JP2002331529A - ケーブル接続部のモールド構造及びモールド方法 - Google Patents
ケーブル接続部のモールド構造及びモールド方法Info
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Abstract
ド部がコンパクトな形状のケーブル接続部のモールド構
造を提供する。 【解決手段】位置決め用の基体片51の片面(もしくは
両面)に、位置決め用の一対(もしくは複数対)の側壁
片52が一体形成されてなる中子5を用い、この中子5
の一対の側壁片52の間にケーブルの導体接続(端子3
など)を入れ、その接続部を中子5の基体片51上に配
置した状態で、導体の接続部及び中子5を樹脂にてモー
ルドすることにより、常に安定した防水性・絶縁性が得
られるようにする。
Description
ル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)等の
ケーブルの接続部のモールド構造及びモールド方法に関
する。
ラーシステムが種々開発されている。ソーラーシステム
は、例えば複数個の太陽電池セルからなる太陽電池モジ
ュール(ソーラーパネル)を建物の屋根や屋上に複数配
列し、それらをケーブル接続することによって構築され
ている。
ように、幹線ケーブル1から分岐ケーブル2を分岐し、
その分岐ケーブル2をソーラーパネル400にコネクタ
401を介して接続するという方式が採られている。
合、一般に、図16に示すように、幹線ケーブル1の導
体1aに分岐ケーブル2の導体2aを端子3にて接続し
た後、その導体接続部(分岐部)の絶縁を確保するた
め、ケーブル分岐部を、例えばPVC(ポリ塩化ビニ
ル)などの樹脂406によってモールドしている。
したケーブル接続部のモールド構造によれば、端子や電
線(導体+絶縁体)などの位置が固定されていないた
め、分岐部(導体の接続部)を成形金型内に配置して樹
脂モールドを行う際に、端子や電線の位置ずれ(樹脂の
偏肉)が生じ、成形完了後にモールド部表面に端子や電
線などが露出して(図16(B))、防水性・絶縁性が
損なわれるおそれがある。
従来、端子や電線の位置ずれが生じても、それら周辺の
樹脂の肉厚を確保できるように、モールド部の肉厚寸法
に位置ずれを吸収できるマージンを考慮して、モールド
部の設計を行うという方法が採られているが、この場
合、モールド部の厚み方向の寸法が大きくなる。
モールドを行った後、そのモールド部を覆うように樹脂
モールドを行ってモールド部を2重構造にするという方
法も考えられるが、この場合、成形工程が2度必要とな
りモールドに要する工数が多くなる。また、上記した方
法と同様に、モールド部の厚み方向の寸法が大きくな
る。
を覆う形状に成形された半割構造の中子を用い、その中
子で端子等を挟み込んだ後に樹脂モールドを行うという
方法もあるが、この場合、中子の部品点数が2点となる
上、中子の組立工数が必要になる。しかも、中子を構成
する2つの半割部品の合わせ部などに寸法精度が要求さ
れる。
は、分岐モールド部の形状寸法、特にモールド部の厚み
方向の寸法を小さくすることが要求されているが、前記
したような対処方では、それを満足することが難しい。
もので、防水性・絶縁性に優れているとともに、モール
ド部がコンパクトな形状のケーブル接続部のモールド構
造を提供することを目的とする。また、そのようなモー
ルド構造を簡単に得ることのできるケーブル接続部のモ
ールド方法の提供を目的とする。
体同士を接続した接続部を絶縁・保護するモールド部の
構造であって、位置決め用の基体片の少なくとも片面
に、位置決め用の一対もしくは複数対の側壁片が一体形
成されてなる中子が用いられており、この中子の側壁片
の間に前記導体の接続部が挿入され、その接続部が基体
片上に配置された状態で、導体の接続部及び中子が樹脂
にてモールドされていることによって特徴づけられる。
側壁片を備えた中子を用いてケーブル接続部(端子や電
線など)を位置決めした状態で樹脂モールドを行ってい
るので、端子や電線の位置ずれ(樹脂の偏肉)が生じる
ことがなくなる。その結果、優れた防水性・絶縁性を確
保することができる。
で、端子や電線などの接続部を成形金型にセットするこ
とができるので、従来行われていた作業つまり端子など
を中子に挟み込んで中子を組み立てるという作業を省略
することができる。
る1部品の中子を用いているので、中子の製品コストが
安くつくとともに、モールド部の厚み方向の寸法を小さ
く抑えることも可能になる。さらに、中子の基体片上に
接続部を単に配置するという簡単な構造であるので、中
子の寸法精度が粗くても十分な耐水性・絶縁性を得るこ
とができる。
体片または側壁片のいずれか一方もしくは双方に、当該
中子をモールド部に対して位置決めするための部材を設
けておくことが好ましい。このような位置決め用部材を
設けておくと、樹脂モールド時において中子を常に正し
い位置に配置でき、中子に対する偏肉が生じるおそれが
なくなる。また、このような位置決め方式を採用する場
合に、中子のモールド部表面への露出量を最小限に抑え
