JP2002285700A - 防音床構造及び防音床材 - Google Patents

防音床構造及び防音床材

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JP2002285700A
JP2002285700A JP2002037146A JP2002037146A JP2002285700A JP 2002285700 A JP2002285700 A JP 2002285700A JP 2002037146 A JP2002037146 A JP 2002037146A JP 2002037146 A JP2002037146 A JP 2002037146A JP 2002285700 A JP2002285700 A JP 2002285700A
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Hirobumi Kakimoto
博文 柿本
Osamu Kiso
木曽  治
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Hayakawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Hayakawa Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床衝撃源の加振力を吸収緩和することによ
り、床重量床衝撃音LH−55を低減し、容易に施行出
来、床躯体の設計変更をほとんど伴わないで、コスト上
昇も最小限で済む、防音床構造を得る。 【解決手段】 本発明の一例の防音床構造1は、床面形
成下地となる板状捨貼材2と板状捨貼材2を支える床板
3とを備えている。この防音床構造1は、板状捨貼材2
と床板3との間に複数の防音床材4が配置されている。
各防音床材4は互いに離間しており、各防音床材4の間
に空間5が設けられている。また、各防音床材4は、下
側板状体6と衝撃吸収材7a,7bと上側板状体8を備
えている。下側板状体6は床板3の上にビス9で固定さ
れており、上側板状体8は板状捨貼材2の下にビス10
で固定されている。衝撃吸収材7a,7bは、下側板状
体6と上側板状体8との間に配置されている。この防音
床構造1は、JIS−A−1418に定めるバングマシ
ンの衝撃による板状捨貼材2の上下方向の最大瞬間変位
量が10mm以内であり、この防音床構造1上には、床
11が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の重量床衝
撃音を防止する床構造に関し、特に、床衝撃力の加振力
を吸収し緩和する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より建物の床衝撃音の低減に対する
要望は多く、その中でも比較的床表面材を改良する事で
改善ができる、軽量床衝撃音は種々な業界から参入があ
り、優れた結果が得られ、今や防音床は広く知られてい
るだけでなく、現実に広く普及している。
【0003】一方、重量床衝撃音の対策は、RC造等の
柱や梁の剛性を増し、床版厚を増す事が容易にできる剛
構造の建物では、前記の改善手段が常識として広く使用
されているが、一般の戸建住宅や低層集合住宅では、柔
構造が主流である為、前記手法が柱、梁の剛性増、床の
重量増に要するコスト増のため、広く普及するには至っ
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、床自体、
床の支持固定方法、床/天井空間の利用、天井支持方法
及び天井自体の改良等々様々な防音対策を考えた。その
結果、床衝撃源の加振力を吸収緩和することで、重量床
衝撃音が低減されることを解明した。
【0005】一方、床衝撃源の加振力を吸収緩和するこ
とは、従来挑戦されて来なかった。その主な原因は、擬
似的な床衝撃源としてタイヤが用いられており、タイヤ
は十分柔らかいばね定数(約1.7×105 N/m)を
有する為、通常の場合、床側の特性とは無関係に一定の
衝撃力特性を示すからである。また、タイヤの加振力
は、作用継続時間が非常に長い事などから、加振力を低
減しても効果が少ないと思われていたからである。
【0006】このような従来の技術では、コスト面、実
用性面から戸建や低層集合住宅が主流である柔構造建築
物で、重量床衝撃音LH −55が十分に解決されておら
ず、コストを含め実用性の点で満足できる床構造の出現
が待ち望まれている。
【0007】本発明は、床衝撃源の加振力を吸収緩和す
ることにより、重量床衝撃音LH −55を達成し、容易
に施工出来、床躯体の設計変更をほとんど伴わないで、
コスト上昇も最小限で済む、防音床構造を得ることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、床面形成下地
となる板状捨貼材と前記板状捨貼材を支える床板とを備
えており、床衝撃音が低減されている防音床構造であっ
て、前記板状捨貼材と前記床板との間に複数の防音床材
が配置されており、前記防音床構造を縦断面で見たと
き、前記各防音床材が互いに離間しており、前記各防音
床材の間に空間が設けられており、前記各防音床材が下
側板状体と衝撃吸収材と上側板状体とを備えており、前
記下側板状体が前記床板の上に設けられており、前記上
側板状体が前記板状捨貼材の下に設けられており、前記
衝撃吸収材が前記下側板状体と前記上側板状体との間に
配置されており、JIS−A−1418に定めるバング
マシンの衝撃による前記板状捨貼材の上下方向の最大瞬
間変位量が10mm以内である、防音床構造及びかかる
防音床構造を施工するのに用いられる防音床材に係るも
のである。
【0009】本発明者は、床衝撃源の加振力を吸収し緩
和する構造について検討した。その結果、本発明者は、
床を形成する土台となる板状捨貼材の変形を積極的に許
容する防音床材を、既存の床板と板状捨貼材の間に設け
ることによって、重量床衝撃音が著しく改善されること
を突き止め、多くの実験を重ねることで、本発明を完成
するに至った。
【0010】本発明は、床を形成する土台となる板状捨
貼材と床板との間に、複数の防音床材を離間させて設
け、これらの防音床材で床衝撃力を吸収緩和するととも
に、各防音床材の間の空間において、衝撃力を直接受け
る板状捨貼材自体の変形を許容することにより、床板へ
の加振力の伝わりを低減し、床板からの放射音を著しく
低減するものである。
【0011】なお、床表面付近の板状捨貼材は、床表面
の化粧合板等に直接接するため、板状捨貼材の変形を積
極的に許容するような構造は用いられなかった。床表面
が変形すれば、床面を歩行する際に違和感が生じ、床面
に設置された構造物等が不安定になるからである。
【0012】しかし、本発明者の研究によれば、JIS
−A−1418に定めるバングマシンの衝撃によって生
じる、板状捨貼材の上下方向の最大瞬間変位量が10m
m以内であれば、歩行時の違和感等が問題にならず、重
量床衝撃音を著しく改善できることがわかった。
【0013】本発明にかかる防音床材は、それ自体で、
床の衝撃力を吸収し緩和する。この防音床材は、下側板
状体と衝撃吸収材と上側板状体とを必須構成要素とす
る。この下側板状体は、床板に強固に固定され、衝撃吸
収材を支えることができる。本発明にかかる床板は、梁
や胴差で支持されるALC版、PC版、中空押出セメン
ト版からなる床版や梁や根太により支持される木質床パ
ネル等であり、床を形成する土台となる板状捨貼材を支
える下地となるものをいう。
【0014】また、本発明では、上側板状体は、板状捨
貼材と比べて小さく、変形しにくく、床の衝撃力を直接
受けることになるため、板状捨材の受ける衝撃力を分散
させることによって、板状捨貼材の変形量を一定にする
役目がある。このようにして生じる変形は、下側板状体
上の衝撃吸収材によって吸収緩和される。
【0015】本発明では、このような防音床材を複数個
用い、これらの防音床材を離間させて、各防音床材間に
空間を設ける。このような床構造は、床に加わる大きな
衝撃力が離間した各防音床材に分散されて吸収緩和され
るとともに、板状捨貼材の変形が各防音床材間に設けら
れた空間において許容され、板状捨貼材の振動自体も減
衰され易いため、変位量も騒音も小さく抑えることがで
きる。
【0016】本発明の防音床構造は、床面形成下地とし
ての捨貼板材と床板との間に、複数の防音床材を離間さ
せて設け、この防音床材とその間の空間とで、床の衝撃
