JP2002307216A - 複数穴の加工方法およびその方法の実施に使用する中ぐり加工装置 - Google Patents

複数穴の加工方法およびその方法の実施に使用する中ぐり加工装置

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JP2002307216A JP2001121382A JP2001121382A JP2002307216A JP 2002307216 A JP2002307216 A JP 2002307216A JP 2001121382 A JP2001121382 A JP 2001121382A JP 2001121382 A JP2001121382 A JP 2001121382A JP 2002307216 A JP2002307216 A JP 2002307216A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性が低いワーク(例えばシリンダブロッ
ク)でも、仕上げ精度が低下しない複数穴の加工方法お
よび複数穴用中ぐり加工装置を提供する。 【解決手段】 1つのワークWに互いに平行に同一ピッ
チで並んだ複数個の穴Waを加工する中ぐり加工装置
は、前記ピッチの整数倍のピッチで並んで前記複数個の
整数分の一の本数の工具主軸17A,17Bと、この各
工具主軸の先端に装着されてそれぞれ半径方向に進退可
能な中仕上げ刃具41および精仕上げ刃具46を有する
クイル30A,30Bを備えている。中仕上げ刃具を中
仕上げ加工回転半径として全ての穴にクイルを挿入して
中仕上げ加工を行った後に、精仕上げ刃具を精仕上げ加
工回転半径としてクイルを後退させることにより各穴の
精仕上げ加工を行う。最初の精仕上げ加工は最後に中仕
上げ加工を行った穴について行い、その他の穴の精仕上
げ加工はその後に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関の
シリンダブロックのシリンダボアのように同一ピッチで
整列して配置された複数個の穴を加工する方法と、この
加工方法を実施するのに使用する中ぐり加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば直列4気筒の内燃機関のシリンダ
ブロックのシリンダボアを加工する場合には、従来は図
1および図2に示すような中ぐり加工装置を使用して、
図8に示すような動作サイクルにより加工を行ってい
た。先ずこの従来技術の説明をする。この中ぐり加工装
置はトランスファマシンの一つの加工ステーションを構
成するもので、ベース10上に起立固定されたコラム1
1の前面に固定したヘッドベース12には主軸ヘッド1
3が昇降自在に案内支持されて、送り機構15を介して
サーボモータ14により昇降されるようになっている。
主軸ヘッド13には互いに平行で垂直な1対の工具主軸
17A,17Bが、シリンダブロック(ワーク)Wのシ
リンダボァ(穴)Wa1〜Wa4のピッチの2倍のピッ
チで、図2の紙面と平行な方向に配置され、主軸ヘッド
13に設けたギヤボックス13aを介して主軸モータ1
8により回転駆動されるようになっている。支持桁21
を介してベース10に支持された治具ユニット20の治
具テーブル23上には、シリンダブロックWが前の加工
ステーションから図2の紙面と平行に延びるトランスフ
ァバー25により搬入されてクランプされる。治具テー
ブル23は図2の紙面と平行な水平方向に移動可能であ
る。
【0003】この従来技術では、各工具主軸17A,1
7Bの下端に装着されてシリンダブロックWのシリンダ
ボァWa1〜Wa4を加工するクイルは中仕上げ刃具と
精仕上げ刃具を備えている。精仕上げ刃具はその刃先の
回転半径が所定の精仕上げ加工回転半径とそれより小さ
い回転半径の間で変化するように半径方向に進退するよ
うに構成されているが、精仕上げ刃具より軸線方向で前
側となる位置においてクイルに固定された中仕上げ刃具
の刃先の回転半径は、精仕上げ刃具の精仕上げ加工回転
半径と減少された回転半径の間となる一定値である。
【0004】次にその作用を図8により説明する。先ず
図8の工程kにおいて、加工済みのシリンダブロックW
を搬出し未加工のシリンダブロックWを搬入して治具テ
ーブル23にクランプした状態で、治具テーブル23を
水平方向に移動してシリンダブロックWをその第1およ
び第3ボアWa1,Wa3が各クイル30A,30Bと
同軸的となる位置に割り出し、精仕上げ刃具を半径方向
に後退させてその刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半
径より小として、各工具主軸17A,17Bを主軸モー
タ18により回転駆動する。この状態でサーボモータ1
4を作動させて主軸ヘッド13を下降させ、各クイル3
0A,30Bを装着した各工具主軸17A,17Bを先
ず早送りでシリンダブロックWに接近させた後、所定の
下降速度でシリンダブロックWに向かって前進(下降)
させて、各中仕上げ刃具により第1および第3ボアWa
1,Wa3の中仕上げ加工を行う(工程l参照)。次い
で精仕上げ刃具を半径方向に前進させてその刃先の回転
半径を精仕上げ加工回転半径とし(工程m参照)、各工
具主軸17A,17Bを後退させて精仕上げ刃具により
第1および第3ボアWa1,Wa3の精仕上げ加工を行
う(工程n参照)。
【0005】この精仕上げ加工の後、各工具主軸17
A,17Bを所定位置まで早戻し後退させてから、前述
した工程kと同様にして治具テーブル23を移動してシ
リンダブロックWの第2および第4ボアWa2,Wa4
を各クイル30A,30Bと同軸的となる位置に割り出
し、精仕上げ刃具を半径方向に後退させてから(工程o
参照)、各工具主軸17A,17Bを早送りでシリンダ
ブロックWに接近させ、次いで所定の下降速度で前進さ
せて、各中仕上げ刃具により第2および第4ボアWa
2,Wa4の中仕上げ加工を行う(工程p参照)。次い
で前述した工程mと同様にして精仕上げ刃具を半径方向
に前進させてから(工程q参照)、各工具主軸17A,
17Bを後退させて精仕上げ刃具により第2および第4
ボアWa2,Wa4の精仕上げ加工を行う(工程r参
照)。そして各工具主軸17A,17Bを所定位置まで
早戻し後退させて、最初の工程kに戻す。
【0006】上述した例では、各ボァWa1〜Wa4は
予め荒仕上げされたものであるが、各クイル30A,3
