JP2002279545A - 火災検出装置 - Google Patents

火災検出装置

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JP2002279545A
JP2002279545A JP2001083227A JP2001083227A JP2002279545A JP 2002279545 A JP2002279545 A JP 2002279545A JP 2001083227 A JP2001083227 A JP 2001083227A JP 2001083227 A JP2001083227 A JP 2001083227A JP 2002279545 A JP2002279545 A JP 2002279545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温領域についての移動具合を移動ベクトル
で表わして、移動角度が偏らないことを判別することに
より、所定方向に移動する熱源(自動車のマフラなど)
による誤報を排除し、炎検知の信頼性を向上する。 【解決手段】 監視領域を赤外線カメラで撮像した複数
の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手
段と、複数の画像データのうちで時間的に早い画像デー
タの重心位置に対してその他の時間的に遅い画像データ
の重心位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクト
ル算出手段と、移動ベクトルの向きから炎を判別する炎
判別手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火災検出装置に
関し、特に、火災監視装置として、例えばトンネル内で
発生した炎を捕らえることで火災と判別する火災検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の火災検出装置として、例
えば、特開平11−144166号公報および特開平1
1−144167号公報に示されたようなものがある。
前者は、熱源と炎を確実に区別するために、赤外線カメ
ラ等により撮像された画像を複数枚用いて高温部のエッ
ジを抽出し、そのエッジの分布状況から炎を判別するも
のである。また、後者は、炎以外の光源による誤報を排
除するもので、監視カメラによる画像を二値化して輝度
や面積などの特徴をウェーブレット変換して、時間軸に
対する周波数を判別して炎の揺らぎを捕らえるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な従来の火災検出装置の場合、撮像された画像を複数枚
用いて高温部のエッジを抽出し、そのエッジの分布状況
から炎を判別したり、画像を二値化して輝度や面積など
の特徴をウェーブレット変換して、時間軸に対する周波
数を判別して炎の揺らぎを捕らえるようにしているの
で、照明装置や加熱部分などの誤報要因が存在した場合
にこれを排除して確実に炎判別を行うことができないと
いう問題点があった。
【0004】この発明は、このような従来の問題点を解
消するためになされたものであり照明装置や加熱部分な
どの誤報要因が存在してもこれを排除し、しかも、所定
向に移動する熱源(自動車のマフラなど)による誤報を
排除して炎検知の信頼を向上できる火災検出装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る火
災検出装置は、監視領域を赤外線カメラで撮像した複数
の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手
段と、複数の画像データのうちで時間的に早い画像デー
タの重心位置に対してその他の時間的に遅い画像データ
の重心位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクト
ル算出手段と、上記移動ベクトルの向きから炎を判別す
る炎判別手段とを備えたものである。
【0006】請求項2の発明に係る火災検出装置は、請
求項1の発明において、上記移動ベクトル算出手段は、
上記各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移
動ベクトルを複数算出し、各移動ベクトルの向きから最
大変位角を算出するものであって、上記炎判別手段は、
該最大変位角が所定の角度以上のときに炎と判別するも
のである。
【0007】請求項3の発明に係る火災検出装置は、請
求項1の発明において、上記移動ベクトル算出手段は、
上記各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移
動ベクトルを複数算出し、各移動ベクトルの向きのばら
つき度を算出するものであって、上記炎判別手段は、該
ばらつき度が所定値以上のときに炎と判別するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態
を、図に基づいて説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示すブ
ロック図である。図において、1は例えば赤外線カメラ
を用いた撮像部、2は撮像部1で撮影された画像を処理
