JP2019099045A - 車両用空調装置 - Google Patents

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祐昭 重中
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Abstract

【課題】窓ガラスの温度の変化に温度検出センサが対応できないような状況であっても窓ガラスが曇らないようにする。【解決手段】外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度の変化を得る。外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように内外気切替ダンパを制御する。【選択図】図12

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置に関し、特に、車室外の空気と車室内の空気とを空調風として同時に導入して温度調整する構造の技術分野に属する。
一般に、車両用空調装置には、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)を選択して空調用空気として導入するための内外気切替装置が設けられている。内外気切替装置は、内気を導入する内気導入口と外気を導入する外気導入口とが形成された送風ケーシングを備えている。外気導入口は、車体にカウル等に形成された開口部を介して車室外と連通している。送風ケーシング内に、内気導入口と外気導入口を開閉する内外気切替ダンパが設けられている。導入された空調用空気は冷却用熱交換器や加熱用熱交換器等によって温度調節された後、デフロスタ吹出口、ベント吹出口、ヒート吹出口の内、選択された吹出口から車室に吹き出すようになっている。
特許文献1、2の車両用空調装置は内外気切替ダンパを制御することにより、内気を導入して温度調節した後、車室内に供給する内気循環モードと、外気を導入して温度調節した後、車室内に供給する外気導入モードと、内気及び外気の両方を導入して温度調節した後、車室内に供給する内外気混入モードとの3つのインテークモードに切り替えることができるように構成されている。そして、車室内外の状態(車室内温度、外気温度、日射量)と乗員が設定した設定温度とに基づいてインテークモード、吹出モード、風量、吹出温度等を自動で設定するオートエアコン制御が行われる。
特許文献1では、内外気混入モードにおいて外気と内気の導入割合を変更することができるとともに、車室内に設けた湿度センサで測定した車室内湿度が20%以下ならば内気循環モードとし、50%ならば外気導入モードとしている。
特許文献2では、窓ガラスが曇り易いか否かを判定する判定手段を設け、窓ガラスが曇り難いと判定手段が判定すると、少なくとも内気を循環させ、窓ガラスが曇り易いと判定手段が判定すると、外気導入モードとして窓ガラスに曇りが生じるのを防止するようにしている。さらに、内外気混入モードにおける内気循環量を段階的に増加させる制御モード、内気及び外気の比率を持続する制御モード、及び内外気混入モードにおける外気の導入量を段階的に増加させる制御モードを備えており、窓ガラスの曇り易さに基づいて制御モードを選択するようにしている。窓ガラスが曇らない範囲で内気循環量を高めることで換気量が減少して暖房に要するエネルギー消費量を少なくすることができる利点がある。
また、特許文献3も特許文献1と同様に車室内に設けた湿度センサに基づいて内外気切替ダンパを制御している。
特公平1−27891号公報 特許第5152355号公報 実開昭56−70311号公報
ところで、上述したように車両の窓ガラスの曇り易さを湿度センサによって検出し、この検出結果に基づいて窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量が増える方向に内外気切替ダンパを作動させる一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量が増える方向に内外気切替ダンパを作動させるようにすることで、的確な制御を行うことができると考えられる。しかしながら、一般的に湿度センサは車室内の曇りやすさが急に変化したときに素早く追従できないという問題がある。
そこで、例えばフロントウインドガラス等の窓ガラスの温度を検出する温度センサを車室内に配設し、この温度センサの検出結果に基づいて目標露点温度を算出し、窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量が増える方向に内外気切替ダンパを作動させる一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量が増える方向に内外気切替ダンパを作動させるようにすることが考えられる。
ところが、例えば、地下駐車場、立体駐車場、タワーパーキング、シャッター付き車庫等のように、外気とある程度遮断された駐車場に長時間駐車していた自動車を屋外へ移動した場合には、移動に伴って外気温度が急激に低下することになる。このような場面では、実際の窓ガラスの温度は急激に低下するが、一般的に車室内に設けられる温度センサは見栄え等の観点からカバー等で覆われていて車室内に露出しないように構成されているので、窓ガラスの温度をリアルタイムで検出するのは難しい。
つまり、理想の現象としては、外気温度が急低下して窓ガラス温度が急低下した場合には、温度センサによる窓ガラスの温度検出値も急低下して目標露点温度もそれに伴って急低下し、その結果、露点温度が低下して窓ガラスが曇らないようにすることであるが、実際に起こる現象は、外気温度が急低下して窓ガラス温度が急低下しても、温度センサによる窓ガラスの温度検出値の低下が緩やかになってしまうので、目標露点温度の低下も緩やかになり、目標露点温度が実際の窓ガラスの温度よりも高くなり、その結果、露点温度が上昇して窓ガラスが曇り易くなってしまう。この問題は、特に寒冷地で発生し易い傾向にある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車室内に配設された温度検出センサに基づいて内外気切替ダンパを制御する場合に、窓ガラスの温度の変化に温度検出センサが対応できないような状況であっても窓ガラスが曇らないようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、内気循環量の上限が低くなるようにした。
第1の発明は、車室内の空気を導入して車室内に循環させる内気導入口と、車室外の空気を導入する外気導入口とが形成された送風ケーシングと、上記送風ケーシングに設けられ、上記内気導入口及び上記外気導入口を開閉する内外気切替ダンパと、上記内外気切替ダンパを駆動する内外気切替ダンパ駆動手段と、上記車室内に配設され、該車室内における窓ガラスの温度を検出する窓ガラス温度検出センサと、上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御する制御装置とを備え、上記制御装置は、上記窓ガラス温度検出センサの検出結果に基づいて、上記窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量が増える方向に上記内外気切替ダンパを作動させるべく上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御し、一方、上記窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量が増える方向に上記内外気切替ダンパを作動させるべく上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御する内外気混入モードを選択可能に構成された車両用空調装置において、上記車両用空調装置は、外気温度を検出する外気温度検出センサを備え、上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度の変化を得て、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、窓ガラス温度検出センサの検出結果に基づいて、窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量が増える方向に内外気切替ダンパが作動する一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量が増える方向に内外気切替ダンパが作動する。よって、内気循環量を増やして暖房効率を向上させながら、窓ガラスの曇りが抑制される。
例えば、冬季に、外気とある程度遮断された駐車場に長時間駐車していた車両を屋外へ移動した場合には、外気温度が急低下するので窓ガラス温度が急低下する。このとき、窓ガラス温度検出センサはカバー等で覆われているのが一般的であるため、窓ガラス温度が急低下しても、窓ガラスの温度検出値の低下が緩やかになってしまい、目標露点温度の低下も緩やかになり、目標露点温度が実際の窓ガラスの温度よりも高くなって、露点温度が上昇し、窓ガラスが曇り易くなってしまうおそれがある。
この発明では、外気温度の変化を得て、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように内外気切替ダンパ駆動手段を制御する。外気温度検出センサは一般的に車室内の温度検出センサよりも温度変化を素早く検出できるので、外気温度が変化した場合にそのことが素早く得られる。外気温度の変化が大きいと、窓ガラス温度が急低下していると推定することができ、この場合に内気循環量の上限が低くなる、即ち、車室内の湿度の高い空気の循環量が少なくなるので、窓ガラスの曇りが抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度低下率を算出し、算出した外気温度低下率が所定の閾値を超えた場合には、外気温度低下率が所定の閾値以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、外気温度検出センサの検出結果に基づいて算出された外気温度低下率によって内気循環量の上限を設定することが可能になる。