力を吸収緩和することにより、床板から生じる低周波数
の騒音を著しく低減することができる。
【0017】このように、本発明は、建物の構造自体の
剛性を増したり、床剛性や床重量を増したりする必要が
ないので、木造、ツーバイフォー、鉄骨造等の一般の戸
建住宅や低層集合住宅に特に好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明を、図面を参照して詳細に
説明する。図1は、本発明の一例の防音床構造の縦断面
図である。図2は、本発明にかかる一例の防音床材の側
面図で、図3は、図2の防音床材の平面図である。図4
〜図19は、本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
又は平面図である。
【0019】図1に示すように、本発明の一例の防音床
構造1は、床面形成下地となる板状捨貼材2と板状捨貼
材2を支える床板3とを備えている。この防音床構造1
は、板状捨貼材2と床板3との間に複数の防音床材4が
配置されている。各防音床材4は互いに離間しており、
各防音床材4の間に空間5が設けられている。また、各
防音床材4は、下側板状体6と衝撃吸収材7a,7bと
上側板状体8を備えている。下側板状体6は床板3の上
にビス9で固定されており、上側板状体8は板状捨貼材
2の下にビス10で固定されている。衝撃吸収材7a,
7bは、下側板状体6と上側板状体8との間に配置され
ている。この防音床構造1は、JIS−A−1418に
定めるバングマシンの衝撃による板状捨貼材2の上下方
向の最大瞬間変位量が10mm以内であり、この防音床
構造1上には、床11が形成される。
【0020】図1には特に示していないが、本発明で
は、床板3として、床版や木質床パネル等からなる複数
の床パネルを用いることができる。この場合、図1に示
すような下側板状体6で、少なくとも2つの床パネルを
連結する。そうすれば、各床パネルを強固に連結一体化
させることができる。このようにして形成される一体化
パネルは、個々の床パネルより一層広い面積を有し、一
層重量を増すことになり、床衝撃力を受けた時、床パネ
ルの局部的に大きな変位が防止され、変位量が少なくな
り、振動量が著しく減少する。
【0021】このように、複数の床パネルからなる床板
を連結する場合、床板の1m2 の表面積当たり、下側板
状体が床板の0.05m2 〜0.8m2 の表面積上に固
定されているのが好ましい。下側板状体がこの範囲の面
積を占めれば、複数の床パネルを固定することができる
とともに、防音性能も向上させることができる。
【0022】本発明では、図1、更に詳細には図2及び
図3に示すように、防音床材4の上側板状体8と下側板
状体6とが複数の角柱状の衝撃吸収材7a,7bを挟ん
でおり、各衝撃吸収材7a、7bが互いに離間してお
り、前記各衝撃吸収材の間に空間12が形成されている
のが好ましい。このような空間は、上側板状体の変形を
許容し、床からの衝撃による上側板状体の振動を減衰さ
せる働きをする。なお、この例の防音床材4は、上側板
状体8が下側板状体6よりやや小さく設定されており、
各衝撃吸収材7a,7bはそれぞれ1対づつで構成さ
れ、下側板状体6には、ビス用の穴13が設けられてい
る。
【0023】なお、本発明では、特に図1〜図3の例の
防音床材4に限らず、種々の防音床材を用いることがで
きる。特に、本発明で用いられる衝撃吸収材は、1個の
防音床材につき、1個であってもよい。
【0024】また、本発明では、図4の側面図及び図5
の平面図で示すような例の防音床材を用いることができ
る。図4に示すように、この防音床材14には、上側板
状体8と下側板状体6との間に、衝撃吸収材としての粘
弾性体15と衝撃力緩和材としての繊維状物16とが高
さ方向に積層されて複数個設けられている。また、図5
に示すように、下側板状体6の上に5個の衝撃吸収材1
5が四隅と中央に設けられ、その上に上側板状体8が下
側板状体6よりもやや小さいかたちで設けられている。
【0025】このように、本発明では、上側板状体の上
面及び下面の少なくとも一方に、繊維状物、発泡体及び
多孔質材からなる群より選ばれた少なくとも1種の衝撃
力緩和補助材が設けることができる。このような衝撃力
緩和補助材は、衝撃吸収材の衝撃吸収緩和能力を補強す
ることができ、振動の吸収、騒音の発生防止に極めて効
果的である。
【0026】また、本発明では、図6の側面図及び図7
の平面図で示される例の防音床材を用いることができ
る。図6に示すように、この例の防音床材17では、上
側板状体8の上面に、衝撃力緩和補助材としての層状の
繊維状物18が載値されており、下側板状体6の下面に
パッキン材19が層状に設けられており、上側板状体8
と下側板状体6との間に、衝撃吸収材としてのバネ20
とバネ20よりも高さの低い粘弾性体21とが設けら
れ、上側板状体8をバネ20が支持している。
【0027】この例の防音床材17では、図7に示すよ
うに、防音床材17の四隅に4個のバネ20が設けら
れ、防音床材17の周辺部の中央と中心部に計五個の角
柱状粘弾性体21が設けられ、同一面上にバネ20と粘
弾性体21とが衝撃吸収材として設けられている。
【0028】このように、本発明にかかる衝撃吸収材
は、金属及びプラスチックからなる群より選ばれた少な
くとも1種の材料からなる圧縮バネと粘弾性体とからな
ることができる。この場合、板状捨貼材に衝撃が加わ
り、圧縮バネと粘弾性体とが変形したとき、圧縮バネの
圧縮変形位置が圧縮バネの圧縮限界位置よりも高く保た
れるのが好ましい。圧縮バネが上側板状体や下側板状体
を突くのを防止するためである。
【0029】また、本発明では、この図6及び図7に示
すように下側板状体の床板と接する面、又は下側板状体
が衝撃吸収材と接する面の少なくとも一方に、ゴム、発
泡体及び繊維状物からなる群より選ばれた少なくとも1
種の緩衝材を設けることができる。このような緩衝材
は、床板と下側板状体や衝撃吸収材とが直接接触する
為、異音が発生する場合、このような事態を避け得る意
味がある。このような緩衝材としては、フェルト、不織
布、ゴム、プラスチックシート、発泡体シート、コルク
等を挙げることができる。
【0030】また、本発明では、図6及び図7の例に示
すように、防音床材17が少なくとも2種の衝撃吸収材
20,21を備えており、一方の衝撃吸収材20に上側
板状体8と接しさせ、他方の衝撃吸収材21と上側板状
体8との間に隙間22を形成させることができる。この
ような2段構造の衝撃吸収材は、床衝撃力を段階的に吸
収し緩和することができ、継続時間を伸ばしながら変位
量をより少なくすることができる。衝撃吸収材の高さが
異なることにより、高さの高い衝撃吸収材が衝撃を受け
変形して、初めて低い高さの衝撃吸収材が衝撃され変形
を受けるので、全体として衝撃を受ける時間が伸ばさ
れ、変形も少なくすることができる。
【0031】特に図示してはいないが、本発明では、図
1に示すような複数の防音床材において、これらの防音
床材が少なくとも2種の防音床材からなり、この2種の
防音床材が各々下側板状体と衝撃吸収材と上側板状体と
を備えており、一方の防音床材の衝撃吸収材が上側板状
体と接しており、他方の防音床材の衝撃吸収材が上側板
状体との間に隙間を有しており、板状捨貼材に衝撃が加
わったとき、他方の防音床材の衝撃吸収材と上側板状体
とが接触するようにすることができる。
【0032】このように、衝撃吸収材の種類や高さを変
えることにより、床衝撃力を段階的に吸収し緩和するこ
とにより、衝撃力の継続時間を伸ばしながら変位量もよ
り少なくすることができる。
【0033】また、本発明では、図8の側面図及び図9
の平面図に示すような例の防音床材を用いることができ
る。図8に示すように、この防音床材23では、下側板
状体6の上に衝撃吸収材としての粘弾性体24があり、
その上に上側板状体8と同寸法の衝撃力緩和板25を設
け、下側の粘弾性体24に垂直方向で重ならない位置に
衝撃吸収材としての上側の粘弾性体26を設けている。
各粘弾性体の間には上面空間27及び下面空間28が形
成されている。
【0034】図9に示す平面図では、この防音床材23
は、下側板状体6の四隅と中央に角柱状の下側粘弾性体
24があり、上側板状体8と同寸法の衝撃力緩和板25
の上で、下側粘弾性体24が存在しない位置に、上側粘
弾性体26が4つ設けられ、その上側粘弾性体上に上側
板状体8が設けられている。
【0035】本発明では、このような衝撃力緩和板を備
えており、衝撃力緩和板が上側板状体と下側板状体との
