JP2002240181A - お茶包装用袋 - Google Patents

お茶包装用袋

Info

Publication number
JP2002240181A
JP2002240181A JP2001039750A JP2001039750A JP2002240181A JP 2002240181 A JP2002240181 A JP 2002240181A JP 2001039750 A JP2001039750 A JP 2001039750A JP 2001039750 A JP2001039750 A JP 2001039750A JP 2002240181 A JP2002240181 A JP 2002240181A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
antistatic agent
film
polyester resin
alumina
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001039750A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ogura
椋 和 彦 小
Hideki Iba
場 秀 樹 井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukusuke Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fukusuke Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukusuke Kogyo Co Ltd filed Critical Fukusuke Kogyo Co Ltd
Priority to JP2001039750A priority Critical patent/JP2002240181A/ja
Publication of JP2002240181A publication Critical patent/JP2002240181A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリヤー性、水蒸気バリヤー性、遮光性
に優れ、変色し難く、味や香りの保持性が高く、製袋時
の折れ性や作業性が良好で、使用後に焼却処理が可能な
お茶包装用袋を提供する。 【解決手段】 (A)層:帯電防止剤コート層及びアル
ミナ蒸着薄膜層を備えたポリエステル系樹脂層、(B)
層:接着剤層、(C)層:内部にミクロボイドを形成し
たポリエステル系樹脂延伸フィルム層、(D)層:接着
剤層、(E)層:帯電防止剤及び白色顔料を配合したポ
リエチレン系樹脂層から構成される積層体シートを袋状
に形成したことを特徴とするお茶包装用袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境にも配慮され
たお茶包装用袋に関し、更に詳細には、ガスバリヤー
性、水蒸気バリヤー性、遮光性に優れていることから、
お茶が変色し難く、味や香りの保持性が高く、且つ、製
袋時の折れ性が良好で、微粉によるヒートシール性の阻
害が少ないことから、作業性に優れ、しかも、使用後に
は焼却処理することができることから、環境にも配慮さ
れたお茶包装用袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属アルミニウム箔を積層した樹
脂フィルムは、ガスバリヤー性、水蒸気バリヤー性、遮
光性等において優れた素材であることから、お茶、スナ
ック菓子、インスタント食品、レトルト食品、医薬包材
等の各種食品包装用容器に成形されて広く使用されてき
た。しかし、このような金属アルミニウム箔を積層した
樹脂フィルムは、樹脂フィルムの単独層であれば焼却処
理することができるが、積層された金属アルミニウム箔
層が焼却処理しても燃えないことから、一般家庭から排
出されるゴミの分別収集においては、金属アルミニウム
箔積層樹脂フィルム自体を不燃ゴミの扱いとされてい
る。それ故、一般家庭のゴミの分別収集の場合に、金属
アルミニウム箔積層樹脂フィルムを通常の樹脂フィルム
や紙等の可燃ゴミとは区別して取り扱わなければならな
いことから、廃棄される積層樹脂フィルムの中に金属ア
ルミニウム箔が積層されているかを判別しなければなら
ないし、しかも、その判別を老人や子供等の全ての人々
に周知徹底させなければ十分な分別収集を行うことがで
きないことから、より一層ゴミ処理問題を複雑化させて
いる。
【0003】一方、積層された金属アルミニウム箔は、
電気製錬により多くの電力を費やして製造されたもので
あることから、金属アルミニウムのままで回収したい
が、金属アルミニウムは磁石の吸引力によって回収する
こともできないし、金属探知器によっても検知すること
ができないので、そのまま積層された樹脂と一緒に高温
度で焼却処理するか埋立処理しているのが現状である。
だが、金属アルミニウム箔を積層樹脂と一緒にそのまま
高温度で焼却処理してしまえば、金属アルミニウムとし
て再使用することができないので、再度、金属アルミニ
ウム箔積層樹脂フィルムを製造する為には、再び、電気
製錬により多くの電力を費やして金属アルミニウム箔を
製造しなければならなく、この場合においても火力発電
用として排出される炭酸ガスによる地球の温暖化の環境
問題が発生する。それ故、実用新案登録第306181
3号に、上面にシリカ蒸着薄膜層を形成した、シリカ蒸
着ポリエチレンテレフタレートフィルム層/ポリエチレ
ン接着層/ナイロンフィルム層/ポリエチレン接着層/
明着色・暗着色ポリエチレン積層シート層からなる樹脂
積層体をヒートシールして形成したお茶袋が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
リカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム層/ポリ
エチレン接着層/ナイロンフィルム層/ポリエチレン接
着層/明着色・暗着色ポリエチレン積層シート層からな
る樹脂積層体をヒートシールして形成したお茶袋は、シ
リカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム層を使用
しているために、前記金属アルミニウム箔積層樹脂と異
なり、帯電し易く、お茶等の微粉末を袋内に充填する際
に静電気が発生して、袋の開口部及び表面部にお茶の微
粉末が付着する。それ故、この開口部をヒートシールす
るとお茶等の微粉を挟んだままヒートシールすることに
なり、シール不良等の不具合が生じて、不完全な包装に
よる内容物の変質に関する問題が多数発生した。また、
お茶包装用袋の表面にお茶等の微粉末が付着していると
商品価値を低下させる原因となる。しかし、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂をフィルム状に成形するために
は、ポリエチレンテレフタレート樹脂を260℃以上の
温度で加熱溶融して成形しなければならないことから、
この様な温度に耐える耐熱性の帯電防止剤が存在してい
ない現状では、ポリエチレンテレフタレート樹脂に練り
込んでフィルム状に成形した帯電防止性に優れたポリエ
チレンテレフタレート樹脂フィルムを得ることは不可能
なことであった。従って、金属アルミニウム箔積層樹脂
からシリカ蒸着やアルミナ蒸着のポリエチレンテレフタ
レートフィルムに変更することはできなかった。
【0005】更に、上記シリカ蒸着ポリエチレンテレフ
タレートフィルム自体は、シリカ(SiOx,x=1.
