JP2002303613A - 高精密高圧グラジエント方法とそのシステム - Google Patents

高精密高圧グラジエント方法とそのシステム

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JP2002303613A
JP2002303613A JP2001105692A JP2001105692A JP2002303613A JP 2002303613 A JP2002303613 A JP 2002303613A JP 2001105692 A JP2001105692 A JP 2001105692A JP 2001105692 A JP2001105692 A JP 2001105692A JP 2002303613 A JP2002303613 A JP 2002303613A
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pump
pressure
gradient
liquid
solvent
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Toshinori Saito
利徳 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度高圧グラジエント送液システムのグラジ
エント溶出精度を向上する。 【解決手段】プロセス1(流量制御だけでのグラジエン
ト溶出の実行)→プロセス2(グラジエント溶出時にお
ける圧力値の測定)→プロセス3(圧力値のブロック化
と各ブロックの平均圧力の計算)→プロセス4(ブロッ
クの平均圧力値に対応したパラメータ値の計算)→プロ
セス5(流量制御とマクロステップ制御によるグラジエ
ント溶出プログラムの実行)→プロセス6(グラジエン
ト溶出プログラムの実効後、プロセス2→プロセス3→
プロセス4→プロセス5を繰り返しパラメータF値の微
調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロマトグラフィ
における送液システムに係り、特に高精度液体クロマト
グラフィに好適なマイクロツインポンプによる溶媒の高
精密高圧グラジエント方法とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】未知の成分を分離する高速液体クロマト
グラフィ(以下、HPLCとも称する)は、溶媒(SO
LVENT:ソルベント)貯留容器から精密送液ポンプ
でサンプル注入バルブに保持された分析試料(サンプ
ル、以下単に試料とも言う)を溶媒と共に分離カラムを
含む検出手段に送液し、検出した結果を記録し、あるい
はモニター画面に出力する。
【0003】特に、高精度クロマトグラフィでは、溶媒
を高圧で滑らかにグラジエント送液を行う必要がある。
【0004】この種の従来技術を開示したものとして
は、例えば米国特許第5472598号明細書などを挙
げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10は高速液体クロ
マトグラフィーのシステム構成例を説明する模式図であ
って、第1容器(溶媒の貯留容器)10に貯留してある
溶媒20は配管30を介してポンプ50の汲み上げによ
り脱気装置40を通して脱気された後、サンプル注入バ
ルブ(オートサンプラー)60→分離カラム70→検出
器80に通過し、検出器80からの溶媒は廃液100と
して第2容器90に廃棄される。図中の矢印は送液方向
を示す。
【0006】検出器80で検出されたデータはデータ処
理装置110に転送されて、所要のデータ処理を施し、
可視あるいはコンピユータ処理可能なデータ形態として
提供され、かつ保存される。
【0007】なお、分離カラム70は外部温度の影響を
防止するために恒温槽70Aに収納されており、また、
送液ポンプ50とサンプル注入バルブ60の制御はシス
テムコントローラ120により行われる。
【0008】精密送液用の送液ポンプ50の前段に設置
された脱気装置40は、当該送液ポンプ50によって第
1容器10から吸い上げる溶液20に溶存する気体を除
去することで、安定した送液と正確な分析を行うように
している。
【0009】上記の精密送液用ポンプ(以下、単にポン
プとも称する)は単体で使用される場合と複数台で使用
される場合がある。特に、HPLCでグラジエント溶出
を行おうとすると複数台のポンプを高圧で同時に流量を
変化させながら送液を行うような操作が必要である。
【0010】高圧で、しかも圧力が変化すると云う状況
下で流量を2桁程度精密に、且つ滑らかに制御させなけ
ればならず、その難しさは1台のポンプで、一定の圧力
で、一定の流量を流す単一ポンプの送液に比べ格段に困
難な技術と言える。
【0011】多くの分析者はグラジエント溶出が良いと
は理解していても、出来るだけ単純な単一溶媒で物質の
溶出を行うアイソクラテイックな溶出を選択するのは、
グラジエント溶出がアイソクラテイックの溶出に比べ溶
出法の信頼性が劣ることに他ならない。
【0012】ここではグラジエント溶出法の化学的内容
の説明は省略するが、グラジエント溶出の現状の問題点
と本発明者が開発したマイクロツインポンプによる新し
いグラジエント法について説明を行う。 〔グラジエント溶出法の現状と問題点〕 「ポンプの精度」HPLCの分析では、物質の溶出時間
(リテンションタイム)を同定のパラメータとして使用
するので、使用するポンプ流量の繰り返し再現性は高い
精度が要求される。
【0013】単一ポンプを使用するGPC(ゲルパーメ
ーションクロマトグラフイ)はHPLCの分析法の中で
も最も厳しい精度を要求する事例と言える。ここでの流
量の繰り返し再現性は1000秒のリテンションタイム
で、揺らぎは3秒以内で、0.3%以下と云う高精度が
要求される。
【0014】GPCが高精度を要求する理由はリテンシ
ョンタイムがポリマーの分子量を決定するからで、一般
のHPLCの使用方法とは少し異なると言える。
【0015】「一般分析での精度」GPCでは、ポンプ
とその周辺ユニットの管理、メンテナンスを充分に行う
ことにより、高精度なリテンションタイムの再現性が維
持される。
【0016】これに対し、一般のHPLCで単一溶媒に
よるアイソクラテイックな分析でのリテンションタイム
の再現性は、0.6%前後が平均的な値と言える。10
分(600秒)で溶出するピークの揺らぎが4秒位であ
るから溶出ピークの同定には十分の範囲と言える。
【0017】しかし、グラジエント溶出では2台以上の
ポンプを使用するので容易にリテンションタイムの再現
性が2倍近く低下することが予測される。
【0018】〔グラジエント溶出法の問題点〕グラジエ
ント溶出法では、アイソクラテイックな溶出法にはない
特有の問題点も存在するが、繰り返し精度の低下となる
原因は以下の3点が考えられる。
【0019】低流速でのポンプ精度の低下 圧力変化によるポンプ精度の低下 気泡によるポンプ送液の乱れ 「低流速でのポンプ精度の低下」図11は2液グラジエ
ント溶出の一般的な溶出プログラムを示すマイクロツイ
ンポンプによる2液グラジエントプログラムの説明図で
あり、横軸は時間(TIME:Sec)、縦軸は溶媒強
度(CONC:%)である。曲線αは組成曲線である。
