JP2002239769A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

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JP2002239769A
JP2002239769A JP2001045342A JP2001045342A JP2002239769A JP 2002239769 A JP2002239769 A JP 2002239769A JP 2001045342 A JP2001045342 A JP 2001045342A JP 2001045342 A JP2001045342 A JP 2001045342A JP 2002239769 A JP2002239769 A JP 2002239769A
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lens
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laser beam
laser
curvature
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JP2001045342A
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English (en)
Inventor
Tetsuaki Kamiya
哲章 神谷
Michio Kameyama
美知夫 亀山
Sumitomo Inomata
純朋 猪俣
Takashi Nakayama
崇志 中山
Taku Kaneko
金子  卓
Shinichiro Kawakita
晋一郎 川北
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高精度にレーザ加工を行うことのできるレー
ザ加工装置及びレーザ加工方法を提供する。 【解決手段】 その曲面の曲率が変化可能なレンズ部2
0と、レンズ部の曲率を周期的に変化させることのでき
るレンズ曲率可変機構10と、被加工物にレンズ部を介
してレーザ光を照射するレーザ光照射手段とを備え、レ
ンズ曲率可変機構は、レンズ部を介して照射されるレー
ザ光の焦点位置が被加工物の厚さ方向で往復動するよう
にレンズ部の曲率を周期的に変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ加工装置及び
レーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光を対物レンズ等の光学系
で被加工物に集光照射することによって材料を蒸発除去
して加工するレーザ加工方法として、例えば特開昭58
−38689号公報に記載されたものがある。このよう
なレーザ加工では、照射エネルギ密度の最も大きい焦点
を被加工物の加工すべき位置に合わせることにより、こ
の焦点の部分を蒸発除去し、この焦点の位置を移動させ
ることで被加工物を切断又は孔開けすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のレーザ加工方法では、集光レンズを上下動するこ
とにより、焦点位置を移動させているので被加工物の下
部を加工するために下部に焦点を合わせた時に、比較的
にエネルギ密度の高いレーザ光が被加工物の上部の広範
囲に焦点ぼやけ(ディフォーカス)状態で吸収されてし
まい、加工すべきではない非加工部まで蒸発除去されて
しまうこととなり、下部から上部に拡開するテーパ状と
なってしまい、精度よく加工することができない。
【0004】したがって、本発明の目的は、高精度にレ
ーザ加工を行うことのできるレーザ加工装置及びレーザ
加工方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のレーザ加工装置によれば、その曲面の曲率が変化可能
なレンズ部と、前記レンズ部の曲率を周期的に変化させ
ることのできるレンズ曲率可変機構と、被加工物に前記
レンズ部を介してレーザ光を照射するレーザ光照射手段
とを備え、前記レンズ曲率可変機構は、前記レンズ部を
介して照射されるレーザ光の焦点位置が前記被加工物の
厚さ方向で往復動するように前記レンズ部の曲率を周期
的に変化させることができることを特徴とする。