する画像処理装置、3は画像処理装置2からの情報を表
示する表示部である。画像処理装置2は撮像部1で撮影
された画像が入力される画像入力部21と、画像入力部
21からの画像を記憶する画像メモリ22と、設定値を
保存する設定値保存メモリ23と、トンネルのセンタラ
イン情報を保存するセンタライン保存メモリ24と、マ
スク画像を記憶するマスク画像メモリ25と、これらの
メモリからの情報に基づいて処理を行い火災判定を行う
CPUを用いた制御部26と、制御部26からの画像情
報を表示部3へ出力する画像出力部27と、制御部26
の出力に基づいて接点信号を出力する接点信号出力部2
8とを有する。
【0009】次に、動作について、図2〜図9を参照し
て説明する。まず、ハードウエアの設定および変数の初
期化処理を行い(ステップS1)、次いで、撮像部1に
より撮影された画像を画像処理装置2に例えば30HZ
で連続13枚取り込み(ステップS2)、取り込んだ画
像を2値化し、取り込んだ画像に対して「ノイズ除
去」、「重ね合わせ」や「ラベリング」等の前処理を行
う(ステップS3)。
【0010】次いで、取り込んだ画像に基づいて至近火
災、画像異常が発生しているか否かを判別する(ステッ
プS4)(至近火災判別手段、画像異常判別手段)。こ
の至近火災および画像異常の判別は、前処理における各
2値化画像の論理和(OR)による高温領域が存在した
画素を抽出した重ね合わせ画像において、高温部の領域
が全領域に対して、第1の割合として例えば7割以上で
あるときは至近火災と判別し、同時に、更に高い第2の
割合として例えば9割以上であるときは至近火災とせ
ず、画像異常として判別する。この至近火災の判別は、
後述する高温領域を炎かどうかの判別ができないような
大きさの炎を検出する場合であって、形状を判別できな
いので、高温部の面積によって判別している。しかし、
面積だけの場合に、撮像部1の故障によって全域高温部
となる場合にも火災と判別すると誤報になるので、ほぼ
全域が高温部となる場合には、画像異常としている。
【0011】ステップS4において、至近火災、画像異
常が発生していれば、その結果を表示し(ステップS
5)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、発
生していなければ、高温領域があるか否かを判別し(ス
テップS6)(領域設定手段)、高温領域がなければス
テップS2に戻って上述の動作を繰り返し、高温領域が
あれば炎候補領域の抽出を行う(ステップS7)(揺ら
ぎ判別手段、同期判定データ作成化手段、移動ベクトル
算出手段)。
【0012】以下、炎候補領域の抽出について、具体的
に説明する。先ず、揺らぎ判別手段では、面積重なり
度、円形度の分散値から炎の「揺らぎ」を捉え、「揺ら
ぎ」のある領域を炎候補領域とする。面積重なり度を用
いた炎候補領域の抽出は、図3に示すように、ある一定
の背景の中にある複数個の高温領域の面積M1〜Mnを
重ね合わせ、全て重なっている領域A(斜線部)を炎候
補領域として抽出する。そして、次式に基づいて各面積
M1〜Mnごとに領域Aの割合を平均化して面積重なり
度を算出する(下記の式は図形データとして作成す
る)。このように算出した面積重なり度が炎の揺らぎに
合致する所定の上限値および下限値内に収まるときが炎
の場合である。これにより、面積が固定的な熱源による
誤報を排除することができる。
【0013】
【数1】
【0014】また、円形度の分散値を用いた炎候補領域
の抽出は、図4に示すように、先ず、円形度(図形がど
れだけ円に近い形状であるかを示す値)を、次式に基づ
いて算出する。
【0015】 円形度=4π(M/L2) (2)
【0016】ここで、図4(a)に示すように、Mはあ
る一定の背景の中にある炎の面積、Lはその周囲長であ
る。分散値はデータがどれだけばらついているかを示す
値であり、図4(b)に示すように、円形度が変化する
ときは円形度の分散値は大であり、これは炎の場合であ
る。
【0017】一方、位置が変化しても円形度が変化しな
いときは円形度の分散値は小さく、これは炎以外の一定
の形状を持つ熱源であって、例えば投光器(静止光熱
源)の場合である。移動ベクトル算出手段では、移動ベ
クトルの向きを用いた炎候補領域の抽出を行う。図5に
示すように、取り込んだ画像の1番目とn番目の対象領
域について重心位置(GX,GY)を求め、その重心位
置から移動ベクトル(VXVY)を次式に基づいて算
出する。なお、画像の1番目からn番目までは、取り込
んだタイミングによって付与され、当然1番目が時間的
に最も早く、n番目が時間的に最も遅い。
【0018】 (VXVY)=(GXn−GX1,GYn−GY1) (3)
【0019】次いで、移動ベクトルの向きVECT_D
を、次式に基づいて算出する。
【0020】 VECT_D=atanVY/VX (4)
【0021】次いで、炎候補領域の移動ベクトルの変位
角θMが所定の角度、例えば45°以下の場合には、炎
判定を行わない。すなわち、高温領域が炎の場合、その
重心位置は炎の揺らぎに基づいてランダムな方向に移動
することになり、また、移動する誤報源として、例えば
車両のマフラーの場合には、移動方向がほぼ一定で移動
ベクトルはほぼ同じ方向を向くことになる。これによっ
て移動する誤報源を排除することができる。
【0022】なお、移動ベクトルの向きは、図5に示す