0Bに刃先の回転半径が中仕上げ加工回転半径より小さ
くかつ中仕上げ刃具より前進方向前側に位置する荒仕上
げ刃具をさらに設けて、中仕上げ加工と同時に荒仕上げ
加工を行うようにしてもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の加
工方法によれば、剛性のあるシリンダブロックWの場合
は特に問題なく加工できる。しかし最近は軽量化などの
ためにシリンダブロックを薄肉化したりあるいはボアラ
イナを鋳ぐるんだアルミダイキャスト製シリンダブロッ
クの採用が行われており、これによりシリンダボア回り
の剛性が低下するため、上述した加工方法では加工精度
を確保できないという問題が生じている。すなわち、第
1および第3ボアWa1,Wa3は、中仕上げ加工およ
び精仕上げ加工により一旦は所定の精度に仕上げ加工さ
れるが、これに続く第2および第4ボアWa2,Wa4
の中仕上げ加工および精仕上げ加工、特に切り込み量の
大きい中仕上げ加工により生じる残留歪みにより第1お
よび第3ボアWa1,Wa3の仕上げ精度が低下すると
いう問題がある。本発明はこのような問題を解決するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る複数穴の加工方法は、請求項1に記載のように、1つ
のワークに互いに平行に同一ピッチで並んだ複数個の穴
を加工する方法であって、穴の個数の整数分の一の本数
でかつ穴のピッチの整数倍のピッチで互いに平行に並ん
だ回転軸線を中心として一緒に回転する中仕上げ刃具お
よび精仕上げ刃具を回転軸線方向に移動して、その刃具
では未加工の穴に順次挿入して加工する複数穴の加工方
法において、各穴の中仕上げ加工は、中仕上げ刃具の刃
先を所定の中仕上げ加工回転半径とし、かつ精仕上げ刃
具の刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半径より小とし
て、各刃具を中仕上げ刃具では未加工の穴に順次前進挿
入する複数の中仕上げ工程により行い、最後を除く中仕
上げ工程の直後には各刃具は各刃先の回転半径を中仕上
げ加工回転半径より小として軸線方向に後退させ、各穴
の精仕上げ加工は、最後の中仕上げ工程の終了直後に精
仕上げ刃具の刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半径よ
り大きい所定の精仕上げ加工回転半径として各刃具を軸
線方向に後退させる最初の精仕上げ工程により先ず最後
に中仕上げ加工された穴について行い、最後を除く中仕
上げ工程で中仕上げ加工された各穴については各刃具の
各刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半径より小として
各穴に前進挿入してから精仕上げ刃具の刃先の回転半径
を精仕上げ加工回転半径として軸線方向に後退させる精
仕上げ工程により行うことを特徴とするものである。
【0009】請求項1に記載の複数穴の加工方法は、請
求項2に記載のように、ワークは内燃機関のシリンダブ
ロックであり、複数個の穴は整列して配置された4個以
上の偶数個のシリンダボアであることが好ましい。
【0010】請求項1または請求項2に記載の複数穴の
加工方法は、請求項3に記載のように、最後を除く中仕
上げ工程の直後に行う各刃具の後退は早戻しにより行
い、最後を除く中仕上げ工程で中仕上げされた各穴につ
いての精仕上げ工程に先立つ各刃具の挿入は早送りによ
り行うことが好ましい。
【0011】請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の
複数穴の加工方法は、請求項4に記載のように、各回転
軸線を中心として各刃具と一緒に回転し刃先の回転半径
が中仕上げ加工回転半径より小さくかつ中仕上げ刃具よ
り前進方向前側に位置する荒仕上げ刃具により、中仕上
げ工程において穴の荒仕上げ加工をも行うことが好まし
い。
【0012】請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の
複数穴の加工方法は、請求項5に記載のように、回転軸
線のピッチは複数個の穴のピッチの2倍であり、回転軸
線の本数は複数個の穴の個数の半分であることが好まし
い。
【0013】また本発明による複数穴用中ぐり加工装置
は、請求項6に記載のように、1つのワークに互いに平
行に同一ピッチで並んだ複数個の穴を加工する中ぐり加
工装置であって、穴の個数の整数分の一の本数でかつ穴
のピッチの整数倍のピッチで互いに平行に並んで回転軸
線方向に進退動される工具主軸と、この各工具主軸の先
端に装着されそれぞれ中仕上げ刃具および精仕上げ刃具
を備えたクイルと、ワークを支持するとともに各工具主
軸に対しそれらの回転軸線を結ぶ方向に相対的に移動可
能な治具ユニットを備えてなる複数穴用中ぐり加工装置
において、中仕上げ刃具はその刃先の回転半径が所定の
中仕上げ加工回転半径とそれより小さい回転半径の間で
変化するように半径方向に進退可能とし、精仕上げ刃具
はその刃先の回転半径が中仕上げ加工回転半径より大き
い所定の精仕上げ加工回転半径と同中仕上げ加工回転半
径より小さい回転半径の間で変化するように半径方向に
進退可能としたことを特徴とするものである。
【0014】請求項6に記載の複数穴用中ぐり加工装置
は、請求項7に記載のように、ワークは内燃機関のシリ
ンダブロックであり、複数個の穴は整列して配置された
4個以上の偶数個のシリンダボアであることが好まし
い。
【0015】請求項6または請求項7に記載の複数穴用
中ぐり加工装置は、請求項8に示すように、各クイル内
を軸線方向に進退動して各刃具を半径方向に進退させる
1本の作動軸を備え、中仕上げ刃具と精仕上げ刃具は作
動軸の進退動に応じて互いに逆向きに半径方向に進退す
るよう構成することが好ましい。
【0016】請求項6〜請求項8の何れか1項に記載の
複数穴用中ぐり加工装置は、請求項9に示すように、各
クイルには、刃先の回転半径が中仕上げ加工回転半径よ
り小さくかつ中仕上げ刃具より前進方向前側に位置する
荒仕上げ刃具をさらに設けることが好ましい。
【0017】請求項6〜請求項9の何れか1項に記載の
複数穴用中ぐり加工装置は、請求項10に示すように、
工具主軸のピッチは複数個の穴のピッチの2倍であり、
工具主軸の本数は複数個の穴の個数の半分であることが
好ましい。
【0018】また本発明による複数穴の加工方法は、請
求項11に記載のように、1つのワークに互いに平行に
