JP2002268006A - 画像投写装置 - Google Patents
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Abstract
色順次に光を照射するカラー画像投写装置において、ど
のような画像を投写する場合にも明るく投写可能な輝度
向上方法を実現する。 【解決手段】 カラーホイール51の反射光をカラーホ
イールの通過光に加えたのち空間変調8して画像を形成
する。カラーホイール51の入射面60aで反射した光
をカラーホイール51の出射面60bに導き、カラーホ
イールを通過した光に加えることとすれば、光の利用効
率が向上する。
Description
ンテレビジョン等に使用される画像投写装置に関するも
のである。
どに使用される画像投写装置としては、用途に応じて種
々の構成のものが利用されており、そのなかで1面の空
間的光変調器により投写画像を形成する方式は、3面の
空間的光変調器を原色光ごとに使用するものと比較する
と素子の数が少なく、安価に実施できるため、広く利用
されている。1面の空間的光変調器により多色のカラー
画像を投写するときには、時間分割または空間分割する
方法により赤、緑、青の三原色の投写画像を形成し、加
法混色により任意の色を投写する。原色光を時間分割し
て照射する方法は、空間的光変調器の画素数をそのまま
保持して投写画像を形成できるため、特に高い解像度が
必要なテレビジョンやハイデフィニションテレビジョン
信号の投写を行う場合に利点がある。光を時間分割する
方法の一つに、光源からの白色光をカラーホイールを通
過させて時間分割された原色光を生成し、これらを空間
的光変調器に照射することにより各色画像を生成する方
法がある。
て照射する方法によると、どの時間タイミングにおいて
も照射している原色光以外の他の原色光(成分)は利用
されない(反射又は吸収されて損失となる)ので光の利
用効率が低く、そのため、これを改善することが求めら
れている。
であり、1は白色光源であり、ランプ2と反射板3とを
有する。4は光源1が出射する光を集光する第1光学手
段である。5は三原色の色フィルタにより構成されたカ
ラーホイール、6はカラーホイール5の回転軸、7はカ
ラーホイール5の通過光を後続する空間的光変調器8に
照射する光に変換する第2光学手段である。Sdは空間
的光変調器8を駆動する信号、L1は光源1から出射す
る光、L2はカラーホイール5に入射する光、L3はカ
ラーホイール5から反射する光、L4はカラーホイール
5を通過する光、L5は空間的光変調器に照射される
光、L6は空間的光変調器により変調を受けた光であ
る。光L6は投写レンズ(図示せず)に入射した後、対
象物体上(図示せず)に投写される。対象物体はプロジ
ェクションスクリーンや感光フィルム等である。
3673号公報に示された従来の画像投写装置における
カラーホイールの構成を示す図であり、図9はカラーホ
イールで、21、22、23はそれぞれ赤色光、緑色
光、青色光を通過させる色フィルタである。色フィルタ
21、22、23が占有する角度はそれぞれ120度で
ある。図10は、照射光を明るくすることを目的に、3
原色の色フィルタに透明板を加えて構成したカラーホイ
ールであり、24、25、26はそれぞれ赤色光、緑色
光、青色光を通過させる色フィルタ、27は透明板であ
る。カラーホイールのうち、フィルタ24、25、26
及び透明板27が占める角度はそれぞれ90度である。
色の光のスペクトルを含む光を発生し、反射板3はラン
プ2の発する光を第1光学手段4の方向に向ける。これ
により光L1が光源1から出射する。第1光学手段4は
光源1から出射した光L1を受けて集光しカラーホイー
ルに向けて集光し、集光された光L2はカラーホイール
の色フィルタに当たる。
され、カラーホイールが毎秒60回転する場合には、光
L2はカラーホイールの一定の場所に当たっているの
で、色フィルタ21、22、23の回転位置に応じて通
過光は赤色光、緑色光、青色光と変化し、これが1秒間
に60回繰り返される。色フィルタ21、22、23を
通過した光は第2光学手段7によりほぼコリーメートさ
れた光L5に変換されて空間的光変調器8に照射され、