間に設けられており、衝撃力緩和板の上面及び下面に衝
撃吸収材が配置されている防音床材を用いることができ
る。このような防音床材は、防音床材の中で、衝撃緩和
板が上側板状体と下側板状体にはさまれた状態で衝撃を
受けることになり、上の粘弾性体が変形し、衝撃緩和板
が変形され、下の粘弾性体を変形させながら、中央の衝
撃力緩和板が復元し、さらに下の粘弾性体が変形させら
れるという動きが連続で行われる。これによって、防音
床材の衝撃力を受ける時間が長くなり、衝撃力の吸収緩
和効果が高くなる。このように、衝撃力緩和材を1枚の
板材で上下に分割した場合は、間の板材の変形応力でも
衝撃吸収ができる為、上下の衝撃力緩和材の加振エネル
ギーロスとの相乗効果が期待できる。
【0036】また、図8及び図9のように、衝撃吸収材
が複数の衝撃吸収材からなり、これらの衝撃吸収材が互
いに離間しており、各衝撃吸収材の間に上面空間及び下
面空間が形成されており、板状捨貼材が衝撃を受けたと
き、これらの衝撃吸収材の曲げ応力によって、衝撃力緩
和板が下面空間及び上面空間に向かって曲がり、衝撃力
緩和板自体の復元力によって衝撃力緩和板の曲がりが復
元することで、更に、衝撃力緩和板の変位代を大きくす
ることができる。このような構成では、衝撃力緩和板の
復元力を大きくすることにより、下側の粘弾性体への衝
撃力の伝達タイムラグが生じる為、衝撃吸収緩和する時
間をより長くすることができる為、衝撃力はより一層低
下する。
【0037】本発明では、また、図10の長辺方向の側
面図及び図11の平面図で示すような例の防音床材を用
いることができる。図10に示すように、この防音床材
29は、下側板状体30は、鉄板4.5mm厚×150
mm×100mmを用い、この鉄板30の短辺の両辺を
上向きに約90°に折曲げ加工して、突起31を形成し
下側板状体の剛性を高め、四隅にビス穴32を設け、中
央に円柱状の粘弾性体33を接着し、上側板上体34を
12mm厚100mm角合板とした例である。この例の
防音床材29は、図11に示す平面図のように、衝撃吸
収材として1個の円柱状粘弾性体33を中央に設け、衝
撃吸収材の上に正方形の上側板状体34が設けられてい
る。
【0038】このように、本発明では、下側板状体と記
載しているが、これらの目的、役割を有効に果すもので
あれば特に板状でなくても、床板の上に設けることがで
き、衝撃力を吸収し緩和する部材であれば、受け台の様
な様々な断面形状であってもよい。特に下側板状体を鉄
等の金属とする場合には折り曲げ加工やパネルの溶接等
低コストで容易に出来、しかも曲げ剛性を著しく増すこ
とができるので、より本発明の目的、役割を発揮する上
で有効な手段である。この様な効果を発揮する物であれ
ば、種々の形状の下側板状体及び上側板状体を用いるこ
とができる。
【0039】また、本発明では、図12の側面図及び図
13の平面図に示すような例の防音床材を用いることが
できる。この防音床材35では、下側板状体6の上に、
衝撃吸収材として、中央部に空洞36を形成した角パイ
プ状の粘弾性体37が設けられており、上側板状体8を
設け、上側板状体8の上面に繊維状物38が設けられて
いる。また、図13に示す平面図のように、これらの防
音床材35は、下側板状体6の上に9個の衝撃吸収材を
設けることができる。
【0040】このように、本発明では、衝撃吸収材が粘
弾性体からなり、粘弾性体が下側板状体及び上側板状体
のいずれか一方又は双方に接着しており、粘弾性体と下
側板状体と上側板状体とで中空部分が形成されており、
粘弾性体が変形したとき、中空部分の空気バネと粘弾性
体の弾性成分と粘弾性体の抵抗成分とによって、粘弾性
体が復元することにより、床の衝撃を効率よく吸収し、
床衝撃音を低減させることができる。
【0041】また、本発明では、図14の長辺方向の側
面図及び図15の平面図に示すような例の防音床材を用
いることができる。図14に示すように、この防音床材
39では、下側板状体40の四隅にビス穴41を設け、
その下側板状体40の上にパイプ状の粘弾性体42を中
央部に設け、このパイプ状粘弾性体42の側壁を貫通す
る小径のパイプ43が、パイプ状粘弾性体42の内側の
空洞44と外部とを連通するように設けられている。パ
イプ状粘弾性体42の上には上側板状体8が設けられて
いる。また、図15の平面図に示すように、この防音床
材39は、長方形で四隅にビス用穴41が設けられ、中
央部にパイプ状粘弾性体42があり、パイプ状粘弾性体
42の内側空洞44とパイプ状粘弾性体42の外部を連
通させる小径パイプ43がパイプ状粘弾性体42を貫通
して設けることができる。このパイプ状粘弾性体42の
上には、正方形の上側板状体8を設けることができる。
【0042】このような防音床材は、衝撃吸収材が粘弾
性体からなり、上側板状体と粘弾性体と下側板状体とに
囲まれた中空部分が形成されており、粘弾性体が貫通孔
を有しており、貫通孔が中空部分と中空部分の外部とを
連通しているので、粘弾性体の内部の空洞が、上側及び
/又は下側板状体でとじこめられ、細孔で空洞と外部を
連通させる事により、空気バネや空気バネから細孔を経
由して空気を押し出す抵抗による衝撃エネルギーロスを
行えることになり、空気バネによる衝撃を受ける時間を
長くして衝撃力を吸収緩和する効果が増し、最大変位量
を小さくすることができる。
【0043】また、本発明では、図16の側面図及び図
17の平面図に示すような例の防音床材を用いることが
できる。図16及び図17に示すように、この防音床材
45では、下側板状体6の下面に緩衝材46が全面に設
けられ、下側板状体6の上面に台状の粘弾性体47を四
隅に設け、中央には高さが四隅の粘弾性体47より低い
粘弾性体48が1個設けられている。粘弾性体47の上
面に接するように上側板状体8が設けられ、その上面全
面に衝撃力緩和補助材49が設けられている。この衝撃
力緩和補助材49には、9ケ所の穴50を設けて、この
穴50の部分に小さい粘弾性体51が衝撃力緩和補助材
49と同じ厚みで設けられる。
【0044】このように、本発明では、衝撃力緩和補助
材が上側板状体の上面に設けられており、衝撃力緩和補
助材が厚さ方向に貫通孔を有しており、この貫通孔に粘
弾性体が配置されていれば、衝撃力緩和補助材の圧縮永
久歪を少なくすることができる。また、かかる防音床材
では、衝撃力緩和補助材の復元力とゴム等の粘弾性体の
復元性とが利用され、衝撃吸収時には、衝撃吸収力もよ
り一層高くなる。
【0045】更に、本発明では、図18の側面図及び図
19の平面図に示すような例の防音床材を用いることが
できる。図18に示すように、この防音床材52では、
下側板状体53の上に圧縮バネ54を設置し、四隅をカ
ットした以外は下側板状体53と同サイズの上側板状体
55が設けられている。上側板状体55と下側板状体5
3の側面の中央には、木ビス56で固定された若干の引
張応力がかかった引張バネ57が対称位置で2対設けら
れている。更に、図19に示すように、この防音床材5
2は、衝撃吸収材として圧縮バネ54が下側板状体53
と上側板状体55の間の中心部と周縁部の中央に設けら
れ、上側板状体55と下側板状体53の各側面の中央に
木ビス56で引張バネ57が若干の引張応力をかけて固
定されることができる。
【0046】このように、本発明では、防音床材が引張
バネを備えており、引張バネが上側板状体と下側板状体
とを互いに引き寄せるように引っ張っていれば、圧縮バ
ネ等の衝撃吸収材により衝撃力に対する反発振動が起き
た場合、このような振動の減衰を速めることができる。
このような振動減衰機構を用いれば、低周波側の騒音を
効率的に低減することができる。また、かかる引張バネ
により、衝撃を受け止めることもでき、更に、かかる引
張バネは、衝撃吸収材による上側板状体の底突き現象を
防止することができる。
【0047】以下、本発明の構造に伴う作用を説明しな
がら、本発明を詳細に説明する。本発明にかかる床板
は、従来から板状捨貼材が載置されていた板状物を用い
ることができる。柔構造の戸建住宅や低層集合住宅用に
は、梁や胴差で支持されるALC版、PC版、中空押出
セメント版等の床版、木質床パネル等を例示することが
できる。これらは1個当たりの重量が比較的軽く、剛性
も大きいとは云えない為に、柔構造の住宅で重量床衝撃
音の改善が困難となっている主な原因である。また、一
般に前記床板は振動緩和材を介して梁等に許容量以上移
動しないように落下防止を付けて載せるか、軽く固定さ
れ、これも重量床衝撃音を低減しにくい原因ともなって
いる。