【0006】上記構成により、レンズ部の曲率を変化さ
せているので、被加工物の下部を加工する時に被加工物
の上部に照射されるディフォーカス状態のレーザ光の広
がり角が広くなり、レーザ光のエネルギ密度を低くする
ことができる。そのため、被加工物上部においてディフ
ォーカス状態で照射されたレーザ光は、加工すべきでは
ない非加工部を蒸発させたり、気泡を発生させたりする
ことがない。
【0007】本発明の請求項2に記載のレーザ加工装置
によれば、そのレンズ面の形状が凹状及び凸状に変化可
能なレンズ部と、前記レンズ部の形状を周期的にかつ繰
り返し凹状と凸状とに変化させることのできるレンズ曲
率可変機構と、前記レンズ部と集光レンズを介して被加
工物へレーザ光を照射するレーザ光照射手段とを備えて
いることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項3に記載のレーザ加工装置
によれば、前記被加工物に照射されるレーザ光の焦点位
置が、少なくとも前記被加工物の全厚を含んだ範囲で往
復動するように、前記レンズ曲率可変機構が前記レンズ
部の形状を変化させることにより孔開け加工を行うこと
ができることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項4に記載のレーザ加工装置
によれば、前記加工物に照射されるレーザ光の焦点位置
が溶接すべき接合個所の深さ方向に往復動するように、
前記レンズ曲率可変機構が前記レンズ部の形状を変化さ
せることにより、溶接加工を行うことができることを特
徴とする。
【0010】本発明の請求項5に記載のレーザ加工方法
によれば、被加工物にレーザ光を照射して被加工物を加
工するレーザ加工方法において、前記レーザ光の焦点位
置を前記被加工物の表面側から裏面側に移動するにつれ
て、前記焦点位置を頂点とするレーザ光の広がり角度が
広くなるように、前記レーザ光の焦点位置を前記被加工
物の厚さ方向に移動させることによって、被加工物を加
工することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項6に記載のレーザ加工方法
によれば、前記レーザ光の焦点位置を少なくとも前記被
加工物の全厚を含む範囲で往復動させることによって、
被加工物を加工することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項7に記載のレーザ加工方法
によれば、前記レーザ光の焦点位置を前記被加工物の厚
さ方向に移動させることによって、穴開け加工又は2つ
以上の被加工物を溶接する溶接加工を行うことを特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は本発明のレーザ加工
装置を全体的に示している。1は集光レンズ、2は集光
レンズ1への入射角を変化させるためにレンズ面の曲率
を変えることができる可変焦点レンズ装置、3は反射
板、4はレーザ発振器、5は被加工物をそれぞれ示して
いる。レーザ発振器4で発振したレーザ光は、反射板
3、可変焦点レンズ装置2及び集光レンズ1を介して被
加工物5に照射させられる。また、可変焦点レンズ装置
2は、以下により詳細に説明するバイモルフアクチュエ
ータを駆動させることによりそのレンズ部の曲率を変化
させることができる。
【0014】次に可変焦点レンズ装置2についてより詳
細に説明する。図2に示すように、可変焦点レンズ装置
2は、可変焦点レンズ部20と、レンズ部20の曲率を
変化させるために可変焦点レンズ部20と接合されてい
る積層圧電アクチュエータ10とで全体的に構成されて
いる。まず、レンズ部20について説明する。可変焦点
レンズ部20は、中央部の表面に配設されている円盤状
の透明板6と、中央部の裏面に配設されている透明弾性
膜7と、両者6、7とで密閉された内部空間を形成して
いる容器8と、同内部空間に隙間なく封入されている作
動流体9とから構成されている。図3により詳細に示し
ているように、容器8は、中空円筒状の外周部分を有し
中央に円形のレンズ孔80が貫通しているリング部材8
1と、リング部材81と透明板6とをそれぞれ油密に全
周で接続しているリング状の弾性膜82と、リング状の
接合部材83とから構成されている。
【0015】接合部材83は、弾性膜82の内周部の表
面に全周で接着されており、積層型圧電アクチュエータ
10の内周連結部材18の一端と接合して連動する。ま
