JP2002340684A - 熱型赤外線固体撮像装置の製造方法及び熱型赤外線固体撮像装置 - Google Patents

熱型赤外線固体撮像装置の製造方法及び熱型赤外線固体撮像装置

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JP2002340684A
JP2002340684A JP2001147906A JP2001147906A JP2002340684A JP 2002340684 A JP2002340684 A JP 2002340684A JP 2001147906 A JP2001147906 A JP 2001147906A JP 2001147906 A JP2001147906 A JP 2001147906A JP 2002340684 A JP2002340684 A JP 2002340684A
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forming
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泰浩 小笹山
Takanori Sone
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線検出感度が高く、熱時定数が短い熱型
赤外線固体撮像装置を提供する。 【解決手段】 検出部と検出部から送られた信号を処理
する信号処理部とが、同一シリコン基板上に設けられた
熱型赤外線固体撮像装置において、検出部の絶縁膜の膜
厚を、信号処理部の層間分離層の膜厚より小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱型赤外線固体撮
像装置及びその製造方法に関し、特に、信号処理回路部
と赤外線の検出部とが同一基板上に形成された熱型赤外
線固体撮像装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、全体が300で示される、従
来の熱型赤外線固体撮像装置の斜視図である(Ishikawa
等, “Performance of 320×240 Uncooled IRFPA with
SOI Diode Detectors”, Proc. SPIE 4130, p.153 (200
0) )。図示するように、熱型赤外線固体撮像装置30
0は、シリコン基板301を含む。シリコン基板301
上には、熱型赤外線検出器200が3行×3列に配列さ
れた検出部(アレイ検出部)302と、熱型赤外線検出
器200から出力される電気信号を処理して外部に出力
する信号処理回路部303とが設けられている。検出部
302に含まれるそれぞれの熱型赤外線検出器200と
信号処理回路部303とは、配線層304により接続さ
れている。
【0003】図13は、図12の熱型赤外線検出器20
0の拡大図である。熱型赤外線検出器200は、支持脚
305で中空に保持された赤外線検出部306を含む。
図中、斜線で示された領域は、エッチングされて凹部
(図示せず)となっている。支持脚305には金属の配
線308が設けられ、配線層304と赤外線検知膜30
9とを電気的に接続している。
【0004】図14は、図13のI−I線に沿った断面
図である。図14に示すように、熱型赤外線検出器20
0は、シリコン基板201(シリコン基板301の一
部)を含む。信号処理回路部303のシリコン基板20
1には、MOS型の半導体素子202が設けられてい
る。また、シリコン基板201の検出部302には、凹
部(空洞部)203が設けられ、凹部203上には、支
持脚204に支持された赤外線検知部205が設けられ
ている。赤外線検知部205には、例えばボロメータ材
料からなる赤外線検知膜206が設けられている。検出
部302、信号処理回路部303には、層間分離層20
7が設けられ、その上に配線層208、絶縁層209が
設けられている。赤外線検知部205上には傘構造部2
10が設けられている。傘構造部210は、脚部211
を含み、脚部211上に赤外線吸収膜212と保護膜2
13が形成されている。一方、信号処理回路部303上
には、犠牲層214と保護膜213が形成されている。
検出部302に含まれるそれぞれの熱型赤外線検出器2
00の間には、エッチング孔215が設けられている。
【0005】次に、図15を用いて、図14に示す熱型
赤外線固体撮像装置300の製造方法について簡単に説
明する。まず、図15(a)に示すように、シリコン基
板201上の検出部302に赤外線検知膜206を、ま
た、信号処理回路部303に半導体素子202を形成し
た後に、酸化シリコンからなる層間分離層207を全面
に形成する。層間分離層207上には、アルミニウムの
配線層208が形成される。かかる工程では、検出部3
02と信号処理回路部303の双方の配線層208が同
時に形成される。
【0006】次に、図15(b)に示すように、酸化シ
リコンからなる絶縁層209で配線層208を覆った
後、層間分離層207の所定の領域を開口し、更に、シ
リコンからなる犠牲層214を形成する。更に、犠牲層
214の所定の位置を開口して、脚部211で支持され
た傘構造部210を形成する。傘構造部210には、赤
外線吸収膜212が形成され、これを覆うように窒化シ
リコンからなる保護膜213が形成される。かかる工程
では、検出部302と信号処理回路部303の双方を覆
う保護膜213が同時に形成される。続いて、犠牲層2
14等を除去するためのエッチング孔215が形成され
る。
【0007】最後に、図15(c)に示すように、エッ
チング孔215を介して犠牲層214を除去し、更に、
シリコン基板201の一部をエッチングして凹部203
を形成し、支持脚204に支持された赤外線検知部20
5を形成する。以上の製造工程を行うことにより、図1
4に示す熱型赤外線固体撮像装置300が完成する。
【0008】熱型赤外線固体撮像装置300では、傘構
造部210に入射した赤外線が赤外線吸収膜212に吸
収され、熱として赤外線検知部205に伝えられる。こ
れにより赤外線検知膜206の温度が上昇し、赤外線検
知膜206の電気特性が変化する。この電気特性の変化
は電気信号に変換され、赤外線検知膜206に接続され
た配線層208を経て信号処理回路部303に送られ、
傘構造部206に入射する赤外線の量が検出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示す熱型赤外線固体撮像装置300では、上述のよう
に、支持脚204や赤外線検知部205に含まれる層間
分離層207、保護膜213が、信号処理回路部303
に含まれる層間分離層207、保護膜213と同時に形
成されるため、層間分離層207、保護膜213の膜厚
が厚くなる。即ち、層間分離層207の膜厚は、信号処
理回路部303に含まれる半導体素子202と配線層2
08との間の絶縁分離が十分になるような膜厚となる
が、かかる膜厚は、赤外線検知部205に含まれる赤外
線検知膜206と配線層208とを分離するのに必要な
膜厚より大きくなっている。また、信号処理回路部30
3の保護に必要な保護膜213の膜厚は、傘構造部21
0の表面保護に必要な保護膜213の膜厚より大きくな
っている。
【0010】このため、第1に、支持脚204の熱コン
ダクタンスが大きくなるため、赤外線検知部205から
シリコン基板201に逃げる熱量が多くなり、赤外線の
検出感度が低くなっていた。また、第2に、傘構造部2
13の熱容量が大きくなるため、熱型赤外線検出器20
0の熱時定数が長くなり、動きの速い被写体を撮影する
ことができなかった。また、第3に、融点は約660℃
であるが450℃以上で劣化が見られるアルミニウムで
