JP2002308031A - 車両用走行支援装置 - Google Patents

車両用走行支援装置

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JP2002308031A
JP2002308031A JP2001113560A JP2001113560A JP2002308031A JP 2002308031 A JP2002308031 A JP 2002308031A JP 2001113560 A JP2001113560 A JP 2001113560A JP 2001113560 A JP2001113560 A JP 2001113560A JP 2002308031 A JP2002308031 A JP 2002308031A
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JP
Japan
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vehicle
target
approach
driver
determined
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JP2001113560A
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English (en)
Inventor
Naoki Maruko
直樹 丸古
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自車両前方の目標物が接近してきたことを的
確に判断し、当該判断に応じた接近状態の報知若しくは
制動制御を含む運転者の支援を実行する。 【解決手段】 自車両と目標物との相対距離をその時間
変化量で除した第一の評価指標と、自車両と目標物との
相対角をその時間変化量で除した第二の評価指標とを求
める。これらが共にしきい値より小なる場合に自車両と
目標物とが接近状態であると判定し、また第一及び第二
の評価指標の偏差が小なるほど接触可能性大と判定す
る。更に、第一及び第二の評価指標の大小関係から自車
両と目標物との接近時に何れが前方に位置するかの接近
モードをも判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自車両の前方の
目標物に対する接近状態を判定し、またこれを用いて自
車両の前方の目標物に対する接近状態に応じた運転者へ
の報知や車両の制動制御を行なう車両用走行支援装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−29464号公報には、自
車両の進行方向と、自車両の前方の目標物(障害物)と
の距離から、目標物に対する衝突の可能性を判断し、衝
突の可能性のある目標物に対して警報を行なう構成が開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、自
車両の進行方向と、自車両の前方の目標物との距離から
目標物に対する衝突の可能性を判断する構成となってい
たため、目標物が移動体である場合には、目標物の進行
方向によっては目標物が自車両に接近してきたことの判
断や、この判断に応じた警報が遅れてしまう可能性が懸
念される。
【0004】本発明では、自車両前方の目標物が自車両
に接近してきたことの判断を的確に実行し、また当該判
断に応じた接近状態の報知若しくは制動制御を含む運転
者の支援を的確に実行する車両用走行支援装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決する為に、
本発明に関わる車両用走行支援装置は、請求項1に記載
されるように、自車両前方の目標物と自車両との相対距
離及び相対角を検出する目標物検出手段と、前記相対距
離をその時間変化量で除した値から第一の評価指標を求
め、前記相対角をその時間変化量で除した値から第二の
評価指標を求めると共に、これら第一及び第二の評価指
標との双方に基づき、自車両と目標物とが接近状態であ
ることを判定する接近状態判定手段と、運転者に対し報
知を行なう報知手段と、前記報知手段の作動及び非作動
を制御する運転者支援制御手段と、を有し、前記運転者
