JP2002265985A - アポリポ蛋白質b分泌抑制性脂質組成物 - Google Patents

アポリポ蛋白質b分泌抑制性脂質組成物

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JP2002265985A
JP2002265985A JP2001061351A JP2001061351A JP2002265985A JP 2002265985 A JP2002265985 A JP 2002265985A JP 2001061351 A JP2001061351 A JP 2001061351A JP 2001061351 A JP2001061351 A JP 2001061351A JP 2002265985 A JP2002265985 A JP 2002265985A
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acid
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apolipoprotein
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seed oil
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JP2001061351A
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Akiyoshi Yanagida
柳田晃良
Tadayoshi Shiraishi
白石忠義
Masayuki Abe
阿部真幸
Hideyuki Kishida
岸田秀之
Takehiko Ofuji
大藤武彦
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肝細胞からのアポB分泌をα−リノレン酸よ
り強く抑制する脂質組成物を見出し、その食品、医薬
品、又は飼料としての用途を提供すること。 【解決手段】 共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その
誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含
有し、且つアポB分泌をα−リノレン酸より強く抑制す
る事を特徴とするアポリポ蛋白質分泌抑制性脂質組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アポリポ蛋白質B
(以下、アポBと略称する)の分泌を抑制する事を特徴
とする脂質組成物に関する。詳しくは、本発明は、アポ
Bの分泌をα−リノレン酸より強く抑制する共役トリエ
ン酸系脂肪酸、その塩、その誘導体からなる群より選ば
れる少なくとも1種以上を含有する事を特徴とする脂質
組成物、及びその食品、医薬品、飼料としての用途に関
する。
【0002】
【従来の技術】アポリポ蛋白質は、リポ蛋白質を構成す
る特殊な血漿蛋白質であり、脂質を血中で可溶化して各
臓器へ運搬する機能を有する。また、アポリポ蛋白質は
脂質代謝に関係する酵素の活性化や抑制化などを行う役
割をもち、脂質代謝を規定する重要な血漿成分である。
アポリポ蛋白質の主要構成成分であるアポBは、肝臓で
合成され、アポリポ蛋白質E、アポリポ蛋白質C、トリ
グリセリド(以下、TGと略す)、リン脂質、及びコレ
ステロールエステル(以下、CEと略す)等と会合し超
低密度リポ蛋白質(以下、VLDLと略称する)を形成
し、肝臓で合成されたTGとCEを末梢組織へ運搬する
役割を担っている。アポB分泌の亢進は、血中のVLD
L濃度の上昇、低密度リポ蛋白質(以下、LDLと略称
する)濃度の上昇、血中TGの上昇、及び血中CE濃度
の上昇をもたらし、いわゆる高トリグリセリド血症、高
コレステロール血症を引き起こす原因の一つとなってい
る。また、アポBはマクロファージ細胞膜上のスカベン
ジャーレセプターのリガンドの一つである。マクロファ
ージは酸化LDLをアポBを介して認識し、活発に貪食
する事により動脈のアテローム性動脈硬化発症に係わっ
ていると言われている。血中TG、血中CE濃度の上
昇、及びアテローム性動脈硬化症は更に肥満、糖尿病、
高血圧症等に代表される生活習慣病、冠動脈疾患、脳動
脈疾患を誘発する重要な危険因子と見なされている。従
って、アポB分泌を抑制することにより、血中CE、T
G濃度を低下させると共に、血中LDL濃度を低下さ
せ、アテローム性動脈硬化症、肥満、糖尿病、高血圧症
等に代表される生活習慣病、冠動脈疾患、脳動脈疾患を
予防・改善出来る事が期待される。事実、血中LDLレ
ベルを低下させる事の臨床効果については、脂質代謝異
常や糖代謝異常者を対象として実施された大規模な臨床
試験において、心冠動脈疾患の発生頻度を有意に低下さ
せる事が確認されている(Taskinen MR.,
Smith V.,J.Intern.Med.,24
4,361,1998;蘆立,川村,モダンフィシャ
ン,20(10),1241,2000)。また、アポ
Bの分泌亢進は慢性腎炎、ネフローゼ、肝硬変、閉塞性
黄疸の発症・増悪と関連があると考えられている。
【0003】脂質はエネルギー源として、又、生体構成
成分として重要な栄養素であが、その主要な構成成分で
ある飽和脂肪酸或いはモノエン脂肪酸はアポB分泌を亢
進する特性を有していることより、アテローム性動脈硬
化症、肥満、高コレステロール血症、高トリグリセリド
血症、脂肪肝、糖尿病または高血圧症に代表される生活
習慣病、冠動脈疾患、脳動脈疾患、慢性腎炎、ネフロー
ゼ、肝硬変、閉塞性黄疸等の発症・増悪に係わっている
事が疑われており、健康のためその摂取を控える事が推
奨されている。しかしながら、脂質は、上記の様に哺乳
動物にとって重要な栄養素であるばかりでなく、食品に
好ましい口当たりや旨味、こく味などの美味しさを付与
する重要な成分であり、その利用制限は、食品の栄養、
物性、風味の面で好ましい事ではない。この問題を解決
する一つの方法としては、脂質でありながら、アポB分
泌を抑制する特性を有する脂質を用いる方法が考えられ
る。
【0004】アポB分泌を抑制する特性を有する脂質と
しては、α−リノレン酸及び10trans,12ci
s−リノール酸(T.Yanagita et.a
l.,Food Res. Intern.,31
(5),403,1999)などが挙げられるが、これ
らによるアポB分泌抑制の程度は十分でなく、更にアポ
B分泌抑制効果の強い脂質が求められている。また、脂
質以外の物質としては、タウリンおよびγ-オリザノー
ル(柳田ら,98年度日本農芸化学会大会要旨集,3E
2a10)、タマネギ由来の含硫アミノスルホキシド
(柳田ら,2000年度大会日本農芸化学会大会要旨
集,2G020α)、NK−104(3−Hydrox
y-3-Methlyglutaryl Coenzym
eA Reductase Inhibitor)(Y
anagita et.al.,Current Th
erapeutic Research,60,
(8),423,1999)、無水の塩酸4’−トリフ
ルオロメチルビフェニル−2−カルボン酸−[2−(2
−アセチルアミノエチル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−6−イル]アミド(特開平11−6
0557)、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−