配線層208が形成されているため、犠牲層214の形
成に表面の平坦性に優れた熱CVD法を使用できず、下
地段差を良好に被覆することができなかった。そこで本
発明は、赤外線の検出感度が高く、熱時定数が短い熱型
赤外線固体撮像装置の提供を目的とする。また、容易な
工程からなる熱型赤外線固体撮像装置の製造方法の提供
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリコン基板
に形成された凹部上に赤外線検知部が支持脚で支えられ
た熱型赤外線固体撮像装置の製造方法であって、検出領
域と処理領域とを備えたシリコン基板を準備する工程
と、該シリコン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、
該処理領域に半導体素子を、それぞれ形成する工程と、
該シリコン基板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子と
を覆う絶縁層を形成する工程と、該検出領域上の該絶縁
層を覆う犠牲層を形成する工程と、該シリコン基板上に
層間分離層と保護膜とを順次積層する工程と、該犠牲層
上の該層間分離層と該保護膜とを選択的に除去する除去
工程と、該検出領域上の該犠牲層上に、赤外線吸収膜を
含む傘構造部を形成する工程と、該犠牲層を選択的に除
去して、該絶縁層上に該傘構造部を載置させる工程と、
該検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形
成し、該絶縁層からなる支持脚と、該赤外線検知膜を含
む該絶縁層からなり該支持脚で支えられた赤外線検知部
とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを特徴とす
る熱型赤外線固体撮像装置の製造方法である。かかる製
造方法を用いることにより、支持脚や赤外線検知部等に
含まれる絶縁層(検出領域の絶縁層)を、処理領域の層
間分離層より薄くすることができる。このため、支持脚
の熱コンダクタンス及び赤外線検知部の熱容量が小さく
なる。その結果、赤外線検知部からシリコン基板に逃げ
る熱量が少なくなり、赤外線の検出感度を高くすること
ができる。更に、熱型赤外線検出器の熱時定数が短くな
り、動きの速い被写体の撮影が可能となる。
【0012】上記除去工程は、上記犠牲層上に形成した
エッチング停止層をエッチングストッパとして用いて、
上記層間分離層と上記保護膜とを選択的にエッチングす
る工程でも良い。犠牲層上の層間分離層と保護膜とを、
正確に除去できるからである。
【0013】上記傘構造部が、上記エッチング停止層
と、該エッチング停止層中に形成された上記赤外線吸収
膜とを含み、該傘構造部を該犠牲層上に形成した後に、
該傘構造部をエッチングストッパとして用いて上記除去
工程を行うものであっても良い。傘構造部がエッチング
ストッパを兼ねることにより、製造工程が簡略化される
からである。
【0014】また、本発明は、シリコン基板に形成され
た凹部上に赤外線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外
線固体撮像装置の製造方法であって、検出領域と処理領
域とを備えたシリコン基板を準備する工程と、該シリコ
ン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処理領域に
半導体素子を、それぞれ形成する工程と、該シリコン基
板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子とを覆う層間分
離層を形成する工程と、該検出領域上の該層間分離層を
選択的にエッチングして薄層化する薄層化工程と、該検
出領域上の該層間分離層を覆う犠牲層を形成する工程
と、該犠牲層上に、赤外線吸収膜を含む傘構造部を形成
する傘構造部形成工程と、該犠牲層を選択的に除去し
て、該層間分離層上に該傘構造部を載置する工程と、該
検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形成
し、該層間分離層からなる支持脚と、該赤外線検知膜を
含む該層間分離層からなり該支持脚で支えられた赤外線
検知部とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを特
徴とする熱型赤外線固体撮像装置の製造方法でもある。
かかる製造方法を用いることにより、支持脚や赤外線検
知部等に含まれる層間分離層(検出領域の層間分離層)
を、処理領域の層間分離層より薄くすることができる。
このため、支持脚の熱コンダクタンス及び赤外線検知部
の熱容量が小さくなる。その結果、赤外線検知部からシ
リコン基板に逃げる熱量が少なくなり、赤外線の検出感
度を高くすることができる。更に、熱型赤外線検出器の
熱時定数が短くなり、動きの速い被写体の撮影が可能と
なる。
【0015】上記薄層化工程は、上記赤外線検知膜上の
上記層間分離膜中にエッチング停止層を形成し、該エッ
チング停止層をエッチングストッパとして用いて、該層
間分離膜をエッチングする工程でも良い。層間分離層
を、正確な膜厚で薄層化できるからである。なお、かか
るエッチング停止層は、赤外線検知膜の保護膜を兼ね
る。
【0016】更に、上記傘構造部形成工程後に、少なく
とも該処理領域上の該層間分離膜上に保護膜を形成する
工程を含むものであっても良い。
【0017】また、本発明は、シリコン基板に形成され
た凹部上に赤外線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外
線固体撮像装置の製造方法であって、検出領域と処理領
域とを備えたシリコン基板を準備する工程と、該シリコ
ン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処理領域に
半導体素子を、それぞれ形成する工程と、該シリコン基
板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子とを覆う層間分
離層を形成する工程と、少なくとも該検出領域上の該層
間分離層を覆う犠牲層を形成する工程と、該検出領域上
の該犠牲層上に、エッチング停止層と、該エッチング停
止層中に形成された赤外線吸収膜とを含む傘構造部を形
成する工程と、該シリコン基板上に保護膜を形成する工
程と、該エッチング停止層をエッチングストッパに用い
て、該傘構造部上の該保護膜を選択的に除去する工程
と、該犠牲層を選択的に除去して、該層間分離層上に該
傘構造部を載置する工程と、該検出領域の該シリコン基
板をエッチングして凹部を形成し、該層間分離層からな
る支持脚と、該赤外線検知膜を含む該層間分離層からな
り該支持脚で支えられた赤外線検知部とを、該凹部上に
形成する工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体
撮像装置の製造方法でもある。かかる製造方法を用いる
ことにより、傘構造部の熱容量を小さくすることができ
る。この結果、熱型赤外線検出器の熱時定数が短くな
り、動きの速い被写体の撮影が可能となる。
【0018】また、本発明は、シリコン基板に形成され
た凹部上に赤外線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外
線固体撮像装置の製造方法であって、検出領域と処理領
域とを備えたシリコン基板を準備する工程と、該シリコ
ン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処理領域に
半導体素子を、それぞれ形成する工程と、該シリコン基
