JP2002293416A - 遠隔棚卸システム並びに同システム用店舗側端末装置および遠隔管理装置 - Google Patents

遠隔棚卸システム並びに同システム用店舗側端末装置および遠隔管理装置

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JP2002293416A
JP2002293416A JP2001095466A JP2001095466A JP2002293416A JP 2002293416 A JP2002293416 A JP 2002293416A JP 2001095466 A JP2001095466 A JP 2001095466A JP 2001095466 A JP2001095466 A JP 2001095466A JP 2002293416 A JP2002293416 A JP 2002293416A
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Naoyuki Sawazaki
直之 沢崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】商品の棚卸を売り場とは異なる別な場所で実行
できるようにして、売り場の要員を削減し、棚卸に伴う
経営上の負担を大幅に軽減する。 【解決手段】店舗に、棚卸対象商品を撮像する撮像手段
２０と、この撮像手段２０によって撮像された棚卸対象
商品の画像を遠隔管理装置５０へ送信する送信手段１１
とがそなえられるとともに、遠隔管理装置５０に、店舗
から画像を受信する受信手段５１と、この受信手段５１
によって受信された画像を表示する表示手段５３とがそ
なえられ、遠隔管理装置５０側における操作者が、表示
手段５３に表示された画像を参照しながら棚卸対象商品
の棚卸処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデパート，
コンビニエンスストア等の店舗の売り場における商品の
棚卸を、その売り場から離れた遠隔地で実行可能にし
た、するための遠隔棚卸システム、並びに、そのシステ
ムにおいて用いられる店舗側端末装置および遠隔管理装
置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、デパート，コンビニエンススト
ア等の店舗においては、売り場における商品の棚卸作業
が定期的に行なわれる。この棚卸作業に際しては、各商
品の数を計数してその数を確認したり、消費期限のある
商品（食品等）についてその消費期限をチェックしたり
している。
【０００３】この棚卸作業は、多数の店舗を配下にもつ
企業においてはその企業の基礎数値を得るための重要な
作業であり、また、多数の売り場をもつ大規模店舗にお
いては各商品の販売状況等を管理するための重要な作業
である。一方、食品などのように消費期限のある商品を
取り扱う小売業においては、賞味期限を過ぎた商品を確
実に廃棄することが、店舗の信用を維持するために必要
である。従って、棚卸作業により商品の消費期限をチェ
ックすることは極めて重要である。
【０００４】通常、棚卸作業は、デパート等では、閉店
後に、売り場に配属された店員等の手作業で行なわれる
ほか、コンビニエンスストア等の２４時間営業の店舗で
は、接客業務と並行して、店員等の手作業で行なわれ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、棚卸作
業は、商品の配置の乱れもあって多大な労力を要すると
ともに、閉店後や、来客数の少ない深夜に行なわれる夜
間作業を余儀なくされるため、棚卸作業要員の確保は経
営上の負担となっている。近年、棚卸作業のサイクルが
短くなってきていることもあり、経営者にとって、その
負担はさらに大きくなっている。また、棚卸作業は裏方
の仕事であると見なされ社員等からも疎まれがちであ
り、売り場に配属された人手（店員）は、できれば、接
客業務に当てることが望ましい。
【０００６】本発明は、このような状況に鑑み創案され
たもので、商品の棚卸を売り場とは異なる別な場所で実
行できるようにして、売り場の要員を削減し、棚卸に伴
う経営上の負担を大幅に軽減した、遠隔棚卸システム並
びに同システム用店舗側端末装置および遠隔管理装置を
提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の遠隔棚卸システム（請求項１）は、遠隔管
理装置から店舗における商品の棚卸を行なうシステムで
あって、該店舗に、棚卸対象商品を撮像する撮像手段
と、該撮像手段によって撮像された該棚卸対象商品の画
像を遠隔管理装置へ送信する送信手段とがそなえられる
とともに、該遠隔管理装置に、該店舗から前記画像を受
信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記
画像を表示する表示手段とがそなえられ、該遠隔管理装
置側における操作者が、該表示手段に表示された前記画
像を参照しながら該棚卸対象商品の棚卸処理を実行する
ことを特徴としている。
【０００８】このとき、該遠隔管理装置に、前記操作者
の指示を該店舗へ送信する送信手段をさらにそなえると
ともに、該店舗に、該遠隔管理装置から前記指示を受信
する受信手段をさらにそなえてもよい（請求項２）。ま
た、該店舗に、該受信手段によって受信された前記指示
に応じて該撮像手段を制御する撮像制御手段をさらにそ
なえてもよい（請求項３）。
【０００９】一方、本発明の遠隔棚卸システム用店舗側
端末装置（請求項４）は、撮像手段によって撮像された
棚卸対象商品の画像を該遠隔管理装置へ送信する送信手
段と、遠隔管理装置からの指示を受信する受信手段と、
該受信手段によって受信された前記指示に応じて該撮像
手段を制御する撮像制御手段とをそなえたことを特徴と
している。
【００１０】また、遠隔棚卸システム用遠隔管理装置
（請求項５）は、店舗から棚卸対象商品の画像を受信す
る受信手段と、該受信手段によって受信された前記画像
を表示する表示手段と、該棚卸対象商品の棚卸処理を実
行する操作者の指示を該店舗へ送信する送信手段とをそ
なえたことを特徴としている。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔１〕本発明の一実施形態の説明 〔１−１〕遠隔棚卸システムの基本的な機能構成の説明 まず、図１を参照しながら、本発明の一実施形態として
の遠隔棚卸システムの基本的な機能構成について説明す
る。図１はその基本的な機能構成を示すブロック図であ
り、この図１に示すように、本実施形態の遠隔棚卸シス
テム１００は、店舗側端末装置１０，撮像手段２０，操
作手段３０および遠隔管理装置５０をそなえて構成され
ている。これらのうち店舗側端末装置１０，撮像手段２
０および操作手段３０は、棚卸を行なうべき売り場のあ
る店舗側にそなえられる一方、遠隔管理装置５０は、売
り場とは異なる別な場所（遠隔地）において店舗側端末
装置１０と通信可能にそなえられ、この遠隔管理装置５
０から店舗における商品の棚卸が行なわれるようになっ
ている。
【００１２】撮像手段２０は、店舗における棚卸対象商
品を撮像するものであり、操作手段３０は、棚卸対象商
品の姿勢および位置を操作するものである。店舗側端末
装置１０は、後述するごとくパーソナルコンピュータ等
の計算機によって構成されるもので、送信手段１１，受
信手段１２，撮像制御手段１３，データベース１４，操
作制御手段１５および表示手段１６としての機能を有し
ている。
【００１３】ここで、送信手段１１は、撮像手段２０に
よって撮像された棚卸対象商品の画像を遠隔管理装置５
０へ送信するものであり、受信手段１２は、遠隔管理装
置５０からの指示を受信するものである。この指示は、
後述するように、遠隔管理装置５０側の操作者（棚卸要
員，棚卸作業者）によってなされたものである。また、
撮像制御手段１３は、受信手段１２によって受信された
指示に応じて、撮像手段２０を制御するものであり、同
様に、操作制御手段１５は、受信手段２０によって受信
された指示に応じて操作手段３０を制御するものであ
る。
【００１４】データベース１４は、商品名とその商品名
の商品の配置位置に関する情報（位置情報）との対応関
係を予め格納するものである。本実施形態では、受信手
段２０によって受信された、撮像制御手段１３に対する
撮像指示で商品名が指定されている場合、撮像制御手段
１３は、その商品名に対応する位置情報をデータベース
１４から読み出し、その位置情報に基づいて、指定され
た商品名の商品を撮像するように撮像手段２０を制御す