2−カルボン酸[2−(1H−[1,2,4−トリアゾ
ール−3−イルメチル)]−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−イソキノリン−6−イル)−アミド(特表平1
2−510483)、ビフェニル−2−カルボン酸−テ
トラヒドロ−イソキノリン−6−イルアミド誘導体(特
表平11−514964)等が知られているが、更に効
果と安全性が高く、食品、医薬品、或いは飼料への応用
が容易な成分の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、肝細
胞からのアポB分泌をα−リノレン酸より強く抑制する
脂質組成物を見出し、その食品、医薬品、又は飼料とし
ての用途を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従前より、
共役トリエン酸系油脂に関する研究を行って来た。一連
の研究過程で、共役トリエン酸の肝細胞におけるアポB
分泌誘量を測定したところ、既にアポB分泌を抑制する
ことが知られているα−リノレン酸より顕著に抑制され
ている事を見出し、更に検討を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0007】即ち、本発明の第1は、共役トリエン酸系
脂肪酸、その塩、その誘導体からなる群より選ばれる少
なくとも1種以上を含有する事を特徴とするアポリポ蛋
白質B分泌抑制性脂質組成物に関する。好ましい実施態
様としては、α−リノレン酸より強くアポリポ蛋白質B
分泌を抑制する共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その
誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含
有する事を特徴とする上記記載のアポリポ蛋白質B分泌
抑制性脂質組成物に関する。
【0008】更に好ましい実施態様としては、共役トリ
エン酸系脂肪酸が、プニカ酸、カレンデイン酸、ジャル
カリック酸、α-エレオステアリン酸、β-エレオステア
リン酸、およびカタルピン酸からなる群から選ばれる1
つ以上であることを特徴とする上記記載のアポリポ蛋白
質B分泌抑制性脂質組成物に関する。別の更に好ましい
実施態様としては、共役トリエン酸系脂肪酸の誘導体が
共役トリエン酸系脂肪酸のエチルエステル誘導体、或い
はグリセロールエステル誘導体であるところの上記何れ
かに記載のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物に関
する。別の更に好ましい実施態様としては、共役トリエ
ン酸系脂肪酸のグリセロールエステル誘導体がザクロ種
子油、キンセンカ種子油、キササゲ種子油、ニガウリ種
子油、バルサムアップル種子油、アブラギリ種子油、お
よびサクランボ種子油からなる群から選ばれる少なくと
も1種である上記記載のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂
質組成物に関する。
【0009】本発明の第2は、上記何れかに記載のアポ
リポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる食品に
関し、好ましい実施態様としては、アテローム性動脈硬
化症、肥満、高コレステロール血症、高トリグリセリド
血症、脂肪肝、糖尿病および高血圧症からなる群から選
ばれる少なくとも1種の予防・改善用であることを特徴
とする上記記載の食品に関する。
【0010】本発明の第3は、上記何れかに記載のアポ
リポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる医薬品
に関し、好ましい実施態様としては、アテローム性動脈
硬化症、肥満、高コレステロール血症、高トリグリセリ
ド血症、脂肪肝、糖尿病、および高血圧症からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の予防・改善用であることを
特徴とする上記記載の医薬品に関する。
【0011】本発明の第4は、上記何れかに記載のアポ
リポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる飼料に
関する。
【0012】本発明の第5は、アポリポ蛋白質B分泌の
抑制が必要とされる哺乳動物に、上記何れかに記載のア
ポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物、該アポリポ蛋白
質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる食品、医薬品、
飼料からなる群から選ばれる1種以上を摂取させること
を特徴とするアポリポ蛋白質B分泌を抑制する方法に関
する。
【0013】本発明の第6は、上記何れかに記載のアポ
リポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物、該アポリポ蛋白質
B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる食品、医薬品、飼
料からなる群から選ばれる1種以上を摂取させることを
特徴とする、アテローム性動脈硬化症、肥満、高コレス
テロール血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病
または高血圧症からなる群から選ばれる少なくとも1種
を予防・改善する方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアポリポ蛋白質B
分泌抑制性脂質組成物につき詳述する。
【0015】本発明のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質
組成物(以下、単に脂質組成物と略称する場合がある)
は、分子内に共役トリエン酸構造を有する脂肪酸(以
下、共役トリエン酸系脂肪酸と略称する)、その塩、そ
の誘導体よりなる群より選ばれる少なくとも1種以上を
含有し、且つ、分子当たりの肝細胞からのアポB分泌
を、α−リノレン酸より更に強く抑制する特徴を有す
る。本発明の脂質組成物に含有される共役トリエン系脂
肪酸は、分子内に3つ以上の不飽和結合が共役しうる構
造を有しており、食品学的、栄養学的、生理学的、或い
は薬学的に許容されるものであれば、炭素数、その他の
不飽和結合の数及び位置、置換基の有無等により制限さ
れることは無いが、炭素数10〜22、不飽和度3〜6
の共役高度不飽和脂肪酸が好ましく、入手の容易さなど
より炭素数18、植物種子油由来の共役トリエン酸系脂
肪酸がより好ましい。この様な共役トリエン酸系脂肪酸
の具体的な例としては、プニカ酸(punicic acid)(1
8:3,9c、11t、13c)、カレンデイン酸(ca
lendic acid)(18:3,8t、10t、12c)、
ジャルカリック酸(jarcaric acid)(18:3,8
c、10t、12c)、α-エレオステアリン酸(α-ele
ostealic acid)(18:3,9c、11t、13t)、
β-エレオステアリン酸(β-eleostealic acid) (1
8:3,9t、11t、13t)、カタルピン酸(cata
lpic acid)(18:3,9t、11t、13c)、カ
ムロレニン酸(kamlolenic acid)(18OH、9c、
11t、13t)、パリナリン酸(parinaric acid)
