JP2002332358A - 油中水型エマルジョンの溶解性調節方法 - Google Patents

油中水型エマルジョンの溶解性調節方法

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JP2002332358A JP2001081795A JP2001081795A JP2002332358A JP 2002332358 A JP2002332358 A JP 2002332358A JP 2001081795 A JP2001081795 A JP 2001081795A JP 2001081795 A JP2001081795 A JP 2001081795A JP 2002332358 A JP2002332358 A JP 2002332358A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転相剤として添加するHLBの高い乳化剤の
添加やその高添加率に起因する、油中水型エマルジョン
の急速な溶解・粘性上昇によって生ずる粗大な未溶解粒
子の発生を防止しできる、安全で効率的な溶解方法を提
供する。 【解決手段】 疎水性液体を連続相、水溶性高分子水溶
液を分散相とする油中水型高分子エマルジョンを水に溶
解するに際し、前記油中水型高分子エマルジョンに油溶
性乳化剤及び水溶性乳化剤を併用し添加、混合した後、
水に溶解することによって達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油中水型エマルジ
ョンの溶解性調節方法に関するものであり、特に疎水性
液体を連続相、水溶性高分子水溶液を分散相とする油中
水型エマルジョンを水に溶解するに際し、前記油中水型
エマルジョンに油溶性乳化剤及び水溶性乳化剤を添加、
混合した後、水に溶解することを特徴とする油中水型エ
マルジョンの溶解性調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶性高分子の油中水型エマルジョン
は、水溶性高分子を高濃度の製品形態に保存可能で、し
かも分散液の粘性が非常に低いので高分子凝集剤などの
高分子量を要する用途に適した液状製品である。例えば
特公昭54−37986号公報には、単量体水溶液30
〜70重量%と疎水性有機液体70〜30重量%を界面
活性剤をもちいて乳化分散させ油中水型エマルジョンを
製造する方法が開示されている。しかし、油中水型であ
るため、溶解時、水に分散させると水滴のまわりには油
が存在しこのままでは溶解は進まない。そのためいわゆ
る「転相剤」と呼んでいる親水性乳化剤を、エマルジョ
ン中にあるいは溶解水中に添加し溶解を促進させる方法
が採用されている(特開昭50−43189号公報)。
【0003】溶解水の性状にもよるが、この溶解操作は
油中水型エマルジョン型凝集剤の性能を決定する一つの
ポイントにもなっている。即ち前記転相剤の添加量を増
加すれば溶解性は向上するが、エマルジョン製品の保存
安定性は低下し、また、凝集性能、あるいは環境にも影
響する。完全溶解までの時間を設定可能なように、溶解
水中に予め一定のHLB値を有する乳化剤を一定量添加
しておき、この中に一定量の油中水型エマルジョンを添
加し、攪拌下、溶解液とする方法が開示されている(特
公平3−75568号公報)。さらにユ−ザ−の使用現
場によっては、転相剤を添加した当該油中水型エマルジ
ョンを水に溶解し、水溶液とした後、使用残液に水と転
相剤含有油中水型エマルジョンを追加し、水溶液を調製
している例もある。こうした場合、すでに粘性があるの
で転送剤種類の選択あるいはその添加量の決定は非常に
難しいものになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、転相
剤として添加するHLBの高い乳化剤の添加やその高添
加率に起因する、油中水型エマルジョンの急速な溶解・
粘性上昇によって生ずる粗大な未溶解粒子の発生を防止
できる、安全で効率的な溶解方法を開発することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意研究を重ねた結果、以下のような発明に達した。即
ち、本発明の請求項1の発明は、疎水性液体を連続相、
水溶性高分子水溶液を分散相とする油中水型高分子エマ
ルジョンを水に溶解するに際し、前記油中水型高分子エ
マルジョンに油溶性乳化剤及び水溶性乳化剤を併用し添
加、混合した後、水に溶解することを特徴とする油中水
型エマルジョンの溶解性調節方法である。
【0006】請求項2の発明は、前記水溶性高分子が、
下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされるカチオ
ン性単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わ
されるアニオン性単量体0〜40モル%とアクリルアミ
ドを0〜95モル%からなることを特徴とする請求項1
に記載の油中水型エマルジョンの溶解性調節方法であ
る。
【化1】 R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3の
アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、R4は
水素、炭素数1〜3のアルキルまたアルコキシ基あるい
はベンジル基であり、同種でも異種でも良い。X1は陰
イオンをそれぞれ表わす
【化2】 R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3の
アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、X2は
陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】 R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、R9
は水素またはカルボキシル基、AはSO3、C6H4S
O3、CONHC(CH3)2CH2SO3あるいはC
OO、Yは水素または陽イオンをそれぞれ表わす
【0007】請求項3の発明は、前記水溶性高分子が、
前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体2〜6
0モル%とアクリルアミドを40〜98モル%からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の油中水型エマルジョ
ンの溶解性調節方法である。
【0008】請求項4の発明は、前記油中水型高分子エ
マルジョンに、非イオン性油溶性乳化剤を添加、混合し
た後、非イオン性水溶性乳化剤を添加、混合し、水に溶
解することを特徴とする請求項1に記載の油中水型エマ
ルジョンの溶解性調節方法である。
【0009】請求項5の発明は、前記非イオン性油溶性
