JP2002331671A - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

インクジェットプリントヘッド

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JP2002331671A JP2001141527A JP2001141527A JP2002331671A JP 2002331671 A JP2002331671 A JP 2002331671A JP 2001141527 A JP2001141527 A JP 2001141527A JP 2001141527 A JP2001141527 A JP 2001141527A JP 2002331671 A JP2002331671 A JP 2002331671A
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健一 久貝
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴を吐出させ、記録媒体にインク像を
形成する記録装置に用いるインクジェットプリントヘッ
ドにおいて、積層圧電体素子と振動板の接着状態を均一
化し、インク吐出特性のばらつきを低減する。 【解決手段】 振動板の積層圧電体素子が接着される面
側に、接着剤の前記振動板上での広がりを規定する複数
の枠を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフィス用並びに
産業用インクジェットプリントヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、積層圧電体素子によりインク
を押圧し、ノズルからインクを吐出させるインクジェッ
トプリントヘッドの公知技術としては、多種多様な方式
のものが知られている。例えば、特開平1−11563
8号公報では、積層型振動子をクシ歯状に形成し、この
積層型振動子の振動面をノズルに対向して配置したこと
を特徴としている。更に、例えば、特開昭60−907
70号公報に開示されているように、一端が基台に固定
された圧電素子の他端に圧力室を構成する振動板が当接
するように構成され、圧電素子の伸縮によって振動板を
変形させ、圧力室の圧力を高めて、圧力室内のインクを
ノズルから液滴として吐出させる構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
トヘッドによって良好な記録を行うには、複数のノズル
から吐出するインク滴の吐出速度、インク重量等のイン
ク吐出特性が均一であることが望ましい。各ノズルのイ
ンク吐出特性を揃えるためには、個々の部品を精度良く
製造することが重要であるが、加えて、個々の部品を組
み立てる際は、特に振動板と積層圧電体素子とを接着剤
で連結する工程が重要である。この連結部分は、積層圧
電体素子の変位を効率よく振動板に伝え、圧力室内に圧
力変動を発生させ、この結果として、ノズルからインク
を吐出させる働きを受け持つ。従って、振動板と積層圧
電体素子とを接着剤で連結する部分の組み立て上のばら
つきは、直ちにインク噴射特性のばらつきに反映する。
すなわち、振動板と積層圧電体素子とを連結する接着剤
は、個々の連結部で接着剤の量・硬さが均一なことが、
吐出特性安定化のために必要である。
【0004】更には、接着後に、振動板あるいは積層圧
電体素子を変形させるような応力が残ると、電圧を積層
圧電体素子に加えた時の積層圧電体素子及び振動板の変
位量に影響を及ぼし、結果として、インク噴射特性のば
らつきに反映する。特に、多ノズル化された長尺ヘッド
においては、振動板と支持基板との熱膨張係数が異なる
場合に、前記振動板と積層圧電体素子とを加熱硬化形接
着剤で接着すると、硬化後、室温に戻った時点で、熱膨
張係数の違いにより、振動板または積層圧電体素子に歪
みが残り、インク噴射特性が不安定となる。この不具合
は、特に最両端ノズルに発生し、印字品質を低下するの
みならず、最悪の場合は、積層圧電体素子や振動板の破
損、接着剤のはがれといった、ヘッドの寿命特性にも悪
影響を及ぼす。しかしながら、前述の従来技術において
は、振動板と圧電体素子とのばらつきのない接着方法
や、熱膨張係数の違いによる歪みを緩和する方法が、一
切開示されていなかった。
【0005】本発明は、上記した従来の問題点を解決す
るもので、その目的とするところは、インク吐出特性の
ばらつきを低減した、信頼性に優れるインクジェットプ
リントヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、インクを蓄
える複数の圧力室と、該圧力室に1対1で対応し、電気
信号の印加により前記圧力室内に圧力変動を発生させる
複数の積層圧電体素子と、前記圧力室の壁面の少なくと
も一部を形成して前記積層圧電体素子と接着剤で連結さ