(18:4,9c、11t、13t、15c)や、その
他の共役オクタデカトリエン酸、エイコサテトラエン酸
等が挙げられる。中でも、プニカ酸、カレンデイン酸、
ジャルカリック酸、α-エレオステアリン酸、β-エレオ
ステアリン酸、およびカタルピン酸が好ましく、安定
性、経済性の面よりプニカ酸、α−エレオステアリン酸
が最も好ましい。
【0016】本発明における共役トリエン系脂肪酸の塩
としては、食品学的、栄養学的、或いは薬理学的に許容
されるものであれば特に制限されず、ナトリウム塩、カ
ルシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、メチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ヘキサメチ
レンイミン、アニリン、ピリジンなどの有機塩基との
塩、アルギニン、グルタミン酸、オルニチンなどのアミ
ノ酸との塩等があげられる。また、本発明における共役
トリエン酸系脂肪酸の誘導体としては、食品学的、栄養
学的、或いは薬理学的に許容されるものであれば何れで
も選択しうるが、製造の容易なエステル誘導体が好まし
く、更には、メチルエステル、エチルエステル、ブチル
エステル、プロピルエステル、グリセロールエステルが
好ましく、最も好ましくはエチルエステル誘導体、グリ
セロールエステル誘導体である。グリセロールエステル
誘導体としては、モノグリセリド、ジグリセリド、トリ
グリセリドの何れの形でもよいが、食品或いは医薬品組
成物としての物性の面よりジグリセリド、及びトリグリ
セリドの形が好まく、トリグリセリドが最も好ましい。
これらジグリセリド、トリグリセリドにおいて、共役ト
リエン酸系脂肪酸がエステル化される位置は目的に応じ
て選択すればよく、特に制限される事はない。具体的な
共役トリエン酸系脂肪酸のエステル誘導体としては、プ
ニカ酸エチル、カレンデイン酸エチル、ジャルカリック
酸エチル、α-エレオステアリン酸エチル、β-エレオス
テアリン酸エチル、カタルピン酸エチル、パリナリン酸
エチル、プニカ酸ブチル、α-エレオステアリン酸ブチ
ル、プニカ酸プロピル、α-エレオステアリン酸プロピ
ル、1−プニシール−sn−グリセロール(1-punicyl
-sn-glycerol)、2−プニシール−sn−グリセロール
(2-punicyl-sn-glycerol)、1,2−ジプニシール−
sn−グリセロール(1,2-dipunicyl-sn-glycero
l)、1,3−ジプニシール−sn−グリセロール
(1,3-dipunicyl-sn-glycerol)、1,2,3−トリ
プニシール−sn−グリセロール(1,2,3-tripuni
cyl-sn-glycerol)、1−α−エレオステアリール−s
n−グリセロール(1-α-ereostearyl-sn-glycero
l)、2−α−エレオステアリール−sn−グリセロー
ル(2-α-ereostearyl-sn-glycerol)、1,2−ジα
−エレオステアリール−sn−グリセロール(1,2-d
iα-ereostearyl-sn-glycerol)、1,3−ジα−エレ
オステアリール−sn−グリセロール(1,3-diα-er
eostearyl -sn-glycerol)1,2,3−トリα−エレオ
ステアリール−sn−グリセロール(1,2,3-triα
-ereostearyl-sn-glycerol)等が挙げられる。本発明の
脂質組成物に含まれる共役トリエン系脂肪酸、その塩、
その誘導体は、化学反応、或いは、酵素反応等により合
成することにより製造されたものや、天然の動植物から
抽出されたもの、天然の動植物から得られたものを化学
反応或いは酵素反応等により化学的に変化させたもの等
様々な形態のものが用いうるが、食品、医薬品、或いは
飼料としての用途を考えると、天然の植物、動物、海産
物より調製されたものが好ましく、更には量的確保の面
より植物の根、茎、葉、花、種子などが更に好ましい。
これら植物の例としては、ざくろ科(Punicaceae)、き
く科(Compositae(Asteraceae))、とうだいぐさ科(E
uphordiaceae)、うり科(Cucuritaceae)、のうぜんか
ずら科(Bignoniaceae)、ばら科(Rosaeceae)に属す
る植物の根、茎、葉、花、或いは種子が挙げられる。量
的入手が容易な、ざくろ科、ばら科、うり科が属する植
物の根、茎、葉、花、或いはその種子がより好ましい。
これらの植物の一部を粉砕、抽出、加工して利用するこ
とが出来る。
【0017】前記植物を粉砕、抽出、加工する方法は、
共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その誘導体のアポB
分泌抑制効果及び食品、医薬品、或いは飼料としての物
性・風味に悪影響を及ぼさない方法であれば一般的な方
法より選択しうる。例えば、粉砕する方法としては、乳
鉢、ブレンダー、ミル、ホモゲナイザー、ローラー、圧
搾機等を用いる方法や、凍結させた状態で衝撃を与える
方法などがある。また抽出する方法としては、粉砕した
種子等をn−ヘキサン、アセトンなどの有機溶媒を用い
て抽出する方法や圧搾機などを用いて固液分離を行う方
法がある。
【0018】本発明においては、植物から得られる抽出
物の中でも、種子から抽出される種子油が好ましい。好
ましい植物種子油の具体的な例としては、ザクロ種子
油、キンセンカ種子油、ノウゼンカズラ種子油、キササ
ゲ種子油、アメリカキササゲ種子油、ニガウリ種子油、
バルサムアップル種子油、スネークガード種子油、キカ
ラスウリ種子油、カボチャ種子油、アブラギリ種子油、
及びサクランボ種子油等が挙げられ、これらの内、種子
中の共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その誘導体の含
量より、ザクロ種子油、キンセンカ種子油、キササゲ種
子油、ニガウリ種子油、バルサムアップル種子油、アブ
ラギリ種子油、サクランボ種子油が好ましく、入手の容
易さより、ザクロ種子油、ニガウリ種子油が最も好まし
い。
【0019】本発明の脂質組成物に含有される共役トリ
エン系脂肪酸、その塩、その誘導体は、肝細胞からのア
ポB分泌を抑制する効果を示すものであれば有効成分の
純度やその製造法によって特に制限を受けることはな
い。例えば、天然由来の原料より有効成分を吸着クロマ
トグラフィー、分配クロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィー、分子篩クロマトグラフィー、有機溶
媒による分別抽出、分別晶析、分子蒸留などにより高純
度に精製して用いても良い。また、植物種子油より脂肪
酸、或いはそのエステル誘導体を得ても良い。脂肪酸を
得る場合、上記動植物油脂をアルカリ加水分解やリパー
ゼを用いた加水分解後、それを分別抽出、カラムクロマ
トグラフィー等の一般的な方法で精製し得る。本発明に
おける共役トリエン系脂肪酸のエステル誘導体は、その
製法により特に制限される事は無いが、例えば、当該脂
肪酸とエチルアルコール、グリセロールなどのアルコー
ルより脱水反応で合成する直接エステル化法、エステル
とアルコール又はエステルと当該脂肪酸或いはエステル
とエステルの反応で新しいエステルを合成するエステル
交換法、当該脂肪酸の塩化物とアルコールより合成する
方法、エポキシ化合物と当該脂肪酸を反応させる方法、
オレフィンと当該脂肪酸を反応させる方法等、一般的な
方法で調製し得る。
【0020】本発明の脂質組成物は、共役トリエン酸系
