JP2002339172A - 紡績方法 - Google Patents

紡績方法

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JP2002339172A
JP2002339172A JP2001145958A JP2001145958A JP2002339172A JP 2002339172 A JP2002339172 A JP 2002339172A JP 2001145958 A JP2001145958 A JP 2001145958A JP 2001145958 A JP2001145958 A JP 2001145958A JP 2002339172 A JP2002339172 A JP 2002339172A
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JP
Japan
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fiber
guide shaft
constituting
average fiber
hollow guide
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Application number
JP2001145958A
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English (en)
Inventor
Teruo Nakayama
輝男 中山
Takashi Yoshioka
孝 吉岡
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】旋回気流を発生させる紡績ノズル部材2’
と中空ガイド軸体部材2”とからなる紡績部2により紡
績糸yを製造する紡績方法において、ドラフト部1に供
給される繊維束11を、平均繊維長の異なる複数種類の
繊維群を混合した混合繊維束とするとともに、前記ドラ
フト部を構成するフロントローラー1dのニップ点P1
と前記中空ガイド軸体部材2”を構成する中空ガイド軸
体2jの先端2j1との距離Lを、前記混合繊維束を構
成する複数種類の繊維群のうち、平均繊維長の最も長い
繊維群の平均繊維長の1/2以下としたものである。 【効果】平均繊維長の最も長い繊維群を構成する全ての
繊維の少なくとも先端部が、確実に、紡績糸の中心部に
位置し、表面が全て、平均繊維長の最も短い繊維群を構
成する繊維により覆われた、扱きに強い完全な二層構造
糸を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋回空気流を利用
して紡績糸を製造する紡績方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フロントローラーのニップ点と紡
績ノズル部材とともに紡績部を構成する非回転の中空ガ
イド軸体の先端との距離より長い繊維と、上記距離より
短い繊維との混合スライバとを用いて、フロントローラ
ーのニップ点と中空ガイド軸体の先端との距離より長い
繊維を芯繊維とし、フロントローラーのニップ点と中空
ガイド軸体の先端との距離より短い繊維を巻き付き繊維
とするような紡績糸を製造するようにした紡績方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の紡績方
法においては、混合スライバを構成する繊維群のうち、
平均繊維長の長い繊維群の平均繊維長と、フロントロー
ラーのニップ点と中空ガイド軸体の先端との距離との差
が小さいため、その繊維群を構成する繊維の先端部が、
確実に、紡績糸の中心部に位置しない(芯繊維にならな
い。)という問題があった。即ち、平均繊維長の長い繊
維群を構成する繊維の先端部を、確実に、中心部に寄せ
ることができず、その繊維が表面に露出した、不完全な
二層構造糸が生成されることがあるという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、上述した従来の紡績方法
が有する課題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、旋回気流を発生させる紡績ノズル部
材と中空ガイド軸体部材とからなる紡績部により紡績糸
を製造する紡績方法において、第1には、ドラフト部に
供給される繊維束を、平均繊維長の異なる複数種類の繊
維群を混合した混合繊維束とするとともに、前記ドラフ
ト部を構成するフロントローラーのニップ点と前記中空
ガイド軸体部材を構成する中空ガイド軸体の先端との距