板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子とを覆う層間分
離層を形成する工程と、少なくとも該検出領域上の該層
間分離層を覆う犠牲層を形成する工程と、該検出領域上
の該犠牲層上に、赤外線吸収膜を含む傘構造部を形成す
る工程と、該シリコン基板上に保護膜を形成する工程
と、該赤外線吸収膜をエッチングストッパに用いて、該
傘構造部上の該保護膜を選択的に除去する工程と、該犠
牲層を選択的に除去して、該層間分離層上に該傘構造部
を載置する工程と、該検出領域の該シリコン基板をエッ
チングして凹部を形成し、該層間分離層からなる支持脚
と、該赤外線検知膜を含む該層間分離層からなり該支持
脚で支えられた赤外線検知部とを、該凹部上に形成する
工程とを含むことを特徴とする熱型赤外線固体撮像装置
の製造方法でもある。かかる製造方法を用いることによ
り、傘構造部の熱容量を小さくすることができる。この
結果、熱型赤外線検出器の熱時定数が短くなり、動きの
速い被写体の撮影が可能となる。
【0019】上記シリコン基板は、シリコン基板上に、
酸化シリコン層を介してシリコン層が形成されたSOI
基板であることが好ましい。かかる基板を用いることに
より、例えば、該シリコン層に形成したpn接合ダイオ
ードを赤外線検知膜とすることができ、一般的なシリコ
ンプロセスで製造可能となるからである。
【0020】少なくとも上記検出領域の上記シリコン層
を除去する工程を含むものであっても良い。検出領域の
熱コンダクタンス及び熱容量が小さくなることで、赤外
線検知部からシリコン基板に逃げる熱量が少なくなり、
赤外線の検出感度を高くできるからであり、また、熱型
赤外線検出器の熱時定数が短くなり、動きの速い被写体
の撮影が可能となるからである。
【0021】少なくとも上記検出領域の上記酸化シリコ
ン層を除去する工程を含むものであっても良い。検出領
域の熱コンダクタンス及び熱容量が小さくなることで、
赤外線検知部からシリコン基板に逃げる熱量が少なくな
り、赤外線の検出感度を高くできるからであり、また、
熱型赤外線検出器の熱時定数が短くなり、動きの速い被
写体の撮影が可能となるからである。
【0022】上記犠牲層は、シリコン及びポリイミドか
ら選択される一の材料からなることが好ましい。かかる
材料を用いることにより、選択エッチングが容易となる
からである。
【0023】上記エッチング停止層は、窒化シリコン層
からなることが好ましい。
【0024】上記赤外線検知膜と上記処理領域とを電気
的に接続する接続配線を形成する工程を含むものであっ
ても良い。
【0025】上記接続配線が、導電性シリコン及び/又
は高融点金属を含み、上記犠牲層を熱化学気相堆積法で
形成することが好ましい。接続配線にかかる材料を用い
ることにより、接続配線形成後の犠牲層の形成工程に、
例えば600℃程度の高温となる熱化学気相堆積法を適
用することができる。この結果、犠牲層の表面の平坦性
が向上し、下地段差を良好に被覆することができ、以降
の工程が容易となる。
【0026】更に、上記処理領域に、導電性シリコン及
び/又は高融点金属を含む回路配線を形成する工程を含
むものであっても良い。
【0027】また、本発明は、検出部と該検出部から送
られた信号を処理する信号処理部とが、同一シリコン基
板上に設けられた熱型赤外線固体撮像装置であって、 a) シリコン基板上に設けられた半導体素子と、層間
分離層を介して該半導体素子上に設けられた回路配線と
を含む信号処理部と、 b) 該シリコン基板に設けられた凹部上に支持脚で支
えられた赤外線検知部を含む検出部であって、該支持脚
と該赤外線検知部が、所定の膜厚の絶縁膜を含み、該赤
外線検知部に設けられた赤外線検知膜と該信号処理部と
が、該支持脚を通る接続配線で接続された検出部と、 c)該検出部上に設けられた、赤外線吸収膜を含む赤外
線吸収部であって、赤外線を熱に変換して該検出部に伝
える赤外線吸収部とを含み、該絶縁膜の膜厚を、該層間
分離層の膜厚より小さくしたことを特徴とする熱型赤外
線固体撮像装置でもある。支持脚や赤外線検知部等に含
まれる絶縁層(検出領域の絶縁層)の膜厚を、処理領域
の層間分離層の膜厚より小さくすることにより、支持脚
の熱コンダクタンス及び赤外線検知部の熱容量が小さく
なる。この結果、赤外線検知部からシリコン基板に逃げ
る熱量が少なくなり、赤外線の検出感度を高くすること
ができる。更に、熱型赤外線検出器の熱時定数が短くな
り、動きの速い被写体の撮影が可能となる。
【0028】また、本発明は、検出部と該検出部から送
られた信号を処理する信号処理部とが、同一シリコン基
板上に設けられた熱型赤外線固体撮像装置であって、 a) シリコン基板上に設けられた半導体素子と、層間
分離層を介して該半導体素子上に設けられた回路配線
と、該回路配線上に設けられた回路保護膜とを含む信号
処理部と、 b) 該シリコン基板に設けられた凹部上に支持脚で支
えられた赤外線検知部を含む検出部であって、該支持脚
と該赤外線検知部が、所定の膜厚の絶縁膜を含み、該赤
外線検知部に設けられた赤外線検知膜と該信号処理部と
が、該支持脚を通る接続配線で接続された検出部と、 c)該検出部上に設けられた、赤外線吸収膜と該赤外線
吸収膜上に設けられた吸収部保護膜とを含む赤外線吸収
部であって、赤外線を熱に変換して該検出部に伝える赤
外線吸収部とを含み、該吸収部保護膜の膜厚を、該回路
保護膜の膜厚より小さくしたことを特徴とする熱型赤外
線固体撮像装置でもある。吸収部保護膜の膜厚を、回路
保護膜の膜厚より小さくすることにより、傘構造部の熱
容量を小さくすることができる。この結果、熱型赤外線
検出器の熱時定数が短くなり、動きの速い被写体の撮影
が可能となる。
【0029】上記半導体基板と上記層間分離層との間、
又は該層間分離層と上記回路保護膜との間に、エッチン
グ停止層を含むものであっても良い。
【0030】上記シリコン基板は、シリコン基板上に、
酸化シリコン層を介してシリコン層が形成されたSOI
基板であることが好ましい。かかる基板を用いることに
より、例えば、該シリコン層に形成したpn接合ダイオ
ードを赤外線検知膜とすることができ、一般的なシリコ
ンプロセスで製造可能となるからである。
【0031】少なくとも上記検出部の上記シリコン層が
除去されたものであっても良い。検出部の熱コンダクタ
ンス及び熱容量が小さくなることで、赤外線検知部から
シリコン基板に逃げる熱量が少なくなり、赤外線の検出
感度を高くできるからであり、また、熱型赤外線検出器
の熱時定数が短くなり、動きの速い被写体の撮影が可能
となるからである。
【0032】少なくとも上記検出部の上記酸化シリコン
層が除去されたものであっても良い。検出部の熱コンダ
クタンス及び熱容量が小さくなることで、赤外線検知部
からシリコン基板に逃げる熱量が少なくなり、赤外線の
検出感度を高くできるからであり、また、熱型赤外線検
出器の熱時定数が短くなり、動きの速い被写体の撮影が
可能となるからである。
【0033】上記吸収部保護膜は、エッチング停止層で
も良い。
【0034】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、全体が1
00で示される本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮
像装置の断面図である。熱型赤外線固体撮像装置100
は、図12、13に示す熱型赤外線固体撮像装置300
とほぼ同じ外観構造を有し、図1は、図13のI−Iに
相当する位置での断面図である。
【0035】図1に示すように、熱型赤外線固体撮像装
置100は、シリコン基板1を含む。信号処理回路部3
03のシリコン基板1には、MOS型の半導体素子2が
設けられている。また、半導体素子2の電極に接続され