【0048】次に、本発明に用いられる板状捨貼材につ
いて説明する。この板状捨貼材は、従来、床板にビスや
釘等で固定されたり、載置されていたものである。この
板状捨貼材の目的は、床板間の不陸を吸収して、平滑な
床面を形成するものである。また、この板状捨貼材は、
複数の床パネル間をまたがって固定する場合、床板の一
体化させ、振動させ難くする役割もある。かかる板状捨
貼材としては、パーチクルボードや合板等の釘やビス止
めがし易い木質板材が好ましい。
【0049】次に、床衝撃力を吸収し緩和する防音床材
は、下側板状体と衝撃吸収材と上側板状体を必須構成材
として一体化されたものであり、下側板状体の本発明に
於ける役割は、その下部にある床板と強固に固定され、
床板が複数のパネルからなる場合、これらのパネル間の
連結材として働く。この場合、複数のパネルが一枚の床
板として形成される為に、床板全体として重く、剛性も
増す事になる。
【0050】かかる目的及び役割を有効に発揮する為に
は、下側板状体はビス、ボルト、釘等で床板にしっかり
固定する方が効果が高く、特に木質パネル等では、接着
剤と共に固定すると一層剛性が増すので、好結果が得ら
れる。下側板状体の具体例としては、鉄、ステンレス等
の金属板、合板等の木質板、FRP等を例示する事が出
来る。
【0051】床板と直接接触する為、異音が発生する事
を避ける意味でフェルト、不織布、ゴム、プラスチック
シート、発泡体シート、コルク等を緩衝材として床板と
下側板状体の間に介在させる事もできる。
【0052】本発明では、下側板状体と記載している
が、これらの目的、役割を有効に果すものであれば特に
板状でなくても、床板の上に設けることができ、衝撃力
を吸収し緩和する部材であれば、受け台の様な様々な断
面形状であってもよい。特に、下側板状体を鉄等の金属
とする場合には折り曲げ加工や鉄板の溶接等低コストで
容易に出来、しかも曲げ剛性を著しく増すことができる
ので、より本発明の目的、役割を発揮する上で有効な手
段である。このため、この様な加工を施した物であれ
ば、下側板状体は特に良い。何れにしても下側板状体
は、パネル状にして床板にビス等で固定する為、上側板
状体より少し大きい方が施行しやすいし、上側板状体を
ずらしたり、上側板状体の四隅に切欠を入れる事が好ま
しい。
【0053】次に、衝撃吸収材について説明する。本発
明にかかる衝撃吸収材は、プラスチック及び/又は金属
からなる圧縮バネや粘弾性体を、単体若しくはこれらを
併用して用いることができる。
【0054】プラスチックや金属からなる圧縮バネと
は、コイルバネ、皿バネ、重ね板バネ、その他、帯状物
の曲げ加工をしたもの、折り曲げ加工をしたものや板状
物であってもよい。また、圧縮バネで衝撃を受け止める
事と引張バネで底突きを防止すると共に振動減衰を速め
る事を併用した構造もよい。本発明では、防音床材を床
に適用する為、床仕上を行った時に、歩行感が非常に重
要な要素となる。この歩行感を大きく左右するのが衝撃
吸収材と言っても過言ではない。
【0055】そこで、本発明者は、多くの人々の歩行感
とJIS−A−1418に規定するバングマシンで床面
に衝撃を加えた時の最大変位量の相関をとった所、最大
瞬間変位量は10mm以内が絶対条件である事を把握し
た。
【0056】また、船酔い現象は、上下方向の変位量よ
りも、横揺れと減衰時間の関係の方が大きな要因である
事が判った。この現象は、免震材の様に板とゴムとを交
互に多層で積み重ねた場合等は、上下に硬く、横にずれ
る為、横揺れが生じ易いが、本発明では、衝撃を吸収さ
せるため、防音床材を上下に変位させるもので、この位
の横揺れでは問題が起こりにくい。
【0057】以上の知見に基づき、本発明にかかる防音
床材1個毎の衝撃力緩和機構としては、プログレッシブ
バネであって、変形初期にはデグレッシブバネとなる様
にする事が、最大変位量を小さくする上で望まれる。ま
た、衝撃吸収材としては、できるだけ、高さを低くする
ことが横揺れに有効である。
【0058】また、減衰時間を短くする為には、複数の
衝撃吸収材を使用したり、線形バネであっても、圧縮バ
ネと引張バネを組合わせることによっても、大きく改善
することができる。
【0059】次に、衝撃吸収材としての粘弾性体につい
て説明する。粘弾性体は、SRIS−0101のC型硬
度計で3〜60程度の非常に柔軟な粘弾性体であれば、
復元性は良好である。この観点からは、復元迄の時間が
長いタイプや、通常の加硫ゴム及びエラストマーを用
い、JIS−A硬度計で30〜75程度のものを変形し
易い形状にしたタイプが、本発明に特に好適である。
【0060】前者の復元までの時間が長いタイプの粘弾
性体は、常温で液状であって反応基を1分子当たり2個
以上有する液状ポリマーが適した素材であるといえる。
反応性官能基を有する液状ポリマーの反応性官能基と硬
化剤の反応性官能基の組合わせ例を表1に示す。表中、
特に、水酸基を分子末端に有するテレキーリックポリマ
ーとイソシアネート基を1分子当たり2個以上有する硬
化剤の組合わせは、衝撃吸収緩和性能、加工作業性、経
済性、耐久性、反応コントロール性に優れ最適な素材で
ある。
【0061】
【表1】
【0062】水酸基末端テレキーリックポリマーの具体
例は、水酸基を末端に有し主鎖をポリブタジエン、水素
添加ポリブタジエン、ポリブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、イソプレ
ン等としたものや、ポリエーテルポリオール、ポリエス
テルポリオール、ウレタンアクリルポリオール、アニリ
ン誘導体ポリオール等を例示することができる。これ等
は単独又は併用しても良い。
【0063】また、その硬化剤としては、トルイレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート等の変性イソシアネート及び末端イソシアネート
基を有するプレポリマーやブロックイソシアネート等を
例示することができる。これ等の硬化剤も単独又は併用
してもちいることができ、モル比を0.5NCO/OH
〜1.5NCO/OHとして使用することができる。
【0064】本発明にかかる復元までに時間のかかるタ
イプの粘弾性体は、前記の組合わせで得られる物でもよ
いが、衝撃吸収緩和性、耐久性、経済性等の観点から
は、可塑剤、瀝青物、粘着附与剤、充填剤、老化防止
剤、触媒、カップリング剤、難燃剤、界面活性剤、消泡
剤等のゴム工業や塗料工業で一般的に用いられる物質を
混合して用いることができる。
【0065】本発明に適した復元までに時間のかかる柔
軟なタイプの粘弾性体は、柔軟であるが故に上側板状体
や下側板状体の間で衝撃を受けた場合は、変形可能な側
面部が粘弾性体の上下方向の全周360°で変形し、変
位量が並外れて大きくなる性質を有する為、必然的に衝
撃を受ける時間が長くなる事で衝撃の吸収緩和能力が大
となる。
【0066】このような性能を有する物を、上側板状体
と下側板状体の間で、複数個設けて衝撃を受けさせる
と、1個の大きな形で設けるよりもはるかに側面の変形
表面積の和は大となり、衝撃力は個々に分散される為、
より衝撃の吸収緩和能力が大となる。
【0067】この条件は、防音床材1個当たりの粘弾性
体の上下の設置面積の和(S1 )と側面の変形する表面
積の和(S2 )の比がS2 /S1 =0.2〜5が良好な
範囲である。この考え方を更に進めて、更に柔軟なタイ
プの粘弾性体は、復元性に一つの特徴があり、粘弾性体
の試供体を50mmφ、30mm厚とした時、25%圧
縮後、直ちに除荷した時、1分後に70%〜90%の復
元性を示し、10分後に95%以上の復元性を示す物
は、衝撃力緩和効果が高いということである。
【0068】これらの観点から、本発明では、粘弾性体
からなる衝撃吸収材は、防音床材1個当たりの、粘弾性
体の上側板状体と下側板状体との接地面積の和(S1
と粘弾性体の変形し得る側面の表面積の和(S2 )との
比がS2 /S1 =0.2〜5であり、かつ、粘弾性体
が、JIS−K−6301の圧縮試験方法に準じ、50
mmφで30mm厚とした時、25%圧縮後直ちに除荷
し、1分後に70%〜90%、10分後に95%以上の
復元性を示すのが好ましい。
【0069】このような粘弾性体は、瞬時に復元する
が、完全に復元する迄には時間を必要とするもので、衝
撃が床板に伝達される迄に位相差が生じて衝撃の吸収緩
和に有効であると考えられる。
【0070】また、防音床材の中で、衝撃力緩和板を介
して上下に粘弾性体を設けると、上側板状体と下側板状
体にはさまれた状態で粘弾性体が衝撃を受けることにな