離を、前記混合繊維束を構成する複数種類の繊維群のう
ち、平均繊維長の最も長い繊維群の平均繊維長の1/2
以下としたものであり、第2には、ドラフト部を構成す
るフロントローラーのニップ点と中空ガイド軸体の先端
との距離を、平均繊維長の最も短い繊維群の平均繊維長
より短くしたものであり、第3には、平均繊維長の最も
長い繊維群が、中心部に位置する混合繊維束を、ドラフ
ト部に供給するようにしたものであり、第4には、旋回
気流を発生させる紡績ノズル部材と中空ガイド軸体部材
とからなる紡績部により紡績糸を製造する紡績方法にお
いて、ドラフト部に供給される繊維束を、平均繊維長の
異なる複数種類の繊維群を混合した混合繊維束とすると
ともに、平均繊維長の最も長い繊維群を構成する繊維の
後端部がフロントローラーにニップされた状態で、その
先端から略半分が中空ガイド軸体内に挿入されていると
ともに、フロントローラーのニップから解放された後端
部が、平均繊維長の最も短い繊維群を構成する繊維を巻
き付けながら後続の繊維に巻き付くように構成したもの
である。
【0006】
【実施例】先ず最初に、図1及び図2を用いて、本発明
の紡績方法が適用される紡績装置について概説する。
【0007】1は、バックローラー1a、サードローラ
ー1b、エプロン1c’が張設されたセカンドローラー
1c及びフロントローラー1dからなる、一例としての
4線式のドラフト部であり、2は、後述する旋回気流を
利用して糸を生成する紡績部である。3は、ニップロー
ラー3aとデリベリローラー3bとにより糸yを挟持し
て、下方に送る糸送り部であり、4は、糸ガイドであ
り、5は、常時、吸引状態にある、糸貯留部材としての
スラックチューブであり、6は、ヤーンクリアラーであ
る。7は、クレードルアーム8により把持されているボ
ビン9に糸yが巻回されたパッケージであり、パッケー
ジ7は、フリクションローラー10に接触することによ
り回転されるように構成されている。そして、ドラフト
部1、紡績部2、糸送り部3、吸引部材4、スラックチ
ューブ5、ヤーンクリアラー6は、上流側から下流側に
沿って配設されている。
【0008】次に、図2を用いて、紡績ノズル部材2’
と中空ガイド軸体部材2”とからなる紡績部2の一例を
説明する。
【0009】2aは、内周面の接線方向に複数の空気噴
射孔2a1を有するノズルブロックであり、2bは、繊
維導入孔2b1と、フロントローラー1dと反対側にガ
イドピン2b2を有する繊維導入ブロックである。ノズ
ルブロック2aと繊維導入ブロック2bとは、フレーム
2c、スペーサー2d及びノズルハウジング2eにより
支持されている。ノズルハウジング2eの内周面とノズ
ルブロック2aの外周面との間には環状の空気室2fが
形成されており、ノズルハウジング2eには、空気室2
fに連通する連通孔2e1が穿設されており、連通孔2
e1は、図示されていない圧縮空気供給源に連結されて
いる。2gは、ノズルブロック2aのフランジ2a2と
ノズルハウジング2eとの間に配設されたパッキンであ
り、2hは、繊維導入ブロック2bの外周面とノズルブ
ロック2aとノズルハウジング2eとにより形成された
凹部2iに嵌着されているパッキンである。
【0010】2jは、その先端2j1が、繊維導入ブロ
ック2bのガイドピン2b2に近接して配置された非回
転の中空ガイド軸体であり、中空ガイド軸体2jは、フ
レーム2cと接離可能な軸体支持ブロック2kに取着さ
れている。2mは、フレーム2cと軸体支持ブロック2
kとの間に形成された空気室であり、空気室2mは、フ
レーム2cに形成された吸引孔2c1を介して、図示さ
れていない弱い吸引圧で空気を吸引する空気吸引源に連
結されており、紡績中は、ノズルブロック2aの空気噴
射孔2a1から噴出される空気の逃げ孔として機能する
とともに、紡績中に空気室内に発生する浮遊繊維等を吸
引除去する機能をするものである。中空ガイド軸体2j
が取着されている軸体支持ブロック2kは、ノズルブロ
ック2a等が取着されているフレーム2cと、合体或い
は分離できるように構成されている。
【0011】次に、上述した紡績ノズル部材2’と中空
ガイド軸体部材2”とからなる紡績部2による糸yの生
成過程について概説する。
【0012】ドラフト部1のフロントローラー1dから
送出されるドラフトされた繊維束11は、ノズルブロッ
ク2aに穿設された空気噴射孔2a1からの噴出空気の
作用で発生している繊維導入ブロック2bの繊維導入孔
2b1付近の吸引空気流によって、繊維導入ブロック2
bの繊維導入孔2b1を経て、ノズルブロック2aの紡
績室2a3内に吸い込まれる。
