JP2002302035A - 鉄道車両用台車の駆動装置 - Google Patents

鉄道車両用台車の駆動装置

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JP2002302035A JP2001106256A JP2001106256A JP2002302035A JP 2002302035 A JP2002302035 A JP 2002302035A JP 2001106256 A JP2001106256 A JP 2001106256A JP 2001106256 A JP2001106256 A JP 2001106256A JP 2002302035 A JP2002302035 A JP 2002302035A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モータなどの駆動手段を台車枠に設けた場合に
おいて、車輪と台車枠との間に生ずる大きな相対変位を
吸収することができ、しかも構造が簡単で、台車全体の
重量の増大を招くことがない鉄道車両用台車の駆動装置
を提供する。 【解決手段】モータ2は、そのモータ軸2aが鉛直方向
下向きになるように台車枠3に取り付ける。モータ2の
回転は、車輪歯車箱5を介して車輪1に伝達する。車輪
歯車箱5は、ケーシング5a内に、モータ軸2aに連結
され鉛直方向の軸線を有する第1の傘歯車11と、その
第1の傘歯車11に噛み合い前記車輪1に連結される第
2の傘歯車12とを有する。車輪歯車箱5のケーシング
5aは、軸受け14を介して、軸はり15の先端部に鉛
直軸回りに回転可能に支持され、軸はり15と台車枠3
との間に軸ばね20を設ける。車輪歯車箱5のケーシン
グ5aに、前記車輪1を操舵するための操舵軸を連結す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道車両用台車
の駆動装置、例えば鉄道車輌のうち低床式路面電車に適
する鉄道車両用台車の駆動装置に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道車両用台車の台車枠にモー
タ(駆動手段)、車輪歯車箱(減速装置)、車輪を剛に
取り付けた場合には、車輪の振動が直接に台車枠に伝達
されるため、乗り心地が悪くなる。そのため、台車枠と
車輪の支持部との間に軸ばねを設置し、車輪の振動を軸
ばねで吸収する方法が用いられることが一般的である。
このような方法では、車輪の振動の一部が軸ばねで吸収
され、乗り心地は改善される。
【0003】しかし、このような構造においては、軸ば
ねで支持された車輪支持部に、車輪と共にモータ、車輪
歯車箱も取り付けるようにすれば、いわゆるばね下重量
が重くなり、乗り心地が悪くなる。
【0004】したがって、モータは台車枠に支持させ、
モータがばね下重量にならないような取付方法が望まし
い。
【0005】その一方、このような取付方法では、台車
枠に対して車輪が運動するために、モータと車輪との間
に相対変位が生じるので、この相対変位が生じてもトル
クが伝達可能な駆動方式とする必要がある。
【0006】このような駆動方式として、例えば特開2
001−10488号公報に記載されるように、車輪軸
と同軸にモータを設置し、そのモータの駆動力を遊星歯
車減速機で減速して、伝動軸(ドライブシャフト)を介
して車輪を駆動するもので、遊星歯車減速機の出力軸と
伝動軸との間および伝動軸と車輪との間にそれぞれたわ
み軸継ぎ手を設け、車輪の変位を伝動軸と遊星歯車減速
機の出力軸との間、あるいは伝動軸と車輪軸との間の軸
芯の角度のずれとして、前記たわみ軸継ぎ手によって吸
収する方式のものが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造では、モータ、遊星歯車減速機(車輪歯車箱)、車輪
のほかに、車輪の変位を伝動軸と遊星歯車減速機との
間、あるいは伝動軸と車輪軸との間の軸芯の角度のずれ
として吸収するために、たわみ軸継ぎ手が2つも必要で
あり、構造が複雑になって、台車全体の重量が過大にな
る。