るように構成されている。
【００１５】表示手段１６は、受信手段２０によって受
信された遠隔管理装置５０からのマーク付き画像（後
述）を表示するものである。一方、遠隔管理装置５０
は、後述するごとくパーソナルコンピュータ等の計算機
によって構成されるもので、受信手段５１，送信手段５
２，表示手段５３，ポインティングデバイス５４，マー
ク付与手段５５および計数手段５６としての機能を有し
ている。
【００１６】ここで、受信手段５１は、店舗から撮像手
段２０によって得られた画像を受信するものであり、表
示手段５３は、受信手段５１によって受信された画像を
表示するものである。そして、遠隔管理装置５０側にお
ける操作者（棚卸要員，棚卸作業者）は、表示手段５３
に表示された画像を参照しながら、棚卸対象商品の棚卸
処理を実行するようになっている。また、送信手段５２
は、上述のように表示手段５３の表示を参照した操作者
が店舗側の店員等に対して何らかの指示を行ないたい場
合に、その指示を店舗側端末装置１０へ送信するもので
ある。
【００１７】ポインティングデバイス５４，マーク付与
手段５５および計数手段５６は、遠隔管理装置５０側の
操作者による棚卸作業を補助・支援するためのものであ
る。ポインティングデバイス５４は、表示手段５３に表
示された画像上の棚卸対象商品を一つずつ指定するもの
である。
【００１８】マーク付与手段５５は、ポインティングデ
バイス５４によって指定された棚卸対象商品の像に、所
定のマーク、もしくは、この所定のマークとは異なる特
別なマークのいずれか一方を選択的に切り替えて付与す
るものである。所定のマークと特別なマークとは、例え
ばポインティングデバイス５４の操作の仕方によって選
択的に切り替えられるようになっている。ここで、特別
なマークは、後述するごとく、ある特定の商品の像に対
して付与されるものとし、それ以外の商品の像に対して
は所定のマークを付与するものとする。
【００１９】計数手段５６は、ポインティングデバイス
５４の操作回数を計数することにより、マーク付与手段
５５によってマークを付与された商品の数を自動的に計
数するものである。そして、本実施形態では、マーク付
与手段５５によって特別なマークを付与されたマーク付
き画像は、送信手段５２により、操作者の指示とともに
店舗へ返送され、店舗側において、そのマーク付き画像
は、受信手段１２によって受信された後、前述した表示
手段１６で表示されるようになっている。そして、店舗
側における店員は、表示手段１６に表示されたマーク付
き画像を参照しながら、操作者の指示に応じた処理を実
行するようになっている。
【００２０】なお、店舗における撮像手段２０として
は、その店舗内に予め設置されている防犯カメラを用い
てもよい。また、遠隔管理装置５０としては、携帯型情
報処理端末を用いてもよく、さらに、遠隔管理装置５０
を、店舗の所在地に対して所定の時差を有する地域に配
置してもよい。
【００２１】また、本実施形態の遠隔棚卸システム１０
０では、店舗を利用する顧客の情報処理端末（顧客側情
報処理端末）７０が、店舗側端末装置１０（送信手段１
１および受信手段１２）と通信接続可能に構成されてい
る。そして、店舗側端末装置１０において、受信手段１
２が、顧客側情報処理端末７０から商品名を含む指示を
受信すると、撮像制御手段１３が、顧客の指示に応じ
て、その指示に含まれる商品名に対応する位置情報をデ
ータベース１４から読み出し、その位置情報に基づい
て、指定された商品名の商品を撮像するように撮像手段
２０を制御し、送信手段１１が、撮像手段２０によって
撮像された画像を顧客側情報処理端末７０へ返送するよ
うに構成されている。
【００２２】〔１−２〕遠隔棚卸システムの具体的な構
成の説明 次に、図２を参照しながら、上述のような機能構成を有
する本実施形態の遠隔棚卸システム１００の具体的な構
成について説明する。図２はその具体的な構成を示すブ
ロック図である。つまり、図２に示す遠隔棚卸システム
１００では、店舗側において制御用計算機１０Ａ，売り
場要員用計算機１０Ｂ，ＴＶカメラ２０Ａ，カメラ位置
決め装置２１Ａおよびマニピュレータ・ハンド３０Ａが
そなえられ、制御用計算機１０Ａおよび売り場要員用計
算機１０Ｂが、ＬＡＮ(Ｌocal Ａrea Ｎetwork)４０や
電話回線６０を介して、棚卸作業用計算機５０Ａや５０
Ｂに接続されている。
【００２３】なお、制御用計算機１０Ａ，ＴＶカメラ２
０Ａ，カメラ位置決め装置２１Ａおよびマニピュレータ
・ハンド３０Ａは、店舗の売り場に配備され、売り場要
員用計算機１０Ｂは、同じ売り場、もしくは、売り場裏
手の事務所や店員控室等に配備され、ＬＡＮ４０を介し
て制御用計算機１０Ａと通信可能に接続されている。
【００２４】また、制御用計算機１０Ａと売り場要員用
計算機１０Ｂとが上述した店舗側端末装置１０（図１参
照）としての機能を果たすものである。ここで、制御用
計算機１０Ａと売り場要員用計算機１０Ｂとを別体とし
ているが、一つの計算機（パーソナルコンピュータ等）
が計算機１０Ａおよび１０Ｂの両機能を果たすように構
成してもよい。
【００２５】ＴＶカメラ（ビデオカメラ）２０Ａは、上
述した撮像手段２０として機能するもので、ズーム機能
を有している。また、ＴＶカメラ２０Ａは、カメラ位置
決め装置２１Ａに装着され、このカメラ位置決め装置２
１Ａによって位置や姿勢（撮像方向）を調整されるよう
になっている。なお、カメラ位置決め装置２１Ａの具体
的な構成については、図４（Ａ）および図４（Ｂ）を参
照しながら後述する。マニピュレータ・ハンド３０Ａ
は、上述した操作手段３０として機能するもので、その
具体的な構成については、図５（Ａ）および図５（Ｂ）
を参照しながら後述する。
【００２６】制御用計算機１０Ａは、通信制御装置１１
Ａ，カメラ制御装置１３Ａ，モータドライバ１３ａ，商
品位置データベース１４Ａ，マニピュレータ・ハンド制
御装置１５Ａ，モータドライバ１５ａ，Ａ／Ｄ変換部１
７Ａ，画像メモリ１８Ａおよび画像圧縮装置１９Ａとし
ての機能を有するもので、実際には、画像キャプチャボ
ード，モータ制御ボード，ＬＡＮボード等を内蔵したパ
ーソナルコンピュータによって構成され、このパーソナ
ルコンピュータ上で所定のソフトウェア（プログラム）
を実行することで、各種機能が実現されるようになって
いる。
【００２７】通信制御装置１１Ａは、少なくとも上述し
た送信手段１１および受信手段１２として機能するもの
で、ＴＶカメラ２０Ａによって得られた画像（売り場画
像）を棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂに送信するほ
か、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂからの指示を受信
するものである。
【００２８】この通信制御装置１１Ａは、モデム１１ａ
および電話回線６０を介して棚卸作業用計算機５０Ａや
顧客側情報処理端末７０に通信接続されるほか、ＬＡＮ
４０を介して売り場要員用計算機１０Ｂや棚卸作業用計
算機５０Ｂに通信接続されるように構成されている。こ
こでは、制御用計算機１０Ａと電話回線６０との間にモ
デム１１ａが介装されているが、このモデム１１ａとし
ての機能を制御計算機１０Ａが内蔵していてもよい。
【００２９】カメラ制御装置１３Ａおよびモータドライ
バ１３ａは、上述した撮像制御手段１３として機能する
ものである。カメラ制御装置１３Ａは、外部からの指示
に応じて、ＴＶカメラ２０Ａに対し直接的にズーム指令
を出力することにより、ＴＶカメラ２０Ａのズーム動作
を制御する。また、カメラ制御装置１３Ａは、外部から
の指示に応じて、モータドライバ１３ａを介してカメラ
位置決め装置２１Ａの駆動モータ（図示略）に駆動指令
を出力するとともにカメラ位置決め装置２１Ａからの現
在位置情報を参照することにより、ＴＶカメラ２０Ａの
位置や姿勢（撮像方向）をフィードバック制御する。
【００３０】商品位置データベース１４Ａは、上述した
データベース１４に相当するものであり、上述した通
り、商品名とその商品名の商品の配置位置に関する位置
情報との対応関係を保持している。この商品位置データ
ベース１４Ａについては、図６を参照しながら後述す
る。
【００３１】マニピュレータ・ハンド制御装置１５Ａお
よびモータドライバ１３ａは、上述した操作制御手段１
５として機能するものである。マニピュレータ・ハンド
制御装置１５Ａは、外部からの指示に応じて、モータド
ライバ１５ａを介してマニピュレータ・ハンド３０Ａの
駆動モータ（図示略）に駆動指令を出力するとともにマ
ニピュレータ・ハンド３０Ａからの現在位置情報を参照