脂肪酸、その塩、その誘導体以外の組成物として、抗酸
化剤、脱酸素剤、生体内で抗酸化作用を発揮する物質を
配合し得る。抗酸化剤としては、例えば、レシチン、ホ
スファチジルエタノールアミン等のリン脂質、トコフェ
ロール類、アスコルビン酸及び、アスコルビルパルミテ
ート等のアスコルビン酸誘導体類、カロテン等のビタミ
ンA前駆体、カテキン等のポリフェノール類、ルチン等
のフラボン類、イソフラボン類、ローズマリー抽出物、
ピクノジェノール等のような植物抽出物類、リコペン等
の植物色素、クエン酸イソプロピル等のクエン酸エステ
ル類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子
酸プロピル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。価格、抗酸化活性の強さなどよりレ
シチン、トコフェロール類、アスコルビン酸パルミテー
トなどが挙げられる。脱酸素剤としては、鉄粉等の無機
系脱酸素剤、ビタミンC、カテコール等の有機系脱酸素
剤が挙げられる。また、生体内で抗酸化作用を発揮する
物質としては、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタ
チオンーS―トランスフェラーゼ、カタラーゼ、ペルオ
キシダーゼ、スーパーオキシドデスムターゼ等の酵素
類、トランスフェリン、フェリチン、ラクトフェリン等
の鉄キレート剤、セルロプラスミン等の銅イオンキレー
ト剤、β―カロテン、ビタミンE、ビタミンC、ユビキ
ノール、2−ヒドロキシエストラジオール、尿酸、ビリ
ルビン、セレニウム、亜鉛等が挙げられる。
【0021】本発明の脂質組成物は、共役トリエン酸系
脂肪酸、その塩、その誘導体以外の脂質を含有し得る。
含有される得る脂質としては、本発明の脂質組成物のア
ポB分泌抑制効果、風味及び物性に悪影響を及ぼさない
限り特に制限を受ける事はなく、使用目的により、例え
ば、サフラワー油、カヤ油、クルミ油、ケシ油、ヒマワ
リ油等の乾性油、綿実油、ナタネ油、大豆油、カラシ
油、カポック油、米糠油、ゴマ油、トウモロコシ油等の
半乾性油、落花生油、オリーブ油、ツバキ油、茶油等の
不乾性油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、
シア脂、ボルネオ脂等の植物固体脂、牛脂、豚脂、羊
脂、バター等の動物油脂などより選択し得る。
【0022】本発明の脂質組成物中における共役トリエ
ン酸系脂肪酸、その塩、その誘導体の濃度は、肝細胞か
らのアポB分泌を抑制するに必要充分な濃度以上であれ
ば特に制限を受けることは無く、脂質組成物中に共役ト
リエン酸系脂肪酸として0.01重量%(以下、%と略
称する)以上、好ましくは、0.1%以上であれば良
い。0.01%未満では、実質的なアポB分泌抑制効果
を認めるのが困難である。
【0023】本発明の脂質組成物によるアポB分泌抑制
効果は、本発明の脂質組成物を哺乳動物に投与或いは摂
取させる方法、或いは培養肝細胞に本発明の脂質組成物
を作用させる事により評価可能であるが、培養肝細胞を
用いた方法が、感度、再現性、簡便性において優れてお
り、通常この方法が用いられる。培養肝細胞を用いる方
法の場合、例えば、予めヒト肝細胞(HepG2)を1
0%牛胎児血清含有DMEM培地を入れた24穴プレー
ト中において、セミコンフルエントにした後、細胞をD
MEM培地で2回洗い、培地を1%牛血清アルブミン含
有DMEM培地に交換し24時間プレインキュベーショ
ン後、本発明の脂質組成物を適宜溶解した1%牛血清ア
ルブミン含有DMEM培地に交換し、更に6時間、ある
いは24時間培養を行った後、培養液を採取し、培養液
中に含有されるアポBをサンドイッチ法ELISA(エ
ンザイムリンクドイムノソーベントアッセイ)により定
量すれば良い(T.Yanagita et.al., Current Therapeut
ic Reserch., 60(8), 423,1999)。
【0024】上記の方法により、本発明の共役トリエン
系脂肪酸、その塩、その誘導体は、α−リノレン酸より
もアポB分泌を強く抑制していることが判る。
【0025】本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成物
を含有してなる食品は、通常の飽和脂肪酸やモノエン酸
系脂肪酸を主成分とする通常の脂質組成物を含有してな
る食品に比較し、アポB分泌を抑制する特性を有する。
本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成物を含有してな
る食品としては、サラダ油、炒め油、フライ油等の食用
油脂、マーガリン、ショートニングなどの加工油脂食
品、マヨネーズ、ドレッシング、醤油、味噌、ソースな
どの調味料、パン類のベーカリー製品、米飯、麺類、豆
腐などの大豆加工食品、ソーセージやハムなどの魚畜肉
加工食品、ケーキ、クッキー、饅頭、煎餅、アイスクリ
ーム、プディング、羊羹、キャンデイー、チョコレート
などの菓子類、バター、ヨーグルト、チーズなどの乳製
品、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、スポーツドリ
ンク類等の飲料、コンニャク、漬け物類などが挙げられ
る。
【0026】本発明の脂質組成物を含有する食品は、本
発明の脂質組成物以外に各種の担体、添加剤を含有する
ことが出来る。用いる担体や添加剤は、本発明の脂質組
成物のアポB分泌抑制効果に悪影響を与えない限り如何
なるものでも良い。この様な担体の具体例としては、各
種のキャリアー担体、イクステンダー剤、希釈剤、増量
剤、分散剤、乳糖等の賦形剤、ヒドロキシプロピルセル
ロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)等
の結合剤、水、エタノール、植物油等の溶媒、溶解補助
剤、重曹等の緩衝剤、溶解促進剤、ナトリウムCMC、
HPMC、カンテン、ゼラチン等のゲル化剤、ナトリウ
ムアルギネート等の懸濁化剤等が挙げられる。また、添
加剤の具体例としては、グルタミンソーダ、イノシン酸
等の可食性・嗜好性を向上させるための調味料、バニ
ラ、ミント、ローズマリー、リナロール、天然香料等の
香料、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミ
ンB 6、ビタミンC、ビタミンE、パントテン酸、ニコ
チン酸等のビタミン類、クエン酸、リンゴ酸、フマル
酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸等の有機酸、着
色料、湿気防止剤、ファイバー、電解質、ミネラル、栄
養素、抗酸化剤、保存剤、芳香剤、湿潤剤、茶抽出物、
コーヒー抽出物、ココア抽出物、オレンジ、グレープ、
アップル、モモ、パイナップル、ナシ、プラム、サクラ
ンボ、パパイア、トマト、メロン、イチゴ、ラズベリ
ー、などのフルーツ抽出物等の天然植物抽出物が挙げら
れる。
【0027】この様にして得られた本発明の食品は、ア
ポB分泌抑制性油脂として知られているα−リノレン酸
を用いた食品より、アポB分泌を顕著に抑制することよ
り、アポB分泌亢進を基礎とするアテローム性動脈硬化
症、肥満、高コレステロール血症、高トリグリセリド血
症、脂肪肝、糖尿病、高血圧症、更には、慢性腎炎、ネ
フローゼ、肝硬変、閉塞性黄疸の予防・改善を目的とす
る食品として利用しても良い。また、通常の食品の形態
でないカプセル或いは錠剤として健康食品として用いて
