JP2002275277A - ポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体

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JP2002275277A JP2001082404A JP2001082404A JP2002275277A JP 2002275277 A JP2002275277 A JP 2002275277A JP 2001082404 A JP2001082404 A JP 2001082404A JP 2001082404 A JP2001082404 A JP 2001082404A JP 2002275277 A JP2002275277 A JP 2002275277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性と耐衝撃性の物性バランスに優れたポリ
オレフィン系樹脂組成物射出成形体を提供する。 【解決手段】 示差走査型熱量計(DSC)による特定
のピークトップ定義される融点(Tm−P)が、観測さ
れないか又は0〜100℃の結晶性樹脂であり、立体規
則性指数{(mmmm)/(mmrr+rmmr)}が
20以下、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GP
C)法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.
0以下、GPC法により測定した重量平均分子量(M
w)が10,000〜1,000,000である1−ブ
テン系重合体〔I〕1〜99重量%と結晶性プロピレン
系重合体〔II〕99〜1重量%からなるポリオレフィン
系樹脂組成物を射出成形してなるポリオレフィン系樹脂
組成物射出成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剛性と耐衝撃性の
バランスに優れたポリオレフィン系樹脂組成物射出成形
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン重合体、特にポリプロピレン
は、結晶性高分子であるために剛性、引張強度、耐熱
性、耐薬品性、光学特性、加工性等に優れており、かつ
低比重であるので各種射出成形品、容器、包装材料等の
分野で広く利用されている。射出成形品の分野において
は更に耐衝撃性が要求され、例えば剛性と耐衝撃性の物
性バランスの向上を目指してプロピレン−エチレン共重
合体の耐衝撃性を上げるためにゴム成分をブレンドする
ことが行われている。しかしながら、プロピレン−エチ
レン共重合体では耐衝撃性を上げるためには多くのゴム
成分をブレンドしなければならず、その際に剛性が大幅
に低下してしまうという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
のような状況から、剛性と耐衝撃性の物性バランスに優
れたポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、軟質性に優れ
た低立体規則性1−ブテン系重合体と結晶性ポリプロピ
レンのブレンド物を用いることにより剛性と耐衝撃性の
物性バランスに優れたポリオレフィン系樹脂組成物射出
成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0005】即ち、本発明は、以下のポリオレフィン系
樹脂組成物射出成形体を提供するものである。 1.下記の(1)〜(4)を満たす1−ブテン系重合体
〔I〕1〜99重量%および結晶性プロピレン系重合体
〔II〕99〜1重量%からなるポリオレフィン系樹脂組
成物を射出成形してなるポリオレフィン系樹脂組成物射
出成形体。 (1)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素
雰囲気下190℃で5分間溶融した後、5℃/分で−1
0℃まで降温し、−10℃で5分間保持した後、10℃
/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの
最も高温側に観測されるピークのピークトップとして定
義される融点(Tm−P)が、観測されないか又は0〜
100℃の結晶性樹脂 (2)立体規則性指数{(mmmm)/(mmrr+r
mmr)}が20以下 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)
法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.0以
下 (4)GPC法により測定した重量平均分子量(Mw)
が10,000〜1,000,000 2.1−ブテン系重合体〔I〕が1−ブテン単独重合体
であって、かつ下記(5)および(6)を満たす上記1
のポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体。 (5)メソペンタッド分率(mmmm)が20〜90% (6)(mmmm)≦90−2×(rr) 但し、rrはラセミトリアッド分率を示す。 3.JIS K7110に準拠し23℃で測定したアイ
ゾット衝撃強度A(kJ/m 2)とJIS K7113
に準拠して測定した引張弾性率E(MPa)の関係が下
記式を満たす上記1又は2のポリオレフィン系樹脂組成
物射出成形体。 A≧−0.037E+62.2
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明における[1]1−
ブテン系重合体、[2]結晶性ポリプロピレン系重合
体、[3] ポリオレフィン系樹脂組成物、[4] 射出成
形体について順次詳しく説明する。
【0007】[1]1−ブテン系重合体 本発明で用いられる1−ブテン系重合体には、1−ブテ
ンを単独重合して得られた1−ブテン単独重合体と、1
−ブテンとエチレンや炭素数3〜20のαーオレフィン
(1−ブテンを除く)を共重合して得られた1−ブテン
系共重合体があり、1−ブテン単独重合体が好適に用い
られる。1−ブテン系共重合体を構成する1−ブテン以
外のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、
1−ペンテン、4−メチル−1 −ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テ
トラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1
−エイコセンなどが挙げられ、これらのうち一種又は二
種以上を用いることができる。本発明における1−ブテ
ン系共重合体としては、ランダム共重合体が好ましい。
また、1−ブテンから得られる構造単位が90%モル以
上であることが好ましく、より好ましくは95モル%以
上であり、特に好ましくは98モル%以上である。1−
ブテンから得られる構造単位が90モル%未満の場合に
は、成形体表面のべたつきの低下が生じる可能性があ
る。
【0008】本発明で用いられる1−ブテン系重合体
は、下記の(1)〜(4)を要件とする重合体である。 (1)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素
雰囲気下190℃で5分間溶融した後、5℃/分で−1
0℃まで降温し、−10℃で5分間保持した後、10℃
/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの
最も高温側に観測されるピークのピークトップとして定
義される融点(Tm−P)が、観測されないか又は0〜
100℃の結晶性樹脂 (2)立体規則性指数{(mmmm)/(mmrr+r
mmr)}が20以下 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)
法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.0以
下 (4)GPC法により測定した重量平均分子量(Mw)
が10,000〜1,000,000
【0009】本発明における1−ブテン系重合体は、少
なくとも実質的に融点を持つ結晶性化合物である。融点
は、通常示差走査熱量計(DSC)で観測される。本発
明において、実質的に融点を持つとは、DSC測定にお
いて結晶融解ピークを実質的に観測されることをいう。
結晶融解ピークとは、例えば上記Tm−Pあるいは後述
するTm−Dのことであり、少なくともいずれかの測定
条件によりピークは観測される。本発明における1−ブ
テン系重合体は、上記の関係を満たすことにより、得ら
れる成形体等のべたつき成分の量と弾性率の低さと透明
性のバランスが優れる。すなわち、弾性率が低く軟質性
(柔軟性とも言う)に優れ、べたつき成分が少なく表面
特性(例えば、ブリードや他の製品へのべたつき成分の
移行が少ない等に代表される)にも優れ、かつ透明性に
も優れるという利点がある。
【0010】本発明で用いられる1−ブテン系重合体の
融点(Tm−P)は、軟質性の点から観測されないか又
は0〜100℃であり、好ましくは0〜80℃である。
なお、この1−ブテン系重合体の融点(Tm−P)はD
SC測定により求められる。すなわち、示差走査型熱量
計(パーキン・エルマー社製, DSC−7)を用い、あ
らかじめ試料10mgを窒素雰囲気下、190℃で5分
間溶融した後、5℃/分で−10℃まで降温し、−10
℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることに
より得られた融解吸熱量ΔH−Pとする。また、このと
き得られる融解吸熱カーブの最も高温度に測定されるピ
ークのピークトップが融点:Tm−P(℃)である。
【0011】さらに、本発明で用いられる1−ブテン系
重合体は、融点(Tm−D)が軟質性の点から示差走査
熱量計(DSC)で0〜100℃の結晶性樹脂であって
もよい。Tm−Dは、好ましくは0〜80℃である。な
お、Tm−Dは、DSC測定により求める。すなわち、
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下−10℃で5
分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得
られた融解吸熱量をΔH−Dとする。また、このとき得
られる融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピーク
のピークトップが融点:Tm−Dである。このような1
−ブテン系重合体は、下記(1’)〜(4’)を満たす
結晶性樹脂である。 (1’)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒
素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で
昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高
温側に観測されるピークのピークトップとして定義され
る融点(Tm−D)が0〜100℃の結晶性樹脂 (2’)立体規則性指数{(mmmm)/(mmrr+
rmmr)}が20以下 (3’)ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GP
C)法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.
