー像は用紙に対して副走査方向の
同期をとり用紙上に転写される。/LSYNC信号は、
主走査(水平走査)方向の同期信号であり、プリンタエ
ンジン107からビデオコントローラ106に送出され
る。
【0034】VDO[7:0]信号は、8ビットの画像信
号であり、ビデオコントローラ106からプリンタエン
ジン107に送出される。プリンタエンジン107は、
当該信号に応じて、レーザのパルス幅変調を行う。
【0035】/STS信号は、ステータスを送信するた
めの信号であり、プリンタエンジン107からビデオコ
ントローラ106に送出される。上記ステータスは、8
ビットからなるシリアル信号であり、例えば、プリンタ
エンジン107の定着器の温度がプリント可能な温度に
達していないウエイト状態、用紙ジャム状態、あるいは
用紙カセット無し状態等のプリンタエンジン107の種
々の状態をプリンタエンジン107からビデオコントロ
ーラ106に報知するための情報である。当該信号を送
信するときは、同期信号として後述する/CCLK信号
を用いる。
【0036】/SBSY信号は、プリンタエンジン10
7が上記/STS信号を用いてステータスをビデオコン
トローラ106に送信していることを示す信号であり、
プリンタエンジン107からビデオコントローラ106
に送出される。
【0037】/CMD信号は、コマンドを送信するため
の信号であり、ビデオコントローラ106からプリンタ
エンジン107に送出される。上記コマンドは、8ビッ
トからなるシリアル信号であり、例えば、用紙の給紙モ
ードがカセットから給紙するモードであるか、または手
差し口から給紙するモードであるかをビデオコントロー
ラ106がプリンタエンジン107に指示する指令情報
である。当該信号を送信するときは、同期信号として後
述する/CCLK信号を用いる。
【0038】/CBSY信号は、ビデオコントローラ1
06が上記/CMD信号を用いてコマンドをプリンタエ
ンジン107に送信していることを示す信号であり、ビ
デオコントローラ106からプリンタエンジン107に
送出される。
【0039】/CCLK信号は、プリンタエンジン10
7がコマンドを取り込むための、あるいはビデオコント
ローラ106がステータスを取り込むための同期パルス
信号であり、ビデオコントローラ106から出力され
る。
【0040】次に、上記プリンタエンジン107につい
て説明する。図2は、図1に示したプリンタエンジン1
07の構成を示す図である。
【0041】図2において、プリンタエンジン107内
には、像担持体である感光ドラム401、ローラ帯電器
402が配置されている。感光ドラム401の左辺側に
は、複数個の現像器403M、403C、403Y、4
03BKが回転可能の支持体404の回転軸404rを
中心とする同心円上に配設されている。
【0042】上記現像器403M、403C、403
Y、403BK内には現像材であるマゼンタ(M)、シ
アン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色の
トナーがそれぞれ収容されており、現像器403M、4
03C、403Y、403BKは現像用開口面が常に感
光ドラム401の面に対向するように駆動される。
【0043】感光ドラム401の右辺側には、図示しな
い記録紙を保持するとともに感光ドラム401に形成さ
れた像を記録紙上に転移させる機能を有する転写ドラム
405が配置されている。以上の構成により、感光ドラ
ム401は図示しない駆動部により、図2に示す矢印方
向に回転駆動される。
【0044】上記ローラ帯電器402には、約−700
Vの直流電圧に周波数1000Hz、Vpp(ピークト
ゥピーク)1500Vの交流電圧が重畳された電圧が印
加され、上記感光ドラム401の表面は、約−700V
に均一に帯電される。
【0045】また、プリンタエンジン107の上方に
は、露光装置を構成する光学ユニット406および折り
返しミラー410が配置され、光学走査系をなしてい
る。上記光学ユニット406は、レーザダイオード40
7、図示しない高速モータによって回転駆動される回転
多面鏡408、結像レンズ409を含み構成される。
【0046】上記光学走査系について、図3に基づいて
詳細に説明する。図3は、上記光学走査系の上面図であ
る。なお、説明の便宜上、折り返しミラー410は図示
していない。図3において、600dpi、8ビットの
多値画像信号VDO7〜VDO0は、画像クロックVC
LK信号に同期してパルス幅変調回路501に入力さ
れ、階調レベルに応じたパルス幅のレーザ駆動信号VD
Oとして、レーザドライバ502に入力される。上記レ
ーザ駆動信号VDOのパルス幅に応じて、画像の濃淡が
再現される。
【0047】次に、レーザドライバ502は、上記入力
されたレーザ駆動信号VDOに応じて、レーザダイオー
ド407をON/OFF駆動し、上記レーザダイオード
407により出力されるレーザビーム411は、図3に
示す矢印方向に図示しないモータにより回転駆動される
回転多面鏡408で偏向される。上記回転多面鏡408
により変更されたレーザビームは、光路上に配置された
結像レンズ409を介して、感光ドラム401上を主走
査方向に一定速度で走査し、感光ドラム401上に潜像
を形成する。このとき、ビームディテクタ503は、レ
ーザビームの走査開始点を検出し、検出結果である検出
信号から主走査の画像書き出しタイミングを決定するた
めの水平同期信号/LSYNCを生成する。
【0048】上述した主走査の動作が繰り返さることに
より、1ページ分のマゼンタ(M)の潜像が感光ドラム
401上に形成されていく。ここで、感光ドラム401
のレーザビームが照射された箇所は、略−100Vにな
っており、感光ドラム401が図1に示すの矢印方向に
回転するとマゼンタトナーが収容された現像器403M
によりトナー像が可視化される。
【0049】次に、再び図2を参照して転写工程につい
て説明する。まず、用紙カセット412内から図示しな
いピックアップローラによって給紙された記録用紙(不
図示)は、グリッパ413により保持され、次いで電圧
印加した吸着ローラ414により転写ドラム405に静
電吸着される。感光ドラム401上のトナー像は、図示
しない電源から転写ドラム405に印加された電圧によ
り上記転写ドラムに吸着された記録用紙上に転写され
る。さらに、上記工程をシアン色(C)、イエロー色
(Y)、ブラック色(K)について行うことで、記録用
紙上には多色のトナー像が形成される。
【0050】多色のトナー像が形成された上記記録用紙
は、分離帯電器419を経て、分離爪415により転写
ドラム405から剥がされ、さらに、公知の加熱、加圧
の定着装置416にて溶融固着され排紙トレイ417か
ら排紙される。これにより、記録用紙にカラー画像が記
録される。
【0051】その後、感光ドラム401上の転写残トナ
ーは、公知のファーブラシ、ブレード手段等のクリーニ
ング装置420により清掃される。また、転写ドラム4
05上に残ったトナーもファーブラシ、ウエブ等の転写
ドラムクリーニング装置417により清掃することが望
ましい。
【0052】続いて、感光ドラム401は除電、初期化
される。ここで、感光ドラム401を除電する場合に
は、感光ドラム401を帯電させるためのローラ帯電器