第3の発明は、第2の発明において、上記制御装置は、外気温度低下率が大きくなればなるほど内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御することを特徴とする。
すなわち、外気温度低下率が大きいということは外気温度が急激に変化したと推定することができ、この場合に内気循環量の上限を低くすることで、窓ガラスの曇りが抑制される。
第4の発明は、第2または3の発明において、上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度が低くなればなるほど内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御することを特徴とする。
すなわち、一般的に外気温度が低くなればなるほど窓ガラスが曇り易くなり、この場合に内気循環量の上限を低くすることで、窓ガラスの曇りが抑制される。
第5の発明は、第2から4のいずれか1つの発明において、上記制御装置は、上記内外気混入モードが選択されているときに、上記窓ガラス温度検出センサで検出された窓ガラスの温度と、上記外気温度検出センサにより検出された外気温度との差が所定値未満である場合には、内気循環量が増えるように乾き補正制御を行うことを特徴とする。
すなわち、窓ガラスの温度と外気温度との差が所定値未満である場合には窓ガラスが曇り難いと推定され、この場合に内気循環量を増やすことで暖房効率が向上する。
第6の発明は、第5の発明において、上記制御装置は、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、乾き補正制御を禁止することを特徴とする。
第7の発明は、第2から6のいずれか1つの発明において、上記制御装置は、上記内外気混入モードが選択されている場合、上記窓ガラス温度検出センサで検出された窓ガラスの温度と、上記外気温度検出センサにより検出された外気温度との差が所定値以上であると、外気導入量が増えるように湿り補正制御を行うことを特徴とする。
すなわち、窓ガラスの温度と外気温度との差が所定値以上である場合には窓ガラスが曇り易いと推定することができ、この場合に外気導入量を増やすので、湿度の低い空気が多くなり、窓ガラスの曇りが抑制される。
第8の発明は、第7の発明において、上記制御装置は、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、湿り補正制御を実行することを特徴とする。
第9の発明は、第2から8のいずれか1つの発明において、上記制御装置は、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値とを算出し、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値との差に基づいて外気温度低下率を算出するように構成されていることを特徴とする。
例えば、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値との差が大きくなればなるほど外気温度が急激に低下していると推定され、また、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値との差が小さくなればなるほど外気温度の変化が小さいと推定される。算出時に外気温度平均値を利用しているので、瞬間的な外気温度の変化が制御に反映されないようになる。
第10の発明は、第9の発明において、上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間未満である場合には、その時間内の外気温度の平均値を現在外気温度平均値とするように構成されていることを特徴とする。
第11の発明は、第10の発明において、上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が上記第1所定時間を超え、かつ、上記第1所定時間よりも長い第2所定時間未満である場合には、上記第1所定時間内の外気温度の平均値を過去外気温度平均値とするように構成されていることを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間未満である場合には、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点の外気温度を過去外気温度平均値として使用するように構成されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合に内気循環量の上限が低くなるようにしたので、車室内に設けた窓ガラス温度検出センサが窓ガラスの温度の変化に対応できないような状況であっても窓ガラスが曇らないようにすることができる。
第2の発明によれば、外気温度検出センサの検出結果に基づいて算出された外気温度低下率が所定の閾値を超えた場合に内気循環量の上限が低くなるので、より的確な制御を行うことができる。
第3の発明によれば、外気温度低下率が大きくなればなるほど内気循環量の上限が低くなるので、外気温度に適応した制御を行うことができる。
第4の発明によれば、外気温度が低くなればなるほど内気循環量の上限が低くなるので、外気温度に適応した制御を行うことができる。
第5の発明によれば、窓ガラスの温度と外気温度との差が所定値未満である場合には窓ガラスが曇り難いと推定され、この場合に内気循環量を増やすことで暖房効率が向上する。
第6の発明によれば、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合に乾き補正制御を禁止することで、内気循環量の増加が抑制されて窓ガラスの曇りを抑制する効果がより一層高まる。
第7の発明によれば、窓ガラスの温度と外気温度との差が所定値以上である場合に外気導入量を増やすことができるので、窓ガラスの曇りを抑制する効果がより一層高まる。
第8の発明によれば、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合に湿り補正制御を実行することで、外気導入量が増加して窓ガラスの曇りを抑制する効果がより一層高まる。
第9の発明によれば、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値との差に基づいて外気温度低下率を算出することで、瞬間的な外気温度の変化が制御に反映されないようになり、的確な制御を行うことができる。
第10の発明によれば、車両のイグニッションがONにされてからの経過時間が短い場合に、その時間内の外気温度の平均値を現在外気温度平均値とすることができる。
第11の発明によれば、車両のイグニッションがONにされてからの経過時間がある程度経過した時に過去外気温度平均値と現在外気温度平均値との両方を算出することができる。
第12の発明によれば、車両のイグニッションがONにされてからの経過時間が短い場合には過去外気温度平均値を算出することが難しい場合があり、この場合には例外的に車両のイグニッションがONにされた時点の外気温度を過去外気温度平均値として使用することで、より的確な制御を行うことができる。
実施形態に係る車両用空調装置の概略構造を示す図である。 車両用空調装置のブロック図である。 制御装置による制御手順を示すフローチャートである。 インテーク制御手順を示すフローチャートである。 露点温度の補正手順を示すフローチャートである。 湿り露点温度補正値を算出するためのグラフである。 閾値Aを算出するためのグラフである。 閾値Bを算出するためのグラフである。 乾き露点温度補正値を算出するためのグラフである。 外気温度低下率判定処理の手順を示すフローチャートである。 現在外気温度平均値及び過去外気温度平均値の算出対象時間を示す表である。 外気温度低下率判定処理で有効と判定された場合の処理手順を示すフローチャートである。 外気温度低下率判定処理で無効と判定された場合の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の概略構成図である。この車両用空調装置1は、例えば自動車等の車両に搭載されるものであり、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)との一方または両方を導入して温度調節した後、車室の各部に供給するように構成されている。車両の車室内には、図示しないが、運転席及び助手席からなる前席と、前席の後方に配設される後席とが設けられている。
車両用空調装置1は、空調ケーシング10と制御装置(図2に示す)30とを備えている。空調ケーシング10は、例えば車室の前端部に配設されたインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容されている。空調ケーシング10は、空気流れ方向上流側から下流側に向かって順に、送風ケーシング11と、温度調節部12と、吹出方向切替部13とを備えている。送風ケーシング11には、外気導入口11aと内気導入口11bとが形成されている。外気導入口11aは、例えば図示しないインテークダクトを介して車室外と連通しており、車室外の空気(外気)を導入するようになっている。内気導入口11bは、インストルメントパネルの内部で開口しており、車室内の空気(内気)を導入して車室内に循環させるようになっている。外気導入口11aから導入する外気の量が外気導入量となる。内気導入口11bから導入する内気の量が内気循環量となる。
送風ケーシング11の内部には、外気導入口11a及び内気導入口11bを開閉する内外気切替ダンパ11cが配設されている。内外気切替ダンパ11cは、例えば板状の部材からなる片持ちダンパやロータリダンパ等で構成することができ、送風ケーシング11の側壁に対して回動可能に支持されている。内外気切替ダンパ11cは、図示しないがフィルムダンパ等で構成することもできる。
内外気切替ダンパ11cは、内外気切替アクチュエータ(内外気切替ダンパ駆動手段)11dによって任意の回動角度となるように駆動される。これによりインテークモードが切り替えられる。内外気切替アクチュエータ11dは、制御装置30によって後述するように制御される。
