JP2002341332A - カラーフィルター及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルター及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2002341332A
JP2002341332A JP2001144630A JP2001144630A JP2002341332A JP 2002341332 A JP2002341332 A JP 2002341332A JP 2001144630 A JP2001144630 A JP 2001144630A JP 2001144630 A JP2001144630 A JP 2001144630A JP 2002341332 A JP2002341332 A JP 2002341332A
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Haruki Nonaka
晴支 野中
Takayoshi Akamatsu
孝義 赤松
Manabu Kawasaki
学 川▲さき▼
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、均一なセルギャップを実現で
き、かつ生産性が良いカラーフィルターを提供すること
にある。 【解決手段】樹脂遮光層を着色層と透明導電膜形成後に
作製し、ブラックマトリックスとし、かつ該樹脂遮光層
をパターニングするためのフォトレジスト層をスペーサ
ー最上層とすることにより、固定スペーサーを用いない
通常のカラーフィルターと同じフォトリソグラフィー工
程数で生産性に優れた固定スペーサー付きカラーフィル
ターを実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペーサー機能を
有するカラーフィルター及びこれを用いた液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来使用されている液晶表示装置は、液
晶層の厚み(セルギャップ)を保持するために、一般
に、2枚の液晶表示装置用基板間にプラスチックビー
ズ、ガラスビーズ又はガラス繊維を挟んでスペーサーと
して使用している。ここでプラスチックビーズ等のスペ
ーサーは散布されるため、電極基板とカラーフィルター
基板のどの位置(面内位置)に配置されるか定まってい
ない。したがって、液晶表示装置用基板上の表示領域
(遮光部を除く画面内の光透過部)にもスペーサーが存
在し、スペーサーによる光の散乱や透過により、液晶表
示装置の表示品位が低下するという問題がある。
【0003】この問題に対して、セルギャップを保持す
るために、カラーフィルターを形成する着色層を重ね合
わせた構造をスペーサーとして用いた液晶表示装置が提
案されている。また、フォトリソ工程を1つ追加して、
通常のカラーフィルター上に感光性樹脂でスペーサーを
形成する方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】着色層の重ね合わせで
スペーサーを形成する方法は、製造工程を増やさない点
で優れているが、TNタイプなどの液晶表示装置用のカ
ラーフィルターではスペーサーの最上部に透明導電層が
くるために、対向基板に絶縁性の突き当て部分を用意す
る必要があり、設計の制約になることがあった。また、
セルギャップの制御と色度の制御を同時に行う必要があ
り、カラーフィルターの設計に制約があった。
【0005】一方、フォトリソ工程を1つ追加する方法
は、コストアップの問題があった。本発明の目的は、表
示品質に優れ、かつ低コストに正確なセルギャップコン
トロールできる簡素化された構成のカラーフィルターお
よびこれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の構
成により達成される。 (1)基板上に少なくとも着色層と樹脂遮光層によるブ
ラックマトリックスを備えたカラーフィルターであっ
て、該樹脂遮光層の上に該樹脂遮光層のパターニングに
使用されたフォトレジスト層が残されたスペーサーを有
することを特徴とするカラーフィルター。 (2)前記樹脂遮光層および前記フォトレジスト層を合
計した厚みが2μm以上であることを特徴とする前記
(1)記載のカラーフィルター。 (3)スペーサー位置の前記樹脂遮光層の下には、少な
くとも1層の下地層があり、画素周囲のブラックマトリ
ックス位置では該樹脂遮光層は、少なくともその一部が
基板上に直接積層された透明導電膜上に直接積層されて
いることを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに
記載のカラーフィルター。 (4)スペーサー位置の前記樹脂遮光層の下にある層の
厚さが、画素周囲のブラックマトリックス位置での該樹
脂遮光層の下にある層の厚さに比べて大きいことを特徴
とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のカラーフ
ィルター。 (5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のカラーフ
ィルターを使用してなることを特徴とする液晶表示装
置。
【0007】
【発明の実施の形態】通常、液晶表示装置はスペーサー
を介して張り合わされた2枚の液晶表示装置用基板の間
に液晶を挟んだ構造をとる。液晶表示装置用基板は、液
晶や表示方式等により、必要に応じて基板上に電極、配
線や薄膜トランジスターが形成される。
【0008】本発明のカラーフィルターに用いられる基
板としては、特に限定されるものではなく、石英ガラ
ス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面
をシリカコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラ
ス類、有機プラスチックのフィルム又はシート等が好ま
しく用いられる。また、反射型液晶表示装置において
は、不透明な金属基板なども採用することができる。
【0009】駆動素子や配線が形成された基板上にさら
に着色層を設ける方法、いわゆるカラーフィルターオン
アレイ構造においても本発明は有効である。すなわち、
カラーフィルターオンアレイ構造では、本発明の基板
は、駆動素子や配線が既に形成された基板を指す。本発
明の着色層は、少なくとも3原色、赤(R)、緑
(G)、青(B)または、シアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)の3層を包含するものであり、
各画素にはこれらの3色のいずれかの1つの着色層が設
けられる。
【0010】着色層に用いられる着色剤としては、有機
顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さ
らには、紫外線吸収剤、分散剤などの種々の添加剤を添
加してもよい。分散剤としては界面活性剤、顔料の中間
体、染料の中間体、高分子分散剤などの広範囲のものが
使用される。また、塗布性やレベリング性向上のために
種々の添加剤を加えても良い。
【0011】顔料の具体的な例をカラーインデックス
(C.I.)ナンバーで表す。赤色顔料としてはピグメ
ントレッド9、97、122、123、144、14
9、166、168、177、180、190、19
2、209、215、216、224、254などが、
緑顔料としてはピグメントグリーンC.I.No.7、
10、36、37、38、47などが、青色顔料として
はピグメントブルー15、15:1、15:2、15:
3、15:4、15:6、16、17、21、22、6
0、64などが、黄色顔料としてはピグメントイエロー
13、17、20、24、83、86、93、94、9
5、109、110、117、125、129、13
7、138、139、150、153、154、16
6、173などが、紫色顔料としてはピグメントバイオ
レット19、23、29、30、32、33、36、3
7、38などが、橙色顔料としてはピグメントオレンジ
13、31、36、38、40、42、43、51、5
5、59、61、64、65などが、藍色顔料としては
ピグメントブルー15、16などが、紅色顔料としては
ピグメントレッド81、122、144、146、16
9、177、ピグメントバイオレット19などが採用で
きる。これらの顔料は1種類のみで使用しても良く、2
種類以上で組み合わせて使用しても良い。顔料は必要に
応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表
面処理がされてもよい。
【0012】着色層に用いられる樹脂としては、特に限
定されないが、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂などの感光性または非感光性の材
料が採用できる。本発明のドット状スペーサーは微細な
加工が可能でかつ加圧に耐えるような強靱な樹脂で形成
されていることが好ましいので、アクリル系樹脂、ポリ
イミド系樹脂の採用が好ましく、ポリイミド系樹脂がよ
り好ましく用いられる。着色層用樹脂として用いられる
感光性の樹脂としては、光分解型樹脂、光架橋型樹脂、
光重合型樹脂などのタイプがあり、特に、エチレン不飽
和結合を有するモノマ、オリゴマまたはポリマと紫外線
によりラジカルを発生する開始剤とを含む感光性組成
物、感光性ポリアミック酸組成物等が好適に用いられ
る。着色層用樹脂として用いられる非感光性の樹脂とし
ては、上記の各種ポリマなどで現像処理が可能なものが
好ましく用いられるが、透明導電層の製膜工程や液晶表
示装置の製造工程でかかる熱に耐えられるような耐熱性
を有する樹脂が好ましく、また、液晶表示装置の製造工
程で使用される有機溶剤への耐性を持つ樹脂が好まし
く、中でもポリイミド系樹脂が特に好ましい。
【0013】ここで、ポリイミド系樹脂としては、特に
限定されるものではないが、通常下記一般式[I]で表
される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体を、加
熱又は適当な触媒によってイミド化したものが好適に用
いられる。
【0014】
【化1】
【0015】ここで一般式(1)のnは0あるいは1〜
4の数である。R1 は酸成分残基であり、R1 は少なく
とも2個の炭素原子を有する3価または4価の有機基を
示す。耐熱性の面から、R1 は環状炭化水素、芳香族環
または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6から30の
3価または4価の基が好ましい。R1 の例として、フェ
ニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン
基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルス
ルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン
基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、シクロブチル
基、シクロペンチル基などから誘導された基が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。
【0016】R2 は少なくなくとも2個の炭素原子を有
する2価の有機基を示す。耐熱性の面から、R2 は環状
炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ
炭素数6から30の2価の基が好ましい。R2 の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェ
ノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニ
ルメタン基、シクロヘキシルメタン基などから誘導され
た基が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマ
ーはR1 、R2 がこれらの内各々1個から構成されてい
ても良いし、各々2種以上から構成される共重合体であ
っても良い。ペーストを構成する溶媒としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶
媒、γ−ブチロラクトンなどのラクトン系極性溶媒等が
好適に使用される。
【0017】またアクリル系樹脂としては、アクリル
酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタク
リレートなどのアルキルアクリレートまたはアルキルメ
タクリレート、環状のアクリレートまたはメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレートまたは、メタクリレ
ートなどの内から3〜5種類程度のモノマを用いて、分
子量5000〜200000程度に重合した樹脂を用い
る。なお、スペーサーがアクリル樹脂を含むものである
場合、スペーサーを構成する成分中のアクリル樹脂の含
有量は、50重量%以上が好ましく、60重量%以上が
さらに好ましい。アクリル系樹脂スペーサーを構成する
材料が感光性か非感光性は制限されないが、スペーサー
の微細加工のしやすさの点から感光性の材料が好ましく
用いられる。感光性樹脂の場合には、アクリル系樹脂と
光重合性モノマ、光重合開始剤を配合した組成物が好ま
しく用いられる。光重合性モノマとしては、2官能、3
官能、多官能モノマがあり、2官能モノマとして、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールアクリレートなどがあ
り、3官能モノマとして、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートな
どがあり、多官能モノマとしてジトリメチロールプロパ
ンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
およびヘキサアクリレートなどがある。また、光重合開
始剤としては、ベンゾフェノン、チオキサントン、イミ
ダゾール、トリアジン系などが単独もしくは混合で用い
られる。
【0018】着色層を形成する方法としては、基板上に
着色剤を含むペーストを塗布、乾燥した後に、パターニ
ングを行う。着色剤を分散または溶解させ着色ペースト
を得る方法としては、溶媒中に樹脂と着色剤を混合させ
た後、三本ロール、サンドグラインダー、ボールミルな
どの分散機中で分散させる方法などがある。
【0019】着色ペーストを塗布する方法としては、デ
ィップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーテ
ィング法、ワイヤーバーコーティング法等が好適に用い
られ、この後、オーブンやホットプレートを用いて加熱
乾燥(セミキュア)を行う。セミキュア条件は、使用す
る樹脂、溶媒、ペースト塗布量により異なるが通常60
〜200℃で1〜60分加熱する。
【0020】このようにして得られた着色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にフォ
トレジスト膜を形成した後に、また、樹脂が感光性の樹
脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮断膜を形成
した後に、露光、現像を行う。必要に応じて、フォトレ
ジスト膜または酸素遮断膜を除去し、加熱乾燥(本キュ
ア)する。
【0021】本キュア条件は、前駆体からポリイミド系
樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なるが、20
0〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。
アクリル系樹脂の場合には、本キュア条件は、通常15
0〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。
以上のプロセスにより、基板上にパターニングされた着
色層が形成される。また、いわゆる転写法で着色層を形
成してもよい。基板上に、上記のように、第1色目の着
色層を全面にわたって形成した後に、不必要な部分をフ
ォトリソグラフィ法により除去し、所望の第1色目の着
色層のパターンを形成する。同様の操作を繰り返し、第
2色目の着色パターン、第3色目の着色パターンを形成
する。本発明では、樹脂遮光層を着色層の後に形成する
ので、アライメントマークや基板管理のためのマークは
最初に塗布する着色層で作製することが好ましい。
【0022】着色層の膜厚は、好ましくは0.5〜2.
5μm、より好しくは0.8〜2.0μmである。この
膜厚が0.5μmよりも薄い場合には、着色が不十分に
なる。一方、膜厚が2.5μmよりも厚い場合には、カ
ラーフィルターの平坦性が犠牲になり易く、段差が生じ
やすい。
【0023】いわゆる転写法によって着色層を形成して
もよい。すなわち、あらかじめ感光性と接着性を付与し
た着色層が形成された転写基板を準備し、これを必要に
応じ熱や圧力を加えつつ基板の上に重ね合わせ、露光、
現像し、しかる後に基材を剥離して着色層を基板上に形
成する方法、あらかじめ感光性と接着性を付与した着色
層が形成された転写基板を準備し、これを必要に応じ熱
や圧力を加えつつ基板の上に重ね合わせ、基材を剥離し
た後、露光、現像し、着色層を基板上に形成する方法、
もしくはあらかじめフォトリソグラフィーにて転写基板