することにより、マニピュレータ・ハンド３０Ａの動作
をフィードバック制御するものである。これにより、マ
ニピュレータ・ハンド３０Ａによって、例えば対象商品
の位置や姿勢の変更操作が行なわれるようになってい
る。
【００３２】Ａ／Ｄ変換部１７Ａは、ＴＶカメラ２０Ａ
からのアナログ信号（撮像データ）をデジタル信号に変
換するものであり、画像メモリ１８Ａは、デジタル化さ
れた撮像データを一時的に保管するものであり、画像圧
縮装置１９Ａは、商品の画像（売り場画像）を送信する
際に、画像メモリ１８Ａに保管された撮像データを圧縮
するものである。
【００３３】なお、図１を参照しながら前述した、商品
名に応じてＴＶカメラ２０Ａの位置や姿勢（撮像方向）
を自動的に制御する機能も、制御用計算機１０Ａ上で所
定のソフトウェア（プログラム）を実行することによっ
て、カメラ制御装置１３Ａの機能として実現される。そ
の際、カメラ制御装置１３Ａは、図６を参照しながら後
述するごとく、外部からの指示によって指定された商品
名に対応する位置情報を商品位置データベース１４Ａか
ら読み出し、その位置情報に基づいて、ＴＶカメラ２０
Ａを制御することになる。
【００３４】売り場要員用計算機１０Ｂは、通信制御装
置１２Ｂ，ディスプレイ１６Ｂおよび画像伸張装置１９
Ｂとしての機能を有するもので、実際には、ＬＡＮボー
ド等を内蔵したパーソナルコンピュータによって構成さ
れ、このパーソナルコンピュータ上で所定のソフトウェ
ア（プログラム）を実行することで、各種機能が実現さ
れるようになっている。なお、図２中では、通信制御装
置１２Ｂおよび画像伸張装置１９Ｂは、売り場要員用計
算機１０Ｂの外部に示されているが、実際には売り場要
員用計算機１０Ｂに内蔵されている。また、売り場要員
用計算機１０Ｂとして、携帯情報機器，携帯電話などを
用いてもよい。
【００３５】通信制御装置１２Ｂは、少なくとも上述し
た受信手段１２として機能するもので、ＬＡＮ４０や電
話回線６０を介して制御用計算機１０Ａ，棚卸作業用計
算機５０Ａおよび５０Ｂに通信接続されるように構成さ
れ、制御用計算機１０Ａからの売り場画像のほか、棚卸
作業用計算機５０Ａ，５０Ｂからの指示（例えば売り場
要員補助要請）やマーク付き画像や計数結果を受信する
ものである。
【００３６】画像伸張装置１９Ｂは、制御用計算機１０
Ａや棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂから、圧縮された
状態で送信されてきた画像を伸張するものである。そし
て、ディスプレイ１６Ｂは、少なくとも上述した表示手
段１６として機能するもので、制御用計算機１０Ａから
の売り場画像のほか、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂ
からの指示やマーク付き画像や計数結果を表示し、売り
場要員である店員等に示すものである。
【００３７】一方、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂ
は、それぞれ、上述した遠隔管理装置５０として機能す
るもので、通信制御装置５１Ａ，５１Ｂ；ディスプレイ
５３Ａ，５３Ｂ；マウス５４Ａ，５４Ｂ；画像伸張装置
５７Ａ，５７Ｂおよび画像圧縮装置５８Ａ，５８Ｂを有
している。各棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂは、実際
には、ＬＡＮボード等を内蔵したパーソナルコンピュー
タによって構成され、このパーソナルコンピュータ上で
所定のソフトウェア（プログラム）を実行することで、
各種機能が実現されるようになっている。なお、図２中
では、通信制御装置５１Ａ，５１Ｂ；画像伸張装置５７
Ａ，５７Ｂおよび画像圧縮装置５８Ａ，５８Ｂは、いず
れも棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂの外部に示されて
いるが、実際には各棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂに
内蔵されている。
【００３８】通信制御装置５１Ａおよび５１Ｂは、いず
れも、少なくとも上述した受信手段５１および送信手段
５２として機能するもので、通信制御装置５１Ａからの
画像を受信したり、棚卸要員による指示やマーク付き画
像や計数結果を制御用計算機１０Ａまたは売り場要員用
計算機１０Ｂに送信したりするものである。
【００３９】ここで、通信制御装置５１Ａは、モデム５
１ａや電話回線６０などを介して制御用計算機１０Ａや
売り場要員用計算機１０Ｂに通信接続されるように構成
されるほか、通信制御装置５１Ｂは、ＬＡＮ４０を介し
て制御用計算機１０Ａや売り場要員用計算機１０Ｂに通
信接続されるように構成されている。なお、モデム５１
ａとしての機能を、棚卸作業用計算機５０Ａが内蔵して
いてもよい。
【００４０】画像伸張装置５７Ａおよび５７Ｂは、それ
ぞれ、制御用計算機１０Ａから、圧縮された状態で送信
されてきた画像（売り場画像）を伸張するものである。
そして、ディスプレイ５３Ａおよび５３Ｂは、いずれ
も、少なくとも上述した表示手段５３として機能するも
のであり、制御用計算機１０Ａからの売り場画像を表示
し、棚卸要員（操作者，棚卸作業者）に示すものであ
る。
【００４１】ディスプレイ５３Ａ，５３Ｂにおいて売り
場画像表示を参照した棚卸要員は、後述するごとくマウ
ス５４Ａおよび５４Ｂを操作して商品の計数を行なうほ
か、各商品の消費期限の確認を行なう。また、棚卸要員
は、必要に応じて、後述するような各種指示を、棚卸作
業用計算機５０Ａ，５０Ｂから制御用計算機１０Ａや売
り場要員用計算機１０Ｂに送信する。
【００４２】マウス５４Ａおよび５４Ｂは、いずれも、
棚卸要員によって操作され、上述したポインティングデ
バイス５４として機能するもので、ディスプレイ５３
Ａ，５３Ｂに表示された画像上の棚卸対象商品の像をク
ッリクして一つずつ指定するものである。また、棚卸作
業用計算機５０Ａおよび５０Ｂは、それぞれ、上述した
マーク付与手段５５や計数手段５６による作業補助機能
を、所定のソフトウェア（プログラム）を実行すること
によって実現するようになっている。
【００４３】その際、マーク付与手段５５は、前述した
通り、マウス５４Ａ，５４Ｂによって指定された棚卸対
象商品の像に、所定のマークあるいは特別なマークのい
ずれか一方を選択的に切り替えて付与するものである。
例えば、対象像にカーソルを合わせて、１回だけクリッ
クした場合には所定のマーク、ダブルクリックした場合
には特別なマークを付与する。ここで、所定のマーク
は、棚卸要員が商品を計数する際に計数済みの商品を画
像上で明確化するために付与され、特別なマークは、特
定の商品を画像上で明確化するために付与される。な
お、所定のマークや特別なマークの具体例については、
図７を参照しながら後述する。
【００４４】計数手段５６は、マウス５４Ａ，５４Ｂの
操作回数（クリック回数）を計数することにより、商品
の数を自動的に計数するものである。マーク付与手段５
５によって特別なマークを付与されたマーク付き画像
は、後述するごとく、棚卸要員の指示（売り場要員補助
要請）とともに、通信制御装置５１Ａ，５１Ｂを通じて
売り場要員用計算機１０Ｂに返送することができるよう
になっている。画像圧縮装置５８Ａ，５８Ｂは、上述の
ようにマーク付き画像を送信する際に、そのマーク付き
画像を圧縮するものである。
【００４５】なお、棚卸作業用計算機５０Ａや５０Ｂか
ら制御用計算機１０Ａへ送信される指示としては、例え
ば、撮像対象商品の商品名，ＴＶカメラ２０Ａに対する
撮像状態の変更指示，マニピュレータ・ハンド３０Ａに
対する商品の移動操作指示などがある。
【００４６】棚卸要員が、所望の商品の画像をディスプ
レイ５３Ａ，５３Ｂに表示させたい場合、その商品名を
制御用計算機１０Ａに送信する。その商品名に応じて、
上述したカメラ制御装置１３Ａが、ＴＶカメラ２０Ａに
よってその商品の売り場画像を撮像させ、撮像された売
り場画像が、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂに送信さ
れディスプレイ５３Ａ，５３Ｂで表示される。
【００４７】また、棚卸要員が、ディスプレイ５３Ａ，
５３Ｂで現在表示されている画像を参照し、消費期限が
見難い等の理由により、ＴＶカメラ２０Ａによる撮像状
態（ズーム，撮像方向等）の変更を望む場合、その撮像
状態の変更指示を制御用計算機１０Ａに送信する。その
指示に応じて、上述したカメラ制御装置１３Ａが、ＴＶ