支援制御手段は、前記接近状態判定手段において、自車
両と目標物とが接近状態であると判定された場合に、当
該接近状態に応じて前記報知手段を作動させて運転者へ
の報知を行なうものである。
【0006】また、請求項2に関わる車両用走行支援装
置では、前記接近状態判定手段は、前記第一及び第二の
評価指標が、それぞれの評価指標しきい値より共に小な
る場合に、自車両と目標物とが接近状態であることを判
定するものである。
【0007】また、請求項3に関わる車両用走行支援装
置では、前記第一及び第二の評価指標との偏差に基づ
き、自車両と目標物との接触可能性を判定する接触可能
性判定部を更に備えるものである。
【0008】また、請求項4に関わる車両用走行支援装
置では、前記接触可能性判定部は、前記第一及び第二の
評価指標との偏差の絶対値が所定値未満である場合に、
自車両と目標物との接触可能性があるとの判定を行なう
ものである。
【0009】また、請求項5に関わる車両用走行支援装
置では、前記接触可能性判定部は、前記第一の評価指標
が大なるほど、前記所定値を小とするものである。
【0010】また、請求項6に関わる車両用走行支援装
置では、前記接近状態判定手段は、前記第一及び第二の
評価指標の大小関係に基づき、自車両と目標物との接近
モードを判別する接近モード判別部を有するものであ
る。
【0011】また、請求項7に関わる車両用走行支援装
置では、前記接近モード判別部は、前記第一の評価指標
が第二の評価指標より大きい場合には、目標物が自車両
の前方に位置する接近モードであると判別し、前記第二
の評価指標が第一の評価指標より大きい場合には、目標
物が自車両の後方に位置する接近モードであると判別す
るものである。
【0012】また、請求項8関わる車両用走行支援装置
では、運転者の制動操作とは独立して制動力を発生する
自動制動手段を更に備えると共に、前記運転者支援制御
手段は、前記接近状態判定手段において、自車両と目標
物とが接近状態であると判定された場合に、当該接近状
態に応じて前記報知手段若しくは前記自動制動手段を作
動させて運転者への報知若しくは制動力制御を行なうも
のである。
【0013】また、請求項9に関わる車両用走行支援装
置では、前記運転者支援制御手段は、前記接近モードが
目標物が自車両の後方に位置する接近モードであると判
別された場合には、前記報知手段のみ作動させるもので
ある。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の構成によれば、自車両と
自車両前方の目標物との相対距離をその時間変化量で除
した第一の評価指標と、自車両と自車両前方の目標物と
の相対角をその時間変化量で除した第二の評価指標との
双方に基づき、自車両と目標物とが接近状態であること
を判定するようにしたので、自車両と目標物との接近状
態の判定を的確に実行することが可能となる。この時、
請求項2記載の構成のように、請求項2記載の構成のよ
うに、前記第一及び第二の評価指標がそれぞれの評価指
標しきい値より共に小なる場合に前記接近状態であるこ
とを判定するようにすれば、前記接近状態をより的確に
判定することが可能となる。
【0015】請求項3の構成によれば、前記第一及び第
二の評価指標との偏差に基づき、自車両と目標物との接
触可能性を判定するようにしたので、自車両と目標物と
が略左右方向の間隔を空けた並走状態である場合や、自
車両と目標物とが同一車線を走行している状態から何れ
か一方が離脱する場合には、接触可能性が低いとの判断
を行い得ることにより、不用意な接近警報を実行するこ
とが抑制できる。この時、請求項4記載の構成のよう
に、前記第一及び第二の評価指標との偏差の絶対値が所
定値未満である場合に前記接触可能性があることを判定
するようにすれば、前記接触可能性をより的確に判定す
ることが可能となる。加えて、請求項5記載の構成のよ
うに、前記第一の評価指標が大なるほど前記所定値を小
とするように構成すれば、前記相対距離が大きいほど相
対角の測定誤差が大きくなることの影響を低減できる。
【0016】請求項6の構成によれば、前記第一及び第
二の評価指標の大小関係に基づき、自車両と目標物との
接近モードを判別するようにしたので、目標物が自車両
の前に割り込む接近モードであるのか、或いは目標物が