【0008】また、操舵輪である車輪が、鉛直軸を旋回
中心として旋回する場合には、車輪と台車枠との間に生
ずる相対変位が大きくなるが、前述したような方式の装
置では吸収できる相対変位に限度があるため、操舵量が
制限されてしまうという事態も起こり得る。
【0009】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、モータなどの駆動手段を台車枠に設けた場合におい
て、車輪と台車枠との間に生ずる大きな相対変位を吸収
することができ、しかも構造が簡単で、台車全体の重量
の増大を招くことがない鉄道車両用台車の駆動装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、車輪を回転駆動する駆動手段が
台車枠に固定され、前記車輪の支持部と台車枠との間に
ばね装置が設けられている鉄道車両用台車の駆動装置で
あって、前記駆動手段は、軸線が鉛直方向になるように
配置された駆動軸を有し、この駆動軸が、車輪歯車箱を
介して、前記車輪または車輪軸に連結され、前記車輪歯
車箱は、互いに噛み合う第1および第2の傘歯車が内蔵
されるものであり、前記第1の傘歯車は、鉛直方向に延
び前記駆動軸に連結される第1の歯車軸を有する一方、
前記第2の傘歯車は、水平方向に延び前記車輪または車
輪軸に連結される第2の歯車軸を有しており、前記車輪
の旋回中心が前記駆動軸の軸線と略一致している構成と
される。
【0011】このようにすれば、車輪の旋回も、車輪歯
車箱の、駆動軸回りの回転で吸収されることとなり、従
来構造のようなたわみ軸継ぎ手を用いることなく、操舵
車輪を実現できる。ここで、駆動軸は、駆動手段が例え
ばモータである場合にそのモータから突出されるモータ
の出力軸そのものに限定されず、そのモータの出力軸に
関連づけられ、モータによって回転される軸であればよ
い。また、前記車輪歯車箱は、駆動手段にて生成される
回転力を減速して車輪側に伝達する減速装置として機能
するものであり、台車枠に取り付ける方がばね下重量が
軽くなる点で有利であるが、請求項1の発明においては
必ずしも台車枠に取り付ける必要はない。よって、車輪
歯車箱がばね上重量となる場合もばね下重量となる場合
も、請求項1の発明には含まれる。さらに、前記ばね装
置は、いわゆる軸ばねを意味するが、通常用いられるコ
イルスプリングのほか、ゴムなどの弾性体も含まれる。
【0012】このようにすれば、台車枠に駆動手段(例
えばモータ)が固定され、重量のある駆動手段がいわゆ
るばね下重量とならず、乗り心地の向上の点で有利な構
造となる。駆動軸と車輪または車輪軸との間に設けられ
る車輪歯車箱は、鉛直方向の第1の歯車軸を有する第1
の傘歯車と水平方向の歯車軸を有する第2の傘歯車との
噛み合いによって、駆動軸から車輪に駆動力が伝達され
るようにしているので、車輪と台車枠との間に生ずる大
きな相対変位が前記第1および第2の傘歯車の噛み合い
によって吸収される。よって、そのような相対変位を吸
収するために、従来技術のように特別なたわみ軸継ぎ手
を設ける必要がなくなるので、構造が簡単となり、台車
全体の重量の増大が回避される。
【0013】請求項2に記載のように、前記駆動軸と、
第1の歯車軸とは、軸線方向において相対移動可能に係
合していることが望ましい。ここで、「軸線方向におい
て相対移動可能に係合」とは、例えば、駆動軸と第1の
歯車軸とが、それらの軸線方向において相対移動が許容
されるようにスプライン嵌合していることなどを意味す
るが、単に上下方向の相対変位を吸収できるだけでな
く、上下方向に対し若干傾いている方向の相対変位も吸
収可能である構造も含まれる。
【0014】このようにすれば、車輪が台車枠に対し相
対変位して、車輪の支持部と台車枠との間のばね装置が
伸縮した場合には、駆動軸と第1の歯車軸とが、軸線方
向において相対移動可能に係合しているので、その係合
部分においてそれらの軸線方向に相対移動し、その相対
移動はばね装置の伸縮に応じて変化するようになるの
で、前記ばね装置の伸縮変化が無理なく吸収される。よ
って、駆動軸または第1の歯車軸そのものに、ばね装置