空間的光変調器8は駆動信号Sdにより駆動され各色の
原色光が対応する色の画像を形成するように光の強度変
調を行い光L6を出射する。光L6は三原色の光が順次
出射することにより加法混色され任意の色の画像を投写
する。色フィルタ21、22、23を通過しない光は吸
収または反射され、光投写に利用されないので、平均的
には、光源の光の1/3が色フィルタを通過して光投写
に利用され、2/3の光は利用されない。
場合は、光L4は赤色、緑色、青色、白色と変化するこ
とを1秒間に60回繰り返す。白色光を投写すると輝度
は向上するが、色フィルタの占める角度が少なくなって
いるので飽和度の高い色を投写する場合は逆に暗くな
り、色の鮮やかさが損われる。
る場合について、従来の画像投写装置の空間的光変調器
8に照射される光L5の光束強度の時間平均値(時間平
均的光束強度)を表した立体図表示であり、図において
31乃至33はそれぞれ赤、緑、青の原色の時間平均的
光束強度IR、IG、IBを表す座標軸、点R1、点G
1、点B1はそれぞれ赤、緑、青の原色の時間平均的光
束強度、点W1は三原色光を合わせた光の時間平均的光
束強度を表す点であり、原点O、点R1、G1、B1、
W1等を頂点とする直方体状の立体の内部は空間的光変
調器8が光L6の強度を変調することにより投写画像の
形成に使用できる範囲を表す。従って、この立体が大き
いほど光投射装置によって形成できる画像が明るく、表
現範囲も大きい。輝度の高い画像は点W1が原点Oから
遠いほど、また飽和度の高い画像は点R1、点G1、点
B1が原点から遠い程明るく投写することが可能であ
る。
含む平面に射影した平面図であり、軸上のスケールは任
意であるが、以下で相対比較を行うために点G1のIG
軸座標値と、点B1のIB軸座標値をそれぞれ1とす
る。即ち、120度の角度を占有する色フィルタを用い
た場合に得られる三原色の各々の時間平均的光束強度が
1であるとする。
構成である場合について、従来の画像投写装置の空間的
光変調器8に照射される光L5の時間平均的光束強度を
光の照射強度をIG軸とIB軸の表す平面に射影した平
面図であり、点G2と点B2はそれぞれ緑、青の原色の
時間平均的光束強度、点W2は三原色光を合わせた光の
時間平均的光束強度を表す点である。図10に示したカ
ラーホイールでは各色フィルタの占有角度が90度であ
るので、点G2は90/120=0.75であるからI
G軸座標値が0.75であり、同様に点B2のIB軸座
標値も0.75である。透明板は、三原色の光を同時に
透過させるものであり、これが90度の間続くので、各
色について同時に0.75だけ光束を多くなる。例え
ば、三原色の表す光に白色光を加えると、図13におい
て点W2に示す光強度となり、これが最大の輝度とな
る。原点O、点G2、点W2、点B2により示される六
角形の範囲まで光照射可能となる。他の射影面について
も同様の照射範囲となる。点の座標を(IR軸座標,I
G軸座標,IB軸座標)と表すとき、図13の点W2は
(1.5, 1.5, 1.5)であり、図12におけ
る点W1の座標(1,1, 1)と比較すると光強度は
各色とも1.5倍強い。図13における点G2は座標が
(0, 0.75, 0)であり、図12における点G
1の座標(0,1, 0)と比較すると緑色の照射光は
75%に低下しているので、飽和度の高い画像は0.7
5倍に暗く投写される。
示すカラーホイールを用いる従来の輝度増大方法におい
ては、カラーホイールを構成する色フィルタと透明板の
角度比率を決定する際に、投写する画像に適した比率と
することが重要であるが、一般的には投写する画像がど
のような範囲の色や飽和度であるかは予測できないの
で、最適な比率を決定しにくいと言う問題点があった。
また、白色ピークの輝度と高飽和度の色の輝度がトレー
ドオフの関係にあるため、どのような比率に決定したと
しても、多くの種類の画像について見れば、暗く投写さ
れる画像があると言う問題があった。
なされたもので、1面の空間的光変調器で構成された画
像投写装置において、光の利用効率を向上することによ
り、ほとんど全ての画像を従来よりも明るく投写できる
ようにすることにある。
投写装置を提供することにある。
写装置は、異なる色成分を含む光を発生する光源(1)