なお、マイクロツインポンプとは2台のポンプを並列に
用いたものを示す。
【0020】図11に曲線αで示したように、2液A,
B(図11の溶媒A:ソルベントA=A液=第1溶媒、
溶媒B:ソルベントB=B液=第2溶媒)の内、初期流
速の小さい方のA液が溶媒強度が大きく、溶出する成分
のリテンションタイムはA液の量によって主として決定
される。
【0021】問題は、このA液が低流速の所で発生する
点にある。送液ポンプの流量精度は全ての流量範囲で一
定でなく、流量の低い所では高い所に比べ相対的に低下
する。
【0022】例えば、アイソクラテイック溶出で流量精
度が0.6%のポンプは1/10の流速では2〜3倍程
度低下してしまう。従ってグラジエント溶出でA液が低
流速の領域では単純に0.6%の精度のポンプを2台を
使用する時に予測される精度低下よりも更に低下するこ
とになる。
【0023】「圧力変化による送液ポンプ精度の低下」
ポンプの脈流は吐出圧力の大きさに原理的に依存する。
この理由は、送液ポンプ内部での液体の圧縮による体積
損失によるものである。この為、送液ポンプの吐出圧力
が変化すると脈流も変化する。
【0024】単一溶媒を流す場合、脈流は単に圧力の変
動があるというだけで、ポンプは平均流速が一定であり
さえすれば溶出ピークのリテンションタイムも一定とな
る。これに対しグラジエント溶出では各別の送液ポンプ
で送液される2液(第1溶媒と第2溶媒)を混合するた
め、2台の送液ポンプに脈流があると2液の組成比が変
わることになってしまう。
【0025】その結果は、リテンションタイムの変化や
ピークのゆがみと云う結果に繋がってくる。このような
脈流問題に対する対応策として、現状の送液ポンプでは
脈流を小さくするために吐出圧力のフィードバックによ
る制御方式を採用する場合が多い。そしてこの圧力フィ
ードバック方式がグラジエント溶出では問題となってく
る。
【0026】図12はグラジエント溶出とカラム圧力の
関係の説明図であり、図11と同様に、横軸は時間(T
IME:Sec)、縦軸は溶媒強度(CONC:%)で
ある。図中に太線で示したように、圧力フィードバック
制御方式で問題点を起こす原因の1つはグラジエント溶
出条件では2液の組成が変化し、その結果混合液体の粘
性係数の変化により引き起こされたカラム圧力の変化に
よるものがある。
【0027】粘性係数の変化によりカラム圧力が変化す
るが、その圧力の変化は図12の曲線βに示したよう
に、溶媒組成プログラム(線α)に相似的ではなく、溶
媒の種類や組成によって複雑に変化する。
【0028】図13は溶媒組成とカラム圧力の関係を水
(H2 O)とメタノール(MeOH)の2液について示
した説明図で、横軸(下)は水の組成比(%)、横軸
(上)はメタノールの組成比(%)、縦軸はカラム圧力
(MPa)である。
【0029】例えば、水とメタノールを混合する場合、
図13における曲線γで示したように、水とメタノール
の組成比が1:1の付近でカラムの圧力は最大になり、
それ以外の所では低くなる。粘性係数の大きさは溶媒の
種類によっても大きく異なるので現象はより複雑にな
る。
【0030】カラムの圧力変化におけるもう1つの問題
は溶出プログラムによる溶媒組成の関数と分析カラム内
部で起こる溶媒組成変化による圧力変化の現象の間に大
きなシステムの応答の遅れが生じる点にある。
【0031】なお、ここで言う溶出プログラムとは、第
1溶媒と第2溶媒のそれぞれを各送液ポンプで分析カラ
ムに送液する2台のポンプの送液量の制御を行う手順を
意味し、時間の経過と共に2台のポンプの流量を連続的
に変化させることにより2液の濃度の制御を行う。
【0032】更に、カラムに充填された充填剤は単純な
粒子ではなく、ODS(シリカ表面にオクタデシル基が
化学修飾された充填剤)、シリカ、イオン交換等と云っ
た種類がある。この為カラム内部で起こる圧力の変化は
溶媒の種類と云う点以外に混合溶媒と化学修飾された固
体の関係が更に関与することになり、微視的な圧力変化
を複雑なものとしている。
【0033】上述した理由により、グラジエント溶出の
系では送液ポンプの吐出圧力の変化は厳密な意味では再
現性に乏しく、この再現性に乏しく、この再現性に乏し
い圧力値をフィードバック制御に用いる従来のグラジエ
ント送液システムでは高精度の再現性を得ることは困難
であり、これを解決することが課題となっていた。
【0034】本発明は、上記の課題を解決し、グラジエ
ント溶出法の精度を向上させた高精密高圧グラジエント
方法とそのシステムを提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】グラジエント溶出法で
は、2液の組成が時間と共に変化して、その変化に応じ
て分析カラムの圧力が変化する。そして、送液ポンプは
変化する圧力に基づいてフィードバック制御を行う。こ
のことが分析の繰り返し再現性の精度を低下させると考
えると、流量を変化させる流量制御の部分と圧力に応じ
てフィードバック制御を行う部分を分離して処理すれば
問題は解決されると考えられる。
【0036】今、分析システム圧力の変化がないと仮定
すると、全体の制御は流量の制御だけで十分と云うこと
になる。そこで、全く圧力に関連のない流量の制御部分
を流量制御と呼ぶことにする。この部分は時間に対して
単に流量を変えていくだけの単純な制御部分ということ
になる。
【0037】問題は圧力変化に対応した部分の制御であ
る。実は、この部分の解決方法は使用する2台の送液ポ
ンプの制御方法や制御システムによってほぼ決まってし
まう。結論から言えば、圧力のフィードバック方式の送
液ポンプはグラジエント溶出法に最適のポンプではな
い、と云うことになる。
【0038】それでは、“どのようなポンプが最適か”
と云うことになるが、本願の出願人が平成10年、11
年に創造法の補助金にて開発を行ったマイクロツインポ
ンプがグラジエント溶出に適した送液ポンプと云うこと
が言える(特開2000−39427参照)。
【0039】この送液ポンプは流量制御と脈流制御は完
全に区分されていて、送液の制御に圧力のフィードバッ
クは使用しないような送液システムとなっている。この
送液ポンプでの脈流の制御は脈流補正用のパラメータと
してのF値を与えることにより行われる。
【0040】パラメータとしてのF値とは、ポンプの吐
出側の圧力が高圧になった時、吐出圧力に対応したF値
をポンプに与えることによりポンプの脈流は無くなり、
同時にポンプの流量は設定値の流量となる。F値の意味
するところは、ポンプの吐出側の圧力が高圧になったと
き、ポンプの内部で生じる液体の圧縮によって生じる体
積損失である。この理由により、ポンプは高圧になった
とき脈流が生じ、同時に流量が設定値に対して低くなる
ことになる。
【0041】F値は基本的に圧力に依存する量であるた
め、F値は吐出圧力の一次関数となる。一次関数の勾配
は液体の種類とポンプの内部構造によって決定される。
この勾配は吐出圧力と流量の低下から測定される。
【0042】図14はパラメータF値による脈流補正の
説明図である。図中、は脈流補正されたポンプ吐出の
データで、「6.4MPa」は脈流補正されたデータの
圧力値、「0.16MPa」はY軸(圧力値:MP
a)のスケール、はメタノール1ml/minで流し
たときのF値と脈流の変化を示したデータで、F=0.