5〜2)を含有しているために黄色みを帯びた透明なフ
ィルムであることから、この黄色みを帯びた透明なシリ
カ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムの裏面側に
白色の熱可塑性樹脂層を積層すると、より一層黄色味が
強調されるために、印刷を施した時の色調に問題がある
ことから、各種包装材としての使用に制限があった。一
般に、シリカやアルミナを効率良く蒸着させるために
は、蒸着面を帯電させて蒸着させる方法が有効であるこ
とから、蒸着面となるフィルム素材の中には帯電防止剤
を配合させないのが普通であり、帯電防止剤を配合した
ポリエステル系樹脂フィルムにシリカやアルミナを蒸着
した積層フィルムは存在しなかった。また、この様な樹
脂積層体は、ナイロンフィルム層が使用されているため
に製袋時における樹脂積層フィルムの折れ性が悪く、袋
が膨らんでしまうために、製袋の作業性を向上させるこ
とができなかった。更に、シリカ蒸着ポリエチレンテレ
フタレートフィルム層は、アルミ蒸着ポリエチレンテレ
フタレートフィルム層と同様にガスバリヤー性や水蒸気
バリヤー性に優れているが、遮光性が無いことから、使
用の対象から外されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アルミナ蒸着によって
得られたフィルムは、アルミ蒸着ポリエチレンテレフタ
レートフィルム層と同等のガスバリヤー性や水蒸気バリ
ヤー性を有しており、しかも、可燃性であることから焼
却処理することができるので、ゴミの分別収集において
も、通常の樹脂フィルムや紙等の可燃ゴミと一緒に収集
することができる為、ゴミ処理問題を起こすことがな
い。また、アルミナ蒸着によって得られたフィルムは、
遮光性が無いとの欠点があるが、内部にミクロボイドを
形成したポリエステル系樹脂延伸フィルム層を積層する
ことにより遮光性を付与することができ、しかも、製袋
時における折れ性を改良することができる。更に、アル
ミナ蒸着によって得られたフィルムは、充填時に帯電し
易いが、表面層に帯電防止剤を含有する帯電防止剤コー
ト層を形成することにより静電気が発生し難くなり、微
粉末を挟んでヒートシールされることがなくなるので、
シール不良等の不具合が生じて内容物が変質する等の問
題が起きないし、お茶包装用袋の表面にゴミが付着する
のを阻止するので、商品価値が低下することがないとの
知見に基づき、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明のお茶包装用袋は、下記
の(A)〜(E)層から構成される積層体シートを袋状
に形成したこと、を特徴とするものである。 (A)層:帯電防止剤コート層及びアルミナ蒸着薄膜層
を備えたポリエステル系樹脂層 (B)層:接着剤層 (C)層:内部にミクロボイドを形成したポリエステル
系樹脂延伸フィルム層 (D)層:接着剤層 (E)層:帯電防止剤及び白色顔料を配合したポリエチ
レン系樹脂層
【0008】
【発明の実施の形態】[I] 積層体シート (1) 層構成 本発明のお茶包装用袋の素材となる積層体シートは、下
記に示す(A)層〜(E)層から基本的に構成されてお
り、必要に応じて(F)層を積層したものである。 (A) 帯電防止剤コート層及びアルミナ蒸着薄膜層を備え
たポリエステル系樹脂層((A)層) 帯電防止剤コート層及びアルミナ蒸着薄膜層を備えたポ
リエステル系樹脂層(A)としては、図2に示すよう
に、ポリエステル系樹脂フィルム(A)の片面の表面
側に帯電防止剤コート層(A)を形成し、その反対の
裏面側にアルミナ粒子を蒸着させたアルミナ蒸着薄膜層
(A)を形成したものである。
【0009】(a) ポリエステル系樹脂フィルム(A) 上記帯電防止剤コート層(A)及びアルミナ蒸着薄膜
層(A)を備えたポリエステル系樹脂層(A)に用い
られるポリエステル系樹脂フィルム(A)としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸
等の芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジ
オールネオペンチルグリコール等のグリコールとを重縮
合して得られるポリエステル系樹脂をフィルム状に成形
したものであり、具体的には、例えば、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリエチレン・ブチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トフィルム等を挙げることができる。これらポリエステ
ル系フィルムの中でも、テレフタル酸とエチレングリコ
ールとを重縮合して得られるポリエステル樹脂を用いる
ことが好ましい。また、これらポリエステル樹脂フィル
ムは単独重合体のフィルムであっても、或いは、第二の
成分を共重合せしめた共重合体のフィルムであっても良
い。これらポリエステル系樹脂フィルムは、一般に厚み
が12〜50μm、好ましくは12〜25μm、特に好
ましくは12〜15μmのものが用いられる。
【0010】(b) アルミナ蒸着薄膜層(A) 上記帯電防止剤コート層(A)及びをアルミナ蒸着薄
膜層(A)備えたポリエステル系樹脂層(A)におけ
るアルミナ蒸着薄膜層(A)としては、上記ポリエス
テル系樹脂フィルム層(A)の片面にアルミナ(Al
)薄膜を形成したものである。このアルミナ蒸着
薄膜層(A)を形成することによりガスバリヤー性、
水蒸気バリヤー性を顕著に高めることができる。アルミナ蒸着膜の形成 アルミナ蒸着薄膜の形成方法としては、化学蒸着法(C
VD)、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法等を挙げることができる。膜 厚 この様なアルミナ蒸着薄膜層(A)は、膜厚を一般に
20〜7,000オングストローム、好ましくは100
〜1,000オングストローム、好ましくは400〜6
00オングストロームに形成したものである。
【0011】(c) 帯電防止剤コート層(A帯電防止剤コート層の形成 上記帯電防止剤コート層(A)及びをアルミナ蒸着薄
膜層(A)備えたポリエステル系樹脂層(A)におけ
る帯電防止剤コート層(A)は、下記の帯電防止剤を
含有させた帯電防止剤含有液を塗布し、乾燥することに
より形成することができる。この帯電防止剤コート層
(A)を形成することにより帯電性を顕著に高めるこ
とができる。
【0012】帯電防止剤 上記帯電防止剤コート層(A)に用いられる帯電防止
剤としては、各種界面活性剤、無機塩、多価アルコー
ル、金属化合物、カーボン等を挙げることができる。こ
れら帯電防止剤としては、界面活性剤を用いることが好
ましく、この様な界面活性剤として、具体的には、例え
ば、以下のものを挙げることができる。
