JP2002248757A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2002248757A
JP2002248757A JP2001047476A JP2001047476A JP2002248757A JP 2002248757 A JP2002248757 A JP 2002248757A JP 2001047476 A JP2001047476 A JP 2001047476A JP 2001047476 A JP2001047476 A JP 2001047476A JP 2002248757 A JP2002248757 A JP 2002248757A
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diaphragm
film
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gap
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インク滴を吐出するノズルを有するノズル板
と、ノズルが連通する吐出室と、吐出室の壁面を形成す
る振動板と、この振動板に対向する電極とを備え、振動
板を静電力で変形させてノズルからインク滴を吐出させ
る静電型インクジェットヘッドにおいて、振動板と電極
間のギャップの開口の封止を経時的に安定させることの
できるインクジェットヘッドの提供。 【解決手段】 ギャップ16の開口25を無機膜26で
封止し、ギャップ16に連通する連通路22の開口を有
機膜で封止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットヘッドに
関し、特に静電型インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の
画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジ
ェット記録装置において使用するインクジェットヘッド
として、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連
通する吐出室(インク流路、インク室、圧力室、液室、
加圧室、加圧液室等とも称される。)と、この吐出室の
壁面を形成する振動板と、この振動板に対向する電極と
を備え、振動板を静電力で変形させて、吐出室内の圧力
/体積を変化させることによりノズルからインク滴を吐
出させる静電型インクジェットヘッドが知られている。
【0003】このようなインクジェットヘッドでは、可
動部分となる振動板とこれに対向する電極で静電型アク
チュエータを構成している。振動板を可動部分とする静
電型アクチュエータは、上述したインクジェットヘッド
以外にも、マイクロポンプ、マイクロスイッチ(マイク
ロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(マイ
クロミラー)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも用
いられているが、以下ではインクジェットヘッドを主に
して説明する。
【0004】ところで、静電型インクジェットヘッドに
おいて、対向電極間(振動板と電極間)に繰り返し電圧
を印加してヘッドを駆動している間に、対向電極の表
面、即ち対向している振動板の電極側表面や電極の振動
板側表面に水分が付着すると、これらの極性分子の帯電
によって、静電吸引特性あるいは静電反発特性が低下す
るおそれがある。また、振動板表面や電極側表面に吸着
した極性分子が相互に水素結合して振動板が電極側に貼
り付いたままの状態となり、動作不能となるおそれがあ
る。
【0005】そこで、従来の静電型インクジェットヘッ
ドにおいては、例えば、特開平6−71882号公報に
示されるように熱硬化型あるいは光硬化型の樹脂(接着
剤)を用いて振動板と電極との間のギャップ(振動室)
の開口を封止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクジェットヘッドにあっては、接着剤が固
まるときに接着剤から気体が発生する、また接着剤が硬
化収縮することにより振動板が変形をおこし吐出が安定