0以下 (4’)GPC法により測定した重量平均分子量(M
w)が10,000〜1,000,000
【0012】また、本発明における1−ブテン系重合体
において、1−ブテン連鎖部の(mmmm)分率及び
(mmrr+rmmr)分率から得られる立体規則性指
数{(mmmm)/(mmrr+rmmr)}が、20
以下であり、好ましくは18以下、さらに好ましくは1
5以下である。立体規則性指数が20を越えると、柔軟
性の低下が生じる。
【0013】本発明において、メソペンタッド分率(m
mmm)及び異常挿入含有量(1,4挿入分率)は、朝
倉らにより報告された「Polymer Journa
l,16,717(1984)」、J.Randall
らにより報告された「Macromol.Chem.P
hys.,C29,201(1989)」及びV.Bu
sicoらにより報告された「Macromol.Ch
em.Phys.,198,1257(1997)」で
提案された方法に準拠して求られる。すなわち、13C核
磁気共鳴スペクトルを用いてメチレン基、メチン基のシ
グナルを測定し、ポリ(1−ブテン) 分子中のメソペン
タッド分率及び異常挿入含有量が求められる。なお、13
C核磁気共鳴スペクトルの測定は、下記の装置及び条件
にて行う。 装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−N
MR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:230mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 立体規則性指数{(mmmm)/(mmrr+rmm
r)}は、上記方法により、(mmmm)、(mmm
r)及び(rmmr)を測定した値から算出し、また、
ラセミトリアッド分率(rr)も上記方法により算出す
る。
【0014】本発明での1−ブテン系重合体は、上記の
要件の他にGPC法により測定した分子量分布(Mw/
Mn)が4.0以下であり、好ましくは3.5〜1.
5、更に好ましくは3.0〜1.5である。分子量分布
(Mw/Mn)が4.0を超えるとべたつきが発生する
ことがあり、1.5未満では成形性が悪化する可能性が
ある。また、本発明での1−ブテン系重合体は、上記の
要件の他にGPC法により測定した重量平均分子量Mw
が、10,000〜1,000,000である。重量平
均分子量Mwが10,000未満では、べたつきが発生
することがある。また1,000,000を超えると、
流動性が低下するため成形性が不良となることがある。
【0015】なお、上記の分子量分布(Mw/Mn)
は、GPC法により、下記の装置及び条件で測定したポ
リスチレン換算の重量平均分子量Mw及び数平均分子量
Mnより算出した値である。 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0016】本発明における1−ブテン系重合体は、上
記の要件の他に、DSC測定による融解吸熱量ΔH−D
が60J/g以下であると柔軟性が優れるので好まし
く、40J/g以下であるとさらに好ましい。ΔH−D
は、軟質であるかないかを表す指標でこの値が大きくな
ると弾性率が高く、軟質性が低下していることを意味す
る。なお、融解吸熱量ΔH−Dは前述の方法により求め
る。本発明における1−ブテン系重合体は、25℃のヘ
キサンに溶出する成分量(H25)が0〜80重量%で
あることが好ましく、さらに好ましくは0〜60重量
%、最も好ましくは0〜50重量%である。H25は、
べたつき、透明性低下等の原因となるいわゆるべたつき
成分の量が多いか少ないかを表す指標であり、この値が
高いほどべたつき成分の量が多いことを意味する。H2
5が80重量%を超えると、べたつき成分の量が多いた
め、ブロッキングが起こり、2次加工性や表面特性が低
下することがある。H25は、1−ブテン系重合体の重
量(W0 )(0.9〜1.1g) と該1−ブテン系重合
体を200ミリリットルのヘキサン中に、25℃、4日
間以上静置後、乾燥した後の前記重合体の重量(W1
を測定し、次式により算出した重量減少率である。 H25=〔(W0 −W1 )/W0 〕×100(%)
【0017】本発明で好適に用いられる1−ブテン単独
重合体は、メソペンタッド分率(mmmm)が20〜9
0%であることが好ましく、30〜85%であるとさら
に好ましく、30〜80%であると最も好ましい。メソ
ペンタッド分率が20%未満の場合、成形体表面のべた
つきや透明性の低下が生じる可能性がある。一方、90
%を超えると、柔軟性の低下が生じる場合がある。ま
た、該1−ブテン単独重合体は、(mmmm)≦90−
2×(rr)の関係を満たしていることが好ましく、
(mmmm)≦87−2×(rr)の関係を満たしてい
ることがさらに好ましい。この関係を満たさない場合に
は、成形体表面のべたつきや透明性の低下が生じる可能
性がある。該1−ブテン単独重合体は1,4−挿入部分
が5%以下であることが好ましい。5%を越えると、重
合体の組成分布が広がるため、物性に悪影響を与える可
能性があるからである。さらに、該1−ブテン単独重合
体は、JIS K−7113に準拠した引張試験により
測定した引張弾性率が800MPa以下であることが好
ましく、500MPa以下であることがさらに好まし
い。800MPaを超えると十分な軟質性が得られない
場合があるからである。
【0018】本発明における1−ブテン系重合体の製造
方法としては、メタロセン触媒と呼ばれる触媒系を用い
て1−ブテンを単独重合する方法又は1−ブテンとエチ
レン及び/又は炭素数3〜20のα−オレフィン(ただ
し、1−ブテンを除く)を共重合する方法が挙げられ
る。メタロセン系触媒としては、特開昭58−1930
9号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3
−163088号公報、特開平4−300887号公
報、特開平4−211694号公報、特表平1−502
036号公報等に記載されるようなシクロペンタジエニ
ル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置
換インデニル基等を1又は2個配位子とする遷移金属化
合物、及び該配位子が幾何学的に制御された遷移金属化
合物と助触媒を組み合わせて得られる触媒が挙げられ
る。
【0019】本発明における1−ブテン系重合体の製造
方法として、配位子が架橋基を介して架橋構造を形成し
ている遷移金属化合物からなる場合が好ましく、なかで
も、2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷移
金属化合物と助触媒を組み合わせて得られるメタロセン
触媒を用いて1−ブテンを単独重合する方法又は1−ブ
テンとエチレン及び/又は炭素数3〜20のα−オレフ
ィン(1−ブテンを除く)を共重合する方法が好適に用
いられる。
【0020】具体的に例示すれば、(A)一般式(I)
【0021】
【化1】
【0022】〔式中、Mは周期律表第3〜10族または
ランタノイド系列の金属元素を示し、E1 及びE2 はそ
れぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置
換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換
ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらは互いにに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化
合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成し
うる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる
成分を含有する重合用触媒の存在下、1−ブテンを単独
重合させる方法、又は1−ブテンとエチレン及び/又は
炭素数3〜20のα−オレフィン(ただし、1−ブテン
を除く)を共重合させる方法が挙げられる。
【0023】上記一般式(I)において、Mは周期律表
第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、
具体例としてはチタン,ジルコニウム,ハフニウム,イ
ットリウム,バナジウム,クロム,マンガン,ニッケ
ル,コバルト,パラジウム及びランタノイド系金属など
が挙げられるが、これらの中ではオレフィン重合活性な
どの点からチタン,ジルコニウム及びハフニウムが好適
である。E1 及びE2 はそれぞれ、置換シクロペンタジ
エニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシ
クロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニ
ル基,アミド基(−N<),ホスフィン基(−P<),
炭化水素基〔>CR−,>C<〕及び珪素含有基〔>S
iR−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜2
0の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中
から選ばれた配位子を示し、A1 及びA2 を介して架橋
構造を形成している。また、E1 及びE2 はたがいに同
一でも異なっていてもよい。このE1 及びE2 として
は、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置
換インデニル基が好ましい。
【0024】また、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが
複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよ
く、他のX,E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。
該Xの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20
の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数
6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド
基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホ
スフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1
〜20のアシル基などが挙げられる。一方、Yはルイス
塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異
なっていてもよく、他のYやE1 ,E2 又はXと架橋し
ていてもよい。該Yのルイス塩基の具体例としては、ア
ミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類な
どを挙げることができる。
【0025】次に、A1 及びA2 は二つの配位子を結合
する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含
有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−C
O−、−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−
PR1 −、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR
1 −を示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有
炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なって
いてもよい。このような架橋基としては、例えば一般式
【0026】
【化2】
【0027】(Dは炭素、ケイ素又はスズ、R2 及びR
3 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基
で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、ま
た互いに結合して環構造を形成していてもよい。eは1
〜4の整数を示す。)で表されるものが挙げられ、その
具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン
基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキ
シリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン
基(CH2 =C=),ジメチルシリレン基,ジフェニル
シリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲル
ミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリ
レン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることがで
きる。これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基
及びジメチルシリレン基が好適である。qは1〜5の整
数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数
を示す。このような一般式(I)で表される遷移金属化
合物の中では、一般式(II)
【0028】
【化3】
【0029】で表される二重架橋型ビスシクロペンタジ
エニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物が好まし
い。上記一般式(II)において、M,A1 ,A2 ,q及
びrは上記と同じである。X1 はσ結合性の配位子を示
し、X1 が複数ある場合、複数のX1 は同じでも異なっ
ていてもよく、他のX1 又はY1 と架橋していてもよ
い。このX1 の具体例としては、一般式(I)のXの説
明で例示したものと同じものを挙げることができる。Y
1 はルイス塩基を示し、Y1 が複数ある場合、複数のY
1 は同じでも異なっていてもよく、他のY1 又はX1
架橋していてもよい。このY1 の具体例としては、一般
式(I)のYの説明で例示したものと同じものを挙げる
ことができる。R4 〜R9 はそれぞれ水素原子,ハロゲ