た配線層も形成されている。シリコン基板1の検出部3
02には、凹部(空洞部)3が設けられ、凹部3上に
は、支持脚4に支持された赤外線検知部5が設けられて
いる。赤外線検知部5には、例えば、ダイオードなどの
pn接合素子、酸化バナジウム(VOx)などのボロメ
ータ、BST(BaSrTiO)などの焦電体等、温
度によってその電気特性が変化する材料からなる赤外線
検知膜6が設けられている。検出部302、信号処理回
路部303には、例えば酸化シリコンからなる絶縁層2
0と、例えばアルミニウムからなる配線層21が設けら
れている。配線層21は、赤外線反射膜を兼ねる。赤外
線検知部5上には傘構造部10が設けられている。傘構
造部10は、例えば窒化シリコンからなる脚部11を含
む。脚部11上には、窒化シリコンからなるエッチング
停止層22に覆われた赤外線吸収膜12が形成されてい
る。
【0036】一方、信号処理回路部303上には、上述
のように絶縁層20が設けられ、その上にエッチング停
止層22が形成されている。エッチング停止層22上に
は、例えば酸化シリコンからなる層間分離層7、アルミ
ニウムからなる配線層8、保護膜13が形成されてい
る。検出部302に含まれるそれぞれの傘構造部10の
間には、エッチング孔15が設けられている。
【0037】次に、図2を用いて、図1に示す熱型赤外
線固体撮像装置100の製造方法について簡単に説明す
る。まず、図2(a)に示すように、シリコン基板1上
の検出部302に赤外線検知膜6を、また、信号処理回
路部303に半導体素子2を形成した後に、酸化シリコ
ンからなる絶縁層20を全面に形成する。絶縁層20
は、2回に分けて形成し、その間にアルミニウムからな
る配線層21が形成される。配線層21は、アルミニウ
ム層を全面に蒸着した後、パターニングを行って形成す
る。続いて、絶縁層20の所定の位置に開口を設け、更
に、シリコンを全面に堆積しパターニングすることによ
り、検出部302のみに犠牲層14を形成する。
【0038】続いて、赤外線検知部5上の犠牲層14を
開口し、窒化シリコンからなるエッチング停止層22を
形成する。エッチング停止層22も2回に分けて形成す
ることにより、検出部302のエッチング停止層22中
に、赤外線吸収膜12を形成する。
【0039】続いて、酸化シリコンからなる層間分離層
7を全面に形成し、その上にアルミニウムからなる配線
層8を形成する。更に、例えば酸化シリコンからなる保
護膜13を全面に形成する。
【0040】次に、信号処理回路部303上にレジスト
マスク(図示せず)を形成し、図2(b)に示すよう
に、検出部302の上の保護膜13を除去し、更に、層
間分離層7をエッチングする。層間分離層7のエッチン
グは、例えば弗化水素酸溶液を用いたウエットエッチン
グにより行う。弗化水素酸溶液では、酸化シリコンから
なる層間分離層7はエッチングされるが、窒化シリコン
からなるエッチング停止層22はエッチングされないた
め、エッチング停止層22の上面でエッチングを停止さ
せることができる。
【0041】次に、図2(c)に示すように、ドライエ
ッチングでエッチング孔15を形成した後、犠牲層14
をエッチングにより除去し、更に、シリコン基板1の一
部をエッチングして凹部3を形成する。犠牲層14の除
去、凹部3の形成には、例えばXeFを用いたドライ
エッチングが用いられる。この結果、図2(c)に示す
ような、傘構造部10を備えた検出部302と、信号処
理回路部303とが同一シリコン基板1上に形成された
熱型赤外線固体撮像装置100が完成する。
【0042】熱型赤外線固体撮像装置100では、傘構
造部10に入射した赤外線が赤外線吸収膜12に吸収さ
れて熱になる。かかる熱は、脚部11を通って赤外線検
知部5に伝わり、これにより赤外線検知部5の温度が上
昇し、赤外線検知膜6の電気特性が変化する。この電気
特性の変化は、電気信号の変化として赤外線検知膜6に
接続された配線層21から配線層8を経て信号処理回路
部303に送られる。信号処理回路部303では、かか
る電気信号の変化から、赤外線検知部5に入射した赤外
線の量を検出する。
【0043】熱型赤外線固体撮像装置100では、特
に、支持脚4が層間分離層7を含まない構造となってい
る。このため、支持脚4の熱コンダクタンスが小さく、
赤外線検知部5からシリコン基板1に流出する熱量が少
なくなり、赤外線の検出感度が高くなる。
【0044】また、赤外線検知部5が層間分離層7を含
まず、かつ、傘構造部が保護膜13を含まないので、赤
外線検知部5、および傘構造部10の厚みは、従来構造
(図14参照)よりも薄くなっている。このため、赤外
線検知部5および傘構造部10の熱容量が小さくなり、
赤外線検出器の熱時定数が短くなるため、被写体が素早
い動きをする場合にも追跡可能となる。
【0045】実施の形態2.図3は、全体が110で示
される本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像装置の
断面図である。図3、4は、図13のI−Iに相当する
位置での断面図である。図3、4中、図1と同一符号
は、同一又は相当箇所を示す。
【0046】図3に示すように、熱型赤外線固体撮像装
置110は、信号処理回路部303にエッチング停止層
22を含まない点を除いて、上述の熱型赤外線固体撮像
装置100と同じ構造である。
【0047】図4を用いて図3に示す熱型赤外線固体撮
像装置110の製造方法について簡単に説明する。ま
ず、図4(a)に示すように、シリコン基板1上の検出
部302に赤外線検知膜6を、また、信号処理回路部3
03に半導体素子2を形成した後に、酸化シリコンから
なる絶縁層20を全面に形成する。絶縁層20は、2回
に分けて形成し、その間にアルミニウムからなる配線層
21を形成する。続いて、絶縁層20の所定の位置に開
口を設け、更に、シリコンを全面に堆積しパターニング
することにより、検出部302のみに犠牲層14を形成
する。
【0048】続いて、酸化シリコンからなる層間分離層
7を全面に形成し、その上にアルミニウムからなる配線
層8を形成する。更に、例えば酸化シリコンからなる保
護膜13を全面に形成する。
【0049】次に、信号処理回路部303上にレジスト
マスク(図示せず)を形成し、図4(b)に示すよう
に、検出部302の上の保護膜13を除去し、更に、層
間分離層7をエッチングする。層間分離層7のエッチン
グは、例えば弗化水素酸溶液を用いたウエットエッチン
グにより行う。弗化水素酸溶液では、酸化シリコンから
なる層間分離層7はエッチングされるが、シリコンから
なる犠牲層14はエッチングされないため、犠牲層14
の上面でエッチングを停止させることができる。
【0050】次に、図4(c)に示すように、実施の形
態1と同様の工程で、犠牲層14上に傘構造部10を形
成する。続いて、エッチング孔15を形成した後、例え
ばXeFガスを用いたドライエッチングにより、犠牲
層14の除去、凹部3の形成を行う。これにより、図4
(c)に示すような熱型赤外線固体撮像装置110が完
成する。
【0051】熱型赤外線固体撮像装置110では、熱型
赤外線固体撮像装置100と同様に、支持脚4が層間分
離層7を含まない構造となっている。このため、支持脚
4の熱コンダクタンスが小さくなり、赤外線の検出感度
が高くなる。
【0052】また、赤外線検出部5が層間分離層7を含
まず、かつ、傘構造部10が保護膜13を含まないた
め、赤外線検知部5および傘構造部10の熱容量が小さ
くなり、赤外線検出器の熱時定数が短くなる。この結
果、動作の速い被写体の撮影も可能となる。
【0053】また、実施の形態1、2に示す熱型赤外線
固体撮像装置100、110において、配線層21を、
不純物濃度が1018cm−3以上の多結晶又は非晶質
