JP2002340121A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

Info

Publication number
JP2002340121A
JP2002340121A JP2001151135A JP2001151135A JP2002340121A JP 2002340121 A JP2002340121 A JP 2002340121A JP 2001151135 A JP2001151135 A JP 2001151135A JP 2001151135 A JP2001151135 A JP 2001151135A JP 2002340121 A JP2002340121 A JP 2002340121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trunnion
yokes
load
yoke
trunnions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001151135A
Other languages
English (en)
Inventor
Sachiko Sekiguchi
さちこ 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2001151135A priority Critical patent/JP2002340121A/ja
Publication of JP2002340121A publication Critical patent/JP2002340121A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヨークの形状を左右で異ならせることにより、
トラニオンとヨークの剛性を均一にして変速の安定性を
得るとともに、ヨークの変形を均等にすることで耐久寿
命を延ばすことができるトロイダル型無段変速機を提供
する。 【解決手段】互いに対向して同軸的に配置された入出力
ディスク間に、それぞれパワーローラ15を備えるトラ
ニオンL,Rが互いに対向して設けられ、これらトラニ
オンL,Rの上部の軸部が上部ヨーク50により、下部
の軸部が下部ヨーク51によりそれぞれ支持され、負荷
入力時に互いに対向したトラニオンL,Rにその外側に
向く荷重が加わるトロイダル型無段変速機において、前
記各ヨーク50,51は、各トラニオンL,Rの荷重を
受ける部分の厚さに関する形状が、互いに対向した一方
のトラニオンLの荷重を受ける側と他方のトラニオンR
の荷重を受ける側とで異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車等
の変速機構として用いられるトロイダル型無段変速機に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の変速機構としてトロイダル型
無段変速機が開発され、実用化されている。
【0003】図7には、ダブルキャビティ式ハーフトロ
イダル型無段変速機の一例を示してある。このトロイダ
ル型無段変速機10は、第1のキャビティ11および第
2のキャビティ14を備え、これらキャビティ11,1
4はそれぞれ互いに対向して配置された入力ディスク1
2と出力ディスク13とにより構成されている。
【0004】各入出力ディスク12,13間つまり各キ
ャビティ11,14内にはそれぞれ互いに対向して一対
のパワーローラ15が設けられ、これらパワーローラ1
5の外周面が各ディスク12,13のトラクション面に
接している。
【0005】これらパワーローラ15は、各キャビティ
11,14内に互いに対向して設けられた各トラニオン
17にピボットシャフト19を介して取り付けられ、か
つパワーローラ軸受16によって回転自在に支持されて
いる。
【0006】トラニオン17は入出力ディスク12,1
3の軸線と直角の方向に延び、その下部に取り付けられ
た枢軸18を中心としてその軸回り方向に回動する傾転
変位および軸方向に移動する軸方向変位が可能なように
支持されている。各ディスク12,13のトラクション
面は枢軸18を中心とする円弧を、枢軸18と直角な軸
を中心に回転して得られる凹面形状となっている。
【0007】各入力ディスク12は、入力軸20にそれ
ぞれボールスプライン21,22によって回り止めがな
された状態でその軸方向に移動可能に取り付けられてい
る。
【0008】したがって各入力ディスク12は入力軸2
0と一体に回転する。この入力軸20は、エンジン等の
駆動源によって回転する駆動軸25に、ベアリング26
を介して回転自在に連結されている。
【0009】各出力ディスク13は、入力軸20にベア
リング30,31を介して回転自在に支持されている。
各出力ディスク13は、連結部材32によって連結さ
れ、互いに同期して回転する。連結部材32には出力ギ
ヤ33が設けられている。
【0010】第1のキャビティ11における入力ディス