れている振動板と、前記積層圧電体素子の端部が固定さ
れた支持基板と、前記複数の圧力室にインクを供給する
流路を形成するリストリクタと、リストリクタにインク
を供給する共通インク供給路が設けられたハウジング
と、前記圧力室からインク滴を吐出する複数個のノズル
が形成されたオリフィスプレートから構成されたインク
ジェットプリントヘッドにおいて、前記振動板の前記積
層圧電体素子が接着される面側に、前記接着剤の前記振
動板上の広がりを規定する複数の枠を設置し、振動板上
の接着剤と繋がらない様に構成されていることを特徴と
する。
【0007】また、本発明では、前記接着剤は振動板の
枠内全面を覆うことを特徴とする。
【0008】更に、本発明では、隣り合う枠の間には溝
が形成されていることを特徴とする。
【0009】更に、本発明では、枠の一部には枠の高さ
よりも低い浅溝が形成され、該浅溝は枠と同一の高さを
有する溝に連通していることを特徴とする。
【0010】更に、本発明では、インクを蓄える複数の
圧力室と、該圧力室に1対1で対応し、電気信号の印加
により前記圧力室内に圧力変動を発生させる複数の積層
圧電体素子と、前記圧力室の壁面の少なくとも一部を形
成して前記積層圧電体素子と接着剤で連結されている振
動板と、前記積層圧電体素子の端部が固定された支持基
板と、前記複数の圧力室にインクを供給する流路を形成
するリストリクタと、リストリクタにインクを供給する
共通インク供給路が設けられたハウジングと、前記圧力
室からインク滴を吐出する複数個のノズルが形成された
オリフィスプレートから構成されたインクジェットプリ
ントヘッドにおいて、前記振動板の前記積層圧電体素子
が接着される面側に、前記接着剤の前記振動板上の広が
りを規定する複数の枠を設置し、振動板上の接着剤と繋
がらない様に構成され、かつ、前記積層圧電体素子と前
記振動板は、室温硬化の接着剤で固定されていることを
特徴とする。
【0011】更に、本発明では、接着剤の硬度が80度
(ショア−A)以下であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。
【0013】図1は、第1の発明となるインクジェット
ヘッドの構造及び部品構成を説明する分解斜視図であ
り、図2は、図1のヘッドの組み立て状態を示す部分断
面図である。
【0014】2は複数のノズル1を形成したオリフィス
プレートである。ノズル1の開口形状の加工精度は、イ
ンクジェットプリントヘッドのインク吐出特性に大きな
影響を及ぼす。複数のノズル1間において、これらのノ
ズル精度ばらつきを低く押さえるため、オリフィスプレ
ート2の製法は高い加工精度が要求される。このためオ
リフィスプレート2は、ニッケルの電鋳加工、ステンレ
ス板等の精密プレス加工法またはレーザ加工法等により
形成される。
【0015】4は圧力室3が形成されたチャンバプレー
トである。6は共通インク供給路12と圧力室3とを連
通し、圧力室3へのインク流入量を制御するリストリク
タ5を形成したリストリクタプレートである。チャンバ
プレート4、リストリクタプレート6は、ステンレス材
のエッチング加工法またはニッケル材の電鋳加工法等で
作られる。
【0016】9は積層圧電体素子15の圧力を効率よく
圧力室に伝えるための振動板7と、共通インク通路12
からリストリクタ5に流入するインク中のゴミ等を取り
除くフィルタ部8を形成したダイアフラムプレートであ
る。ダイアフラムプレート9は、厚さ約10μmのステ
ンレス材で製造され、フィルタ部8は、ノズル1の穴径
よりも小さな無数の微細穴をレーザ加工により形成す
る。その他、ダイアフラムプレート9は、ニッケル電鋳
膜やポリイミド樹脂等の高分子樹脂フィルムからも同様
の性能のものを製造可能である。
【0017】11は振動板7と積層圧電体素子15とを
接着剤で固定する時に、接着箇所からはみ出た接着剤が
振動板7上で広がるのを規定する枠10が形成されたサ
ポートプレートである。サポートプレート11は、ステ
ンレス材のエッチング加工法またはニッケル材の電鋳加
工法等で作られる。
【0018】13は共通インク通路12を形成したハウ
ジングであり、金属または樹脂で作られ、外部インクタ
ンクから、インクを共通インク通路12まで導くインク
導入パイプ14が接合されている。
【0019】図1において、オリフィスプレート2と、
チャンバプレート4と、リストリクタプレート6と、ダ
イアフラムプレート9と、サポートプレート11及びハ
ウジング13とから構成される流路形成部材の組立方法
は次のように行う。ここで、前記各プレートは、基準ピ
ン21が嵌合する1個の基準穴22、及び長穴23を有
する。
【0020】まず、ハウジング13の2個の基準穴24
に、2個の基準ピン21を圧入する。その後、この2個
の基準ピン21を位置あわせとして、順次、エポキシ樹
脂等の接着剤を適量塗布した前記各プレートを重ね合わ
せて圧着する。
【0021】次に、複数の積層圧電体素子15と、該積
