JP2002283827A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2002283827A JP2001085730A JP2001085730A JP2002283827A JP 2002283827 A JP2002283827 A JP 2002283827A JP 2001085730 A JP2001085730 A JP 2001085730A JP 2001085730 A JP2001085730 A JP 2001085730A JP 2002283827 A JP2002283827 A JP 2002283827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内の前後の各空調ゾーンを各々独立に空
調制御するとともに、前席空調ゾーンの右側および左側
の各空調ゾーンを各々独立に空調制御する車両用空調装
置において、後席空調ゾーンの乗員の空調フィーリング
を向上させる。 【解決手段】 右側および左側空調ゾーン101a、1
02aの各乗員の上半身に向けてそれぞれ吹き出される
フェイス吹出風のうち風量の多い方のフェイス吹出風の
温度に基づいて、後席空調ゾーン103aへの吹出風の
温度を補正する。これにより、右側および左側空調ゾー
ン101a、102aへの吹出風のうち後席空調ゾーン
103aの空調状態への影響が大きい方の吹出風の温度
に基づいて後席空調ゾーン103aを空調制御すること
となるので、後席空調ゾーン103aの乗員の空調フィ
ーリングを向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内の前後の各
空調ゾーンをそれぞれ独立に空調制御するとともに、前
席空調ゾーンの右側および左側の各空調ゾーンをそれぞ
れ独立に空調制御する車両用空調装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、特開2000−52748号公報
において、車室内の前後の各空調ゾーンをそれぞれ独立
に空調制御する車両用空調装置が提案されている。この
従来装置では、前席および後席空調ゾーンをそれぞれ別
々に空調制御するようになっており、後席空調ゾーンの
空調制御は前席空調ゾーンの空調制御とは無関係に行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前席への吹
出風のうちフェイス吹出口からのフェイス吹出風は前席
空調ゾーンから後席空調ゾーンに流れやすいため、この
フェイス吹出風は後席空調ゾーンの空調状態に大きな影
響を与えることが本発明者らの実験により明らかになっ
た。
【0004】しかし、前記公報の従来装置では前席空調
ゾーンの空調制御とは無関係に後席空調ゾーンの空調制
御を行うので、後席空調ゾーンが受ける影響の度合を予
測して後席空調ゾーンへの吹出風の温度を補正すること
ができず、後席の乗員の空調フィーリングが損なわれ
る。
【0005】そして、前後のみならず前席空調ゾーンの
左右をもそれぞれ独立に空調制御する空調装置におい
て、左右の空調ゾーンのそれぞれでフェイス吹出風の風
量が異なる場合には、左右の各空調ゾーンが後席空調ゾ
ーンに与える影響の度合が異なるため、単純に、前席空
調ゾーンの空調状態に基づいて後席空調ゾーンへの吹出
風の温度を補正しても、後席乗員の空調フィーリングを
向上させることはできない。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、車室内の前後の
各空調ゾーンをそれぞれ独立に空調制御するとともに、
前席空調ゾーンの右側および左側の各空調ゾーンをそれ
ぞれ独立に空調制御する車両用空調装置において、後席
空調ゾーンの乗員の空調フィーリングを向上させること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車室内(100)の前
席空調ゾーン(101a、102a)と後席空調ゾーン
(103a)とをそれぞれ独立に空調制御するととも
に、前席空調ゾーンの右側空調ゾーン(101a)と左
側空調ゾーン(102a)とをそれぞれ独立に空調制御
する車両用空調装置において、右側および左側空調ゾー
ン(101a、102a)の各乗員の上半身に向けてそ
れぞれ吹き出されるフェイス吹出風のうち風量の多い方
のフェイス吹出風の温度に基づいて、後席空調ゾーン
(103a)への吹出風の温度を補正することを特徴と
する。
【0008】これにより、右側および左側空調ゾーン
(101a、102a)への吹出風のうち後席空調ゾー
ン(103a)の空調状態への影響が大きい方の吹出風
