JP2002346983A - 積載シートの断裁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積載されたシートをグリッパーで保持したま
ま、断裁マークを読み取り、断裁装置と積載シートの位
置決めを自動で行い、積載シートを精度良く断裁するこ
とができる積載シートの断裁装置を提供する。 【解決手段】 積載されたシート１をグリッパー８で保
持したまま、回転テーブル２上の積載シート１の断裁マ
ークをシート上部からカメラ３で読み取り、制御装置４
からの信号により断裁刃５ａに対する角度調整を回転テ
ーブル２で行い、また、積載シートの側面を読み取るよ
うに取り付けたカメラ６により、積載シート側面の断裁
マークを読み取り、断裁マークのずれの状態を検出し、
制御装置４からの信号により、移動テーブル７を移動さ
せ、積載シートの位置決めを行う断裁装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、積載シートをグリ
ッパーで固定したまま、積載シートをのせた回転テーブ
ル及び移動テーブルを断裁位置まで動かし断裁する装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、印刷されたシートを積載した積載
シートの余白断裁及び単位ブロックの断裁は、多くは作
業者が積載シートをシャー等の断裁部に送り込み、バッ
クフェンスに積載シートを突き当てた後、バックフェン
スで断裁位置まで積載シートを押し出し、印刷時に付与
された断裁マークを基準として断裁を行っている。一部
では、プッシャーで積載シートを間欠的に送り小ブロッ
クに断裁する断裁装置、グリッパーを用いて積載シート
前端をクランプし、積載ブロックを入り口側から上刃と
下刃の間を通し該出口側に所要量引き出し、積載ブロッ
クの断裁部位を上刃と下刃間に位置させ断裁する装置も
開示されている（特許２７７１１５１号公報参照）。

【０００３】また、特開２０００−１２５３号公報で
は、シート状ワークを搬送する上流側及び下流側コンベ
アと、前記コンベア間に移動自在に配置され、前記シー
ト状ワークの先端及び後端を断裁する断裁装置と上流側
コンベアの上方に配置され、上流側コンベア上のシート
状ワークの位置を検出する位置検出装置と、前記位置検
出装置からの信号に基づいて断裁装置を移動させる制御
装置とを備えた断裁装置が開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のように、バック
フェンスに突き当てた後にバックフェンスで積載シート
を押し出し断裁する方法、あるいはプッシャーにより間
欠的に積載シートを押し出し断裁する方法では、積載シ
ートを押すことによりシートの積載が崩れ適正位置での
断裁が行われない恐れがある。また、断裁マークにずれ
がある場合は、作業者が経験により断裁位置を調整する
ため、製品にばらつきが発生する恐れがある。

【０００５】また、グリッパーにより積載シートをくわ
え、積載ブロックを引き出し断裁する装置では、積載ブ
ロックを引きずることにより、ブロック最下紙に汚れが
発生する恐れがある。

【０００６】また、前述した特開２０００−１２５３号
公報では、上流側コンベア上にある位置検出装置により
シ−ト状ワ−クの位置を検出し、制御装置によりコンベ
ア及び断裁装置を移動し断裁位置を決定し、断裁を行
う。この方法ではシ−ト状ワ−クと断裁装置の位置決め
を容易に行うことが可能だが、コンベアによる搬送時及
び断裁時にシ−ト状ワ−クを押さえることが出来ないこ
とから、紙ずれが発生し正確な位置での断裁が行われな
い恐れがある。

【０００７】また、シ−ト状ワ−クの前端及び後端を断
裁することは可能だが、残された左右の余白を断裁する
場合には、再度上流側コンベアにシ−ト状ワ−クを戻す
か、別の装置を設ける必要があり、効率的ではない。

【０００８】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、積載シ−トを固定したまま、断裁装置
の下に移動し、紙ずれすることなくテ−ブルを回転また
は移動させて、積載シートの天地左右の余白及び小ブロ
ックの断裁を効率良く行う積載シートの断裁装置を提供
する。

【０００９】

【課題を解決するたの手段】本発明は、積載シートを少
なくとも１個以上のグリッパー機構で保持したまま、積
載シートの天地左右の余白断裁及び単位ブロックの断裁
を行う断裁装置であって、前記グリッパー機構を備え、
３６０°回転が行える回転テーブル機構と、前記回転テ
ーブル機構を組み込んだ搬送テーブルが、搬送レール上
を移動し断裁刃に対して積載シートを出し入れする断裁
位置調整機構と、前記回転テーブル上部に配置され、前
記積載シートの断裁マークを読み取り断裁刃に対する角
度を検出する第１の検出装置と、前記搬送テーブル側面
に配置され、前記断裁マークのずれの状態を検出する第
２の検出装置と、前記第１、第２の検出装置からの情報
により適正な断裁位置を計算し、前記回転テーブルを回
転させるとともに搬送テーブルを移動させる制御装置と
を備えたことを特徴とする積載シートの断裁装置であ
る。