層圧電体素子を固定する支持基板16とからなる圧力発
生手段18の組み立て方法を示す。
【0022】まず、支持基板16に、棒状の積層圧電体
素子を複数本並べて接着固定する。支持基板16には、
積層圧電体素子15の変位を振動板7に効率よく伝える
目的で、剛性の高い、又はヤング率の高い素材としてセ
ラミック基板を用いた。その後、複数の棒状の積層圧電
体素子を、ダイシングソー、ワイヤソー等を利用した切
断により分割する。この時、分割された各々の積層圧電
体素子15は、圧力室の1つずつに対応する。更に、外
部駆動回路から各々の積層圧電体素子15に、独立した
電気信号を送る目的で、複数の電極17が支持基板16
に形成される。電極17は、フレキシブルケーブル19
と一括して接続される。
【0023】フレキシブルケーブル19の端末は、外部
駆動回路に接続されている。選択的な電気信号が、外部
駆動回路から積層圧電体素子15に印加されることによ
り、積層圧電体素子15はひずみを生じる。積層圧電体
素子15は、高剛性の支持基板16上に接合されている
ため、振動板7に優先的に変位を与え、圧力室3の圧力
を高める。
【0024】本例にて説明するインクジェットプリント
ヘッドは、こうした原理により、ノズル1からインクを
吐出して、記録媒体上にインク画像を形成する装置に用
いられる。なお、本例では、配列ピッチを100分の1
インチ、約254μmとしたが、ノズル数、列数及びユ
ニット構成は、どの様な組み合わせでも限定されるもの
ではない。
【0025】図2を用いて、組立方法をより詳細に説明
する。
【0026】流路形成部材の振動板7と、圧力発生手段
18の積層圧電体素子15の自由端とを、自由端に接着
剤が塗布された状態で、最適な位置に合わせ、圧着す
る。ここで、接着剤を積層圧電体素子15の自由端に塗
布する方法は、転写法または印刷法で行った。組立は、
通常、図2に示す状態で、接着剤の硬化前に行われる。
【0027】図3は、この状態を示した図2の部分拡大
図である。図3において、振動板7には、接着剤の広が
りを規定する枠10が、各圧力室に対応して設置されて
いるため、接着剤30は、振動板7上の各々の枠10内
に収まり、硬化する。実用的な接着剤の量は、枠10の
幅や高さ、及び、枠10と積層圧電体素子15との間隔
により、決定することが出来る。
【0028】ここで、図4に、従来の積層圧電体素子1
5と振動板7との接着状態の一例を示す。
【0029】図4では、振動板7の積層圧電体素子15
と接合する面側に、枠10が無いため、接着剤は振動板
上の接着剤と繋がる。このような場合、接着剤の表面張
力や毛管現象により、接着剤は硬化前に移動し、偏りが
発生する。特に、積層圧電体素子15が高密度に配置さ
れている場合、接着剤は中央部に集まり易く、外周部で
は接着剤が薄くなる。この結果、振動板7上にある接着
剤量に、ばらつきが発生し、結果として、振動板7の変
位特性が変化し、インクの吐出特性も各ノズルで不均一
なものとなる。更に、この場合、積層圧電体素子15の
駆動時に生じる振動が、弾性体である接着剤を伝わる事
で、積層圧電体素子15同士でクロストークを発生する
という問題があった。
【0030】本発明においては、振動板7上に枠10を
設けた結果、接着剤を媒体とする上記振動が、枠10で
遮断されることになり、その結果、積層圧電体素子15
のクロストークを防止することが出来る。
【0031】図5に、従来の積層圧電体素子15と振動
板7との接着状態の他の例を示す。
【0032】接着剤の量を減らした図5の場合でも、接
着剤は、積層圧電体素子と振動板との当接面の範囲か
ら、完全にはみ出さないことは実用上出来ず、若干の接
着剤が振動板7上にはみ出し、結果として振動板のコン
プライアンスに差が生じて、インクの吐出特性も各ノズ
ルで不均一であった。
【0033】本発明において、接着剤の量を、枠10内
全体を覆う程度とした場合には、該接着剤は該枠内で全
体に一様に広がり、各振動板7上の接着剤厚さは均一と
なるので、振動板7におけるコンプライアンス等の圧力
に対する変位特性は、それぞれの圧力室に対し均一とな
り、インクの吐出特性も、ばらつきが少なくなる。
【0034】以上より、本発明の構成は、従来の枠が無
い構成に比べ、吐出特性を向上させる事が可能となる。
【0035】図6は、第1の発明の第1変形例となるイ
ンクジェットヘッドの部分拡大図、図7は、枠10と溝
101が形成されたサポートプレート11を積層圧電体
素子の接着方向から見た斜視図である。
【0036】図6で示すように、隣り合う枠10の間に
溝101を配置することにより、枠10の上面を越える
量の接着剤を積層圧電体素子15に塗布して、枠内に収
まらない余剰分の接着剤を、枠10の上面を越えた後に
溝101に流し込むことにより、振動板上の他の枠内の
接着剤と直接繋がることを防止することが出来るばかり
か、振動板7上の接着剤の厚さは、枠10の高さで規定
