JP2002338701A - 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板 - Google Patents

光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板

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JP2002338701A
JP2002338701A JP2001148899A JP2001148899A JP2002338701A JP 2002338701 A JP2002338701 A JP 2002338701A JP 2001148899 A JP2001148899 A JP 2001148899A JP 2001148899 A JP2001148899 A JP 2001148899A JP 2002338701 A JP2002338701 A JP 2002338701A
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bis
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hydroxyphenyl
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Shinji Kono
伸二 河野
Tomiyoshi Izumi
冨美 和泉
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シルバーストリークの発生が少なく、かつ成
形時の計量時間を短縮できハイサイクル化が可能な光学
用成形材料としてのポリカーボネート樹脂ペレットを提
供する。 【解決手段】 ペレットの嵩密度が0.72kg/L以
上であるポリカーボネート樹脂ペレットより成ることを
特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用成形材料、
例えば音声信号や画像信号等、各種の情報信号を記録す
るための光記録媒体を製造するのに適した樹脂成形材料
およびそれから得られる基板並びに記録媒体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光の照射により情報の記録・再生
をおこなう光ディスクとしては、デジタルオーディオデ
ィスク(いわゆるコンパクトディスク)、光学式ビデオ
ディスク(いわゆるレーザディスク)、各種追記型ディ
スク、光磁気ディスク、相変化ディスク等が実用化され
ている。このうち、コンパクトディスク(CD)やレー
ザディスクは、再生専用(Read Only Mem
ory:ROM)型の光ディスクである。これらの光デ
ィスクは、一般に透明基板上に、情報信号に対応したピ
ットが凹凸形状で形成され、この上にAl反射層が40
nm以上の厚さで製膜されている。このような光ディス
クでは、ピットで生じる光干渉による反射率変化を検出
することにより情報信号が再生される。
【0003】一方、追記型光ディスクは、ユーザによっ
て任意情報の書き込みが可能なR(Recordabl
e)型の光ディスクであり、光磁気ディスクおよび相変
化型ディスクは、繰り返し任意情報の書き込みが可能な
RAM(Random Acceess Memor
y)型の光ディスクである。すなわち、R型光ディスク
は、透明基板上に、レーザ光の照射によって不可逆的に
光学特性が変化したり凹凸形状が形成される追記型の記
録層にて構成される。この記録層としては、例えばレー
ザ光の照射による加熱で分解し、その光学定数が変化す
るとともに、体積変化によって基板の変形を生じさせる
シアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の有機色素等が
用いられる。
【0004】光磁気ディスクは、ユーザによって情報の
書き込みおよび消去を繰り返しおこなうことができる、
書き換え可能型の光ディスクであり、透明基板上に、T
b−Fe−Co非晶質合金薄膜などの磁気光学効果(例
えばカー効果)を有する垂直磁化膜が形成されて構成さ
れる。この光磁気ディスクでは、情報信号に対応して垂
直磁化膜の微小領域を上向きあるいは下向きに磁化する
ことにより記録ピットが形成される。そして、反射光で
の直線偏光の回転角θk(カー回転角)が垂直磁化膜の
磁化の向きによって異なることを利用して情報信号が再
生される。
【0005】相変化ディスクは、光磁気ディスク同様に
書き換え可能型のディスクであり、例えば初期状態で結
晶状態を呈し、レーザ光が照射されることでアモルファ
ス状態に相変化する、Ge−Sb−Te相変化材料等が
用いられる。この記録層では、情報信号に対応して微小
領域を相変化させることにより記録ピットが形成され、
ピットに相当するアモルファス部分とそれ以外の結晶領
域との反射率変化を検出することで情報信号が再生され
る。このような光磁気ディスクや相変化ディスクでは、
記録層の酸化防止や多重干渉による信号変調度の増大を
目的として、記録層の両側を透明な誘電体層で挟み込
み、さらにその上にAl反射層を積層した4層構造がと
られる場合が多い。なお、誘電体層としては、窒化シリ
コン膜、Zn−SiO混成膜などが用いられる。
【0006】ところで、最近、このような光ディスクを
デジタル映像記録用として用いるための検討が盛んにお
こなわれており、そのような光ディスクとしてデジタル
・バーサタイル・ディスク(DVD)が開発されるに至
っている。このDVDは、CDと同じ120mm径とし
ながら、映画一本分に相当する映像情報を記録し、現行
テレビ並みの画質で再生できるようになされたものであ
る。ここで、このような映像情報を光ディスクに記録す
るには、例えばCDの6〜8倍の記録容量が必要にな
る。このため、DVDでは、レーザ波長をCDでの78
0nmに対して635〜650nmと短波長化するとと
もに対物レンズの開口数NAをCDでの0.45に対し
て、0.52または0.6に増大させることによりトラッ
クピッチやピットの最短記録マーク長を縮め、記録密度
を上げるようにしている。
【0007】このうち対物レンズの開口数NAの増大
は、ディスク基板のそりに対する許容量を小さくするこ
とになる。このため、DVDでは、基板の厚さをCDの
1.2mmに対して、0.6mmと薄くすることにより、
レーザ光がディスク基板を通過する距離を短くし、反り
に対する許容量を補償する様にしている。そして、さら
に基板を薄くすることによるディスク強度の低下を補う
ため、特開平6−274940号公報で記載されるよう
に、基板上に形成された記録層の上に、さらに基板を貼
り合わせる、いわゆる貼り合わせ構造が採られている。
なお、貼り合わせ光ディスクの記録層としては、上述の
単板構成で用いられるROM型の記録層、R型の記録
層、RAM型の記録層のいずれもが採用できる。さら
に、貼り合わせ光ディスクには、その片側の面のみを利
用する片面貼り合わせ光ディスクと、両側の面を利用す
る両面型貼り合わせ光ディスクとがある。
【0008】以上のような光学用ディスク基板には、成
形性、強度、光線透過率および耐湿性等に優れているポ
リカーボネート樹脂が多く使用されている。光ディスク
は基板上に形成されたミクロンサイズの凹凸を利用して
レーザー光による情報の記録や再生を行う為に、基板中
に存在する欠点がそれ以上の大きさである場合情報の記
録や再生の信頼性に対して大きな影響を与える。そのた
めこの様な欠点としてのシルバーストリークの発生を抑
えることが要求されている。シルバーストリークの発生
原因としては乾燥不良による加水分解、シリンダー内で
の熱分解、ホッパー側からのエアーの巻き込み等が挙げ