00のときは脈流が大きく圧力変動は0.3Mpa程度
を示し、F=3.5になったときは脈流は小さくなり、
のデータになることを示す。
【0043】上記のF値は圧力のみの単純な一次関数で
あり、流速には全く依存しない値となっている。流速に
依存しないと云う点が従来の圧力フィードバック方式と
大きく異なる点である。
【0044】圧力フィードバック制御では2つの欠点が
存在する。第1の欠点は低流速で発生する。ポンプのプ
ランジャー体積が100μlとし、流速が100μl/
minだとするとポンプの1サイクルの動作時間は1m
inとなる。少し大きな圧変動を圧力フィードバックで
正常な状態にするには数サイクルの時間が必要となり、
これに要する時間は数分となる。このように圧力フィー
ドバック方式は低流速で最適化するのに長時間を要する
と云う欠点がある。
【0045】第2の欠点は高流速で発生する。周期の短
い圧力変動は一定のサンプリング間隔で圧力を測定し、
フィードバック制御で圧力変動を小さくすると云う方法
が採られている。流速が早くなると一定のサンプリング
間隔での圧力変化は相対的に大きくなりフィードバック
制御の精度は低下することななる。
【0046】HPLCでの一般的な分析時間は20〜3
0分程度であるから上記欠点の内より大きな問題となる
のは第1の欠点の方と言える。
【0047】これに対し、新型の送液ポンプではパラメ
ータF値を与えることにより瞬時に最適の動作を行うこ
とになるので低流速でもフィードバック制御に見られる
ような時間遅れはなくなる。また、流速の早い条件でも
パラメータF値は流量に依存しないで圧力のみによって
決まるので高流速でも圧力制御の精度の低下は起こらな
い。
【0048】パラメータF値による圧力制御は上述した
制御上の長所以外に定量的な面でも大きな利点が得られ
る。パラメータF値はグラジエント溶出の全工程で把握
されるので、脈流制御部分は定量的で且つ、再現性のあ
るものと考えることが可能である。この部分に関する議
論は後述することになるが、上記に述べてきた制御方法
によりシンプルな流量制御部分と現象の複雑な脈流制御
部分を完全に分離独立した制御方法により、グラジエン
ト溶出法の精度を向上させることが可能になる。「気泡
の除去及び外部圧力変動に対する応答遮断」HPLCで
使用する送液ポンプは気泡の吸入には全く弱く、流量は
気泡の吸入によって大きく変動することになる。気泡の
対策として脱気装置(以下、デガッサーとも称する)を
使用することになり、溶媒中の溶存酸素を除去する方法
を採ることになるが、必ずしも完全とは言えない。何故
なら、デガッサーで除去される溶媒中の酸素の量は数p
pmのオーダであるので、何らかの原因で気泡のような
空気の魂をデガッサーが吸い込むと、空気の粒が直接ポ
ンプに入り込むことがある。高圧グラジエントシステム
のようにポンプが2台だと気泡によるトラブルの確立は
確実に2倍となる。この気泡トラブルに対する問題の解
決法はやはり当社が開発した新型ポンプ(マイクロツイ
ンポンプ)で解決された。
【0049】図15は従来のデュアルプランジャー型ポ
ンプと本発明によるツインヘッド型ポンプにおける気泡
の吸入とポンプ送液特性の説明図である。横軸は時間
(min,図15ではMINと記す)、縦軸は圧力であ
る。図中、(a)は従来のデュアルプランジャー型ポン
プの送液特性を示す圧力データで、ポンプの吸入側から
25μl、100μlの気泡をシリンジで注入したとき
の圧力変化を示す。また、(b)は本発明によるマイク
ロツインヘッド型ポンプの送液特性を示す吐出側のデー
タで、(a)と同様にポンプの吸入側から25μl、1
00μlの気泡をシリンジで注入しても全く圧力の低下
がないことを示す。このことから、マイクロツインヘッ
ド型ポンプは気泡を吸入しても全く流量の変動を受けな
いことを示している。
【0050】ポンプの概略を説明すると、従来のデュア
ルプランジャー型ポンプでは、吸入ラインからポンプ吸
入口に入った気泡は必ずポンプ本体内部に入ることにな
る。ポンプ本体内部に気泡を吸入すると、必ず流量の変
動(低下)が生じる。
【0051】これに対し、本発明によるポンプはポンプ
全体のシステムが第1ポンプと第2ポンプか構成されて
いて、2つのポンプの中間に溶存酸素と気泡の除去を行
うフェーズセパレータ機構が設けられている。
【0052】第1ポンプの送液能力は第2ポンプの送液
能力よりも大きく設定されている。このような状況下
で、第1ポンプが気泡を含む液体を吸入しても、第1ポ
ンプの送液能力が大きいため第2ポンプの送液量を上回
る液体を送液することが可能となる。
【0053】第1ポンプで送液された気泡と液体はフェ
ーズセパレータで気体と液体に分離され、気体はポンプ
外部へ排出される。第2ポンプはフェーズセパレータ内
部の液体成分のみ送液することになる。このような本発
明によるポンプでは、気泡は吸入しても全く送液量の変
動は生じないことになる。
【0054】ここで、図15の意味をもう少し詳しく説
明する。データAは従来型ポンプの吸入ラインから一定
量の気泡を注入したときの吐出圧力のデータを示したも
のである。気泡の吸入により流量が低下し、圧力が低下
する。気泡の量が25μlでは流量がゼロになることは
ないが、100μlではほぼゼロ近くまで流量が低下す
ることがわかる。データBは同様の条件での圧力データ
であるが、全く気泡の影響による流量の低下がないこと
が示されている。
【0055】異形同軸型のプランジャーを用いるツイン
ヘッド型ポンプ(マイクロツインポンプ)と云う新しい
ポンプ方式を採用することにより、送液ポンプ自身に脱
気機能と吸入した気泡を自動的に排除する機能を持たせ
たポンプシステムと云うことになる。従来のポンプでは
小さい気泡でもポンプ内部に吸入すると必ず圧力の低下
を引き起こす。これに対し新型ポンプではかなり大量
(数10μl)の気泡を吸入しても全く圧力の低下がな
く送液することが可能となる。
【0056】次にグラジエント溶出でポンプが気泡を吸
入した時の従来型ポンプの送液状況を少し考察すると以
下のようになる。
【0057】グラジエントを行う2台のポンプをA、B
とし、今ポンプAが気泡を吸入し流量が低下して圧力が
低下したとする。この時ポンプBの圧力センサーはポン
プBが正常に送液していたとしても圧力は低下してしま
う。何故なら、後述する実施例に示したように、2台の
ポンプの出口は高圧で、三方分ジョイントで結合され一
緒になっているからである。このような条件下では圧力
のフィードバック制御方式のポンプはポンプ自身が正常
にもかかわらず外部要因による圧力変動に応答して制御
することになる。
【0058】問題の第1は、2液の組成比がプログラム
された設定値からずれることと、第2は2液の総流量が
変動することである。ポンプBがポンプAの圧力低下が
気泡によるものだと判断できればポンプは圧力のフィー
ドバック制御を行わない方が良いのであるが、現在のポ
ンプはこのような判断機能を持っていない。