自車両の後方に入る接近モードであるかの判断を行なう
ことができるため、この接近モードに応じて接近警報を
適切に実行することができる。ここで、請求項7記載の
構成のように、前記第一の評価指標が第二の評価指標よ
り大きい場合には、目標物が自車両の前方に位置する接
近モードであると判別し、前記第二の評価指標が第一の
評価指標より大きい場合には、目標物が自車両の後方に
位置する接近モードであると判別することで、前記接近
モードの判定を的確に実行することが可能となる。
【0017】請求項8の構成によれば、運転者の制動操
作とは独立して制動力を発生する自動制動手段を更に備
え、前記接近状態に応じて前記報知手段若しくは前記自
動制動手段を作動させるようにしたので、運転者に対し
より的確な運転支援を行なうことができる。
【0018】請求項9記載の構成によれば、前記接近モ
ードが目標物が自車両の後方に位置する接近モードであ
ると判別された場合には前記報知手段のみ作動させるも
のとしたので、より運転者の感覚に合致した運転支援を
行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の実施形態を示すシステム構
成図であり、図中、21FL,21FRは自車両の前
輪、21RL,21RRは後輪であって、これら前輪2
1FL,21FR及び後輪21RL,21RRには夫々
ブレーキアクチュエータ22FL,22FR及び22R
L,22RRが装着されている。ブレーキアクチュエー
タ22FL〜22RRの夫々は、後述のマスタシリンダ
25から供給される流体圧に応じた制動力を発生するよ
うに構成されている。
【0021】23はブレーキペダルであり、オペレーテ
ィングロッド6を介して電子式負圧ブースタ24及びマ
スタシリンダ25に連結されている。ブレーキペダル2
3にはその踏込みを検出するブレーキスイッチ26が配
設されている。電子式負圧ブースタ24に関しては後に
詳述するものとする。
【0022】マスタシリンダ25の出力側とブレーキア
クチュエータ22FL,22FRとの間は配管17aに
よって、ブレーキアクチュエータ22RL,RRとの間
は配管17bによって、それぞれ連通されており、配管
17a,17bの夫々には車両で発現する制動力を検出
するために流体圧Pw1,Pw2 を検出する二つの圧力
センサ32,33が配設されている。これら二つの圧力
センサ32,33で検出される流体圧Pw1,Pw2 は
本来同じ値を検出するはずであるが、何れか一方に検出
誤差が生じたときにでも、システムの制御性を確保する
ため、後述の演算処理に備えて夫々配管17a,17b
に設けるものとする。
【0023】前述の電子式負圧ブースタ24は、図2に
示すように、変圧室1と負圧室2とがダイヤフラム14
によって画成され、変圧室1はブレーキ非作動時はエン
ジン負圧によって定まる負圧状態となって、負圧室2と
圧力釣り合い状態にあり、ブレーキ作動時には大気が導
入され、負圧室2との差圧が生じて、マスタシリンダ2
5に倍力された荷重が伝達される。負圧室2は、エンジ
ン始動中は常に所定の負圧に維持されている。
【0024】ダイヤフラム14の中央部には軸筒17が
固定され、この軸筒17内に負圧室2と変圧室1とを連
通する連通路11が形成され、この連通路11の右端側
開口部に真空弁3が配設され、この真空弁3は運転者に
よってブレーキペダル23がストロークしたとき或いは
電磁弁5が励磁されたときに閉じ、負圧室2と変圧室1
との連通を遮断する。
【0025】また、変圧室1と大気との間には大気弁4
が配設され、この大気弁4は、後述する摺動筒体5bに
形成された弁体12と協働して動作し、運転者によりブ
レーキペダル23がストロークしたとき或いは電磁弁5
が励磁されたときに開き、変圧室1に大気が導入され
る。
【0026】電磁弁5は、軸筒17の内周部に配設され
たソレノイド5aと、このソレノイド5aと対向して摺
動自在に配設された摺動筒体5bとで構成され、摺動筒
体5bの右端側に前述した真空弁3及び大気弁4を作動
させる係合部18が形成されている。
【0027】この摺動筒体5bは、負圧室2内に配設さ
れたリターンスプリング15によって右方向に付勢され
ているとともに、内部には、オペレーティングロッド6
が配設され、このオペレーティングロッド6の先端がプ