と、前記光源(1)からの光の、異なる色成分を順次通
過させる順次色選択手段(51)と、白色光を発生する
手段(10、11a、11b、11c、12)と、空間
的光変調器(8)と、前記順次色選択手段を通過した光
と前記白色光とを前記空間的光変調器(8)に導く手段
(51)と、前記白色光の時間平均的強度を調整する手
段(12)とを有し、前記空間的光変調器(8)は、前
記順次色選択手段を通過した光と、前記時間平均的強度
を調整された前記白色光とを空間的に変調して画像光を
発生するものである。
1に記載の装置において、前記白色光の時間平均的強度
を調整する手段が液晶シャッタを含むことを特徴とす
る。
1に記載の装置において、前記白色光を発生する手段
が、前記順次色選択手段で反射された光と、前記順次色
選択手段を通過した光を合成する手段(51)を含むこ
とを特徴とする。
3に記載の装置において、前記白色光の時間平均的強度
を調整する手段が、前記順次色選択手段で反射された光
を調整し、これにより前記白色光の時間平均的強度を間
接的に調整することを特徴とする。
3に記載の装置において、前記順次色選択手段が複数の
色フィルタを有し、前記色フィルタがダイクロイックフ
ィルタで構成され、前記順次色選択手段の入射面で反射
した光を、前記順次色選択手段の出射面に照射すること
により、前記順次色選択手段で反射された光と、前記順
次色選択手段を通過した光を合成することを特徴とす
る。
1に記載の装置において、前記順次色選択手段が、回転
軸を中心にして回転可能に保持された板状部材で形成さ
れ、前記板状部材は、前記回転軸から径方向に延びた線
によって3つ以上の領域に分割され、そのうち少なくと
も3つの領域がそれぞれ赤、緑、青の三原色の色フィル
タを有することを特徴とする。
1に記載の装置において、前記空間的光変調器が、変形
可能ミラーデバイスであることを特徴とする。
1に記載の装置において、投写すべき画像を表わす画像
信号の内容に応じて上記時間平均的強度を調整する制御
部さらに有することを特徴とする。
色成分を含む光を発生する光源(1)と、前記光源
(1)からの光の、異なる色成分を順次通過させる順次
色選択手段(51)と、空間的光変調器(8)と、前記
順次色選択手段の通過光と前記順次色選択手段の反射光
とを前記空間的光変調器(8)に導く手段(51)と、
前記反射光の時間平均的強度を低下させ得る調整手段
(12)とを有し、前記空間的光変調器(8)は、前記
順次色選択手段の通過光と、前記時間平均的強度を調整
された前記反射光とを空間的に変調して画像光を発生す
るものである。
項9に記載の装置において、前記調整手段により低下さ
せる率が変更可能であることを特徴とする。
を示す図面に基づいて具体的に説明する。
形態である画像投写装置の構成を表す図であり、1は異
なる色成分を含む光、例えば白色光を発生する光源であ
り、ランプ2と反射板3とを有し、光L1を出射する。
4は光源1が出射する光L1を集光して光L2を出射す
る第1光学手段である。
イール)で、入射面60a及び出射面60bを有する円
板状の組合せフィルタ60と、組合せフィルタ60の入
射面60a及び出射面60bに垂直な方向に延びた回転
軸61とを有し、回転軸61が、第1光学手段4からの
光L2の進行方向と角度θ傾斜するように配置されてい
る。光L2のうち、カラーホイール51を通過した光が
L41で示され、反射された光がL31で示されてい
る。この傾斜角θは、入射光L2と反射光L31とを分
離可能なように定められる。
定の断面サイズの光束(コリメート光)に変換する。L
32はコリメートされた反射光、11a乃至11cは例
えば反射ミラーで構成された導光手段、12は液晶で構
成された光シャッタ、Scは光シャッタ12を制御する
信号、L33は光シャッタ12に入射する光、L34は
光シャッタ12を通過した光、14は光シャッタ12の
通過光を収束光に変換するとともに、収束光がカラーホ
イール51の色フィルタにおける、通過光の出射箇所
(出射面60bのうち、通過光が通過する位置)に当た
るように構成された第4光学手段、L35は第4光学手
段に入射する光、L36は第4光学手段が出射する光、
L37は光L36のうち、カラーホイール51の組合せ