【００１０】本発明によれば、回転テーブル機構に配置
された少なくとも１個以上のグリッパー機構は、テーブ
ルの回転、搬送テーブルの移動及び積載シートの断裁時
には必ず、前記グリッパー機構で積載シートを保持して
いるので、積載シートのずれを防ぐことができる。ま
た、グリッパー機構は、断裁クランプの下に位置した時
には予め待避し、断裁クランプとの衝突を避けるが、前
記グリッパー機構が退避する前に他のグリッパー機構が
作動し、必ず積載シートの少なくとも１箇所以上を保持
する積載シートの断裁装置である。

【００１１】また、本発明によれば、断裁刃に対する角
度の調整は、積載シートをグリッパー機構で保持し、回
転テーブルに載せたまま、モータ及び駆動装置により回
転テーブルを回転させて行う。また、断裁位置の調整
は、前記積載シートをグリッパー機構で保持し回転テー
ブルに載せたまま、前記回転テーブルを組み込んだ搬送
テーブルを、モータ及び駆動装置を介して送りネジを正
または逆方向に回転させることにより、搬送レール上を
断裁刃の前後方向に動かし、調整を行う積載シートの断
裁装置である。

【００１２】以上のように、本発明は、積載シートを回
転テーブルに設置されたグリッパー機構でくわえ、紙ず
れが発生しないように固定する。そして、積載シート上
部に設置された第１の検出装置で積載シートの印刷模様
又は断裁マークの状態を検出し、制御装置で適性な断裁
位置を計算し、制御装置から積載シートが固定された回
転テーブルに信号を送り、断裁装置と積載シートの角度
の微調整を行う。

【００１３】また、積載シート側面に設置された第２の
検出装置により、断裁マークのずれを検出し、制御装置
で適正な断裁位置を計算し、制御装置から移動テーブル
へ信号を送り、断裁装置と積載シートの前後の断裁位置
の微調整を行う。

【００１４】本発明に用いる積載シートとしては、印刷
された紙又はフィルムである積載シートの断裁装置であ
る。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【００１６】図１は、本発明による積載シートの断裁装
置の一実施の形態を示す図であり、図１（Ａ）は積載シ
ートの断裁装置の平面図であり、図１（Ｂ）はその側面
図である。本実施の形態においては、積載シートを保持
するグリッパー機構は３個としているが、もちろん１箇
所でもよい。

【００１７】図１（Ａ）、（Ｂ）に示すように、本発明
の積載シートの断裁装置は、積載シ−ト１を固定するグ
リッパ−８ａ、８ｂ、８ｃと、積載シ−トと断裁部との
角度調整を行う回転テ−ブル２と、積載シ−トの前後方
向の位置調整を行う移動テ−ブル７と、移動テ−ブル上
方に設置され、積載シ−トを断裁する断裁部の断裁刃５
ａと、断裁クランプ５ｂとを備えている。

【００１８】このうち回転テ−ブル２は、テ−ブル駆動
用のモータ−９と、駆動ボックス１０と、駆動ボックス
からの回転を伝達し回転テ−ブルを回転するギヤ１１と
からなり、回転軸Ｐを中心として回転する。この時、回
転を伝達するのはタイミングベルトでも可能である。

【００１９】移動テ−ブル７は、断裁機架台１２に堅固
に固定されたガイドレ−ル１３上を移動するスライドベ
アリング（図示しない）に固定されている。また、移動
テ−ブル下部に設置された、送りネジ１４と移動テ−ブ
ル７は支持金具１７により連結されており、送りネジを
回転させることにより、移動テ−ブルを移動させる。

【００２０】送りネジ１４は、モータ−１５と、該モー
タ１５に接続された駆動ボックス１６により正逆どちら
の方向にも回転可能であり、移動テ−ブル７を前後に移
動できるようになっている。

【００２１】また、回転テ−ブル２の上部には、積載シ
−ト１の断裁マークを読み取るカメラ３が設置されてい
る。このカメラ３からの信号は制御装置４に送られ、予
め制御装置４に記憶させてある基準位置との角度のずれ
を計算し、制御装置４から回転テ−ブル駆動用のモータ
９に信号を送り、回転軸Ｐを中心に回転テ−ブル２を回
転させるようになっている。

