JP2002321921A - コバルト酸リチウムの製造方法 - Google Patents

コバルト酸リチウムの製造方法

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JP2002321921A JP2001126184A JP2001126184A JP2002321921A JP 2002321921 A JP2002321921 A JP 2002321921A JP 2001126184 A JP2001126184 A JP 2001126184A JP 2001126184 A JP2001126184 A JP 2001126184A JP 2002321921 A JP2002321921 A JP 2002321921A
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lithium
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行 佐藤
Kazuhiro Kimura
和浩 木村
Yoshimi Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを従来より低減することができ、
かつ幅広い粒子径の制御が可能になるコバルト酸リチウ
ムの製造方法を提供する。 【解決手段】 水酸化コバルト又は炭酸コバルトと炭酸
リチウムとを混合する工程と、この工程による混合物を
600〜700℃で焼成する一次焼成工程と、その後7
50〜1000℃で焼成する二次焼成工程とを行ってコ
バルト酸リチウムを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばリチウム二
次電池の正極材に用いて好適なコバルト酸リチウムの製
造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】各種電子機器に用いられるリチウムイオ
ン二次電池の正極活物質として、コバルト酸リチウムが
使用されている。
【0003】このコバルト酸リチウムを製造するため
に、コバルト原料として四三酸化コバルト(Co
3 4 )とリチウム原料として炭酸リチウム(Li2
3 )を使用するのが一般的となっている。そして、モ
ル比がLi/Co=1.0〜1.2となるように四三酸
化コバルトと炭酸リチウムの混合物の粉末を作製し、こ
の粉末混合物を鞘に入れて、連続炉内で焼成温度900
〜1000℃の条件で焼成している。これにより、平均
粒径を3〜20μmの所望の大きさに調整している。
【0004】ここで、従来のコバルト酸リチウムの製造
方法の製造工程を図2に示す。図2に示すように、まず
精製された金属コバルトを酸溶解反応させることによ
り、CoCO3 又はCo(OH)2 を生成する。次に、
このCoCO3 又はCo(OH)2 を、700〜900
℃で焙焼して、四三酸化コバルトCo3 4 を作製す
る。
【0005】尚、この焙焼工程における収率即ち投入物
に対する生成物の重量比は、CoCO3 の場合には6
7.5%であり、Co(OH)2 の場合には86.4%
である。
【0006】続いて、得られた四三酸化コバルトを粉砕
する。次に、粉砕して粉末にした四三酸化コバルトを、
炭酸リチウムLi2 CO3 の粉末と混合して、さらに混
合物粉末を造粒する。
【0007】造粒した混合物を、焼成炉内で900〜1
000℃の条件で焼成する。これにより、混合物の反応
と反応物の粒成長がなされ、コバルト酸リチウムLiC
oO2 を作製することができる。尚、この焼成工程にお
ける収率は80%となる。
【0008】そして、焼成によって得られたコバルト酸
リチウムを粉砕して、製品とする。これにより、所望の
粒度のコバルト酸リチウムを製造している。
【0009】コバルト原料として比較的価格の高い四三
酸化コバルトが使用される主な理由は、コバルト酸リチ
ウムの生成における収率が四三酸化コバルトは80%で
あるのに対して、原料費の安い炭酸コバルトは63%、
水酸化コバルトは75%と低くなっており、全体の生産
効率をみると、四三酸化コバルトの方が有利であること
にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】四三酸化コバルトは、
上述のように精製された金属コバルトを酸で溶かした
後、水酸化コバルト又は炭酸コバルトを生成して、さら
にこれを700〜900℃にて焙焼・粉砕することによ
り作製している。しかしながら、このような工程を経て
作製されるため、製造コストがかかり、その分コバルト
原料としてのコストが高くなっている。
【0011】また、上述のようにコバルト酸リチウムの
製造コストに占める割合の大きい焼成工程における収率
が80%で良好である。しかしながら、鞘投入量に制限
があり、この点でも製造コストの面で問題が残る。も
し、焼成工程における効率をさらに向上させるために、
単純に1鞘当たりの処理量を増やすと、未反応のコバル
トが生成され、また鞘の上下における粒子径に差が生じ
てしまい、不均一な粒度となりやすく、焼成時間で対応
する必要が生じる。このため、実質的に焼成効率を向上
させることが困難であった。この現象は原料である炭酸
リチウムから生じる炭酸ガス濃度の影響が大きく、焼成
