JP2002239923A - スペーサーを備えた研磨体 - Google Patents

スペーサーを備えた研磨体

Info

Publication number
JP2002239923A
JP2002239923A JP2001037365A JP2001037365A JP2002239923A JP 2002239923 A JP2002239923 A JP 2002239923A JP 2001037365 A JP2001037365 A JP 2001037365A JP 2001037365 A JP2001037365 A JP 2001037365A JP 2002239923 A JP2002239923 A JP 2002239923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive
polishing
polished
spacer
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001037365A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryohei Nagata
良平 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001037365A priority Critical patent/JP2002239923A/ja
Publication of JP2002239923A publication Critical patent/JP2002239923A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種部材の表面研磨に用いる研磨体であっ
て、被研磨物の研磨面が広い平面の場合でも、平面性が
よく、均一且つ精密に研磨を行うことのできるスペーサ
ーを備えた研磨体を生産性よく提供する。 【解決手段】 スペーサーを備えた研磨体10を、少な
くとも基材1とその上に設けられた研磨層2とで構成す
ると共に、研磨層2を、バインダー3の溶液中に少なく
とも研磨剤の粒子4と、研磨剤の粒子4よりも粒子径が
大きく且つ被研磨物よりも硬度の低いスペーサー用粒子
5とを分散した研磨層用塗布液を基材1上に均一に塗
布、乾燥して形成する。更にスペーサー用粒子5には、
粒子径が均一なものを用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種部材などの表
面研磨に使用する研磨体に関し、更に詳しくは、精密機
械部品、光ファイバーその他の光学部品、フロッピー
(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ、
磁気カードなどの磁気メディア、そして、シリコンウェ
ハーその他半導体などの表面を均一且つ精密に研磨する
ことのできるスペーサーを備えた研磨体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フロッピーディスク、ハードディ
スク、磁気テープ、磁気カードなどの磁気メディアや、
感光ドラムその他精密機械部品、光学部品などの精密な
仕上げ研磨には、主にポリエチレンテレフタレートなど
のプラスチックフィルムを基材として、その上に、研磨
剤の砥粒をバインダー溶液中に分散させた塗布液を、塗
布、乾燥して研磨層を形成した研磨体が使用されてい
る。このような研磨体は、製造の際、研磨剤塗布液のコ
ーティングが容易で量産性に優れ、また、使用時の研磨
力にも優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなプラスチックフィルムを基材に用いた研磨体は、そ
の厚さ方向のクッション性が殆どないため、特に、比較
的広い平面を研磨するような場合、研磨体の基材や研磨
層の厚さのバラツキや、研磨体と被研磨物の組み合わせ
とそれぞれの剛性などにより、特に研磨体の研磨層の摩
耗が進んだ時、研磨条件にぶれを生じ、表面に凸状や凹
状を発生し、平面性が損なわれる問題があった。
【0004】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、研
磨体の使用において、研磨層の摩耗状況を判別しやすく
し、摩耗が過度に進む前に研磨体を取り替えられるよう
にして、研磨条件をできるだけ安定化させ、被研磨物の
研磨面が広い平面の場合でも平面性がよく、均一で精密
な仕上げ研磨を行うことのできる研磨体を生産性よく提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、少なくとも基材と該基材上に設けられた
研磨層とで形成される研磨体において、研磨層が、少な
くともバインダーと、該バインダーに均一に分散された
研磨剤と該研磨剤よりも粒子径が大きく且つ被研磨物よ
りも硬度の低いスペーサー用粒子とで形成されているこ
とを特徴とするスペーサーを備えた研磨体からなる。
【0006】上記基材は、厚さが均一で平面性に優れる
と共に、研磨層の塗布適性がよく、且つ、機械的強度や
耐熱性などの性能に優れることが好ましく、これらの性
能を備えた各種プラスチックフィルムを好適に使用する
ことができるが、中でもポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステルフィルムやナイロン6、ナイロン6
6、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などの
ポリアミドフィルムは、機械的強度や耐熱性など前記性
能に優れると共に、比較的安価であり経済性にも優れる
点で特に好ましい。このようなプラスチックフィルム
は、必要に応じて、表面にコロナ放電処理、オゾン処
理、プライマーコートなどの易接着性処理を施して研磨
層の接着性を向上させることができる。
【0007】研磨層に使用するバインダー、研磨剤(砥
粒)、スペーサー用粒子の材質等については、後で詳述
するのでここでは省略するが、特に研磨剤の材質と粒子
径は、研磨体の使用目的、例えば被研磨物の材質(主に