フィルタ60の出射面60bにより反射された光であ
る。
る空間的光変調器8に照射する光に変換する第2光学手
段である。空間的光変調器8は変形可能ミラーデバイス
で構成されている。Sdは空間的光変調器8を駆動する
信号である。15は、画像信号Siを受け、制御信号S
c及び駆動信号Sdを発生し、さらにカラーホイール5
1の回転と光シャッタ12及び空間的光変調器8の動作
を同期させる制御部である。
られ(合成乃至重畳され)て空間的光変調器8に照射さ
れる光、L61は空間的光変調器で変調されて出射され
た光である。
状の組合せフィルタ60を有し、この円板状の組合せフ
ィルタは、径方向に延び、互いに120度隔てられた3
本の線により3つの領域に分割され、それぞれの領域
に、ダイクロイックフィルタで構成された三原色の色フ
ィルタを有する。従って、各色フィルタは、円板状組合
せフィルタのうちの角度120度を占める。各ダイクロ
イックフィルタは、三原色のうちの一つの色のみを通過
させ、他の光を反射する。
カラーホイール51の色フィルタに当たり、その一部
(光が当たった色フィルタで選択される色の成分)は、
色フィルタを通過して光L41として直進し、第2光学
手段7に入射する。光L2のうちの他の部分(光が当た
った色フィルタで選択されない色の成分の大部分)は、
入射してくる方向から角度(2xθ)異なる方向に反射
され、第3光学手段10に入射しコリメート光L32に
変換され、光L32は導光手段11aにより導かれ、光
L33として光シャッタ12に入射する。
33の通過割合を制御し、通過光L34は導光手段11
b、11cにより導かれて光L35となる。光シャッタ
12は、光33の通過割合を制御することにより、光L
35の時間平均的強度を調整する。光L35は第4光学
手段14に入射し、収束光L36に変換される。光L3
6はカラーホイール51を通過する光L41の出射場所
(出射面)に光L31の進行方向と同一方向で入射し、
光L2と同一方向に反射されて光L37となり、光L2
のうちの色フィルタを通過した成分光L41と合成され
る。光L37と光41とを合成したものと光L50を呼
ぶ。光L50は第2光学手段7を通過して光51とな
る。
は緑色光成分と青色光成分とを含み、光シャッタ12が
通過状態である場合には光L37として緑色光と青色光
が伝達され、光L41に合成される結果、白色の光L5
1となって空間的光変調器8に照射される。
伴う色フィルタの移動、即ち光L2の入射位置に赤、
緑、青の色フィルタのうちのどれが光L2の入射位置に
あるか、言換えるとどの色の光がフィルタを通過してい
るかを示す図である。図2(b)は光シャッタ12の開
閉タイミングを表す図であり、図2(c)乃至図2
(e)はそれぞれ、空間的光変調器に光L51として入
射する赤色、緑色、青色の光(成分)の強度時間変化i
R(t)、iG(t)、iB(t)を示すタイミング図
である。
は光L2は赤の色フィルタに当たり(赤の色フィルタが
光L2の入射位置にある)、t2からt3までは緑の色
フィルタに当たり、t3からt4までは青の色フィルタ
に当たる。t1からt4の期間でカラーホイール51は
1回転する。カラーホイール51の回転時間TFは色の
フリッカーが検出されにくいように、通常は1/60秒
以下とする。
光シャッタ12は閉、t5からt6までは開、t6から
t4までは閉である。t5のタイミングはt2とt3の
期間の前から2/3の時間位置、t6のタイミングはt
3からt4の期間の前から1/3の時間位置にある。本
実施の形態の説明では、光シャッタ12が開いていると
きは全開状態であって、入射した光が減衰することなく
出射されるものと仮定する。光シャッタ12が開いてい
る時間(t5からt6まで)のうち、t5からt3まで
の期間は緑の色フィルタが光L2の入射位置にあるの
で、赤色光、青色光の各成分がフィルタで反射され、光
シャッタ12を通過して反射光L37として空間的光変
調器8に導かれる。t3からt6までの期間は青の色フ
ィルタが光L2の入射位置にあるので、赤色光、緑色光
の各成分がフィルタで反射され、光シャッタ12を通過
して反射光L37として空間的光変調器8に導かれる。
間t1からt2までは通過光L41として空間的光変調