の温度に基づいて後席空調ゾーン(103a)を空調制
御することとなるので、後席空調ゾーン(103a)の
乗員の空調フィーリングを向上できる。
【0009】例えば、右側空調ゾーン(101a)の吹
出口モードが乗員の上半身のみに送風するフェイスモー
ドであり、左側空調ゾーン(102a)の吹出口モード
が乗員の上半身および足元の双方に送風するバイレベル
モードである場合には、右側空調ゾーン(101a)の
フェイス吹出風の方が左側空調ゾーン(102a)のフ
ェイス吹出風より風量が多くなるため、右側空調ゾーン
(101a)のフェイス吹出風の温度に基づいて、後席
空調ゾーン(103a)への吹出風の温度を補正するこ
ととなる。
【0010】また、請求項2に記載の発明のように、風
量の多い方のフェイス吹出風が吹き出される空調ゾーン
(101a)の設定温度(TsetDr)と、後席空調
ゾーン(103a)の設定温度(TsetRr)との温
度差に基づいて、後席空調ゾーン(103a)への吹出
風の温度を補正するようにして、好適である。
【0011】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図7は本発明の一実施
形態を示したもので、車室内の前席(前側)空調ゾーン
と後席(後側)空調ゾーンとをそれぞれ独立に空調制御
するとともに、前席空調ゾーンの運転席側(右側)空調
ゾーンと助手席側(左側)空調ゾーンとをそれぞれ独立
に空調制御する車両用空調装置を示している。なお、本
実施形態では、右ハンドル車にて説明するので、車室内
のうち車両前席の右側が運転席側となり、車室内のうち
車両前席の左側が助手席側となる。
【0013】図1は、車室内100の各空調ゾーン10
1a、102a、103aの位置関係、および各空調ゾ
ーン101a、102a、103aに対する空調空気の
吹出口の配置を示す模式図である。符号100Dr、1
00Pa、100Rrはそれぞれ運転席101の乗員
(運転者)、助手席102の乗員、後席103の乗員の
上半身に向かって空調空気を吹き出すフェイス吹出口で
あり、それぞれ運転席側空調ゾーン101a、助手席側
空調ゾーン102a、後席空調ゾーン103aに空調空
気を吹き出すための吹出口である。
【0014】図2は、本実施形態の車両用空調装置の全
体構成を示す全体構成図であり、この空調装置は、運転
席空調ゾーンおよび助手席空調ゾーン(以下、これらの
空調ゾーンを前席空調ゾーンと呼ぶ)101a、102
aをそれぞれ独立に空調するための前席用空調ユニット
1と、後席空調ゾーン103aを空調するための後席用
空調ユニット2とから構成されている。前席用空調ユニ
ット1は計器盤104内側に配置されており、後席用空
調ユニット2は車室内100の最後方に配置されてい
る。
【0015】前席用空調ユニット1は車室内100に空
気を送るダクト10を備え、このダクト10内に空気流
れ上流から下流に向かって次に示す構成部品を順次配置
している。すなわち、ダクト10に開口する内気導入口
10aおよび外気導入口10bを開閉して内気モードお
よび外気モードを切り替える内外気切替ドア11、車室
内100に向かう空気流を発生させるブロア12、図示
しない冷凍サイクルの冷媒により空気を冷却するエバポ
レータ13、空気を加熱するヒータコア14、車室内1
00に吹き出す空気の温度を調節するエアミックスドア
15、前席空調ゾーン101a、102aへの吹出口モ
ードを切り替える吹出口切換ドア16を備える。
【0016】そして、ダクト10内のうちエバポレータ
13の下流部分には仕切り板17が備えられており、こ
れによりダクト10内は運転席側フェイス吹出口100
Drに空気を導く運転席側通路10cと助手席側フェイ
ス吹出口100Paに空気を導く助手席側通路10dと
に仕切られている。そして、前述のエアミックスドア1
5および吹出口切換ドア16は、両通路10c、10d
のそれぞれに設けられている。
【0017】なお、図2では、フット吹出口、デフロス
タ吹出口を省略しているが、運転席側および助手席側通
路10c、10dのそれぞれに各吹出口が開口してお
り、図示しない吹出口切換ドアにより開閉されるように
なっている。そして、吹出口モードには、周知の如く、
乗員の上半身のみに送風するフェイスモード、乗員の上
半身および足元の双方に送風するバイレベルモード、乗
員の足元のみに送風するフットモード、車両窓ガラスの
みに送風するデフロスタモード、乗員の足元および窓ガ
ラスの双方に送風するフットデフモード等がある。
【0018】後席用空調ユニット2は車室内100に空
気を送るダクト20を備え、このダクト20内に空気流
れ上流から下流に向かって次に示す構成部品を順次配置