上にパターニングされた着色層を形成しておいてから基
板上に熱や圧力を加えて転写する方法である。
【0024】スペーサー位置の樹脂遮光層を他の部分の
樹脂遮光層よりも高くするために、スペーサー位置の樹
脂遮光層下には1層以上の着色層を配置することが好ま
しい。スペーサー位置の樹脂遮光層の下地とする着色層
が1層の場合は、他の部分の樹脂遮光層は少なくともそ
の一部が基板面に直接積層された透明導電膜上に直接積
層される。樹脂遮光層と着色層は、一部が重なったり、
離れていることも許されるが、液晶表示素子のコントラ
ストを高くするためには、重なりなく接しているか、一
部が重なって光漏れがないことが好ましい。
【0025】樹脂遮光層と着色層の一部が重なっている
と、その部分は、樹脂遮光層が高くなる。この樹脂遮光
層が高くなった部分は、液晶注入の妨げになり、液晶注
入時間を長引かせるが、一方、基板ガラスを貼り合わせ
る際、スペーサー位置の樹脂遮光層が圧力で変形してい
ったときに、色層に一部が重ねられて樹脂遮光層が高く
なった部分も対向基板と接し始めることで、ある程度以
上の変形を抑えることができ好ましい。
【0026】スペーサー位置の樹脂遮光層下に、2層以
上の着色層が積層されていることが、セルギャップを確
保しやすい点や液晶注入を容易にする上で好ましい。少
なくともその一部が基板状に直接積層された透明導電膜
上に積層された樹脂遮光層の頂部とスペーサー頂部との
高さの差が2μm以上であることが、液晶注入性の点か
ら好ましい。スペーサー位置に2層以上の着色層を積層
する場合、着色層の内、基板側から2つ目以上の着色層
はその上に積層される樹脂遮光層よりも小さなパターン
であることが好ましい。樹脂遮光層よりも基板から2つ
目以上の着色層が大きな面積を有していると樹脂遮光層
によるブラックマトリックスの外に遮光能力不足の色重
ね部分ができて液晶表示装置のコントラストを低下させ
るとともに、実質上の開口率を低減させ、液晶表示装置
の輝度を低下させる。また、基板側から2つ目以上の着
色層がその上に樹脂遮光層よりも小さなパターンである
と、樹脂遮光層の最頂部の形を該着色層の形で制御する
ことができるとともにエッジよりも中央が高いスペーサ
ーを作ることができ、好ましい。
【0027】3原色の着色層を形成後、必要に応じて着
色層上に透明保護層が形成される。透明保護層は、カラ
ーフィルターの表面平坦化や不純物のしみだし防止に有
利である。透明保護層としては、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、シロキサンポリマーまたはシリコーン変成ポリ
イミドなどが採用できる。スペーサーの頂部と画素部分
の透明導電膜との高さの差をセルギャップ相当に確保す
るために、透明保護層は薄い方が好ましい。すなわち、
透明保護層が厚すぎると平坦化が進行すぎて、スペーサ
ー部分も埋め込まれてしまう。透明保護層の厚みを変え
ると、スペーサーの頂部と画素部分の透明導電膜との高
さの差を制御することができる。スペーサー位置以外の
樹脂遮光層部分は透明保護層をパターニング除去するこ
とで、スペーサー位置の樹脂遮光層を他の部分の樹脂遮
光層よりも高くすることもできる。
【0028】3色の着色層を形成後、もしくは透明保護
層形成後に透明導電膜が形成される。透明導電膜として
はITOなどの酸化物薄膜が採用され、通常0.1μm
程度のITO膜がスパッタリング法や真空蒸着法などで
作製される。アクティブマトリックス方式では透明導電
膜は画面内でベタ膜であるが、単純マトリックス方式で
はストライプ状にパターニングされる。横方向電界駆動
方式と称せられる液晶表示装置においては、カラーフィ
ルター上に透明導電膜が形成されないが、本発明は、横
方向電界駆動方式用カラーフィルターを形成する場合に
も、製造工程を増やすことなく、十分な高さのスペーサ
ーを形成する点で効果がある。
【0029】透明導電膜上の樹脂遮光層と樹脂遮光層の
パターニングに使用されたフォトレジストにより、ブラ
ックマトリックスおよびスペーサー最上層が設けられ
る。樹脂遮光層は、現像液で等方的に現像されるため、
厚くて細いパターンを作りにくいことから、フォトレジ
ストでスペーサーの高さを確保することは重要である。
樹脂遮光層は、クロムやニッケル等の金属またはそれら
の酸化物等からなる金属遮光膜に比べて製造コストや廃
棄物処理コストの点で優れている。また、スペーサーを
高くする面からも樹脂遮光層は優れている。樹脂遮光層
に用いられる樹脂としては、非感光性の材料が好まし
く、着色層に用いられる樹脂と同様のエポキシ系樹脂、
アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが好
ましく用いられる。
【0030】樹脂遮光層用の遮光材としては、カーボン
ブラック、酸化チタン、酸化窒化チタン、四酸化鉄、酸
化ルテニウム等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉
の他に、赤、青、緑色等の顔料の混合物等を用いること
ができる。この中でも、遮光性能に優れるカーボンブラ
ック、酸化チタン、酸化窒化チタンが好ましい。遮光材
の添加量を変更することで樹脂遮光層の硬度や弾性率、
塑性変形などの機械特性を変更することができる。遮光
材の添加量は固形分の10%から60%であることが好
ましく、15%から40%であることがさらに好まし
い。
【0031】透明導電膜と対応電極基板との短絡を避け
るために、フォトレジスト層の体積抵抗値は108Ω・
cm以上であることが好ましく、1010Ω・cm以上で
あることがさらに好ましく、1012Ω・cm以上である
ことが最も好ましい。また、透明導電膜上に形成された
ブラックマトリックスによって、電界が乱されないよう
に、樹脂遮光層の体積抵抗は、108Ω・cm以上であ
ることが好ましく、1010Ω・cm以上であることがさ