の伸縮を吸収できる構造を設ける場合よりも構造が簡単
になる。
【0015】請求項3に記載のように、前記駆動手段
は、モータであり、前記駆動軸は、前記モータの出力軸
であり、前記モータは、前記台車枠に弾性部材を介して
取り付けることも可能である。
【0016】このようにすれば、モータ(モータケー
ス)は弾性部材を介して台車枠に取り付けられているの
で、ばね装置やモータの出力軸の中心線と台車枠との間
の角度が90度でなく、それらの間の角度が多少変化し
ても、その変化は、弾性部材の変形によって吸収され
る。また、この弾性部材として変形量が大きいものを採
用する場合には、弾性部材が請求項2に記載の、軸線方
向において相対移動可能に係合している部分と同様な機
能を発揮することができるので、弾性部材に、駆動軸ま
たは第1の歯車軸をそれらの軸線方向(上下方向に対
応)において相対移動可能な係合構造とした場合と同様
な機能を発揮させることができる。すなわち、弾性部材
によって、ばね装置の伸縮による変化を吸収することが
できる。
【0017】請求項4に記載のように、前記車輪歯車箱
は、前記車輪の支持部に対し前記駆動手段の駆動軸の中
心線回りに回転可能に支持されているようにすることが
できる。
【0018】このようにすれば、車輪歯車箱は、前記車
輪の支持部に対し前記駆動手段の駆動軸の中心線回りに
回転可能に支持されているので、ばね装置や駆動軸の中
心と台車枠との角度が多少変化しても、その角度変化
は、前記軸はりに対する車輪歯車箱の回転により吸収さ
れる。
【0019】また、そのような車輪歯車箱の歯車減速機
構は、第1および第2の傘歯車を用いて構成する場合に
限らず、請求項5に記載のように、前記第1の傘歯車に
代えてウォームを用い、第2の傘歯車に代えて前記ウォ
ームに噛み合うウォームホイールを用いるようにしても
よいし、請求項6に記載のように、前記第1の傘歯車に
代えて小径のねじ歯車を用い、第2の傘歯車に代えて前
記小径のねじ歯車に噛み合う大径のねじ歯車を用いるよ
うにしてもよいし、請求項7に記載のように、前記第1
の傘歯車に代えて歯幅の広い平歯車またははすば歯車を
用い、前記第2の傘歯車に代えて前記歯車またははすば
歯車に噛み合うフェイスギアを用いるようにしてもよ
い。
【0020】このようにすれば、いずれの場合も、前述
した請求項1の場合と同様に、簡単な構造でもって、直
交する入力軸と出力軸との間で減速することが可能とな
るが、特に、請求項7に記載のように、歯幅の広い平歯
車またははすば歯車とフェイスギアとを用いれば、車輪
が運動してばね装置が伸縮した場合に、その伸縮方向に
おいて前記平歯車またははすば歯車がフェイスギアに対
し噛み合い状態を維持したまま相対変位するので、駆動
軸または第1の歯車軸をそれらの軸線方向(上下方向に
対応)において相対移動可能な構造を採用する必要がな
くなり、構造を簡単にする上で、より一層有利となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0022】図1は本発明に係る鉄道車両用台車の駆動
装置の概略構成を示す側面図、図2は同装置の要部縦断
面図、図3は同要部平面図、図4は図1〜図3に示す本
発明に係る鉄道車両用台車の駆動装置の概略構成を示す
説明図である。
【0023】図1〜図4に示すように、一軸車の駆動装
置においては、車輪1を回転する駆動力を発生するモー
タ2(駆動手段)が、台車枠3の上側に弾性部材4を介
して取付固定されている。このモータ2は、弾性マウン
トされ、それのモータ軸2a(駆動軸)が鉛直方向下向
きになるように取り付けられている。つまり、このモー
タ軸2aの先端部が、台車枠3の下面より下方に突出し
ている。そして、このモータ2は、車輪歯車箱5を介し
て車輪5に連結され、モータ2の回転が減速されて、車
輪1に伝達されるようになっている。なお、前記車輪歯
車箱5は、各車輪1ごとに設けられるとともに、前記車
輪歯車箱5には、具体的に図示していないが、車輪1を
操舵するための操舵軸に連結されており、各車輪1は独
立操舵輪となっている。
【0024】前記車輪歯車箱5は、ケーシング5a内
