JP2002315510A - 砂糖菓子の製造方法 - Google Patents

砂糖菓子の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サクサクとした歯ごたえと適度の弾力性とを
有し、従来のマシュマロやグミキャンディには存在しな
い独特な食感が得られる砂糖菓子の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 砂糖30〜75重量%と水飴0〜45重
量%とに溶解水を適量加えて混合する。更に、ゼラチン
3〜4重量%を溶解して混合し、この混合液を煮詰めた
後に、酸味料・着色料・香料等の添加物を必要量添加
し、Bxを79〜77に調整した生地に砂糖微粉末(粉
糖)3〜6重量%を添加してエアレーションし、比重
0.7〜1.0に調整する。このエアレーション後の生
地を、コーンスターチをベースとする成型用型に充填
し、その後乾燥して内部に砂糖の結晶を析出させる。乾
燥後の水分含有量は13〜15%に調整する。成型用型
から取り出した後にオイル掛けすると良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にサクサクした
歯ごたえと適度の弾力性とを兼備し、ユニークな食感が
得られるようにした砂糖菓子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、砂糖菓子は砂糖を主原料とした
菓子であり、ナッツ、果物、香料、乳製品、卵などを加
えて作る。例えば、飴、べっ甲飴、千歳飴、有平糖、金
平糖、カルメラ等がある。又、ヌガーやタフィー、キャ
ラメルのほかチョコレート、ボンボン、マシュマロ、マ
ジパン、綿菓子等もある。
【0003】これら砂糖菓子のうちマシュマロは、ふわ
ふわとして軟らかく幼児や老人等が食するに好適であ
り、又子供や女性にとっても魅力ある砂糖菓子として従
来から人気を博している。マシュマロを製造するには、
例えば砂糖40重量%と水飴27重量%とを主原料と
し、これに転化糖及び水を適量加えて混合し、更にゼラ
チン3重量%程度を溶解して混合すると共に110〜1
12℃まで煮詰め、次いで香料を適量加え、これにエア
レーション(攪拌して空気を含ませる)して比重を0.
4〜0.5に調整し、50℃程度の溶液とする。成型用
型は、通常容器に収容したコーンスターチをベースと
し、その表面に型押しにより凹みを形成したものであっ
て、その凹みに前記溶液を滴下して充填し、1晩程度自
然乾燥して水分含有量を30〜45%程度に調整してか
ら取り出す。これにより、マシュマロが完成される。
【0004】マシュマロに類似するがそれより硬くて歯
ごたえのあるキャンディ(例えばグミキャンディとして
市販されている)も従来存在している。このグミキャン
ディを製造するには、砂糖35重量%と水飴40重量%
とを主原料とし、これにソルビット及び水を適量加えて
混合し、更にゼラチン5〜6重量%を溶解して混合する
と共に110〜120℃まで煮詰め、エアレーションは
行わないで酸味料・着色料等の添加物を2重量%と香料
を少量添加する。コーンスターチをベースとした成型用
型を用いて成型するのはマシュマロと同じであるが、1
日以上自然乾燥して水分含有量を18%程度に調整して
から取り出し、表面にオイル掛けすることによりグミキ
ャンディが完成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のマシュマロ
では、ふわふわ柔らかくて軽い食感を有するが、その反
面歯ごたえがなくて物足りなさを感じ、一方上記グミキ
ャンディは特有の弾力性を有しており、歯ごたえがあっ
て心地よい食感は得られるが、その反面噛み切り難いと
いう難点がある。上記グミキャンディの場合は、製造時
にエアレーションを施しても硬い弾力性は失われずに残
ってしまう。そこで、本発明は、マシュマロのようであ
りながらサクサクとした歯ごたえを有し、且つグミキャ
ンディよりは柔らかな適度の弾力性を兼ね備えること
で、今までにないユニークな食感が得られるようにした
砂糖菓子の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、砂糖30〜75重量%
と水飴0〜45重量%とに溶解水を適量加えて混合し、
更にゼラチン3〜4重量%を溶解して混合し、この混合
液を煮詰めた後に酸味料・着色料・香料等の添加物を必
要量添加すると共に、砂糖微粉末3〜6重量%を添加し
てエアレーションし、エアレーション後の生地を成型用
型に充填し、その後乾燥して内部に砂糖の結晶を析出さ
せる砂糖菓子の製造方法を要旨とする。又、この砂糖菓
子の製造方法において、(1)前記砂糖微粉末は常法で
粉砕した粉糖で、砂糖微粉末を添加する前の生地のBx
が79〜77であること、(2)前記エアレーション後
の生地温度は65〜73℃に調整すること、(3)前記
エアレーション後の生地比重は0.7〜1.0に調整す