例えば、図1に実線で示すように外気導入口11aを全閉にし、かつ、内気導入口11bを全開にするまで内外気切替ダンパ11cを回動させると、インテークモードが内気循環モードとなる。このときの内外気切替ダンパ11cの開度は100%とする。一方、図1に仮想線で示すように外気導入口11aを全開にし、かつ、内気導入口11bを全閉にするまで内外気切替ダンパ11cを回動させると、インテークモードが外気導入モードとなる。このときの内外気切替ダンパ11cの開度は0%とする。そして、内外気切替ダンパ11cの開度が1%〜99%の間にあるときには、外気導入口11aと内気導入口11bの両方が開状態となり、内気と外気の両方が温度調節部12に導入される。このインテークモードが内外気混入モードである。内外気混入モード時には、内外気切替ダンパ11cの開度によって内気と外気の導入比率が変更され、これにより、外気導入量及び内気循環量が変化する。インテークモードの切替制御の詳細は後述する。
また、内外気混入モード時には外気導入口11aと内気導入口11bの両方が開状態になるので、例えば走行風の勢いが強いと、走行風が外気導入口11aから送風ケーシング11内に入った後、その一部が内気導入口11bから車室内に流入することがある。このときに例えば雪が降っていると、走行風に乗った雪が外気導入口11aから送風ケーシング11内に入り、内気導入口11bから車室内に入ることが考えられるが、この実施形態では後述するように図4に示すフローチャートのステップSB11において雪が車室内に入るのを抑制している。
図1に示すように、送風ケーシング11には、送風機15が設けられている。送風機15は、ファン15aと、ファン15aを駆動するブロアモータ15bとを備えている。ファン15aが回転することによって内気及び外気の少なくとも一方が送風ケーシング11に導入された後、送風ケーシング11の下流側に設けられている温度調節部12に送風される。ブロアモータ15bは、印加される電圧を変更することで単位時間当たりの回転数を調整することができるように構成されている。このブロアモータ15bの回転数によって送風量が変化するようになっている。ブロアモータ15bは、制御装置30によって制御される。
温度調節部12は、送風ケーシング11から導入された空調用空気の温度調節を行うための部分である。温度調節部12の内部には、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17とエアミックスドア18とが配設されている。すなわち、温度調節部12の内部には、空気流れ方向上流側に冷風通路R1が形成され、この冷風通路R1に冷却用熱交換器16が収容されている。また、冷風通路R1の下流側は温風通路R2とバイパス通路R3とに分岐しており、温風通路R2に加熱用熱交換器17が収容されている。
冷却用熱交換器16は、例えばヒートポンプ装置の冷媒蒸発器等で構成することができるが、これに限られるものではなく、空気を冷却することができるものではあればよい。また、加熱用熱交換器17は、例えば車両のエンジンルームに搭載されているエンジン(図示せず)の冷却水が供給されるヒータコア等で構成することができるが、これに限られるものではなく、例えば電気式ヒータ等、空気を加熱することができるものではあればよい。また、電気式ヒータを補助熱源として付加することもできる。
エアミックスドア18は、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17の間に配設されており、温風通路R2の上流端とバイパス通路R3の上流端とを開閉するものである。エアミックスドア18は、例えば板状の部材で構成することができ、温度調節部12の側壁に対して回動可能に支持されている。エアミックスドア18は、エアミックスアクチュエータ18aによって任意の回動角度となるように駆動される。エアミックスアクチュエータ18aは、制御装置30によって制御される。
エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全開にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全閉にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量が温風通路R2に流入して加熱されるので、吹出方向切替部13には温風が流入する。一方、エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全閉にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全開にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量がバイパス通路R3に流入するので、吹出方向切替部13には冷風が流入する。エアミックスドア18が温風通路R2の上流端及びバイパス通路R3の上流端を開く回動位置にあるときには、冷風及び温風が混合した状態で吹出方向切替部13に流入することになる。エアミックスドア18の回動位置によって吹出方向切替部13に流入する冷風量と温風量とが変更されて所望温度の調和空気が生成される。尚、エアミックスドア18は、上記した板状のドアに限られるものではなく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればその構成はどのような構成であってもよい。例えばロータリドアやフィルムドア、ルーバーダンパ等であってもよい。また、温度調節の構成は上記した構成でなくてもよく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればよい。
吹出方向切替部13は、温度調節部12で温度調節された調和空気を車室の各部に供給するための部分である。吹出方向切替部13には、デフロスタ吹出口21と、ベント吹出口22と、ヒート吹出口23とが形成されている。デフロスタ吹出口21は、インストルメントパネルに形成されたデフロスタノズル24に接続されている。このデフロスタ吹出口21は、フロントウインドガラス(窓ガラス)Gの車室内面に調和空気を供給するためのものである。デフロスタ吹出口21の内部には、デフロスタ吹出口21を開閉するためのデフロスタドア21aが設けられている。
ベント吹出口22は、インストルメントパネルに形成されたベントノズル25に接続されている。ベントノズル25は、前席の乗員の上半身に調和空気を供給するためのものであり、インストルメントパネルの車幅方向中央部と、左右両側にそれぞれ設けられている。ベント吹出口22の内部には、ベント吹出口22を開閉するためのベントドア22aが設けられている。
ヒート吹出口23は、乗員の足元近傍まで延びるヒートダクト26に接続されている。ヒートダクト26は、乗員の足元に調和空気を供給するためのものである。ヒート吹出口23の内部には、ヒート吹出口23を開閉するためのヒートドア23aが設けられている。
デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは吹出方向切替アクチュエータ27によって駆動されて開閉動作する。吹出方向切替アクチュエータ2は、制御装置30によって制御される。デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは、図示しないがリンクを介して連動するようになっており、例えば、デフロスタドア21aが開状態で、ベントドア22a及びヒートドア23aが閉状態となるデフロスタモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが閉状態で、ベントドア22aが開状態となるベントモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが閉状態で、ヒートドア23aが開状態となるヒートモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが開状態で、ヒートドア23aが閉状態となるデフベントモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが開状態で、ベントドア22aが閉状態となるバイレベルモード等の複数の吹出モードの内、任意の吹出モードに切り替えられる。
図2に示すように、車両用空調装置1は、外気温度センサ(外気温度検出センサ)31、内気温度センサ32、日射量センサ(日射量検出手段)33、冷却水温センサ34、エバポレータセンサ35、フロントウインド近傍温湿度センサ37、操作スイッチ39、乗員センサ40、車速センサ(車速検出手段)41、ワイパースイッチ42及びエンジン水温センサ43を備えている。これらセンサ31〜35、37、40、41、43は制御装置30に接続され、制御装置30へ信号を出力している。また、操作スイッチ39は制御装置30に接続されており、乗員による操作状態を制御装置30が検出できるようになっている。また、ワイパースイッチ42は制御装置30に接続されている。
外気温度センサ31は、例えば車室外において車両前部や側部等に配設されており、車両の周囲の空気温度(外気温度)を検出するものである。内気温度センサ32は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室内の空気温度(内気温度)を検出するものである。日射量センサ33は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室に照射される日射量を検出するものである。
内気温度センサ32、外気温度センサ31及び日射量センサ33は、乗員が感じる冷熱に関連する情報を検出することができるものである。すなわち、内気温度センサ32から出力される内気温度は、乗員の雰囲気温度と略等しい温度であり、内気温度が高いということは乗員が暖かいと感じ、内気温度が低いということは乗員が寒いと感じる。また、外気温度センサ31から出力される外気温度が高いと乗員が暖かいと感じ、外気温度が低いと乗員が寒いと感じる。さらに、日射量センサ33から出力される日射量が多いと乗員が暖かいと感じ、日射量が少ないと乗員が寒いと感じる。