【0059】新型のポンプではパラメータによる制御な
のでポンプAに仮に気泡が入って圧力が低下してもポン
プBはポンプAを全く無視して送液することが可能であ
る。このように新型ポンプによるグラジエント溶出は気
泡によるトラブルは極めて少なくなり、且つ外乱圧力の
影響を受けない溶出システムとなる。「流量制御とマイ
クロステップ制御」グラジエント溶出では一定時間毎に
流速を変化させることになるが、変化させるときの流量
の最小単位(流量キザミ)はグラジエント溶出の精度と
密接な関係がある。
【0060】従来型の送液ポンプでは流量キザミが10
μlのものが多いが、分析領域で使用する流量が1ml
/min以下になってくると、2台のポンプでの流量キ
ザミによる誤差は20μlとなり、流量が1ml/mi
nだとすると2%の設定値変動となり制御精度として不
十分なものとなる。2%の変動は総流量に対しての値で
あるが、図10に見られるようなグラジエントプログラ
ムではA液が少ない領域で変動は相対的に大きなものと
なる。
【0061】2液のグラジエント溶出ではA液が混合溶
媒の溶媒強度を決定する溶媒となるので、A液が100
ml/minで流れている時10μlの変化はA液自身
では誤差が10%となり、A液の低流速領域での変動は
拡大された形で現れる。
【0062】このように流量キザミが10μlではグラ
ジエント溶出の流量キザミ精度としては不十分であるこ
とがわかる。これに対し当社が開発した新型ポンプの流
量キザミは1μlとグラジエント溶出に必要な条件を満
たしていると言える。
【0063】本発明は、脈流制御とマクロステップ制御
とにより高精度高圧グラジエント送液を実行する。
【0064】グラジエント溶出法ではカラムの吐出圧力
が溶媒組成の変化により変化し、その変化は再現性に乏
しいことを先に説明した。そして従来型ポンプが圧力の
フィードバックの制御方式を採る限り、繰り返し精度の
低下原因の1つになることも先に述べた。本発明による
新型ポンプにおいては脈流の補正は圧力の大きさに対応
したパラメータ値(パラメータ値の記号をF値とする)
を使用することにより行われることになる。
【0065】従来型のポンプでのフィードバック制御で
はポンプのプランジャーが動作する毎に逐一、フィード
バックを行う方式を採る。これに対し新型ポンプではグ
ラジエント溶出の全時間を比較的大きなブロックに分割
する。ブロックの大きさとしては、例えば3分。このブ
ロック分割の基準はブロック内における圧力変化の大き
さが0.5Mpaが基準である。分割した各ブロックの
平均圧力を制御用の圧力値として用いる。そして脈流の
制御はこのマクロステップな圧力値に対応した脈流補正
用パラメータF値を用いることにより行う。
【0066】この方式により従来型制御の欠点である制
御の時間遅れや外乱圧力変動に対する応答といった欠点
を回避することができる。この新しい脈流制御方式をマ
クロステップ制御方式と呼ぶことにする。これに対し従
来の方法をマイクロステップ制御方式と呼ぶことにす
る。本発明による新しい制御方法のプロセスを簡単に説
明すると以下のようになる。
【0067】図1は本発明による高精度高圧グラジエン
ト送液方法の説明図である。本発明の送液方法は次のプ
ロセスにより実行される。
【0068】 プロセス1:流量制御だけでのグラジエント溶出の実行 プロセス2:グラジエント溶出時における圧力値の測定 プロセス3:圧力値のブロック化と各ブロックの平均圧
力の計算 プロセス4:ブロックの平均圧力値に対応したパラメー
タF値の計算 プロセス5:流量制御とマクロステップ制御によるグラ
ジエント溶出プログラムの実行 プロセス6:グラジエント溶出プログラムの実行後、
(プロセス2)→(プロセス3)→(プロセス4)→
(プロセス5)を繰り返しパラメータF値の微調整(Fi
ne tuning )を行う。
【0069】図16は上記した本発明による新しい制御
方法のプロセスの説明図である。図中、図12と同様
に、横軸は時間(TIME:Sec)、縦軸は溶媒強度
(CONC:%)である。
【0070】先ず、図16のグラジエント溶出のプログ
ラム曲線αに沿って2液A,Bを2台のポンプで高圧混
合しながらカラムに通液を行うと混合流体による圧力曲
線βが測定される。
【0071】圧力曲線βの特徴は圧力変化がプログラム
曲線に対して時間的遅れが生じることと、図14で既に
説明したように溶媒の種類によって曲線の形状が変化す
ることにある。例えば水/メタノールの系では図13に
示すように水/メタノール(1:1)の付近で圧力は最
大(MAX)になり両側は低下になる形状を示す。水だ
けの場合と1:1の混合溶媒では圧力は2倍も異なるこ
とがわかる。
【0072】次に、上記プロセスで学習して得たパラメ
ータF値を用いて再度グラジエント溶出を行い、再度得
られた圧力曲線に基づいてパラメータF値を求め、古い
F値の更新を行う。以上2回のグラジエントプログラム
の学習により、最適のパラメータが得られることにな
る。オペレータの操作としてはグラジエントプログラム
を2回続けて実行するだけと云うことで極めて簡単な操
作と言える。「マクロステップ制御における誤差の大き
さ」新しい制御方式における流量誤差は各ブロックでの
流量誤差の上限値を越えないものと考える。例えば、各
ブロックの予測される流量誤差の上限が0.5%だとす
ると、全ブロック全体の誤差は0.5%以下となる。
【0073】ブロック化する時のブロックのサイズは流
量精度を決定する上で重要なファクターとなるが、ここ
では1ブロック区間における実測値の圧力値の上下の幅
が5Kg/cm2 以下になるようにブロックの区間幅を
設定することとする。
【0074】流量制御による誤差は一定条件でのポンプ
の流量誤差と考えられるので新型ポンプでは0.3%と
する。
【0075】図17はマクロ区間における流量誤差の説
明図であり、あるブロックにおける分析時の圧力と学習
で得られた平均圧力の関係を実際の圧力値と学習値のズ
レ幅として示したものである。
【0076】図17中、P(C)は圧力の学習値(圧力
の平均値)、P(RAV)は圧力の実測値の平均値、P
(R)は圧力の実測値である。なお、ER(%)は学習
で得られたブロックの圧力の平均値に対して実際に分析
を行ったときの圧力平均値を比較した、学習値に対する
実行値のズレを意味する。最終的には、この圧力のズレ
を流量のズレ(%)に変換した値がER(%)となる。
【0077】図17において、(a)は学習値に対して
実行値の方が低い場合で、ER=+0.25%、(b)
は学習値と実行値が等しい場合で、ER=0%、(c)
は学習値に対して実行値の方が大きい合で、ER=−
0.25%である。
【0078】すなわち、図17の(a)は分析中の圧力
平均値が学習で得られた圧力値よりも2.5Kg/cm
低い状態を表し(P(RAV)<P(C))、同(b)
は分析中の圧力平均値が学習で得られた圧力値に等しい
場合を((P(RAV)=P(C))、同(c)は逆に
分析中の圧力平均値が学習で得られた圧力値よりも2.
