JP2002264584A - 筆記板部材及びその製造方法及び筆記板装置 - Google Patents

筆記板部材及びその製造方法及び筆記板装置

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JP2002264584A JP2001065029A JP2001065029A JP2002264584A JP 2002264584 A JP2002264584 A JP 2002264584A JP 2001065029 A JP2001065029 A JP 2001065029A JP 2001065029 A JP2001065029 A JP 2001065029A JP 2002264584 A JP2002264584 A JP 2002264584A
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Masamichi Yoshida
正道 吉田
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BUNCHOU KK
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    • B43WRITING OR DRAWING IMPLEMENTS; BUREAU ACCESSORIES
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    • B43L1/00Repeatedly-usable boards or tablets for writing or drawing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均質な筆記線を得ることができ、筆記し
た線や文字等が見やすく、多様な用途に使用可能な筆記
板装置を提供する。 【解決手段】 筆記板装置(1,20)は、非吸収材料で作ら
れ、表面算術粗さRaが1以上5未満である、所定の固
形状描画材用の筆記板部材(4,38)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は筆記板部材及びその
製造方法及び筆記板装置に関し、更に詳細には、所定の
固形状描画材と組合せて使用する筆記板部材及びその製
造方法及び筆記板装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホワイトボードを利用した筆記板
装置が知られている。ホワイトボードは、その上に油性
マーカー等のホワイトボード用描画材で線や文字等を筆
記でき、筆記した線や文字等を、拭き取るなどして容易
に消去できるようになっている。
【0003】従来のホワイトボードは、このような消去
性を向上させるため、表面が平滑であり、その結果、ホ
ワイトボードの表面に光が反射し、ホワイトボード上に
筆記した線や文字等が見にくくなるという欠点があっ
た。
【0004】このような欠点を改善するために、表面に
凹凸をつけたホワイトボードが、例えば、特開平第 10-
203084号公報、同第 11-254885号公報、同第 11-301173
号公報、特開第 2000-280688号公報に開示されている。
これらのホワイトボードは、不透明フィルム又は白色樹
脂の基材と、その上に配置されたコーティング層とを有
しており、コーティング層に粒子状の添加剤を含有させ
ることによって、或いは、コーティング層をエンボス加
工することによって、コーティング層の表面に凹凸を形
成し、それにより、ホワイトボード表面の光の反射を軽
減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホワイ
トボードに筆記する際、ホワイトボード用描画材がホワ
イトボードの表面上で滑り、線や文字等がかすれてしま
うことがある。特に、ホワイトボード用描画材が古くな
ったりキャップをしめ忘れたりするとホワイトボード用
描画材の先端部の表面が乾燥し、線や文字等を書き始め
るときにかすれ易い。このため、従来のホワイトボード
は、均質な筆記線が得られないという欠点があった。
【0006】又、一般的には、ホワイトボードの表面に