り、上の粘弾性体が変形し、衝撃力緩和板が変形され、
下の粘弾性体を変形させながら、中央の衝撃力緩和板が
復元し、さらに下の粘弾性体が変形させられるという動
きが連続で行われる。これによって、防音床材の衝撃力
を受ける時間が長くなり、衝撃力の吸収緩和効果が高く
なる。
【0071】更に、衝撃力緩和板の上下に設ける粘弾性
体を垂直方向で上下の粘弾性体を重ならない様に設ける
ことにより、衝撃力緩和板の変位代を大きくすることが
できる。このような構成では、衝撃力緩和板の復元力を
大きくすることにより、下側の粘弾性体への衝撃力の伝
達タイムラグが生じる為、衝撃吸収緩和する時間をより
長くすることができる為、衝撃力はより一層低下する。
粘弾性体の働きの一つとして、衝撃緩和材を圧縮バネと
併用する場合に、圧縮バネが圧縮限界以上に圧縮されな
い為の底突き防止の効果も有する。
【0072】また、衝撃力緩和板は、粘弾性体やバネを
上下二段に分けて衝撃力を分散するために用いられ、衝
撃の吸収緩和を行い易くすると共に、衝撃力緩和板自体
が変形することによる衝撃エネルギーロスを生じる。更
に、衝撃力緩和板により衝撃吸収材を上下に分けること
で、衝撃吸収材の厚みを薄くでき、復元性も長期にわた
って良好となるメリットがある。
【0073】このような考え方を更に進めて、粘弾性体
の高さを二段、三段に変化させていくと、まず一番高い
粘弾性体が衝撃を受け、次々と二段目の高さの粘弾性
体、三段目の高さの粘弾性体で衝撃を受けるようになる
結果、衝撃力を吸収緩和する効果が高くなる。
【0074】また、粘弾性体の内部に空洞を設けて、上
側及び/又は下側板状体で空洞をとじこめたり、細孔で
空洞と外部を連通させる事により、空気バネや空気バネ
から細孔を経由して空気を押し出す抵抗による衝撃エネ
ルギーロスを行える事や空気バネによる衝撃を受ける時
間を長くして衝撃力を吸収緩和する効果が増し、最大変
位量を小さくすることができる。
【0075】更に、本発明にかかる粘弾性体の内、通常
の加硫ゴムやエラストマーでJIS−A硬度計で30〜
75程度のものを変形し易い形状にしたタイプの粘弾性
体には、ポリマーとして、天然ゴム、EPT、IIR、
IR、BR、SBR、CR、NBR、ノルボーネンゴ
ム、アクリルゴム、ウレタン、シリコンゴム、SIS、
SBS、SEBS等を単独又は併用して用いることがで
き、ゴム工業で一般に使用される充填剤、可塑剤、各種
の老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等を必要
に応じて配合すれば良い。
【0076】これ等の粘弾性体は、衝撃を緩和、吸収し
やすい様に、また、復元しやすい様に形状を適宜工夫し
て用いる必要がある。また、前記した様に、高さを変化
させ、ある変形量を越えてから衝撃を受ける部分を二段
階又は三段階という様に、変形量が増すと衝撃を受ける
面積が増す様にして、全体として衝撃吸収時間を長くす
ることが好ましい。
【0077】本発明に用いることができる衝撃緩和補助
材としては、繊維状物、発泡体、多孔質材を例示するこ
とができ、衝撃吸収材の衝撃吸収緩和能力や変位量調整
に用いることが有効である。
【0078】まず、繊維状物について説明する。繊維状
物は、単体又は複数の繊維を組合わせても、繊維状物と
いう形態の物だけでは、前記の床衝撃力を吸収し緩和す
る防音床材を得ることは実用上不可能であり、前述のプ
ラスチックや金属のバネや粘弾性体と併用して初めて衝
撃吸収緩和効果を向上させることができる位置付けにあ
る。繊維状物は一般に変形が低応力で起こり、圧縮永久
歪が生じやすい。
【0079】本発明で好適な繊維状物は、芯鞘構造で、
鞘の部分が芯の部分より低融点であって、繊維間で鞘の
熱融着部の密度が高く、復元性の良い物や、ニードルパ
ンチ数を増して当初より圧縮永久歪を少なくしたものが
適している。また、圧縮永久歪が少なくなる様に、厚み
を10mm以下で用いることが望ましい。更に、所々に
穴を設け、その穴に接地面積の小さい復元性の高いゴム
を配設し、復元にゴムの復元性を利用し、衝撃吸収時に
は繊維の衝撃吸収力も利用する構造とすることもでき
る。
【0080】次に、発泡体について説明する。この発泡
体も、前述の繊維状物と同様にプラスチックや金属のバ
ネや粘弾性体の衝撃吸収緩和効果をより改善する補助的
な役目をするものである。ここで言う発泡体は、独立気
泡構造を多く含む物が良く、長期の使用により圧縮永久
歪みが大きくならない様に当初から厚みを厚くしないこ
とと、発泡倍率の低いものを使用することが必要であ
る。又、繊維状物の所で説明した様に、復元性の良いゴ
ム等を発泡体層の所々に設けて復元力の劣化を防止する
ことも望ましい。
【0081】次に、多孔質材について説明する。本発明
で言う多孔質材とは、ゴム弾性を有する粒子、コルク粒
子、発泡体粒子を単体又は併用してバインダーにより連
結固着成型した物を言い、前記の繊維状物や発泡体と同
様に床衝撃力の吸収緩和を多孔質材のみで行うことは不
可能に近く、プラスチックや金属のバネや粘弾性体の衝
撃緩和や吸収の補助材として使用することが望ましい。
【0082】これらの衝撃力緩和補助材は、下側板状体
と上側板状体の間に衝撃吸収材と共にはさんで用いても
良いが、上側板状体と板状捨貼材の間に用いた方が受圧
面積が数倍に増す為、圧縮永久歪量を少なくすることが
できるし、復元性を補助するための粘弾性体と併用しや
すくなるので好ましい。
【0083】次に、上側板状体の説明を行う。上側板状
体は、下側板状体との間で、床衝撃力を複数の衝撃吸収
材を衝撃を受けた時の最終の状態はほぼ同じ距離で同時
に押さえる為複数の衝撃力緩和材に衝撃力を瞬時に分散
させ、更に複数の衝撃力緩和材があるため横ズレなく上
下方向に変位させる役目がある。また、上の板状捨貼材
を固定する役目もある為、木ビスや釘止めが行いやすい
合板、パーチクルボード等の材質である方が良い。ま
た、上側板状体は、板状捨貼材で押される為、板厚は特
に制約はない。しかし、施工性を重視する場合は、必ず
しも板状捨貼材と上側板状体の全部を止める必要はな
く、周辺又は部分的な固定でも、固定を全くしない場合
でも、重量床衝撃音として特に改善の必要がある63H
zや125Hzには影響がない。250Hz以上でやや
高くなる傾向がある。
【0084】また、上側板状体は、下側板状体との間に
衝撃吸収材を設けた防音床材として床板に取り付けられ
る為、できるだけ大きな方が衝撃を分散させやすい。こ
のため、100mm角以上で用いるのが良く、大きすぎ
ると施工性が悪くなるので、450mm×900mm位
までが良い。また、上側板状体は、下側板状体よりやや
小さくして、下側板状体にビス等をドリルで固定するス
ペースを設けたり、上側板状体の四隅を切り欠いたり、
下側板状体から45°とか適当な角度でずらして、ドリ
ル固定スペースを設ける方が良い。上側板状体の形状
は、正方形、長方形、三角形、円形等、特に制約はな
い。
【0085】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。 実施例1 図1〜図3に示す防音床材を製造した。下側板状体を
4.5mm厚×300mm×300mm鉄板とし、四隅
にビス穴を設けた。次に、表2に示す配合処方例1の粘
弾性体を、15mm厚×40mm×40mmの角柱状で
作製した。このような粘弾性体を衝撃吸収材として、接
着剤で上側板状体(12mm厚×250mm×250m
m合板)の四隅に貼り付け、更に接着剤で下側板状体に
も貼り付け防音床材を製造した。この防音床材の側面図
が図2で、平面図が図3である。
【0086】
【表2】
【0087】この防音床材を、複数のALC(100m
m厚×650mm×1800mm)を床板として用い
て、ALC間にまたがる様に、ALCの幅方向、長さ方
向に約600mmピッチで90mm長さのDACビスで
取付けた。この後、ALCの幅方向に、板状捨貼材とし
てのパーチクルボード(12厚×900mm×1800
mm)を載せ、更に同サイズのパーチクルボードを、下
のパーチクルボードに直交する方向で重ね合せ床下地面
を形成し、図1に示す防音床構造を製造した。
【0088】実施例2 図4及び図5に示す防音床材を製造した。下側板状体を
12mm厚×300mm×300mm合板とし、上側板
状体を12mm厚×250mm×250mm合板とし、
表3に示す配合処方例2の粘弾性体を15mm厚×50
mmφの円柱状とし、接着剤でポリエステル芯鞘構造不
織布5mm厚×50mmφを接着剤で接着し、更に上側
