JP2002322368A - 防汚性樹脂およびその防汚性樹脂を有する成形体 - Google Patents

防汚性樹脂およびその防汚性樹脂を有する成形体

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JP2002322368A
JP2002322368A JP2001125447A JP2001125447A JP2002322368A JP 2002322368 A JP2002322368 A JP 2002322368A JP 2001125447 A JP2001125447 A JP 2001125447A JP 2001125447 A JP2001125447 A JP 2001125447A JP 2002322368 A JP2002322368 A JP 2002322368A
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resin
antibacterial
group
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antifungal
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JP2001125447A
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English (en)
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Mitsuyo Yamatomi
光代 山冨
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Shigeki Kawase
茂樹 河瀬
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂の変色や材料の劣化を防止する
など耐久性および衛生面の優れた耐汚染性を有する熱可
塑性樹脂を得ること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂に耐熱性の抗菌抗黴性組成
物、帯電防止性組成物、撥水性組成物のいずれか一種も
しくは複数種が分散配合することにより、防汚性能を有
する熱可塑性樹脂およびそれを用いた成形体を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埃汚れや黴・雑菌
繁殖などに対する耐汚染性を有する防汚性樹脂に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系などを主体とした熱可
塑性樹脂は家電製品や家庭生活雑貨用品などに多く使用
されている。それらの使用時間が長期間経過してきた
り、水が長時間接触する部分や握り手など接触する部分
が黒色や褐色などに変化することが知られている。その
原因は、微生物であるペニシリウム属、ムコール属、キ
ューブラリア属、クラドスポリウム属、アルタナリア
属、ヒューミコーラ属を中心とする黴、さらには酵母、
細菌などの微生物が繁殖しているためである。これらの
繁殖を防ぐために、樹脂部材に抗菌抗黴性組成物を混
練、成形する方法が考えられるが、従来の抗菌抗黴性組
成物は熱に弱く、例えば、多用されているポリプロピレ
ンをマスターバッチ混練および射出成形する際に一般的
な成形温度とされる約200℃以上の高温にさらされた
場合、抗菌抗黴性組成物は分解され、抗菌抗黴性能は発
現されなかった。また、表面に塗布する方法もあるが塗
膜に耐水性がなく、通常の掃除などで濡れ雑巾で拭くな
どを繰り返した場合、短期間に性能が失われる恐れがあ
った。また、昨今の高気密性住宅内において、換気が定
期的に行われない場合、部屋内の埃や粉塵などのハウス
ダストが増加し、埃などが静電気により表面に吸着され
黒ずみ、商品の美観を損なうことがあるが、これらを除
去するには専用の掃除洗剤もしくは家庭用中性洗剤によ
る清浄方法しかなく、使用者にコストと手間の負担を強
いている。
【0003】本発明は、樹脂の変色や材料の劣化を防止
するなど耐久性および衛生面のすぐれた耐汚染性機能を
有する熱可塑性樹脂を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明は、多用されているポリプロピレンを
マスターバッチ混練および射出成形する際に、一般的な
成形温度とされる約200℃以上の高温にさらされても
性能を低下しない耐熱性の抗菌性組成物、耐水性に優れ
た帯電防止性組成物、および均一に分散する撥水性組成
物のいずれか一種または複数種を配合することを特徴に
した。本発明によると、熱可塑性樹脂表面から溶出する
抗菌性組成物の作用により、樹脂の表面や内部にカビ、
酵母、細菌等の微生物が繁殖するのを抑えることができ
る。また帯電防止性組成物の働きにより、静電気による
樹脂の部材表面に対し汚れの吸着を防ぐことができる。
また熱可塑性樹脂表面に存在する撥水性組成物の作用に
より、ファンデルワールス力により表面に付着した汚れ
粒子を流水によるロールアップ現象で剥離することが可
能になり、表面に堆積することがない。
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、熱可塑
性樹脂に抗菌抗黴性組成物、帯電防止性組成物、撥水性