【0013】[アニオン活性剤]アニオン活性剤として
は、例えば、パラフィン、オレフィン、アルキルベンゼ
ン等をスルホン化した後アルカリ中和することにより得
られる、アルキルスルホン酸塩(練込型)、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩(練込型)等のスルホン酸塩、或い
は、高級アルコール、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール等を硫酸
エステル化した後アルカリ中和することにより得られる
硫酸エステル塩、或いは、高級アルコール、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルを五酸化燐、オキシ塩化燐等
でエステル化して得られる、アルキル燐酸エステル塩
(練込型)等の燐酸エステル等を挙げることができる。
【0014】[カチオン活性剤]カチオン活性剤として
は、例えば、アルキルジメチルアミン等の三級アミンを
塩化メチル、塩化ベンジル、ジメチル硫酸等により四級
化して得られる、アルキルトリメチルアンモニウム塩、
アシロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメト
サルフェート(練込型)、アルキルベンジルジメチルア
ンモニウム塩、アシル塩化コリン等を挙げることができ
る。
【0015】[両性活性剤]両性活性剤としては、例え
ば、三級アミン、イソダリゾン等とクロル酢酸との付加
反応によって得られる、アルキルベタイン型(塗布型、
練込型)、イミダリゾン型、アラニン型等を挙げること
ができる。
【0016】[非イオン活性剤]非イオン活性剤として
は、例えば、脂肪酸と多価アルコールとのエステル化、
アルキロールアミンとのアミド化や高級アルコール、ア
ルキルフェノール、アルキルアミン等にアルキレンオキ
シドを付加して得られる、脂肪酸アルキロールアミド
(塗布型、練込型)、ジ−(2−ヒドロキシエチル)ア
ルキルアミン(塗布型、練込型)、脂肪酸グリセリンエ
ステル(練込型)、ソルビタン脂肪酸エステル(練込
型)等を挙げることができる。これら界面活性剤の中で
も帯電防止性の良いカチオン系界面活性剤を用いること
が好ましい。
【0017】帯電防止剤含有液 帯電防止剤含有液は、上記帯電防止剤を水又は低級アル
コール等の有機溶剤中に溶解又は分散させた液であり、
固形分含量が一般に1〜10重量%、好ましくは2〜5
重量%の液である。塗布方法 これら、帯電防止剤含有液の塗布方法としては、一般に
刷毛、スプレー、浸漬、ロール等により均一に塗布する
ことができる。塗布量 帯電防止剤含有液の塗布量は、一般に0.01〜5g/
(固形分量)、好ましくは0.1〜0.5g/m
(固形分量)である。
【0018】(d) 保護層(A) 上記アルミナ蒸着薄膜層(A)の上には、必須層では
ないが、図2に示すように、蒸着したアルミナを保護す
るための保護層(A)を形成することが好ましい。こ
の任意層としての保護層(A)は、蒸着したアルミナ
を保護することができる各種素材を使用することができ
るが、特に、必要に応じて積層される印刷層(F)と密
着性の良好な素材であるポリエステル系コート剤を用い
ることが好ましい。該保護層(A)は、印刷等を施す
際に蒸着したアルミナを保護するためであることから必
要以上に厚くする必要もなく、厚みは一般に0.01〜
0.1μm、好ましくは0.02〜0.06μm程度で
ある。
【0019】(B) 接着剤層((B)層) 上記帯電防止剤コート層(A)及びアルミナ蒸着薄膜
層(A)を備えたポリエステル系樹脂層(A)のアル
ミナ蒸着薄膜層(A)側には、図2に示すように、接
着剤(プライマー)層(B)が積層されて、後記内部に
ミクロボイド8を形成したポリエステル系樹脂延伸フィ
ルム層(C)との接着を行う。上記接着剤(プライマ
ー)層(B)としては、ウレタン系接着剤、エポキシ系
接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤等の
各種の接着剤(プライマー)を使用することができる
が、これらの中でもウレタン系接着剤、ポリエステル系
接着剤、ポリエーテル系接着剤を用いることが、特にウ
レタン系接着剤用いることが好ましい。かかる接着剤
(プライマー)としては、例えば、ポリウレタン系プラ
イマーのポリエステルポリオール・ポリイソシアネー
ト、ポリエーテルポリオール・ポリイソシアネート、ポ
リエステル系プライマー等を挙げることができる。これ
ら接着剤(プライマー)は、例えば、ポリウレタン系プ
ライマーが東洋モートン(株)のEL−150(商品
名)またはBLS−2080AとBLS−2080Bの
混合物として、ポリエステル系プライマーが同社のAD
−503(商品名)として入手することができる。接着
剤(プライマー)の塗布量は、一般に0.5〜25g/
(固形分量)、好ましくは2〜5g/m(固形分
量)である。これら、接着剤(プライマー)の塗布方法
としては、一般に刷毛、ローラー等により行われる。
【0020】(C) 内部にミクロボイドを形成したポリエ
ステル系樹脂延伸フィルム層((C)層) 上記内部にミクロボイド8を形成したポリエステル系樹
脂延伸フィルム層(C)としては、図2に示すように、
内部にミクロボイド8を形成した不透明度が80%以上
の無機微細粉末9含有ポリエステル系樹脂延伸フィルム
層であり、この様な空洞含有ポリエステル系樹脂延伸フ
ィルム層(C)は、溶融したポリエステル系樹脂に無機
微細粉末9を混合して得られた無機微細粉末8〜65重
量%を含有させたポリエステル系樹脂フィルムを、一軸
又は二軸延伸することによりポリエステル系樹脂フィル
ムの内部に微多孔のミクロボイド8よりなる空洞を形成
させて、不透明度が80%以上、好ましくは90%以上
の樹脂延伸フィルムとすることにより得ることができ
る。この内部にミクロボイドを形成したポリエステル系
樹脂延伸フィルム層(C)を形成することによりガスバ
リヤー性、水蒸気バリヤー性、遮光性を顕著に高めるこ
とができる。
【0021】(a) 無機微細粉末 上記内部にミクロボイド8を形成したポリエステル系樹
脂延伸フィルム層(C)に用いられる無機微細粉末9と
しては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウ
ム、硫酸バリウム、珪藻土、焼成クレイ、タルク、カオ
リン、ゼオライト、カーボンブラック等の無機質微細粉
末を挙げることができる。これら無機微細粉末9の中で
もシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、タルクを用
いることが好ましい。これら無機微細粉末9は一般に粒
径が1.0μm以下、好ましくは0.1〜0.8μmの
ものが用いられる。
【0022】(b) 微多孔ポリエステル系樹脂延伸フィル