板状体の四隅と中央へ接着し、下側板状体へも接着し
た。上記方法で作った防音床材の側面図を図4に示し平
面図を図5に示した。
【0089】
【表3】
【0090】この防音床材を、実施例1と同様に、床板
ALC(100mm厚×600mm幅×1800mm長
さ)のALC間にまたがる様に、ALCの幅方向及び長
さ方向は、各々約600mmピッチとし、90mm長さ
のDACビスで固定した。更に、実施例1と同様に、こ
の防音床材の上に12mm厚×900mm幅×1800
mm長さのパーチクルボードを板状拾貼材として、下側
パーチクルボードをALCと直交方向とし、上側パーチ
クルボードを下側パーチクルボードと直交方向に置き、
前記防音床材の上側板状体と2板のパーチクルボードを
木ビスで固定して床下地面を形成し、防音床構造を製造
した。
【0091】実施例3 図6及び図7に示す防音床材を製造した。下側板状体を
12mm厚×300mm×300mm合板とし、上側板
状体を12mm厚×250mm×250mm合板とし、
次に、表2の配合処方例1に示した粘弾性体を15mm
厚×40mm×40mmの角柱状とし、下側板状体の辺
の中心と中央の5ケ所に接着剤で取り付け、更に、四隅
にコイル圧縮バネ20mm高さを設け、上側板状体にコ
イル圧縮バネを固定した。次に、上側板状体の上面にポ
リエステル芯鞘構造不織布5mm厚さを貼り付け、下側
板状体の下面に2mm厚10倍発泡ポリエチレンシート
を貼り付けて防音床材を製造した。図6はこの防音床材
の側面図であり、図7はこの防音床材の平面図である。
【0092】この防音床材を用いて、実施例2と同様に
して、防音床構造を製造した。尚、防音床材の配置は、
ALCの幅方向の中央に、長手方向に向けて等間隔で5
個設けた。下側板状体の床板に対する設置面積の割合
は、5×0.3×0.5/0.6×8=0.42であっ
た。
【0093】実施例4 図8及び図9に示す防音床材を製造した。下側板状体を
12mm厚×300mm×300mm合板とし、上側板
状体を12mm厚×250mm×250mm合板とし
た。次に、表2の配合処方例1に示した粘弾性体とし
て、5mm厚×35mm×35mmの角柱と10mm厚
×40mm×40mmの角柱とを用意した。また、衝撃
力緩和板として、1mm厚×250mm×250mmの
バネ鋼を用意し、衝撃力緩和板の上に、10mm厚×4
0mm×40mmの角柱を両辺から75mmの位置を中
心に4ケ貼り付け、上側板状体に接着した。その後、衝
撃力緩和板の下に5mm厚×35mm×35mmを角柱
を四隅と中央に5ケ接着し、下側板状体を接着して、防
音床材を製造した。図8はこの防音床材の側面図であ
り、図9は平面図である。この例の防音床材では、下側
の衝撃吸収材の間の中央の位置に上側の衝撃吸収材が設
けられている。
【0094】この防音床材の上に、実施例3と同様に、
12mm厚×900mm×1800mmパーチクルボー
ドを2枚各々、下側パーチクルボードがALCと直交す
る方向とし、上側に下側パーチクルボードに直交する方
向に置き、上側板状体に向けて木ビスで固定し、防音床
構造を製造した。尚、この防音床構造では、防音床材
は、ALC間のつなぎ目を中心に左右のALCを固定す
る方式とし、ALC1枚につき下側板状体の割合は、7
×0.3×0.3/0.6×1.8=0.58であっ
た。
【0095】実施例5 図10及び図11に示す防音床材を製造した。下側板状
体を4.5mm厚×100mm×150mm鉄板とし、
この鉄板の四隅にビス用穴を設け、短辺を直角に上方向
に10mmに折り曲げ加工した後、中央に表4に示す配
合処方例3の粘弾性体からなる80mmφ20mm厚さ
衝撃吸収材を1個接着し、その上に9mm厚×100m
m×100mmの合板を接着して、防音床材を製造し
た。図10は下側板状体の長辺方向から見た防音床材の
側面図であり、図11は平面図である。
【0096】
【表4】
【0097】この防音床材を、床板として複数のALC
(100mm厚×600mm幅×1800mm長さ)を
用いて、ALC間をつなぐ様に、90mm長さのDAC
ビスによって、下側板状体においてALCと固定した。
このとき、パネル下側板状体の折り曲げ部がALC間の
合わせ目と直交する様にした。ALC幅方向に600m
mピッチ、長さ方向に300mmピッチで、1枚のAL
C0.6×1.8m2当り11個を設けた。この上に、
実施例4と同様に、12mm厚×900mm×1800
mmのパーチクルボードを2枚、各々下のパーチクルボ
ードをALCと直交する様に設け、上のパーチクルボー
ドを下のパーチクルボードに直交する様に設け、木ビス
で固定し、防音床構造を製造した。尚、下側板状体が床
板に占める割合は、11×0.1×0.13×10m2
/0.6×1.8m2 =0.12であった。
【0098】実施例6 図12及び図13に示す防音床材を製造した。下側板状
体を合板(12mm厚×350mm×350mm)と
し、50mm角20mm厚で内側を30mm角の空洞と
した、表5に示す配合処方例4の粘弾性体を、下側板状
体上にCR接着剤で9個取り付けた。次に合板(12m
m厚×300mm×300mm)を上側板状体とし、C
R接着剤で前記粘弾性体と接着し、更に上面に不織布を
積層して、防音床材を製造した。図12はこの防音床材
の側面図であり、図13は平面図である。
【0099】
【表5】
【0100】この防音床材を、芯/芯で床板としての複
数のALC(100mm厚×600mm幅×1800m
m長さ)の幅方向に600mmピッチで隣合ったALC
間をDACビスで固定し、長さ方向に450mmピッチ
で4個、DACビスで固定し、ALC中央部に450m
mピッチで3個固定した。ALC1枚当り7個使用し
た。下側板状体が床板に占める割合は、7×0.35×
0.35/0.6×1.8=0.79m2 /m2 であっ
た。この防音床材の上に12mm厚×900mm幅×1
800mm長のパーチクルボードをALCと直交する方
向で設け、その上に12mm厚の前述のパーチクルボー
ドを前記パーチクルボードと直交方向で設け木ビスで固
定し、防音床構造を製造した。
【0101】実施例7 図14及び図15に示す防音床材を製造した。下側板状
体を鉄板4.5mm厚×150mm×100mmとし、
表5に示す配合処方例4の管状の粘弾性体(外径80m
m、内径50mm、高さ20mm)を衝撃吸収材として
用いた。この衝撃吸収材には、中央に内径2mmのパイ
プを用いて空洞と外部を連通させた。この粘弾性体をシ
アノアクリレートで下側板状体に接着し、上側板状体を
9mm厚×100mm×100mmの合板として、シア
ノアクリレートで接着して、防音床材を製造した。
【0102】この防音床材を、床板ALC100mm厚
×600mm幅×1800mm長さに、芯/芯でALC
の隣合ったつなぎ目を中心として、幅方向で300mm
ピッチで、長さ方向に300mmピッチで5個設けた。
ALC1枚当たり10個(10×0.1×0.15m2
/0.6×1.8m2 )=0.14m2 /m2 )の接地
面積とした。この防音床材の上に12mm厚×900m
m幅×1800mm長さのパーチクルボードをALCと
直交に1枚設け、更にもう1枚の同寸法のパーチクルボ
ードを前記パーチクルボードと直交する方向に設け、そ
の上から木ビスで固定し、防音床構造を製造した。
【0103】実施例8 図16及び図17に示す防音床材を製造した。下側板状
体を12mm厚×330mm幅×330mm長さの合板
とし、底辺80mm角、上辺50mm角、上辺26mm
角、高さ26mmの台状の形状を有する、表2に示す配
合処方例1の粘弾性体を、この下側板状体の四隅に設
け、中央に底辺80mm角、上辺57mm角、高さ20
mmの同じ配合処方例1の粘弾性体を設けた。次に、9
mm厚、300mm角の合板を上側板状体として、この
上側板状体を四隅の粘弾性体と接着し、上側板状体の上
面に6mm厚で300mm角の不織布を敷きつめた。こ
の不織布には、9個の30mmφの穴を明け、この穴部
に20mmφの粘弾性を貼り付けた。下側板状体の下面
には、2mm厚発泡ポリエチレンを全面に貼り付け、防
音床材を製造した。
【0104】この防音床材を、実施例6と同様に、床板
ALC100mm厚×600mm幅×1800mm長さ
に、ALCの隣合ったつなぎ目を中心として、芯/芯
で、ALCの幅方向で600mmピッチ、長さ方向で4
50mmピッチで、DACビスによって固定した。前記
防音床材4個の中央にも防音床材を固定した。ALC1
枚当たり7個(7×0.33×0.33/0.6×1.