402に印加する交流電圧はそのままで、直流電圧を概
ね0Vにすることによって除電が行われる。また、転写
ドラム405は、除電ローラ418によって除電、初期
化される。
【0053】次に、図1に示したビデオコントローラ1
06について、詳細に説明する。図4は、図1に示した
ビデオコントローラ106の構成を示すブロック図であ
る。
【0054】図4において、201はネットワークイン
タフェース(以下、「ネットワークI/F」と称す。)
であり、上記LAN104を介して通信可能なように接
続されている他の機器との通信や印刷コマンド、イメー
ジデータの送受信を行う。202はスキャナインタフェ
ースであり、後述する操作部211により上記イメージ
スキャナ105を操作制御する場合に、通信やイメージ
データの送受信を行う。
【0055】203はビデオコントローラ106の全体
の制御を行うCPU、204はCPU203の制御プロ
グラムやフォントデータ等を格納しているROMであ
る。205はRAMであり、CPU203の主メモリお
よびワークエリア、JPEG圧縮されたイメージデータ
の格納エリア、後述する描画部206で生成された印字
のための画像データ(画像情報)を順次格納するバンド
メモリとして機能する。上記RAM205は、図示しな
い増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモ
リ容量を拡張することができるように構成しても良い。
【0056】206は描画部であり、ホストコンピュー
タ102からネットワークI/Fを介して供給された印
刷情報を解析し、印字のためのRGB各色8ビットから
なる多値ビットマップ画像データを生成する機能を有す
る。207は圧縮/伸長部であり、上記RGB画像デー
タの圧縮/伸長処理を行う。208はハードディスクド
ライブ(HDD)であり、外部から供給されるイメージ
データ、定型書類のフォームデータ、フォントデータ等
が格納されている。
【0057】209は画像処理部であり、図5に示すよ
うに、色変換部301、ディザ処理部302およびスム
ージング処理部303により構成される。なお、図5に
ついては、後述する。
【0058】210はプリンタインタフェースであり、
プリンタエンジン107と所定のデータ、制御信号等を
送受信するためのインタフェース回路である。211は
操作部で、オペレータは操作部211を操作することに
より、コピーやイメージ読み込みの操作、またプリンタ
エンジン107に対する各種設定等を直接行うことがで
きる。なお、ビデオコントローラ106内における各ブ
ロック間のデータの送受信はシステムバス212を介し
て行なわれる。
【0059】図5は、画像処理部209の構成を示すブ
ロック図である。図5において、色変換部301は、シ
ステムバス212を介して供給されるRGB画像データ
をM(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K
(ブラック)の各色(以下、「MCYK」とも称す。)
トナーに対応するそれぞれ8ビットのデータに変換す
る。ディザ処理部302は、上記MCYK各色のデータ
に対して、各色4ビットの多値ディザ処理を施す。スム
ージング処理部303は、上記ディザ処理部302によ
りディザ処理された画像データに対して、パターンマッ
チングによるスムージング処理を施す。
【0060】次に、ビデオコントローラ106による画
像情報の生成過程について説明する。まず、ホストコン
ピュータ102により生成された印刷情報をカラーレー
ザプリンタ101内部でビットマップ画像データに展開
し、印刷する場合について説明する。
【0061】ホストコンピュータ102から供給される
1ページ分の印刷情報(文字印字命令、図形描画命令お
よび写真等を読み込んだイメージデータ等からなる)
は、ネットワークI/F201を介してビデオコントロ
ーラ106内の描画部206に入力される。ここで、上
記イメージデータは、JPEG圧縮されたRGB画像デ
ータである。
【0062】上記印刷情報が供給された描画部206
は、文字印字命令、図形描画命令、イメージデータ等の
印刷情報に基づいて、ROM204やHDD208に格
納されたアウトラインフォントデータの展開、図形のベ
クトル展開、および圧縮/伸長部207によるイメージ
データの伸長等の処理を実行して、RGB各8ビットの
ビットマップ画像データに展開する。上記展開処理と並
列に、圧縮/伸長部207は、展開したビットマップ画
像データを順次JPEG圧縮してRAM205に格納す
る。これにより、1ページ分の印字データが、JPEG
圧縮されたRGB画像データでRAM205に格納され
る。
【0063】一方、上記イメージスキャナ105から読
み込んだ画像をそのまま印刷する場合(コピーモード)
には、イメージスキャナ105により読み込んだRGB
各色で構成されるイメージデータが、スキャナI/F2
02を介して圧縮/伸長部207に供給され、圧縮/伸
長部207でJPEG圧縮されてRAM205に格納さ
れる。
【0064】上述したようにして、1ページ分のJPE
G圧縮された印字データがRAM205に格納される
と、ビデオコントローラ106は、プリンタエンジン1
07から供給される/RDY信号が「真」であれば、/
PRNT信号を「真」にしてプリンタエンジン107に
出力し、プリンタエンジン107に対して印字動作の開
始を指示する。
【0065】また、同時に、ビデオコントローラ106
内においては、上記RAM205に格納されたJPEG
圧縮された印字データが、ページの第1ラインのデータ
から再度圧縮/伸長部207により順次伸長される。上
記圧縮/伸長部207により伸長された印字データは、
プリンタエンジン107に印字データを出力する出力レ
ートをプリンタエンジン107の印字速度と合わせるた
めに再度RAM205に書き込まれる。そして、所定ラ
イン数分(バンド)の印字データが蓄積されると、上記
/PRNT信号を受信したプリンタエンジン107から
所定のタイミングで出力される垂直同期信号/VSYN
Cに同期して、RAM205より主走査第1ラインから
順次画像データが読み出され、画像処理部209に入力
される。
【0066】この間にも、次のバンドの印字データの圧
縮/伸長部207による伸長、およびRAM205への
書き込み処理が同時に行われる。このようにして、1つ
のバンドの処理が終了すると、連続して次のバンドを処
理することにより1ページ分のメモリ容量のメモリを備
えずに、プリンタエンジン107の印字速度に同期して
1ページ分の画像データを出力することが可能となる
(バンド処理)。
【0067】また、RAM205より主走査第1ライン
から順次読み出される画像データが供給された画像処理
部209は、まず、図5に示した色変換部301により
入力RGB画像データをMCYK各色トナーに対応する
それぞれ8ビットのデータに変換する。
【0068】次に、ディザ処理部302によりマゼンタ
(M)のプレーンに対して4ビットの多値ディザ処理を
行い、1画素あたり4ビットのビットマップ画像情報を
作成する。ここで、上記ディザ処理は、多値画像情報の
疑似中間調処理手法として広く用いられている方法であ
り、入力多値データを閾値マトリクスと比較することに