取り込んだ画像の1番目からn番目までのそれぞれの間
で任意の複数または全数算出してもよく、それらの変位
角のうち最大変位角を変位角θMとして所定の角度内で
あることを判別してもよい。また、移動ベクトルの向き
を複数算出巣場合には、高温の移動体が一定方向に移動
することを判別してもよく、すなわち、トンネルを監視
する場合の消失点から、画像データ内で高温領域が移動
する方向が決まったときには角度を指定できるが、撮像
部1の赤外線カメラの方向によって広い場合には、移動
ベクトルのばらつき度により判別してもよい。ばらつき
度は、標準偏差やベクトル間の角度差を算出すればよ
い。
【0023】炎候補領域が複数ある場合には、同期判定
データ作成手段により、反射像判別手段のための同期判
定用データを作成する。図6に示すように、各領域にお
いて取り込んだn枚の画面全てにおける対象範囲の平均
輝度を求め、続いてその最小値と最大値を求めて、その
範囲での変化の割合として平均輝度を正規化し、同期判
定用データSYNC1〜SYNCnを作成する。炎候補
領域が複数存在する場合は、各領域同士の同期判定用デ
ータの相関値を算出する。その相関値は、対比するデー
タの平均偏差を算出する。
【0024】さて、このようにして炎候補領域の抽出が
終わると、次に、炎候補領域があるか否かを判別し(ス
テップS8)、なければ、その結果を表示し(ステップ
S9q)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返
し、あれば、炎候補領域の対応付けを行う(ステップS
10)。
【0025】次に、炎候補領域の対応付けが出来た他か
否かを判別し(ステップS11)、出来てなければ、そ
の結果を表示し、対応付け回数をクリアし(ステップS
12)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、
出来ていれば、同期判定(反射像判定)を行う(ステッ
プS13)(反射像判別手段)。
【0026】図6(a)に示すように、複数の炎候補領
域の平均輝度の変化を表す系列1と系列2は実像と反射
像の関係にあり、同期判定データ作成手段で算出した相
関値が閾値TH_SYNC以上の場合、平均輝度の変化
が同期しているので、双方を同じ熱源と判断し、メモリ
2に格納されたセンタライン情報を用いて二つの領域の
センタラインに近い方の炎候補領域対象領域を実像と見
なし、他方は反射像として反射像フラグをONにする。
一方、同期判定データ作成手段で算出した相関値が閾値
TH_SYNC未満の場合、平均輝度の変化は同期して
なくて、それぞれ異なる熱源と見なす。つまり、図6
(b)に示すように、系列3と系列4は異なる熱源であ
る。
【0027】このように、炎候補領域が複数あるとき
に、同時に炎が発生していることは当然考えられるが、
一つの炎が何らかの面に反射して反射像も実像と同様に
炎と判別されるので複数の炎候補領域となっている場合
も多く、反射像を検出している場合に実像と関係付ける
ようにしている。ここで、この実施の形態は、道路用ト
ンネルを監視対象とする場合であって、道路のセンタラ
インに近い領域を炎の実像、遠い領域を壁面に反射した
反射像としている。この実像および反射像の判別は、こ
れに限らず、面積の大小等で判別してもよく、トンネル
の場合に壁面反射した炎の反射像は凹面鏡のように大き
くなることから、面積の小さい方を実像と判別すること
もできる。
【0028】次に、同期している炎候補領域があるか否
かを判別し(ステップS14)、あれば、センタライン
までの距離が最短でない領域の反射像フラグをON(ス
テップS15)してステップS16に進み、なけらばス
テップS16へそのまま進む。ステップS16におい
て、対応付け回数が一定回数を超えたか否かを判別し、
超えてなければ、その結果を表示し(ステップS1
7)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、超
えていれば、対応付け回数をクリアする(ステップS1
8)。
【0029】この対応付けは、既に対応付けされている
炎候補領域と新規な炎候補領域を対応させる。そのた
め、既存の炎候補領域と新規の炎候補領域の重なってい
る面積を算出して、その重複面積が最大の領域同士を対
応付ける。そして、ステップS16において対応付けら
れた結果、新規な炎候補領域が既存の炎候補領域と対応
付けられなかった場合、新たな炎候補領域を対応付け回
数を1として一次保存し、新規な炎候補領域が既存の炎
候補領域と対応付けられた場合、新たな既存の炎候補領
域を該当する既存の炎候補領域の対応付け回数に1を加
えて一次保存する。そして、この対応付け回数が一定回
数として例えば2を超えていなければ、ステップS17
を経てステップS2に戻り、また、対応付け回数が一定
回数を超えていれば、ステップS18において対応付け
回数をクリアして次のステップに進んでいく。ここで、
新規に炎候補領域に対応付けされなかった既存の炎候補
領域は、クリアされる。
【0030】次に、反射像フラグがOFFか否かを判別
し(ステップS19)、OFFでなければ、その結果を
表示し(ステップS20)、ステップS2に戻って上述
の動作を繰り返し、OFFであれば、ステップS7で算
出した変位角θMが45°より大きいか否かを判別し
