JP2002301783A - 反射防止フィルム、低反射偏光板及びその製造方法 - Google Patents

反射防止フィルム、低反射偏光板及びその製造方法

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JP2002301783A
JP2002301783A JP2001106299A JP2001106299A JP2002301783A JP 2002301783 A JP2002301783 A JP 2002301783A JP 2001106299 A JP2001106299 A JP 2001106299A JP 2001106299 A JP2001106299 A JP 2001106299A JP 2002301783 A JP2002301783 A JP 2002301783A
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reflection
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Hirotaka Matsuura
広隆 松浦
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 表面反射光を低減し、映り込みのない視認性
のよい液晶ディスプレイの形成に好適な反射防止フィル
ム、低反射偏光板及びその安価な製造方法を提供する。 【解決手段】 透明樹脂フィルム1の片面に、屈折率
1.50〜1.80の高屈折層2が形成され、高屈折層
の上に屈折率1.35〜1.45の低屈折層3が形成さ
れている反射防止フィルム。透明樹脂フィルムとしては
トリアセチルセルロースが好ましく、また、高屈折層は
紫外線硬化型樹脂から構成され、低屈折層は金属アルコ
キシド加水分解物の重縮合体から構成されていることが
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
等の形成に好適な反射防止フィルム、該反射防止フィル
ムを用いた低反射偏光板、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種ディスプレイの一つに液晶ディスプ
レイがあるが、近年、視認性向上の要望がよりいっそう
高まってきた。表示デバイスとしての見やすさ、例え
ば、液晶ディスプレイの高精細化、高画質化を追求する
ためには、外部光の映り込み、反射、ギラツキ等を極力
抑える必要がある。とりわけ、例えばカーナビゲーショ
ン用モニター、ビデオカメラ用モニター、携帯電話、P
HS、各種携帯情報端末等を屋外で使用する場合、視認
性の低下が屋内で使用する場合に比べて顕著である。こ
のためこれらの機器に装着される偏光板には、反射防止
処理が必要不可欠である。
【0003】ディスプレイ等の反射を防止するものとし
て、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボ
ネート等の透明性の高い合成樹脂製フィルムの片面に、
シリカや弗化マグネシウム等の無機物からなる屈折率の
低い層を積層形成したものや、上記と同様の合成樹脂製
フィルムの片面に、酸化チタンや酸化錫等の無機物から
なる屈折率の高い層と上記の屈折率の低い層とを交互に
積層形成した反射防止フィルム等が用いられている。そ
して、このような各層の形成方法としては、一般に、蒸
着法、CVD法、PVD法等が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、大面積の層形成が困難であったり、大規模
の真空設備を必要とするため製造コストが高くつくとい
った問題がある。前記従来の問題を解決するため、本発
明は、透明樹脂フィルムの片面に高屈折率の層と低屈折
率の層を積層することにより、表面反射光を低減するこ
とで、高い表示品位に加えて、映り込みのない視認性の
よい液晶ディスプレイの形成に好適な反射防止フィル
ム、低反射偏光板及びその安価な製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の反射防止フィルムは、 透明樹脂フィルム
の片面に屈折率1.50〜1.80の高屈折層が形成さ
れ、該高屈折層の上に屈折率1.35〜1.45の低屈
折層が形成されていることを特徴とする。
【0006】前記反射防止フィルムにおいては、前記高
屈折層は、表面の中心線平均粗さが0.01〜0.1μ
mであることが好ましい。
【0007】また、前記反射防止フィルムにおいては、
前記透明樹脂フィルムが、トリアセチルセルロースであ
ることが好ましい。
【0008】また、前記反射防止フィルムにおいては、
前記高屈折層が、紫外線硬化型樹脂から構成されている
ことが好ましい。
【0009】また、前記反射防止フィルムにおいては、
前記低屈折層が、金属アルコキシド加水分解物の縮重合
体から構成されていることが好ましい。
【0010】次に、本発明の偏光板は、前記請求項1〜
5のいずれかに記載の反射防止フィルムを積層したこと
を特徴とする。
【0011】前記偏光板においては、前記偏光板を構成
する保護フィルムが、トリアセチルセルロースであるこ
とが好ましい。
【0012】さらに、本発明の反射防止フィルムの製造
方法は、透明樹脂フィルムの片面に、紫外線硬化型樹脂