凹凸を設けた場合、凹凸を大きくすればするほど、光を
反射しにくくなるけれども、筆記されたホワイトボード
用描画材は凹部に入り込み、ホワイトボード用描画材の
消去性は悪くなる。これとは逆に、凹凸を小さくすれば
するほど、筆記されたホワイトボード用描画材は消去し
易くなるけれども、ホワイトボード表面に筆記されたホ
ワイトボード用描画材は、光が反射して見にくくなる。
このため、上記公報に記載されているホワイトボード
は、その表面に凹凸が設けられているけれども、筆記さ
れた線や文字等を確実に消去するために、その表面の凹
凸が比較的小さいものになっている。その結果、十分な
反射防止効果を得ることができず、光の反射による線や
文字等の見にくさの問題を完全に解決するには至ってい
ない。
【0007】又、白色顔料等を含有した不透明性マーカ
ー即ち液状描画材をホワイトボード用描画材として使用
した場合、液状描画材の粘度が高くなるため、筆記する
前に筆記具に内蔵されたボール等によって液状描画材を
攪拌する必要があり、更に、液状描画材がぼた落ちし易
いので、筆記具にぼた落ち防止等の特殊な構造を設ける
必要がある。このため、油性マーカー等のホワイトボー
ド用描画材は、1ミクロンメートル以下の微粒子状顔料
のような透明性材料が使用されることが多くなってい
る。このように、透明性材料がホワイトボード用描画材
に使用される結果、ホワイトボードに対するホワイトボ
ード用描画材の隠蔽力は弱いものとなり、隠蔽力の弱い
線や文字等を見やすくするために、ホワイトボードは、
筆記しない装飾部分以外、白色系又は不透明な材料で構
成されている。その結果、線や文字等をホワイトボード
用描画材で濃い色の筆記板や半透明又は透明の筆記板の
上に筆記すると、線や文字等が見づらくなり、そのよう
な筆記板と照明とを組合せたりするような多様な用途に
対応するのが困難になっている。
【0008】そこで、本発明は、多少の乾燥があっても
均質な筆記線を得ることができる使い勝手の良い筆記板
部材及び筆記板装置を提供することを目的とする。
【0009】又、本発明は、見やすい筆記板部材及び筆
記板装置を提供することを目的とする。
【0010】又、本発明は、多様な用途に使用可能な筆
記板装置を提供することを目的とする。
【0011】又、本発明は、上記の筆記板部材を製造す
るための簡易な筆記板部材製造方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による所定の固形状描画材用の筆記板部材
は、非吸収材料で作られ、表面算術粗さRaが1以上5
未満であることを特徴としている。
【0013】このように構成された筆記板部材は、表面
算術粗さRaが1以上5未満であるので、所定の固形状
描画材は筆記板部材の上で滑らず、均一な筆記線を得る
ことができる。又、筆記板部材の表面算術粗さRaが1
以上であるので、筆記板部材の表面の光の反射を防止
し、それにより、筆記板部材に筆記した線や文字等を見
やすくすることができる。一方、表面算術粗さを5未満
にしているので、従来のホワイトボードのように、筆記
板部材に筆記した固形状描画材を、消し残りなく容易に
消去することができる。
【0014】又、上記目的を達成するために、本発明に
よる筆記板装置は、上記の筆記板部材を有していること
を特徴としている。このように構成された筆記板装置
は、上記筆記板部材の特徴を有している。
【0015】筆記板部材は、蛍光性物質を包含すること
ができる。このように構成することにより、筆記板の見
易さを高めることができ、薄暗い場所であっても、筆記
板部材を浮かび上がらせ、筆記板部材に筆記した固形状
描画材を見ることができる。
【0016】又、筆記板部材が半透明又は透明性材料で
作られ、筆記板部材の裏面側に背面照明部を備えること
が可能であり、更に、背面照明部は、導光板及び線光源
を包含することができる。このように構成することによ
って、筆記板装置は、筆記板部材に蛍光性物質を包含さ
せた場合よりも強い輝度を得ることができ、見易さを高
めると共に、照明と組合せた多様な用途に使用すること
が可能になる。
【0017】更に、上記目的を達成するために、本発明
による筆記板部材の製造方法は、ロールの表面に凹凸を
付与する段階と、凹凸を付与したロールによって単一の
