JP2002284876A - ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィドの製造方法

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JP2002284876A
JP2002284876A JP2001131229A JP2001131229A JP2002284876A JP 2002284876 A JP2002284876 A JP 2002284876A JP 2001131229 A JP2001131229 A JP 2001131229A JP 2001131229 A JP2001131229 A JP 2001131229A JP 2002284876 A JP2002284876 A JP 2002284876A
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polyarylene sulfide
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Shunsuke Horiuchi
俊輔 堀内
Atsushi Ishio
敦 石王
Kei Saito
圭 齋藤
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オリゴマー含有量の低減された高分子量のP
ASを短時間に効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハ
ロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の
温度範囲内で反応させてポリアリーレンスルフィドを製
造する方法において、前記の反応を下記の少なくとも工
程1及び2によりポリアリーレンスルフィドを製造す
る。 工程1:仕込みのスルフィド化剤に対する溶媒のモル比
を3.5以上から10.0以下として、ポリハロゲン化
芳香族化合物とスルフィド化剤を反応させてポリアリー
レンスルフィドのプレポリマーを生成させる工程、及び 工程2:重合助剤存在下、仕込みのスルフィド化剤に対
する溶媒のモル比を1.5以上3.5未満として、前記
プレポリマーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転
換する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアリーレンス
ルフィド(以下、PASと略記する場合もある)の製造
方法に関し、詳しくは、オリゴマー含有量の低減された
高分子量のPASを短時間に効率よく製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】PASは、耐熱性、耐薬品性、難燃性、
機械的強度、電気的特性及び寸法安定性などに優れたエ
ンジニアリングプラスチックであり、射出成形、押出成
形及び圧縮成形などの各種成形法により、各種成形品、
フィルム、シート及び繊維などに成形可能であるため、
電気・電子機器や自動車機器などの広範な分野において
幅広く用いられている。
【0003】PASの製造方法として、特公昭45−3
368号公報には、N−メチル−2−ピロリドンなどの
有機アミド溶媒中で、硫化ナトリウムなどのアルカリ金
属硫化物とp−ジクロロベンゼンなどのポリハロ芳香族
化合物とを反応させる方法が提案されているが、この方
法では、重合反応全体を通じて使用する溶媒量が一定で
あり、かつ重合助剤を使用していないため、オリゴマー
含有量が多い低分子量で、溶融粘度が小さいPASしか
得ることができない。このような低分子量PASは、重
合後に空気の存在下で加熱し、酸化硬化(キュアー)す
れば高分子量化することができるが、このようにして得
られた硬化PASは、機械的物性が不十分であり、しか
も線状ではないため、シート、フィルム及び繊維などに
成形加工することが困難であった。
【0004】その後、重合時に高分子量のPASを得る
ために、上記の方法を改善した各種の製造方法が提案さ
れされている。PASの重合方法の改善手段としては、
有機アミド溶媒中でアルカリ金属硫化物とポリハロ芳香
族化合物とを反応させるに際し、各種の重合助剤を添加
する方法が代表的であり、例えば、重合助剤としてアル
カリ金属カルボン酸塩を使用する方法(特公昭52−1
2240号公報)、同じく芳香族カルボン酸のアルカリ
土類金属を使用する方法(特開昭59−219332号
公報)、同じくアルカリ金属ハライドを使用する方法
(米国特許第4,038,263号明細書)、及び同じ
く脂肪族カルボン酸のナトリウム塩を使用する方法(特
開平1−161022号公報)などが提案されている。
【0005】これらの方法によれば、確かに重合により
線状で高分子量のPASを得ることができるが、反応全
体を通じて使用溶媒量が一定であるため、本発明のよう
にオリゴマー含有量の低減された高分子量のPASを短
時間に効率よく製造することはできなかった。さらに、
より高分子量のPASを得るためには、酢酸リチウムや
安息香酸ナトリウムなどの高価な重合助剤を用いて重合
を行う必要があり、また酢酸ナトリウムなどの安価な重
合助剤を単純に適用したとしても、重合時間が長くなっ
て経済的に不利であり、また高重合度化にも限界がある
という問題があった。
【0006】更に、ここまでに例示した方法でPASを
製造する際には、同時に低分子量PASが副生する。こ
れら低分子量成分は一般に、製品の曲げ強度等の機械的
性能を低下させる、樹脂溶融時の発生ガス量を増大す
る、成形加工時の金型や口金の汚れを増大する等の原因
になるため、通常はいくつかの精製工程を経て、分離、
除去されるが、これらの工程には長時間を要すため生産
性が低下しコストアップの原因となる。
【0007】このような低分子量成分の低減に関して、
特開平5−230214号公報には、反応中に溶媒の一
部を除去して重合を行う方法が開示されているが、この
方法では重合助剤を使用していないため、得られるポリ
マー中にまだ相当量の低分子量成分が存在している。ま
た、十分に高分子量のPASを得るためにはかなりの長
時間の重合時間を必要とし、また高重合度化にも限界が
あるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点を改良し、PASを製造する際に、オリゴマ
ー含有量の低減された高分子量のPASを短時間に効率
よく得ることを課題として検討した結果達成されたもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂は下記の方
法により得られるものである。すなわち本発明は、 1.有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化
芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲
内で反応させてポリアリーレンスルフィドを製造する方
法において、前記の反応を下記の少なくとも工程1及び
2により行うことを特徴とするポリアリーレンスルフィ
ドの製造方法、 工程1:仕込みのスルフィド化剤に対する溶媒のモル比
を3.5以上から10.0以下として、ポリハロゲン化
芳香族化合物とスルフィド化剤を反応させてポリアリー
レンスルフィドのプレポリマーを生成させる工程、及び 工程2:重合助剤存在下、仕込みのスルフィド化剤に対
する溶媒のモル比を1.5以上3.5未満として、前記
プレポリマーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転
