JP2002262954A - 自動車座席用ヒンジ金具 - Google Patents

自動車座席用ヒンジ金具

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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 傾斜調節可能な背当て部を有する自動車座席
用ヒンジ金具を少量、簡単に構成された部材のみを必要
とするように形成する。 【解決手段】 第１の操作機構４が、係止ディスク６と
の係合の状態および係脱状態へと、座部１に設けられた
係止ラチェット７を移動させるために形成されている。
第２の操作機構５は、所定の無負荷工程を許容するこの
第１の操作機構４と連動されており、その際、相手方部
材２ａが、背当て部に固定状態で設けられており、且
つ、ストッパー面６ｃが、ばね６ｄによって、この相手
方部材２ａの方向に向けて予負荷されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特許請求項１の上
位概念によるヒンジ金具に関する。
【０００２】
【従来の技術】公知の前提とされる様式（ドイツ連邦共
和国特許公開第１００ ３１ ６４０号明細書）のヒン
ジ金具は、傾斜調節金具の横に、その都度の調節された
背当て部の傾斜のための、係止ディスクおよび係止ラチ
ェットから成る記憶機構、および、付加的な、この係止
ディスクをブロックする留め金を有している。この様式
の金具は、２ドアの車両において、フロント座席として
必然的に配置されるべきである、この背当て部の傾斜調
節可能性だけを有する自動車座席、およびこの背当て部
の傾斜調節可能性および前方傾倒可能性を有する自動車
座席が、それぞれに、同一の傾斜調節金具を、備え付け
られ得る、という利点を有している。この様式のフロン
ト座席は、傾斜調節値を保持するために、ただ付加的に
だけ記憶機構を必要とする。この公知として前提とされ
る解決策は、費用がかかる。何故ならば、この解決策
は、多数の可動の個別部材を有しているからである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従って、この公知技術
を出発点として、本発明の根底をなす課題は、公知の前
提とされる様式のヒンジ金具を、このヒンジ金具が、少
量のおよび簡単に構成された部材のみを必要とするよう
に形成することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この課題の解決は、特許
請求項１の特徴によって行われる。
【０００５】その都度の背当て部傾斜は、前方傾倒の際
に、能動的な操作を必要としない、ストッパーによって
規定される。背当て部の傾斜調節が、通常は、この背当
て部の前方傾倒よりもより稀に行われるので、本発明の
場合、傾斜値を保持する部材の磨耗は、僅かである。
【０００６】本発明の有利な実施形態は、下位の請求項
から与えられる。
【０００７】
【発明の実施の形態】次に、図を参照して本発明の有利
な実施の形態を詳しく説明する。自動車座席の座部１
に、背当て部２は、旋回軸線１ａを中心にして旋回可能
に支承されている。この背当て部２は、この背当て部の
傾斜状態において、座部１に対して、円板係止金具とし
て形成された傾斜調節金具３によって固定可能である。
この円板係止金具は、一般的に公知の実施形態によっ
て、且つそれ故、ここで単に図４においてこの円板係止
金具の輪郭線でもって、座部１の側面横ビームと背当て
部２との間で示唆されている。それぞれ１つの傾斜調節
金具３が、自動車座席の両方の側面に設けられている。
これら両方の傾斜調節金具３は、操作軸３ａによって、
回転不能に互いに結合されている。
【０００８】操作軸３ａに対して同心的に、第１の操作
機構４が、旋回軸線１ａを中心にして回転可能に支承さ
れており、この操作機構は、連接板４ｃを介して、旋回
軸線１ａを中心にして湾曲されて指向する係止レバーと
して形成された係止ラチェット７と、関節運動可能であ
るように結合されている。この係止ラチェット７は、座
部１に旋回可能に支承されている。
【０００９】操作軸３ａと、第２の操作レバーとして形
成された操作機構５が、回転不能に結合されており、且
つ、軸線方向の摺動に関しては、固定ディスク３ｂによ
