JP2002307413A - 焼成炉用断熱材及びその製造方法 - Google Patents
焼成炉用断熱材及びその製造方法Info
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Abstract
造方法を提供すること。 【解決手段】 まず、セラミックファイバ、無機バイン
ダ、ファイバ凝結剤及びファイバ凝集剤を混合分散させ
てなるスラリーを湿式抄造して凝集体を得る。次に、凝
集体をプレスして板状体7を得た後、板状体7を乾燥さ
せる。次に、無機質硬化材層形成用液体の含浸または表
面塗布を行うことにより、乾燥された板状体7の少なく
とも表層に無機質硬化材層8を形成し、焼成炉用断熱材
6とする。
Description
関するものである。
示装置)に代わる次世代の表示装置の一種として、プラ
ズマディスプレイパネル(PDP)が知られている。P
DPは大画面・薄型・軽量という有利な特徴を持つこと
から、マルチメディア時代のディスプレイとして幅広い
応用が考えられている。特にカラーPDPは、今後の放
送デジタル化や高品位化に対応する家庭用大画面壁掛け
テレビとして、大幅な需要拡大が見込まれている。
ス基板に電極層や誘電体層等を形成した後、ガラス基板
同士を組み立ててベーキングを行うことによって製造さ
れる。従って、PDP製造時においてガラス基板には、
通常、複数回の熱処理が施されることになる。また、熱
処理用の焼成炉の内部には、ガラス基板搬送用のコンベ
アが設けられるほか、熱エネルギーロスの低減のため
に、同コンベアを包囲するようにセラミックファイバ製
の断熱材が配設される。
説明する。まず、セラミックファイバ、無機バインダ、
ファイバ凝結剤及びファイバ凝集剤を混合分散させてな
るスラリーを作製し、このスラリーを用いて湿式抄造を
行うことにより、凝集体を得る。次に、凝集体をプレス
することにより、厚さ方向に圧縮された板状体を得る。
次に板状体を乾燥させ、最終的に焼成炉用断熱材とす
る。
造時には、品質確保及び歩留まり向上を図るために、断
熱材等から発生する粉塵の量を極限まで低減しておく必
要がある。
使用時に表面から粉塵が発生しやすく、PDPの品質等
に悪影響を与えやすいという問題があった。また、断熱
材の端面を高い寸法精度をもってカットできないため、
施工時に断熱材端面同士が接触しやすくなり、粉塵の発
生につながるという問題もあった。従って、粉塵を発生
させないように取扱う必要があり、取扱性にも劣ってい
た。
であり、その目的は、低粉塵かつ高寸法精度の焼成炉用
断熱材及びその製造方法を提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明では、セラミックファイバ
を含む原料を抄造して得た板状体の少なくとも表層に無
機質硬化材層を備え、JIS K6253に規定するラ
バーテスター硬度が60以上である焼成炉用断熱材をそ
の要旨とする。
て、全体としての密度が0.20g/cm3〜0.35
g/cm3であるとした。請求項3に記載の発明は、請
求項1または2において、前記セラミックファイバはア
ルミナ−シリカファイバまたはアルミナファイバである
とした。
のいずれか1項において、前記無機質硬化材層はシリカ
ゾルバインダを用いて形成されたものであるとした。請
求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項
において、前記無機質硬化材層は耐熱性無機接着剤を用
いて形成されたものであるとした。
イバを含む原料を抄造して得た板状体の少なくとも表層
に無機質硬化材層を備え、JIS K6830−199
6に規定する衝撃試験装置にて測定した粉塵発生率が
3.0重量%以下である焼成炉用断熱材をその要旨とす
る。
のいずれか1項において、前記焼成炉用断熱材は、プラ
ズマディスプレイパネル製造時にガラス基板に熱処理を
施すために使用される焼成炉用の断熱材であるとした。
ァイバ、無機バインダ、ファイバ凝結剤及びファイバ凝
集剤を混合分散させてなるスラリーを湿式抄造して凝集