ン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20
のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子
含有基を示すが、その少なくとも一つは水素原子でない
ことが必要である。また、R4 〜R9 は互いに同一でも
異なっていてもよく、隣接する基同士が互いに結合して
環を形成していてもよい。なかでも、R6 とR7 は環を
形成していること及びR8 とR9 は環を形成しているこ
とが好ましい。R4 及びR5 としては、酸素、ハロゲ
ン、珪素等のヘテロ原子を含有する基が重合活性が高く
なり好ましい。
【0030】この二重架橋型ビスシクロペンタジエニル
誘導体を配位子とする遷移金属化合物は、配位子間の架
橋基にケイ素を含むものが好ましい。一般式(I)で表
される遷移金属化合物の具体例としては、(1,2’−
エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)
(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)
(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレ
ン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−イソプロピル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エ
チレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ジメ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’
−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−
ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス
(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス
(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−
エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’
−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−エ
チレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリ
デン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチル
シリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメ
チルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジ
メチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス
(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメ
チルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチ
ルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3
−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチル
シリレン)ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−イソプロピ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−
ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビ
ス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロ
リド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジ
メチルシリレン)ビス(4,7−ジ−i−プロピルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチ
ルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4
−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1
,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシ
リレン)ビス(3−メチル−4−i−プロピルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシ
リレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデ
ン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロ
ピリデン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,
1’−イソプロピリデン)−ビス(3−i−プロピルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメ
チルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス
(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソ
プロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメ
チルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−
イソプロピリデン)−ビス(3−フェニルインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシ
リレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−i−プロ
ピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’
−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス
(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチ
レン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシ
リレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチ
ルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−
ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メ
チレン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)
(2,1’−メチレン)−ビス(3−n−ブチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニ
ルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリ
メチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メ
チレン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチルシク
ロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシ
リレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル
シクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチ
ルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチルシク
ロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)
(2,1’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−
イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メ
チレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリ
デン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロ
ピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’
−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメ
チルシリレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,
4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレ
ン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’
−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)
(2,1’−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペン
タジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレ
ン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデ
ン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エ
チルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチル
シリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエ
ニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチル
シリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチ
ル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−
メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5
−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−
5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,
1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−フェニル
シクロペンジエニル)(3’−メチル−5’−フェニル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロ
ピリデン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエ
ニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチル
シリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチ
ル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−
メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5
−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−
5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,
1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−フェニル
シクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニ
ルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレ
ン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)
(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレ
ン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−i−プ
ロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−
i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−
エチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタ
ジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−
ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチ
ル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチ
ル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,
1’−メチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペン
タジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペン
ジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメ
チルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−
5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチ
ル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−n−ブチル
シクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレ
ン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニ
ル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレ
ン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プ
ロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−
i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロ
ピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペン
タジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル
−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メ
チル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,
1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロ
ピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i
−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジ
メチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリ
ド、(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジ
メチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリ
ド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメ
チルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリ
ド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’
−ジメチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジク
ロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−
ジイソプロピルシリレン)ビスインデニルジルコニウム
ジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレンインデニ
ル) (2,2’−ジメチルシリレン−3−トリメチルシ
リルインデニル) ジルコニウムジクロリド、(1,1’
−ジフェニルシリレンインデニル) (2,2’−ジフェ
ニルシリレン−3−トリメチルシリルインデニル) ジル
コニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレン
インデニル) (2,2’−ジメチルシリレン−3−トリ
メチルシリルインデニル) ジルコニウムジクロリド、
(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチル
シリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’−ジフェ
ニルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレン)(イ
ンデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、 (1,1’−ジフェニルシリレン)
(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−
トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、 (1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジフ
ェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’−
ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレ
ン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’−ジメチルシ
リレン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(イン
デニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 (1,1’−ジイソプロピルシリレ
ン)(2,2’−ジイソブロピルシリレン)(インデニ
ル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、 (1,1’−ジメチルシリレン)(2,
2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメ
チルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、 (1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジ
フェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシ
リルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジメチ
ルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’
−ジメチルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレ
ン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’−ジイソプ
ロピルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(イン
デニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、 (1,1’−ジメチルシリレ
ン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(インデニ
ル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、 (1,1’−ジイソプロピルシリレ
ン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(インデニ
ル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジル
コニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げ
ることができる。もちろんこれらに限定されるものでは
ない。また、他の族又はランタノイド系列の金属元素の
類似化合物であってもよい。また、上記化合物におい
て、(1,1’−)(2,2’−)が(1,2’−)
(2,1’−)であってもよく、(1,2’−)(2,
1’−)が(1,1’−)(2,2’−)であってもよ
い。
【0031】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、上記(A)成分の遷移金属化合物と反応し
て、イオン性の錯体を形成しうる化合物であれば、いず
れのものでも使用できるが、次の一般式(III),(IV) (〔L1 −R10k+a (〔Z〕- b ・・・(III) (〔L2 k+a (〔Z〕- b ・・・(IV) (ただし、L2 はM2 、R11123 、R13 3 C又はR
143 である。) 〔(III),(IV)式中、L1 はルイス塩基、〔Z〕- は、
非配位性アニオン〔Z1- 及び〔Z2 - 、ここで
〔Z1 - は複数の基が元素に結合したアニオンすなわ
ち〔M1 1 2 ・・・Gf - (ここで、M1 は周期
律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜1
5族元素を示す。G1 〜Gf はそれぞれ水素原子,ハロ
ゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜4
0のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ
基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のア
リールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール
基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜
20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシ
ルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20の
ヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1 〜Gf のうち2
つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属M
1 の原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Z2 -は、
酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレ
ンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の
組合わせの共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義さ
れる酸の共役塩基を示す。また、ルイス塩基が配位して
いてもよい。また、R10は水素原子,炭素数1〜20の
アルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルア
リール基又はアリールアルキル基を示し、R11及びR12
はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタ
ジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R13
炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルア
リール基又はアリールアルキル基を示す。R14はテトラ
フェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位
子を示す。kは〔L1 −R10〕,〔L2 〕のイオン価数
で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(k×a)で
ある。M2 は、周期律表第1〜3、11〜13、17族
元素を含むものであり、M3 は、周期律表第7〜12族
元素を示す。〕で表されるものを好適に使用することが
できる。
【0032】ここで、L1 の具体例としては、アンモニ
ア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチ
ルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,
N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエ
チルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニ
ルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルア
ニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンなどの
アミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフ
ィン,ジフェニルホスフィンなどのホスフィン類、テト
ラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、安息香酸エ
チルなどのエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリ
ルなどのニトリル類などを挙げることができる。
【0033】R10の具体例としては水素,メチル基,エ
チル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることがで
き、R11,R12の具体例としては、シクロペンタジエニ
ル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペ
ンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基
などを挙げることができる。R13の具体例としては、フ
ェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基など
を挙げることができ、R14の具体例としてはテトラフェ
ニルポルフィン,フタロシアニン,アリル,メタリルな
どを挙げることができる。また、M2 の具体例として
は、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3 など
を挙げることができ、M3 の具体例としては、Mn,F
e,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。
【0034】また、〔Z1 - 、すなわち〔M1 1
2 ・・・Gf 〕において、M1 の具体例としてはB,A
