JP2002260604A - 二次電池電槽に成形される樹脂組成物 - Google Patents

二次電池電槽に成形される樹脂組成物

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JP2002260604A JP2001350396A JP2001350396A JP2002260604A JP 2002260604 A JP2002260604 A JP 2002260604A JP 2001350396 A JP2001350396 A JP 2001350396A JP 2001350396 A JP2001350396 A JP 2001350396A JP 2002260604 A JP2002260604 A JP 2002260604A
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hydrogenated block
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Yoshikuni Akiyama
義邦 秋山
Minoru Sakata
稔 坂田
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水蒸気透過性、耐熱クリープ性および耐衝
撃性を保持した二次電池電槽材料の提供。 【解決手段】 (a)プロピレン重合体部分の密度が
0.905g/cm3以上、かつ、MFRが0.1〜1
2であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、
(1)特定分子量の水添ブロック共重合体、(2)高密
度ポリエチレンと水添ブロック共重合体、(3)高密度
ポリエチレンと結晶性水添ブロック共重合体、(4)ポ
リフェニレンエーテルと水添ブロック共重合体で示され
る(1)〜(4)成分の少なくとも一種を含む樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池電槽(密
閉型二次電池電槽も含む)として成形される、耐熱クリ
ープ特性、耐水蒸気透過性および耐衝撃性に優れた樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム電池、
ニッケル−水素電池などで知られている二次電池(密閉
型二次電池も含む)は、自動車等の車両を筆頭に、各種
電気製品、産業機器の動力源として幅広く使われ、近年
その需要が大きくなってきている。この需要と共に、電
池本体の性能も向上し、電池電槽自体の小型軽量化と電
気容量のアップが進み、電槽自体もデザインの多様化、
薄肉軽量化などの形状的な変化に耐えうる樹脂材料への
転換が要求され、さらには電池性能を向上させるために
機械的強度、耐水蒸気透過性、耐熱性に優れた樹脂材料
が要求されている。
【0003】従来、この樹脂製二次電池電槽としては、
例えば、ABS樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂
が成形性、耐熱性の観点から用いられていたが、これら
樹脂類は水蒸気透過性に劣る欠点があり、二次電池の中
や、セパレーターに存在する電解液水分が長期間使用中
に、二次電池電槽を透過してしまうため電解液濃度の変
化が起こり電池性能の低下がおこるという致命的な問題
点を残していた。また、これらABS樹脂や変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂は耐薬品性に劣り、自動車オイル
などの薬品に対して耐性に劣るため自動車用途の二次電
池電槽においては長期使用できない欠点を有していた。
【0004】これら問題点のもとに、結晶性ポリオレフ
ィン樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組
成物からなる密閉型二次電池電槽が特開平8−1951
88号公報で提案され、特開平9−120801号公報
にはポリフェニレンエーテル樹脂とポリオレフィン樹脂
からなるポリマーアロイを用いた密閉型二次電池電槽が
提案され、さらに再公表特許WO97/01600号公
報には、結晶性ポリオレフィン樹脂とポリフェニレンエ
ーテル樹脂からなり、該ポリフェニレンエーテル樹脂が
結晶性ポリプロピレン樹脂中に特定の形態で分散した樹
脂組成物が耐熱クリープ性、耐水蒸気透過性に優れるた
め二次電池電槽として利用できることが提案され、さら
に特開2000−58007号公報には、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂と特定の構造の結晶性ポリプロピレン
からなる樹脂組成物が密閉型二次電池用電槽として利用
できることが提案されている。
【0005】また、結晶性ポリプロピレン系樹脂からな
る電池電槽用樹脂組成物に関しては特開平6−2873
64号公報にポリプロピレン系樹脂と特定粒子径を有す
るタルクからなり成形後の収縮変形量が少ない旨の提案
がなされ、特開平8−132468号公報にはポリプロ
ピレン樹脂と微量のタルクからなるポリプロピレン製蓄
電池電槽が提案され、特開平11−31483号公報に
は少なくとも95重量%のポリプロピレンと残量部がプ
ロピレン−エチレン共重合体から成り、結晶化度が55
〜65%の組成物で作成した密閉型電気化学式電池電槽
の提案がなされ、さらには特開2000−182571
号公報にはプロピレンとα−オレフィンブロック共重合
体とエチレン・α−オレフィン共重合体を配合した透明
性に優れた電池電槽材料が提案されている。しかしなが
ら、これら上記した樹脂組成物で得られる二次電池電槽
は、ポリマーアロイ化の際に加える結晶性ポリプロピレ
ン以外の成分が多く、結晶性ポリプロピレンが有する優
れた耐水蒸気透過性を高いレベルで維持するのが困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
結晶性ポリプロピレン単体が有する高いレベルの耐水蒸
気透過性及び耐熱クリープ性を維持させ、成分として高
結晶ポリプロピレン系樹脂単独で二次電池電槽を作成し
た際の欠点である脆さを克服した材料を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく、マトリックスがポリプロピレン系樹脂である
樹脂組成物の分散相成分を鋭意検討した結果、特定の密
度およびMFRを有する結晶性ポリプロピレンに対し
て、(1)特定分子量の水添ブロック共重合体をマトリ
ックスのポリプロピレン中に分散させること、(2)高
密度ポリエチレンと水添ブロック共重合体を用いマトリ
ックスのポリプロピレン中に分散させること、(3)高
密度ポリエチレンと結晶性水添ブロック共重合体を用い
マトリックスのポリプロピレン中に分散させること、
(4)ポリフェニレンエーテルと水添ブロック共重合体
を用いマトリックスのポリプロピレン中に分散させるこ
とにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明
に至った。
【0008】すなわち本発明は、(a)プロピレン重合
体部分の密度が0.905g/cm3以上、かつMFR
が0.1〜12であるポリプロピレン系樹脂100重量
部のマトリックス相に対して、分散相を形成する樹脂成
分が(1)(b)ビニル芳香族化合物を主体とする少な
くとも2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主
体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからな
り、該ビニル芳香族化合物の量が20〜70重量%であ
るブロック共重合体を水素添加してなり、かつゲルパー
ミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いてポリス
チレン換算で測定した数平均分子量が100000以上
である水添ブロック共重合体0.5〜15重量部、
(2)(c)密度が0.940g/cm3以上である高
密度ポリエチレン1〜30重量部および、(d)ビニル
芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロ
ックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個
の重合体ブロックBとからなり、該ビニル芳香族化合物
の量が20〜70重量%であるブロック共重合体を水素
添加してなる水添ブロック共重合体0.25〜15重量
部、(3)(c)密度が0.940g/cm3以上であ
る高密度ポリエチレン1〜30重量部および、(e)5
0℃以上に結晶融点を有する水添ブロック共重合体0.