並んだ複数個の穴を加工する方法であって、1本の回転
軸線を中心として一緒に回転する中仕上げ刃具および精
仕上げ刃具を回転軸線方向に移動して、その刃具では未
加工の穴に順次挿入して加工する複数穴の加工方法にお
いて、各穴の中仕上げ加工は、中仕上げ刃具の刃先を所
定の中仕上げ加工回転半径とし、かつ精仕上げ刃具の刃
先の回転半径を中仕上げ加工回転半径より小として、各
刃具を中仕上げ刃具では未加工の穴に順次前進挿入する
複数の中仕上げ工程により行い、最後を除く中仕上げ工
程の直後には各刃具は各刃先の回転半径を中仕上げ加工
回転半径より小として軸線方向に後退させ、各穴の精仕
上げ加工は、最後の中仕上げ工程の終了直後に精仕上げ
刃具の刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半径より大き
い所定の精仕上げ加工回転半径として各刃具を軸線方向
に後退させる最初の精仕上げ工程により先ず最後に中仕
上げ加工された穴について行い、最後を除く中仕上げ工
程で中仕上げ加工された各穴については各刃具の各刃先
の回転半径を中仕上げ加工回転半径より小として各穴に
前進挿入してから精仕上げ刃具の刃先の回転半径を精仕
上げ加工回転半径として軸線方向に後退させる精仕上げ
工程により行うようにしてもよい。
【0019】また本発明による複数穴用中ぐり加工装置
は、請求項12に記載のように、1つのワークに互いに
平行に並んだ複数個の穴を加工する中ぐり加工装置であ
って、回転軸線方向に進退動される工具主軸の先端に装
着されそれぞれ中仕上げ刃具および精仕上げ刃具を備え
たクイルと、ワークを支持するとともに各工具主軸に対
し複数個の穴の軸線を結ぶ方向に相対的に移動可能な治
具ユニットを備えてなる複数穴用中ぐり加工装置におい
て、中仕上げ刃具はその刃先の回転半径が所定の中仕上
げ加工回転半径とそれより小さい回転半径の間で変化す
るように半径方向に進退可能とし、精仕上げ刃具はその
刃先の回転半径が中仕上げ加工回転半径より大きい所定
の精仕上げ加工回転半径と同中仕上げ加工回転半径より
小さい回転半径の間で変化するように半径方向に進退可
能としてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に図1〜図7に示す実施の形
態により、本発明による複数穴の加工方法およびその方
法を実施する中ぐり加工装置の説明をする。この実施の
形態は、本発明を直列4気筒の内燃機関のシリンダブロ
ックのシリンダボアの加工に適用したものである。
【0021】この実施の形態の中ぐり加工装置は、クイ
ル30A,30Bおよび刃具41,46を作動させる装
置を除き、前述した従来技術で説明したものと実質的に
同じであり、ベース10とコラム11とヘッドベース1
2と、ヘッドベース12に昇降自在に案内支持されて送
り機構15を介してサーボモータ14により垂直に昇降
される主軸ヘッド13を備えている。主軸ヘッド13に
は互いに平行で垂直な回転軸線を有する1対の工具主軸
17A,17Bが、シリンダブロック(ワーク)Wのシ
リンダボァ(穴)Wa1〜Wa4のピッチの2倍のピッ
チで、図2の紙面と平行な方向に間を隔てて配置され、
主軸ヘッド13に設けたギヤボックス13aを介して主
軸モータ18により回転駆動されるようになっている。
各工具主軸17A,17Bには、後述する作動軸50を
挿通する内孔17a(図6参照)が同軸的に形成されて
いる。支持桁21を介してベース10に支持された治具
ユニット20には、図2の紙面と平行な水平方向に移動
可能に治具テーブル23が支持され、前の加工ステーシ
ョンから図2の紙面と平行に延びるトランスファバー2
5により搬入されたシリンダブロックWは治具テーブル
23上にクランプされる。
【0022】各工具主軸17A,17Bの下端には、シ
リンダブロックWの各シリンダボァWa1〜Wa4を加
工する荒仕上げ刃具36と中仕上げ刃具41と精仕上げ
刃具46がそれぞれ設けられた第1クイル30Aおよび
第2クイル30Bがそれぞれ同軸的に装着されている。
この各クイル30A,30Bは同一であるので、第1ク
イル30Aを図3〜図5により説明する。第1クイル3
0Aは同軸的に貫通する内孔30aが形成された円筒状
で、その先端は丸いブロック30bにより閉じられてい
る。第1クイル30Aの先端付近の外周面には、クイル
30Aの回転軸線と平行に、各1つの第1取付面31a
および第3取付面31cと2つの第2取付面31bが9
0度おきに線対称的に形成されている。各取付面31a
〜31cの断面形状は何れも同一のL字形であり、第1
取付面31aと第3取付面31cは180度おきに形成
され、この両取付面31a,31cの間に各第2取付面
31bが形成されている。
【0023】第1取付面31aの工具主軸17A側には
剛性のある角棒状の荒仕上げ刃具ホルダ35の一端がボ
ルト37により固定され、ブロック30b側に延びる先
端部には荒仕上げ刃具36が固着されている(図3およ
び図4参照)。同様に、各第2取付面31bおよび第3
取付面31cには、それぞれ角棒状の中仕上げ刃具ホル
ダ40および精仕上げ刃具ホルダ45の一端がボルト4
4,49により固定され、各刃具ホルダ40,45のブ
ロック30b側先端部には、それぞれ中仕上げ刃具41
および精仕上げ刃具46が固着されている。この中仕上
げ刃具ホルダ40と精仕上げ刃具ホルダ45には、ボル
ト44,49による固定部と各刃具41,46の取付部
分との間に、取付面31b,31c側から切込みを設け
ることにより、各刃具41,46を設けた先端部が半径
方向外向きに弾性的に撓むのを可能とする可撓部40
a,45aが形成されている。従って荒仕上げ刃具36
の刃先の回転半径は一定であるが、中仕上げ刃具41お
よび精仕上げ刃具46の各刃先の回転半径は可変であ
る。また精仕上げ刃具46と中仕上げ刃具41と荒仕上
げ刃具36の各刃先は、この順に第1クイル30Aの先
端側(シリンダブロックWに向かう側)となるように配
置されている。
【0024】主軸ヘッド13の後側(上側)から工具主
軸17Aに挿入した作動軸50は、軸線方向に案内溝5
1を形成した先端部が第1クイル30Aの内孔30a内
に軸線方向摺動自在に嵌合され、荒仕上げ刃具ホルダ3
5と軸線方向に並んだ第1クイル30Aに設けたピン3
2の先端を案内溝51に挿入することにより、第1クイ
ル30Aに対する回動は阻止されている。作動軸50の
先端部には、各刃具ホルダ40,45と対応する角度位
