JP2002295549A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2002295549A
JP2002295549A JP2002034463A JP2002034463A JP2002295549A JP 2002295549 A JP2002295549 A JP 2002295549A JP 2002034463 A JP2002034463 A JP 2002034463A JP 2002034463 A JP2002034463 A JP 2002034463A JP 2002295549 A JP2002295549 A JP 2002295549A
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フォン ジーフェルス ロルフ
Claus Thomas
トーマス クラウス
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Dr Ing HCF Porsche AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキディスク及びブレーキキャリパを備
えたディスクブレーキであって、ライニング装置を備え
ており、ブレーキディスクが、ライニング装置のライニ
ング部材の凸状のライニング面に向いた側に凹状のブレ
ーキディスク面を有しており、ブレーキディスク面が前
記ライニング面と協働するようになっている形式のもの
において、ディスクブレーキのノイズ発生を避ける若し
くは減少させるようにする。 【解決手段】 凹状のブレーキディスク面を有するブレ
ーキディスクが複数構造で形成されており、ブレーキデ
ィスクが少なくとも１つのブレーキディスク面に溝状の
凹所を備えており、若しくはライニング装置のライニン
グ部材が高出力ライニング混合物を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用、特に自動
車用のブレーキディスク及びブレーキキャリパを備えた
請求項１の上位概念に記載の形式のディスクブレーキに
関する。
【０００２】
【従来の技術】ディスクブレーキのブレーキディスクの
不均一な摩耗を避けるために、ブレーキディスクを輪郭
によって増大することは公知である（ドイツ連邦共和国
特許出願公開第４３２６０９４Ａ１号明細書）。この場
合、ブレーキディスクが凹面状に湾曲されている。この
ような構成においては欠点として、ディスクブレーキが
低い系圧力で作動し、若しくは市内交通時の走行開始若
しくは停止に際して不都合なノイズエミッションを生ぜ
しめる。
【０００３】ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９８３
７１６６Ａ１号明細書に、自動車内への組み込みに適し
たディスクブレーキを開示してあり、該ディスクブレー
キのブレーキディスクが離隔された凹状のブレーキディ
スク面を備えている。凹状のブレーキディスク面がライ
ニング部材の凸状のライニング面と協働するようになっ
ており、ブレーキディスク面がライニング支持体と一緒
にライニング装置を形成している。各ライニング部材は
それぞれ、所属のライニング支持体の平らな支持面に結
合されている。互いに形状接続的に協働する凹状のライ
ニング面と凸状のライニング面とのために、例えば横断
歩道若しくは交通信号での制動の際の不都合な騒音が著
しき減少される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、凹状
のライニング面と凸状のライニング面を備えたディスク
ブレーキにおいて、所定の走行状態若しくは制動状態で
ノイズ発生のポテンシャル（可能性若しくは潜在能力）
を減少できる手段を講じることである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明に基づく構成では、凹状のブレーキディスク面
を有するブレーキディスクが複数構造で形成されてお
り、ブレーキディスクが少なくとも１つのブレーキディ
スク面に溝状の凹所を備えており、若しくは、ライニン
グ装置のライニング部材が高出力ライニング混合物を備
えている。
【０００６】本発明の前記構成においては利点として、
互いに嵌合して協働する凹状のライニング面と凸状のラ
イニング面を備えたディスクブレーキが、前記１つの手
段若しくは複数の手段によってノイズエミッションを減
少するように適合される。このためにさらに、ブレーキ
キャリパに少なくとも１つの減衰装置が設けられてお
り、若しくはライニング装置に少なくとも１つの緩衝部
材が配置されている。さらに、ブレーキディスクがセラ
ミック、ねずみ鋳鉄若しくは、アルミニウムとねずみ鋳
鉄の合金から成っていてよい。このような手段は経済的
に実施可能である。
【０００７】
【発明の実施の形態】例えば、道路走行車両、鉄道車両
或いはレール走行車両、航空機若しくは類似のものに組
み込まれ得るディスクブレーキ１は、ブレーキキャリパ
２及びブレーキディスク３を有しており、ブレーキディ
スクが相対する摩擦リング４，５を備えており、摩擦リ
ングが冷却通路６を画成している。ブレーキキャリパ２
は、いわゆる固定キャリパとして形成されていて、ブレ
ーキディスク３の両側に浮動式に支承されたライニング