シリコン等の半導体材料から形成しても良い。また、モ
リブデン、タングステン、チタン、コバルト、白金、タ
ンタル等の高融点金属材料やそのシリサイドから形成し
ても良い。更には、半導体材料と高融点金属材料やその
シリサイドの積層構造から形成しても良い。配線層21
を、アルミニウムに代えてかかる融点の高い材料から形
成することにより、後の工程で形成される犠牲層14
を、形成温度の高い熱化学気相堆積法(熱CVD法)な
どで形成することができる。
【0054】図5は、熱CVD法を用いて形成した犠牲
層14(図5(a))と、スパッタ法等を用いて形成し
た犠牲層14(図5(b))とを比較したものである。
図からわかるように、熱CVD法を用いることにより、
形成した犠牲層14の表面の平坦性が向上する。このた
め、後の製造工程がより容易となる。
【0055】実施の形態3.実施の形態3、4は、検出
部302の支持脚4、赤外線検出部5に含まれる層間分
離層7の膜厚を薄くして、熱型赤外線固体撮像装置12
0、130における、赤外線の検出感度を向上させ、検
出器の熱時定数を短くするものである。図6は、全体が
120で示される本実施の形態にかかる熱型赤外線固体
撮像装置の断面図であり、図13のI−Iに相当する位
置での断面図である。図6中、図1と同一符号は、同一
又は相当箇所を示す。
【0056】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置120では、検出部302の配線層21と信号処理
回路部303の配線層8とが、同一工程で形成されてい
る。即ち、熱型赤外線固体撮像装置120では、酸化シ
リコンからなる層間分離層7をシリコン基板1上に形成
する。層間分離層7の膜厚は、半導体素子2と層間分離
層7上の配線層8とが、電気的に十分に絶縁できる膜厚
とする。続いて、信号処理回路部303に形成したレジ
ストマスク(図示せず)を用いて、検出部302の層間
分離層7をエッチングしてリセス23を形成する。
【0057】次に、層間分離層7上に、例えばアルミニ
ウム層を形成し、これをパターニングして配線層21と
配線層8を同時に形成する。続いて、酸化シリコンから
なる絶縁層24で配線層21、配線層8を覆う。
【0058】次に、実施の形態1と同様に、犠牲層(図
示せず)を形成し、その上に例えば酸化シリコンからな
る保護膜13を形成する。検出部302の保護膜13中
には赤外線吸収膜12が形成される。
【0059】次に、保護膜13の一部をエッチングして
エッチング孔15を形成した後、実施の形態1と同様
に、犠牲層(図示せず)をエッチングにより除去し、更
に、シリコン基板1の一部をエッチングして凹部3を形
成する。犠牲層14の除去、凹部6の形成には、例えば
XeFを用いたドライエッチングが用いられる。な
お、図1のように、信号処理回路部303上の犠牲層を
形成してもよい。
【0060】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置120では、支持脚4、赤外線検知部5に含まれる
層間分離層7の膜厚が、信号処理回路部303の層間分
離層7より薄くなっている。このため、支持脚4の熱コ
ンダクタンスが小さく、赤外線検知部5からシリコン基
板1に流出する熱量が少なくなり、赤外線の検出感度が
高くなる。また、赤外線検知部5の熱容量が小さいた
め、赤外線検出器の熱時定数が短くなる。なお、熱型赤
外線固体撮像装置120では、傘構造部10に含まれる
保護膜13の膜厚は、従来構造(図14)と同程度であ
る。
【0061】実施の形態4.図7は、全体が130で示
される本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像装置の
断面図であり、図13のI−Iに相当する位置での断面
図である。図7中、図1と同一符号は、同一又は相当箇
所を示す。
【0062】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置130では、層間分離層7がエッチング停止層25
を含む以外は、上述の熱型赤外線固体撮像装置120と
同じ構造である。
【0063】熱型赤外線固体撮像装置130では、エッ
チング停止層25を間に挟むように、シリコン基板1上
に層間分離層7を形成する。即ち、シリコン基板1上
に、所定膜厚の層間分離層7を形成し、かかる層間分離
層7に赤外線検知膜6を形成する。続いて、その上にエ
ッチング停止層25を形成した後、再度、層間分離層7
を形成する。エッチング停止層25は、例えば窒化シリ
コンからなる。
【0064】続いて、実施の形態3と同様に、信号処理
回路部303に形成したレジストマスク(図示せず)を
用いて、検出部302の層間分離層7をエッチングして
リセス23を形成する。層間分離層7のエッチングに
は、例えば弗化水素酸の水溶液によるウエットエッチン
グを用いる。エッチング停止層25は弗化水素酸によっ
てエッチングされないため、エッチング停止層25が露
出した時点でエッチングが停止し、リセス23の深さを
精度良く制御できる。
【0065】次に、実施の形態3と同様の工程を行うこ
とにより、配線層21と配線層8を同時に形成し、傘構
造部10、凹部3等を形成する。
【0066】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置130では、熱型赤外線固体撮像装置120と同様
に、支持脚4、赤外線検知部5に含まれる層間分離層7
の膜厚が、信号処理回路部303の層間分離層7より薄
くなる。このため、赤外線の検出感度が高くなる。ま
た、赤外線検知部5の熱容量が小さいため、赤外線検出
器の熱時定数が短くなる。
【0067】特に、エッチング停止層25を用いること
により、リセス23の深さを正確に制御でき、アレイ状
に形成された複数の赤外線検出部6に含まれる層間分離
層7の膜厚を均一にすることができる。
【0068】なお、実施の形態3、4に示した熱型赤外
線固体撮像装置120、130において、次に示す実施
の形態5、6と同様に、傘構造部10に含まれる保護膜
13を、別途エッチングして、薄くすることもできる。
これにより、赤外線検出器の熱時定数を更に短くするこ
とができる。
【0069】実施の形態5.実施の形態5、6は、検出
部302の傘構造部10に保護膜13を形成しないこと
により、熱型赤外線固体撮像装置140、150におけ
る、検出器の熱時定数を短くするものである。図8は、
全体が140で示される本実施の形態にかかる熱型赤外
線固体撮像装置の断面図であり、図13のI−Iに相当
する位置での断面図である。図8中、図1と同一符号
は、同一又は相当箇所を示す。
【0070】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置140では、検出部302の配線層21と信号処理
回路部303の配線層8とが、同一工程で形成されてい
る。即ち、熱型赤外線固体撮像装置140では、酸化シ
リコンからなる層間分離層7をシリコン基板1上に形成
する。層間分離層7の膜厚は、半導体素子2と層間分離
層7上の配線層8とが、電気的に十分に絶縁できる膜厚
とする。
【0071】次に、層間分離層7上に、例えばアルミニ
ウム層を形成し、これをパターニングして配線層21と
配線層8を同時に形成する。続いて、酸化シリコンから
なる絶縁層24で配線層21、配線層8を覆う。
【0072】次に、実施の形態1と同様に、犠牲層(図
示せず)を形成し、その上に窒化シリコンからなるエッ
チング停止層26を形成する。傘構造部10のエッチン
グ停止層26中には、実施の形態1と同様に、赤外線吸
収膜12を形成する。更に、その上に例えば酸化シリコ
ンからなる保護膜13を形成する。