ッシュロッド8を介してマスタシリンダ25に連結され
ている。
【0028】そして、オペレーティングロッド6と軸筒
17及び真空弁3,大気弁4との間に夫々リターンスプ
リング13a及び13bが配設されていると共に、オペ
レーティングロッド6と摺動筒体5bとの間にリターン
スプリング16が配設されている。
【0029】図1に戻り、30は車速センサであり、変
速装置の出力軸回転数から自車速Vmを検出する。31
は目標物センサであり、例えば特開2000−2336
61号公報に開示のものと同様に、車両の前部に配設さ
れたレーザレーダにより、車両前方の障害物や先行車両
といった目標物までの相対距離L及び相対角θを検出す
るものである。34は自動制動を行うか否かを選択する
切替えスイッチ34である。35は報知手段であり、そ
れぞれ後述の制御に従い自車両が目標物と接近している
ことを運転者に報知するものであり、具体的には警告灯
の点灯やディスプレイへの表示といった視覚によるもの
や、ブザーや音声による聴覚によるものを適宜使用可能
である。
【0030】29は制御装置であり、前記圧力センサ3
2、33からの制動流体圧Pw1,Pw2 、車速センサ
30からの車速Vm、目標物センサ31からの相対距離
L及び相対角θが入力され、これらに基づき接近警報や
接近回避制御を行なうか否かの判断を行なう。
【0031】次に、前記制御装置29で行われる演算処
理を図3及び図4のフローチャートに従って説明する。
ここで、図3のフローチャートが自車両と目標物との接
近判断に関する演算処理に相当し、図4のフローチャー
トが自車両と目標物との接近回避制御に関する演算処理
に相当する。
【0032】これらの演算処理は所定時間ΔT(例えば
10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。な
お、このフローチャートでは、特に通信のためのステッ
プを設けていないが、演算によって得られた情報は随時
記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時
読込まれる。
【0033】まず図3のフローチャートについて説明す
る。
【0034】ステップS1では同ステップ内で行われる
個別の演算処理に従って、目標物センサ31により検出
された目標物との相対距離L及び相対角θを読込む。
【0035】次にステップS2に移行して、相対距離L
及び相対角θの時間微分値から相対距離変化速度ΔL,
及び相対角変化速度Δθとを算出する。
【0036】次にステップS3に移行して、前記ΔL及
びΔθが0未満であるか否か、すなわち自車両が前記目
標物に接近しつつあるか否かの判断を行なう。ΔL及び
Δθが0未満である場合にはステップS4に進み、そう
でない場合はステップS7に移行する。
【0037】次にステップS4に移行して、以下の式か
ら相対距離衝突時間Tc_L及び相対角衝突時間Tc_θを
算出する。 Tc_L=L/ΔL …(1) Tc_θ=θ/Δθ …(2) ここで、Tc_Lは相対距離Lからみた衝突時間であり、
c_Lが小なるほど自車両と目標物とが相対距離方向
(略前後方向)にて接近していることを示す。また、T
c_θは相対角θからみた衝突時間であり、Tc_θが小な
るほど自車両と目標物とが相対角方向(略左右方向)に
て接近していることを示す。
【0038】次にステップS5に移行して、自車両と目
標物とが接近状態にあるか否かを判断するために、前記
c_L及びTc_θがいずれも所定値β未満であるか否か
の判断を行なう。 Tc_L及びTc_θがいずれも所定値
β未満である場合にはステップS6に進み、そうでない
場合にはステップS7に移行する。
【0039】ステップS6では、接近フラグFAPを自車
両と目標物とが接近状態であることを示す“1”に設定
してステップS8に移行する 一方、ステップS7では、接近フラグFAPを自車両と目
標物とが接近状態ではないことを示す“0”に設定して
ステップS8に移行する。
【0040】ステップS8では、接近フラグFAP
“1”であるか否か、すなわち自車両が目標物と接近状
態にあるか否かを判断する。 FAP=1である場合には
ステップS9に移行するが、そうでない場合にはステッ
プS14に移行する。
【0041】ステップS9では、自車両と目標物との接