より当該ドットを打つか打たないかを決定する。
【0069】上記閾値マトリクス(スクリーン)には、
ドット集中型やドット分散型等が知られているが、電子
写真方式によるカラー印刷では階調性、粒状感のバラン
スに優れる斜め線スクリーンを標準とする。なお、上記
閾値マトリクス(スクリーン)は、他に解像度を優先し
た文字用を有しており、画素毎に設定可能な属性信号A
TRにより選択可能である。
【0070】ここで、1ページ分のマゼンタ(M)の処
理が終了すると、続いて面順次にシアン(C)、イエロ
ー(Y)、ブラック(K)の各プレーンに対する処理が
行われる。なお、上記閾値マトリクス(スクリーン)
は、各色トナーによるガンマ特性の違いや色毎にスクリ
ーン角を変えるために、MCYKそれぞれに異なるもの
が用意されている。
【0071】以上のようにして、ディザ処理部302に
より多値ディザ処理された4ビットの画像信号CVDO
[0]〜CVDO[3](以下、4ビットをまとめて表記す
る際には、CVDO[3:0]のように記す。)は、スム
ージング処理部303に供給される。上記画像信号CV
DO[3:0]は、値が「0」(全てのビットが“0”)
で白(各色の最小濃度)を示し、「15」(全てのビッ
トが“1”)で各色の最大濃度を示すものとする。
【0072】以下、スムージング処理部303の機能お
よび動作について詳細に説明する。スムージング処理部
303は、600dpi、4ビットのディザ処理された
画像情報に対し、圧縮伸長時に発生したモスキートノイ
ズの除去、および文字や図形のエッジを滑らかにするス
ムージング処理を施し、さらに、プリンタエンジン10
7に供給する8ビットの画像信号に変換する。
【0073】図6は、図5に示したスムージング処理部
303の構成を示すブロック図である。図6において、
601〜608はそれぞれ第1〜第8のラインメモリで
ある。上記第1〜第4のラインメモリ601〜604
は、上記ディザ処理部302から供給される画像信号C
VDO[3:0]を主走査1ライン分記憶可能な容量をそ
れぞれ有する。また、上記第5〜第8のラインメモリ6
05〜608は、後述する4値化回路609により2ビ
ット化された画像信号を主走査1ライン分記憶可能な容
量をそれぞれ有する。
【0074】4値化回路609(609a〜609e)
は、上記ディザ処理部302および上記第1〜第4のラ
インメモリ601〜604から供給される4ビットの画
像信号CVDO[3:0]に基づいて、当該画素がスムー
ジング処理時における4種類の状態の何れの状態である
かを示す2ビットの画像信号に変換する機能を有する。
【0075】610は、上記第1〜第8のラインメモリ
601〜608の書き込みや読み出し等の制御を行うメ
モリ制御回路である。611はクロック信号を供給する
水晶発振器であり、612は、上記水晶発振器611か
ら供給されるクロック信号に基づいて、上記プリンタエ
ンジン107から供給される主走査同期信号/LSYN
Cに同期した画像クロック信号VCLKを発生する同期
クロック発生回路である。
【0076】613は、注目画素Nの周囲9ドット×9
ライン分の画素の画像信号を参照するためのシフトレジ
スタ群であり、上記同期クロック発生回路612から供
給される画像クロック信号VCLKに応じて、上記画像
信号を主走査方向にシフトしながら出力する。614は
変換論理回路であり、シフトレジスタ群613から出力
される画像信号を参照して、所定の論理により注目画素
Nの画像信号をノイズ除去およびスムーズ化した画像信
号SD[1:0]に変換して出力する機能を有する。
【0077】615は第1のビット変換回路であり、変
換論理回路614から供給される2ビットのスムーズ化
した画像信号SD[1:0]をプリンタエンジン107に
供給するための8ビット画像信号に変換する。617は
第2のビット変換回路であり、ディレイ回路616から
供給される4ビットの画像信号をプリンタエンジン10
7に供給するための8ビット画像信号に変換する。
【0078】618は、上記第1、第2のビット変換回
路615、617からそれぞれ供給される8ビット画像
信号の何れをDフリップフロップ回路619に供給する
か選択するためのセレクタである。Dフリップフロップ
回路619は、上記セレクタ618により選択された画
像信号VDO[7:0]を、画像クロック信号VCLKに
同期して出力するためのものである。ディレイ回路61
6は、入力された信号を5クロック分遅らせて出力する
ディレイ回路である。
【0079】図7は、図6に示した4値化回路609a
の構成を示すブロック図である。図7において、701
および702は閾値設定テーブルであり、外部から設定
値を設定可能なレジスタにより構成される。閾値設定テ
ーブル701には、後述するエッジスムージング処理時
に当該画素を「白」画素とみなすための低濃度側閾値が
予め設定され、同様に、閾値設定テーブル702には、
エッジスムージング処理時に当該画素を「黒」画素とみ
なすための高濃度側閾値が予め設定される。
【0080】上記閾値テーブル701、702の設定値
の設定範囲は、上記画像信号CVDO[3:0]の下位3
ビットに相当するそれぞれ“0”〜“7”である。な
お、上記設定値は、上述したディザ処理部302で用い
る閾値マトリクス(スクリーン)との干渉を避ける意味
でも、通常は白地に最大濃度のエッジがある部分だけ処
理がかかるように高濃度側閾値=「7」、低濃度側閾値
=「0」〜「2」程度とするのが好ましい。
【0081】703および704は、それぞれ3ビット
のデジタルコンパレータであり、入力Aの値が入力Bの
値以上のときに“1”を出力する。上記デジタルコンパ
レータ703の入力Aには、閾値設定テーブル701の
設定値(低濃度側閾値)が入力され、入力Bには画像信
号CVDO[2:0](画像信号CVDO[3:0]の下位
3ビット)が入力される。また、上記デジタルコンパレ
ータ704の入力Aには、画像信号CVDO[2:0]が
入力され、入力Bには閾値設定テーブル702の設定値
(高濃度側閾値)が入力される。
【0082】705はNOT回路であり、706はセレ
クタである。上記セレクタ706は、SEL入力が
“1”のときに、デジタルコンパレータ704からの入
力を選択して出力し、SEL入力が「0」のときに、N
OT回路705を介したデジタルコンパレータ703か
らの入力を選択して出力する。
【0083】次に、4値化回路609aの動作について
説明する。入力される画像信号CVDO[3:0]の最上
位ビットCVDO[3]は、そのまま4値化回路609a
の出力データ(画像信号)の上位ビットD[1]となると
ともに、セレクタ706の選択信号SELとして使用さ
れる。
【0084】一方、入力される画像信号CVDO[3:
0]の下位3ビットCVDO[2:0]は、デジタルコン
パレータ703の入力Bとデジタルコンパレータ704
の入力Aに入力され、上記閾値設定テーブル701、7
02の設定値との比較結果がデジタルコンパレータ70
3、704からそれぞれ出力される。すなわち、デジタ
ルコンパレータ703は、画像信号CVDO[2:0]の
値が閾値設定テーブル701に設定された低濃度側閾値
未満の場合には、“1”を出力する。また、デジタルコ