l,Si ,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAl
が挙げられる。また、G1 ,G2 〜Gf の具体例として
は、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエ
チルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキ
シ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,
フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル
基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,
イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フ
ェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチル
フェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲ
ン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子
含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5
−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,
3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロ
フェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機
メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメ
チルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアル
シン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼
素などが挙げられる。
【0035】また、非配位性のアニオンすなわちpKa
が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッ
ド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2 - の具
体例としてはトリフルオロメタンスルホン酸アニオン
(CF3 SO3 - ,ビス(トリフルオロメタンスルホ
ニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスル
ホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタン
スルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(Cl
4 - ,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3 CO2
-,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(Sb
6 - ,フルオロスルホン酸アニオン(FS
3 - ,クロロスルホン酸アニオン(ClS
3 - ,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化ア
ンチモン(FSO3 /SbF5 - ,フルオロスルホン
酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO3 /As
5 - ,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化
アンチモン(CF3 SO3 /SbF5 - などを挙げる
ことができる。
【0036】このような前記(A)成分の遷移金属化合
物と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合
物、すなわち(B−1)成分化合物の具体例としては、
テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフ
ェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸
テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル
(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼
酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラ
フェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラ
フェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフェニル硼酸ベン
ジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸メチル(2−シ
アノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフ
ェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモ
ニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベ
ンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアン
モニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸
トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム,テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリ
ニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ト
リメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム,テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シア
ノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シア
ノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス〔ビス
(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメ
チルアニリニウム,テトラフェニル硼酸フェロセニウ
ム,テトラフェニル硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリチ
ル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマ
ンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フ
ェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム),テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセ
ニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸
銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチ
ル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウ
ム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリ
ウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テト
ラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロ硼酸
銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフルオロ砒素酸銀,
過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリフルオロメタン
スルホン酸銀などを挙げることができる。(B−1)は
一種用いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0037】一方、(B−2)成分のアルミノキサンと
しては、一般式(V)
【0038】
【化4】
【0039】(式中、R15は炭素数1〜20、好ましく
は1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,
アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン
原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好
ましくは2〜40の整数である。なお、各R15は同じで
も異なっていてもよい。)で示される鎖状アルミノキサ
ン、及び一般式(VI)
【0040】
【化5】 (式中、R15及びwは前記一般式(V) におけるものと
同じである。)で示される環状アルミノキサンを挙げる
ことができる。
【0041】前記アルミノキサンの製造法としては、ア
ルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方
法が挙げられるが、その手段については特に限定はな
く、公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、
有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、こ
れを水と接触させる方法、重合時に当初有機アルミニ
ウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、金
属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への
吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、
テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミ
ニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法などがあ
る。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性の
ものであってもよい。
【0042】これらのアルミノキサンは一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。(A)触媒
成分と(B)触媒成分との使用割合は、(B)触媒成分
として(B−1)化合物を用いた場合には、モル比で好
ましくは10:1〜1:100、より好ましくは2:1
〜1:10の範囲が望ましく、上記範囲を逸脱する場合
は、単位質量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、
実用的でない。また(B−2)化合物を用いた場合に
は、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、
より好ましくは1:10〜1:10000の範囲が望ま
しい。この範囲を逸脱する場合は単位質量ポリマーあた
りの触媒コストが高くなり、実用的でない。また、触媒
成分(B)としては(B−1),(B−2)を単独又は
二種以上組み合わせて用いることもできる。
【0043】また、1−ブテン系重合体を製造する際の
重合用触媒は、上記(A)成分及び(B)成分に加えて
(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いること
ができる。ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合
物としては、一般式(VII) R16 v AlJ3-v ・・・(VII) 〔式中、R16は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素
原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20
のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整
数である〕で示される化合物が用いられる。前記一般式
(VII)で示される化合物の具体例としては、トリメチル
アルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロ
ピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメ
チルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロ
リド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニ
ウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジ
イソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウ
ムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙
げられる。
【0044】これらの有機アルミニウム化合物は一種用
いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。1−ブ
テン系重合体の製造方法においては、上述した(A)成
分、(B)成分及び(C)成分を用いて予備接触を行な
う事もできる。予備接触は、(A)成分に、例えば、
(B)成分を接触させる事により行なう事ができるが、
その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることが
できる。これら予備接触により触媒活性の向上や、助触
媒である(B)成分の使用割合の低減など、触媒コスト