器8に入射し、t5からt6の期間は反射光L37とし
て空間的光変調器8に入射する。緑色光は、図2(d)
に示されるように、t2からt3の期間は通過光L41
として空間的光変調器8に入射し、t3からt6の期間
は反射光L37として空間的光変調器8に入射する。青
色光は、図2(e)に示されるように、t5からt3の
期間は反射光L37として空間的光変調器8に入射し、
t3からt4の期間は通過光L41として空間的光変調
器8に入射する。
るときは、減衰がないと仮定しているので、光シャッタ
12が開いている期間(t5からt6まで)は、通過光
L41と反射光L37とを合せると白色光となる。従っ
て、緑色光(のみ)が空間的光変調器8に入射している
のは、t2からt5までの期間であり、青色光(のみ)
が空間的光変調器8に入射しているのは、t6かからt
4までの期間である。
(上記の例では、赤、緑、白、青の順で)空間的光変調
器8に入射するので、図10を参照して説明した従来の
装置において、t5からt6までの期間(光シャッタ1
2が開いている期間)、光L2の入射位置に透明板が位
置し、白色光が空間的光変調器8に入射するように構成
と等価である。従って、従来の装置について説明したの
と同様、白色光の割合を多くすることで、輝度を向上さ
せることができる。
れぞれの色の光(成分)のみが、空間的光変調器8に入
射した期間の長さ、即ち、それぞれの色の光が空間的光
変調器8に入射した期間のうち、白色光が空間的光変調
器8に入射した期間の長さを除いたものにより決定され
る。図2(c)乃至図2(e)に示される例では、赤色
光はt1からt2、緑色光はt2からt5、青色光はt
6からt4の各期間の長さが各色の最大輝度を決定す
る。
じた信号で駆動される。即ち赤色の光(のみ)が入射し
ているときは赤色の信号で駆動され、緑色の光(のみ)
が入射しているときは緑色の信号で駆動され、青色の光
(のみ)が入射しているときは青色の信号で駆動され、
白色光が入射している期間は、輝度信号により駆動され
る。
で高速に動作するものがあるので、各色の照射期間が2
ミリ秒程度あれば200段階のパルス幅変調を行うこと
が可能であり、十分な階調の光を投写することができ
る。図示の例では、赤色についてはt1からt2までの
期間、緑色については、t2からt5までの期間、青色
については、t6からt4までの期間、白色光について
は、t5からt6までの期間をパルス幅変調の段階数に
分割して制御を行う。
光変換手段、液晶、検光手段とすることにより通過損失
を小さくすることができる。ここで、偏光変換手段と
は、第1の方向の偏光をそのまま通過し、入射光のう
ち、上記第1の方向に垂直の第2の方向の偏光を第1の
方向の偏光に変換したものを出射する構成のものを用い
るのが好適である。
タイミングにより制御する事が可能であり、投写する画
像によって変化させてもよい。例えば、動画の場合、1
フィールドごとにそのような調整を行うこととしても良
い。この制御は制御部15で行われる。
色の飽和度が高く他の色は飽和度が小さい場合に適した
ものであり、t1からt2の期間における赤色光全体を
赤色の投写に使うようにし、緑色と青色の照射時間の一
部であるt5からt6の期間において光シャッタ12を
開くことにより白色光の照射に置き換えたものである。
白色光を発生するタイミングがカラーホイール1回転中
の1箇所であるが、本発明はこれに限定されず、白色光
を発生するタイミングが複数回であっても良く、その時
間幅も種々設定が可能である。
光シャッタ12を開き白色光を照射しても良い。そうす
れば、白色光を使用しない装置と比較すると3倍の明る
さで光投写を行うことができる。
る画像投写装置について、空間的光変調器8に照射され
る光L51の時間平均的光束強度の変化範囲を図示した
もので、図3は赤色光IR軸と緑色光IG軸のなす平面
に、図4は緑色光IG軸と青色光IB軸のなす平面に射
影して示す。光シャッタ12が図2(b)に示すタイミ
ングにより開く場合には、赤色光、緑色光、青色光の照
射強度はそれぞれ点R3(1, 0, 0)、点G3
(0, 0.67, 0)、点B3(0, 0,0.6
7)に示され、白色光を加えた最大輝度は点W3(1.