ンパレータ704は、画像信号CVDO[2:0]の値が
閾値設定テーブル702に設定された高濃度側閾値以上
の場合には、“1”を出力する。これにより、画像信号
CVDO[3:0]に対する低濃度側閾値としては“0”
〜“7”を設定することが可能となり、高濃度側閾値と
しては“8”〜“15”を設定することが可能となる。
【0085】上記デジタルコンパレータ703の出力は
NOT回路705により反転されてセレクタ706に入
力され、上記デジタルコンパレータ704の出力はその
ままセレクタ706に入力される。上記セレクタ706
では、画像信号CVDO[3:0]の最上位ビットCV
DO[3]により、反転されたデジタルコンパレータ70
3の出力、あるいはデジタルコンパレータ704の出力
の何れかが選択され、4値化回路609aの出力データ
(画像信号)の下位ビットD[0]となる。
【0086】すなわち、セレクタ706は、入力された
画像信号CVDO[3:0]の値が“0”〜“7”のとき
には、低濃度側データ(反転されたデジタルコンパレー
タ703の出力)を選択し、画像信号CVDO[3:0]
の値が“8”〜“15”のときには、高濃度側データ
(デジタルコンパレータ704の出力)を選択する。
【0087】上述したようにして得られる2ビットの出
力データD[1:0]の値は、下記のような意味を有す
る。 出力データD=“3”…エッジスムージング処理時の
「黒」(高濃度)画素 出力データD=“2”…中間調画素(濃) 出力データD=“1”…中間調画素(淡) 出力データD=“0”…エッジスムージング処理時の
「白」(低濃度)画素
【0088】なお、図6に示した4値化回路609b〜
609eも、上述した4値化回路609aと同様の構成
であり、その説明は省略する。
【0089】次に、上記構成におけるスムージング処理
部303の動作について説明する。ディザ処理部302
から供給される画像信号CVDO[3:0]は、同期クロ
ック発生回路612により生成される画像クロック信号
VCLKに同期して、スムージング処理部303に取り
込まれる(入力される)。
【0090】スムージング処理部303に入力された第
1ライン目、第1ドット目の画像信号CVDO[3:0]
は、第1のラインメモリ601に書き込まれるととも
に、4値化回路609aにより画像信号D[1:0]に
変換されシフトレジスタ群613の第1ビット(第9ラ
インのI)に入力される。次に、メモリ制御回路610
は、上記第1〜第8のラインメモリ601〜608のア
ドレスをインクリメントし、第1ライン目、第2ドット
目の画像信号CVDO[3:0]を第1のラインメモリ6
01に書き込む。また、このとき、シフトレジスタ群6
13の第1ビットに入力された画像信号D[1:0]が
シフト(第9ラインのH)され、4値化回路609aに
より第1ライン目、第2ドット目の画像信号CVDO
[3:0]を変換した画像信号D[1:0]が、シフトレ
ジスタ群613の第1ビットに入力される。
【0091】上記動作を繰り返し、第1ライン目の画像
信号CVDO[3:0]は順次第1のラインメモリ601
に格納されていくとともに、4値化回路609aにより
第1ライン目の画像信号CVDO[3:0]を変換した画
像信号D[1:0]が、順次入力された画像信号D
[1:0]をシフトしているシフトレジスタ群613に
入力される。
【0092】そして、第1ライン目の画像信号CVDO
[3:0]の書き込みが完了すると、次の主走査において
は、第2ライン目の画像信号CVDO[3:0]の入力に
先んじて、第1のラインメモリ601に格納されていた
第1ライン目の同じ位置の画像信号が読み出される。そ
して、入力された第2ライン目の画像信号は、第1のラ
インメモリ601に書き込まれ、第1のラインメモリ6
01より読み出された画像信号は第2のラインメモリ6
02の同じアドレスに書き込まれる。このあるアドレス
からの1ライン前のデータの読み出しと、同じアドレス
への新しいデータの書き込み動作は上記画像信号の1周
期の間に行われる。
【0093】また、上記第2ライン目および第1ライン
目の画像信号CVDO[3:0]は、4値化回路609
a、609bにより第2ライン目および第1ライン目の
画像信号D[1:0]に変換され、それぞれシフトレジ
スタ群613の第1ビット(第9ラインのI)および第
2ビット(第8ラインのI)に入力される。
【0094】上述したようにして、ライン毎に入力され
た画像信号CVDO[3:0]は、第1のラインメモリ6
01→第2のラインメモリ602→・・・→第8のライ
ンメモリ608とシフトしながら書き込みと読み出しが
行なわれていく。ただし、第5のラインメモリ605以
降では、上記書き込みおよび読み出しが行われる画像信
号は、4値化回路609eにより2ビット化された画像
信号となる。このようにして、上記第1〜第8のライン
メモリ601〜608には連続する8ライン分の画像信
号が格納されていることになる。上記ラインメモリに
は、例えば、スタティックRAMを使用することができ
る。
【0095】上記のように同期したラインデータのう
ち、入力された画像信号CVDO[3:0]と第4ライン
目までの画像信号CVDO[3:0]は、4値化回路60
9(609a〜609e)により2ビットの画像信号D
[1:0]に変換され、シフトレジスタ群613に入力さ
れる。また、第5〜第8のラインメモリ605〜608
からの出力データ(画像信号)は、そのままシフトレジ
スタ群613に入力される。
【0096】また、シフトレジスタ群613は、当該印
字画素(注目画素)Nを中心とする主走査9ドット×副
走査9ライン、計81画素分の2ビット化された画像信
号を、上記VCLK信号によりシフトしながら出力す
る。ここで、上記シフトレジスタ群613の出力データ
(2ビット化された画像信号)の主走査方向の列番号を
古いデータから順にA、B、C、D、E、F、G、H、
Iと名付ける。また、副走査方向の行番号を古いライン
のデータ、すなわち第8のラインメモリ608の出力か
ら順に1、2、3、4、5、6、7、8とし、最新であ
る4値化回路609aから出力されるラインの行番号を
9と名付ける。そして、各画素を「行・列」で呼ぶこと
とする。すなわち、当該印字画素(注目画素)Nの画像
信号は、5行・5列目の画像信号であり、「5E」とな
る。したがって、画像信号CVDO[3:0]が、スム
ージング処理部303に入力されてから、実際に印字さ
れるまでには主走査4ライン分の遅れが生ずることにな
る。
【0097】上記シフトレジスタ群613からの出力デ
ータ(2ビット化された画像信号)は、変換論理回路6
14に入力される。変換論理回路614は、上記シフト
レジスタ613群より出力された主走査9ドット×副走
査9ライン、計81画素分の画像信号を参照して、上記
注目画素N(「5E」の画像信号がデータ値を変更すべ
き画素であるか否か判断し、変更すべき画素である場合
には、スムーズ化画像データSD[1:0]およびスムー
ズ化データ指定信号SDATAを出力する。
【0098】以下に、上記変換論理回路614における
変換論理を詳細に説明する。変換論理回路614は、上
述したように文字や図形のエッジが滑らかになるよう
に、周囲の画素の状態に応じて注目画素Nのデータ値を