炉内及び鞘内での炭酸ガス濃度差から生ずるためと考え
られる。
【0012】一方、コバルト原料として、原料コストの
低い水酸化コバルト又は炭酸コバルトを使用すると、図
2に示した従来の方法即ち炭酸リチウムと混合・造粒し
て焼成する方法で製造した場合には、生産効率の点から
コストが高くなる方向であった。
【0013】また、この場合、生成するコバルト酸リチ
ウムの粒子径の範囲が狭くなるため、多数の品種による
幅広い粒子径に対応するためには、Li/Coの混合比
率が異なる数種類の材質を準備する必要がある。このた
め、多数の品種への対応が困難になっており、この点で
もコスト高になっていた。
【0014】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、製造コストを従来より低減することができ、か
つ幅広い粒子径の制御が可能になるコバルト酸リチウム
の製造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のコバルト酸リチ
ウムの製造方法は、水酸化コバルト又は炭酸コバルトと
炭酸リチウムとを混合する工程と、この工程による混合
物を600〜700℃で焼成する一次焼成工程と、その
後750〜1000℃で焼成する二次焼成工程とを行う
ものである。
【0016】上述の本発明のコバルト酸リチウムの製造
方法によれば、水酸化コバルト又は炭酸コバルトと炭酸
リチウムとの混合物を600〜700℃で焼成する一次
焼成工程を行うことにより、混合物の反応によってコバ
ルト酸リチウムを生成することができる。このとき60
0〜700℃と比較的低い温度で焼成を行うことができ
る。また、750〜1000℃で焼成する二次焼成工程
を行うことにより、一次焼成により得られたコバルト酸
リチウムを粒成長させて、所望の粒径のコバルト酸リチ
ウムを製造することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、水酸化コバルト又は炭
酸コバルトと炭酸リチウムとを混合する工程と、この工
程による混合物を600〜700℃で焼成する一次焼成
工程と、その後750〜1000℃で焼成する二次焼成
工程とを行うコバルト酸リチウムの製造方法である。
【0018】また本発明は、上記コバルト酸リチウムの
製造方法において、混合物のリチウム/コバルトの混合
モル比を1.02〜1.06の範囲内とする。
【0019】また本発明は、上記コバルト酸リチウムの
製造方法において、混合物の粉末を造粒した後に一次焼
成工程を行う。
【0020】また本発明は、上記コバルト酸リチウムの
製造方法において、一次焼成工程の生成物を粉砕した後
に、二次焼成工程を行う。
【0021】図1は、本発明のコバルト酸リチウムの製
造方法の製造工程を示す図である。図1を参照して、本
発明のコバルト酸リチウムの製造方法を詳細に説明す
る。
【0022】図1に示すように、まず精製された金属コ
バルトを酸溶解反応させることにより、CoCO3 又は
Co(OH)2 を生成するところまでは、図2に示した
従来の製造工程と同様である。
【0023】本発明では、特にこのCoCO3 又はCo
(OH)2 をコバルト原料として用いて、コバルト酸リ
チウムの製造を行うものである。これにより、コバルト
原料の原料コストが低減される。続いて、コバルト原料
であるCoCO3 又はCo(OH)2 を炭酸リチウムL
2 CO3 の粉末と混合して、さらに混合物粉末を造粒
する。
【0024】このとき、好ましくは混合モル比をLi/
Co=1.02〜1.06の範囲内とする。混合モル比
が1.06を超えると温度に対する粒子径制御の幅が小
さくなる。また、混合モル比が例えば1.0未満と小さ
い場合には、酸化コバルト等の不純物が生成されやすく
なる。
【0025】次に、造粒した混合物を、一次焼成工程と
して、焼成炉内で600〜700℃の比較的低温の条件
で焼成する。これにより、混合物の反応がなされ、小さ
い粒子径のコバルト酸リチウムが生成する。
【0026】この一次焼成工程の焼成時間は、充分に反
応が行われるように、少なくとも2時間、好ましくは4
〜6時間とする。
【0027】また、焼成温度を600℃未満とすると粒
子の成長が小さく、その後凝集しやすくなったり、製造
装置に付着しやすくなる等の問題が生じて工業的に好ま
しくない。一方、焼成温度が700℃を超えると、炭酸
リチウムが融解して、異常成長する核が残るため、その
後の二次焼成工程において急激に粒子が成長し、粒子径
の均一性を損なうため好ましくない。従って、一次焼成
工程の焼成温度は上述の600〜700℃とする。
【0028】尚、この一次焼成工程における収率は、C
oCO3 の場合には63%であり、Co(OH)2 の場
合には75%である。
【0029】好ましくは、引き続いて一次焼成工程で生
成したコバルト酸リチウムを粉砕する。このように一次
焼成工程の生成物を粉砕することにより、コバルト酸リ
チウムの製品の粒子径を制御しやすくなる。
【0030】続いて、二次焼成工程として、焼成炉内で
750〜1000℃の条件で焼成する。これにより、コ
バルト酸リチウムの粒成長がなされ、所望の粒子径のコ
バルト酸リチウムを得やすくすることができる。尚、こ
の二次焼成工程における収率比は100%である。