【0013】ノズルブロック2a内に吸い込まれた繊維
束11を構成する繊維は、繊維導入ブロック2bのガイ
ドピン2b2の周囲に沿って送られ、中空ガイド軸体2
jの先端2j1付近において繊維は、ノズルブロック2
aの空気噴射孔2a1から噴出され中空ガイド軸体2j
の先端2j1付近において高速で旋回している旋回気流
の作用を受け、繊維束11から分離されながら旋回気流
の方向に加撚される。また、旋回気流により掛けられた
一部の撚りは、フロントローラー1d方向へ伝播しよう
とするが、ガイドピン2b2によってその伝播が阻止さ
れるので、フロントローラー1dから送りだされる繊維
束11が上記撚りによって撚り込まれることがない。上
記のように加撚された繊維は、糸yに順次生成され、中
空ガイド軸体2jの中空通路2j2を通り、その後、糸
送り部3を構成するニップローラー3aとデリベリロー
ラー3bとにより挟持されて下方に送られる。次いで、
糸yは、糸ガイド4及びスラックチューブ5を経て、ヤ
ーンクリアラー6に挿通され、次いで、フリクションロ
ーラー10に接触し回転しているパッケージ7に巻き取
られる。
【0014】本実施例においては、紡績時における撚り
の収束点が、フロントローラー1dから離れた位置(中
空ガイド軸体2jの先端2j1)にあるため、ドラフト
部1に供給される繊維束11の形態に関係なく、繊維長
の長い繊維が、中心に寄り、繊維長の短い繊維が、その
周囲に巻き付くという特徴を有する。そこで、ドラフト
部1に供給される繊維束11を、平均繊維長の異なる複
数種類の繊維群の混合繊維束11とするとともに、フロ
ントローラー1dのニップ点P1と中空ガイド軸体2j
の先端2j1との距離Lが、混合繊維束11を構成する
複数種類の繊維群のうち、平均繊維長の最も長い種類の
繊維群の平均繊維長の1/2以下となるように構成され
ている。
【0015】例えば、混合繊維束11を、38mmに等
長カットされたポリエステル繊維群(平均繊維長は38
mm)と、平均繊維長が、20mm程度の綿繊維群(全
ての繊維の繊維長は等しくなく、所定の分布を有してい
る。)との2種類の繊維群とにより構成する。そして、
フロントローラー1dのニップ点P1と中空ガイド軸体
2jの先端2j1との距離Lを、ポリエステル繊維群の
平均繊維長の1/2である19mmとする。混合繊維束
11として、熱膨張率(収縮率)が大きく異なる組み合
わせのものを使用した場合、仕上げ行程での加熱によ
り、二層構造糸の芯繊維の方を大きく膨張させて、巻き
付き繊維の巻き付きを確実にすることができる。
【0016】次に、図3を用いて、フロントローラー1
dから繊維導入ブロック2bの繊維導入孔2b1に入
り、空気噴射孔2a1からの噴出空気により旋回気流が
発生しているノズルブロック2aの紡績室2a3に導入
された混合繊維束11を構成する平均繊維長が38mm
のポリエステル繊維(図3において、実線で示されてい
る。)f1と、綿繊維(図3において、点線で示されて
いる。)f2の挙動について説明する。
【0017】ポリエステル繊維f1は、フロントローラ
ー1dのニップ点P1と中空ガイド軸体2jの先端2j
1との距離L(19mm)の倍である長さ38mmであ
る。従って、ポリエステル繊維f1は、後端部がフロン
トローラー1dにニップされた状態で、先端から略半分
が、中空ガイド軸体2jの中空通路2j2に挿入される
ことになる。このように、後端部がフロントローラー1
dにニップされ、先端から略半分が、中空ガイド軸体2
jの中空通路2j2に挿入された状態のポリエステル繊
維f1は、先端部及び後端部が共に拘束状態となるの
で、紡績室2a3の旋回気流により加撚されるようなこ
とがなく、互いに、略平行な状態を維持している。しか
しながら、このように、後端部がフロントローラー1d
にニップされているポリエステル繊維f1は、その後端
がフロントローラー1dによるニップから解放された瞬
間に、旋回気流により、その後端部が傘状に開いて、中
空ガイド軸体2jの先端2j1付近の外周面2j3に沿
うように反転し、後続する繊維の周囲に巻き付きなが
ら、中空ガイド軸体2jの中空通路2j2内に引き込ま
れる。
【0018】一方、平均繊維長が、20mm程度の綿繊
維群を構成する綿繊維f2の一部(繊維長が、距離Lよ
り短いもの)は、先端部が、中空ガイド軸体2jの中空
通路2j2に挿入される前に、後端が、フロントローラ
ー1dのニップから解放される。従って、このような、
繊維長が距離Lより短い綿繊維f2は、後端がフロント
ローラー1dのニップから解放された直後に、無拘束繊
維となり得るが、後端がフロントローラー1dのニップ