ることができるという利点もある。
同士を接続した接続部をモールドする方法であって、位
置決め用の基体片の少なくとも片面に、位置決め用の一
対もしくは複数対の側壁片が一体形成されてなる中子を
用い、この中子の基体片上に前記導体の接続部を配置し
て、導体の接続部を成形金型のキャビティ内に位置決め
し、この状態でキャビティ内に樹脂を注入してモールド
部を成形することによって特徴づけられる。
側壁片を備えた中子を用いてケーブルの接続部(端子や
電線など)を位置決めした状態で樹脂モールドを行って
いるので、端子や電線の位置ずれ(樹脂の偏肉)が生じ
ることがなくなる。その結果、優れた防水性・絶縁性を
確保することができる。
部の成形時に、導体の接続部を基体片に押しつける向き
に樹脂が流れるように樹脂注入を行うことが好ましい。
このようにすれば、導体の接続部(端子や電線等)が基
体片にて常に正しい位置に位置決めされるので、防水性
・絶縁性を常に安定して確保することができる。
続部が複数ある場合、それら接続部同士の接触を防止す
るための部材を、ケーブルの電線間に配置した状態で樹
脂注入を行うことが好ましい。
ルド樹脂と同じ樹脂、もしくはモールド樹脂と密着性の
良い材料であることが好ましい。
に基づいて説明する。
ーラーパネル接続用)の分岐部の構造を図10を参照し
ながら説明する。
極の幹線ケーブル(2心)1の各シース材(PVC)1
c及び電線10の絶縁体(PE)1bを剥がして、分岐
接続部の導体1aを露出させる。
本(2極)の分岐ケーブル(1心))2のうちの一方の
端部のシース材(PVC)2c及び電線20の絶縁体
(PE)2bを剥がして導体2aを露出させ、その導体
2aを幹線ケーブル1の一方の導体1aに端子3にて接
続する。また、他方の分岐ケーブル2のシース材2c及
び電線20の絶縁体2bを剥がして導体2aを露出さ
せ、その導体2aを、ダイオード4を介して幹線ケーブ
ル1の他方の導体1aに端子3にて接続するという要領
にて行う。
図7を参照しながら説明する。
脂成形品で、位置決め用の基体片51と、その基体片5
1の両端から立ち上がる一対の側壁片52とが一体形成
されている。中子5の内面角部にはアールが加工されて
おり、また外面角部には面取りが施されている。
対側の面)には、中央の位置決め片53と左右一対の凸
部54が一体形成されている。位置決め片53の高さ
(基体片51の裏面からの突出高さ)は、各凸部54の
高さよりも所定量(例えば1.5mm)だけ大きい寸法
に加工されている。
子5を用い、図1〜図3に示すように、中子5の一対の
側壁片52間に、図10に示したCVケーブルの分岐部
(接続部)を入れ、基体片51上に配置した状態で、分
岐部の端子3、電線10,20及び中子5などが樹脂
(PE)にてモールドされており、そのモールド部6に
て、分岐部の耐水性・絶縁性が確保されている。なお、
モールド部6の外観形状を図4及び図5に示す。
成形方法の具体例を、図8及び図9を参照しながら説明
する。
8に示すように、上型71と下型72からなり、型閉め
状態で上型71と下型72との間にモールド部成形用の
キャビティ70が形成される。成形金型7の下型72に
は、図10に示す端子3同士の接触などを防止するため
のピン72bが4箇所(図1に示す4つの孔6aに対応
する位置)に設けられている。各ピン72bは、上型7
1のキャビティ70の上部にまで延びている。
置決め片53の下端部を嵌め込むためのスリット溝72
aが加工されており、このスリット溝72aに中子5の
位置決め片53を差し込むとともに、中子5の凸部54
を下型72のキャビティ面に置くことにより、中子5が
キャビティ70内の所定位置に位置決めされる。
の略中央位置で、キャビティ70内に配置された中子5
の基体片51と対向する位置(基体片51の中央上方位
置)に設けられている。
線ケーブル1の各導体1aと2本の分岐ケーブル2の各
導体2aとをそれぞれ接続しておく。
1a、2aの接続部つまり端子3及び電線10,20の
端部等を、図6に示した中子5の一対の側壁片52間に
入れて基体片51上に置く。次に、中子5を成形金型7
の下型72にセットする。
を下型72のスリット溝72aに嵌め込み、2つの凸部
54を下型72のキャビティ面に載せて、中子5を下型
72に対して位置決めする。また、下型72に設けられ
た4本のピン72bを、幹線ケーブル1及び分岐ケーブ
ル2の各配線10,20間に差し込んで、端子3同士の
接触や、導体1a,2a同士の接触を防止しておく。
の型閉めを行った状態で、キャビティ70内に溶融樹脂
(PE)を樹脂注入口7aから注入してモールド部6を
成形した後(図9(A)及び(B))、成形金型7の型
開きを行う。これにより、図1〜図5に示したモールド
構造を得ることができる。
及び電線10,20の端部等を配置した状態で、中子5
を下型72にセットしているが、本発明はこれに限られ
ることなく、中子5を下型72にセットした後に、端子
3及び電線10,20の端部等を中子5に配置するよう
にしてもよい。
6に示した形状に限られることなく、様々な形状を考え
ることができる。そのいくつかの例を図11、図12及