ク12の背面側には押圧機構40が設けられ、この押圧
機構40はカムディスク41とローラ42とを備えてい
る。カムディスク41は、入力軸20に対して、スラス
トベアリング43を介して回動自在に支持されている。
カムディスク41と入力ディスク12の互いに対向する
面はそれぞれカム面44,45となっており、これらカ
ム面44,45間に複数のローラ42が挟み込まれてい
る。
【0011】各ローラ42がカム面44,45間に挟ま
れた状態で駆動軸25が回転すると、駆動軸25と一体
的にカムディスク41が回転し、各ローラ42を介して
第1のキャビティ11における入力ディスク12が出力
ディスク13の配置側に向って押圧されるとともに、入
力ディスク12がカムディスク41と一体的に回転す
る。
【0012】また、カムディスク41が受ける反力がス
ラストベアリング43を介して入力軸20に加わるた
め、第2のキャビティ14における入力ディスク12が
出力ディスク13に向って押圧される。
【0013】こうして駆動軸25からカムディスク41
を通して負荷が入力されて各入力ディスク12が回転
し、各入力ディスク12の回転力がパワーローラ15を
介して出力ディスク13に伝わり、出力ギヤ33を介し
て出力される。
【0014】各トラニオン17は、図8に示すように、
主部17aと、この主部17aの上下部に一体に形成さ
れた軸部17b,17cとからなる。軸部17b,17
cは、主部17aの一側面側に突出して枢軸18と同軸
的に配置している。
【0015】パワーローラ15は、トラニオン17の上
部の軸部17bと下部の軸部17cとの間に設けられ、
このパワーローラ15がトラニオン17の主部17aに
回転自在に取り付けられたピボットシャフト19により
回転自在に支持されている。
【0016】各トラニオン17の上下部の軸部17b,
17cは、変速機10のケーシング内の支持部46,4
7に設けられた上部のヨーク50および下部のヨーク5
1を介して支持されている。トラニオン17の軸部17
b,17cにはそれぞれニードル軸受53が設けられて
いる。これらニードル軸受53は外輪54、およびこの
外輪54の内周と軸部17b,17cの内周との間に介
装された転動体としての針状ころ55とからなる。そし
てこれらニードル軸受53がヨーク50,51に形成さ
れた円形の嵌合孔56内に嵌合され、これらニードル軸
受53を介して各トラニオン17がヨーク50,51に
対して回動自在に支持されている。
【0017】ヨーク50,51の中間部には円形の嵌合
孔57が形成され、この嵌合孔57が支持部46,47
に取り付けられた支軸58の外周に嵌合されている。
【0018】図9には上部および下部のヨーク50,5
1を示してあり、各キャビティ11,14内に配置され
た4個のトラニオン17の上下部の軸部17b,17c
がこれら上部および下部のヨーク50,51に形成され
た嵌合孔56によりそれぞれ支持され、これら上部およ
び下部のヨーク50,51がその4個のトラニオン17
の変速状態を安定させる役割を担っている。
【0019】各トラニオン17の軸部17cの下部には
プーリ59が設けられ、これらプーリ59間に各トラニ
オン17の相互を同期して傾転させる同期ケーブル60
が襷掛け状に掛け渡されている。
【0020】各トラニオン17の枢軸18にはそれぞれ
油圧シリンダ機構61が設けられ、これら油圧シリンダ
機構61が一つの制御弁(図示せず)を介して駆動され
るようになっている。
【0021】変速比の切換え時には、制御弁により各シ
リンダ機構61が駆動され、各トラニオン17が軸方向
に変位し、この変位に応じて各パワーローラ15の周面
と入力ディスク12および出力ディスク13のトラクシ
ョン面との当接部に作用する接線方向の力の向きが変化
する。そして、この力の向きの変化に伴ってトラニオン
17が軸回り方向に傾転し、この傾転変位によりパワー
ローラ15の周面と入力ディスク12および出力ディス
ク13のトラクション面との当接位置が変化し、入力軸
20と出力ギア33との間の回転速度比が変化する。一
つのトラニオン17の変位は制御弁に逐次フィードバッ
クされ、このフィードバックに基づいて各トラニオン1
7の変位量が変速指令に応じた量に制御されて変速比が
目標値に定まる。
【0022】各キャビティ11,14内に挿入されたト
ラニオン17は、一対ずつが左右に離間して互いに対向
している。ここで、その一方の左側のトラニオンをL、
他方の右側のトラニオンをRとすると、図10に示すよ
うに、その左側のトラニオンLと右側のトラニオンRと
では形状が異なっている。すなわち、一方のトラニオン
Lと他方のトラニオンRとでは、ピボットシャフト19
を挿入する挿入口19aの位置が異なっている。これは
負荷入力時に左右のパワーローラ15に生じるサイドス
リップの発生方向が左右で同一変速側となるようにする
ためである(図の場合は増速側)。
【0023】負荷入力時にパワーローラ15はピボット
シャフト19を中心に回動して首を振るが、トラニオン
L,Rの挿入口19aの位置がその左右のトラニオン