しない等の課題がある。弾性接着剤を使用して上記のよ
うな硬化収縮あるいは封止剤からのガスによる振動板の
変形を回避する方法もあるが、樹脂での封止膜の場合、
使用環境および保管環境(圧力、温度)が変化した場合
にインク吐出特性、振動板駆動特性等が経時的に変化し
てしまう、つまり、封止剤を介して振動室内部と外部で
空気が通過するという課題がある。
【0007】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、経時的に安定したインクジェットヘッドを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、振動板と電
極との間で形成されるギャップの開口を無機膜で封止
し、複数のギャップを外部に連通する連通路の開口を有
機膜で封止したものである。
【0009】ここで、無機膜が酸化膜であることが好ま
しい。この場合、酸化膜はCVD法又は熱酸化法で形成
された膜であることが好ましい。また、有機膜が常温硬
化型樹脂であることが好ましい。さらに、ギャップの開
口がギャップよりも狭いことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るインクジ
ェットヘッドの振動板長手方向に沿う断面説明図、図2
は同ヘッドの連通路口部分における振動板長手方向の断
面説明図、図3は同ヘッドの振動板短手方向に沿う要部
断面説明図である。
【0011】このインクジェットヘッドは、結晶面方位
(110)の単結晶シリコン基板、SOI基板などのシ
リコン基板等を用いた第1基板である流路基板1と、こ
の流路基板1の下側に設けた結晶面方位(100)の単
結晶シリコン基板を用いた第2基板である電極基板2
と、流路基板1の上側に設けた第3基板であるノズル板
3とを備え、インク滴を吐出する複数のノズル4、各ノ
ズル4が連通するインク流路である吐出室6、各吐出室
6にインク供給路を兼ねた流体抵抗部7を介して連通す
る共通液室8などを形成している。
【0012】流路基板1には吐出室6及びこの吐出室6
の壁面である底部をなす第1電極を兼ねた振動板10を
形成する凹部及び共通液室8を形成する貫通部を形成し
ている。この流路基板1は、例えば単結晶シリコン基板
を用いた場合、予め振動板厚さにボロンを注入してエッ
チングストップ層となる高濃度ボロン層を形成し、電極
基板2と接合した後、吐出室6となる凹部をKOH水溶
液などのエッチング液を用いて異方性エッチングするこ
とにより、このとき高濃度ボロン層がエッチングストッ
プ層となって振動板10が高精度に形成される。
【0013】また、シリコンのベース基板に酸化層を介
してシリコンの活性層を接合したSOI基板を用いる場
合には、活性層で振動板10を形成する。なお、このヘ
ッドでは、振動板10は第1電極を兼ねているが、振動
板10とは別に第1電極を振動板10と一体に形成する
こともできる。
【0014】また、電極基板2には例えば結晶面方位
(100)に単結晶シリコン基板を用いて、このシリコ
ン基板に熱酸化法などで絶縁層であるシリコン酸化膜層
12を形成し、この酸化膜層12の部分に電極形成用溝
14を形成して、この溝14底面に振動板10に対向す
る第2電極である電極15を設け、振動板10と対向電
極15との間に所要の長さ(ここでは、0.1μm以下
としている。)のギャップ16を形成し、これらの振動
板10と電極15とによって静電アクチュエータ部を構
成している。
【0015】ここで、電極15は電極形成用溝14に沿
って外部に延設して駆動波形を印加するための外部駆動
回路(ドライバIC)に接続したFPCケーブルなどの
接続手段と接続するための電極パッド部15aを形成し
ている。さらに、この電極15の表面にはSiO膜な
どの酸化膜系絶縁膜、Si3膜などの窒化膜系絶縁膜
からなる電極保護膜17を成膜しているが、対向電極1
5の表面に電極保護膜17を形成しないで、振動板10
側に絶縁膜を形成することもできる。また、電極基板2
には、共通液室8に連通するインク供給口18を形成し
ている。
【0016】また、電極基板2の電極15の材料として
は、TiNを用いているが、この他、通常半導体素子の
形成プロセスで一般的に用いられるAl、Cr、Ni等
の金属材料や、Ti、W等の高融点金属、または不純物