を含有する溶液を塗工することにより塗膜を形成し、該
塗膜上に紫外線を照射して屈折率1.50〜1.80の
高屈折層を形成し、さらに前記高屈折層の上に金属アル
コキシドを含有する溶液を塗工することにより塗膜を形
成し、該塗膜を加熱して屈折率1.35〜1.45の低
屈折層を形成することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の反射防止フィルムは、例
えば、図1に示すように、透明樹脂フィルム1の片面
に、屈折率1.50〜1.80の高屈折層2が形成さ
れ、該高屈折層の上に屈折率1.35〜1.45の低屈
折層3が形成されたものである。
【0014】本発明の反射防止フィルムを構成する透明
樹脂フィルムとしては、光学的に透明なものが好まし
く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチ
ルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリア
クリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン
等が挙げられる。中でも、透明性が高く低屈折性であ
り、偏光素子の接着性や加工性に優れる点でトリアセチ
ルセルロースが好ましい。また、この透明樹脂フィルム
1の厚みは、特に限定されるものではないが、用途や作
業性を考慮して5〜500μmの範囲であることが好ま
しく、より好ましくは50〜100μmの範囲である。
【0015】高屈折層(第1層)を形成する材料として
は、屈折率1.50〜1.80の層を形成しうる材料で
あれば特に制限されないが、紫外線硬化型樹脂が好まし
い。該樹脂を使用すれば、紫外線照射による塗工層の硬
化処理にて、必要に応じ微粒子を含有させた紫外線硬化
型樹脂からなる層を、簡単な加工操作にて効率よく形成
することができる。また粗面化した透明保護層の表面に
紫外線硬化樹脂層を形成することで、最表面に透明保護
層の表面凹凸を反映させることなども容易に行うことが
できる。なお、高屈折層(第1層)の厚さは1〜10μ
mであることが好ましい。
【0016】ここで、紫外線硬化型樹脂としては、例え
ば、紫外線硬化型の、ポリエステル系、アクリル系、ウ
レタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系等のモ
ノマーや、質量平均分子量1000〜5000程度のオ
リゴマーやポリマーに、ベンゾフェノン、ベンゾインエ
チルエーテル等の紫外線重合開始剤や重合禁止剤等を配
合して、紫外線照射による硬化処理で樹脂層を形成した
ものなど、適宜なものを用いることができる。所定の屈
折率に調整するため、紫外線硬化型樹脂に、シリカ、ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア等の超微粒子や、酸化
錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等の導電性無機系
微粒子が適宜配合されていてもよい。
【0017】また、透明樹脂フィルム上に形成される高
屈折層は、防眩処理が施されることにより、防眩層とし
て使用することができ、反射防止フィルムに表面反射光
の低減効果とともに防眩効果も付与することができるの
で特に好ましい。この場合、高屈折層の表面の中心線平
均粗さは、0.01〜0.1μmであることが好まし
い。表面の微細凹凸構造は、例えば、サンドブラスト、
エンボスロール、化学エッチング等による粗面化処理を
行い表面に微細凹凸構造を付与したもの、金型による転
写方式等にて表面に微細凹凸構造を付与したもの、高屈
折層形成材料に微粒子を分散含有させたものなど、適宜
な方式で形成されたものであればよく、上記の観点から
は、紫外線硬化型樹脂に微粒子を分散含有させたもので
形成されていることが好ましい。微粒子としては、例え
ばポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、メラミン樹脂等の各種ポリマーから
なる架橋又は未架橋の有機系粒子、シリカ、アルミナ、
酸化カルシウム、およびチタニア、ジルコニア、酸化
錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン
等の導電性無機系粒子等の適宜なものを用いることがで
きる。防眩性達成の点より、用いる微粒子の平均粒子径
は0.5〜5μm、特に1〜4μmが好ましい。
【0018】高屈折層を形成する方法としては、特に制
限されないが、例えば上記のポリエステル系、アクリル
系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系
等のモノマーや、質量平均分子量1000〜5000程
度のオリゴマーやポリマーに、ベンゾフェノン、ベンゾ
インエチルエーテル等の紫外線重合開始剤や重合禁止剤
等を配合した溶液に、必要に応じて上記のシリカ、アル
ミナ、チタニア、ジルコニア等の超微粒子や、酸化錫、
酸化インジウム、酸化アンチモン等の導電性無機系微粒
子を分散含有させ、塗工した後、溶剤を乾燥し、紫外線
を照射して硬化する方式等、適宜な方式にて形成するこ
とができる。また、微粒子を含有した樹脂フィルムを予
め形成し、それを偏光板上に接着する方式等であっても