組成物のいずれか一種もしくは複数種を分散配合させる
ものである。樹脂表面から溶出する抗菌性組成物の作用
により、樹脂の表面や内部にカビ、酵母、細菌等の微生
物が繁殖するのを抑えることができる。また帯電防止性
組成物の働きにより、静電気による樹脂表面の汚れの吸
着を防ぐことができる。また樹脂表面に存在する撥水性
組成物の作用により、ファンデルワールス力により表面
に付着した汚れ粒子を流水によるロールアップ現象で剥
離することが可能になり、表面に堆積することがない。
【0006】請求項2に記載の発明は、特に請求項1記
載の抗菌抗黴組成物の耐熱温度を150℃以上250℃
以下することにより、それぞれの熱可塑性樹脂において
配合するその熱可塑性樹脂の成形温度にさらされても抗
菌抗黴性能を有し、樹脂部材表面での細菌や黴の繁殖を
防ぐ。
【0007】請求項3に記載の発明は、特に請求項1お
よび2記載の抗菌抗黴組成物として、抗菌抗黴作用のあ
る孟宗竹エキスを吸湿吸着能力の大きいシリカゲル担体
に速やかに吸着させて用い、これにより孟宗竹エキスの
蒸散を抑制し、熱安定性を向上させるため、成形後の樹
脂部材表面に抗菌抗黴性能を付与することができる。
【0008】請求項4に記載の発明は、特に請求項1お
よび2記載の抗菌抗黴組成物を、導電性ウィスカを担体
とし、担持可能な銀錯塩、植物抽出液、第4級アンモニ
ウム塩、グルコン酸クロルヘキシジンなどの抗菌抗黴組
成物を吸着させ、有機珪素化合物、ワックス、ステアリ
ン酸化合物などのコーティング材料で上記導電性ウィス
カの表面の一部あるいは全部をコーティング材料で被覆
したものである。ウィスカ表面にコーティング材料を塗
布することで、導電性ウィスカに吸着させた抗菌抗黴組
成物の徐放効果を得ることと共に、熱的安定性を増加さ
せる。
【0009】請求項5に記載の発明は、特に請求項1記
載の抗菌抗黴組成物および撥水性組成物を、グアニジル
基を含有する加水分解性有機シラン化合物およびグアニ
ジル基を少なくとも1個含有する有機ポリシロキサン化
合物群から選ばれた少なくとも1種とし、熱可塑性樹脂
に分散配合することによって、熱安定性に優れた抗菌抗
黴性能と同時に撥水性を付与し、防汚性に優れた洗濯機
樹脂部材を提供する。
【0010】請求項6に記載の発明は、特に請求項1記
載の帯電防止性組成物を、ポリエーテルエステルアミド
の群より選ばれる少なくとも一種とし、熱可塑性樹脂に
分散配合することによって、樹脂部材表面は除電され、
埃などの汚れ成分に対して静電引力による吸着が発生し
ない。
【0011】請求項7に記載の発明は、特に請求項1記
載の帯電防止性組成物を、界面活性剤の群より選ばれる
少なくとも一種とし、熱可塑性樹脂に分散配合すること
によって、樹脂部材表面は除電され、埃などの汚れ成分
に対して静電引力による吸着が発生しない。
【0012】請求項8に記載の発明は、特に請求項1記
載の帯電防止性組成物を、導電性ウィスカの群より選ば
れる少なくとも一種とし、熱可塑性樹脂に分散配合する
ことによって、樹脂部材表面は除電され、埃などの汚れ
成分に対して静電引力による吸着が発生しない。
【0013】請求項9に記載の発明は、特に請求項1記
載の撥水性組成物を、有機珪素化合物の群より選ばれる
少なくとも一種とし、樹脂部材表面に優れた撥水特性を
発現する。
【0014】請求項10に記載の発明は、特に請求項1
記載の撥水性組成物を、アルキルシラン化合物の群より
選ばれる少なくとも一種とし、樹脂部材表面に優れた撥
水特性を発現する。
【0015】請求項11に記載の発明は、抗菌抗黴組成
物、帯電防止性組成物、撥水性組成物を分散配合した熱
可塑性樹脂を家電製品などの筐体、構成部品およびその
成形体に成形することにより、抗菌抗黴性、永久帯電防
止、撥水性を有する成形品を提供する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0017】(実施例1)本実施例に用いる抗菌抗黴組
成物を製造する手順を説明する。シリカゲルは、「JI
SZ0701包装用シリカゲル乾燥剤」に記載のB型の
シリカゲルで、低湿度では比較的吸湿率が低く、かつ総
吸湿量の多い粉末で、平均粒径が2.6μm程度のもの
を用いた。このシリカゲル粉末を180℃で2時間以上
乾燥させたものを準備する。このシリカゲル100重量
部に対し、エチルアルコール95重量部に孟宗竹エキス
を5重量部溶解した溶液に、上記のシリカゲル粉末を分
散混合し、使用した溶媒の沸点温度よりやや高い温度で
乾燥し、速やかに吸着溶媒および吸湿水分を放出させた
後、目的粒径に粉砕して抗菌抗黴組成物[A−1]を得
た。
【0018】なお本実施例ではシリカゲルの平均粒径が
2.6μmのものを用いたが、平均粒径が0.1〜10
μmのものであれば同様の効果が得られる。またシリカ
ゲル100重量部に対し、エチルアルコールを50〜2
00重量部、孟宗竹エキス0.2〜10重量部の範囲で
用いても同様の効果を得ることができる。微粉末シリカ
ゲルの代わりに粒径約5μmのゼオライト粉末を用いて
もよい。また本実施例では、抗菌抗黴性材料として孟宗
竹エキスのみを用いたが、複数種の抗菌抗黴性材料を用
いて構成することもできる。また、溶媒はエチルアルコ
ールの代わりにメチルアルコールを用いてもよい。
【0019】次に本実施例に用いる撥水性組成物を製造
する手順を説明する。平均分子量5,000、密度0.