8=0.71m2 /m2)の接地面積とした。この防音
床材の上にも、パーチクルボード12mm厚×900m
m幅×1800mm長さの2枚をALCに直交方向、さ
らに下のパーチクルボードの上に直交方向でパーチクル
ボードを設置し、木ビスで固定し、防音床構造を製造し
た。
【0105】実施例9 図18及び図19に示す防音床材を製造した。下側板状
体を12mm厚、300mm角の合板とし、コイル圧縮
バネ20mm高さを辺の中心と板との中心に設け、更に
4隅をカットした上側板状体を12mm厚、300角の
合板とし、この合板に圧縮バネをV字釘で固定した。上
下の合板の辺の中央に木ビスで引張応力をかけて2対の
コイル引張バネをコイル引張バネの両端のリングに木ビ
スを止めてセットして、防音床材を製造した。
【0106】この防音床材を、上側板状体の四隅の切り
欠きを利用して、下側板状体を床板ALCにDACビス
で固定した。その固定には、ALC間のつなぎ目を中心
として、芯/芯で、幅方向に600mm、長さ方向に3
00mmで、ALC1枚当たり5個設けた。床板と下側
板状体の接地面積比は、5×0.3×0.3/0.6×
1.8=0.42m2 /m2 とした。実施例8と同様
に、パネルの上にパーチクルボード12mm厚2枚を各
々直交するように設け、木ビスで固定して、防音床構造
を製造した。
【0107】比較例1 床板ALCが載置された上に、捨貼板状体として、12
mm×900mm×1800mmのパーチクルボード2
枚を用意し、下側パーチクルボードをALCの長手方向
に直交する方向に長手方向を設け、上側パーチクルボー
ドを更に直交する方向で接地し、2枚の捨貼パーチクル
ボードの上からALC床板へ90mm長さのDACビス
で固定し、床構造を製造した。
【0108】試験方法 これらの防音床構造に用いた粘弾性体や防音床材、及び
防音床構造や床構造を以下のようにして試験した。
【0109】1.防音床構造及び床構造の最大瞬間変位
量 非接触型レーザー変位測定器〔(株)キーエンス製〕に
より、0.5ms毎に点滅レーザー光をバングマシン打
点直近を照射し、時間/変位の関係を1ms毎に連続測
定して、最大変位を示した時の値を最大瞬間変位量とし
た。実施例1〜9及び比較例1の結果を表6〜表10に
示した。
【0110】2.粘弾性体の復元性 衝撃吸収材として粘弾性体を使用した例について、その
粘弾性体と同一組成、同一成型条件で、外径50mm
φ、高さ30mmの円柱を供試体として3個作製し、J
IS−K−6301の圧縮試験方法に準じ、前記供試体
を25%圧縮した後、直ちに除荷し、1分後に復元した
高さ(h1 )を測定し、1分後の復元率を次式で算出
し、3個の供試体の平均を表6に示した。 1分後の復元率(%)=1分後に復元した高さ/圧縮前
の元の高さ×100 次に、10分後に復元した高さ(h10)を測定し、前式
の1分後を10分後に書き換えた式で算出し、3個の供
試体の平均を表6〜表10に示した。
【0111】3.重量床衝撃音 鉄骨造戸建住宅の2階に、所々に落下防止板を熔接した
I型鋼梁の上に、ゴム緩衝材5mm厚×50mm幅を介
してALC床板(100mm厚×600mm幅×180
0mm長さ)が載置された6畳の部屋の床に、各実施例
及び比較例の床構造を施工し、JIS−A−1418に
準じて重量床衝撃音を直下室で測定し結果を表6〜表1
0に示した。
【0112】尚、床/天井空間は、天井全面に24K1
00mm厚グラスウールを設け、天井は独立天井とし、
石膏ボード12.5mm厚を隙間なく施工した条件で、
全試験を行った。
【0113】
【表6】
【0114】
【表7】
【0115】
【表8】
【0116】
【表9】
【0117】
【表10】
【0118】以下に、実施例及び比較例の試験結果につ
いて順次説明する。実施例1は、下側板状体として剛性
の大きい鉄板を用い、床板であるALC床板にDACビ
スで強固に固定し、1つの防音床材当たり4個の粘弾性
体の衝撃吸収材を、上側板状体を合板として、板状捨貼
材の下に、床板1m2 当たり0.25m2 で設けた例で
ある。このときの最大瞬間変位量は6mmであり、10
mm以下を満足し、歩行感は良好である。また、衝撃緩
和材の復元率も1分後で85%、10分後100%とな
り、短期にある程度の復元があり、10分後に95%以
上の復元を示している。このときの重量衝撃音はLH
57となりLH −55等級を満足している。又、比較例
1のLH −64(LH −65等級)と比べ、2ランク改
善している。特に、重量床衝撃音で改善の困難な63H
z及び125Hzでも各々7dB、8dBの改善が見ら
れている。これは衝撃力の吸収緩和が有効であることを
示している。
【0119】実施例2は、下側板状体を12mm合板と
し、ALC床板にDACビスで強固に固定されている例
である。その下側板状体の上に5個の粘弾性体と、その
上に衝撃力緩和補助材として繊維状物を設けて、上側板
状体12mm合板として、防音床材とした例である。こ
の床材は床板面積1m2 当たり0.25m2 設けられて
いる。このとき最大瞬間変位量は7mmで、歩行感も良
い。このときの粘弾性体は、1分後の復元率が83%、
10後で97%であり、衝撃吸収緩和効果も良い。重量
床衝撃音はLH −55(LH −55等級)で比較例1よ
り2ランク改善され、重量床衝撃音で特に改善しにくい
63Hz、125Hzも各々9dB改善でき衝撃吸収緩
和効果が良好であることが判る。
【0120】実施例3は、下側板状体を12mm合板と
し、その下面に緩衝材を設けてALC床板にDACビス
で固定し、その上に粘弾性体を5個、圧縮バネを4個設
け、その上に12mm合板を設け、更に、上側板状体の
上に衝撃力緩和補助材を設けた防音床材とした例であ
る。この床材は床板1m2 当たり0.42m2 設けてい
る。このとき、最大瞬間変位量が7mmであり、歩行感
が良い。また、復元率も1分後で85%、10分後で1
00%であり、衝撃吸収緩和は良好である。このとき重
量床衝撃音はLH −56(LH −55等級)で、比較例
1より2ランク改善されており、重量床衝撃音で改善の
困難な63Hz、125Hzは各々10dB、8db改
善でき、衝撃吸収緩和効果が良好であることが判る。
【0121】実施例4は、下側板状体の12mm合板
が、ALC床板にDACビスで固定され、その上に衝撃
吸収材として衝撃力緩和板の上下に粘弾性体を垂直方向
に重ね合わせないように設け、その上に12mm合板を
上側板状体として設けた防音床材の例である。この床材
は、床板1m2 当たり、0.58m2 設け、このときの
最大瞬間変位量は3mmであり、歩行感は非常に良い。
復元率も、1分後で85%、10分後で100%であり
良好である。このときの重量床衝撃音は、LH −54
(LH −55等級)で比較例1より2ランク改善され、
改善の困難な63Hz、125Hzも各々11dB、1
0dbと衝撃吸収緩和効果が良好であることが判る。
【0122】実施例5は、下側板状体を剛性の大きい鉄
板とし、更に両端を折り曲げ剛性をより大きくした鉄板
をALC床板にDACビスで固定し、衝撃吸収材として
粘弾性体を設け、上側板状体を9mm合板とした防音床
材を用いる例である。この床材は、床板1m2 当たり
0.12m2 で設けた。このときの最大瞬間変位量は5
mmであり、歩行感は良好である。復元率も1分後74
%、10分後で96%であり、衝撃吸収緩和効果が高
い。また、このときの重量床衝撃音はLH −57(LH
−55等級)であり、比較例1より2ランク改善されて
いる。また、重量床衝撃音で改善が困難な63Hz、1
25Hzでの改善量が、各々7dBであり、衝撃吸収緩
和効果が良好であることが判る。
【0123】実施例6は、下側板状体を12mm合板、
その上に中空角パイプ状の粘弾性体が9個あり、その上
に上側板状体として12mm合板を設け、その上に衝撃
力緩和補助材が設けられた防音床材を、床板1m2 当た
り0.79m2 で設けられている例である。この時の最
大瞬間変位量は6mmであり、歩行感は良好である。こ
のときの粘弾性体の復元率は、1分後で78%、10分
後で97%と良好である。このときの重量床衝撃音はL
H −53(LH −55等級)で、LH −50等級に近く
まで改善されている。比較例1と比べ2ランク改善さ
れ、重量床衝撃音の改善の困難な63Hz、125Hz
も各々12dB、11db改善され、非常に良好な衝撃
吸収緩和効果を示している。
【0124】実施例7は、下側板状体を鉄板とし、AL
C床板にDACビスで固定し、その上に中空丸パイプ状
で連通孔を有する粘弾性体を設け、上側板状体として9
mm合板を設けた防音床材を床板1m2 当たり0.14
2 設けた例である。このときの最大瞬間変位量は7m
mであり、復元率は1分後で78%、10分後で97%
であり、良好である。このときの重量床衝撃音は、LH
−56(LH −55等級)であり、比較例1より2ラン
ク改善できている。このとき改善しにくい63Hz、1
25Hzは、各々10dB、8dB改善されており、衝
撃吸収緩和効果が大きいことが判る。
【0125】実施例8は、下側板状体を12mm合板
で、その下に衝撃材を設け、ALC床板にDACビスで
固定され、その上に台状の粘弾性体が四隅と中央で高さ
の異なる状態で設けられ、その上に9mm合板が上側板
状体として設けられ、その上に衝撃力緩和補助材として
所々に穴を設け、その穴の中に粘弾性体を設けている防
音床材を床板1m2 当たり0.71m2 設けた例であ
る。このときの最大瞬間変位量は4mmで、歩行感は良
好である。このときの粘弾性体の復元率は1分後で85
%、10分後で100%であり、良好である。このとき
の重量床衝撃音はL H −54(LH −55等級)であ
り、比較例1と比べ2ランク改善されている。又、重量
床衝撃音の改善の困難な63Hz、125Hzも各々1
1dB、10db改善でき、良好な衝撃吸収緩和効果が
示されている。
【0126】実施例9は、下側板状体を12mm合板と
し、ALC床板にDACビスで固定され、その上に衝撃