換する工程 2.前記工程1を200℃以上245℃未満の温度範囲
内で行い、前記工程2を245℃以上290℃未満の温
度範囲で行うことを特徴とする、前記1項に記載のポリ
アリーレンスルフィドの製造方法、 3.前記工程1においてポリハロゲン化芳香族化合物の
転化率が85%以上になるよう反応させた後、前記工程
2に移行することを特徴とする前記1または2項に記載
のポリアリーレンスルフィドの製造方法、 4.定温時間、昇温時間及び降温時間を含む系内温度が
200℃以上である全重合時間が、3〜10時間である
ことを特徴とする前記1から3項のいずれか1項に記載
のポリアリーレンスルフィドの製造方法、 5.少なくとも前記工程2を有機カルボン酸塩、水、ア
ルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金
属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸
塩、アルカリ土類金属リン酸塩から選ばれる少なくとも
1種の重合助剤の存在下で行うことを特徴とする、前記
1から4項のいずれか1項に記載のポリアリーレンスル
フィド樹脂の製造方法、および 6.工程1の反応終了後、得られた反応混合物を工程1
を行った反応容器とは別の反応容器に移し、工程2の反
応を行うことを特徴とする上記1から5項のいずれか1
項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法で
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリアリーレンス
ルフィドとは式−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要
構成単位とするホモポリマーまたはコポリマーである。
Arとしては下記式(A)から式(K)などであらわさ
れる単位などがあるが、なかでも(A)が特に好まし
い。
【0011】
【化1】
【0012】(R1,R2は水素、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1と
R2は同一でも異なっていてもよい) この繰り返し単位を主要構成単位とする限り、下記式
(L)から式(N)などで表される少量の分岐単位また
は架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または
架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−単位1モルに
対して0から1モル%の範囲であることが好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】また、本発明におけるポリアリーレンスル
フィドは上記繰り返し単位を含むランダム共重合体、ブ
ロック共重合体及びそれらの混合物であってもよい。
【0015】更に、各種ポリアリーレンスルフィドはそ
の分子量に特に制限はないが、通常、溶融粘度が5〜
5,000Pa・s(310℃、剪断速度1,000/
秒)の範囲が好ましい範囲として例示できる。
【0016】これらの代表的なものとして、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、
ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共
重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙
げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィドとし
ては、ポリマーの主要構成単位としてp−フェニレン単
【0017】
【化3】
【0018】を90モルパーセント以上含有するポリフ
ェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィドケトンが挙げられる。
【0019】スルフィド化剤 本発明で用いられるスルフィド化剤としては、アルカリ
金属硫化物およびアルカリ金属水硫化物が挙げられる。
アルカリ金属硫化物の具体例としては、例えば硫化リチ
ウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウ
ム、硫化セシウム及びこれら2種以上の混合物を好まし
いものとして挙げることができ、なかでも硫化ナトリウ
ムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属硫化物
は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の
形で用いることができる。
【0020】アルカリ金属水硫化物の具体例としては、
例えば水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化リチ
ウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウム及びこれら2
種以上の混合物を好ましいものとして挙げることがで
き、なかでも水硫化ナトリウムが好ましく用いられる。
これらのアルカリ金属水硫化物は、水和物または水性混
合物として、あるいは無水物の形で用いることができ
る。
【0021】また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金
属水酸化物から、反応系においてin situで調製
されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。ま
た、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から
アルカリ金属硫化物を調整し、得られる反応混合物を次
工程の反応容器に移して用いることもできる。
【0022】あるいは水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から反応系に
おいてin situで調製されるアルカリ金属硫化物
も用いることができる。また、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から
アルカリ金属硫化物を調製し、得られる反応混合物を次
工程の反応容器に移して用いることができる。
【0023】本発明において、仕込みスルフィド化剤の
量は、脱水操作などにより重合反応開始前にスルフィド
化剤の一部損失が生じる場合には、実際の仕込み量から
当該損失分を差し引いた残存量を意味するものとする。
【0024】スルフィド化剤とともに、アルカリ金属水
酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を併用
することも可能である。アルカリ金属水酸化物の具体例
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム及
びこれら2種以上の混合物を好ましいものとして挙げる
ことができ、アルカリ土類金属水酸化物の具体例として
は、例えば水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、
水酸化バリウムなどが挙げられ、なかでも水酸化ナトリ
ウムが好ましく用いられる。
【0025】スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫
化物を用いる場合、アルカリ金属水酸化物を同時に使用
することが特に好ましいが、この使用量はアルカリ金属
水硫化物1モルに対し0.95から1.20モル、好ま
しくは1.00から1.15モル、更に好ましくは1.