92の低分子量ポリプロピレン樹脂100重量部に対し
て、撥水剤「BX16−152B」(変性ジメチルシリ
コーン;東レダウコーニング(株)製)を10重量部を
ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、2軸押出
機で220℃、30rpm、滞留時間5分の条件で溶融混
練し、ペレット状の撥水性組成物[B−1]を得た。な
お本実施例に用いる撥水剤は、「BX16−152B」
(変性ジメチルシリコーン;東レダウコーニング(株)
製)を用いたが、他の有機珪素化合物またはアルキルシ
ラン化合物およびその混合物であっても同様の効果は得
られる。具体的な例として、有機珪素化合物としては、
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエン
ポリシロキサンなどのシリコーン化合物や、それらのシ
リコーン化合物をアルキッド変性、ポリエステル変性、
アクリル変性、エポキシ変性した変性シリコーン化合物
などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
またアルキルシラン化合物としては、トリメチルメトキ
シシラン、トリメチルエトキシシラン(以下メトキシが
エトキシやクロロであってもよい)、ジメチルジメトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキ
シシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが挙げら
れるが、これらに限定するものではない。
【0020】次に、樹脂を成形する手順を説明する。ポ
リプロピレン樹脂100重量部に対し、抗菌抗黴組成物
[A−1]5重量部、帯電防止剤「ペレスタッド30
0」(高分子型帯電防止剤;三洋化成(株)製)5重量
部、撥水性組成物[B−1]1重量部をヘンシェルミキ
サーで3分間ブレンドした後、2軸押出機で220℃、
30rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練し、樹脂組成
物を得た。これを射出成形機により、厚さ2mm、8cm角
の試験片に成形した。
【0021】なお本実施例に用いる熱可塑性樹脂は、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリアセタール樹脂、熱可塑性
ポリウレタン、フッ素樹脂などが挙げられるが、これら
に限定するものではない。。具体的にはポリオレフィン
系樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンーエチル
アクリレート系共重合体などが挙げられるが、これらに
限定するものではない。ポリアクリル系樹脂として、ポ
リメタクリル酸メチルなどが挙げられる。ポリスチレン
系樹脂としては、ポリスチレン、スチレン/アクリロニ
トリル共重合体(AN樹脂)、アクリロニトリル/ブタ
ジエン/スチレン共重合、スチレン/メチレン共重合体
(MS樹脂)などが挙げられるが、これらに限定するも
のではない。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられ
るが、これらに限定するものではない。ポリアミド系樹
脂としては、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン6
12、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン46、ナイロン6/66、ナイロン6/12などが
挙げられるが、これらに限定するものではない。熱可塑
性樹脂のメルトインデックス(230℃、2.16kg)
は通常0.1〜100である。これらのうち好ましいの
はポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましいものはポ
リプロピレン、ポリエチレンおよびABS樹脂である。
【0022】なお本実施例に用いる導電性組成物は、
「ペレスタッド300」(高分子型帯電防止剤;三洋化
成(株)製)を用いたが、ポリエーテルエステルアミド
の群より選ばれるものであれば同様の効果は得られ、こ
れに限定するものではない。
【0023】表面固有抵抗の測定条件は、成形後、各試
験片をそのまま20℃、湿度65%RH雰囲気下に24
時間放置試験片を処理したものについて行った。
【0024】本発明の導電性組成物の導電性は、通常1
×108〜1×1016Ω、好ましくは1×1010〜1×
1015Ω、特に好ましくは1×1012〜1×1014Ωで
ある。
【0025】本実施例に従って成形した試験片を用い
て、下記に示すような抗菌試験および抗黴試験を行っ
た。上記抗菌試験は、エスケリチアコーライ(Escheric
hia coli)、コッカスアウレウス(Staphyrococcus aur
eus)、バチルスザブチリス(Bacillus subtilis)を用
いて、ハローテスト法を行い、評価は7日後に行った。