ム 上記内部にミクロボイド8を形成したポリエステル系樹
脂延伸フィルム層(C)は、上記(A)層の帯電防止剤
コート層及びアルミナ蒸着薄膜層を備えたポリエステル
系樹脂層(A)のポリエステル系樹脂フィルム(A
に用いられるポリエステル系樹脂と同様なポリエステル
系樹脂を用い、これを溶融し上記無機微細粉末9を配合
し混練して、更にフィルムに成形した後、一軸又は二軸
延伸したフィルムを挙げることができる。これら延伸装
置としては、例えば、テンター法、同時二軸延伸法、一
軸延伸法等が挙げられる。上記溶融混練は、一般に一軸
押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキ
サー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等の通常
の混練機を用いて、通常240〜290℃、好ましくは
260〜280℃の温度で溶融・混練することによって
得ることができる。延伸フィルムに成形するには、Tダ
イ法、カレンダー法、キャスト法、インフレーション法
等の各種成形加工法により行うことができる。これら延
伸フィルムの肉厚は通常10〜300μm、好ましくは
30〜200μmのフィルム状(シートも含む)に成形
して、得られたフィルムを一軸又は二軸に延伸すること
により得ることができる。延伸は、一軸延伸又は二軸延
伸することにより行うことができる。一軸延伸は通常
1.3〜15倍、好ましくは3.5〜10倍に一方向に
引っ張ることにより一軸延伸フィルムが得られる。又、
この一軸延伸フィルムを更に一軸延伸フィルムの延伸方
向と直角の方向にテンター等により通常3.5〜20
倍、好ましくは4〜12倍に引っ張ることにより二軸延
伸フィルムが得られる。
【0023】(c) 不透明度 上記延伸により無機微細粉末8〜65重量%を含有させ
たポリエステル系樹脂フィルムは、融点以下の温度で延
伸すると樹脂フィルムは延伸するが無機微細粉末9は延
伸させることができないことから、フィルムの内部に微
細なボイド(空隙)が形成されてミクロボイド8とな
り、該フィルムの白色度や不透明度が増し、不透明度が
80%以上、好ましくは85〜95%のものとなる。
【0024】(d) 内部にミクロボイドを形成したポリエ
ステル系樹脂延伸フィルム層(C)の具体例 この様な内部にミクロボイドを形成した不透明度が80
%以上の無機微細粉末含有ポリエステル系樹脂延伸フィ
ルム層(C)は、具体的には、例えば、東洋紡(株)よ
り市販されている乳白色のポリエチレンテレフタレート
樹脂フィルム「クリスパー」等を挙げることができる。
【0025】(D) 接着剤層((D)層) 上記内部にミクロボイドを形成したポリエステル系樹脂
延伸フィルム層(C)上に積層される接着剤層(D)と
しては、上記接着剤層(B)と同じものを挙げることが
できる。これら、接着剤(プライマー)の塗布量及び塗
布方法としては、上記接着剤層(B)と同じ様にして行
われる。
【0026】(E) 帯電防止剤及び白色顔料を配合したポ
リエチレン系樹脂層((E)層) 帯電防止剤10及び白色顔料11を配合したポリエチレ
ン系樹脂層(E)としては、図2に示すように、直鎖状
低密度ポリエチレン系樹脂等のポリエチレン系樹脂12
に帯電防止剤10及び酸化チタン粉末等の白色無機微細
粉末よりなる白色顔料11を1.0〜10.0重量%含
有させた乳白着色〜白色の樹脂層である。この(E)層
の帯電防止剤10及び白色顔料11を配合したポリエチ
レン系樹脂層(E)は、ヒートシール性を示すポリエチ
レン系樹脂であることが重要で、特に直鎖状低密度ポリ
エチレン系樹脂を用いることが好ましい。この帯電防止
剤及び白色顔料を配合したポリエチレン系樹脂層(E)
を形成することにより、ヒートシール性を付与すると共
に、帯電性及び遮光性を高めることができる。
【0027】(a) ポリエチレン系樹脂 帯電防止剤10及び白色顔料11を配合したポリエチレ
ン系樹脂層(E)に用いられるポリエチレン系樹脂とし
ては、各種ポリエチレン系樹脂を挙げることもできる
が、特にエチレンと炭素数3〜18、好ましくは4〜1
2、特に好ましくは6〜10の1種又は2種以上のα−
オレフィンとをメタロセン触媒の存在下に共重合させて
得られたJIS−K7112による密度が0.880〜
0.935g/cm、好ましくは0.885〜0.9
15g/cm 、特に好ましくは0.890〜0.9
10g/cm を示すエチレン・α−オレフィン共重
合体樹脂よりなる直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を用
いることが好ましい。具体的には、例えば、エチレン・
プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、
エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体、エチレン
・2−メチルブテン−1共重合体、エチレン・ペンテン
−1共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重合体、エチ
レン・オクテン−1共重合体、エチレン・4−メチルペ
ンテン−1共重合体等を挙げることができる。
【0028】(b) 帯電防止剤 上記帯電防止剤10及び白色顔料11を配合したポリエ
チレン系樹脂層(E)に用いられる帯電防止剤10とし
ては、前記(A)層の帯電防止剤コート層(A )及び
アルミナ蒸着薄膜層(A)を備えたポリエステル系樹
脂層の帯電防止剤コート層(A)において用いられた
帯電防止剤を挙げることができる。ここで用いられる帯
電防止剤10は、ポリエチレン系樹脂層(E)中に含有
させることから、塗布型よりも練込型の帯電防止剤を用
いることが好ましい。上記帯電防止剤をポリエチレン系
樹脂層(E)中に練り込む方法としては、溶融したポリ
エチレン系樹脂12に帯電防止剤10を混練することに
より容易に配合することができる。具体的には、通常は
押出機内で配合することにより製造することができる。
【0029】(c) 無機微細粉末 上記ポリエチレン系樹脂を乳白着色〜白色とするには、
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂等のポリエチレン系樹
脂12に酸化チタン粉末等の白色無機微細粉末11を配
合し、溶融混練することが必要である。上記無機微細粉
末11としては、具体的には、例えば、酸化チタン、シ
リカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸ストロンチウム、硫酸バリウム等の白色の無機微細
粉末を挙げることができる。これら無機微細粉末11
は、ポリエチレン系樹脂12に一般に1〜10重量%、
好ましくは4〜6重量%含有させる。