って阻止されている。この第２の操作機構５は、専ら、
傾斜調節金具３に作用する。この操作機構５は、この操
作機構の自由端部に連行体５ｂを有しており、この連行
体が、第１の操作機構４における長手孔４ａを貫通して
いる。図２に図示された開始状態において、この連行体
５ｂは長手孔４ａの相手方の面４ｂに当接している。こ
の操作機構は、ばね５ａによって、相手方の面４ｂに当
接した状態で保持される。このばね５ａはこの第２の操
作機構５を、背当て部２の前方傾倒のための牽引ワイヤ
ー８ａを介してこの操作機構が背当て部２の頭部に設け
られた遠隔操作レバー８によって、または傾斜調節のた
めの第１の操作機構４によって旋回されるまでその間ず
っと、傾斜調節金具３のロック状態に保持する。
【００１０】係止ラチェット７は、この係止ラチェット
の旋回軸線１ａの方を向いた側面に、相手方有歯部７ａ
を担持し、この相手方有歯部が、係止ディスク６の外側
周囲における係止有歯部６ａ内に係合する。この係止ラ
チェット７は、係止有歯部６ａとの係合方向において、
ばね７ｂによって予負荷されている。この係止ディスク
６は、旋回軸線１ａを中心にして回転可能に背当て部２
に支承されている。この係止ディスク６は、ストッパー
突起部６ｂを有し、このストッパー突起部が、ばね６ｄ
によって、ストッパー面６ｃとピンとして形成された相
手方部材２ａにおいて当接した状態で保持される。この
ばね６ｄは、図示されていない方法で、背当て部２に支
持されている。この相手方部材２ａは、強固に背当て部
２と結合されている。
【００１１】背当て部２を傾斜調節するために、第１の
操作機構４が、図３に示されているように、時計方向に
旋回される。その際に、相手方有歯部７ａは、係止有歯
部６ａから解離される。同時に、連行体５ｂを介して、
第２の操作機構５は、同一の方向に旋回され、その際、
傾斜調節金具３が開放される。係止ディスク６は、自由
に回転可能であり、且つばね６ｄによって、相手方部材
２ａに当接した状態で保持される。この背当て部２は、
ここでいつものやり方で、図示されていない、自動車座
席の背中部材から背当て部２を走行方向において予負荷
するばねの力に抗して、所望の傾斜を有する状態に移動
する。
【００１２】操作機構４が解放された場合、ばね７ｂは
係止ラチェット７を係止有歯部６ａ内に旋回し、その
際、第１の操作機構４が、この操作機構の出発位置に戻
る。ばね５ａによって相手方の面４ｂに当接して保持さ
れる第２の操作機構５が、同時に第１の操作機構４に追
従し、従って、傾斜調節金具３は、背当て部２を、新し
い傾斜位置においてロックする。その際に、この係止ラ
チェット７は、背当て部２の傾斜によって相手方部材２
ａを介して旋回された新しい係止有歯部６ａの領域に、
係合する。
【００１３】背当て部２を前方傾倒するために、第２の
操作機構５は、遠隔操作レバー８によって牽引ワイヤー
８ａを介して旋回される。この第２の操作機構５は、傾
斜調節金具３を解放する。その際、連行体５ｂが、長手
孔４ａ内において摺動するので、第１の操作機構４は、
この第１の操作機構の開始状態に留まり、従って、係止
ディスク６は、係止ラチェット７によって、座部１に対
して、固定されている。この背当て部２を前方傾倒する
際、相手方部材２ａは、図５において示されているよう
に、この相手方部材のストッパー面６ｃから離れる。従
って、この背当て部２は、ただストッパー面６ｃに対し
て、相手方部材２ａの当接状態に至るまでだけ、後方傾
倒され得る。この位置は、先に調節された傾斜に相応す
る。従って、この背当て部２の傾斜は、この使用状態に
おいて、傾倒工程によって、変化しない。
【図面の簡単な説明】
【図１】直立の使用状態における、ヒンジ金具を介して
前方傾倒可能な、且つ傾斜調節可能な背当て部を有する
自動車座席の概略的な側面図である。
【図２】図１による、自動車座席の、ヒンジ金具を含む
拡大された部分図である。
【図３】背当て部の傾斜調節状態の間の、図２による部
分図である。
【図４】図３における、切断面ＩＶ−ＩＶに沿った断面
図である。
【図５】背当て部の傾倒運動の間の、図２による部分図
である。