また抗黴試験は、日本工業規格のカビ抵抗性試験(JI
SZ2911)の繊維製品用防黴試験によるハローテス
ト法に準じた。用いた黴は、クラドスポリウムクラドス
ポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)、ケト
ミウムグロボスム(Chaetomium globosum)、ペニシリ
ウムシトリナム(Penicilliumcitrinum)、アスペルギ
ルスニゲル(Aspergillus niger)で、評価は14日後
に行った。その結果、(表1)に示す抗菌スペクトルが
得られ、実用的な抗菌抗黴性能が確認できた。
【0026】
【表1】
【0027】また、本実施例に従って成形した試験片を
用いて、下記に示すような水垢防汚試験を行った。上記
水垢防汚試験は、ビーカーに入れた水道水に試験片の半
分が浸漬するようにし、40℃雰囲気中で3日間放置し
た。その結果および本実施例に従って成形した試験片お
よび比較対象としてポリプロピレンのみを用いて成形し
た試験片の表面固有抵抗値を(表2)に示す。ポリプロ
ピレンのみの試験片には水道水中の炭酸カルシウムの固
着による喫水線が確認されたが、本実施例による試験片
には固着が認められなかった。本実施例による試験片の
表面固有抵抗値は一般に埃がつかない限界値とされる1
×1014Ωよりも小さい3×1012Ωであったのに対
し、ポリプロピレンのみを用いて成形した試験片は5×
1015Ωであった。
【0028】
【表2】
【0029】また、本発明の熱可塑性樹脂には、必要に
応じ、本発明の特性を阻害しない範囲で公知の他の樹脂
用添加物を任意に添加することができる。該組成物とし
ては、顔料、染料、充填剤、核剤、ガラス繊維、滑剤、
可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤な
どが挙げられる。
【0030】(実施例2)本実施例に用いる抗菌抗黴組
成物を製造する手順を説明する。酢酸銀100重量部に
対して、亜硫酸ナトリウム400重量部、チオ硫酸ナト
リウム水和物300重量部を塩素を含まない水に溶解
し、十分攪拌しながら混合しチスルファト銀錯塩水溶液
を得る。一方平均長さ約50μm、ウィスカ径約2μmの
酸化亜鉛ウィスカを180℃で2時間以上乾燥させたも
のを準備する。上記酸化亜鉛ウィスカ2000重量部を
銀錯塩水溶液中に分散した後、約60℃で速やかなに吸
着水分を放出させ、目的粒径に粉砕して、酸化亜鉛ウィ
スカ担体に抗菌抗黴性材料を吸着させた材料を得る。テ
トラメトキシシラン100重量部を溶解した溶液中に抗
菌抗黴性材料を吸着させた担体100重量部を分散させ
た後、20重量部の純水を加え、テトラメトキシシラン
を加水分解する。この操作により、抗菌抗黴性材料を吸
着させた担体表面の一部または全部をコーティングし、
加水分解に使用したエチルアルコールを速やかに揮発さ
せ乾燥して抗菌抗黴組成物[A−2]を得る。さらに酸
化亜鉛ウィスカは樹脂の剛性、耐磨耗性などの特性を改
善するとともに、酸化亜鉛ウィスカは抗菌抗黴性を発揮
する重金属材料として知られており、抗菌抗黴組成物
[A−2]とともに徐放することによって長期間の抗菌
抗黴効果をも得ることができる。
【0031】なお、本実施例では銀錯塩を用いたが、植
物抽出物、第4級アンモニウム塩、グルコン酸クロルヘ
キシジンなどの抗菌抗黴性材料を用いてもよい。また、
コーティング材料としては、有機珪素化合物、ワック
ス、ステアリン酸化合物などを用いても同様の効果を得
られる。また導電性ウィスカとして、酸化亜鉛ウィスカ
を用いたが、導電性ウィスカの群から選ばれる一種以上
のものであれば同様の効果が得られる。具体的には、チ
タン酸カリウムウィスカ、チタン酸ナトリウムウィスカ
などのチタン酸金属塩系ウィスカ、ホウ酸マグネシウ
ム、ホウ酸アルミニウムなどのホウ酸金属塩系ウィス
カ、珪酸カルシウムウィスカ、珪酸アルミニウムウィス
カなどの珪酸金属塩系ウィスカ、硫酸カルシウムウィス
カなどの硫酸金属塩ウィスカ、炭酸カルシウムウィスカ
などの炭酸金属塩ウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、酸化チ
タンウィスカ、酸化マグネシウムウィスカ、酸化アルミ
ニウムウィスカ、酸化ベリリウムウィスカなどの酸化金
属系ウィスカ、炭化珪素ウィスカ、炭化チタンウィスカ
などの炭化金属系ウィスカ、窒化アルミニウムウィス
カ、窒化珪素ウィスカ、窒化チタンウィスカなどの窒化
金属系ウィスカ、炭素ウィスカなどのその他のウィスカ
の針状あるいはテトラポット状のウィスカ、ならびにこ
れらのウィスカ表面を銀、銅、スズなどの金属で被覆し
たウィスカが挙げられる。これらのうち、好ましいもの
はチタン酸カリウムウィスカ、酸化チタンウィスカ、酸
化亜鉛ウィスカおよびホウ酸アルミニウムウィスカであ
る。これら導電性ウィスカの形状としては、導電性組成
物の比重を小さくする観点から、短軸が通常、0.01
〜30μm、好ましくは0.1〜10μm、長軸が通常1