から解放されたポリエステル繊維f1は、この無拘束繊
維を後端部に巻き付けながら、後続の繊維に巻き付くの
で、無拘束繊維の発生が抑制される。また、綿繊維f2
の一部(繊維長が、距離Lより長いもの)は、ある瞬間
において、その先端部f2’が、中空ガイド軸体2jの
中空通路2j2に少し挿入され、後端部f2”が、中空
ガイド軸体2jの先端2j1付近の外周面2j3に沿う
ように配置され、屈曲されている(以下、その先端部f
2’が、中空ガイド軸体2jの中空通路2j2に挿入さ
れ、後端部f2”が、中空ガイド軸体2jの先端2j1
付近の外周面2j3に沿うように配置され、屈曲されて
いる繊維を、反転繊維という。)とともに、空気噴射孔
2a1からの噴出空気により発生している旋回気流によ
り、中空ガイド軸体2jの先端2j1に沿って、周方向
に旋回している。このような、繊維長が距離Lより短い
綿繊維f2及び繊維長が距離Lより長い綿繊維f2は、
ポリエステル繊維f1の後端部に絡みながら、周囲に巻
き付いて巻き付き繊維となる。
【0019】上述したように、ポリエステル繊維f1の
後端部に絡みながら、綿繊維f2が巻き付くことによ
り、平均繊維長が短く、ファイバーロス(糸にならず、
空気流により外部に飛ばされてしまう繊維)になり易い
綿繊維f2を、確実に、巻き付き繊維とすることができ
る。また、ポリエステル繊維f1の先端部が、紡績糸の
中心部に強く拘束され、且つ、ポリエステル繊維f1の
後端部と綿繊維f2とが絡み合って強く結合しているた
め、長手方向の扱きに強い(扱いても巻き付き繊維であ
る綿繊維f2が、長手方向にずれ難い)紡績糸となる。
【0020】また、上述したフロントローラー1dのニ
ップ点P1と中空ガイド軸体2jの先端2j1との距離
Lを、ポリエステル繊維f1の平均繊維長の1/2以下
とすることにより、上述したように、ポリエステル繊維
f1の後端部がフロントローラー1dにニップされた状
態で、先端から略半分が、中空ガイド軸体2jの中空通
路2j2に挿入されるので、中空ガイド軸体2jの中空
通路2j2に挿入されている略平行な部分(先端部)
が、確実に、紡績糸の中心部に位置することになり、従
って、ポリエステル繊維f1の少なくとも先端部が、確
実に、中心部に位置し、表面の巻き付き繊維が、全て、
綿繊維f2となる完全な二層構造糸が生成できる。
【0021】フロントローラー1dのニップ点P1と中
空ガイド軸体2jの先端2j1との距離Lが、ポリエス
テル繊維f1の平均繊維長の1/2を越えると、ポリエ
ステル繊維f1の先端部が、中心部からずれて位置し、
綿繊維f2の表面に露出するポリエステル繊維f1が生
じることになる。上記の距離Lをいくら短くしても、距
離Lがゼロでない限り、上述したように、ポリエステル
繊維f1は、その後端がフロントローラー1dによるニ
ップから解放された瞬間に、旋回気流により、その後端
部が傘状に広がって反転し巻き付くと考えられる。しか
しながら、平均繊維長の短い綿繊維f2を取り込みなが
ら巻き付くため、ポリエステル繊維f1の後端部は、全
て、綿繊維f2により覆われることになり、従って、紡
績糸の表面に、ポリエステル繊維f1の後端部(巻き付
き部分)が露出することがない。但し、うまく後端部が
反転しなかったポリエステル繊維f1は、紡績糸の長手
方向と略平行のまま、中心部に位置することになる。
【0022】更に、上述したフロントローラー1dのニ
ップ点P1と中空ガイド軸体2jの先端2j1との距離
Lは、綿繊維f2の平均繊維長より短くなっているた
め、綿繊維f2の後端が、フロントローラー1dのニッ
プから解放された時点では、その先端部の少しが、中空
ガイド軸体2jの中空通路2j2に挿入された状態(拘
束された状態)となる。しかしながら、距離Lが、綿繊
維f2の平均繊維長より、少し短いだけの場合(綿繊維
f2の平均繊維長が、距離Lより、少しだけ長い場
合)、綿繊維f2の繊維長には、所定のばらつきがある
ため、綿繊維f2の中には、後端が、フロントローラー
1dのニップから解放された時点で、中空ガイド軸体2
jの中空通路2j2に挿入されていないものもある。し
かし、綿繊維f2は、ポリエステル繊維f1の後端部に
絡み合って巻き付くため、ファイバーロスとはならず、
紡績糸の長手方向の全長に亘たって、綿繊維f2が効率
よく周囲に巻き付いた二層構造糸を生成することができ
る。
【0023】上述したように、フロントローラー1dの
ニップ点P1と中空ガイド軸体2jの先端2j1との距
離Lを、綿繊維f2の平均繊維長より短くすることによ
り、綿繊維f2の一部(距離Lより、繊維長の長いも
の)については、後端が、フロントローラー1dのニッ