ること、(4)前記乾燥後の水分含有量は13〜15%
に調整すること、を要旨とするものである。
【0007】本発明では、砂糖菓子の内部に砂糖の結晶
を析出させることで、柔らか過ぎたり硬すぎたりせず、
サクサクとした歯ごたえと噛み切り易さを兼ね備えた独
特な食感を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る砂糖菓子の製
造方法の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1
は砂糖菓子の製造工程を示すもので、先ず原料計量を行
う。原料は砂糖30〜75重量%と水飴0〜45重量%
とを主体とし、それに水7〜9重量%を加えて混合す
る。更に、ゼラチン3〜4重量%を計量し、水を加えて
温度60〜70℃で溶解し、そのゼラチン溶液を加えて
混合する混合工程1を行う。
【0009】次に、混合液を110〜120℃で更に良
く溶解し、且つこれを煮詰める溶解・煮詰め工程2を行
う。その後、必要な酸味料・着色料を添加すると共に香
料を添加する。
【0010】次いで、砂糖微粉末(粉糖)3〜6重量%
を添加して生地に気泡を含ませるエアレーション工程3
を行う。粉糖を添加する前の生地のBx(糖度)は79
〜77の範囲とする。エアレーションは、例えば竪型発
泡機とか加圧発泡機を用いることができ、冷却をしなが
ら行う。このエアレーション後の生地比重は0.7〜
1.0に調整する。
【0011】エアレーション前の生地温度は約70℃で
あり、前記のような発泡機を用い20〜40℃に冷却し
ながらエアレーションすると、エアレーション後の生地
温度は50〜70℃となり、後に生地内部に砂糖の結晶
が析出する。冷却を行わずに保温状態(60〜70℃)
でエアレーションを行うと、エアレーション後の生地温
度は75〜85℃となり、その場合には後に砂糖の結晶
が析出しない。従って、エアレーション後の生地温度が
75℃未満であることが重要である。生地温度が高温で
あると、粉糖が溶解して砂糖の結晶が析出しないか、析
出が遅くなり、所望の品質を得ることができない。
【0012】この後、生地を成型用型に充填する充填工
程4及び乾燥工程5を行う。成型用型は従来と同様に、
コーンスターチをベースとしその上面に型押しにより凹
みを設けたものを用い、それらの凹みに充填機から生地
を一定量滴下することにより充填工程4を行う。充填後
は、そのまま2日程度自然乾燥することで乾燥工程5を
行う。
【0013】乾燥後に成型用型から取り出し、表面にオ
イル掛け6することが好ましい。このオイル掛け6は、
表面に存在する水分のため砂糖菓子同士が付着するのを
防止するためである。これにより、砂糖菓子が完成す
る。砂糖菓子の水分含有量は13〜15%とし、従来の
グミキャンディの水分含有量約18%よりやや低く、従
来のマシュマロの水分含有量30〜45%より遥かに低
く調整する。
【0014】このようにして製造された砂糖菓子を食し
たところ、サクサクとした歯ごたえと適度の弾力性とを
併せ持つユニークな食感が得られ、これは従来のマシュ
マロにもグミキャンディにもない独特のものであった。
この食感は、内部に析出している砂糖結晶に起因するも
のである。前記エアレーション後の生地温度が75℃以
上のものから製造した砂糖菓子では粉糖の結晶が析出し
ないため、このような独特な食感は得られない。
【0015】[実施例1]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は73℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。砂糖菓子の内部では砂糖の結
晶が良好に析出しており、食感の良いものが得られた。
【0016】[実施例2]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は75℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子の内部では、砂
糖の結晶析出がやや遅く、食感がやや柔らかく良好では
あるが、変形の心配が若干生じ製品として使用できるギ
リギリの範囲の品質のものであった。
【0017】[実施例3]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水1
kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に粉
糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡機
に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前の
生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレーシ
ョン後の生地温度(生地出口温度)は50℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子の内部では、砂
