JP2002294192A - 熱伝導性難燃性感圧接着剤及びシート - Google Patents

熱伝導性難燃性感圧接着剤及びシート

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JP2002294192A
JP2002294192A JP2001096909A JP2001096909A JP2002294192A JP 2002294192 A JP2002294192 A JP 2002294192A JP 2001096909 A JP2001096909 A JP 2001096909A JP 2001096909 A JP2001096909 A JP 2001096909A JP 2002294192 A JP2002294192 A JP 2002294192A
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retardant
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Hikari Takeda
光 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感圧接着剤の高い接着性能を維持しながら、
充分な熱伝導性と難燃性を有する熱伝導性難燃性感圧接
着剤及びシートを提供することである。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸エステルモノマーを
含むモノマーを重合してなるアクリル系ポリマー、熱伝
導性を有しかつハロゲンを含まない難燃剤、及び、前記
難燃剤の粒径よりも大きい粒径の熱伝導性フィラーを含
有することを特徴とする熱伝導性難燃性感圧接着剤及び
それを成形したシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性難燃性感
圧接着剤及びシートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラズマディスプレイパネル(P
DP)、集積回路(IC)チップ等のような電子部品の
発熱量の増大に伴い、温度上昇による機能障害対策を講
じる必要性が生じている。一般的には、電子部品等の発
熱体に、ヒートシンク、放熱金属板、放熱フィンなどの
放熱体を取り付けることで、熱を拡散させる方法が取ら
れている。発熱体から放熱体への熱伝導を効率よく行う
ために、各種熱伝導シートが使用されている。一般に、
発熱体と放熱体とを固定する用途においては感圧接着シ
ートが必要とされる。
【0003】特開平6−88061号公報(ウェッブ
ら、3M)には、アルキル基中に1〜12個の炭素原子
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びそれ
と共重合可能な極性モノマーを含有するモノマー混合物
から調製されるポリマー、及び、該モノマー混合物10
0質量部に対して20〜400部の熱伝導性電気絶縁性
粒子(熱伝導性フィラー)を含有する熱伝導性電気絶縁
性感圧接着剤及び接着テープが開示されている。しか
し、この接着剤及び接着シートは難燃性が低く、燃焼し
やすいので、PDPに使用するのは好ましくない。
【0004】特開平11−269438号公報(大日本
インキ化学工業)には、炭素数が4〜14個のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマ
ー50質量部以上、及び共重合可能な極性ビニルモノマ
ー0.5〜10質量部を必須とするモノマー混合物から
調製されるアクリルコポリマー又は部分重合体100質
量部と、粘着付与樹脂10〜100質量部からなる感圧
接着剤組成物100質量部に対して、水和金属化合物5
0〜250質量部を含有することを特徴とする電気絶縁
性の熱伝導性難燃性感圧接着剤及び感圧接着テープが開
示されている。この発明においては、熱伝導性粒子及び
難燃剤の両方の機能を有するものとして水和金属化合物
が添加されているが、水和金属化合物は熱伝導率が比較
的に低いため、充分な熱伝導率を得るためには多量に添
加する必要がある。このような化合物の添加により、感
圧接着剤の接着力が低下する傾向があるので、充分な接
着力を得るために、粘着付与剤が必須成分として添加さ
れている。このような粘着付与剤の添加により、感圧接
着剤の凝集力が低下するという欠点がある。
【0005】特開2000−281997号公報(大日
本インキ化学工業)には、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルモノマーからなるコポリマー100質量部と、
熱伝導性電気絶縁性充填剤と含窒素リン化合物の比率が
8:2〜3:7で熱伝導性電気絶縁性充填剤と含窒素リ
ン化合物を総量として50〜200質量部の量で含有
し、熱伝導率が0.3W/m・K以上であることを特徴
とする電気絶縁性の熱伝導性難燃性感圧接着剤及び感圧
接着テープが開示されている。難燃剤としての含窒素リ