カメラ２０Ａのズーム動作を制御したり、カメラ位置決
め装置２１Ａを介してＶカメラ２０Ａの位置や姿勢を制
御したりする。つまり、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０
Ｂから、ＴＶカメラ２０Ａによる撮像状態を遠隔制御す
ることができるようになっている。
【００４８】さらに、棚卸要員が、ディスプレイ５３
Ａ，５３Ｂで現在表示されている画像を参照し、消費期
限が見えない等の理由により、商品の配置状態の変更を
望む場合、その配置状態の変更指示を制御用計算機１０
Ａに送信する。その指示に応じて、上述したマニピュレ
ータ・ハンド制御装置１５Ａが、マニピュレータ・ハン
ド３０Ａの動作を制御し、所望商品の位置や姿勢が変更
される。つまり、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂか
ら、マニピュレータ・ハンド３０Ａの動作を遠隔制御す
ることができるようになっている。
【００４９】また、棚卸作業用計算機５０Ａや５０Ｂか
ら売り場要員用計算機１０Ｂへ送信される指示として
は、売り場要員補助要請や、商品の計数結果などがあ
る。売り場要員補助要請は、遠隔地に居る棚卸要員では
対処できない作業（遠隔操作では行なえない作業）を、
売り場要員に対して要請するための指示である。
【００５０】例えば、マニピュレータ・ハンド３０Ａの
遠隔操作により商品の配置状態を変更することができな
かった場合や、最初からマニピュレータ・ハンド３０Ａ
が店舗側にそなえられていない場合、所望商品の配置変
更を要請する。また、ディスプレイ５３Ａ，５３Ｂ上で
消費期限が見えない場合、所望商品の配置変更を依頼す
る代わりに、その所望商品の消費期限の確認を売り場要
員に要請してもよい。さらに、消費期限切れの商品の存
在が確認された場合、その商品の廃棄を売り場要員に依
頼する。さらに、客の手によって棚卸対象商品の場所が
移動している等の理由により商品の計数が困難である場
合、その商品の計数もしくは配置変更を売り場要員に要
請する。
【００５１】その際、棚卸要員は、操作すべき商品もし
くは廃棄すべき商品の像に、マーク付与手段５５によっ
て特別なマークを付与したマーク付き画像を、売り場要
員補助要請とともに売り場要員用計算機１０Ｂに送信す
る。売り場要員は、マーク付き画像および売り場要員補
助要請をディスプレイ１６Ｂ上で確認すると、特別なマ
ークを付与された所望商品に対し、売り場要員補助要請
に応じた処理（配置変更，消費期限の確認，廃棄など）
を実行する。なお、遠隔管理装置５０として、棚卸作業
用計算機５０Ａ，５０Ｂに代え、図３を参照しながら後
述するような携帯情報機器（あるいは携帯電話）５０Ｃ
を用いることもできる。
【００５２】〔１−３〕遠隔棚卸システムの配置態様の
説明 次に、図３を参照しながら、図２に示した遠隔棚卸シス
テム１００の、具体的な配置態様を説明する。図３はそ
の具体的な配置態様を説明するための模式図である。遠
隔棚卸システム１００を成す、ＴＶカメラ２０Ａや棚卸
作業用計算機５０Ａ，５０Ｂは、具体的には、例えば図
３に示すように配置される。なお、図３中、既述の符号
と同一の符号は同一もしくはほぼ同一の部分を示してい
るので、その詳細な説明は省略する。
【００５３】コンビニエンスストアのごとく多数の店舗
をチェーン展開している企業や、多数の売り場をもつデ
パート等の大規模店舗においては、各店舗（各フロア）
の売り場毎に、ＴＶカメラ２０Ａとともにカメラ位置決
め装置２１Ａ，制御用計算機１０Ａ（図３では図示略）
および売り場要員用計算機１０Ｂ（図３では図示略）を
設置する。
【００５４】そして、ＴＶカメラ２０Ａによって撮像さ
れた、各売り場における商品棚８０の商品（棚卸対象商
品）８１の像は、制御用計算機１０Ａ，電話回線６０，
ＬＡＮ４０等を介して、前述した棚卸作業用計算機５０
Ａ，５０Ｂもしくは後述する携帯情報機器５０Ｃに伝送
され、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂもしくは携帯情
報機器５０Ｃにおいて、商品の棚卸が集中的に行なう。
【００５５】ここで、棚卸作業用計算機５０Ｂは、例え
ば本店内の事務所に設置され、本店の各フロアの制御用
計算機１０ＡとＬＡＮ４０を介して通信可能に接続され
るとともに、支店の制御用計算機１０Ａとも電話回線６
０を介して通信可能に接続されている。
【００５６】この棚卸作業用計算機５０Ｂは、モデム５
１ｂを介して、パートタイマ等によって所持される、携
帯電話等の携帯情報機器（携帯型情報処理端末，遠隔管
理装置）５０Ｃと通信可能になっており、ＴＶカメラ２
０Ａからの画像を携帯情報機器５０Ｃへ送信したり、形
態情報機器５０Ｃからの各種指示や画像等を受信したり
することができる。この携帯情報機器５０Ｃは、ディス
プレイ（表示手段）５３Ｃを有し、棚卸作業用計算機５
０Ａ，５０Ｂと同様の機能を果たすもので、携帯情報機
器５０Ｃからも商品の遠隔棚卸作業を行なうことができ
るようになっている。
【００５７】この携帯情報機器５０Ｃにも、当然、上述
した受信手段５１および送信手段５２としての機能がそ
なえられるほか、必要に応じて、ポインティングデバイ
ス５４と、マーク付与手段５５および計数手段５６とし
ての機能とがそなえられる。さらに、棚卸作業用計算機
５０Ａは、例えば、店舗の所在地に対して所定の時差を
有する地域、即ち海外における海外事務所等に配置さ
れ、海外事務所の社員やパートタイマが、棚卸要員とし
て棚卸作業用計算機５０Ａを操作するものとする。
【００５８】棚卸作業者は、棚卸作業用計算機５０Ａ，
５０Ｂあるいは携帯情報機器５０Ｃを用いて、必要な時
に所望の売り場画像を取得し、ディスプレイ５３Ａ，５
３Ｂまたは５３Ｃに表示された売り場画像を参照しなが
ら、その画像上の商品を計数したり、各商品の消費期限
を確認したりする。その際、客の手によって商品の配置
場所が変わっている等の理由で計数や商品期限確認の難
いものについては、その旨を売り場の店員に連絡し、店
員は、そのような商品についての棚卸作業のみを実行す
るものとする。
【００５９】このように、本実施形態の遠隔棚卸システ
ム１００によれば、商品の棚卸を売り場とは異なる別な
場所（遠隔地）で実行でき、例えば、デパート等の各フ
ロアの売り場の画像や、遠隔地にある店舗の売り場の画
像を本店の事務所等の棚卸作業用計算機５０Ｂに送信
し、各地の売り場における棚卸を１箇所で集中的に行な
い、オンデマンドで商品の計数，消費期限のチェック等
の棚卸作業を行なうことが可能になる。従って、売り場
の要員が削減され、棚卸に伴う経営上の負担が大幅に軽
減される。
【００６０】このとき、棚卸作業者は、必要に応じて、
店舗に対する指示を棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂあ
るいは携帯情報機器５０Ｃから店舗（売り場要員用計算
機１０Ｂ）へ送信することにより、店員等に対し、上述
したような指示行なうことができる。従って、店舗から
の画像だけでは棚卸作業に限界がある場合には、遠隔地
からでは行なえない作業だけを店舗側の要員に要請しな
がら、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂあるいは携帯情
報機器５０Ｃを用いて棚卸作業を確実に行なうことがで
きる。
【００６１】特に、通信手段として電話回線６０を利用
すれば、棚卸作業をパートタイマに依頼することも可能
である。例えば、依頼側は、電話等によりパートタイマ
に棚卸作業（商品計数）を依頼する。パートタイマは、
その後、電話回線６０を介して、棚卸作業用計算機５０
Ａあるいは携帯情報機器５０Ｃとして機能する端末装置
（携帯電話等を含む）を、売り場における制御用計算機
１０Ａに接続することにより、依頼された売り場の画像
を取得し、その売り場画像を参照しながら棚卸作業を行
なうことができる。従って、棚卸のためのパートタイマ
を容易に獲得でき、社員や店員を棚卸要員とする必要が
なくなり、棚卸作業の大幅なコストダウンを実現するこ
とができる。
【００６２】また、世界規模で店舗をチェーン展開して
いる場合には、上述のごとく棚卸作業用計算機５０Ａを
店舗の所在地に対して所定の時差を有する地域に配置す
ることにより、棚卸要員を時差のある地域の社員やパー
トタイマに依頼することが可能になる。つまり、店舗側
が夜間の時に昼間である地域の社員やパートタイマによ
って、その店舗の棚卸作業を行なうことが可能になる。
従って、夜間に行なわれていた棚卸作業の人件費を大幅