【００２２】また、移動テ−ブル７の側面には、積載シ
−ト１の断裁マークのずれの状態を読み取るカメラ６が
設置されている。このカメラからの信号は制御装置４に
送られ、断裁マークのずれの状態から断裁位置を計算
し、制御装置４から、送りネジ１４を駆動させるモータ
１５に信号を送り、移動テ−ブル７を断裁位置まで移動
させるようになっている。

【００２３】図２は、断裁装置の回転テーブル２に積載
シート１が入る状況を示す図である。積載シ−ト１が突
き揃えを終了し、図示しない搬送機構により断裁装置の
移動テ−ブル７を通過し、回転テ−ブル２上に搬送され
てくる。この時グリッパ−８ａ、８ｂ、８ｃは回転テ−
ブル内に収納されており、積載シ−トの搬送の障害とな
ることはない。

【００２４】図３は、上記のように搬送されて積載され
た積載シートを固定するグリッパーの動作を示す図であ
る。グリッパー機構は、グリッパ−架台１８(a、b、
ｃ）、下側流体シリンダ−１９(a、b、ｃ)、グリッパ−
８(a、b、ｃ)、上側流体シリンダ−２０(a、b、ｃ)より
構成される。図に示すように積載シ−ト１が設定された
位置にくると、積載シ−トの印刷時の基準辺にあたる２
辺の位置にあるグリッパ−架台１８が下側流体シリンダ
−１９に押され、グリッパ−８が積載シ−トより高くな
る位置までグリッパ−架台１８を上昇させ、積載シート
１をグリッパー架台１８に突き当てる。そして、上側流
体シリンダ−２０によりグリッパ−８を積載シ−ト１が
押さえられる位置まで押し出し、下側流体シリンダ−１
９によりグリッパ−架台１８を下げることにより積載シ
−ト１を固定する。

【００２５】次に、このようにして固定された積載シー
トは、図４に示す断裁工程の順序により断裁される。図
を用いて積載シートの余白部分の断裁方法を説明する。
図４（Ａ）に示すように印刷時の基準辺に位置するグリ
ッパ−８ａ、８ｂが最初に積載シ−ト１を固定する。そ
して、積載シ−ト右側（図斜線部）を断裁する。

【００２６】次に、図４（Ｂ）に示すように回転テ−ブ
ル２を９０°回転させ、次の断裁（図斜線部）を行う。
この時、グリッパー８ｃは回転テーブル内に収納されて
いるので、断裁に際して障害とならない。

【００２７】次に、グリッパー８ａ、８ｂで押さえられ
ている余白部分の断裁を行う。図４（Ｃ）に示すよう
に、グリッパー８ｃが積載シート１を固定した後、グリ
ッパー８ｂが退避し、その後回転テーブルを９０°回転
させ、断裁（図斜線部）を行う。

【００２８】次に、図４（Ｄ）に示すように、グリッパ
ー８ｂが積載シート１を固定した後、グリッパー８ａが
退避し、回転テーブルを９０°回転させ、断裁（図斜線
部）を行う。以上のような手順で積載シートの天地左右
の余白部分の断裁が終了する。

【００２９】次に、積載シート１をブロックに断裁する
場合を図５に示す。前述した余白断裁終了後、回転テー
ブル２は元の位置に戻り固定される。その後、移動テー
ブル７が所要量移動し、積載シート１をブロックに断裁
する。この時、グリッパー８ａ、８ｃは退避しており、
グリッパー８ｂが積載シート１を固定している。このよ
うに順次断裁を行うが、この時、断裁位置にあたるグリ
ッパ−は退避しているが、常に１箇所またはそれ以上の
グリッパ−が積載シ−ト１を固定しており、移動時また
は断裁時の紙ずれを防いでいる。

【００３０】図６に積載シートの断裁刃に対する角度の
微調整方法を示す。積載シ−ト上の断裁マーク２１を、
回転テ−ブル上部に設置したカメラ３（図示しない）で
読み取り、制御装置４（図示しない）に信号を送り断裁
部の断裁刃との角度のズレαを計算し、回転テ−ブル２
を回転させ角度の微調整を行う。なお、角度の微調整は
手動でも可能である。