5Kg/cm高い状態((P(RAV)>P(C))を
表している。学習値と実測値のズレ幅は後で議論する
が、図18に示した大きさ以上になることはないと考え
る。
【0079】図18はパラメータF値と分析カラム圧力
の関係の説明図である。説明は少々横道にそれるが図1
8において、図中の白○でプロットしたメタノール(M
EOH)のデータでは1Kg/cm2 当たりのF値は
0.06となる。パラメータF値はほぼポンプ内部での
液体の圧縮損失に相当する値であり、1Kg/cm2
圧力増加により0.06μlの体積損失が発生している
ことを意味している。
【0080】このF値が0.06という値はポンプの型
式が指定され、使用する溶媒がメタノールと言うふうに
決まれば固有値となる。同型ポンプで水の場合は、この
値は0.04となる。
【0081】本発明による送液ポンプ内部の体積は64
μlであるから0.06μlの体積損は約0.1%とな
る。要約すると新型ポンプでは1Kg/cm2 の圧力が
上昇すると約0.1%の流量変化が生じることになる。
【0082】説明を再び元に戻すと、前記図11に示し
た条件すなわちマイクロツインポンプ(特願2000−
39427号に開示のポンプ・・図3参照)による2液
グラジエントプログラムに従った脈流制御を行うと、学
習値が実測値より2.5Kg/cm2 大きいので流量の
誤差は+0.25%となる。図13では逆に−0.25
%となり、図12ではゼロとなる。この結果図17に示
したような条件で分析を行った時の最大誤差は0.5%
となる。
【0083】実際の分析では誤差0.5%より小さくな
ると推定される。一般的に見て、学習操作を実行して、
続いて分析操作を行うので図16に示すような±2.5
Kg/cm2 のズレが生じることはなく、実際には1.
2以下程度となる。
【0084】また、全てのブロックで学習値と実測値の
ズレが一方向に変移することはないので、ブロックの総
平均誤差はさらに小さくなるものと考えられる。従っ
て、脈流制御部分における誤差は0.2%程度と推定さ
れる。流量制御部分の誤差が0.3%なので全体の誤差
は0.5%程度と推定される。
【0085】以上説明した事実に基づく本発明によるグ
ラジエント溶出では流量制御と脈流制御を分離している
ので、それぞれの制御部を定量的に把握することが可能
となる。流量制御の部分は設定した流量に対して単純な
計算に基づいた流量をコントロールしていく部分で分析
全体の累積流量は流量の積分により簡単に求められる。
【0086】
【発明の実施の形態】以下、本発明による高精度高圧グ
ラジエント送液システムの1実施例を図面を参照して詳
細に説明する。
【0087】図2は本発明による高精度高圧2液グラジ
エント送液システムの1実施例の構成図である。図中、
1は第1の送液ポンプ(ポンプA)、2は第1の送液ポ
ンプ1で送液する第1溶媒、2aは第1溶媒2を貯留す
る貯留容器、3は第2の送液ポンプ(ポンプB)、4は
第2の送液ポンプ3で送液する第2溶媒、4aは第2溶
媒3を貯留する貯留容器である。また、5はグラジエン
トコントローラで、プログラム作成部5aとグラジエン
ト制御部5b、データベース5cを有する。各送液ポン
プはグラジエントコントローラで開閉制御される入出力
ポートを有する。
【0088】6は三方分岐ジョイントで、第1の送液ポ
ンプ1から送液される第1溶媒2と第2の送液ポンプ3
から送液される第2溶媒4を合流する。7はミキシング
コイルであり、三方分岐ジョイント6で合流された第1
溶媒2と第2溶媒4を混合して、前記図8の高速液体ク
ロマトグラフィーと同様の分析カラムを備えた高速液体
クロマトグラフィシステム(HPLC)8に供給する。
【0089】グラジエントコントローラ5は、演算部、
記憶部、入出力部、制御部等を有する、所謂コンピュー
タ(あるいはパソコン)で構成されるが、図2では、本
発明の機能部として送液システムの操作手順を生成する
溶出プログラム生成部5aで作成した溶出プログラム
(流量プログラム)に従って第1の送液ポンプ1と第2
の送液ポンプ3を制御するグラジエント制御部5b、デ
ータベース5cのみを示した。なお、データベース5c
には各種の動作条件を設定する条件設定ファイル、プロ
グラムファイル、データテーブル等を含む。表1に条件
設定ファイル、プログラムファイル、データテーブル等
に格納されるデータ内容を示した。
【0090】
【表1】 なお、表1において、 1.システム条件設定ファイルはグラジエント送液シス
テムの条件を設定するものである。
【0091】プランジャー径:ポンプのプランジャーの
径。
【0092】A極性、B極性:それぞれ溶媒Aの極性、
溶媒Bの極性。
【0093】平均圧力時間:1サイクルを複数ブロック
にしたときの1ブロックの時間の平均圧力。
【0094】圧力サンプリング時間:圧力を計測すると
きのサンプリング間隔。
【0095】圧力上限:ポンプを緊急停止するときの圧
力上限値。
【0096】2.実行条件設定ファイルはグラジエント
操作をするときの条件を設定するためのファイルであ
る。
【0097】モード(通常/学習):グラジエント操作
には分析を行うときの通常モードと学習を行うときの学
習モードの2通りある。どちらを選ぶかを選択する。
【0098】学習区間時間:学習モードのときはプログ
ラムを構成する区間は全て同一時間で実行し、このとき
の区間を意味する。
【0099】実行サイクル数:学習モードおよび通常モ
ードでグラジエント実行するときの繰り返し回数。
【0100】3.通常条件設定ファイルはグラジエント
を行うプログラムのRS232C通信をパソコンのどの
ポートを使用するかの設定をするためのファイルであ
る。
【0101】ポンプA接続ポート:ポンプAとパソコン
の通信ポート。
【0102】ポンプB接続ポート:ポンプBとパソコン
の通信ポート。
【0103】4.プログラムファイルはグラジエントプ
ログラムを作るときに必要とするデータファイル。
【0104】P Time:プログラムの時間。
【0105】T Flow:A液、B液のトータルの流
量。
【0106】Sol A:溶媒A流量値。
【0107】Sol B:溶媒B流量値。
【0108】P(ave)(初期値):学習を行う場
合、1サイクル目でポンプを制御するときのファクター
値は初期値(Pave)から計算を行う。
【0109】Data Num:プログラムのステップ
の数。 5.ソルベトデータテーブルは各種溶媒のファクターを
計算するのに必要なデータを格納するテーブル。
【0110】オフセット:ファクター値が圧力の一次関
数としたとき、圧力がゼロのときの値。
【0111】ゲイン:ファクター値が圧力の一次関数と
したとき、直線の勾配の値。 6.圧力保存テーブル(A)(B)はグラジエントプロ
グラムを実行したときポンプA、Bで得られた圧力値の