体を得る抄造工程と、前記凝集体をプレスして板状体を
得る圧縮工程と、前記板状体を乾燥させる乾燥工程と、
無機質硬化材層形成用液体の含浸または表面塗布を行う
ことにより、乾燥された板状体の少なくとも表層に無機
質硬化材層を形成する工程とを含むことを特徴とする焼
成炉用断熱材の製造方法をその要旨とする。
る。請求項1に記載の発明によると、ラバーテスター硬
度が60以上の無機質硬化材層を設けたことによって、
板状体の表面が同層によりいわば保護された状態とな
り、表面に存在するセラミックファイバが剥離・脱落し
にくくなる。このため、使用時における断熱材表面から
の粉塵の発生量が低減される。それに加え、上記の無機
質硬化材層を設けたことにより全体としての硬度も向上
する。このため、寸法変化が生じにくい断熱材となり、
端面を高い寸法精度をもってカットすることが可能とな
る。ゆえに、施工時における端面同士の接触に起因する
粉塵の発生、という問題が解消されるとともに、取り扱
いやすい断熱材とすることができる。ここで、ラバーテ
スター硬度が60未満であると、セラミックファイバの
剥離・脱落を確実に防止できなくなるおそれがあり、粉
塵発生量の低減を十分に達成することができなくなる。
ての密度を上記好適範囲内にて設定することにより、強
度の向上、重量増の防止及び取扱性の維持を図ることが
できる。前記密度が0.20g/cm3未満であると、
断熱材の強度が損なわれるおそれがある。逆に、前記密
度が0.35g/cm3を越えると、強度の向上につな
がる反面、重量増によって取扱性が低下するおそれがあ
る。
クファイバとしてアルミナ−シリカファイバまたはアル
ミナファイバを用いていることから、耐熱性に優れた断
熱材とすることができる。
ルバインダを用いることにより、耐熱性、硬度及びコス
ト性に優れた無機質硬化材層を形成することができる。
従って、高温下において板状体の表面を確実に保護する
ことができ、セラミックファイバの剥離・脱落を確実に
防止することができる。
機接着剤を用いることにより、耐熱性、硬度及びコスト
性に優れた無機質硬化材層を形成することができる。従
って、高温下において板状体の表面を確実に保護するこ
とができ、セラミックファイバの剥離・脱落を確実に防
止することができる。
化材層を設けたことによって板状体の表面が同層により
いわば保護された状態となり、表面に存在するセラミッ
クファイバが剥離・脱落しにくくなる。このため、使用
時における断熱材表面からの粉塵の発生量が低減され
る。それに加え、上記の無機質硬化材層を設けたことに
より全体としての硬度も向上する。このため、寸法変化
が生じにくい断熱材となり、端面を高い寸法精度をもっ
てカットすることが可能となる。ゆえに、施工時におけ
る端面同士の接触に起因する粉塵の発生、という問題が
解消されるとともに、取り扱いやすい断熱材とすること
ができる。ここで、粉塵発生率が3.0重量%を超える
ものであると、他部材に対する粉塵の付着といった問題
を解消することが困難になる。
量が少ないことからガラス基板に不純物が付着しにくく
なり、高品質かつ高歩留まりのプラズマディスプレイパ
ネルとすることができる。
化材層形成用液体の含浸または表面塗布を行うことによ
り、板状体の表面に簡単にかつ低コストで無機質硬化材
層を形成することができる。よって、低粉塵かつ高寸法
精度という上記の優れた断熱材を確実に製造することが
できる。
形態のPDP焼成炉1を図1〜図3に基づき詳細に説明
する。
概略的に示されている。この焼成炉1は、PDPの構成
部品であるガラス基板B1を搬送しながら連続的に熱処
理を施すための加熱装置である。この焼成炉1を構成す
るフレーム2は、紙面前後方向に延びるように配設され
ている。このフレーム2の内部には、ガラス基板を水平
方向に搬送するための手段としてコンベア3が設けられ
ている。このコンベア3の近傍には加熱手段としての複
数の電熱ヒータ4が配設されている。
いる。断熱通路5は、矩形状にカットされた複数枚の断
熱ボード6を組み合わせることによって構成されてい
る。断熱通路5はコンベア3の長手方向に沿って延びる
