JP2002277667A - 光ファイバ - Google Patents

光ファイバ

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JP2002277667A
JP2002277667A JP2001072571A JP2001072571A JP2002277667A JP 2002277667 A JP2002277667 A JP 2002277667A JP 2001072571 A JP2001072571 A JP 2001072571A JP 2001072571 A JP2001072571 A JP 2001072571A JP 2002277667 A JP2002277667 A JP 2002277667A
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JP2001072571A
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Takemi Hasegawa
健美 長谷川
Masayuki Nishimura
正幸 西村
Hideyori Sasaoka
英資 笹岡
Masashi Onishi
正志 大西
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏波モード分散の低い微細構造光ファイバを
実現すること。 【解決手段】 軸方向に対して垂直な断面が、コア領域
2と、コア領域2を包囲するクラッド領域3とに区分さ
れ、コア領域2の平均屈折率がクラッド領域3の平均屈
折率よりも高い光ファイバであって、少なくともコア領
域2に設けられた第1の主媒質からなる第1主媒質領域
2と、第1主媒質領域2を包囲し、第2の主媒質からな
る第2主媒質領域3と、コア領域2又はクラッド領域3
の少なくとも一方に設けられ、第1及び第2の主媒質と
は異なる誘電率を有する副媒質からなる副媒質領域5と
を備え、第1の主媒質は、所定の温度において第2の主
媒質よりも高い粘度を有する構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバに関
し、特に、伝走路、波長分散補償器、及び全光学的信号
処理器に好適な光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微細構造光ファイバ、ホーリーフ
ァイバ、又はフォトニッククリスタルファイバ等(以
下、「微細構造光ファイバ」という。)と呼ばれる光フ
ァイバが知られている。この微細構造光ファイバは、シ
リカガラス等の主媒質で構成されるファイバ中に、空孔
等の副媒質からなる領域を有する。
【0003】微細構造光ファイバは、J.C.Knig
ht, et al., Optics Letter
s, vol.21, no.19,pp.1547−
1549,(1996)、USP 5802236、U
SP 6097870、 WO 99/00685、W
O 00/16141に開示されている。微細構造光フ
ァイバでは、屈折率、非線形性、伝送損失等の性質が主
媒質と大きく異なる媒質を副媒質として導入することに
より、副媒質を持たない光ファイバでは実現することが
困難な特性を実現することが可能である。例えば、絶対
値の大きな波長分散、小さなモードフィールド径、低い
非線形性、及び低い伝送損失を実現することが可能であ
る。絶対値の大きな波長分散は分散補償に、小さなモー
ドフィールド径は非線形光学効果の利用に、低い非線形
と低い伝送損失は光信号及び光パワーの伝送にとって好
ましい特性である。今後、微細構造光ファイバの工学的
価値はさらに広い範囲で見出されていくものと考えられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光伝送路、分散補償、
又は非線形光学効果の利用などの光通信分野に微細構造
光ファイバを応用する場合、偏波モード分散は、伝送可
能なビットレートと距離を制限するため、小さいことが
望ましい。小さい偏波モード分散を実現するためには、
ファイバ断面内の屈折率分布が、ファイバ軸の周りでの
90度回転に対して高い対称性を有することが重要とな
る。この対称性が低い場合は、モード複屈折率が増大し
て偏波モード分散が増大する。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、偏波モード分散の低い微細構造光ファイ
バを実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の光ファイバの発明は、軸方向に対し
て垂直な断面が、コア領域と、前記コア領域を包囲する
クラッド領域とに区分され、前記コア領域の平均屈折率
が前記クラッド領域の平均屈折率よりも高い光ファイバ
であって、少なくとも前記コア領域に設けられた第1の
主媒質からなる第1主媒質領域と、前記第1主媒質領域
を包囲し、第2の主媒質からなる第2主媒質領域と、前
記コア領域又は前記クラッド領域の少なくとも一方に設
けられ、前記第1及び第2の主媒質とは異なる誘電率を
有する副媒質からなる副媒質領域とを備え、前記第1の
主媒質は、所定の温度において前記第2の主媒質よりも
高い粘度を有する構成を採る。
【0007】本発明において、ファイバ断面内の領域Ω
における平均屈折率navgは、次式で定義される。次式