置に長手方向に沿ったテーパ溝52a,52bが形成さ
れ、各中仕上げ刃具ホルダ40と対応する各第1テーパ
溝52aは作動軸50の先端に進むにつれて深さが深く
なり、精仕上げ刃具ホルダ45と対応する第2テーパ溝
52bは作動軸50の先端に進むにつれて深さが浅くな
っている。各テーパ溝52a,52b内に摺動自在に設
けたL形のスライド片43,48は、その突部43a,
48aが第1クイル30Aの先端とブロック30bの間
に半径方向摺動自在に保持されている。
【0025】また第1クイル30Aには、長手方向では
各刃具ホルダ40,45の各可撓部40a,45aより
先端側で、角度方向では各テーパ溝52a,52bと対
応する各位置に、それぞれ半径方向に貫通する第1ガイ
ド穴33および第2ガイド穴34が形成されている。こ
の各ガイド穴33,34に摺動自在に挿入された各可動
ピン42,47の両端は、それぞれスライド片43,4
8と刃具ホルダ40,45の各可撓部40a,45aよ
り先端側に当接されている。
【0026】特に、本実施の形態においては、図5に示
すように、中仕上げ刃具ホルダ40に整合する第1ガイ
ド穴33は段付穴として形成され、可動ピン42は大径
頭付きのプラグ状に形成されている。図5の左半部断面
のように作動軸50が後退して刃具ホルダ40を径方向
内方に後退させた状態では、可動ピン42の頭部は第1
ガイド穴33の大径部底面に着座して径方向内方へのそ
れ以上の引っ込みが阻止され、回転遠心力により可動ピ
ン42の内端部に当接するスライド片43と作動軸50
のテーパ面間に隙間Cが形成されるようになっている。
一方、図5の左半部断面のように、作動軸50が前進し
て刃具ホルダ40を径方向外方に張り出した状態では、
作動軸50のテーパ溝52aの底面がスライド片43お
よび可動ピン42を径方向外方へ押し出し、可動ピン4
2の頭部が第1ガイド穴33の大径部底面への着座位置
から離れるようにしてある。
【0027】すなわち、精仕上げ加工のために作動軸5
0が後退された状態では、作動軸50は径方向に対向す
る一対のテーパ溝52aの溝底がスライド片43の底面
との間に隙間Cを持つこととなり、これにより精仕上げ
加工中においては、中仕上げ刃具ホルダ40の径方向内
方へ向かう弾性力が可動ピン42およびスライド片43
を介して作動軸50に作用することを阻止し、精仕上げ
刃具46の位置変動を防止するように構成されている。
【0028】以上の構成により、作動軸50が第1クイ
ル30Aに対しブロック30b側に向かって前進すれ
ば、各第1テーパ溝52a内の各スライド片43は半径
方向外向きに移動し、この移動は各可動ピン42により
各中仕上げ刃具ホルダ40に伝達されて中仕上げ刃具4
1をその刃先の回転半径が増大するように半径方向に前
進させ、これと同時に各第2テーパ溝52b内の各スラ
イド片48は半径方向内向きに移動し、この移動は各可
動ピン42により各精仕上げ刃具ホルダ45に伝達され
て精仕上げ刃具46をその刃先の回転半径が減少するよ
うに半径方向に後退させる。これと逆に作動軸50を第
1クイル30Aに対し後退すれば、中仕上げ刃具41は
半径方向に後退してその刃先の回転半径は減少し、精仕
上げ刃具46は半径方向に前進してその刃先の回転半径
は増大する。これらの半径方向の前進後退により、中仕
上げ刃具41の刃先の回転半径は所定の中仕上げ加工回
転半径とそれより小さい回転半径の間で変化し、精仕上
げ刃具46のの刃先の回転半径は、中仕上げ加工回転半
径より大きい所定の精仕上げ加工回転半径と中仕上げ加
工回転半径より小さい回転半径の間で変化する。荒仕上
げ刃具36の刃先の回転半径は、中仕上げ加工回転半径
より小である。
【0029】図6に示すように、工具主軸17Aに対し
作動軸50を軸線方向に移動させる作動装置60は、主
軸ヘッド13の後端部に支持部材68を介して取り付け
られたハウジング61を有している。ハウジング61に
は工具主軸17Aの回転軸線と平行となるように筒状体
62が摺動自在に案内支持され、軸受を介して作動軸5
0の後部に回転のみ自在に連結されたブラケット63は
筒状体62の下端に固定されている。筒状体62と同軸
的となるように、軸受を介してハウジング61に回転の
み自在に支持された送りねじ65の下半部は、筒状体6
2に固定したナット64に螺合され、送りねじ65の上
端部は、ハウジング61に取り付けたサーボモータ66
に継ぎ手67を介して連結されている。サーボモータ6
6を作動させれば送りねじ65が回転して筒状体62を
軸線方向に移動させ、ブラケット63を介して作動軸5
0は工具主軸17Aに対し軸線方向に移動される。
【0030】次に上述した複数穴用中ぐり加工装置の作
動を、図7に示す工程図により説明する。図7の工程a
の開始時には、治具テーブル23は載置されるシリンダ
ブロックWの第1および第3ボアWa1,Wa3が各ク
イル30A,30Bと同軸的となる位置に割り出されて
おり、各工具主軸17A,17Bは主軸モータ18によ
り回転駆動されている。工程aにおいて、先ず加工済み
のシリンダブロックWを搬出し未加工のシリンダブロッ
クWを搬入して治具テーブル23にクランプした状態
で、作動装置60により作動軸50を前進させ、精仕上
げ刃具46を後退させてその刃先の回転半径を中仕上げ
加工回転半径よりも小とし、中仕上げ刃具41を前進さ
せてその刃先の回転半径を所定の中仕上げ加工回転半径
とする(工程a参照)。この状態でサーボモータ14に
より主軸ヘッド13を下降させて工具主軸17A,17
BをシリンダブロックWに向けて前進させ、各クイル3
0A,30Bを先ず早送りでシリンダブロックWに接近
させた後、所定の加工速度で各中仕上げ刃具41が第1
および第3ボアWa1,Wa3を通り抜ける位置まで前
進させる(工程b参照)。これにより、第1および第3
ボアWa1,Wa3は先ず荒仕上げ刃具36により荒仕
上げ加工され、引き続いて各中仕上げ刃具41により中
仕上げ加工される。次いで作動装置60により作動軸5
0を多少後退させ、中仕上げ刃具41を微少量後退させ
てその刃先の回転半径を微少量小さくし(工程c参
照)、各刃具36,41,46の刃先の何れもが中仕上
げ加工された第1および第3ボアWa1,Wa3の内面
と接触しないようにした状態で、サーボモータ14によ
り主軸ヘッド13を所定の位置まで早戻しして、各クイ
ル30A,30Bを第1および第3ボアWa1,Wa3
から抜き出す。
【0031】次いで治具テーブル23を水平方向に移動