ン化合物は熱伝導率が低いため、これを添加すると熱伝
導性充填剤の効果を低下させてしまう。その為、高い熱
伝導率を得るためには充填剤と難燃剤の添加量が増大す
るため、接着力の低下を招くという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、感圧接着剤の高い接着性能を維持しながら、充
分な熱伝導性と難燃性を有する熱伝導性難燃性感圧接着
剤及び熱伝導性難燃性感圧接着シートを提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によると、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合
してなるアクリル系ポリマー、熱伝導性を有しかつハロ
ゲンを含まない難燃剤、及び、前記難燃剤の粒径よりも
大きい粒径の熱伝導性フィラーを含有することを特徴と
する熱伝導性難燃性感圧接着剤が提供される。難燃剤と
ともに、この難燃剤の粒径よりも大きな粒径の熱伝導性
フィラーを含有させることにより、熱伝導効率が相乗的
に高められる。その結果、難燃剤及びフィラーの充填量
が比較的に少量であっても充分な熱伝導性を有し、それ
により、感圧接着剤の性能を良好に維持することができ
る。また、難燃剤がハロゲンを含まないので環境に与え
る負荷が低減される。本発明の別の態様によると、上記
感圧接着剤をシート状に成形した熱伝導性難燃性感圧接
着シートが提供される。このシートは本発明の感圧接着
剤の良好な熱伝導性及び感圧接着性のために、発熱体か
ら放熱体への熱伝導を効率よく行うとともに、これら両
者を強固に固定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】アクリル系ポリマー 本発明の感圧接着剤のために用いるアクリル系ポリマー
は、特に限定されず、従来から感圧接着剤に用いられる
ものが使用できる。このようなアクリル系ポリマーとし
ては、アルキル基中に1〜12個の炭素原子を有するア
クリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエ
ステル(以下において、「(メタ)アクリル酸アルキル
エステル」ともいう)モノマーと、このモノマーと共重
合可能な極性モノマーとのコポリマーが挙げられる。
【0009】(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノ
マーは、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリ
レート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。このようなモノマーは
得られる感圧接着剤にタックを付与するように作用す
る。一方、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマ
ーと共重合可能な極性モノマーは、(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基を含有す
るモノマーや、アクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタム等の窒素を含有するモノ
マーが挙げられる。このような極性モノマーは感圧接着
剤の凝集力及び接着力を向上させるように作用する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーと、極性
モノマーとの割合は、限定するわけではないが、一般
に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー10
0質量部当たり1〜20質量部である。
【0010】架橋剤 本発明の感圧接着剤に用いられるアクリル系ポリマー
は、所望により、架橋されてよい。架橋は、通常、使用
するモノマーの合計質量を基準として、約0.05〜1
質量%の量で使用され、それにより、感圧接着剤のせん
断接着性を高めることができる。架橋剤としては、多官
能性アクリレート、例えば、1,6-ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、1,2-エ
チレングリコールジアクリレート及び1,12-ドデカンジ
オールジアクリレートのような架橋性モノマーを用いる
ことができる。また、他の架橋剤としては、2,4-ビス
(トリクロロメチル)-6-p-メトキシスチレン-5-トリア
ジン等の置換トリアジン、4-アクリルオキシベンゾフェ
ノンのようなモノエチレン系不飽和芳香族ケトン等が挙
げられる。
【0011】重合法 通常、感圧接着剤のアクリル系ポリマーは、上記のモノ
マーの重合を、通常のラジカル重合法、例えば、溶液重
合、乳化重合、懸濁重合又はバルク重合により行うこと
により得られる。重合法は、好ましくは、適当な重合開
始剤の存在において光重合法に従って行うことができ
る。さらに好ましくは、本発明に使用される前記アクリ