している。すなわち、車室内100に向かう空気流を発
生させるブロア22、図示しない冷凍サイクルの冷媒に
より空気を冷却するエバポレータ23、空気を加熱する
ヒータコア24、車室内100に吹き出す空気の温度を
調節するエアミックスドア25、後席空調ゾーン103
aへの吹出口モードを切り替える吹出口切換ドア26を
備える。
【0019】なお、図2では、フット吹出口、デフロス
タ吹出口を省略しているが、ダクト20には各吹出口が
開口しており、図示しない吹出口切換ドアにより開閉さ
れるようになっている。また、ダクト20内には内気導
入口20aからの内気のみが導入され、常に内気循環モ
ードとなる。また、吹出口モードには、周知のフェイス
モード、フットモード、バイレベルモードがある。
【0020】そして、以上の構成による前席用空調ユニ
ット1および後席用空調ユニット2の作動は、共通の空
調制御装置(以下、エアコンECUと呼ぶ)3により制
御されるようになっている。
【0021】エアコンECU3への入力信号には、外気
温度センサ31により検出される車室外の外気温度Ta
m、冷却水温度センサ32により検出されるエンジンの
冷却水温度Tw、日射センサ33により検出される運転
席側および助手席側の日射量TsDr、TsPa、前席
用および後席用の内気温度センサ34、35により検出
される前席および後席空調ゾーン101a、102a、
103aの内気温度TrFr、TrRr、エバ後温度セ
ンサ36、37により検出される前席用および後席用の
エバポレータ13、23直後の空気温度(以下、エバ後
温度と呼ぶ)TeFr、TeRr、運転席101、助手
席102および後席103の各乗員が、運転席側、助手
席側および後席空調ゾーン101a、102a、103
aの空気温度を希望する温度に設定するための温度設定
手段105、106、107からの設定温度TsetD
r、TsetPa、TsetRr等が挙げられる。
【0022】一方、エアコンECU3は上記入力信号に
基づいて所定の演算処理を行い、下記の各アクチュエー
タに制御信号を出力する。そして、エアコンECU3か
らの出力信号には、内外気切換ドア11を駆動させるサ
ーボモータ11a、ブロア12、22を駆動させる駆動
モータ12a、22a、前述の冷凍サイクルの冷媒を吸
入、圧縮、吐出するコンプレッサの電磁クラッチ、エバ
ポレータ13、23の冷媒流れ上流側にて冷媒流れを断
続する電磁弁、エアミックスドア15、25を駆動させ
るサーボモータ15a、25a、吹出口切換ドア16、
26を駆動させるサーボモータ16a、26aの作動を
制御するための信号等が挙げられる。
【0023】図3はエアコンECU3が実行するプログ
ラムのフローチャートを示しており、以下にフローチャ
ートの内容を説明する。
【0024】先ず、データやフラグなどの初期化(リセ
ット)を行う(ステップS1)。そして、温度設定手段
105、106、107から設定温度TsetDr、T
setPa、TsetRrを読み込む(ステップS
2)。そして、上述の各センサから、外気温度Tam、
冷却水温度Tw、日射量TsDr、TsPa、内気温度
TrFr、TrRr、エバ後温度TeFr、TeRrを
読み込む(ステップS3)。
【0025】次に、前席用空調ユニット1により運転席
側および助手席側フェイス吹出口100Dr、100P
aから吹き出される吹出風の空調制御値である運転席目
標吹出温度TaoDr、助手席目標吹出温度TaoPa
を算出する。また、後席用空調ユニット2により吹出口
100Rrから吹き出される吹出風の後席目標吹出温度
(空調制御値)TaoRrを算出する(ステップS
4)。
【0026】ここで、運転席および助手席目標吹出温度
TaoDr、TaoPaは以下の数1の式に基づいて算
出される。なお、後席目標吹出温度TaoRrについて
は図7のフローチャートを用いて後に詳述する。
【0027】
【数1】Tao(i)=Kset(i)・Tset
(i)−KrFr・TrFr−Kam・Tam−Ks
(i)・Ts(i)+C+K(i) 但し、iはDrまたはPa、Ksetは温度設定ゲイ
ン、Krは内気温ゲイン、Kamは外気温ゲイン、Ks
は日射ゲイン、Cは補正定数である。
【0028】次に、上述のステップS4にて算出された
TaoDr、TaoPaに基づいて図4の特性図から前
席用空調ユニット1の内外気モードを決定する(ステッ
プS5)。なお、図4中、SW1は内外気切換ドア11
の目標開度であり、本実施形態においては内気導入口1
0aを全閉し、外気導入口10bを全開する場合を目標
開度SW1=100%とする。
【0029】次に、上述のステップS4にて算出された
TaoDr、TaoPa、TaoRrに基づいて図5の