【0031】この二次焼成工程は、焼成温度を上述の7
50〜1000℃とする。焼成時間は少なくとも2時
間、好ましくは4〜6時間の範囲に設定する。750℃
未満では粒子が成長せず1μm以下となり、目標とする
粒子径が得られない。また、1000℃を超えると急激
に粒子が成長して、粒子の成長の均一性を損なうので好
ましくない。
【0032】そして、二次焼成工程によって得られたコ
バルト酸リチウムを粉砕して、所望の粒度(平均粒径1
〜20μm)のコバルト酸リチウムを製造することがで
きる。
【0033】尚、上述の各工程において使用する装置や
焼成炉等の構成は、特に限定されるものではなく、従来
公知の構成を使用することが可能である。
【0034】上述の本発明によるコバルト酸リチウムの
製造方法によれば、コバルト原料として比較的低価格の
CoCO3 又はCo(OH)2 を使用していることによ
り、原料コストを低減することができる。
【0035】また、一次焼成工程は、従来の四三酸化コ
バルトを生成させる工程即ち炭酸コバルト又は水酸化コ
バルトを焙焼する工程と同様に、炭酸コバルト又は水酸
化コバルトを使用している。このため、従来の焙焼工程
とほぼ同等のコストで、本発明の一次焼成工程を行うこ
とができる。
【0036】また、従来の焙焼工程や焼成工程と比較し
て、本発明の一次焼成工程は低温で焼成を行うことがで
きるため、温度を上げるために必要な熱エネルギー及び
時間を低減することができる。
【0037】また、一次焼成工程で混合物を反応させて
コバルト酸リチウムを生成させておいてから、二次焼成
工程でこのコバルト酸リチウムを粒成長させている。こ
れにより、二次焼成工程における収率が100%であ
り、従来の焼成工程より収率を上げて生産効率を向上す
ることができる。
【0038】また、二次焼成工程における炭酸ガスの発
生がないので、均一な粒成長を行うことができ、鞘への
投入量も従来より多くすることができる。例えば従来の
焼成工程における鞘への投入量を1.0とすると、本発
明の二次焼成工程では1.2以上の投入量とすることが
可能である。従って、従来より処理量を増やすことがで
きる。
【0039】また、二次焼成工程において、炭酸ガスを
発生させるためのエネルギーが不要となるため、粒子の
成長に効率よく熱エネルギーが使用されると共に焼成に
必要な熱エネルギーを低減することができ、焼成時間を
従来より短縮することが可能になる。例えば従来の焼成
工程における処理時間を1.0とすると、本発明の二次
焼成工程では0.8以下の処理時間とすることが可能で
ある。また、従来より若干低い温度でも焼成を行うこと
も可能になる。
【0040】さらに、混合粉末の造粒工程を行うように
した場合には、混合物の密度を上げて一次焼成における
処理量を増やすと共に、処理容器への付着や反応を低減
して均一な反応を促進することができる。
【0041】さらに、一次焼成の生成物に対する粉砕工
程を行うようにした場合には、二次焼成における不均一
な粒子成長を抑制すると共に、二次焼成の生成物の硬さ
を低減し、二次焼成の生成物の粉砕時に、過粉砕で生じ
る微粉の生成を抑えることができる。従って、均一な粒
子径を得るために有効である。
【0042】上述のように、本発明の製造方法によれ
ば、コバルト原料のコストを低減することができると共
に、二次焼成における収率が100%で、1鞘当たりの
処理量を増やし、焼成時間を短縮することができるた
め、従来より製造コストを低減してコバルト酸リチウム
を製造することができ、工業的に極めて有利になる。
【0043】ここで、図1に示した本発明の製造方法に
よるコバルト酸リチウムと、図2に示した従来の製造方
法によるコバルト酸リチウムとを、混合モル比(Li/
Co)を変えて実際に製造を行い、それぞれ平均粒径
(粒子径の平均)を調べた。
【0044】(実施例1)炭酸コバルトと炭酸リチウム
を、モル比Li/Co=1.02となるように混合し
て、混合物を造粒して、一次焼成工程を650℃・4時
間の条件で行った。次に、この一次焼成工程の生成物を
粉砕した。さらに、二次焼成工程を行った。このとき、
二次焼成の焼成温度をそれぞれ750℃、800℃、8
50℃、900℃、950℃、980℃と変えて、4時
間温度を保持した。そして、それぞれの生成物を粉砕し
て各試料(合計6種)を作製した。
【0045】(実施例2)水酸化コバルトと炭酸リチウ
ムを、モル比Li/Co=1.02,1.04,1.0
6となるようにそれぞれ混合して、混合物を造粒して、
一次焼成工程を650℃・4時間の条件で行った。次
に、この一次焼成工程の生成物を粉砕した。さらに、実
施例1と同様に、二次焼成の焼成温度をそれぞれ750
℃、800℃、850℃、900℃、950℃、980
℃と変えて、4時間温度を保持して二次焼成工程を行っ
た。そして、それぞれの生成物を粉砕して各試料(合計
18種)を作製した。
【0046】実施例1及び実施例2の各試料に対して粒
度分布を測定し、平均粒径を求めた。その結果を表1に
示す。
【0047】
【表1】
【0048】(比較例)四三酸化コバルトと炭酸リチウ
ムを、モル比Li/Co=1.02,1.04,1.0
6,1.10となるように混合して、混合物を造粒し
た。次に、造粒した混合物に対して、焼成温度をそれぞ