た、透明板6は透明封止部材であって、その外周部でリ
ング状の弾性膜82の内周部に裏側から全周で接着され
ており、弾性膜82を介して接合部材83と接合してい
る。
【0016】積層型圧電アクチュエータ10の貫通孔2
1と、可変焦点レンズ部20の透明板6、透明弾性膜
7、及び容器8のレンズ孔80とは、いずれも互いに同
軸に配設されている。そして、透明板6及び透明弾性膜
7と、両者6、7の間に介在する透明な作動流体9と
で、焦点が調整可能な光学レンズが構成されている。こ
こで、透明板6及び透明弾性膜7はいずれも石英ガラス
製であり、作動流体9は所定の成分のシリコンオイルで
あって、上記三者6、7、9の屈折率はほぼ同一であ
る。
【0017】また、容器8の外形は回転対称形をしてお
り、容器8のリング部材81の外周部には、本実施形態
では例えば60度毎に小さな貫通孔が6箇所で等間隔に
形成されている。この貫通孔には、積層型圧電アクチュ
エータ10の一端に突出している外周連結部材17が挿
入されて接着固定されている。すなわち、可変焦点レン
ズ部20の外周部を形成している容器8のリング部材8
1の外周部には、積層型圧電アクチュエータ10の外周
連結部材17が接合されている。また、可変焦点レンズ
部20の内周部を形成している透明板6には、容器8の
弾性膜82及び接合部材83を介して、積層型圧電アク
チュエータ10の内周連結部材18の一端が接合されて
いる。それゆえ、容器8を固定して積層型圧電アクチュ
エータ10に印加電圧を加えると、透明板6が内周連結
部材18に連動して、積層型圧電アクチュエータ10の
長手軸線方向に駆動されるように構成されている。
【0018】次に、可変焦点レンズ装置2のレンズ部2
0の作用について説明する。図4に示すように、積層型
圧電アクチュエータ10に電圧印加していない状態で
は、透明板6の外面は凹状、透明弾性膜7の外面は凸状
となっている。積層型圧電アクチュエータ10に印加電
圧を加えると、図5に示すように、透明板6が連動して
長手軸線方向上方に変位して外面形状が凹状から凸状に
なる。一方、透明板6、透明弾性膜7及び容器8で形成
されている密閉空間に封入されている作動流体9が透明
板6に向けて移動し、透明弾性膜7はこの移動に伴って
長手軸線方向上方に移動し、外面形状が凸状から凹状に
なる。すなわち、透明弾性膜7は透明板6及び作動流体
9とで構成した光学レンズ部20は、正のレンズから負
のレンズに変形する。この変形の過程は連続的であるの
で、この変形過程において、レンズ部20を通るレーザ
光の光学的特性は連続的に変化する。以上のように、電
圧アクチュエータを印加することにより、レンズ部の光
学的特性を連続的に変化させることができる。また、積
層型圧電アクチュエータ10を発振器及びアンプにより
高速で往復駆動すれば、可変焦点レンズ装置の焦点位置
を高速で振動(変位)させることができる。
【0019】次に積層型アクチュエータ10について説
明する。積層型圧電アクチュエータ10は、図2に示す
ように、積層された4枚の圧電バイモルフ16と、各圧
電バイモルフ16の外周部及び内周部をそれぞれ互いに
連結している外周連結部材17及び内周連結部材18と
から構成されている。すなわち、中央部に貫通孔21を
有する4枚のバイモルフ16が互いに同軸かつ等間隔に
積層されており、その貫通孔21に面する内周部にはパ
イプ状の内周連結部材18が、内周接合部材19を介し
てそれぞれ接合されている。一方、各バイモルフ16の
外周部には、60度毎に配設されている6本の棒状の外
周連結部材17が、外周接合部材4を介してそれぞれ接
合されている。
【0020】各圧電バイモルフ16は、図6に示すよう
に、中央部に貫通孔21を有するリング状の弾性板11
と、弾性板11の表裏両方の表面にそれぞれ接合されて
いるリング状の圧電板12、13とからなる。弾性板1
1は、バネ弾性を有するステンレス鋼製の薄板から形成
されており、圧電板12、13の共通電極をも兼ねてい
る。圧電板12、13は、それぞれ弾性板11の表裏の
表面に接合されている圧電材料PZTからなる薄板であ
り、同圧電材料の分極方向Pは長手軸線方向の同じ方向
へ向いている。また、圧電板12、13の表面には、銀
の微細粉末を主成分とする導電ペーストが印刷されて焼
成された膜状の表面電極14、15が形成されている。
【0021】外周連結部材17は、ステンレス鋼からな