糖の結晶が析出し、食感は良好であったが充填時の生地
の尻切れが悪く、糸引き状態が増え始め、生産に耐えう
るギリギリの状態であった。
【0018】[実施例4]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx79に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子の内部では、砂
糖の結晶析出が早く、食感がやや硬いものになり、製品
として使用できるギリギリの範囲の品質のものであっ
た。
【0019】[実施例5]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx77に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子の内部では、砂
糖の結晶析出がやや遅く、食感がやや柔らかく良好では
あったが、変形の心配が若干生じ、製品として使用でき
るギリギリの範囲の品質のものであった。
【0020】[実施例6]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子は、砂糖の結晶
析出が最適であり、且つ食感も最良のものとなった。
【0021】[実施例7]砂糖50kg、水飴25kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に
粉糖3kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子は、粉糖の添加
量が少なかったためか砂糖の結晶析出が遅く、食感がや
や柔らかく良好ではあるが、変形の心配が若干生じ、製
品として使用できるギリギリの範囲の品質のものであっ
た。
【0022】[比較例1]砂糖30kg、水飴45kg
を計量し、これに水8.5kgを加えて混合し、この混
合液にゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度
65℃で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温
度約120℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水
1kgで溶解したものを加えBx78に調整した生地に
粉糖5kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡
機に掛けてエアレーションを行った。エアレーション前
の生地温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレー
ション後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整し
た。この後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後
に砂糖菓子を取り出した。この砂糖菓子は、砂糖の結晶
析出がやや遅く、食感がやや柔らかく、変形の心配が若
干生じ製品として使用できるギリギリの範囲の品質のも
のであった。
【0023】[比較例2]砂糖75kg、水飴は使わ
ず、これに水8.5kgを加えて混合し、この混合液に
ゼラチン3.5kgを加水6kgにより溶解温度65℃
で溶解したものを加えた。この混合液を煮詰め温度約1
20℃で煮詰めた後、必要な添加物1kgを加水1kg
で溶解したものを加えBx78に調整した生地に粉糖5
kgを加えて生地を作った。この生地を加圧発泡機に掛
けてエアレーションを行った。エアレーション前の生地
温度(生地仕込温度)は70℃であり、エアレーション
後の生地温度(生地出口温度)は65℃に調整した。こ
の後、前記成型用型に充填し、2日間乾燥した後に砂糖
菓子を取り出した。この砂糖菓子の内部では、砂糖の結
晶析出が早く、食感が硬いものになり、製品として使用
できるギリギリの範囲の品質のものであった。
【0024】上記実施例1〜7及び比較例1〜2におい
て、原料の配合量、エアレーション時の温度、粉糖添加
前の生地Bx、粉糖結晶の析出状態及び結果判断等を一
覧表にまとめると表1のようになる。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1、比較例1及び比較例2による
と、砂糖が30kgでは結晶析出が遅く柔らかいものに
なり、砂糖を75kgにすると結晶の析出が激しく硬い
ものになった。砂糖の配合量は30〜75kgの範囲内
で砂糖の結晶析出が認められたが、砂糖が30kg未満
だと柔らか過ぎて保型性が悪くなり、75kgを超える
と硬くなり過ぎる。このため、砂糖の配合量は30〜7
5kgの範囲とし、好ましくは50kgとする。水飴の
配合量に関しては、無配合でも砂糖の結晶は析出するこ
とから0〜45kgの範囲内とし、好ましくは25kg
とする。