らに好ましく、1012Ω・cm以上であることが最も好
ましい。樹脂遮光層の抵抗値を高くするためには、遮光
材は、酸化チタン、酸化窒化チタンが好ましい。さらに
抵抗値を増加させるために、これらの遮光材をシリカ膜
等で被覆することができる。
【0032】遮光材を樹脂に分散させる方法としては、
例えば、ポリイミド前駆体溶液中に遮光剤や分散剤等を
混合させた後、三本ロール、サンドグラインダー、ボー
ルミルなどの分散機中で分散させる方法などがあるが、
この方法に特に限定されない。また、遮光材の分散性向
上、あるいは塗布性やレベリング性向上のために種々の
添加剤が加えられていてもよい。本発明で使用されるフ
ォトレジストとしては、公知のポジ型またはネガ型レジ
ストが採用できるが、より微細なパターンが作りやすい
点でポジ型が好ましい。
【0033】黒色ペーストを透明基板上に塗布、乾燥し
た後に、パターニングを行い、ブラックマトリックスお
よびスペーサー最上層を形成する。黒色ペーストを塗布
する方法としては、ディップ法、ロールコーター法、ス
ピナー法、ダイコーティング法、ワイヤバーによる方法
などが好適に用いられ、この後、オーブンやホットプレ
ートを用いて加熱乾燥(セミキュア)を行う。セミキュ
ア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペースト塗布量により
異なるが、通常60〜200℃で1〜60分加熱するこ
とが好ましい。
【0034】このようにして得られた黒色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にポジ
型フォトレジストの被膜を形成した後に、露光、現像を
行う。続けて、フォトレジストを黒色ペースト上に積層
したままキュアする。キュア条件は、前駆体からポリイ
ミド系樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なる
が、通常200〜300℃で1〜60分加熱するのが一
般的である。アクリル系樹脂の場合には、本キュア条件
は、通常150〜300℃で1〜60分加熱するのが一
般的である。以上のプロセスにより、基板上にブラック
マトリックスおよびスペーサー最上層が形成される。ま
た、転写法によってブラックマトリックスおよびスペー
サー最上層を形成してもよい。
【0035】樹脂遮光層の膜厚は、好ましくは0.5〜
6.0μm、より好しくは0.8〜5μmである。この
膜厚が0.5μmよりも薄い場合には、遮光性が不十分
になる。一方、膜厚が6.0μmよりも厚い場合には、
カラーフィルターの平坦性が悪化し、また、液晶注入時
間が長くなったり、気泡が残留したりする。フォトレジ
ストの膜厚は、スペーサー高さを制御する他に、薄すぎ
ると十分な現像液耐性が得られず、一方厚すぎると微細
なパターンが得にくいため、0.8μm〜3μmの範囲
が好ましく、1〜2μmの範囲がさらに好ましい。十分
な高さのスペーサーを形成する為には、樹脂遮光層とフ
ォトレジスト層の厚みの合計が、2μm以上の厚さであ
ることが好ましく、3μm以上の厚さであることがさら
に好ましい。
【0036】樹脂遮光層によって、ブラックマトリック
スが形成され、該ブラックマトリックス上のフォトレジ
スト層によってスペーサー最上層が形成される。ブラッ
クマトリックスには通常(20〜200)μm×(20
〜300)μmの開口部が設けられ、この開口部に3原
色のそれぞれの着色層が配列される。ブラックマトリッ
クスを構成する樹脂遮光層において、スペーサー位置に
下地の着色層が配置されてスペーサー頂部が高くされ
る。または、スペーサー位置とその他のブラックマトリ
ックス位置とで遮光層の下地層の合計の厚みに差を設け
て、スペーサー頂部が高くされる。
【0037】スペーサーの形状、すなわち、スペーサー
を基板と平行な面で切断した場合の横断面の形状は、特
に限定されないが、円、楕円、長方形、正方形、角が丸
い多角形、十字、T字又はL字形が好ましい。また、積
層によりスペーサーを形成する場合においても、それぞ
れの層のスペーサーの形状は、特に制限されないが、
円、楕円、長方形、正方形、角が丸い多角形、十字、T
字またはL字形が好ましく、これらを任意に積層しスペ
ーサーを形成してよい。
【0038】スペーサーによって保たれる2枚の液晶表
示装置用基板間の間隔の画面内均一性を高める点から、
画面内および画面外の非表示領域にスペーサーを形成す
ることが好ましいが、場合によっては画面内または画面
外のどちらか一方の非表示領域に形成しても良い。スペ
ーサーの1個あたりの面積や配置場所は液晶表示装置の
構造に大きく影響を受ける。固定されたドット状スペー
サーを有するカラーフィルターにおいて、1ピクセル中
の非表示領域の面積の制約から、画面内の1個あたりの
スペーサー面積は、10μm2 〜1000μm2 である
ことが好ましい。さらに好ましくは、10μm2 〜25
0μm2 である。ここでいうスペーサー面積とはカラー
フィルター上に形成されたスペーサー最頂部であって、
液晶表示装置を作製した際に対向基板もしくは対抗基板
上に作製されたスペーサーに接触する部分の面積を指
す。1個あたりのスペーサーの面積が10μm2 よりも
小さい場合は、精密なパターンの形成や積層が難しく、
また、1個あたりのスペーサーの面積が1000μm2
よりも大きい場合は、スペーサーの周辺においてラビン
グによる十分な配向処理が困難になる。また、画面内の
スペーサーは、スペーサー部の形状にもよるが画面内の
非表示領域に完全に配置することが難しくなる。一方、
画面外のスペーサーは、表示領域に現れることがない。
したがって、面内および画面外にスペーサーを有する液
晶表示装置用基板の場合、画面外のスペーサーのひとつ
当たりの面積は、スペーサーの形成を容易にするために
画面内のスペーサーのひとつ当たりの面積と等しいか、
大きいことが好ましい。
【0039】本発明の製法の一例を図1および図2を用