る細い棒状部材である。そして外周連結部材17は、同
じくステンレス鋼製のクリップ状の外周接続部材(図示
せず)を介して、圧電バイモルフ16の弾性板11の外
周部に、銀鑞付け又はレーザ溶接で接合されている。そ
れゆえ、外周連結部材17は、弾性板11に電気的に導
通している。
【0022】内周連結部材18は、ステンレス鋼製の薄
板からなるパイプ材であり、図3に示すように、内周接
続部材19を介して圧電バイモルフ16の内周部に接合
されている。すなわち、内周連結部材18の外周面は、
絶縁リング52を介して圧電バイモルフ16の内周面に
当接しており、圧電バイモルフ16の弾性板11と内周
連結部材18とは互いに絶縁されている。圧電バイモル
フ16の表裏両側からは、それぞれキャップ状の導電ス
ペーサ部材51が当接しており、各圧電バイモルフ16
の内周部は、それぞれ二つの対向する導電スペーサ部材
51によって挟持されている。
【0023】導電スペーサ部材51は、その内周面で内
周連結部材18の外周面に銀鑞付け又はレーザ溶接で接
合されている。また、導電スペーサ部材51は、それぞ
れ各圧電バイモルフ16の表面電極14、15に押圧力
をもって当接し、表面電極14、15に導通している。
それゆえ、内周連結部材18は、導電スペーサ部材51
を介して各圧電バイモルフ16の表面電極14、15に
導通している。
【0024】次に、本実施例の積層型圧電アクチュエー
タ10の作用について説明する。積層型圧電アクチュエ
ータ10に外周連結部材17及び内周連結部材18を介
して電圧を印加すると、各圧電バイモルフ16が変形
し、内周連結部材18が外周連結部材17に対して長手
軸線方向上方に変位する。なお、内周連結部材18の変
位の方向は、印加電圧の極性が反転すれば反転させるこ
とができる。また、変位させるための力は所定の電圧ま
ではほぼ印加電圧に比例する。したがって、印加電圧の
量を調整することにより、バイモルフの変位量、すなわ
ち電圧印加後のレンズ形状を調整することができる。こ
のように、積層型圧電アクチュエータ10を採用するこ
とにより、強い力を発生させることができる。また、従
来では焦点を移動させるためには焦点の移動量だけ集光
レンズを変位させなければならなったが、本発明では、
焦点を移動させるためには、アクチュエータを比較的小
さなストローク分だけを移動させればよいので、本発明
では、焦点を高速で往復させて材料をより早く昇温及び
蒸発させることができ、レーザ加工を効率的に行うこと
ができる。
【0025】次に、可変焦点レンズ装置2の光学的な作
用について説明する。上述のように、バイモルフアクチ
ュエータ10を駆動することにより、レンズ部20は、
図4に示すような正のレンズと、図5に示すような負の
レンズとの間で連続的に変形可能である。図4に示すよ
うにレンズ部20が正のレンズの時、レンズ部20を出
射した小さな広がり角のレーザ光は、図10に示すよう
に、集光レンズ1を通過して集光レンズから比較的に短
い距離において焦点FAが形成される。また、図5に示
すように、レンズ部20が負のレンズの時、レンズ部2
0を出射した大きな広がり角のレーザ光は、図11に示
すように、集光レンズ1を通過して集光レンズ1から比
較的に長い距離において焦点FBが形成される。レンズ
の形状が連続的に変形可能であるので、焦点の位置をF
AとFBの範囲で移動させることが可能である。
【0026】次に、孔開け加工の操作について説明す
る。まず、レーザの焦点の移動範囲を設定するなど、レ
ーザ加工装置を設定する。次に、被加工物をXYテーブ
ル(図示せず)上に固定し、焦点の移動可能な範囲に被
加工物の加工すべき範囲が一致するように被加工物を位
置決めする。次に、レーザ発振器4を作動してレーザ光
を発振すると共に、可変焦点レンズ装置2のアクチュエ
ータを作動する。レーザ光は、反射板3、可変焦点レン
ズ装置2及び集光レンズ1を通って被加工物中において
焦点が定まる。この時、図10に示すように、可変焦点
レンズは、正のレンズであり、焦点は被加工物の上面又
はその上方にあり(第一焦点位置FA)、レーザ光が焦
点近傍で吸収されて焦点近傍が昇温して蒸発する。
【0027】さらに、可変焦点レンズ装置2を変形させ
て焦点を下方に移動させ、一定時間後において、可変焦
点レンズは負のレンズとなっており、焦点は被加工物の
下面又はその下方にある(第二焦点位置FB)。この
時、レーザ光が焦点近傍で吸収されて焦点近傍が昇温し