(ステップS21)(炎判別手段)、大きくなければ、
その結果を表示し(ステップS22)、ステップS2に
戻って上述の動作を繰り返し、大きければ、炎判定(周
波数解析)を行う(ステップS23)(周波数判別手
段)。
【0031】この炎判定には、例えば図7に示すような
フーリエ変換による周波数解析を用いる場合と、図8に
示すようなウェーブレット変換による周波数解析を用い
る場合が考えられる。先ず、フーリエ変換による周波数
解析を用いる場合には、図7(a)に示すサンプリング
の開始が異なる系列A〜C毎に炎候補領域の平均輝度を
フーリエ変換して周波数解析して系列毎の周波数分布を
求め、図7(b)に示すように、周波数分布同士の相関
値を求め、周波数分布が時間毎にばらついている場合と
して求められた相関値が例えば0.9以下の場合は火災
と判定し、0.9未満の場合は非火災と判定する。すな
わち、周波数分布にばらつきがない場合は、一定周期で
回転している熱源のような誤報源である。
【0032】また、ウェーブレット変換による周波数解
析を用いる場合、図8(a)に示す炎候補領域の平均輝
度をウェーブレット変換して周波数解析を行い、周波数
分布が時間的に一定であるかどうかを見て、一定でない
場合は火災と判定し、一定である場合は非火災例えば回
転灯であると判定する。
【0033】次に、ステップS23の結果として、炎が
あるか否かを判別し(ステップS24)、炎でなけれ
ば、その結果を表示し(ステップS25)、ステップS
2に戻って上述の動作を繰り返し、炎であれば、炎がマ
スク領域外にあるか否かの判定、つまりマスク機能を実
施する(ステップS26)(マスク設定手段、マスク実
行手段)。
【0034】このマスク機能は、照明灯等の高温静止物
体を、カメラの振動や高温静止物体の前で人が作業する
等の現象で誤検出してしまうことがあるので、予め火災
でないと分かっている高温静止物体にはマスクをして火
災判定を行わないとするものである。
【0035】このマスク機能について、図9を参照して
説明する。なお、図9において、図9(a)はマスク画
像を表し、また、図9(b)は火災検出画像を表してい
る。先ず、火災判定を行いたくない領域(マスク領域)
を白く塗り潰した2値画像(マスク画像)を作成し、メ
モリ25に格納しておく。次に、火災検出の結果、火災
と判定された領域の最下点中央の座標(火点座標)を求
める。そして、メモリ25からマスク画像を読み出し、
火点座標が、マスク領域内である場合には、火災として
検出せず、マスク領域外(非マスク領域)である場合に
は、火災として検出する。
【0036】このようにして、ステップS26におい
て、炎がマスク領域外になければ、つまりマスク領域内
であれば、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返
し、炎がマスク領域外にあれば火災であるので、放水区
画を決めるために、赤外線カメラから火源までの距離を
演算し(ステップS27)、その結果表示を行って(ス
テップS28)、一連の火災判定動作を完了する。
【0037】このように、本実施の形態では、赤外線カ
メラで監視領域を撮像して炎を判別する際、まず、高輝
度での一定の面積以上、次に、揺らぎがあること、そし
て、強度変化の周波数が一定でないこと、を条件に炎と
判別することで、照明装置や加熱部分などの誤報要因を
排除した確実な炎判別ができる。
【0038】なお、領域設定手段として、複数の画像デ
ータを2値化して高温部の共通する固定領域を抽出する
ことで、連続的な高温部を設定でき、画像処理の対象と
することができる。そして、揺らぎ判別手段として、各
画像データの高温部のうちの固定領域の比率から熱源が
活動していることを判別し、円形度から同一形状のもの
(移動している熱源)を排除できる。さらに、本実施の
形態では、移動ベクトルを判別することで、移動ベクト
ルが下方向の誤報源、具体的には、低速で移動するの車
両のマフラーによる誤報等を排除することができる。
【0039】さらに、周波数判別手段として、フーリエ
変換やウェーブレット変換によって、強度変化の周波数
分布が時間的に一定な熱源を排除でき、これらを組み合
わせることで、ほとんどの誤報要因を排除することがで
きる。また、画像データの高温領域が画像処理できない
ような近距離での炎に対応するとともに、赤外線カメラ
が異常を生ずるときには、ほとんどの領域が高温になる
こともあるが、それらを区別して至近火災を判別するこ
とができる。
【0040】また、本実施の形態では、2つ以上の高温
領域があるときに、双方が同様に変化していることを判
別することにより、トンネル内での壁面等に反射した炎
(虚像)を実際の炎に関連付け、消火活動などのとき
に、実際の炎に対してアクションすることができる。
【0041】なお、2つの高温領域を関連付けたとき
に、走行車線のセンターライン等の基準線を特定するこ
とで、その壁面は基準線より遠くなるので、遠い方を反
射像と判別することができる。このような基準線は、別
途可視カメラ等によって設定してもよい。また、同様
に、トンネルの断面は略円形であって、その壁面は湾曲
しており、そのため、実像に対して反射像は大きく検出
される。そのような状況に応じて反射像を判別すること
もできる。
【0042】また、清掃作業などによって、通常は炎と
区別可能な照明器具等が誤報源となる可能性があるとき