67, 1.33, 1.33)に示される。
ることにより点R3、点G3、点B3、点W3は移動で
きるがその最大値はそれぞれR4(1, 0, 0)、
G4(0, 1, 0)、B4(0, 0, 1)、W
4(3, 3, 3)に示される。点W4はすべての座
標が3であり、上述したように、モノクロ画像である場
合は従来の3倍明るい投写を行うことができる。各色と
も飽和度が高い画像の場合は白色光の照射を行わないよ
うにし、赤色だけの画像である場合は緑色光と青色光の
照射期間を無くすようにすることもできる。
整、より一般的に言えば、白色光が空間的光変調器8に
照射されるタイミングの調整により、画像の輝度及び飽
和度を調整することができる。従って、画像の特徴に応
じて、画像の輝度と飽和度を調整できる。例えば飽和度
の小さい画像については白色光の時間平均的強度を大き
くすることで画像を明るくすることができる。また、飽
和度の高い画像については白色光の時間平均的強度を小
さくすることにより、画像の色の鮮やかさを損わないよ
うにすることができる。
ホイール51で反射した光と、カラーホイール51を通
過した光を合成して白色光を形成しているので、光源か
らの光を有効に利用することができる。また、光シャッ
タ12が開閉するタイミングを調整することにより、カ
ラーホイール51で反射された光とカラーホイール51
を通過した光とが合成されて白色光となる期間の長さを
調整し、これにより白色光の時間平均的強度及び各色の
光の強度を間接的に調整している。従って、白色光、各
色の光の調整を簡単な構成で効率良く行うことができ
る。
ルタで形成されているので、効率良く光を反射させるこ
とができ、光の利用率を高めることができる。
を同じ色フィルタの出射面で合成しているので、装置の
全体的構成が簡単であり、光の利用効率が高い。
タで構成されているので、安価で消費電力の少ない部材
で、白色光の時間平均的強度を調整する手段が実現でき
る。
カラーホイール51で反射された光の時間平均的強度を
調整するため、光シャッタ12が開くタイミングを調整
しているが、代りに光シャッタ12の開度、即ち、光シ
ャッタ12に入射する光のうち、光シャッタ12を通過
する光の割合を調整することとしてもよい。その場合の
構成を示す図は、図1と同じである。しかし、図1の光
シャッタ12の動作が異なる。
は開いたときはその出射光の強さは入射光の強さと同じ
であるが、実施の形態2では、入射光のうち所定の割合
のものが出射光となる。その一例を図5に示す。図5に
示す例では、カラーホイール51が緑色の光を通過させ
る期間及び青色の光を通過させる期間の全体にわたり、
光シャッタ12は開度Pが1/3である。即ち、入射光
のうちのP=1/3=33.3%が出射光となる。
場合と同じくカラーホイール51の出射面60bでカラ
ーホイール51を通過した光と合成される。従って、空
間的光変調器に入射される光は図5(c)乃至(e)に
示す如くである。即ち、赤色の光は、期間t1からt2
までは100%(カラーホイール51の入射光の強度を
基準とする。以下同じ。)、期間t2からt4までは、
P=33.3%の強度で空間的光変調器に入射される。
緑色の光は、期間t2からt3までは100%、期間t
3からt4までは、33.3%の強度で空間的光変調器
8に入射される。青色の光は、期間t2からt3までは
33.3%、期間t3からt4までは、100%の強度
で空間的光変調器8に入射される。
+0.333×2=1.67、緑色の光の時間平均的強
度は、1+0.333×1=1.33、青色の光の時間
平均的強度は、1+0.333×1=1.33、となっ
て、実施の形態1で緑、青の期間のうち各々1/3の期
間だけ光シャッタ12を全開したのと同じである。
て空間的光変調器8に到達する光の強さは赤色光と青色
光が33.3%、緑色光が100%であるので、緑色光
のうちのP=33.3%が赤色光及び青色光とともに白
色光を形成し、残りの(1−P)=66.7%が緑色光
として空間的光変調器8に到達すると見ることができ
る。同様に、期間t3からt4までの期間において空間
的光変調器8に到達する光の強さは赤色光と緑色光が3
3.3%、青色光が100%であるので、青色光のうち
の33.3%が赤色光及び緑色光とともに白色光を形成
し、残りの66.7%が青色光として空間的光変調器8
に到達すると見ることができる。図6は、上記のよう
に、三原色の各色の光のうち白色光iW’(t)とそれ
以外の成分iR’(t)、iG’(t)、iB’(t)
(それぞれ赤色光成分、緑色光成分、青色光成分と呼
ぶ)とに分解して示したものである。
間は、白色光と緑色光成分、青色光成分とが重なり合っ
ているとみることができるので、この期間は、輝度信号
と各色の信号とを重ね合わせたもので空間的光変調器8
を駆動する。例えば、t2からt3までは、白色光と緑
色光成分とが重なり合っているので、輝度信号と緑色の