冷却水温センサ34は、車両に搭載されているエンジンの冷却水の温度(エンジン水温)を検出するエンジン水温検出手段である。この冷却水温センサ34により、加熱用熱交換器17に流入するエンジンの冷却水の温度を推定することができる。また、冷却水温センサ34により、エンジンの暖気状態を推定することができるとともに、暖房熱源の温度を得ることができる。エバポレータセンサ35は、冷却用熱交換器16の空気流れ方向下流側に配設されており、冷却用熱交換器16の表面温度を検出するものである。
フロントウインド近傍温湿度センサ37は、本発明の窓ガラス温度検出センサを構成するものである。フロントウインド近傍温湿度センサ37は、フロントウインドガラスGの車室内面から離れ、かつ、該内面近傍に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度を検出することで窓ガラスの温度を検出可能に構成された温度センサ(図示せず)と、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度を検出する湿度センサ(図示せず)とを備えたものである。温度センサ及び湿度センサは基板(図示せず)に実装されている。このフロントウインド近傍温湿度センサ37は、例えば樹脂材等からなるカバー(図示せず)によって覆われており、車室内に露出しないようになっている。
操作スイッチ39は、例えばインストルメントパネル等に配設されており、例えば、空調装置1のON/OFFの切替スイッチ、送風量を増減させる風量切替スイッチ、車室の温度を設定する温度設定スイッチ、内気循環、外気導入及び内外気混入モードを切り替える内外気切替スイッチ、オートエアコン制御とするか否かを選択するオートスイッチ、吹出方向を切り替える吹出モード切替スイッチ、デフロスタスイッチ等で構成されている。
乗員センサ40は、前席に乗員が着座しているか否かを検出するとともに、後席に乗員が着座しているか否かも検出することができるものである。具体的には、例えば前席及び後席のシートクッション部にそれぞれ感圧センサを内蔵しておき、この感圧センサによって乗員が着座しているか否かを検出することができる。また、前席及び後席のシートベルトが装着状態にあるか否かを検出するセンサが一般の車両に設けられているので、このセンサを利用してシートベルトが装着状態にあれば乗員が着座していることを検出できる。車速センサ41は、車両の速度を検出することができるものであり、従来から周知のセンサ類を使用することができる。この乗員センサ40から出力される信号は本実施形態に係る制御に使用してもよいし、使用しなくてもよい。
ワイパースイッチ(ワイパー作動状態検出手段)42は、車両に設けられているワイパーを作動させるためのものであり、ワイパーを作動状態にするONポジションと、ワイパーを停止状態にするOFFポジションとを少なくとも有している。また、ONポジションでは、ワイパーの作動速度を高速、中速、低速に切り替えることができるとともに、間欠動作をさせることもできるように構成されている。このワイパースイッチ42は制御装置30に接続されているので、制御装置30はワイパースイッチ42によって車両のワイパーの作動状態を検出することができる。
制御装置30は、上記センサ31〜35、37、40、41、43から出力される信号(出力値)と、操作スイッチ39及びワイパースイッチ42の操作状態とに基づいて、内外気切替アクチュエータ11d、エアミックスアクチュエータ18a、吹出方向切替アクチュエータ27及びブロアモータ15bを制御する。すなわち、操作スイッチ39のオートスイッチによってオートエアコン制御が選択された場合には、車室外の温度、車室内の温度、日射量、エンジン冷却水温度、冷却用熱交換器16の表面温度、設定温度等に基づいて、車室内に供給する調和空気の目標吹出温度を決定するとともに、この目標吹出温度となるようにエアミックスドア18の開度を演算し、エアミックスドア18がこの開度となるようにエアミックスアクチュエータ18aを制御してエアミックスドア18を回動させる。これにより、調和空気の温度が目標吹出温度となる。
また、制御装置30は、冷房時には吹出モードが主にベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御し、暖房時には吹出モードが主にデフロスタモードやヒートモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。また、冷房時や暖房時であっても弱めの場合には、バイレベルモードやデフベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。さらに、操作スイッチ39が有するデフロスタスイッチがONにされると、吹出モードがデフロスタモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。
例えば冬季に長時間放置された車両で暖房を行う場合や、夏季で長時間放置された車両で冷房を行う場合には、目標吹出温度と内気温度との差が大きくなる。このような場合には、制御装置30は、風量が多くなるようにブロアモータ15bを制御するが、乗員が風量切替スイッチを操作して好みの風量にすることもできるようになっている。また、オートエアコン制御では、目標吹出温度と内気温度との差が小さくなるにつれて風量が少なくなるようにブロアモータ15bを制御する。ブロアモータ15bの制御は印加電圧の変更によって行われるが、これに限られるものではなく、ブロアモータ15bの回転数を変更できればよい。
制御装置30によるブロアモータ15bの制御及び吹出モードの切替制御によって乗員の上半身への送風量を検出することができる。すなわち、吹出モードがベントモードである場合には、主に乗員の上半身へ調和空気が送風されることになり、このベントモード時におけるブロアモータ15bへの印加電圧を検出することで乗員の上半身への送風量を検出することができる。また、ヒートモード時には、ベントモード時に比べて全体的に乗員の上半身への送風量が少なくなり、このことも制御装置30によって検出できる。
また、制御装置3は、図3に示すフローチャートの手順に従って内外気切替アクチュエータ27を制御する。この内外気切替アクチュエータ27の制御は、車両のイグニッションスイッチがONで、かつ、車両用空調装置1がONとされて制御装置3が暖房を行う必要があると判断した場合に、所定のタイミングで繰り返されている。尚、冷房時には、基本的には乗員が選択したモード(外気導入モードか内気循環モード)となるように内外気切替アクチュエータ27を制御する。
スタート後のステップSA1では、各センサ31〜35、37、40、41、43の出力値を読み込むとともに、操作スイッチ39及びワイパースイッチ42の操作状態を読み込む。各センサ31〜35、37、40、41、43は、イグニッションスイッチがOFF状態からONされた時、及びその後、継続して各値を検出し、出力している。
ステップSA1に続くステップSA2では、フロントウインドガラス露点温度を計算する。フロントウインドガラス露点温度は、基本的には、フロントウインド近傍温湿度センサ37から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度とに基づいて得られる。フロントウインドガラス露点温度は、イグニッションスイッチがOFF状態からONされた時、及びその後、継続して計算される。
ステップSA2に続くステップSA3では露点温度補正を行う。露点温度補正は、ステップSA2で計算したフロントウインドガラス露点温度に、露点温度補正値(℃)を加える制御である。この露点温度補正値(℃)には、湿り露点温度補正値(℃)と乾き露点温度補正値(℃)とがあり、これら補正値の求め方は後述する。
ステップSA3に続くステップSA4では、目標露点温度を計算する。目標露点温度は、フロントウインド近傍温湿度センサ37から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度よりも低い温度とする。例えば、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度が10℃の場合、それよりも2〜3℃程度低い温度を目標露点温度とする。目標露点温度は、周知の手法に従って得ることができる。その後、ステップSA5ではインテーク制御を行う。尚、吹出モード、風量(ファン駆動モーター15bへの印加電圧)も周知の制御手法に基づいて決定する。
(インテーク制御の内容)
ステップSA5で行われるインテーク制御の具体的な内容は図4のフローチャートに示す。図4のフローチャートのステップSB1において、オート制御であるか否か、即ち、オートエアコン制御と、乗員によるマニュアル操作とのいずれが選択されているかを判定する。オートエアコン制御であるか否かは、操作スイッチ39のうち、オートスイッチが押されているか否かで判定できる。ステップSB1においてNOと判定されてオートエアコン制御でなく、マニュアル操作が選択されている場合にはステップSB2に進み、インテークモードが外気導入モードであるか否かを判定する。尚、マニュアル操作では内外気混入モードを選択できないので、ステップSB2では、外気導入モードと内気循環モードとのうち、いずれのモードであるかを判定することになる。
ステップSB2においてYESと判定されて外気導入モードにある場合には、乗員が外気導入モードを積極的に選択しているということであることからステップSB3に進み、内外気切替ダンパ11cの目標開度を外気導入開度とする。外気導入開度は、外気導入口11aを全開にし、かつ、内気導入口11bを全閉にする開度であり、0%である。一方、ステップSB2において、NOと判定されて内気循環モードにある場合には、乗員が内気循環モードを積極的に選択しているということであることからステップSB4に進み、内外気切替ダンパ11cの目標開度を内気循環開度とする。内気循環開度は、外気導入口11aを全閉にし、かつ、内気導入口11bを全開にする開度であり、100%である。
上記ステップSB1においてYESと判定されてオートエアコン制御である場合にはステップSB5に進む。ステップSB5では、図3に示すフローチャートのステップSA3を経た後の補正後のフロントウインドガラス露点温度を使用する。そして、ステップSA4で計算した目標露点温度となるように、内外気切替ダンパ11cの目標開度(f)を計算する。