の低減に効果的である。また、さらに、(A)成分と
(B−2)成分を接触させる事により、上記効果と共
に、分子量向上効果も見られる。また、予備接触温度
は、通常−20℃〜200℃、好ましくは−10℃〜1
50℃、より好ましくは、0℃〜80℃である。予備接
触においては、溶媒の不活性炭化水素として、脂肪族炭
化水素、芳香族炭化水素などを用いる事ができる。これ
らの中で特に好ましいものは、脂肪族炭化水素である。
【0045】前記(A)触媒成分と(C)触媒成分との
使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:1000
0、より好ましくは1:5〜1:2000、さらに好ま
しくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。
該(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たり
の重合活性を向上させることができるが、あまり多いと
有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、重合体
中に多量に残存し、好ましくない。1−ブテン系重合体
の製造においては、触媒成分の少なくとも一種を適当な
担体に担持して用いることができる。該担体の種類につ
いては特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無
機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、
特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ま
しい。
【0046】無機酸化物担体としては、具体的には、S
iO2 ,Al2 3 ,MgO,ZrO2 ,TiO2 ,F
2 3 ,B2 3 ,CaO,ZnO,BaO,ThO
2 やこれらの混合物、例えばシリカアルミナ,ゼオライ
ト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられる。
これらの中では、特にSiO2 ,Al2 3 が好まし
い。なお、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸
塩,硫酸塩などを含有してもよい。
【0047】一方、上記以外の担体として、MgC
2 ,Mg(OC2 5 ) 2 などで代表される一般式M
gR17 X 1 y で表されるマグネシウム化合物やその錯
塩などを挙げることができる。ここで、R17は炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又
は炭素数6〜20のアリール基、X1 はハロゲン原子又
は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、y
は0〜2でり、かつx+y=2である。各R17及び各X
1 はそれぞれ同一でもよく、また異なってもいてもよ
い。また、有機担体としては、ポリスチレン,スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,ポリ1−
ブテン,置換ポリスチレン,ポリアリレートなどの重合
体やスターチ,カーボンなどを挙げることができる。
【0048】1−ブテン系重合体の製造に用いられる触
媒の担体としては、MgCl2 ,MgCl(OC
2 5 ),Mg(OC2 5 ) 2 ,SiO2 ,Al2
3 などが好ましい。また担体の性状は、その種類及び製
法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好
ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜10
0μmである。粒径が小さいと重合体中の微粉が増大
し、粒径が大きいと重合体中の粗大粒子が増大し嵩密度
の低下やホッパーの詰まりの原因になる。また、担体の
比表面積は、通常1〜1000m2 /g、好ましくは5
0〜500m2 /g、細孔容積は通常0.1〜5cm3
/g、好ましくは0.3〜3cm 3 /gである。
【0049】比表面積又は細孔容積の何れかが上記範囲
を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。なお比
表面積及び細孔容積は、例えばBET法に従って吸着さ
れた窒素ガスの体積から求めることができる。さらに、
上記担体が無機酸化物担体である場合には、通常150
〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼成して
用いることが望ましい。触媒成分の少なくとも一種を前
記担体に担持させる場合、(A)触媒成分及び(B)触
媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(A)触媒成分
及び(B)触媒成分の両方を担持させるのが望ましい。
【0050】該担体に、(A)成分及び(B)成分の少
なくとも一方を担持させる方法については、特に制限さ
れないが、例えば(A)成分及び(B)成分の少なく
とも一方と担体とを混合する方法、担体を有機アルミ
ニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理した
のち、不活性溶媒中で(A)成分及び(B)成分の少な
くとも一方と混合する方法、担体と(A)成分及び/
又は(B)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン
含有ケイ素化合物とを反応させる方法、(A)成分又
は(B)成分を担体に担持させたのち、(B)成分又は
(A)成分と混合する方法、(A)成分と(B)成分
との接触反応物を担体と混合する方法、(A)成分と
(B)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方
法などを用いることができる。
【0051】なお、上記、及びの方法において、
(C)成分の有機アルミニウム化合物を添加することも
できる。1−ブテン系重合体の製造に用いられる触媒の
製造においては、前記(A),(B),(C)を接触さ
せる際に、弾性波を照射させて触媒を調製してもよい。
弾性波としては、通常音波、特に好ましくは超音波が挙
げられる。具体的には、周波数が1〜1000kHzの
超音波、好ましくは10〜500kHzの超音波が挙げ
られる。
【0052】このようにして得られた触媒は、いったん
溶媒留去を行って固体として取り出してから重合に用い
てもよいし、そのまま重合に用いてもよい。また、1−
ブテン系重合体の製造においては、(A)成分及び
(B)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合
系内で行うことにより触媒を生成させることができる。
例えば(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担
体とさらに必要により前記(C)成分の有機アルミニウ
ム化合物を加え、エチレンなどのオレフィンを常圧〜2
MPa(gauge)加えて、−20〜200℃で1分
〜2時間程度予備重合を行い触媒粒子を生成させる方法
を用いることができる。
【0053】この1−ブテン系重合体の製造に用いられ
る触媒における(B−1)成分と担体との使用割合は、
質量比で好ましくは1:5〜1:10000、より好ま
しくは1:10〜1:500とするのが望ましく、(B
−2)成分と担体との使用割合は、質量比で好ましくは
1:0.5〜1:1000、より好ましくは1:1〜1:
50とするのが望ましい。(B)成分として二種以上を
混合して用いる場合は、各(B)成分と担体との使用割
合が質量比で上記範囲内にあることが望ましい。また、
(A)成分と担体との使用割合は、質量比で、好ましく
は1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜
1:500とするのが望ましい。
【0054】(B)成分〔(B−1)成分又は(B−
2)成分〕と担体との使用割合、又は(A)成分と担体
との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下する
ことがある。このようにして調製された重合用触媒の平
均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜15
0μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表
面積は、通常20〜1000m2 /g、好ましくは50
〜500m2 /gである。平均粒径が2μm未満である
と重合体中の微粉が増大することがあり、200μmを
超えると重合体中の粗大粒子が増大することがある。比
表面積が20m2/g未満であると活性が低下すること
があり、1000m2 /gを超えると重合体の嵩密度が
低下することがある。また、1−ブテン系重合体の製造
に用いられる触媒において、担体100g中の遷移金属
量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであること
が好ましい。遷移金属量が上記範囲外であると、活性が
低くなることがある。
【0055】このように担体に担持することによって工
業的に有利な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合
体を得ることができる。本発明で用いられる1−ブテン
系重合体は、上述した重合用触媒を用いて、1−ブテン
を単独重合、又は1−ブテン並びにエチレン及び/又は
炭素数3〜20のα−オレフィン(ただし、1−ブテン
を除く)とを共重合させることにより製造される。この
場合、重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気
相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法などの
いずれの方法を用いてもよいが、スラリー重合法,気相
重合法が特に好ましい。
【0056】重合条件については、重合温度は通常−1
00〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好
ましくは0〜130℃である。また、反応原料に対する
触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モ
ル比)が好ましくは1〜10 8 、特に100〜105
なることが好ましい。重合時間は通常5分〜10時間、
反応圧力は好ましくは常圧〜20MPa(gaug
e)、さらに好ましくは常圧〜10MPa(gaug
e)である。
【0057】重合体の分子量の調節方法としては、各触
媒成分の種類,使用量,重合温度の選択、さらには水素
存在下での重合などがある。重合溶媒を用いる場合、例
えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼン
などの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサ
ン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペン
タン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化
水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化
炭化水素などを用いることができる。これらの溶媒は一
種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせ
てもよい。また、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒
として用いてもよい。なお、重合方法によっては無溶媒
で行うことができる。
【0058】重合に際しては、前記重合用触媒を用いて
予備重合を行うことができる。予備重合は、固体触媒成
分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることによ
り行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公
知の方法を用いることができる。予備重合に用いるオレ
フィンについては特に制限はなく、前記に例示したもの
と同様のもの、例えばエチレン、炭素数3〜20のα−
オレフィン、あるいはこれらの混合物などを挙げること
ができるが、該重合において用いるオレフィンと同じオ
レフィンを用いることが有利である。
【0059】また、予備重合温度は、通常−20〜20
0℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0
〜80℃である。予備重合においては、溶媒として、脂
肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマーなどを用いる
ことができる。これらの中で特に好ましいのは脂肪族炭
化水素である。また、予備重合は無溶媒で行ってもよ
い。予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度
〔η〕(135℃デカリン中で測定)が0.2デシリッ
トル/g以上、特に0.5デシリットル/g以上、触媒
中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生
成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gと
なるように条件を調整することが望ましい。
【0060】[2]結晶性ポリプロピレン系重合体 本発明における前記の結晶性プロピレン系重合体〔II〕
としては、結晶性を示すプロピレン系重合体であればよ
く、特に制限はない。例えば、プロピレン単独重合体、
プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−
エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−
エチレンブロック共重合体などが挙げられる。また、結
晶性プロピレン系重合体〔II〕の分子量については、成
形性の観点から選択され、メルトインデックス(MI)
が5〜100g/10min程度のものが好ましい。結
晶性プロピレン系重合体〔II〕が結晶性を示さないもの
では、射出成形体の耐熱性が低下することがある。
【0061】結晶性プロピレン系重合体〔II〕として、
具体的に例をあげれば耐熱性が重視される用途には融点