いて説明するが、これに限定されるものではない。図1
および図2は、本発明のカラーフィルターの好ましい具
体例の断面図を模式的に示したものである。
【0040】透明基板1上にポリイミド前駆体を含む青
着色膜ペーストを塗布し、セミキュアする。次にポジ型
フォトレジストを塗布、乾燥して、所定のフォトマスク
を介して露光する。アルカリ現像液中で、フォトレジス
トの現像と青着色層2の現像を連続して行う。フォトレ
ジストを溶剤で剥離後、本キュアする。青着色層2で位
置合わせのためのマークを形成しておく。同様にして、
緑着色層3、赤着色層4を形成する。着色層2、3、4
と樹脂遮光層5は重なりを持たず接しているか、一部の
みが重なるように着色層を配置する。また、図1の構成
では、スペーサー6の形成位置には青着色層2を配置し
スペーサーの下地層とする。図2の構成では、スペーサ
ー形成位置には青着色層2と赤着色層4を配置しスペー
サー7の下地層とする。
【0041】3色の着色層を形成後、ITOからなる透
明導電膜7をスパッタ法にて積層する。該透明導電膜7
上に、合計厚みが2μm以上になるように樹脂遮光層5
とフォトレジスト層8を配置して本発明のカラーフィル
ターを得る。
【0042】液晶表示装置は、上記カラーフィルターと
対向電極基板とを貼り合わせて作製する。対向電極基板
には、ITO膜などの透明導電膜が透明基板上にパター
ン化されて電極とされたものやアルミ膜などの反射率が
高い膜が基板上にパターン化されて電極とされたものが
ある。対向電極基板上には、電極以外に、TFT素子や
薄膜ダイオード(TFD)素子および配線を設け、液晶
表示装置を作製することができる。カラーフィルターお
よび対向電極基板上には液晶配向膜が設けられる。配向
処理後にシール剤を用いてカラーフィルター及び対向電
極基板を貼り合わせ、シール部に設けられた注入口から
液晶を注入した後に、注入口を封止する。偏光板を基板
の外側に貼り合わせた後にドライバーICを実装するこ
とにより液晶表示素子が完成する本発明のカラーフィル
ターおよびこれを用いた液晶表示装置は、パソコン、ワ
ードプロセッサー、エンジニアリング・ワークステーシ
ョン、ナビゲーションシステム、液晶テレビ、ビデオな
どの表示画面に用いられ、また、液晶プロジェクション
等にも好適に用いられる。また、光通信や光情報処理の
分野において、液晶を用いた空間変調素子としても好適
に用いられる。空間変調素子は、素子への入力信号に応
じて、素子に入射する光の強度や位相、偏光方向等を変
調させるもので、実時間ホログラフィーや空間フィルタ
ー、インコヒーレント/コヒーレント変換等に用いられ
るものである。
【0043】
【実施例】実施例1 赤、緑、青の顔料として各々Color Index No.65300 Pig
ment Red 177で示されるジアントラキノン系顔料、Colo
r Index No. 74265 Pigment Green 36で示されるフタロ
シアニングリーン系顔料、Color Index No.74160 Pigme
nt Blue15:6で示されるフタロシアニンブルー系顔
料を用意した。γ−ブチロラクトンとN−メチル−2−
ピロリドンの混合溶媒中で、ピロメリット酸二無水物
(0.5モル当量)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物(0.49モル当量)、3,9−ビス(3−ア
ミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロー5,5−ウンデカン(0.6モル当量)、4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル(0.35モル当量)、
ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン
(0.05モル当量)を反応させ、ポリアミック酸溶液
(ポリマー濃度20重量%)を得た。
【0044】このポリアミック酸溶液を200g取り出
し、それにγ−ブチロラクトン186g、ブチルセロソ
ルブ64gを添加して、ポリマー濃度10重量%のポリ
イミド前駆体溶液を得た。N−メチル−2−ピロリドン
40g、ブチルセロソルブ6gと上記顔料各々4gをガ
ラスビーズ100gとともにホモジナイザーを用い、7
000rpmで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾
過により除去し、顔料濃度8重量%の顔料分散液を得
た。上記ポリイミド前駆体溶液と上記顔料分散液を各々
重量比2:1(ポリイミド前駆体溶液:顔料分散液)の
割合で混合分散させて、赤、緑、青の3種類の着色ペー
ストを得た。
【0045】まず、無アルカリガラス基板上に青ペース
トを塗布し、125℃で20分間セミキュアした。この
後、ポジ型レジストをスピナーで塗布後、80℃で20
分間乾燥した。フォトマスクを用いてフォトレジストを
露光し、アルカリ現像液に基板を浸漬して、ポジ型レジ
ストの現像およびポリイミド前駆体のエッチングを同時
に行った。その後、ポジ型フォトレジストをメチルセル
ソルブアセテートで剥離し、さらに、280℃で30分
間キュアした。着色層の膜厚は2μmとした。かくして
青色画素とその後の加工に必要なマーク類を得た。図1
に示したように画素部分だけでなく、スペーサー位置に
も青着色層を配置した。スペーサー位置の青着色層は2
0μm×20μmとした。
【0046】青着色層と同様にして、緑着色層、次いで
赤着色層を形成した。着色層上に、スパッタリング法に
て膜厚が150nmで表面抵抗が20Ω/□のITO膜
を形成した。
【0047】黒色酸化チタン10g、N−メチル−2−
ピロリドン57g、ブチルセロソルブ13gをガラスビ
ーズ100gとともにホモジナイザーを用い、7000
rpmで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾過によ