例えば、ステップSB5でフロントウインドガラス露点温度が目標露点温度よりも高い場合には、外気導入量を増やすように内外気切替ダンパ11cの目標開度(f)を計算し、フロントウインドガラス露点温度が目標露点温度よりも低い場合には、内気循環量を増やすように内外気切替ダンパ11cの目標開度(f)を計算する。フロントウインドガラス露点温度が目標露点温度よりも高い場合に、その差が大きくなるほど、外気導入量を増やし、また、フロントウインドガラス露点温度が目標露点温度よりも低い場合に、その差が大きくなるほど、内気循環量を増やす。
つまり、制御装置30は、フロントウインドガラスGの曇り易さをフロントウインド近傍温湿度センサ37の出力値に基づいて検出し、基本的には、この検出結果に基づいてフロントウインドガラスGが曇り易い場合には外気導入量を増やす一方、フロントウインドガラスGが曇り難い場合には内気循環量を増やすように構成されている。このように、オートエアコン制御では、基本的に、フロントウインドガラスGの曇り易さに基づいて外気導入量及び内気循環量を変更する内外気混入モードが選択される。
ステップSB5において内外気切替ダンパ11cの目標開度(f)を計算した後、ステップSB6に進んで外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が所定温度以下であるか否かを判定する。ステップSB6における所定温度とは、雪が降る程度に低い温度であり、例えば3℃以下、2℃以下、1℃以下、0℃以下、氷点下とすることができる。
ステップSB6においてNOと判定されて現在の外気温度が所定温度よりも高く、雪が降りそうにない温度である場合にはステップSB7に進む。ステップSB7では、ステップSB5で得られた開度(f)を内外気切替ダンパ11cの開度として設定する。
ステップSB6においてYESと判定されて現在の外気温度が雪が降る程度に低い温度である場合には、ステップSB8に進んで日射量センサ33により検出された現在の日射量が所定量以下であるか否かを判定する。ステップSB8における所定量とは、仮に雪が降っていても雪が降っている途中で殆ど溶けるくらいの強めの日射量である。ステップSB8においてNOと判定されて日射量が多く、雪が日射によって溶けそうな場合にはステップSB7に進む。
ステップSB8においてYESと判定されて現在の日射量が雪を溶かす程度に高い場合には、ステップSB9に進んでワイパースイッチ42がONであるか否かを判定する。ワイパースイッチ42がONである場合には、雪がフロントウインドガラスGの表面に付着するくらい降っているということであり、この場合にはステップSB10に進む。一方、ステップSB10でNOと判定されて雪は降っているがフロントウインドガラスGの表面に付着する程でない場合にはステップSB7に進む。
ステップSB10では、車速センサ41で検出された車速が所定車速以上であるか否かを判定する。ステップSB10における所定車速とは、車両が高速走行しているか否かを判定する基準となる速度であり、例えば60km/h以上80km/h以下の範囲で設定することができる。また、ステップSB10では、判定基準速度を下げて、車両が走行しているか否かを判定するようにしてもよい。ステップSB10でYESと判定されて車両が高速走行している場合にはステップSB11に進む。ステップSB11では内外気切替ダンパ11cの目標開度をステップSB5で計算した開度に関わらず、外気導入開度とする。
一方、ステップSB10でNOと判定されて車両が高速走行していない場合には雪が降っていても走行風の勢いが弱く、雪が走行風に乗って車室内にまで入る可能性が低い。この場合には、ステップSB7に進む。
上述のようにしてエアミックスドア18の開度を決定した後、図3に示すフローチャートにおけるステップSA6に進んで内外気切替アクチュエータ11dの駆動処理を行う。具体的には、内外気切替ダンパ11cの開度が、図4に示すフローチャートにおけるステップSB11、SB7で設定された開度となるように内外気切替アクチュエータ11dを作動させる。
(フロントウインドガラス露点温度補正制御)
次に、フロントウインドガラス露点温度補正制御について、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。フロントウインドガラス露点温度補正制御は、外気導入量が増える補正を行う湿り補正制御と、内気循環量が増える補正を行う乾き補正制御とを含んでおり、状況に応じて切り替えられる。
図5に示すフローチャートのステップSC1では、車両のイグニッションがOFFからONにされたか否かを判定する。ステップSC1でYESと判定されて車両のイグニッションがOFFからONにされた場合にはステップSC2に進む。一方、ステップSC1でNOと判定されて車両のイグニッションがON状態(IG ON中)である場合にはステップSC15に進む。
ステップSC2では、フロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度が、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度に所定値を加えた値以上であるか否かを判定する。すなわち、フロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度から外気温度センサ31で検出された現在の外気温度を差し引いた値(差)が所定値以上であるか否かを判定する。
ステップSC2で用いられる所定値は、常に一定ではなく、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が低くなるほど大きな値となるように変化する。例えば、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が−20℃以下であれば所定値を「3」とし、−20℃よりも高く、かつ、−10℃以下であれば所定値を「2.5」とし、−10℃よりも高く、かつ、0℃以下であれば所定値を「2」とし、0℃よりも高ければ所定値を「2」とすればよい。この所定値は一例であり、挙げた数値に限定されるものではない。
ステップSC2でYESと判定されてフロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度との差が所定値以上である場合には、ステップSC3に進む。一方、ステップSC2でNOと判定されてフロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度との差が所定値未満である場合には、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と現在の外気温度との差が小さく、フロントウインドガラスGが曇り難い状況であり、ステップSC8に進む。
ステップSC3では、エンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温が所定水温以下であるか否かを判定する。ステップSC3の判定で用いられる所定水温の値は、例えば60℃に設定することができるが、これに限られるものではなく、エンジンが完全に暖機されていないと判定できる値であればよい。
ステップSC3でYESと判定されてエンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温が所定水温以下である場合には、ステップSC4に進む。一方、ステップSC3でNOと判定されてエンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温が所定水温よりも高い場合にはエンジンの暖機がほぼ完了している状況であり、ステップSC8に進む。
ステップSC4では、湿り補正制御を行うとともに、湿り補正フラグF1を1とする。湿り補正制御では、図6に示すグラフに基づいて湿り露点温度補正値(℃)を得る。図6のグラフの横軸は、フロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度Tow(℃)から外気温度センサ31で検出された現在の外気温度Ta(℃)を差し引いた値であり、縦軸は湿り露点温度補正値(℃)である。横軸のSTP2及びSTP3は、常に一定ではなく、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が低くなるほど大きな値となるように変化する。例えば、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が−20℃以下であればSTP2及びSTP3をそれぞれ3及び12とし、−20℃よりも高く、かつ、−10℃以下であればSTP2及びSTP3をそれぞれ2.5及び11.5とし、−10℃よりも高く、かつ、0℃以下であればSTP2及びSTP3をそれぞれ2及び11とし、0℃よりも高ければSTP2及びSTP3をそれぞれ2及び11とすればよい。この所定値は一例であり、挙げた数値に限定されるものではない。
そして、Tow(℃)−Ta(℃)の値がSTP2であれば、露点温度補正値(℃)は0となり、Tow(℃)−Ta(℃)の値がSTP2を超えてSTP3までは、Tow(℃)−Ta(℃)の値と正比例の関係で湿り露点温度補正値(℃)が高くなるように設定されている。この実施形態では、Tow(℃)−Ta(℃)の値がSTP3となったときに、湿り露点温度補正値(℃)が4となるように設定しているが、これに限られるものではない。また、Tow(℃)−Ta(℃)の値がSTP3を超えたとしても、湿り露点温度補正値(℃)が4を超えることはないように上限値を設定している。
ステップSC4に続くステップSC5では、湿り補正制御を終わらせる湿り補正制御解除条件判定処理を行う。具体的には、ステップSC1でYESと判定されてから、即ちイグニッションがOFFからONにされてからの経過時間を計測する処理を行う。