触可能性を判断するための指標として、Tc_LとTc
との差の絶対値からΔTcを算出し、ステップS10に
移行する。前述の通り、Tc_Lが小なるほど自車両と目
標物とが相対距離L方向にて接近しており、また、Tc_
θが小なるほど自車両と目標物とが相対角θ方向にて接
近していることを示すが、これらの偏差であるΔTc
小さいほど自車両と目標物とが接触する可能性が高いこ
とを示すことになる。
【0042】ステップS10では、自車両と目標物との
接触可能性を判断するために、ΔT cが所定値α未満で
あるか否かを判断する。ここで、所定値αは図5に示す
ようにTc_Lが大なる程小さい値を取るように設定され
るが、これは図6に示すように自車両と目標物(先行車
両)との相対角θが一定の場合、図7に示すように相対
距離Lが大きいほど相対角θの誤差が大きくなることが
分かっているためである。ΔTcが所定値α未満である
場合は自車両と目標物とが接触する可能性があると判断
してステップS11に進むが、そうでない場合はステッ
プS14に移行する。
【0043】ステップS11では、Tc_θとTc_Lとの
大小関係を判断することにより、自車両と目標物との接
近モードを判定する。すなわち、Tc_θがTc_Lより大
きい場合は、相対角θからみた衝突時間が相対距離Lか
らみた衝突時間より長い、換言すれば自車両と目標物の
接近は相対距離Lの方向(略前後方向)が相対角θ(略
左右方向)より先行することを示すので、目標物が自車
両の後方に位置する接近モードとなる。一方、そうでな
い場合は、相対距離Lからみた衝突時間が相対角θから
みた衝突時間より長い、換言すれば自車両と目標物の接
近は相対角θ(略左右方向)が相対距離Lの方向(略前
後方向)より先行することを示すので、目標物が自車両
の前方に位置する接近モードとなる。Tc_θがTc_Lよ
り大きい、目標物が自車両の後方に位置する接近モード
の場合はステップS12に進み、それ以外の目標物が自
車両の前方に位置する接近モードの場合はステップS1
3に移行する。
【0044】ステップS12では報知手段35を作動さ
せて運転者に自車両が目標物との接近状態にあることを
報知するが、後述する接近回避制御をOFFとしてリタ
ーンする。これは、目標物と自車両との接近モードが目
標物が自車両の後方に位置する接近モードとなるので、
接近回避動作を行なう必要性が低いことによる。
【0045】一方、ステップS13では報知手段35を
作動させて運転者に自車両が目標物との接近状態にある
ことを報知するとともに、後述する接近回避制御を行な
うように設定してからリターンする。これは、目標物と
自車両との接近モードが目標物が自車両の前方に位置す
る接近モードとなり、接近回避動作を行なった方が好ま
しいと考えられることによる。
【0046】一方ステップ14では報知手段35の作動
も接近回避動作も共にOFFとしてリターンする。
【0047】続いてステップS13にて述べた接近回避
制御に関し、図4のフローチャートに基づき説明する。
【0048】ステップS51では同ステップ内で行われ
る個別の演算処理に従って、車速センサ30により検出
された自車速Vm、及び目標物センサ31により検出さ
れた目標物との相対距離Lを読込む。
【0049】次にステップS52に移行して、相対距離
Lの時間微分値から相対距離変化速度ΔLを算出する。
【0050】次にステップS53に移行して、自車速V
m、前方障害物までの相対距離L、相対距離変化速度Δ
Lを用いて、前方障害物に接触しないための目標減速度
Gx * を下記の式に従って算出する。 Gx* ={Vm2−(Vm−ΔL)2 }/2L … (3) 次にステップS54に移行して、ステップS53にて得
られた目標減速度Gx *を実現するための目標液圧Pt
を求める。
【0051】次にステップS55に移行して、圧力セン
サ32,33の制動流体圧Pw1,Pw2から実液圧P
rを求める。
【0052】次にステップS56に移行して、目標液圧
Ptが実液圧Prより大きいか否かを判断する。目標液
圧Ptが実液圧Prより大きい場合にはステップS57
に移行するが、そうでない場合はステップS58に移行
する。
【0053】ステップS57では実液圧Prを目標液圧
Ptに持ち来すように増圧制御を実行してリターンす
る。
【0054】一方、ステップS58では、運転者がブレ