特性図から前席用空調ユニット1の運転席側および助手
席側の吹出口モードをそれぞれ決定するとともに、後席
用空調ユニット2の吹出口モードを決定する(ステップ
S6)。
【0030】次に、上述のステップS4にて算出された
TaoDr、TaoPa、TaoRrに基づいて図6の
特性図から前席用および後席用空調ユニット1、2のブ
ロア12、22の駆動モータ12a、22aに印加され
るブロア電圧(V)をそれぞれ決定して、ブロア12、
22に所定の風量を生じさせる(ステップS7)。な
お、前席用空調ユニット1の駆動モータ12aへのブロ
ア電圧は、TaoDr、TaoPaに基づいて図6の特
性図によりそれぞれ決定されたブロア電圧を平均化処理
することにより得られている。
【0031】次に、上述のステップS4にて算出された
TaoDr、TaoPaに基づいて、前席用空調ユニッ
ト1のエアミックスドア15の目標開度θDr、θPa
を次の数2の式により算出する。また、後席用空調ユニ
ット2のエアミックスドア25の目標開度θRrをTa
oRrに基づいて数3の式により算出する(ステップS
8)。
【0032】
【数2】θ(i)={(Tao(i)−TeFr)/
(Tw−TeFr)}×100(%) 但し、iはDrまたはPaである。
【0033】
【数3】θRr={(TaoRr−TeRr)/(Tw
−TeRr)}×100(%) 次に、上述のステップS4〜ステップS8にて決定また
は算出された空調制御状態となるように、前述の各種出
力モータ等の作動を制御する信号を出力する(ステップ
S9)。そして、所定の制御周期時間(t)が経過した
か否かを判定する(ステップS10)。この判定結果が
YESの場合にはステップS2にリターンされ、その判
定結果がNOの場合には制御周期時間(t)の経過を待
つ。
【0034】次に、ステップS4におけるTaoRrの
算出および補正の方法を図7のフローチャートを用いて
説明する。
【0035】先ず、吹出口モードを自動で選定するオー
トモードおよび手動で選定する手動モードのうち、オー
トモードが選定されているか否かを判定する(ステップ
S41)。この判定結果がYESの場合にはステップS
42へ進み、NOの場合にはステップS48に進む。
【0036】次に、運転席側空調ゾーン101aおよび
助手席側空調ゾーン102aをそれぞれ独立に空調制御
する左右独立モードと、両空調ゾーン101a、102
aを同様に空調制御する左右同一モードとのうち、独立
モードが選定されているか否かを判定する(ステップS
42)。そして、独立モードである場合にはステップS
43へ進み、左右同一モードである場合にはステップS
48に進む。
【0037】次に、運転席側空調ゾーン101aの吹出
口モードがフェイスモードであるか否かを判定する(ス
テップS43)。そして、フェイスモードである場合に
はステップS47へ進み、フェイスモード以外の吹出口
モードである場合にはステップS44に進む。
【0038】次に、助手席側空調ゾーン102aの吹出
口モードがフェイスモードであるか否かを判定する(ス
テップS44)。そして、フェイスモードである場合に
はステップS49へ進み、フェイスモード以外の吹出口
モードである場合にはステップS45に進む。
【0039】次に、運転席側空調ゾーン101aの吹出
口モードがバイレベルモードであるか否かを判定する
(ステップS45)。そして、バイレベルモードである
場合にはステップS47へ進み、バイレベルモード以外
の吹出口モードである場合にはステップS46に進む。
【0040】次に、助手席側空調ゾーン102aの吹出
口モードがバイレベルモードであるか否かを判定する
(ステップS46)。バイレベルモードである場合には
ステップS49へ進み、バイレベルモード以外の吹出口
モードである場合にはステップS48に進む。
【0041】そして、ステップS47では後席目標吹出
温度TaoRrを運転席側空調ゾーン101aの空調状
態に基づいて補正する。また、ステップS48では後席
目標吹出温度TaoRrを、運転席および助手席空調ゾ
ーン101a、102aの空調状態の平均値に基づいて
補正する。また、ステップS49では後席目標吹出温度
TaoRrを、助手席側空調ゾーン102aの空調状態
に基づいて補正する。すなわち、運転席側および助手席
側空調ゾーン101a、102aの各乗員の上半身に向
けて吹き出される運転席側フェイス吹出風および助手席
側フェイス吹出風のうち吹出風量の多い側のフェイス吹
出風の温度に基づいて、後席目標吹出温度TaoRrを
補正するようになっている。
【0042】本実施形態では、ステップS47、S4
8、S49における後席目標吹出温度TaoRrの算出