装置７，８を有している。ライニング装置がピストン
９，１０を用いて負荷可能であり、ピストンがブレーキ
ディスク３の軸線方向に有効である。ピストン９，１０
は、軸線方向に運動可能にキャリパケーシング１３，１
４の孔１１，１２内に支承されている。各ライニング装
置（例えば７）はそれぞれ、ライニング支持体１５及び
ライニング部材１６を有しており、ライニング部材がラ
イニング支持体１５の支持面１７に堅く結合されてい
る。ライニング支持体１５が孔１８を備えており、該孔
が、キャリパケーシング１３，１４間を延びる支承ピン
１９によって貫通されている。即ち、支承ピン１９にラ
イニング装置７が支承ピンの軸線方向で移動可能に支承
されている。
【０００８】ブレーキディスク３がライニング装置７，
８に向いた側に、即ち摩擦リング４，５に凹状のブレー
キディスク面２０，２１を有している。この場合、ブレ
ーキディスク面２０，２１の凹状湾曲が半径Ｒによって
規定される。ライニング装置７，８がライニング面２
２，２３を備えており、ライニング面が凸状に形成され
ていてブレーキディスク面２０，２１と協働するように
なっている。ライニング面の凸状湾曲が半径Ｒによって
規定される。
【０００９】ライニング支持体１５（図４）は、プレー
トの形式で形成されて、ブレーキディスク３の半径方向
に延びていて、支持面１７と並んで背面２４を有してい
る。支持面１７と背面２４とは互いに平行な間隔を置い
て配置されており、この場合、背面２４がキャリパケー
シング１３のピストン９と協働するようになっている。
ピストン９と背面２４との間に緩衝部材２５を設けてあ
り、緩衝部材がプレートの形式で形成されていてかつラ
イニング支持体１５に結合されている。
【００１０】セラミック、ねずみ鋳鉄若しくはアルミニ
ウムとねずみ鋳鉄との合金から成っていてよいブレーキ
ディスク３は、複数構造で形成されている。このため
に、摩擦リング４，５を備えたリング部分２６がねじ２
８を用いて中央部分２７に結合されている。中央部分２
７は鉢形を成していて、車輪ボス２９に取り付けられて
いる。複数構造のブレーキディスク、特にリング部分２
６と中央部分２７との間の振動緩衝式のねじ結合部の詳
細はドイツ連邦共和国特許出願公告第４４４６０１７Ｃ
２号明細書に記載してある。
【００１１】ブレーキディスク３の少なくとも１つのブ
レーキディスク面２１に溝状の凹所３０を加工成形して
あり、該凹所（切欠き）がブレーキディスク面２１を伸
開線状に、即ち外側の円制限部３１と内側の円制限部３
２との間を延びている。凹所３０の横断面は図３ではＵ
字形であるものの、三角形若しくは円弧形であってよ
い。さらに、凹所３０は、ブレーキディスクに設けられ
た軸線方向孔３５の伸開線状に延びる２つの列３３，３
４間を延びている。
【００１２】ライニング装置７，８のライニング部材１
６は、耐熱性、及び耐摩耗性で、若しくはフェーディン
グの安定(fadingstabil)な、かつ騒音発生若しくはノズ
ル発生の少ない特性の高出力ライニング混合物(Hochlei
stungsbelagmischung)から成っていてよい。
【００１３】図２に示してあるようにキャリパケーシン
グ１３の段部３６に減衰装置３７を設けてあり、減衰装
置が鉄質の材料から成る質量体３８によって形成されて
いて、１つ若しくは複数のねじ３９を用いて、しかも弾
性的な部材４０を介在してキャリパケーシング１３に保
持されている。
【００１４】図５のグラフに、ディスクブレーキ３のノ
イズ発生に影響を及ぼす手段が示してある。横軸４１が
所定の基準レベルを成しており、横座標４１に沿ってプ
ロットされた棒が、個別の手段、凹状のブレーキディス
ク、複数構造のブレーキディスク、ブレーキディスクの
ブレーキディスク面の凹所、ブレーキディスクの選択可
能な材料、例えばセラミックの作用、若しくは高出力ラ
イニング混合物を備えたライニング装置、減衰装置及び
緩衝部材の作用を示している。グラフの縦軸４２にノイ
ズ特性が示してあり、この場合、横軸４１の下側でＡの
方向にノイズの発生する確率若しくは蓋然性が表してあ
り、横軸４１の上側でＢの方向にノイズの生じない確率
若しくは蓋然性が表してある。これによって明らかなよ
うに、一面において凹状のブレーキディスクが凸状のラ
イニング面と協働してノイズ減少に著しく寄与し、他面
においてノイズ発生の比較的高い確率を有する高出力ラ
イニング混合物が凹状のブレーキディスクと若しくは別
の手段と一緒に、若しくは前記手段と種々に組み合わせ
て所定の目的を達成し、即ち例えば停止制動時のディス
クブレーキのノイズの少ない運転を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図１】ディスクブレーキの側面図。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図。
【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図。
【図４】図２のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図。
【図５】ディスクブレーキのノイズ発生に対する手段の
影響を示すグラフ。
【符号の説明】
１ ディスクブレーキ、 ２ ブレーキキャリパ、 ３