により低抵抗化した多結晶シリコン材料などを用いるこ
とができる。また、電極基板2にシリコン基板を用いる
場合、電極15としては、不純物拡散領域を用いること
ができる。この場合、拡散に用いる不純物は基板シリコ
ンの導電型と反対の導電型を示す不純物を用い、拡散領
域周辺にpn接合を形成し、電極15と電極基板2とを
電気的に絶縁する。
【0017】さらに、電極基板2には振動板10と電極
15との間の各ギャップ16内に連通する個別連通路2
1を形成するとともに各個別連通路21に連通する共通
連通路22を形成し、この各ノズル列に対応する2本の
共通連通路22は、図2に示すようにノズル列方向端部
で一本にまとめて外部に連通する開口23を形成し、こ
の電極基板2の連通路22の開口23に対応して流路基
板1には大気開放口24を形成している。
【0018】これらの流路基板1と電極基板2との接合
は、接着剤による接合も可能であるが、より信頼性の高
い物理的な接合、例えば電極基板2がシリコン基板で形
成される場合、酸化膜を介した直接接合法を用いること
ができる。この直接接合は1000℃程度の高温化で実
施する。また、電極基板2をシリコン基板で形成して、
電極基板2と流路基板1との間にパイレックス(登録商
標)ガラスを成膜し、この膜を介して陽極接合を行うこ
ともできる。さらに、流路基板1と電極基板2にシリコ
ン基板を使用して金等のバインダーを接合面に介在させ
た共晶接合で接合することもできる。
【0019】ノズル板3は多数のノズル4を二列配置し
て形成するとともに、共通液室8と吐出室6とを連通す
る流体抵抗部7となる溝を形成し、また、吐出面には撥
水処理を施している。このノズル板3としては、例え
ば、Ni電鋳工法で製作しためっき膜、シリコン基板、
SUSなどの金属、樹脂とジルコニアなどの金属層の複
層構造のものなども用いることができる。ここでは、ノ
ズル板3は流路基板41に接着剤にて接合している。
【0020】そして、このインクジェットヘッドにおい
ては、流路基板1と電極基板2の溝14との間で形成さ
れるギャップ16の開口25を無機膜26により封止
し、また、前述した共通連通路22の開口23に対応す
る流路基板1の大気開放口24に有機膜27を充填する
ことで開口23を封止している。
【0021】このように、ギャップ16の開口25を無
機膜26で封止することにより、接着剤封止を行った場
合のような硬化時の気体の発生、硬化収縮による振動板
10の変形がなく、また振動室(ギャップ16内)への
接着剤の入り込み量のばらつきということがなくなり、
高温高湿下でも高い信頼性で安定した動作が得られると
ともに、連通路21、22を形成して開口23を有機膜
27で封止することによって、減圧下で無機膜26によ
る封止を行った場合に生じる振動板10の変形を防ぐこ
とができる。
【0022】ここで、無機膜26としては酸化膜を用い
ることができる。酸化膜を用いることで、ノズル板3を
接合する前に封止工程を行えば吐出室6や共通液室8な
どの流路壁面に同時に酸化膜を形成することができて接
液信頼性が向上する。このような酸化膜はCVD或いは
熱酸化法で形成することができる。
【0023】また、有機膜27としては常温硬化型の樹
脂を用いることができる。常温硬化型樹脂を用いること
で、熱によるアウトガスがなく、振動室内の空気が熱膨
張することによる振動板10の変形を抑えることがで
き、変形量のばらつき(振動板厚さのばらつき)に起因
する振動板振動特性のばらつきやインク滴速度などのば
らつきのを低減することができる。
【0024】上記のように構成したインクジェットヘッ
ドにおいては、個別の電極15に対して、駆動回路によ
り0V〜35Vのパルス電位を印加することにより、電
極15の表面がプラスに帯電すると対応する振動板10
の下面がマイナス電位に帯電するので、振動板10は静
電引力により電極15側に変形する。次に、電極15へ
のパルス電位の印加をオフにすると、電極15の表面に
蓄積された電荷の放電に伴い吐出室側へ振動板10が復
元し、その際、吐出室6内に急激な体積変化/圧力変化
が生じ、充填されたインク滴がノズル5から吐出され
る。
【0025】次に、本発明の係る他のインクジェットヘ
ッドの実施形態をその製造工程とともに図4及び図5を