乳化剤のHLB数(ハイドロホビック・リポフィリック
・バランス)が2〜9であり、前記非イオン性水溶性乳
化剤のHLB数が8〜20であることを特徴とする請求
項1あるいは4に記載の油中水型エマルジョンの溶解性
調節方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】油中水型エマルジョンの合成方法
としては、従来と同様である。まず、水溶性ビニル単量
体、水、少なくとも一種類の炭化水素からなる油状物
質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHL
Bを有する少なくとも一種類の界面活性剤を混合し、強
攪拌下、油中水型エマルジョンを形成させた後、窒素雰
囲気中、重合開始剤を添加し重合することにより合成す
る。水溶性ビニル単量体としては以下のようなものが上
げられる。アニオン性の単量体としてアクリル酸、メタ
アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニ
ルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは
アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などが
あげられる。非イオン性単量体として(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルア
ミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミドなどである。
【0011】また両性の水溶性共重合体を合成するに
は、前記アニオン性単量体や非イオン性単量体の他、カ
チオン性単量体を共重合する。例えば三級アミノ基含有
単量体の例として、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、メチルジアリルアミンあるいはエチルジアリルアミ
ンなどである。四級アンモニウム基含有単量体の例とし
ては、前記三級アミノ基含有単量体の(メタ)の塩化メ
チルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アク
リロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、
(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルト
リメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルア
ミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)
アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウ
ム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシ
プロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メ
タ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアン
モニウム塩化物などがあげられる。さらにジメチルジア
リルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジアリルアン
モニウム塩化物などである。
【0012】これら単量体の共重合モル比としては、カ
チオン性あるいは両性高分子の場合は、前記一般式
(1)及び/又は(2)で表わされるカチオン性単量体
5〜100モル%、前記一般式(3)で表わされるアニ
オン性単量体0〜40モル%とアクリルアミドを0〜9
5モル%であり、好ましくは、10〜100モル%、ア
ニオン性単量体0〜30モル%とアクリルアミドを0〜
90モル%である。また、アニオン性高分子の場合は、
前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体2〜5
0モル%とアクリルアミドを50〜98モル%であり、
好ましくはアニオン性単量体5〜50モル%とアクリル
アミドを50〜95モル%である。
【0013】炭化水素からなる油状物質の例としては、
パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの鉱油、ま
たはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度などの特性
を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物が
あげられる。
【0014】の油中水型エマルジョンを形成するに有効
な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤の
例としては、HLB3〜6のノニオン性界面活性剤であ
り、その具体例としては、ソルビタンモノオレ−ト、ソ
ルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−
トなどがあげられる。これら界面活性剤の添加量として
は、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10重
量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
【0015】アニオン性単量体を中和した後、前記成分
を混合し、乳化機などにより油中水型エマルジョンを形
成させた後、窒素置換を行い、一定の重合温度に油中水
型エマルジョンを設定した後、ラジカル重合開始剤によ
って重合を開始させる。開始剤としては、アゾ系,過酸
化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能で
ある。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シク
ロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2
−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−
メチルプロピオネ−ト)、4、4’−アゾビス(4−メ
トキシル2、4−ジメチル)バレロニトリルなどがあげ
られる。
【0016】水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。ま
たレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモ
ニウムあるいはカリウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水