【0030】(d) 白 色 上記ポリエチレン系樹脂を白色とするには、ポリエチレ
ン系樹脂に上記無機微細粉末を上記所定量を配合し、溶
融混練することにより行うことができる。本件発明にお
ける白色とは目視した場合に白色を示すもので、純白の
みでなく、乳白色、やや黄色味を帯びた白色も含むもの
である。
【0031】(D) 任意層 上記必須の構成層以外に任意層として下記に示す印刷層
((F)層)を形成することが好ましい。 (a) 印刷層((F)層) 上記印刷層(F)としては、ラミネート用に使用される
裏刷り用インキ等が使用できる。具体的には、例えば、
東洋インキ(株)製「ニューLPスーパー」、大日本イ
ンキ(株)製「ユニビアA」等を挙げることができる。
【0032】(E) 任意成分 上記(A)〜(E)層の必須の構成層の各層の素材とな
る樹脂成分中には、任意成分として、本発明の効果を著
しく損なわない範囲内で各種目的に応じて他の任意の配
合成分を配合することができる。それらの付加的成分と
しては、通常のポリエステル樹脂用添加剤や配合材等と
して用いられる酸化防止剤、中和剤、耐候性改良剤、気
泡防止剤、分散剤、滑剤、分子量調整剤(過酸化物
等)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、防
曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、難燃剤、導
電性付与剤、架橋剤、架橋助剤、金属不活性化剤、防菌
剤、蛍光増白剤等の各種助剤、他の各種樹脂及びエラス
トマー、フィラー、着色剤等を挙げることができる
【0033】(2) 厚 み 上記積層体シートの各層構成の厚みは、(A)層の帯電
防止剤コート層及びアルミナ蒸着薄膜層を備えたポリエ
ステル系樹脂層が一般に12〜50μm、好ましくは1
2〜25μm、特に好ましくは12〜13μmで、
(B)層の接着剤層が一般に2〜6μm、好ましくは2
〜4μm、特に好ましくは2〜3μmで、(C)層の内
部にミクロボイドを形成したポリエステル系樹脂延伸フ
ィルム層が一般に38〜188μm、好ましくは38〜
75μm、特に好ましくは38〜50μmで、(D)層
の接着剤層が一般に2〜6μm、好ましくは2〜4μ
m、特に好ましくは2〜3μmで、(E)層の帯電防止
剤及び白色顔料を配合したポリエチレン系樹脂層が一般
に30〜80μm、好ましくは30〜60μm、特に好
ましくは40〜50μmである。また、上記必須の構成
層に必要に応じて積層される任意層としては、(F)層
の印刷層の厚みが通常1〜2μmであることが好まし
い。
【0034】(3) 積 層 上記(A)〜(E)層の各層を積層して積層体シート
(フィルム)を得るには、上記(A)〜(E)層の各層
のフィルム(未延伸フィルム、延伸フィルム)、シート
をキャスト法、インフレーション法等の公知の技術によ
って製造することができる。シート、フィルム(未延伸
フィルム)等の押出成形体を製造するキャスト法として
は、押出機で溶融混練された樹脂をTダイから押し出
し、水等の冷媒を通したロールと接触させることにより
冷却して、一般に透明性が良く、厚み精度の良いフィル
ムを製造することができる。この様な方法はフィルムに
とって好ましい製造方法である。また、必要に応じて積
層する際に、その表面にコロナ処理、フレーム処理、オ
ゾン処理を施すこともできる。積層体シート(フィル
ム)の厚さは、一般に50〜200μm、好ましくは6
0〜150μm、特に好ましくは70〜120μmであ
る。
【0035】[II] 成 形 上記積層体シート2を(E)層側に折り曲げて、(E)
層の帯電防止剤及び白色顔料を配合したポリエチレン系
樹脂層同士を重ね合わせて加熱することによりヒートシ
ールして任意の形状や大きさの袋を成形することができ
る。 (1) 折り曲げ 上記積層体シート2を折り曲げることにより筒状体6を
形成することができる。 (2) ヒートシール 上記積層体シート2をヒートシールする際の条件として
は、一般に(E)層の帯電防止剤及び白色顔料を配合し
たポリエチレン系樹脂層の融点の30℃以上、好ましく
は150〜200℃の温度で熱処理することが好まし
い。該熱処理は加熱されたロールと接触させるか、加熱
されたプレスにより押圧させるか、等により行われる。
該熱処理は、一般に、積層体をロールとの接触により、
通常100〜150m/分の速度で、通常2〜3秒間処
理することにより行なわれる。
【0036】[III] お茶包装用袋 上記積層体シート2を折り曲げたりヒートシール成形し
て得られる本発明のお茶包装用袋は、以下に示す(1)〜
(6)の性能を有するものであり、お茶包装用袋として優
れたものである。 (1) JIS K−7105により測定した全光線透過
率(JIS K−7105)が6%以下、好ましくは4
%以下の遮光性を示すものである。高級煎茶、抹茶等の
お茶用包装袋は、光線の入射を嫌うことから内容物の包
装に光線が当たらないように遮光性(全光線透過率)を
有していることが重要である。各層の肉厚が薄く、光線
の隠蔽性が不足するときは、(A)層のアルミナ蒸着ポ
リエステル系樹脂層の上面に、オフセットまたはグラビ
ア印刷により厚さ1〜5μmの黒色ベタ印刷を行うこと
によって印刷層を形成して、積層体シートの全光線透過
率を上記範囲内とすることが望ましい。
【0037】(2) JIS−Z1707により測定した
(20℃−65%RH)酸素透過度(JIS Z−17
07)が5cc/m・24hr・atm以下、好まし
くは2cc/m・24hr・atm以下、更に好まし
くは1cc/m・24hr・atm以下である。高級
煎茶、抹茶等のお茶は、酸素により酸化されて変質する
ことから内容物が酸化されないようにガスバリヤー性を
有していることが重要である。 (3) JIS−Z0208により測定した水蒸気透過率
(40℃−90%RH)(JIS Z−0208)が5
g/m・24hr以下、好ましくは2g/m・24
hr以下、更に好ましくは1g/m・24hr以下で
ある。高級煎茶、抹茶等のお茶は水分を吸収して変質す
ることから内容物が吸湿しないように水蒸気バリヤー性
を有していることが重要である。 (4) JIS Z−0238により、15mm幅、T型
剥離、チャック間50mm、スピード300mm引張試
験機によって測定したヒートシール性は、2kg/15
mm以上、好ましくは3kg/15mm以上のものであ
る。 (5) 東亜電工製「表面固有抵抗率計」によって測定し
た帯電性は、1013Ω/□以下、好ましくは1012
〜1011Ω/□のものである。 (6) 製袋時における折れ曲がり性が良好で、製袋時の
作業能率が高い。 (7) 燃焼性は、可燃性で焼却が可能なものである。
【0038】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例によって、本発