005から1.100モルの範囲が例示できる。
【0026】ポリハロゲン化芳香族化合物 本発明で用いられるポリハロゲン化芳香族化合物とは、
1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をい
う。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジク
ロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−ト
リクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、
1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロ
ベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロ
ロ−p−キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4
−ジヨードベンゼン、1,4−ジクロロナフタレン、
1,5−ジクロロナフタレン、1−メトキシ−2,5−
ジクロロベンゼン,4,4’−ジクロロビフェニル、
3,5−ジクロロ安息香酸、4,4’−ジクロロジフェ
ニルエーテル、4,4’−ジクロロジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジクロロジフェニルケトンなどのポリハ
ロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp−ジク
ロロベンゼン,4,4’−ジクロロジフェニルスルホ
ン,4,4’−ジクロロジフェニルケトンが、より好ま
しくはp−ジクロロベンゼンが用いられる。また、異な
る2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせ
て共重合体とすることも可能であるが、p−ジハロゲン
化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
【0027】ポリハロゲン化芳香族化合物の使用量は、
加工に適した粘度のポリアリーレンスルフィドを得る点
から、スルフィド化剤1モル当たり0.9から2.0モ
ル、好ましくは0.95から1.5モル、更に好ましく
は1.005から1.2モルの範囲が例示できる。
【0028】分子量調節剤、分岐・架橋剤 本発明においては、生成PASの末端を形成させるか、
あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モ
ノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよ
い)を上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用すること
ができる。また、分岐または架橋重合体を形成させるた
めに、トリハロゲン化以上のポリハロゲン化合物(必ず
しも芳香族化合物でなくともよい)、活性水素含有ハロ
ゲン化芳香族化合物及びハロゲン化芳香族ニトロ化合物
などを併用することも可能である。
【0029】重合溶媒 本発明では重合溶媒として有機極性溶媒を用いる。具体
例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル
−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N
−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム
類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホ
ン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプ
ロチック有機溶媒、及びこれらの混合物などが、反応の
安定性が高いために好ましく使用される。これらのなか
でもN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記
することもある)が好ましく用いられる。
【0030】有機極性溶媒の使用量は、プレポリマーを
生成する工程である工程1の重合反応開始時において
は、反応系の有機極性溶媒量が、スルフィド化剤1モル
当たり3.5モルから10モル、好ましくは3.8から
8.0モル、より好ましくは4.0から6.5モルの範
囲である。少なすぎると好ましくない反応が起こりやす
くなり、多すぎると重合度が上がりにくくなる傾向にあ
る。更に多すぎても少なすぎても反応に要する時間が長
くなるため、経済的に不利である。ここで反応系の有機
極性溶媒量は、反応系内に導入した有機極性溶媒量か
ら、反応系外に除去された有機極性溶媒量を差し引いた
量である。
【0031】本発明の方法によって、オリゴマー含有量
の低減された高分子量のPASを短時間に効率よく製造
するためには、上記に示したスルフィド化剤とポリハロ
ゲン化芳香族化合物を有機極性溶媒中で反応させる過程
において、かかる溶媒を反応系外に排除し、溶媒量を低
減することが必要である。
【0032】本発明において溶媒量を低減させる具体的
な方法としては、蒸留により溶媒を系外に除去する方
法、濾過等により溶媒を除去する方法、フラッシュ移送
により溶媒を除去する方法、溶媒と親和力の強い物質を
添加することで相分離を発現し実質的に溶媒を反応系外
に除去する方法などが例示できるが、操作の簡易性の点
で蒸留が好ましい。また、溶媒を除去した後に、更に同
温度以上で反応を継続することで低分子量成分が低減
し、高分子量PASが得られやすくなるため、かかる手
段を用いることが好ましい。
【0033】溶媒除去は、下記工程2に移行する前に行
う。具体的方法としては、工程1の反応中に段階的に除
去する方法、工程1終了後と工程2に移行する直前に除
去する方法、あるいはこれらの組み合わせが例示でき
る。また、工程2においても、本発明の本質を損なわな
い限りにおいては溶媒の除去を行っても差し障り無い。
更に、反応中に溶媒を添加しても差し障り無いが、工程
2における有機極性溶媒の使用量は、反応系の有機極性
溶媒量が、スルフィド化剤1モル当たり1.5モル以上
3.5モル未満、好ましくは2.0モル以上3.2モル
未満、更に好ましくは2.2モル以上3.0モル未満に
なるように溶媒除去量を調整する。また、溶媒除去は減
圧、常圧、加圧の何れでも行うことができる。
【0034】また、溶媒を留去する際に、反応系に共存
する水や、未反応のポリハロゲン化芳香族化合物が留出
する場合がある。この1部もしくは全量を留出液から分
離して反応系内に戻すか、留出液を定量して新たに反応
系に添加して、反応系を実質的に溶媒抜き出し前の状態
に戻すことが可能である。特に、極めて高重合度のPA
Sを得る際にこの方法は好適である。
【0035】重合助剤 本発明においては、高重合度のPASをより短時間で得
るために重合助剤を用いる。ここで重合助剤とは得られ
るPASの粘度を増大させる作用を有する物質をさす。
このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カル
ボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸
塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、ア
ルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩などが
あげられる。これらは単独でも、2種以上を同時に用い
ることができる。なかでも有機カルボン酸塩および/ま
たは水が好ましく用いられる。
【0036】アルカリ金属カルボン酸塩は、一般式R
(COOM)n (式中、Rは、炭素数1〜20を有する
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキル
アリール基またはアリールアルキル基である。Mは、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウ
ムから選ばれるアルカリ金属である。nは1〜3の整数
である。)で表される化合物である。アルカリ金属カル
ボン酸塩は、水和物または水溶液としても用いることが
できる。アルカリ金属カルボン酸塩の具体例としては、
例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香
酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル
酸カリウム、及びそれらの混合物などを挙げることがで
きる。アルカリ金属カルボン酸塩は、有機極性溶媒中
で、有機酸と、水酸化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属
塩及び重炭酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれる一
種以上の化合物とを、ほぼ等化学当量ずつ添加して反応
させることにより形成させてもよい。上記アルカリ金属
カルボン酸塩の中で、リチウム塩は反応系への溶解性が
高く助剤効果が大きいが高価であり、カリウム、ルビジ
ウム及びセシウム塩は反応系への溶解性に劣ると推定し
ており、安価で、重合系への適度な溶解性を有する酢酸
ナトリウムが好ましく用いられる。
【0037】これら重合助剤の使用量は、仕込みアルカ
リ金属硫化物1モルに対し、0.25モル〜0.7モル
の範囲であり、0.3〜0.6モルの範囲が好ましく、
0.35〜0.55モルの範囲がより好ましい。上記の
範囲未満では、高重合度化効果が不十分であり、上記の
範囲を越えると、それ以上の高重合度化効果が得られな
いばかりか、重合時間によっては逆効果となる。
【0038】これら重合助剤は、少なくとも後段重合工
程(後記工程2)における反応系に含有されていればよ
い。したがって、その添加時期は、前段重合開始前の脱
水工程の前か、前段重合開始時から後段重合途中の間、
あるいはこれらの任意の組合せの時期であればよい。
【0039】重合安定剤 本発明においては、重合反応系を安定化し、副反応を防
止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合
安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない
副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオ
フェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加により
チオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定
剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ
金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、及びアルカリ
土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかで
も、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リ
チウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述の
アルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用する
ので、本発明で使用する重合安定剤の一つに入る。ま
た、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用い
る場合、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが
特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤
に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤
となり得る。
【0040】これら重合安定剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重
合安定剤は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し
て、通常0.02〜0.2モル、好ましくは0.04〜
0.1モル、より好ましくは0.05〜0.09モルの
割合で使用する。この割合が少ないと安定化効果が不十
分であり、逆に多すぎても経済的に不利益であったり、
ポリマー収率が低下する傾向となる。
【0041】重合安定剤の添加時期は、下記工程1開始
前の前処理工程(脱水工程)の前か、工程1開始時から
下記工程2の途中の間、あるいはこれらの任意の組合わ
せの時期であればよい。好ましくは前処理工程の前ある
いは工程1開始時である。なお、前処理工程時にアルカ
リ金属硫化物の一部が分解して、硫化水素が発生する場
合には、その結果生成したアルカリ金属水酸化物も重合
安定剤となり得る。
【0042】水は有機金属カルボン酸塩水和物または水
溶液、アルカリ金属硫化物の水和物または水溶液、およ
びアルカリ金属水硫化物の水溶液として反応系内に存在
するもの、反応系内に直接添加するもののいずれか一方
でも両方でもよい。
【0043】重合反応 本発明においては、有機極性溶媒中でスルフィド化剤と
ポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃
未満の温度範囲内で反応させてポリアリーレンスルフィ
ドを製造する方法において、前記の反応を下記の少なく
とも工程1及び2により行うことを特徴とするが、前処
理工程や後処理工程などの付加的な工程があってもよ
い。
【0044】工程1:仕込みのスルフィド化剤に対する
溶媒のモル比を3.5以上から10.0以下として、ポ
リハロゲン化芳香族化合物とスルフィド化剤を反応させ
てポリアリーレンスルフィドのプレポリマーを生成させ
る工程、及び 工程2:重合助剤存在下、仕込みのスルフィド化剤に対
する溶媒のモル比を1.5以上3.5未満として、前記
プレポリマーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転
換する工程。
【0045】ここで工程2により「プレポリマーを高分
子量ポリアリーレンスルフィドに転換する」とは、プレ
ポリマーを、より高分子量化して所望する重合度のポリ
アリーレンスルフィドとすることを意味する。
【0046】上記反応工程を開始するに際し、望ましく
は不活性ガス雰囲気下、常温〜220℃、好ましくは1
00〜220℃の温度範囲で、有機極性溶媒にスルフィ
ド化剤とジハロゲン化芳香族化合物を加える。この段階
で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序
は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえ
ない。
【0047】上記反応工程1における重合系内の水分量
は、仕込みスルフィド化剤1モル当たり0.5〜2.0
モルであることが好ましい。ここで重合系内の水分量と
は重合系に仕込まれた水分量から重合系外に除去された
水分量を差し引いた量である。また、仕込まれる水は
水、水溶液、結晶水など、いずれの形態であってもよ
い。水分量のより好ましい範囲は、スルフィド化剤1モ
ル当たり0.75〜1.5モルであり、1.0〜1.2
5モルの範囲がより好ましい。水分量が上記の範囲未満
であると、十分なオリゴマー低減効果を得にくく、一方
上記の範囲を越えると、重合時間が長くなるばかりか、
重合釜内圧の上昇が大きく、重合容器により高い耐圧性
能を有した重合釜が必要となるため、経済的にも安全性
の面でも不利である。
【0048】スルフィド化剤は、通常水和物の形で使用
されるが、その含有水量が上記範囲未満の場合、必要量
を添加して補充することが好ましい。一方、スルフィド
化剤の含有水量が上記範囲を超える場合には、ジハロゲ
ン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスル
フィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に
除去することが好ましい。なお、この操作により水を除
去し過ぎた場合には、不足分の水を添加して補充するこ
とが好ましい。
【0049】前述したようにスルフィド化剤として、ア
ルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応
系においてin situで調製されるアルカリ金属硫
化物も用いることができる。この方法には特に制限はな
いが、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜150
℃、好ましくは常温から100℃の温度範囲で、有機極
性溶媒にアルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物
を加え、常圧または減圧下、少なくとも150℃以上、