25〜15重量部、(4)(f)ポリフェニレンエーテ
ル1〜10重量部および、(d)ビニル芳香族化合物を
主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジ
エン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロッ
クBとからなり、該ビニル芳香族化合物の量が20〜7
0重量%であるブロック共重合体を水素添加してなる水
添ブロック共重合体0.25〜10重量部、である
(1)〜(4)成分を少なくとも一種含み、かかる
(1)〜(4)成分を二種以上含む場合、その合計量が
50重量部を超えて含まないことを特徴とする二次電池
電槽に成形される樹脂組成物である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で用いられる(a)ポリプロピレン系樹脂は、本発
明の効果である耐熱クリープ性、耐水蒸気透過性を発揮
させるため、広義に示されるポリプロピレン樹脂の特徴
の中から密度およびMFR(メルトフローレート)を特
定の範囲に限定したものの中から選ばれる。一般にポリ
プロピレン系樹脂は、結晶性プロピレンホモポリマーお
よび、重合の第一工程で得られる結晶性プロピレンホモ
ポリマー部分と重合の第二工程以降でプロピレン、エチ
レンおよび/もしくは少なくとも1つの他のα−オレフ
ィン(例えば、ブテン−1、ヘキセン−1等)を共重合
して得られるプロピレン−エチレンランダム共重合体部
分を有する結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合
体が挙げられる。さらにこれら結晶性プロピレンホモポ
リマーと結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体
の混合物の場合もあり、かかる結晶性プロピレン−エチ
レンブロック共重合体は通常、エチレン含量が1〜30
重量%のものである。
【0010】該ポリプロピレン系樹脂の製造方法は、通
常、三塩化チタン触媒または塩化マグネシウムなどの担
体に担持したハロゲン化チタン触媒等とアルキルアルミ
ニウム化合物の存在下に、重合温度0〜100℃の範囲
で、重合圧力3〜100気圧の範囲で重合して得られ
る。この際、重合体の分子量を調整するために水素等の
連鎖移動剤を添加することも可能であり、また重合方法
としてバッチ式、連続式いずれの方法でも可能で、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒
下での溶液重合、スラリー重合等の方法も選択でき、さ
らには無溶媒下モノマー中での塊状重合、ガス状モノマ
ー中での気相重合方法などが適用できる。
【0011】また、上記した重合触媒の他に得られるポ
リプロピレンのアイソタクティシティおよび重合活性を
高めるため、第三成分として電子供与性化合物を内部ド
ナー成分または外部ドナー成分として用いることができ
る。これらの電子供与性化合物としては公知のものが使
用でき、例えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メ
チル、安息香酸エチル、トルイル酸メチルなどのエステ
ル化合物、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル
などの亜リン酸エステル、ヘキサメチルホスホリックト
リアミドなどのリン酸誘導体などや、アルコキシエステ
ル化合物、芳香族モノカルボン酸エステルおよび/また
は芳香族アルキルアルコキシシラン、脂肪族炭化水素ア
ルコキシシラン、各種エーテル化合物、各種アルコール
類および/または各種フェノール類などが挙げられる。
【0012】本発明で供するポリプロピレン系樹脂にお
けるプロピレン重合体部分の密度は、耐熱クリープ性、
耐水蒸気透過性の改良の観点より0.905g/cm3
以上であり、より好ましくは、0.905〜0.925
g/cm3であり、最も好ましくは、0.905〜0.