に削減することが可能になる。また、より人件費の安い
地域や国の人材を棚卸要員として採用できるので、さら
なるコストダウンを実現することができる。
【００６３】〔１−４〕撮像手段の具体的な構成の説明 次に、図４（Ａ）および図４（Ｂ）を参照しながら、本
実施形態の遠隔棚卸システム１００（店舗側）にそなえ
られるＴＶカメラ２０Ａおよびカメラ位置決め装置２１
Ａの具体的な構成について説明する。図４（Ａ）および
図４（Ｂ）は、いずれも、その具体的な構成を模式的に
示す斜視図である。
【００６４】図４（Ａ）に示す例では、ズーム機能を有
するＴＶカメラ２０Ａが、カメラ位置決め装置２１Ａと
してのパン・チルト台２１ａに装着されており、このパ
ン・チルト台２１ａの動作が、カメラ制御装置１３Ａお
よびモータドライバ１３ａによって制御され、売り場画
像を撮影するＴＶカメラ２０Ａの位置や方向が遠隔制御
される。
【００６５】なお、ＴＶカメラ２０Ａのズーム動作は、
前述したカメラ制御装置１３Ａによって直接的に制御さ
れる。図４（Ａ）に示すようなＴＶカメラ２０Ａとして
は、店舗において既設の防犯カメラ等を用いてもよい
し、また、本実施形態の遠隔棚卸システム１００用に新
たに設置したＴＶカメラ２０Ａを、防犯カメラとして用
いてもよい。
【００６６】一方、図４（Ｂ）に示す例では、カメラ位
置決め装置２１Ａが、商品棚８０に装備された、直動レ
ール（ねじ軸）２２ａ，２２ｂ，２２ｃと摺動部材（ナ
ット部材）２３ａ，２３ｂ，２３ｃとから構成されてい
る。直動レール２２ａ，２２ｂは、それぞれ、商品棚８
０の上下枠に沿って水平に且つ互いに平行になるように
配置されている。これらの直動レール２２ａ，２２ｂに
は、それぞれ摺動部材２３ａ，２３ｂが螺設されてい
る。また、摺動部材２３ａと２３ｂとの間には、直動レ
ール（ねじ軸）２２ｃが、直動レール２２ａ，２２ｂと
直交するように懸架されており、この直動レール２２ｃ
にも、摺動部材（ナット部材）２３ｃが螺設されてい
る。この摺動部材２３ｃに、ＴＶカメラ２０Ａが装着さ
れている。なお、ＴＶカメラ２０Ａは、摺動部材２３ｃ
上で、図示しない駆動モータにより図中θ方向に回転駆
動される。
【００６７】そして、直動レール２２ａ，２２ｂ，２２
ｃは、図示しない駆動モータにより回転駆動されるよう
になっており、直動レール２２ａ，２２ｂを同期させて
回転駆動することで、摺動部材２３ａ，２３ｂ，２３
ｃ，直動レール２２ｃおよびＴＶカメラ２０Ａが一体的
に水平方向（図中Ｘ方向）へ移動する。また、直動レー
ル２２ｃを回転駆動することで、摺動部材２３ｃおよび
ＴＶカメラ２０Ａが一体的に直動レール２２ｃに沿って
図中Ｙ方向へ移動する。
【００６８】従って、直動レール２２ａ，２２ｂ，２２
ｃやＴＶカメラ２０Ａを回転駆動する各種駆動モータの
動作を、カメラ制御装置１３Ａおよびモータドライバ１
３ａによって制御することで、棚卸対象商品を撮影する
ＴＶカメラ２０Ａの位置や方向が遠隔制御される。
【００６９】このように、本実施形態では、棚卸作業者
は、必要に応じて、指示を棚卸作業用計算機５０Ａ，５
０Ｂあるいは携帯情報機器５０Ｃから店舗（制御用計算
機１０Ａ）へ送信することにより、カメラ制御装置１３
Ａ，モータドライバ１３ａおよびカメラ位置決め装置２
１Ａを介して、ＴＶカメラ２０Ａによる商品の撮像状態
を遠隔操作したり、所望の商品を撮像するようにＴＶカ
メラ２０Ａを遠隔操作したりすることができる。
【００７０】従って、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂ
や携帯情報機器５０Ｃにおいて、店舗側から様々な画像
を取り寄せることが可能になり、計数ミス等が削減さ
れ、店舗側からの画像に基づいて、より信頼性の高い棚
卸作業を行なうことができる。なお、ＴＶカメラ２０Ａ
として既設の防犯カメラを用いることにより、低コスト
で遠隔棚卸システム１００を構築することができる。
【００７１】〔１−５〕操作手段の具体的な構成の説明 次に、図５（Ａ）および図５（Ｂ）を参照しながら、本
実施形態の遠隔棚卸システム１００（店舗側）にそなえ
られるマニピュレータ・ハンド３０Ａの具体的な構成に
ついて説明する。図５（Ａ）はその全体構成を模式的に
示す斜視図、図５（Ｂ）は図５（Ａ）の要部を拡大して
示す斜視図である。なお、図中、既述の符号と同一の符
号は同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、そ
の詳細な説明は省略する。
【００７２】図５（Ａ）に示すように、本実施形態のマ
ニピュレータ・ハンド３０Ａは、図４（Ｂ）を参照して
説明した、直動レール２２ａ〜２２ｃおよび摺動部材２
３ａ〜２３ｃから成るカメラ位置決め装置２１Ａを用い
て構成されている。そして、ＴＶカメラ２０Ａを装着さ
れた摺動部材２３ｃには、さらに、マニピュレータ・ハ
ンド３０Ａの先端部分が取り付けられている。
【００７３】マニピュレータ・ハンド３０Ａの先端部分
は、図５（Ｂ）に示すように、関節部３１〜３４，アー
ム３５ａ〜３５ｃおよび把持機構３６から構成されてい
る。関節部３１は、上述した摺動部材２３ｃに取り付け
られ、図示しない駆動モータによりアーム３５ａをθ1
方向に回転させるものである。関節部３２は、アーム３
５ａの先端に取り付けられ、図示しない駆動モータによ
りアーム３５ｂをθ2方向に回転させるものである。以
下同様に、関節部３３は、アーム３５ｂの先端に取り付
けられ、図示しない駆動モータによりアーム３５ｃをθ
3方向に回転させるものであり、関節部３４は、アーム
３５ｃの先端に取り付けられ、図示しない駆動モータに
より把持機構３６の全体をθ4方向に回転させるもので
ある。
【００７４】そして、把持機構３６は、商品棚８０にお
ける商品８１を直接把持する一対のフィンガ部材３６
ａ，３６ｂを有して構成され、これらのフィンガ部材３
６ａ，３６ｂは、図示しない駆動モータにより開閉駆動
されるようになっている。従って、直動レール２２ａ〜
２２ｃやマニピュレータ・ハンド３０Ａの先端部分にお
ける各種駆動モータの動作を、マニピュレータ・ハンド
制御装置１５Ａおよびモータドライバ１５ａによって制
御することで、マニピュレータ・ハンド３０Ａ（把持機
構３６）による商品８１の把持動作や移動動作が遠隔制
御される。
【００７５】このとき、マニピュレータ・ハンド３０Ａ
とＴＶカメラ２０Ａとが近接して設けられているので、
遠隔地における棚卸作業者は、ＴＶカメラ２０Ａによっ
て撮像された画像により、マニピュレータ・ハンド３０
Ａの先端部分（特に把持機構３６）と対象商品との関係
を視認しながら、マニピュレータ・ハンド３０Ａを確実
に遠隔操作することが可能になる。
【００７６】このように、本実施形態では、棚卸作業者
は、必要に応じて、指示を棚卸作業用計算機５０Ａ，５
０Ｂあるいは携帯情報機器５０Ｃから店舗（制御用計算
機１０Ａ）へ送信することにより、マニピュレータ・ハ
ンド制御装置１５Ａ，モータドライバ１５ａおよびマニ
ピュレータ・ハンド３０Ａを用いて、商品８０の位置や
姿勢を遠隔操作することができる。
【００７７】従って、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂ
や携帯情報機器５０Ｃのディスプレイ５３Ａ〜５３Ｃ上
で、棚卸対象商品が他の商品の陰に隠れて物理的に見え
ない場合、マニピュレータ・ハンド３０Ａを遠隔制御し
て他の商品を移動させ、棚卸対象商品をディスプレイ５
３Ａ〜５３Ｃ上で見えるようにすることができる。ま
た、ディスプレイ５３Ａ〜５３Ｃ上で棚卸対象商品の外
面に記載された消費期限等の情報が見えない場合、マニ
ピュレータ・ハンド３０Ａを遠隔制御してその棚卸対象
商品の姿勢を変え、その情報をディスプレイ５３Ａ〜５
３Ｃ上で見えるようにすることができる。
【００７８】これにより、店舗側の要員（店員等）の手
を煩わせることなく、画像に基づく棚卸作業（特に生鮮
食料品の消費期限等の管理）をより確実に行なうことが
できる。なお、マニピュレータの自由度は、一般的には
４〜５自由度必要であるが、ハンドリングする商品によ
っては、より自由度の少ない簡便な機構で実現できる。
【００７９】〔１−６〕商品位置データベースの説明 次に、図６を参照しながら、本実施形態の遠隔棚卸シス
テム１００（制御用計算機１０Ａ）における商品位置デ
ータベース１４Ａについて説明する。図６に示すよう
に、本実施形態の商品位置データベース１４Ａには、売
り場に置かれている商品の商品名と、その商品の売り場
を撮像するときのカメラ位置とが対応付けられて、予め
保管されている。
【００８０】つまり、商品位置データベース１４Ａに