硬度)や研磨条件などに応じて適宜選択され、また、ス
ペーサー用粒子は、選択した研磨剤と被研磨物に対応し
て、その粒子径は研磨剤よりも1.5〜4倍程度大き
く、且つ、硬度は被研磨物よりも低いものを使用するこ
とができる。また、バインダーと研磨剤とスペーサー用
粒子の配合割合は、バインダー100重量部に対して研
磨剤を50〜1400重量部の範囲で使用することがで
き、スペーサー用粒子は研磨剤よりも大幅に少なくてよ
く、研磨剤の1/50から1/5重量部程度の範囲で使
用することができる。
【0008】このような構成を採ることにより、本発明
のスペーサーを備えた研磨体は、使用中、研磨層の摩耗
が進むと粒子径の大きいスペーサー用粒子が表面に露出
するので判別しやすく、研磨層が均一に残存する段階で
研磨体を取り替えることができる。また、スペーサー用
粒子の硬度が被研磨物の硬度よりも低いため、被研磨物
を傷つけることもない。従って、研磨体を過度に使用す
ることがなく、被研磨物の研磨面が広い平面の場合で
も、平面性を損なうことなく、均一且つ精密に研磨する
ことができる。
【0009】請求項2に記載した発明は、前記研磨剤と
スペーサー用粒子と被研磨物の硬度の関係が、硬度の高
いものから、研磨剤、被研磨物、スペーサー用粒子の順
になるように構成されていることを特徴とする請求項1
記載のスペーサーを備えた研磨体である。
【0010】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、研磨剤と被
研磨物とスペーサー用粒子のそれぞれの硬度の相対的な
関係が一層よくなり、特に研磨剤の硬度が被研磨物の硬
度よりも高いため、一層効率よく研磨することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のスペーサーを備
えた研磨体に用いる材料、およびスペーサーを備えた研
磨体の製造方法など発明の実施の形態について説明す
る。本発明のスペーサーを備えた研磨体に用いる材料と
して、先ず、基材は、特に限定はされないが、例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
トなどのポリエステルフィルム、ナイロン6、ナイロン
66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)など
のポリアミドフィルム、ポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系フィルム、セルローストリアセテート、セルロ
ースダイアセテートなどのセルロース誘導体フィルム、
その他、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリスルホンフィルムなどのプラスチックフィルム
を好適に使用することができる。プラスチックフィルム
の厚さは、材質によっても異なるが、5〜150μm程
度が適当である。また、プラスチックフィルム以外に
も、そのクッション性を生かして紙、不織布、織布など
を単独または他の材料と複合化して使用することもでき
る。
【0012】次に、前記基材上に設ける研磨層は、少な
くともバインダーと、該バインダーに均一に分散された
研磨剤と該研磨剤よりも粒子径が大きく且つ被研磨物よ
りも硬度の低いスペーサー用粒子とで形成される。この
ような研磨層は、例えば、バインダーの溶液に研磨剤
(砥粒)とスペーサー用粒子を均一に分散させて塗布液
を作製し、各種のコーティング手段や印刷手段を用い
て、基材上に塗布、乾燥する方法で、容易に形成するこ
とができる。
【0013】上記バインダーとしては、公知の熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化型樹脂やこれらの
混合物を使用することができる。熱可塑性樹脂として
は、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リエステルウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース
誘導体(セルロースアセテートブチレート、セルロース
トリアセテート、ニトロセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
酢酸酪酸セルロースなど)、塩化ゴム、環化ゴムなどが
挙げられ、これらの単独または二種以上の混合樹脂を使
用することができる。
【0014】熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド
樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0015】また、電離放射線硬化型樹脂としては、分
子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレ
ポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混合
した組成物が用いられ、樹脂系としては、例えばウレタ
ンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシ
アクリレートなどのアクリレート、シロキサンなどのシ
リコーン樹脂、ポリエステル、エポキシなどが挙げられ
る。前記プレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽
和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物などの不飽和
ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエ
ーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メ
ラミンメタクリレートなどのメタクリレート類、そし
て、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレー
ト、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレートな
どのアクリレート類などが挙げられる。
【0016】また、前記モノマーの例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー、ア
クリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、ア
クリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸メトキシブチルなどのアクリル酸エステル類、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸エトキシメチルなどのメタクリル酸
エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミ
ノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジエチルア
ミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメチル
アミノ)メチルなどの不飽和酸の置換アミノアルコール
エステル類、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの
不飽和カルボン酸アミド、そして、エチレングリコール
ジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ートなどの化合物、ジプロピレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジプロピ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレートなどの多官能性化合物、また、トリ
メチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロ
ールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリト
ールテトラチオグリコールなどの分子中に2個以上のチ
オール基を有するポリチオール化合物が挙げられる。
【0017】以上のような電離放射線硬化型樹脂の硬化
には、通常、紫外線、電子線が用いられ、特に紫外線で
硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェ
ノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾ
エート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルメウ
ラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は
光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルホスフィンなどを混合して使用す
ることができる。
【0018】前記研磨剤には、公知の無機質粒子による
砥粒を使用することができ、例えば、酸化アルミニウ
ム、炭化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化
鉄、ダイヤモンド、窒化珪素、窒化ホウ素、エメリー、
酸化セリウムなどの粒子で平均粒径が0.2〜80μm
程度のものを単独または複数組み合わせて使用すること
ができる。このような研磨剤は、被研磨物の材質(特に
硬度)に応じて、それよりも高い硬度のものを適宜選定
して使用することができる。
【0019】前記スペーサー用粒子には、被研磨物に傷
を付けることがないように、被研磨物よりも硬度の低い
ものが用いられる。従って、硬度の点で合成樹脂の粒子
が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−アクリル酸共重合樹脂、架橋ポリスチレン、
ABS樹脂、ナイロン12、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエステル、ジアリールフタレート樹脂、シリコ
ーン樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂などの粒子を好適に使用することができる。只、被研
磨物の硬度が高い場合には、アルミナ、窒化珪素、炭化
珪素、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、無水シ
リカ、酸化鉄などの無機質粒子、或いは、アルミニウ
ム、ニッケル、銅などの金属の粒子も使用することがで
きる。このようなスペーサー用粒子の粒子径は、その機
能の面から、研磨剤に用いた粒子の1.5〜4倍程度で
あることが好ましく、且つ、粒子径が均一であることが
特に好ましい。
【0020】また、研磨層用の塗布液には、以上のよう
なバインダーと研磨剤とスペーサー用の粒子の他に、必
要に応じて分散剤、帯電防止剤、着色剤などの添加剤を
添加することができる。研磨層用の塗布液は、バインダ
ーの溶液に研磨剤とスペーサー用粒子と必要な添加剤を
分散または溶解して作製される。研磨剤の添加量は、先
に説明したように、バインダーの樹脂100重量部に対
して、50〜1400重量部程度の割合で使用すること
ができる。また、スペーサー用粒子の添加量は、研磨剤
の重量部の1/50から1/5重量部程度が好ましい。
研磨層用の塗布液に使用する溶剤は、バインダーの樹脂
の種類に応じて、例えばトルエン、キシレン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、アノン、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ブチルアルコールなどの有機溶剤のほか、水
系溶剤も使用できる。
【0021】研磨層用の塗布液の塗布手段には、例えば
ロールコート、リバースロールコート、バーコート、ブ
レードコート、マイクロバーコート、エアナイフコー
ト、カーテンコート、スプレーコート、グラビア印刷、
スクリーン印刷などを使用することができ、これらの中