〜100μm、好ましくは10〜50μmの針状ウィスカ
がよい。また長軸と短軸の比(アスペクト比)は、通常
10〜1,000で、好ましくは100〜500であ
る。
【0032】本発明の導電性組成物を成形材料に用いる
場合の導電性ウィスカの量は、樹脂材料100重量部に
対して、通常0.01〜30重量部、好ましくは0.5
〜10重量部である。0.01重量部未満では導電性が
不十分であり、30重量部を超えると成形性が悪くな
り、また導電性組成物の比重が大きくなるので好ましく
ない。
【0033】次に、樹脂を成形する手順を説明する。ポ
リスチレン樹脂100重量部に対し、抗菌抗黴組成物
[A−2]5重量部、導電性組成物として界面活性剤の
アルキルベンゼンスルホン酸を2重量部をヘンシェルミ
キサーで3分間ブレンドした後、2軸押出機で200
℃、30rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練し、樹脂
組成物を得た。これを射出成形機により、厚さ2mm、8
cm角の試験片を成形した。
【0034】なお本実施例に用いる導電性組成物は、ア
ルキルベンゼンスルホン酸を用いたが、非イオン性、ア
ニオン性、カチオン性もしくは両性の界面活性剤であれ
ば同様の効果は得られ、これに限定するものではない。
非イオン性界面活性剤としては、高級アルコールエチレ
ンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加
物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポ
リプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物など
のポリエチレングリコール型の非イオン界面活性剤、ポ
リエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、
ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットおよ
びソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアル
キルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミドな
どの多価アルコール型非イオン界面活性剤などが挙げら
れる。アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸のア
ルカリ金属塩などのカルボン酸塩類、高級アルコール硫
酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩な
どの硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩な
どのスルホン酸塩類、高級アルコールリン酸エステル塩
などのリン酸エステル類などが挙げられる。カチオン型
界面活性剤としては,アルキルトリメチルアンモニウム
塩などの第4級アンモニウム塩類などが挙げられる。両
性界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン
酸塩などのアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジ
メチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタ
インなどのベタイン型両性界面活性剤などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、アニオン性界面活性
剤であり、特に好ましいものはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸
塩などのスルホン酸塩類である。
【0035】界面活性剤の使用量は使用樹脂の合計重量
に対して、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.4〜
3重量%である。界面活性剤の量が0.1重量%未満で
は効果が発現せず、5重量%を超えると樹脂表面に析出
し樹脂の外観を損ねたり、樹脂物性が阻害されたりする
ので好ましくない。
【0036】また、帯電防止効果をさらに向上させる目
的で、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のいずれか
一種以上を含んだハロゲン化物からなる金属塩を含有さ
せてもよい。金属塩としては、塩化リチウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシ
ウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化マグネシウ
ムなどが挙げられる。これらのうち、特に好ましいのは
塩化ナトリウムおよび塩化カルシウムである。これら金
属塩の使用量は、使用樹脂の合計重量に対して通常0.