ステップSC5に続くステップSC6では、湿り補正制御解除条件が成立したか否かを判定する。具体的には、イグニッションがOFFからONにされてからの経過時間が例えば20分を経過すると車室内の温度が上昇してきてフロントウインドガラスGが曇り難い状況になると考えられるので、湿り補正制御解除条件が成立した(YES)と判定してステップSC7に進む。一方、イグニッションがOFFからONにされてからの経過時間が例えば20分を経過していない場合には、フロントウインドガラスGが曇り難い状況になると考えられるので、湿り補正制御解除条件が成立しない(NO)と判定してステップSC7を飛ばす。ステップSC7では、湿り補正制御を終わらせて湿り補正フラグF1を0とする。
一方、ステップSC2でNOと判定され、また、ステップSC3でNOと判定されて進んだステップSC8では、外気温度センサ31で検出された現在の外気温度が所定範囲内であるか否かを判定する。このステップSC8では、例えば、外気温度センサ31により検出された外気温度が−15℃以上、かつ、10℃以下の範囲(所定範囲)であるか否かを判定する。すなわち、外気温度が−15℃未満であるか、10℃よりも高い場合には、NOと判定されてステップSC14に進むことになるので、ステップSC11の乾き補正制御が禁止されることになる。一方、外気温度センサ31により検出された外気温度が−15℃以上、かつ、10℃以下の範囲内であればYESと判定されてステップSC9に進む。
ステップSC9では、エンジン水温が所定閾値A以下であるか否かを判定する。すなわち、OFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時のエンジン水温を冷却水温センサ34から得ておき、それを制御装置30に一旦記憶させておき、この制御装置30に記憶されているエンジン水温に基づいてステップSC9で上記判定を行う。
ステップSC4における所定閾値Aは第1閾値であり、図7に示すグラフに基づいて得られる。図7のグラフの横軸は外気温度センサ31により検出された外気温度(℃)であり、縦軸は閾値A(℃)である。外気温度が−15℃のときには閾値Aを5℃とし、外気温度が10℃のときには閾値Aを20℃とする。外気温度が−15℃〜10℃の範囲では、閾値Aが外気温度の増加に比例して高くなる。つまり、制御装置30は、外気温度センサ31により検出された外気温度が高くなるほど閾値Aを高くするように構成されている。尚、図7のグラフにおいて外気温度及び閾値Aは例示であり、具体的な温度については本実施形態による効果が奏される範囲内で変更することができる。
図5に示すフローチャートのステップSC9でYESと判定されてOFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時のエンジン水温が所定閾値A以下である場合にはステップSC10に進む。ステップSC9でNOと判定されてOFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時のエンジン水温が所定閾値Aよりも高い場合にはステップSC14に進むことになるので、ステップSC11の露点温度補正処理が禁止されることになる。
ステップSC10では、車両のイグニッションスイッチがOFF(IG OFF)状態からON(IG ON)された時のフロントウインドガラス露点温度が所定閾値B以下であるか否かを判定する。すなわち、OFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時に計算されたフロントウインドガラス露点温度を制御装置30に一旦記憶させておき、この制御装置30に記憶されているフロントウインドガラス露点温度に基づいてステップSC10で上記判定を行う。
ステップSC10における所定閾値Bは第2閾値であり、図8に示すグラフに基づいて得られる。図8のグラフの横軸は外気温度センサ31により検出された外気温度(℃)であり、縦軸は閾値B(℃)である。外気温度が−15℃のときには閾値Bを−16.5℃とし、外気温度が10℃のときには閾値Bを12.5℃とする。外気温度が−15℃〜10℃の範囲では、閾値Bが外気温度の増加に比例して高くなる。つまり、制御装置30は、外気温度センサ31により検出された外気温度が低くなるほど閾値Bを低くするように構成されている。尚、図8のグラフにおいて外気温度及び閾値Bは例示であり、具体的な温度については本実施形態による効果が奏される範囲内で変更することができる。
ステップSC10でYESと判定されてOFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時のフロントウインドガラス露点温度が所定閾値B以下である場合にはステップSC11に進む。ステップSC10でNOと判定されてOFF状態にあるイグニッションスイッチがONにされた時のフロントウインドガラス露点温度が所定閾値Bよりも高い場合にはステップSC14に進むことになるので、ステップSC11の露点温度補正処理が禁止されることになる。
ステップSC11では、乾き補正制御を行うとともに、乾き補正フラグF2を1とする。乾き補正制御では、図9に示すグラフに基づいて乾き露点温度補正値(℃)を得る。図9のグラフの横軸は、外気温度センサ31により検出された外気温度(℃)であり、縦軸は乾き露点温度補正値(℃)である。外気温度が−15℃のときには乾き露点温度補正値(℃)を−2℃とし、外気温度が10℃のときには乾き露点温度補正値(℃)を−1℃とする。外気温度が−15℃〜10℃の範囲では、乾き露点温度補正値(℃)が外気温度の増加に比例して高くなる。
ステップSC11に続くステップSC12では、乾き補正制御を終わらせる乾き補正制御解除条件判定処理を行う。具体的には、エンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温を随時読み込む処理を行う。
ステップSC12に続くステップSC13では、乾き補正制御解除条件が成立したか否かを判定する。具体的には、エンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温が例えば70℃を超えると乾き補正制御解除条件が成立した(YES)と判定してステップSC14に進む。一方、エンジン水温センサ43で検出されたエンジン水温が例えば70℃を超えていない場合には、乾き補正制御解除条件が成立しない(NO)と判定してステップSC14を飛ばす。ステップSC14では、乾き補正制御を終わらせて乾き補正フラグF2を0とする。
また、ステップSC1でNOと判定されてイグニッションがON状態である場合に進んだステップSC15では、湿り補正フラグF1が1であるか否かを判定する。ステップSC15でYESと判定されて湿り補正フラグF1が1である場合には、ステップSC5に進んで湿り補正制御解除条件判定処理を行う。一方、ステップSC15でNOと判定されて湿り補正フラグF1が0である場合には、ステップSC16に進む。
ステップSC16では、乾き補正フラグF2が1であるか否かを判定する。ステップSC16でYESと判定されて乾き補正フラグF2が1である場合には、ステップSC12に進んで乾き補正制御解除条件判定処理を行う。一方、ステップSC16でNOと判定されて乾き補正フラグF2が0である場合には、エンドに進む。この露点温度補正制御は所定のタイミングで繰り返されている。
(外気温度の変化による曇り抑制制御)
次に、外気温度の変化による曇り抑制制御について説明する。例えば、地下駐車場、立体駐車場、タワーパーキング、シャッター付き車庫等のように、外気とある程度遮断された駐車場に長時間駐車していた自動車を屋外へ移動した場合には、その移動に伴って外気温度が急激に低下することになる。このような場面では、実際のフロントウインドガラスGの温度は急激に低下するが、フロントウインド近傍温湿度センサ37の温度センサは見栄え等の観点からカバーで覆われていて車室内に露出しないように構成されているので、フロントウインドガラスGの温度をリアルタイムで検出するのは難しい。よって、外気温度が急低下してフロントウインドガラスGの温度が急低下しても、温度センサによるフロントウインドガラスGの温度検出値の低下が緩やかになってしまうので、目標露点温度の低下も緩やかになり、目標露点温度が実際のフロントウインドガラスGの温度よりも高くなり、その結果、露点温度が上昇してフロントウインドガラスGが曇り易くなってしまうことが考えられる。この問題は、特に寒冷地で発生し易い傾向にある。
これに対して、本実施形態では、制御装置30は、外気温度センサ31の検出結果に基づいて外気温度の変化を得て、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように内外気切替アクチュエータ11dを制御するように構成されている。具体的には、制御装置30は、外気温度センサ31の検出結果に基づいて外気温度低下率を算出し、算出した外気温度低下率が所定の閾値を超えた場合には、外気温度低下率が所定の閾値以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように内外気切替アクチュエータ11dを制御する。
以下、図10〜図13に基づいて制御装置30による曇り抑制制御について説明する。図10のステップSD1では現在外気温度平均値TaAVE(n)を算出する。ステップSD2では過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を算出する。車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間(例えば1分)未満である場合には、その時間内の外気温度の平均値を現在外気温度平均値TaAVE(n)とする。
現在外気温度平均値TaAVE(n)及び過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を算出する際には、上記第1所定時間よりも大幅に短い時間毎に外気温度を測定して記憶しておき、これら測定値を加算して測定回数で除算することにより得ることができる。例えば、第1所定時間を1分間とし、1秒毎に外気温度の測定結果を得た場合には、60回分の測定結果を記憶することになる。この60回分の測定値を全て加算した後、60で除算することにより、外気温度平均値(現在外気温度平均値TaAVE(n)または過去外気温度平均値TaAVE(n−1))を得ることができる。原則的には、現在外気温度平均値TaAVE(n)と、過去外気温度平均値TaAVE(n−1)の算出方法は同じにすることができるが、次に述べる場合には、算出方法を変えることや、平均値ではない値を平均値であるとして例外的に使用することができる。