変更する。上記注目画素Nのデータ値を変更は、上記シ
フトレジスタ群613の出力データ(2値化された画像
信号)と予め定められている複数の特徴検出用ビットマ
ップパターンとを照合し、上記シフトレジスタ群613
の出力データ(2値化された画像信号)が上記特徴検出
用ビットマップパターンの何れかに一致した場合に注目
画素Nのデータ値をスムーズ化画像データSD[1:0]
に変更するものである。
【0099】上記注目画素Nのデータ値を変更するため
の論理は、さらに、圧縮伸長処理の際に発生するモスキ
ートノイズの除去処理、およびプリンタエンジン107
の印字解像度に依存するジャギー軽減処理の2つの処理
に分かれている。
【0100】まず、モスキートノイズ除去処理のための
特徴検出用ビットマップパターンについて説明する。図
8(a)〜(f)は、モスキートノイズ除去処理用の特
徴検出用ビットマップパターンの一例である。
【0101】図8(a)〜(f)において、「▲」は、
当該画素の2値化された画像信号D[1:0]が“3”
(=黒)または“2”(中間調・濃)であることを示
し、また、「△」は当該画素の画像信号D[1:0]が
“0”(=白)または“1”(中間調・淡)であること
を示す。図8(a)〜(f)において、上記いずれでも
ない画素(空白の画素)は、どのような画像信号でも良
い。
【0102】シフトレジスタ群613の出力データ(2
値化された画像信号)が上記(a)〜(f)に示すビッ
トマップパターンの何れかと一致する場合には、変換論
理回路614は、注目画素N(図8においては太枠で示
す。)の画像信号を“0”(=白)に変更するために、
スムーズ化画像データSD[1:0]=“0”を出力する
とともに、スムーズ化データ指定信号SDATAを出力
する。なお、図8(a)〜(f)に示すビットマップパ
ターンには、上下左右に対称なパターンがそれぞれ用意
されている。
【0103】以上の変換論理回路614の論理により、
圧縮伸長処理した画像を変換した結果を図9に示す。図
9において、(a)は圧縮処理前の画像であり、(b)
は伸長処理のみ施したときの画像であり、(c)は伸長
処理およびモスキートノイズ除去処理を施したときの画
像である。図9に示されるように、上記モスキートノイ
ズ除去処理により、(b)に示すモスキートノイズ90
1が白データに置き換えられるので、それにより得られ
た(c)に示す画像は、(a)に示す圧縮処理前に近い
画像になる。なお、上記モスキートノイズ除去処理を有
効にするか否かは、図6に示す制御信号NCONにより
制御可能となっている。
【0104】次に、ジャギー軽減処理のための特徴検出
用ビットマップパターンについて説明する。ジャギー軽
減処理のための特徴検出用ビットマップパターンは、上
記注目画素Nおよびその周囲の画素が画像のエッジを形
成し、かつ斜線の変化点の近傍であるかどうかを検出す
るものである。ジャギー軽減処理用の特徴検出用ビット
マップパターンの一例を図10および図11に示す。
【0105】図10および図11において、「●」は当
該画素の2値化された画像信号D[1:0]が“3”
(=黒)であることを示し、また、「○」は当該画素の
画像信号D[1:0]が“0”(=白)であることを示
す。それ以外の画素(空白の画素)は、どのような画像
信号でも良い。上記特徴検出用ビットマップパターン
は、例えば、周知のAND−OR回路により構成され
る。
【0106】例えば、図10(a)に示すビットマップ
パターンのような場合には、変換論理回路614は、注
目画素Nが水平(主走査方向)に近い斜線のエッジの一
部で、かつ高濃度側の変化点であると見なし、スムーズ
化画像データSD[1:0]=“3”を出力するととも
に、スムーズ化データ指定信号SDATAを出力する。
同様にして、図10(b)および(c)に示すビットマ
ップパターンの場合には、変換論理回路614は、スム
ーズ化画像データSD[1:0]=“2”、およびスムー
ズ化画像データSD[1:0]=“1”をそれぞれ出力す
るとともに、スムーズ化データ指定信号SDATAを出
力する。
【0107】また、例えば、図11(a)に示すビット
マップパターンの場合には、変換論理回路614は、注
目画素Nが垂直(副走査方向)に近い斜線の左エッジの
一部で、かつ高濃度側の変化点あると見なし、スムーズ
化画像データSD[1:0]=“2”を出力するととも
に、スムーズ化データ指定信号SDATAを出力する。
同様にして、図11(b)および(c)に示すビットマ
ップパターンの場合には、変換論理回路614は、スム
ーズ化画像データSD[1:0]=“2”、およびスムー
ズ化画像データSD[1:0]=“1”をそれぞれ出力す
るとともに、スムーズ化データ指定信号SDATAを出
力する。なお、上記ジャギー軽減処理を有効にするか否
かは、図6に示す制御信号SONにより制御可能となっ
ている。
【0108】なお、図10および図11に示すビットマ
ップパターンは、上記ジャギー軽減処理用の特徴検出用
ビットマップパターンの一例であり、他にも多数のビッ
トマップパターンが用意されている。また、図10およ
び図11に示すビットマップパターンについて、上述し
たモスキートノイズ除去用のビットマップパターンと同
様に、上下左右に対称なパターンがそれぞれ用意されて
いる。
【0109】上記変換論理回路614から出力されたス
ムーズ化画像データSD[1:0]は、第1のビット変換
回路615において、プリンタエンジン107に供給す
るための8ビット画像信号に変換される。上記第1のビ
ット変換回路615では、例えば、スムーズ化画像デー
タSD[1:0]を以下のように変換する。 SD[1:0]=“3” → C0H SD[1:0]=“2” → 80H SD[1:0]=“1” → 40H SD[1:0]=“0” → 00H なお、上記第1のビット変換回路615によるスムーズ
化画像データSD[1:0]の変換値は、外部からレジス
タ設定可能に構成するのが好ましい。
【0110】上記第1のビット変換回路615により変
換された8ビットの画像信号は、セレクタ618に供給
され、スムーズ化データ指定信号SDATAによりセレ
クタ618にて選択される。そして、セレクタ618か
らDフリップフロップ619に供給された8ビットの画
像信号は、Dフリップフロップ619にて、上記画像ク
ロック信号VCLKと同期させ画像信号VDO[7:
0]として出力される。
【0111】一方、上述したモスキートノイズ除去処理
用およびジャギー軽減処理用の特徴検出用ビットマップ
パターンの何れにも一致しない画素については、スムー
ジング処理部303から出力される画像信号VDO
[7:0]として、注目画素N(=5E)の画像信号が
適用される。
【0112】具体的には、第4のラインメモリ604か
ら出力される画像信号CVDO[3:0]を、ディレイ回
路616にて5クロック遅延させ、シフトレジスタ群6
13からの出力とタイミングを合わせた信号5E_OR
G[3:0]として第2のビット変換回路617に供給す
る。さらに、第2のビット変換回路615により、信号
5E_ORG[3:0]をプリンタエンジン107に供給
するための8ビット画像信号に変換し、セレクタ618
に供給する。なお、上記第2のビット変換回路617に
よる信号5E_ORG[3:0]の変換値は、外部からレ