ーキペダル23を踏んでいるか否かを、前記ブレーキス
イッチ26からのブレーキスイッチ信号SBRK がON状
態を示す“1”であるか否かにより判断する。当該ブレ
ーキスイッチ信号SBR K がON状態である(ブレーキペ
ダル23を踏んでいる)場合にはステップS62に移行
し、そうでない場合にはステップS59に移行する。
【0055】ステップS59では、目標液圧Ptが実液
圧Pr未満であるか否かを判断する。目標液圧Ptが実
液圧Pr未満である場合にはステップS60に移行する
が、そうでない場合、すなわち実液圧Prが目標液圧P
tに一致している場合はステップS61に進む。
【0056】ステップS60では実液圧Prを目標液圧
Ptに持ち来すように減圧制御を実行してリターンす
る。これは、ステップS58にて運転者のブレーキペダ
ル23の操作がなく、且つステップS59にて実液圧P
rが目標液圧Ptを上回っているという状態が、運転者
のブレーキペダル23の操作に基づくものではないの
で、実液圧Prを目標液圧Ptに持ち来すように制御す
る必要があると考えられるからである。
【0057】ステップS61では実液圧Prを目標液圧
Ptに維持するように保持制御を実行してリターンす
る。これは、ステップS56及びステップS59の判断
からして、実液圧Prが目標液圧Ptにほぼ一致してい
ると考えられるからである。
【0058】ステップS62では制御型負圧ブースタ2
4を非作動とする。これは、ステップS58にて運転者
のブレーキペダル23の操作があり、且つステップS5
9にて目標液圧Ptが実液圧Pr未満(換言すれば実液
圧Prが目標液圧Ptを上回っている)であった場合に
は、実液圧Prが目標液圧Pt以上であるという状態が
運転者のブレーキペダル23の操作に基づくものである
と考えられるからである。
【0059】次に、本実施例の作用について説明する。
【0060】車両の走行中において、自車前方の先行車
等の目標物が目標物センサ31にて検出された場合、目
標物センサ31から自車との相対距離L及び相対角θが
読込まれ、次いでこの変化量ΔL及びΔθが算出され
る。ここで、前記ΔL及びΔθの何れかが0以上である
場合には、自車両が前記目標物に対して接近しつつある
状態ではないと判断し、接近フラグFAPを0に設定す
る。この場合、接近警報及び接近回避制御の双方とも実
行されない(ステップS1〜S3,S7,S8,S1
4)。
【0061】一方、前記ΔL及びΔθが何れも0未満で
ある場合には、相対距離衝突時間T c_L及び相対角衝突
時間Tc_θを算出し、この双方が所定値βより小さいと
きに自車両と目標物とが接近状態であると判断して、接
近フラグFAPを1に設定する。次いで、Tc_LとTc
との差の絶対値であるΔTcが所定値α未満である場合
に自車両が前記目標物に接触する可能性があると判断
し、更にTc_θとTc_Lとの大小関係から目標物と自車
両との位置関係を判断する。ここで、Tc_θがTc_Lよ
り大きい場合には目標物が自車両の後方に位置する接近
モードであると判断して接近警報のみを実行するが、そ
うでない場合には目標物が自車両の前方に位置する接近
モードであると判断して接近警報と接近回避制御をとも
に実行する(ステップS1〜S13)。
【0062】そして、接近回避制御は、自車速Vm及び
相対距離Lとから目標物に接触しないための目標減速度
Gx*に相当する制動を行なうべく、前記目標減速度G
*を実現する目標液圧Ptを求め、実液圧Prが目標
液圧Ptに到達していない場合には実液圧Prを目標液
圧Ptに持ち来すための増圧制御を行なうべく電子式負
圧ブースター24を作動させる。それ以外の場合で、運
転者のブレーキペダル23の操作が無く且つ実液圧Pr
が目標液圧Ptを上回る場合には、実液圧Prを目標液
圧Ptに持ち来すための減圧制御を行なうべく電子式負
圧ブースター24を作動させる一方、運転者のブレーキ
ペダル23の操作が無く且つ実液圧Prが目標液圧Pt
と同等である場合には、実液圧Prを目標液圧Ptに維
持するための保持制御を行なうべく電子式負圧ブースタ
ー24を作動制御させる。なお、運転者のブレーキペダ
ル23の踏み込みがある場合には、電子式負圧ブースタ
24を作動させない。
【0063】続いて、本実施例における効果を説明す
る。