び図13に示す。
の構成に加えて、中子5の上部開放部を塞ぐ蓋体150
を設けたものであり、図11(B)の例は、そのような
蓋体150を中子105の側壁片152の先端部に一体
形成した点に特徴がある。
の間の中央位置に仕切片255を設けるとともに、それ
ら側壁片252及び仕切片255の先端部に、端子抜け
止め用の係止爪252a,255aを形成したところに
特徴がある。
形状を略H形としたところに特徴がある。このように中
子305の形状を略H形とすると、基体片351の表裏
の一方側に形成された一対の片352,352を側壁片
とし、他方側に形成された一対の片353,353を位
置決め片として使用することができ、また、その逆の形
態の使用法、つまり基体片351の他方側に形成された
一対の片353,353を側壁片とし、一方側に形成さ
れた一対の片352,352を位置決め片として使用す
ることができる。
造(蓋体150付き)に加えて、一対の側壁片452,
452の各側面に、それぞれ外方に向けて突出する位置
決め片455,455を一体形成したところに特徴があ
る。このように側壁片452,452に位置決め片45
5,455を設けておくと、モールド時において位置決
め片455,455を、成形金型107の上型171と
下型172との間に挟み込むことにより、中子405の
上下方向(基体片51と直交する方向)の位置を固定す
ることができるので、中子405の位置決めを更に正確
に行うことができる。
造(蓋体150付き)において、位置決め片53の構成
に替えて、基体片551の底面の中央部に、位置決め用
凹部551aを設けたところに特徴がある。この例の場
合、成形金型207の下型272に、中子505側の位
置決め用凹部551aに嵌まり合う突起部272aを設
けるとともに、上型271に、中子505の上下方向
(基体片551と直交する方向)の位置を規制する突起
部271aを設けることにより、中子505を成形金型
207に対して正確に位置決めすることができる。
05において、図11(B)の例のように、蓋体15
0,150を中子405,505の側壁片452,55
2の先端部に一体形成しておいてもよい。
を設けた例を示しているが、本発明はこれに限られるこ
となく、1つの中子に対して複数対の側壁片を設けてお
いてもよい。
の分岐部のモールドに限られることなく、例えば図14
に示すように、1心の幹線ケーブル101と分岐ケーブ
ル102との接続部のモールドなど、他の任意の接続形
態のケーブル分岐部に適用することができる。
いるCVケーブルの分岐部のモールドほか、融雪瓦用モ
ジュールあるいはテープヒータ用モジュールなどの電気
機器の接続等に用いる各種ケーブルの接続部のモールド
にも適用できる。
基体片と一対の側壁片を備えた中子を用いてケーブルの
接続部を位置決めした状態で樹脂モールドを行っている
ので、端子や電線の位置ずれが生じることがなくなる。
その結果、優れた防水性・絶縁性を常に安定して確保す
ることができる。また、モールド部の厚み方向の寸法を
小さく抑えることも可能になる。さらに、中子が安価で
あり、樹脂モールドに要する工数も少なくて済むので、
コストダウンを達成できる。
(B)及び裏面図(C)である。
(A)、側面図(B)及び底面図(C)である。
である。
る。
ある。
模式図である。
式的に示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ケーブルの導体同士を接続した接続部を
絶縁・保護するモールド部の構造であって、 位置決め用の基体片の少なくとも片面に、位置決め用の
一対もしくは複数対のの側壁片が一体形成されてなる中
子が用いられており、この中子の側壁片の間に前記導体
の接続部が挿入され、その接続部が基体片上に配置され
た状態で、導体の接続部及び中子が樹脂にてモールドさ
れていることを特徴とするケーブル接続部のモールド構
造。 - 【請求項2】 中子には、当該中子をモールド部に対し
て位置決めするための部材が設けられていることを特徴
とする請求項1記載のケーブル接続部のモールド構造。 - 【請求項3】 ケーブルの導体同士を接続した接続部を
モールドする方法であって、 位置決め用の基体片の少なくとも片面に、位置決め用の
一対もしくは複数対の側壁片が一体形成されてなる中子
を用い、この中子の基体片上に前記導体の接続部を配置
して、導体の接続部を成形金型のキャビティ内に位置決
めし、この状態でキャビティ内に樹脂を注入してモール
ド部を成形することを特徴とするケーブル接続部のモー
ルド方法。 - 【請求項4】 モールド部の成形時において、導体の接
続部を基体片に押しつける向きに樹脂が流れるように、
樹脂注入を行うことを特徴とする請求項3記載のケーブ
ル接続部のモールド方法。 - 【請求項5】 導体の接続部が複数ある場合、それら接
続部同士の接触を防止するための部材を、ケーブルの電
線間に配置した状態で樹脂注入を行うことを特徴とする
請求項3または4記載のケーブル接続部のモールド方
法。
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