が高く、結晶性の高いプロピレン系単独重合体が好まし
く、特開平8−85711号公報に記載されたものを例
示することができる。すなわち、本発明における結晶性
プロピレン系重合体〔II〕として、(1)立体規則性指
標であるアイソタクチックベンタッド分率(P)が8
5.0〜92.0モル%及びn−ヘプタン不溶部量
(H)が98.0〜97.0重量%であり、かつPとH
との関係が、式 0.750P+27.125<H を満たすこと、及び(2)メルトインデックス(MI)
が1〜20g/10minであり、かつ温度175℃に
おいて、周波数分散測定により得られる周波数ω0 =1
0 rad/secにおける緩和時間τ(sec)とM
Iとの関係が、式 τ≦0.65−0.025MI を満たすポリプロピレン系重合体が挙げられる。
【0062】結晶性プロピレン系重合体〔II〕として、
さらに好ましくは、(1')立体規則性指標であるアイ
ソタクチックベンタッド分率(P)が85.0〜92.
0モル%及びn−ヘプタン不溶部量(H)が86.0〜
97.0重量%であり、かつPとHとの関係が、式 0.750P十26.000<H を満たすこと、及び(2')メルトインデックス(M
I)が1〜25g/10minであり、かつ温度175
℃において、周波数分散測定により得られる周波数ω0
=100 rad/secにおける緩和時間τ(sec)
とMIとの関係が、式 τ≦0.63−0.025MI を満たすポリプロピレン系重合体が挙げられる。なお、
前記のP,H,MI,ω0 及びτの意味、測定方法並び
にプロピレン系重合体の製造方法等に関しては特開平8
−85711号公報に記載されたとおりである。
【0063】[3] ポリオレフィン系樹脂組成物 本発明におけるポリオレフィン系樹脂組成物は、前記し
た1−ブテン系重合体〔I〕と結晶性プロピレン系重合
体〔II〕をヘンシェルミキサー等を用いてドライブレン
ドしたものであってもよく、或いは、単軸又は2軸押出
機、バンバリーミキサー等を用いて、溶融混練したもの
であってもよい。配合の割合は通常、1−ブテン系重合
体〔I〕を1〜99重量%、好ましくは10〜90重量
%、特に好ましくは20〜80重量%である。1−ブテ
ン系重合体〔I〕が1重量%未満であると柔軟性が低下
したりすることがある。本発明におけるポリオレフィン
系樹脂組成物は、前述の25℃のヘキサンに溶出する成
分量(H25)が0〜25重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは0〜10重量%である。H25が
25重量%を超えると、べたつき成分の量が多いため、
食品用途や医療品用途には使えないことがある。なお、
ポリオレフィン系樹脂組成物のH25は前述の1−ブテ
ン系重合体の場合と同様に算出できる。
【0064】本発明におけるポリオレフィン系樹脂組成
物には、所望に応じて各種添加剤が添加されていてもよ
い。所望に応じて用いられる各種添加剤としては、酸化
防止剤、中和剤、防曇剤、又は帯電防止剤等が挙げられ
る。これらの添加剤は、1種用いてもよく、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。例えば、酸化防止剤として
は、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及びイ
オウ系酸化防止剤等が挙げられる。
【0065】リン系酸化防止剤の具体例としては、トリ
スノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイ
ト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、
アデカスタブ1178(旭電化製)、スミライザーTN
P(住友化学製)、JP−135(城北化学製)、アデ
カスタブ2112(旭電化製)、JPP−2000(城
北化学製)、Weston 618(GE製)、アデカ
スタブPEP−24G(旭電化製)、アデカスタブPE
P−36(旭電化製)、アデカスタブHP−10(旭電
化製)、SandstabP−EPQ(サンド製)、フ
ォスファイト168(チバ・ガイギー製)等が挙げられ
る。
【0066】フェノール系酸化防止剤の具体例として
は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−
4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、4,4'−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレング
リコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−
ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBHT(住友
化学製)、ヨシノックスBHT(吉富製薬製)、アンテ
ージBHT(川口化学製)、イルガノックス1076
(チバ・ガイギー製)、イルガノックス1010(チバ
・ガイギー製)、アデカスタブAO−60(旭電化
製)、スミライザーBP−101(住友化学製)、トミ
ノックスTT(吉富製薬製)、TTHP(東レ製)、イ
ルガノックス3114(チバ・ガイギー製)、アデカス
タブAO−20(旭電化製)、アデカスタブAO−40
(旭電化製)、スミライザーBBM−S(住友化学
製)、ヨシノックスBB(吉富製薬製)、アンテージW
−300(川口化学製)、イルガノックス245(チバ
・ガイギー製)、アデカスタブAO−70(旭電化
製)、トミノックス917(吉富製薬製)、アデカスタ
ブAO−80(旭電化製)、スミライザーGA−80
(住友化学製)等が挙げられる。
【0067】イオウ系酸化防止剤の具体例として、ジラ
ウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−
3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ス
ミライザーTPL(住友化学製)、ヨシノックスDLT
P(吉富製薬製)、アンチオックスL(日本油脂製)、
スミライザーTPM(住友化学製)、ヨシノックスDM
TP(吉富製薬製)、アンチオックスM(日本油脂
製)、スミライザーTPS(住友化学製)、ヨシノック
スDSTP(吉富製薬製)、アンチオックスS(日本油
脂製)、アデカスタブAO−412S(旭電化製)、S
EENOX412S(シプロ化製成)、スミライザーT
DP(住友化学製)等が挙げられる。
【0068】射出成形品用途の酸化防止剤としては、イ
ルガノックス1010:物質名:ペンタエリスリチル−
テトラキス[ 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート] 、イルガフォス16
8:物質名:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フォスファイト、イルガノックス1076:物質
名:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、イルガノック
ス1330:物質名:1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、イルガノックス3114:物
質名:トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレイト、P−EPQ:物質名:
テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,
4' −ビフェニレン−ジ−フォスファイトが特に好まし
い。
【0069】酸化防止剤を用いる場合は、ポリオレフィ
ン系樹脂組成物100重量部に対し酸化防止剤を0.0
01〜1重量部程度添加すればよい。これにより、黄変
等を防ぐことができて好ましい。上記の酸化防止剤の具
体的な使用例を挙げれば、 例1: イルガノックス1010 1000ppm PEP−Q 1000ppm 例2: イルガノックス1076 1200ppm PEP−Q 600ppm イルガフォス168 800ppm 例3: イルガノックス1010 400〜1000ppm イルガフォス168 750〜1500ppm 等があげられる。
【0070】射出成形品用途の中和剤としては、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム、ハイドロタルサイト(DHT−4A):組
成式:Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2
等が特に好ましい。
【0071】[4] 射出成形体 本発明の射出成形体は、前記のポリオレフィン系樹脂組
成物を射出成形して得られる成形体である。該射出成形
体は、剛性と耐衝撃性の物性バランスに優れているとい
う特徴がある。すなわち本発明の射出成形体は、JIS
K7110に準拠して23℃で測定したアイゾット衝
撃強度A(kJ/m2 )とJIS K7113に準拠し
て測定した引張弾性率E(MPa)の関係が A≧−
0.037E+62.2となるものであり、好ましくは
A≧−0.037E+66.7、更に好ましくはA≧
−0.054E+88.8となるものである。本発明の
射出成形体において柔軟性の指標である引張弾性率は、
好ましくは800MPa以下である。引張弾性率が80
0MPaを超えると柔軟性が無くなり、耐衝撃性が低下
する。なお、引張弾性率の下限は6MPaであり、6M
Pa未満ではべたつきが発生する可能性がある。また、
本発明の射出成形体は、厚さ3mmの成形体での全光線
透過率が50%以上であることが好ましく、さらに好ま
しくは60%以上である。このように剛性と耐衝撃性の
物性バランスに優れており、かつ透明性の良いポリオレ
フィン樹脂組成物は、従来のブロックポリプロピレン等
に見られない特性である。本発明の射出成形体の成形方
法としては、通常の射出成形法の他、射出圧縮成形法、
アシスト射出成形法等が挙げられる。成形条件について
は、樹脂が溶融流動する温度条件であれば特に制限はな
く、通常、樹脂温度50〜300℃、金型温度60℃以
下で行うことができる。
【0072】
【実施例】次に本発明について実施例を用いて具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限される
ものではない。まず、本発明の1−ブテン系重合体の樹
脂特性及びポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体の物
性の評価方法について説明する。
【0073】(1−ブテン系重合体の樹脂特性) (1)メソペンタッド分率、ラセミトリアッド分率、異
常挿入量及び立体規則性指数 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (2)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/
Mn) 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)H25の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (4)DSC測定 (融点:Tm−P及びTm−Dの測
定、融解吸熱量:ΔH−P及びΔH−Dの測定) 明細書本文中に記載した方法により測定した。
【0074】(ポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体
の物性評価) (5)引張弾性率 樹脂組成物のペレットをプレス成形して試験片を作成
し,JIS K−7113に準拠した以下に示す条件で
測定した。 ・試験片(2号ダンベル) 厚み:1mm ・クロスヘッド速度:50mm/min ・ロードセル:100kg (6)アイゾット衝撃強度 上記引張弾性率で用いたものと同様の試験片を用い、J
IS K7110に準拠した試験方法により23℃で測
定した。 (7)H25の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (8)全光線透過率 JIS K−7105に準拠し、試験片としてポリオレ
フィン系樹脂組成物の射出成形品(63mm×12mm
×3mm)を用いて測定した。
【0075】製造例1(重合触媒の調製) 以下の方法により重合体の製造において触媒に用いる
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチル
シリレン) −ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル) ジルコニウムジクロライドを製造した。シュレン
ク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジ
メチルシリレン) −ビス(インデン)のリチウム塩の
3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリット
ルに溶解し−78℃に冷却し、ヨードメチルトリメチル
シラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間撹拌した。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄した。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチ
ルシリレン) −ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン) を3.04g(5.88mmol)を得た(収率
84%)。
【0076】次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に
前記で得られた(1,2’−ジメチルシリレン)(2,
1’−ジメチルシリレン) −ビス(3−トリメチルシリ
ルメチルインデン) を3.04g(5.88mmol)
とエーテル50ミリリットルを入れ、これを−78℃に
冷却し、n−BuLiのヘキサン溶液(1.54M、
7.6ミリリットル(1.7mmol))を滴下した。
室温に上げ12時間撹拌後、エーテルを留去した。得ら
れた固体をヘキサン40ミリリットルで洗浄することに
よりリチウム塩をエーテル付加体として3.06g
(5.07mmol)を得た(収率73%)。1H N
MR(90MHz、THF−d8 )による測定の結果
は、δ 0.04(s、18H、トリメチルシリル);
0.48(s、12H、ジメチルシリレン);1.10
(t、6H、メチル);2.59(s、4H、メチレ
ン);3.38(q、4H、メチレン)、6.2−7.