915g/cm3である。かかる密度が0.905g/
cm3未満では得られる電槽材料の剛性が低く、耐熱ク
リープが悪く、さらには耐水蒸気透過性の面でも好まし
くない。
【0013】プロピレン重合体部分の密度の測定方法
は、JIS K−7112水中置換法によって、容易に
求めることができる。またポリプロピレン系樹脂がプロ
ピレンを主成分としたα−オレフィンとの共重合体であ
る場合は、かかる共重合体をヘキサン等の溶媒を用いて
共重合成分を抽出し、残ったプロピレン重合体部分の密
度を上記のJIS K−7112水中置換法によって、
容易に求めることができる。また、樹脂組成物中のプロ
ピレン重合体部分の密度を知るには、熱キシレンにより
組成物全体を溶解し、室温まで冷却し、残渣として残っ
た樹脂組成物をクロロホルム等の水添ブロック共重合体
の良溶媒を用いて抽出し、残ったポリプロピレン系樹脂
から、上記の分離方法によりプロピレン重合体部分を分
離し、JIS K−7112水中置換法によって求める
ことができる。
【0014】また本発明においては、公知となっている
結晶核剤を添加し、かかるポリプロピレン系樹脂の密度
を高くする事も有効である。結晶核剤としてはポリプロ
ピレン系樹脂の結晶性を向上させるものなら何でも良い
が、代表的なものを挙げると、芳香族カルボン酸の金属
塩、ソルビトール系誘導体、有機リン酸塩、芳香族アミ
ド化合物等の有機系核剤や、タルク等の無機系核剤を挙
げることができる。しかしながら、これらに限定される
ものではない。
【0015】さらに本発明で供するポリプロピレン系樹
脂は、耐熱クリープ性、耐水蒸気透過性の改良の観点よ
りそのMFR(JIS K−6758に準拠)が0.1
〜12であり、好ましくは0.1 〜10、最も好まし
くは0.1 〜5である。かかるMFRが0.1未満で
は電槽材料とした場合の成形加工性が悪く、かかるMF
Rが12以上では成形加工性は良くなるものの耐熱クリ
ープ性能および耐衝撃性が悪化し好ましくない。
【0016】これら特徴である結晶性ポリプロピレン系
樹脂の密度、MFRが上記したものであれば、どのよう
な製造方法で得られるものであってもかまわない。ま
た、かかる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、上記した結
晶性ポリプロピレン系樹脂のほかに、該結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂とα,β−不飽和カルボン酸またはその誘
導体とをラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状
態、溶液状態、スラリー状態で80〜300℃の温度下
で反応させることによって得られる公知の変性(該α,
β−不飽和カルボン酸またはその誘導体が0.01〜1
0重量%グラフトまたは付加)結晶性ポリプロピレン系
樹脂であってもよく、さらに上記した結晶性ポリプロピ
レン系樹脂と該変性結晶性ポリプロピレン系樹脂の任意
の割合の混合物であってもかまわない。
【0017】次に本発明の樹脂組成物の分散相を形成す
る(1)〜(4)成分について詳細に説明する。本発明
の分散相を形成する(1)成分で用いる(b)ビニル芳
香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロッ
クAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の
重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添
加してなる水添ブロック共重合体(以下、水添ブロック
共重合体と略記する)は、二次電池電槽(密閉型二次電
池電槽も含む)としての高温下におけるクリープ強さ、
および耐衝撃性を付与するために必要である。これらの
(b)成分の水添ブロック共重合体の構造は、例えば、
A−B−A、A−B−A−B、(A−B−)4−Si、
A−B−A−B−A等の構造を有するブロック共重合体
を水素添加してなる水添ブロック共重合体である。ここ
で、Aはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クを意味し、Bは共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックを意味し、重合体ブロックAにおけるビニル芳
香族化合物の含有量は少なくとも70重量%であり、重
合体ブロックBにおける共役ジエン化合物の含有量は少
なくとも70重量%である。
【0018】なお、かかる(b)成分の水添ブロック共
重合体とは上記構造を有するブロック共重合体中の共役
ジエン化合物に由来するオレフィン性不飽和結合を40
%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは10%
以下まで水素添加反応により低減化したブロック共重合
体である。また、これらのビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおけ
る分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化合
物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノ
マー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状
またはこれらの任意の組み合わせでもよく、該ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックは2個以上、該
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックは1個以
上であり、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であっ
てもよく、異なる構造であってもよい。
【0019】このブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、特にスチレンが好ましい。そして、
(b)成分として供する水添ブロック共重合体のビニル
芳香族化合物の含有量は20〜70重量%であり、好ま
しくは25〜60重量%、より好ましくは30〜50重
量%である。
【0020】かかるビニル芳香族化合物の量が20重量
%以下では電槽の剛性低下が見られ好ましくなく、また
70重量%を超える場合は電槽としての脆さを克服する
上で好ましくない。一方、このブロック共重合体を構成
する共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、
イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2種以上
が選ばれ、特にブタジエン、イソプレンおよびこれらの
組み合わせが好ましい。
【0021】また、共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックは、そのブロックにおけるミクロ構造を任意
に選ぶことができ、例えば、ブタジエンを主体とする重
合体ブロックにおいては、1,2−ビニル結合が2〜8
5%、好ましくは10〜85%、さらに好ましくは35
〜85%である。また、イソプレンを主体とする重合体
ブロックにおいては、1,2−ビニル結合と3,4−ビ
ニル結合の合計量が2〜85%、さらに好ましくは3〜
70%である。
【0022】これらの(b)成分として用いる水添ブロ
ック共重合体は、上記した構造の他に、二次電池電槽材
料として特異的な分子量を保持しなければならない。か
かる特異的な分子量とは、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフ(GPC)を用いてポリスチレン換算で測定し
た数平均分子量が100000以上を有しなければなら
ない。かかる分子量が100000未満の場合、二次電
池電槽材料としての耐衝撃性が低く、耐衝撃性を高める
には非常に多くの水添ブロック共重合体を配合する必要
があり、二次電池電槽材料としての耐水蒸気透過性、耐
熱クリープ性を著しく悪化させ好ましくない。言い換え
れば、本発明で供する特異的な分子量を有する(b)成
分の水添ブロック共重合体は、少量で優れた耐衝撃性を
付与するためマトリックス成分の結晶性ポリプロピレン
系樹脂を多量に配合可能となり、二次電池電槽材料とし
て耐水蒸気透過性と耐熱クリープ性を高いレベルで維持
することが可能となる重要な効果を奏するものである。
【0023】なお、本発明で供する(b)成分として用