り除去し、顔料濃度12.5重量%の分散液を得た。
【0048】該分散液40gに、前記のポリマー濃度1
0重量%のポリイミド前駆体溶液15gを添加混合し、
黒色ペーストを作製した。本ペーストをITO膜上に塗
布後、125℃で20分セミキュアした。この後、ポジ
型レジストをスピナーで塗布後、80℃で20分間乾燥
した。フォトマスクを用いてフォトレジストを露光し、
アルカリ現像液に基板を浸漬して、ポジ型レジストの現
像およびポリイミド前駆体のエッチングを同時に行っ
た。その後、280℃で30分間キュアした。かくして
樹脂遮光層からなるブラックマトリックスとフォトレジ
ストからなるスペーサー最上層を得た。樹脂遮光層の膜
厚は2.5μm、フォトレジスト層の膜厚は1.5μm
とした。ブラックマトリックス部分では、加工精度を配
慮し、着色層と0.5μmから5μmの範囲で重なりが
できるように設計した。これにより、図1に示したよう
に、下層に青着色層が配置された部分では、樹脂遮光層
が他のブラックマトリックス部分に比べて高くなり、ス
ペーサーとして機能する。該樹脂遮光層の体積抵抗値は
1012Ω・cmであった。
【0049】次の手順でTFTアレイを備えた駆動素子
基板を作製した。無アルカリガラス基板上に厚さ0.2
μmのクロム薄膜をスパッタ法にて形成した。該クロム
薄膜上にポジ型フォトレジストをスピナーで塗布後、8
0℃で20分間乾燥した。続いてフォトマスクを用いて
フォトレジストを露光し、アルカリ現像液により、フォ
トレジストを現像した。次いでフェリシアン化カリウ
ム:水酸化ナトリウム:水=1000:350:436
5の割合で混合したクロムエッチャントでクロム薄膜を
エッチングし、ゲート電極、ゲート配線および付加容量
からなるパターンを作製した。クロムエッチング後、不
要となったフォトレジストを剥離液にて剥離した。クロ
ム薄膜上にプラズマCVD法にて厚さ0.5μmの窒化
珪素薄膜と厚さ0.08μmのアモルファスシリコン薄
膜を連続して形成した。アモルファスシリコン薄膜上に
ポジ型フォトレジストを塗布、乾燥してフォトレジスト
被膜を形成した。続いて該フォトレジストをフォトマス
クを介して露光した。露光後、アルカリ現像液により、
フォトレジストを現像した。次いでリアクティブイオン
エッチング法でアモルファスシリコン薄膜と窒化珪素薄
膜をエッチングしチャンネル部分を形成した。リアクテ
ィブイオンエッチング後、不要となったフォトレジスト
をアッシングおよび剥離液にて剥離した。次にプラズマ
CVD法にて厚さ0.5μmの窒化珪素薄膜を形成し
た。トランジスタのチャンネル部分に該窒化珪素薄膜が
残るようにアモルファスシリコン薄膜と同様にしてフォ
トレジストとリアクティブイオンエッチングを用いてパ
ターニングしてチャンネル部分を保護するエッチングス
トッパとした。この上にボロンをドープした厚さ0.2
μmのアモルファスシリコン薄膜をプラズマCVD法に
て形成してから、フォトレジストとリアクティブイオン
エッチングを用いてパターニングし、チャンネル層とソ
ース電極およびドレイン電極とのオーミックコンタクト
を確保した。さらにプラズマCVD法にて厚さ0.5μ
mの窒化珪素薄膜を形成してフォトリソグラフィーとリ
アクティブイオンエッチングを用いてパターニングし、
ソース電極およびドレイン電極接続部分にスルーホール
を形成した。厚さ0.2μmのアルミニウム薄膜をスパ
ッタ法にて形成しフォトリソグラフィーとアルミニウム
エッチャントを用いてパターニングし、ソース電極およ
びデータ配線を形成した。厚さ0.1μmのITO薄膜
をスパッタ法にて形成してから、フォトリソグラフィー
とITOエッチャントを用いてパターニングし画素電極
を得た。プラズマCVD法にて厚さ0.5μmの窒化珪
素薄膜を形成してフォトリソグラフィーとリアクティブ
イオンエッチングを用いてパターニングし、保護層を形
成した。該保護層は画素電極上と液晶表示素子の外部信
号線との接続部分はエッチングして除いた。かくして薄
膜トランジスタからなる液晶駆動素子を備えた基板を得
た。
【0050】上記のカラーフィルター基板上と液晶駆動
素子を備えた基板上にポリイミドからなる配向剤を塗布
し、80℃ で10分間乾燥し180℃ で1時間キュア
して厚さ0.06μmの配向膜を得た。該配向膜をレー
ヨン布によりラビング処理した。カラーフィルター側と
液晶駆動素子側の基板を貼り合わせたときに液晶が左回
りに90°捻れるようにラビング方向を選択した。
【0051】カラーフィルター基板に直径4.2μmの
ポリスチレンからなるスペーサーを散布した。一方、液
晶駆動素子が形成された基板上には直径4.5μmのガ
ラスロッドを混入したエポキシ系のシール剤をスクリー
ン印刷した。シール剤はカラーフィルターの額縁部分に
接合されるように配置し、液晶注入口を設けた。
【0052】カラーフィルター基板と液晶駆動素子が形
成された基板を位置合わせし、圧力をかけつつ加熱処理
した。加熱処理は150℃ で1時間としシール剤を硬
化して基板を固定した。用いたガラス基板において液晶
表示素子に必要な部分をガラススクライブ装置で切り出
した。
【0053】かくして得られたセルを減圧中に置き充分
脱気する。シール剤に設けられた液晶注入口を液晶中に
浸した後、減圧雰囲気を常圧に戻し、液晶をセルの中に
導入した。液晶が注入されたセルの液晶注入口を紫外線
硬化樹脂で塞いだ。
【0054】ラビング方向に合わせて、基板外側に偏光
フィルムを貼り付けた。かくして本発明の液晶表示装置
を得た。かくして得られた液晶表示装置は、柱付き当て
位置について設計上の配慮をせずともカラーフィルター
基板と液晶駆動素子が形成された基板との短絡がなく、
さらにガラス面から強く指で押さえてカラーフィルター
基板と液晶駆動素子が形成された基板との位置をずらし
た場合でも短絡の発生がなかった。