参照して説明する。先ず、同図(a)に示すように、P
型の結晶面方位(100)のシリコンウエハ30を用意
し、このシリコンウエハ30で電極基板31を形成す
る。この電極基板31には熱酸化法、ウエット酸化など
で酸化膜を形成して、この酸化膜に電極部32(電極部
32は上述した実施形態の電極形成用溝、電極及び電極
保護用絶縁膜を含む)を形成し、各電極部32のギャッ
プ(この状態では電極形成用溝)を連通するように連通
路33を形成し、各列の連通路33をダイシング位置
(ヘッドチップの端部となる)でまとめて開口34を形
成する。なお、この例では、各ギャップ間は連通路35
で相互に連通させており、前記実施形態のように各ギャ
ップ毎に個々に連通する個別連通路21は形成していな
い。
【0026】一方、同図(b)に示すように、高濃度ボ
ロン拡散層を形成した結晶面方位(110)のシリコン
ウエハ40である流路基板となるシリコン基板41を用
意し、同図(c)に示すように、シリコン基板41と電
極基板31(シリコンウエハ30とシリコンウエハ4
0)とを直接接合により接合し、その後シリコン基板4
1の厚さが100μmになるまで研磨して所定の液室高
さにする。
【0027】次に、電極基板31とシリコン基板41と
を直接接合した積層基板にエッチングマスクとなる窒化
膜をデポし、同図(c)に示すように、電極基板31に
インク供給口を形成するとともに、シリコン基板41に
振動板45を含む吐出室46、共通液室48、仮接着領
域49、連通路開口部(大気開放口)50をウェットエ
ッチングにより形成して流路基板51を得る。連通路開
口部50は、この段階では高濃度ボロン拡散層が残って
おり開口はされていない。
【0028】その後、同図(d)に示すように、流路基
板51のうちの電極部32の電極パッド部32aに対応
する部分をドライエッチングにて除去して開口する。
【0029】次いで、図5(a)に示すように流路基板
51と電極基板31との間(ギャップの開口)を無機膜
61によって封止する。この無機膜61による封止を減
圧下で行う場合は、振動板45が下方に撓む形状とな
る。
【0030】次に、同図(b)に示すように電極パッド
部32a上の無機膜61をドライエッチングにて除去し
て開口する。その後、シリコンウエハから各ヘッドチッ
プ毎にダイシングにより切断する。次に、同図(b)に
示すように、流路基板51の大気開放口50に残存して
いる高濃度ボロン拡散層をドライエッチングにて除去し
開口する。無機膜封止を減圧下で行い、振動板45が撓
んでいる状態になっていても、この大気開放口50を開
口することによって連通路33の開口34が大気開放さ
れて電極部32のギャップ内に大気が流入するので、振
動板45は平行の状態に回復する。
【0031】そして、同図(c)に示すように、電極部
32の露出した個別電極とFPCケーブル62とを異方
性導電膜によって電気的な接続を行なう。ケーブルには
ドライバICがワイヤーボンドによって搭載されてい
る。次に、大気開放口50内に有機封止剤63を充填し
て連通路33の開口34を封止する。この封止により、
ギャップは完全な密閉空間となる。その後、同図(d)
に示すようなノズル54を形成したノズル板53を流路
基板51(アクチュエータ部)上に接合するために、流
路基板51上面に接着剤を塗布し、その後、仮接着塗布
領域49に仮接着剤として光硬化型接着剤64をディス
ペンサーにより塗布する。
【0032】そして、同図(d)に示すように、Ni電
鋳などで形成したノズル54を有するノズル板53と、
接着剤が塗布された静電アクチュエータ部を位置合わせ
し、仮加圧を行なう。ここで光硬化型接着剤に、紫外線
を照射して接着剤64を硬化させ、本加圧を行い加熱硬
化させる。
【0033】このように、各振動室(振動板と電極との
間のギャップ)と外部とを連通する電極形成用溝と流路
基板とで形成されるギャップ開口(第1連通路とい
う。)と、複数の振動室を連通し、かつ外部と連通する
連通路(第2連通路という。)33とを有し、第1連通
路と外部側との開放端を無機膜61により封止し、第2
連通路33と外部側との開放端(開口34)を有機膜6
3により封止することで、耐湿信頼性の高いヘッドが得
られる。
【0034】また、第1連通路と外部側との開放端(ギ
ャップ開口)を減圧下で無機膜61による封止を行って