【0027】実施例4の結果より、粉糖添加前の生地の
Bxが79の時は、砂糖の結晶は析出したが硬い食感の
ものになった。実施例5のようにBxが77の時は、結
晶析出がやや遅く食感がやや柔らかいものとなった。一
方、Bxを80にすると硬くなり過ぎ、Bx76だと柔
らか過ぎて保型性が悪くなることが補助実験により分か
った。従って、粉糖添加前のBxは79〜77の範囲と
し、好ましくは78とする。
【0028】エアレーション後の生地温度に関しては、
生地仕込温度が70℃の時、実施例2のように生地出口
温度を75℃にすると砂糖の結晶析出がやや遅くやや柔
らかい食感のものとなり、実施例1のように生地出口温
度を73℃まで下げると砂糖の結晶が良好で、歯通りの
良い食感のものとなった。実施例3のように生地出口温
度を50℃にすると、充填時の糸引きが増え始めたもの
の砂糖の結晶析出は見られた。これにより、エアレーシ
ョン後の生地温度は50〜75℃の範囲内とし、好まし
くは65〜73℃とする。
【0029】粉糖の添加量については、実施例6のよう
に5kgの時は良い砂糖の結晶析出が最適で良い食感の
ものが得られたが、実施例7のように3kgの時は砂糖
の結晶析出が遅くやや柔らかい食感のものとなった。
又、補助実験により6kg添加した時はやや硬いものに
なったが食感はさほど悪くなく、6kgを超えると硬過
ぎて食感が悪かった。これにより、粉糖の添加量は3〜
6kgの範囲とし、好ましくは5kgとする。
【0030】実施例6の製造条件でエアレーション後の
生地の比重を比較した時、比重0.7未満の時は充填時
の糸引きが増え、やや硬いものとなった。比重1.0を
超えると結晶の析出が遅く、柔らかいものとなった。従
って、エアレーション後の生地の比重は0.7〜1.0
の範囲とする。
【0031】砂糖菓子の水分含有量については、13〜
15%に調整することが好ましく、従来のグミキャンデ
ィ(水分含有量18%)に近いものとなって歯ごたえが
良くなると共に、グミキャンディ程硬くないため噛み切
りに困難を伴うことがなくなる。水分含有量が多過ぎる
と、従来のマシュマロ(水分含有量30〜45%)のよ
うに柔らかな状態となって歯ごたえが悪くなる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、砂糖菓子の内部に砂糖の結晶を析出することで、サ
クサクした歯ごたえと適度の弾力性とを兼ね備えたユニ
ークな食感の砂糖菓子を製造することができる。これに
より、柔らか過ぎて歯ごたえのないマシュマロと、硬い
弾力性のため噛み切り難いグミキャンディとの中間に位
置するような独特な食感を有する砂糖菓子を提供できる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る砂糖菓子の製造方法についての実
施形態を示す工程図
【符号の説明】
1…混合工程 2…溶解・煮詰め工程 3…エアレーション工程 4…充填工程 5…乾燥工程 6…オイル掛け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林谷 誠一 岡山県御津郡御津町野々口1100番地 カバ ヤ食品株式会社研究室内 Fターム(参考) 4B014 GB09 GK04 GK05 GL09 GL10 GP04 GP23 GQ05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砂糖30〜75重量%と水飴0〜45重量
    %とに溶解水を適量加えて混合し、更にゼラチン3〜4
    重量%を溶解して混合し、この混合液を煮詰めた後に酸
    味料・着色料・香料等の添加物を必要量添加すると共
    に、砂糖微粉末3〜6重量%を添加してエアレーション
    し、エアレーション後の生地を成型用型に充填し、その
    後乾燥して内部に砂糖の結晶を析出させることを特徴と
    する砂糖菓子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記砂糖微粉末は常法で粉砕した粉糖で、
    砂糖微粉末を添加する前の生地のBxが79〜77であ
    る請求項1記載の砂糖菓子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記エアレーション後の生地温度は65〜
    73℃に調整する請求項1又は2記載の砂糖菓子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記エアレーション後の生地比重は0.7
    〜1.0に調整する請求項1、2又は3記載の砂糖菓子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記乾燥後の水分含有量は13〜15%に
    調整する請求項1,2,3又は4記載の砂糖菓子の製造
    方法。
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