【符号の説明】 １ 座部 １ａ 旋回軸線 ２ 背当て部 ２ａ 相手方部材 ３ 傾斜調節金具 ３ａ 操作軸 ３ｂ 固定ディスク ４ 第１の操作機構 ４ａ 長手孔 ４ｂ 相手方の面 ４ｃ 連接板 ５ 第２の操作機構 ５ａ ばね ５ｂ 連行体 ６ 係止ディスク ６ａ 係止有歯部 ６ｂ ストッパー突起部 ６ｃ ストッパー面 ６ｄ ばね ７ 係止ラチェット ７ａ 相手方有歯部 ７ｂ ばね ８ 遠隔操作レバー ８ａ 牽引ワイヤー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 傾斜調節可能な背当て部（２）を有する
    自動車座席用ヒンジ金具であって、この背当て部が、こ
    の背当て部自身の水平方向の旋回軸線（１ａ）を中心に
    して、この背当て部の傾斜を調節するために、およびフ
    ロント座席に関して解放状態に前方傾倒するために旋回
    可能であり、このヒンジ金具が、傾斜調節金具（３）を
    有し、この傾斜調節金具によって、選択された傾斜が固
    定可能であり、且つ旋回軸線（１ａ）を中心にして自由
    な旋回のための第１の操作機構（４）によって解除可能
    であり、更に、係止ディスク（６）を有し、この係止デ
    ィスクが、係止ラチェット（７）によって、この係止デ
    ィスクの旋回状態に固定可能であり、且つ相手方部材
    （２ａ）のためのストッパー面（６ｃ）を備えており、
    並びに、背当て部（２）を前方傾倒するために、この傾
    斜調節金具（３）を解放するための第２の操作機構
    （５）を有している様式の、上記ヒンジ金具において、
    第１の操作機構（４）が、係止ディスク（６）との係合
    の状態および係脱状態へと、座部（１）に設けられた係
    止ラチェット（７）を移動させるために形成されてお
    り、且つ、第２の操作機構（５）が、所定の無負荷工程
    を許容するこの第１の操作機構（４）と連動されてお
    り、その際、相手方部材（２ａ）が、背当て部に固定状
    態で設けられており、且つ、ストッパー面（６ｃ）が、
    ばね（６ｄ）によって、この相手方部材（２ａ）の方向
    に向けて予負荷されていることを特徴とするヒンジ金
    具。
  2. 【請求項２】 第１の操作機構（４）は、旋回軸線（１
    ａ）を中心にして旋回可能であり、および、第２の操作
    機構（５）が、同様にこの旋回軸線（１ａ）を中心にし
    て旋回可能であり、且つ傾斜調節金具（３）のための中
    心の操作軸（３ａ）と回転不能に結合されていることを
    特徴とする請求項１に記載のヒンジ金具。
  3. 【請求項３】 係止ラチェット（７）は、座部に固定状
    態で旋回可能に支承された係止レバーであり、この係止
    レバーが、係止ディスク（６）の周囲に設けられた係止
    有歯部（６ａ）との係合の状態へと移動可能であること
    を特徴とする請求項１または２に記載のヒンジ金具。
  4. 【請求項４】 係止ラチェット（７）は、ばね（７ｂ）
    によって、係合方向へと予負荷されていることを特徴と
    する請求項１から３のいずれか一つに記載のヒンジ金
    具。
  5. 【請求項５】 第２の操作機構（５）は、傾斜調節金具
    （３）の操作軸（３ａ）に固定した操作レバーであるこ
    とを特徴とする請求項１から４のいずれか一つに記載の
    ヒンジ金具。
  6. 【請求項６】 第２の操作機構（５）は、ばね（５ａ）
    によって、第１の操作機構（４）の相手方の面（４ｂ）
    に対する連行体（５ｂ）の当接のために予負荷されてい
    ることを特徴とする請求項１から５のいずれか一つに記
    載のヒンジ金具。
  7. 【請求項７】 相手方の面（４ｂ）は、長手孔（４ａ）
    に設けられており、且つ、連行体（５ｂ）がこの長手孔
    （４ａ）内において、無負荷工程を形成するために摺動
    可能であることを特徴とする請求項１から６のいずれか
    一つに記載のヒンジ金具。
  8. 【請求項８】 ストッパー面（６ｃ）は、係止ディスク
    （６）の周囲のストッパー突起部（６ｂ）に形成されて
    おり、且つ、相手方部材（２ａ）が、旋回軸線（１ａ）
    に対して平行に延在するピンによって形成されているこ
    とを特徴とする請求項１から７のいずれか一つに記載の
    ヒンジ金具。
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