ル系ポリマーは、上記モノマーに対して紫外線(UV)
等を照射することにより重合させることによって得るこ
とができる。適当な重合開始剤としては、例えばベンゾ
インエーテル、例えばベンゾインメチルエーテル又はベ
ンゾインイソプロピルエーテル、置換ベンゾインエーテ
ル、例えば、アニソールメチルエーテル、置換アセトフ
ェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン及び2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等を挙げる
ことができる。このような重合開始剤の量は一般にモノ
マーの混合物100質量部にして0.01〜5質量部の
量で使用するのが好ましい。
【0012】また、紫外線(UV)等による光重合で
は、窒素などの不活性ガスの雰囲気下にて溶存酸素を除
去したモノマーの混合物を、適切な光開始剤および必要
に応じて架橋剤とともにキャリアーとなる基材上に塗布
し、紫外線を照射することにより重合を行うことができ
る。なお、基材上への塗布性を良好にするために、適切
な粘度の粘性液体(シロップ)になるまでモノマーを紫
外線により、予備重合してから、基材上に塗布し、その
後、さらに紫外線を照射して重合を完了させることが便
利である。
【0013】難燃剤 本発明の感圧接着剤は熱伝導性を有しかつハロゲンを含
まない難燃剤を含む。ここにいう「熱伝導性を有する」
とは、アクリル系ポリマーよりも良好な熱伝導率を有す
ることを意味する。このような難燃剤としては、水和金
属化合物、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウムなどが好ましく、水酸化アルミニウムが特に好ま
しい。水酸化アルミニウムは良好な熱伝導性と難燃性を
有し、かつ低コストで入手可能であるからである。
【0014】難燃剤の粒径は、限定するわけではない
が、1〜50μmであることが好ましい。1μm未満で
あると、感圧接着剤調製時の粘度上昇の問題が生じ、シ
ート化が困難になるおそれがあり、一方、50μmを超
えると、熱伝導性フィラーによる効率的な熱伝導を難燃
剤が阻害するおそれがあるからである。なお、ここにい
う粒径とは平均粒径を意味する。
【0015】熱伝導性フィラー 熱伝導性フィラーは、熱伝導性を有する難燃剤とともに
組み合わせて用いるときに、本発明の感圧接着剤の熱伝
導性を相乗的に向上させることができるものである。こ
のような熱伝導性フィラーは、難燃剤の粒径よりも大き
な粒径を有する。粒径の大きな熱伝導性フィラーの間の
空隙を埋めるように、粒径の小さい難燃剤が存在するこ
とにより、熱伝導性フィラーによる効率的な伝熱を促進
することができる。この為、比較的に少量の難燃剤及び
熱伝導性フィラーであっても高い伝熱性及び難燃性を達
成することができる。熱伝導性フィラーとしては、酸化
アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等を挙げ
ることができる。
【0016】熱伝導性フィラーの粒径は、限定するわけ
ではないが、50〜120μmであることが好ましい。
50μm以下であると、効率的な伝熱を促進することが
できないからであり、一方、120μmを超えると、シ
ートの表面の平滑性が失われ、粘着特性の低下を招くお
それがあるからである。なお、ここにいう粒径とは平均
粒径を意味する。
【0017】難燃剤及び熱伝導性フィラーの配合 難燃剤及び熱伝導性フィラーは、感圧接着剤中に良好に
分散されるように、アクリル系ポリマーの製造の前又は
その間の適切なタイミングで配合される。例えば、上記
の紫外線重合において、適切な粘度のシロップになるま
でモノマーを一定量の紫外線により予備重合した後に、
これらのフィラー及び難燃剤をシロップ中に導入し、攪
拌し、その後、さらに紫外線を照射して重合を完了させ
ることにより、フィラー及び難燃剤を感圧接着剤中に良
好に分散させることができる。
【0018】難燃剤及び熱伝導性フィラーの配合量は、
要求される伝熱性にもよるが、通常、アクリル系ポリマ
ー100質量部に対して難燃剤40〜80質量部、熱伝
導性フィラー40〜120質量部である。難燃剤及び熱
伝導性フィラーの量が上記の範囲より多いと、重合完了
前の粘性液体の流動性が失われることにより感圧接着シ
ートの調製が困難になり、或いは、得られる感圧接着剤
の被着体に対する濡れ性が低下し、接着性能に悪影響を
及ぼすことがある。また、上記範囲よりも少量である
と、充分な熱伝導性と難燃性を両立することが困難にな
るおそれがある。
【0019】その他の成分 本発明の感圧接着剤は、本発明の効果に悪影響を及ぼさ
ないかぎり、顔料、酸化防止剤、安定剤、粘度調節剤等
の添加剤を含むことができる。
【0020】シートの成形 本発明の感圧接着剤はいずれかの適切な方法によってシ
ート状に成形されて、熱伝導性シートとして使用される
ことが望ましい。熱伝導性シートは好ましくは自立フィ
ルムとして形成される。シート化は、例えば、上記のよ
うに溶液重合により、難燃剤及び熱伝導性フィラーを含