してシリンダブロックWをその第2および第4ボアWa
2,Wa4が各クイル30A,30Bと同軸的となる位
置に割り出し、作動軸50を多少前進させ中仕上げ刃具
41を工程aと同じ位置まで前進させてその刃先の回転
半径を所定の中仕上げ加工回転半径とする(工程d参
照)。この状態で、前述と同様、サーボモータ14を作
動させて工具主軸17A,17BをシリンダブロックW
に向けて前進させ、各クイル30A,30Bを先ず早送
りでシリンダブロックWに接近させた後、所定の加工速
度で各中仕上げ刃具41が第2および第4ボアWa2,
Wa4を通り抜ける位置まで前進させて、第2および第
4ボアWa2,Wa4を荒仕上げ刃具36により荒仕上
げ加工し、各中仕上げ刃具41により中仕上げ加工する
(工程e参照)。
【0032】次いで作動装置60により作動軸50を後
退させ、中仕上げ刃具41を後退させてその刃先の回転
半径を中仕上げ加工回転半径よりも小とし、精仕上げ刃
具46を前進させてその刃先の回転半径を所定の精仕上
げ加工回転半径とする(工程f参照)。そしてサーボモ
ータ14により工具主軸17A,17Bを後退させて各
クイル30A,30Bの精仕上げ刃具46により第2お
よび第4ボアWa2,Wa4の精仕上げ加工を行い(工
程g参照)、引き続き主軸ヘッド13を所定の位置まで
早戻しして、各クイル30A,30Bを第1および第3
ボアWa1,Wa3から抜き出す。
【0033】次いで治具テーブル23を水平方向に移動
してシリンダブロックWをその第1および第3ボアWa
1,Wa3が各クイル30A,30Bと同軸的となる位
置に割り出してから、作動軸50を多少前進させ、精仕
上げ刃具46を微少量後退させてその刃先の回転半径を
微少量小さくし(工程h参照)、各刃具36,41,4
6の刃先の何れもが中仕上げ加工されている第1および
第3ボアWa1,Wa3の内面と接触しないようにした
状態で、サーボモータ14により工具主軸17A,17
Bを早送り下降して、各精仕上げ刃具46が第1および
第3ボアWa1,Wa3を通り抜ける位置まで各クイル
30A,30Bを挿入する。
【0034】次いで作動軸50を多少後退させ、精仕上
げ刃具46を工程fと同じ位置まで前進させてその刃先
の回転半径を所定の精仕上げ加工回転半径とする(工程
i参照)。この状態で工程gと同様、サーボモータ14
により工具主軸17A,17Bを後退させて各クイル3
0A,30Bの精仕上げ刃具46により第1および第3
ボアWa1,Wa3の精仕上げ加工を行い(工程j参
照)、引き続き主軸ヘッド13を所定の位置まで早戻し
して、各クイル30A,30Bを第1および第3ボアW
a1,Wa3から抜き出す。これによりシリンダブロッ
クWの4個のシリンダボァWa1〜Wa4の加工の1サ
イクルが完了して、最初の工程aに戻る。
【0035】上述した実施の形態によれば、全てのシリ
ンダボァWa1〜Wa4について中仕上げ加工がなされ
た後に各シリンダボァWa1〜Wa4の精仕上げ加工が
なされるので、シリンダブロックWの剛性が低い場合で
も、精仕上げ加工済みの各シリンダボァWa1〜Wa4
がその後に行われる切り込み量の大きい荒仕上げ加工ま
たは中仕上げ加工により生じる残留歪みの影響を受ける
ことはなく、従って精仕上げ加工されたシリンダボァW
a1〜Wa4を所定の精度に維持することができる。
【0036】前述した従来技術の複数穴用中ぐり加工装
置でも、この実施の形態と同じようにして全てのシリン
ダボァWa1〜Wa4について中仕上げ加工がなされた
後に各シリンダボァWa1〜Wa4の精仕上げ加工を行
うことは可能である。しかしながら従来技術の複数穴用
中ぐり加工装置では中仕上げ刃具はクイルに固定されて
いるので、工程cと工程dの間の工具主軸17A,17
Bの早戻しと、工程hと工程iの間の工具主軸17A,
17Bの早送り挿入の際に、中仕上げ刃具の刃先が中仕
上げ加工された第1および第3ボアWa1,Wa3の内
面と接触して中仕上げ刃具の寿命を低下させるという問
題が生じる。しかしながらこの実施の形態によれば、工
程cと工程dの間の工具主軸17A,17Bの早戻し
と、工程hと工程iの間の工具主軸17A,17Bの早
送り挿入の際には、各刃具36,41,46の刃先の何
れもが第1および第3ボアWa1,Wa3の内面と接触
することはないので、これらの早戻しと早送り挿入の際
に各刃先がシリンダボァWa1,Wa3の内面と接触し
て各刃具36,41,46の寿命を低下させることがな
い。
【0037】2回目に中仕上げ加工されたシリンダボア
Wa2,Wa4については、中仕上げ加工直後に行われ
る工具主軸17A,17Bの後退により精仕上げ加工を
行っており、これにより加工を行わないストロークは1
回目に中仕上げ加工されたシリンダボァWa1,Wa3
についてだけとなるので、加工時間の増大を少なくして
生産性の低下を少なくすることができる。さらにこの実
施の形態では、工程cと工程dの間および工程hと工程
iの間の加工がなされないストロークを、それぞれスト
ローク速度が大きい早戻しおよび早送りとしているの
で、生産性の低下は一層少なくなる。
【0038】またこの実施の形態では、中仕上げ加工回
転半径は作動装置60のサーボモータ66により、工程
aおよび工程dの際の作動軸50の軸線方向位置を変え
ることにより調整することができ、これにより精仕上げ
刃具46による取り代を調整することも容易である。
【0039】この実施の形態では、クイル30A,30
Bに荒仕上げ刃具36を設けて中仕上げ工程において荒
仕上げ加工をも行うようにしており、このようにすれば
予め行う荒仕上げ加工工程が不要となるので、加工時間
を全体として減少させて生産性を向上させることができ
る。しかしながら本発明は、各ボァWa1〜Wa4を予
め荒仕上げしておき、クイル30A,30Bに荒仕上げ
刃具を設けないようにして実施することも可能である。
【0040】また上記実施の形態では、工具主軸17
A,17BのピッチはシリンダボァWa1〜Wa4のピ
ッチの2倍とし、工具主軸17A,17Bの本数は2本
として、本発明を直列4気筒の内燃機関のシリンダブロ
ックのシリンダボアの加工に適用ししており、このよう
にすれば全ストローク6回に対し加工を行わないストロ
ークは各1回の戻しストロークおよび挿入ストロークだ
けとなり、加工時間全体に対する加工を行わないストロ
ーク時間の比率が最も小さくなるので、生産性の低下を
最も少なくすることができる。これと同じ効果は、直列