とともに、コンベア3及び各電熱ヒータ4を包囲するよ
うに配設されている。
のPDP焼成炉用断熱ボード6は、板状体7の少なくと
も表層に無機質硬化材層8を備えたものである。板状体
7はセラミックファイバを含む原料を抄造して得たもの
である。なお、本実施形態では、無機質硬化材層8は板
状体7の両面に形成されている。
ラミックファイバを用いることがよく、具体的にはアル
ミナ−シリカファイバまたはアルミナファイバを用いる
ことがよい。その理由は、これらの繊維を選択すること
により耐熱性に優れた断熱ボード6を得ることができる
からである。しかも、これらの繊維は比較的安価である
ため、断熱ボード6のコスト増を回避することができる
からである。ここで、アルミナ−シリカセラミックファ
イバとは、アルミナの含有量が60重量%以下のものを
一般的に指す。アルミナファイバとは、アルミナの含有
量が60重量%を超えるのものを一般的に指す。
形成されていることがよく、具体的には表面からの厚さ
が0.1mm〜20mm、さらには1mm〜10mmで
あることが好ましい。
板状体7の表面を十分に保護することができなくなり、
依然としてセラミックファイバに剥離・脱落が起こる可
能性がある。また、無機質硬化材層8が薄すぎると、上
記のラバーテスター測定値を実現することができなくな
り、断熱ボード6全体に十分な強度を付与することがで
きなくなる。一方、無機質硬化材層8が10mmを超え
ると、強度向上の点からは好ましい反面、重量増によっ
て取扱性が低下するおそれがある。
3に規定するラバーテスター硬度により測定した場合、
その値は60以上であることが必要であり、特には60
〜100であることがよい。ラバーテスター硬度が60
未満であると、セラミックファイバの剥離・脱落を確実
に防止できなくなるおそれがあり、粉塵発生量の低減を
十分に達成することができなくなる。
S K6830−1996に規定する衝撃試験装置にて
測定した値が3.0重量%以下、好ましくは1.0重量
%以下であることが望ましい。
0g/cm3〜0.35g/cm3であることが好まし
く、特には0.25g/cm3〜0.35g/cm3であ
ることがより好ましい。前記密度が0.20g/cm3
未満であると、断熱ボード6の強度が損なわれるおそれ
がある。逆に、前記密度が0.35g/cm3を越える
と、断熱ボード6の強度の向上につながる反面、重量増
によって取扱性が低下するおそれがある。
インダまたは耐熱性無機接着剤を用いて形成されたもの
であることが好ましい。これらのものを用いた場合、耐
熱性、硬度及びコスト性に優れた無機質硬化材層8を形
成することができるからである。なお、アルミナ−シリ
カファイバまたはアルミナファイバを用いた場合、耐熱
性無機接着剤としてアルミナ−シリカ系接着剤を用いる
ことが好ましい。その理由は、板状体7の構成材料と無
機質硬化材層8の構成材料とが同種のものとなり、両者
間に高い接着強度を付与することができるからである。
即ち、同種の材料同士であれば熱膨張係数差も小さいこ
とから、高温使用時であっても大きな熱応力が働かず、
界面に剥離が起こりにくいからである。勿論、シリカゾ
ルバインダを選択したときにも同様のことが言える。
する手順を簡単に説明する。まず、セラミックファイ
バ、無機バインダ、ファイバ凝結剤及びファイバ凝集剤
を混合分散させてなるスラリーを作製する。
とおりであり、アルミナ−シリカファイバやアルミナフ
ァイバが用いられる。勿論、これらを混合して用いても
構わない。無機バインダとしては、例えば酸化物セラミ
ックからなるゾルが使用される。アルミナ−シリカファ
イバまたはアルミナファイバを用いた場合には、アルミ
ナゾルを選択することが好ましい。ファイバ凝結剤とし
ては、例えば硫酸アルミニウム水溶液や硫酸アンモニウ
ム水溶液用のような硫酸塩水溶液が使用される。ファイ
バ凝集剤としては、例えばパーコール等のようなカチオ
ン系高分子凝集剤が使用される。
れたスラリーを用いて従来公知の手法により湿式抄造を
行う。その結果、セラミックファイバが三次元的に凝集