むアクリル系ポリマー溶液を製造したときには、剥離処
理を施したプラスティックフィルム、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布し、そ
して乾燥して溶剤を除去することによりシート化され
る。また、紫外線によるバルク重合においては、予備重
合したシロップを上記と同様のフィルム上でさらに紫外
線を照射することにより重合を完成させてシート化され
る。シートの厚さは特に限定されないが、通常、50μ
m〜3mmの厚さである。50μmより薄いと、発熱体
と放熱体を固定する際に空気を巻き込み易く、結果とし
て充分な熱伝導性を得られないおそれがある。一方、3
mmより厚いと、シートの熱抵抗が大きくなり、放熱性
が損なわれるおそれがある。また、本発明の感圧接着剤
は、基材の片面あるいは両面に形成して提供することも
できる。基材としては、プラスチックフィルム、不織
布、ガラスクロスなどが挙げられる。
【0021】また、本発明の感圧接着剤は、放熱体のよ
うな基材上に直接的に形成して、電子部品の一部として
提供することもできる。
【0022】熱伝導性難燃性感圧接着剤 本発明の感圧接着剤は、上記のとおり、比較的に少量の
難燃剤及び熱伝導性フィラーであっても高い伝熱性及び
難燃性を達成することができる。この結果として、タッ
クを補うための粘着付与剤などは必要なく、また、被着
体に対する濡れ性がよくなるので、高い接着性能を有す
ることができる。具体的には、本発明の感圧接着剤は、
1mm厚さのシートとして、ステンレス板に対する90
°方向の接着力をJIS Z1541に基づいて測定し
たときに、4N/cmを超える接着力を示すことが判っ
た。また、上記1mm厚さのシートを10mm以上とな
るまで積層して、約60mm×130mmの大きさに切
断したサンプルに対して熱伝導率を測定したところ、
0.5W/(m・K)を超える熱伝導率であることが判
った。さらに、シートはUL94V規格に基づいた燃焼
試験において「V−2」の難燃性を示した。なお、「V
−2」とは燃焼試験において接炎の後に、サンプルが燃
え尽きる以前に、自動的に燃焼が終了することを意味
し、この為、このグレードに属するものは自己消火性で
あるということができる。本発明の感圧接着剤及びシー
トは、上記のとおりの高い接着力、熱伝導性及び難燃性
を有する。この為、接着力、熱伝導性及び難燃性につい
て厳しい性能を要求する電子部品(例えばプラズマディ
スプレイパネル)と放熱体との固定の用途に特に有用で
ある。
【0023】
【実施例】以下において、実施例を用いて本発明をさら
に説明する。実施例において、特に」指示がない限り、
部及び百分率は質量を基準とする。 実施例1 (メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとして2
−エチルヘキシルアクリレート(日本触媒社製)100
部と、光開始剤としてイルガキュア651(2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン:チバ・スペシ
ャルティー・ケミカルズ社製)0.04部をガラス容器
中でよく混合し、窒素ガスにて溶存酸素を置換した後
に、低圧水銀ランプで数分間紫外線照射して部分重合さ
せ、粘度が1500cPの粘性液体(シロップ)を得
た。得られた組成物100部に対して極性モノマーとし
てアクリル酸(三菱化学社製)3部、架橋剤として1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)(新
中村化学社製のNK−エステル−A−HD(商品名))
0.08部、追加の光開始剤(イルガキュア651)
0.1部を加えて充分に攪拌した。さらに、熱伝導性フ
ィラーとして、平均粒径が80μmである酸化アルミニ
ウム(Al23、日本軽金属社製のA−21(商品
名))70部、難燃剤として、平均粒径が30μmであ
る水酸化アルミニウム(Al(OH)3、日本軽金属社
製のB−303(商品名))50部を加え、均一になる
まで攪拌した。この混合物を真空脱泡した後に、剥離処
理を施した50μm厚のポリエステルフィルムの上に1
mm厚となるように塗工し、重合を阻害する酸素を除去
するためにもう一枚の上記と同一のフィルムを被せ、両
面から低圧水銀ランプで約5分間照射し、熱伝導性難燃
性感圧接着シートを得た。
【0024】比較例1 平均粒径が80μmである酸化アルミニウム(Al
23、日本軽金属社製のA−21(商品名))の代わり
に、平均粒径が5μmである酸化アルミニウム(Al2
3、日本軽金属社製のA−31(商品名))を用いた
以外は、実施例1と同様にシートを製造した。
【0025】比較例2 平均粒径が80μmである酸化アルミニウム(Al
23、日本軽金属社製のA−21(商品名))の量を1
20部とし、平均粒径が30μmである水酸化アルミニ
ウム(Al(OH)3、日本軽金属社製のB−303
(商品名))を用いなかった以外は、実施例1と同様に
シートを製造した。