好ましくは180〜240℃まで昇温し、水分を留去さ
せる方法が挙げられる。この段階で重合助剤を加えても
よい。また、水分の留去を促進するために、トルエンな
どを加えて反応を行ってもよい。
【0050】本発明では、有機極性溶媒中で、重合助剤
の存在下に、スルフィド化剤とポリハロ芳香族化合物と
を200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させて
ポリアリーレンスルフィドを製造する方法において、前
記の反応を下記の少なくとも工程1及び2により行うこ
とが、オリゴマー含有量の低減された高分子量のPAS
を短時間に効率よく得る上で好ましい。
【0051】工程1:200℃以上245℃未満の温度
範囲で、仕込みのスルフィド化剤に対する溶媒のモル比
を3.5〜10.0以下、好ましくは4.0以上から1
0.0以下として、ポリハロゲン化芳香族化合物とスル
フィド化剤を反応させてポリアリーレンスルフィドのプ
レポリマーを生成させる工程、及び 工程2:245℃以上290℃未満の温度範囲で、重合
助剤存在下、仕込みのスルフィド化剤に対する溶媒のモ
ル比を1.5以上から3.5未満として、前記プレポリ
マーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転換する工
程。
【0052】ここで、上記両工程に対し、さらに前処理
工程や後処理工程などの付加的な工程があってもよい。
【0053】工程1における仕込みのスルフィド化剤に
対する溶媒のモル比が小さすぎると好ましくない副反応
が起こりやすくなり、大きすぎると反応に要する時間が
長くなるため、何れも好ましくない。また、工程1を行
う温度が200℃以上であると十分大きな反応速度が得
られ、245℃未満であると好ましくない副反応の抑制
効果が大きく、高分子量PASを得易くなり、好まし
い。
【0054】工程2における仕込みのスルフィド化剤に
対する溶媒のモル比が1.5未満では生成したプレポリ
マーが析出し反応系外に排斥されるため反応速度が極め
て低下し、3.5以上では高分子量PASが得にくくな
るため何れも好ましくない。また、工程2を行う温度が
245℃以上であると、十分大きな反応速度が得られ、
290℃未満であるとポリマーの分解や溶媒の変質など
がおきにくいため好ましい。
【0055】さらに、工程2は重合助剤の存在下で行う
ことが必須であり、重合助剤を存在させない場合、プレ
ポリマーの高分子量ポリアリーレンスルフィドへの転換
に要する時間が長くなり、また達成できる重合度にも限
界があるため好ましくない。また、工程1、工程2を前
記溶媒使用量の範囲外で行った場合、工程2を重合助剤
存在下で行っても十分な助剤効果を得ることができな
い。本発明のごとき工程1と工程2の溶媒使用量を変化
させ且つ工程2において重合助剤を存在させる方法で
は、オリゴマーの生成量を低減できるため、工程1と工
程2の溶媒使用量を変化させずに工程2において重合助
剤を存在させる方法で得られる重合度よりも、更に高い
重合度のPASを容易に得ることができる。
【0056】また、上記工程1から工程2に切り換える
時点は、系内のポリハロゲン化芳香族化合物の転化率が
85モル%以上に達した時点であることが好ましい。転
化率が70モル%未満では、工程2における後段重合の
際に、分解などの望ましくない反応が起こり易くなる。
【0057】なお、ポリハロゲン化芳香族化合物(ここ
ではPHAと略記)の転化率は、以下の式で算出した値
である。PHA残存量は、通常、ガスクロマトグラフ法
によって求めることができる。
【0058】(a)ポリハロゲン化芳香族化合物をアル
カリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合 転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モ
ル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モ
ル)〕 (b)上記(a)以外の場合 転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モ
ル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕 本発明において、工程1および工程2は同じ反応容器で
行うことも可能であるが、工程1の反応終了後、得られ
た反応混合物を工程1を行った反応容器とは別の反応容
器で工程2の反応を行っても良い。すなわち反応容器A
において工程1を行い、得られた反応混合物を反応容器
Bに移して工程2を継続しても良い。この場合、工程1
と2とでは、用いる溶媒の量が異なることから、これに
あわせて工程2における反応容器の容量を工程1におけ
るそれよりも小さくすることが可能である。また、工程
1および2で用いる反応容器は、通常オートクレーブ等
の耐圧容器が用いられるが、通常、工程1の反応は工程
2よりも低い温度領域で行われることから、工程1にお
ける反応容器の耐圧性は、工程2における反応器の耐圧
性よりも低く設計することができる。これらの点を考慮
すると、工程1と工程2を別々の反応容器で行うこと
は、経済的にもエネルギー的にも有利となり得る。
【0059】本発明において、上記工程1の重合時間と
しては、60〜300分の範囲が好ましく、80分〜2
50分の範囲がより好ましい。反応時間が上記の範囲未
満では、十分な高重合度化が困難な場合が多く、上記の
範囲を越える時間をかけても、それにより得られる高重
合度化効果が小さくなり、経済的に不利となる。
【0060】また、上記工程2の重合時間としては、6
0〜300分の範囲が好ましく、100分〜200分の
範囲がより好ましい。反応時間が上記の範囲未満では、
十分な高重合度化が困難な場合が多く、上記の範囲を越
える時間をかけても、それにより得られる高重合度化効
果が小さくなり、経済的に不利となる。
【0061】本発明の方法を適用することで、定温時
間、昇温時間及び降温時間を含む系内温度が200℃以
上である全重合時間が3〜10時間の範囲で、最も重合
度と経済性に優れたPPSを得ることができる。
【0062】後処理 かくして得られた、PASは、通常、有機溶媒および/
または水で洗浄され、乾燥される。
【0063】洗浄に用いる有機溶媒としては、ポリアリ
ーレンスルフィドを分解する作用などを有しないもので
あれば特に制限はないが、例えばN−メチル−2−ピロ
リドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチ
ルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフ
ェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶
媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレ
ン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエ
タン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フ
ェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどの
アルコール・フェノール系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などがあげられ
る。これらの有機溶媒のなかでN−メチル−2−ピロリ
ドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム
などの使用が好ましい。また、これらの有機溶媒は、1
種類または2種類以上の混合で使用される。
【0064】有機溶媒による洗浄の方法としては、有機
溶媒中にポリアリーレンスルフィドを浸漬せしめるなど
の方法があり、必要により適宜撹拌または加熱すること
も可能である。
【0065】有機溶媒でポリアリーレンスルフィドを洗
浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜
300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高
くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常
温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。
【0066】ポリアリーレンスルフィドと有機溶媒の割