素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレ
ンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過
酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウム、
過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペ
ルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニ
ックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘ
キサノエ−トなどをあげることができる。
【0017】重合温度としては、0〜80℃で可能であ
るが、好ましくは20〜60℃である。重合濃度は、一
般的に10〜60重量%であるが、好ましくは20〜5
0重量%が重合反応を制御し易く、また製造の効率も良
い。
【0018】本発明の油中水型エマルジョンは、前記単
量体類、即ちアニオン性単量体、ノニオン性単量体、三
級アミノ基あるいは四級アンモニウム塩基含有単量体の
他、架橋性の単量体、例えばメチレンビスアクリルアミ
ドやエチレングルコ−ルジ(メタ)アクリレ−トなどの
多官能性単量体、あるいはN、N−ジメチルアクリルア
ミドのような熱架橋性単量体などを適宜共重合し、共重
合体を改質し、いろいろな排水に対応するよう性能の改
良を行うことも可能である。
【0019】以上のように合成した油中水型エマルジョ
ンに転相剤を添加し、水への溶解を促進する。従来、転
相剤はHLBが8〜20の水溶性乳化剤を使用してい
る。しかし、転相剤を添加しすぎると、溶解時、急速な
粘性増加により未溶解粒子が発生したり、環境への懸念
が起きる。また、添加量が少なすぎると溶解性が低下す
る。そのため本発明では、水溶性乳化剤に加え、油溶性
乳化剤を併用する。特に本発明で使用する乳化剤は、非
イオン性水溶性乳化剤と非イオン性油溶性乳化剤であ
る。こうして併用することによって時間に比例する形で
溶解液の粘性が上昇して行き、未溶解粒子の発生も抑制
でき、「追加溶解」による溶解初期から粘性がある場合
にも対応ができる。これら非イオン性水溶性乳化剤と非
イオン性油溶性乳化剤の添加比率は、水溶性乳化剤と油
溶性乳化剤の重量%をそれぞれa、bとすると、a:b
=9:1〜5:5であり、好ましくはa:b=8:2〜
5:5である。また添加方法は、両乳化剤を混合して添
加するか、油溶性乳化剤を添加、混合した後、水溶性乳
化剤を添加、混合する方法が考えられるが、好ましくは
油溶性乳化剤、水溶性乳化剤の順で添加する。水溶性乳
化剤を先に添加すると、油中水型エマルジョンが破壊さ
れる場合があり、好ましくない。
【0020】本発明でいう非イオン性水溶性乳化剤と
は、純水に1重量%溶液として溶解した場合、透明な液
を生成するものをいい、いっぽう、非イオン性油溶性乳
化剤とは、重合時分散媒として使用する、特には精製さ
れた軽油に対し、1重量%溶液として溶解した場合、透
明な液を生成するものをいう。この性質は必ずしもHL
Bにはよらず、化学的な構造による影響が大きいので、
油溶性乳化剤2〜9、水溶性乳化剤8〜20と一部交叉
する範囲が存在する。
【0021】これら乳化剤の具体的例として、非イオン
性水溶性乳化剤は、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エ−テル、ポリオキシエチレンステアリルエ−テル、ポ
リオキシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンセチルエ−テル、ポリオキシエチレントリデシルエ−
テル、ポリオキシエチレンオレイルエ−テルなどであ
る。また、非イオン性油溶性乳化剤はソルビタンモノオ
レ−ト、ソルビタンジオレ−ト、ソルビタンモノステア
レ−ト、ソルビタンジステアレ−ト、ソルビタンモノラ
ウレ−ト、ソルビタンジラウレ−ト、ソルビタンモノパ
ルミテ−ト、ソルビタンジパルミテ−トなどである。
【0022】本発明の油中水型エマルジョンからなる水
溶性高分子は、製紙工業におけるパルプスラッジの脱
水、その他食品工業、金属、石油精製の各排水処理、ま
た建材関係の砂利洗浄排水の処理などに適用可能であ
る。添加量としては、排水の種類、懸濁物濃度などのよ
って変化するものであるが、液量に対して0.1〜10
00ppm程度である。
【0023】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0024】(合成例1)攪拌機および温度制御装置を
備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソ
パラフィン230.0gおよびソルビタンモノオレート
17.0gを仕込んだ。別に60%水溶液アクリル酸
(AAC)200.0g、50%水溶液アクリルアミド
(AAM)360.0gを混合し、水酸化ナトリウムの
43%水溶液155.4g(アクリル酸に対し当量)を
液温が30℃以上にならないよう冷却しながら加え中和
した。単量体しこみ後のアクリルアミドとアクリル酸の
モル比は60:40である。その後油相と単量体水溶液
を合わせ、ホモジナイザーにて1000rpmで5分間
攪拌乳化した。得られたエマルジョンにイソプロピルア
ルコールの10%水溶液1.0g(対単量体0.033
重量%)を加え窒素置換の後、開始剤として2、2’−
アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン〕二塩化水素化物の10%水溶液1.0
gを加え(対単量体0.033重量%)、温度33±1
°Cに制御しながら重合反応を開始させ、5時後、前記
開始剤を1.0g追加し、更に5時間反応を継続し重合
を完結させた(試料−1とする)。得られた油中水型エ
マルジョンの一部を採取し、アセトンにより重合物を析
出させ、25℃で減圧乾燥48時間行い乾燥重合物を取
り出した。溶解した後、静的光散乱法による分子量測定
器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分
子量を測定した。結果を表1に示す。
【0025】(合成例2)実施例1と同様な操作によっ
て、アクリルアミド/アクリル酸=90/10の共重合
物からなる油中水型エマルジョン(試料−2とする)を
合成した。結果を表1に示す。
【0026】(合成例3)攪拌機および温度制御装置を
備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソ
パラフィン230.0gおよびソルビタンモノオレート
17.5g、80%水溶液アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物320.7g、50%水溶
液アクリルアミド188.2g及び脱イオン水196.