【0026】比較例3 平均粒径が80μmである酸化アルミニウム(Al
23、日本軽金属社製のA−21(商品名))を用い
ず、平均粒径が30μmである水酸化アルミニウム(A
l(OH)3、日本軽金属社製のB−303(商品
名))の量を150部とした以外は、実施例1と同様に
シートを製造した。
【0027】以下に各例の組成を示す。
【表1】
【0028】サンプルの試験法 1.接着力試験 上記の各例において得られたシートのステンレス板に対
する接着力をJISZ1541に基づいて測定した。但
し、放置時間は20分間とした。 2.熱伝導率試験 上記の各例において得られたシートを10mm以上とな
るまで積層して、約60mm×130mmの大きさに切
断し、このサンプルの熱伝導率を京都電子工業(株)製
迅速熱伝導率計QTM−D3を使用して測定した。 3.難燃性試験 得られたシートに対してUL94V規格に基づいた燃焼
試験を行い、難燃性を判定した。具体的には、試験内容
は以下のとおりである。13mm×125mmの大きさ
のサンプルの長辺が垂直になるように吊り下げて保持
し、1組5個のサンプルに対して、各サンプルにつき1
0秒の接炎を2回行い、残炎燃焼時間の合計、燃焼距離
などで下記の条件を満たすと「V−2」と分類される。 各サンプルの残炎燃焼時間:30秒以内 5個のサンプルの合計燃焼時間:250秒以内 クランプまで燃焼しない 2回目の接炎後の無炎燃焼時間:60秒以内 4.硬度試験 得られたシートを10mm厚以上になるように積層した
後に、高分子計器(株)製ゴム硬度計(JIS K62
53E型)を使用して測定した。
【0029】上記試験の結果を下記の表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】上記の結果から、本発明の感圧接着剤は従
来の接着剤と比較して、高い接着力と、優れた熱伝導率
及び難燃性を兼ね備えていることが判る。また、かかる
性能を得るために要求される熱伝導性フィラー及び難燃
剤の量は比較的に少量であるから、硬度の上昇は見られ
ず、柔軟なシートを得ることができることが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明では、熱伝導性及び難燃性を得る
ために、熱伝導性フィラー及び難燃剤等の充填剤を多量
に充填する必要がないので、タックがなくなり接着力が
大きく低下するといった問題がない。したがって、原則
として、粘着付与剤や可塑剤を添加する必要がない。充
填剤の量を少量にすることができるので、得られる感圧
接着剤のシートの柔軟性及び硬度を損なうことがない。
この為、貼り付け作業性がよく、また、放熱体の凹凸に
良好に追従できるので、密着性の低下による熱伝導特性
の低下への懸念は解消される。難燃剤として、ハロゲン
を含まないものを用いるので、環境や健康に対する負荷
が少ない。また、難燃剤として水和金属化合物を用いる
と、高機能感圧接着シートを安価で提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA10 AA18 AB01 BA02 CA04 CB01 CC02 FA08 4J040 DF021 DF031 DF061 DF091 HA136 JA09 JB09 KA03 KA36 LA03 LA06 LA08 NA20 5F036 AA01 BB21 BD21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステルモノマーを
    含むモノマーを重合してなるアクリル系ポリマー、熱伝
    導性を有しかつハロゲンを含まない難燃剤、及び、前記
    難燃剤の粒径よりも大きい粒径の熱伝導性フィラーを含
    有することを特徴とする熱伝導性難燃性感圧接着剤。
  2. 【請求項2】 前記難燃剤の粒径は1〜50μmであ
    り、かつ、前記熱伝導性フィラーの粒径は50〜120
    μmである、請求項1記載の熱伝導性難燃性感圧接着
    剤。
  3. 【請求項3】 前記難燃剤は前記アクリル系ポリマー1
    00質量部当たり40〜80質量部の量で含まれ、か
    つ、前記熱伝導性フィラーは前記アクリル系ポリマー1
    00質量部当たり40〜120質量部の量で含まれる、
    請求項1又は2記載の熱伝導性難燃性感圧接着剤。
  4. 【請求項4】 前記難燃剤は水酸化アルミニウムであ
    り、かつ、前記熱伝導性フィラーは酸化アルミニウムで
    ある、請求項1〜3のいずれか1項記載の熱伝導性難燃
    性感圧接着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の熱伝導性難燃性感圧
    接着剤をシート状に成形した熱伝導性難燃性感圧接着シ
    ート。
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Cited By (18)

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