において、xとyは、ファイバ断面内の座標、nは屈折
率分布、Aは領域Ωの面積である。
【0008】
【数1】 また、本発明において、主媒質とは、光ファイバ中で1
つの連結領域として存在する媒質である。副媒質とは、
主媒質と異なる誘電率を有し、主媒質中に埋め込まれた
領域として存在する。主媒質は、固体又はガラスによっ
て構成され、光ファイバとして十分な強度を有している
必要があるのに対し、副媒質は、気体、液体、真空等を
含む幅広い媒質から選択することができるものである。
そのため、絶対値の大きな波長分散、小さなモードフィ
ールド径、低い非線形性、そして低い伝送損失を実現す
ることができる。
【0009】本発明では、従来の微細構造光ファイバと
異なり、少なくとも2種類以上の媒質が主媒質として光
ファイバを構成する。すなわち、高粘度の第1の主媒質
からなる第1主媒質領域が少なくともコア領域に設けら
れ、第1主媒質領域が、低粘度の第2の主媒質からなる
第2主媒質領域によって囲まれる構成が採られている。
そして、コア領域及びクラッド領域の少なくとも一方
に、第1及び第2の主媒質とは異なる誘電率を有する副
媒質からなる副媒質領域が設けられている。
【0010】これにより、微細構造光ファイバの偏波モ
ード分散を低減することが可能となる。以下、この理由
を説明する。すなわち、光ファイバは、プリフォームの
一端を加熱し、加熱された端から所定の張力で線引する
ことにより作製する。プリフォームにおける断面内構造
とファイバにおける断面内構造とは相似であることが好
ましい。つまり、断面を構成する各領域は相互間で寸法
の比率を保ちながら絶対寸法が縮小されることが望まし
い。
【0011】しかし、加熱によって粘度が低下したプリ
フォームは不規則な変形を生じやすく、断面内構造の相
似性は失われやすい。特に、断面内において低粘度の領
域が高粘度の領域によって囲まれた場合、低粘度の領域
が扁平に潰れやすくなることを発明者らは見出した。こ
れは、次のように説明することができる。すなわち、線
引におけるネックダウン部では、ファイバに加えられた
線引張力のうち、プリフォーム内側に向かう成分が、内
側へ向かう媒質の運動を促進し、断面内構造を縮小させ
る。張力はプリフォーム断面内に分散して加わるが、粘
度の高い領域ほど大きな張力が加わるため、高粘度領域
ではより大きな内向き張力成分が働く。一方、媒質の粘
度が低いほど、同じ力で大きな運動が起こることから、
高粘度領域と低粘度領域の境界部では内側へ向かう媒質
の運動が極めて発生しやすい。そのため、不規則な運動
が生じて低粘度の領域が扁平になりやすい。その結果、
断面内構造の相似性が失われると共に、残留応力分布の
非対称性も生じると考えられる。特に、微細構造光ファ
イバでは断面内に副媒質からなる領域が配置されている
ため、断面内での応力の分布が不規則になりやすく、低
粘度領域の不規則な変形が生じやすい。また、主媒質が
断面内で均一組成である場合でも、断面内で内側が外側
よりも高温になって粘度が低下する区間がネックダウン
部に存在するため、不規則な変形が生じて副媒質からな
る領域の形状や配置の乱れが生じやすい。
【0012】一方、発明者らの知見によれば、断面内に
おいて高粘度の領域を低粘度の領域で囲んだ場合は、高
粘度領域の不規則な変形は起こりにくい。そのため、断
面内に副媒質からなる領域が配置されている場合におい
ても、線引時に断面内構造の相似性を保つことができ、
残留応力分布も対称となる。その結果、断面内屈折率分
布の対称性が保たれ、偏波モード分散の低い光ファイバ
を実現することができる。
【0013】なお、断面内において、第2主媒質領域を
包囲する第3の主媒質からなる第3主媒質領域を設ける
ことも可能である。この場合、第2主媒質領域が不規則
に変形しないか、又は不規則に変形してもその変形が光
学特性に及ぼす影響が無視できる範囲で、第3主媒質領
域の粘度を第2の主媒質、さらには第1の主媒質の粘度
よりも高めることができる。これにより、第1主媒質領
域への線引張力の集中を緩和し、ファイバにおける第1
主媒質領域での残留応力を低減し、伝送損失を低減する
ことが可能となる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
ファイバにおいて、前記第1の主媒質はシリカガラスで
あり、前記第2の主媒質は前記第1の主媒質よりも高濃
度のフッ素を含むシリカガラスであり、前記副媒質領域
は空孔からなる構成を採る。
【0015】この構成により、第2の主媒質の粘度を第
1の主媒質の粘度よりも下げることができると同時に、
第1の主媒質の屈折率を第2の主媒質の屈折率よりも高
くすることができる。空孔は、第1主媒質領域、第2主
媒質領域、又はこれらの領域の境界に配置される。本構
成により、絶対値の大きな波長分散、小さなモードフィ
ールド径を実現することができる。また、副媒質を伝搬
する光パワーの割合を低く抑えて、副媒質内の不純物が
伝送損失に及ぼす影響を軽減することができる。なお、
シリカガラス中には、Ge、B、P、Ti、Alなどの
添加物を加えることができ、それによって絶対値の大き
な波長分散や高い非線形性を実現することができる。ま
た、Ge添加は光感応性を高めるため、紫外光によって
グレーティングを作製する際に好適である。また、E
r、Yb、Nd、Prなどの希土類元素を添加すること
によって光増幅用ファイバを実現することができる。空