緩和材として圧縮バネ5個と引張バネ4個を設け、上側
板状体として12mm合板を設けた防音床材を床板1m
2 当たり0.42m2 設けた例である。このときの最大
瞬間変位量は8mmであり、歩行感は良好である。この
ときの重量床衝撃音はLH −57(LH −55等級)
で、比較例1より2ランク改善できている。又、改善が
困難な63Hz、125Hzを各々8dB、7db改善
でき、衝撃吸収緩和効果が高いことが判る。
【0127】
【発明の効果】本発明の防音床構造は、床面形成下地と
しての捨貼板材と床板との間に、複数の防音床材を離間
させて設け、この防音床材とその間の空間とで、床の衝
撃力を吸収緩和することにより、床板から生じる低周波
数の騒音を著しく低減することができる。
【0128】このように、本発明は、建物の構造自体の
剛性を増したり、床剛性や床重量を増したりする必要が
ないので、木造、ツーバイフォー、鉄骨造等の一般の戸
建住宅や低層集合住宅に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例の防音床構造の縦断面図であ
る。
【図2】 本発明にかかる一例の防音床材の側面図であ
る。
【図3】 図2の防音床材の平面図である。
【図4】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図で
ある。
【図5】 図4の防音床材の平面図である。
【図6】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図で
ある。
【図7】 図6の防音床材の平面図である。
【図8】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図で
ある。
【図9】 図8の防音床材の平面図である。
【図10】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
である。
【図11】 図10の防音床材の平面図である。
【図12】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
である。
【図13】 図12の防音床材の平面図である。
【図14】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
である。
【図15】 図14の防音床材の平面図である。
【図16】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
である。
【図17】 図16の防音床材の平面図である。
【図18】 本発明にかかる他の例の防音床材の側面図
である。
【図19】 図18の防音床材の平面図である。
【符号の説明】
1 防音床構造 2 板状捨貼材 3 床板 4,14,23,29,35,39,45,52 防音
床材 5,12 空間 6,30,40,53 下側板状体 7a,7b 衝撃吸収材 8,34,55 上側板状体 9,10 ビス 11 床 13 ビス用の穴 15,21,24,26、33,37,42,47,4
8,51 粘弾性体 16,18,38 繊維状物 19 パッキン材 20 バネ 25 衝撃力緩和板 27 上面空間 28 下面空間 31 突起 32,41 ビス穴 36,44 空洞 43 パイプ 46 緩衝材 49 衝撃力緩和補助材 50 穴 54 圧縮バネ 56 木ビス 57 引張バネ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面形成下地となる板状捨貼材と前記板
    状捨貼材を支える床板とを備えており、床衝撃音が低減
    されている防音床構造であって、 前記板状捨貼材と前記床板との間に複数の防音床材が配
    置されており、前記防音床構造を縦断面で見たとき、前
    記各防音床材が互いに離間しており、前記各防音床材の
    間に空間が設けられており、前記各防音床材が下側板状
    体と衝撃吸収材と上側板状体とを備えており、前記下側
    板状体が前記床板の上に設けられており、前記上側板状
    体が前記板状捨貼材の下に設けられており、前記衝撃吸
    収材が前記下側板状体と前記上側板状体との間に配置さ
    れており、JIS−A−1418に定めるバングマシン
    の衝撃による前記板状捨貼材の上下方向の最大瞬間変位
    量が10mm以内であることを特徴とする、防音床構
    造。
  2. 【請求項2】 前記床板が複数の床パネルからなり、前
    記下側板状体が少なくとも2つの前記床パネルを連結し
    ており、前記床板の1m2 の表面積当たり、前記下側板
    状体が前記床板の0.05m2 〜0.8m2 の表面積上
    に固定されていることを特徴とする、請求項1記載の防
    音床構造。
  3. 【請求項3】 前記衝撃吸収材が粘弾性体からなり、前
    記上側板状体と前記粘弾性体と前記下側板状体とに囲ま
    れた中空部分が形成されており、前記粘弾性体が貫通孔
    を有しており、前記貫通孔が前記中空部分と前記中空部
    分の外部とを連通していることを特徴とする、請求項1
    又は2記載の防音床構造。
  4. 【請求項4】 前記衝撃吸収材が金属及びプラスチック
    からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料からなる
    圧縮バネと粘弾性体とからなり、前記板状捨貼材に衝撃
    が加わり、前記圧縮バネと前記粘弾性体とが変形したと
    き、前記圧縮バネの圧縮変形位置が前記圧縮バネの圧縮
    限界位置よりも高く保たれることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれか一項記載の防音床構造。
  5. 【請求項5】 前記防音床材が少なくとも2種の防音床
    材からなり、前記2種の防音床材が各々下側板状体と衝
    撃吸収材と上側板状体とを備えており、一方の前記防音
    床材の前記衝撃吸収材が前記上側板状体と接しており、
    他方の前記防音床材の前記衝撃吸収材と前記上側板状体
    との間に隙間が設けられており、前記板状捨貼材に衝撃
    が加わったとき、前記他方の防音床材の前記衝撃吸収材
    と前記上側板状体とが接触することを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれか一項記載の防音床構造。
  6. 【請求項6】 前記防音床材が複数の衝撃吸収材を備え
    ており、前記防音床構造を縦断面で見たとき、前記各衝
    撃吸収材が互いに離間しており、前記各衝撃吸収材の間
    に空間が形成されていることを特徴とする、請求項1〜
    5のいずれか一項記載の防音床構造。
  7. 【請求項7】 前記防音床材が少なくとも2種の衝撃吸
    収材を備えており、一方の前記衝撃吸収材が前記上側板
    状体と接しており、他方の前記衝撃吸収材が前記上側板
    状体との間に隙間を有しており、前記板状捨貼材に衝撃
    が加わったとき、前記他方の衝撃吸収材と前記上側板状
    体とが接触することを特徴とする、請求項1〜6のいず
    れか一項記載の防音床構造。
  8. 【請求項8】 前記防音床材が引張バネを備えており、
    前記引張バネが前記上側板状体と前記下側板状体とを互
    いに引き寄せるように引っ張っていることを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれか一項記載の防音床構造。
  9. 【請求項9】 前記防音床材が衝撃力緩和板を備えてお
    り、前記衝撃力緩和板が前記上側板状体と前記下側板状
    体との間に設けられており、前記衝撃力緩和板の上面及
    び下面に前記衝撃吸収材が配置されていることを特徴と
    する、請求項1〜8のいずれか一項記載の防音床構造。
  10. 【請求項10】 前記衝撃吸収材が複数の衝撃吸収材か
    らなり、前記防音床構造を縦断面で見たとき、前記各衝
    撃吸収材が互いに離間しており、前記各衝撃吸収材の間
    に上面空間及び下面空間が形成されており、前記板状捨
    貼材が衝撃を受けたとき、前記各衝撃吸収材の曲げ応力
    によって、前記衝撃力緩和板が前記下面空間及び前記上
    面空間に向かって曲がり、前記衝撃力緩和板の復元力に
    よって前記衝撃力緩和板の曲がりが復元することを特徴
    とする、請求項9記載の防音床構造。
  11. 【請求項11】 前記上側板状体の上面及び下面の少な
    くとも一方に、繊維状物、発泡体及び多孔質材からなる
    群より選ばれた少なくとも1種の衝撃力緩和補助材が設
    けられていることを特徴とする、請求項1〜10のいず
    れか一項記載の防音床構造。
  12. 【請求項12】 床面形成下地となる板状捨貼材と前記
    板状捨貼材を支える床板との間に配置され、防音床構造
    を形成するための防音床材であって、 前記防音床材が下側板状体と衝撃吸収材と上側板状体と
    を備えており、前記防音床構造を形成するために、複数
    の前記防音床材が前記板状捨貼材と前記床板との間に配
    置される際、前記防音床構造を縦断面で見たとき、前記
    各防音床材が互いに離間し、前記各防音床材の間に空間
    が設けられ、前記下側板状体が前記床板の上に設けら
    れ、前記上側板状体が前記板状捨貼材の下に設けられ、
    前記衝撃吸収材が前記下側板状体と前記上側板状体との
    間に配置され、JIS−A−1418に定めるバングマ
    シンの衝撃による前記板状捨貼材の上下方向の最大瞬間
    変位量が10mm以内となり得ることを特徴とする、防
    音床材。
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