熱可塑性材料シートの表面に凹凸を転写する段階と、凹
凸を転写した熱可塑性材料シートの前記表面に充填剤を
刷り込む段階と、充填剤を刷り込んだ熱可塑性材料シー
トの前記表面をコーティングする段階と、を有すること
を特徴としている。このような構成によれば、凹凸を付
与したロールの凹凸が不均一であり、その凹凸を転写さ
せた熱可塑性材料シートの凹凸も不均一になる場合であ
っても、熱可塑性シートの表面に充填剤を刷り込むこと
によって凹凸を均一化することができるので、熱可塑性
シートの表面粗さの調整が容易であり、その結果、所望
の表面算術粗さRaを得ることができる。又、充填剤に
印刷インキを使用すれば、筆記板部材に社名、商標、罫
線等の表示が可能になる。更に、コーティングする材料
としてフッ素樹脂を使用すれば、固形状描画材の筆記板
部材に対する消去性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】最初に、図面を参照して、本発明
による筆記板装置の第1の実施形態を説明する。図1
は、第1の実施形態による筆記板装置1の斜視図であ
る。図1に示すように、筆記板装置1は、支持板2と、
その上に貼り合わされた筆記板部材4と、を有してい
る。
【0019】支持板2は前方から見て矩形であり、筆記
板部材4に線や文字を筆記するときに、筆記板部材4が
撓まないようにするためのものである。支持板2は、金
属、樹脂、木材等の材料によって従来既知の構造で作ら
れている。
【0020】筆記板部材4は、支持板2に従来既知の仕
方で貼り合わされている裏面6と、線や文字等を筆記す
るおもて面8とを有している。筆記板部材4は、筆記し
た描画材を筆記板部材4に吸収しないように、非吸収材
料で作られている。非吸収材料には、プラスチック、金
属、ガラス、ホウロウ、陶磁器等が含まれる。筆記板部
材の厚さは、例えば、0.1乃至10mmであり、おも
て面8の算術平均粗さRa(JIS B0601)は、1
以上5未満であるのが好ましい。又、筆記板部材4に
は、フラビン・ローダミン・ピラニン系の蛍光染料、又
は、それらを原料として作られた蛍光顔料等の蛍光性物
質、或いは、Cu−ZnSを主成分とする蓄光顔料等の
蓄光性物質を含有させることができる。ただし、筆記板
部材4をプラスチックで形成する場合、ポリ塩化ビニル
のように可塑剤を含むプラスチックを使用することは好
ましくない。というのは、筆記後の時間の経過により、
筆記板部材4に筆記した固形状描画材を拭き取ることが
できなくなるからである。
【0021】このような筆記板部材4を以下の方法で形
成することができる。例示として、図2を参照して、ポ
リプロピレンなどの熱可塑性プラスチックシート10で
筆記板部材4を形成する方法を説明する。概略的には、
図2に示すように、熱可塑性プラスチックシート10を
エンボスロール12に通し、熱可塑性プラスチックシー
ト10の表面14に凹凸を形成して、筆記板部材4を形
成する。
【0022】最初に、エンボスロール12の作り方を説
明する。エンボスロール12の材質は、例えばスチール
である。表面に凹凸のないロール(図示せず)の表面に、
エッチング法又はブラスト法によって凹凸を形成する。
エッチング法による場合、表面に凹凸のないロールを、
塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ酸、塩化第二鉄液、及
び添加剤からなるエッチング液等の薬品により腐食さ
せ、ロールの表面に凹凸を形成する。ブラスト法による
場合、鋭角形状又は球形状等の研磨剤を圧縮空気や遠心
力を利用することによって噴射し、噴射した研磨剤を表
面に凹凸のないロールの表面に高速で衝突させることに
よって、ロールの表面に研磨剤の衝撃作用による微細な
模様を刻んで、凹凸を形成する。このように形成された
エンボスロール12の表面18の凹凸は不均一である。
【0023】次いで、従来既知の技術を利用して、エン
ボスロール12と対向ロール16との間に熱可塑性プラ
スチックシート10を通して、エンボスロール12の表
面18の凹凸を熱可塑性プラスチックシート10の表面
14に転写する。筆記板部材4に蛍光性又は蓄光性物質
を含有させる場合には、熱可塑性プラスチックシート1