に、互いに噛み合う第1および第2の傘歯車11,12
が内蔵されてなり、第1の傘歯車11が鉛直方向に延び
る第1の歯車軸11aを有し、その第1の歯車軸11a
が、鉛直方向上方に延びケーシング5aより外部に突出
する入力軸となっている。一方、第2の傘歯車12は、
水平方向側方に延びる第2の歯車軸12aを有し、その
第2の歯車軸12aが車輪1に連結され、車輪軸として
も機能するようになっている。なお、第2の傘歯車12
は第1の傘歯車11より大径で歯数が多く、モータ2の
回転速度を減速して、車輪1に伝達するように構成され
ている。
【0025】前記第1の傘歯車11の歯車軸11aは、
先端部が筒状に形成され、ケーシング5aの上部に形成
された円筒状の上側軸受け部5bを貫通して上方に延
び、前記筒状の歯車軸11aに中実棒状のモータ軸2a
がスプライン嵌合されている。よって、モータ軸2aと
歯車軸11aとは、それらの軸線方向においては相対移
動可能であるが、周方向においては相対的な移動が規制
され、共回りするようになっている。
【0026】具体的には、筒状の第1の歯車軸11a
は、モータ軸2aよりも大径で、その先端の筒状部分内
に、スプライン溝を有する係合孔11bが形成される一
方、モータ軸2aの先端部には、前記スプライン溝に対
応するスプライン歯2bが形成され、それらが噛み合う
ようにモータ軸2aの先端部が歯車軸11の係合孔11
bにスプライン嵌合されている。このスプライン嵌合に
よって、モータ軸2aと第1の歯車軸11aとは、それ
らの軸線方向における相対的な摺動のみが許容されるよ
うになっている。前記第1の傘歯車11の歯車軸11a
は、1対の軸受け13を介して、前記上側軸受け部5b
に回転可能に支承されている。
【0027】前記車輪歯車箱5のケーシング5aは、上
側軸受け部5bが、軸受け14を介して、車輪1の支持
部である軸はり15の先端部に鉛直軸回りに回転可能に
連結されている。よって、前記車輪歯車箱5は、前記軸
はり15の先端部に対し前記モータ2のモータ軸2aの
中心線回りに回転可能に支持されていることになる。
【0028】この軸はり15の基端部は、軸部材18
(水平軸)を介して台車枠3に上下方向に回転可能に支
持されている。
【0029】前記軸はり15の先端部と台車枠3との間
であってモータ軸2aおよび第1の歯車軸11aの周囲
には、ばね装置としての軸ばね20(コイルスプリン
グ)が配設され、その軸ばね20の中心線は、モータ2
のモータ軸2a(駆動軸)の中心線とほぼ一致するよう
に配置されている。
【0030】また、第2の傘歯車12の歯車軸12a
は、ケーシング5aより水平方向側方に突出するように
形成される筒状の下側軸受け部5cを貫通して側方に延
び、車輪1に連結されている。この第2の歯車軸12a
は、下側軸受け部5cに1対の軸受け21を介して回転
可能に支持されている。
【0031】上記のように構成すれば、車輪1が上下方
向において運動して軸ばね20が伸縮しても、モータ軸
2aと第1の歯車軸11aとがスプライン嵌合している
ので、軸ばね20の伸縮変化に応じてそれらが相対的に
摺動し、その伸縮変化が吸収される。このように、スプ
ライン嵌合の部分で、モータ軸2aと第1の歯車軸11
aとの軸線方向の伸縮(長さ)の変化を吸収することが
できるので、そのような軸ばね20の伸縮、すなわち車
輪1と台車枠3との相対変位を吸収するためのたわみ軸
継ぎ手は必要なくなる。
【0032】また、軸はり15の変位により、軸ばね2
0、あるいはモータ軸2aの中心と、台車枠3との角度
が多少変化するが、モータ2(モータケーシング)は弾
性部材4を介して台車枠3上に弾性的に支持されている
ので、多少の変位は前記弾性部材4によって無理なく吸
収される。
【0033】特に、各車輪1は、それぞれモータ2に連
結すると共に、車輪歯車箱5を操舵軸(図示せず)にて
操舵する操舵車輪としているので、車輪1の旋回中心8
(鉛直軸)とモータ軸2aの中心線を略一致させること
により、操舵による車輪1の旋回も傘歯車11,12の
噛み合いで吸収されるようになり、この点からも、従来
構造のようにたわみ軸継ぎ手などの、重量増大の原因と