て蒸発する。従来の方法では、集光レンズの曲率は一定
であるので、被加工物の下部を加工する時に焦点レンズ
のエネルギ密度を下げることができないのに対し、本発
明では、被加工物の下部を加工するときには焦点位置を
頂点とする広い広がり角度のレーザ光を照射することに
より、上部においてディフォーカス状態で照射されたレ
ーザ光のエネルギ密度を下げることができ、被加工物の
上部はさほど昇温されないので蒸発することがない。こ
うして、加工すべき部分のみを昇温させて蒸発させるこ
とにより、直状の孔を加工することができる。あるい
は、焦点を複数回往復させることによって直状の孔を加
工してもよい。
【0028】また、前述の加工方法では、焦点を比較的
に低速で移動させることによって、加工すべき部分をす
ぐに昇温かつ蒸発させているが、あるいは、焦点を第一
焦点位置FAと第二焦点位置FBとの間を高速で繰り返し
往復させて加工すべき部分を昇温させることによって蒸
発させることもできる。このように焦点を往復させる場
合には、本実施形態のようにバイモルフアクチュエータ
を用いることによって、従来の機械的機構で焦点位置を
移動させる方法では実現できない程度の高い速度で焦点
を移動させることができる。焦点を往復させる場合、す
なわち、可変焦点レンズ2を周期的に変形させる場合、
その周期及び/又は焦点の移動範囲を変化させても良
い。例えば、加工初期は、被加工物の上面付近の所定範
囲で往復させ、加工が進むにつれて、その範囲を被加工
物の下面に向けて移動させても良い。また、加工初期に
は、焦点を移動させる速度を低速度とし、加工が進むに
つれて移動速度を速めるように、可変焦点レンズ2の変
形周期を変化させても良い。
【0029】以上の実施例では、拡開して入射するレー
ザ光を集光するために集光レンズが用いられているが、
あるいは、集光レンズを用いない構成でもよい。この場
合、変形する可変焦点レンズ2において変形する形状
は、短い焦点距離を実現する比較的に広がり角の小さな
正のレンズと、長い焦点距離を実現する比較的に広がり
角の大きな正のレンズとの間で連続的に変化するよう
に、可変焦点レンズ装置2のアクチュエータのストロー
クが調節させられる。
【0030】また、上述の実施例では、被加工物の厚さ
方向に垂直にレーザ光を照射する例について説明した
が、被加工物の厚さ方向に対して斜めにレーザ光を照射
して、斜めの孔を形成することもできる。また、以上の
説明では、孔開け加工を例にとり説明したが、切断加工
を行うことも可能である。この場合、孔開け加工と同様
に焦点を厚み方向に振動させると共に、被加工物の切断
すべき面方向に焦点を移動させることによって切断すべ
き面全体に焦点を移動させることによって、切断すべき
面を蒸発させて切断することができる。
【0031】また、このようなレーザ加工装置を用い
て、可変焦点レンズによって焦点を往復動させて溶接を
行うことも可能である。この場合、二つの部材を接合さ
せるべき溶接ライン(被溶接箇所に沿ったライン)に沿
ってレーザ光の焦点を移動させて溶接する際に、可変焦
点レンズによって焦点を溶接深度(被加工物のレーザ照
射面から溶融が進行する方向の深さ)方向に移動させる
が、焦点が溶接深度方向に進行したときに、焦点を頂点
とするレーザ光の広がり角が広くなるのでレーザ溶接時
に溶接ラインに沿ってキーホールが不安定に発生してブ
ローホールや気泡が発生することがなく、溶接状態を安
定させることができる。また、レーザ溶接時に、焦点位
置を溶接深度方向で振動させても良く、本発明では可変
焦点レンズを使用することにより、このような焦点の振
動を高周波に駆動することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ加工装置の全体を示す概略図で
ある。
【図2】本発明の可変焦点レンズの断面図である。
【図3】本発明の可変焦点レンズの分解斜視図である。
【図4】本発明の可変焦点レンズのレンズ部が凸レンズ
の時の断面図である。
【図5】本発明の可変焦点レンズのレンズ部が凹レンズ
の時の断面図である。
【図6】本発明の可変焦点レンズのアクチュエータのバ
イモルフの断面図である。
【図7】本発明の可変焦点レンズのアクチュエータの内
周連結部材の周囲の接合部の構成を示す断面図である。
【図8】従来の集光レンズを用いて被加工物の上面を加
工している様子を示す図である。