6気筒の内燃機関のシリンダブロックのシリンダボアを
加工するのに、工具主軸17A,17Bのピッチはシリ
ンダボァWaのピッチの2倍とし、工具主軸17A,1
7Bの本数は3本として本発明を適用するなど、工具主
軸17A,17BのピッチはシリンダボァWaのピッチ
の2倍とし、工具主軸17A,17Bの本数はシリンダ
ボァWa数の半分として本発明を適用しても得ることが
できる。
【0041】また上記実施の形態では、各クイル30
A,30B内を軸線方向に進退動して各刃具41,46
を半径方向に進退させる1本の作動軸50を備え、中仕
上げ刃具41と精仕上げ刃具46は作動軸50の進退動
に応じて互いに逆向きに半径方向に進退するよう構成し
たので、各中仕上げ工程、各精仕上げ工程、最後を除く
中仕上げ工程の直後に行う各刃具の後退およびこの中仕
上げ工程で中仕上げされた各穴についての精仕上げ工程
に先立つ各刃具の挿入の際に必要な各刃具の刃先の回転
半径の調整を、1本の作動軸50の進退動により行うこ
とができ、これにより複数穴用中ぐり加工装置の構造を
簡略化させることができる。
【0042】なお直列6気筒の内燃機関のシリンダブロ
ックのシリンダボアの場合は、工具主軸17A,17B
のピッチはシリンダボァWaのピッチの3倍とし、工具
主軸17A,17Bの本数は2本として本発明を適用す
ることもできる。この場合は工程b〜工程dを2回繰り
返した後に工程e〜工程gを行い、さらに工程h〜工程
jを2回繰り返すことになり、全ストローク10回に対
し加工を行わないストロークは各2回の戻しストローク
および挿入ストロークの4回となる。同様に、直列8気
筒の内燃機関のシリンダブロックのシリンダボアの場合
は、工具主軸17A,17BのピッチはシリンダボァW
aのピッチの4倍とし、工具主軸17A,17Bの本数
は2本として本発明を適用することもでき、この場合は
工程b〜工程dを3回繰り返した後に工程e〜工程gを
行い、さらに工程h〜工程jを3回繰り返すことにな
り、全ストローク14回に対し加工を行わないストロー
クは各3回の戻しストロークおよび挿入ストロークの6
回となる。
【0043】すなわち一般的には、最後を除く中仕上げ
工程の直後には各刃具41,46の各刃先の回転半径を
中仕上げ加工回転半径より小としてクイル30A,30
Bを後退させ、最後の中仕上げ工程の終了直後に精仕上
げ刃具46の刃先を精仕上げ加工回転半径としてクイル
30A,30Bを後退させて最初の精仕上げ工程を行
い、最後を除く中仕上げ工程で中仕上げ加工された各シ
リンダボァWaについては各刃具41,46の各刃先の
回転半径を中仕上げ加工回転半径より小としてクイル3
0A,30Bを各シリンダボァWaに前進挿入してから
精仕上げ刃具46の刃先の回転半径を精仕上げ加工回転
半径として後退させる精仕上げ工程により行う。
【0044】上述した実施の形態は、本発明をシリンダ
ブロックWのシリンダボァWaの加工に適用した場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限らず、1つのワー
クWに互いに平行に同一ピッチで並んだ複数個の穴Wa
を加工する場合に適用することができる。
【0045】また上述した各実施の形態は、複数の工具
主軸にそれぞれクイルを装着して工具主軸と同数の穴を
同時に加工する場合について説明したが、本発明はこれ
に限らず、1本の工具主軸にクイルを装着して穴を1つ
ずつ加工する場合に適用することもでき、この場合にも
前述と同様、ワークの剛性が低い場合でも精仕上げ加工
された穴を所定の精度に維持することができる、加工を
行わない軸線方向後退と挿入の際に各刃先が穴の内面と
接触して各刃具の寿命を低下させることがない、加工を
行わないストロークが減少するので加工時間の増大を少
なくして生産性の低下を少なくすることができるという
各効果を得ることができる。
【0046】なお、刃具およびこれを取り付けるクイル
の軸線方向移動はワークに対する相対的移動であり、上
述した実施の形態のように工具主軸を移動させて刃具お
よびクイルをワークに対し移動させるだけでなく、ワー
クWを支持する治具テーブル23を移動させて刃具およ
びクイルをワークに対し移動させるものも本発明の技術
的思想に含まれることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】請求項1および請求項11の複数穴の加
工方法によれば、全ての穴について中仕上げ加工がなさ
れた後に各穴の精仕上げ加工がなされるので、精仕上げ
加工済みの穴がその後に行われる切り込み量の大きい中
仕上げ加工により生じる残留歪みの影響を受けるような
ことはなくなり、従ってワークの剛性が低い場合でも精
仕上げ加工された穴を所定の精度に維持することができ
る。また最後を除く中仕上げ工程の直後に行う各刃具の
軸線方向後退と、この中仕上げ工程で中仕上げされた各
穴についての精仕上げ工程に先立つ各刃具の挿入は、各
刃具の刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半径より小と
して行っているので、これらの軸線方向後退と挿入の際
に各刃先が穴の内面と接触して各刃具の寿命を低下させ
ることがない。また最後に中仕上げ加工された穴につい
ては、中仕上げ加工直後に行われる各刃具の軸線方向後
退により精仕上げ加工を行っており、これにより加工を
行わないストロークが減少するので、加工時間の増大を
少なくして生産性の低下を少なくすることができる。
【0048】請求項2の複数穴の加工方法によれば、内
燃機関のシリンダブロックの剛性が低い場合でも、精仕
上げ加工されたシリンダボアを所定の精度に維持するこ
とができ、各刃具の刃先が穴の内面と接触して各刃具の
寿命を低下させることがなく、また加工時間の増大を少
なくして生産性の低下を少なくすることができる。
【0049】請求項3の複数穴の加工方法によれば、加
工を行わないときのストローク速度が増大されるので、
加工時間の増大をさらに少なくして生産性の低下を一層
少なくすることができる。
【0050】請求項4の複数穴の加工方法によれば、中
仕上げ工程において荒仕上げ加工を行うことにより、予
め行う荒仕上げ加工工程が不要となるので、加工時間を
全体として減少させて生産性を向上させることができ
る。
【0051】請求項5の複数穴の加工方法によれば、加
工を行わないストロークは各1回の戻しストロークおよ
び挿入ストロークだけとなり、加工時間全体に対する加