られる。この内エアーの巻き込みによるシルバーストリ
ークの発生の抑制対策として、ペレット長の規制(特開
平7−324138号公報)、ペレット長およびペレッ
ト長径の規制(特開平11−35692号公報)などが
提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたものであり、該問題点について鋭意研究
をかさねた結果、ペレットの嵩密度の値を一定の範囲に
することがシルバーストリークの発生を低減させるこ
と、さらにこのペレットを用いることにより計量時間が
短縮されハイサイクル化が可能になること、ペレットフ
ィード上のトラブルが防止され成形加工時の操作がスム
ーズになることを見出し本発明に到達した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によればポリカー
ボネート樹脂ペレットであって、そのペレットの嵩密度
が0.72kg/L以上であるポリカーボネート樹脂ペ
レットより成ることを特徴とする光学用ポリカーボネー
ト樹脂成形材料およびその材料より形成された光ディス
ク基板が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における、CD−R、CD
−RW、MO、DVD−ROM、DVD−Audio、
DVD−R、DVD−RAM等で代表されるデジタル・
バーサタイル・ディスク(DVD)の光ディスク基板、
特にDVDの基板等の高密度光ディスク基板として情報
の記録や再生の信頼性を高めるための該基板を成形する
ために適した成形材料(芳香族ポリカーボネート樹脂)
のペレットについて以下詳細に説明する。
【0012】本発明で使用されるポリカーボネート樹脂
は、通常二価フェノールとカーボネート前駆体とを例え
ば界面重合法または溶融重合法等で反応させて得られる
ものである。ここで使用される二価フェノールの代表的
な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,
4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノール
A)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)
フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス
{(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プ
ロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒド
ロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒ
ドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメ
チルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−
ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,
α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプ
ロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7
−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエステル等があげられ、これ
らは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0013】なかでもビスフェノールA、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,
3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた
少なくとも1種のビスフェノールより得られる単独重合
体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノールA
の単独重合体および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフ
ェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メ
チル)フェニル}プロパンまたはα,α’−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンと
の共重合体が好ましく使用される。
【0014】カーボネートの前駆体としてはカルボニル
ハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート
等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボ
ネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙
げられる。上記二価フェノールとカーボネート前駆体を
例えば界面重合法または溶融重合法によって反応させて
ポリカーボネート樹脂を製造するに当たっては、必要に
応じて触媒、二価フェノールの酸化防止剤等を使用して
もよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官
能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹
脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン
酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であって
もよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の二種類
以上を混合した混合物であってもよい。
【0015】界面重合法による反応は、通常二価フェノ
ールとホスゲンの反応であり、酸結合剤および有機溶媒
の存在化に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機
溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のた
めに例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウム
ブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合
物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることも
できる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間
は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つの
が好ましい。
【0016】溶融重合法による反応は、通常二価フェノ
ールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であ
り、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネー
トエステルとを加熱しながら混合して、生成するモノヒ
ドロキシ化合物(例えばフェノール)を留出させる方法
により行なわれる。反応温度は生成するモノヒドロキシ
化合物の沸点等により異なるが、通常120〜350℃