れ750℃、800℃、850℃、900℃、950
℃、980℃と変えて、6時間温度を保持して焼成工程
を行った。そして、それぞれの生成物を粉砕して各試料
を作製した。
【0049】比較例の各試料に対して粒度分布を測定
し、平均粒径を求めた。その結果を表2に示す。ただ
し、表2中、斜線を付した平均粒径の値がない部分は、
該当する温度で焼成した試料を作製していないため測定
値がないことを示す。
【0050】
【表2】
【0051】表1より、実施例1及び実施例2では、混
合モル比Li/Co=1.02において焼成温度750
〜980℃で、平均粒径0.81〜11.13μmの調
整ができ、同じ混合モル比の比較例の場合の平均粒径
1.22〜6.25μmに比べて広い範囲の平均粒径の
コバルト酸リチウムを作製できることがわかる。
【0052】比較例に示すように、従来の製法では、1
〜10μmの平均粒径のコバルト酸リチウムを製造する
ためには、混合モル比Li/Coを変えて2〜3種類の
材料を作製する必要があった。これに対して、実施例に
示すように、本発明の方法を用いることで、例えば混合
モル比Li/Co=1.02の1種類だけで、1〜10
μmの平均粒径に対応することが可能となる。
【0053】また、混合モル比Li/Co=1.06と
すれば、平均粒径1.35〜24.2μmの調整が可能
であり、比較例のように混合モル比を1.10と高くし
なくても、低い混合モル比で大粒径のリチウム酸コバル
トができることがわかる。従って、炭酸リチウムの比率
を低減して、大粒径のリチウム酸コバルトを製造する場
合に残存する炭酸リチウム分を低減することも実現でき
るため、良質のコバルト酸リチウムの生成ができる。
【0054】そして、上述の実施例1及び実施例2によ
れば、コバルトとリチウムの混合モル比Li/Co=
1.02,1.06の2つの材質を準備することによ
り、二次焼成温度を調整するだけで、それぞれ平均粒径
1.0μm,3.0μm,5.0μm,7.0μm,1
0.0μm,15.0μm,20.0μmの各平均粒径
のコバルト酸リチウムを製造することが可能になること
がわかる。従って、必要な粒子径を得るために揃える材
質数を低減することができる。
【0055】このため、従来製法の場合に多くの材質切
り替えを行っていたことによる損失が低減される。ま
た、生産すべき所要の粒子径に対して調整がしやすくな
る。
【0056】本発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々
な構成が取り得る。
【0057】
【発明の効果】上述の本発明によれば、原料コストや焼
成工程にかかるコストを低減することができるため、コ
バルト酸リチウムを製造する際の製造コストを低減する
ことができると共に生産効率の向上を図ることができ
る。
【0058】また、少ない種類の混合モル比の材質の原
料から、多品種の幅広い粒子径に対応することが可能に
なり、材質の変更による損失も低減することができる。
リチウムイオン二次電池の正極活物質には様々な粒子径
のコバルト酸リチウムが用いられるが、本発明によりリ
チウムイオン二次電池の正極活物質の様々な仕様に対応
してコバルト酸リチウムを製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコバルト酸リチウムの製造方法の製造
工程を示す図である。
【図2】従来のコバルト酸リチウムの製造方法の製造工
程を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 芳美 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4G048 AA04 AB01 AB05 AC06 AD03 AE05 5H050 AA19 BA17 CA08 GA02 GA05 GA10 HA02 HA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化コバルト又は炭酸コバルトと、炭
    酸リチウムとを混合する工程と、 上記工程による混合物を600〜700℃で焼成する一
    次焼成工程と、 その後、750〜1000℃で焼成する二次焼成工程と
    を行うことを特徴とするコバルト酸リチウムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記混合物のリチウム/コバルトの混合
    モル比を1.02〜1.06の範囲内とすることを特徴
    とする請求項1に記載のコバルト酸リチウムの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記混合物の粉末を造粒した後に上記一
    次焼成工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のコ
    バルト酸リチウムの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記一次焼成工程の生成物を粉砕した後
    に、上記二次焼成工程を行うことを特徴とする請求項1
    に記載のコバルト酸リチウムの製造方法。
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