よい。
【0019】生産の容易性等の点からは、塗工方式によ
るのが好ましい。塗工方式は、特に限定されないが、例
えば、ドクターブレード法やグラビアロールコーター法
等の適宜な方式で塗工して塗工膜を形成する方式等が挙
げられる。塗工溶液の組成は、通常、上記のモノマー、
オリゴマーまたはポリマー100質量部に対して、紫外
線重合開始剤が1〜10質量部、無機微粒子または超微
粒子が1〜30質量部である。
【0020】また、低屈折層(第2層)を形成する材料
としては、屈折率1.35〜1.45の層を形成しる材
料であれば特に制限されない。例えば、偏光板の保護層
に用いられる保護フィルムである、トリアセチルセルロ
ースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポ
リエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、アクリル系樹脂等を成膜したものも硬度に応じ
て使用することができる。また、例えば、紫外線硬化型
のアクリル系樹脂等の樹脂系材料、樹脂中にコロイダル
シリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材
料、テトラエトキシシランやメチルトリメトキシシラン
等の金属アルコキシドを用いたゾルーゲル系材料等が挙
げられる。それぞれの材料は、表面の防汚染性付与とし
てフッ素基含有成分を含んだものであってもよい。中で
も、耐擦傷性の面からは、無機成分含有量が多いものの
方が優れる傾向にあるため、ゾルーゲル系材料が好まし
い。なお、低屈折層(第2層)の厚さは70〜120n
mであることが好ましい。
【0021】ゾルーゲル系材料を用いて低屈折層を形成
する場合、上記金属アルコキシド溶液を準備し、この金
属アルコキシド溶液を加水分解させた後縮合させて、ゾ
ル溶液を調製する。塗工溶液の組成は、通常、上記のゾ
ルーゲル系材料5〜50質量部を、例えばエチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等のアルコール溶媒で希
釈して固形分で0.5〜3.0質量%とする。ついで、
このゾル溶液を、ディッピングコート法、グラビアコー
ト法、バーコート法、キスコート法、リバースコート、
ドクターブレード法等の適宜な方式で上記高屈折層に塗
工して塗膜を形成する。ついで、この塗膜付き樹脂フィ
ルムを、60〜120℃で、1〜10分間加熱処理して
金属アルコキシド加水分解物の重縮合体から構成される
低屈折層を形成する。
【0022】次に本発明の偏光板について説明する。本
発明の偏光板は、前記の反射防止フィルムを積層したも
のであり、具体的には反射防止フィルムと偏光子(偏光
フィルム)を積層したものである。積層方法は特に限定
されないが、例えば、接着剤等を介して積層してもよ
い。また、反射防止フィルムは、偏光子の片面に設けて
もよいし、両面に設けてもよい。
【0023】偏光子としては、適宜なものを用いること
ができ、その種類について特に限定はない。例えば、ポ
リビニルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリ
ビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共
重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルム
に、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて延
伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ
塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム
等があげられる。偏光子の厚さは、5〜80μmが一般
的であるが、これに限定されない。
【0024】偏光子の片面又は両面に、耐水性等の保護
目的で、ポリマーの塗布層やフィルムのラミネート層等
からなる透明保護層を設けることもできる。透明保護層
となる保護フィルム素材としては、適宜な透明フィルム
を用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、
熱安定性や水分遮蔽性等に優れるものが好ましく用いら
れる。そのポリマーの例としては、トリアセチルセルロ
ースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポ
リエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、アクリル系樹脂等があげられるが、これに限定
されるものではない。また、透明保護層は、位相差等の
光学的異方性が少ないほど好ましい場合が多い。偏光特
性や耐久性などの点より、透明保護層としてはトリアセ
チルセルロースが特に好ましい。なお、偏光フィルムの
両側に透明保護層を設ける場合、その表裏で異なるポリ
マー等からなる透明保護層とすることもできる。透明保
護層の厚さは、10〜300μmが一般的であるが、こ
れに限定されない。
【0025】本発明の偏光板は、例えば、図2に示すよ
うに、透明樹脂フィルム1の片面に屈折率1.50〜
1.80の高屈折層2が形成され、該高屈折層の上に屈