01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%であ
る。金属塩の量が0.01重量%未満では効果が発現せ
ず、5重量%を超えると樹脂表面に析出し樹脂の外観を
損ねる。
【0037】本実施例に従って成形した試験片を用い
て、下記に示すような抗菌試験および抗黴試験を行っ
た。上記抗菌試験は、エスケリチアコーライ(Escheric
hia coli)、コッカスアウレウス(Staphyrococcus aur
eus)、バチルスザブチリス(Bacillus subtilis)を用
いて、ハローテスト法を行い、評価は7日後に行った。
また抗黴試験は、日本工業規格のカビ抵抗性試験(JI
SZ2911)の繊維製品用防黴試験によるハローテス
ト法に準じた。用いた黴は、クラドスポリウムクラドス
ポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)、ケト
ミウムグロボスム(Chaetomium globosum)、ペニシリ
ウムシトリナム(Penicilliumcitrinum)、アスペルギ
ルスニゲル(Aspergillus niger)で、評価は14日後
に行った。その結果、(表3)に示す抗菌スペクトルが
得られ、実用的な抗菌抗黴性能が確認できた。
【0038】
【表3】
【0039】本実施例に従って成形した試験片の表面固
有抵抗値を(表4)に示す。表面固有抵抗の測定条件
は、成形後、各試験片をそのまま20℃、湿度65%R
H雰囲気下に24時間放置試験片を処理したものについ
て行った。本実施例による試験片の表面固有抵抗値は一
般に埃がつかない限界値とされる1×1014Ωよりも小
さい4×1012Ωであったのに対し、ポリスチレンのみ
を用いて成形した試験片は5×1017Ωであった。
【0040】
【表4】
【0041】(実施例3) ポリエチレン粉末100重量部に対してビグアニジル基
含有アルコキシシラン化合物
【0042】
【化1】
【0043】2.5重量部と混合し、160℃、30rp
m、滞留時間5分の条件で溶融混練し、樹脂組成物を得
た。これを射出成形機により、厚さ2mm、8cm角の試験
片を成形した。なお、本実施例では、抗菌抗黴組成物と
してビグアニジル基含有アルコキシシラン化合物を用い
たが、グアニジル基を含有する有機珪素化合物であれば
同様の効果が得られ、具体的にはグアニジル基を含有
する加水分解性有機シラン化合物グアニジル基を少な
くとも1個含有する有機ポリシロキサン化合物、または
これらの混合物のいずれかである。グアニジル基を有
する加水分解性有機シラン化合物としては、下記一般式
(2)で示されるものが好ましい。
【0044】 X1X2X3−Si−Y1−NHC(=NH)NH−Z1 (2) ここで、X1〜X3は、その少なくとも1つは、アルコ
キシル基(例、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基など)およびハロゲン(例、塩
素)から選ばれた加水分解性の基であり、残りは水素、
C1〜C5アルキル基(例、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基など)、またはフェニル基など
の非加水分解性の基である。好ましくは、X1〜X3の
2つ以上、より好ましくは全部が加水分解性の基であ
る。Y1は、オキシ基、アゾ基、チオ基、ヒドロキシメ
チレン基、オキシカルボニル基、フェニレン基などの介
在基を鎖中に含んでいてもよいC1〜C30アルキレン
基を意味し、Z1はシアノ基または−C(=NH)NH
−Z2で示される基であり、ここでZ2は水素、C1〜
C20アルキル基、またはフェニル基であり、フェニル
基の水素原子はフッ素や塩素、臭素等のハロゲン、トリ
フルオロメチル基、アルコキシル基等の1もしくは2以
上の置換基で置換されていてもよい。特に、上記一般式
(1)において、Yがプロピレン基、Z1が−C(=N
H)NH−Z2で示される基であり、Z2がハロゲン、
トリフルオロメチル等で置換された置換フェニル基であ
るグアニジル基含有シラン化合物が、合成が容易であっ
て、しかも抗菌防黴活性が高いため、好ましい。上に示
したように、一般式(化2)で示される有機シラン化合
物は、そのグアニジル基に無機酸(例、塩酸、硫酸な
ど)または有機酸(酢酸、クエン酸、グルコン酸など)
が付加した酸付加塩として使用することもできる。この
グアニジル基含有加水分解性シラン化合物は、特願平3
−359589号および同3−359591号に記載の
方法で製造することができる。上記のグアニジル基含有
シラン化合物は、分子中に含まれる−NHC(=NH)
NH−Z1で示されるグアニジル基(Z1がシアノ基で
ある場合にはシアノグアニジル基、Z1が−C(=N
H)NH−Z2で示される基である場合にはビグアニジ
ル基)により、高い抗菌防黴性を発揮することができ
る。また、このシラン化合物は加水分解性基を含有し、
樹脂と混合した時に大気中の水分により容易に加水分解
して、ポリシロキサン型の不溶物となって樹脂中に分散
し、樹脂に抗菌防黴性を付与することができる。なお、
ビグアニジル基[Z1が−C(=NH)NH−Z2]で
ある場合、Z2基によりシラン化合物の抗菌防黴性が変
化することがあるので、Z2は殺菌防黴対象となる微生
物種や要求される抗菌防黴力に応じて選択することがで
きる。本発明で使用しうる別の抗菌防黴剤はグアニジル
基を少なくとも1個含有する有機ポリシロキサン化合物