から適宜選択し、基材の全面に、またはパターン状に塗
布、乾燥して研磨層を形成することができる。パターン
状に塗布する場合、そのパターンは、塗布部と非塗布部
が交互に配置された形状のほか、塗布部の中に海・島状
に非塗布部が設けられた形状またはその逆の形状など何
でもよく、スポット状、ストライプ状、格子柄状など自
由に形成することができる。このような構成を採ること
により、研磨中に発生した研磨屑などを非塗布部の凹部
に捕集することができるので、スクラッチ傷などの発生
を効果的に防止することができる。研磨層の塗布量は、
乾燥時の塗布量で5〜80g/m2 程度が適当である。
【0022】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、
下記の図面に限定されるものではない。図1は、本発明
のスペーサーを備えた研磨体の一実施例の構成を示す模
式断面図である。また、図2は、図1に示したスペーサ
ーを備えた研磨体の使用後の形状の一例を示す模式断面
図である。
【0023】図1に示したスペーサーを備えた研磨体1
0は、基材1とその一方の面に設けられた研磨層2で構
成されており、更に、研磨層2は、少なくともバインダ
ー3とバインダー3中に均一に分散された研磨剤の粒子
(砥粒)4とスペーサー用粒子5で構成されている。ま
た、研磨剤の粒子4とスペーサー用粒子5の硬度は、被
研磨物の材質(硬度)に応じて、硬度の高いものから、
研磨剤の粒子4、被研磨物、スペーサー用粒子5の順に
なるように構成されている。
【0024】このような構成のスペーサーを備えた研磨
体10を用いて、所定の被研磨物を研磨することによ
り、当初は表面に露出する研磨剤の粒子4により、被研
磨物を効率よく研磨することができる。そして、研磨が
十分に進むと研磨剤の粒子4にも摩耗を生じ、図2に示
すようにスペーサー用粒子5が表面に露出し始める。実
際の研磨作業では、図2に示した状態よりも更に研磨剤
の粒子4およびスペーサー用粒子5が摩耗した状態まで
使用しても構わない。この時、スペーサー用粒子5は、
その粒子径が研磨剤の粒子4よりも十分に大きいので、
目視により容易に判別することができる。
【0025】従って、被研磨物の研磨面が広い平面の場
合で、それに対応して広い面積の研磨体10を用いる場
合でも、適切な使用段階で研磨体10を取り替えること
ができるので、使いすぎなどで研磨層2の表面が不均一
になった研磨体10を使用するようなことがなく、常
に、研磨体10の研磨層2を、広い面積で均一な状態に
維持することができ、被研磨物の研磨面に凹状や凸状を
生じることがなく、平面性がよく、且つ均一で精密な研
磨を行うことができる。
【0026】以下に、本発明のスペーサーを備えた研磨
体の具体的な実施例を挙げて更に詳細に説明する。 (実施例1)基材として、一方の面にコロナ放電処理の
施された厚さ30μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを用い、そのコロナ放電処理面に下記の
組成に調整した研磨層用の塗布液をマイクロバーコート
法により乾燥時の厚さが20μmとなるように塗布、乾
燥して研磨層を形成し、実施例1のスペーサーを備えた
研磨体を作製した。
【0027】〔研磨層用の塗布液の組成〕バインダーと
してポリウレタン樹脂30重量部とカルボキシメチルセ
ルロース10重量部を用い、これを溶媒にイソプロピル
アルコール40重量部と水25重量部を用いて溶解し、
バインダー溶液を作製し、次いで、これに研磨剤として
平均粒径8μmの酸化アルミニウム30重量部と、スペ
ーサー用粒子として粒子径17μmのポリエチレン粒子
5重量部を均一に分散させて研磨層用の塗布液を作製し
た。
【0028】(評価)上記のように作製した実施例1の
スペーサーを備えた研磨体を用いて、フロッピーディス
クの表面研磨を行ったところ、いずれも所期の目的の通
り、研磨面に凹状や凸状を生じることなく、平面性がよ
く、また、スクラッチ傷を発生することもなく、均一且
つ精密に研磨することができ、性能に関しても優れてい
ることが確かめられた。
【0029】本発明のスペーサーを備えた研磨体は、特
に、広い平面を有する被研磨物の研磨にも適するもので
あり、前記フロッピーディスクの表面研磨に限らず、研
磨剤の材質(硬度)と平均粒径、およびスペーサー用粒
子の材質(硬度)と粒子径、そして、それぞれのバイン
ダーに対する添加量などを、被研磨物の材質(硬度)な
どに対応して、適宜に選定することにより、各種精密機
械部品、光ファイバー、各種レンズ、プリズムなどの光
学部品、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テ
ープ、磁気カードなどの磁気メディアや磁気ヘッド、そ
して、シリコンウェハーなどの半導体、貴金属、宝石、
建材(主に石材)など広範囲の分野で使用できるもので
ある。
【0030】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、研磨体の研磨層に研磨剤と共に、スペーサー用
粒子が均一に分散されているので、研磨層の摩耗状態を
判別しやすく、研磨層を常に均一な状態に維持すること
ができ、通常の被研磨物はもとより、研磨面が広い平面
の被研磨物に対しても、表面に凹状や凸状を生じること
がなく、平面性がよく、且つ均一で精密な研磨を行うこ
とのできるスペーサーを備えた研磨体を生産性よく提供
できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスペーサーを備えた研磨体の一実施例
の構成を示す模式断面図である。
【図2】図1に示したスペーサーを備えた研磨体の使用
後の形状の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 研磨層 3 バインダー 4 研磨剤の粒子(砥粒) 5 スペーサー用粒子 10 スペーサーを備えた研磨体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基材と該基材上に設けられた研
    磨層とで形成される研磨体において、研磨層が、少なく