も良い。これらの食品における本発明の脂質組成物の添
加量は、目的により適宜選択されるが、共役トリエン酸
系脂肪酸として食品中に0.01%以上、好ましくは
0.1%以上含有されるように脂質組成物を添加すれば
良い。0.01%未満では、実質的なアポB分泌抑制効
果を認めるのが困難である。
【0028】本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成物
は、アポB分泌亢進を基礎とする疾患の予防・治療用の
医薬品として用いる事ができる。その場合は、医薬的に
許容される無毒性かつ不活性の担体中に配合して用いて
も良い。本発明の医薬品において、共役トリエン酸系脂
肪酸、その塩、その誘導体と共に配合されうる不活性な
担体としては、固形、半固形、液状の医薬品製剤におて
通常の製造の際用いられる担体を使用することが出来
る。例えば、ブドウ糖、乳糖などの賦形剤、デンプン、
カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−C
a)等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロース(HP
C)、ポリビニルピロリドン(PVP)等の結合剤、タ
ルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、重曹等の
pH調節剤、安定化剤、希釈剤、色素等及び他の処方用
の助剤等を用いることが出来る。本発明の医薬品は、錠
剤、カプセル剤、顆粒剤、末剤、散剤、糖衣錠、懸濁
剤、液剤、シロップ剤、ドロップ剤、舌下錠、乳化剤等
の経口剤として、又は注射剤、坐剤等の非経口投与剤と
して使用できる。長期に渡り投与を必要な場合は、経口
投与でも良い。
【0029】この様にして得られた本発明の医薬品は、
アポB分泌を顕著に抑制することより、アポB分泌亢進
を基礎とするアテローム性動脈硬化症、肥満、高コレス
テロール血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿
病、高血圧症、更には、慢性腎炎、ネフローゼ、肝硬
変、閉塞性黄疸の予防・改善を目的とする医薬品として
利用しても良い。
【0030】本発明の油脂組成物を医薬品として用いる
場合は、共役トリエン酸系脂肪酸として医薬品中に0.
01%以上、好ましくは0.1%以上含有すれば良い。
0.01%未満では、実質的なアポB分泌抑制効果を認
めるのが困難である。また、1日摂取又は投与量は、共
役トリエン酸系脂肪酸として、0.1mg/kg/日以
上、好ましくは1mg/kg/日以上、更に好ましくは
10mg/kg/日以上であることが望ましい。0.1
mg/kg/日未満ではアポB分泌抑制効果が認められ
ない場合がある。
【0031】本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成物
は飼料として用いてもよい。その場合は、そのまま、又
は可食性や嗜好性を向上するための調味料、香料等を適
宜配合し飼料とする事もできる。また、一定の物性を保
つため、乳化剤、安定剤を配合した飼料とすることが出
来る。更に、これらは、工業的に生産される種々の加工
飼料、ペットフードの原料素材として用いる事も出来
る。この場合、添加した飼料、ペットフードの重量に対
して共役トリエン系脂肪酸として、0.01%以上、好
ましくは0.1%以上含有する飼料として、哺乳動物に
用いる事が出来る。0.01%未満ではアポB分泌抑制
効果が認められない場合がある。また、本発明のアポB
分泌を抑制する脂質組成物を含有してなる飼料は、その
まま、或いは通常の飼料に添加することにより、哺乳動
物の健康維持、健康増進用飼料として利用することが出
来る。用い方としては、本発明の脂質組成物を食品素材
に添加して調理して用いても良い。また、食餌に振りか
けても良い。
【0032】本発明の脂質組成物を含有する飼料は、ペ
ットなどの愛玩動物、及び家畜などのアテローム性動脈
硬化症、肥満、高コレステロール血症、高トリグリセリ
ド血症、脂肪肝、糖尿病、高血圧症、更には、慢性腎
炎、ネフローゼ、肝硬変、閉塞性黄疸の予防・改善を予
防・改善用飼料として用いてもよい。
【0033】アポリポ蛋白質B分泌の抑制が必要とされ
る哺乳動物に、本発明の脂質組成物を摂取させることに
よりアポリポ蛋白質B分泌を抑制することが出来る。更
に、本発明のアポB分泌を抑制する方法は、既にアポB
分泌を抑制することが知られているα−リノレン酸より
効果的アポB分泌を抑制する特性を有することより、ア
テローム性動脈硬化症、肥満、高コレステロール血症、
高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病、高血圧症、更
には、慢性腎炎、ネフローゼ、肝硬変、閉塞性黄疸の予
防・改善する方法として利用しても良い。その際、アポ
Bの分泌の抑制が必要とされる哺乳動物としては、アポ
B分泌亢進を基礎とする高コレステロール傾向、高トリ
グリセリド傾向、動脈硬化傾向、脂肪肝傾向、高血糖傾
向、肥満傾向を示すヒト、家畜、及び愛玩動物、或い
は、脂質の過剰摂取、エネルギーの過剰摂取、運動不足
などのアポB分泌亢進を助長する生活習慣を有するする
ヒト、家畜、及び愛玩動物が挙げられる。
【0034】本発明のアポBの分泌を抑制する方法とし
ては、本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成物を、対
象となる哺乳動物にそのまま、或いは、食品、医薬品、
飼料として、摂取させることにより実施すれば良い。摂
取させるとは、自発、他発を問わず、経口、非経口で体
内に取り入れることを言う。
【0035】その場合、哺乳動物への摂取量は、0.1
mg/kg/日以上、好ましくは1mg/kg/日以
上、更に好ましくは10mg/kg/日以上であること
が望ましい。0.1mg/kg/日未満ではアポB分泌
抑制効果が認められない場合がある。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0037】(実施例1) 植物種子油の調製 乾燥ザクロ種子、キンセンカ種子、ニガウリ種子、キサ
サゲ種子、或いはバルサムアップル種子各5kgを小型
搾油機(一軸スクリューエキスペラーV−01型:
(株)スエヒロEPM製)を用い搾油を行い、得られた
油脂を10,000G、30分遠心分離することによ
り、清澄なザクロ種子油500g、キンセンカ種子油4
50g、ニガウリ種子油400g、キササゲ種子油35
0g、バルサムアップル種子油250gを得た。
【0038】(実施例2) 共役トリエン構造を有する
共役高度不飽和脂肪酸の調製 上記実施例1で調製した各ザクロ種子油、キンセンカ種
子油、ニガウリ種子油、キササゲ種子油、バルサムアッ
プル種子油、及び市販キリ油の10gを10倍容のエタ
ノールに溶解後、1/10容の33%KOH を加え8
0℃、45分加水分解した。分解生成物に1倍容の水、
2倍容のヘキサンを加え、不ケン化物を抽出除去した
後、水相を分取しpH2.5に調整した後、n−ヘキサ
ンを用いて抽出し、溶媒を減圧溜去し遊離脂肪酸を得
た。得られた遊離脂肪酸をシリカゲルカラムクロマトに
かけ(担体:ワコーゲル C−200、移動相:n−ヘ
キサン(洗浄)、20容量%エタノール含有n−ヘキサ
ン(溶出))、精製脂肪酸画分を得た。収量は、ザクロ
種子油より8.8g、キンセンカ種子油より9.1g、
ニガウリ種子油より9.0g、キササゲ種子油より9.