いる水添ブロック共重合体は、上記した特徴を有するも
のであればどのような製造方法で得られるものであって
もかまわない。また、本発明で用いる(b)成分として
用いる水添ブロック共重合体は、上記した水添ブロック
共重合体のほかに、該水添ブロック共重合体とα,β−
不飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤
の存在下、非存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状
態で80〜350℃の温度下で反応させることによって
得られる公知の変性(該α,β−不飽和カルボン酸また
はその誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付
加)水添ブロック共重合体であってもよく、さらに上記
した水添ブロック共重合体と該変性水添ブロック共重合
体の任意の割合の混合物であってもかまわない。
【0024】(b)成分として用いる水添ブロック共重
合体の好ましい配合量は、0.5〜15重量部であり、
好ましくは1〜10重量部、より好ましくは1〜7重量
部である。0.1未満では耐衝撃性の改良が顕著でな
く、また15重量部を超える場合は耐衝撃性の改良が望
めるものの、二次電池電槽材料としての耐水蒸気透過
性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくない。
【0025】つぎに本発明の分散相を形成する(2)成
分で用いる(c)高密度ポリエチレンは、本発明の樹脂
組成物の分散相を形成し衝撃強度を付与する働きを示
し、エチレン単独重合体またはエチレンと、α−オレフ
ィンとの共重合体である。かかるα−オレフィンとして
は1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。このエ
チレン・α−オレフィン共重合体中におけるα−オレフ
ィン含有量は、10モル%以下、好ましくは0.2〜7
モル%である。なお、高密度ポリエチレンは、密度(A
STM D 1505)が0.940g/cm3以上であ
り、メルトフローレート(MFR:ASTM D 123
8、190℃、荷重21.2N)が通常0.01〜50
g/10分、好ましくは0.1〜30g/10分、さら
に好ましくは0.1〜20g/10分である。このよう
な高密度ポリエチレンは、たとえばチーグラー・ナッタ
触媒による低圧法、メタロセン系触媒による低圧法、フ
ィリップス法等の中圧法により製造することができる。
【0026】(c)成分として用いる高密度ポリエチレ
ンの好ましい配合量は、1〜30重量部であり、好まし
くは1〜15重量部、より好ましくは1〜7重量部であ
る。1重量部未満では耐衝撃性の改良が顕著でなく、ま
た30重量部を超える場合は耐衝撃性の改良が望めるも
のの、二次電池電槽材料としての耐水蒸気透過性、耐熱
クリープ性が悪化し好ましくない。また本発明の(2)
成分で用いる(d)ビニル芳香族化合物を主体とする少
なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を
主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからな
るブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共
重合体(以下、水添ブロック共重合体と略記する)は、
上記した(2)成分の(c)高密度ポリエチレンを、マ
トリックス相を形成する(a)ポリプロピレン系樹脂中
に好適に微分散させ、二次電池電槽(密閉型二次電池電
槽も含む)としての高温下におけるクリープ強さ、およ
び耐衝撃性を付与するために必要である。
【0027】これら(d)成分の水添ブロック共重合体
の構造は、例えば、A−B、A−B−A、A−B−A−
B、(A−B−)4−Si、A−B−A−B−A等の構
造を有するブロック共重合体を水素添加してなる水添ブ
ロック共重合体である。ここで、Aはビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックを意味し、Bは共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックを意味し、重合体
ブロックAにおけるビニル芳香族化合物の含有量は少な
くとも70重量%であり、重合体ブロックBにおける共
役ジエン化合物の含有量は少なくとも70重量%であ
る。
【0028】なお、かかる(d)成分の水添ブロック共
重合体とは上記構造を有するブロック共重合体中の共役
ジエン化合物に由来するオレフィン性不飽和結合を40
%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは10%
以下まで水素添加反応により低減化したブロック共重合
体である。また、これらのビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおけ
る分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化合
物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノ
マー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状
またはこれらの任意の組み合わせでもよく、該ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックは2個以上、該
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックは1個以
上であり、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であっ
てもよく、異なる構造であってもよい。
【0029】このブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、特にスチレンが好ましい。そして、
(2)成分として供する水添ブロック共重合体のビニル
芳香族化合物の含有量は20〜70重量%であり、好ま
しくは25〜60重量%、より好ましくは30〜50重
量%である。
【0030】かかるビニル芳香族化合物の量が20重量
%以下では二次電池電槽の剛性低下が見られ好ましくな
く、また70重量%を超える場合は二次電池電槽として
の脆さを克服する上で好ましくない。一方、このブロッ
ク共重合体を構成する共役ジエン化合物としては、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1
種または2種以上が選ばれ、特にブタジエン、イソプレ
ンおよびこれらの組み合わせが好ましい。
【0031】また、共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックは、そのブロックにおけるミクロ構造を任意
に選ぶことができ、例えば、ブタジエンを主体とする重
合体ブロックにおいては、1,2−ビニル結合が2〜8
5%、好ましくは10〜85%、さらに好ましくは35
〜85%である。また、イソプレンを主体とする重合体
ブロックにおいては、1,2−ビニル結合と3,4−ビ
ニル結合の合計量が2〜85%、さらに好ましくは3〜
70%である。
【0032】これらの(d)成分として用いる水添ブロ
ック共重合体の分子量は、通常、ゲルパーミエーション
クロマトグラフ(GPC)を用いてポリスチレン換算で
測定した数平均分子量が20000〜1000000、
好ましくは30000〜300000、より好ましくは
30000〜200000である。なお、本発明で供す
る(d)成分として用いる水添ブロック共重合体は、上
記した特徴を有するものであればどのような製造方法で
得られるものであってもかまわない。
【0033】また、本発明で用いる(d)成分として用
いる水添ブロック共重合体は、上記した水添ブロック共
重合体のほかに、該水添ブロック共重合体とα,β−不
飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤の
存在下、非存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状態
で80〜350℃の温度下で反応させることによって得
られる公知の変性(該α,β−不飽和カルボン酸または
その誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付
加)水添ブロック共重合体であってもよく、さらに上記