例えば、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間(例えば1分)を超え、かつ、第1所定時間よりも長い第2所定時間(例えば2分)未満である場合には、第1所定時間内の外気温度の平均値を過去外気温度平均値TaAVE(n−1)とする。また、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間(例えば1分)未満である場合には、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点の外気温度を過去外気温度平均値TaAVE(n−1)として使用することもできる。
より具体的な例を図11の表に示す。図11の表の左の欄には、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点から経過した時間を示しており、この例では20秒毎に区切っている。図11の表の中央の欄には、現在外気温度平均値TaAVE(n)を算出する時間を示しており、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点から60秒(第1所定時間)を経過するまでは、現在外気温度平均値TaAVE(n)を算出する時間が延びていき、それ以降は60秒間を、現在外気温度平均値TaAVE(n)を算出する時間としている。
図11の表の右の欄には、過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を算出する対象となる時間を示しており、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点から60秒(第1所定時間)を経過するまでは、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点の外気温度を過去外気温度平均値TaAVE(n−1)として使用する。車両のイグニッションがOFFからONにされた時点から60秒(第1所定時間)を経過し、120秒(第2所定時間)を経過するまでは、過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を算出する時間が延びていき、それ以降は60秒間を、過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を算出する時間としている。図11の表は一例であり、第1所定時間及び第2所定時間を任意の時間に変更することが可能である。現在外気温度平均値TaAVE(n)及び過去外気温度平均値TaAVE(n−1)の算出順序は特に限定されるものではなく、どちらを先に算出してもよい。
例えば、現在外気温度平均値TaAVE(n)と過去外気温度平均値TaAVE(n−1)との差が大きくなればなるほど外気温度が急激に低下していると推定され、また、現在外気温度平均値TaAVE(n)と過去外気温度平均値TaAVE(n−1)との差が小さくなればなるほど外気温度の変化が小さいと推定される。算出時に外気温度平均値を利用しているので、瞬間的な外気温度の変化が制御に反映されないようになる。
図10に示すフローチャートのステップSD1及びステップSD2で現在外気温度平均値TaAVE(n)及び過去外気温度平均値TaAVE(n−1)をそれぞれ算出した後、ステップSD3に進む。ステップSD3では、現在外気温度平均値TaAVE(n)と過去外気温度平均値TaAVE(n−1)との差に基づいて外気温度低下率ΔTaを算出する。ΔTaは、現在外気温度平均値TaAVE(n)から過去外気温度平均値TaAVE(n−1)を差し引くことによって得られ、算出式は次式(1)で示される。
ΔTa=TaAVE(n)−TaAVE(n−1) … (1)
図11の表に示すように、現在外気温度平均値TaAVE(n)は、現在から1分前までのTa(外気温度)の平均値とすることができ、また、過去外気温度平均値TaAVE(n−1)は、1分前から2分前までのTa(外気温度)の平均値とすることができる。
外気温度低下率ΔTaを算出した後、図10に示すステップSD4では、外気温度低下率判定を行う。外気温度低下率判定では、外気温度の変化による曇り抑制制御を行うことが有効であるか、外気温度の変化による曇り抑制制御を行っても効果が期待できない(無効)かを判定する。図10のステップSD4に図示するように、外気温度低下率ΔTaが−1.0℃を超えて−1.0℃よりも低温側へ行くと、外気温度の変化による曇り抑制制御が有効である判定する。つまり、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化による曇り抑制制御が有効になる。尚、外気温度低下率ΔTaがプラス側にあるときにはフロントウインドガラスGが曇り難い状況にあると推定できるので、外気温度の変化による曇り抑制制御は無効とする。
一方、外気温度の変化による曇り抑制制御が有効にある状態から、外気温度低下率ΔTaが小さくなり、−0.5℃になると、外気温度の変化による曇り抑制制御が有効でないと判定する。つまり、外気温度の変化が小さい場合には、フロントウインドガラスGが曇り難い状況にあると推定できるので、外気温度の変化による曇り抑制制御は無効とする。上記「−1.0」及び「−0.5」は一例であり、任意の値に変更することができる。
ステップSD5では、ステップSD4で得られた結果が「有効」であるか否かを判定する。ステップSD4で得られた結果が有効である場合にはステップSD5でYESと判定されて図12に示すフローチャートに進む。一方、ステップSD4で得られた結果が無効である場合にはステップSD5でNOと判定されて図13に示すフローチャートに進む。
図12に示すフローチャートのステップSE1では最高内気循環量規制制御の開始処理を行う。最高内気循環量(INTmax)規制フラグを1にセットする。INTmax規制フラグを1にセットした後、ステップSE2に進む。
ステップSE2では最高内気循環量規制処理を行う。外気温度低下率ΔTaが−1.0℃以上であれば、内外気切替ダンパ11cの開度をΔTaA(%)とし、外気温度低下率ΔTaが−5.0℃以下であれば、内外気切替ダンパ11cの開度をΔTaB(%)とする。ΔTaA(%)の上限(内気循環量の上限)は50%となり、ΔTaB(%)の上限(内気循環量の上限)は20%となる。つまり、外気温度Taの変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度Taの変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなる。また、ΔTaA(%)の下限(内気循環量の下限)は30%となり、ΔTaB(%)の下限(内気循環量の下限)は0%となる。図12のグラフに示すように、ΔTaA(%)及びΔTaB(%)は、外気温度Taが高くなればなるほど大きくなるように設定されている。
外気温度低下率ΔTaが−5.0℃を超えかつ−1.0℃未満の場合には、図12のグラフに示すように、外気温度低下率ΔTaが大きくなればなるほど内気循環量の上限が低くなる。
制御装置30は、内外気混入モードが選択されているときに、フロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの温度と、外気温度センサ31により検出された外気温度との差が所定値未満である場合には、内気循環量が増えるように乾き補正制御を行う。
また、ステップSE3では、乾き補正フラグF2を0にセットし、上記乾き補正制御を禁止する処理を行う。ステップSE4では、湿り補正フラグF1を1にセットする。ステップSE5では、上記湿り補正制御を行う。制御装置30は、内外気混入モードが選択されている場合、上述したように、フロントウインド近傍温湿度センサ37で検出されたフロントウインドガラスGの温度と、外気温度センサ31により検出された外気温度との差が所定値以上であると、外気導入量が増えるように湿り補正制御を行う。
図13に示すフローチャートのステップSF1では、INTmax規制フラグが1であるか否かを判定する。ステップSF1の前に、図12に示すフローチャートのステップSE1においてINTmax規制フラグが1にセットされている場合には、ステップSF1でYESと判定されてステップSF2に進む。ステップSF2では、INTmax規制フラグを0にセットする。また、ステップSF1でNOと判定されてINTmax規制フラグが0である場合には、ステップSF2の処理を飛ばす。
ステップSF3では、湿り補正フラグF1が1であるか否かを判定する。ステップSF3の前に湿り補正制御が行われている場合には、ステップSF3でYESと判定されてステップSF4に進む。ステップSF4では、湿り補正フラグF1を0にセットする。ステップSF5では、上記湿り補正制御を解除する処理、即ち湿り補正制御を行わないようにする。一方、ステップSF3で湿り補正フラグF1が0であり、NOと判定された場合には、ステップSF4及びステップSF5の処理を飛ばす。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1によれば、内外気混入モードが選択されているときには、フロントウインドガラスGの曇り易さに基づいて外気導入量及び内気循環量が変更されるので、フロントウインドガラスGが曇らない範囲で内気循環量を高めることが可能になり、これにより換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量が少なくなる。
また、エンジン水温が低く且つ外気温度が低い時は、フロントウインド近傍温湿度センサ37が低温で保冷されている状態と推定できる。そこからエンジンを始動すると、エンジン水温の上昇に伴ってデフロスタ吹出口21から吹出す空気温度が上昇し、フロントウインドガラスGの温度は急激に上昇するが、フロントウインド近傍温湿度センサ37は低温で保冷されている状態で且つカバーで覆われているのでデフロスタ吹出口21から吹出す温風が当たりにくく更に温度が上昇し難くなり、フロントウインド近傍温湿度センサ37は実際のフロントウインドガラスGの温度よりも低い温度を出力してしまうことが考えられる。