は、商品の配置位置に関する情報（位置情報）として、
ＴＶカメラ２０Ａの位置や姿勢（方向）が登録されてい
る。ＴＶカメラ２０Ａを、登録された位置に配置すると
ともに、登録された姿勢にしてから、ＴＶカメラ２０Ａ
により撮像を行なうと、自動的に、その位置・姿勢に対
応付けられた商品が撮像されるようになっている。な
お、売り場内にＴＶカメラ２０Ａが複数台配置されてい
る場合には、どのＴＶカメラ２０Ａを使用するかについ
ての情報も、ＴＶカメラ２０Ａの位置・方向情報ととも
に、商品名に対応付けられて、商品位置データベース１
４Ａに登録される。
【００８１】このように、商品名とその商品名を撮像す
るためのＴＶカメラ２０Ａの位置・姿勢情報（商品の配
置位置情報）との対応関係を店舗側の商品位置データベ
ース１４Ａに予め登録しておくことにより、売り場のレ
イアウト等についての知識のない棚卸作業者であって
も、棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂあるいは携帯情報
機器５０Ｃから商品名を指定して制御用計算機１０Ａ
（カメラ制御装置１３Ａ）へ撮像指示を行なうだけで、
所望の商品の売り場画像を取得することができる。従っ
て、棚卸作業の効率化およびコストダウンを実現するこ
とができる。
【００８２】また、本実施形態では、図１や図２に示し
たように、店舗を利用する顧客の情報処理端末７０が、
電話回線６０等を介して店舗側の制御用計算機１０Ａと
を通信接続可能に構成されており、顧客は、商品名を指
定するだけで、上述した商品位置データベース１４Ａお
よびカメラ制御装置１３Ａの機能により、その商品名の
商品の売り場画像を取得して情報処理端末７０で見るこ
とができる。従って、顧客は、店舗へ出向く前に、購入
希望商品がその店舗に有るか否かを確認することがで
き、顧客に対する新たなるサービスを提供することがで
きる。
【００８３】〔１−７〕遠隔管理装置の作業補助機能の
説明 次に、図７を参照しながら、本実施形態の遠隔棚卸シス
テム１００（棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂあるいは
携帯情報機器５０Ｃ）における作業補助機能について説
明する。本実施形態の棚卸作業用計算機５０Ａ，５０Ｂ
においては、棚卸作業者が、ディスプレイ５３Ａ，５３
Ｂを参照しながら棚卸作業（商品の計数および消費期限
のチェック）を行なう際、上述したマーク付与手段５
５，計数手段５６およびマウス５４Ａ，５４Ｂが利用さ
れる。
【００８４】つまり、図７に示すように、商品の計数時
に、棚卸作業者は、棚卸対象商品の像に、マウス５４
Ａ，５４Ｂを操作してカーソルＣを合わせてクリックす
ると、マーク付与手段５５によって、その像（クリック
された位置）に所定のマークＭ１（星形）が付与され
る。棚卸作業者は、このような操作を繰り返し行ない、
棚卸対象商品に所定のマークＭ１を付与していくと、計
数手段５６によってクリック回数が計数され棚卸対象商
品の数が自動的に計数される。上述のようなマークＭ１
を付与することにより、計数済みの商品をディスプレイ
５３Ａ，５３Ｂ上で明確化することができる。
【００８５】一方、棚卸作業者は、ディスプレイ５３
Ａ，５３Ｂ上で消費期限（賞味期限）の切れた商品を見
つけた場合には、その商品の像に、マウス５４Ａ，５４
Ｂを操作してカーソルＣを合わせて所定の操作（例えば
ダブルクリック）を行なうと、マーク付与手段５５によ
って、その像に、前述したマークＭ１とは異なる、特別
なマークＭ２（十字形）が付与される。上述のようなマ
ークＭ２を付与することにより、消費期限切れの商品等
の特定商品をディスプレイ５３Ａ，５３Ｂ上で明確化す
ることができる。
【００８６】このように、棚卸作業者は、ディスプレイ
５３Ａ，５３Ｂ上で所定のマークＭ１の付与状態を参照
・確認しながら、棚卸対象商品の計数を正確に行なうこ
とができる。その際、棚卸対象商品の計数を自動的に行
なうことが可能になり、棚卸対象商品の計数をより正確
に行なうことが可能になる。また、消費期限切れ商品等
の特定商品には、特別なマークＭ２が付与されるので、
棚卸作業者は、その特定商品と他の商品とをディスプレ
イ５３Ａ，５３Ｂ上で明確に区別することができる。
【００８７】そして、上述のように特別なマークＭ２を
付与したマーク付き画像（付加情報付き画像）を、棚卸
作業用計算機５０Ａ，５０Ｂから店舗側の売り場要員用
計算機１０Ｂへ返送することにより、店舗側の店員に対
して、最小限かつ的確な対応（消費期限切れ商品の廃棄
等）を依頼することが可能になる。従って、棚卸作業の
さらなる効率化およびコストダウンを実現することがで
きる。なお、ポインティングデバイス５４，マーク付与
手段５５および計数手段５６を携帯情報機器５０Ｃにそ
なえることにより、この携帯情報機器５０Ｃによって
も、上述と同様の作用効果を得ることができる。
【００８８】〔２〕その他 なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。例えば、上述した実施形態では、
店舗側端末装置１０（制御用計算機１０Ａや売り場要員
用計算機１０Ｂ）と遠隔管理装置５０（棚卸作業用計算
機５０Ａ，５０Ｂや携帯情報機器５０Ｃ）との間を、Ｌ
ＡＮ４０や電話回線６０により通信可能に接続している
が、本発明は、これに限定されるものではなく、インタ
ーネット，イントラネット，専用線等の種々のネットワ
ークを用いて接続してもよい。
【００８９】また、上述した実施形態では、ポインティ
ングデバイスとしてマウスを用いているが、本発明は、
これに限定されるものではなく、トラックボール，トラ
ックパッド，タブレット，ペンデバイス（スタイラスペ
ン），ジョイスティック等のポインティングデバイスを
用いてもよい。
【００９０】〔３〕付記 （付記１） 遠隔管理装置から店舗における商品の棚卸
を行なう遠隔棚卸システムであって、該店舗に、棚卸対
象商品を撮像する撮像手段と、該撮像手段によって撮像
された該棚卸対象商品の画像を該遠隔管理装置へ送信す
る送信手段とがそなえられるとともに、該遠隔管理装置
に、該店舗から前記画像を受信する受信手段と、該受信
手段によって受信された前記画像を表示する表示手段と
がそなえられ、該遠隔管理装置側における操作者が、該
表示手段に表示された前記画像を参照しながら、該棚卸
対象商品の棚卸処理を実行することを特徴とする、遠隔
棚卸システム。
【００９１】（付記２） 該遠隔管理装置に、前記操作
者の指示を該店舗へ送信する送信手段がさらにそなえら
れるとともに、該店舗に、該遠隔管理装置から前記指示
を受信する受信手段がさらにそなえられたことを特徴と
する、付記１記載の遠隔棚卸システム。 （付記３） 該店舗に、該受信手段によって受信された
前記指示に応じて、該撮像手段を制御する撮像制御手段
がさらにそなえられたことを特徴とする、付記２記載の
遠隔棚卸システム。
【００９２】（付記４） 該店舗に、該棚卸対象商品の
姿勢および位置を操作する操作手段と、該受信手段によ
って受信された前記指示に応じて該操作手段を制御する
操作制御手段とがさらにそなえられたことを特徴とす
る、付記２または付記３に記載の遠隔棚卸システム。
【００９３】（付記５） 該店舗に、商品名とその商品
名の商品の配置位置に関する情報との対応関係を予め格
納するデータベースがさらにそなえられ、該撮像制御手
段が、該受信手段によって受信された前記指示に応じ
て、その指示に含まれる商品名に対応する情報を該デー
タベースから読み出し、その情報に基づいて当該商品名
の商品を撮像するように該撮像手段を制御することを特
徴とする、付記２〜付記４のいずれか一つに記載の遠隔
棚卸システム。
【００９４】（付記６） 該遠隔管理装置に、該表示手
段に表示された前記画像上の棚卸対象商品を一つずつ指
定するポインティングデバイスと、該ポインティングデ
バイスによって指定された該棚卸対象商品の像に所定の
マークを付与するマーク付与手段とがさらにそなえられ
たことを特徴とする、付記１〜付記４のいずれか一つに
記載の遠隔棚卸システム。
【００９５】（付記７） 該遠隔管理装置に、該マーク
付与手段によって該マークを付与された商品の数を自動
的に計数する計数手段がさらにそなえられたことを特徴
とする、付記６記載の遠隔棚卸システム。 （付記８） 該遠隔管理装置に、該表示手段に表示され
た前記画像上の特定商品を指定するポインティングデバ
イスと、該ポインティングデバイスによって指定された
該特定商品の像に特別なマークを付与するマーク付与手
段とがさらにそなえられたことを特徴とする、付記２〜