して網目状構造をなす凝集体を作製する。
とにより、厚さ方向に圧縮された板状体7を得る。圧縮
工程を行う意義は、凝集体を所定の厚さになるまで圧縮
して高密度化を図るとともに、そのときに凝集体の脱水
も図ることにある。
程度脱水された板状体7を加熱して、さらに板状体7を
乾燥する。続く無機質硬化材層形成工程では、無機質硬
化材層形成用液体の含浸または表面塗布を行い、乾燥さ
れた板状体7の少なくとも表層に無機質硬化材層8を形
成する。無機質硬化材層形成用液体としては、上記した
シリカゾルバインダや耐熱性無機接着剤等が用いられ
る。
を再び乾燥させて無機質硬化材層8中の水分を飛ばすこ
とにより、最終的に焼成炉用断熱ボード6とする。
アルミナ−シリカファイバ(イビデン株式会社製、商品
名:イビウールM1バルク)30kg、無機バインダと
してのアルミナゾル(日産化学株式会社製、商品名:ア
ルミナゾル200)15リットル、ファイバ凝結剤とし
ての硫酸アンモニウム600g、ファイバ凝集剤(パー
コール292)2.5リットルを混合しかつ分散させ
て、所望のスラリーとした。
抄造することにより、厚さ約100mm〜150mmの
湿潤した凝集体を作製した。この凝集体を一軸プレス機
に移した後、100kg/cm2の面圧でプレスするこ
とにより、厚さ方向に圧縮された60mm〜70mm厚
の板状体7を得た。そして、この板状体7を熱風乾燥機
に移し、100℃×2Hrの条件で乾燥させた。
のシリカゾル(日産化学株式会社製、商品名:スノーテ
ックス30[水:スノーテックス=3:1])に対し
て、前記板状体7をディッピングした。これにより前記
シリカゾルを板状体7に付着させ、板状体7両面の表層
にのみ無機質硬化材層8を形成した。
80℃×1Hrの条件で乾燥して、無機質硬化材層8中
の水分を飛ばすことにより、無機質硬化材層8を硬化さ
せた。その結果、実施例1の焼成炉用断熱ボード6を得
た。無機質硬化材層8の表面からの厚さは、乾燥後にお
いて5mm程度であった。 (実施例2の断熱ボードの作製)実施例2では、実施例
1の手順に従って一次乾燥までの工程を実施した後、耐
熱性無機接着剤(テルニック工業株式会社製のシリカ−
アルミナ系接着剤、商品名:ベタック#970)を用
い、これを板状体7の両面全体に均一に塗布した。その
結果、板状体7両面の表層にのみ無機質硬化材層8を形
成した。
常温(20℃)〜100℃の温度で1Hr程度乾燥し
て、無機質硬化材層8中の水分を飛ばすことにより、無
機質硬化材層8を硬化させた。その結果、実施例2の焼
成炉用断熱ボード6を得た。無機質硬化材層8の表面か
らの厚さは、乾燥後において5mm程度であった。 (比較例の断熱ボードの作製)比較例では、実施例1の
手順に従って一次乾燥までの工程を実施するのみに止
め、無機質硬化材層形成工程及び二次乾燥工程を実施す
ることなく、断熱ボード11を完成させた。即ち、図3
に示されるように、板状体7の表層に無機質硬化材層8
を持たない従来通りの断熱ボード11を作製した。 (評価試験の方法及び結果)断熱ボード6を2000m
m長となるようにカットした場合における寸法バラツキ
を調査した。その結果、実施例1,2では2000±2
mmであったのに対し、比較例では2000±4mmで
あった。従って、実施例1,2のほうが寸法バラツキが
小さく、明らかに端面の寸法精度に優れていた。
ーテスター硬度計を用いて常法に従いラバーテスター硬
度を測定した。その結果、測定値が実施例1で65、実
施例2で63であったのに対し、比較例では50であっ
た。従って、明らかに実施例1,2のほうが機械的強度
に優れたものとなっていた。
規定する衝撃試験装置を用い、角度を90°にした状態
で断熱ボード6,11に衝撃を一回与えた。そして、衝
撃付与前の重量及び衝撃付与後の重量をそれぞれ測定し
てその差を求めることにより、重量減少率(%)を求め
た。そしてこの値を粉塵発生度の指標とした。その結
果、重量減少率が実施例1で0.10%、実施例2で
0.15%であったのに対し、比較例では10.0%で
あった。従って、明らかに実施例1,2のほうが粉塵を