7(m,8H,Ar−H)であった。
【0077】窒素気流下で得られたリチウム塩をトルエ
ン50ミリリットルに溶解して、−78℃に冷却し、こ
こへ予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム1.2
g(5.1mmol)のトルエン(20ミリリットル)
懸濁液を滴下した。滴下後、室温で6時間撹拌し、反応
溶液の溶媒を留去した。得られた残さをジクロロメタン
により再結晶化することにより、(1,2’−ジメチル
シリレン)(2,1’−ジメチルシリレン) −ビス(3
−トリメチルシリルメチルインデニル) ジルコニウムジ
クロライドを0.9g(1.33mmol)を得た(収
率26%) 。1H NMR(90MHz、CDCl3
による測定の結果は、δ 0.0(s、18H、トリメ
チルシリル);1.02,1.12(s、12H、ジメ
チルシリレン);2.51(dd、4H、メチレン);
7.1−7.6(m,8H,Ar−H)であった。
【0078】製造例2(1−ブテン系重合体の製造) 加熱乾燥した10Lオートクレーブにヘプタン(4
L)、1−ブテン(2.6Kg)、トリイソブチルアル
ミニウム(10mmol)、水素0.08MPa導入し
た。その後、アルベマール社製メチルアルミノキサン
(10mmol)を加え、攪拌しながら温度を60℃に
した後、製造例1で製造した錯体(1,2‘―ジメチル
シリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)−ビス(3
−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド(10μmol)を加えた。150分間攪拌した後、メ
タノール(20mL)を加え脱圧後、重合溶液を減圧乾
燥することによりポリ(1−ブテン)を得た。
【0079】得られた1−ブテン系重合体(1−ブテン
単独重合体)の樹脂特性評価結果は次のとおりであっ
た。 メソペンタッド分率(mmmm):mol% 72 ラセミトリアッド分率(rr) :mol% 4 90−2×(rr) 82.0 異常挿入量(1,4挿入分率):mol% 0 立体規則性指数 (mmmm)/(mmrr+rmmr) 9 重量平均分子量(Mw) 33×104 分子量分布(Mw/Mn) 2.5 融点(Tm−P:DSC測定):℃ 観測されない。 融解吸熱量(ΔH−P) :J/g 観測されない。 融点(Tm−D:DSC測定):℃ 73 融解吸熱量(ΔH−D) :J/g 35 H25 : 41
【0080】実施例1 (ポリオレフィン系樹脂組成物の製造)製造例2で得た
1−ブテン単独重合体50重量部およびポリプロピレン
(出光石油化学製:J2000G)50重量部と、以下の添加
剤を処方した後、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC3
5-20型)にて押出し造粒し、ペレットを得た。 酸化防止剤 イルガノックス1010 :500ppm イルガフォス168 :1000ppm (射出成形)得られたポリオレフィン系樹脂組成物のペ
レットから、東芝機械射出成形機IS100FIII を用
いて樹脂温度240℃、金型温度45℃にて射出成形体
を得た。 (樹脂特性および物性の評価)前記した評価方法により
評価した。得られた結果を第1表に示す。
【0081】実施例2 実施例1のポリオレフィン系樹脂組成物の製造におい
て、製造例2で得た1−ブテン単独重合体70重量部お
よびポリプロピレン(出光石油化学製:J2000G)30重
量部とした以外は同様にして造粒、射出成形、樹脂特性
および物性の評価を行なった。得られた結果を第1表に
示す。
【0082】製造例3(固体触媒成分の調製) 内容積0.5リットルの攪拌機付の三口フラスコを窒素
ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを60ミリリ
ットル、ジエトキシマグネシウム16gを加えた。40
℃に加熱し、四塩化ケイ素2.4ミリリットルを加えて
20分間攪拌した後、フタル酸ジブチル1.6ミリリッ
トルを添加した。この溶液を80℃まで昇温し、引き続
き四塩化チタンを77ミリリットル滴下し、内温125
℃で、2時間攪拌して接触操作を行なった。その後、攪
拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。1
00ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら
125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止し
て固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この操作を7
回繰り返した。さらに、四塩化チタンを122ミリリッ
トル加え、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を
行なった。その後、上記の脱水オクタンによる洗浄を6
回繰り返し、固体触媒成分を得た。
【0083】製造例4(プロピレン重合体の製造) 内容積1リットルの攪拌機付ステンレス製オートクレー
ブを十分乾燥し、窒素置換の後、室温にて脱水処理した
オクタンを400ミリリットルを加えた。トリエチルア
ルミニウム2.0ミリリットル、ジシクロペンチルジメ
トキシシラン0.1ミリモル、製造例3で得られた固体
成分をTi原子換算で0.005ミリモルを加え、水素
を0.05MPa張り込み、続いてプロピレンを導入し
ながら80℃、全圧0.8MPaまで昇温昇圧してか
ら、2時間重合を行なった。その後、降温、脱圧し、内
容物を取り出し、2リットルのメタノールに投入し、触
媒失活を行なった。それを濾別し、真空乾燥して、プロ
ピレン重合体を得た。
【0084】実施例3 実施例1において、製造例2で得た1−ブテン単独重合
体50重量部、製造例4で得たプロピレン重合体を50
重量部とした以外は同様にして造粒、射出成形、樹脂特
性および物性の評価を行なった。得られた結果を第1表
に示す。
【0085】比較例1 実施例1においてポリプロピレン(出光石油化学製:J2
000G)のみで樹脂組成物を製造し、造粒、射出成形、樹
脂特性および物性の評価を行なった。得られた結果を第
1表に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物射
出成形体は、以上の実施例からも明らかなように、剛性
と耐衝撃性の物性バランスに優れると共に、透明性が高
く、べとつき(H25)の低いものである。従って本発
明のポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体は、容器、
自動車内装材、家電製品のハウジング材等、射出成形体
の広い分野で有利に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15X AA20 AA20X AA21 AA80 AA80X AA81 AA81X AA87 AA87X AF02 AF14Y AF15Y AF29 AF45 AF53 AH04 AH05 BA01 BB05 BC07 4F206 AA11A AA11C AA11K AA12A AA12C AA12K JA07 JF01 4J002 BB12X BB14X BB15X BB17W BP02X

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)〜(4)を満たす1−ブテ
    ン系重合体〔I〕1〜99重量%および結晶性プロピレ
    ン系重合体〔II〕99〜1重量%からなるポリオレフィ
    ン系樹脂組成物を射出成形してなるポリオレフィン系樹
    脂組成物射出成形体。 (1)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素
    雰囲気下190℃で5分間溶融した後、5℃/分で−1
    0℃まで降温し、−10℃で5分間保持した後、10℃
    /分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの
    最も高温側に観測されるピークのピークトップとして定
    義される融点(Tm−P)が、観測されないか又は0〜
    100℃の結晶性樹脂 (2)立体規則性指数{(mmmm)/(mmrr+r
    mmr)}が20以下 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)
    法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.0以
    下 (4)GPC法により測定した重量平均分子量(Mw)
    が10,000〜1,000,000
  2. 【請求項2】 1−ブテン系重合体〔I〕が1−ブテン
    単独重合体であって、かつ下記(5)および(6)を満
    たす請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂組成物射出
    成形体。 (5)メソペンタッド分率(mmmm)が20〜90% (6)(mmmm)≦90−2×(rr) 但し、rrはラセミトリアッド分率を示す。
  3. 【請求項3】 JIS K7110に準拠して23℃で
    測定したアイゾット衝撃強度A(kJ/m2 )とJIS
    K7113に準拠して測定した引張弾性率E(MP
    a)の関係が下記式を満たす請求項1または請求項2に
    記載のポリオレフィン系樹脂組成物射出成形体。 A≧−0.037E+62.2
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