の範囲である。反応後期には系を10〜0.1Torr
程度に減圧して生成するモノヒドロキシ化合物の留出を
容易にさせる。反応中に発生するモノヒドロキシ化合物
は、ポリカーボネート樹脂中に残留するので、十分な反
応時間が必要になり、反応時間は1〜4時間程度であ
る。
【0017】カーボネートエステルとしては、置換され
ていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル
基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが
挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジト
リルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、m―クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート
などが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好
ましい。
【0018】また、重合速度を速めるために重合触媒を
用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸
化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩
基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコ
キシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩
類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合
物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ
化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモ
ン化合物類、マンガン化合物類、チタン化合物類、ジル
コニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル
交換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒
は単独で使用してもよいし、二種類以上組み合わせて使
用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二
価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8〜1
×10-4当量、より好ましくは1×10-7〜5×10-4
当量の範囲で選ばれる。
【0019】また、かかる重合反応において、フェノー
ル性の末端基を減少させるために、重縮合反応の後期あ
るいは終了後に、単官能フェノール類以外の末端停止
剤、例えばビス(クロロフェニル)カーボネート、ビス
(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニトロフェニ
ル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)カーボネ
ート、クロロフェニルフェニルカーボネート、ブロモフ
ェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニルフェニル
カーボネート、フェニルフェニルカーボネート、メトキ
シカルボニルフェニルフェニルカーボネートおよびエト
キシカルボニルフェニルフェニルカーボネートなどの化
合物を加えることが好ましい。なかでも2−クロロフェ
ニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフ
ェニルフェニルが好ましく、特に2−メトキシカルボニ
ルフェニルフェニルが好ましく使用される。
【0020】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜22,000が好まし
く、12,000〜20,000がより好ましく、13,
000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度平均
分子量を有するポリカーボネート樹脂は、光学用材料と
して十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も
良好であり成形歪みが発生せず好ましい。本発明でいう
粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカーボ
ネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた
比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は
極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0021】原料ポリカーボネート樹脂は、従来公知の
方法(界面重合法、溶融重合法など)により製造した
後、溶液状態においてアルカリ抽出や濾過処理をした
り、造粒(脱溶媒)後の粒状原料を例えばアセトンなど
のケトン類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、キシレン
などの芳香族炭化水素などのポリカーボネート貧溶媒お
よび非溶媒で洗浄して低分子量成分や未反応成分等の不
純物や異物を除去することが好ましい。さらに射出成形
に供するためのペレット状ポリカーボネート樹脂を得る
押出工程(ペレット化工程)では溶融状態の時に濾過精
度10μmの焼結金属フィルターを通すなどして異物を
除去したりすることが好ましい。必要により、例えば多
価アルコール脂肪酸エステル等の離型剤、リン系等の酸
化防止剤などの添加剤を配合することが好ましい。いず
れにしても射出成形前の原料樹脂は異物、不純物、溶媒
などの含有量を極力低くしておくことが必要である。
【0022】一般にペレットは、ペレット化工程の各種
条件が変わることにより、微妙に形状を変え、それが全
体のペレットの嵩密度に影響することになる。この微妙
な形状変化に影響する因子は明確に特定できるものでは
ないが、条件、特に押し出し量、冷却水の温度および温
度分布、引き取り速度、カッター刃の状態およびクリア
ランス等が変わることにより、嵩密度は変化することが
多い。本発明では、かかる微妙な条件変化により変動す
る嵩密度について、各種製造されたものの中から規定し
た条件を満足するものを選択して使用するものである。
本発明の成形材料(芳香族ポリカーボネート樹脂)のペ
レットは、嵩密度が0.72kg/L以上であることが
必要である。
【0023】ペレットの嵩密度が0.72kg/L以上
にした場合シルバーストリークの発生が抑制され、情報
の記録や信頼性を高めることが出来、また計量時間を短
縮することができる。ペレットの嵩密度が上記の範囲に
ない場合はシルバーストリークが発生し、情報の記録や
再生の高い信頼性は得られず、また計量時間の短縮も見
込めない。なお、嵩密度は0.72kg/L以上、好ま
しくは0.73kg/L以上、さらに好ましくは0.74
kg/L以上であることにより確実な効果を得ることが
できる。なお、嵩密度の上限はペレットが真球と仮定す
ればポリカーボネートの比重、最密充填率により0.8
8kg/Lと計算されるが、ペレットの形状特性、およ
び粒径分布等により変動する。一般に嵩密度の上限は、
0.80kg/Lである。また、ここで述べるペレット
は断面の形状が円、楕円および矩形であり、長さが2.