ジスタ設定可能に構成するのが好ましい。
【0113】上記第2のビット変換回路617からセレ
クタ618に供給された8ビットの画像信号は、セレク
タ618にて上記スムーズ化データ指定信号SDATA
が“0”のときに選択されてDフリップフロップ619
に供給され、Dフリップフロップ619にて、上記画像
クロック信号VCLKと同期させ画像信号VDO[7:
0]として出力される。
【0114】ここで、変換論理回路614は、制御信号
NCONが“0”の場合には、シフトレジスタ群613
の出力データとモスキートノイズ除去処理用のビットマ
ップパターンとが一致したとしても、スムーズ化データ
指定信号SDATAは常に“0”を出力する。同様に、
制御信号SONが“0”の場合には、変換論理回路61
4は、シフトレジスタ群613の出力データとジャギー
軽減処理用のビットマップパターンとが一致したとして
も、スムーズ化データ指定信号SDATAは常に“0”
を出力する。これにより、制御信号NSONおよびSO
Nが“0”の場合には、論理変換回路614にて、上記
制御信号NSONおよびSONにそれぞれ対応する処理
によるデータ値の変更は行われない。
【0115】上記Dフリップフロップ619から出力さ
れた8ビット画像信号VDO[7:0]は、プリンタエン
ジン107に供給され、プリンタエンジン107にて上
述したように画像信号VDO[7:0]の値に応じたパル
ス幅変調処理により各色毎の画像が生成されて用紙に転
写される上述の電子写真記録が行われる。
【0116】上述したようなジャギー軽減処理により得
られるスムーズ化された画像の一例を図12および図1
3に模式的に示す。画像が水平に近い斜線の場合を図1
2に示し、垂直に近い斜線の場合を図13に示す。な
お、図12および図13は、説明の便宜上、入力が単一
プレーンの2値画像の場合について示している。
【0117】図12および図13において、(a)は6
00dpiの原画像信号(スムージング処理無し)によ
る復元画像であり、(b)は変換論理回路614により
スムージング処理された復元画像である。なお、図12
および図13において、格子の1マスは600dpiの
1ドットの単位を示す。
【0118】図12および図13に示すように、復元画
像において画像のエッジを形成し、かつ斜線部の変化点
では、段階的に変化するようにスムージング処理され、
さらにエッジの変化点に打たれた細かいパルス状の中間
濃度のドット部分が感光ドラムのエネルギー分布や現像
剤(トナー)の粒径等の関係により現像時には解像され
ずにぼけるため、実際に印字される画像は同図に点線で
示すように滑らかに印字される。
【0119】以上、詳しく説明したように本実施形態に
よれば、スムージング処理部303内の変換論理回路6
14が、圧縮/伸長部207によりJPEG圧縮処理さ
れた画像データを伸長処理して得られる画像の注目画素
Nとその周囲の画素の画像信号を参照して、モスキート
ノイズ除去処理用およびジャギー軽減処理用の特徴検出
用ビットマップパターンの何れかと一致する場合には、
注目画素の画像信号のデータ値を変更し、セレクタ61
8によりデータ値を変更した注目画素の画像信号を変換
して得られる画像信号を出力するようにしたので、JP
EG圧縮された画像信号を伸長する際に発生したモスキ
ートノイズを除去することができるとともに、画像のエ
ッジのジャギーを軽減することができる。したがって、
JPEG圧縮された画像信号から画質劣化の少ない復元
画像を得ることができ、高品位な印字出力を得ることが
できる。また、モスキートノイズ除去処理とジャギー軽
減処理のための基本的な回路を共用できるので簡単な構
成で安価に実現可能である。
【0120】なお、本実施形態では、カラーレーザビー
ムプリンタの場合について説明したが、本発明は、カラ
ーレーザビームプリンタに限らず、レーザビーム方式の
複写機やLEDプリンタ、液晶シャッタ式プリンタ、さ
らにはインクジェット方式のプリンタ等、他の方式の記
録装置内の画像処理装置にも適用することができる。
【0121】また、本実施形態では、画像データの圧縮
方式はJPEG方式としたが、本発明はこれに限らず、
非可逆圧縮された画像データに対して適用することがで
きるものである。また、本実施形態では、注目画素Nお
よびその周囲の画素の画像信号を参照して注目画素Nの
データ値を変更するか否か判断する際、主走査9ドット
×副走査9ラインの計81画素分の画像信号を参照して
いるが、本発明はこれに限られるものではなく、任意の
画素分の画像信号を参照して注目画素Nのデータ値を変
更するか否か判断することができる。
【0122】また、上述した本実施形態では、上記スム
ージング処理部304は、図形、イメージ、文字、表
(表計算等を含む)等が混在した文書等に対して、イメ
ージ領域および文字領域にはかかわらず、すべての領域
をスムージング処理していたが、図14に示すようにイ
メージ領域と文字領域とを区別するための画像属性信号
ATRを設けて、文字領域のみスムージング処理を施す
ようにしても良い。
【0123】図14は、上述のように文字領域のみスム
ージング処理を施すスムージング処理部303’の構成
を示すブロック図である。なお、この図14において、
図6に示したブロックと同一の機能を有するブロックに
は同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、
また、図6に示したブロックと同一ではないが対応する
機能を有するブロック等には、同じ符号に’を付してい
る。
【0124】図14において、スムージング処理部30
3’には、4ビットの画像信号CVDO[3:0]に加
え、上記画像属性信号ATRが入力される。ここで、上
記画像属性信号ATRは、“1”のときは画像信号CV
DO[3:0]が文字領域の画像信号であること示し、
“0”のときは画像信号CVDO[3:0]がイメージ領
域の画像信号であることを示す。
【0125】上記入力された画像属性信号ATRは、第
1〜第4のラインメモリ601’〜604’およびディ
レイ回路616’に、画像信号CVDO[3:0]ととも
に供給される。また、画像信号CVDO[3:0]につい
ては、上記図6に示すスムージング処理部303と同様
の処理が施される。
【0126】また、ディレイ回路616’により遅延さ
れた画像属性信号ATRとスムーズ化データ指定信号S
DATAとのAND演算をAND回路1401により行
い、その演算結果により、セレクタ618にて、変換論
理回路614から出力されたスムーズ化画像データSD
[1:0]および注目画素の画像信号に基づいて、それ
ぞれ変換された8ビットの画像信号の何れかを選択す
る。これにより、画像属性信号ATRが“0”(イメー
ジ領域)のときには、変換論理回路614から出力され
るスムーズ化画像データSD[1:0]を変換した8ビ
ットの画像信号は選択されることがなくなり、イメージ
領域については、スムージング処理部303’によるス
ムージング処理は行われない。したがって、図14に示
すスムージング処理部303’を用いると、イメージ領
域でのスムージング処理を禁止することにより、イメー
ジ画像中のスクリーンとの干渉を避けることができる。
【0127】(本発明の他の実施形態)上述した実施形