明を更に具体的に説明する。 [I] 評価方法 (1) 折れ性:製袋時における積層体シートの折れ曲が
り性をお茶包装用袋を100枚重ねた際の厚みにより評
価した。100枚重ねて2cm以内で有れば良好とし、
2cm以上が不良と評価した。 (2) ヒートシール性:製袋時におけるヒートシールの
状態を目視にて評価した。粉末状のお茶が静電気により
吸い寄せられて付着したままヒートシールした場合は不
良とし、付着しないでヒートシールした場合は良好とし
た。 (3) 印刷性:印刷する際の積層体シート自体の着色性
を目視にて評価した。印刷をしていない部分の白色が黄
色味を帯びる場合は不良とした。
【0039】(4) ヒートシール強度:JIS−Z02
38により測定した。 (5) 酸素透過率:JIS−Z1726−B法により測
定した(20℃−65%RH)。 (6) 水蒸気透過率:JIS−Z0208による測定 (7) 全光線透過率:JIS K−7105により測定
した。 (8) 帯電性:東亜電工製「表面固有抵抗率計」により
測定した。 (9) 燃焼性:火を付けて燃焼させた際に、焼却可能な
ものを可燃性とし、焼却不能なものを難燃性とした。 (10) お茶の色:紫外線(ブラックライト)を1ヶ月間
連続照射(365nmでの紫外線強度700μW/cm
)、照射後に袋からお茶を取り出し、紫外線未照射の
お茶と比較し変色の程度を目視で確認することにより評
価した。 (11) お茶の香り、味:40℃、湿度90%の条件下で
1ヶ月間放置したものと、冷蔵して1ヶ月間放置したも
のとを、人間による官能試験を行うことにより香りと味
を評価した。
【0040】[II] 実施例及び比較例 実施例1 (1) プラスチック積層フィルムの製造(A)層の形成 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム層
の一方の面に厚さ0.06μmのアルミナ蒸着を施し、
その上に、 厚さ0.03μmのポリエステル系の保護
層を形成した。そして、他方の面にカチオン系界面活性
剤よりなる帯電防止剤を塗工厚さ0.2μm、塗工量
0.2g/m(固形分)で塗工した帯電防止剤層及び
アルミナ蒸着薄膜層及び保護層を備えたポリエチレンテ
レフタレートフィルム層(帯電防止剤層/厚さ12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム層/アルミナ蒸
着薄膜層(東洋メタライジング(株)製VM−PET1
011HG−AS))を形成した。
【0041】(B)層の積層 この帯電防止剤層及びアルミナ蒸着薄膜層及び保護層を
備えたポリエチレンテレフタレートフィルム層のアルミ
ナ蒸着面側に、ポリオール系主剤(東洋モートン(株)
製TM−329)とイソシアネート系硬化剤(東洋モー
トン(株)製CAT−8B)とを1:1の割合で配合
し、酢酸エチル溶剤で30重量%に希釈したドライラミ
用二液硬化型ウレタン系接着剤を塗工厚さ2μm、塗工
量2.4g/m(固形分)で塗工した。
【0042】(C)層の積層 そして、その上に酸化チタンを5重量%の割合で配合し
た厚さ50μmの内部にミクロボイドを形成したポリエ
ステルフィルム(東洋紡(株)製クリスパーG231
2)をドライラミネート機((株)オリエント総業製D
L−1200SDX型)を用いて積層した。
【0043】(D)層の積層 引き続き、この積層された発泡ポリエステルフィルム側
に上記と同様にドライラミ用二液硬化型ウレタン系接着
剤を塗工厚さ2μm、塗工量2.4g/m(固形分)
で塗工した。
【0044】(E)層の積層 そして、更にその上に、酸化チタンを10重量%、帯電
防止剤を5重量%の割合で配合した乳白色の厚さ50μ
mの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(アイセロ化学
(株)製L140R乳白3)をドライラミネート機
((株)オリエント総業製DL−1200SDX型)を
用いて積層した。これによって、帯電防止層/ポリエチ
レンテレフタレートフィルム層/アルミナ蒸着薄膜層/
ウレタン系接着剤層/発泡ポリエステルフィルム層/ウ
レタン系接着剤層/乳白色のポリエチレンフィルム層
(0.2μm/12μm/0.06μm/2μm/50
μm/2μm/50μm)の7層構造より構成されるプ
ラスチック積層フィルムを得た。
【0045】(2) お茶袋の成形 このプラスチック積層フィルム4を22cm幅に切断
し、両側端4a,4b同士を重ね合わせて、筒状形成ヒ
ートシール部5を180℃の温度でヒートシールして筒
状体6とする。そして、この筒状体6を二つの50℃の
温度に加熱した熱ロールに挟んで押圧し折り目7a,7
bを付ける。次いで、これを長さ23cm毎に180℃
の温度でヒートシールして底形成ヒートシール部13を
形成した後、切断して、図1に示す様な形状の、幅11
cm×長さ23cmの大きさのお茶包装用袋1を形成し
た。このお茶包装用袋1は、中間層に内部にミクロボイ
ドを形成した不透明度が80%以上の無機微細粉末含有
ポリエステル系樹脂延伸フィルム層((C)層)を使用
していることから製袋時の折れ性が良好で、作業性に優
れたものである。このお茶包装用袋に煎茶100gを充
填した後、開口部を180℃の温度でヒートシールし
た。このお茶包装用袋の透明性(ヘイズ)、酸素透過
度、水蒸気透過率、遮光性、燃焼性、ヒートシール性等
を評価した。その結果を表1に示す。
【0046】(3) 評価方法 そして、この中にお茶を封入して1ヶ月間保存した後、
上記評価方法に従ってお茶の色、香り、味について評価
した。その結果を表1に示す。 実施例2及び比較例1〜4 表1〜3に示すものに変更した以外は実施例1と同様に
実施した。その結果を表1〜3に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】このような本発明のお茶包装用袋は、ガ
スバリヤー性、水蒸気バリヤー性、遮光性に優れている
ことから、お茶が変色し難く、味や香りの保持性が高
く、且つ、製袋時の折れ性が良好で、微粉によるヒート
シール性の阻害が少ないことから、作業性に優れ、しか
も、使用後には焼却処理することができることから、環
境にも配慮されたお茶包装用袋であり、工業的に極めて
有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明実施例のお茶包装用袋の斜視図
である。
【図2】図2は、本発明実施例のお茶包装用袋に用いら
れた積層体シートの断面図である。
【符号の説明】