発生させにくいものとなっていた。
に基づいて、ボード全体としての密度を求めた。その結
果、実施例1では0.32g/cm3、実施例2では
0.31g/cm3、比較例では0.28g/cm3であ
った。
効果を得ることができる。 (1)本実施形態の断熱通路5は、セラミックファイバ
を含む原料を抄造して得た板状体7の表層にのみ無機質
硬化材層8を備え、かつラバーテスター硬度が60以上
の断熱ボード6を用いて構成されている。従って、無機
質硬化材層8にによって板状体7の表面が覆われ、いわ
ば保護された状態となり、表面に存在するセラミックフ
ァイバが剥離・脱落しにくくなる。なお本実施形態で
は、当該部分のセラミックファイバ同士が、無機質硬化
材層8を構成する材料によって互いに接着される結果、
剥離・脱落の防止が図られている。このため、使用時に
おける断熱ボード6表面からの粉塵の発生量が低減され
る。
けたことにより、ボード全体としての硬度も向上する。
このため、寸法変化が生じにくい断熱ボード6となり、
端面を高い寸法精度をもってカットすることが可能とな
る。ゆえに、施工時における端面同士の接触に起因する
粉塵の発生、という従来の問題が解消される。しかも、
粉塵の発生を心配する必要がなくなるので、取り扱いや
すい断熱ボード6とすることができる。
6を用いて構成されたPDP焼成炉1によれば、焼成時
においてガラス基板B1に粉塵等の不純物が付着しにく
くなる。ゆえに、高品質かつ高歩留まりのPDPを得る
ことが可能となる。
としての密度が0.20g/cm3〜0.35g/cm3
という上記好適範囲内にて設定されている。このため、
強度の向上、重量増の防止及び取扱性の維持を図ること
ができる。
状体7を構成するセラミックファイバとして、アルミナ
−シリカファイバを用いている。従って、断熱ボード6
に優れた耐熱性を付与することができる。
バインダまたは耐熱性無機接着剤を用いているため、耐
熱性、硬度及びコスト性に優れた無機質硬化材層8を形
成することができる。従って、高温下において板状体7
の表面を確実に保護することができ、セラミックファイ
バの剥離・脱落を確実に防止することができる。このた
め、低粉塵かつ高寸法精度の断熱ボード6を確実に得る
ことができる。
に、抄造工程、圧縮工程、一次乾燥工程、無機質硬化材
層形成工程及び二次乾燥工程を経て製造される。また、
無機質硬化材層形成工程では、含浸または表面塗布とい
う手法が採用されている。このため、板状体7の表面に
簡単にかつ低コストで所望の無機質硬化材層8を形成す
ることができる。よって、このような製造方法によれ
ば、低粉塵かつ高寸法精度という優れた上記断熱ボード
6を確実に製造することができる。
更してもよい。 ・ 無機質硬化材層8は必ずしも板状体7の両面に形成
されていなくてもよく、片面のみに形成されていてもよ
い。このような構成を採用した場合、無機質硬化材層8
のある側の面を、断熱通路5の内側に向けるようにして
組み付けることが望ましい。
みならず、内層にまで及んでいてもよい。具体的にいう
と、無機質硬化材層形成用液体を板状体7にほぼ完全に
含浸させるような条件で無機質硬化材層8を形成するこ
とも許容される。なお、表面塗布法に比べて含浸法は、
深層部にまで及ぶ無機質硬化材層8の形成に適してい
る。
表面塗布以外の手法により、無機質硬化材層8を形成し
ても勿論構わない。 ・ 板状体7を構成するセラミックファイバとして、実
施形態にて例示したアルミナ−シリカファイバの代わり
に、例えば結晶質アルミナファイバ、シリカファイバ等
のような他のセラミックファイバを用いても構わない。
おける断熱材としての用途のみに限定されることはな
く、それ以外の用途に使用されるものであっても勿論よ
い。 ・ 断熱材の形状は、前記実施形態のような板状(ボー
ド状)のみに限定されることはなく、例えば筒状等であ
ってもよい。
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想を以下に列挙する。 (1) セラミックファイバ、無機バインダ、ファイバ