5mm〜3.5mmの形状を有し、重量が8mg〜35
mgである。
【0024】上記ポリカーボネート樹脂より光ディスク
基板を製造する場合には射出成形機(射出圧縮成形機を
含む)を用いる。この射出成形機としては一般的に使用
されているものでよいが、炭化物の発生を抑制しディス
ク基板の信頼性を高める観点からシリンダーやスクリュ
ーとして樹脂の付着性が低く、かつ耐食性、耐摩耗性を
示す材料を使用してなるものを用いるのが好ましい。射
出成形の条件としてはシリンダー温度300〜400
℃、金型温度50〜140℃が好ましく、これは、可能
な限りクリーンあることが好ましい。また、成形に供す
る材料を十分乾燥して水分を除去することや、溶媒樹脂
の分解を招くような滞留を起こさないように配慮するこ
とも重要となる。さらに、複屈折、機械特性などに異常
が発生した基板は、製品あるいは試験用基板として採用
しないよう配慮することも重要である。
【0025】本発明による光学用ポリカーボネート樹脂
成形材料よりなる光ディスク基板は、シルバーストリー
クの発生が極めて少なく、CD−R、CD−RW、M
O、デジタルビデオディスク、DVD−ROM、DVD
−Audio、DVD−R、DVD−RAM等で代表さ
れるデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)の光
ディスクの基板、特にDVDの基板として優れている。
【0026】以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、
本発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0027】
【実施例】[実施例1〜3および比較例1〜3]本実施
例におけるポリカーボネート樹脂ペレットは、種々の条
件で、樹脂を押し出し機によりストランドに押し出し、
温水を満たした冷却槽につけて冷却し、カッターで切断
することにより得られたものであり、断面が楕円形をし
た円柱状ペレットである。なお、これら実施例および比
較例において使用されたペレットは、いずれもペレット
の長さ、断面の長径と短径およびそれらの標準偏差が下
記範囲内のものであった。 ペレット長の平均値:2.8〜3.2mm ペレット断面の長径平均値:3.0〜3.4mm ペレット断面の短径平均値:2.2〜2.5mm それらの標準偏差:0.15mm以下
【0028】各測定は以下の方法にて実施した。 (1)嵩密度測定 高さ8.6cm、容量100ml、重量150gのSU
S製の円筒形容器に5cmの高さよりペレットを落下さ
せて溢れるまで充填させる。次ぎに盛り上がったペレッ
トをプラスチック板にてすり切った後、ペレットが充填
されたSUS製容器の重量を測定し、下記式により嵩密
度を算出した。 D=(M−150)/100 D:嵩密度(kg/L) M:ペレットが充填されたSUS容器の重量(g) (2)シルバーストリーク 射出成形機[住友重機械工業製DISK 3M III]に
DVD専用の金型を取り付け、この金型にピットの入っ
たニッケル製のDVD用スタンパーを装着し、乾燥機に
て120℃、4時間以上乾燥したペレット成形材料を自
動搬送にて成形機のホッパーに投入し、シリンダー温度
373℃、金型温度114℃にて連続的にDVD基板を
300枚成形した。さらにその基板中のシルバーストリ
ークの発生枚数を目視で観察を行った。 (3)計量時間 射出成形機[住友重機工業製DISK 3M III]にD
VD専用の金型を取り付け、この金型にピットの入った
ニッケル製のDVD用スタンパーを装着し、乾燥機にて
120℃、4時間以上乾燥したペレット成形材料を自動
搬送にて成形機のホッパーに投入し、シリンダー温度3
73℃、金型温度114℃にて連続的にDVD基板を成
形し、その際の計量時間を計測し、50ショットの平均
値を算出した。
【0029】結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示す通りペレットの嵩密度が一定の
範囲のペレットを用いることによりシルバーストリーク
の発生が極めて少なく、信頼性の高い高密度ディスク基
板を得る事が出来、また計量時間も短縮される。計量時
間の短縮はわずかではあるが、このわずかの差がディス
ク基板の生産性に及ぼす影響は甚大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 69:00 C08L 69:00 Fターム(参考) 4F071 AA50 AA81 AA82 AH13 BB05 BC01 4F201 AA28 AH73 AH79 AR15 AR20 BA02 BA03 BC02 BC12 BC19 BD05 BL08 BL42 BM12 5D029 KA07 KC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペレットの嵩密度が0.72kg/L以
    上であるポリカーボネート樹脂ペレットより成ることを
    特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 該ポリカーボネート樹脂は粘度平均分子
    量が10,000〜22,000である請求項1記載の光
    学用ポリカーボネート樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光学用ポリカーボネート
    樹脂成形材料より形成された光ディスク基板。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光学用ポリカーボネート
    樹脂成形材料より形成されたデジタル・バーサタイル・
    ディスク(DVD)用光ディスク基板。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の光ディスク基板
    を用いた情報記録媒体。
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