であり、このポリシロキサン化合物は次の一般式(3)
で示される構成単位を少なくとも1個以上含有するケイ
素ポリマーである。
【0045】−XYSiO− (3) ここで、XはC1〜C5の直鎖または分岐アルキル基を
意味し、特にメチル基またはエチル基が好ましい。Yは
グアニジル基を含有する1価の基を意味し、好ましく
は、式−Y1−NHC(=NH)NH−Z1(式中、Y
1およびZ1は上記と同じ意味)で示される基である。
このグアニジル基含有ポリシロキサン化合物は、通常は
液状であり、その粘度は25℃で0.1〜100万cSt
の範囲内が可能であるが、好ましくは5〜5万cStであ
る。この有機ポリシロキサン化合物も同様に、グアニジ
ル基に無機酸または有機酸が付加した酸付加塩であって
もよい。この有機ポリシロキサン化合物も、−XYSi
O−なる構成単位中に含まれるシアノグアニジル基また
はビグアニジル基により、前記(化1)式で示されるシ
ラン化合物と同様に高い抗菌防黴性を示す。樹脂との結
合力を高めるために、ポリシロキサン分子中にアミノ、
エポキシ、アクリルなどといった反応性の官能基を導入
してもよい。また、ビグアニジル基を含有する場合、ポ
リシロキサン化合物の抗菌防黴力はやはりZ2基により
変化することがあるので、殺菌防黴対象となる微生物種
や要求される抗菌防黴力に応じてZ2を選択すればよ
い。ポリシロキサン分子中の抗菌防黴性構成単位(−X
YSiO−)の数は少なくとも1個あればよいが、2個
以上存在していても構わない。有機ポリシロキサン化合
物などの有機珪素化合物のいずれの物質においても、一
般にシリコーン油として、繊維処理剤、樹脂改質剤、撥
水剤、離型剤などを含む多様な用途に使用されている。
本発明で使用する上記−Y1−NHC(=NH)NH−
Z1のグアニジル基含有ポリシロキサン化合物も、樹脂
とブレンドすることによって、抗菌防黴性以外に、例え
ば、撥水性といった、シリコーンに固有の望ましい特性
を同時に付与することができると期待される。本発明で
用いるグアニジル基含有抗菌防黴剤は、加水分解性有機
シラン化合物と有機ポリシロキサン化合物のいずれのタ
イプであっても、樹脂と高い結合性を示す固定化型の抗
菌防黴剤である。そのため、樹脂と混合して成形体とし
た場合に、従来の無機系抗菌剤のように銀が遊離した
り、また従来の有機系抗菌剤のように樹脂から早期に溶
出することがなく、優れた抗菌防黴効果の持続性・耐久
性と人体や環境に対する高い安全性とを兼ね備えている
という、望ましい特徴を有している。
【0046】本実施例に従って成形した試験片を用い
て、下記に示すような抗菌試験および抗黴試験を行っ
た。上記抗菌試験は、エスケリチアコーライ(Escheric
hia coli)、コッカスアウレウス(Staphyrococcus aur
eus)、バチルスザブチリス(Bacillus subtilis)を用
いて、ハローテスト法を行い、評価は7日後に行った。
また抗黴試験は、日本工業規格のカビ抵抗性試験(JI
SZ2911)の繊維製品用防黴試験によるハローテス
ト法に準じた。用いた黴は、クラドスポリウムクラドス
ポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)、ケト
ミウムグロボスム(Chaetomium globosum)、ペニシリ
ウムシトリナム(Penicilliumcitrinum)、アスペルギ
ルスニゲル(Aspergillus niger)で、評価は14日後
に行った。その結果、(表5)に示す抗菌スペクトルが
得られ、実用的な抗菌抗黴性能が確認できた。
【0047】
【表5】
【0048】また、本実施例に従って成形した試験片を
用いて、下記に示すような水垢防汚試験を行った。上記
水垢防汚試験は、水道水を操作パネル窓表面に滴下し、
40℃雰囲気中で3日間放置した。その結果を(表6)
に示す。本実施例による操作パネル窓およびポリエチレ
ンのみの操作パネル窓の両方の表面とも水道水中の炭酸
カルシウムの固着による水痕が確認された。その水痕を
ペーパータオルによる軽い力で2往復拭取りを行った
後、目視で確認した。ポリエチレンのみの操作パネル窓
にある水痕は固着し、全く除去されなかったが、本実施
例による操作パネル窓にある水痕は除去され、残存が認
められなかった。
【0049】
【表6】
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜11に記載の
発明によれば、熱可塑性樹脂表面から溶出する抗菌性組
成物の作用により、樹脂表面や内部にカビ、酵母、細菌
等の微生物が繁殖するのを抑えることができる。また帯
電防止性組成物の働きにより、静電気による樹脂表面の
汚れの吸着を防ぐことができる。また樹脂表面に存在す
る撥水性組成物の作用により、ファンデルワールス力に
より表面に付着した水垢などの汚れ粒子を流水によるロ
ールアップ現象で剥離することが可能になり、表面に堆
積することがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04 (72)発明者 河瀬 茂樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA14 AA15 AA20 AA22 AA31 AA33 AA44 AA45 AA46 AA55 AA57 AB26 AD01 AD03 AE16 AE22 AF04 AF38 AF52 BA01 BB05 BC07 4J002 BB021 BB061 BB071 BB111 BC021 BC061 BG011 BG061 BN151 CF031 CF061 CF071 CL011 CL031 CL083 CP092 DJ016 FA066 FB086 FD107 FD186 FD208