【0064】本実施例では、相対距離Lからみた衝突時
間Tc_L、及び相対角θからみた衝突時間Tc_θとの偏
差を用いて、自車両と目標物とが接近状態であることを
検出することができるため、自車両と目標物とが略左右
方向の間隔を空けた並走状態である場合や、自車両と目
標物とが同一車線を走行している状態から何れか一方が
離脱する場合には、不用意な接近警報や接近回避制御を
実行することが抑制される。
【0065】この時、緊急接近状態であるか否かを判断
するしきい値は、相対距離Lからみた衝突時間Tc_Lが
大なる程小さい値を取るように設定することで、相対距
離Lが大きいほど相対角θの測定誤差が大きくなること
の影響を低減できる。
【0066】また、相対距離Lからみた衝突時間Tc_
L、及び相対角θからみた衝突時間Tc_θとの大小関係
を用いて、目標物が自車両の前に割り込む接近モードで
あるのか、或いは目標物が自車両の後方に入る接近モー
ドであるのかの判断を行なうことができるため、この接
近モードに応じて接近警報や接近回避制御を的確に実行
することができる。特に、目標物が自車両の後方に入る
接近モードの場合は、接近警報のみを行なうものとした
ため、より運転者の感覚に合致した運転支援を行なうこ
とができる。
【0067】以上より、目標物センサ31が目標物検出
手段に相当し、以下同様に、制御装置29及びここで実
行される図3の演算処理全体が接近状態判定手段及び運
転者支援制御手段(接触可能性判定部及び接近モード判
定部を含む)を構成し、電子式負圧ブースタ24が自動
制動手段に相当している。
【0068】なお、本実施例においては、図3のステッ
プS11における判断がYesとなった場合にステップ
S13にて接近警報のみを作動させると共に、当該判断
がNoとなった場合にステップS12にて接近警報と接
近回避制御の双方を作動させるように構成したが、これ
に限られるものではなく、ステップS12及びS13に
おいて、接近警報のみとしてもよい。但し、この場合
は、ステップS13においては自車両の前方に目標物が
位置する接近モードであり運転者が接近回避操作を行な
う必要性が高いことから、例えば報知手段35として、
ステップS12における警報は警告灯のみとするがステ
ップS13における警報はこれに加えてディスプレイの
表示や警報音を合わせて発生させる、といったように、
ステップS12における警報よりもステップS13にお
ける警報を、運転者に対する注意喚起効果の高い警報と
することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるシステムを示す構
成図である。
【図2】本発明の実施の形態における負圧ブースターの
構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における制御装置の演算処
理のうち、自車両と目標物との接近判断に関する演算処
理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における制御装置の演算処
理のうち、自車両と目標物との接近回避制御に関する演
算処理を示すフローチャートである。
【図5】前記接近判断に関する演算処理における判断に
用いる所定値αの特性を示す図である。
【図6】自車両と目標物としての先行車両との位置関係
を示す図である。
【図7】図6における車間距離に応じた相対角の検出誤
差の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 変圧室 2 負圧室 3 真空弁 4 大気弁 5 電磁弁 6 オペレーティングロッド 8 プッシュロッド 23 ブレーキペダル 24 電子式負圧ブースタ 25 マスタシリンダ 26 ブレーキスイッチ 29 制御装置 30 車速センサ 31 目標物センサ 34 切替えスイッチ 35 報知手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両前方の目標物と自車両との相対距
    離及び相対角を検出する目標物検出手段と、 前記相対距離をその時間変化量で除した値から第一の評
    価指標を求め、前記相対角をその時間変化量で除した値
    から第二の評価指標を求めると共に、これら第一及び第
    二の評価指標との双方に基づき、自車両と目標物とが接