孔内は、N2、Ar、Heなどの不活性気体、空気、又
は真空などとすることができ、それにより低い伝送損失
と低い非線形性とを実現することができる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
ファイバにおいて前記断面内における屈折率分布が実質
的に4回回転対称性を有する構成を採る。
【0017】この構成により、モード複屈折率を低く抑
えて偏波モード分散を低減することが可能となる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載の光
ファイバにおいて、所定の波長における基底モードの偏
波モード分散係数が、1.0ps/rtkm以下である
構成を採る。
【0019】偏波モード分散係数とは、偏波モード分散
(ps)をファイバ長の平方根(rtkm)で割った値
である。偏波モード分散は、2つの偏波モードの間の群
遅延差の集合平均又は波長平均である。この構成によ
り、10Gb/sの光信号を200kmの距離で伝送し
た際に1dBのパワーペナルティが発生する確率を30
min/yearに抑えることが可能となる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項3記載の光
ファイバにおいて、所定の波長における基底モードの偏
波モード分散係数が、0.40ps/rtkm以下であ
る構成を採る。
【0021】この構成により、10Gb/sの光信号を
1300kmの距離で伝送した際に1dBのパワーペナ
ルティが発生する確率を30min/yearに抑える
ことが可能となる。
【0022】請求項6記載の光ファイバの発明は、軸方
向に対して垂直な断面内において、コア領域と、前記コ
ア領域を包囲するクラッド領域とを有し、前記コア領域
とクラッド領域との少なくとも一方における主媒質中
に、前記主媒質とは異なる誘電率を有する副媒質からな
る領域が設けられ、前記コア領域の平均屈折率が前記ク
ラッド領域の平均屈折率よりも高い光ファイバであっ
て、所定の波長における基底モードの偏波モード分散係
数が、1.0ps/rtkm以下である構成を採る。
【0023】この構成により、10Gb/sの光信号を
200kmの距離で伝送した際に1dBのパワーペナル
ティが発生する確率を30min/yearに抑えるこ
とが可能となる。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項6記載の光
ファイバにおいて、所定の波長における基底モードの偏
波モード分散係数が、0.40ps/rtkm以下であ
る構成を採る。
【0025】この構成により、10Gb/sの光信号を
1300kmの距離で伝送した際に1dBのパワーペナ
ルティが発生する確率を30min/yearに抑える
ことが可能となる。
【0026】請求項8記載の光ファイバの発明は、軸方
向に対して垂直な断面内に、第1の主媒質からなるコア
領域と、前記コア領域を包囲し、第2の主媒質からなる
クラッド領域と、前記コア領域と前記クラッド領域との
境界上に設けられ、前記第1及び第2の主媒質とは異な
る誘電率を有する副媒質からなる副媒質領域とを備え、
前記コア領域の平均屈折率が前記クラッド領域の平均屈
折率よりも高く、前記断面内における屈折率分布が実質
的に4回回転対称性を有し、前記第1の主媒質は、所定
の温度において前記第2の主媒質よりも高い粘度を有す
る構成を採る。
【0027】この構成により、微細構造光ファイバの偏
波モード分散を低減することが可能となる。
【0028】請求項9記載の光ファイバの発明は、軸方
向に対して垂直な断面内に、第1の主媒質からなるコア
領域と、前記コア領域を包囲し、第2の主媒質からなる
クラッド領域と、前記クラッド領域内に設けられ、前記
第1及び第2の主媒質とは異なる誘電率を有する副媒質
からなる複数の副媒質領域とを備え、前記コア領域の平
均屈折率が前記クラッド領域の平均屈折率よりも高く、
前記第1の主媒質は、所定の温度において前記第2の主
媒質よりも高い粘度を有する構成を採る。
【0029】この構成により、微細構造光ファイバの偏
波モード分散を低減することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
の実施の形態1に係る光ファイバの断面を示す図であ
る。光ファイバ1は、コア領域2と、コア領域2を包囲
するクラッド領域3とを備えている。また、コア領域2
とクラッド領域3との境界4に沿って空孔5が設けられ
ている。光ファイバ1の断面内において、コア領域2の
形状は、実質的に円であり、4つの空孔5は、ファイバ
中心の周りでの90度回転に関して対称性を有するよう
に配置されている。この対称性を「4回回転対称性」と
いう。コア領域2は、純粋シリカガラスから形成され、
クラッド領域3はフッ素(F)が添加されたシリカガラ
スから形成されている。クラッド領域3に対するコア領
域2の比屈折率差は、Δ=0.43%である。クラッド
領域3にフッ素(F)を添加することにより、1200
℃〜2000℃の温度範囲において、コア領域2はクラ
ッド領域よりも相対的に高い粘度を有する。また、各空
孔5内は、実質的に窒素(N2)で充填されている。
【0031】実施の形態1では、コア領域2の直径は約
9.7μmであり、クラッド領域3の直径は125μm
であり、空孔5の直径は約7.0μmである。また、コ
ア領域2の中心から各空孔5の中心までの距離は約4.