工を行わないストローク時間の比率が最も小さくなるの
で、生産性の低下を最も少なくすることができる。
【0052】また請求項6および請求項12の複数穴用
中ぐり加工装置によれば、中仕上げ刃具をその刃先の回
転半径が所定の中仕上げ加工回転半径とそれより小さい
回転半径の間で変化するように半径方向に進退可能と
し、精仕上げ刃具はその刃先の回転半径が中仕上げ加工
回転半径より大きい所定の精仕上げ加工回転半径と同中
仕上げ加工回転半径より小さい回転半径の間で変化する
ように半径方向に進退可能としたので、全ての穴につい
て中仕上げ加工がなされた後に各穴の精仕上げ加工がな
されるのに加えて、最後に中仕上げ加工された穴につい
ては中仕上げ加工直後の各刃具の軸線方向後退により精
仕上げ加工を行い、最後を除く中仕上げ工程の直後に行
う各刃具の軸線方向後退と、この中仕上げ工程で中仕上
げされた各穴についての精仕上げ工程に先立つ各刃具の
挿入は、各刃具の刃先の回転半径を中仕上げ加工回転半
径より小として行うという、請求項1の複数穴の加工方
法を実施することができ、これにより上述した請求項1
による効果を全て得ることができる。
【0053】請求項7の複数穴用中ぐり加工装置によれ
ば、内燃機関のシリンダブロックの剛性が低い場合で
も、精仕上げ加工されたシリンダボアを所定の精度に維
持することができ、各刃具の刃先が穴の内面と接触して
各刃具の寿命を低下させることがなく、また加工時間の
増大を少なくして生産性の低下を少なくすることができ
る。
【0054】請求項8の複数穴用中ぐり加工装置によれ
ば、各中仕上げ工程、各精仕上げ工程、最後を除く中仕
上げ工程の直後に行う各刃具の後退およびこの中仕上げ
工程で中仕上げされた各穴についての精仕上げ工程に先
立つ各刃具の挿入の際に必要な各刃具の刃先の回転半径
の調整を、1本の作動軸の進退動により行うことができ
るので、複数穴用中ぐり加工装置の構造を簡略化させる
ことができる。
【0055】請求項9の複数穴用中ぐり加工装置によれ
ば、中仕上げ工程において荒仕上げ加工を行うことが可
能となり、これにより予め行う荒仕上げ加工工程が不要
となるので、加工時間を全体として減少させて生産性を
向上させることができる。
【0056】請求項10の複数穴用中ぐり加工装置によ
れば、加工時間全体に対する最後の中仕上げ加工直後の
各刃具の後退による精仕上げ加工時間の比率が最も大き
くなり、これにより加工を行わないストローク時間の比
率が最も少なくなるので、生産性の低下を最も少なくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複数穴用中ぐり加工装置の一実
施形態の全体構造を示す側面図である。
【図2】 図1に示す複数穴用中ぐり加工装置の下半部
を示す正面図である。
【図3】 図2の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】 図3の4−4断面図である。
【図5】 図3の5−5断面図である。
【図6】 図1に示す複数穴用中ぐり加工装置の各刃具
を半径方向に進退させる作動軸の作動装置である。
【図7】 本発明による複数穴の加工方法を示す工程図
である。
【図8】 従来技術による複数穴の加工方法を示す工程
図である。
【符号の説明】
17A,17B…工具主軸、20…治具ユニット、30
A,30B…クイル、36…荒仕上げ刃具、41…中仕
上げ刃具、46…精仕上げ刃具、50…作動軸、W…ワ
ーク(シリンダブロック)、Wa1〜Wa4…穴(シリ
ンダボァ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 辰美 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 下之薗 勝紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3C036 AA00 3C046 LL07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つのワークに互いに平行に同一ピッチ
    で並んだ複数個の穴を加工する方法であって、前記穴の
    個数の整数分の一の本数でかつ前記穴のピッチの整数倍
    のピッチで互いに平行に並んだ回転軸線を中心として一
    緒に回転する中仕上げ刃具および精仕上げ刃具を前記回
    転軸線方向に移動して、その刃具では未加工の前記穴に
    順次挿入して加工する複数穴の加工方法において、 前記各穴の中仕上げ加工は、前記中仕上げ刃具の刃先を
    所定の中仕上げ加工回転半径とし、かつ前記精仕上げ刃
    具の刃先の回転半径を前記中仕上げ加工回転半径より小
    として、前記各刃具を前記中仕上げ刃具では未加工の前
    記穴に順次前進挿入する複数の中仕上げ工程により行
    い、 最後を除く前記中仕上げ工程の直後には前記各刃具は各
    刃先の回転半径を前記中仕上げ加工回転半径より小とし
    て軸線方向に後退させ、 前記各穴の精仕上げ加工は、最後の前記中仕上げ工程の
    終了直後に前記精仕上げ刃具の刃先の回転半径を前記中
    仕上げ加工回転半径より大きい所定の精仕上げ加工回転
    半径として各刃具を軸線方向に後退させる最初の精仕上
    げ工程により先ず最後に中仕上げ加工された穴について
    行い、最後を除く前記中仕上げ工程で中仕上げ加工され
    た各穴については前記各刃具の各刃先の回転半径を前記
    中仕上げ加工回転半径より小として各穴に前進挿入して
    から前記精仕上げ刃具の刃先の回転半径を前記精仕上げ
    加工回転半径として軸線方向に後退させる精仕上げ工程
    により行うことを特徴とする複数穴の加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の複数穴の加工方法にお
    いて、前記ワークは内燃機関のシリンダブロックであ
    り、前記複数個の穴は整列して配置された4個以上の偶
    数個のシリンダボアである複数穴の加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の複数穴
    の加工方法において、前記最後を除く中仕上げ工程の直
    後に行う前記各刃具の後退は早戻しにより行い、前記最
    後を除く中仕上げ工程で中仕上げされた各穴についての