0g、バルサムアップル種子油より8.0g、桐油より
9.2gであった。
【0039】それぞれの精製脂肪酸画分の脂肪酸組成を
分析するために、得られた各脂肪酸画分を硫酸−メタノ
ール溶液(2:230、容量比)、ジメチルスルフォキ
シド存在下で脂肪酸メチルエステルとした後、ガスクロ
マトグラフィーにより下記の条件で分析した。
【0040】システム:HP社製5890シリーズII カラム:SPELUCO SP−2380、100mm
×0.25mmID カラム温度:185℃ インジェクション温度:200℃ 検出器温度:210℃ 分析の結果を表1にまとめた。
【0041】
【表1】 (実施例3) 肝細胞によるアポB分泌に対する共役ト
リエン酸の効果 10%牛胎児血清(GIBUCO社製)、ペニシリン
(日本新薬(株)製、100units/ml)、ストレプ
トマイシン(日本新薬(株)製、0.1mg/ml)を
含有するDMEM培地(ニッスイ(株)製)を入れた2
4穴プレート中において、ヒト肝細胞(HepG2)を
セミコンフルエント(7×105/well/ml)に
した後、細胞をDMEM培地で2回洗い、1%牛血清ア
ルブミン(シグマ社製)含有DMEM培地で24時間プ
レインキュベーション後、α−リノレン酸(シグマ社
製、α−リノレン酸含量95%)、実施例2で調製した
ザクロ種子油由来精製脂肪酸画分(プニカ酸含量71.
6%)、或いは実施例2で調製したニガウリ種子油由来
精製脂肪酸画分(α−エレオステアリン酸含量51.1
%)を、それぞれα−リノレン酸、プニカ酸、或いはα
−エレオステアリン酸として最終濃度10μMになるよ
うに溶解した1%牛血清アルブミン含有DMEM培地に
交換し、更に6時間、あるいは24時間培養を行った。
対照として、1%牛血清アルブミン含有DMEM培地を
用い同様に培養した。その後、各wellより培養液を
採取し、細胞を冷却したPBSリン酸緩衝生理食塩水を
用いて2度洗浄した後、well当たり1mlのPBS
を加え、ラバーポリスマンを用いて細胞を回収し、ソニ
ケーターを用いホモゲナイズし、タンパク量をLowl
y法(Lowry O.H.et.al.,J.Biol.Chem.,
193,265,1951)により定量した。一方、H
epG2細胞より培地中に分泌されたアポBの定量はサ
ンドイッチ法ELISA(エンザイムリンクドイムノソ
ーベントアッセイ)により行った。即ち、予め37℃、
2時間コーテイングバッファー(15mM Na2
2、31mM NaHCO3、pH9.6)と抗ヒトI
gGラビット抗体(17.3mg/L)をコーテイング
後、ブロックエース(0.5%NaN3)0.1ml/
wellで更に2時間処理し、Tween−20(0.