折率1.35〜1.45の低屈折層3が形成された反射
防止フィルムを偏光子の片面に貼り合わせ、偏光子の反
対面には保護層となる保護フィルムを貼り合わせたもの
である。
【0026】また、前記反射防止フィルムと偏光子ない
し保護層である透明保護フィルムとの接着処理、又は前
記偏光子と保護層である透明保護フィルムとの接着処理
は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルア
ルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸
やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸な
どのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少
なくともなる接着剤等を介して行うことができる。これ
により、湿度や熱の影響で剥がれにくく、光透過率や偏
光度に優れるものとすることができる。かかる接着層
は、水溶液の塗布乾燥層等として形成されるものである
が、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添
加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
【0027】前述した偏光板には、液晶セル等の他部材
と接着するための接着層を設けることもできる。その接
着層は、例えばアクリル系、ゴム系、シリコーン系等の
粘着剤やホットメルト系接着剤等の従来に準じた適宜な
接着剤にて形成することができ、透明性や耐光性等に優
れるものが好ましい。接着層は必要に応じて必要な面に
設ければよい。
【0028】また、本発明による偏光板は、必要に応
じ、反射層、半透過反射層、位相差板から選ばれる光学
機能層を、多層構造からなる本発明の偏光板の層間及び
/又は表面に、少なくとも一層、介在及び又は付与積層
して、表示装置等の各種用途に光学部材として用いるこ
とができる。さらに、必要に応じて、耐擦傷性、耐久
性、耐候性、耐湿熱性、耐熱性、耐湿性、透湿性、帯電
防止性、導電性、層間の密着性向上、機械的強度向上等
の各種特性、機能等を付与するための処理、又は機能層
の挿入、積層等を行うことも可能である。多層構造から
なる偏光板の層間へ、例えばハードコート層、プライマ
ー層、接着剤層、粘着剤層、帯電防止層、導電層、ガス
バリヤー層、水蒸気遮断層、水分遮断層等を挿入、ある
いは偏光板表面へ積層しても良い。
【0029】なお、上述した偏光板や光学部材を形成す
る偏光フィルムや透明保護フィルム、光学層や接着層等
の各層は、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾ
フェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシア
ノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫
外線吸収剤で処理する方式等の適宜な方式により紫外線
吸収能をもたせたものであってもよい。また。偏光板の
各層を作成する段階で例えば、導電性粒子あるいは帯電
防止剤、各種微粒子、可塑剤等を、各層に添加、混合等
の改良を必要に応じて行っても良い。次に本発明を実施
例により具体的に説明する。なお、「部」は「質量部」
を示す。
【0030】
【実施例】実施例1 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂100部、紫
外線重合開始剤としてベンゾフェノン5部をトルエン溶
媒を介して混合し、固形分濃度40質量%の第1層形成
用塗布液を調製した。厚さ80μmのトリアセチルセル
ロースフィルムの片面に、バーコーターで第1層塗工液
を塗工し、溶剤乾燥後、紫外線照射して硬化処理し、厚
さ3μmのフィルムを得た。この上に、固形成分約1%
のフッ素基含有のアルキルトリメトキシシランよりなる
塗布液を、乾燥・硬化時に平均厚み約100nmになる
よう塗布し第2層を得た。この時の乾燥・硬化条件は9
0℃、50時間とした。第1層の屈折率は1.69、第
2層の屈折率は1.39であった。なお、屈折率は
(株)島津製作所製UV−2400により測定した。
【0031】実施例2 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂100部、平
均粒径1.3μmのシリカ微粒子5部、紫外線重合開始
剤としてベンゾフェノン5部を溶媒を介して混合し、固
形分濃度40質量%の第1層形成用塗布液を調製した。
厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムの片面
に、バーコーターで該第1層形成用塗布液を塗工し、溶
剤乾燥後、紫外線照射して硬化処理し、表面微細凹凸構
造(表面の中心線平均粗さ0.05μm)の防眩層(厚
さ3μm)を有するトリアセチルセルロースフィルムを
得た。この上に、固形成分約1%のフッ素基含有のアル
キルトリメトキシシランよりなる塗布液を、乾燥・硬化
時に平均厚み約100nmになるよう塗布し第2層を得
た。この時の乾燥・硬化条件は90℃、50時間とし
た。第1層の屈折率は1.64、第2層の屈折率は1.