2μmである。なお、クラッド領域3はファイバ強度を
向上させるため、図示しない樹脂によって被覆すること
ができる。
【0032】実施の形態1に係る光ファイバは、図1に
示された構造と相似な断面を有するプリフォームを18
00℃〜2000℃の炉内で線引することによって作製
される。典型的なプリフォーム径は、35mmである。
このようにして作製された長さ1kmの光ファイバは、
実際の測定の結果、波長1550nmにおいて、0.3
8psの偏波モード分散を有し、従って0.38ps/
rtkmの偏波モード分散係数を有している。また、こ
の光ファイバは、伝送損失α=0.7dB/km、波長
分散D=31ps/nm/km、波長分散スロープS=
0.066ps/nm2/kmの各値をとる。通常の光
ファイバにおける波長分散は、D=+20ps/nm/
km程度であるが、実施の形態1に係る光ファイバで
は、空孔5を導入したことにより大きな構造分散が得ら
れるため、絶対値の大きな正の波長分散が実現される。
【0033】また、波長1550nmにおける伝送損失
は、P.J.Bennett, et al., Op
tics Letters, Vol.24,pp.1
203−1205,(1999)で報告されている従来
技術では、240dB/kmであったのに対し、実施の
形態1に係る光ファイバでは、空孔5を伝搬するパワー
の割合の低下などによって、従来よりも低い伝送損失が
実現される。
【0034】また、実施の形態1に係る光ファイバとの
比較例として、図1に示す断面と同様の構造を有してお
り、ゲルマニウム(Ge)を添加したシリカガラスでコ
ア領域を形成し、純粋シリカガラスによってクラッド領
域を形成した光ファイバを作製した。コア領域にGeを
添加することによって、1200℃〜2000℃の温度
範囲において、コア領域はクラッド領域よりも低い粘度
を有する。このようにして作製された長さ2.7mの光
ファイバは、実際の測定の結果、波長1550nmにお
いて1.2psの偏波モード分散を有し、従って、22
ps/rtkmの偏波モード分散係数を有する。また、
この光ファイバは、伝送損失α=8.1dB/km、波
長分散D=32ps/nm/km、波長分散スロープS
=0.056ps/nm2/kmであった。
【0035】このように、比較例としての光ファイバに
比べ、実施の形態1に係る光ファイバは、より低い偏波
モード分散を有し、そのため、所定のファイバ長におい
てより低い偏波モード分散を実現できる。
【0036】(実施の形態2)実施の形態1では、4個
の空孔5が導入された光ファイバを説明したが、多数の
空孔を含む光ファイバを実現することも可能である。図
2は、実施の形態2に係る光ファイバの断面を示す図で
ある。このように空孔50を多数設けることによって、
より大きな波長分散や、より小さなモードフィールド径
を実現することができる。実施の形態2に係る光ファイ
バ10は、コア領域20が純粋シリカガラスで形成さ
れ、クラッド領域30がフッ素(F)が添加されたシリ
カガラスで形成されている。コア領域20はクラッド領
域30よりも高い粘度を有するため、1.0ps/rt
km以下の低い偏波モード分散係数を実現することが可
能となる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光フ
ァイバは、軸方向に対して垂直な断面が、コア領域と、
前記コア領域を包囲するクラッド領域とに区分され、前
記コア領域の平均屈折率が前記クラッド領域の平均屈折
率よりも高い光ファイバであって、少なくとも前記コア
領域に設けられた第1の主媒質からなる第1主媒質領域
と、前記第1主媒質領域を包囲し、第2の主媒質からな
る第2主媒質領域と、前記コア領域又は前記クラッド領
域の少なくとも一方に設けられ、前記第1及び第2の主
媒質とは異なる誘電率を有する副媒質からなる副媒質領
域とを備え、前記第1の主媒質は、所定の温度において
前記第2の主媒質よりも高い粘度を有する構成を採る。
【0038】この構成により、微細構造光ファイバの偏
波モード分散を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光ファイバの断面
を示す図である。
【図2】実施の形態2に係る光ファイバの断面を示す図
である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…コア領域、3…クラッド領域、4
…境界、5…空孔、10…光ファイバ、20…コア領