も、その後第2連通路と外部側との開放端を開放するこ
とで振動板は平衡状態に復帰し、振動板の撓み量のばら
つき(振動板厚さのばらつき)に起因する振動板振動特
性のばらつきを低減することができる。
【0035】なお、振動室から外部へと通ずる開放端部
での流路基板と電極基板との距離が振動板と該振動板と
対向配置された電極部との距離よりも狭くする、つま
り、ギャップ開口をギャップより狭くすることで、振動
室から外部へと通ずる開放端部を封止する際、より薄膜
の無機膜にて封止することが可能になり、スループット
が向上する。
【0036】また、無機膜として酸化膜を用いて、酸化
膜による封止を流路部の接液性向上のための酸化膜を形
成するプロセスと同時に行うことも可能で、これによ
り、より信頼性の高いヘッドが得られる。さらに、有機
膜として常温硬化型樹脂を用いることで、封止の際に熱
によるアウトガスがなく、振動室内の空気が熱膨張する
ことによる振動板の変形を抑えることができ、変形量の
ばらつき(振動板厚さのばらつき)に起因するよる振動
板振動特性のばらつき、インク滴速度などのばらつきを
抑制することができる。
【0037】次に、このインクジェットヘッドの製造工
程の具体例を図6乃至図9を参照して具体的に説明す
る。なお、図6及び図7はヘッドの振動室部分における
振動板長手方向に沿う断面説明図、図8及び図9はヘッ
ドの振動室間隔壁部分における振動板長手方向に沿う断
面説明図である。
【0038】先ず、図6(a)及び図8(a)に示すよ
うに、P型で結晶面方位(100)、厚さ625μmの
電極基板31となるシリコン基板を用意し、電極基板3
1に厚さ2μmの酸化膜72をウェット酸化により形成
した。酸化条件は1050℃、18.5hである。
【0039】次に、各図(b)に示すように、グラデー
ションマスクを用いてレジストのパターニングを行い、
ドライエッチング及びウェットエッチングにより酸化膜
72のパターニングを行って電極形成用溝74を形成し
た。このとき、グラデーションマスクを使用して、電極
形成用溝74を形成することにより、非平行のギャップ
(振動板と電極とが非平行状態では位置されるギャッ
プ)を形成することができ、低電圧化に有利なギャップ
形状を形成することが可能となる。
【0040】また、図8(b)、(c)に示すように、
酸化膜72で形成される各電極形成用溝74間の振動板
短手方向の隔壁73(ギャップスペーサとなる部分)に
は各ギャップを相互に連通する連通路35を形成すると
ともに、酸化膜72にはこの連通路35に連続する連通
路33及び開口34を形成した。
【0041】そして、図6(c)に示すように、酸化膜
72表面に電極となるTiN303を200nmの厚さ
にスパッタ法で形成し、このTiN膜を電極形状にエッ
チングにして個別電極75を形成し、その後電極保護膜
としてシリコン酸化膜を厚さ200nmで形成し、電極
部32以外のシリコン酸化膜及びTiN膜を各々ドライ
エッチング、ウェットエッチングにより除去して、電極
75上に酸化膜77を形成した。
【0042】その後、各図(d)に示すように、高濃度
ボロン拡散層42を形成した厚さ400μmで結晶面方
位(110)のシリコン基板41を電極基板31上に接
合温度900〜100℃で直接接合で接合し、シリコン
基板41を所定の液室高さである100μm厚さなるま
で研磨した。
【0043】次いで、図7(a)及び図9(a)に示す
ように、電極基板31及びシリコン基板41に図示しな
い窒化膜を積層、パターニングをして、電極基板31に
インク供給口78をウェットエッチングにより形成す
る。
【0044】その後、各図(b)に示すように振動板4
5を有する吐出室46及び共通液室48をウェットエッ
チングにより形成して流路基板51を得た。このとき、
ノズル板接合用の仮接着剤領域49及び連通路開口5
0、電極パッド開口領域も同時に形成した。
【0045】なお、ボロンを注入した領域はボロン注入
していないシリコン領域と比較してエッチングレートが
低下するため、選択的にボロン注入領域のみ振動板45
として残すことが可能である。このとき、減圧下で電極
基板31とシリコン基板41とを接合しているためエッ
チングされて薄膜になった領域(振動板45)は下方に
撓んだ形状となる。