合は、有機溶媒の多いほうが好ましいが、通常、有機溶
媒1リットルに対し、ポリアリーレンスルフィド300
g以下の浴比が選択される。
【0067】また有機溶媒洗浄を施されたPPS樹脂は
残留している有機溶媒を除去するため、水または温水で
数回洗浄することが好ましい。
【0068】ポリアリーレンスルフィドを水または温水
で洗浄する場合の方法としては、水または温水にポリア
リーレンスルフィドを浸漬せしめるなどの方法があり、
必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。
【0069】水または温水でポリアリーレンスルフィド
を洗浄する際の洗浄温度は20℃〜220℃が好まし
く、50℃〜200℃が更に好ましい。20℃未満だと
副生成物の除去が困難となり、220℃を越えると、高
圧になり安全上好ましくない。
【0070】水または温水洗浄洗浄で使用する水は蒸留
水あるいは脱イオン水であることが好ましいが、必要に
応じてギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、クロロ酢酸、
ジクロロ酢酸、アクリル酸、クロトン酸、安息香酸、サ
リチル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、
フマル酸などの有機酸性化合物びそのアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属塩、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸な
どの無機酸性化合物およびアンモニウムイオンなどを含
む水溶液を用いてもよい。
【0071】熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所
定量のポリアリーレンスルフィドを投入し、常圧である
いは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。
ポリアリーレンスルフィドと水との割合は、水の多いほ
うが好ましいが、通常、水1リットルに対し、ポリアリ
ーレンスルフィド200g以下の浴比が選択される。
【0072】生成PPS かくして得られた、ポリアリーレンスルフィド樹脂は直
鎖状に高重合度化され、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電
気的性質並びに機械的性質に優れ、特にオリゴマー含有
量が低減されており、含有不純物量が少ないという特徴
を有する優れたものであるため、ゲルおよびガスが少な
く成形性に優れ、射出成形のみならず、押出成形によ
り、シート、フィルム、繊維及びパイプなどの押出成形
品に成形することができる。
【0073】また、本発明で得られるポリアリーレンス
ルフィドは、単独で用いてもよいし、所望に応じて、下
記配合剤を配合して用いることもできる。その具体例と
しては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィス
カ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド
繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、
アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充
填剤、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイ
カ、タルク、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベ
ントナイト、アスベスト、アルミナシリケートなどの珪
酸塩、酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジ
ルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭
酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、セラミックビー
ズ、窒化ホウ素、炭化珪素、グラファイト、カーボンブ
ラックおよびシリカなどの非繊維状充填剤が挙げられ、
これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填剤を
2種類以上併用することも可能である。また、これら充
填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、
有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエ
ポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用
することは、より優れた機械的強度を得る意味において
好ましい。
【0074】更に本発明で得られるポリアリーレンスル
フィドは、所望に応じて他の樹脂とブレンドして用いて
も良い。かかるブレンド可能な樹脂に特に制限はないが
その具体例としては、ナイロン6,ナイロン66,ナイ
ロン610、ナイロン11、ナイロン12、芳香族系ナ
イロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシル
ジメチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレ
ートなどのポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリカーボネート、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルイミド、環状オレフィンコポリマ
ー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、カルボキシル基やカルボン酸エステル基や
酸無水物無水物基やエポキシ基などの官能基を有するオ
レフィン系コポリマー、ポリオレフィン系エラストマ
ー、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエーテル
アミドエラストマー、ポリアミドイミド、ポリアセター
ル、ポリイミドなどの樹脂が挙げられる。
【0075】また本発明で得られるポリアリーレンスル
フィドは、所望に応じて、ポリアルキレンオキサイドオ
リゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化
合物、有機リン化合物などの可塑剤、タルク、カオリ
ン、有機リン化合物などの結晶核剤、ポリオレフィン系
化合物、シリコーン系化合物、長鎖脂肪族エステル系化
合物、長鎖脂肪族アミド系化合物などの離型剤、ヒンダ
ードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物な
どの酸化防止剤、熱安定剤、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウムなど
の滑剤、紫外線吸収剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃
剤、発泡剤などの通常の添加剤を添加することができ
る。
【0076】また、本発明で得られるポリアリーレンス
ルフィドに対し、エポキシ基、アミノ基、イソシアネー
ト基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中から選ば
れた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシラン
の添加することは、機械的強度、靱性などの向上に有効
である。かかる化合物の具体例としては、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポ
キシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキシシ
ラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラン、γ−
(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、γ
−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソ
シアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナト
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロ
ピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピ
ルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキ
シシラン化合物、およびγ−ヒドロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシ
ランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物などが挙
げられる。
【0077】かかるシラン化合物の好適な添加量は、ポ
リフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、0.
05〜5重量部の範囲が選択される。
【0078】またその用途としては、例えばセンサー、
LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレー
ケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリ
コンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変
成器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカ
ー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁
気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶、F
DDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュ
ホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品
等に代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部
品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レ
ンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク
(登録商標)・コンパクトディスク等の音声機器部品、
照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター
部品、ワードプロセッサー部品等に代表される家庭、事
務電気製品部品;オフィスコンピューター関連部品、電
話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部
品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライ
ターなどに代表される機械関連部品:顕微鏡、双眼鏡、
カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部
品;水道蛇口コマ、混合水栓、ポンプ部品、パイプジョ
イント、水量調節弁、逃がし弁、湯温センサー、水量セ
ンサー、水道メーターハウジングなどの水廻り部品;バ
ルブオルタネーターターミナル、オルタネーターコネク
ター,ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシ
オメーターベース、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃
料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテーク
ノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポン
プ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボ
ディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、
冷却水センサー、油温センサー、スロットルポジション
センサー、クランクシャフトポジションセンサー、エア
ーフローメーター、ブレーキパッド摩耗センサー、エア
コン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロ
ールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダ
ー、ウォーターポンプインペラー、タービンベイン、ワ
イパーモーター関係部品、デュストリビューター、スタ
ータースイッチ、スターターリレー、トランスミッショ
ン用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、
エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイ
ル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部
品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケッ
ト、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキ
ピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルタ
ー、点火装置ケース、車速センサー、ケーブルライナー
等の自動車・車両関連部品、その他各種用途が例示でき
る。
【0079】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例及び比較例によ
り更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。なお、物性の測定法は以下
の通りである。
【0080】(1)ポリマー収率 ポリアリーレンスルフィドの収率は、脱水工程後の反応
器中の硫黄を1当量含むスルフィド化剤が全てポリアリ
ーレンスルフィドに転化したと仮定した重量(理論量)
に対する、ポリアリーレンスルフィドの収量の割合とし
た。スルフィド化剤がポリハロゲン化芳香族化合物より
も過剰に仕込まれた場合は、すべてPASに転化するこ
とはあり得ない場合もあるが、その場合でも一応、スル
フィド化剤の量を基準として考えることとする。
【0081】(2)ポリマーの溶融粘度 東洋精機社製キャピログラフC1(ダイス長10mm、
ダイス穴直径1mm)を用い、300℃の条件で測定を
行ない、せん断速度200/sの溶融粘度を比較した。
【0082】(3)ポリアリーレンスルフィドの不純物
含有率 ポリアリーレンスルフィドの不純物含有率は、ポリマー
10gをクロロホルム100gで3時間ソックスレー抽
出し、この抽出液からクロロホルムを留去した際に得ら
れる成分の重量のポリマー重量に対する割合で表す。
【0083】[実施例1] 前工程 撹拌機付きの1リットルオートクレーブに、47%水硫
化ナトリウム118g(1.00モル)、96%水酸化
ナトリウム42.9g(1.03モル)、N−メチル−
2−ピロリドン(NMP)163g(1.65モル)、
酢酸ナトリウム36.8g(0.45モル)、及びイオ
ン交換水150gを仕込み、常圧で窒素を通じながら2
25℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水210gお
よびNMP2gを留出したのち、反応容器を160℃に
冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系
内残存水分量は1.15モルであった。また、硫化水素
の飛散量は0.02モルであった。
【0084】工程1 次に、p−ジクロロベンゼン(p−DCB)147g
(1.00モル)、NMP421g(4.25モル)を
加え、反応容器を窒素ガス下に密封した。この段階でス
ルフィド化剤1モルに対する溶媒のモル比は6.0であ
った。その後、400rpmで撹拌しながら、200℃
から235℃まで0.6℃/分の速度で昇温し、235
℃で50分保持した。次に、オートクレーブ上部の抜き
出しバルブを徐々に開放し、内温を235℃に保ちなが
ら、40分かけて溶媒を310g留去した。この際、N
MPと同時に留出した成分を補うために水23g,p−
DCB5.9gをNMP20gに溶解したものを添加し
た。
【0085】工程2 この段階でスルフィド化剤1モルに対する溶媒のモル比
は3.0であった。
【0086】その後、0.8℃/分の速度で270℃ま
で昇温し、85分保持した。その後、200℃まで1.