プから解放された時点で、既に、その先端部は、中空ガ
イド軸体2jの中空通路2j2に挿入(拘束)されてい
るため、綿繊維f2の先端部は、紡績糸の中心部に強く
拘束される。一方、他の綿繊維f2(距離Lより、繊維
長の短いもの)は、それらの先端部が、芯繊維となった
綿繊維f2と絡み付くとともに、上述したように、ポリ
エステル繊維f1の後端部に絡み付くので、より扱きに
強い(綿繊維f2が、長手方向にずれ難い)紡績糸が生
成できることになる。
【0024】上述した混合繊維束11を構成する平均繊
維長が38mmのポリエステル繊維群と、平均繊維長
が、20mm程度の綿繊維群との混合割合は、適宜、設
定することができるが、製造された糸のソフトさや風合
い等から、ポリエステル繊維が40%前後で、綿繊維が
60%前後が好ましい。
【0025】上述した混合繊維束11は、平均繊維長が
38mmのポリエステル繊維からなる適当数のポリエス
テル繊維束と、綿繊維からなる適当数の繊維束を、共
に、上述した紡績方法を実施する空気紡績機の前工程で
ある練条機に供給することにより製造することができ
る。この際、図4に示されているように、芯繊維となる
ポリエステル繊維束11aを、練条機のドラフト部12
の中央部に配置し、巻き付き繊維となる綿繊維からなる
繊維束11bを、ポリエステル繊維束11aを挟んで、
その両側に配置することにより、中心部に、ポリエステ
ル繊維の先端部が位置し、その周囲に綿繊維が位置する
混合繊維束11を製造することができるので、このよう
な混合繊維束11を使用することにより、より確実に、
芯繊維がポリエステル繊維で、その周囲に、綿繊維が巻
き付いた二層構造糸を製造することができる。なお、図
4には、一例として、バックローラー12aとサードロ
ーラー12bとセカンドローラー12cとフロントロー
ラー12dとから構成されているドラフト部12が示さ
れており、また、13は、フロントローラー12dの下
流側の近傍に配設されたラッパ状のガイド部材である。
【0026】フロントローラー1dのニップ点P1と中
空ガイド軸体2jの先端2j1との距離Lを、平均繊維
長が最も長い繊維、即ち、平均繊維長が38mmのポリ
エステル繊維の1/2以下とするとともに、平均繊維長
が最も短い繊維、即ち、綿繊維の平均繊維長より短くす
ることもできる。
【0027】上述した例では、先端が中空ガイド軸体2
jの先端位置にあるガイドピン2b2により、フロント
ローラ1dを出た後の繊維を中空ガイド軸体2jの中空
通路2j2内に案内するようにしているが、繊維を中空
ガイド軸体2jの中空通路2j2内に確実に案内できれ
ば、このガイドピン2b2を不要にすることもできる。
また、ガイドピン2b2の外面に沿って繊維が案内され
る例を説明したが、ガイドピン2b2の代わりに、所定
の繊維案内空間を内部に有するガイド部材を設け、その
ガイド部材の内面に沿って繊維が中空ガイド軸体2jの
中空通路2j2内に案内されるようにしてもよい。その
場合、ガイド部材の先端(下流側端)は中空ガイド軸体
2j2の先端位置にあることが好ましい。また、繊維案
内空間は、下流側に向かって次第に狭くなるように構成
することが好ましい。更に、間隔を持って複数のガイド
部材片を配置し、それら複数のガイド部材片により囲ま
れた空間を繊維案内空間とすることが好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明した構成を有してい
るので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0029】フロントローラーのニップ点と中空ガイド
軸体の先端との距離を、平均繊維長の最も長い繊維群の
平均繊維長の1/2以下としたので、平均繊維長の最も
長い繊維群を構成する全ての繊維の少なくとも先端部
が、確実に、紡績糸の中心部に位置し、表面が全て、平
均繊維長の最も短い繊維群を構成する繊維により覆われ
た、扱きに強い完全な二層構造糸を製造することができ
る。例えば、平均繊維長の長い合成繊維の繊維群と、そ
れより平均繊維長の短い天然繊維の繊維群との2種類の
繊維群から、二層構造糸を製造する場合、合成繊維の一
部が、表面に表れることがなく、表面上の全ての巻き付
き繊維を天然繊維とし、ソフトで風合いの良好な二層構
造糸を製造することができる。
【0030】フロントローラーのニップ点と中空ガイド
軸体の先端との距離を、平均繊維長の最も長い繊維群の
平均繊維長の1/2以下とするとともに、前記距離を、
平均繊維長の最も短い繊維群の平均繊維長より短くした
ので、平均繊維長の最も短い繊維群の一部の繊維につい
て、後端がニップから解放された時点で、既に、先端部