【0046】さらに、電極基板31及び酸化膜72をエ
ッチングし、高濃度ボロン拡散層42をエッチングして
インク供給口78と共通液室48とを連通させた。
【0047】次いで、各図(c)に示すように、電極パ
ッド部32aの流路基板51をエッチングにて開口し
た。このとき、ギャップ76は大気に開放されるため、
振動板45は水平形状となる。そこで、各振動室から外
部に通ずる開放端(ギャップ76の開口)をCVD法に
より形成した酸化膜61で封止した。
【0048】この場合、減圧CVDで行ったため、常圧
に戻した際に、振動板45は下方に撓んだ形状となっ
た。その後、電極パッド部32aの上部にある酸化膜6
1をエッチングにて除去した。そして、ダイシングにて
ウエハからヘッドチップ毎に分離した。その後、各々の
振動室(ギャップ76)に通じて外部につながる連通路
33の開放端(大気開放口34)を開放することで、連
通路33を通じてギャップ76内が大気開放されて一度
撓んだ振動板45は水平状態に復帰した。そこで、連通
路33の開放端は常温硬化型エポキシ接着剤(ウルタイ
ト1540;商品名)にて封止を行った。
【0049】上記ようにして静電アクチュエータ部81
を作成した。
【0050】次に、上述したアクチュエータ部81を含
むインクジェットヘッドの組み立て工程について図10
を参照して説明する。なお、同図はヘッド全体の分解斜
視説明図である。まず、上述したようにして得られた静
電アクチュエータ部81には、ドライバIC82が搭載
されたにFPCケーブル83を異方性導電膜により接続
する。
【0051】その後、静電アクチュエータ部81とノズ
ル板53とを接合するために、流路基板51の上面に接
着剤を塗布する。流路基板51とノズル板53とを接着
剤により接合する場合、接着剤のはみ出しが噴射特性に
影響を与えるので、塗布膜厚を1μm前後にする必要が
ある。そこで、流路基板51上面への接着剤の塗布は転
写法により行った。具体的には、ローラにドクターブレ
ードで接着剤を薄膜化し、転写パッドによりローラから
接着剤を転写し、更に転写パッドから流路基板51上面
に接着剤を転写する方法により行った。
【0052】また、ノズル板53と流路基板51との位
置決め(ノズル54と吐出室46との位置決め)をする
ために、仮接合用の紫外線硬化型接着剤64を流路基板
51に形成した仮接着剤塗布領域49にディスペンサー
により塗布した。そして、Ni電鋳などで形成したノズ
ル板53と接着剤を塗布した静電アクチュエータ部81
とを位置合わせし、仮加圧を行なった。その後、紫外線
硬化型接着剤に紫外線を照射して接着剤を硬化させ、本
加圧を行い加熱硬化させた。
【0053】なお、加熱接合する際に、流路基板51を
形成するシリコン基板とノズル板53(例えばNiまた
はSUS)との間の線膨張係数の差により反りが発生す
ると、内部応力によりアクチュエータ部81を破壊して
しまう可能性があるので、接着剤の硬化温度は低い方が
良いため、2液混合型(常温硬化型)のエポキシ系接着
剤を使用することが好ましい。硬化温度は、低いほど良
く、ここでは50℃で硬化を行った。
【0054】また、インク供給タンク又はインクカート
リッジからインクを供給するためのジョイント部86
と、フィルター87が熱溶着されたフレーム88を接着
接合した。フレーム88にアクチュエータ部81を接着
接合するために接着剤を塗布し、アクチュエータ81の
位置合わせをして接着接合を行った。
【0055】このインクジェットヘッドについて、従来
の形成方法で作製したインクジェットヘッドとを高温環
境下(70℃)で48時間放置した後室温に戻した時の
振動板変形量および経時変化量の測定を行ったところ図
11に示すようになった。なお、従来のインクジェット
ヘッドは、ギャップ大気に解放させるとギャップの開口
を、基板温度が常温に下がった時点で粘度の高いエポキ
シ等の接着剤で封止したものである。
【0056】従来のインクジェットヘッドでは、室温に
戻した直後に振動板に0.1μm程度の変形が生じ、時
間の経過とともに変形量が変化していくのに対し、本発
明に係るインクジェットヘッドでは初期変形量は0.0
05μm以下で、経時変化もほとんど見られていないこ
とが分かる。また、耐湿環境測定の結果も良好であっ