態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるよ
うに、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステ
ム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現
するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、
そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUある
いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種
デバイスを動作させることによって実施したものも、本
発明の範疇に含まれる。
【0128】また、この場合、上記ソフトウェアのプロ
グラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコード自体、およびそのプ
ログラムコードをコンピュータに供給するための手段、
例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本
発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記
録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハード
ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−RO
M、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を
用いることができる。
【0129】また、コンピュータが供給されたプログラ
ムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコン
ピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティング
システム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共
同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかか
るプログラムコードは本発明の実施形態に含まれること
は言うまでもない。
【0130】さらに、供給されたプログラムコードがコ
ンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続され
た機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そ
のプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボー
ドや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の
一部または全部を行い、その処理によって上述した実施
形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれること
は言うまでもない。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非可逆圧縮処理された画像データを伸長処理して得られ
る画像の注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号
が、伸長処理により発生するノイズを検出するノイズ検
出画像信号パターンを含む所定の画像信号パターンと一
致するか否か判定して、判定結果に応じて注目画素の画
像信号を変更する。これにより、非可逆圧縮処理された
画像データの伸長処理時に発生したノイズを除去するこ
とができ、画質劣化の少ない高品位な復元画像を得るこ
とができる。
【0132】また、上記所定の画像信号パターンに、注
目画素が画像のエッジを形成する画素であることを検出
するエッジ検出画像信号パターンを含むようにした場合
には、画像のエッジのジャギーを軽減するができ、画質
劣化の少ない高品位な復元画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーレーザビームプリンタ101を用いた印
刷システムの構成を示すブロック図である。
【図2】プリンタエンジン107の構成を示す図であ
る。
【図3】プリンタエンジン107内の光学走査系の上面
図である。
【図4】ビデオコントローラ106の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】画像処理部209の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】スムージング処理部303の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】4値化回路609aの構成を示すブロック図で
ある。
【図8】モスキートノイズ除去処理用の特徴検出用ビッ
トマップパターンの一例を示す図である。
【図9】モスキートノイズ除去処理後の復元画像を示す
図である。
【図10】ジャギー軽減処理用の特徴検出用ビットマッ
プパターンの一例を示す図である。
【図11】ジャギー軽減処理用の特徴検出用ビットマッ
プパターンの他の例を示す図である。
【図12】ジャギー軽減処理後のスムーズ化された画像
の一例を示す図である。
【図13】ジャギー軽減処理語のスムーズ化された画像
の他の例を示す図である。
【図14】スムージング処理部303の他の構成例を示
すブロック図である。
【図15】モスキートノイズの一例を模式的に示す図で
ある。
【符号の説明】
101 カラーレーザビームプリンタ 102 ホストコンピュータ 103 イメージサーバ 104 LAN 105 イメージスキャナ 106 ビデオコントローラ 107 プリンタエンジン 108 インタフェース信号線 601〜608 ラインメモリ 609 4値化回路 610 メモリ制御回路 611 水晶発振器 612 同期クロック発生回路 613 シフトレジスタ群 614 変換論理回路 615 第1のビット変換回路 616 ディレイ回路 617 第2のビット変換回路 618 セレクタ 619 フリップフロップ
フロントページの続き Fターム(参考) 5B021 AA01 AA19 CC06 CC08 LG08 5B057 AA20 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE02 CG05 DB02 DB06 DB09 DC08 DC16 5C077 LL02 PP55 PQ12 PQ20 RR21 SS02 TT02 TT03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非可逆圧縮処理された画像データを伸長
    処理して得られる画像の注目画素を含む所定の範囲の画
    素の画像信号を参照する参照手段と、 上記参照手段により参照した注目画素を含む所定の範囲
    の画素の画像信号と、所定の画像信号パターンとが一致