付記４のいずれか一つに記載の遠隔棚卸システム。
【００９６】（付記９） 該遠隔管理装置の該送信手段
が、該マーク付与手段によって該特別なマークを付与さ
れたマーク付き画像を、前記操作者の指示とともに該店
舗へ返送し、該店舗に、該受信手段によって受信された
前記マーク付き画像を表示する表示手段がさらにそなえ
られ、該店舗側における店員が、該表示手段に表示され
た前記マーク付き画像を参照しながら、前記操作者の指
示に応じた処理を実行することを特徴とする、付記８記
載の遠隔棚卸システム。
【００９７】（付記１０） 該撮像手段として、該店舗
内に予め設置されている防犯カメラが用いられることを
特徴とする、付記１〜付記９のいずれか一つに記載の遠
隔棚卸システム。 （付記１１） 該遠隔管理装置が、前記操作者によって
所持される携帯型の情報処理端末であることを特徴とす
る、付記１〜付記１０のいずれか一つに記載の遠隔棚卸
システム。 （付記１２） 該遠隔管理装置が、該店舗の所在地に対
して所定の時差を有する地域に配置されることを特徴と
する、付記１〜付記１１のいずれか一つに記載の遠隔棚
卸システム。
【００９８】（付記１３） 該店舗を利用する顧客の情
報処理端末と、該店舗の該送信手段および該受信手段と
が通信接続可能に構成され、該店舗において、該受信手
段が、前記顧客の該情報処理端末から商品名を含む指示
を受信すると、該撮像制御手段が、前記顧客の指示に応
じて、その指示に含まれる商品名に対応する情報を該デ
ータベースから読み出し、その情報に基づいて当該商品
名の商品を撮像するように該撮像手段を制御し、該送信
手段が、該撮像手段によって撮像された前記商品の画像
を前記顧客の該情報処理端末へ送信することを特徴とす
る、付記５記載の遠隔棚卸システム。
【００９９】（付記１４） 遠隔管理装置から店舗にお
ける商品の棚卸を行なう遠隔棚卸システム用の店舗側端
末装置であって、撮像手段によって撮像された棚卸対象
商品の画像を該遠隔管理装置へ送信する送信手段と、該
遠隔管理装置からの指示を受信する受信手段と、該受信
手段によって受信された前記指示に応じて、該撮像手段
を制御する撮像制御手段とをそなえたことを特徴とす
る、遠隔棚卸システム用店舗側端末装置。
【０１００】（付記１５） 該受信手段によって受信さ
れた前記指示に応じて、該棚卸対象商品の姿勢および位
置を操作する操作手段を制御する操作制御手段をさらに
そなえたことを特徴とする、付記１４記載の遠隔棚卸シ
ステム用店舗側端末装置。 （付記１６） 商品名とその商品名の商品の配置位置に
関する情報との対応関係を予め格納するデータベースを
さらにそなえ、該撮像制御手段が、該受信手段によって
受信された前記指示に応じて、その指示に含まれる商品
名に対応する情報を該データベースから読み出し、その
情報に基づいて当該商品名の商品を撮像するように該撮
像手段を制御することを特徴とする、付記１４または付
記１５に記載の遠隔棚卸システム用店舗側端末装置。
【０１０１】（付記１７） 該遠隔管理装置から返送さ
れ、該受信手段によって受信されたマーク付き画像を表
示する表示手段をさらにそなえたことを特徴とする、付
記１４〜付記１６のいずれか一つに記載の遠隔棚卸シス
テム用店舗側端末装置。 （付記１８） 該送信手段および該受信手段が、該店舗
を利用する顧客の情報処理端末と通信接続可能に構成さ
れ、該受信手段が、前記顧客の該情報処理端末から商品
名を含む指示を受信すると、該撮像制御手段が、前記顧
客の指示に応じて、その指示に含まれる商品名に対応す
る情報を該データベースから読み出し、その情報に基づ
いて当該商品名の商品を撮像するように該撮像手段を制
御し、該送信手段が、該撮像手段によって撮像された前
記商品の画像を前記顧客の該情報処理端末へ送信するこ
とを特徴とする、付記１６記載の遠隔棚卸システム用店
舗側端末装置。
【０１０２】（付記１９） 店舗における商品の棚卸を
行なう遠隔棚卸システム用の遠隔管理装置であって、該
店舗から棚卸対象商品の画像を受信する受信手段と、該
受信手段によって受信された前記画像を表示する表示手
段と、該棚卸対象商品の棚卸処理を実行する操作者の指
示を該店舗へ送信する送信手段とをそなえたことを特徴
とする、遠隔棚卸システム用遠隔管理装置。
【０１０３】（付記２０） 該表示手段に表示された前
記画像上の棚卸対象商品を一つずつ指定するポインティ
ングデバイスと、該ポインティングデバイスによって指
定された該棚卸対象商品の像に、所定のマークを付与す
るマーク付与手段とをさらにそなえたことを特徴とす
る、付記１９記載の遠隔棚卸システム用遠隔管理装置。
【０１０４】（付記２１） 該マーク付与手段によって
該マークを付与された商品の数を自動的に計数する計数
手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記２０記載
の遠隔棚卸システム用遠隔管理装置。 （付記２２） 該表示手段に表示された前記画像上の特
定商品を指定するポインティングデバイスと、該ポイン
ティングデバイスによって指定された該特定商品の像
に、特別なマークを付与するマーク付与手段とをさらに
そなえたことを特徴とする、付記１９記載の遠隔棚卸シ
ステム用遠隔管理装置。
【０１０５】（付記２３） 該送信手段が、該マーク付
与手段によって該特別なマークを付与されたマーク付き
画像を、前記操作者の指示とともに該店舗へ返送するこ
とを特徴とする、付記２２記載の遠隔棚卸システム用遠
隔管理装置。
【０１０６】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の遠隔棚卸
システム（請求項１〜請求項３）並びに同システム用店
舗側端末装置（請求項４）および遠隔管理装置（請求項
５）によれば、以下のような効果ないし利点を得ること
ができる。
【０１０７】（１）店舗側で撮像された棚卸対象商品の
画像が、遠隔管理装置へ送信され、この遠隔管理装置の
表示手段において表示されるので、遠隔管理装置側にお
ける操作者は、表示手段に表示された画像を参照しなが
ら、棚卸対象商品の棚卸処理を実行することが可能にな
る。これにより、商品の棚卸を売り場とは異なる別な場
所（遠隔地）で実行することができる。例えば、デパー
ト等の各フロアの売り場の画像や、遠隔地にある店舗の
売り場の画像を本店の事務所等に送信し、各地の売り場
における棚卸を１箇所で集中的に行ない、オンデマンド
で商品の計数，消費期限のチェック等の棚卸作業を行な
うことが可能になる。従って、売り場の要員が削減さ
れ、棚卸に伴う経営上の負担が大幅に軽減される（請求
項１，４，５）。
【０１０８】（２）遠隔管理装置側の操作者は、必要に
応じて店舗に対する指示を遠隔管理装置側から店舗へ送
信することにより、店舗に配属されている店員等に対し
て何らかの指示を行なうことができる。従って、店舗か
らの画像だけでは棚卸作業に限界がある場合には、遠隔
地からでは行なえない作業だけを店舗側の要員に要請し
ながら、遠隔管理装置側で棚卸作業を確実に行なうこと
ができる（請求項２，４，５）。
【０１０９】（３）遠隔管理装置側の操作者は、必要に
応じて店舗に対する指示を遠隔管理装置側から店舗へ送
信することにより、店舗側の撮像制御手段に対する指示
を行なって、撮像手段による商品の撮像状態を制御した
り、所望の商品を撮像するように撮像手段を制御したり
することができる。従って、遠隔管理装置において、店
舗側から様々な画像を取り寄せることが可能になり、計
数ミス等が削減され、店舗側からの画像に基づいて、よ
り信頼性の高い棚卸作業を行なうことができる（請求項
３〜５）。
【０１１０】（４）遠隔管理装置側の操作者は、必要に
応じて店舗に対する指示を遠隔管理装置側から店舗へ送
信することにより、店舗側の操作制御手段に対する指示
を行なって操作手段を制御し、この操作手段を用いて棚
卸対象商品の姿勢や位置を変更することができる。従っ
て、画像上で棚卸対象商品が他の商品の陰に隠れて物理
的に見えない場合、操作手段を遠隔制御しこの操作手段
により他の商品を移動させ、棚卸対象商品を画像上で見
えるようにすることができる。また、画像上で棚卸対象
商品の外面に記載された消費期限等の情報が見えない場
合、操作手段を遠隔制御しこの操作手段によりその棚卸
対象商品の姿勢を変え、その情報を画像上で見えるよう
にすることができる。このように操作手段を遠隔管理装
置から遠隔棚卸することにより、店舗側の要員の手を煩
わせることなく、画像に基づく棚卸作業をより確実に行
なうことができる。
【０１１１】（５）商品名とその商品名の商品の配置位
置に関する情報との対応関係を予め店舗側のデータベー