1 お茶包装用袋 2 開口部 3 底部 4 プラスチック積層フィルム 5 筒状形成ヒートシール部 6 筒状体 7a,7b 折り目 8 ミクロボイド 9 無機微細粉末 10 帯電防止剤 11 白色顔料 12 ポリエチレン系樹脂 13 底形成ヒートシール部 A (A)層 A 帯電防止剤コート層 A ポリエステル系樹脂層 A アルミナ蒸着薄膜層 A 保護層 B (B)層 C (C)層 D (D)層 E (E)層 F (F)層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 81/24 B65D 81/24 F 81/30 81/30 C C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESA CFD CFDA // C08L 23:04 C08L 23:04 67:02 67:02 Fターム(参考) 3E064 AA08 BA17 BA54 BB03 BC07 BC08 BC20 EA04 EA17 EA18 EA30 FA06 3E067 AA05 AB24 BA12A BB12A BB14A BB15A BB18A BB22A CA04 CA05 CA11 CA12 3E086 AD01 BA04 BA13 BA15 BA33 BA35 BB01 BB02 BB21 BB35 CA01 4F006 AA12 AA35 AB69 AB72 AB73 BA05 BA07 CA07 DA01 DA04 4F100 AA19B AA21 AK04E AK41C AK41D AK63 AT00C AT00D BA05 BA07 BA10A CA13E CA13H CA18 CA22E CA22H CC01A DA01 DJ06D EH66B GB23 JD02 JD04 JG03A JL01 JL10E JM02B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(A)〜(E)層から構成される積
    層体シートを袋状に形成したことを特徴とするお茶包装
    用袋。 (A)層:帯電防止剤コート層及びアルミナ蒸着薄膜層
    を備えたポリエステル系樹脂層 (B)層:接着剤層 (C)層:内部にミクロボイドを形成したポリエステル
    系樹脂延伸フィルム層 (D)層:接着剤層 (E)層:帯電防止剤及び白色顔料を配合したポリエチ
    レン系樹脂層
  2. 【請求項2】(A)層が、ポリエステル系樹脂フィルム
    (A)の表面側に帯電防止剤コート層(A)を形成
    すると共に、裏面側にアルミナ蒸着薄膜層(A)を形
    成し、そのアルミナ蒸着薄膜層(A)の上に保護層
    (A)を形成したものである、請求項1に記載のお茶
    包装用袋。
  3. 【請求項3】保護層(A)の上に印刷層(F)が形成
    されている、請求項2に記載のお茶包装用袋。
JP2001039750A 2001-02-16 2001-02-16 お茶包装用袋 Pending JP2002240181A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039750A JP2002240181A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 お茶包装用袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039750A JP2002240181A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 お茶包装用袋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002240181A true JP2002240181A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18902470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001039750A Pending JP2002240181A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 お茶包装用袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002240181A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001562A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Dainippon Printing Co Ltd お茶包装用袋
JP2006021450A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Kureha Corp 帯電防止性を有するガスバリア性フィルムおよびそれからなる袋
JP2006044776A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 包装材料、包装体、及び包装材料用遮光性ガスインジケータフィルム
JP2010036981A (ja) * 2007-08-27 2010-02-18 Mitsubishi Materials Corp シリコンの梱包方法及び梱包体
JP2010269851A (ja) * 2010-06-15 2010-12-02 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 包装材料及び包装体
GB2473996B (en) * 2008-07-15 2012-09-05 Kow Kek Hing Static shielding multilayer film and method thereof
JP2016222324A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 凸版印刷株式会社 包装袋

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0664085A (ja) * 1992-08-18 1994-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 透明・導電・防湿性積層シート
JPH07504857A (ja) * 1991-09-09 1995-06-01 モービル・オイル・コーポレーション 表面摩擦の少ない多層不透明フィルム構造体およびその製造方法
JPH1016122A (ja) * 1996-07-05 1998-01-20 Reiko Co Ltd 粉末食品の包装用フイルム
JPH1071663A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Toyo Metallizing Co Ltd ガスバリヤー性積層構成体