凝結剤及びファイバ凝集剤を混合分散させてなるスラリ
ーを湿式抄造して凝集体を得る工程と、前記凝集体をプ
レスして板状体を得る圧縮工程と、前記板状体を乾燥さ
せる乾燥工程と、無機質硬化材層形成用液体の含浸また
は表面塗布を行うことにより、乾燥された板状体の少な
くとも表層に無機質硬化材層を形成する工程とを経て製
造され、JIS K6253に規定するラバーテスター
硬度が60以上である焼成炉用断熱材。
インダ、ファイバ凝結剤及びファイバ凝集剤を混合分散
させてなるスラリーを湿式抄造して凝集体を得る抄造工
程と、前記凝集体をプレスして板状体を得る圧縮工程
と、前記板状体を乾燥させる乾燥工程と、シリカゾルバ
インダの含浸または耐熱性無機接着剤の表面塗布を行う
ことにより、乾燥された板状体の少なくとも表層に無機
質硬化材層を形成する工程とを含むことを特徴とする焼
成炉用断熱材の製造方法。
を含む原料に由来する板状体に対し、無機質硬化材層形
成用液体の含浸または表面塗布を行うことにより、前記
板状体の少なくとも表層に無機質硬化材層を形成する工
程を含むことを特徴とする焼成炉用断熱材の製造方法。
抄造して得た板状体の表層にのみ無機質硬化材層を備
え、JIS K6253に規定するラバーテスター硬度
が60以上である焼成炉用断熱材。従って、技術的思想
4に記載の発明によると、それほど重量増を伴わず好適
な取扱性も維持できる。
載の発明によれば、低粉塵かつ高寸法精度の焼成炉用断
熱材を提供することができる。
つ高寸法精度の焼成炉用断熱材を簡単にかつ確実に製造
できる方法を提供することができる。
の概略断面図。
ボードの断面図。
ド、7…板状体、8…無機質硬化材層。
Claims (8)
- 【請求項1】セラミックファイバを含む原料を抄造して
得た板状体の少なくとも表層に無機質硬化材層を備え、
JIS K6253に規定するラバーテスター硬度が6
0以上である焼成炉用断熱材。 - 【請求項2】全体としての密度が0.20g/cm3〜
0.35g/cm3であることを特徴とする請求項1に
記載の焼成炉用断熱材。 - 【請求項3】前記セラミックファイバはアルミナ−シリ
カファイバまたはアルミナファイバであることを特徴と
する請求項1または2に記載の焼成炉用断熱材。 - 【請求項4】前記無機質硬化材層はシリカゾルバインダ
を用いて形成されたものであることを特徴とする請求項
1乃至3のいずれか1項に記載の焼成炉用断熱材。 - 【請求項5】前記無機質硬化材層は耐熱性無機接着剤を
用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれか1項に記載の焼成炉用断熱材。 - 【請求項6】セラミックファイバを含む原料を抄造して
得た板状体の少なくとも表層に無機質硬化材層を備え、
JIS K6830−1996に規定する衝撃試験装置
にて測定した粉塵発生率が3.0重量%以下である焼成
炉用断熱材。 - 【請求項7】前記焼成炉用断熱材は、プラズマディスプ
レイパネル製造時にガラス基板に熱処理を施すために使
用される焼成炉用の断熱材であることを特徴とする請求
項1乃至6のいずれか1項に記載の焼成炉用断熱材。 - 【請求項8】セラミックファイバ、無機バインダ、ファ
イバ凝結剤及びファイバ凝集剤を混合分散させてなるス
ラリーを湿式抄造して凝集体を得る抄造工程と、前記凝
集体をプレスして板状体を得る圧縮工程と、前記板状体
を乾燥させる乾燥工程と、無機質硬化材層形成用液体の
含浸または表面塗布を行うことにより、乾燥された板状
体の少なくとも表層に無機質硬化材層を形成する工程と
を含むことを特徴とする焼成炉用断熱材の製造方法。
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JP2001117153A JP2002307413A (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | 焼成炉用断熱材及びその製造方法 |
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