データを格納するテーブル。
【0112】プログラムファイルにはグラジエントコン
トローラ5が本システムの制御を行うための設定値(P
Time:プログラムの時間、TFlow :流量のフルスケー
ル=上限値、SolA:溶媒Aの流量値、SolB:溶媒B
の流量値、P(ave):初期値、流量設定値が格納されて
いる。
【0113】グラジエントコントローラ5は溶出プログ
ラム生成部5aで作成した“ プログラム”に従って第
1の送液ポンプ1に第1溶媒2の流量(送液流量)デー
タ“流量1”とパラメータF値データ“値1”を与え、
第2の送液ポンプ3に第2溶媒4の流量データ“流量
2”とパラメータF値データ“F値2”を与える。
【0114】また、グラジエントコントローラ5のグラ
ジエント制御部5bは、第1の送液ポンプ1から送液圧
力データ“圧力1”と、第2の送液ポンプ3から送液圧
力データ“圧力2”を取り込む。
【0115】なお、第1の送液ポンプ1で送液されなか
った溶媒の一部は第1溶媒2の貯留容器2aに、第2の
送液ポンプ3で送液されなかった第2溶媒の一部は第2
溶媒2の貯留容器4aに戻される。なお、各送液ポンプ
を洗浄した溶媒は図示しない排出容器に排出される。
【0116】第1の送液ポンプ1および第2の送液ポン
プ3はマイクロツインヘッドポンプであり、例えば、特
願2000−39427に開示されたような構造を有す
る。
【0117】ここで、マイクロツインヘッドポンプの概
略構成を説明する。
【0118】図3は第1の送液ポンプおよび第2の送液
ポンプを構成するマイクロツインヘッドポンプの構成例
の説明図である。この送液ポンプは、同軸のプランジャ
ー51で動作する2つのヘッドからなる。プランジャー
51は異径同軸プランジャーと称し、先端の径が細い部
分が第2ヘッドを形成し、径の太い部分と細い部分の段
差部分で第1ヘッドのプランジャーを構成する。このプ
ランジャー51は図示しないカム機構で図中の矢印で示
したように往復運動する。
【0119】50は本体ブロック、52はシール材、5
3A1は第1ヘッドの吸入弁、53A2は第2ヘッドの
吸入弁、54A1は第1ヘッドの吐出弁、54A2は第
2ヘッドの吐出弁を示す。また、3は溶媒が流通する細
管、34は排出管である。
【0120】2つのヘッドは複数のシール材52により
それぞれが独立に保たれ、相互に影響を及ぼさないよう
になっている。このシール材52は、ポンプ内部を高圧
に維持するためにプランジャーと気密に封止する部分以
外の部分は大気圧に曝されている。また、第1ヘッドと
第2ヘッドの中間には第2ヘッドのシール材の大気圧側
を洗浄するための洗浄ライン55が形成されている。洗
浄に使用された溶媒は排出管34を通して排出される。
【0121】本体ブロック50の内部に有機溶媒等の液
体を高圧で流すとき、液体は僅かながらシール材から漏
れ出す。シール材の低圧側は通常は大気と接する状態と
なっているので、沸点の低い有機溶媒等は事前に気化す
るが溶解している成分は析出してシール材に付着する。
例えば、塩を含む水溶液を送液した場合、シール材から
漏れた水分は蒸発するが、塩は結晶となり粉の状態でシ
ール材に付着残留する。シール材に残留した塩の粉はシ
ール材自体あるいはシール材とポンプの可動部分に侵入
してこれらを傷つけたり腐蝕させ、ポンプトラブルの原
因となる。
【0122】本実施例では、この部分に洗浄ラインを配
置して溶離液を常時流すことで上記したようなポンプト
ラブルの発生を防止する。
【0123】次に、上記の構成とした本発明の高精度高
圧2液グラジエント送液システムの制御動作をフローチ
ャートを用いて詳細に説明する。
【0124】図4と図5、図6乃至図9は本発明による
高精度高圧2液グラジエント送液システムの制御動作の
一例を説明するフローチャートであり、図4と図5は全
体の制御の流れ、図6乃至図9は全体動作におけるタイ
マ割り込み動作の流れを示す。図4と図5の動作の流れ
は符号Aで結合され、図6乃至図9の動作の流れは符号
B乃至Eで結合される。
【0125】グラジエントコントローラ5はタイマーを
持ち、このタイマーにより以下の動作を制御する。な
お、このタイマーの機能は時間に対する流量の制御に関
する数値の設定と圧力値サンプリングによるファクター
値の計算をすることである。
【0126】先ず、図4と図5を参照して全体の制御動
作の流れを説明する。動作の流れにおける各ステップを
(S−××)で示す。
【0127】高速グラジエント送液が開始すると、グラ
ジエントコントローラ5はデータベース5cの各ファイ
ルやテーブルから各種の設定値を取り込む(S−1)。
【0128】入力するデータは、システム条件設定デー
タ、実行条件設定データ、通信条件設定データ、溶出プ
ログラム、ソルベント(溶媒)データである。
【0129】各データの内容は以下のとおりである。
【0130】・システム条件設定データ ポンプのプランジャー径 溶媒Aの極性 溶媒Bの極性 ファクター値を計算するための平均圧力を求めるときの
時間幅 平均圧力値を求める計算をするとき圧力値が必要となる
が、その圧力値を測定するサンプリング間隔、プログラ
ムで流量を変化させるときの最少時間、ポンプを緊急に
ストップするときの圧力上限値 ・実行条件設定データ 実行するときのモードが学習モードなのか通常モードな
のかのモードデータ ・通信条件設定データ ・溶出プログラム ・ソルベント(溶媒)データ 各データの入力後、第1の送液ポンプ1と第2の送液ポ
ンプ3の各ポートをオープンし(S−2)、各ポンプと
グラジエントコントローラ5間のデータ送受信モードを
シリアル通信モードに設定する(S−3)。
【0131】グラジエントのアプリケーションプログラ
ムが動こうとする時、先ずパソコン内部での通信の種類
を設定する必要がある。ここでは、RS232Cの通信
を行うので、その設定をする。この設定は、ポーレー
ト、ストップビット長、パリティの有無、データ長の設
定を行う。
【0132】そして、システム条件設定ファイルから上
限圧力取り込む(S−4)。上限圧力はオペレータが任
意に決めた値であり、この圧力値にポンプが到達すると
ポンプは自動的に停止する。
【0133】次に、1秒間のタイマー割り込みを設定す
る(S−5)。なお、タイマー割り込みの制御処理と
は、プログラムがスタートする後、1秒以内に1つは流
量の制御に関するパラメータの設定、2つ目は圧力値の
取り込み、3つ目はそれに基づいて行われるファクター
値の計算を行うための処理で、1秒経過後、次からは1
秒毎に前記3つの作業を繰り返すことになる。なお、上
記タイマー割り込み時間は1秒に限らない。
【0134】1秒間のタイマー割り込みの設定後、制御
処理呼出しを行う(S−6)。このタイマー割り込みの
制御処理は図5乃至図8で後述する。