0に、予め蛍光性又は蓄光性物質を含有させておく。エ
ンボスロール12の表面18の凹凸が不均一であるた
め、熱可塑性プラスチックシート10に転写された凹凸
も不均一であり、熱可塑性プラスチックシート10の表
面粗さは比較的粗くなっている。
【0024】次いで、凹凸を転写した熱可塑性プラスチ
ックシート10の表面14に印刷インキのような充填剤
を刷り込む。これにより、充填剤はより深い凹部に、よ
り多く入り込み、その結果、熱可塑性プラスチックシー
ト10の表面14の凹凸が均一化される。次いで、充填
剤を刷り込んだ熱可塑性プラスチックシート10の表面
14にフッ素樹脂等をコーティングする。これにより、
均一化された凹凸がくずれないように、充填剤を維持す
る。コーティングするフッ素樹脂等の厚さを考慮しなが
ら充填剤の刷り込み量を調整することによって、筆記板
部材4のおもて面8の凹凸の均一化を調整することがで
き、それにより、所望の算術粗さRaを得ることができ
る。
【0025】最後に、フッ素樹脂をコーティングした熱
可塑性プラスチックシート10を任意の寸法に切断し
て、筆記板部材4が形成される。
【0026】筆記板部材4に使用する固形状描画材は、
本出願人が平成13年1月4日に出願した特許出願第 2
001-205号に記載されている固形状描画材であるのが好
ましい。この固形状描画材は、第1の消去性付与剤とし
てアルコール変性シリコーン及び/又はポリエーテル変
性シリコーンと、第2の消去性付与剤として以下の群か
ら選ばれる少なくとも一種の化合物とを含有している: (a)脂肪族一塩基酸と一価アルコールとのモノエステ
ル; (b)二塩基酸と一価アルコールとのジエステル; (c)脂肪族一塩基酸と多価アルコールとのモノ又はポ
リエステル; (d)脂肪族一塩基酸とポリアルキレングリコールとの
モノエステル;及び (e)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル。
【0027】この固形状描画材は、更に、着色剤と、ゲ
ル化剤と、フィルム形成可能な高分子化合物と、有機溶
剤とを含有している。着色剤は、特に制限されるもので
はなく、必要に応じて公知の顔料又は染料を使用するこ
とができる。ゲル化剤は、例えば、ジベンジリデンソル
ビトール及びその誘導体又はトリベンジリデンソルビト
ール及びその誘導体等である。フィルム形成可能な高分
子化合物は、固形状描画材の硬度を高め、かつ塗面でフ
ィルムを形成できる一方、ホーロー板、プラスチック、
ホワイトボード等の筆記板部材に塗布してもフェルト等
の乾いた布や軟質紙を用いて軽く拭くことにより容易に
しかも完全に消去できるものである。有機溶剤は、ゲル
化剤を加熱時溶解し、室温に戻したときにゲルを形成す
ることができ、且つ、フィルム形成可能な高分子化合物
を溶解することができるものである。
【0028】このような固形状描画材は、従来のホワイ
トボードにも筆記可能であるが、固形状であるため、固
形状描画材は筆記板部材4のおもて面8の凹凸の凸部に
多く付着し、液状描画材のように凹部の深部まで描画材
が流れ込んで密着することはない。このため、筆記板部
材4のおもて面8の凹凸が従来のホワイトボードよりも
大きくなっても、筆記した固形状描画材を、拭き取る等
して消去できるようになっている。
【0029】このように構成された筆記板装置1によれ
ば、筆記板部材4のおもて面8の算術平均粗さRaが1
以上5未満であるので、固形状描画材が筆記板部材4の
上を滑ることはなく、均質な筆記線を得ることができ
る。又、固形状描画材が古くなったりキャップをしめ忘
れたりして固形状描画材の先端が乾燥気味になったとき
であっても、筆記板部材4のおもて面8の凹凸で固形状
描画材の先端の乾燥部分を破壊するので、書き始めから
均質な筆記が可能になる。又、小さい筆圧でも均質な筆
記線を得ることができる。一方、算術平均粗さRaが1
よりも小さい場合には、従来のホワイトボード用筆記板
と同様、光の反射防止効果が十分でなく、筆記板部材4
のおもて面8に筆記した線や文字等が見にくくなる。
又、算術平均粗さRaが5以上である場合、筆記した固
形状描画材が筆記板部材4のおもて面8の凹部に入り込
み、固形状描画材で筆記した線や文字等を拭き取ろうと
しても、線や文字等が筆記板部材4のおもて面8に残っ