した水添ブロック共重合体と該変性水添ブロック共重合
体の任意の割合の混合物であってもかまわない。
【0034】(d)成分として用いる水添ブロック共重
合体の好ましい配合量は、0.25〜15重量部であ
り、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1
〜7重量部である。0.25重量部未満では耐衝撃性の
改良が顕著でなく、また15重量部を超える場合は耐衝
撃性の改良が望めるものの、二次電池電槽材料としての
耐水蒸気透過性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくな
い。さらに本発明の分散相を形成する(3)成分として
用いる(c)高密度ポリエチレンは、上記した(2)成
分で用いる(c)高密度ポリエチレンと同一の要件を満
たした構造を示すものである。(c)成分として用いる
高密度ポリエチレンの好ましい配合量は、1〜30重量
部であり、好ましくは1〜15重量部、より好ましくは
1〜7重量部である。1重量部未満では耐衝撃性の改良
が顕著でなく、また30重量部を超える場合は耐衝撃性
の改良が望めるものの、二次電池電槽材料としての耐水
蒸気透過性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくない。
【0035】また本発明の(3)成分として用いる
(e)50℃以上に結晶融点を有する水添ブロック共重
合体(以下、結晶性水添ブロック共重合体と略記する)
は、上記した(c)成分の高密度ポリエチレンをマトリ
ックス相を形成する(a)ポリプロピレン系樹脂中に好
適に微分散させ、二次電池電槽(密閉型二次電池電槽も
含む)としての高温下におけるクリープ強さ、および耐
衝撃性を付与するために必要である。
【0036】これら(e)成分の結晶性水添ブロック共
重合体の構造は、例えば、C−B、C−B−C、C−B
−C−B、(C−B−)4−Si、C−B−C−B−
C、A−B−C等の構造を有するブロック共重合体を水
素添加してなる結晶性水添ブロック共重合体である。こ
こで、BおよびCは共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックを水素添加してなる重合体ブロックを意味
し、ブロックBとブロックCとはその個々のブロック構
造において、水素添加反応させる前の共役ジエン化合物
の重合時におけるビニル結合形態が異なるものであり、
ブロックBおよびブロックCを有するブロック共重合体
を水素添加反応することにより、ブロックBは明確な融
点(示差走査熱量測定:DSC)を持たなかったり50
℃未満に微量の結晶融点を示し、ブロックCは50℃以
上に結晶融点(示差走査熱量測定:DSC )を示す結
晶性水添ブロック共重合体である。
【0037】かかる水添されたブロック部の結晶性の有
無に関して、例えばブタジエンを重合したポリブタジエ
ン重合体ブロックにおいてはその重合時の1,2−ビニ
ル結合量が25%以下である重合体ブロックは水素添加
反応することにより50℃以上に結晶融点を持った水添
ポリブタジエンとなり、また重合時の1,2−ビニル結
合量が25%を超え、好ましくは40%を超えるブタジ
エン重合体ブロックは水素添加反応することにより、明
確な結晶融点を持たない水添ポリブタジエンとなり得
る。またブロックAはビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックを意味するものであり、結合したビニル
芳香族化合物が少なくとも70重量%以上含んだ重合体
であり、上記した(b)および(d)成分に記載した要
件を満たしたものである。
【0038】本願発明で利用可能な結晶性水添ブロック
共重合体の例として、(水素添加された1,2−ビニル
結合量が9%のポリブタジエン)−(水素添加された
1,2−ビニル結合量が80%のポリブタジエン)等の
構造を示すC−B型の結晶性水添ブロック共重合体が例
示される。かかる結晶性水添ブロック共重合体とは水素
添加する前の上記構造を有するブロック共重合体中の共
役ジエン化合物に由来するオレフィン性不飽和結合を3
0%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10
%以下まで水素添加反応により低減化したブロック共重
合体である。
【0039】また、これらの共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロックB、共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックCとは、個々のブロックにおいて共役ジ
エン化合物が100%重合したもの、または共役ジエン
化合物を少なくとも70重量%含んだ共役ジエン化合物
と共重合可能な他のモノマーとの共重合体である。この
ブロック共重合体を構成する共役ジエン化合物として
は、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のう
ちから1種または2種以上が選ばれ、特にブタジエン、
イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ましい。また
これら共役ジエン化合物と共重合可能な他のモノマー成
分としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフ
ェニルエチレン等のうちから1種または2種以上が選択
でき、特にスチレンが好ましい。
【0040】この(e)成分として用いる結晶性水添ブ
ロック共重合体の分子量は、通常、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ(GPC)を用いてポリスチレン換算
で測定した数平均分子量が20000〜100000
0、好ましくは30000〜300000、より好まし
くは30000〜200000である。なお、本発明で
供する(e)成分として用いる結晶性水添ブロック共重
合体は、上記した特徴を有するものであればどのような
製造方法で得られるものであってもかまわない。
【0041】また、本発明で用いる(e)成分として用
いる結晶性水添ブロック共重合体は、上記した結晶性水
添ブロック共重合体のほかに、該結晶性水添ブロック共
重合体とα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶液
状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応さ
せることによって得られる公知の変性(該α,β−不飽
和カルボン酸またはその誘導体が0.01〜10重量%
グラフトまたは付加)結晶性水添ブロック共重合体であ
ってもよく、さらに上記した結晶性水添ブロック共重合
体と該変性結晶性水添ブロック共重合体の任意の割合の
混合物であってもかまわない。
【0042】(e)成分として用いる結晶性水添ブロッ
ク共重合体の好ましい配合量は、0.25〜15重量部
であり、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましく
は1〜7重量部である。0.25重量部未満では耐衝撃
性の改良が顕著でなく、また15重量部を超える場合は
耐衝撃性の改良が望めるものの、二次電池電槽材料とし
ての耐水蒸気透過性、耐熱クリープ性が悪化し好ましく
ない。そしてさらに、本発明の分散相を形成する(4)
成分として用いる(f)ポリフェニレンエーテル系樹脂
(以下PPEと略)は、一般式(1)
【0043】
【化1】
【0044】(ここで、R1,R2,R3及びR4はそ
れぞれ、水素、ハロゲン、炭素数1〜7までの第一級ま
たは第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル
基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基または少なく
とも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔て
ているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択される
ものであり、互いに同一であっても異なっていてもよ
い)からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホル
ム溶液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲で
あることが好ましく、さらに好ましくは0.20〜0.