なる余分な部品が不要となる。 (1)前記実施の形態においては、車輪1を旋回させる
ために軸受け14を設けているが、必ずしも、車輪の旋
回のために、そのような軸受けを設ける必要はなく、そ
のような旋回を軸ばね20のねじり変形で吸収するよう
にして、車輪旋回用の軸受けを省略することも可能であ
る。
【0034】具体的には、例えば、図5に示すように構
成することができる。この場合、車輪歯車箱5は、図6
に示すように、基端部がステアリングを許容するように
設けられた軸はり15の先端部に設けられ、軸はり15
によって支持されている。図6では、軸はり15の基端
部は、延長軸はり部材16の先端部に第1の軸部材17
(鉛直軸)を介して回転可能に連結されている。この延
長軸はり部材16の基端部は、第2の軸部材18(水平
軸)および第3の軸部材19(鉛直軸)を介して台車枠
3を上下左右方向に回転可能に支持されている。このよ
うにしてステアリングを許容するように構成され、2つ
の軸部材17,19により、モータ2の出力軸付近を仮
想旋回中心として旋回する。なお、車輪歯車箱15は、
軸はり15の先端部に一体に固定されている。 (2)前記実施の形態においては、車輪歯車箱5とし
て、ケーシング5a内に1対の傘歯車11,12からな
る傘歯車機構を内蔵したものを用いているが、本発明は
それに限定されるものではなく、例えば、入力側(モー
タ側)に歯幅の広い平歯車またははすば歯車と、それが
噛み合う出力側(車輪側)のギアとしてフェイスギアを
用いることができる。そのようにすれば、入力側の歯幅
の広い平歯車またははすば歯車が、軸ばねの伸縮などに
よって駆動軸(モータ軸2aと第1の歯車軸11a)の
軸線方向に移動しても、それらの噛み合い状態は維持さ
れ、噛み合いが外れるということはなく駆動力の伝達が
可能であるので、上記構造の2つの傘歯車の代わりに用
い、モータ軸2a'(駆動軸)と車輪歯車箱5の第1の
歯車軸11aとのスプライン嵌合を省略することができ
る。
【0035】具体的には、例えば図7に示すように、モ
ータ2のモータ軸2a'に幅広の平歯車31(またはは
すば歯車)を連結し、その平歯車31に、車輪1に連結
される歯車軸32を有する円板状の歯車であるフェイス
ギア33を噛み合わせ、前記2つの傘歯車を内蔵する車
輪歯車箱と同様に機能させることも可能である。
【0036】それに加えて、例えば図8に示すように、
入力軸41側にはウォーム42を、出力軸43側には前
記ウォーム42と噛み合うウォームホイール44を配し
たり、あるいは図9に示すように、入力軸51側には、
ピッチ面にねじ形に歯を切った小径のねじ歯車52を、
出力軸53側には前記ねじ歯車52と噛み合う大径のね
じ歯車54を配するようにして、車輪歯車箱内の減速歯
車機構を構成することも可能である。この場合には、入
力軸41,51と出力軸43,53とが交わらないの
で、入力軸41,51(モータ軸)を旋回中心とすれ
ば、前述した実施の形態とは異なり、車輪1は車輪軸か
らオフセットした位置を中心に旋回することになる。 (3)前記実施の形態においては、駆動軸側において、
モータ軸2aと第1の歯車軸11aとのスプライン嵌合
を利用しているが、そのようなスプライン嵌合を用いる
ことなく、モータ2と車輪歯車箱5の入力軸との間に伝
動軸を挿入し、その両端に一般的な軸継ぎ手(例えば、
歯車軸継ぎ手、たわみ板軸継ぎ手、クイル式軸継ぎ手、
リンク式軸継ぎ手、等速ボールジョイント)を入れる構
成としてもよい。
【0037】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0038】請求項1の発明は、駆動軸と車輪または車
輪軸との間に設けられる車輪歯車箱を、鉛直方向の第1
の歯車軸を有する第1の傘歯車と水平方向の歯車軸を有
する第2の傘歯車との噛み合いによって駆動力を伝達す
る構成とし、前記車輪の旋回中心と前記駆動軸の軸線と
を略一致させているので、車輪の旋回も車輪歯車箱の駆
動軸の軸線回りの回転で吸収することができる。よっ
て、そのような相対変位を吸収するために、従来技術
(特開2001−10488号公報参照)のように特別