の少しが中空ガイド軸体内に挿入(拘束)された状態が
でき、従って、その先端部が紡績糸の中心部に強く拘束
され、より扱きに強い紡績糸が生成できる。
【0031】平均繊維長の最も長い繊維群が中心部に位
置する混合繊維束を、ドラフト部に供給するようにした
ので、平均繊維長の最も長い繊維群を構成する繊維の少
なくとも先端部を、更に確実に、紡績糸の中心部に位置
させることができる。
【0032】平均繊維長の最も長い繊維群を構成する繊
維の後端部がフロントローラーにニップされた状態で、
その先端から略半分が中空ガイド軸体内に挿入されてい
るとともに、フロントローラーのニップから解放された
後端部が、平均繊維長の最も短い繊維群を構成する繊維
を巻き付けながら後続の繊維に巻き付くようにしたの
で、平均繊維長の最も長い繊維群を構成する全ての繊維
の少なくとも先端部が、確実に、紡績糸の中心部に位置
し、表面が全て、平均繊維長の最も短い繊維群を構成す
る繊維により覆われた、扱きに強い完全な二層構造糸を
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の紡績方法が適用される一例とし
ての紡績装置の概略側面図である。
【図2】図2は本発明の紡績方法が適用される一例とし
ての紡績装置の紡績部の垂直断面図である。
【図3】図3は本発明の紡績方法により製造される紡績
糸の生成過程を説明するための紡績部等の模擬的斜視図
である。
【図4】図4は本発明の紡績方法が適用される一例とし
ての紡績装置に供給される繊維束を製造するための練条
機のドラフト部等の部分斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・ドラフト部 2・・・・・・・・・紡績部 2’・・・・・・・・紡績ノズル部材 2”・・・・・・・・中空ガイド軸体部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回気流を発生させる紡績ノズル部材と中
    空ガイド軸体部材とからなる紡績部により紡績糸を製造
    する紡績方法において、ドラフト部に供給される繊維束
    を、平均繊維長の異なる複数種類の繊維群を混合した混
    合繊維束とするとともに、前記ドラフト部を構成するフ
    ロントローラーのニップ点と前記中空ガイド軸体部材を
    構成する中空ガイド軸体の先端との距離を、前記混合繊
    維束を構成する複数種類の繊維群のうち、平均繊維長の
    最も長い繊維群の平均繊維長の1/2以下としたことを
    特徴とする紡績方法。
  2. 【請求項2】上記ドラフト部を構成するフロントローラ
    ーのニップ点と上記中空ガイド軸体の先端との距離を、
    平均繊維長の最も短い繊維群の平均繊維長より短くした
    ことを特徴とする請求項1に記載の紡績方法。
  3. 【請求項3】平均繊維長の最も長い繊維群が、中心部に
    位置する混合繊維束を、上記ドラフト部に供給すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紡績方法。
  4. 【請求項4】旋回気流を発生させる紡績ノズル部材と中
    空ガイド軸体部材とからなる紡績部により紡績糸を製造
    する紡績方法において、ドラフト部に供給される繊維束
    を、平均繊維長の異なる複数種類の繊維群を混合した混
    合繊維束とするとともに、平均繊維長の最も長い繊維群
    を構成する繊維の後端部がフロントローラーにニップさ
    れた状態で、その先端から略半分が中空ガイド軸体内に
    挿入されているとともに、フロントローラーのニップか
    ら解放された後端部が、平均繊維長の最も短い繊維群を
    構成する繊維を巻き付けながら後続の繊維に巻き付くよ
    うにしたことを特徴とする紡績方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8173740B2 (en) 2006-11-20 2012-05-08 Tsrc (Usa) Investment Corporation Styrene tetrablock copolymers and polymer blend compositions based upon such copolymers
CN111793872A (zh) * 2020-07-09 2020-10-20 苏州市星京泽纤维科技有限公司 一种细旦涡流纺纱线及纺纱工艺

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