1gをし込んだ。単量体しこみ後のアクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物とアクリルアミド
とのモル比は50:50である。その後油相と単量体水
溶液を合わせ、ホモジナイザーにて1000rpmで7
分間攪拌乳化した。得られたエマルジョンにイソプロピ
ルアルコール10%水溶液1.0g(対単量体0.03
3重量%)を加え窒素置換の後、開始剤として2、2’
−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2
−イル)プロパン〕二塩化水素化物の10%水溶液0.
6gを加え(対単量体0.02重量%)、温度33±1
°Cに制御しながら重合反応を開始させ、5時後、前記
開始剤を0.6g追加し、更に5時間反応を継続し重合
を完結させた(試料−3とする)。重合後、同様に重量
平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0027】(合成例4)実施例1と同様な操作によっ
て、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
塩化物/アクリルアミド=20/80の共重合物からな
る油中水型エマルジョン(試料−4とする)を合成し
た。結果を表1に示す。
【0028】(合成例5)攪拌機および温度制御装置を
備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソ
パラフィン230.0gおよびソルビタンモノオレート
25.0gを仕込んだ。別に60%水溶液アクリル酸2
8.6g、50%水溶液アクリルアミド65.9gを混
合し、水酸化ナトリウムの43%水溶液37.0g(ア
クリル酸に対し当量)を液温が30℃以上にならないよ
う冷却しながら加え中和した。中和した溶液にアクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物の80
%水溶液320.5gを加えた。単量体しこみ後のアク
リルアミド/アクリル酸/アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物のモル比は35:15:5
0である。その後油相と単量体水溶液を合わせ、ホモジ
ナイザーにて1000rpmで7分間攪拌乳化した。得
られたエマルジョンにイソプロピルアルコールの10%
水溶液0.6g(対単量体0.02重量%)を加え窒素
置換の後、開始剤として2、2’−アゾビス〔2−(5
−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二
塩化水素化物の10%水溶液1.2gを加え(対単量体
0.04重量%)、温度33±1°Cに制御しながら重
合反応を開始させ、5時後、前記開始剤を1.0g追加
し、更に5時間反応を継続し重合を完結させた(試料−
5とする)。結果を表1に示す。
【0029】(合成例6)実施例1と同様な操作によっ
て、アクリルアミド/アクリル酸/アクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物=40/20/4
0の共重合物からなる油中水型エマルジョン(試料−6
とする)を合成した。結果を表1に示す。
【0030】
【実施例1〜2】合成例1〜2で合成した油中水型エマ
ルジョンに、表2に記載したような組成の転相剤を、油
溶性乳化剤、水溶性乳化剤の順で添加した。その後、ス
リ−ワンモ−タ−を使用して、10gを採取し純水中で
200倍に溶解し、一定時間ごとに粘度を測定し、水へ
の溶解性を試験した。また、溶解液を60メッシュの篩
いで濾過し不溶解粒子の重量を測定した。さらに転相剤
添加後一ヶ月の油中水型エマルジョン200mlを採取
し、直径5cmのサンプルビンに保存し、分離安定性を
試験した。結果を表2に示す。
【0031】
【比較例1〜2】合成例3〜6で合成した油中水型エマ
ルジョンに、水溶性乳化剤のみを添加した場合につき、
溶解性及び分離安定性を試験した。結果を表3に示す。
【0032】
【実施例3〜6】合成例3〜6で合成した油中水型エマ
ルジョンに、表2に記載したような組成の転相剤を、油
溶性乳化剤、水溶性乳化剤の順で添加した。その後、ス
リ−ワンモ−タ−を使用して、10gを採取し純水中で
100倍に溶解し、一定時間ごとに粘度を測定し、水へ
の溶解性を試験した。また、溶解液を60メッシュの篩
いで濾過し不溶解粒子の重量を測定した。さらに転相剤
添加後一ヶ月の油中水型エマルジョン200mlを採取
し、直径5cmのサンプルビンに保存し、分離安定性を
試験した。結果を表4に示す。
【0033】
【比較例3〜6】合成例3〜6で合成した油中水型エマ
ルジョンに、水溶性乳化剤のみを添加した場合につき、
溶解性及び分離安定性を試験した。結果を表5に示す。
【0034】
【表1】 AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DM