JPH11129383A (ja) * 1997-03-17 1999-05-18 Mitsubishi Chemical Corp 包装材
JP2000272633A (ja) * 1999-01-21 2000-10-03 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 袋状容器
JP2000355341A (ja) * 1999-04-13 2000-12-26 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 蓋 材

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07504857A (ja) * 1991-09-09 1995-06-01 モービル・オイル・コーポレーション 表面摩擦の少ない多層不透明フィルム構造体およびその製造方法
JPH0664085A (ja) * 1992-08-18 1994-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 透明・導電・防湿性積層シート
JPH1016122A (ja) * 1996-07-05 1998-01-20 Reiko Co Ltd 粉末食品の包装用フイルム
JPH1071663A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Toyo Metallizing Co Ltd ガスバリヤー性積層構成体
JPH11129383A (ja) * 1997-03-17 1999-05-18 Mitsubishi Chemical Corp 包装材
JP2000272633A (ja) * 1999-01-21 2000-10-03 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 袋状容器
JP2000355341A (ja) * 1999-04-13 2000-12-26 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 蓋 材

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001562A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Dainippon Printing Co Ltd お茶包装用袋
JP4522757B2 (ja) * 2004-06-15 2010-08-11 大日本印刷株式会社 お茶包装用袋
JP2006021450A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Kureha Corp 帯電防止性を有するガスバリア性フィルムおよびそれからなる袋
JP2006044776A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 包装材料、包装体、及び包装材料用遮光性ガスインジケータフィルム
JP4619058B2 (ja) * 2004-08-06 2011-01-26 株式会社大塚製薬工場 包装材料、包装体、及び包装材料用遮光性ガスインジケータフィルム
JP2010036981A (ja) * 2007-08-27 2010-02-18 Mitsubishi Materials Corp シリコンの梱包方法及び梱包体
GB2473996B (en) * 2008-07-15 2012-09-05 Kow Kek Hing Static shielding multilayer film and method thereof
JP2010269851A (ja) * 2010-06-15 2010-12-02 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 包装材料及び包装体
JP2016222324A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 凸版印刷株式会社 包装袋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4000422B2 (ja) 易突き破り性フィルム
JP4884641B2 (ja) 多層ポリマーフィルム
JP6384324B2 (ja) シーラント用途のポリエステル系フィルム、積層体及び包装袋
JP4990797B2 (ja) 自己換気型複合ポリマーフィルム
US9109094B2 (en) Highly adhesive polyester film and packaging material using the same
JP2006247870A (ja) ヒートシール性二軸延伸積層フィルム
JP7405169B2 (ja) 手切り開封用低吸着性積層体と、該積層体を用いた包装材料及び包装体
JP2000344272A (ja) 多重包装体
JP2002240181A (ja) お茶包装用袋
JPS5812153B2 (ja) セキソウポリエステルフイルム
JP2004243675A (ja) 紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料
JPH09255797A (ja) 易引裂性二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2006150617A (ja) ポリエステルフィルム積層体、およびこれを用いてなるガスバリア性易開封包装袋
JP2006240221A (ja) ヒートシール性二軸延伸積層フィルム
JP4743353B2 (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
US6635356B2 (en) Packaging polyester film
JP4357948B2 (ja) 遮光性積層材およびそれを使用した包装用袋
JP2020104515A (ja) ラミネート紙
JP2005199515A (ja) 透明蒸着フィルムおよびその製造法
JPH10279707A (ja) ポリエステルフイルム
KR20110077864A (ko) 이축연신 폴리에스터 열접착 필름
JP2006193178A (ja) 手切れ性に優れた包装袋
JP2005169976A (ja) 遮光性積層材およびそれを使用した包装用袋
JPH11227135A (ja) 易引裂性積層フィルム
JP2001009976A (ja) 積層フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100917

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110208