5ml/L)含有PBSで3回洗浄した96穴プレート
を準備し、このプレートの各wellに、培地をPBS
で20倍に希釈したサンプルとLDL―アポB標準液
(0.5〜20mg/ml)を加え、4℃、16時間イ
ンキュベート後、プレートをPBS3回洗浄し、次いで
ホースラデイシュパーオキサイドを結合した抗ヒトIg
Gラビット抗体を加え、37℃、2時間インキュベート
後、PBSで3回洗浄し、フェニレンジアミン基質溶液
(0.1ml)を加え、25℃、30分反応後、4.5
MH2SO40.05mlを加え反応を停止し、各wel
lの482nmの吸収をマイクロプレートリーダー(B
IO−Rad社製550型)により測定することにより
行った。結果を表2に示した。
【0042】
【表2】 プニカ酸及びα−エレオステアリン酸は、アポB分泌が
少ない事が知られているα−リノレン酸に比較して、更
にアポBの分泌誘導が少ない事が明らかとなった。
【0043】同様にして、実施例1で調製した、キンセ
ンカ種子油由来のカレンデイン酸を主成分とする脂肪
酸、キササゲ種子油由来のカタルピン酸を主成分とする
脂肪酸、及びプニカ酸をNaOHで中和して得たプニカ
酸Na塩評価した結果、プニカ酸及びα−エレオステア
リン酸と同様の傾向を認めた。 (実施例4) ザクロ種子油の脂質代謝改善効果 10週令の雌性C57BL/6Jマウス(平均体重22
g)(日本チャールズ・リバー(株)製)を、大豆油1
5%、ラード15%、コーンスターチ15%、シューク
ロース20%を添加した高脂肪・高糖分***製飼料(カ
ゼイン25%、コーンスターチ14.9%、シュークロ
ース20%、大豆油15%、ラード15%、セルロース
パウダー5%、AIN−93ミネラル混合3.5%、
AIN−93ビタミン混合1%、重酒石酸コリン0.2
5%、第三ブチルヒドロキノン0.006%、L−シス
チン0.375%(総エネルギー21338KJ/k
g)(オリエンタル酵母(株)製)で4週間飼育する事
により肥満にした後、8匹/群に分け、脂肪分を除去し
た成長期用標準配合飼料(AIN−93G:オリエンタ
ル酵母(株)製)に必須脂肪酸源として大豆油2%と実
施例1で調製したザクロ種子油7%(ザクロ種子油群)
又は対照油脂(大豆油群)7%を加えた試験飼料にて、
自由摂食条件下で更に3週間飼育した。飼料は2日或い
は3日毎に新鮮なものに交換し、摂食量を記録した。3
週間後、最後の餌を与えた後、16時間絶食にした後、
エーテル麻酔下でヘパリン加注射筒を用いて全採血し、
冷却下3000回転15分間遠心分離し血漿を得た。得
られた血漿の総コレステロールをコレステロール Cテ
ストワコー(和光純薬工業(株)製)、トリグリセリド
をトリグリセリド Gテストワコー(和光純薬工業
(株)製)により測定した。結果を表3に示した。尚、
各群の摂餌量は、個体あたり平均3g/dayで、各群
間で有意な差を認めなかった。
【0044】
【表3】 ザクロ種子油を食べさせた群では、大豆油群に比較し、
血漿中の総コレステロール及びトリグリセリド濃度の低
下傾向が認められ、大豆油群に比較し脂質代謝が改善し
ていることが認められた。 (実施例5) ザクロ種子油の脂肪肝予防効果 10週令の雌性C57BL/6Jマウス(平均体重22
g)(日本チャールズ・リバー(株)製)を5匹/群に
分け、対照群1は実施例4と同様の組成の高脂肪・高糖
分***製飼料で、対照群2は脂肪分を除去した成長期用
標準配合飼料(AIN−93G:オリエンタル酵母
(株)製)に大豆油10%添加した飼料で、ザクロ種子
油群は、高脂肪・高糖分***製飼料のラードの8%を実
施例1で調製したザクロ種子油に置き換えた飼料で、自
由摂食条件下更に4週間飼育した。飼料は2日或いは3
日毎に新鮮なものに交換し摂食量を記録した。最後日か
ら約16時間絶食させた後エーテル麻酔下で放血死させ
肝臓を摘出した。肝臓はホルマリン固定後、常法により
パラフィン切片を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染
色を施し、光学顕微鏡にて病理組織検索を実施した。肝
臓の脂肪変性の程度を5段階にグレード分けし、グレー
ド毎の個体数にて評価したその結果を表4に示す。尚、
各群の摂餌量は、個体あたり平均3g/dayで、各群
間で有意な差を認めなかった。
【0045】
【表4】 高脂肪・高糖分食飼育(対照群1)では肝臓に脂肪が蓄
積し脂肪肝になる像が認められ、正常食(対照群2)で
はその様な像は認められなかった。ザクロ種子油を添加
した試験群では、肝臓での脂肪蓄積が改善され正常化す
る像が認められた。
【0046】別途、同様に、ニガウリ種子油、キササゲ
種子油、バルサムアップル種子油、スネークガード種子
油、西洋サクランボ種子油を用いても検討した結果、ザ
クロ種子油同様の脂肪肝予防効果を認めた。 (実施例6) ザクロ種子油の糖質代謝異常改善効果 5週令の雌性易糖尿病発症KK−Ayマウス(平均体重
27.5g)(日本クレア(株)より入手)を1週間予
備飼育後、5匹/群に分け、1群(対照群)は、脂肪分
を除去したAIN−93G飼料(オリエンタル酵母
(株)製)(カゼイン20.0%、コーンスターチ4
9.948%、シュークロース10.0%、セルロース
パウダー5.0%、AINー93ミネラル混合3.5
%、AIN−93ビタミン混合1.0%、重酒石酸コリ
ン0.25%、第3ブチルヒドロキノン0.002%、
L−シスチン0.30%)に大豆油10%を添加した改
変AIN−93G飼料(エネルギー比;脂肪22%、炭
水化物58.5%、蛋白質19.5%、総エネルギー1
7154KJ/kg)で、また1群(トログリダゾン
群)は改変AIN−93G飼料にインスリン抵抗性改善
薬トログリダゾン0.2%を添加した飼料で、また、別
の1群(ザクロ種子油群)は、改変AIN−93G飼料
の大豆油の8%分を実施例1で調製したザクロ種子油8
%で置き換えた飼料で、自由摂食条件下更に4週間飼育
した。飼料は2日或いは3日毎に新鮮なものに交換し摂
食量を記録した。また、1週間毎に尾静脈より採血し、
簡易式血糖測定器(ノボアシストプラス:ノボノルデイ
クスファーム(株)製)を用いて飽食時血糖値を測定し
た。尚、試験期間中の各群の摂餌量は、個体あたり平均
5.3g/dayで、各群間で有意な差を認めなかっ
た。また、体重にも各群間で有意な差は認められなかっ
た。その結果、対照群では試験開始1週間後に血糖値は
400mg/dlを越え糖尿病を発症した。その後対照
群の高血糖状態は4週まで持続した。一方、トログリダ
ゾン群及びザクロ種子油群では、試験期間を通じ、血糖
値200mg/dl以下に維持されはほぼ正常値に留ま
った。この結果より、本発明の脂質組成物の一つである
ザクロ種子油の糖尿病予防・改善効果が確認された。 (実施例7) ザクロ種子油含有マーガリン及びパイの
製造 硬化ダイズ油(mp40℃)60%、パーム油20%、
コーン油20%なる油脂組成物を80部、レシチンを
0.3部、モノグリセリド0.3部、水16部、食塩2
部、実施例1と同様にして調製したザクロ種子油5部、
抗酸化剤としてビタミンEを0.01部加え、60℃
で、窒素ガスを吹き込みながらTKホモミキサーを用い
て50Vで15分間乳化したのち、15℃に急冷捏和
し、シート状マーガリンを得た。この様にして得たマー
ガリン1250g、薄力粉1500g、強力粉1000
g、粉乳60gを混ぜ、これに、食塩45g、砂糖15
00gを水1250mlに溶解した水溶液を加え、軽く
混ぜて生地をまとめ、これをシート状に延ばし、三つ折
りを5回繰り返して成形した後、オーブンにて焼きパイ
を製造した。 (実施例8) 経口用カプセル剤の調製 実施例1と同様の方法で得られたザクロ種子油40m
g、乳糖200mg、デンプン70mg、ポリビニルピ