信号とを重ね合わせた信号で空間的光変調器8を駆動す
る。t3からt4までは、白色光と青色光成分とが重な
り合っているので輝度信号と青色の信号とを重ね合わせ
た信号で空間的光変調器8を駆動する。このための制御
及び駆動信号の供給は制御部15により行われる。
いる光シャッタ12として、面全体が一様に光透過率が
変るものを用いる必要はなく、例えば面が複数の領域に
分割され、その領域の各々の開閉が独立に制御可能であ
るものを、光の面内均一性を高める手段と組合せて用い
れば良い。このような均一化手段は、他の目的例えば光
源からの光の不均一性を補償するために、例えば光学手
段7の一部としてすでに設けられている場合があり、そ
の場合同じ手段を用いて光シャッタ12を通過した光の
強度の面内均一性を高めることができる。
性は必ずしも重要ではないので、種々の方式の液晶素子
が使用できるが、その中でも強誘電性液晶素子は数十マ
イクロ秒程度に高速に動作するので、切り替わり期間を
短くすることができる点で好適である。
透過率の制御とを併せて行うこともできる。
施の形態2では、カラーホイールの入射面60aで反射
した光を光シャッタ12に導いているが、カラーホイー
ルの入射面60aでの反射光以外の光を光シャッタ12
に導き、光シャッタ12を通過した光と、カラーホイー
ルを通過した光とを合成するようにしても良い。例え
ば、図7に示すように、カラーホイールに入射させる光
を発生する光源とは別の光源41を用意し、その光を、
第1光学手段4と同様の光学手段44、光シャッタ1
2、及び導光手段11bと同様の導光手段45を介して
合成器、例えばダイクロイックプリズム43で合成し、
合成された光を空間的光変調器8に導くようにしても良
い。この場合、カラーホイールとしては、回転軸が入射
光の進行方向に一致するもの(従って図8に示す従来例
と同じもの)を用いることができる。その理由で、図7
のカラーホイールには図8と同じ符号5が付されてい
る。
タ12が液晶シャッタで構成されているが、他の形態の
光シャッタを用いても良い。また、上記の実施の形態で
は、各色フィルタがダイクロイックフィルタで形成され
ているが、代りに異なる形態の色フィルタを用いること
もできる。さらに、上記の実施の形態では、順次色選択
手段が、回転軸を中心にして回転可能に保持された板状
部材で形成され、前記板状部材は、前記回転軸から径方
向に延びた線によって3つ以上の領域に分割され、その
うち少なくとも3つの領域がそれぞれ赤、緑、青の三原
色の色フィルタを有するが、本発明はこれに限定され
ず、他の形態のフィルタを用いても良い。
順次色選択手段を用いたが、代りに異なる形態のフィル
タを用いることもできる。
れているので、以下に示すような効果を奏する。
順次色選択手段を通過した光のみならず、白色光をも空
間的光変調器に導くようにしているので、投写される画
像の輝度を向上させることができる。また、白色光の時
間平均的強度を調整することにより、投写する画像の特
徴に応じて、画像の輝度と飽和度を調整できる。例えば
飽和度の小さい画像については白色光の時間平均的強度
を大きくすることで画像を明るくすることができる。ま
た、飽和度の高い画像については白色光の時間平均的強
度を小さくすることにより、画像の色の鮮やかさを損わ
ないようにすることができる。
安価で消費電力の少ない部材で、白色光の時間平均的強
度を調整する手段が実現できる。
順次色選択手段で反射された光を利用して白色光を発生
しているので、光源からの光を有効に利用することがで
きる。
簡単な構成により、白色光の時間平均的強度を調整する
ことができる。
順次色選択手段を構成する色フィルタをダイクロイック
フィルタにより構成したので、通過光以外の波長の光を
効率良く反射させ、これを出射面で効率良く合成するこ
とができる。
フルカラーの光投写が可能であり、また三原色を全て加
えることにより白色光とし、明るいモノクロ画像の投写
を行うことも可能である。
高速のパルス幅変調が可能で、また各色の時間平均的強
度の調整のため、いずれかの色の光が空間的光変調器を
照射する時間が短くなっても、パルス幅を小さくするこ
とにより、十分階調数のあるパルス幅変調が可能である
ので、正確な色により光投写を行うことができる。
画像信号の内容に応じて輝度、飽和度を自動的に調整す
ることができる。
順次色選択手段を通過した光のみならず、反射光をも空
間的光変調器に導くようにしているので、投写される画
像の輝度を向上させることができる。また、順次色選択
手段で反射された光を利用して白色光を発生しているの
で、光源からの光を有効に利用することができる。
ば、投写する画像の特徴に応じて、調整手段における低
下率を変更することにより、画像の輝度と飽和度を変更
することができる。例えば飽和度の小さい画像について
は白色光の時間平均的強度を大きくすることで画像を明