60の範囲にあるホモ重合体及び/または共重合体であ
る。
【0045】該PPEはポリスチレン換算重量平均分子
量が10000以上であることが好ましい。重量平均分
子量が10000未満であると、生産性や色調の低下を
招き好ましくない。この重量平均分子量は通常ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー等によって知ることが
できる。このPPEの具体的な例としては、例えば、ポ
リ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さら
に2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフ
ェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好まし
い。
【0046】本発明で用いるPPEの製造方法は公知の
方法で得られるものであれば特に限定されるものではな
く、例えば、米国特許第3306874号明細書記載の
Hayによる第一塩化銅とアミンのコンプレックスを触
媒として用い、例えば2,6−ジメチルフェノールを酸
化重合することにより容易に製造でき、そのほかにも米
国特許第3306875号明細書、同第3257357
号明細書及び同第3257358号明細書、特公昭52
−17880号公報及び特開昭50−51197号公報
及び同63−152628号公報等に記載された方法で
容易に製造できる。
【0047】また、本発明で用いるPPEは、上記した
PPEのほかに、該PPEとスチレン系モノマーおよび
/もしくはα,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体と
をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶液
状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応さ
せることによって得られる公知の変性(該スチレン系モ
ノマー及び/もしくはα,β−不飽和カルボン酸及びそ
の誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)
PPEであってもよく、さらに上記したPPEと該変性
PPEの任意の割合の混合物であっても構わない。
【0048】また、通常PPEはポリスチレン系樹脂
(アタクチックポリスチレン、ハイインパクトポリスチ
レン、シンジオタクチックポリスチレンなど)と好適に
溶融混合されて用いられるが本発明で用いるPPEは上
記したこれらポリスチレン系樹脂は、得られる樹脂組成
物の耐衝撃性、耐熱クリープ性の観点で改良効果は望め
ず全く含まないことを特徴とするものである。また、本
発明に使用されるPPEは、重合溶媒に起因する有機溶
剤が、PPE100重量部に対して5重量%未満の量で
残存していても構わない。通常数百ppmから数%の範
囲で残存しているものである。ここでいう重合溶媒に起
因する有機溶媒としては、トルエン、キシレンの各異性
体、エチルベンゼン、炭素数1〜5アルコール類、クロ
ロホルム、ジクロルメタン、クロルベンゼン、ジクロル
ベンゼン等の1種以上が挙げられる。
【0049】(f)成分として用いるPPEの好ましい
配合量は、1〜10重量部であり、より好ましくは1〜
8重量部である。1重量部未満では耐衝撃性の改良が顕
著でなく、また10重量部を超える場合は耐衝撃性の改
良が望めるものの、二次電池電槽材料としての耐水蒸気
透過性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくない。次に、
本発明の(4)成分で用いる(d)ビニル芳香族化合物
を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役
ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロ
ックBとからなるブロック共重合体を水素添加してなる
水添ブロック共重合体(以下、水添ブロック共重合体と
略記する)は、上記した(2)成分で用いる(d)水添
ブロック共重合体と同一の要件を満たした構造を示すも
のであり、(f)PPEをマトリックス相を形成する
(a)ポリプロピレン系樹脂中に好適に微分散させ、二
次電池電槽(密閉型二次電池電槽も含む)としての高温
下におけるクリープ強さ、および耐衝撃性を付与するた
めに必要である。
【0050】(d)成分として用いる水添ブロック共重
合体の好ましい配合量は、0.25〜10重量部であ
り、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1
〜10重量部である。0.25重量部未満では耐衝撃性
の改良が顕著でなく、また10重量部を超える場合は耐
衝撃性の改良が望めるものの、二次電池電槽材料として
の耐水蒸気透過性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくな
い。本発明は、マトリックス相を構成する(a)成分の
ポリプロピレン100重量部に対して、上記した分散相
を構成する(1)〜(4)成分の少なくとも一種を含ん
だ樹脂組成物であり、かかる(1)〜(4)成分を二種
以上含む場合は、(1)〜(4)成分の合計量が50重
量部を超えない範囲で併用することが可能である。かか
る合計量が50重量部を超える場合は、耐水蒸気透過
性、耐熱クリープ性が悪化し好ましくない。
【0051】本発明では、上記成分の他に、本発明の特
徴および効果を損なわない範囲で必要に応じて他の付加
的成分、例えば、酸化防止剤、金属不活性化剤、難燃剤
(有機リン酸エステル系化合物、無機リン系化合物、芳
香族ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤など)、フ
ッ素系ポリマー、可塑剤(オイル、低分子量ポリエチレ
ン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪
酸エステル類等)、三酸化アンチモン等の難燃助剤、耐
候(光)性改良剤、スリップ剤、無機または有機の充填
材や強化材(ガラス繊維、ガラスフレーク、カーボン繊
維、ポリアクリロニトリル繊維、ウィスカー、マイカ、
タルク、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、チタン酸カリウム、ワラストナイト、導電性金属繊
維、導電性カーボンブラック等)、各種着色剤、離型剤
等を添加してもかまわない。
【0052】本発明の樹脂組成物の製造方法は、上記し
た各成分を用いて、単軸押出機、二軸押出機、ロール、
ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミ
キサー等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、二軸
押出機を用いた溶融混練方法が最も好ましい。この際の
溶融混練温度は特に限定されるものではないが、通常1
80〜300℃の中から任意に選ぶことができる。本発
明の二次電池電槽(密閉型二次電池電槽も含む)に成形
される樹脂組成物は、特に鉛蓄電池、ニッケル水素電池
電槽、リチウムイオン電池電槽に好適に使用できる。成
形方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、フィ
ルム成形、熱成形、回転成形、積層成形等の成形方法が
使用でき、最終的には電極及び電解質を直接シート品、
フィルム品、射出成型品として包んだ構造をとる。
【0053】また電槽が2つ以上の部品(本体容器と
蓋、2個以上の電槽を連結する等)からなる場合は、こ
れら部品を接着、熱溶着、振動溶着などにより接合す
る。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂接着剤等が
挙げられ、エポキシ樹脂接着剤としては、エポキシ構造
を主骨格とする樹脂からなる接着剤であり、主剤と硬化
剤からなる二液型が好ましい。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって、本発明の
実施の形態を具体的に説明する。なお、使用した原料は
下記の通りである。 (a)成分のポリプロピレン系樹脂 (a−1)密度=0.910g/cm3、メルトフロー
レート(230℃,21.2N荷重:以下MFRと略)
=0.4g/10分、分子量分布(Mw/Mn)=9.