【0073】次に、信号処理回路部303上に形成した
レジストマスク(図示せず)を用いて、傘構造部10上
の保護膜13をエッチングする。保護膜13のエッチン
グは、例えば、弗化水素酸の水溶液を用いたウエットエ
ッチングにより行なわれる。保護膜13のエッチング
は、エッチング停止層26が露出した時点で停止する。
【0074】次に、実施の形態1と同様に、エッチング
孔15を形成した後、犠牲層(図示せず)をエッチング
により除去し、更に、シリコン基板1の一部をエッチン
グして凹部3を形成する。犠牲層14の除去、凹部3の
形成には、例えばXeFを用いたドライエッチングが
用いられる。なお、図1のように、信号処理回路部30
3上の犠牲層14はなくてもよい。
【0075】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置140では、傘構造部10に含まれる保護膜が除去
されているため傘構造部10の熱容量が小さくなり、赤
外線検出器の熱時定数が短くなる。なお、熱型赤外線固
体撮像装置140では、支持脚4、赤外線検知部5に含
まれる層間分離層7の膜厚は、従来構造(図14)と同
程度である。
【0076】実施の形態6.図9は、全体が150で示
される本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像装置の
断面図であり、図13のI−Iに相当する位置での断面
図である。図9中、図1と同一符号は、同一又は相当箇
所を示す。
【0077】熱型赤外線固体撮像装置150では、エッ
チング停止層26を形成せず、吸収部保護膜中に、エッ
チングストッパとしても機能する赤外線吸収膜12を形
成する。これ以外の構造は、上述の熱型赤外線固体撮像
装置140と同じである。実施の形態5と同様に、信号
処理回路部303上に形成したレジストマスク(図示せ
ず)を用いて、傘構造部10上の保護膜13をエッチン
グする。保護膜13のエッチングは、例えば、弗化水素
酸の水溶液を用いたウエットエッチングにより行なわれ
る。この時点では、検出部302の全面に赤外線吸収膜
が残してあるため、保護膜13のエッチングは、例え
ば、窒化タングステンからなる赤外線吸収膜12が露出
した時点で停止する。次に、赤外線吸収膜12を所定の
位置に残して、その上に吸収部保護膜を形成する。
【0078】本実施の形態にかかる熱型赤外線固体撮像
装置150では、傘構造部10上の保護膜13が除去さ
れているため傘構造部10の熱容量が小さくなり、赤外
線検出器の熱時定数が短くなる。なお、支持脚4、赤外
線検知部5に含まれる層間分離層7の膜厚は、従来構造
(図14)と同程度である。
【0079】実施の形態7.上述の実施の形態1〜6に
かかる熱型赤外線固体撮像装置の製造に用いるシリコン
基板1としては、図10(a)に示すようなSOI(Si
licon On Insulator)基板30を用いることができる。
SOI基板30は、シリコン基板31と、その上に順次
積層された酸化シリコン層(BOX層)32、シリコン
層(SOI層)33からなる。例えば、pn接合ダイオ
ードからなる赤外線検知膜6をシリコン層33に、半導
体素子2をシリコン層33もしくはシリコン基板31に
形成し、続いて上述の工程が行なわれて、熱型赤外線固
体撮像装置が完成する。
【0080】赤外線検知膜6もしくは半導体素子2を形
成する領域を、他の領域と絶縁するために、図10
(b)に示すように、所定領域のシリコン層33を残し
て周囲を酸化してシリコン酸化膜34としても良い。
【0081】また、図10(c)に示すように、所定領
域のシリコン層33をメサ型に残して周囲をエッチング
で除去しても良い。
【0082】特に、図10(c)に示すようなSOI基
板36を用いることにより、図10(b)に示すSOI
基板35を用いる場合に比べて、支持脚4、赤外線検知
部5がシリコン酸化膜34を含まない構造となる。この
ため、支持脚4の熱コンダクタンスを小さくでき、赤外
線検出感度の高い赤外線検出器を得ることができる。更
に、赤外線検知部5の熱容量を小さくできるので、熱時
定数の短い赤外線検出器を得ることができる。
【0083】実施の形態8.上述の実施の形態1〜6に
かかる熱型赤外線固体撮像装置の製造に用いるシリコン
基板1としては、図11(d)に示すようなSOI(Si
licon On Insulator)基板45を用いることができる。
SOI基板45は、シリコン基板41と、その上に順次
積層された酸化シリコン層(BOX層(Buried Oxide
層))42、シリコン層(SOI層)43からなる。例
えば、pn接合ダイオードからなる赤外線検知膜6をシ
リコン層43に、半導体素子2をシリコン層43もしく
はシリコン基板41に形成し、続いて上述の工程が行な
われて、熱型赤外線固体撮像装置が完成する。
【0084】図11(d)のSOI基板45では、赤外
線検知膜6もしくは半導体素子2を形成する領域を他の
領域と絶縁するために、所定領域のシリコン層43を残
して周囲のシリコン層43、酸化シリコン層42がエッ
チングにより除去されている。図11(d)のSOI基
板45は、図11(a)のSOI基板40を加工して作
製される。
【0085】作製方法は、図11(b)に示すように、
所定領域のシリコン層43を残して周囲を酸化してシリ
コン酸化層44とした後に、シリコン酸化層44、酸化
シリコン層42をエッチングしても良い。
【0086】また、図11(c)に示すように、所定領
域のシリコン層43をメサ型に残して周囲をエッチング
で除去し、更に、酸化シリコン層42をエッチングして
も良い。
【0087】図11(d)に示すようなSOI基板45
を用いることにより、支持脚4、赤外線検知部5がシリ
コン酸化層44に加えて、酸化シリコン層42を含まな
い構造となる。このため、支持脚4の熱コンダクタンス
を小さくでき、赤外線検出感度の高い赤外線検出器を得
ることができる。更に、赤外線検知部5の熱容量を小さ
くできるので、熱時定数の短い赤外線検出器を得ること
ができる。
【0088】なお、実施の形態7、8に示したSOI基
板35、36、45は、図14に示す従来構造の熱型赤
外線固体撮像装置300に適用することもできる。これ
により、赤外線の検出感度を向上させ、検出器の熱時定
数を短くすることができる。
【0089】実施の形態1〜8および、図14に示す従
来構造の熱型赤外線固体撮像装置300において、配線
層21だけでなく、配線層8を不純物濃度が1018
以上の多結晶又は非晶質シリコン等の半導体材
料、若しくはモリブデン、タングステン、チタン、コバ
ルト、白金、タンタル等の高融点金属及びそのシリサイ
ド膜、または、半導体材料と高融点金属やそのシリサイ
ド膜の積層構造から形成しても構わない。これにより、
犠牲層14の形成に、熱CVD法等の成膜温度の高い製
造方法を用いることができる。熱CVD法を用いること
により、形成した犠牲層14の表面の平坦性が向上す
る。このため、後の製造工程がより容易になる。
【0090】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる熱型赤外線固体撮像装置では、赤外線の検出感
度が高くなる。
【0091】また、本発明にかかる熱型赤外線固体撮像
装置では、熱時定数が短くなり、動きの素早い被写体の
撮影も可能となる。
【0092】また、本発明にかかる熱型赤外線固体撮像
装置の製造方法では、犠牲層の表面平坦となり、製造工
程が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の製造工程図である。
【図3】 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の製造工程図である。