ロリドン5mg、結晶セルロース35mgを混合後、#
3ゼラチンカプセル100mgに充填し、表面を40m
gのゼラチンでコーテイングすることにより経口用カプ
セルを調製した。同様にして、ニガウリ種子油、キササ
ゲ種子油、バルサムアップル種子油、を用いた経口カプ
セルを調製した。 (実施例9) 経口錠剤の調製 実施例1の方法で得られたザクロ種子油、キンセンカ種
子油、ニガウリ種子油、キササゲ種子油、バルサムアッ
プル種子油、それぞれ5gについて、乳糖70g、コー
ンスターチ30gを均一に混合し、これに10%のヒド
ロキシプロピルセルロース溶液25mlを加え、攪拌造
粒する。これを乾燥後、整粒しステアリン酸マグネシウ
ム2g、タルク2gを加え混合し、ロータリー打錠機に
て錠剤を製造する事が出来る。 (実施例10) ペットフードの調製 チキンすり身80部、赤身牛肉挽肉10部、大豆蛋白1
0部、実施例1の方法で調製した、ザクロ種子油、ニガ
ウリ種子油、キンセンカ種子油、ホウセンカ種子油、実
施例2で得られたザクロ種子油由来脂肪酸、桐油由来脂
肪酸、或いはキンセンカ種子油由来脂肪酸をそれぞれ3
部に対して、化学調味料1部、トコフェロール1部、そ
の他カルシウム0.5部、ビタミン類0.01部、デン
プン3部、ソルビトール1部をフードカッターで練り合
わせ、羊腸に充填し、90〜95℃で30分間加熱調理
後、50℃で通風乾燥してドライソセージタイプのペッ
トフードを得た。
【0047】
【発明の効果】本発明のアポB分泌を抑制する脂質組成
物は、脂質でありながら、飽和脂肪酸やモノエン酸系脂
肪酸を含有する脂質と異なり、アポBの分泌が強く抑制
されている事より、哺乳動物のアポB分泌の亢進を基礎
とするアテローム性動脈硬化症、肥満、高コレステロー
ル血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病または
高血圧症に代表される生活習慣病、冠動脈疾患、脳動脈
疾患、慢性腎炎、ネフローゼ、肝硬変、閉塞性黄疸等を
予防・改善することが期待され、食品、医薬品、及び飼
料への応用が期待出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/232 A61K 31/232 35/78 35/78 C T S H A61P 3/04 A61P 3/04 3/06 3/06 3/10 3/10 9/10 9/10 43/00 105 43/00 105 Fターム(参考) 2B150 AA01 AA06 AB03 AB10 DA55 DA58 DD45 4B018 MD10 MD15 ME03 ME04 4C088 AB12 AB19 AB26 AB46 AB52 BA18 CA03 NA05 ZA45 ZA70 ZC33 ZC35 4C206 AA01 AA02 DA05 DB09 DB43 DB47 MA01 MA04 NA05 ZA45 ZA70 ZC33 ZC35 4H059 BA26 BA30 BA33 BA34 BB05 BC13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その誘
    導体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有
    する事を特徴とするアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質組
    成物。
  2. 【請求項2】α−リノレン酸より強くアポリポ蛋白質B
    分泌を抑制する共役トリエン酸系脂肪酸、その塩、その
    誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含
    有する事を特徴とする請求項1記載のアポリポ蛋白質B
    分泌抑制性脂質組成物。
  3. 【請求項3】共役トリエン酸系脂肪酸が、プニカ酸、カ
    レンデイン酸、ジャルカリック酸、α-エレオステアリ
    ン酸、β-エレオステアリン酸、およびカタルピン酸か
    らなる群から選ばれる1つ以上であることを特徴とする
    請求項1又は2記載のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質
    組成物。
  4. 【請求項4】共役トリエン酸系脂肪酸の誘導体が共役ト
    リエン酸系脂肪酸のエチルエステル誘導体、或いはグリ
    セロールエステル誘導体であるところの請求項1〜3何
    れかに記載のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物。
  5. 【請求項5】共役トリエン酸系脂肪酸のグリセロールエ
    ステル誘導体がザクロ種子油、キンセンカ種子油、キサ
    サゲ種子油、ニガウリ種子油、バルサムアップル種子
    油、アブラギリ種子油、およびサクランボ種子油からな
    る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4何
    れかに記載のアポリポ蛋白質B分泌抑制性脂質組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5何れかに記載のアポリポ蛋白
    質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる食品。
  7. 【請求項7】アテローム性動脈硬化症、肥満、高コレス
    テロール血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病
    および高血圧症からなる群から選ばれる少なくとも1種
    の予防・改善用であることを特徴とする請求項6記載の
    食品。
  8. 【請求項8】請求項1〜5何れかに記載のアポリポ蛋白
    質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる医薬品。
  9. 【請求項9】アテローム性動脈硬化症、肥満、高コレス
    テロール血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿
    病、および高血圧症からなる群から選ばれる少なくとも
    1種の予防・改善用であることを特徴とする請求項8記
    載の医薬品。
  10. 【請求項10】請求項1〜5何れかに記載のアポリポ蛋
    白質B分泌抑制性脂質組成物を含んでなる飼料。
  11. 【請求項11】アポリポ蛋白質B分泌の抑制が必要とさ
    れる哺乳動物に、請求項1〜5何れかに記載のアポリポ
    蛋白質B分泌抑制性脂質組成物、該アポリポ蛋白質B分
    泌抑制性脂質組成物を含んでなる食品、医薬品、飼料か
    らなる群から選ばれる1種以上を摂取させることを特徴
    とするアポリポ蛋白質B分泌を抑制する方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜5何れかに記載のアポリポ蛋
    白質B分泌抑制性脂質組成物、該アポリポ蛋白質B分泌
    抑制性脂質組成物を含んでなる食品、医薬品、飼料から
    なる群から選ばれる1種以上を摂取させることを特徴と
    する、アテローム性動脈硬化症、肥満、高コレステロー
    ル血症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病または
    高血圧症からなる群から選ばれる少なくとも1種を予防
    ・改善する方法。
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