6のポリプロピレン樹脂 (a−2)密度=0.906g/cm3、MFR=2.
5g/10分、分子量分布(Mw/Mn)=5.9のポ
リプロピレン樹脂 (a−3)密度=0.910g/cm3、MFR=9.
0/10分、分子量分布(Mw/Mn)=10.3のポ
リプロピレン樹脂 (a−4)密度=0.902g/cm3、MFR=0.
5g/10分、分子量分布(Mw/Mn)=6.2のポ
リプロピレン樹脂 (a−5)密度=0.908g/cm3、MFR=1
6.3g/10分、分子量分布(Mw/Mn)=6.1
のポリプロピレン樹脂
【0055】(b)成分の水添ブロック共重合体 (b−1)ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が43
%、ポリブタジエン部分の1,2−ビニル結合量が78
%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.8%、数平
均分子量が216000の水添ブロック共重合体。 (b−2)ポリスチレン−水素添加されたポリイソプレ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が65
%、ポリイソプレン部分のビニル結合量が5%、ポリイ
ソプレン部の水素添加率が98.9%、数平均分子量が
191000の水添ブロック共重合体。 (b−3)ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が35
%、ポリブタジエン部分の1,2−ビニル結合量が43
%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.8%、数平
均分子量が192000の水添ブロック共重合体。
【0056】(b−4)ポリスチレン−水素添加された
ポリブタジエン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチ
レン量が22%、ポリブタジエン部分のビニル結合量が
53%、ポリイソプレン部の水素添加率が99.2%、
数平均分子量が110000の水添ブロック共重合体。 (b−5)ポリスチレン−水素添加されたポリイソプレ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が65
%、ポリイソプレン部分のビニル結合量が5%、ポリイ
ソプレン部の水素添加率が97.4%、数平均分子量が
89000の水添ブロック共重合体。 (b−6)ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が40
%、ポリブタジエン部分のビニル結合量が45%、ポリ
ブタジエン部の水素添加率が99.1%、数平均分子量
が82000の水添ブロック共重合体。
【0057】(c)成分のポリエチレン (c−1)密度=0.957g/cm3、メルトフロー
レート(190℃,21.2N荷重:以下MFRと略)
=0.16g/10分の高密度ポリエチレン (c−2)密度=0.969g/cm3、MFR=5g
/10分の高密度ポリエチレン (c−3)密度=0.917g/cm3、MFR=0.
3g/10分の低密度ポリエチレン
【0058】(d)成分の水添ブロック共重合体 (d−1)ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が30
%、ポリブタジエン部分のビニル結合量が45%、ポリ
ブタジエン部の水素添加率が99.6 %、数平均分子
量が51000の水添ブロック共重合体。 (d−2)ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が40
%、ポリブタジエン部分のビニル結合量が38%、ポリ
ブタジエン部の水素添加率が99.1%、数平均分子量
が115000の水添ブロック共重合体。
【0059】(e)成分の結晶性水添ブロック共重合体 (e−1)1,2−ビニル結合量が11%のポリブタジ
エン−1,2−ビニル結合量が73%のポリブタジエン
−1,2−ビニル結合量が11%のポリブタジエンの構
造を持ち、かかる1,2−ビニル結合量が11%のポリ
ブタジエンブロックの数平均分子量が12000、1,
2−ビニル結合量が73%のポリブタジエンブロックの
数平均分子量が37000であるビニル結合量が異なる
ポリブタジエンブロック共重合体を合成し、このブロッ
ク共重合体を水素添加反応して融点が93℃であるC−
B−C型の結晶性水添ブロック共重合体を得た。
【0060】(e−2)1,2−ビニル結合量が20%
のポリブタジエン−1,2−ビニル結合量が48%のポ
リブタジエン−1,2−ビニル結合量が20%のポリブ
タジエンの構造を持ち、かかる1,2−ビニル結合量が
20%のポリブタジエンブロックの数平均分子量が13
000、1,2−ビニル結合量が48%のポリブタジエ
ンブロックの数平均分子量が36000であるビニル結
合量が異なるポリブタジエンブロック共重合体を合成
し、このブロック共重合体を水素添加反応して融点が6
5℃であるC−B−C型の結晶性水添ブロック共重合体
を得た。
【0061】(e−3)1,2−ビニル結合量が30%
のポリブタジエン−1,2−ビニル結合量が46%のポ
リブタジエン−1,2−ビニル結合量が30%のポリブ
タジエンの構造を持ち、かかる1,2−ビニル結合量が
30%のポリブタジエンブロックの数平均分子量が11
000、1,2−ビニル結合量が46%のポリブタジエ
ンブロックの数平均分子量が34000であるビニル結
合量が異なるポリブタジエンブロック共重合体を合成
し、このブロック共重合体を水素添加反応して融点が3
9℃であるC−B−C型の結晶性水添ブロック共重合体
を得た。
【0062】(f)成分のポリフェニレンエーテル 2、6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度
0.33のポリフェニレンエーテル なお、物性の評価は次の通りに行った。 (1)耐水蒸気透過性 JIS K7129に準じ、厚さ1mmシートにて40
℃の水蒸気透過度試験を実施し、水蒸気透過度〔g/
(m2・24Hr)〕を測定した。 (2)Izod衝撃強度 ASTM D256に準じ、厚み3.2mmノッチ付き
試験片を23℃にて衝撃強度〔J/m〕測定した。 (3)高温クリープ強さ クリープ試験機(安田精機製作所(株)製、145−B
−PC型)を用いて、幅4mm×厚み1mm×長さ70
mmのダンベル片を用いて、チャック間40mm間に応
力12.25MPa相当の荷重で、温度80℃の条件
で、歪み伸度が20mmに到達する時間を測定した。
【0063】
【実施例1〜10および比較例1〜10】ポリプロピレ
ン系樹脂、水添ブロック共重合体を表1に示した組成で
配合し、210〜280℃に設定したベントポート付き
二軸押出機(ZSK−40;WERNER&PFLEI
DERER社製、ドイツ国)を用いて溶融混練しペレッ
トとして得た。このペレットを用いて240〜250℃