【0135】プログラムファイルよりプログラム内にお
ける或るプログラムのセグメントの時間を入力し、時間
内(プログラムセグメントの時間)S−6での制御の実
行(プログラムの実行)が時間内(プログラムセグメン
トの時間)であるか否かを判断する(S−7)。これが
時間内(TRUE)であれば次のタイマー割り込み待ち
となり(S−8)、ステップ(S−6)へ戻る。
【0136】S−7で、S−6での制御の実行が時間を
超過した場合(FALSE)は、実行条件設定ファイル
より繰り返し実行すべきプログラムの最大数を入力し、
指定サイクル回数が終了したか否かを判断し(S−
9)、指定サイクル回数が終了した場合(FALSE9
はS−8に行く。
【0137】S−9で指定サイクル回数が終了していな
いとき(TRUE)は、タイマーを解除して(S−1
0)、本システムの装置を「マニュアル」モードに設定
し(S−11)、第1の送液ポンプ1と第2の送液ポン
プ3の各ポートをクローズして終了する(S−12)。
【0138】次に、タイマー割り込み制御の流れを図6
〜図9を参照して説明する。なお、以下の流量設定にお
ける流量の算出は下記の式で行う。
【0139】流量の算出 流量A=TFlow ×(CONC /100) 流量B=TFlow −(TFlow ×(CONC /100) 但し、TFlow は流量のフルスケール(上限値) CONC はTFlow に対するポンプAの流量値の比率
(%) 上記の設定値はプログラムファイルより入力する。
【0140】図4のステップ(S−5)でタイマー割り
込みを行うと、この割り込みが初回であるか否かを判断
する(S−21)。初回の割り込みである場合(TRU
E)は、ポンプAに流量を出力する(S−22)と共
に、ポンプBに流量を出力する(S−23)。次いで、
ポンプAにパラメータF値(初期設定値)を出力し(S
−24)、ポンプBにパラメータF値(初期設定値)を
出力する(S−25)。
【0141】図7において、システム条件設定ファイル
より入力した前回圧力取得後の圧力サンプリング時間が
経過したか否かを判断し(S−26)、当該サンプリン
グ時間が経過した場合(TRUE)はポンプAより圧力
値を入力する(S−27)。なお、ステップ(S−2
6)で サンプリング時間が経過していない場合(FA
LSE)は、終了に行く。
【0142】取得したポンプAの圧力値を圧力保存テー
ブル(A)に保存する(S−28)。同様にして、ポン
プBより圧力値を入力し(S−29)、取得したポンプ
Bの圧力値を圧力保存テーブル(B)に保存して(S−
30)終了する。
【0143】図6のステップ(S−21)の判断がFA
LSEすなわち割り込みが初回でない場合は、図8のス
テップ(S−31)において前回流量設定から流量変更
時間が経過したか否かを判断し、当該時間が経過した場
合(TRUE)は前回出力した流量設定値に変更がある
か否かを判断し(S−32)、変更有り(TRUE)の
場合はポンプAに流量を出力し(S−33)、ポンプB
に流量を出力して(S−33)、図9のステップ(S−
35)に行く。
【0144】なお、ステップ(S−31)でFALSE
すなわち前回流量設定から流量変更時間が経過していな
いと判断した場合、ステップ(S−32)でFALSE
すなわち前回出力した流量設定値に変化有りと判断した
場合は、そのまま図9のステップ(S−35)に行く。
【0145】図9において、前回の平均圧力算出から平
均圧力時間が経過したか否かを判断し(S−35)、当
該時間が経過したと判断した場合(TRUE)は圧力保
存テーブル(A)に保存されているポンプAの圧力値に
基づいてポンプAのF値を算出する(S−36)。ポン
プAに算出したF値を出力する(S−37)。
【0146】F値の算出式は次のとおりである。
【0147】先ず、平均圧力P(ave) =(P1+P2+
P3+P4+P5+・・・・・・・Pn)/n ソルベントデータテーブルからF値を算出 F値=A×P(ave) +B 但し、Aはゲイン(1MPa当たりのファクター値の増
加量) Bはオフセット(圧力が0MPaのときのファクター値
の値) 同様にして、圧力保存テーブル(A)に保存されている
ポンプAの圧力値に基づいてポンプBのF値を算出する
(S−38)。算出したF値をポンプBに出力し(S−
39)、終了する(図7)。
【0148】ステップ(S−35)で前回の平均圧力算
出から平均圧力時間が経過していない場合はそのまま終
了する(図7)。
【0149】以上の手順を実行することにより、グラジ
エント溶出法の精度を向上させた高精度高圧グラジエン
ト送液システムを得ることができる。
【0150】本実施例によるグラジエント溶出では、流
量制御と脈流制御を分離しているので、それぞれの制御
部を定量的に把握することが可能となる。流量制御の部
分は設定した流量に対して単純な計算に基づいた流量を
コントロールしていく部分で分析全体の累積流量は流量
の積分により簡単に求められる。そして、この累積流量
は溶媒の種類に依存しないで計算される量である。
【0151】脈流制御の部分の定量性であるが、プログ
ラム内部でマクロステップ化されたパラメータF値は同
一条件で繰り返し使用される分析プログラムでは固定化
されたパラメータとして使用されるので数値そのものは
定量性を持つものとなる。
【0152】パラメータF値の内容は近似的に補正流量
を表す数値となっている。従ってマクロステップ化され
たF値の積分値は脈流制御に用いられた累積流量を表す
ことになる。
【0153】ここで簡単に流量制御の量と脈流制御の量
について説明する。今仮に流量制御の累積量と脈流制御
の累積量がそれぞれ100mlと5mlだとする。この
時、全分析に要した総量は105mlではないと云うこ
とである。
【0154】流量制御では100ml送液したけれど
も、実際に送液した量は95mlであり、残りの5ml
は脈流制御により補正された量と考えた方が良い。この
5mlがポンプ内部で流体が圧縮される時に生じた体積
損失によるものである。そしてこの量は同じ溶媒の組み
合わせでもプログラム条件が異なると異なってくるし、
溶媒の組み合わせが異なると当然異なってくる。
【0155】このように、本発明による高精度高圧グラ
ジエント送液システムを用いた新しいグラジエント溶出
法ではグラジエント溶出の全工程が定量的にコントロー
ルされるため、高い精度の流量の再現性が達成されるこ
とになる。
【0156】なお、本発明は上記で説明した実施例に限
定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱するこ
となく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
グラジエント溶出の全工程が定量的にコントロールされ