てしまう。
【0030】又、筆記板部材4が蛍光性物質を含有して
いる場合、筆記板装置1を明るいところから暗いところ
に移動した後、筆記板装置1にブラックライトを当てる
と、筆記板部材4が光るのに対し、筆記した固形状描画
材は暗黒を表す。このため、暗いところでも筆記板部材
4に筆記した線や文字等を見ることができる。同様に、
筆記板部材4が蓄光性物質を含有している場合、筆記板
装置1を明るいところから暗いところに移動したとき、
筆記板部材4が光るのに対し、筆記した固形状描画材は
暗黒を表す。このため、暗いところでも筆記板部材4に
筆記した線や文字等を見ることができる。その結果、い
ずれのばあいにも、従来のホワイトボードにはない視覚
的効果を得ることができる。
【0031】又、上記の方法で形成した筆記板部材4
は、筆記板部材4のおもて面8の凹凸の調整が容易であ
る。詳細には、エンボスロール12の表面の凹凸が転写
された熱可塑性プラスチックシート10の表面14の凹
凸は必ずしも均一ではなく、部分的に深い凹部が存在し
ている。この熱可塑性材料プラスチックシート10の表
面に充填剤を刷り込む即ち印刷することによって、充填
剤が選択的に深い凹部を埋め、その結果、凹凸を均一に
することができる。充填剤の刷り込み量を変化させるこ
とによって、熱可塑性プラスチックシート10の表面の
凹凸を調整することが可能であり、熱可塑性プラスチッ
クシート10の表面を所望の表面算術粗さにすることが
できる。又、充填剤に印刷インキを使用した場合、筆記
板部材4に社名、商標、罫線等の表示が可能になるの
で、宣伝のような商業的目的に使用する筆記板部材や予
定表のように用途を限定した筆記板部材の製造も可能で
ある。更に、コーティングされるので、これらの印刷内
容を保護することができる。又、コーティングする材料
としてフッ素樹脂を使用した場合、固形状描画材の筆記
板部材に対する消去性を向上させることができる。
【0032】次に、本発明による筆記板装置の第2の実
施形態を、図面を参照して説明する。図3及び4はそれ
ぞれ、第2の実施形態の筆記板装置の正面図及び平面断
面図である。第2の実施形態において説明する筆記板部
材及び固形状描画材は、以下に特に説明すること以外、
第1の実施形態において説明した筆記板部材及び固形状
描画材と同様のものであり、共通する部分についての説
明は省略する。筆記板装置20は、図3に示すように、
支持部22と、支持部22に取付けられた筆記部24
と、を有している。
【0033】支持部22は、床26の上を移動できる4
つのキャスター28と、キャスター28に取付けられた
2本の脚30と、これらの2本の脚30の間に延びるス
パン32と、を有している。
【0034】図4に示すように、筆記部24は、中空の
フレーム34と、フレーム34の正面36に配置された
筆記板部材38と、フレーム34の中に配置された背面
照明部40と、を有している。
【0035】フレーム34は前方から正面36を見ると
矩形であり、正面36に開口42を有している(図3参
照)。この開口42に、筆記板部材38が取付けられて
いる。筆記板部材38は、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセタール
のような着色又は非着色の乳白透明性材料又は半透明性
材料で作られている。又、筆記板部材38は、固形状描
画材を筆記するおもて面44と、背面46と、を有して
おり、おもて面44はフレーム34の正面36側に配置
されている。筆記板部材38の厚さは、固形状描画材を
筆記したときに筆記板部材38が撓まないように定めら
れ、例えば、約1乃至10mmである。
【0036】背面照明部40は、従来既知のものであ
り、筆記板部材38の背面46に対向し且つそれを覆う
ように配置された導光板48と、導光板48の両側に配
置された2つの線光源50とを有している。筆記板部材
38の背面46に対向している導光板48のおもて面5
2は、線光源50により発せられて導光板48内部に導
びかれた光をおもて面52全体から照明できるようにな
っている。導光板48からの照明全体が均一となるよう
に、導光板48は、例えば、おもて面52又は裏面54
に大きさの異なる乳白色印刷拡散パターンが設けられて