および補正を以下の数4の式に基づいて行う。
【0043】
【数4】TaoRr=KsetRr・TsetRr−K
rRr・TrRr−Kam・Tam−KsRr・(Ts
Dr+TsPa)/2+C+f(j) 但し、KsetRrは後席用温度設定ゲイン、KrRr
は後席用内気温ゲイン、Kamは外気温ゲイン、KsR
rは後席用日射ゲイン、Cは補正定数、f(j)は前席
空調ゾーン101a、102aの空調状態に応じた補正
ゲインを決定する(後に詳述する)補正関数であり、変
数jはステップS41〜S46の判定結果に応じて変化
する変数である。そして、補正関数f(j)による補正
は、後席空調ゾーン103aの空調状態が前席空調ゾー
ン101a、102aの空調状態から受ける影響を打ち
消すための温度補正であり、補正関数f(j)は以下の
数5の多項式によるものである。
【0044】
【数5】f(j)=α(TsetRr−j) 但し、αは温度補正係数である。また、変数jは、ステ
ップS48ではTsetDrおよびTsetPaの平均
値((TsetDr+TsetPa)/2)とされ、ス
テップS47ではTsetDrとされ、ステップS49
ではTsetPaとされている。
【0045】以上により、運転席側空調ゾーン101a
の吹出口モードがフェイスモードである場合と、助手席
側空調ゾーン102aの吹出口モードがフェイスモード
でなく、かつ、運転席側空調ゾーン101aの吹出口モ
ードがバイレベルモードである場合とにおいては、後席
目標吹出温度TaoRrはTaoDrに基づいて補正さ
れる(ステップS47)。
【0046】また、運転席および助手席空調ゾーン10
1a、102aの吹出口モードがいずれもフットモード
である場合においては、後席目標吹出温度TaoRrは
TaoDrおよびTaoPaの平均値に基づいて補正さ
れる(ステップS48)。
【0047】また、運転席側空調ゾーン101aの吹出
口モードがフェイスモードでなく、かつ、助手席側空調
ゾーン102aの吹出口モードがフェイスモードである
場合と、運転席側空調ゾーン101aの吹出口モードが
フェイスモードでなもなくバイレベルモードでもなく、
かつ、助手席側空調ゾーン102aの吹出口モードがバ
イレベルモードである場合とにおいては、後席目標吹出
温度TaoRrはTaoPaに基づいて補正される(ス
テップS49)。
【0048】ところで、運転席側および助手席側フェイ
ス吹出口100Dr、100Paからの吹出風の風量が
多いほど後席空調ゾーン103aの空調状態への影響の
度合が大きくなる。特に、フェイス吹出口100Dr、
100Paのうち車両左右側方のサイドフェイス吹出口
から吹き出される吹出風は、図1中の矢印に示すよう
に、車室内の側壁を伝って後席空調ゾーン103aへ流
入しやすいので、後席空調ゾーン103aの空調状態へ
の影響の度合が大きい。
【0049】従って、前席空調ゾーン101a、102
aの吹出口モードがフェイスモードであるときが前記度
合が最も大きくなり、次にバイレベルモード、フットモ
ードの順で前記度合が小さくなる。
【0050】よって、上記ステップS47、S49によ
る後席目標吹出温度TaoRrの補正によれば、運転席
側および助手席側空調ゾーン101a、102aへの吹
出風のうち後席空調ゾーン103aの空調状態への影響
が大きい方の吹出風の温度に基づいて後席空調ゾーン1
03aを空調制御することができるので、後席空調ゾー
ン103aの乗員の空調フィーリングを向上できる。
【0051】因みに、本実施形態によれば、運転席側お
よび助手席側空調ゾーン101a102aの吹出口モー
ドが共にフェイスモードまたはバイレベルモードである
場合には、前述のステップS47による補正を行うこと
となり、助手席側の空調ゾーン102aよりも運転席側
の空調ゾーン101aの空調状態を優先させて後席空調
ゾーン103aを空調制御するようになっている。これ
は、運転席には必ず乗員が存在するためである。
【0052】また、運転席側および助手席側空調ゾーン
101a102aの吹出口モードが共にフットモードの
場合には、前席空調ゾーン101a、102aへの吹出
風による後席空調ゾーン103aの空調状態への影響は
殆どないため、前述したようにステップS48による補
正を行うようになっている。
【0053】次に、上記構成による前席用空調ユニット
1および後席用空調ユニット2の作動を簡単に説明す
る。
【0054】初めに前席用空調ユニット1の作動を説明
すると、ステップS5、S6、S7、S8による各決定
に基づいて、内外気切換ドア11、運転席側および助手
席側の各吹出口切換ドア16、ブロア12、運転席側お
よび助手席側の各エアミックスドア15が駆動される。