され、各流路間で均一となり、インク吐出特性も格段に
向上させることが可能となる。実用的な接着剤の量は、
溝101の幅や長さにより決定することが出来る。
【0037】図8と図9に、第1の発明の第2変形例及
び第3変形例として、サポートプレート11を積層圧電
体素子の接着方向からみた斜視図を示す。
【0038】図8は、共通溝104が枠10を取り巻い
ているような形状であり、この形状においても、同様な
効果を得ることが出来る。
【0039】図9は、枠10の一部に、枠10の高さよ
りも低い浅溝102が各インク流路に均一な形状で形成
され、他の枠10と同一の連通溝103を介して連通し
ている本発明の他の例である。このような構造でも、過
剰な接着剤は浅溝102を通って連通溝103に流れ込
み、結果として、個々の枠内の接着剤が振動板上の他の
枠内の接着剤と、連通溝103を介さずに直接繋がって
しまうことを防止することが出来るばかりか、振動板7
上の接着剤厚さが、より均一になり、インク吐出特性も
向上する。
【0040】次に、第2の発明について、図10〜11
及び表1を用いて説明する。本発明は、特に、端部近傍
のノズルの吐出特性を向上させ、ばらつきを低減するた
めのものである。
【0041】図10は、積層圧電体素子15と振動板7
とを固定する接着剤として、150℃で加熱硬化する1
液性エポキシ接着剤、または、室温硬化型の2液性エポ
キシ接着剤を用いて組み立てたインクジェットプリント
ヘッドの、インク吐出速度ばらつきをを比較したもので
ある。
【0042】150℃で加熱硬化する接着剤を用いたも
のでは、両端のノズルにおいて、吐出速度が低下してい
る。これは、ダイアフラムプレート9等からなる流路形
成部材が、インクとの耐食性、加工の容易性等の理由
で、ステンレス等の金属材料を用いており、一方、積層
圧電体素子15と、それを固定する支持基板16とから
なる圧力発生手段18は、セラミックが主体の無機材料
を用いているため、両者の熱膨張係数の差により、接着
加熱硬化後、残留応力と残留ひずみとが発生することが
原因である。
【0043】例えば、0.254mmピッチ、128ノ
ズルであるインクジェットプリントヘッドの場合、積層
圧電体素子の最大間隔は32.5mmとなり、ステンレ
ス及びアルミナセラミックの熱膨張係数は、各々17×
10-6、8×10-6である。従って、150℃で加熱硬
化する接着剤を用いた組立では、組立後、両端の積層圧
電体素子15または振動板7には、約15μmのひずみ
が生じる。
【0044】このため、図11に示すヘッド端部の部分
断面図のように、積層圧電体素子15または振動板7
は、熱膨張係数の差に起因するひずみにより配列方向に
変形し、積層圧電体素子の駆動効率、及び振動板の変位
特性を悪化させ、結果として吐出特性を落とすことにな
った。これを解決するために、室温硬化の接着剤を用い
ることにより、熱膨張係数の差に起因する問題は無くな
り、良好な吐出特性を達成することが出来る。
【0045】表1は、室温硬化形2液性エポキシ接着剤
であるセメダイン社製のEP001を用い、主剤と硬化
剤の混合比を種々変化させ、結果として、硬化後の硬度
を変化させた時の、インク吐出速度のばらつきを調査し
た結果である。
【0046】
【表1】
【0047】表1から、接着剤硬度は、高くなるほど速
度ばらつきが大きくなる傾向にある。これは、振動板7
上に同じ厚さばらつきの接着剤が形成されていても、硬
度が高い接着剤ほど、厚さのばらつきに対して振動板の
コンプライアンスに与える影響が大きいためである。接
着剤30の硬度は80度以下にすることにより、ほぼ一
定となり、インクジェットプリントヘッドの実用上の速
度ばらつき限度である、±10%以内が達成出来る。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、振動板と積層圧電体素子とを連結する接着剤が、振
動板上に広がることを、振動板に設置された枠で規定す
る様にしたので、振動板の変位特性を均一化出来て、イ
ンク吐出速度、インク吐出体積等の特性が安定し、寿命
が向上し、結果として、印字品質が向上したインクジェ
ットヘッドを提供出来る。
【0049】更には、積層圧電体素子と振動板とは室温
硬化の接着剤で結合され、硬度が80度(ショア−A)
以下であることにより、端部ノズルの速度ばらつきをほ
ぼ一定とする事ができ、結果として、印字品質が向上し
たインクジェットヘッドを提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の例を示すインクジェットプリン
トヘッドの構造及び部品構成を説明する斜視図である。
【図2】 第1の発明の例の組み立て状態を示す断面図
である。
【図3】 第1の発明の例の組み立て状態を示す部分断
面拡大図である。
【図4】 従来のインクジェットプリントヘッドの組み
立て状態を示す部分断面拡大図である。
【図5】 従来のインクジェットプリントヘッドの組み