    近状態であることを判定する接近状態判定手段と、 運転者に対し報知を行なう報知手段と、 前記報知手段の作動及び非作動を制御する運転者支援制
    御手段と、を有し、 前記運転者支援制御手段は、前記接近状態判定手段にお
    いて、自車両と目標物とが接近状態であると判定された
    場合に、当該接近状態に応じて前記報知手段を作動させ
    て運転者への報知を行なうことを特徴とする車両用走行
    支援装置。
  2. 【請求項2】 前記接近状態判定手段は、前記第一及び
    第二の評価指標が、それぞれの評価指標しきい値より共
    に小なる場合に、自車両と目標物とが接近状態であるこ
    とを判定することを特徴とする請求項1記載の車両用走
    行支援装置。
  3. 【請求項3】 前記接近状態判定手段は、前記第一及び
    第二の評価指標との偏差に基づき、自車両と目標物との
    接触可能性を判定する接触可能性判定部を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項1及び2記載の車両用走行支援装
    置。
  4. 【請求項4】 前記接近状態判定手段は、前記接触可能
    性判定部において、前記第一及び第二の評価指標との偏
    差の絶対値が所定値未満である場合に、自車両と目標物
    との接触可能性があるとの判定を行なうことを特徴とす
    る請求項3記載の車両用走行支援装置。
  5. 【請求項5】 前記接近状態判定手段は、前記接触可能
    性判定部において、前記第一の評価指標が大なるほど、
    前記所定値を小とすることを特徴とする請求項4記載の
    車両用走行支援装置。
  6. 【請求項6】 前記接近状態判定手段は、前記第一及び
    第二の評価指標の大小関係に基づき、自車両と目標物と
    の接近モードを判別する接近モード判別部を有すること
    を特徴とする請求項1ないし5記載の車両用走行支援装
    置。
  7. 【請求項7】 前記接近状態判定手段は、前記接近モー
    ド判別部において、前記第一の評価指標が第二の評価指
    標より大きい場合には、目標物が自車両の前方に位置す
    る接近モードであると判別し、前記第二の評価指標が第
    一の評価指標より大きい場合には、目標物が自車両の後
    方に位置する接近モードであると判別することを特徴と
    する請求項6記載の車両用走行支援装置。
  8. 【請求項8】 運転者の制動操作とは独立して制動力を
    発生する自動制動手段を更に備えると共に、前記運転者
    支援制御手段は、前記接近状態判定手段において、自車
    両と目標物とが接近状態であると判定された場合に、当
    該接近状態に応じて前記報知手段若しくは前記自動制動
    手段を作動させて運転者への報知若しくは制動力制御を
    行なうことを特徴とする請求項1ないし7記載の車両用
    走行支援装置。
  9. 【請求項9】 前記運転者支援制御手段は、前記接近モ
    ードが目標物が自車両の後方に位置する接近モードであ
    ると判別された場合には、前記報知手段のみ作動させる
    ことを特徴とする請求項8記載の車両用接近判定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004351992A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Denso Corp 車両の障害物検知装置及び車両制御装置
JP2005001501A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Nissan Motor Co Ltd 自動ブレーキ制御装置
US7974784B2 (en) 2003-01-28 2011-07-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Collision predicting apparatus and collision predicting method

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