L,Rごとで異なるため、図11に破線で示すように左
右のパワーローラ15は互いに逆向き(トラニオンLで
は下側、トラニオンRでは上側)に移動する。
【0024】したがって、左右のトラニオンL,Rがパ
ワーローラ15から受ける荷重点の位置が異なり、トラ
ニオンL,Rの中心を基準として、トラニオンLでは荷
重点の位置が下側寄りに、トラニオンRでは上側寄りに
なる。
【0025】各キャビティ11,14における4個のト
ラニオンはヨーク50,51により、図12(A)に示
すS点とT点で支えられるが、左右のトラニオンL,R
のパワーローラ15から受ける荷重点の位置が異なるた
め、ヨーク50,51が受ける荷重の大きさは当然S点
とT点では異なってくる。
【0026】図12(B)に示すようにトラニオンLで
は荷重点が中心より下側になるためS点よりT点の方に
大きな荷重がかかり、トラニオンRでは逆にT点よりS
点の方に大きな荷重がかかる。すなわち、ヨーク50,
51に加わる荷重は左右で異なる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】このようにヨークに加
わる荷重は左右で異なるにもかかわらず、従来のトロイ
ダル型無段変速機におけるヨークとしては例えば特開平
11-173393号に示されているように、左右の形状が同じ
となっている。
【0028】このためヨークの変形が左右で不均一とな
り、これに伴いトラニオンとヨークの剛性が不均一とな
り、変速の安定性が低下し、またヨークが破損したりパ
ワーローラの軸受に偏荷重が加わって耐久寿命が低下す
るという問題がある。
【0029】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、ヨークの形状を左
右で異ならせることにより、トラニオンとヨークの剛性
を均一にして変速の安定性を得るとともに、ヨークの変
形を均等にすることで耐久寿命を延ばすことができるト
ロイダル型無段変速機を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、互いに対向して同軸的に配置さ
れた入出力ディスク間に、それぞれパワーローラを備え
るトラニオンが互いに対向して設けられ、これらトラニ
オンの上部の軸部が上部ヨークにより、下部の軸部が下
部ヨークによりそれぞれ支持され、負荷入力時に互いに
対向したトラニオンにその外側に向く荷重が加わるトロ
イダル型無段変速機において、前記各ヨークの、各トラ
ニオンの荷重を受ける部分の厚さや幅に関する形状を、
互いに対向した一方のトラニオンの荷重を受ける側と他
方のトラニオンの荷重を受ける側とで異なるようにした
ものである。
【0031】そして、請求項2の発明においては、各ヨ
ークの組み付け時の向きを所定の向きに規定するための
位置決め手段を設けたことを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】この発明においては、上部および
下部のヨーク50,51の各トラニオンL,Rの荷重を
受ける部分の形状を、その一方のトラニオンLの荷重を
受ける部分と他方のトラニオンRの荷重を受ける部分と
で異なるようにする。
【0033】いま、図1(A)に示すように、互いに対
向した一対のトラニオンL,Rのヨーク50,51に対
する支持点間距離を2Yとしたときに、負荷入力時には
前述のようにパワーローラが首振りの動作をするため
に、トラニオンL,Rがパワーローラから受ける荷重点
はトラニオンL,Rの中心Oよりyだけシフトする。こ
のときのモーメントの釣り合いから考えると、上下のヨ
ーク50,51がそのトラニオンL,Rから受ける荷重
,Rの比は、R:R=(Y−y):(Y+
y)となる。
【0034】そこで、このような荷重差を受けるヨーク
50,51を均等に変形させるために、図1(B)に示
すようにヨーク50,51のトラニオンL,Rからの荷
重を受ける部分(ヨークの外側部)だけを取り出して、そ
の厚さおよび幅に関する形状を変えるようにする。
【0035】まず、厚さのみを変える場合について述べ
る。
【0036】上部のヨーク50について考えると、上部
のヨーク50にはトラニオンLからRの荷重が加わ
り、トラニオンRからRの荷重が加わる。このときの
ヨーク50の左右部分[図1(B)の直方体]の最大曲げ
応力が等しくなるような厚さhを各々求める。
【0037】
【数1】
【0038】下部のヨーク51についても同様に考える
と、下部のヨーク51は上部のヨーク50とは左右逆の
関係となる。
【0039】このようなことから、この発明の第1の実
施形態として、図2に示すように、上部のヨーク50に
ついては、トラニオンLの荷重を受ける部分(図に平行
斜線で示すA部)の厚さを薄く(h)し、トラニオン
Rの荷重を受ける部分(図に平行斜線で示すB部)の厚
さを厚く(h)する。
【0040】下部のヨーク51については、トラニオン
Lの荷重を受ける部分(図に平行斜線で示すC部)の厚
さを厚く(h)し、トラニオンRの荷重を受ける部分