るため、高い精度の流量の再現性が達成される。特に、
高精度液体クロマトグラフィに好適なマイクロツインポ
ンプによる高精度高圧グラジエント送液システムを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
方法の説明図である。
【図2】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの1実施例の構成図である。
【図3】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムに用いるマイクロツインヘッドポンプの構成例
の説明図である。
【図4】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明するフローチャートで
ある。
【図5】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明する図4に続くフロー
チャートである。
【図6】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明する図5に続くフロー
チャートである。
【図7】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明する図6に続くフロー
チャートである。
【図8】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明する図7に続くフロー
チャートである。
【図9】本発明による高精度高圧2液グラジエント送液
システムの制御動作の一例を説明する図8に続くフロー
チャートである。
【図10】高速液体クロマトグラフィーのシステム構成
を説明する模式図である。
【図11】2液グラジエント溶出の一般的な流量プログ
ラミングを示すマイクロツインポンプによる2液グラジ
エントプログラムの説明図である。
【図12】グラジエント溶出とカラム圧力の関係の説明
図である。
【図13】溶媒組成とカラム圧力の関係を水(H2 O)
とメタノール(MeOH)の2液について示した説明図
である。
【図14】パラメータF値による脈流補正の説明図であ
る。
【図15】従来のデュアルプランジャー型ポンプと本発
明によるツインヘッド型ポンプにおける気泡の吸入とポ
ンプ送液特性の説明図である。
【図16】本発明による新しい制御方法のプロセスの説
明図である。
【図17】マクロ区間における流量誤差の説明図であ
る。
【図18】パラメータF値とカラム圧力の関係の説明図
である。
【符号の説明】
1 第1の送液ポンプ(ポンプA) 2 第1の送液ポンプ1で送液する第1溶媒 2a 第1溶媒2を貯留する貯留容器 3 第2の送液ポンプ(ポンプB) 4 第2の送液ポンプ3で送液する第2溶媒 4a 第2溶媒3を貯留する貯留容器 5 グラジエントコントローラ 5a プログラム作成部 5b グラジエント制御部 5c データベース 6 三方分岐ジョイント 7 ミキシングコイル 8 高速液体クロマトグラフィシステム(HPLC)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロツインポンプで送液する溶媒によ
    り測定試料をグラジエント溶出して高速液体クロマトグ
    ラフィに送液するための高精密高圧グラジエント方法で
    あって、 前記マイクロツインポンプの流量制御だけでのグラジエ
    ント溶出を実行する第1プロセスと、 前記グラジエント溶出時における圧力値を測定する第2
    プロセスと、 前記圧力値を複数にブロック化し、各ブロックの平均圧
    力を計算する第3プロセスと、 前記ブロックの平均圧力値に対応したパラメータ値を計
    算する第4プロセスと、 前記流量制御とマクロステップ制御によるグラジエント
    溶出プログラムを実行する第5プロセスと、 前記グラジエント溶出プログラムの実行後、前記第2プ
    ロセス→第3プロセス→第4プロセス→第5プロセスを
    繰り返してパラメータ値の微調整を行う第6プロセスと
    を含むことを特徴とする高精密高圧グラジエント方法。
  2. 【請求項2】第1溶媒を送液する第1の送液ポンプと、
    第2溶媒を送液する第2の送液ポンプと、 前記第1の送液ポンプと第2の送液ポンプで送液される
    第1溶媒と第2溶媒を合流する三方分岐ジョイントと、 合流した前記第1の溶媒と第2の溶媒を混合するミキシ
    ングコイルと、 前記ミキシングコイルで混合した前記第1溶媒2と第2
    溶媒4で溶出された試料が供給される分離カラムを持つ
    高速液体クロマトグラフィと、 送液手順を生成するグラジエント溶出プログラム生成部
    とグラジエント制御部、および条件設定ファイル、プロ
    グラムファイル、データテーブルとを有するデータベー
    スとからなるグラジエントコントローラとを備えたグラ
    ジエントシステムコントローラとを備えたことを特徴と
    する高精密高圧グラジエントシステム。
  3. 【請求項3】前記第1の送液ポンプおよび第2の送液ポ
    ンプはマイクロツインポンプであり、 前記グラジエント制御部は、前記データベースの前記条
    件設定ファイルに格納された送液条件と前記第1の送液
    ポンプおよび第2の送液ポンプの送液圧力値と液体の圧
    縮損失による流量の低下を規定するパラメータ値に基づ
    いて前記溶出プログラム生成部が生成したグラジエント
    溶出プログラムにしたがって前記第1の送液ポンプおよ
    び第2の送液ポンプの送液を制御することを特徴とする
    請求項2に記載の高精密高圧グラジエントシステム。
  4. 【請求項4】前記グラジエント溶出プログラム生成部
    は、前記マイクロツインポンプの流量制御だけでのグラ
    ジエント溶出を実行する第1プロセスと、 前記グラジエント溶出時における圧力値を測定する第2
    プロセスと、 前記圧力値をパラメータ値で決定される複数段階にブロ
    ック化し、各ブロックの平均圧力を計算する第3プロセ
    スと、 前記ブロックの平均圧力値に対応したパラメータ値を計
    算する第4プロセスと、 前記流量制御とマクロステップ制御によるグラジエント
    溶出プログラムを実行する第5プロセスと、 前記グラジエント溶出プログラムの実行後、前記第2プ
    ロセス→第3プロセス→第4プロセス→第5プロセスを
    繰り返してパラメータ値の微調整を行う第6プロセスと
    を実行するプログラミングを生成することを特徴とする
    請求項3に記載の高精密高圧グラジエントシステム。
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