Q:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
塩化物、エマルシ゛ョン粘度:mPa・s 分子量:単位は万
【0035】
【表2】 (a):ソビタンモノオレ−ト (a)−1;0.6%、(a)−2;0.6% (b):ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル (ポリオキシエチレン鎖;分子量500) (b)−1;2.3%、(b)−2;2.3% 不溶解物:いずれの溶液もほぼ0であった。
【0036】
【表3】 (b):ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル (ポリオキシエチレン鎖;分子量500) (b)−3;2.3%、(b)−4;2.3% 分離安定性:*1;上澄み0.5cm、*2;上澄み
0.3cm、 溶解時不溶物:膨潤粒子の湿重量(g)
【0037】
【表4】 (a):ソビタンモノオレ−ト (a)−3;1%、(a)−4;1%、(a)−5;1
%、(a)−6;1% (b):ポリオキシエチレンオレイルエ−テル (ポリオキシエチレン鎖;分子量600) (b)−5;3.0%、(b)−6;3.3%、(b)
−7;3.8%、(b)−8;3.8% 不溶解物:いずれの溶液もほぼ0であった。
【0038】
【表5】 (b)−9;3.0%、(b)−10;3.3%、
(b)−11;3.8%、(b)−12;3.8% 分離安定性:*1;上澄み0.8cm、*2;上澄み
0.5cm、*3;上澄み1.1cm、*4;上澄み
1.1cm、 溶解時不溶物:膨潤粒子の湿重量(g)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/56 C08F 220/56 220/58 220/58 222/02 222/02 228/02 228/02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性液体を連続相、水溶性高分子水溶
    液を分散相とする油中水型高分子エマルジョンを水に溶
    解するに際し、前記油中水型高分子エマルジョンに非イ
    オン性油溶性乳化剤及び非イオン性水溶性乳化剤を併用
    し添加、混合した後、水に溶解することを特徴とする油
    中水型エマルジョンの溶解性調節方法。
  2. 【請求項2】 前記水溶性高分子が、下記一般式(1)
    及び/又は(2)で表わされるカチオン性単量体5〜1
    00モル%、下記一般式(3)で表わされるアニオン性
    単量体0〜40モル%とアクリルアミドを0〜95モル
    %からなることを特徴とする請求項1に記載の油中水型
    エマルジョンの溶解性調節方法。 【化1】 R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3の
    アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、R4は
    水素、炭素数1〜3のアルキルまたアルコキシ基あるい
    はベンジル基であり、同種でも異種でも良い。X1は陰
    イオンをそれぞれ表わす 【化2】 R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3の
    アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基であり、
    同種でも異種でも良い、X2は陰イオンをそれぞれ表わ
    す 【化3】 R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、R9
    は水素またはカルボキシル基、AはSO3、C6H4S
    O3、CONHC(CH3)2CH2SO3あるいはC
    OO、Yは水素または陽イオンを表わす
  3. 【請求項3】 前記水溶性高分子が、前記一般式(3)
    で表わされるアニオン性単量体2〜60モル%とアクリ
    ルアミドを40〜98モル%からなることを特徴とする
    請求項1に記載の油中水型エマルジョンの溶解性調節方
    法。
  4. 【請求項4】 前記油中水型高分子エマルジョンに、非
    イオン性油溶性乳化剤を添加、混合した後、非イオン性
    水溶性乳化剤を添加、混合し、水に溶解することを特徴
    とする請求項1に記載の油中水型エマルジョンの溶解性
    調節方法。
  5. 【請求項5】 前記非イオン性油溶性乳化剤のHLB数
    (ハイドロホビック・リポフィリック・バランス)が2
    〜9であり、前記非イオン性水溶性乳化剤のHLB数が
    8〜20であることを特徴とする請求項1あるいは4に
    記載の油中水型エマルジョンの溶解性調節方法。
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