【0055】実施例2 スペーサー部分に青着色層と赤着色層を図2のように配
置したこと以外は実施例1と同様にして、基板上に着色
層とITO膜を形成した。青着色層上に配置した赤着色
層は、10μm×10μmとした。スペーサー位置の赤
着色層は一部が隣接する緑着色層上に載っているものも
あった。
【0056】ITO膜上に実施例1と同様に黒色ペース
トとフォトレジストでブラックマトリックスとスペーサ
ー最上層を得た。樹脂遮光層の膜厚は1.2μm、フォ
トレジスト層は1.5μmとした。図2に示したよう
に、下層に青着色層と赤着色層が配置された部分では、
樹脂遮光層が他のブラックマトリックス部分に比べて高
くなり、スペーサーとして機能する。 比較例1実施例
1と同じ着色ペーストと黒色ペーストを使用したが、図
3に示すように樹脂遮光層5を形成してから着色層2、
3、4およびITO膜7を形成し、また、スペーサー6
の位置で樹脂遮光層と着色層を積層しなかった。ITO
膜上に実施例1の黒色ペーストを塗布後、125℃で2
0分セミキュアした。この後、ポジ型レジストをスピナ
ーで塗布後、80℃で20分間乾燥した。フォトマスク
を用いてフォトレジストを露光し、アルカリ現像液に基
板を浸漬して、ポジ型レジストの現像およびポリイミド
前駆体のエッチングを同時に行った。その後、ポジ型フ
ォトレジストをメチルセルソルブアセテートで剥離し、
さらに、280℃で30分間キュアした。かくして図3
のスペーサーを得た。スペーサーの高さは4μmとし
た。
【0057】ブララックマトリックスと透明導電膜上の
スペーサーを備えたカラーフィルターが得られたが、フ
ォトリソグラフィー工程が実施例に比べて1つ増え、生
産性が低下した。
【0058】実施例1と同様にして液晶駆動素子付き基
板を作製したが、カラーフィルター基板と液晶駆動素子
が形成された基板との短絡を避けるために、液晶駆動素
子が形成された基板側の設計に変更を加える必要があっ
た。すなわち、スペーサー付き当て位置に絶縁層を設け
るためにフォトリソ回数が1回増えたり、基板の貼り合
わせずれやガラス面から強く指で押さえてカラーフィル
ター基板と液晶駆動素子が形成された基板との位置をず
らした場合でも短絡が起きないように柱付き当て位置の
大きさを確保するために画素の開口率が低下したりし
た。開口率の低下は液晶表示装置の輝度を低下させた。
【0059】
【発明の効果】本発明のカラーフィルターは、樹脂遮光
層を着色層と透明導電膜形成後に作製し、ブラックマト
リックスとスペーサー最上層を同時に作ることができる
ので、生産性に優れている。特に、ブラックマトリック
スと3原色の着色層を作るための4つのフォトリソグラ
フィー工程が連続して配置された生産ラインにおいて
は、スペーサーを作るために5つ目のフォトリソグラフ
ィーを行うことは極めて生産性を低下させるので、本発
明の効果は大きい。さらに樹脂遮光層上に該樹脂遮光層
をパターニングするためのフォトレジスト層を残してス
ペーサーの最上層とするためスペーサーの高さを確保し
やすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂遮光層上のフォトレジスト層を最
上層とするスペーサーを有するカラーフィルター基板の
断面図の一例である。
【図2】本発明の樹脂遮光層上のフォトレジスト層を最
上層とするスペーサーを有するカラーフィルター基板の
断面図の一例である。
【図3】遮光層および着色層とは独立して、スペーサー
を形成したカラーフィルター基板の断面図の一例であ
る。
【符号の説明】
1:透明基板 2:青着色層 3:緑着色層 4:赤着色層 5:樹脂遮光層 6:スペーサー 7:ITO膜 8:フォトレジスト層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA02 BA11 BA45 BB01 BB02 BB08 BB42 2H089 LA09 MA03 NA05 NA14 PA05 QA12 QA14 TA12 TA13 2H091 FA02Y FA34Y GA01 GA08 LA12 LA15 LA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも着色層と樹脂遮光層
    によるブラックマトリックスを備えたカラーフィルター
    であって、該樹脂遮光層の上に該樹脂遮光層のパターニ
    ングに使用されたフォトレジスト層が残されたスペーサ
    ーを有することを特徴とするカラーフィルター。
  2. 【請求項2】 前記樹脂遮光層および前記フォトレジス
    ト層を合計した厚みが2μm以上であることを特徴とす
    る請求項1記載のカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 スペーサー位置の前記樹脂遮光層の下に
    は、少なくとも1層の下地層があり、画素周囲のブラッ
    クマトリックス位置では該樹脂遮光層は、少なくともそ
    の一部が基板上に直接積層された透明導電膜上に直接積
    層されていることを特徴とする請求項1〜2いずれかに
    記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 スペーサー位置の前記樹脂遮光層の下に
    ある層の厚さが、画素周囲のブラックマトリックス位置
    での該樹脂遮光層の下にある層の厚さに比べて大きいこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラー
    フィルター。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のカラー
    フィルターを使用してなることを特徴とする液晶表示装
    置。
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