【図5】 犠牲層の形状を比較した図である。
【図6】 本発明の実施の形態3にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態5にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態6にかかる熱型赤外線固
体撮像装置の断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態7にかかるSOI基板
の断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態8にかかるSOI基板
の断面図である。
【図12】 従来の熱型赤外線固体撮像装置の斜視図で
ある。
【図13】 従来の熱型赤外線固体撮像装置に含まれる
赤外線検出部の拡大図である。
【図14】 従来の熱型赤外線固体撮像装置の断面図で
ある。
【図15】 従来の熱型赤外線固体撮像装置の製造工程
図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 半導体素子、3 凹部、4 支
持脚、5 赤外線検知部、6 赤外線検知膜、7 層間
分離層、8 配線層、10 傘構造部、11脚部、12
赤外線吸収膜、13 保護膜、14 犠牲層、15
エッチング孔、20 絶縁層、21 配線層、22 エ
ッチング停止層、100 熱型赤外線固体撮像装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/33 H04N 5/335 U 5/335 H01L 27/14 K (72)発明者 曽根 孝典 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G065 AA04 AB02 BA12 BA13 BA34 BC02 BE08 CA13 DA18 2G066 BA04 BA05 BA09 BA13 BA55 BB09 CA02 4M118 AA01 AA10 AB01 BA09 BA14 CA03 CA20 CA32 CA40 CB12 FA06 GA10 5C024 AX06 CX41 CY47 EX22 GX08 HX01

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板に形成された凹部上に赤外
    線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外線固体撮像装置
    の製造方法であって、 検出領域と処理領域とを備えたシリコン基板を準備する
    工程と、 該シリコン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処
    理領域に半導体素子を、それぞれ形成する工程と、 該シリコン基板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子と
    を覆う絶縁層を形成する工程と、 該検出領域上の該絶縁層を覆う犠牲層を形成する工程
    と、 該シリコン基板上に層間分離層と保護膜とを順次積層す
    る工程と、 該犠牲層上の該層間分離層と該保護膜とを選択的に除去
    する除去工程と、 該検出領域上の該犠牲層上に、赤外線吸収膜を含む傘構
    造部を形成する工程と、 該犠牲層を選択的に除去して、該絶縁層上に該傘構造部
    を載置させる工程と、 該検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形
    成し、該絶縁層からなる支持脚と、該赤外線検知膜を含
    む該絶縁層からなり該支持脚で支えられた赤外線検知部
    とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを特徴とす
    る熱型赤外線固体撮像装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記除去工程が、上記犠牲層上に形成し
    たエッチング停止層をエッチングストッパとして用い
    て、上記層間分離層と上記保護膜とを選択的にエッチン
    グする工程であることを特徴とする請求項1に記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 上記傘構造部が、上記エッチング停止層
    と、該エッチング停止層中に形成された上記赤外線吸収
    膜とを含み、該傘構造部を該犠牲層上に形成した後に、
    該傘構造部をエッチングストッパとして用いて上記除去
    工程を行うことを特徴とする請求項2に記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 シリコン基板に形成された凹部上に赤外
    線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外線固体撮像装置
    の製造方法であって、 検出領域と処理領域とを備えたシリコン基板を準備する
    工程と、 該シリコン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処
    理領域に半導体素子を、それぞれ形成する工程と、 該シリコン基板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子と
    を覆う層間分離層を形成する工程と、 該検出領域上の該層間分離層を選択的にエッチングして
    薄層化する薄層化工程と、 該検出領域上の該層間分離層を覆う犠牲層を形成する工
    程と、 該犠牲層上に、赤外線吸収膜を含む傘構造部を形成する
    傘構造部形成工程と、 該犠牲層を選択的に除去して、該層間分離層上に該傘構
    造部を載置する工程と、 該検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形
    成し、該層間分離層からなる支持脚と、該赤外線検知膜
    を含む該層間分離層からなり該支持脚で支えられた赤外
    線検知部とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを
    特徴とする熱型赤外線固体撮像装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記薄層化工程が、上記赤外線検知膜上
    の上記層間分離膜中にエッチング停止層を形成し、該エ
    ッチング停止層をエッチングストッパとして用いて、該
    層間分離膜をエッチングする工程であることを特徴とす
    る請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 更に、上記傘構造部形成工程後に、少な
    くとも該処理領域上の該層間分離膜上に保護膜を形成す
    る工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコン基板に形成された凹部上に赤外
    線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外線固体撮像装置
    の製造方法であって、 検出領域と処理領域とを備えたシリコン基板を準備する
    工程と、 該シリコン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処
    理領域に半導体素子を、それぞれ形成する工程と、 該シリコン基板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子と