【図9】従来の集光レンズを用いて被加工物の下面を加
工している様子を示す図である。
【図10】本発明の可変焦点レンズを用いて被加工物の
上面を加工している様子を示す図である。
【図11】本発明の可変焦点レンズを用いて被加工物の
下面を加工している様子を示す図である。
【符号の説明】
1…集光レンズ 4…レーザ光照射手段 5…被加工物 10…レンズ曲率可変機構 20…レンズ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪俣 純朋 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 中山 崇志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 金子 卓 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 川北 晋一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 4E068 AF00 BA00 CA11 CD14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その曲面の曲率が変化可能なレンズ部
    と、 前記レンズ部の曲率を周期的に変化させることのできる
    レンズ曲率可変機構と、 被加工物に前記レンズ部を介してレーザ光を照射するレ
    ーザ光照射手段とを備え、 前記レンズ曲率可変機構は、前記レンズ部を介して照射
    されるレーザ光の焦点位置が前記被加工物の厚さ方向で
    往復動するように前記レンズ部の曲率を周期的に変化さ
    せることができることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 そのレンズ面の形状が凹状及び凸状に変
    化可能なレンズ部と、 前記レンズ部の形状を周期的にかつ繰り返し凹状と凸状
    とに変化させることのできるレンズ曲率可変機構と、 前記レンズ部と集光レンズを介して被加工物へレーザ光
    を照射するレーザ光照射手段とを備えていることを特徴
    とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記被加工物に照射されるレーザ光の焦
    点位置が、少なくとも前記被加工物の全厚を含んだ範囲
    で往復動するように、前記レンズ曲率可変機構が前記レ
    ンズ部の形状を変化させることにより孔開け加工を行う
    ことができることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    レーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 前記被加工物に照射されるレーザ光の焦
    点位置が溶接すべき接合個所の深さ方向に往復動するよ
    うに、前記レンズ曲率可変機構が前記レンズ部の形状を
    変化させることにより、溶接加工を行うことができるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工装
    置。
  5. 【請求項5】 被加工物にレーザ光を照射して被加工物
    を加工するレーザ加工方法において、 前記レーザ光の焦点位置を前記被加工物の表面側から裏
    面側に移動するにつれて、前記焦点位置を頂点とするレ
    ーザ光の広がり角度が広くなるように、前記レーザ光の
    焦点位置を前記被加工物の厚さ方向に移動させることに
    よって、被加工物を加工することを特徴とするレーザ加
    工方法。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光の焦点位置を少なくとも前
    記被加工物の全厚を含む範囲で往復動させることによっ
    て、被加工物を加工することを特徴とする請求項5に記
    載のレーザ加工方法。
  7. 【請求項7】 前記レーザ光の焦点位置を前記被加工物
    の厚さ方向に移動させることによって、穴開け加工又は
    2つ以上の被加工物を溶接する溶接加工を行うことを特
    徴とする請求項5又は6に記載のレーザ加工方法。
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