ブレーキディスク、４，５ 摩擦リング、 ６ 冷却
通路、 ７，８ ライニング装置、 ９，１０ ピスト
ン、 １３，１４ キャリパケーシング、 １５ ライ
ニング支持体、 １６ ライニング部材、 １７ 支持
面、 ２０，２１ ブレーキディスク面、 ２４ 背
面、 ２５ 緩衝部材、 ２６ リング部分、 ２７
中央部分、 ２８ ねじ、 ２９ 車輪ボス、 ３０
凹所、 ３１，３２ 円制限部、３３，３４ 列、 ３
５ 軸線方向孔、 ３６ 段部、 ３７ 減衰装置、３
８ 質量体、 ３９ ねじ、 ４０ 弾性的な部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロルフ フォン ジーフェルス ドイツ連邦共和国 ヴァイスザッハ−フラ ハト オーベラー エトレスベルク 25 (72)発明者 クラウス トーマス ドイツ連邦共和国 レムスエック ワシン トン リング 28 Ｆターム(参考） 3J058 AA48 AA53 AA62 AA69 AA77 AA87 BA21 CA43 CA62 CB12 CB29 CC22 FA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ブレーキディスク及びブレーキキャリパ
    を備えたディスクブレーキであって、ライニング装置を
    備えており、ブレーキディスクが、ライニング装置のラ
    イニング部材の凸状のライニング面に向いた側に凹状の
    ブレーキディスク面を有しており、ブレーキディスク面
    が前記ライニング面と協働するようになっている形式の
    ものにおいて、凹状のブレーキディスク面（２０，２
    １）を有するブレーキディスク（３）が複数構造で形成
    されており、ブレーキディスク（３）が少なくとも１つ
    のブレーキディスク面（２０）に溝状の凹所（３１）を
    備えており、ライニング装置（７，８）のライニング部
    材（１６）が高出力ライニング混合物を備えていること
    を特徴とする、ディスクブレーキ。
  2. 【請求項２】 複数構造のブレーキディスク（３）がリ
    ング部分（２６）を有しており、リング部分がねじ（２
    ８）を用いて中央部分（２７）に結合されている請求項
    １記載のディスクブレーキ。
  3. 【請求項３】 凹所（３１）がブレーキディスク面（２
    ０，２１）を伸開線状に延びている請求項１ディスクブ
    レーキ。
  4. 【請求項４】 凹所（３１）が、ブレーキディスク面
    （２０，２１）に設けられた軸線方向孔（３５）の伸開
    線状の２つの列（３３，３４）間を延びている請求項３
    記載のディスクブレーキ。
  5. 【請求項５】 高出力ライニング混合物が耐熱性、及び
    耐摩耗性及びフェーディング安定である請求項１記載の
    ディスクブレーキ。
  6. 【請求項６】 ディスクブレーキがブレーキディスクの
    両側に配置されたキャリパケーシングから成るブレーキ
    キャリパを備えており、キャリパケーシング内にピスト
    ンを支承してあり、ピストンがライニング装置と協働す
    るようになっており、各ライニング装置がそれぞれライ
    ニング支持体及びライニング部材を有しており、ライニ
    ング支持体が隣接のピストンと協働するようになってい
    るおり、ブレーキキャリパ（２）に、有利にはキャリパ
    ケーシング（１３，１４）に少なくとも１つの減衰装置
    （３６）が設けられており、かつライニング装置（７，
    ８）に、有利にはライニング支持体（１５）の、ピスト
    ン（９，１０）に向けられた側に緩衝部材（２５）が設
    けられている請求項１記載のディスクブレーキ。
  7. 【請求項７】 減衰装置（３７）が質量部材（３８）で
    あり、若しくは鉄質の材料から成っており、質量部材若
    しくは鉄質の材料が弾性的な部材（４０）を介在してブ
    レーキキャリパ（２）に保持されている請求項６記載の
    ディスクブレーキ。
  8. 【請求項８】 緩衝部材（２５）がプレートによって形
    成されていて、ライニング支持体（１５）に結合されて
    いる請求項７記載のディスクブレーキ。
  9. 【請求項９】 ブレーキディスク及びブレーキキャリパ
    を備えたディスクブレーキであって、ライニング装置を
    備えており、ブレーキディスクが、ライニング装置のラ
    イニング部材の凸状のライニング面に向いた側に凹状の
    ブレーキディスク面を有しており、ブレーキディスク面
    が前記ライニング面と協働するようになっている形式の
    ものにおいて、ディスクブレーキが次の少なくとも１つ
    の手段を備えており、即ちライニング装置（７，８）の
    ライニング部材（１６）が高出力ライニング混合物を備
    えており、凹状のブレーキディスク面（２０，２１）を
    有するブレーキディスク（３）が複数構造で形成されて
    おり、ブレーキディスク（３）が少なくとも１つのブレ
    ーキディスク面（２０，２１）に溝状の凹所（３１）を
    備えていることを特徴とする、ディスクブレーキ。
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