0℃/分の速度で冷却し、その後室温近傍まで急冷し
た。
【0087】後処理 内容物を取り出し、1.0リットルの温水と酢酸5gを
加え撹拌した後、固形物をふるい(200mesh)で
濾別し、得られた粒子を1リットルの温水で数回洗浄、
濾別し、PPSポリマー粒子を得た。これを、80℃で
3時間、熱風乾燥した。
【0088】得られたPASの溶融粘度は400Pa・
s、収率は93%、不純物含有率は0.8wt%であっ
た。
【0089】途中まで上記と同様の操作を行い、上記溶
媒抜き出し操作直前で重合系を急冷した。その重合内容
物中のp−DCBをガスクロマトグラフ法で定量したと
ころ、転化率97%であった。
【0090】[比較例1]溶媒抜き出し操作を行わず、
全重合過程において、スルフィド化剤1モルに対する溶
媒のモル比を6.0で行ったこと以外は、実施例1と同
様に重合、回収操作を行った。得られたPASの溶融粘
度は270Pa・s、収率は91%、不純物含有率は
1.1wt%であった。
【0091】溶媒を途中で除去しない場合、十分な高重
合度PASは得られなかった。
【0092】[比較例2]酢酸ナトリウムを添加しない
こと以外は実施例1と同様に重合、回収操作を行った。
得られたPASの溶融粘度は20Pa・s、収率は74
%、不純物含有率は1.0wt%であった。
【0093】重合助剤を使用しない場合は、極めて低粘
度のPASしか得ることができないことがわかる。
【0094】[比較例3]工程1でp−DCB147g
(1.00モル)と共に加えるNMPを130g(1.
31モル)(スルフィド化剤1モルに対する溶媒のモル
比は1.31)とした以外は実施例1と同様に重合、回
収操作を行った。得られたPASの溶融粘度は330P
a・s、収率は93%、不純物含有率は6.4wt%で
あった。
【0095】工程1での溶媒使用量が適切でない場合、
不純物含有率の多いPASしか得られないことがわか
る。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オリゴマー含有量の低減された高分子量のPASを短時
間に効率よく得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハ
    ロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の
    温度範囲内で反応させてポリアリーレンスルフィドを製
    造する方法において、前記の反応を下記の少なくとも工
    程1及び2により行うことを特徴とするポリアリーレン
    スルフィドの製造方法。 工程1:仕込みのスルフィド化剤に対する溶媒のモル比
    を3.5以上から10.0以下として、ポリハロゲン化
    芳香族化合物とスルフィド化剤を反応させてポリアリー
    レンスルフィドのプレポリマーを生成させる工程、及び 工程2:重合助剤存在下、仕込みのスルフィド化剤に対
    する溶媒のモル比を1.5以上3.5未満として、前記
    プレポリマーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転
    換する工程。
  2. 【請求項2】前記工程1を200℃以上245℃未満の
    温度範囲内で行い、前記工程2を245℃以上290℃
    未満の温度範囲で行うことを特徴とする、請求項1に記
    載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  3. 【請求項3】前記工程1においてポリハロゲン化芳香族
    化合物の転化率が85%以上になるよう反応させた後、
    前記工程2に移行することを特徴とする請求項1または
    2に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  4. 【請求項4】定温時間、昇温時間及び降温時間を含む系
    内温度が200℃以上である全重合時間が、3〜10時
    間であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1
    項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  5. 【請求項5】少なくとも前記工程2を有機カルボン酸
    塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸
    アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金
    属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩から選ばれる少
    なくとも1種の重合助剤の存在下で行うことを特徴とす
    る、請求項1から4のいずれか1項に記載のポリアリー
    レンスルフィド樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】工程1の反応終了後、得られた反応混合物
    を工程1を行った反応容器とは別の反応容器に移し、工
    程2の反応を行うことを特徴とする請求項1から5のい
    ずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂の製
    造方法。
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