に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給
し、金型温度60℃の条件でIzod試験用テストピー
ス、クリープ試験用テストピースを射出成形した。これ
らのテストピースの性能を測定し、その結果を併せて表
1に記載した。なお、耐水蒸気透過性用のシートは25
0℃の加熱プレスにて成形した。
【0064】
【実施例11〜20および比較例11〜15】ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリエチレンおよび水添ブロック共重合
体を表2に示した組成で配合し、210〜280℃に設
定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−40;W
ERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ国)を
用いて溶融混練しペレットとして得た。このペレットを
用いて240〜250℃に設定したスクリューインライ
ン型射出成形機に供給し、金型温度60℃の条件でIz
od試験用テストピース、クリープ試験用テストピース
を射出成形した。これらのテストピースの性能を測定
し、その結果を併せて表2に記載した。なお、耐水蒸気
透過性用のシートは250℃の加熱プレスにて成形し
た。
【0065】
【実施例21〜30および比較例16〜21】ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリエチレンおよび結晶性水添ブロック
共重合体を表3に示した組成で配合し、210〜280
℃に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−4
0;WERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ
国)を用いて溶融混練しペレットとして得た。このペレ
ットを用いて240〜250℃に設定したスクリューイ
ンライン型射出成形機に供給し、金型温度60℃の条件
でIzod試験用テストピース、クリープ試験用テスト
ピースを射出成形した。これらのテストピースの性能を
測定し、その結果を併せて表3に記載した。なお、耐水
蒸気透過性用のシートは250℃の加熱プレスにて成形
した。
【0066】
【実施例31〜39および比較例22〜27】ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリフェニレンエーテルおよび水添ブロ
ック共重合体を表4に示した組成で配合し、230〜3
10℃に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK
−40;WERNER&PFLEIDERER社製、ド
イツ国)を用いて溶融混練しペレットとして得た。この
ペレットを用いて240〜250℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度60℃の
条件でIzod試験用テストピース、クリープ試験用テ
ストピースを射出成形した。これらのテストピースの性
能を測定し、その結果を併せて表4に記載した。なお、
耐水蒸気透過性用のシートは260℃の加熱プレスにて
成形した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【発明の効果】本発明の組成物は、二次電池電槽用とし
て耐水蒸気透過性、耐熱クリープ性、および耐衝撃性に
優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:06 C08L 23:06 53:02) 53:02) (C08L 23/10 (C08L 23/10 71:12 71:12 53:02) 53:02)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)プロピレン重合体部分の密度が
    0.905g/cm3以上、かつMFRが0.1〜12
    であるポリプロピレン系樹脂100重量部のマトリック
    ス相に対して、分散相を形成する樹脂成分が下記成分
    (1)〜(4)の中から選ばれた少なくとも一種を含
    み、かかる(1)〜(4)成分を二種以上含む場合はそ
    の合計量が50重量部を超えて含まないことを特徴とす
    る二次電池電槽に成形される樹脂組成物。 (1)(b)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくと
    も2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体と
    する少なくとも1個の重合体ブロックBとからなり、該
    ビニル芳香族化合物の量が20〜70重量%であるブロ
    ック共重合体を水素添加してなり、かつゲルパーミエー
    ションクロマトグラフ(GPC)を用いてポリスチレン
    換算で測定した数平均分子量が100000以上である
    水添ブロック共重合体0.5〜15重量部。 (2)(c)密度が0.940g/cm3以上である高
    密度ポリエチレン1〜30重量部および、(d)ビニル
    芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロ
    ックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個
    の重合体ブロックBとからなり、該ビニル芳香族化合物
    の量が20〜70重量%であるブロック共重合体を水素
    添加してなる水添ブロック共重合体0.25〜15重量
    部。 (3)(c)密度が0.940g/cm3以上である高
    密度ポリエチレン1〜30重量部および、(e)50℃
    以上に結晶融点を有する水添ブロック共重合体0.25
    〜15重量部。 (4)(f)ポリフェニレンエーテル1〜10重量部お
    よび、(d)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくと
    も1個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体と
    する少なくとも1個の重合体ブロックBとからなり、該
    ビニル芳香族化合物の量が20〜70重量%であるブロ
    ック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体
    0.25〜10重量部。
  2. 【請求項2】 (a)成分のポリプロピレン系樹脂のプ
    ロピレン重合体部分の密度が0.905g/cm3
    上、かつMFRが0.1〜5であることを特徴とする請
    求項1記載の二次電池電槽に成形される樹脂組成物。
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