    前記精仕上げ工程に先立つ前記各刃具の挿入は早送りに
    より行うことを特徴とする複数穴の加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載
    の複数穴の加工方法において、前記各回転軸線を中心と
    して前記各刃具と一緒に回転し刃先の回転半径が前記中
    仕上げ加工回転半径より小さくかつ前記中仕上げ刃具よ
    り前進方向前側に位置する荒仕上げ刃具により、前記中
    仕上げ工程において前記穴の荒仕上げ加工をも行うこと
    を特徴とする複数穴の加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載
    の複数穴の加工方法において、前記回転軸線のピッチは
    前記複数個の穴のピッチの2倍であり、前記回転軸線の
    本数は前記複数個の穴の個数の半分であることを特徴と
    する複数穴の加工方法。
  6. 【請求項6】 1つのワークに互いに平行に同一ピッチ
    で並んだ複数個の穴を加工する中ぐり加工装置であっ
    て、前記穴の個数の整数分の一の本数でかつ前記穴のピ
    ッチの整数倍のピッチで互いに平行に並んで回転軸線方
    向に進退動される工具主軸と、この各工具主軸の先端に
    装着されそれぞれ中仕上げ刃具および精仕上げ刃具を備
    えたクイルと、前記ワークを支持するとともに前記各工
    具主軸に対しそれらの回転軸線を結ぶ方向に相対的に移
    動可能な治具ユニットを備えてなる複数穴用中ぐり加工
    装置において、前記中仕上げ刃具はその刃先の回転半径
    が所定の中仕上げ加工回転半径とそれより小さい回転半
    径の間で変化するように半径方向に進退可能とし、前記
    精仕上げ刃具はその刃先の回転半径が前記中仕上げ加工
    回転半径より大きい所定の精仕上げ加工回転半径と同中
    仕上げ加工回転半径より小さい回転半径の間で変化する
    ように半径方向に進退可能としたことを特徴とする複数
    穴用中ぐり加工装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の複数穴用中ぐり加工装
    置において、前記ワークは内燃機関のシリンダブロック
    であり、前記複数個の穴は整列して配置された4個以上
    の偶数個のシリンダボアである複数穴用中ぐり加工装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載の複数穴
    用中ぐり加工装置において、前記各クイル内を軸線方向
    に進退動して前記各刃具を半径方向に進退させる1本の
    作動軸を備え、前記中仕上げ刃具と精仕上げ刃具は前記
    作動軸の進退動に応じて互いに逆向きに半径方向に進退
    するよう構成したことを特徴とする複数穴用中ぐり加工
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜請求項8の何れか1項に記載
    の複数穴用中ぐり加工装置において、前記各クイルに
    は、刃先の回転半径が前記中仕上げ加工回転半径より小
    さくかつ前記中仕上げ刃具より前進方向前側に位置する
    荒仕上げ刃具をさらに設けたことを特徴とする複数穴用
    中ぐり加工装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜請求項9の何れか1項に記
    載の複数穴用中ぐり加工装置において、前記工具主軸の
    ピッチは前記複数個の穴のピッチの2倍であり、前記工
    具主軸の本数は前記複数個の穴の個数の半分であること
    を特徴とする複数穴用中ぐり加工装置。
  11. 【請求項11】 1つのワークに互いに平行に並んだ複
    数個の穴を加工する方法であって、1本の回転軸線を中
    心として一緒に回転する中仕上げ刃具および精仕上げ刃
    具を前記回転軸線方向に移動して、その刃具では未加工
    の前記穴に順次挿入して加工する複数穴の加工方法にお
    いて、 前記各穴の中仕上げ加工は、前記中仕上げ刃具の刃先を
    所定の中仕上げ加工回転半径とし、かつ前記精仕上げ刃
    具の刃先の回転半径を前記中仕上げ加工回転半径より小
    として、前記各刃具を前記中仕上げ刃具では未加工の前
    記穴に順次前進挿入する複数の中仕上げ工程により行
    い、 最後を除く前記中仕上げ工程の直後には前記各刃具は各
    刃先の回転半径を前記中仕上げ加工回転半径より小とし
    て軸線方向に後退させ、 前記各穴の精仕上げ加工は、最後の前記中仕上げ工程の
    終了直後に前記精仕上げ刃具の刃先の回転半径を前記中
    仕上げ加工回転半径より大きい所定の精仕上げ加工回転
    半径として各刃具を軸線方向に後退させる最初の精仕上
    げ工程により先ず最後に中仕上げ加工された穴について
    行い、最後を除く前記中仕上げ工程で中仕上げ加工され
    た各穴については前記各刃具の各刃先の回転半径を前記
    中仕上げ加工回転半径より小として各穴に前進挿入して
    から前記精仕上げ刃具の刃先の回転半径を前記精仕上げ
    加工回転半径として軸線方向に後退させる精仕上げ工程
    により行うことを特徴とする複数穴の加工方法。
  12. 【請求項12】 1つのワークに互いに平行に並んだ複
    数個の穴を加工する中ぐり加工装置であって、回転軸線
    方向に進退動される工具主軸の先端に装着されそれぞれ
    中仕上げ刃具および精仕上げ刃具を備えたクイルと、前
    記ワークを支持するとともに前記各工具主軸に対し前記
    複数個の穴の軸線を結ぶ方向に相対的に移動可能な治具
    ユニットを備えてなる複数穴用中ぐり加工装置におい
    て、前記中仕上げ刃具はその刃先の回転半径が所定の中
    仕上げ加工回転半径とそれより小さい回転半径の間で変
    化するように半径方向に進退可能とし、前記精仕上げ刃
    具はその刃先の回転半径が前記中仕上げ加工回転半径よ
    り大きい所定の精仕上げ加工回転半径と同中仕上げ加工
    回転半径より小さい回転半径の間で変化するように半径
    方向に進退可能としたことを特徴とする複数穴用中ぐり
    加工装置。
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