    を覆う層間分離層を形成する工程と、 少なくとも該検出領域上の該層間分離層を覆う犠牲層を
    形成する工程と、 該検出領域上の該犠牲層上に、エッチング停止層と、該
    エッチング停止層中に形成された赤外線吸収膜とを含む
    傘構造部を形成する工程と、 該シリコン基板上に保護膜を形成する工程と、 該エッチング停止層をエッチングストッパに用いて、該
    傘構造部上の該保護膜を選択的に除去する工程と、 該犠牲層を選択的に除去して、該層間分離層上に該傘構
    造部を載置する工程と、 該検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形
    成し、該層間分離層からなる支持脚と、該赤外線検知膜
    を含む該層間分離層からなり該支持脚で支えられた赤外
    線検知部とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを
    特徴とする熱型赤外線固体撮像装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 シリコン基板に形成された凹部上に赤外
    線検知部が支持脚で支えられた熱型赤外線固体撮像装置
    の製造方法であって、 検出領域と処理領域とを備えたシリコン基板を準備する
    工程と、 該シリコン基板上の該検出領域に赤外線検知膜を、該処
    理領域に半導体素子を、それぞれ形成する工程と、 該シリコン基板上に、該赤外線検知膜と該半導体素子と
    を覆う層間分離層を形成する工程と、 少なくとも該検出領域上の該層間分離層を覆う犠牲層を
    形成する工程と、 該検出領域上の該犠牲層上に、赤外線吸収膜を含む傘構
    造部を形成する工程と、 該シリコン基板上に保護膜を形成する工程と、 該赤外線吸収膜をエッチングストッパに用いて、該傘構
    造部上の該保護膜を選択的に除去する工程と、 該犠牲層を選択的に除去して、該層間分離層上に該傘構
    造部を載置する工程と、 該検出領域の該シリコン基板をエッチングして凹部を形
    成し、該層間分離層からなる支持脚と、該赤外線検知膜
    を含む該層間分離層からなり該支持脚で支えられた赤外
    線検知部とを、該凹部上に形成する工程とを含むことを
    特徴とする熱型赤外線固体撮像装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記シリコン基板が、シリコン基板上
    に、酸化シリコン層を介してシリコン層が形成されたS
    OI基板であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも上記検出領域の上記シリコ
    ン層を除去する工程を含むことを特徴とする請求項9に
    記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも上記検出領域の上記酸化シ
    リコン層を除去する工程を含むことを特徴とする請求項
    10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記犠牲層が、シリコン及びポリイミ
    ドから選択される一の材料からなることを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記エッチング停止層が、窒化シリコ
    ン層からなることを特徴とする請求項2、3、5〜8の
    いずれかに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記赤外線検知膜と上記処理領域とを
    電気的に接続する接続配線を形成する工程を含むことを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記接続配線が、導電性シリコン及び
    /又は高融点金属を含み、上記犠牲層を熱化学気相堆積
    法で形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    に記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 更に、上記処理領域に、導電性シリコ
    ン及び/又は高融点金属を含む回路配線を形成する工程
    を含む請求項15に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 検出部と該検出部から送られた信号を
    処理する信号処理部とが、同一シリコン基板上に設けら
    れた熱型赤外線固体撮像装置であって、 a) シリコン基板上に設けられた半導体素子と、層間
    分離層を介して該半導体素子上に設けられた回路配線と
    を含む信号処理部と、 b) 該シリコン基板に設けられた凹部上に支持脚で支
    えられた赤外線検知部を含む検出部であって、該支持脚
    と該赤外線検知部が、所定の膜厚の絶縁膜を含み、該赤
    外線検知部に設けられた赤外線検知膜と該信号処理部と
    が、該支持脚を通る接続配線で接続された検出部と、 c)該検出部上に設けられた、赤外線吸収膜を含む赤外
    線吸収部であって、赤外線を熱に変換して該検出部に伝
    える赤外線吸収部とを含み、 該絶縁膜の膜厚を、該層間分離層の膜厚より小さくした
    ことを特徴とする熱型赤外線固体撮像装置。
  18. 【請求項18】 検出部と該検出部から送られた信号を
    処理する信号処理部とが、同一シリコン基板上に設けら
    れた熱型赤外線固体撮像装置であって、 a) シリコン基板上に設けられた半導体素子と、層間
    分離層を介して該半導体素子上に設けられた回路配線
    と、該回路配線上に設けられた回路保護膜とを含む信号
    処理部と、 b) 該シリコン基板に設けられた凹部上に支持脚で支
    えられた赤外線検知部を含む検出部であって、該支持脚
    と該赤外線検知部が、所定の膜厚の絶縁膜を含み、該赤
    外線検知部に設けられた赤外線検知膜と該信号処理部と
    が、該支持脚を通る接続配線で接続された検出部と、 c)該検出部上に設けられた、赤外線吸収膜と該赤外線
    吸収膜上に設けられた吸収部保護膜とを含む赤外線吸収
    部であって、赤外線を熱に変換して該検出部に伝える赤
    外線吸収部とを含み、 該吸収部保護膜の膜厚を、該回路保護膜の膜厚より小さ
    くしたことを特徴とする熱型赤外線固体撮像装置。
  19. 【請求項19】 上記半導体基板と上記層間分離層との
    間、又は該層間分離層と上記回路保護膜との間に、エッ
    チング停止層を含むことを特徴とする請求項17又は1
    8に記載の熱型赤外線固体撮像装置。
  20. 【請求項20】 上記シリコン基板が、シリコン基板上
    に、酸化シリコン層を介してシリコン層が形成されたS
    OI基板であることを特徴とする請求項17又は18に
    記載の熱型赤外線固体撮像装置。
  21. 【請求項21】 少なくとも上記検出部の上記シリコン
    層が除去されたことを特徴とする請求項20に記載の熱
    型赤外線固体撮像装置。
  22. 【請求項22】 少なくとも上記検出部の上記酸化シリ
    コン層が除去されたことを特徴とする請求項21に記載
    の熱型赤外線固体撮像装置。
  23. 【請求項23】 上記吸収部保護膜が、エッチング停止
    層からなることを特徴とする請求項18に記載の熱型赤
    外線固体撮像装置。
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