立て状態を示す部分断面拡大図である。
【図6】 第1の発明の第1変形例での組み立て状態を
示す部分断面拡大図である。
【図7】 第1の発明の第1変形例になるサポートプレ
ートの構造を説明する斜視図である。
【図8】 第1の発明の第2変形例になるサポートプレ
ートの構造を説明する斜視図である。
【図9】 第1の発明の第3変形例になるサポートプレ
ートの構造を説明する斜視図である。
【図10】 第2の発明と従来とのインクジェットプリ
ントヘッドインク吐出速度のばらつき測定を比較したグ
ラフである。
【図11】 従来のインクジェットプリントヘッドの組
み立て状態を示す部分断面拡大図である。
【符号の説明】
1はノズル、2はオリフィスプレート、3は圧力室、4
はチャンバプレート、5はリストリクタ、6はリストリ
クタプレート、7は振動板、8はフィルタ部、9はダイ
アフラムプレート、10は枠、101は溝、102は浅
溝、103は連通溝、104は共通溝、11はサポート
プレート、12は共通インク供給路、13はハウジン
グ、14はインク導入パイプ、15は積層圧電体素子、
16は支持基板、17は電極、18は圧力発生手段、1
9はフレキシブルケーブル、21は基準ピン、22は基
準穴、23は長穴、24は基準穴、30は接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 能登 信博 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 久貝 健一 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF23 AF93 AG53 AP02 AP25 BA04 BA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを蓄える複数の圧力室と、該圧力室
    に1対1で対応し、電気信号の印加により前記圧力室内
    に圧力変動を発生させる複数の積層圧電体素子と、前記
    圧力室の壁面の少なくとも一部を形成して前記積層圧電
    体素子と接着剤で連結されている振動板と、前記積層圧
    電体素子の端部が固定された支持基板と、前記複数の圧
    力室にインクを供給する流路を形成するリストリクタ
    と、リストリクタにインクを供給する共通インク流路が
    設けられたハウジングと、前記圧力室からインク滴を吐
    出する複数個のノズルが形成されたオリフィスプレート
    から構成されたインクジェットプリントヘッドにおい
    て、前記振動板の前記積層圧電体素子が接着される面側
    に、前記接着剤の前記振動板上での広がりを規定する複
    数の枠を設置することを特徴とするインクジェットプリ
    ントヘッド。
  2. 【請求項2】前記接着剤は前記振動板の前記枠内全面を
    覆うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    プリントヘッド。
  3. 【請求項3】隣り合う前記枠の間には溝が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプ
    リントヘッド。
  4. 【請求項4】前記枠の一部には前記枠の高さよりも低い
    浅溝が形成され、該浅溝は枠の近傍に設けられた連通溝
    に繋がっていることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェットプリントヘッド。
  5. 【請求項5】インクを蓄える複数の圧力室と、該圧力室
    に1対1で対応し、電気信号の印加により前記圧力室内
    に圧力変動を発生させる複数の積層圧電体素子と、前記
    圧力室の壁面の少なくとも一部を形成して前記積層圧電
    体素子と接着剤で連結されている振動板と、前記積層圧
    電体素子の端部が固定された支持基板と、前記複数の圧
    力室にインクを供給する流路を形成するリストリクタ
    と、リストリクタにインクを供給する共通インク流路が
    設けられたハウジングと、前記圧力室からインク滴を吐
    出する複数個のノズルが形成されたオリフィスプレート
    から構成されたインクジェットプリントヘッドにおい
    て、前記振動板の前記積層圧電体素子が接着される面側
    に、前記接着剤の前記振動板上での広がりを規定する複
    数の枠を設置し、かつ、前記積層圧電体素子と前記振動
    板は、室温硬化の接着剤で固定されていることを特徴と
    するインクジェットプリントヘッド。
  6. 【請求項6】前記接着剤は、硬度が80度(ショア−
    A)以下であることを特徴とする請求項5に記載のイン
    クジェットプリントヘッド。
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