この実施形態では、外気温度が所定温度以下の低外気時であり、かつ、エンジン水温が第1閾値以下で冷間始動時であることが検出された場合には、内気循環量が増えるように乾き補正処理を行うことができるので、フロントウインドガラスGの温度の変化に対してフロントウインド近傍温湿度センサ37が対応できないような状況であっても内気循環量を増やすことができる。
また、フロントウインドガラス露点温度が低い時は乗員が少なく窓が曇り難く、フロントウインドガラス露点温度が高い時は乗員が多く窓が曇りやすくなることが考えられる。通常、フロントウインド近傍温湿度センサ37がカバーと共に低温で保冷されている状態の時はフロントウインドガラス露点温度が低く、乗員の乗車後に露点温度が急激に上昇することになる。特に複数の乗員が一度に乗車した場合にはフロントウインドガラス露点温度の急激な上昇が顕著に現れる。一方、乗員数が少ない場合はフロントウインドガラス露点温度が上がりにくく窓も曇りにくいが、乗員数が多いとフロントウインドガラス露点温度が上がりやすく窓も曇りやすい。この実施形態では、乾き補正処理を行うことにより、フロントウインドガラス露点温度が低く窓が曇りにくい状況の時に内気循環量を増やすことができる。
また、本実施形態では、車両のイグニッションがOFFからONにされたときにフロントウインドガラスG近傍の温度と外気温度との差が所定値以上(ステップSC2でYES)で、エンジン水温が低温である(ステップSC3でYES)場合に、ステップSC4で湿り補正制御が行われる。この湿り補正制御では、図6に示すように湿り露点温度補正値(℃)として正の値を得る。そして、図3に示すフローチャートにおけるステップSA3では、ステップSA2で計算したフロントウインドガラス露点温度に、湿り露点温度補正値(℃)を加える。これにより、外気導入量が増える方向に制御されるので、フロントウインドガラスGに曇りが発生するのが抑制される。
また、例えば、冬季に、外気とある程度遮断された駐車場に長時間駐車していた車両を屋外へ移動した場合には、外気温度が急低下するのでフロントウインドガラスGの温度が急低下する。このとき、フロントウインド近傍温湿度センサ37はカバー等で覆われているで、フロントウインドガラスGの温度が急低下しても、フロントウインド近傍温湿度センサ37によるフロントウインドガラスGの温度検出値の低下が緩やかになってしまい、その結果、目標露点温度の低下も緩やかになる。このため、目標露点温度が実際のフロントウインドガラスGの温度よりも高くなって、露点温度が上昇し、フロントウインドガラスGが曇り易くなってしまうおそれがある。
この実施形態では、外気温度センサ31によって外気温度の変化を得て、外気温度センサ31で検出された外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように内外気切替アクチュエータ11dを制御することができる。外気温度センサ31は一般的に車室内の温度検出センサよりも温度変化を素早く検出できるので、外気温度が変化した場合にそのことが素早く得られる。外気温度の変化が大きいと、フロントウインドガラスGの温度が急低下していると推定することができ、この場合に内気循環量の上限が低くなる、即ち、車室内の湿度の高い空気の循環量が少なくなるので、フロントウインドガラスGの曇りが抑制される。
また、外気温度低下率によって内気循環量の上限を設定することができる。この場合、外気温度低下率が大きいということは外気温度が急激に変化したと推定することができ、このときに内気循環量の上限を低くすることで、フロントウインドガラスGの曇りが抑制される。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車の車室内を空調する場合に使用することができる。
1 車両用空調装置
11 送風ケーシング
11a 外気導入口
11b 内気導入口
11c 内外気切替ダンパ
11d 内外気切替アクチュエータ(内外気切替ダンパ駆動手段)
30 制御装置
31 外気温度センサ(外気温度検出センサ)
33 日射量センサ
34 冷却水温センサ(エンジン水温検出手段)
37 フロントウインド近傍温湿度センサ(窓ガラス温度検出センサ)
41 車速センサ(車速検出手段)
42 ワイパースイッチ
G フロントウインドガラス(窓ガラス)

Claims (12)

  1. 車室内の空気を導入して車室内に循環させる内気導入口と、車室外の空気を導入する外気導入口とが形成された送風ケーシングと、
    上記送風ケーシングに設けられ、上記内気導入口及び上記外気導入口を開閉する内外気切替ダンパと、
    上記内外気切替ダンパを駆動する内外気切替ダンパ駆動手段と、
    上記車室内に配設され、該車室内における窓ガラスの温度を検出する窓ガラス温度検出センサと、
    上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御する制御装置とを備え、
    上記制御装置は、上記窓ガラス温度検出センサの検出結果に基づいて、上記窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量が増える方向に上記内外気切替ダンパを作動させるべく上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御し、一方、上記窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量が増える方向に上記内外気切替ダンパを作動させるべく上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御する内外気混入モードを選択可能に構成された車両用空調装置において、
    上記車両用空調装置は、外気温度を検出する外気温度検出センサを備え、
    上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度の変化を得て、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、外気温度の変化が所定の大きさ以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度低下率を算出し、算出した外気温度低下率が所定の閾値を超えた場合には、外気温度低下率が所定の閾値以下の場合に比べて、内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、外気温度低下率が大きくなればなるほど内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項2または3に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記外気温度検出センサの検出結果に基づいて外気温度が低くなればなるほど内気循環量の上限が低くなるように上記内外気切替ダンパ駆動手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記内外気混入モードが選択されているときに、上記窓ガラス温度検出センサで検出された窓ガラスの温度と、上記外気温度検出センサにより検出された外気温度との差が所定値未満である場合には、内気循環量が増えるように乾き補正制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、乾き補正制御を禁止することを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項2から6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記内外気混入モードが選択されている場合、上記窓ガラス温度検出センサで検出された窓ガラスの温度と、上記外気温度検出センサにより検出された外気温度との差が所定値以上であると、外気導入量が増えるように湿り補正制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項7に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、外気温度の変化が所定の大きさを超えた場合には、湿り補正制御を実行することを特徴とする車両用空調装置。
  9. 請求項2から8のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値とを算出し、現在外気温度平均値と過去外気温度平均値との差に基づいて外気温度低下率を算出するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  10. 請求項9に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間未満である場合には、その時間内の外気温度の平均値を現在外気温度平均値とするように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  11. 請求項10に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が上記第1所定時間を超え、かつ、上記第1所定時間よりも長い第2所定時間未満である場合には、上記第1所定時間内の外気温度の平均値を過去外気温度平均値とするように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  12. 請求項11に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点からの経過時間が第1所定時間未満である場合には、車両のイグニッションがOFFからONにされた時点の外気温度を過去外気温度平均値として使用するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
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