域、30…クラッド領域、50…空孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹岡 英資 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 大西 正志 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 AB04X AB05X AB06X AB07X AB08X AB09X AB10Y AB18X AC62 AC71

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に対して垂直な断面が、コア領域
    と、前記コア領域を包囲するクラッド領域とに区分さ
    れ、前記コア領域の平均屈折率が前記クラッド領域の平
    均屈折率よりも高い光ファイバであって、 少なくとも前記コア領域に設けられ、第1の主媒質から
    なる第1主媒質領域と、 前記第1主媒質領域を包囲し、第2の主媒質からなる第
    2主媒質領域と、 前記コア領域又は前記クラッド領域の少なくとも一方に
    設けられ、前記第1及び第2の主媒質とは異なる誘電率
    を有する副媒質からなる副媒質領域とを備え、 前記第1の主媒質は、所定の温度において前記第2の主
    媒質よりも高い粘度を有することを特徴とする光ファイ
    バ。
  2. 【請求項2】 前記第1の主媒質はシリカガラスであ
    り、前記第2の主媒質は前記第1の主媒質よりも高濃度
    のフッ素を含むシリカガラスであり、前記副媒質領域は
    空孔からなることを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バ。
  3. 【請求項3】 前記断面内における屈折率分布が実質的
    に4回回転対称性を有することを特徴とする請求項1記
    載の光ファイバ。
  4. 【請求項4】 所定の波長における基底モードの偏波モ
    ード分散係数が、1.0ps/rtkm以下であること
    を特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
  5. 【請求項5】 所定の波長における基底モードの偏波モ
    ード分散係数が、0.40ps/rtkm以下であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
  6. 【請求項6】 軸方向に対して垂直な断面内において、
    コア領域と、前記コア領域を包囲するクラッド領域とを
    有し、前記コア領域とクラッド領域との少なくとも一方
    における主媒質中に、前記主媒質とは異なる誘電率を有
    する副媒質からなる領域が設けられ、前記コア領域の平
    均屈折率が前記クラッド領域の平均屈折率よりも高い光
    ファイバであって、 所定の波長における基底モードの偏波モード分散係数
    が、1.0ps/rtkm以下であることを特徴とする
    光ファイバ。
  7. 【請求項7】 所定の波長における基底モードの偏波モ
    ード分散係数が、0.40ps/rtkm以下であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の光ファイバ。
  8. 【請求項8】 軸方向に対して垂直な断面内に、 第1の主媒質からなるコア領域と、 前記コア領域を包囲し、第2の主媒質からなるクラッド
    領域と、 前記コア領域と前記クラッド領域との境界上に設けら
    れ、前記第1及び第2の主媒質とは異なる誘電率を有す
    る副媒質からなる副媒質領域とを備え、 前記コア領域の平均屈折率が前記クラッド領域の平均屈
    折率よりも高く、 前記断面内における屈折率分布が実質的に4回回転対称
    性を有し、 前記第1の主媒質は、所定の温度において前記第2の主
    媒質よりも高い粘度を有することを特徴とする光ファイ
    バ。
  9. 【請求項9】 軸方向に対して垂直な断面内に、 第1の主媒質からなるコア領域と、 前記コア領域を包囲し、第2の主媒質からなるクラッド
    領域と、 前記クラッド領域内に設けられ、前記第1及び第2の主
    媒質とは異なる誘電率を有する副媒質からなる複数の副
    媒質領域とを備え、 前記コア領域の平均屈折率が前記クラッド領域の平均屈
    折率よりも高く、 前記第1の主媒質は、所定の温度において前記第2の主
    媒質よりも高い粘度を有することを特徴とする光ファイ
    バ。
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