いるのが良い。
【0037】次に、筆記板装置20の動作を説明する。
線光源50から光を発すると、線光源50からの光は導
光板48に導かれ、導光板48のおもて面52全体から
筆記板部材38の背面46を照明する。筆記板部材38
は、透明性材料で作られているので、光を透過し、その
結果、筆記板部材38をフレーム34の正面36から見
たとき、筆記板部材38全体が明るく見える。
【0038】このように構成した筆記板装置20によれ
ば、筆記板装置20を暗い場所で使用することができ
る。従来のホワイトボードのような筆記板装置の場合、
暗い場所では線や文字等が見えなくなるので、そのよう
な場所で使用することができなかった。しかしながら、
第2の実施形態の筆記板装置20では、筆記板部材38
が着色又は非着色の乳白透明性材料又は半透明性材料で
作られ、筆記板部材38の背面46側に背面照明部40
を備えているので、筆記板部材38を背面46から照明
することによって、筆記板部材38のおもて面44に筆
記した線や文字等を暗黒に表し、その結果、筆記した線
や文字等を暗い場所でも見ることが可能になる。
【0039】又、背面照明部40が、導光板48及び線
光源50を包含しているので、筆記板部材38全体を均
一に照明することができ、線又は文字等を筆記板部材3
8の端56の方に筆記しても、中央部分58に筆記して
も、それらを一様に見やすくすることができる。
【0040】本発明による筆記板装置の2つの実施形態
を説明したけれども、以下のような変形例も可能であ
る。
【0041】上記実施形態では、特許出願第 2001-205
号に記載されている固形状描画材を使用して説明したけ
れども、筆記板部材4、38に使用する固形状描画材は
それに限らない。
【0042】又、第1の実施形態では、蛍光性又は蓄光
性物質を筆記板部材4に含有させたが、含有させなくて
も良い。
【0043】又、第1の実施形態では、熱可塑性プラス
チックシート10に充填剤を刷り込み、コーティングを
施したが、充填剤を刷り込まなくても良いし、コーティ
ングを施さなくても良い。
【0044】又、筆記板部材4、38の色を任意適当に
選択しても良い。これにより、白色系であった従来のホ
ワイトボードと異なり、需要者の要望に合わせて自由な
色を選択できる。又、筆記板部材4、38を、深緑など
の暗い色にしても良い。これにより、光の反射率が低下
するので,光の反射を更に効果的に防止することがで
き、筆記板部材4、38に筆記した線や文字等が、より
いっそう見やすくなる。又、固形状描画材に白色顔料等
を添加することによって、固形状描画材を不透明にし、
筆記板部材4、38に対する隠蔽力を高めた固形状描画
材を使用すれば、着色した筆記板部材の上に線や文字等
を筆記しても、線や文字等が読みやすくなる。
【0045】又、第1の実施形態では筆記板部材4は支
持板2に貼り合わされているが、例えば厚さ約0.1m
mでA4版等の種々の寸法に切断した筆記板部材4を単
体で使用しても良い。これにより、筆記板部材を単独で
卓上等で使用することができる。又、パンチ等で穴を空
けることも可能であり、孔を空けた筆記板部材4をファ
イルやシステム手帳に綴じることもでき、複数枚を綴じ
ることにより、ノートのように使用しても良い。更に、
筆記板部材4の裏面にマグネットシートを貼りつけれ
ば、オフィスのパーテーションなどに容易に取付けるこ
とができる。
【0046】第2の実施形態の筆記板装置20を単独で
使用しても良いし、或いは、オーバーヘッドプロジェク
ター等の投影機と並べて使用しても良い。このようにす
れば、部屋の照明の点灯及び消灯を繰り返すことによる
不快さ又は煩わしさをもたらすことなく、筆記板装置2
0に線や文字等を筆記して、投影機による説明を補助す
ることができる。又、筆記板装置20をオーバーヘッド
プロジェクター等の投影機のスクリーンとして使用して
も良い。このようにすれば、投影機用のスクリーンを別
に用意する必要がない。もちろん、筆記板装置20を明
るいところで使用しても良い。
【0047】
【実施例】表面算術粗さRaが異なる4つの筆記板部材
A、B、C、Dを準備し、それぞれの筆記板部材につい
て、線や文字等を上記実施形態において説明した固形状
描画材で筆記板部材に筆記し、筆記する際に線や文字等