なたわみ軸継ぎ手を設ける必要がなくなるので、構造が
簡単となり、台車全体の重量を増大させることなく、操
舵車輪を構成することができる。
【0039】請求項2に記載のように、駆動軸と、第1
の歯車軸とが軸線方向において相対移動可能に係合する
構成とすれば、車輪が運動してばね装置を伸縮させた場
合には、駆動軸と第1の歯車軸とが前記係合している部
分においてそれらの軸線方向において相対移動し、それ
らによって構成される入力側の軸を伸縮させることがで
き、前記ばね装置の伸縮変化を無理なく吸収することが
できる。
【0040】請求項3に記載のように、駆動手段である
モータと台車枠との間に、弾性部材を設けるようにすれ
ば、駆動手段は弾性部材を介して台車枠に取り付けられ
ることになるので、ばね装置や駆動軸の中心線と台車枠
との間の角度が90度でなく、それらの間の角度が多少
変化しても、その変化は、弾性部材の変形によって吸収
することができる。特に、この弾性部材として変形量が
大きいものを採用する場合には、弾性部材に、駆動軸ま
たは第1の歯車軸をそれらの軸線方向(上下方向に対
応)において相対移動可能な構造とした場合と同様な機
能を発揮させ、そのような構造を省略することも可能と
なる。
【0041】請求項4に記載のように、前記車輪歯車箱
を、前記軸はりの先端部に対し前記駆動手段の駆動軸の
中心線回りに回転可能に支持するようにすれば、車輪歯
車箱は、前記軸はりに対し前記駆動手段の駆動軸の中心
線回りに回転可能に支持されることになり、ばね装置や
駆動の中心と台車枠との角度が多少変化しても、そのよ
うな角度変化を、前記軸はりに対する車輪歯車箱の回転
により無理なく吸収することができ、また、小さい旋回
半径にも対応することができる。
【0042】また、前記車輪歯車箱内の歯車減速機構
は、1対の傘歯車に限らず、請求項5に記載のように、
前記第1の傘歯車に代えてウォームを用い、第2の傘歯
車に代えて前記ウォームに噛み合うウォームホイールを
用いるようにしたり、請求項6に記載のように、前記第
1の傘歯車に代えて小径のねじ歯車を用い、第2の傘歯
車に代えて前記小径のねじ歯車に噛み合う大径のねじ歯
車を用いるようにしたり、請求項7に記載のように、前
記第1の傘歯車に代えて歯幅の広い平歯車またははすば
歯車を用い、前記第2の傘歯車に代えて前記平歯車また
ははすば歯車が噛み合うフェイスギアを用いたりするよ
うにすれば、前述した請求項1の1対の傘歯車を用いた
場合と同様に、簡単な構造でもって、直交する入力軸と
出力軸との間で減速することが可能となる。
【0043】特に、請求項7に記載のように、歯幅の広
い平歯車またははすば歯車とフェイスギアとを用いれ
ば、車輪が運動してばね装置が伸縮した場合に、その伸
縮方向において前記平歯車またははすば歯車がフェイス
ギアに対し相対変位するので、駆動軸などをそれらの軸
線方向(上下方向に対応)において伸縮可能な構造を採
用する必要がなくなり、構造を簡単にする上で、より一
層有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用台車の駆動装置の具体
的構成を示す側面図である。
【図2】同装置の要部縦断面図である。
【図3】同要部平面図である。
【図4】図1〜図3に示す本発明に係る鉄道車両用台車
の駆動装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】他の実施の形態の概略構成図である。
【図6】他の実施の形態についての図1と同様の図であ
る。
【図7】さらに他の実施の形態の概略構成図である。
【図8】本発明に係る車輪歯車箱に用いる歯車について
の別の実施の形態の概略構成図である。
【図9】同車輪歯車箱に用いる歯車についてのさらに別