39であった。
【0032】比較例1 実施例1に準拠して、第1層の屈折率1.69、第2層
の屈折率1.55である反射防止フィルムを作製した。
【0033】比較例2 実施例1に準拠して、第1層の屈折率1.45、第2層
の屈折率1.39である反射防止フィルムを作製した。
【0034】比較例3 実施例1に準拠して、第1層の屈折率1.45、第2層
の屈折率1.55である反射防止フィルムを作製した。
【0035】比較例4 実施例1と同様にして、トリアセチルセルロースフィル
ムに第2層を形成した以外は、実施例1と同様にして反
射防止フィルムを作製した。なお、第2層の屈折率は
1.39であった。
【0036】上記の実施例及び比較例で得られた反射防
止フィルムの鏡面反射率を表1に示す。なお、鏡面反射
率Y値は、(株)島津製作所製UV−2400を用いて
測定した。
【0037】
【表1】 第1層の屈折率 第2層の屈折率 鏡面反射率Y値 実施例1 1.69 1.39 0.97 実施例2 1.64 1.39 1.00 比較例1 1.69 1.55 3.62 比較例2 1.45 1.39 2.06 比較例3 1.45 1.55 5.98 比較例4 − 1.39 1.78
【0038】表1から明らかなように、本発明の反射防
止フィルムは、鏡面反射率が低いことがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、合成樹脂製フィルム
の片面に屈折率1.50〜1.80の第1層を形成し、
第1層の上に屈折率1.35〜1.45の第2層を形成
することにより、低反射率を有する反射防止フィルム、
及び低反射偏光板を得ることができる。また、本発明の
反射防止フィルムは、反射防止層により表面反射光を低
減するとともに防眩特性を有するため、該反射防止フィ
ルムを積層した偏光板を液晶表示装置に使用することに
より、映り込みのない視認性のよい液晶ディスプレイを
提供することができる。さらに、本発明の製造方法によ
れば、真空蒸着法等の形成方法に比べて非常に簡易な方
法である湿式塗工法により反射防止層を形成することが
できるので、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの一例を模式的に示
す断面図である。
【図2】本発明の反射防止フィルムから構成される低反
射偏光板の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1:透明樹脂フィルム(トリアセチルセルロース) 2:高屈折層(第1層) 3:低屈折層(第2層) 4:偏光子 5:保護フィルム(トリアセチルセルロース)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 G02F 1/1335 510 510 C08L 1:12 // C08L 1:12 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BA27 BB23 BB26 BB27 BB28 BB33 BB43 BB51 BB65 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA37X FA37Z FB04 FB13 FC08 FC23 GA16 LA16 LA30 2K009 AA05 BB14 BB24 BB28 CC03 CC09 CC24 CC33 CC34 CC35 CC38 CC42 DD02 DD05 4F006 AA02 AB24 AB74 BA14 CA05 DA04 4F100 AH02C AH08C AJ06A AK01A AK25 AK25J AK51 AK51J AK52C AL01 AR00B AR00C BA03 BA07 BA10A BA10C DD07B EG002 EH462 EJ423 EJ54B EJ542 GB41 JB14B JL02 JN01 JN01A JN06 JN18B JN18C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂フィルムの片面に屈折率1.5
    0〜1.80の高屈折層が形成され、該高屈折層の上に
    屈折率1.35〜1.45の低屈折層が形成されている
    ことを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 【請求項2】 前記高屈折層は、表面の中心線平均粗さ
    が0.01〜0.1μmである請求項1に記載の反射防
    止フィルム。
  3. 【請求項3】 前記透明樹脂フィルムが、トリアセチル
    セルロースである請求項1または2に記載の反射防止フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 前記高屈折層が、紫外線硬化型樹脂から
    構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の反射防
    止フィルム。
  5. 【請求項5】 前記低屈折層が、金属アルコキシド加水
    分解物の縮重合体から構成されている請求項1〜4のい
    ずれかに記載の反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜5のいずれかに記載の反
    射防止フィルムを積層したことを特徴とする偏光板。
  7. 【請求項7】 前記偏光板を構成する保護フィルムが、
    トリアセチルセルロースである請求項6に記載の偏光
    板。
  8. 【請求項8】 透明樹脂フィルムの片面に、紫外線硬化
    型樹脂を含有する溶液を塗工することにより塗膜を形成
    し、 該塗膜上に紫外線を照射して屈折率1.50〜1.80
    の高屈折層を形成し、 さらに前記高屈折層の上に金属アルコキシドを含有する
    溶液を塗工することにより塗膜を形成し、 該塗膜を加熱して屈折率1.35〜1.45の低屈折層
    を形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008032945A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Casio Comput Co Ltd 液晶表示装置
CN100420961C (zh) * 2003-06-26 2008-09-24 日本瑞翁株式会社 光学层压膜、偏振片及光学制品

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