【００３１】図７に積載シートの断裁マークのずれの補
正方法を示す。移動テ−ブル７（図示しない）の側方面
に設置されたカメラ６（図示しない）により、積載シ−
ト１の側面に印刷時に付与された断裁マーク２１のずれ
の状態を読み取り、制御装置４（図示しない）に信号を
送る。制御装置では、送られて来た信号から断裁マーク
のずれの範囲Ｒを検出し断裁位置を計算し、得られた計
算値分だけ移動テ−ブル７を移動させ、微調整を行う。
なお、微調整は手動でも可能である。

【００３２】

【発明の効果】以上のように本発明の積載シートの断裁
装置によれば、積載シートを少なくとも１個以上のグリ
ッパー機構で保持しているので、積載シ−トの移動時及
び断裁時の紙ずれを確実に防ぐことができ、積載シ−ト
を引きずることもないので、汚れの発生を防ぐことがで
きる。また、積載シ−トの上部及び側面から断裁マーク
のずれの状態をカメラで読み取り、制御装置により回転
テ−ブル及び移動テ−ブルを移動させることで、精度良
く断裁を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による積載シートの断裁装置の一実施の
形態の概略構成図を示す。

【図２】上記断裁装置の回転テ−ブルに積載シ−トが入
る状況を示す図である。

【図３】積載シ−トを固定するグリッパ−の動作を示す
図である。

【図４】断裁工程を示す図であって、余白断裁の順序を
示す。

【図５】ブロック断裁の順序を示す図である。

【図６】積載シ−トの角度微調整方法を示す図である。

【図７】積載シ−トの前後方向の微調整方法を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ 積載シート ２ 回転テーブル ３、６ カメラ ４ 制御装置 ５ａ 断裁刃 ５ｂ クランプ ７ 移動テーブル ８a、８b、８c グリッパー ９ 回転テーブル駆動用モーター １０、１６ 駆動ボックス １１ ギヤ １２ 断裁機架台 １３ ガイドレール １４ 送りネジ １５ モータ １７ 支持金具 １８ グリッパー架台 １９ 下側流体シリンダー ２０ 上側流体シリンダー ２１ 断裁マーク

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 積載シートを少なくとも１個以上のグリ
   ッパー機構で保持したまま、積載シートの天地左右の余
   白断裁及び単位ブロックの断裁を行う断裁装置であっ
   て、 前記グリッパー機構を備え、３６０°回転が行える回転
   テーブル機構と、 前記回転テーブル機構を組み込んだ搬送テーブルが、搬
   送レール上を移動し断裁刃に対して積載シートを出し入
   れする断裁位置調整機構と、 前記回転テーブル上部に配置され、前記積載シートの断
   裁マークを読み取り断裁刃に対する角度を検出する第１
   の検出装置と、 前記搬送テーブル側面に配置され、前記断裁マークのず
   れの状態を検出する第２の検出装置と、 前記第１、第２の検出装置からの情報により適正な断裁
   位置を計算し、前記回転テーブルを回転させるとともに
   搬送テーブルを移動させる制御装置とを備えたことを特
   徴とする積載シートの断裁装置。
2. 【請求項２】 前記回転テーブル機構に配置された少な
   くとも１個以上のグリッパー機構は、テーブルの回転、
   搬送テーブルの移動及び積載シートの断裁時には必ず、
   前記グリッパー機構で積載シートを保持し、積載シート
   のずれを防ぐことを特徴とする請求項１記載の積載シー
   トの断裁装置。
3. 【請求項３】 前記グリッパー機構は、断裁クランプ
   の下に位置した時には予め待避し、断裁クランプとの衝
   突を避けるが、前記グリッパー機構が退避する前に他の
   グリッパー機構が作動し、必ず積載シートの少なくとも
   １箇所以上を保持することを特徴とする請求項１又は２
   記載の積載シートの断裁装置。
4. 【請求項４】 前記断裁刃に対する角度の調整は、前記
   積載シートをグリッパー機構で保持し、回転テーブルに
   載せたまま、モータ及び駆動装置により回転テーブルを
   回転させて行うことを特徴とする請求項１、２又は３記
   載の積載シートの断裁装置。
5. 【請求項５】 前記断裁位置の調整は、前記積載シート
   をグリッパー機構で保持し回転テーブルに載せたまま、
   前記回転テーブルを組み込んだ搬送テーブルを、モータ
   及び駆動装置を介して送りネジを正または逆方向に回転
   させることにより、搬送レール上を断裁刃の前後方向に
   動かし、調整を行うことを特徴とする請求項１、２、３
   又は４記載の積載シートの断裁装置。
6. 【請求項６】 前記積載シートは印刷された紙又はフィ
   ルムであることを特徴とする請求項１、２、３、４又は
   ５記載の積載シートの断裁装置。