た。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェットヘッドによれば、振動板と電極との間で形成
されるギャップの開口を無機膜で封止し、複数のギャッ
プを外部に連通する連通路の開口を有機膜で封止したの
で、接着剤封止のような硬化時の気体の発生、硬化収縮
による振動板の変形がなく、また振動室への接着剤の入
り込み量のばらつきがなくなり、高温高湿下での信頼性
が向上するとともに、減圧下で無機膜封止を行った場合
に生じる振動板の変形を防ぐことができる。
【0058】ここで、無機膜が酸化膜であるので、流路
壁面内に同時に酸化膜を形成することができて接液信頼
性の向上を図れる。この場合、酸化膜はCVD法又は熱
酸化法で形成された膜であることで容易に酸化膜形成を
行うことができる。また、有機膜を常温硬化型樹脂とす
ることで、振動室内の空気が熱膨張することによる振動
板の変形を抑えることができ、振動板の振動特性のバラ
ツキを低減することができる。さらに、ギャップの開口
がギャップよりも狭い構成とすることで、封止工程のス
ループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェットヘッド
の振動室部分における振動板長手方向に沿う断面説明図
【図2】同ヘッドのノズル配列方向端部における振動板
長手方向に沿う断面説明図
【図3】同ヘッドの振動板短手方向に沿う断面説明図
【図4】本発明の他の実施形態に係るインクジェットヘ
ッドをその製造工程とともに説明する説明図
【図5】図4に続く工程を説明する説明図
【図6】同実施形態に係るインクジェットヘッドの製造
工程を具体的に説明する振動室部分における振動板長手
方向に沿う断面説明図
【図7】図6に続く工程を説明する断面説明図
【図8】振動室の隔壁部分における振動板長手方向に沿
う断面説明図
【図9】図8に続く工程を説明する断面説明図
【図10】本発明に係るアクチュエータを含むインクジ
ェットヘッドの分解斜視説明図
【図11】本発明に係るインクジェットヘッド及び従来
のインクジェットヘッドについての振動板初期変化量と
経時変化の測定結果の一例を説明する説明図
【符号の説明】
1、51…流路基板、2、31…電極基板、3、5…ノ
ズル板、4、5…ノズル、6、46…吐出室、7…流体
抵抗部、8、48…共通液室、10、45…振動板、1
5、75…電極、16、76…ギャップ、21…個別連
通路、22…共通連通路、25…ギャップ開口、26、
61…酸化膜、27、63…有機膜、33、35…連通
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するノズルと、ノズルが
    連通する吐出室と、この吐出室の少なくとも一部の壁面
    を形成する振動板と、この振動板に対向する電極とを有
    し、前記振動板を静電力で変形させることでインク滴を
    吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前記振動板
    と電極との間で形成されるギャップの開口を無機膜で封
    止し、複数の前記ギャップを外部に連通する連通路の開
    口を有機膜で封止したことを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、前記無機膜が酸化膜であることを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェットヘッド
    において、前記酸化膜はCVD法で形成された膜である
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のインクジェットヘッド
    において、前記酸化膜は熱酸化法で形成された膜である
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドにおいて、前記有機膜が常温硬化型樹
    脂であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドにおいて、前記ギャップの開口が前記
    ギャップよりも狭いことを特徴とするインクジェットヘ
    ッド。
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