    ともバインダーと、該バインダーに均一に分散された研
    磨剤と該研磨剤よりも粒子径が大きく且つ被研磨物より
    も硬度の低いスペーサー用粒子とで形成されていること
    を特徴とするスペーサーを備えた研磨体。
  2. 【請求項2】前記研磨剤とスペーサー用粒子と被研磨物
    の硬度の関係が、硬度の高いものから、研磨剤、被研磨
    物、スペーサー用粒子の順になるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のスペーサーを備えた研
    磨体。
JP2001037365A 2001-02-14 2001-02-14 スペーサーを備えた研磨体 Withdrawn JP2002239923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001037365A JP2002239923A (ja) 2001-02-14 2001-02-14 スペーサーを備えた研磨体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001037365A JP2002239923A (ja) 2001-02-14 2001-02-14 スペーサーを備えた研磨体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002239923A true JP2002239923A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18900505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001037365A Withdrawn JP2002239923A (ja) 2001-02-14 2001-02-14 スペーサーを備えた研磨体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002239923A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008544869A (ja) * 2005-06-29 2008-12-11 サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド 研磨製品用高性能樹脂

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008544869A (ja) * 2005-06-29 2008-12-11 サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド 研磨製品用高性能樹脂
US8062394B2 (en) 2005-06-29 2011-11-22 Saint-Gobain Abrasives, Inc. High-performance resin for abrasive products
US8802791B2 (en) 2005-06-29 2014-08-12 Saint-Gobain Abrasives, Inc. High-performance resin for abrasive products
US9023955B2 (en) 2005-06-29 2015-05-05 Saint-Gobain Abrasives, Inc. High-performance resin for abrasive products

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6805292B2 (ja) ヒマワリパターンに基づいた塗布研磨材製品
US11446787B2 (en) Open coat abrasive article and method of abrading
CA2569962C (en) Abrasive article
JPH04322956A (ja) 基材上にパターン化された表面を形成する方法
US5882245A (en) Polymer carrier gears for polishing of flat objects
JPH06505200A (ja) 構造を有する研摩用品
US6544306B2 (en) Abrasive product and method of making the same
TW201336621A (zh) 具有非均勻分佈開口之磨料物品
JP2012512037A (ja) 剛性または可撓性マクロ多孔性研磨物品
US8360823B2 (en) Splicing technique for fixed abrasives used in chemical mechanical planarization
CN103328158A (zh) 具有复制的微结构化背衬的磨料制品以及其使用方法
CN102666021B (zh) 抗填塞磨料物品
US20150174736A1 (en) Composite Backing Material Layer And Method Of Forming Same
JP2002239923A (ja) スペーサーを備えた研磨体
JP2005166712A (ja) Cmp用研磨パッド、及び研磨方法
JPH11333732A (ja) 研磨テープ及び研磨テープ用塗工液並びに研磨テープの製造方法
JPH11333731A (ja) 研磨テープ及び該研磨テープ用塗工液並びに研磨テープの製造方法
JP2002233962A (ja) 研磨体
JPH06278042A (ja) 研磨材
JP3797626B2 (ja) 研磨テープ
JP2005319528A (ja) 工作物の曲面の研磨方法
JP2004034199A (ja) 研磨フィルム
JP3467483B2 (ja) 精密研磨のための固定砥粒構造体
JP2002241738A (ja) マイクロスフェアー型研磨剤およびそれを用いた研磨体
JP3732267B2 (ja) 研磨テープの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513