るくすることができる。また、飽和度の高い画像につい
ては白色光の時間平均的強度を小さくすることにより、
画像の色の鮮やかさを損わないようにすることができ
る。
成を示す図である。
1における、カラーホイールの回転タイミング、光シャ
ッタの開閉のタイミング、空間的光変調器に対する各色
の光及び白色光の照射のタイミングを示す図である。
赤色と緑色の原色光平均照射強度を軸とした平面におい
て、照射可能な光強度領域を示した図である。
緑色と青色の原色光平均照射強度を軸とした平面におい
て、照射可能な光強度領域を示した図である。
2における、カラーホイールの回転タイミング、光シャ
ッタの開閉のタイミング、空間的光変調器に対する各色
の光及び白色光の照射のタイミングを示す図である。
2における、空間的光変調器に入射される光を白色光と
各色の光(成分)に分解した結果を示す図である。
成を示す図である。
の色フィルタ配置の一例を示す図である。
ルの色フィルタ配置の他の例を示す図である。
合の、従来の画像投写装置の、三原色光の平均照射強度
を軸とした空間における、照射可能な領域を示した図で
ある。
場合の、従来の画像投写装置の、緑色と青色の原色光の
平均照射強度を軸とした平面における、照射可能な領域
を示した図である。
場合の、従来の画像投写装置の、緑色と青色の原色光の
平均照射強度を軸とした平面における、照射可能な領域
を示した図である。
的光変調器、 10光学手段、 11a,11b,11
c 導光手段、 12 光シャッタ、 14光学手段、
15 制御部、 51 カラーホイール、 60a
入射面、60b 出射面。
Claims (10)
- 【請求項1】 異なる色成分を含む光を発生する光源
(1)と、 前記光源(1)からの光の、異なる色成分を順次通過さ
せる順次色選択手段(51)と、 白色光を発生する手段(10、11a、11b、11
c、12)と、 空間的光変調器(8)と、 前記順次色選択手段を通過した光と前記白色光とを前記
空間的光変調器(8)に導く手段(51)と、 前記白色光の時間平均的強度を調整する手段(12)と
を有し、 前記空間的光変調器(8)は、前記順次色選択手段を通
過した光と、前記時間平均的強度を調整された前記白色
光とを空間的に変調して画像光を発生する画像投写装
置。 - 【請求項2】 前記白色光の時間平均的強度を調整する
手段が液晶シャッタを含むことを特徴とする請求項1に
記載の画像投写装置。 - 【請求項3】 前記白色光を発生する手段が、前記順次
色選択手段で反射された光と、前記順次色選択手段を通
過した光を合成する手段(51)を含むことを特徴とす
る請求項1に記載の画像投写装置。 - 【請求項4】 前記白色光の時間平均的強度を調整する
手段が、前記順次色選択手段で反射された光を調整し、
これにより前記白色光の時間平均的強度を間接的に調整
することを特徴とする請求項3に記載の画像投写装置。 - 【請求項5】 前記順次色選択手段が複数の色フィルタ
を有し、前記色フィルタがダイクロイックフィルタで構
成され、前記順次色選択手段の入射面で反射した光を、
前記順次色選択手段の出射面に照射することにより、前
記順次色選択手段で反射された光と、前記順次色選択手
段を通過した光を合成することを特徴とする請求項3に
記載の画像投写装置。 - 【請求項6】 前記順次色選択手段が、回転軸を中心に
して回転可能に保持された板状部材で形成され、前記板
状部材は、前記回転軸から径方向に延びた線によって3
つ以上の領域に分割され、そのうち少なくとも3つの領
域がそれぞれ赤、緑、青の三原色の色フィルタを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像投写装置。 - 【請求項7】 前記空間的光変調器が、変形可能ミラー
デバイスであることを特徴とする請求項1に記載の画像
投写装置。 - 【請求項8】 投写すべき画像を表わす画像信号の内容
に応じて上記時間平均的強度を調整する制御部さらに有
することを特徴とする請求項1に記載の画像投写装置。 - 【請求項9】 異なる色成分を含む光を発生する光源
(1)と、 前記光源(1)からの光の、異なる色成分を順次通過さ
せる順次色選択手段(51)と、 空間的光変調器(8)と、 前記順次色選択手段の通過光と前記順次色選択手段の反
射光とを前記空間的光変調器(8)に導く手段(51)
と、 前記反射光の時間平均的強度を低下させ得る調整手段
(12)とを有し、 前記空間的光変調器(8)は、前記順次色選択手段の通
過光と、前記時間平均的強度を調整された前記反射光と
を空間的に変調して画像光を発生する画像投写装置。 - 【請求項10】 前記調整手段により低下させる率が変
更可能であることを特徴とする請求項9に記載の画像投
写装置。
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