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に抗菌抗黴性組成物、帯電
    防止性組成物、撥水性組成物のいずれか一種もしくは複
    数種を分散配合したことを特徴とした防汚性樹脂。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂に分散配合する抗菌抗黴組
    成物は、耐熱温度が150℃以上250℃以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の防汚性樹脂。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂に分散配合する抗菌抗黴組
    成物は、シリカゲルを担体とし、孟宗竹エキスを吸着さ
    せた物質であることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の防汚性樹脂。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂に分散配合する抗菌抗黴組
    成物は、一種または複数種の抗菌抗黴性材料を吸着させ
    た導電性ウィスカの表面の一部あるいは全部をコーティ
    ング材料で被覆してなる物質であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の防汚性樹脂。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂に分散配合する抗菌抗黴組
    成物および撥水性組成物は、グアニジル基を含有する加
    水分解性有機シラン化合物およびグアニジル基を少なく
    とも1個含有する有機ポリシロキサン化合物群から選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記
    載の防汚性樹脂。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂に分散配合する帯電防止性
    組成物は、ポリエーテルエステルアミドの群より選ばれ
    る少なくとも一種からなる物質であることを特徴とする
    請求項1記載の防汚性樹脂。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂に分散配合する帯電防止性
    組成物は、界面活性剤の群より選ばれる少なくとも一種
    からなる物質であることを特徴とする請求項1記載の防
    汚性樹脂。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂に分散配合する帯電防止性
    組成物は、導電性ウィスカの群より選ばれる少なくとも
    一種からなる物質であることを特徴とする請求項1記載
    の防汚性樹脂。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂に分散配合する撥水性組成
    物は、有機珪素化合物の群より選ばれる少なくとも一種
    からなる物質であることを特徴とする請求項1記載の防
    汚性樹脂。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂に分散配合する撥水性組
    成物は、アルキルシラン化合物の群より選ばれる少なく
    とも一種からなる物質であることを特徴とする請求項1
    記載の防汚性樹脂。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10記載の熱可塑性防汚樹
    脂の成形により得られた抗菌抗黴性、永久帯電防止、撥
    水性を有する家電製品などの筐体、構成部品等の成形
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008099822A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Pilot Ink Co Ltd 玩具用模擬飲料
JP2008241403A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Matsushita Electric Works Ltd 疑似水垢の形成方法
JP2010530016A (ja) * 2007-06-11 2010-09-02 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 抗菌性ポリオレフィン及びポリエステル組成物
JP2015199219A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 防かび性樹脂成形体の製造方法
CN108249905A (zh) * 2018-02-05 2018-07-06 广东省陶瓷研究所 一种抗菌耐磨防滑陶瓷及其制备方法

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