がかすれないか、筆記した線や文字等が光の反射により
見にくくならないか、筆記した線や文字等を拭き取りに
よって容易に消去できるかどうかについての試験を行っ
た。表面算術粗さRaは、産業技術センターにおいて、
ミツトヨ製サーフテスト710を用いて測定した。4つ
の筆記板部材の表面算術粗さRaと色は以下の通りであ
る; A: Ra=1.90 μm、 赤、 不透明; B: Ra=3.10 μm、 白、 透明; C: Ra=3.538μm、 黄、 不透明; D: Ra=0.312μm、 赤、 不透明。
【0048】筆記板部材A、B及びCについては、固形
状描画材の書き始めからかすれることなく滑らかに筆記
でき、筆記板部材の表面における光の反射も見られなか
った。更に、筆記した線や文字等を容易に拭き取ること
ができた。
【0049】筆記板部材Dについては、筆記板部材の表
面における光の反射があり、筆記した線や文字等が見に
くかった。固形状描画材は書き始めからかすれることな
く滑らかに筆記でき、筆記した線や文字等を容易に拭き
取ることができた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による筆記
板部材及び筆記板装置は、均質な筆記線を得ることがで
き、筆記した線や文字等が見やすくなっている。又、本
発明による筆記板装置は、多様な用途に使用可能であ
る。又、本発明による筆記板部材の製造方法は簡易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の筆記板装置の斜視図である。
【図2】エンボスロールによって加工中の筆記板部材の
斜視図である。
【図3】第2の実施形態の筆記板装置の正面図である。
【図4】第2の実施形態の筆記板装置の平面断面図であ
る。
【符号の説明】
1,20 筆記板装置 4,38 筆記板部材 40 背面照明部 48 導光板 50 線光源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非吸収材料で作られ、表面算術粗さRa
    が1以上5未満であることを特徴とする、所定の固形状
    描画材用の筆記板部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の筆記板部材を有するこ
    とを特徴とする筆記板装置。
  3. 【請求項3】 前記筆記板部材が蛍光性又は蓄光性物質
    を包含していることを特徴とする、請求項2に記載の筆
    記板装置。
  4. 【請求項4】 前記筆記板部材が半透明又は透明性材料
    で作られ、前記筆記板部材の背面側に背面照明部を備え
    たことを特徴とする、請求項2に記載の筆記板装置。
  5. 【請求項5】 前記背面照明部が、導光板及び線光源を
    包含することを特徴とする、請求項4に記載の筆記板装
    置。
  6. 【請求項6】 ロールの表面に凹凸を付与する段階と、
    凹凸を付与したロールによって単一の熱可塑性材料シー
    トの表面に凹凸を転写する段階と、凹凸を転写した熱可
    塑性材料シートの前記表面に充填剤を刷り込む段階と、
    充填剤を刷り込んだ熱可塑性材料シートの前記表面をコ
    ーティングする段階と、を有することを特徴とする請求
    項1に記載の筆記板部材の製造方法。
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JP2008540172A (ja) * 2005-05-13 2008-11-20 ポリビジョン,ナームローゼ フェンノートシャップ 視覚通信パネルを製造する方法
JP2011126119A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Sakawa:Kk 筆記用ボード
CN112606593A (zh) * 2020-12-28 2021-04-06 湖南上派科技有限公司 一种黑板
KR102483326B1 (ko) * 2022-10-27 2023-01-03 강현민 필름형 투명칠판 및 이의 제조방법

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