に、その照明機器等の位置を包含するマスク領域を設定
してその範囲内で炎を検出させないようにすることがで
きる。そして、このようなマスク処理は、特定の作業時
にのみ行われればよく、オンオフされることが好まし
い。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、監視
領域を赤外線カメラで撮像した複数の画像データから所
定の高温領域を判別する領域設定手段と、複数の画像デ
ータのうちで時間的に早い画像データの重心位置に対し
てその他の時間的に遅い画像データの重心位置に向けて
移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出手段と、移動
ベクトルの向きから炎を判別する炎判別手段とを備えた
ので、高温領域についての移動具合を移動ベクトルで表
わして、移動の方向や移動角度が偏らないことを判別す
ることにより、所定方向に移動する熱源(自動車のマフ
ラなど)による誤報を排除することができ、炎検知の信
頼性を向上できるという効果がある。
【0044】また、移動ベクトル算出手段は、各高温領
域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトルを
複数算出して、各移動ベクトルの向きから最大変位角を
算出し、上記炎判別手段は、該最大変位角が所定の角度
以上のときに炎と判別するので、確実な炎判別が可能に
なるという効果がある。
【0045】さらに、移動ベクトル算出手段は、各高温
領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトル
を複数算出して、各移動ベクトルの向きのばらつき度を
算出し、炎判別手段は、該ばらつき度が所定値以上のと
きに炎と判別するので、各移動ベクトルの向きのばらつ
き度から撮像部の向きに拘わらず、一方向へ移動する熱
源による誤報を排除することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図2】 この発明の一実施の形態の動作説明に供する
ためのフローチャートである。
【図3】 この発明の一実施の形態における面積重なり
度を用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供するための
図である。
【図4】 この発明の一実施の形態における円形度の分
散値を用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供するため
の図である。
【図5】 この発明の一実施の形態における移動ベクト
ルの向きを用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供する
ための図である。
【図6】 この発明の一実施の形態における同期判定用
データを用いた炎候補領域の反射像判定の動作説明に供
するための図である。
【図7】 この発明の一実施の形態におけるフーリエ変
換による周波数解析の動作説明に供するための図であ
る。
【図8】 この発明の一実施の形態におけるウェーブレ
ット変換による周波数解析の動作説明に供するための図
である。
【図9】 この発明の一実施の形態におけるマスク機能
の動作説明に供するための図である。
【符号の説明】
1 撮像部、2 画像処理装置、3 表示部、21 画
像入力部、22 画像画像メモリ、23 設定値保存メ
モリ、24 センタライン保存メモリ、25マスク画像
メモリ、26 制御部(CPU)、27 画像出力部、
28 接点信号出力部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視領域を赤外線カメラで撮像した複数
    の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手
    段と、 複数の画像データのうちで時間的に早い画像データの重
    心位置に対してその他の時間的に遅い画像データの重心
    位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出
    手段と、 上記移動ベクトルの向きから炎を判別する炎判別手段と
    を備えたことを特徴とする火災検出装置。
  2. 【請求項2】 上記移動ベクトル算出手段は、上記各高
    温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクト
    ルを複数算出し、各移動ベクトルの向きから最大変位角
    を算出するものであって、上記炎判別手段は、該最大変
    位角が所定の角度以上のときに炎と判別することを特徴
    とする請求項1記載の火災検出装置。
  3. 【請求項3】 上記移動ベクトル算出手段は、上記各高
    温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクト
    ルを複数算出し、各移動ベクトルの向きのばらつき度を
    算出するものであって、上記炎判別手段は、該ばらつき
    度が所定値以上のときに炎と判別することを特徴とする
    請求項1記載の火災検出装置。
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