    するか否か判定する判定手段と、 上記判定手段による判定結果に応じて、上記注目画素の
    画像信号を変更する変更手段とを備え、 上記所定の画像信号パターンは、上記伸長処理により発
    生するノイズを検出するノイズ検出画像信号パターンを
    少なくとも含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記変更手段は、上記判定手段により上
    記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記ノ
    イズ検出画像信号パターンとが一致すると判定されたと
    きには、上記注目画素の画像信号を最低濃度の画像信号
    に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】 上記ノイズ検出画像信号パターンは、モ
    スキートノイズを検出するための画像信号パターンであ
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記所定の画像信号パターンは、上記注
    目画素が画像のエッジを形成する画素であることを検出
    するエッジ検出画像信号パターンをさらに含むことを特
    徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 上記変更手段は、上記判定手段により上
    記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と上記エ
    ッジ検出画像信号パターンとが一致すると判定されたと
    きには、上記注目画素の画像信号を所定の濃度の画像信
    号に変更することを特徴とする請求項4に記載の画像処
    理装置。
  6. 【請求項6】 上記変更手段は、上記判定手段により上
    記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号と、上記
    ノイズ検出画像信号パターンおよび上記エッジ検出パタ
    ーンとのそれぞれの判定結果に応じて、上記注目画素の
    画像信号を変更するか否か独立して制御可能であること
    を特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 上記注目画素の画像属性を示す画像属性
    信号を入力する入力手段をさらに備え、 上記変更手段は、上記入力手段により入力された画像属
    性信号が所定の画像属性を示す場合には、上記注目画素
    の画像信号の変更を行わないことを特徴とする請求項1
    〜6の何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記画像データは、JPEG方式により
    非可逆圧縮処理された画像データであることを特徴とす
    る請求項1〜7の何れか1項に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 非可逆圧縮処理された画像データを伸長
    処理して得られる画像の注目画素を含む所定の範囲の画
    素の画像信号を参照する参照ステップと、 上記参照ステップにより得られた注目画素を含む所定の
    範囲の画素の画像信号と所定の画像信号パターンとが一
    致するか否か判定する判定ステップと、 上記判定ステップでの判定結果に応じて、上記注目画素
    の画像信号を変更する変更ステップとを有し、 上記所定の画像信号パターンは、上記伸長処理により発
    生するノイズを検出するノイズ検出画像信号パターンを
    少なくとも含むことを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 上記変更ステップは、上記判定ステッ
    プにて上記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号
    と上記ノイズ検出画像信号パターンとが一致すると判定
    されたときには、上記注目画素の画像信号を最低濃度の
    画像信号に変更することを特徴とする請求項9に記載の
    画像処理方法。
  11. 【請求項11】 上記ノイズ検出画像信号パターンは、
    モスキートノイズを検出するための画像信号パターンで
    あることを特徴とする請求項10に記載の画像処理方
    法。
  12. 【請求項12】 上記所定の画像信号パターンは、上記
    注目画素が画像のエッジを形成する画素であることを検
    出するエッジ検出画像信号パターンをさらに含むことを
    特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の画像処
    理方法。
  13. 【請求項13】 上記変更ステップは、上記判定ステッ
    プにて上記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号
    と上記エッジ検出画像信号パターンとが一致すると判定
    されたときには、上記注目画素の画像信号を所定の濃度
    の画像信号に変更することを特徴とする請求項12に記
    載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 非可逆圧縮処理された画像データを伸
    長処理して得られる画像の注目画素の画像属性を示す画
    像属性信号を入力する入力ステップと、 上記注目画素を含む所定の範囲の画素の画像信号を参照
    する参照ステップと、 上記参照ステップにより得られた注目画素を含む所定の
    範囲の画素の画像信号と所定の画像信号パターンとが一
    致するか否か判定する判定ステップと、 上記入力ステップにて入力された画像属性信号および上
    記判定ステップでの判定結果に応じて、上記注目画素の
    画像信号を変更する変更ステップとを有し、 上記所定の画像信号パターンは、上記伸長処理により発
    生するノイズを検出するノイズ検出画像信号パターンを
    少なくとも含むことを特徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8の何れか1項に記載の各
    手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム
    を記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項9〜14の何れか1項に記載の
    画像処理方法の処理手順をコンピュータに実行させるた
    めのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項1〜8の何れか1項に記載の各
    手段としてコンピュータを機能させるためのプログラ
    ム。
  18. 【請求項18】 請求項9〜14の何れか1項に記載の
    画像処理方法の処理手順をコンピュータに実行させるた
    めのプログラム。
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