【0055】これにより、内気導入口10aおよび外気
導入口10bからダクト10内に空気が導入される。ダ
クト10内を流れる空気は、エバポレータ13を通過す
る際に冷媒と熱交換して冷却される。ここで、エバ後温
度TeFr、TeRrの検出値等に基づいてエアコンE
CU3によってコンプレッサの回転数を制御することに
より、冷凍サイクル内を流れる冷媒の流量を制御して、
エバポレータ13の冷却性能を調整している。エバポレ
ータ13で冷却された空気は、ヒータコア14を通過す
る際にエンジン冷却水と熱交換して加熱される。そし
て、エアミックスドア15によってヒータコア14を通
過する空気とヒータコア14を迂回する空気との割合が
調節され、こうして所定の温度に左右独立して調整され
た空調空気が、運転席側および助手席側の各吹出口10
0Dr、100Paから吹き出される。
【0056】次に後席用空調ユニット2の作動を説明す
ると、ステップS6、S7、S8による各決定に基づい
て、各吹出口切換ドア26、ブロア22、エアミックス
ドア25が駆動される。そして、前席用空調ユニット1
と同様の方法により調整された空調空気が後席側の吹出
口100Rrから吹き出される。
【0057】(他の実施形態)上記実施形態では、前後
2つに区画された空調ゾーンを独立して空調する空調装
置に本発明を適用しているが、前後方向に複数列のシー
トを有する車両の空調装置に採用されているように、前
後方向に複数に区画された空調ゾーンを独立して空調す
る空調装置に本発明を適用してもよいことは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における空調空気の吹出口
の配置を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態における車両用空調装置の
全体構成を示す全体構成図である。
【図3】図2の空調装置におけるエアコンECUが実行
するプログラムのフローチャートである。
【図4】図2の空調装置における目標吹出温度と内外気
モードとの関係を表す特性図である。
【図5】図2の空調装置における目標吹出温度と吹出口
モードとの関係を示す特性図である。
【図6】図2の空調装置における目標吹出温度とブロア
電圧との関係を示す特性図である。
【図7】図2の空調装置における後席目標吹出温度の算
出および補正の方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101a…、102a…、103a…後席空調ゾーン、
105、106、107…温度設定手段、TsetDr
…運転席側空調ゾーンの設定温度、TsetPa…助手
席側空調ゾーンの設定温度、TsetRr…後席空調ゾ
ーンの設定温度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 寛英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 AP02 3L060 AA06 CC01 DD08 EE26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内(100)の前席空調ゾーン(1
    01a、102a)と後席空調ゾーン(103a)とを
    それぞれ独立に空調制御するとともに、前記前席空調ゾ
    ーンの右側空調ゾーン(101a)と左側空調ゾーン
    (102a)とをそれぞれ独立に空調制御する車両用空
    調装置において、 前記右側および左側空調ゾーン(101a、102a)
    の各乗員の上半身に向けてそれぞれ吹き出されるフェイ
    ス吹出風のうち風量の多い方のフェイス吹出風の温度に
    基づいて、前記後席空調ゾーン(103a)への吹出風
    の温度を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記右側、左側および後席空調ゾーン
    (101a、102a、103a)のそれぞれの温度を
    乗員が希望する設定温度(TsetDr、TsetP
    a、TsetRr)に設定するための温度設定手段(1
    05、106、107)を備え、 前記風量の多い方のフェイス吹出風が吹き出される空調
    ゾーン(101a)の設定温度(TsetDr)と、前
    記後席空調ゾーン(103a)の設定温度(TsetR
    r)との温度差に基づいて、前記後席空調ゾーン(10
    3a)への吹出風の温度を補正することを特徴とする請
    求項1に記載の車両用空調装置。
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