(図に平行斜線で示すD部)の厚さを薄く(h)す
る。
【0041】このようにヨーク50,51の左右での厚
さに関する形状を異ならせることにより、ヨーク50,
51の左右の荷重差を吸収することができる。これによ
り、トラニオンL,Rとヨーク50,51の剛性が均一
になり、変速の安定性が得られる。また、トラニオン
L,Rの変形を均等にすることができるため、ヨーク5
0,51等の寿命を延ばすことができる。
【0042】次に、幅のみを変える場合について述べ
る。
【0043】ヨーク50,51の左右部分[図1(B)
の直方体]の最大曲げ応力が等しくなるような幅bを各
々求める。
【0044】
【数2】
【0045】下部のヨーク51についても同様に考える
と、下部のヨーク51は上部のヨーク50と左右逆の関
係となる。
【0046】このようなことから、この発明の第2の実
施形態として、図3に示すように、上部のヨーク50に
ついては、トラニオンLの荷重を受ける部分(図に平行
斜線で示すA部)の幅を狭く(b)し、トラニオンR
の荷重を受ける部分(図に平行斜線で示すB部)の幅を
広く(b)する。
【0047】また、下部のヨーク51については、トラ
ニオンLの荷重を受ける部分(図に平行斜線で示すC
部)の幅を広く(b)し、トラニオンRの荷重を受け
る部分(図に平行斜線で示すD部)の幅を狭く(b
する。
【0048】このようにヨーク50,51の左右での幅
に関する形状を異ならせることにより、ヨーク50,5
1の左右の荷重差を吸収することができる。これによ
り、トラニオンL,Rとヨーク50,51の剛性が均一
になり、変速の安定性が得られる。また、トラニオン
L,Rの変形を均等にすることができるため、ヨーク5
0,51等の寿命を延ばすことができる。
【0049】さらに厚さと幅を変えることも可能であ
り、この場合について述べる。
【0050】ヨーク50,51の左右部分[図1(B)
の直方体]の最大曲げ応力が等しくなるような厚さhと
幅bの関係を求める。
【0051】
【数3】
【0052】このようにヨーク50,51の左右での厚
さおよび幅に関する形状を異ならせることにより、ヨー
ク50,51の左右の荷重差を吸収することができる。
これにより、トラニオンL,Rとヨーク50,51の剛
性が均一になり、変速の安定性が得られる。また、トラ
ニオンL,Rの変形を均等にすることができるため、ヨ
ーク50,51等の寿命を延ばすことができる。
【0053】ところで、図1に示すYとyの値がY=10
0mm、y=0.5mmのとき、 (Y−y):(Y+y)=99.5:100.5≒99:100 となり、ヨーク50,51の左右では約1%の荷重差が
生じることになる。したがって、この場合には、式
(1)によりヨーク50,51の厚さ(h)に関しては
左右で約1%の寸法差が生じるようにし、また式(2)
により幅(b)に関しては約0.5%の寸法差が生じるよ
うにする。
【0054】以上述べたようにヨーク50,51の左右
の厚みや幅に関する形状を変えることにより、変速の安
定性が得られ、またヨーク50,51等の寿命を延ばす
ことができる。
【0055】ここで、もし誤ってヨーク50,51の左
右の方向を間違えてヨーク50,51を組み付けたよう
な場合には逆に変速の安定性が失われ、またヨーク5
0,51等の寿命も短くなってしまう。
【0056】そこで、図4には、ヨーク50,51の左
右の方向を間違えることなく、ヨーク50,51を所定
の方向に向けて組み付けることが可能な位置決め手段を
備えるトロイダル型無段変速機を示してある。
【0057】このトロイダル型無段変速においては、上
部のヨーク50の片面でその中心に対して左右のいずれ
か一方側に偏位した位置にピン穴状の凹部50aが形成
され、また支持部46にその凹部50aに対応するピン
状の凸部46aが形成されている。そしてそのヨーク5
0の凹部50aが支持部46の凸部46aに嵌合したと
きに、ヨーク50が所定の方向を向くようになってい
る。
【0058】下部のヨーク51の片面には、その中心に
対して左右のいずれか一方側に偏位し、かつ上部のヨー
ク50の凹部50aとは点対称となる関係位置にピン穴
状の凹部51aが形成され、また支持部47にその凹部
51aに対応するピン状の凸部47aが形成されてい
る。そしてそのヨーク51の凹部51aが支持部47の
凸部47aに嵌合したときに、ヨーク51が所定の方向
を向くようになっている。
【0059】このような構成によれば、ヨーク50,5
1を組み付ける際に、凹部50a,51aとこれに対応
する凸部46a,47aとが嵌合しない限り、ヨーク5
0,51が凸部46a,47aと干渉してその組み付け
が達成できず、したがって凹部50a,51aと凸部4
6a,47aとが嵌合するようにヨーク50,51を所
定の方向に向けて組み付けることになり、これによりヨ
ーク50,51の組み付けの間違いを確実に防止するこ
とができる。そしてこの場合、上部のヨーク50を同一
平面状で180°回転させると凹部50aの位置が下部の
ヨーク51の凹部51aの位置と合致する関係にあるか