の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 車輪 2 モータ 2a,2a' モータ軸 3 台車枠 4 弾性部材 5 車輪歯車箱 11 第1の傘歯車 12 第2の傘歯車 14 軸受け 15 軸はり 20 軸ばね 31 平歯車 33 フェイスギア 42 ウォーム 44 ウォームホイール 52 ねじ歯車 53 ねじ歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 徹 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 門田 浩次 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 河野 行伸 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 進藤 裕司 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 王子 修 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 江崎 秀明 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 Fターム(参考) 3J063 AA07 AB04 AC01 BA05 BB41 CA01 CD44 CD61 XB04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転駆動する駆動手段が台車枠に
    固定され、前記車輪の支持部と台車枠との間にばね装置
    が設けられている鉄道車両用台車の駆動装置であって、 前記駆動手段は、軸線が鉛直方向になるように配置され
    た駆動軸を有し、この駆動軸が、車輪歯車箱を介して、
    前記車輪または車輪軸に連結され、 前記車輪歯車箱は、互いに噛み合う第1および第2の傘
    歯車が内蔵されるものであり、前記第1の傘歯車は、鉛
    直方向に延び前記駆動軸に連結される第1の歯車軸を有
    する一方、前記第2の傘歯車は、水平方向に延び前記車
    輪または車輪軸に連結される第2の歯車軸を有してお
    り、前記車輪の旋回中心が前記駆動軸の軸線と略一致し
    ていることを特徴とする鉄道車両用台車の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動軸と、前記第1の歯車軸とは、
    軸線方向において相対移動可能に係合している請求項1
    記載の鉄道車両用台車の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段は、モータであり、前記駆
    動軸は、前記モータの出力軸であり、 前記モータは、前記台車枠に弾性部材を介して取り付け
    られる請求項1記載の鉄道車両用台車の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記車輪歯車箱は、前記車輪の支持部に
    対し前記駆動手段の駆動軸の中心線回りに回転可能に支
    持されている請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両
    用台車の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の傘歯車に代えてウォームを用
    い、第2の傘歯車に代えて前記ウォームに噛み合うウォ
    ームホイールを用いる請求項1〜4のいずれかに記載の
    鉄道車両用台車の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の傘歯車に代えて第1のねじ歯
    車を用い、第2の傘歯車に代えて前記第1のねじ歯車に
    噛み合う第2のねじ歯車を用いる請求項1〜4のいずれ
    かに記載の鉄道車両用台車の駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の傘歯車に代えて歯幅の広い平
    歯車またははすば歯車を用い、 前記第2の傘歯車に代えて前記平歯車またははすば歯車
    に噛み合うフェイスギアを用いる請求項1〜4のいずれ
    かに記載の鉄道車両用台車の駆動装置。
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