スに格納しておくことにより、売り場のレイアウト等に
ついての知識のない操作者であっても、商品名を指定し
て店舗の撮像制御手段へ撮像指示を行なうだけで、所望
の商品の画像を取得することができる。従って、棚卸作
業の効率化およびコストダウンを実現することができ
る。
【０１１２】（６）遠隔管理装置において、操作者がポ
インティングデバイスを用いて画像上で指定した棚卸対
象商品の像に、所定のマークを付与することにより、操
作者はそのマークの付与状態を参照・確認しながら、操
作者は、棚卸対象商品の計数を正確に行なうことができ
る。その際、マークを付与された商品の数（つまりポイ
ンティングデバイスによる指定回数）を計数すること
で、棚卸対象商品の計数を自動的に行なうことが可能に
なり、棚卸対象商品の計数をより正確に行なうことが可
能になる。
【０１１３】（７）遠隔管理装置において、操作者がポ
インティングデバイスを用いて画像上でした特定商品
（例えば消費期限切れ商品等）の像に、特別なマークを
付与することにより、操作者は、その特定商品と他の商
品とを画像上で明確に区別することができる。また、こ
のように特別なマークを付与したマーク付き画像（付加
情報付き画像）を、遠隔管理装置から店舗へ返送するこ
とにより、店舗側の店員に対して、最小限かつ的確な対
応（消費期限切れ商品の廃棄等）を依頼することが可能
になる。従って、棚卸作業の効率化およびコストダウン
を実現することができる。
【０１１４】（８）撮像手段として既設の防犯カメラを
用いることにより、低コストで遠隔棚卸システムを構築
することができる。 （９）遠隔管理装置として携帯型の情報処理端末（例え
ば携帯電話等）を用いることにより、棚卸作業をパート
タイマ等に依頼することができる。従って、棚卸のため
のパートタイマを容易に獲得でき、社員や店員を棚卸要
員とする必要がなくなり、棚卸作業の大幅なコストダウ
ンを実現することができる。
【０１１５】（１０）遠隔管理装置を、店舗の所在地に
対して所定の時差を有する地域に配置することにより、
店舗側が夜間の時に昼間である地域の社員やパートタイ
マによって、その店舗の棚卸作業を行なうことが可能に
なる。従って、夜間に行なわれていた棚卸作業の人件費
を大幅に削減することが可能になる。また、より人件費
の安い地域や国の人材を棚卸要員として採用できるの
で、さらなるコストダウンを実現することができる。
【０１１６】（１１）店舗を利用する顧客の情報処理端
末と店舗側の端末装置とを通信接続可能に構成し、顧客
が、商品名を指定するだけでその商品名の商品の画像を
取得できるように構成することにより、顧客は、店舗へ
出向く前に、購入希望商品がその店舗に有るか否かを確
認することができ、顧客に対する新たなるサービスを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態としての遠隔棚卸システム
の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の一実施形態としての遠隔棚卸システム
の具体的な構成を示すブロック図である。
【図３】本発明の一実施形態としての遠隔棚卸システム
の具体的な配置態様を説明するための模式図である。
【図４】（Ａ）および（Ｂ）は、いずれも、本発明の一
実施形態としての遠隔棚卸システム（店舗）における撮
像手段の具体的な構成を模式的に示す斜視図である。
【図５】（Ａ）および（Ｂ）はいずれも本発明の一実施
形態としての遠隔棚卸システム（店舗）における操作手
段の具体的な構成を示すもので、（Ａ）はその全体構成
を模式的に示す斜視図、（Ｂ）は（Ａ）の要部を拡大し
て示す斜視図である。
【図６】本発明の一実施形態としての遠隔棚卸システム
（店舗側端末装置）における商品位置データベースを説
明するための図である。
【図７】本発明の一実施形態としての遠隔棚卸システム
（遠隔管理装置）における作業補助機能を説明するため
の図である。
【符号の説明】
１０ 店舗側端末装置 １０Ａ 制御用計算機（店舗側端末装置） １０Ｂ 売り場要員用計算機（店舗側端末装置） １１ 送信手段 １１Ａ 通信制御装置（送信手段，受信手段） １１ａ モデム １２ 受信手段 １２Ｂ 通信制御装置（受信手段） １３ 撮像制御手段 １３Ａ カメラ制御装置（撮像制御手段） １３ａ モータドライバ（撮像制御手段） １４ データベース １４Ａ 商品位置データベース（データベース） １５ 操作制御手段 １５Ａ マニピュレータ・ハンド制御装置（操作制御手
段） １５ａ モータドライバ（操作制御手段） １６ 表示手段 １６Ｂ ディスプレイ（表示手段） １７Ａ Ａ／Ｄ変換部 １８Ａ 画像メモリ １９Ａ 画像圧縮装置 １９Ｂ 画像伸張装置 ２０ 撮像手段 ２０Ａ ＴＶカメラ（撮像手段） ２１Ａ カメラ位置決め装置 ２１ａ パン・チルト台 ２２ａ，２２ｂ，２２ｃ 直動レール（ねじ軸） ２３ａ，２３ｂ，２３ｃ 摺動部材（ナット部材） ３０ 操作手段 ３０Ａ マニピュレータ・ハンド（操作手段） ３１，３２，３３，３４ 関節部 ３５ａ，３５ｂ，３５ｃ アーム ３６ 把持機構 ３６ａ，３６ｂ フィンガ部材 ４０ ＬＡＮ ５０ 遠隔管理装置 ５０Ａ，５０Ｂ 棚卸作業用計算機（遠隔管理装置） ５０Ｃ 携帯情報機器（携帯型情報処理端末，遠隔管理
装置） ５１ 受信手段 ５１Ａ，５１Ｂ 通信制御装置（受信手段，送信手段） ５１ａ，５１ｂ モデム ５２ 送信手段 ５３ 表示手段 ５３Ａ，５３Ｂ，５３Ｃ ディスプレイ（表示手段） ５４ ポインティングデバイス ５４Ａ，５４Ｂ マウス（ポインティングデバイス） ５５ マーク付与手段 ５６ 計数手段 ５７Ａ，５７Ｂ 画像伸張装置 ５８Ａ，５８Ｂ 画像圧縮装置 ６０ 電話回線 ７０ 顧客側情報処理端末 ８０ 商品棚 ８１ 商品（棚卸対象商品） １００ 遠隔棚卸システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3F022 AA09 BB01 MM21 QQ17 5C054 AA02 CD03 CE14 CF01 CF05 CG05 CH02 DA09 EA01 EA05 FE19 FF03 HA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 遠隔管理装置から店舗における商品の棚
    卸を行なう遠隔棚卸システムであって、 該店舗に、棚卸対象商品を撮像する撮像手段と、該撮像
    手段によって撮像された該棚卸対象商品の画像を該遠隔
    管理装置へ送信する送信手段とがそなえられるととも
    に、 該遠隔管理装置に、該店舗から前記画像を受信する受信
    手段と、該受信手段によって受信された前記画像を表示
    する表示手段とがそなえられ、 該遠隔管理装置側における操作者が、該表示手段に表示
    された前記画像を参照しながら、該棚卸対象商品の棚卸
    処理を実行することを特徴とする、遠隔棚卸システム。
  2. 【請求項２】 該遠隔管理装置に、前記操作者の指示を
    該店舗へ送信する送信手段がさらにそなえられるととも
    に、 該店舗に、該遠隔管理装置から前記指示を受信する受信
    手段がさらにそなえられたことを特徴とする、請求項１
    記載の遠隔棚卸システム。
  3. 【請求項３】 該店舗に、該受信手段によって受信され
    た前記指示に応じて、該撮像手段を制御する撮像制御手
    段がさらにそなえられたことを特徴とする、請求項２記
    載の遠隔棚卸システム。
  4. 【請求項４】 遠隔管理装置から店舗における商品の棚
    卸を行なう遠隔棚卸システム用の店舗側端末装置であっ
    て、 撮像手段によって撮像された棚卸対象商品の画像を該遠
    隔管理装置へ送信する送信手段と、 該遠隔管理装置からの指示を受信する受信手段と、 該受信手段によって受信された前記指示に応じて、該撮
    像手段による撮像状態および撮像対象を制御する撮像制
    御手段とをそなえたことを特徴とする、遠隔棚卸システ
    ム用店舗側端末装置。
  5. 【請求項５】 店舗における商品の棚卸を行なう遠隔棚
    卸システム用の遠隔管理装置であって、 該店舗から棚卸対象商品の画像を受信する受信手段と、 該受信手段によって受信された前記画像を表示する表示
    手段と、 該棚卸対象商品の棚卸処理を実行する操作者の指示を該
    店舗へ送信する送信手段とをそなえたことを特徴とす
    る、遠隔棚卸システム用遠隔管理装置。
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