ら、上部および下部のヨーク50,51として同一の共
通のヨークを用いることが可能となる。
【0060】図5には他の位置決め手段を示してあり、
ヨーク50,51の前後方向に並ぶ一方の嵌合孔57と
他方の嵌合孔57との内径の大きさ、およびその一方の
嵌合孔57が嵌合する支軸58と他方の嵌合孔57が嵌
合する支軸58のそれぞれの外径の大きさがその嵌合孔
57に対応する大きさとなっている。そして上部のヨー
ク50と下部のヨーク51とではその前後の関係が逆と
なっている。そして互いに対応する嵌合孔57と支軸5
8とが嵌合したときに、ヨーク50,51が所定の方向
を向くようになっている。
【0061】このような場合においても、互いに対応す
る嵌合孔57と支軸58とが嵌合しない限り、ヨーク5
0,51が支軸58と干渉してその組み付けが達成でき
ず、したがって互いに対応する嵌合孔57と支軸58と
が嵌合するようにヨーク50,51を所定の方向に向け
て組み付けることになり、これによりヨークの組み付け
の間違いを防止することができる。
【0062】ただこの場合、ヨーク50,51を上下反
転して取り付けてしまうと、ヨーク50,51の左右が
逆となってしまう。このため少なくとも一方の嵌合孔5
7の周縁に、図6に示すように、ヨーク50,51の片
面側に偏位して突起57aを設け、この突起57aによ
りヨーク50,51の反転状態での取り付けを防止する
ことができるようにすればよい。
【0063】また、この例の場合においても、上部のヨ
ーク50を同一平面状で180°回転させると大きさの異
なる嵌合孔57の位置が下部のヨーク51の嵌合孔57
の位置と合致する関係にあるから、上部および下部のヨ
ーク50,51として同一の共通のヨークを用いること
が可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ヨークの左右での荷重差を吸収してその変形を均等化さ
せることができ、これによりトラニオンとヨークの剛性
を均一にして変速の安定性が得られ、またヨークやパワ
ーローラ等の耐久寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の理論を説明するための説明図。
【図2】この発明の第1の実施形態を説明するための説
明図。
【図3】この発明の第2の実施形態を説明するための説
明図。
【図4】ヨークの向きを規定する位置決め手段の構成を
示す説明図。
【図5】ヨークの向きを規定する位置決め手段の他の構
成を示す説明図。
【図6】その位置決め手段の構成の一部を拡大して示す
断面図。
【図7】トロイダル型無段変速機の構造を示す断面図。
【図8】そのトロイダル型無段変速機のトラニオンの配
置部分の構造を示す断面図。
【図9】そのトラニオンを支持する上部および下部のヨ
ークを示す平面図。
【図10】対をなすトラニオンの形状の違いを説明する
ための断面図。
【図11】そのトラニオンに設けられたパワーローラの
移動の違いを説明するための説明図。
【図12】ヨークが受ける荷重の違いを説明するための
説明図。
【符号の説明】
10…トロイダル型無段変速機 11,14…キャビティ 12…入力ディスク 13…出力ディスク 15…パワーローラ 17…トラニオン(L,R) 17b,17c…軸部 19…ピボットシャフト 56,57…嵌合孔 58…支軸 20…入力軸 50,51…ヨーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向して同軸的に配置された入出力
    ディスク間に、それぞれパワーローラを備えるトラニオ
    ンが互いに対向して設けられ、これらトラニオンの上部
    の軸部が上部ヨークにより、下部の軸部が下部ヨークに
    よりそれぞれ支持され、負荷入力時に互いに対向したト
    ラニオンにその外側に向く荷重が加わるトロイダル型無
    段変速機において、 前記各ヨークは、各トラニオンの荷重を受ける部分の形
    状が、互いに対向した一方のトラニオンの荷重を受ける
    側と他方のトラニオンの荷重を受ける側とで異なってい
    ることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のトロイダル型無段変速機
    において、各ヨークの組み付け時の向きを所定の向きに
    規定するための位置決め手段を備えていることを特徴と
    するトロイダル型無段変速機。
JP2001151135A 2001-05-21 2001-05-21 トロイダル型無段変速機 Pending JP2002340121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001151135A JP2002340121A (ja) 2001-05-21 2001-05-21 トロイダル型無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001151135A JP2002340121A (ja) 2001-05-21 2001-05-21 トロイダル型無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002340121A true JP2002340121A (ja) 2002-11-27

Family

ID=18996039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001151135A Pending JP2002340121A (ja) 2001-05-21 2001-05-21 トロイダル型無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002340121A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052606A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nsk Ltd 電動式パワーステアリング装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052606A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nsk Ltd 電動式パワーステアリング装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0374667A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2001116097A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3879913B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2002340121A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH11303961A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH10205599A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007162897A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007292145A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2001182793A (ja) トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造
JP3427652B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH0942401A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3675120B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5895463B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3758139B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2004092665A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4378670B2 (ja) トロイダル無段変速機及びその組立方法
JP3734149B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3758146B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007332981A (ja) トロイダル型無段変速機の組立治具および組立方法
JP2008051157A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH11173393A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4941714B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2006112518A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4770673B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3778054B2 (ja) トロイダル型無段変速機のトラニオン支持装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090630